JPH11237255A - 磁気バブル検出方法及びこれを用いた回転数検出器 - Google Patents

磁気バブル検出方法及びこれを用いた回転数検出器

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JPH11237255A
JPH11237255A JP10042348A JP4234898A JPH11237255A JP H11237255 A JPH11237255 A JP H11237255A JP 10042348 A JP10042348 A JP 10042348A JP 4234898 A JP4234898 A JP 4234898A JP H11237255 A JPH11237255 A JP H11237255A
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magnetic
magnetic bubble
magnetic field
ring magnet
offset
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Application number
JP10042348A
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English (en)
Inventor
Toshio Iino
俊雄 飯野
Yasuhiro Sakamaki
康弘 坂巻
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 H型ブリッジ回路を用いた場合であっても、
磁気バブルの検出信号とノイズ成分を分離し、かつ、後
段での信号処理を容易になるような安定な幅広の磁気バ
ブル検出信号を得ることが可能な磁気バブル検出方法を
提供する。 【解決手段】 ストレッチャと、磁気抵抗効果による薄
膜型の磁気バブル検出素子を使用し、読み出しコイルに
回転磁界を発生させることで磁気バブルを強制的に移動
させ、磁気バブルのビットパターンを磁気バブル検出素
子で検出する磁気バブル検出方法において、前記読み出
しコイルの駆動をH型ブリッジ回路で行うと共に、前記
H型ブリッジ回路に供給する制御信号のデューティ比を
変化させてリング磁石からの磁界を相殺する方向にキャ
ンセル磁界を加算した回転磁界を磁気バブル素子に与え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気バブル検出方法に
関し、更に詳しくは磁気バブル検出信号とノイズを分離
し、安定な幅の広い磁気バブル検出信号を得る磁気バブ
ル検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気バブルを用いた回転数検出器の原理
は広く知られているが、ここで概略を説明する。図66
は磁気バブルを用いた回転数検出器の動作原理図、図6
7は図66の磁気バブル素子上に形成された転送素子ル
ープのパターン図、図68は図67の転送素子ループの
ストレッチャー部の拡大図である。
【0003】図66において、磁気バブル素子1は磁気
バブルを発生する材料で構成される。説明を加えると、
磁気バブルは、適当な強さの垂直磁界を加えることによ
り、GGG(ガドリニウム−ガリウム−ガーネット)上
に数μmエピタキシャル成長させた垂直磁化膜の中に筒
状の形で発生する。この磁気バブル素子1には、磁気バ
ブル検出素子12,13及びアルミ配線パターン14,
15,16が形成されている(図68参照)。磁気バブ
ル検出素子12,13は、磁気抵抗素子(例えばパーマ
ロイ)で構成される。更に磁気バブル素子1には、薄膜
のパーマロイで構成された転送素子11がループ状に形
成され、これに沿って磁気バブルが転送される(図6
7,図68参照)。図67では1つの転送素子ループを
示したが、実際の磁気バブル素子1上には複数の転送素
子ループが設けられる。各転送素子ループにはメモリホ
イールのビットパターンで磁気バブルが書き込まれてい
る。なお、磁気バブル素子1が配置されている平面を便
宜上x−y平面と呼ぶ。
【0004】2枚一組のバイアス磁石2,2′(図66
参照)は、磁気バブル素子1に対し垂直な一定のバイア
ス磁界を与え、バブル状の磁区を保持する作用を有する
ものである。読出コイル3,4は、磁気バブル素子1の
周囲に図66の如く配置される。そしてこの読出コイル
3,4はリング磁石5が固定された回転軸の累積回転数
を読み出す時に使われるもので、交番電流を流すことに
より回転磁界を発生させ、磁気バブル17,18,19
を転送する。
【0005】リング磁石5は、回転シャフト(図示せ
ず)に取り付けられた永久磁石である。このリング磁石
5は磁気バブル素子1に対して平行な面内磁界を与える
もので、この面内磁界は回転シャフトが回転することに
より回転する。磁気バブルは、1転送素子/1回転磁界
で転送素子ループを巡回する。図66は8極に着磁され
たリング磁石の例であり、この場合、回転シャフトが1
回転すると、磁気バブルは転送素子11の4個分を移動
する。
【0006】図67に示す各転送素子ループには、『メ
モリホイールの原理』に基づいた特殊配列パターンの磁
気バブルが書き込まれている。この特殊配列パターンと
は、全ビットパターンの中のある位置から切り出した連
続するビットパターンが他の位置から切り出した同ビッ
ト数のパターンとも同じにならないという特徴を持った
パターンである。従って、ある決まった位置から連続す
る数ビットのパターンを読み出すことでそのループの回
転シフト量を知ることができる。
【0007】磁気バブルは、前記ある位置に配置された
磁気バブル検出器10で検出される。磁気バブル検出器
10は、図68に示す磁気バブル検出素子12,13で
構成される。この磁気バブル検出素子12,13には、
アルミ配線パターン14,15,16を介して定電流が
予め流されている(アルミ配線パターン16はアース電
位)。そして磁気バブル検出素子12,13の部分に磁
気バブル17,18,19が移動してくると、この抵抗
値が変化するため、アルミ配線パターン14,15の電
位が変化する。この2つの配線パターン14,15の電
位信号を図示しない差動増幅器で差動演算することによ
り磁気バブルの検出信号を得ている。
【0008】以上のような磁気バブル素子1において、
転送素子ループ上には、『メモリホイールの原理』によ
り定まる、例えば1ループ8ビットのビットパターン
(01110100)が磁気バブルの有無により形成さ
れている。図67に示す実施例ではもっと多数のビット
(例えば49ビット前後)であるが、ここでは分り易く
するために8ビットで説明する。この8ビットのビット
パターンは、リング磁石5が回転すると、その回転に応
じて転送素子ループ上を巡回する。この巡回動作は、図
66の装置が停電状態であっても正常に行われる。
【0009】例えば、図66に示す回転数検出器の電源
がストップして電子回路的にその動作を停止している時
にリング磁石5が10回転すると、この10回転に応じ
た位置に前記8ビットパターンの磁気バブルは移動して
いる。電源が復帰すると、リング磁石が何回転したかを
測定するために読出コイル3,4を動作させて回転磁界
を発生させ、磁気バブルを例えば3個の転送素子分だけ
順にその位置を移動させる。従って、磁気バブル検出器
10からは、3個の時系列のビットパターンが読み出さ
れ、このパターンから『メモリホイールの原理』により
リング磁石5の累積回転数を知ることができる。検出
後、読出コイル3,4は、上述と逆方向の回転磁界を磁
気バブル素子1に加えて磁気バブルを3個の転送素子分
だけ移動させ、元の位置に戻す。
【0010】このように回転軸の累積回転数を読み取る
ために一旦転送した磁気バブルを裳とあった位置に戻さ
ないと、回転軸の累積回転数に、これが積算されて、正
確な累積回転数の測定ができなくなるからである。
【0011】ここで、読出コイル3,4を動作させた場
合、読出コイル3,4により発生した磁界HM とリング
磁石5による磁界HR とが重畳して磁気バブル素子1の
磁気バブル検出素子12,13に加えられる。そして、
リング磁石5の磁界HR のベクトル方向と読出コイル
3,4の磁界HM のベクトル方向とが同じ方向へ向いた
領域では、パーマロイで構成された磁気バブル検出素子
12,13が磁気飽和して磁気バブル17,18,19
が検出できなくなるという問題が発生する。
【0012】これらを図69と図Eを参照して説明す
る。磁気バブル17,18,19を転送するためには、
面内磁界として例えば40ガウス以上を加える必要があ
る。リング磁石5が発生する磁界HR を40ガウスとす
ると、シャフトに取り付けたリング磁石5が回転するこ
とにより図69の小円のベクトル軌跡が得られる。ベク
トルOAの角度でこのリング磁石5が停止し、読出コイ
ル3,4によりリング磁石5の累積回転数を測定する場
合、この読出コイル3,4による回転磁界(例えばHM
=90ガウス)のベクトル軌跡は点Aを中心とする大円
となる(図69参照)。すなわち、原点0から見ると、
ベクトル和OBは、50〜130ガウスの間で変化す
る。
【0013】一方、磁気バブル検出素子12,13の磁
界−抵抗値変化の特性は図70のようになり、抵抗値の
変化は60ガウス程度で飽和している。図69でベクト
ル和がOCに向いた時に磁気バブルを検出するように配
置すると、磁気バブル検出素子12,13の飽和により
(図69より60ガウス以上)、磁気バブル17,1
8,19の磁束を検出できなくなる。
【0014】このような点に鑑み、本出願人は、実願昭
62−126991号を出願してこの問題点を解決し
た。この先願は、ホール素子を用いて磁気を検出し、あ
るいは、直接リング磁石の角度を測定して、検出された
磁界、若しくは、角度に基づきリング磁石の発生する磁
界を算出してリング磁石による磁界HR のx,y成分を
測定し、この磁界HR を打ち消す直流電流Hx オフセッ
ト,Hy オフセットを読出コイル3,4に重畳するよ
うにしたものである。図71はこの先願のリング磁石5
とホール素子20,21と磁気バブル素子1との位置関
係を示す斜視図である。ここで、磁気バブル素子1のX
軸の磁界(リング磁石5が発生する磁界)成分を測定す
るX軸ホール素子20は座標軸X方向と一致するように
配置し、Y軸ホール素子21は座標軸Y方向と一致する
ように配置する。また、図72は直流電流Hx オフセッ
ト,Hy オフセットを発生するための回路構成を示す構
成図である。このような構成により、磁気バブル素子上
でのリング磁石からの磁界を、直流電流Hx オフセッ
ト,Hy オフセットによりキャンセルするようにしてい
る。
【0015】そして、磁気バブルは磁気バブル検出素子
12,13により検出されて、図73のような検出信号
が得られる。この場合、磁気バブルの読み出しが容易に
行えるためには、検出信号のS/Nが良く、検出信号幅
が広いことが必要である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図73に示す
ように検出信号にはノイズが重畳している。このノイズ
は、磁気バブル検出素子自体が発生するスイッチングノ
イズ(バルクハウゼンノイズと呼ばれる)であり、消す
ことはできない。このバルクハウゼンノイズは、図74
に示すように、本来感度がないはずのHy 方向に振動す
る磁界を加えたときに、一定のHy の値で発生する。す
なわち、検出信号(図73)の立ち下がりを早め、S/
Nを悪化させているのは、このバルクハウゼンノイズで
ある。
【0017】また、磁気バブル検出素子のHx 方向感度
曲線には、図75(図74と同一スケールである)に示
すように不感帯が存在する。このため、Hx 方向の磁界
がある程度大きくならないと、検出信号が出力されな
い。検出信号の立ち上がりを遅らせ、検出信号幅を狭め
ているのは、この不感帯である。
【0018】以上のような理由により、原点対称な回転
磁界による磁気バブル読み出しでは、外乱磁界が加わっ
た場合に、S/Nの悪化,信号幅の現象などで、安定し
た磁気バブル読み出しが行えない場合があった。
【0019】なお、磁気バブル信号の改善は特願平03
−062218号に記載されているが、読み出し駆動波
形の形状に三角波あるいは正弦波を使用しているので、
磁気バブルメモリ等でも良く知られているH型ブリッジ
回路を使用した読み出し駆動波形では磁気バブル信号を
改善するオフセットの方法が異なる。
【0020】すなわち、従来の磁気バブル読み出し用の
駆動波形は”ひし形”であったが、コストダウンや小型
化の要請から駆動回路の部品点数を削減することが可能
なH型ブリッジ回路を採用した場合には駆動波形が歪ん
で”ひし形”ではなくなる。この変化により磁気バブル
信号が前後にズレると共に磁気バブル信号のパルス幅が
小さい場合には磁気バブル信号が潰れてしまう。
【0021】ここで、90度位相が異なる理想的な三角
波電流または磁界によるリサージュ波形をいう。具体的
には従来のアナログアンプ方式によって発生される磁界
をいう。H型ブリッジ方式との大きな違いは、リサージ
ュの頂点がx軸,y軸上にのることである。H型ブリッ
ジ方式では指数曲線の立ち上がり部の直線に近い部分を
利用しているため、理想的な三角波にはならず、リサー
ジュの頂点はx軸,y軸からはずれる
【0022】このため、従来の”ひし形”の駆動波形で
は問題が生じなかった狭いパルス幅の磁気バブル信号を
出力する磁気バブル素子が使用できなくなる問題が生じ
て磁気バブル素子の歩留まりが極端に低下してしまい、
コストダウンのためにH型ブリッジ回路を採用したにも
かかわらず磁気バブル素子のコストが上昇してしまう。
【0023】本発明はこのような点に着目してなされた
ものであり、その目的は、H型ブリッジ回路を用いた場
合であっても、磁気バブルの検出信号とノイズ成分を分
離し、かつ、後段での信号処理を容易になるような安定
な幅広の磁気バブル検出信号を得ることが可能な磁気バ
ブル検出方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るために、本発明のうち請求項1記載の発明は、ストレ
ッチャと、磁気抵抗効果による薄膜型の磁気バブル検出
素子を使用し、読み出しコイルに回転磁界を発生させる
ことで磁気バブルを強制的に移動させ、磁気バブルのビ
ットパターンを磁気バブル検出素子で検出する磁気バブ
ル検出方法において、前記読み出しコイルの駆動をH型
ブリッジ回路で行うと共に、前記H型ブリッジ回路に供
給する制御信号のデューティ比を変化させてリング磁石
からの磁界を相殺する方向にキャンセル磁界を加算した
回転磁界を磁気バブル素子に与えることにより、H型ブ
リッジ回路を用いても磁気バブル検出信号とノイズとを
分離でき、かつ安定な幅の広い磁気バブル検出信号が得
られる。
【0025】本発明のうち請求項2記載の発明は、スト
レッチャと、磁気抵抗効果による薄膜型の磁気バブル検
出素子を使用し、読み出しコイルに回転磁界を発生させ
ることで磁気バブルを強制的に移動させ、磁気バブルの
ビットパターンを磁気バブル検出素子で検出する磁気バ
ブル検出方法において、前記読み出しコイルの駆動をH
型ブリッジ回路で行うと共に、前記H型ブリッジ回路に
供給する制御信号の位相を変化させてリング磁石からの
磁界を相殺する方向にキャンセル磁界を加算した回転磁
界を磁気バブル素子に与えることにより、H型ブリッジ
回路を用いても磁気バブル検出信号とノイズとを分離で
き、かつ安定な幅の広い磁気バブル検出信号が得られ
る。
【0026】本発明のうち請求項3記載の発明は、スト
レッチャと、磁気抵抗効果による薄膜型の磁気バブル検
出素子を使用し、読み出しコイルに回転磁界を発生させ
ることで磁気バブルを強制的に移動させ、磁気バブルの
ビットパターンを磁気バブル検出素子で検出する磁気バ
ブル検出方法において、前記読み出しコイルの駆動をH
型ブリッジ回路で行うと共に、リング磁石の回転角度に
基づき磁気バブル素子平面において前記リング磁石の中
心線と一致する方向の読み出し駆動波形のオフセットを
求める共に前記H型ブリッジ回路に供給する制御信号の
デューティ比を変化させて前記オフセットが一定になる
ような回転磁界を磁気バブル素子に与えることにより、
リング磁石の回転角度に係わりなくビットパターンを読
み出すことが可能になる。
【0027】本発明のうち請求項4記載の発明は、スト
レッチャと、磁気抵抗効果による薄膜型の磁気バブル検
出素子を使用し、読み出しコイルに回転磁界を発生させ
ることで磁気バブルを強制的に移動させ、磁気バブルの
ビットパターンを磁気バブル検出素子で検出する磁気バ
ブル検出方法において、前記読み出しコイルの駆動をH
型ブリッジ回路で行うと共にリング磁石の回転角度に基
づき磁気バブル素子平面において前記リング磁石の中心
線と一致する方向の読み出し駆動波形のオフセットを求
める共に前記H型ブリッジ回路に供給する制御信号の位
相を変化させて前記オフセットが一定になるような回転
磁界を磁気バブル素子に与えることにより、リング磁石
の回転角度に係わりなくビットパターンを読み出すこと
が可能になる。
【0028】本発明のうち請求項5記載の発明は、スト
レッチャと、磁気抵抗効果による薄膜型の磁気バブル検
出素子を使用し、読み出しコイルに回転磁界を発生させ
ることで磁気バブルを強制的に移動させ、磁気バブルの
ビットパターンを磁気バブル検出素子で検出する磁気バ
ブル検出方法において、前記読み出しコイルの駆動をH
型ブリッジ回路で行うと共にリング磁石の回転角度に基
づき磁気バブル素子平面において前記リング磁石の中心
線と一致する方向の読み出し駆動波形のオフセットを求
める共に前記リング磁石の回転角度に基づきストローブ
信号のタイミングをずらすことにより、リング磁石の回
転角度に係わりなくビットパターンを読み出すことが可
能になる。
【0029】本発明のうち請求項6記載の発明は、スト
レッチャと、磁気抵抗効果による薄膜型の磁気バブル検
出素子を使用し、読み出しコイルに回転磁界を発生させ
ることで磁気バブルを強制的に移動させ、磁気バブルの
ビットパターンを磁気バブル検出素子で検出する磁気バ
ブル検出方法において、リング磁石の異なる2点の回転
角度において磁気バブル信号のパルス変化幅を検出して
電気回路によるパルス幅変化分を減算して磁気回路誤差
を算出することにより、間接的に磁気回路誤差を得るこ
とが可能になる。
【0030】本発明のうち請求項7記載の発明は、請求
項6記載の発明である磁気バブル検出方法において、前
記読み出しコイルの駆動をH型ブリッジ回路で行うと共
にリング磁石の回転角度に基づき磁気バブル素子平面に
おいて前記リング磁石の中心線と一致する方向の読み出
し駆動波形のオフセットを求めると共に前記磁気回路誤
差による前記オフセットを補償し前記H型ブリッジ回路
に供給する制御信号のデューティ比を変化させて前記補
償されたオフセットが一定になるような回転磁界を磁気
バブル素子に与えるとことにより、更に安定な幅の広い
磁気バブル検出信号が得られる。
【0031】本発明のうち請求項8記載の発明は、請求
項6記載の発明である磁気バブル検出方法において、前
記読み出しコイルの駆動をH型ブリッジ回路で行うと共
にリング磁石の回転角度に基づき磁気バブル素子平面に
おいて前記リング磁石の中心線と一致する方向の読み出
し駆動波形のオフセットを求めると共に前記磁気回路誤
差による前記オフセットを補償し前記H型ブリッジ回路
に供給する制御信号の位相を変化させて前記補償された
オフセットが一定になるような回転磁界を磁気バブル素
子に与えることにより、更に安定な幅の広い磁気バブル
検出信号が得られる。
【0032】本発明のうち請求項9記載の発明は、回転
軸に取り付けられたリング磁石からの磁界を転送素子ル
ープが設けられた磁気バブル素子に加えて、ビットパタ
ーンを形成する磁気バブルを前記転送素子ループ上で移
動させ、前記ビットパターンを読み出すことにより前記
回転軸の回転数を検出する回転数検出器において、前記
読み出しコイルの駆動を行うH型ブリッジ回路と、前記
リング磁石の回転角度を検出する回転角度検出器と、前
記リング磁石の回転角度に基づき磁気バブル素子平面に
おいて前記リング磁石の中心線と一致する方向の読み出
し駆動波形のオフセットを求めると共に前記オフセット
が一定になるようなリング磁石の回転角度に対応した補
正値を出力する補正回路と、前記補正値に基づき制御信
号のデューティ比若しくは位相を変化させて前記オフセ
ットをリング磁石の回転角度に係わりなく一定値に制御
する制御回路とを備えたことにより、リング磁石の回転
角度に係わりなくビットパターンを読み出すことが可能
になる。
【0033】本発明のうち請求項10記載の発明は、回
転軸に取り付けられたリング磁石からの磁界を転送素子
ループが設けられた磁気バブル素子に加えて、ビットパ
ターンを形成する磁気バブルを前記転送素子ループ上で
移動させ、前記ビットパターンを読み出すことにより前
記回転軸の回転数を検出する回転数検出器において、読
み出しコイルの駆動を行うH型ブリッジ回路と、ホール
素子により前記リング磁石からの磁界を検出する磁界測
定回路と、この磁気測定回路の出力信号に基づき磁気バ
ブル素子平面において前記リング磁石の中心線と一致す
る方向の読み出し駆動波形のオフセットを求めると共に
前記オフセットが一定になるようなリング磁石の回転角
度に対応した補正値を出力する補正回路と、前記補正値
に基づき制御信号のデューティ比若しくは位相を変化さ
せて前記オフセットをリング磁石の回転角度に係わりな
く一定値に制御する制御回路とを備えたことにより、リ
ング磁石の回転角度に係わりなくビットパターンを読み
出すことが可能になる。
【0034】本発明のうち請求項11記載の発明は、回
転軸に取り付けられたリング磁石からの磁界を転送素子
ループが設けられた磁気バブル素子に加えて、ビットパ
ターンを形成する磁気バブルを前記転送素子ループ上で
移動させ、前記ビットパターンを読み出すことにより前
記回転軸の回転数を検出する回転数検出器において、前
記読み出しコイルの駆動を行うH型ブリッジ回路と、前
記リング磁石の回転角度を検出する回転角度検出器と、
前記リング磁石の回転角度に基づきストローブ信号のタ
イミングをずらす磁気バブル検出回路と、前記H型ブリ
ッジ回路に供給する制御信号のデューティ比若しくは位
相を変化させて前記リング磁石からの磁界を相殺する方
向にキャンセル磁界を加算する制御回路とを備えたこと
により、リング磁石の回転角度に係わりなくビットパタ
ーンを読み出すことが可能になる。
【0035】本発明のうち請求項12記載の発明は、回
転軸に取り付けられたリング磁石からの磁界を転送素子
ループが設けられた磁気バブル素子に加えて、ビットパ
ターンを形成する磁気バブルを前記転送素子ループ上で
移動させ、前記ビットパターンを読み出すことにより前
記回転軸の回転数を検出する回転数検出器において、前
記読み出しコイルの駆動を行うH型ブリッジ回路と、ホ
ール素子により前記リング磁石からの磁界を検出する磁
界測定回路と、この磁界測定回路の出力信号に基づきス
トローブ信号のタイミングをずらす磁気バブル検出回路
と、前記H型ブリッジ回路に供給する制御信号のデュー
ティ比若しくは位相を変化させて前記リング磁石からの
磁界を相殺する方向にキャンセル磁界を加算する制御回
路とを備えたことにより、リング磁石の回転角度に係わ
りなくビットパターンを読み出すことが可能になる。 〔発明の詳細な説明〕
【0036】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0037】図1は本発明の一実施例を示す構成図であ
り、ストレッチャおよび磁気バブル検出素子周辺を示す
図である。また、読み出しの際のH型ブリッジ回路及び
制御回路を図2に、H型ブリッジ回路による駆動波形及
びオフセット電流が重畳された電流で回転方向がCW時
を図3にCCW時を図4に示す。H型ブリッジ回路は磁
気バブルメモリ等でも良く用いられ図2において22,
23,24,25,28,29,30及び31はスイッ
チ回路、26はHx 用読み出しコイル、32はHy 用読
み出しコイル、27及び33は電圧源、34は制御回路
である。また、100,101,102,103,10
4,105,106及び107は各スイッチ回路の制御
信号である。さらに、22〜27及び28〜33はH型
ブリッジ回路200及び201を構成している。
【0038】電圧源27の一端はスイッチ回路22及び
24の一端に接続され、スイッチ回路22の他端はスイ
ッチ回路23の一端及びコイル26の一端に接続され
る。また、スイッチ回路24の他端はスイッチ回路25
の一端及びコイル26の他端に接続される。同様に、電
圧源33の一端はスイッチ回路28及び30の一端に接
続され、スイッチ回路28の他端はスイッチ回路29の
一端及びコイル32の一端に接続される。また、スイッ
チ回路30の他端はスイッチ回路31の一端及びコイル
32の他端に接続される。
【0039】さらに、電圧源27及び33の他端、スイ
ッチ回路23,25,29及び31の他端は接地され、
スイッチ回路22,23,24,25,28,29,3
0及び31の制御端子には制御回路34からの制御信号
100,101,102,103,104,105,1
06及び107がそれぞれ接続される。
【0040】ここで、図2における各スイッチ回路の動
作とその電流波形を図5に示す。H型ブリッジ回路20
0及び201の各スイッチ回路は半導体スイッチ回路で
あり、モータの正転逆転等に用いられるものである。図
5中(a)〜(c)に示すように制御信号100〜10
7により各スイッチ回路の”ON/OFF”を制御する
ことにより、図5中(d)に示すHx 用の読み出しコイ
ル26の電流波形や図5中(e)及び(f)に示すHy
用の読み出しコイル32のCW時及びCCW時の電流波
形を得ることができる。
【0041】このようにデューティー比”XT1:XT
2”、”YT1:YT2”を”1:1”からずらすこと
によって図3及び図4に示すオフセットを発生させリン
グ磁石からの磁界を相殺できる。
【0042】ここで、Hy 方向は磁気バブル素子平面に
おいてリング磁石の中心線と一致する方向であり、Hx
方向はHy 方向に直角な方向である。
【0043】この時、Hx 方向のオフセットは図5中
の”XT1”及び”XT2”の割合、言い換えれば、デ
ューティ比を変化させることにより、また、Hy 方向の
オフセットも図5中の”YT1”及び”YT2”のデュ
ーティ比を変化させることにより、図6及び図7中の破
線部に示すようにオフセット成分が加算される(加算補
正)。また、図8に示すようにHx とHy の位相を変化
させ(位相補正)ても図9中の破線部に示すようにオフ
セットが生じ、同様に、リサージュの頂点をx軸上にの
せることができる。例えば、図7に示すようにリサージ
ュの頂点をx軸上にのせることができる。
【0044】ここで、H型ブリッジ回路200及び20
1の基本動作について説明する。図10はH型ブリッジ
回路の動作を説明する回路図であり、符号はH型ブリッ
ジ回路200と同一号を付してある。また、図11はコ
イル26に印加される電圧波形及び流れる電流波形を示
す波形図である。
【0045】電圧源27の出力電圧を”Vo”、コイル
26に流れる電流をそれぞれ”i1”及び”i2”、コ
イル26のインダクタンス及び抵抗成分を”L”及び”
r”とし、図11における時間”T1”,”T2”と電
流値”I00”,”I01”を用いると、 i1=(I00−Vo/r)×exp{−r×(t−T0)/L} +Vo/r (1) i2=(I01+Vo/r)×exp{−r×(t−T1)/L} −Vo/r (2) になる。
【0046】”i1=I01”、”t−T0=ΔT
1”、”i2=I00=I02”及び”t−T2=ΔT
2”(”ΔT1”,”I002”及び”ΔT2”は図1
1に記載された記号)として、電流値の直流成分をIa
ve=(I00+I01)/2”とすれば、式(1)及び
式(2)より、 Iave=−Vo/{r×(1−exp[−r×T/L])} ×{exp(−r×ΔT1/L) −exp(−r×ΔT2/L)} (3) 但し、T=ΔT1+ΔT2となる。
【0047】この直流成分”Iave”がリング磁石に
よる磁界HR を打ち消すキャンセル磁界になる。したが
って、式(3)から近似値等を利用して”ΔT1”及
び”ΔT2”を逆算するとともに、制御回路34におい
てデューティ比等を制御することにより所望の三角波が
得られる。
【0048】ここで、図12以降を参照して、ストレッ
チャと磁気バブル検出素子の位置関係,磁界回転方向,
バブル検出位相及びオフセットの関係を、場合分けして
詳細に説明する。
【0049】図12はストレッチャSと磁気バブル検出
素子12との関係並びに磁界の方向を示す図である。図
13は回転磁界を図12のCW方向に回転させたときの
ノイズと検出信号との関係を示す図であり、図14は回
転磁界を図12のCCW方向に回転させたときのノイズ
と検出信号との関係を示す図である。これらの図では、
バイアス磁界HB が紙面裏から表に向かっている場合で
あり、磁気バブルの紙面表側はS極である。この場合、
磁気バブル検出素子12(13)により検出される検出
信号は、磁気バブル検出素子12が置かれているストレ
ッチャのX方向に磁界が向いたときに発生する。また、
スイッチングノイズがでる位相は、回転磁界の回転方向
のみにより決まり、ストレッチャSと磁気バブル検出素
子12との位置,バイアス磁界の向きとは無関係であ
る。
【0050】X方向のオフセットHx を図の右方向に加
えることにより、磁気バブル検出素子のHx 方向感度曲
線にある不感帯から早く抜け出すことができる。このた
め、検出信号の立ち上がりが早くなり、検出信号の幅を
広げることができる。
【0051】図12の構成で、CW方向に磁界を回転さ
せる(図13に示す)ことを前提とすると、Y方向のオ
フセットHy を図の上方向に移動させることにより、検
出信号に加わっているノイズ(磁気バブル検出素子自体
が発生するスイッチングノイズ)のタイミングと検出信
号の立ち下がりタイミングとを分離でき、S/Nを向上
させることができる。
【0052】図15は磁気バブル素子12のストレッチ
ャに対する位置が図12と異なる配置の場合を示す図で
ある。図16は回転磁界を図15のCW方向に回転させ
たときのノイズと検出信号との関係を示す図であり、図
17は回転磁界を図15のCCW方向に回転させたとき
のノイズと検出信号との関係を示す図である。この場
合、X方向のオフセットHx を図の左方向に加えること
により、磁気バブル検出素子のHx 方向感度曲線にある
不感帯から早く抜け出すことができる。このため、検出
信号の立ち上がりが早くなり、検出信号の幅を広げるこ
とができる。
【0053】図15の構成で、CCW方向に磁界を回転
させる(図17に示す)ことを前提とすると、Y方向の
オフセットHy を図の上方向に移動させることにより、
検出信号に加わっているノイズ(磁気バブル検出素子自
体が発生するスイッチングノイズ)のタイミングと検出
信号の立ち下がりタイミングとを分離でき、S/Nを向
上させることができる。
【0054】図18はストレッチャの向きが図12,図
15と異なる配置の場合を示す図である。この場合、X
方向のオフセットHx を図の右方向に加えることによ
り、磁気バブル検出素子のHx 方向感度曲線にある不感
帯から早く抜け出すことができる。このため、検出信号
の立ち上がりが早くなり、検出信号の幅を広げることが
できる。
【0055】図18の構成で、CCW方向に磁界を回転
させる(図20に示す)ことを前提とすると、Y方向の
オフセットHy を図の下方向に移動することにより、検
出信号に加わっているノイズ(磁気バブル検出素子自体
が発生するスイッチングノイズ)のタイミングと検出信
号の立ち下がりタイミングとを分離でき、S/Nを向上
させることができる。
【0056】図21は磁気バブル素子12のストレッチ
ャに対する位置が図18と異なる配置の場合を示す図で
ある。この場合、X方向のオフセットHx を図の左方向
に加えることにより、磁気バブル検出素子のHx 方向感
度曲線にある不感帯から早く抜け出すことができる。こ
のため、検出信号の立ち上がりが早くなり、検出信号の
幅を広げることができる。
【0057】図21の構成で、CW方向に磁界を回転さ
せる(図22に示す)ことを前提とすると、Y方向のオ
フセットHy を図の下方向に移動することにより、検出
信号に加わっているノイズ(磁気バブル検出素子自体が
発生するスイッチングノイズ)のタイミングと検出信号
の立ち下がりタイミングとを分離でき、S/Nを向上さ
せることができる。
【0058】以上のことから、読み出しに適した(検出
信号の信号幅が広くとれる)オフセットの方向は、以下
の通りである。
【0059】Hx オフセット: ストレッチャと磁気バ
ブル検出素子の位置関係で決定される。すなわち、スト
レッチャの中で磁気バブル検出素子が配置されている側
のX方向の向きである。 … Hy オフセット: ストレッチャと磁気バブル検出素子
の位置関係と、磁界回転方向で決定される。すなわち、
ストレッチャの中で磁気バブル検出素子が配置されてい
る側のX方向の向きから、磁界回転方向とは逆に90度
回転したようなY方向の向きである。 … また、読み出しに適した(信号幅が広くとれる)磁界の
回転方向は、ストレッチャの中で磁気バブル検出素子が
置かれている側の稜線を、バブルが裾から頂上に向かっ
て昇る方向であり、検出される側のX方向の頂点とその
Hy 波形の中線との距離である。 … 次に、図24以降を参照して、バイアス磁界HB が紙面
表から裏に向かい、磁気バブルの紙面表側がN極である
場合について説明する。この場合、磁気バブル検出素子
12(13)により検出される検出信号は、磁気バブル
検出素子12が置かれているストレッチャのX方向と逆
に磁界が向いたときに発生する。また、スイッチングノ
イズがでる位相は、回転磁界の回転方向のみにより決ま
り、ストレッチャSと磁気バブル検出素子12との位
置,バイアス磁界の向きとは無関係である。
【0060】X方向のオフセットHx を図の左方向に加
えることにより、磁気バブル検出素子のHx 方向感度曲
線にある不感帯から早く抜け出すことができる。このた
め、検出信号の立ち上がりが早くなり、検出信号の幅を
広げることができる。
【0061】図24の構成で、CW方向に磁界を回転さ
せる(図25に示す)ことを前提とすると、Y方向のオ
フセットHy を図の下方向に移動させることにより、検
出信号に加わっているノイズ(磁気バブル検出素子自体
が発生するスイッチングノイズ)のタイミングと検出信
号の立ち下がりタイミングとを分離でき、S/Nを向上
させることができる。
【0062】図27は磁気バブル素子12のストレッチ
ャに対する位置が図24と異なる配置の場合を示す図で
ある。この場合、X方向のオフセットHx を図の右方向
に加えることにより、磁気バブル検出素子のHx 方向感
度曲線にある不感帯から早く抜け出すことができる。こ
のため、検出信号の立ち上がりが早くなり、検出信号の
幅を広げることができる。
【0063】図27の構成で、CCW方向に磁界を回転
させる(図29に示す)ことを前提とすると、Y方向の
オフセットHy を図の下方向に移動させることにより、
検出信号に加わっているノイズ(磁気バブル検出素子自
体が発生するスイッチングノイズ)のタイミングと検出
信号の立ち下がりタイミングとを分離でき、S/Nを向
上させることができる。
【0064】図30はストレッチャの向きが図24,図
27と異なる配置の場合を示す図である。この場合、X
方向のオフセットHx を図の左方向に加えることによ
り、磁気バブル検出素子のHx 方向感度曲線にある不感
帯から早く抜け出すことができる。このため、検出信号
の立ち上がりが早くなり、検出信号の幅を広げることが
できる。
【0065】図30の構成で、CCW方向に磁界を回転
させる(図32に示す)ことを前提とすると、Y方向の
オフセットHy を図の上方向に移動させることにより、
検出信号に加わっているノイズ(磁気バブル検出素子自
体が発生するスイッチングノイズ)のタイミングと検出
信号の立ち下がりタイミングとを分離でき、S/Nを向
上させることができる。
【0066】図33は磁気バブル検出素子12のストレ
ッチャに対する位置が図30と異なる配置の場合を示す
図である。この場合、X方向のオフセットHx を図の右
方向に加えることにより、磁気バブル検出素子のHx 方
向感度曲線にある不感帯から早く抜け出すことができ
る。このため、検出信号の立ち上がりが早くなり、検出
信号の幅を広げることができる。
【0067】図33の構成で、CW方向に磁界を回転さ
せる(図34に示す)ことを前提とすると、Y方向のオ
フセットHy を図の上方向に移動させることにより、検
出信号に加わっているノイズ(磁気バブル検出素子自体
が発生するスイッチングノイズ)のタイミングと検出信
号の立ち下がりタイミングとを分離でき、S/Nを向上
させることができる。
【0068】以上のことから、読み出しに適した(検出
信号の信号幅が広くとれる)オフセットの方向は、以下
の通りである。
【0069】Hx オフセット: ストレッチャと磁気バ
ブル検出素子の位置関係で決定される。すなわち、スト
レッチャの中で磁気バブル検出素子が配置されている側
と逆のX方向の向きである。 … Hy オフセット: ストレッチャと磁気バブル検出素子
の位置関係と、磁界回転方向で決定される。すなわち、
ストレッチャの中で磁気バブル検出素子が配置されてい
る側のX方向の向きから、磁界回転方向に90度回転し
たようなY方向の向きである。 … また、読み出しに適した(信号幅が広くとれる)読み出
し磁界の回転方向は、ストレッチャの中で磁気バブル検
出素子が置かれている側の稜線を、バブルが裾から頂上
に向かって昇る方向であり、検出される側のX方向の頂
点とそのHy 波形の中線との距離である。 … 従って、この回転磁界の方向はHB が変わっても変化し
ない(=)。
【0070】以上のようにして求められたオフセットの
条件(,,,)に従ってオフセットを与えた場
合の検出信号波形のアイパターンの概略を図36(a)
に、オフセット無しの場合の検出信号波形のアイパター
ンを図36(b)に、本実施例と逆にオフセットを与え
た場合の検出信号のアイパターンを図36(c)に示
す。これらの図からも明らかなように、本実施例のオフ
セットの方向が有効であることがわかる。
【0071】この結果、加算補正若しくは位相補正によ
りHy 方向のオフセットを制御してリング磁石からの磁
界を相殺することにより、H型ブリッジ回路を用いても
磁気バブル検出信号とノイズとを分離でき、かつ安定な
幅の広い磁気バブル検出信号が得られる。
【0072】また、シャフトに固定されたリング磁石を
回転させると磁気バブル素子に加えられる磁界が変化す
る。そして、リング磁石の回転が停止、若しくは、十分
低速の回転の時点でビットパターンの読み出しを行う場
合、リング磁石から磁界を打ち消す方向に磁界を加算し
ながら読み出し駆動磁界を発生させる。従って、リング
磁石の回転角度(磁界角度)により加算される値が異な
ることになり駆動波形に歪みが生じる。
【0073】例えば、Hy 方向の加算値が最大になる磁
界角度が”90度”若しくは”270度”の時点ではH
y 方向の歪みが顕著になる。但し、Hx 方向に関しては
加算値が”0”なので歪みが少ない。同様に、Hx 方向
の加算値が最大になる磁界角度が”0度”若しくは”1
80度”の時点ではHx 方向の歪みが顕著になる。但
し、Hy 方向に関しては加算値が”0”なので歪みが少
ない。
【0074】このように、リング磁石の回転角度により
読み出し駆動波形の歪み方が変化してそのリサージュ波
形の歪み方も変化する。磁気バブル素子上では読み出し
駆動磁界は加算値とリング磁石からの磁界との相殺によ
り、原点中心で回転するもののリサージュ波形には歪み
が残ることになる。
【0075】例えば、図37及び図38はCW方向及び
CCW方向に磁界を回転させた場合の”ひし形”の駆動
波形とH型ブリッジ回路による駆動波形を示す波形図で
ある。図37において”A”及び”B”はH型ブリッジ
回路による駆動波形、”C”は”ひし形”の駆動波形で
ある。また、図38において”D”及び”E”はH型ブ
リッジ回路による駆動波形、”F”は”ひし形”の駆動
波形である。ここで、”Hy1=−Hy2”となるよう
にオフセットを設定しても”A”及び”B”との間では
図37中”ΔY1”及び”ΔY2”に示すように変動が
生じる。同様に、”D”及び”E”との間では”Hy3
=−Hy4”となるようにオフセットを設定しても図3
8中”ΔY3”及び”ΔY4”に示すように変動が生じ
る。
【0076】また、図37及び図38に示すような駆動
波形で読み出された磁気バブル信号は図39及び図40
のようになる。すなわち、駆動波形の歪みにより磁気バ
ブル信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングがず
れてしまう。
【0077】このような磁気バブル信号を図41に示す
ような磁気バブル検出回路で検出する場合を考える。図
41において35及び37は定電流源、36及び38は
磁気バブル検出素子、39は差動増幅回路、40は比較
回路、41はフリップフロップ回路、108はストロー
ブ信号である。
【0078】定電流源35の一端は磁気バブル検出素子
36の一端及び差動増幅回路39の非反転入力端子に接
続され、定電流源37の一端は磁気バブル検出素子38
の一端及び差動増幅回路39の反転入力端子に接続され
る。差動増幅回路39の出力は比較回路40を介してフ
リップフロップ回路41の入力端子に接続される。ま
た、ストローブ信号108はフリップフロップ回路41
のクロック入力端子に接続され、定電流源35及び37
の他端と磁気バブル検出素子36及び38の他端は接地
される。
【0079】差動増幅回路39により磁気バブル検出素
子36及び38で生じる電圧変化の差分を求めることに
より図39等に示す磁気バブル信号が得られる。このよ
うな磁気バブル信号が比較回路40により比較され”
0”若しくは”1”の信号に変換され、ストローブ信号
108のタイミングによりフリップフロップ回路41に
保持されて出力される。
【0080】図42中”a”、”b”及び”c”に示す
ように磁気角度の違いにより駆動波形に歪みが生じて、
磁気バブル信号の立ち上がり等のタイミングがずれた場
合には図42中”S001”、”S002”及び”S0
03”に示すような出力信号が比較回路40から出力さ
れることになる。これらの出力信号を”d”に示すタイ
ミングでフリップフロップ回路41に保持させた場合に
は、図42中”b”及び”c”の磁気バブル信号は検出
されるものの、図42中”a”に示す磁気バブル信号は
検出できなくなる場合が生じる。すなわち、リング磁石
の停止角度により、ビットパターンを読み出せなくなる
場合が生じることになる。
【0081】このよう現象を解決するためには、リング
磁石の回転角度に関わりなくオフセットを制御して図3
7中の”ΔY1”や”ΔY2”等の変動を一定値にすれ
ば良い。オフセットの制御方法としては前述の”加算補
正”若しくは”位相補正”を用いる。
【0082】ここで、リング磁石の回転角度に基づき加
算補正をする場合を説明する。例えば、図11に示すリ
ング磁石のある回転角度におけるコイル26に流れる電
流”I01”は図6中に示す位相”T”を”t−T1”
とすれば式(2)から”キャンセル磁界”と”電流値に
換算された駆動磁界振幅値”との和として求まるので電
流”I01”から式(3)で求まるキャンセル磁界を減
算することにより、逆に図14中”ΔY(Hyオフセッ
ト=ΔY)”に示す磁界(電流値に変換されている)が
求まる。さらに、コイル26の効率(Oe/A)を用い
れば”ΔY”の磁界の値が求まる。同様にして各回転角
度における”ΔY”が求まる。
【0083】例えば、図43はリング磁石の回転角度に
対する”ΔY”の変動を示す特性曲線図であり、図43
中”A”は上述のように求められた”ΔY”である。図
43中”B”は”ΔY”を例えば”−6Oe”付近で安
定にするために”A”に基づいて求めた近似式”F(d
eg)”によって補正した後の”ΔY”の変動である。
このときの”ΔY”の補正式は”F’(deg)=6O
e−F(deg)”となる。
【0084】そして、図44及び図45は図43中”
A”及び”B”のように”ΔY”が変動した場合の磁気
バブル信号のアイパターンを示す波形図である。図44
及び図45から分かるように加算補正により磁気バブル
信号の変動が改善されている。
【0085】一方、リング磁石の回転角度に基づき位相
補正をする場合を説明する。図8において位相”ΦA”
から”ΦB”にすることにより、”ΔY”が”0”にな
る。言い換えれば、位相差をリング磁石の回転角度の対
して適当に選択することにより”ΔY”を一定に保つこ
とが可能になる。
【0086】例えば、前述と同様に図11に示すリング
磁石のある回転角度におけるコイル26に流れる電流”
I01”は図8中示す位相”ΦB”を”t−T1”とす
れば式(2)から”キャンセル磁界”と”電流値に換算
された駆動磁界振幅値”との和として求まる。
【0087】そして、”ΔY(キャンセル磁界)”が一
定になるように式(2)を変形して”ΦB”を求めると
共に駆動波形の位相を制御することにより、リング磁石
の回転角度に関わりなく”ΔY”の値が一定になる。
【0088】図46はこのような加算補正、若しくは、
位相補正を行うH型ブリッジ回路及び制御手段の一例を
示す構成図である。図46において34,200及び2
01は図2と同一符号を付してあり、42はホール素子
を用いてリング磁石からの磁界を検出する磁界測定回
路、若しくは、リング磁石が取り付けられたシャフトの
回転数を直接検出する回転角度検出器(以下、回転角度
検出器として説明する。)、43は補正回路である。
【0089】基本的な接続関係については図2と同様で
あり、異なる点は回転角度検出器42の出力が補正回路
43に接続され、補正回路43が出力は制御回路34に
接続される点である。
【0090】ここで、図46に示す回路の動作を説明す
る。回転角度検出器42はリング磁石の回転角度を検出
して補正回路43に出力する。補正回路43は前述の補
正式等を用いてリング磁石の回転角度に対応した補正値
を制御回路34に出力する。制御回路34は補正値に基
づき加算補正、若しくは、位相補正により駆動波形のオ
フセットを制御して”ΔY”をリング磁石の回転角度に
係わりなく一定値に制御する。
【0091】この結果、リング磁石の回転角度に基づき
読み出し駆動波形のHy 方向のオフセット”ΔY”を求
める共にこの”ΔY”の値が一定になるように加算補
正、若しくは、位相補正を行うとにより、リング磁石の
回転角度に係わりなくビットパターンを読み出すことが
可能になる。
【0092】また、”ΔY”は計算により求めるでけで
はなく、リング磁石自体を実際に回転させて”ΔY”の
変動を実測しても良く。また、補正式ではなくリング磁
石の回転角度に対応するデータテーブルを設けて補正値
を求めても構わない。さらに、回転角度検出器ではなく
ホール素子を用いてリング磁石からの磁界を直接検出し
ても構わない。
【0093】また、リング磁石の回転角度によりHy 方
向のオフセット”ΔY”が変動した場合には図42にお
いて説明したようにリング磁石の停止角度により、ビッ
トパターンを読み出せなくなる場合が生じる。これはス
トローブ信号108がリング磁石の回転角度に関わりな
く一定のタイミングであるためである。従って、リング
磁石の回転角度に応じてストローブ信号108のタイミ
ングを変動させれば良い。
【0094】例えば、図42中”a”、”b”及び”
c”に示すように磁気角度の違いにより駆動波形に歪み
が生じて、磁気バブル信号の立ち上がり等のタイミング
がずれた場合には図42中”S001”、”S002”
及び”S003”に示すような出力信号が比較回路40
から出力されることになる。これらの出力信号をリング
磁石の回転角度に応じて”d”若しくは”e”に示すタ
イミングでフリップフロップ回路41に保持させれば、
図42中”d”に示すタイミングのストローブ信号10
8では図42中”b”及び”c”の磁気バブル信号が検
出され、図42中”e”に示すタイミングのストローブ
信号108では図42中”a”及び”b”に示す磁気バ
ブル信号が検出されることになる。
【0095】この結果、”ΔY”はキャンセル磁界の変
動、言い換えれば、リング磁石の回転角度に対応してい
るのでリング磁石の回転角度に基づきストローブ信号1
08のタイミングをずらすことにより、リング磁石の回
転角度に係わりなくビットパターンを読み出すことが可
能になる。
【0096】また、これまでの磁気バブル検出方法では
リング磁石の回転角度に基づき磁気バブル素子にかかる
磁界を算出し、若しくは、2つのホール素子により直接
リング磁石からのx方向及びy方向の磁界を測定して磁
界を算出して、この算出された磁界からキャンセル磁界
を加算した読み出し駆動磁界を発生させる。
【0097】前者の場合には、ベースの寸法精度、磁気
バブル素子の寸法精度、基板の寸法精度、若しくは、磁
気バブル素子の基板への取り付け寸法精度等により、実
際に磁気バブル素子に加わる磁界強度との間に誤差が生
じてしまいリング磁石の回転角度等に基づき算出された
磁界とは異なってしまう。
【0098】また、後者の場合には磁気バブル素子上に
直接ホール素子は形成できないので、実際には磁気バブ
ル素子とは異なる場所に設置してその位置関係を考慮し
て磁気バブル素子に加わる磁界を算出しているので上記
と同様のことが言える。
【0099】すなわち、ベースの寸法精度、磁気バブル
素子の寸法精度、基板の寸法精度、若しくは、磁気バブ
ル素子の基板への取り付け寸法精度等により生じる磁気
回路誤差を直接測定することがでいないと言った問題が
あった。
【0100】ここで、このような磁気回路誤差を間接的
に測定する方法を説明する。先ず第1に、図47及び図
48はCW方向に回転させHy 方向にオフセットがない
場合及びある場合のリサージュ波形を示す波形図であ
る。また、図49及び図50は図47及び図48の場合
の磁気バブル信号のアイパターンを示す波形図である。
【0101】Hy 方向にオフセットが変化することによ
り図49に示す”A1”及び”B1”から図50中に示
す”A2”及び”B2”へとその幅が変化していること
が分かる。また、変化量としては”B1”から”B2”
への変化の方が顕著である。
【0102】同様に、図51及び図52はCCW方向に
回転させHy方向にオフセットがない場合及びある場合
のリサージュ波形を示す波形図である。また、図53及
び図54は図51及び図52の場合の磁気バブル信号の
アイパターンを示す波形図である。
【0103】Hy 方向にオフセットが変化することによ
り図53に示す”A3”及び”B3”から図54中に示
す”A4”及び”B4”へとその幅が変化していること
が分かる。また、変化量としては”B3”から”B4”
への変化の方が顕著である。
【0104】また、CW方向とCCW方向とで異なる点
はCW方向ではHy のプラス側にオフセットをかける
と”B1”が広がり、CCW方向ではHy のマイナス方
向にオフセットをかけると”B3”が広がることにな
る。
【0105】一方、図55及び図56はHx 方向にオフ
セットがない場合及びある場合のリサージュ波形を示す
波形図である。また、図57及び図58は図55及び図
56の場合の磁気バブル信号のアイパターンを示す波形
図である。
【0106】Hx 方向にオフセットが変化することによ
り図57に示す”A5”及び”B5”から図58中に示
す”A6”及び”B6”へとその幅が変化していること
が分かる。また、Hx 方向のオフセットの場合にはCW
若しくはCCWの方向に係わりなくHx 方向にオフセッ
トをかけると”A5”及び”B5”が広がる。
【0107】そして、”A2−A1”の時間変化幅をH
y 方向のオフセットによる前パルス幅変化量とし、”B
2−B1”の時間変化幅をHy 方向のオフセットによる
後パルス幅変化量を測定しその変化量から変化率を前パ
ルス変化率”FY(秒/Oe)及び後パルス変化率”B
Y(秒/Oe)”を算出する。但し、”FY”及び”B
Y”はCW方向若しくはCCW方向により符号が逆にな
る。
【0108】同様にして、Hx 方向についても前パルス
変化率”FX(秒/Oe)”及び”後パルス変化率”B
X(秒/Oe)”を算出する。但し、”FX”及び”B
X”はCW方向若しくはCCW方向に係わりなく符号は
同じである。
【0109】第2に、図59、図60、図61及び図6
2を用いて磁気回路誤差の計算方法を具体的に説明す
る。図59はリング磁石による回転磁界のリサージュ波
形を示す波形図、図60はリング磁石による回転磁界強
度を角度をパラメータとしてプロットした波形図、図6
1はリサージュ波形を示す波形図、図62は時間をパラ
メータとした磁気バブル信号を示す特性曲線図である。
【0110】磁気バブル素子上のリング磁石の磁界強度
の設計値が”Hr”であり、磁気バブル素子の機械的寸
法誤算等による位置ずれにより”+α”の磁気回路誤差
が生じた場合を考える。この磁気回路誤差”+α”は機
械寸法による誤差なので”Hr”の全体に”+α”の誤
差が加わる。すなわち、図59に示すような”Hr+
α”の回転磁界が磁気バブル素子に加わる。
【0111】例えば、回転角度”0度”でリング磁石を
固定すると図60に示すように”Hx ”方向に”Hr+
α”の磁界が加わり、”Hy ”方向の磁界は”0”にな
る。この状態でのリサージュ波形は図61中に示すよう
に図61中に示す誤差”+α”が無い場合と比較して”
αx”だけ”Hx ”方向にずれている。これは、図58
に示す場合に相当するので図62に示すように前パルス
及び後パルスが少し広がる。
【0112】次に、リング磁石を回転させて回転角度
を”90度”に固定すると、図60に示すように”Hy
”方向に”Hr+α”の磁界が加わり、”Hx ”方向
の磁界は”0”になる。この状態でのリサージュ波形は
図61中に示すように図61中に示す誤差”+α”が無
い場合と比較して”αy”だけ”Hy ”方向にずれてい
る。これは、図49に示す場合に相当するので図62に
示すように後パルスが大きく変化する。
【0113】H型ブリッジ回路の場合には”Hy ”方向
オフセットは磁気回路誤差”+α”がなくても変化する
ので、リサージュ波形を測定して電気回路による”Hy
”方向のオフセット変動分”HYe”を測定して、”
HYe”によるパルス幅変化を図62に示すパルス幅変
化から減算することにより、純粋に磁気回路誤差”α”
によるパルス幅変化が得られる。
【0114】すなわち、磁気回路誤差”α”によるパル
ス幅変化のうち前パルス幅変化を”ΔAα”、後パルス
幅変化を”ΔBα”とすれば、 ΔAα=ΔA−HYe×FY (4) ΔBα=ΔB−HYe×BY (5) となる。図62において閾値電圧”Vth”で”ΔA”
及び”ΔB”を測定すれば、式(4)及び式(5)の第
1項が求まり、第2項は”HYe”により求まるので
式”ΔAα”及び”ΔBα”が求まる。
【0115】従って、 ΔAα=α×(FX+FY) (6) ΔBα=α×(BX+BY) (7) となり、式(6)及び式(7)を変形することにより磁
気回路誤差”α”を算出することができる。
【0116】この結果、リング磁石の異なる2点の回転
角度において磁気バブル信号のパルス変化幅を検出して
電気回路によるパルス幅変化分を減算して磁気回路誤差
を算出することにより、間接的に磁気回路誤差を得るこ
とが可能になる。
【0117】尚、上記の諸条件に従って、X,Yのいず
れか一方のオフセットを加えてもよい。また、バイアス
磁石を傾けることにより、オフセット磁界を発生させる
ことも可能である。
【0118】また、ストレッチャSとして、図63に示
すようにシェブロンストレッチャを突き合わせ配置のも
のを用いて説明したが、図64に示す入れ子配置型のシ
ェブロンストレッチャや、図65に示す非対象型シェブ
ロンストレッチャを使用することも可能である。
【0119】また、加算補正、若しくは、位相補正の場
合であっても前述の磁気回路誤差を考慮することによ
り、更に安定な幅の広い磁気バブル検出信号が得られ
る。
【0120】また、リング磁石の回転角度に基づきスト
ローブ信号108のタイミングをずらす場合にも前述の
磁気回路誤差を考慮することにより、更に安定な幅の広
い磁気バブル検出信号が得られる。
【0121】また、磁気回路誤差の算出方法ではリング
磁石による回転磁界が円の場合を説明しているが、回転
磁界が楕円の場合には”Hy =C”及び”Hx =D”、
回転角度が”0度”及び”90度”の場合の誤差を”α
(0deg)”及び”α(90deg)”とすれば、 α(0deg)=α(90deg)×D/C (8) となり、前述と同様に求めることが可能である。
【0122】また、先の説明ではリング磁石の回転角度
が”0度”及び”90度”の2点におけるパルス変化幅
を検出しているが、任意の回転角度であってもその回転
角度が分かればその時の半径方向の誤差をその回転角度
で”Hy ”及び”Hx ”方向に分解して計算することが
可能である。
【0123】また、これまでのような磁気バブル検出方
法を用いることにより、今まで回転数検出器等に用いる
ことができなかった仕様の磁気バブル素子であっても十
分使用することが可能になるので磁気バブル素子の歩留
まりが向上することになる。
【0124】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のような効果がある。請求項1及び請
求項2の発明によれば、加算補正若しくは位相補正によ
りHy方向のオフセットを制御してリング磁石からの磁
界を相殺することにより、H型ブリッジ回路を用いても
磁気バブル検出信号とノイズとを分離でき、かつ安定な
幅の広い磁気バブル検出信号が得られる。
【0125】また、請求項3、請求項4、請求項9及び
請求項10の発明によれば、リング磁石の回転角度に基
づき読み出し駆動波形のHy 方向のオフセット”ΔY”
を求める共にこの”ΔY”の値が一定になるように加算
補正、若しくは、位相補正を行うとにより、リング磁石
の回転角度に係わりなくビットパターンを読み出すこと
が可能になる。
【0126】また、請求項5、請求項11及び請求項1
2の発明によれば、リング磁石の回転角度に基づきスト
ローブ信号のタイミングをずらすことにより、リング磁
石の回転角度に係わりなくビットパターンを読み出すこ
とが可能になる。
【0127】また、請求項6の発明によれば、リング磁
石の異なる2点の回転角度において磁気バブル信号のパ
ルス変化幅を検出して電気回路によるパルス幅変化分を
減算するして磁気回路誤差を算出することにより、間接
的に磁気回路誤差を得ることが可能になる。
【0128】また、請求項7及び請求項8の発明によれ
ば、加算補正、若しくは、位相補正の場合であっても磁
気回路誤差を考慮することにより、更に安定な幅の広い
磁気バブル検出信号が得られる。また、リング磁石の回
転角度に基づきストローブ信号のタイミングをずらす場
合にも前述の磁気回路誤差を考慮することにより、更に
安定な幅の広い磁気バブル検出信号が得られる。
【0129】さらに、これまでのような磁気バブル検出
方法を用いることにより、今まで回転数検出器等に用い
ることができなかったパルス幅が狭い磁気バブル素子で
あっても十分使用することが可能になるので磁気バブル
素子の歩留まりが向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気バブル素子全体を示す構成図である。
【図2】読み出しの際のH型ブリッジ回路及び制御回路
を示す構成ブロック図である。
【図3】H型ブリッジ回路による駆動波形及びオフセッ
ト電流が重畳された電流を示す波形図である。
【図4】H型ブリッジ回路による駆動波形及びオフセッ
ト電流が重畳された電流を示す波形図である。
【図5】図2における各スイッチ回路の動作とその電流
波形を示す波形図である。
【図6】電流波形を示す波形図である。
【図7】リサージュ波形を示す波形図である。
【図8】電流波形を示す波形図である。
【図9】リサージュ波形を示す波形図である。
【図10】H型ブリッジ回路の動作を説明する回路図で
ある。
【図11】コイル26に印加される電圧波形及び流れる
電流波形を示す波形図である。
【図12】ストレッチャと磁気バブル検出素子との位置
関係を示す説明図である。
【図13】図12に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図14】図12に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図15】ストレッチャと磁気バブル検出素子との位置
関係を示す説明図である。
【図16】図15に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図17】図15に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図18】ストレッチャと磁気バブル検出素子との位置
関係を示す説明図である。
【図19】図18に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図20】図18に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図21】ストレッチャと磁気バブル検出素子との位置
関係を示す説明図である。
【図22】図21に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図23】図21に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図24】ストレッチャと磁気バブル検出素子との位置
関係を示す説明図である。
【図25】図24に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図26】図24に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図27】ストレッチャと磁気バブル検出素子との位置
関係を示す説明図である。
【図28】図27に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図29】図27に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図30】ストレッチャと磁気バブル検出素子との位置
関係を示す説明図である。
【図31】図30に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図32】図30に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図33】ストレッチャと磁気バブル検出素子との位置
関係を示す説明図である。
【図34】図33に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図35】図33に示した構成での検出信号とオフセッ
トの関係を示す説明図である。
【図36】オフセットを変化させた場合の検出信号のア
イパターンを比較して示す説明図である。
【図37】CW方向に磁界を回転させた場合の”ひし
形”の駆動波形とH型ブリッジ回路による駆動波形を示
す波形図である。
【図38】CCW方向に磁界を回転させた場合の”ひし
形”の駆動波形とH型ブリッジ回路による駆動波形を示
す波形図である。
【図39】図37に示すような駆動波形で読み出された
磁気バブル信号を示す波形図である。
【図40】図38に示すような駆動波形で読み出された
磁気バブル信号を示す波形図である。
【図41】磁気バブル検出回路の一例を示す回路図であ
る。
【図42】磁気角度の違いによる磁気バブル信号の立ち
上がり等のタイミングがずれた場合を示す波形図であ
る。
【図43】リング磁石の回転角度に対する”ΔY”の変
動を示す特性曲線図である。
【図44】”ΔY”が変動した場合の磁気バブル信号の
アイパターンを示す波形図である。
【図45】”ΔY”が変動した場合の磁気バブル信号の
アイパターンを示す波形図である。
【図46】加算補正、若しくは、位相補正を行うH型ブ
リッジ回路及び制御手段の一例を示す構成図である。
【図47】CW方向に回転させHy方向にオフセットが
ある場合のリサージュ波形を示す波形図である。
【図48】CW方向に回転させHy方向にオフセットが
無い場合のリサージュ波形を示す波形図である。
【図49】図47の場合の磁気バブル信号のアイパター
ンを示す波形図である。
【図50】図48の場合の磁気バブル信号のアイパター
ンを示す波形図である。
【図51】CCW方向に回転させHy方向にオフセット
がある場合のリサージュ波形を示す波形図である。
【図52】CCW方向に回転させHy方向にオフセット
が無い場合のリサージュ波形を示す波形図である。
【図53】図51の場合の磁気バブル信号のアイパター
ンを示す波形図である。
【図54】図52の場合の磁気バブル信号のアイパター
ンを示す波形図である。
【図55】Hx方向にオフセットがある場合のリサージ
ュ波形を示す波形図である。
【図56】Hx方向にオフセットが無い場合のリサージ
ュ波形を示す波形図である。
【図57】図55の場合の磁気バブル信号のアイパター
ンを示す波形図である。
【図58】図56の場合の磁気バブル信号のアイパター
ンを示す波形図である。
【図59】リング磁石による回転磁界のリサージュ波形
を示す波形図である。
【図60】リング磁石による回転磁界強度を角度をパラ
メータとしてプロットした波形図である。
【図61】リサージュ波形を示す波形図である。
【図62】時間をパラメータとした磁気バブル信号を示
す特性曲線図である。
【図63】ストレッチャの配置の一例を示す説明図であ
る。
【図64】ストレッチャの配置の一例を示す説明図であ
る。
【図65】ストレッチャの配置の一例を示す説明図であ
る。
【図66】磁気バブル素子周囲の配置を示す説明図であ
る。
【図67】ストレッチャ及び磁気バブル検出素子の配置
を示す説明図である。
【図68】ストレッチャ及び磁気バブル検出素子の配置
を詳細に示す説明図である。
【図69】バイアス磁界及び回転磁界の強度を示す説明
図である。
【図70】磁気バブル検出素子の特性を示す特性図であ
る。
【図71】磁気バブル検出素子周囲を示す斜視図であ
る。
【図72】読み出しのための磁界を発生する回路構成を
示す回路図である。
【図73】検出信号を示す波形図である。
【図74】磁気バブル検出素子のHy 方向感度曲線を示
す説明図である。
【図75】磁気バブル検出素子のHx 方向感度曲線を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 磁気バブル素子 2,2′バイアス磁石 3,4 読み出しコイル 5 リング磁石 10 磁気バブル検出器 11 転送素子 12,13,36,38 磁気バブル検出素子 14,15,16 アルミ配線パターン 17,18,19 磁気バブル 20,21 ホール素子 22,23,24,25,28,29,30,31 ス
イッチ回路 26 Hx 用読み出しコイル 32 Hy用読み出しコイル 27,33 電圧源 34 制御回路 35,37 定電流源 39 差動増幅回路 40 比較回路 41 フリップフロップ回路 42 磁界測定回路、若しくは、回転角度検出器 43 補正回路 100,101,102,103,104,105,1
06,107 制御信号 108 ストローブ信号 200,201 H型ブリッジ回路 S ストレッチャ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ストレッチャと、磁気抵抗効果による薄膜
    型の磁気バブル検出素子を使用し、読み出しコイルに回
    転磁界を発生させることで磁気バブルを強制的に移動さ
    せ、磁気バブルのビットパターンを磁気バブル検出素子
    で検出する磁気バブル検出方法において、 前記読み出しコイルの駆動をH型ブリッジ回路で行うと
    共に、 前記H型ブリッジ回路に供給する制御信号のデューティ
    比を変化させてリング磁石からの磁界を相殺する方向に
    キャンセル磁界を加算した回転磁界を磁気バブル素子に
    与える磁気バブル検出方法。
  2. 【請求項2】ストレッチャと、磁気抵抗効果による薄膜
    型の磁気バブル検出素子を使用し、読み出しコイルに回
    転磁界を発生させることで磁気バブルを強制的に移動さ
    せ、磁気バブルのビットパターンを磁気バブル検出素子
    で検出する磁気バブル検出方法において、 前記読み出しコイルの駆動をH型ブリッジ回路で行うと
    共に、 前記H型ブリッジ回路に供給する制御信号の位相を変化
    させてリング磁石からの磁界を相殺する方向にキャンセ
    ル磁界を加算した回転磁界を磁気バブル素子に与える磁
    気バブル検出方法。
  3. 【請求項3】ストレッチャと、磁気抵抗効果による薄膜
    型の磁気バブル検出素子を使用し、読み出しコイルに回
    転磁界を発生させることで磁気バブルを強制的に移動さ
    せ、磁気バブルのビットパターンを磁気バブル検出素子
    で検出する磁気バブル検出方法において、 前記読み出しコイルの駆動をH型ブリッジ回路で行うと
    共にリング磁石の回転角度に基づき磁気バブル素子平面
    において前記リング磁石の中心線と一致する方向の読み
    出し駆動波形のオフセットを求めると共に前記H型ブリ
    ッジ回路に供給する制御信号のデューティ比を変化させ
    て前記オフセットが一定になるような回転磁界を磁気バ
    ブル素子に与えることを特徴とする磁気バブル検出方
    法。
  4. 【請求項4】ストレッチャと、磁気抵抗効果による薄膜
    型の磁気バブル検出素子を使用し、読み出しコイルに回
    転磁界を発生させることで磁気バブルを強制的に移動さ
    せ、磁気バブルのビットパターンを磁気バブル検出素子
    で検出する磁気バブル検出方法において、 前記読み出しコイルの駆動をH型ブリッジ回路で行うと
    共にリング磁石の回転角度に基づき磁気バブル素子平面
    において前記リング磁石の中心線と一致する方向の読み
    出し駆動波形のオフセットを求める共に前記H型ブリッ
    ジ回路に供給する制御信号の位相を変化させて前記オフ
    セットが一定になるような回転磁界を磁気バブル素子に
    与えることを特徴とする磁気バブル検出方法。
  5. 【請求項5】ストレッチャと、磁気抵抗効果による薄膜
    型の磁気バブル検出素子を使用し、読み出しコイルに回
    転磁界を発生させることで磁気バブルを強制的に移動さ
    せ、磁気バブルのビットパターンを磁気バブル検出素子
    で検出する磁気バブル検出方法において、 前記読み出しコイルの駆動をH型ブリッジ回路で行うと
    共にリング磁石の回転角度に基づき磁気バブル素子平面
    において前記リング磁石の中心線と一致する方向の読み
    出し駆動波形のオフセットを求める共に前記リング磁石
    の回転角度に基づきストローブ信号のタイミングをずら
    すことを特徴とする磁気バブル検出方法。
  6. 【請求項6】ストレッチャと、磁気抵抗効果による薄膜
    型の磁気バブル検出素子を使用し、読み出しコイルに回
    転磁界を発生させることで磁気バブルを強制的に移動さ
    せ、磁気バブルのビットパターンを磁気バブル検出素子
    で検出する磁気バブル検出方法において、 リング磁石の異なる2点の回転角度において磁気バブル
    信号のパルス変化幅を検出して電気回路によるパルス幅
    変化分を減算して磁気回路誤差を算出することを特徴と
    する磁気バブル検出方法。
  7. 【請求項7】前記読み出しコイルの駆動をH型ブリッジ
    回路で行うと共にリング磁石の回転角度に基づき磁気バ
    ブル素子平面において前記リング磁石の中心線と一致す
    る方向の読み出し駆動波形のオフセットを求める共に前
    記磁気回路誤差により前記オフセットを補償し前記H型
    ブリッジ回路に供給する制御信号のデューティ比を変化
    させて前記補償されたオフセットが一定になるような回
    転磁界を磁気バブル素子に与えるとことを特徴とする請
    求項6記載の磁気バブル検出方法。
  8. 【請求項8】前記読み出しコイルの駆動をH型ブリッジ
    回路で行うと共にリング磁石の回転角度に基づき磁気バ
    ブル素子平面において前記リング磁石の中心線と一致す
    る方向の読み出し駆動波形のオフセットを求める共に前
    記磁気回路誤差により前記オフセットを補償し前記H型
    ブリッジ回路に供給する制御信号の位相を変化させて前
    記補償されたオフセットが一定になるような回転磁界を
    磁気バブル素子に与えるとことを特徴とする請求項6記
    載の磁気バブル検出方法。
  9. 【請求項9】回転軸に取り付けられたリング磁石からの
    磁界を転送素子ループが設けられた磁気バブル素子に加
    えて、ビットパターンを形成する磁気バブルを前記転送
    素子ループ上で移動させ、前記ビットパターンを読み出
    すことにより前記回転軸の回転数を検出する回転数検出
    器において、 前記読み出しコイルの駆動を行うH型ブリッジ回路と、 前記リング磁石の回転角度を検出する回転角度検出器
    と、 前記リング磁石の回転角度に基づき磁気バブル素子平面
    において前記リング磁石の中心線と一致する方向の読み
    出し駆動波形のオフセットを求めると共に前記オフセッ
    トが一定になるようなリング磁石の回転角度に対応した
    補正値を出力する補正回路と、 前記補正値に基づき制御信号のデューティ比若しくは位
    相を変化させて前記オフセットをリング磁石の回転角度
    に係わりなく一定値に制御する制御回路とを備えたこと
    を特徴とする回転数検出器。
  10. 【請求項10】回転軸に取り付けられたリング磁石から
    の磁界を転送素子ループが設けられた磁気バブル素子に
    加えて、ビットパターンを形成する磁気バブルを前記転
    送素子ループ上で移動させ、前記ビットパターンを読み
    出すことにより前記回転軸の回転数を検出する回転数検
    出器において、 読み出しコイルの駆動を行うH型ブリッジ回路と、 ホール素子により前記リング磁石からの磁界を検出する
    磁界測定回路と、 この磁気測定回路の出力信号に基づき磁気バブル素子平
    面において前記リング磁石の中心線と一致する方向の読
    み出し駆動波形のオフセットを求めると共に前記オフセ
    ットが一定になるようなリング磁石の回転角度に対応し
    た補正値を出力する補正回路と、 前記補正値に基づき制御信号のデューティ比若しくは位
    相を変化させて前記オフセットをリング磁石の回転角度
    に係わりなく一定値に制御する制御回路とを備えたこと
    を特徴とする回転数検出器。
  11. 【請求項11】回転軸に取り付けられたリング磁石から
    の磁界を転送素子ループが設けられた磁気バブル素子に
    加えて、ビットパターンを形成する磁気バブルを前記転
    送素子ループ上で移動させ、前記ビットパターンを読み
    出すことにより前記回転軸の回転数を検出する回転数検
    出器において、 前記読み出しコイルの駆動を行うH型ブリッジ回路と、 前記リング磁石の回転角度を検出する回転角度検出器
    と、 前記リング磁石の回転角度に基づきストローブ信号のタ
    イミングをずらす磁気バブル検出回路と、 前記H型ブリッジ回路に供給する制御信号のデューティ
    比若しくは位相を変化させて前記リング磁石からの磁界
    を相殺する方向にキャンセル磁界を加算する制御回路と
    を備えたことを特徴とする回転数検出器。
  12. 【請求項12】回転軸に取り付けられたリング磁石から
    の磁界を転送素子ループが設けられた磁気バブル素子に
    加えて、ビットパターンを形成する磁気バブルを前記転
    送素子ループ上で移動させ、前記ビットパターンを読み
    出すことにより前記回転軸の回転数を検出する回転数検
    出器において、 前記読み出しコイルの駆動を行うH型ブリッジ回路と、 ホール素子により前記リング磁石からの磁界を検出する
    磁界測定回路と、 この磁界測定回路の出力信号に基づきストローブ信号の
    タイミングをずらす磁気バブル検出回路と、 前記H型ブリッジ回路に供給する制御信号のデューティ
    比若しくは位相を変化させて前記リング磁石からの磁界
    を相殺する方向にキャンセル磁界を加算する制御回路と
    を備えたことを特徴とする回転数検出器。
JP10042348A 1998-02-24 1998-02-24 磁気バブル検出方法及びこれを用いた回転数検出器 Pending JPH11237255A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017500587A (ja) * 2013-11-04 2017-01-05 ライプニッツ−インスティテュート フュア フォトニサ テヒノロギエン イー.ファウ. 回転又は直線距離を絶対計数するための磁気センサ
CN117564327A (zh) * 2024-01-17 2024-02-20 山西工程技术学院 深孔钻削智能测量及纠偏导向***和方法

Cited By (3)

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JP2017500587A (ja) * 2013-11-04 2017-01-05 ライプニッツ−インスティテュート フュア フォトニサ テヒノロギエン イー.ファウ. 回転又は直線距離を絶対計数するための磁気センサ
CN117564327A (zh) * 2024-01-17 2024-02-20 山西工程技术学院 深孔钻削智能测量及纠偏导向***和方法
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