JPH11237168A - 貯蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 棚網の出し入れ口側の縁部を支持する支え枠
を設けた貯蔵庫に好適な表示装置を提供する。 【解決手段】 冷蔵室２の出し入れ口３の両側壁には棚
受柱１２が対向して設けられ、両棚受柱１２の間に、角
パイプ状の支え梁２３が高さ調節可能に差し渡される。
この支え梁２３で、棚網１０ａ，１０ｂの出し入れ口３
側の縁部が支持される。この支え梁２３の前面における
上下両縁には、鈎形をなす一対の取付レール４０が形成
されている。両取付レール４０の間には、商品名や価格
等の商品に関する情報を記載したカード４１が差し込み
可能とされている。商品を載せる棚網１０ａ，１０ｂを
支持した支え枠２３の前面にカード４１が位置するか
ら、商品に対応した正確な情報を表示できる。支え梁２
３の前面はデッドスペースであるから、カード４１が商
品を出し入れする際の邪魔になることはない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、貯蔵物に関する情
報等を表示する手段を備えた貯蔵庫に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば商品販売用の冷蔵ショーケースで
は、貯蔵された商品の品名や価格等を表示する手段を設
けることが必要な場合が多い。従来この種の表示装置と
しては、実公平１−１２１４９号公報に記載されている
ように、商品に関する情報を記載したカードをホルダに
嵌め、このホルダを商品を載せた棚網の出し入れ口側の
縁部に着脱可能に装着するものが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】一方、上記のような冷
蔵ショーケースでは、棚網上に商品を大量に載せる場合
が多くて重量負担が大きいので、特に棚網における出し
入れ口側の受け構造を強固にする必要がある。そこで本
願出願人は、特開平８−７５３４７号公報に記載されて
いるように、出し入れ口の左右の側縁の間に支え梁を高
さ調節可能に差し渡し、この支え梁で棚網の出し入れ口
側の縁部を支持するものを提案した。このものでは、出
し入れ口を横方向に仕切る必要がないから、商品の出し
入れに便利なように出し入れ口の開口を広く取ったまま
で、棚網を強固に受けることができる。

【０００４】しかるに、上記のような支え梁を設けた構
造を採用すると、棚網の出し入れ口側の縁部が支え枠に
載せられていることから、カードホルダの取り付けや取
り外しがやりにくい。また、ホルダが棚網の上方に出っ
張った状態で装着されるので、商品を出し入れする際の
邪魔になるという問題があった。本発明は上記のような
事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、
棚網の出し入れ口側の縁部を支持する支え枠を設けた場
合に好適な表示手段を備えた貯蔵庫を提供するところに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、貯蔵
物を棚で受けて収容する貯蔵庫において、貯蔵物の出し
入れ口における左右の側縁の間に、前記棚の出し入れ口
側の縁部を支持可能な支え梁が高さ調節可能に差し渡さ
れ、この支え梁の前面に、前記貯蔵物に関する情報等の
記載された表示板を取付可能な取付部が設けられている
構成としたところに特徴を有する。請求項２の発明は、
請求項１の発明において、前記取付部が、前記表示板を
差し込み可能なレール状に形成されているところに特徴
を有する。

【０００６】

【発明の作用及び効果】＜請求項１の発明＞棚の出し入
れ口側の縁部が支持された支え梁の前面に表示板が取り
付けられるのであるから、この棚に載せられた貯蔵物に
対応して正確に情報を表示することができる。しかも支
え梁の前面は、貯蔵物の出し入れに対してはデッドスペ
ースとなっているから、表示板が貯蔵物の出し入れの邪
魔になることはない。 ＜請求項２の発明＞レール状の取付部を設けたことで支
え梁自体の強度アップが図られる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。 ＜第１実施形態＞本発明の第１実施形態を図１ないし図
９によって説明する。この実施形態では冷蔵ショーケー
スを例示している。図１において、符号１は、内部に冷
蔵室２を構成した断熱構造のケース本体であって、前面
に冷蔵商品を出し入れする出し入れ口３が開口されてい
る。出し入れ口３には、図示しないガラス張りの扉が観
音開き式に装着されている。ケース本体１は４本の脚７
で支えられ、天井には機械室８が設けられている。

【０００８】続いて棚受構造について説明する。まず棚
網１０としては、線材を格子状に組み付けることによっ
て形成されており、冷蔵室２の全幅に亘る大型のもの１
０ａと、冷蔵室２の幅方向に２分割された小型のもの１
０ｂの２種類が備えられている。冷蔵室２内には、図８
に示すように、その奥壁に左右１対ずつ合計４本の棚受
柱１２が、また左右の側壁の出し入れ口３付近に互いに
対向する２本の棚受柱１２が、それぞれ取り付けられて
いる。各棚受柱１２は、図２に示すように、細長い金属
板をプレス成形して幅方向の中央部分に凸面１３を形成
した形状であって、その凸面１３上に方形をなす複数個
の取付孔１４が一定のピッチで形成されている。

【０００９】その取付孔１４に装着される棚受金１６
は、図２および図３に示すように、同じく金属板をプレ
ス成形することにより、載置部１７と支え部１８とから
なる略Ｖ字形に形成されている。載置部１７の先端縁に
は、外方に直角曲げされて上記の取付孔１４に嵌められ
る引掛部１９が形成されている。その引掛部１９は、取
付孔１４に引っ掛けられたのちの脱落を防止するため
に、その長さ寸法が取付孔１４の開口長さよりも長くな
っている。一方の支え部１８の先端縁には、取付孔１４
に差し込まれる差込部２０が形成され、その先端が内側
に略直角に曲げられて案内部２１が形成されている。

【００１０】この棚受金１６を棚受柱１２に取り付ける
には、まず図３の鎖線に示すように引掛部１９を所望の
取付孔１４に差し込んで、案内部２１の先端を、その下
の取付孔１４の下縁の上に載せる。続いて、支え部１８
の下端側を矢線ａ方向に押し込むと、案内部２１で案内
されつつ差込部２０が同図の実線に示すように下側の取
付孔１４内に押し込まれ、支え部１８の下縁が棚受柱１
２の凸面１３に突き当たった状態で取り付けられる。こ
のように棚受金１６が取り付けられると、載置部１７が
水平姿勢を取って棚網１０を載置するように機能し、ま
た、支え部１８が、棚網１０を載置した載置部１７に加
わる荷重を受ける機能を果たす。

【００１１】一方、図４に示すように、角パイプからな
る支え梁２３が設けられている。この支え梁２３は、上
記した左右の棚受柱１２の間に亘る長さを有し、両端が
棚受金１６の外側に嵌合可能となっている。そして支え
梁２３の前面には、その上下両縁に沿って一対の取付レ
ール４０が一体的に形成されている。上側の取付レール
４０は下向きの鈎形に形成され、下側の取付レール４０
は上向きの鈎形に形成されている。また、両取付レール
４０の間に差し込み可能なカード４１が設けられてい
る。このカード４１には、商品名や価格等の商品に関す
る情報が記載できるようになっており、弾性を有するプ
ラスチック板製で、図９に示すように、両取付レール４
０間の溝幅よりも少し大きめの縦幅を有していることが
好ましい。

【００１２】続いて、本実施形態の作用を説明する。ま
ず、冷蔵室２の奥壁に設けられた棚受柱１２の所望の同
一高さ位置ごとに、上記した要領でそれぞれ棚受金１６
を取り付ける。続いて、左右の側壁の棚受柱１２の間に
支え梁２３を差し渡すのであるが、まず、左右いずれか
一方の棚受柱１２に、奥壁の棚受柱１２と同一高さ位置
において同じ要領で棚受金１６を取り付ける。続いて、
支え梁２３の一端側を、その取り付けられた棚受金１６
の外側に軸線方向に嵌め込む。もう一方の棚受柱１２に
は、同一高さ位置において、棚受金１６の引掛部１９の
みを取付孔１４に引っ掛けた状態とし、図５に示すよう
に、その棚受金１６の支え部１８に、支え梁２３の未だ
嵌合されていない側の端部を当てる。続いて、その端部
を押し下げると、図６に示すように、棚受金１６が支え
梁２３の端部内に入り込む。その後、棚受金１６の支え
部１８の下端側を矢線ａ方向に押して、上記と同様に棚
受金１６を棚受柱１２に取り付ける。これにより支え梁
２３は、図７に示すように、その両端が棚受金１６に抜
け不能に嵌められ、各棚受金１６の載置部１７で受けら
れた状態で、左右の棚受柱１２の間に差し渡される。

【００１３】そして、図１に示すように、大型の棚網１
０ａを冷蔵室２内に挿入すると、その挿入方向の前縁
が、冷蔵室２の奥壁の棚受柱１２に取り付けられた４個
の棚受金１６で受けられ、後縁側が全長にわたって支え
梁２３で受けられて支持される。また、２分割された小
型の棚網１０ｂについても、図１及び図８に示すよう
に、挿入方向の前縁が右側または左側の２個の棚受金１
６で受けられ、後縁側が支え梁２３で受けられて支持さ
れる。本実施形態の冷蔵ショーケースでは、出し入れ口
３を横方向に仕切る支柱が配されていないから、冷蔵室
２内が良く見渡せ、また商品の出し入れにも便利とな
る。そして、棚網１０上に商品が載置されるとともに、
図９に示すように、商品の情報を記載したカード４１
が、両取付レール４０の間に差し込まれる。

【００１４】このように本実施形態によれば、支え梁２
３の前面にカード４１が差し込んで取り付けられるよう
になっており、この支え梁２３には棚網１０の出し入れ
口３側の縁部が支持されて、その上に商品が載せられて
いるのであるから、商品に対応した正確な情報を表示す
ることができる。しかも支え梁２３の前面は、商品の出
し入れに対してはデッドスペースとなっているから、カ
ード４１が商品を出し入れする際の邪魔になることはな
い。また、取付レール４０を設けたことで、支え梁２３
自体の強度アップも図られる。

【００１５】＜第２実施形態＞図１０ないし図１２は本
発明の第２実施形態を示す。この第２実施形態では、図
１０に示すような棚受金２６が設けられている。この棚
受金２６は、載置部１７の上面に係合突起２７が形成さ
れている。この係合突起２７の形成部分については、素
材となる金属板をプレス成形する際に、係合突起２７と
なる部分の回りに平面Ｕ字形をなす逃がし溝２８が打ち
抜かれ、その後に係合突起２７が直角に起こされて形成
されている。したがって係合突起２７は、その突出端が
半円形に形成されているとともに、屈曲された付け根部
分の両側に逃がし溝２８が設けられることで応力集中が
避けられた形状となっている。なお、棚受柱１２の取付
孔１４に嵌められる引掛部１９ａと案内部２１ａは、先
端の角部に丸味が付けられて、取付孔１４に嵌めやすく
なっている。

【００１６】また、この第２実施形態の支え梁３０は、
図１１に示すように、角パイプの両端が上面から下面に
向かって斜め内方に切除されて、下面壁側に開口部３１
が形成されているとともに、両端の上面壁には上記した
棚受金２６の係合突起２７が嵌合可能な係合孔３２が形
成されている。そして、この支え梁３０にも、その前面
の上下両縁に沿って一対の鈎形をなす取付レール４０が
一体的に形成されているとともに、両取付レール４０の
間に差し込み可能な表示用のカード４１が備えられてい
る。その他の構造は上記第１実施形態と同様であって、
同一機能を有する部位については同一符号を付すことで
重複した説明は省略する。

【００１７】この第２実施形態において、左右の棚受柱
１２の間に支え梁３０を差し渡す手順は以下のようであ
る。この場合は、両棚受柱１２に予め棚受金２６を対応
して取り付け、支え梁３０を図１２の鎖線に示すよう
に、両棚受柱１２の間の両棚受金２６の上方に入れる。
続いて、係合孔３２を棚受金２６の係合突起２７の位置
に合わせて、支え梁３０の両端をその下面の開口部３１
を通しつつ棚受金２６に上方から嵌合する。それによ
り、同図の実線に示すように、支え梁３０の両端が棚受
金２６に嵌まってその上面壁が載置部１７に載り、かつ
係合孔３２が係合突起２７に嵌まった状態で、支え梁３
０が両棚受柱１２の間に差し渡される。その場合、係合
突起２７の上端は半円形に形成されているので、係合孔
３２を簡単に嵌めることができる。また、係合突起２７
の付け根部分の両側に逃がし溝２８が設けられて応力集
中が回避されているので、係合突起２７に負荷が加わっ
ても付け根部に亀裂が入るようなことが防止され、すな
わち耐久性に優れたものとなる。そして、第１実施形態
と同様に、出し入れ口３側の縁部が支え梁３０で支持さ
れつつ棚網１０がセットされ、この棚網１０の上に商品
が載置されるとともに、支え梁３０の前面に設けられた
取付レール４０間に、商品の情報を記載したカード４１
が差し込まれる。

【００１８】＜他の実施形態＞本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 （１）支え梁の前面に設けられるカードの取付手段とし
ては、カードを引っ掛けることができるような引掛部分
を適宜間隔で突設するようにしてもよい。 （２）本発明は、上記実施形態で例示した冷蔵ショーケ
ースに限らず、業務用冷蔵庫等の貯蔵庫全般に広く適用
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１実施形態に係る冷蔵ショーケー
スの扉を外した状態の外観斜視図

【図２】 棚受柱と棚受金の斜視図

【図３】 棚受金の装着動作を示す断面図

【図４】 支え梁とカードの斜視図

【図５】 支え梁の取付手順を示す断面図

【図６】 同断面図

【図７】 支え梁を取り付けた状態の一部切欠正面図

【図８】 棚網の装着動作を示す平断面図

【図９】 カードの装着動作を示す側面図

【図１０】 第２実施形態に係る棚受金の斜視図

【図１１】 支え梁とカードの斜視図

【図１２】 支え梁の装着動作を示す一部切欠正面図

【符号の説明】

２…冷蔵室 ３…出し入れ口 １０ａ，１０ｂ…棚網
１２…棚受柱 １６…棚受金 ２３…支え梁 ３０…支
え梁 ４０…取付レール ４１…カード

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 貯蔵物を棚で受けて収容する貯蔵庫にお
   いて、貯蔵物の出し入れ口における左右の側縁の間に、
   前記棚の出し入れ口側の縁部を支持可能な支え梁が高さ
   調節可能に差し渡され、この支え梁の前面に、前記貯蔵
   物に関する情報等の記載された表示板を取付可能な取付
   部が設けられていることを特徴とする貯蔵庫。
2. 【請求項２】 前記取付部が、前記表示板を差し込み可
   能なレール状に形成されていることを特徴とする請求項
   １記載の貯蔵庫。