JPH11236813A - 排気ガス浄化装置の再生システム - Google Patents

排気ガス浄化装置の再生システム

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JPH11236813A
JPH11236813A JP10038541A JP3854198A JPH11236813A JP H11236813 A JPH11236813 A JP H11236813A JP 10038541 A JP10038541 A JP 10038541A JP 3854198 A JP3854198 A JP 3854198A JP H11236813 A JPH11236813 A JP H11236813A
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JP
Japan
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exhaust gas
gas purifying
filter
heater
honeycomb filter
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JP10038541A
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English (en)
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Kazushige Ono
一茂 大野
Noriyuki Taoka
紀之 田岡
Teruo Komori
照夫 小森
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガス中のパティキュレートを捕捉した排
気ガス浄化用ハニカムフィルタを車両走行中に効率的に
再生し得る排気ガス浄化装置の再生システムを提供す
る。 【解決手段】 ディーゼルエンジン10の排気通路11
に設置し、多孔質炭化珪素焼結体の排気ガス浄化用ハニ
カムフィルタ22を備えた3個の排気ガス浄化装置20
と、フィルタ22を再生するためにフィルタ22のガス
流入側の前方に配置したヒータ24と、フィルタ22の
ガス流出側に配置した流量調整弁26と、ヒータ24に
供給する電力と流量調整弁26とを制御するコントロー
ルユニット30とからなる排気ガス浄化装置の再生シス
テムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ン等の内燃機関から排出される排気ガスを浄化する排気
ガス浄化装置において、排気ガス浄化用ハニカムフィル
タを車両走行中でも再生し得る排気ガス浄化装置の再生
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジン等の内燃機関から排
出されるパティキュレートなどを除去するために用いる
排気ガス浄化用ハニカムフィルタを備えた排気ガス浄化
装置は既知である。このフィルタは、使用時間が増える
につれてパティキュレートの堆積によりエンジンの負荷
が高くなり最悪の場合、フィルタが破壊される。こうし
た現象は、例えば、バス、トラックまたはフォークリフ
トなどのディーゼル車で顕著である。
【0003】このため、排気ガス浄化用ハニカムフィル
タで捕捉したパティキュレートを焼却することにより、
前記フィルタを再生する必要があるが、従来の排気ガス
浄化用ハニカムフィルタに採用されたコージェライト
は、最高使用温度や熱伝導率が悪いため、耐久性が劣
り、また最高使用温度が低いので、一回の再生で燃焼可
能なパティキュレート量に限界があるといった問題があ
った。
【0004】そこで、本願出願人は、最高使用温度や熱
伝導率の良い多孔質炭化珪素焼結体を排気ガス浄化用ハ
ニカムフィルタに採用した排気ガス浄化装置の再生シス
テムを、特開平3−23307号公報で提案済みであ
る。これは、図6に示すように、排気通路5中に設けた
排気ガス浄化装置1において、排気ガス浄化用ハニカム
フィルタ2の外周にヒータ3を配設したものである。排
気ガス浄化用ハニカムフィルタ2の再生は、ヒータ3に
よってフィルタ2を加熱するとともに、排気ガス浄化装
置1の前方に設けた流入口4から助燃空気を供給し、前
記パティキュレートを焼却することにより行われる。な
お、この再生システムは車両の走行後に内燃機関の運転
を停止させた状態で稼動させるのが通例である。
【0005】しかしながら、この装置によれば、排気ガ
ス浄化用ハニカムフィルタ2内に、助燃空気を供給する
ための配管と、該助燃空気の供給用ポンプユニット、該
ポンプユニットの駆動用電源および駆動制御用コントロ
ールユニット(いずれも図示せず)が必要となるため、
これら部材を搭載することにより、車内空間が規制され
るとともに構造が複雑になるという不都合があった。
【0006】さらに、排気ガス浄化用ハニカムフィルタ
2の外周にヒータ3が配設されているため、パティキュ
レートが燃焼し始めたときの温度分布はフィルタ2の外
周表面に沿って均等になるが、このフィルタ2全体をパ
ティキュレートの燃焼温度まで加熱する時間(昇温時
間)が長くかかる。また、この加熱されたフィルタ2に
助燃空気が供給されることにより燃焼が進むにつれて、
排気ガス浄化用ハニカムフィルタ2の前面が助燃空気で
冷やされ、フィルタ2中後方(図面では右側)で温度が
高くなる温度分布が生じ、これに伴う応力分布が、時と
してフィルタ2の許容応力を越え、フィルタ2にクラッ
クを発生させるので、このクラック発生を防止するため
にパティキュレートの焼却量がフィルタの許容能力に対
し低めに設定されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした事
実に鑑みなされたもので、助燃空気を使用することな
く、車両走行中であっても、内燃機関から排出される排
気ガス中のパティキュレートを捕捉した排気ガス浄化用
ハニカムフィルタを効率的に再生し得る排気ガス浄化装
置の再生システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、請求項1に記載の排気ガス浄化装置の再生システム
は、内燃機関の排気通路に設置し、排気ガス浄化用触媒
を担持した多孔質炭化珪素焼結体の排気ガス浄化用ハニ
カムフィルタを備えた少なくとも2個の排気ガス浄化装
置と、前記フィルタを再生するために該フィルタのガス
流入側の前方に配置したヒータと、前記排気ガス浄化用
ハニカムフィルタのガス流出側に配置した流量調整弁
と、前記ヒータに供給する電力および前記流量調整弁を
制御するコントロールユニットとからなることを特徴と
するものである。
【0009】本発明の再生システムにおいては、前記コ
ントロールユニットからの指令によって前記ヒータを加
熱するとともに、前記排気ガス浄化用ハニカムフィルタ
のガス流出側の後方に配した前記流量調整弁により流量
を絞って、前記フィルタを通過する排気ガスの流量を減
ずる。このため、内燃機関からの排気ガスが前記排気ガ
ス浄化装置内を緩やかに通過し、前記排気ガス浄化用ハ
ニカムフィルタに補足されたパティキュレートが、該排
気ガスに含まれる酸素と反応して焼却される。
【0010】このとき、前記ヒータを、前記排気ガス浄
化用ハニカムフィルタのガス流入側の前方に配置するの
で、該ヒータによって熱せられる最も高温の位置が、前
記フィルタの前端部になり、該フィルタ内の最も高温の
位置と燃焼開始点が一致するので、昇温時間を著しく短
縮することができる。また、前記排気ガス浄化用ハニカ
ムフィルタの前端部が内燃機関からの排気ガスにより冷
却されることもなく、該フィルタ内での熱伝導は、該フ
ィルタを通過中の排気ガスにより長手方向に沿って均一
かつ効率よく行われるので、応力分布が発生し難い燃焼
伝播となる。
【0011】従って、本発明の再生システムによれば、
従来の再生システムで用いられていた排気ガス浄化用ハ
ニカムフィルタ内に供給するための助燃空気と、この助
燃空気を供給するためのポンプとの使用を不要にできる
ので、構造が簡単になり、部材搭載スペースを広く確保
することができる。また、車両走行中であっても、排気
ガス浄化装置の稼動を交互に切り換えることにより、連
続再生が可能となる。また、安全に短時間に前記排気ガ
ス浄化用ハニカムフィルタを再生することができる。
【0012】この再生システムの優れた燃焼メカニズム
を達成するための構成として、本発明では、例えば、排
気ガス浄化用ハニカムフィルタの材料として多孔質炭化
珪素焼結体を採用している。この焼結体は、熱伝導率が
非常に高く、ヒータからの直接の熱量や、ヒータ表面を
通過した排気ガスの熱量をフィルタ後方や半径方向に効
率よく伝播するのに役立ち、局所的な過剰燃焼が生じて
も安全に熱拡散をすることができる。このため、前記排
気ガス浄化用ハニカムフィルタに付着したパティキュレ
ートを燃焼させる際に起きる温度分布のバラツキが解消
され、パティキュレートの焼却に要する時間をさらに短
縮することができるとともに、一回の再生で焼却可能な
パティキュレートの量も増加させることができる。さら
に、炭化珪素焼結体の場合、コージェライトに比べ、最
高使用温度が高く、セル壁の厚さを薄くすることができ
る。このため、フィルタのサイズを小さくすることがで
きる。
【0013】また、前記排気ガス浄化用ハニカムフィル
タに担持された排気ガス浄化用触媒により、内燃機関か
らの高温排気ガスが活性化されるので、パティキュレー
トの燃焼温度が下がるとともに、ヒータの消費電力量を
軽減することができる。
【0014】また、請求項2に記載の排気ガス浄化装置
の再生システムは、請求項1において、前記排気ガス浄
化装置、前記ヒータおよび前記流量調整弁を一体にした
再生ユニットを構成することを特徴とするものである。
【0015】この場合、前記排気ガス浄化装置、前記ヒ
ータおよび前記流量調整弁を一体のものとして交換する
ことができるから、排気通路での組付けまたは取り外し
などの作業性が向上する。
【0016】さらに、請求項3に記載の排気ガス浄化装
置の再生システムは、請求項1または2において、前記
流量調整弁により、該流量調整弁から流出する排気ガス
流量が前記排気ガス浄化装置に流入される排気ガス流量
の1/20〜1/40、好ましくは1/30になるよう
に設定されることを特徴とするものである。
【0017】この場合、流量調整弁から流出する排気ガ
ス流量が、排気ガス浄化装置に流入する排気ガス流量の
1/20より大きいと、排気ガス浄化用ハニカムフィル
タが冷却されてしまい、再生に必要なヒータ電力量が大
きくなる。また、1/40より小さいと、前記フィルタ
に流れる酸素量が少なくなるため、パティキュレートが
燃焼されにくくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る排気ガ
ス浄化装置の再生システムの第一の実施形態を示す。図
示例の再生システムは、内燃機関(本実施形態ではディ
ーゼルエンジン10)から排出される排気ガスを浄化す
る排気ガス浄化装置を再生するための装置で、エンジン
10からの排気通路11の途中に分岐して設置された3
個の再生ユニット12−1,12−2,12−3とを具
え、各ユニットは、多孔質炭化珪素(SiC)の焼結体
よりなり排気ガス浄化用触媒を担持した排気ガス浄化用
ハニカムフィルタ22を備えた排気ガス浄化装置20
と、このフィルタ22を加熱するために該フィルタ22
のガス流入側端面の前方に配置したヒータ24と、フィ
ルタ22のガス流出側に配置した流量調整弁26とから
なる。さらに、再生システムは、ヒータ24に供給する
電力および流量調整弁26を制御するコントロールユニ
ット30を具える。車載のバッテリ28に接続されたコ
ントロールユニット30は、ヒータ24および流量調整
弁26を独立に制御する。
【0019】コントローラユニット30は、エンジン回
転数Ne(rpm)、排気ガス浄化装置20における圧力損失
Pd(mmAq) 、排気ガス浄化装置20における温度Tの測
定値が入力される入力部32と、ヒータ24および流量
調整弁26の動作を制御するために入力部32からの出
力信号を演算処理するCPU(中央演算処理装置)34
と、このCPU34での演算処理結果に基づいてヒータ
24を動作させるヒータ動作制御部36および、流量調
整弁26を絞り位置(図1中の弁体26a参照)に動作
させる出力部38とからなる。
【0020】ヒータ24は、フィルタ22のガス流入側
端面から所定の離間隔で配置した渦巻き状の抵抗加熱ヒ
ータである。ヒータ24の形状は、渦巻きに限定される
ものではなく、フィルタ22の前方に配置した際、供給
されたエンジン10からの排気ガスを通すものであれ
ば、いかなる形状のものを使用することができる。
【0021】この場合、排気ガス浄化用ハニカムフィル
タ22のガス流入側端面がヒータ24と直接接触してい
ないため、ヒータ24の加熱によりフィルタ22のガス
流入側端面が異常な高温を示すことがない。これによ
り、急激な温度変化によって、排気ガス浄化用ハニカム
フィルタ22のガス流入側端面付近にクラックが生じる
ことを防止することができる。また、排気ガス浄化用ハ
ニカムフィルタ22の前端部を遮ることが無いため、圧
力損失が増加することもなく、再生システムが車載され
る場合、振動によりヒータ24とフィルタ22の前端部
が接触振動し、破損に至らしめられることもない。
【0022】特に、ヒータ24を排気ガス浄化用ハニカ
ムフィルタ22に対して、このフィルタ22のガス流入
側端面から0.2から15cmの離間隔をもって配置す
れば、排気ガス浄化用ハニカムフィルタ22への熱伝
播、排気ガスとの熱交換、接触振動の回避のバランスが
良く望ましい。
【0023】ここで、排気ガス浄化用ハニカムフィルタ
22を詳細に説明する。図2は、3つの排気ガス浄化装
置の再生ユニット12−1,12−2,12−3のう
ち、第一の再生ユニット12−1を示した断面模式図で
ある。図2に示すように、排気ガス浄化用ハニカムフィ
ルタ22は、多孔質炭化珪素焼結体によって、ハニカム
状に形成されている。排気ガス浄化用ハニカムフィルタ
22には、その長手方向に平行に延びる複数の排気ガス
流通孔23が形成されており、各流通孔23のガス流入
側および排出側のいずれか一端が多孔質炭化珪素焼結体
の小片23aで交互に封止されている。このようにし
て、排気ガス浄化用ハニカムフィルタ22のガス流入側
端面およびガス排出側端面における流通孔は市松模様を
示す。
【0024】また、排気ガス流通孔23の内壁表面に
は、排気ガス浄化用触媒が担持されている。排気ガス浄
化用触媒としては、従来公知の種々の触媒を使用するこ
とができ、ここでは、酸化触媒を一例として説明する。
また、排気ガス浄化用ハニカムフィルタ22は、その外
周面に設けた断熱材23bを介して排気ガス浄化装置2
0のケーシング内に緊密に保持されている。
【0025】この場合、排気ガス浄化装置20、ヒータ
24および流量調整弁26を一体に構成した再生ユニッ
トとすると、排気ガス浄化装置20、ヒータ24および
流量調整弁26を一体のものとして交換することができ
るから、排気通路11での組付けまたは取り外しなどの
作業性が向上するという利点が得られる。
【0026】ディーゼルエンジン10から排出される排
気ガス(Gin)は、排気ガス浄化用ハニカムフィルタ2
2に流入すると、排気ガス流通孔23の表面で排気ガス
中のパティキュレート(煤などの粒子状物質)が濾過さ
れ、さらには、HCが酸化触媒により酸化される。そし
て、排気ガス浄化用ハニカムフィルタ22内を通過して
浄化された排気ガス(Gout )は、再び、排気通路11
を介して車外に排出される。
【0027】しかし、ディーゼルエンジン10を長時間
にわたって運転すると、パティキュレートが各流通孔2
3の内壁面に堆積する。このため、ディーゼルエンジン
10の運転中、所定時間経過後、排気ガス浄化装置20
内の排気ガス浄化用ハニカムフィルタ22を本発明に係
る再生システムを用いて再生する。
【0028】車両走行中、3つの再生システム12−
1,12−2,12−3は非動作状態にあり、エンジン
10からの排気ガスが、3つの排気ガス浄化装置20内
を通過中に、排気ガス中のパティキュレートが排気ガス
浄化用ハニカムフィルタ22により濾過される。
【0029】しかしながら、パティキュレートが捕捉さ
れると、図1に示す3つの再生ユニット12−1,12
−2,12−3のうち、例えば、再生ユニット12−1
のみを動作させ、他の再生ユニット12−2,12−3
は非作動状態を維持する。即ち、コントロールユニット
30からの指令によって、回路R1 を介してヒータ24
をONにし、これにより排気ガス浄化用ハニカムフィル
タ22のガス流入側端面を加熱するとともに、流量調整
弁26の弁体26aを動作させてフィルタ22のガス流
出側の後方を絞る。このため、排気ガス浄化装置20内
では、ヒータ24により加熱された排気ガスが排気ガス
浄化用ハニカムフィルタ22内を緩やかに通過し、この
間にフィルタ22に捕捉されたパティキュレートが、排
気ガスに含有される酸素と反応して焼却される。
【0030】コントロールユニット30により、再生シ
ステムのヒータ24および流量調整弁26のみを制御し
て排気ガス浄化用ハニカムフィルタ22を再生する間、
排気ガスは、残りの再生ユニット12−2,12−3に
よって浄化される。
【0031】再生ユニット12−1の再生終了後、残り
の再生ユニット12−2,12−3をそれぞれ順次コン
トロールユニット30からの指令により上記と同様の方
法で再生する。従って、車両の走行中に再生ユニット1
2−1,12−2,12−3の再生を個々に順次行うの
で、車両の運転を停止して、これら再生ユニットを再生
する場合に比し、はるかに経済的である。
【0032】また、排気ガス浄化用ハニカムフィルタ2
2における排気ガス流通孔23の内壁表面に酸化触媒を
担持したことによる効果を、以下、詳細に説明する。
【0033】図3(a)〜(c)は、排気ガス浄化装置
における酸化触媒の有無による所定の圧力損失が生じる
までの時間周期を例示するタイムチャートである。同図
(a)は、酸化触媒を有しない排気ガス浄化装置を備え
たディーゼルバスが市街地を通常の低速走行した場合で
あって、例えば、再生開始の目安となる40g のパティ
キュレートを捕捉したときに生じる圧力損失3000mm
Aqにおける排気ガス浄化用ハニカムフィルタ22の再生
周期は2時間である。これに対して、同図(b),
(c)は、酸化触媒を有する排気ガス浄化装置を用いる
場合であって、圧力損失3000mmAqを基準にした再生
周期は、市街地などの低速走行では、同図(b)に示す
ように4時間であり、郊外や有料道路などの高速走行で
は、同図(c)に示すように8時間である。
【0034】これらのタイムチャートから明らかなよう
に、排気ガス浄化用ハニカムフィルタ22における排気
ガス流通孔23の内壁表面に酸化触媒を担持する場合、
本発明の再生システムの操作開始周期を車両の走行時に
遅くすることができるため、ヒータ24および流量調整
弁26の耐久性を向上させるのに有効である。なお、車
両の走行モードは通常低速および高速の混在したもので
あるため、再生システムの操作開始周期は、同図
(b),(c)から明らかなように、3〜4時間毎にす
ることが望ましい。
【0035】ところで、1回の再生に最低限必要なヒー
タの消費電力量は、平均500Whである。図4は、パテ
ィキュレートを焼却するのに必要な電力量E(Wh)を縦軸
に、エンジン回転数Ne(rpm)を横軸にとった特性図であ
る。但し、曲線Aは、酸化触媒を有する場合、曲線B
は、酸化触媒を有しない場合である。
【0036】曲線Bから明らかなように、酸化触媒が存
在しない場合、エンジン回転数Neが低い状態では排気
ガス中の温度が低いのでヒータは高い電力量を必要と
し、エンジン回転数が上昇するにつれ電力量Eは減少す
るが、所定のエンジン回転数No を越えると、排気ガス
の温度が高くなっても、ヒータを作動させる電力量Eを
再び増加する必要がある。
【0037】これに対して、酸化触媒を有する曲線Aに
おいて、エンジン回転数Ne が低い状態では、排気ガス
の温度がパティキュレートを焼却するのに十分でないた
め、高い電力量が必要となるが、エンジン回転数Ne の
増加とともに排気ガスの温度が上昇して、酸化触媒によ
り排気ガスが活性化され、これにより、捕捉されたパテ
ィキュレートの焼却が促進されるので、電力量Eを低く
することができる。
【0038】このため、酸化触媒の担持は、酸化触媒を
担持しない場合に比べて、ヒータの加熱に必要な電力量
Eを低く抑えることができ、電力効率の良い状態で、排
気ガス浄化用ハニカムフィルタ22を再生することがで
きる。
【0039】図1に示した、本発明の再生システムの第
一実施形態は、通常、12〜13Lクラスのディーゼル
エンジンに適用する。
【0040】図5は、本発明の再生システムの第二の実
施形態で、6〜7Lクラスのディーゼルエンジンに通常
適用される。第一実施形態と同一部材は同一符号をもっ
て説明する。流量調整弁26は、回転弁体26aと配管
の内壁との間に形成された隙間によって絞りを形成する
ものである。
【0041】この再生システムは、第一実施形態と同
様、車両走行中は2つの再生ユニット12−1,12−
2が非動作状態にあるが、パティキュレートが捕捉され
ると、2つの再生ユニット12−1,12−2のいずれ
か一方を、まず図1の例と同様の方法で再生し、次い
で、残りの再生ユニットを再生する。
【0042】
【実施例】12Lクラスのディーゼルエンジンを搭載し
た車両に、図1に示す再生システムにおけるヒータ24
として2000WのDC(直流)ヒータを、また排気ガ
ス浄化用ハニカムフィルタ22として従来公知の排気ガ
ス浄化用触媒を担持したセル構造:12/300、サイ
ズ:φ165×L150(mm)および容量3.2(L)の炭
化珪素焼結体よりなるフィルタを使用する。
【0043】なお、上記エンジンの総排気ガス流量は、
エンジン回転数に対応して4000〜13500L/mi
n であり、排気ガス浄化装置20における3000mmAq
の圧力損失を検出した際に、流量調整弁26を絞って前
記装置を通過する排気ガス流量を1/30にすることに
より、フィルタの再生を開始したところ、ほぼ15分で
再生が完了した。
【0044】上述したところは、本発明の好適な実施形
態を示したにすぎず、本発明の範囲において種々の変更
を加えることができる。例えば、本発明による再生シス
テムは、車両走行中に限らず、アイドリング状態におい
ても可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生システムの第一実施形態を示すシ
ステム図である。
【図2】本発明の再生システムに用いる再生ユニットの
要部断面図である。
【図3】排気ガス浄化装置における排気ガス浄化用触媒
の有無による、所定の圧力損失が生じるまでの時間周期
を例示するタイムチャートである。
【図4】排気ガス浄化装置における排気ガス浄化用触媒
の有無による、パティキュレートを焼却するのに必要な
電力量Eと、エンジン回転数Ne との関係を示す特性図
である。
【図5】本発明の再生システムの第二実施形態を示すシ
ステム図である。
【図6】従来の再生システムを示すシステム図である。
【符号の説明】
20 排気ガス浄化装置 22 排気ガス浄化用ハニカムフィルタ 23 排気ガス流通孔 24 ヒータ 26 流量調整弁 28 バッテリ 30 コントロールユニット 32 入力部 34 CPU(中央演算処理装置) 36 ヒータ動作制御部 38 出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 53/86 ZAB B01J 35/04 301Z B01J 35/04 301 B01D 53/36 ZABK

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路に設置し、排気ガス
    浄化用触媒を担持した多孔質炭化珪素焼結体の排気ガス
    浄化用ハニカムフィルタを備えた少なくとも2個の排気
    ガス浄化装置と、前記フィルタを再生するために該フィ
    ルタのガス流入側の前方に配置したヒータと、前記排気
    ガス浄化用ハニカムフィルタのガス流出側に配置した流
    量調整弁と、前記ヒータに供給する電力および前記流量
    調整弁を制御するコントロールユニットとからなること
    を特徴とする排気ガス浄化装置の再生システム。
  2. 【請求項2】 前記排気ガス浄化装置、前記ヒータおよ
    び前記流量調整弁を一体にした再生ユニットを構成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化装置の
    再生システム。
  3. 【請求項3】 前記流量調整弁により、該流量調整弁か
    ら流出する排気ガス流量が前記排気ガス浄化装置に流入
    される排気ガス流量の1/20〜1/40になるように
    設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の
    排気ガス浄化装置の再生システム。
JP10038541A 1998-02-20 1998-02-20 排気ガス浄化装置の再生システム Pending JPH11236813A (ja)

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JP10038541A JPH11236813A (ja) 1998-02-20 1998-02-20 排気ガス浄化装置の再生システム

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002221023A (ja) * 2000-11-22 2002-08-09 Ooden:Kk ディーゼル微粒子除去装置
US6471918B1 (en) 2000-08-03 2002-10-29 Starfire Systems, Inc. Filter, regeneration and soot-removing systems and applications
WO2006092946A1 (ja) 2005-02-28 2006-09-08 Yanmar Co., Ltd. 排気ガス浄化装置及びその排気ガス浄化装置を備えた内燃機関並びにパティキュレートフィルタ再生方法
US7550119B2 (en) * 2000-03-15 2009-06-23 Ibiden Co., Ltd. Regeneration device of exhaust gas purification filter and filter regeneration method

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