JPH11236698A - 金属素地の光沢を呈する耐食性マグネシウム材料製品及びその製造方法 - Google Patents

金属素地の光沢を呈する耐食性マグネシウム材料製品及びその製造方法

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JPH11236698A
JPH11236698A JP4018798A JP4018798A JPH11236698A JP H11236698 A JPH11236698 A JP H11236698A JP 4018798 A JP4018798 A JP 4018798A JP 4018798 A JP4018798 A JP 4018798A JP H11236698 A JPH11236698 A JP H11236698A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マグネシウム材料の金属素地の光沢及び色調を
呈し、或いは金属素地の色調は僅かに変化しているが金
属素地の光沢を呈し、且つ耐食性であるマグネシウム材
料製品、並びにその製造方法を提供すること。 【解決手段】マグネシウム材料製品の外面に金属素地の
光沢を変化させない陽極酸化皮膜を有し、該陽極酸化皮
膜の上に無色又は着色した透明な電着塗装皮膜を有す
る、金属素地の光沢を呈する耐食性マグネシウム材料製
品、並びにリン酸塩及びアルミン酸塩を含有する電解液
中にマグネシウム材料製品を浸漬し、その表面を陽極酸
化処理して陽極酸化皮膜を形成し、その上に電着塗装に
よって無色又は着色した透明な電着塗装皮膜を形成す
る、金属素地の光沢を呈する耐食性マグネシウム材料製
品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネシウム又は
マグネシウム合金(本明細書においては、この両者を含
めてマグネシウム材料と記載する)の金属素地の光沢を
呈する耐食性マグネシウム材料製品及びその製造方法に
関し、具体的には、マグネシウム材料製品の外面に陽極
酸化皮膜を有し、その上に無色又は着色した透明な電着
塗装皮膜を有し、金属素地の光沢を呈する耐食性マグネ
シウム材料製品、及び新規な組成の電解液を用いて陽極
酸化処理して陽極酸化皮膜を形成し、その上に電着塗装
によって無色又は着色した透明な電着塗装皮膜を形成す
る、金属素地の光沢を呈する耐食性マグネシウム材料製
品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マグネシウム材料は実用金属中で最も軽
量で且つ比強度も大きいので、その特性を利用して、自
動車、二輪車等の内外装部品、家電製品の部品、カバ
ン、スーツケース等の収納容器類、スポーツ用品、光学
機器の部品、杖、更にはコンピュータ、音響などの電子
工業の新分野への応用も試みられ、実用されている。し
かしながら、マグネシウム材料は実用金属中で最も活性
な金属材料であるため、耐食性の点で素材のままでの使
用は困難であった。
【0003】マグネシウム材料の耐食性を改善するため
の表面処理法として、従来、化成処理、陽極酸化処理、
塗装、めっき等が実施されてきている。特に、陽極酸化
処理で皮膜を形成し、更に封孔処理した場合には、比較
的均一な皮膜が形成されるので、防錆処理や塗装の下地
処理として利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】マグネシウム材料の製
品にその金属素地の光沢及び色調を生かした装飾性を持
たせる場合にはその表面を塗装することはできない。し
かしながら、マグネシウム材料の表面は酸化され易いの
で、金属素地の初期の光沢及び色調を保持するためには
何らかの表面処理が必要である。
【0005】従来実施されているクロム酸又は重クロム
酸塩を使用した化成処理や陽極酸化処理で得られる皮膜
は白色〜褐色〜黒色や緑色に着色してしまう。また、ク
ロム酸も重クロム酸塩も使用しない陽極酸化処理で得ら
れる皮膜でも耐食性を得ることができるが、その場合に
必要な耐食性をるためにはその膜厚が数μm以上にな
り、陽極酸化処理後の表面に曇りが生じたり、着色した
りすることは避けられない。
【0006】例えば、特開平9−176894号公報に
は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭
酸塩又は重炭酸塩を1種類以上含む水溶液に皮膜形成安
定剤を添加してなる電解液を用いて陽極酸化皮膜を形成
する表面処理方法が記載されており、この表面処理方法
においては、陽極酸化皮膜の色調が素地色となる場合も
あることが記載されている。しかしながら、該公報に記
載の陽極酸化皮膜形成法においては、必要な耐食性を持
つ厚さの皮膜を形成すると着色してしまう。
【0007】また、マグネシウム材料の金属素地の光沢
及び色調を保持する表面処理法として有機クリヤ塗料を
電着塗装する方法も知られている。しかし、有機塗膜を
形成することによる金属素地の光沢及び色調の変化は避
けられず、曇りが生じることもしばしばである。
【0008】本発明は、従来の陽極酸化皮膜が有する欠
点やクリヤ塗膜が有する欠点を解消した、即ち、マグネ
シウム材料の金属素地の光沢及び色調を呈し、或いは金
属素地の色調は僅かに変化しているが金属素地の光沢を
呈し、且つ耐食性であるマグネシウム材料製品を提供す
ることを課題としている。
【0009】また、本発明は、マグネシウム材料製品の
表面に陽極酸化皮膜を形成し、その上に無色又は着色し
た透明な電着塗装皮膜を形成することによる、金属素地
の光沢を呈する耐食性マグネシウム材料製品の製造方法
を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、金属を陽
極酸化する際に皮膜形成安定剤として加えられていたリ
ン酸塩をアルミン酸塩と併用した電解液を用いてマグネ
シウム材料製品を陽極酸化することにより、高耐食性で
あるが薄くてこれまでにない無色透明な陽極酸化皮膜が
得られること、更にこの陽極酸化皮膜上に無色又は着色
した透明な電着塗装皮膜を形成することにより、更に耐
食性に優れたマグネシウム材料製品が得られることを見
いだし、本発明を完成した。
【0011】即ち、本発明の金属素地の光沢を呈する耐
食性マグネシウム材料製品は、マグネシウム材料製品の
外面に金属素地の光沢を変化させない陽極酸化皮膜を有
し、該陽極酸化皮膜の上に無色又は着色した透明な電着
塗装皮膜を有することを特徴とする。
【0012】また、本発明の金属素地の光沢を呈する耐
食性マグネシウム材料製品の製造方法は、リン酸塩及び
アルミン酸塩を含有し、所望によりヒドロキシル基を有
する有機化合物からなる浴安定剤を追加含有する電解液
中にマグネシウム材料製品を浸漬し、その表面を陽極酸
化処理して陽極酸化皮膜を形成し、所望により、その
後、熱水に浸漬して封孔処理を実施し、その上に電着塗
装によって無色又は着色した透明な電着塗装皮膜を形成
することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明におけるマグネシウム材料
製品は、いかなるマグネシウム材料でできていてもよ
い。そのような材料としては、例えば、Mg−Al系合
金、Mg−Al−Zn系合金、Mg−Al−Mn系合
金、Mg−Zn−Zr系合金、Mg−希土類元素系合
金、Mg−Zn−希土類元素系合金等のマグネシウム合
金や、マグネシウム金属がある。また、本発明において
は陽極酸化処理する前のマグネシウム材料製品の表面状
態はいかなる状態でもよく、例えば、研磨により鏡面仕
上げした表面でも、ダイカストのままの表面でもよい。
【0014】本発明に従ってマグネシウム材料製品に陽
極酸化皮膜を形成する際には、前処理したマグネシウム
材料製品を陽極酸化処理する。この前処理は、ダイカス
トのままの表面に対しては、マグネシウム材料の陽極酸
化処理に先立って従来実施されていた公知の種々の処理
法で実施することができ、例えばピロリン酸塩処理、苛
性アルカリ処理で実施することができる。また、鏡面光
沢を呈する表面を形成する場合には、研磨により鏡面仕
上げした表面を形成した後、その研磨表面を溶解しない
(光沢をなくさない)前処理を実施する必要がある。こ
のような前処理としては界面活性剤処理やアルカリ処
理、或いはそれらの組合せによる洗浄を行うことが好ま
しい。
【0015】本発明において陽極酸化皮膜を形成する際
に用いるリン酸塩としては、リン酸のアルカリ金属塩、
アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等を挙げることが
できる。これらのリン酸塩はリン酸塩として電解液中に
添加しても、あるいはリン酸と水酸化アルカリ金属、水
酸化アルカリ土類金属塩、水酸化アンモニウム等とを電
解液中に添加し、電解液中でリン酸塩を形成させてもよ
い。
【0016】電解液中のリン酸塩の濃度については、リ
ン酸塩濃度が低過ぎると電解が不安定になったり、得ら
れる陽極酸化皮膜に曇りが生じたりする傾向があり、即
ち、陽極酸化皮膜の形成が不安定になる傾向があり、ま
た、リン酸塩濃度が高過ぎると所望特性の陽極酸化皮膜
が得られにくくなる傾向がある。従って、本発明におい
ては、電解液中のリン酸塩の濃度は好ましくは0.05
〜0.2Mである。
【0017】本発明において陽極酸化皮膜を形成する際
に用いるアルミン酸塩としては、アルカリ金属塩、アル
カリ土類金属塩、アンモニウム塩等を挙げることができ
る。電解液中のアルミン酸塩の濃度については、アルミ
ン酸塩濃度が低過ぎると電解が不安定になったり、得ら
れる陽極酸化皮膜の耐食性が不十分になったりする傾向
があり、また、アルミン酸塩濃度が高過ぎると加水分解
を起こして沈殿が生じる傾向がある。従って、本発明に
おいては、電解液中のアルミン酸塩の濃度は好ましくは
0.2〜1Mである。
【0018】本発明において陽極酸化皮膜を形成する際
に所望により用いる浴安定剤は、アルミン酸塩の加水分
解を抑制することが知られているヒドロキシル基を有す
る有機化合物であり、グリセリン、ジエチレングリコー
ル等の多価アルコールが好ましく用いられる。浴安定剤
を用いる場合には、電解液中の浴安定剤の濃度が1〜2
0g/lで且つアルミン酸塩の重量を基準にして10〜
50重量%であることが好ましい。浴安定剤の濃度が1
g/l未満であるか又はアルミン酸塩の重量を基準にし
て10重量%未満である場合には、浴安定剤の添加効果
が不十分となる傾向があり、また、浴安定剤の濃度が2
0g/lを超えるか又はアルミン酸塩の重量を基準にし
て50重量%を超える場合には、得られる陽極酸化皮膜
の耐食性に悪影響を及ぼす傾向がある。
【0019】本発明において陽極酸化皮膜を形成する際
に用いる電解液のpHが12未満であると安定に電解す
ることが困難になる傾向があるので、電解液のpHが1
2以上であることが好ましい。リン酸塩及びアルミン酸
塩の濃度に依存してpHが変化するので、電解液に必要
に応じてアルカリ物質を添加して電解液のpHを12以
上とすることが好ましい。また、電解液の温度が高過ぎ
ると、電解が不安定になったり、得られる陽極酸化皮膜
に曇りが生じたりする傾向がある。従って、電解液の温
度は室温〜50℃が好ましい。
【0020】本発明において陽極酸化皮膜を形成する際
に用いる電源については、直流電源、交流電源、PR電
源、パルス電源等の任意の電源を用いることができる
が、一般的には直流電源又は交流電源を用いる。それら
の電源電圧については、30V未満の場合には陽極酸化
皮膜の形成が困難であり、また、直流電源で100Vを
超える場合及び交流電源で70Vを超える場合には電解
が不安定になる傾向があり、好ましくない。直流電源の
場合には90V以下、交流電源の場合には65V以下で
あることが好ましい。
【0021】陽極酸化処理で得られた皮膜には多数の細
孔があり、陽極酸化皮膜の耐食性を一層高めるためには
それらの細孔を封孔処理することが好ましい。本発明に
おいては、陽極酸化処理した後、所望により、公知の処
理法に従って、熱水に浸漬して封孔処理を実施すること
ができる。この熱水は85℃以上の純水であることが好
ましく、また、処理時間は3〜15分間程度であること
が好ましい。
【0022】従来の技術で得られる陽極酸化皮膜につい
ては、所望の耐食性を得るために膜厚を1μm〜数十μ
mにする必要があり、それで陽極酸化皮膜は白色〜褐色
〜黒色や緑色に着色した皮膜であった。これに対して、
上記した陽極酸化皮膜の形成方法によって得られる陽極
酸化皮膜は緻密であるため、極めて薄くても耐食性が良
好であり、例えば、金属素地の光沢及び色調を変化させ
ない厚さであっても、好ましくは0.1μm以下の厚さ
であっても、充分な耐食性を示す。即ち、マグネシウム
材料素地表面の光沢及び色調をほとんど変化させないで
耐食性に優れた表面とすることができる。
【0023】本発明においては、上記した陽極酸化皮膜
上に無色透明な電着塗装皮膜を形成することにより金属
素地の光沢及び色調を呈し、或いは着色した透明な電着
塗装皮膜を形成することにより金属素地の色調は僅かに
変化しているが金属素地の光沢を呈し、且つ耐食性に一
層優れているマグネシウム材料製品とすることができ
る。
【0024】上記のような電着塗装皮膜は周知のアニオ
ン電着塗装法又はカチオン電着塗装法によって形成する
ことができる。このような電着塗装法を実施する際の電
着塗料槽の形式、電着塗料の種類、電着塗料液の濃度、
温度、pH、電着塗装電圧、電着塗装時間等は周知であ
り、本発明においてはそのような周知の技術をそのまま
用いることができる。例えば、アニオン電着塗料として
アクリル系、変性マレイン化油系、変性アルキド系、ポ
リブタジエン系等があり、カチオン電着塗料としてエポ
キシ系等がある。
【0025】また、着色した透明な電着塗装皮膜を形成
するために用いる顔料としては、樹脂成分と均等に電着
する必要があるので、水中でイオン化し且つ樹脂成分と
親和性がよい有機顔料、例えば、アゾ系、フタロシアニ
ン系、金属錯塩系、トリフェニルメタン系、キナクリド
ン系、ペリレン系、イソインドリノン系、ジオキサジン
系、キノフタロン系、建染染料系、縮合アゾ系等を用い
ることが好ましい。これらの有機顔料は電着塗料液中に
0.1〜15g/lの濃度で用いることが好ましい。
【0026】以上に、金属素地の光沢を呈する耐食性マ
グネシウム材料製品の製造方法の個々の構成要件につい
て説明した。そのような製造方法により本発明の金属素
地の光沢を呈する耐食性マグネシウム材料製品が得られ
る。本発明の耐食性マグネシウム材料製品は、陽極酸化
皮膜上に無色透明な電着塗装皮膜を形成する場合にはマ
グネシウム材料素地の光沢及び色調をほとんど変化させ
ないで金属素地の光沢及び色調を呈し、或いは着色した
透明な電着塗装皮膜を形成する場合にはマグネシウム材
料素地の色調は僅かに変化しているがマグネシウム材料
素地の光沢を呈する。また、本発明の耐食性マグネシウ
ム材料製品は、陽極酸化処理を実施しないで直接電着塗
装したものに比較して、耐食性の点では格段に優れてお
り、また呈する金属素地の光沢及び色調の点でも優れて
いた。
【0027】このようなマグネシウム材料製品の具体例
としては、MDウォークマン(登録商標)等として知ら
れているMD録音再生装置やデジタルビデオカメラ等の
ケース、カバン、スーツケース類、自動車、二輪車の内
外装部品、車椅子、杖等の福祉関連用具等がある。
【0028】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に
説明する。 実施例1 AZ91Dダイカスト板(50mm×50mm×3m
m)を機械研磨によって鏡面仕上げし、その鏡面仕上げ
した表面を界面活性剤を用いて洗浄し、その後水洗し
た。一方、リン酸三ナトリウム12水和物濃度25g/
l、アルミン酸ナトリウム濃度25g/l、グリセリン
濃度10g/l、pH13.0の電解液を用意し、この
電解液の温度を30℃に維持しながら、上記の洗浄した
ダイカスト板を浸漬し、電解電圧65Vで30秒間直流
電解を実施した。水洗し、その後に更に90℃の純水中
に5分間浸漬して封孔処理を実施し、その後乾燥した。
このように陽極酸化処理を施し、封孔処理を実施したダ
イカスト板上の陽極酸化皮膜の膜厚をエリプソメトリー
で測定したところ、60nmであった。
【0029】上記のように陽極酸化処理を施したダイカ
スト板を下記の電着条件下で電着塗装した。 使用したアクリル系アニオン電着塗料: エレコートA
M[(株)シミズ製の商品名]をイオン交換水で1/2
に希釈したもの、 電着塗料液のpH: 8.0、 電着塗料液の浴温: 25℃、 電着塗装電圧: 50V、 電着塗装時間: 30秒、 陰極の材料: SUS304ステンレス、 陰極バッグ: 綿ネル、 極比: 陽極/陰極=1/1、 極間: 15cm、 攪拌: ポンプによる循環攪拌。
【0030】上記の電着条件下で電着塗装したダイカス
ト板を水洗し、乾燥機中で大気雰囲気で80℃で10分
間予備乾燥し、次いで焼成炉中で大気雰囲気で150℃
で30分間焼成した。上記のように鏡面仕上げ及び洗浄
のみを実施したダイカスト板と、その上に更に上記のよ
うに陽極酸化処理を施し、封孔処理を実施したが電着塗
装していないダイカスト板と、上記のように陽極酸化処
理を施し、封孔処理を実施し、電着塗装したダイカスト
板とを、それらの表面の光沢及び色調について肉眼で比
較したが、ほとんど差異は認められなかった。
【0031】上記の陽極酸化皮膜を有するが電着塗装し
ていないダイカスト板の耐食性について、塩水噴霧8時
間−16時間放置を2サイクル繰り返して試験し、レイ
ティングナンバ法によって評価したところ、RN=9.
0であった。一方、上記の陽極酸化処理を施し、封孔処
理を実施し、電着塗装したダイカスト板の耐食性につい
て、塩水噴霧8時間−16時間放置を2サイクル繰り返
して試験し、レイティングナンバ法によって評価したと
ころ、RN=10.0であった。
【0032】実施例2 アクリル系アニオン電着塗料としてピンクのエレコート
カラー[(株)シミズ製の商品名]を用いた以外は実施
例1と同様に実施し、実施例1と同様に比較、測定、評
価した。鏡面仕上げ及び洗浄のみを実施したダイカスト
板と、その上に更に上記のように陽極酸化処理を施し、
封孔処理を実施したが電着塗装していないダイカスト板
と、上記のように陽極酸化処理を施し、封孔処理を実施
し、電着塗装したダイカスト板とを、それらの表面の光
沢及び色調について肉眼で比較したが、光沢に着いては
ほとんど差異は認められなかった。しかし、色調につい
ては、電着塗装したダイカスト板の外観は僅かにピンク
がかっていた。
【0033】陽極酸化皮膜を有するが電着塗装していな
いダイカスト板の耐食性について、塩水噴霧8時間−1
6時間放置を2サイクル繰り返して試験し、レイティン
グナンバ法によって評価したところ、RN=9.0であ
った。一方、陽極酸化処理を施し、封孔処理を実施し、
電着塗装したダイカスト板の耐食性について、塩水噴霧
8時間−16時間放置を2サイクル繰り返して試験し、
レイティングナンバ法によって評価したところ、RN=
10.0であった。
【0034】比較例1 AZ91Dダイカスト板(50mm×50mm×3m
m)を機械研磨によって鏡面仕上げし、その鏡面仕上げ
した表面を界面活性剤を用いて洗浄し、その後水洗し
た。このように処理したダイカスト板を実施例1と同じ
電着条件下で電着塗装し、水洗し、乾燥機中で大気雰囲
気で80℃で10分間予備乾燥し、次いで焼成炉中で大
気雰囲気で150℃で30分間焼成した。
【0035】このようにして得たダイカスト板表面の光
沢及び色調は、実施例1で得たダイカスト板表面の光沢
及び色調と比較して曇っていた。また、上記のようにし
て得たダイカスト板の耐食性について、塩水噴霧8時間
−16時間放置を2サイクル繰り返して試験したとこ
ろ、ボロボロに腐食し、耐食性の劣ったものであった。
【0036】
【発明の効果】本発明のマグネシウム材料製品は、マグ
ネシウム材料素地の光沢及び色調、又は光沢をほとんど
変化させないで金属素地の光沢を呈し、また、耐食性に
極めて優れている。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネシウム又はマグネシウム合金製品の
    外面に金属素地の光沢を変化させない陽極酸化皮膜を有
    し、該陽極酸化皮膜の上に無色又は着色した透明な電着
    塗装皮膜を有することを特徴とする金属素地の光沢を呈
    する耐食性マグネシウム材料製品。
  2. 【請求項2】陽極酸化皮膜がリン酸塩及びアルミン酸塩
    を含有する電解液中にマグネシウム又はマグネシウム合
    金を浸漬し、その表面を陽極酸化処理することによって
    得られた陽極酸化皮膜であることを特徴とする請求項1
    記載の金属素地の光沢を呈する耐食性マグネシウム材料
    製品。
  3. 【請求項3】陽極酸化皮膜がリン酸塩、アルミン酸塩、
    及びヒドロキシル基を有する有機化合物からなる浴安定
    剤を含有する電解液中にマグネシウム又はマグネシウム
    合金を浸漬し、その表面を陽極酸化処理することによっ
    て得られた陽極酸化皮膜であることを特徴とする請求項
    1記載の金属素地の光沢を呈する耐食性マグネシウム材
    料製品。
  4. 【請求項4】リン酸塩及びアルミン酸塩を含有する電解
    液中にマグネシウム又はマグネシウム合金製品を浸漬
    し、その表面を陽極酸化処理して陽極酸化皮膜を形成
    し、その上に電着塗装によって無色又は着色した透明な
    電着塗装皮膜を形成することを特徴とする金属素地の光
    沢を呈する耐食性マグネシウム材料製品の製造方法。
  5. 【請求項5】リン酸塩の濃度が0.05〜0.2Mであ
    り、アルミン酸塩の濃度が0.2〜1Mであることを特
    徴とする請求項4記載の金属素地の光沢を呈する耐食性
    マグネシウム材料製品の製造方法。
  6. 【請求項6】リン酸塩、アルミン酸塩、及びヒドロキシ
    ル基を有する有機化合物からなる浴安定剤を含有する電
    解液中にマグネシウム又はマグネシウム合金製品を浸漬
    し、その表面を陽極酸化処理陽極酸化皮膜を形成し、そ
    の上に電着塗装によって無色又は着色した透明な電着塗
    装皮膜を形成することを特徴とする金属素地の光沢を呈
    する耐食性マグネシウム材料製品の製造方法。
  7. 【請求項7】リン酸塩の濃度が0.05〜0.2Mであ
    り、アルミン酸塩の濃度が0.2〜1Mでり、浴安定剤
    の濃度が1〜20g/lで且つアルミン酸塩の重量を基
    準にして10〜50重量%であることを特徴とする請求
    項6記載の金属素地の光沢を呈する耐食性マグネシウム
    材料製品の製造方法。
  8. 【請求項8】陽極酸化処理した後、熱水に浸漬して封孔
    処理を実施し、その後電着塗装を実施することを特徴と
    する請求項4〜7の何れかに記載の金属素地の光沢を呈
    する耐食性マグネシウム材料製品の製造方法。
JP04018798A 1998-02-23 1998-02-23 金属素地の光沢を呈する耐食性マグネシウム材料製品及びその製造方法 Expired - Lifetime JP4223088B2 (ja)

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