JPH11236596A - 水性組成物 - Google Patents

水性組成物

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JPH11236596A
JPH11236596A JP21560598A JP21560598A JPH11236596A JP H11236596 A JPH11236596 A JP H11236596A JP 21560598 A JP21560598 A JP 21560598A JP 21560598 A JP21560598 A JP 21560598A JP H11236596 A JPH11236596 A JP H11236596A
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linear
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branched
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伸 相原
Junya Hanai
淳也 花井
Hiroyuki Yamada
浩之 山田
Kazukuni Tsukuda
一訓 佃
Makoto Kubo
誠 久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過酸前駆体の分解を抑制された水性組成物を
得る。また過酸化水素又は過酸化水素放出体を混合する
ことで特にカビ汚れに対して効果的な洗浄方法を得る。 【解決手段】 (a)水溶液中で過酸化水素と反応し、
有機過酸を形成する過酸前駆体に、(b)カチオン界面
活性剤を配合することにより、保存による過酸前駆体の
分解が抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶液中における
過酸前駆体の安定性を高めた水性組成物に関する。また
本発明は、優れた漂白性能を発揮し、特にカビの除去方
法として好適な洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】漂白剤
は、衣料の染み汚れ、食べこぼし汚れ、エリ・ソデ汚れ
又は油汚れだけでなく、食器や包丁のような調理器具等
の小物のような場合には、水溶液と浸漬することによ
り、その表面に残留した汚れや雑菌を容易に除去するこ
とができる。また、漂白剤は浴槽の目路や壁等の湿気の
多い場所に発生するカビ汚れに対しても使用が検討され
ている。しかしながら、カビ汚れは頑固な汚れであるた
め、通常の過酸化水素を用いる酸素系の漂白剤では十分
な効果を得ることができない。これら問題を解決する為
に過酸化水素と反応してより強い漂白力を有する過酸前
駆体との併用が検討されているが、過酸化水素と同液に
過酸前駆体を配合した場合、互いに反応してしまうため
に安定化が難しい。そこで過酸化水素系と過酸前駆体系
を別々の系とし、使用時に混合する方法が提案されてい
る。しかしながら過酸前駆体は、保存により水溶液中で
加水分解されるため、実際の使用時には漂白性能が低下
してしまう問題がある。
【0003】本発明は、水溶液中における過酸前駆体の
保存安定性を高めることにより、使用時に漂白成分と配
合した場合にも充分な漂白性能を確保することができる
水性組成物を提供することを目的とする。また本発明
は、過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成する化
合物(以下「過酸化水素放出体」という)と反応させる
ことにより、優れた漂白洗浄性能を発揮させ、特にカビ
の除去方法として有用な洗浄方法を提供することを他の
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)水溶液
中で過酸化水素と反応し、有機過酸を形成する過酸前駆
体及び(b)下記一般式(1):
【0005】
【化4】
【0006】[式中、R1は、水酸基で置換されていても
よい直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキル基、ア
シル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基又は
炭素数1〜8のアルキル基で置換されていてもよいフェ
ニル基もしくはベンジル基を示し;R2は、水酸基で置
換され、炭素環で中断されていてもよい直鎖又は分岐鎖
の炭素数1〜8のアルキレン基を示し;R3、R4、R5
は、同一でも異なっていてもよい水素原子、水酸基で置
換されていてもよい直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜1
8のアルキル基、アシル基、アリール基、アルケニル
基、アルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基で置換さ
れていてもよいフェニル基、炭素数1〜8のアルキル基
で置換されていてもよいベンジル基又は平均付加モル数
1〜50の炭素数1〜4のアルキレンオキシド基を示
し、R3、R4、R5がアルキレンオキシド基のとき、付
加されるアルキレン基は同一でも異なっていてもよく、
配列も任意であり;Xはハロゲン陰イオン基、アルキル
硫酸陰イオン基等の陰イオン性物質を示す。]で表され
るカチオン界面活性剤を含有する水性組成物を提供す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いる(a)成分の過酸
前駆体は、水溶液中で過酸化水素と反応し、有機過酸を
形成するものであれば特に限定されるものではない。
(a)成分の過酸前駆体としては、例えば、一般式
(2): R6−C(=O)−L (2) [式中、R6は、直鎖又は分岐鎖のいずれでもよい炭素数
4〜18のアルキル基、アリール基、アルケニル基、ア
シル基又は下記一般式(3):
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R7は、水素原子、炭素数1〜1
8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、アシ
ル基を示し;R8は、炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖の
アルキレン基を示し、pは0又は1を示し;R9は、炭
素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基又は炭
素数1〜5直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基で置換され
ていてもよいフェニレン基を示し;Aは、炭素数1〜4
の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示し;nは、アルキ
レンオキシドの平均付加モル数で、0〜100の数を示
し、n個のAは同一でも異なっていてもよい)で表され
る基を示し;Lは、下記一般式(4)、(5)、(6)
又は(7):
【0010】
【化6】
【0011】(式中、Mは、水素原子、アルカリ金属原
子又はアンモニウム基を示し;R10及びR11は、炭素数
1〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を示す)で表さ
れる基を示す。]で表されるものを挙げることができ
る。
【0012】(a)成分の過酸前駆体を表す一般式
(2)において、R6とLとしては、R6が一般式(3)
で表される基及びLが一般式(4)で表される基、R6
が一般式(3)で表される基及びLが一般式(5)で表
される基、R6が一般式(3)で表される基及びLが一
般式(6)で表される基又はR6が一般式(3)で表さ
れる基及びLが一般式(7)で表される基、の組み合わ
せであるものが好ましい。これらの中でも、R6が一般
式(3)で表される基で、Lが一般式(6)で表される
基であるものが特に好ましい。
【0013】本発明で用いる(b)成分のカチオン界面
活性剤は、下記一般式(1):
【0014】
【化7】
【0015】[式中、R1は、水酸基で置換されていても
よい直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜22のアルキル基、ア
シル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基又は
炭素数1〜8のアルキル基で置換されていてもよいフェ
ニル基もしくはベンジル基を示し;R2は、水酸基で置
換され、炭素環で中断されていてもよい直鎖又は分岐鎖
の炭素数1〜8のアルキレン基を示し;R3、R4、R5
は、同一でも異なっていてもよい水素原子、水酸基で置
換されていてもよい直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜1
8のアルキル基、アシル基、アリール基、アルケニル
基、アルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基で置換さ
れていてもよいフェニル基、炭素数1〜8のアルキル基
で置換されていてもよいベンジル基又は平均付加モル数
1〜50の炭素数1〜4のアルキレンオキシド基を示
し、R3、R4、R5がアルキレンオキシド基のとき、付
加されるアルキレン基は同一でも異なっていてもよく、
配列も任意であり;Xはハロゲン陰イオン基、アルキル
硫酸陰イオン基等の陰イオン性物質を示す。]で表され
るものである。
【0016】このような一般式(1)で表されるカチオ
ン界面活性剤としては、N−ラウロイルアミノプロピル
−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、N−
オクチルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−ベン
ジルアンモニウムクロリド、N−パルミチルアミノプロ
ピル−N,N−ジメチル−N−ヒドロキシエチルアンモ
ニウムクロリド、N−オクチルアミノプロピル−N,
N,N−トリメチルプロピルアンモニウムメチル硫酸塩
等を挙げることができる。
【0017】水性組成物中における(a)及び(b)成
分の含有量は、(a)成分の安定性を高めるため、水性
組成物中において、(a)成分が好ましくは0.01〜
60重量%、特に好ましくは0.1〜40重量%であ
り、(b)成分が好ましくは0.01〜60重量%、特
に好ましくは0.1〜40重量%である。また、水性組
成物において(a)及び(b)成分以外の成分を配合す
る場合、(a)及び(b)成分の合計含有量は、好まし
くは80重量%以下であり、特に好ましくは60重量%
以下である。
【0018】本発明の水性組成物には、漂白洗浄力を向
上させるため、さらに界面活性剤を配合することが好ま
しい。界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、アルキル硫酸
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレ
ンアルキル硫酸エステル塩、スルホコハク酸ジエステル
塩、アルキルジフェニルエステルジスルホン酸塩、アル
カンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、α−オ
レフィン硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩
等のアニオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、アルキルグリコ
シド、アミンオキシド等のノニオン界面活性剤;モノア
ルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチル
アンモニウム塩、トリアルキルメチルアンモニウム塩、
テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルジメチルベン
ザルコニウム塩等のカチオン界面活性剤;アルキルジメ
チルカルボベタイン、アルキルアミドプロピルカルボベ
タイン、アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシ
スルホベタイン、アルキルアミドプロピルスルホベタイ
ン、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルホベタイン
等の両性界面活性剤等から選ばれる1種又は2種を以上
挙げることができる。界面活性剤の配合量は、水性組成
物中において、好ましくは0.01〜30重量%であ
り、特に好ましくは0.05〜20重量%である。
【0019】本発明の水性組成物には、漂白洗浄力及び
保存安定性を向上させるため、さらに水溶性溶剤を配合
することが好ましい。水溶性溶剤としては、エタノー
ル、プロパノール、プロピレングリコール、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、ブチルジグリコール、フェノキシ
エタノール、フェノールにアルキレンオキシドを付加し
た化合物、N−アルキルピロリドン、3−メトキシ−3
−メチル−1−ブタノール、イソプレングリコール等か
ら選ばれる1種又は2種以上を挙げることができる。水
溶性溶剤の配合量は、水性組成物中において、好ましく
は0.01〜40重量%であり、特に好ましくは0.1
〜30重量%である。
【0020】本発明の水性組成物には、pHを調整維持
し、過酸前駆体の分解を抑制するため、さらに有機酸を
配合することが好ましい。有機酸としては、クエン酸、
コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、マロン酸等か
ら選ばれる1種又は2種以上を挙げることができる。有
機酸の配合量は、水性組成物中において、好ましくは
0.01〜30重量%である。
【0021】本発明の水性組成物には、漂白性能を向上
し、過酸前駆体の分解を抑制するため、さらにキレート
剤を配合することが好ましい。キレート剤としては、ト
リポリリン酸、ピロリン酸、オルソリン酸、ヘキサメタ
リン酸及びそれらのアルカリ金属塩、エチレンジアミン
四酢酸、ヒドロキシイミノ二酢酸、ジヒドロキシエチル
グリシン、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチレンジアミ
ン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレン
テトラミン六酢酸及びそれらのアルカリ金属塩又はアル
カリ土類金属塩、アミノトリメチレンホスホン酸、1−
ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレ
ンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリ
アミンペンタメチレンホスホン酸、アミノトリメチレン
ホスホン酸のN−オキシド及びそれらのアルカリ金属塩
又はアルカリ土類金属塩、ポリα−ヒドロキシアクリル
酸及びそのアルカリ金属塩等から選ばれる1種又は2種
以上を挙げることができる。キレート剤の配合量は、水
性組成物中において、好ましくは0.0001〜10重
量%であり、特に好ましくは0.001〜5重量%であ
る。
【0022】本発明の水性組成物には、漂白洗浄力を向
上させるために、さらに水溶性高分子を配合することが
好ましい。水溶性高分子としては、例えば、特開平8−
209194号公報6頁カラム10の20行〜7頁カラ
ム11の3行に記載のものから選ばれる1種以上を挙げ
ることができ、これらの中でも下記の(i)〜(iv)が好ま
しい。
【0023】(i)グアーガム、ローカストビーンガム、
カラギーナン、アルギン酸、アラビアガム、ペクチン等
の植物由来の天然高分子; (ii)キサンタンガム等の微生物由来の天然高分子; (iii)セルロース、デンプン、セルロース又はデンプン
を、酸化、メチル化、カルボキシメチル化、ヒドロキシ
エチル化、ヒドロキシプロピル化、カチオン化等の処理
により加工したセルロース誘導体又はデンプン誘導体; (iv)ポリアクリル酸ホモポリマー又はアクリル酸と共重
合可能なモノマーとのコポリマーであるポリアクリル酸
誘導体、前記のポリアクリル酸ホモポリマー又はポリア
クリル酸誘導体を架橋したものであり、特に重量平均分
子量が2000程度のもの。
【0024】水溶性高分子の配合量は、水性組成物中に
おいて、好ましくは0.001〜10重量%であり、特
に好ましくは0.01〜5重量%である。
【0025】本発明の水性組成物には、さらに本発明の
目的を損なわない範囲の他の成分、例えば、香料、抗菌
剤、過酸安定剤、pH調整剤、顔料、染料、懸濁剤を配
合することができる。
【0026】本発明の水性組成物は、過酸前駆体の分解
を抑制するため、保存時におけるpHが、好ましくは1
〜9であり、特に好ましくは1.5〜8である。
【0027】本発明の水性組成物は、過酸化水素及び過
酸化水素放出体と混合することによって、過酸を発生さ
せ、汚れを除去ないし漂白洗浄するものである。その使
用方法としては、水性組成物と過酸化水素又は過酸化水
素放出体を溶解させた洗浄剤に、換気扇の扇やレンジフ
ード、食器、包丁等の硬質の被洗浄物を浸漬させ、しば
らく放置した後に水で洗い流す方法以外に、衣料用に使
用する場合は、本発明の水性組成物を染みやエリ・ソデ
汚れに直接塗布し、過酸化水素又は過酸化水素放出体を
含有する洗剤とともに洗濯することで、優れた漂白洗浄
効果を得ることができる。その他の被洗浄物に対して
も、このような部分汚れに対する洗浄ブースターとして
使用することができる。つまり本発明の水性組成物は、
水性組成物を汚れ表面に塗布した後、過酸化水素又は過
酸化水素放出体を含有する洗浄剤で処理する洗浄方法と
しての使用が効果的である。また、使用直前に水性組成
物と過酸化水素又は過酸化水素放出体を塗布用容器ない
しスプレー容器内にて混合し、汚れに対して塗布する方
法が挙げられ、この使用方法はカビ取り剤として使用す
る場合に好適である。
【0028】過酸化水素放出体としては、過炭酸ナトリ
ウム、トリポリリン酸ナトリウム・過酸化水素付加物、
ピロリン酸ナトリウム・過酸化水素付加物、尿素・過酸
化水素付加物、硫酸ナトリウム・過酸化水素付加物、過
ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム四水和
物、過ケイ酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カ
ルシウム等を挙げることができる。本発明では、過酸化
水素のほか、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム一
水和物、過ホウ酸ナトリウム四水和物が好ましい。
【0029】水性組成物と過酸化水素又は過酸化水素放
出体を混合して得られる水性の洗浄剤は、使用時におけ
るpHを7〜13に調整することが好ましく、8〜13
に調整することが特に好ましく、9〜13に調整するこ
とがさらに好ましい。前記範囲内にpHを維持するため
のpH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウ
ム、モノ、ジ又はトリエタノールアミン等のアミン誘導
体、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の
炭酸塩、炭酸アンモニウム等の炭酸塩、ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カリウム等のアルカリ金属のケイ酸塩、ケイ
酸アンモニウム等のケイ酸塩等を挙げることができる。
【0030】また、トリガースプレー等の吐出容器を用
いる場合には、硬質表面に対する付着性を増強し、漂白
性能を高めるため、トルエンスルホン酸、キシレンスル
ホン酸、クメンスルホン酸、アルケニルコハク酸又はそ
れらのアルカリ金属塩等の起泡助剤から選ばれる1種又
は2種以上を配合することが好ましい。起泡助剤は水性
組成物に配合することが好ましく、その配合量は、好ま
しくは0.01〜20重量%であり、特に好ましくは
0.05〜10重量%である。
【0031】また、本発明の水性組成物と、過酸化水素
又は過酸化水素放出体とを、別の系とし、非接触状態で
保っておき、使用時において混合するために、分包され
た2剤型が好ましい。なお分包に際して、その他の成分
は、キレート剤、pH調整剤、ホウ酸塩等の安定化剤、
界面活性剤、起泡助剤及び耐酸化性の香料は過酸化水素
を分解させない限り、過酸化水素又は過酸化水素放出体
に配合してもよく、過酸化水素を分解するような剤につ
いては、水性組成物中のカチオン界面活性剤に影響しな
いかぎり、水性組成物中に配合される。また過酸化水素
水溶液を使用する場合やより洗浄力を向上させるため
に、アルカリ金属炭酸塩やアルカリ金属珪酸塩等のアル
カリ剤を別分包とした3剤型としてもよい。もっとも好
ましいものは、水性組成物の分包と過炭酸ナトリウム又
は過ホウ酸ナトリウム分包による2剤型が好ましい。
【0032】分包の方法は特に限定されるものではな
く、ボトルや小袋を適宜組み合わせて包装することがで
きる。ボトルや小袋の材質としては、一般に漂白洗浄剤
用の容器に使用されるポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビ
ニリデン等を挙げることができる。また、これらのプラ
スチックには、必要に応じて、顔料、帯電防止剤、遮光
剤、紫外線吸収剤を配合することができる。ボトルや小
袋は多層構造にすることができ、アルミニウム等の金属
層を設けることもできる。また、ピンホール、逆止弁
や、他の容器に移し替える場合のストロー状の注ぎ手段
を設けることもできる。
【0033】分包型の過酸化水素又は過酸化水素放出体
の配合量は、組成物中において、過酸化水素換算で、好
ましくは0.01〜30重量%であり、特に好ましくは
0.1〜20重量%である。
【0034】
【実施例】製造例1 攪拌、加熱及び冷却手段、温度計、圧力計を備えた容量
1リットルのオートクレーブに、N−ラウロイルアミノ
プロピル−N,N−ジメチルアミン(分子量284.
2)284.2gと、イソプロピルアルコール及びイオ
ン交換水をそれぞれ100g仕込んだ。その後、90℃
まで加熱し、メチルクロリド(分子量50.5)50.
5gを1時間かけて導入し、圧力が一定になった時点で
反応を終了させた。冷却後、内容物を取り出し、N−ラ
ウロイルアミノプロピル−N,N,N−トリメチルアン
モニウムクロリド(カチオン活性剤1)を得た。
【0035】製造例2〜4 製造例1に準じて、N−オクチルアミノプロピル−N,
N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(カチオン活
性剤2)、N−パルミチルアミノプロピル−N,N,N
−ジメチル−N−ヒドロキシエチルアンモニウムクロリ
ド(カチオン活性剤3)及びN−オクチルアミノプロピ
ル−N,N,N−トリメチルアンモニウムメチル硫酸塩
(カチオン活性剤4)を製造した。
【0036】実施例1〜9、比較例1〜7 表1に示す組成の水性組成物(水溶液)を製造した。
(a)成分として、下記の化合物1〜7を用いた。 化合物1:オクタノイルオキシベンゼンスルホン酸ナト
リウム 化合物2:ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナト
リウム 化合物3:ヘキサノイルオキシベンゼンカルボン酸
【0037】
【化8】
【0038】なお、各組成物とも硫酸又は炭酸ナトリウ
ムでpHを5に調整した。これらの組成物における過酸
前駆体の安定性について下記の方法により試験した。結
果を表1に示す。なお、表1中の配合量は水を含めた全
量に対するもので、重量%表示である。 (過酸前駆体の安定性)水性組成物を、40℃の室内に
1ヶ月放置した場合の過酸前駆体の残存率を測定した。
過酸前駆体の残存率は、水性組成物の酸価及びケン化価
の測定によるエステル価により求めた。
【0039】
【表1】
【0040】表1から明らかなとおり、(a)成分と
(b)成分を組み合わせることにより、(a)成分の分
解が抑制されて安定性が向上された。
【0041】実施例10〜16、比較例8 表2に示す成分のうち、(a)、(b)、水及びその他
成分を分包してI剤(本発明の水性組成物に相当する)
とし、過酸化水素(30重量%水溶液)又は過酸化水素
放出体(過炭酸ナトリウム)成分とその他成分を分包し
てII剤とし、さらに一部の実施例については炭酸カリウ
ムを分包してIII剤とした。なお、それぞれの配合比率
は、表2に示されたII又はIII剤の量が全部で100重
量%になるような比率で分包し混合した。これらのI
剤、II剤及びIII剤を用いた洗浄方法を、下記のとおり
に行った。なお、I剤は密閉ポリプロピレン容器中に充
填した状態で40℃の部屋に1ヶ月放置したものを用い
た。結果を表2に示す。なお、表2中の配合量は水を含
めた全量に対するもので、重量%表示である。また、デ
ィクエスト2010、ディクエスト2015DNは、い
ずれもモンサント社製のホスホン酸系キレート剤であ
る。
【0042】(洗浄方法1)クラスドポリウム・ヘルバ
ルム(Cladosporium herbarum)を接種し、30℃で1
4日間培養したプラスチック板(ABS樹脂製)をモデ
ルプレートとして用意した。別々に分包しておいたI
剤、II剤又はIII剤を使用直前に混合した(混合時のp
Hは10〜11)。これらの溶液40μlをモデルプレ
ート上に滴下し、15分放置後、水洗し風乾した。その
後、日本電気工業株式会社製の測色計1001DPを用
いて明度(L値)を測定した。なお、プラスチック板の
元々のL値は92.4であり、モデルプレートのL値は
65〜75であった。よって、L値が高いほど、漂白洗
浄性が高い、即ちカビの除去率が高いことを示してい
る。
【0043】
【表2】
【0044】表2から明らかなとおり、実施例は、
(a)成分の分解が抑制されたため、(a)成分と過酸
化水素又は過酸化水素放出体の作用により、充分な漂白
性能が発揮された。比較例8は、実施例に比べると
(a)成分の分解率が高かったため、(c)成分の配合
量に見合うだけの漂白性能が得られなかった。この結果
から、本発明の洗浄方法は、高い漂白性能(カビ取り性
能)を発揮できることが確認された。
【0045】(洗浄方法2)3日間着用したポリエステ
ル性のワイシャツのエリ部分の汚れに対して部分的に表
2に示されたI剤(実施例10〜16に示された組成)
を塗布した。これらワイシャツ5枚を市販の粉末洗剤
(洗濯液濃度0.67g/L)及び過炭酸ナトリウムを
50重量%含有する漂白剤(0.33g/L)と伴に一
般的な全自動洗濯機の標準コースで洗濯を行なった。比
較として、エリ汚れに水性組成物を塗布しない条件での
洗濯も行なった。洗濯後、水性組成物(I剤)の使用の
有無による洗浄性の違いを調べた。結果は、いずれの組
成においても、水性組成物を塗布することにより優れた
洗浄力を得られることが見出された。
【0046】
【発明の効果】本発明の水性組成物は、(b)成分のカ
チオン界面活性剤の作用により、(a)成分の過酸前駆
体の分解が抑制される。このため、さらに漂白成分を配
合した硬質体用漂白剤組成物は、(a)成分の過酸前駆
体の作用が充分に発揮されるため、高い漂白洗浄性能を
維持することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 3:39 3:395) (72)発明者 佃 一訓 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 久保 誠 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)水溶液中で過酸化水素と反応し、
    有機過酸を形成する過酸前駆体及び(b)下記一般式
    (1): 【化1】 [式中、R1は、水酸基で置換されていてもよい直鎖又は
    分岐鎖の炭素数1〜22のアルキル基、アシル基、アリ
    ール基、アルケニル基、アルコキシ基又は炭素数1〜8
    のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基もしく
    はベンジル基を示し;R2は、水酸基で置換され、炭素
    環で中断されていてもよい直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜
    8のアルキレン基を示し;R3、R4、R5は、同一でも
    異なっていてもよい水素原子、水酸基で置換されていて
    もよい直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜18のアルキル
    基、アシル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ
    基、炭素数1〜8のアルキル基で置換されていてもよい
    フェニル基、炭素数1〜8のアルキル基で置換されてい
    てもよいベンジル基又は平均付加モル数1〜50の炭素
    数1〜4のアルキレンオキシド基を示し、R3、R4、R
    5がアルキレンオキシド基のとき、付加されるアルキレ
    ン基は同一でも異なっていてもよく、配列も任意であ
    り;Xはハロゲン陰イオン基、アルキル硫酸陰イオン基
    等の陰イオン性物質を示す。]で表されるカチオン界面
    活性剤を含有する水性組成物。
  2. 【請求項2】 (a)成分の過酸前駆体が、次の一般式
    (2): R6−C(=O)−L (2) [式中、R6は、直鎖又は分岐鎖のいずれでもよい炭素数
    4〜18のアルキル基、アリール基、アルケニル基、ア
    シル基又は下記一般式(3): 【化2】 (式中、R7は、水素原子、炭素数1〜18の直鎖又は
    分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、アシル基を示し;
    8は、炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基
    を示し、pは0又は1を示し;R9は、炭素数1〜8の
    直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基又は炭素数1〜5の
    直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基で置換されていてもよ
    いフェニレン基を示し;Aは、炭素数1〜4の直鎖又は
    分岐鎖のアルキレン基を示し;nは、アルキレンオキシ
    ドの平均付加モル数で、0〜100の数を示し、n個の
    Aは同一でも異なっていてもよい)で表される基を示
    し;Lは、下記一般式(4)、(5)、(6)又は
    (7): 【化3】 (式中、Mは、水素原子、アルカリ金属原子又はアンモ
    ニウム基を示し;R10及びR11は、炭素数1〜8の直鎖
    又は分岐鎖のアルキレン基を示す)で表される基を示
    す。]で表されるものである請求項1記載の水性組成
    物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の水性組成物と、過
    酸化水素又は過酸化水素放出体を含有する洗浄剤で同時
    に処理する洗浄方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の水性組成物を汚れ
    表面に塗布した後、過酸化水素又は過酸化水素放出体を
    含有する洗浄剤で処理する洗浄方法。
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WO2002074729A3 (de) * 2001-03-20 2003-10-02 Cognis Iberia Sl Quaternäre tenside
JP2005206718A (ja) * 2004-01-23 2005-08-04 Kao Corp 漂白方法
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