JPH11231940A - ロボットの制御装置 - Google Patents

ロボットの制御装置

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JPH11231940A
JPH11231940A JP4462198A JP4462198A JPH11231940A JP H11231940 A JPH11231940 A JP H11231940A JP 4462198 A JP4462198 A JP 4462198A JP 4462198 A JP4462198 A JP 4462198A JP H11231940 A JPH11231940 A JP H11231940A
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torque
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Hideo Nagata
英夫 永田
Yasuyuki Inoue
康之 井上
Kenichi Yasuda
賢一 安田
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Yaskawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、ロボット動作の柔軟性の制御に専用治
具や力センサを付加すればコストが増大し、サーボゲイ
ンを低減する方式では外界から作用する機械等のストロ
ークが大きな場合に対応できない等の困難性を克服す
る。 【解決手段】 第1の位置,速度の状態フィードバック
制御を行うループ1を施して関節を駆動するモータ4の
制御回路において、ロボットの関節角度を計測する手段
5と、関節角度を基に座標系間の微小変位対応関係を演
算する手段6と、座標系間の微小変位関係を基に、作業
座標系102 での第2の位置,速度の状態フィードバック
制御を行う手段8と、第2のフィードバック制御系の出
力値24を微小変位対応関係を用いることにより関節角ト
ルク値25に変換する手段と、第2のフィードバック制御
系の関節角トルク値25を、第1のフィードバック制御系
の出力値19に加算する手段2を備えて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業用ロボットの
制御装置に係り、特に作業座標系での力,トルク設定値
を基に関節を駆動するサーボモータの発生力を制御する
ことで、作業座標系での特性を別途付加することができ
るロボットの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のロボットは図9に示すような位
置,速度制御系にて制御が行われていた。つまり、位置
指令90が与えられると、減算器91aにおいて位置帰
還値との位置偏差が算出され、位置ゲイン器92のゲイ
ンKp で速度変換され、減算器91bで位置帰還を時間
微分した帰還速度との速度偏差が求められ、さらに速度
ゲイン器93のゲインKv を係数され、かつ積分器95
aとそれに並列接続された比例増幅器95bとの両者の
出力を加算器91cで加え、アンプ96を経て駆動出力
となり、ロボットの関節モータ97を駆動し、このとき
ロボットの駆動に基づく外部からの外力99をも受入れ
て、ロボットの位置変位を検出し、先の位置及び速度の
負帰還回路を閉じて、位置指令90の導入からそれに従
ったロボットの位置変位がなされる構成となっている。
【0003】このような制御系でワークとの接触を伴う
ような作業を行う際、ワークの位置ずれ等があると、剛
性を高くするために大きく設定されたゲインや積分器の
作用により、大きなトルクを発生することになり作業の
進行が困難になる。このような問題に対して作用力を吸
収するフロート装置やRCC[Remote Center Compl-ia
nce ]などの専用の機械的治具や、力センサを用いた力
制御方式が行われていた。また、近年ロボットに特別な
装置を付加することなく柔軟な制御を行う方式として、
特開平6-332538号公報の様にサーボゲインを低下する方
式、さらにまた特開平7-20941 号公報に示すように作業
座標系での柔らかさの設定が可能な方式が開示さてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、専用治具や
力センサを付加する方式ではコストが増大すると言う問
題点があった。また、特開平6-332538号公報の手段では
サーボゲインを低減する方式が用いられているが、これ
らの方式では複数のサーボゲインを、ある関係を保ちな
がら調整する必要がある。さらに、サーボ偏差が増大す
るとサーボモータの発生トルクが比例的に増大するた
め、外界から作用する機械等のストロークが大きな場合
に対応できない。さらにまた、特開平7-20941 号公報に
示す装置では、作業座標系における柔軟性を制御する方
式を開示しているが、関節座標系の変位と作業座標系の
変位を対応させることにより、ゲインを求める必要があ
るため、演算関係式が煩雑となり演算負荷が大きく、ロ
ボットの姿勢の変化に対して連続的にゲインを求めるこ
とができない。特に、特異点近傍など、関節角と作業座
標系で変位の対応関係の変化率が大きなロボット姿勢で
は、CPUの演算負荷が大きくなる。また、ロボットの
姿勢変化に対して実時間の演算が行えず、連続的なゲイ
ンの演算が困難なため、ロボットの柔らかさがロボット
の姿勢により大幅に異なる等の問題点を有している。そ
こで本発明は、1自由度で1つの姿勢の柔軟性設定と、
ストロークの大きな変化が可能で、しかも作業座標系で
の位置,速度の状態フィードバックループと単純な座標
変換で、作業座標系における柔軟制御を行うロボットの
制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するため、本発明請求項1の発明は、ロボットの制御
装置で、第1の位置,速度の状態フィードバック制御を
行う第1のフィードバック制御系を構成するループを施
し、関節を駆動するモータの制御回路において、ロボッ
トの関節角度を計測する手段と、前記関節角度を基に座
標系間の微小変位対応関係を演算する手段と、前記座標
系間の微小変位関係を基に、作業座標系での前記制御回
路とは別の第2の位置,速度の状態フィードバック制御
を行う手段と、前記第2の位置,速度の状態フィードバ
ック制御を行う第2のフィードバック制御系の出力値
を、前記微小変位対応関係を用いることにより関節角ト
ルク値に変換する手段と、前記第2のフィードバック制
御系の前記関節角トルク値を、前記第1のフィードバッ
ク制御系の出力値に加算する手段を有することを特徴と
するロボットの制御装置である。
【0006】本発明の請求項2の発明は、前記第2のフ
ィードバック制御系の出力値の有効または無効の選択手
段を備えることを特徴とする請求項1に記載のロボット
の制御装置である。
【0007】本発明の請求項3の発明は、前記作業座標
系で設定した力もしくはトルクの限界値を、前記微小変
位対応関係を用いることにより、前記第1のフィードバ
ックの関節角トルク制限値に変換する手段を設けたこと
を特徴とする請求項1に記載のロボットの制御装置であ
る。
【0008】本発明の請求項4の発明は、前記作業座標
系での柔軟性を設定する手段により、前記第1のフィー
ドバック制御系の位置ゲイン,速度ゲインを変更する手
段を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3の
いずれかの項に記載のロボットの制御装置である。
【0009】本発明の請求項5の発明は、ロボットのサ
ーボ制御系の関節角度指令値を用いることにより、前記
作業座標系と関節座標系との微小変位対応関係を求める
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかの
項に記載のロボットの制御装置である。
【0010】本発明によれば、関節座標系の位置速度ル
ープに作業座標系の位置速度ループを併用した回路構成
にし、ロボットの作業座標系の方向によって処理を分
け、柔軟に動作する方向には関節座標系の位置速度ルー
プが働き、動作制御する方向には作業座標系の位置速度
ループを働かせることにし、作業座標系の位置速度ルー
プの出力の力トルク指令はヤコビ転置行列(両座標系間
の微小変位対応関係)を用いて関節座標系のトルク指令
に変換して、関節座標系の位置速度ループのトルク指令
に加算し、ロボットの作業座標系で設定した1方向にの
みロボット姿勢の柔軟動作を円滑に行わせるという、特
段の効果を奏することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]以下、本発明の
実施の形態1を図1及び図5に示して説明する。全ての
図面において、同一符合は同一若しくは相当部材を表
す。図1は本発明の一つの基本的回路構成を示すブロッ
ク図である。関節座標系を示す第1軸制御系ないし第m
軸制御系において位置指令10が入力されると、関節座
標系[例えば第1軸制御系]の位置速度ループ1におい
て第1のトルク指令19が導出され、加算器2で第2の
トルク指令25が加算されて、サーボアンプ3を経て関
節を駆動するサーボモータ4を駆動する。その駆動によ
る位置変位・関節角度情報は計測手段・位置検出器5で
検出され、その検出関節角度情報は、一方で関節座標系
の位置速度ループ1に負帰還され、他方で一般的にヤコ
ビアンJT と呼ばれる座標系間[関節座標系〜作業座標
系間]の微小変位関係を演算するJT の演算手段6と、
順変換器7を経て作業座標系へ与えられる。
【0012】それから、先の関節角度(位置検出器5の
検出値を順変換器7を介してもたらされる)と作業座標
系[例えばX軸制御系]での位置指令10を基に、作業
座標系において位置速度ループ1とは別の第2のフィー
ドバック制御手段[作業座標系の位置速度ループ8]を
備える。さらに、作業座標系の位置速度ループ8の出力
値をJT の演算手段6を用いることにより、関節角トル
ク値[第2のトルク指令値25]に変換する手段を有す
る。そして、第2のトルク指令値25を第1のトルク指
令値19に加算する手段を経て修正トルク指令値20が
得られ、ロボットの姿勢制御を柔軟に行うようにしてい
る。
【0013】図5は、通常の関節座標系での位置速度制
御系に本発明の柔軟制御を適用した実施の形態1の具体
的な制御ブロック線図を示している。関節座標系[第1
軸制御系以下第m軸制御系]での位置速度制御の内部ル
ープは通常比例積分制御が行われるが、定常的に作用す
る力は静的補償要素により補償されるものとする。通常
の関節座標系での位置速度制御状態では位置制御ループ
および速度制御ループの作用により、外部より作用する
力に対して作業座標系上である特定の方向にのみ先端の
作業位置の動作を制限しにくい。これは各関節軸毎の減
速比やゲインの大きさ、ロボットの姿勢によっている。
【0014】そこで、本発明の柔軟制御は関節座標系の
他に作業座標系[X軸制御系以下n軸制御系]における
位置速度制御系を併用して組むことで、作業座標系上で
ある特定の方向にのみ先端の作業位置の動作を制限する
ものである。以下に、作業座標系の位置制御ループの構
成を述べる。関節座標系における位置制御ループ1上の
位置フィードバックθ1 〜θn [位置検出器5の検出
値]の情報を、一般的に順変換又は順運動学と呼ばれる
関節変位とロボットの作業位置の関係式を用い、作業座
標系での位置フィードバック[x,y,z]及び回転フ
ィードバック[φ,θ,ψ]に変換する手段が順変換器
7にて行われる。
【0015】これらの位置(位置指令10)及び回転情
報(θ1 〜θn ) と作業座標系のXYZ軸回りに位置回
転指令を元に、作業座標系のXYZ軸方向及びXYZ軸
回りに位置速度制御ループ8を構成させる。ここで、こ
の作業座標系の位置速度制御ループ8の出力値は作業座
標系でのXYZ軸方向への力指令及びXYZ軸回りのト
ルク指令24である。作業座標系の位置速度制御ループ
8の出力部分には各軸に制御出力の有効/無効の選択手
段23があり、XYZ軸方向及びXYZ軸回りのある特
定な方向の出力を制限することが可能である。
【0016】よって、外部より作用する力に対して作業
座標系上である特定方向へのみ先端の作業位置の動作を
制限する場合は、特定方向の出力を無効にし、それ以外
への方向の出力は有効にする。これにより、特定の方向
に対しては位置偏差を許容し、それ以外の方向へは位置
偏差を許容しないようにすることが可能である。次に、
ロボットの現在の状態から一般的にヤコビアンと呼ばれ
る関節座標系と作業座標系の微小変位関係式を求め、そ
の転置行列を用いることで、作業座標系の力指令及びト
ルク指令から関節座標系におけるトルク指令算出するこ
とが可能である。例えば6自由度のロボットでヤコビア
ンの転置の算出式は下記の式で表される。
【0017】
【数1】
【0018】ここで、 Jはヤコビアン(作業座標系と関節座標系の微小変位関
係式)0i は第i関節座標の回転方向ベクトル(ロボットの
ベース座標系を基準)0i は第i関節位置ベクトル(ロボットのベース座標
基準) Xはベクトルの外積を示す rはロボットの作業位置ベクトル 従って、作業座標系の出力値を F=[Fx,y,z,τx,τy,τz T ………………………………式(2) ここで、 Fは力,トルクベクトル Fx,y,z は作業座標系での力 τx,τy,τz は作業座標軸回りのトルク Tは行列の転置を表す 関節座標系に変換した関節角トルク値を τ=[τ1,τ2,τ3,τ4,τ5,τ6 T ………………………………式(3) ここで、 τは関節座標系でのトルクベクトル τi は第i軸の関節座標系のトルク とおくと、関節座標系でのトルクは以下の関係より求め
ることができる。 τ=JT F ………………………………式(4)
【0019】よって、ロボットの姿勢の変化に対して式
(1),式(4)の演算を行い、関節制御系におけるト
ルク指令に、式(3)に示されるトルク指令を加算する
ことで、ロボットの全動作領域で作業座標上における動
作制限を有したロボットの柔軟制御系を構成することが
できる。この演算がJT の演算手段6において行われ
る。例えば、作業座標系のX軸方向の制御系の出力を制
御出力の選択手段23により無効にし、YZ軸方向帯X
YZ軸回りの制御系の出力は有効にした場合、ロボット
先端の作業位置の動作はX軸方向には自由に動作するこ
とができるが、X軸方向以外へは作業座標系の位置速度
ループの働きにより偏差が生じないように力を発生させ
るために動作が規制される。または、X軸方向の制御系
の位置入力を固定値にすることで、X軸に垂直な平面内
にロボット先端の作業位置の動作が制限できる。
【0020】図8は、本発明の柔軟制御系を2自由度ス
カラ型のロボットに適用した場合の動作状態を表す説明
図である。ここでは、X軸方向に柔らかく、Y軸方向に
は堅く設定されている。Y軸方向に外力が働く場合に
は、作業座標系の位置速度制御ループにより位置偏差が
生じないよう力が発生するため、ロボットの先端がY軸
方向には動作し難くなる。また、X軸方向に外力が働く
場合には、X軸方向への力の設定をヤコビアンにより関
節制御系のトルク制限に変換し、制限を行うことでX方
向の柔軟性を持たせており、結果としてロボット先端は
X方向のみ動作する。
【0021】なお、図5において、2a,2b,2c,
2dは減算器、9は係数器、31,33は時間微分器、
11は関節座標系での位置制御ゲイン(Kp1)器、12
は関節座標系での速度制御ゲイン(Kv1)器、21は作
業座標系での位置制御ゲイン(Kp2)器、22は作業座
標系での速度制御ゲイン(Kv2)器、14は外力補償
器、15はトルク変換定数器、16と32はサーボモー
タ4等でのイナーシャJs と動摩擦係数Dで示す1次遅
れ回路と積分回路である。
【0022】[実施の形態2]以下、本発明の具体的な
実施の形態2を図2及び図6に示して説明する。図2は
本発明の他の基本的回路構成を示すブロック図である。
この実施の形態2は、先に説明した図1及び図5の手段
において、関節座標系を駆動するサーボモータ3のトル
クを制御する手段を設けるとともに、新たに作業座標系
で設定した力もしくはトルクの限界値をヤコビアンの転
置行列を用いることにより関節角トルク限界値に変換す
る手段[作業座標系での柔軟性の設定26にJT の演算
手段6の出力を係数器9bで関与させて、トルク制限値
28を演算し、かつトルク制限器13を介在させる手
段]を有する。
【0023】次に、この実施の形態2の具体的な回路構
成を図6に示して説明する。通常の位置制御状態では位
置制御ループおよび速度制御ループの作用によって、外
部より作用する力により変位が生じにくい。これは外部
より印加される力により指令値との偏差が大きく設定さ
れたゲイン倍されてモータトルクが発生されることによ
る。ここで、発生トルクをトルク指令の段階で制限を行
うことで外部から作用する力に対して、ロボットが柔軟
な動作を行うことができる。すなわち制限しているトル
クより大きなトルクが外部から作用した場合、ロボット
の関節は作用力に対して柔軟な運動始めることになる。
ここで設定しているトルクの制限値は関節座標系でのト
ルクの制限値である。従って、先端の作業位置での力と
トルクの制限はロボットの姿勢に依存してしまう。
【0024】そこで、先の第1の具体的実施の形態1で
述べたのと同様に、上記ヤコビアンの転置行列を算出す
ることにより、作業座標系における力とトルクの限界値
から関節座標系におけるトルクの限界値を算出すること
が可能である。例えば作業座標系での力とトルク制限値
を Flim =[Fx lim , Fy lim , Fz lim , τx lim , τy lim , τz lim ] ……………………………式(5) ここで Flim は力,トルク制限値ベクトル Fn lim は作業座標系第n軸での力制限値 τn lim は第n作業座標軸回りのトルク制限値 また、関節座標系のトルクの制限値を τlim =[τlim1, τlim2lim3lim4lim5lim6] ……………………………式(6) ここで、 τlim は関節制御系でのトルク制限ベクトル τlimiは第i軸の関節制御系のトルク とおくと、関節制御系のトルク制限値は以下の関係より
求めることができる。 τlim =JT lim ………………………………式(7) ロボットの姿勢の変化に対して式(1),式(7)の演
算を行い、常に関節トルクの制限値を求めていく。
【0025】関節制御系において式(6)のトルク制限
値によって制限を受けた出力トルクに、上記第1の方法
と同様に作業座標系から求められた関節角トルク値を加
算することで、ロボットの全動作領域で式(5)に示さ
れる力,トルクの限界値を有したロボットの柔軟性のあ
る制御系を構成することができる。すなわち、作業座標
系と関節座標系の両方で位置速度制御ループ8と1を組
むことで、作業座標系で柔らかく設定した方向には関節
座標系の位置速度制御ループ1でトルク制限された柔軟
性を有するように作用し、それ以外の方向には作業座標
系の位置速度制御ループ8が位置偏差を生じないように
作用する。なお、9bは係数器28はゲイン演算器、1
3は関節座標系でのトルク制限器、26は作業座標系で
の柔軟性の設定(Fx , Fy , Fz , τx , τy ,
τz )手段を示す。
【0026】[実施の形態3]また次に、本発明の具体
的な実施の形態3を図3及び図7に示して説明する。図
3は本発明の別の基本的回路構成を示すブロック図であ
る。これは、作業座標系での柔軟性を設定する手段26
により、関節制御系の位置速度ループ1によるフィード
バック制御の位置ゲインKp1,速度ゲインKv1を変更す
る手段を有するようにしている。
【0027】これは、トルクの制限値27を基にし、第
1のフィードバック制御の位置ゲインKp1,速度ゲイン
v1を、ゲイン演算器28を介して位置ゲイン29と速
度ゲイン30とし、それぞれ位置制御ゲイン17と速度
制御ゲイン18へ関与させてそれぞれを変更すること
で、任意の柔軟性を作業座標系で実行することが可能で
ある。なお、位置制御ゲイン器17,速度制御ゲイン器
18は可変である。このようにして、先の具体的実施の
形態2で述べたのと同様に、ロボットの姿勢の変位に対
して式(1),式(4),式(7)の演算を行い、常に
作業座標系での位置速度ループ8からのトルク指令と関
節座標系でのトルク制限値を求めるようにしている。
【0028】[実施の形態4]さらにまた、本発明の具
体的な実施の形態4を図4示して説明する。図4は本発
明のさらに別の基本的回路構成を示すブロック図であ
る。先に説明した具体的実施の形態1,実施の形態2及
び実施の形態3において、関節座標系と作業座標系の微
小変化の静力学関係式であるヤコビアンを求める際に第
1のフィードバックループの位置指令を用いている。式
(1)はロボットの姿勢により変化する値であり、特異
点の近傍では急激な変化を示すが、一般的に各要素の値
はサーボの演算を行うCPUのサンプリング速度に比較
すると変化は遅い。従って式(1)の演算負荷は小さく
抑えることが可能であり、ロボットの姿勢変化に伴う実
時間演算を行うことが可能である。
【0029】作業座標系での柔軟性は式(5)の制限値
のみにより決定される。すなわち1自由度に対して1個
に変数を決めることで柔軟性を制御することができる。
また、ロボットが発生する力,トルクは変位に比例する
ことがないため、外部から作用する機械類のストローク
が大きな場合にロボットが変化することが可能である。
このようにして、本発明は全ての実施の形態に示すよう
にロボットの姿勢制御において、従来手段にない円滑な
柔軟性を備え、自由自在に必要に応じた柔軟性を帯びた
姿勢挙動が可能になるという顕著な効果を持つ。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、関節
座標系と作業座標系でそれぞれ位置,速度のフィードバ
ックループを組み、関節角の位置の情報を用いた関節座
標系と作業座標系の微小変位関係式であるヤコビアンに
よる座標変換を用い、両制御系の出力を組み合わせるこ
とで、外部より作用する力に対して作業座標系上である
特定の方向にのみ先端の作業位置を正確に制限でき、そ
の方向への柔軟制御を容易に実現できるという効果があ
る。その場合,1自由度で1つの変数の設定することが
可能であるため教示者の負担が減り、また変換式自体が
簡単なためリアルタイムに作業座標系の演算を実行でき
るという副次的な卓越した効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの基本回路構成を示すブロック図
【図2】本発明の他の基本回路構成を示すブロック図
【図3】本発明の別の基本回路構成を示すブロック図
【図4】本発明のさらに別の基本回路構成を示すブロッ
ク図
【図5】本発明の実施の形態1[図1]における具体的
の回路構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態2[図2]における具体的
の回路構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態3[図3]における具体的
の回路構成を示すブロック図
【図8】本発明の柔軟制御系を2自由度スカラ型のロボ
ットに適用した場合の動作状態を表す説明図
【図9】従来の制御方式の回路構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 関節座標系の位置速度ループ 2,91c 加算器 2a,2b,2c,2d,91a,91b 減算器 3 サーボアンプ 4 サーボモータ 5,98 位置検出器 6 JT の演算手段 7 順変換器 8 作業座標系の位置速度ループ 9,9a,9b 係数器 10a,10b 位置指令 11 関節座標系での位置制御ゲイン器 12 関節座標系での速度制御ゲイン器 13 関節座標系でのトルク制限器 14 外力補償器 15 トルク変換定数器 16 1次遅れ回路でJはイナーシャ、Dは摩擦係数 17 関節座標系での可変位置制御ゲイン器 18 関節座標系での可変速度制御ゲイン器 19 第1のトルク指令 20 修正トルク指令 21 作業座標系での位置制御ゲイン器 22 作業座標系での速度制御ゲイン器 23 作業座標系での制御出力の有効/無効の選択手段 24 力及びトルク指令 25 第2のトルク指令 26 作業座標系での柔軟性の設定手段 27 トルク制限値 28 ゲイン演算器 29 位置ゲイン 30 速度ゲイン 31,32,33,34,94 時間微分器 92 位置ゲイン器 93 速度ゲイン器 95a 積分器 95b 比例増幅器 96 アンプ 97 関節モータ 99 外力 101 第1のフィードバックループ 102 第2のフィードバックループ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットの制御装置で、第1の位置,速
    度の状態フィードバック制御を行う第1のフィードバッ
    ク制御系を構成するループを施し、関節を駆動するモー
    タの制御回路において、 ロボットの関節角度を計測する手段と、 前記関節角度を基に座標系間の微小変位対応関係を演算
    する手段と、 前記座標系間の微小変位関係を基に、作業座標系での前
    記制御回路とは別の第2の位置,速度の状態フィードバ
    ック制御を行う手段と、 前記第2の位置,速度の状態フィードバック制御を行う
    第2のフィードバック制御系の出力値を、前記微小変位
    対応関係を用いることにより関節角トルク値に変換する
    手段と、 前記第2のフィードバック制御系の前記関節角トルク値
    を、前記第1のフィードバック制御系の出力値に加算す
    る手段を有することを特徴とするロボットの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のフィードバック制御系の出力
    値の有効または無効の選択手段を備えることを特徴とす
    る請求項1に記載のロボットの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記作業座標系で設定した力もしくはト
    ルクの限界値を、前記微小変位対応関係を用いることに
    より、前記第1のフィードバックの関節角トルク制限値
    に変換する手段を設けたことを特徴とする請求項1に記
    載のロボットの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記作業座標系での柔軟性を設定する手
    段により、前記第1のフィードバック制御系の位置ゲイ
    ン,速度ゲインを変更する手段を有することを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3のいずれかの項に記載のロボ
    ットの制御装置。
  5. 【請求項5】 ロボットのサーボ制御系の関節角度指令
    値を用いることにより、前記作業座標系と関節座標系と
    の微小変位対応関係を求めることを特徴とする請求項1
    ないし請求項4のいずれかの項に記載のロボットの制御
    装置。
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