JPH1122720A - Frp製ロール - Google Patents

Frp製ロール

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JPH1122720A
JPH1122720A JP17944797A JP17944797A JPH1122720A JP H1122720 A JPH1122720 A JP H1122720A JP 17944797 A JP17944797 A JP 17944797A JP 17944797 A JP17944797 A JP 17944797A JP H1122720 A JPH1122720 A JP H1122720A
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JP
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cylinder
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frp
roll
body cylinder
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JP17944797A
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英樹 ▲ぬで▼島
Hideki Nudeshima
Kazuo Oyori
和男 大依
Shigeru Kawashima
茂 川嶋
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Toray Industries Inc
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  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】撓み量が小さく、かつ、軽量で、しかも、ロー
ル軸方向の中心部の強度がゴム巻き等の被覆工程にも十
分耐える、合成樹脂フィルム、紙等のシート状物の搬送
や巻取りに用いるFRP製ロールと、その製造方法を提
供する。 【解決手段】FRP製本体筒8の内径を筒軸方向におい
て中心から両端部に向かって段階的に大きくし、中心部
の肉厚を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂フィル
ム、紙等のシート状物の搬送や巻取りに使用するFRP
製ロールおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、合成樹脂フィルムの製造工程
において、その搬送や巻取りに使用するロールは、外径
に比べて長さが相当長いため、その撓みが問題になる。
そして、ロールに撓みがあると、フィルムにしわが発生
したり、巻きずれや巻きむらが起こったりするため、こ
れらの不都合を防止すべく、従来のロールは相当な肉厚
を持った金属で作られている。そのため、従来のロール
はたいへん重く、ロール交換等の作業が非常に煩雑なも
のであった。
【0003】ところで、ロールの撓み量は、その自重に
よる撓み量と、外力の付加による撓み量との和である。
自重による撓みを抑制するには、比弾性率(弾性率/密
度)の大きな材料を使用すること、あるいは、ロールを
大径化することが有効である。また、外力の付加による
撓みを抑制するには、高弾性材料の使用、ロールの大径
化あるいは厚肉化が有効である。しかしながら、大径化
や厚肉化による解決手段は、著しい重量増加をもたら
し、また設備上の制約もあってなかなか難しい。一方、
材料の改良による解決手段は、金属に比べて比弾性率が
格段に優れているCFRP等を使用する方法があり、あ
る程度解決できる。
【0004】たとえば、特開昭51−58504号公報
や実開昭56−45618号公報には、フィラメントワ
インディング法により形成したCFRP製ロールが記載
されている。このロールは、金属製ロールと同等の曲げ
剛性を持ち、かつ、軽量化されている。しかしながら、
CFRPは異方性の大きな材料であるため、強化繊維の
配列角度を最適化しないと十分な曲げ剛性が得られなか
ったり、あるいは肉厚が厚くなり、軽量化の効果が低減
されてしまうという問題がある。
【0005】このような問題を解決するために、たとえ
ば実公平3−14579号公報は、ロールをFRPで製
作する際、ヘリカル巻きをする連続繊維の巻角度を、ロ
ールの両端部から中心部に向かって徐々に小さくするこ
とで、ロールの中央部の剛性を両端部の剛性よりも高く
し、撓み量を小さくすることを提案している。しかしな
がら、ロール軸方向に巻角度を精度よく変化させること
は非常に難しく、製品間で物性値のばらつきが大きくな
る。
【0006】また、ロール軸方向の中心部の弾性率を上
げるために、ヘリカル層の角度を小さくすると、その部
分の径方向の熱膨張率が15〜20×10-6/℃程度と
なるが、成形時に芯金として通常使用する炭素鋼の熱膨
張率は10〜11×10-6/℃程度であるため、マトリ
クス樹脂が熱硬化性樹脂の場合、硬化後に、ロールが芯
金を締め付け、成形終了時に芯金を脱型できなくなるこ
とがある。
【0007】さらに、ロール軸方向の中心部の径方向の
強度が小さくなるため、ゴム巻きロールを製作するとき
は、ゴム加硫時の締付け力でロールが破損することもあ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の技術の上述した問題点を解決し、撓み量が極めて小さ
く、かつ、軽量であり、ロール軸方向の中心部の強度
が、ゴム巻き等の被覆工程にも十分耐え得るFRP製ロ
ールおよびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、FRP製本体筒を有し、かつ、前記本体筒
の内径がその本体筒の筒軸方向において中心から両端部
に向かって滑らかに、または、段階的に大きくなるよう
にしたFRP製ロールを特徴とするものである。
【0010】上記において、本体筒は、内径の異なる少
なくとも2つの部分からなっていてよい。また、FRP
中に含まれる強化繊維の少なくとも80%は、炭素繊維
であるのが好ましい。さらに、FRP中に含まれる強化
繊維の少なくとも50%が、本体筒の筒軸方向に対して
±30゜以下の角度で配置された炭素繊維であることも
好ましい。また、本体筒の両端部は、通常、ジャーナル
が嵌装される。さらに、本体筒の体積をV、ジャーナル
が嵌装される両端部を除く本体筒の最大内径を内径とす
る仮想本体筒の体積をV0としたとき、(V0/V)が
0.4〜0.8の範囲にあるのが好ましい。さらにま
た、本体筒に、金属、セラミックまたは弾性体からなる
外被層を設けておくのも好ましいことである。
【0011】上述したように、本発明のFRP製ロール
は、外径が筒軸方向における中心から両端部に向かって
滑らかに増大するように、一端部から他端部に向かって
外径が滑らかに増大している少なくとも2つの芯筒を同
軸に組み合わせて一組の組合せ芯筒を形成し、その組合
せ芯筒の周りにFRPからなる本体筒を形成した後、前
記芯筒を筒軸方向に抜き取ることにより製造することが
できる。
【0012】また、外径が筒軸方向における中心から両
端部に向かって段階的に大きくなるように、一端部から
他端部に向かって外径が段階的に大きくなっている少な
くとも2つの芯筒を同軸に組み合わせて一組の組合せ芯
筒を形成し、その組合せ芯筒の周りにFRPからなる本
体筒を形成した後、前記芯筒を筒軸方向に抜き取ること
により製造することもできる。
【0013】さらに、外径が筒軸方向における中心から
両端部に向かって段階的に大きくなるように、外径が異
なる少なくとも3つの芯筒を同軸に組み合わせて一組の
組合せ芯筒を形成し、その組合せ芯筒の周りにFRPか
らなる本体筒を形成した後、前記芯筒を筒軸方向に抜き
取ることにより製造することもできる。
【0014】本体筒の形成は、フィラメントワインディ
ング法および/またはシートワインディング法によるこ
とが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】図1において、FRP製ロール
は、強化繊維で樹脂を強化してなるFRP製の本体筒1
と、この本体筒1の外周面に設けた外被層4とを有す
る。本体筒1の両端部には、ジャーナル2、3が嵌装さ
れており、本体筒1とジャーナル2、3の接合は、接着
によるのが好ましいが、焼きばめや冷やしばめ、圧入
等、他の方法によることもできる。
【0016】本体筒1の内径は、本体筒1の筒軸方向の
中心から両端部に向かって滑らかに大きくなっている。
このように、本体筒1の筒軸方向の中心部を含む付近を
厚肉化することにより、本体筒1の筒軸方向の中心部の
断面2次モーメントは最大となり、本体筒1の曲げ剛性
が高まる。たとえば、本体筒1の両端部をジャーナルで
支持してなるシート状物搬送用ロールにおいて、シート
状物の張力がロールの筒軸方向に分布荷重となって作用
する場合、本体筒1の筒軸方向の中心部に最大の曲げモ
ーメントが生じるが、本体筒1の筒軸方向の中心部の断
面2次モーメントが最大になる構成のため、中心部の撓
み量は極めて小さくなる。
【0017】本体筒1の外径は、筒軸方向に一様である
が、シート状物に長さ方向の張力を与えるため、0.3
〜1.0mm程度のクラウンを施すか、同程度の逆クラ
ウンを施してもよい。
【0018】また、ジャーナル2、3を嵌装する本体筒
1の両端部の熱膨張率は、ジャーナル2、3の熱膨張率
にほぼ等しく設計しておくのが好ましい。これにより、
ロール製作時に本体筒1とジャーナル2、3間に、残留
応力が発生するのを防止できるようになる。
【0019】強化繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、有機
高弾性率繊維(たとえば、米国デュポン(株)社製のポ
リアラミド繊維“ケブラー”)、アルミナ繊維、シリコ
ンカーバイド繊維等の高強度、高弾性率繊維からなって
おり、これらを単独で、または、組み合わせて使用す
る。
【0020】さらに、本体筒1の曲げ剛性をさらに高め
るために、本体筒1の強化繊維の少なくとも80%が炭
素繊維であるのが好ましい。
【0021】さらにまた、強化繊維の少なくとも50%
が本体筒1の筒軸方向に対して±30゜以下の角度で配
置された炭素繊維であるのも好ましい。炭素繊維は、引
張弾性率が高いものが好ましく、たとえば、引張弾性率
が196GPa以上の高弾性率炭素繊維が好ましい。
【0022】FRPのマトリクスを構成する樹脂として
は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、ビニルエステル樹脂等の熱硬化性樹脂や、ナイ
ロン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することができる。
【0023】本体筒1には、金属、セラミック、弾性体
等からなる外被層4を設けておくのが好ましい。外被層
4は、ロール表面を平滑にするとともにロール表面の磨
耗を防止し、相手材となる合成樹脂フィルム、紙等を把
持あるいは傷つけないようにする。金属の外被層として
は、アルミニウム管等の金属管を本体筒1に嵌装したも
のや、メッキによるもの等がある。セラミックの外被層
としては、アルミナ、チタン等のセラミック材料をコー
ティングしたり溶射したものがある。弾性体の外被層と
しては、ウレタンゴム、シリコンゴム、ニトリルゴム等
の合成ゴムや、天然ゴム等によるものがある。
【0024】図2は、図1に示したロールを製造してい
る様子を示すものである。このようなロールは、外径が
筒軸方向における中心から両端部に向かって滑らかに増
大するように、一端部から他端部に向かって外径が滑ら
かに増大している2つの芯筒5、6を同軸に組み合わせ
て一組の組合せ芯筒7を形成し、組合せ芯筒7の周りに
FRPからなる本体筒1を形成した後、芯筒5、6を筒
軸方向に抜き取ることにより製造することができる。な
お、図2では、2つの芯筒を組み合わせて組合せ芯筒を
形成しているが、3つ以上の芯筒を用いて組合せ芯筒を
形成することもできる。本体筒1の形成は、フィラメン
トワインディング法および/またはシートワインディン
グ法によることが好ましい。
【0025】図3は、図1に示したものとは異なる実施
態様のロールを示すものである。この態様のものは、F
RP製の本体筒8の内径が、筒軸方向の中心から両端部
に向かって段階的に大きくなっている。
【0026】本発明のロールにおいては、本体筒の体積
をV、ジャーナルが嵌装される両端部を除く本体筒の最
大内径を内径とする仮想本体筒の体積をV0 としたと
き、(V0 /V)が0.4〜0.8の範囲にあるのが好
ましい。そのようにすることで、曲げ剛性が高くなり、
自重や外力により発生する撓みが一層小さくなる。これ
を図3に示したロールについて説明すると、外径Dを有
する本体筒8の体積をV、ジャーナルが嵌装される両端
部を除く本体筒8の最大内径DO を内径とする仮想本体
筒の体積をV0としたとき、(V0/V)が0.4〜0.
8の範囲にあるようにすることである。
【0027】図4は、図3に示したロールを製造してい
る様子を示すものである。このロールは、外径が筒軸方
向における中心から両端部に向かって段階的に大きくな
るように、一端部から他端部に向かって外径が段階的に
大きくなっている2つの芯筒9、10を同軸に組み合わ
せて一組の組合せ芯筒11を形成し、組合せ芯筒11の
周りにFRPからなる本体筒8を形成した後、芯筒9、
10を筒軸方向に抜き取ることにより製造することがで
きる。なお、図4では、2つの芯筒を組み合わせて組合
せ芯筒を形成しているが、3つ以上の芯筒を用いて組合
せ芯筒を形成することもできる。本体筒8の形成方法と
しては、フィラメントワインディング法および/または
シートワインディング法を用いることができる。
【0028】図5〜7は、本発明のロールのさらに別の
製造方法を示すものである。図5において、外径DC
芯筒12の周りにFRPからなる内筒13aを形成した
後、芯筒12を抜き取り、内筒13aの長さがL2 にな
るように端部を切除し、外径DO 、内径DC、長さL2
内筒13aを得る。次に、図6のように、外径が芯筒1
2の外径と等しいか、わずかに小さい芯筒14に内筒1
3aを嵌装し、内筒13aの両端から芯筒15、16を
嵌装して、芯筒14、15、16を一体化する。これに
より、外径が筒軸方向における中心から両端部に向かっ
て段階的に大きくなる組合せ芯筒17が形成される。次
に、図7のように、組合せ芯筒17の周りにFRPから
なる外筒13bを形成した後、芯筒14、15、16を
筒軸方向に抜き取ることにより、内筒13aと外筒13
bからなる本体筒13が形成される。本体筒13の形成
方法は、フィラメントワインディング法および/または
シートワインディング法が好ましい。
【0029】
【実施例】
〈実施例1〉マトリクス樹脂はエポキシ樹脂を使用し、
強化繊維は引張強度が約4220MPa、引張弾性率が
約436GPaの炭素繊維を使用して、図5〜7に示す
製造方法により、図3に示すCFRP製ロールを製作し
た。本体筒は、フィラメントワインディング法で形成し
た。その本体筒の寸法、製作条件を表1に示す。
【0030】実施例1は、本体筒の体積をV、本体筒の
最大内径DO を内径とする仮想本体筒の体積、この場合
は外筒の体積であり、それをV0としたとき、(V0
V)が0.4〜0.8の範囲にある。
【0031】〈実施例2〉外径が異なる芯筒を用いたほ
かは実施例1と同様にしてCFRP製ロールを製作し
た。その本体筒の寸法、製作条件を表1に示す。実施例
2は、実施例1と同様に(V0/V)の値が0.4〜
0.8の範囲内にある。 〈実施例3〉外径が異なる芯筒を用いたほかは実施例1
と同様にしてCFRP製ロールを製作した。その本体筒
の寸法、製作条件を表1に示す。実施例3は、実施例1
と同様に(V0/V)の値が0.4〜0.8の範囲内に
ある。 〈比較例1〉外径が異なる芯筒を用いたほかは実施例1
と同様にしてCFRP製ロールを製作した。その本体筒
の寸法、製作条件を表1に示す。但し、比較例1は、上
記(V0/V)の値が0.211であり、0.4〜0.
8の範囲外にある。 〈比較例2〉実施例1と同様のマトリクス樹脂と強化繊
維を用いて、フィラメントワインディング法により、本
体筒の内径を筒軸方向に一様としたCFRP製ロールを
製作した。その本体筒の寸法、製作条件を表1に示す。
【0032】実施例1、2、3と比較例1、2の本体筒
の曲げ剛性を評価するために、以下の3点曲げ試験を行
った。
【0033】本体筒の筒軸方向の両端部を支点で支持
し、その本体筒の筒軸方向の中心部に集中荷重を作用さ
せたときの、本体筒の筒軸方向の中心部の撓み量を測定
して、表1の結果を得た。
【0034】実施例1、2、3の撓み量は、比較例1、
2と比べて、極めて小さく、高い曲げ剛性が得られるこ
とがわかる。
【0035】
【表1】 図8は、図3に示す形状のロールにおいて、本体筒の肉
厚を変化させたときの曲げ剛性の向上効果を示す図であ
る。横軸は、外径Dを有する本体筒の体積をV、ジャー
ナルが嵌装される両端部を除く本体筒の最大内径DO
内径とする仮想本体の体積をVOとしたときの、(VO
V)の値である。縦軸は、上記3点曲げ試験で測定した
前記本体筒の撓み量と、前記本体筒と同重量をもつ比較
例2の本体筒の撓み量との比である。図8から明らかな
ように、(VO /V)が0.4〜0.8の範囲内にある
ときは、撓み比が0.9以下となり、曲げ剛性が10%
以上向上する。これより、(VO /V)が0.4〜0.
8の領域は、曲げ剛性の向上が最も顕著に現れる領域で
ある。
【0036】
【発明の効果】本発明によるFRP製ロールは、FRP
製本体筒の内径が、その本体筒の筒軸方向において中心
から両端部に向かって滑らかに、または、段階的に大き
くなっているので、曲げ剛性が高く、自重や外力により
発生する撓みが極めて小さく、軽量であるからロール交
換等の作業性が著しく向上する。
【0037】また、FRP中に含まれる強化繊維の少な
くとも80%を炭素繊維としたときは、本体筒の曲げ剛
性がさらに向上する。この曲げ剛性は、FRP中に含ま
れる強化繊維の少なくとも50%を本体筒の筒軸方向に
対して±30゜以下の角度で配置された炭素繊維とした
ときは、一層向上するし、本体筒の体積をV、ジャーナ
ルが嵌装される両端部を除く本体筒の最大内径を内径と
する仮想本体筒の体積をV0としたとき、(V0/V)が
0.4〜0.8の範囲になるようにするとさらに向上す
る。
【0038】さらに、本体筒に、金属、セラミックや、
弾性体からなる外被層を設けた場合には、ロール表面が
平滑になるとともにロール表面の耐磨耗性が向上し、相
手材となる合成樹脂フィルム、紙等の把持性が向上し、
また、それらが傷つくのを防止できるようになる。
【0039】このような特徴から、本発明のロールは、
外径に比べて長さが相当長い合成樹脂フィルム、紙等の
シート状物の搬送や巻取りに用いるロールとして大変好
適である。
【0040】また、本発明のロールの製造方法は、外径
が筒軸方向における中心から両端部に向かって滑らかに
増大するように、あるいは、段階的に大きくなるよう
に、一端部から他端部に向かって外径が滑らかに増大し
ている、あるいは、段階的に大きくなっている少なくと
も2つの芯筒を同軸に組み合わせて一組の組合せ芯筒を
形成し、その組合せ芯筒の周りにFRPからなる本体筒
を形成した後、前記芯筒を筒軸方向に抜き取るので、上
述のロールを容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るFRP製ロールの概
略断面図である。
【図2】図1に示したFRP製ロールの製造方法を示す
概略図である。
【図3】本発明の他の実施態様に係るFRP製ロールの
概略断面図である。
【図4】図3に示したFRP製ロールの他の製造方法を
示す概略図である。
【図5】本発明のFRP製ロールの製造方法のさらに他
の実施態様を示す概略図である。
【図6】本発明のFRP製ロールの製造方法のさらに他
の実施態様を示す概略図である。
【図7】本発明のFRP製ロールの製造方法のさらに他
の実施態様を示す概略図である。
【図8】FRP製ロールの本体筒の肉厚を変化させたと
きの曲げ剛性の向上効果を示すグラフである。
【符号の説明】
1:本体筒 2:ジャーナル 3:ジャーナル 4:外被層 5:芯筒 6:芯筒 7:組合せ芯筒 8:本体筒 9:芯筒 10:芯筒 11:組合せ芯筒 12:芯筒 13:本体筒 13a:内筒 13b:外筒 14:芯筒 15:芯筒 16:芯筒 17:組合せ芯筒

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】FRP製本体筒を有し、かつ、前記本体筒
    の内径がその本体筒の筒軸方向において中心から両端部
    に向かって滑らかに大きくなっていることを特徴とする
    FRP製ロール。
  2. 【請求項2】FRP製本体筒を有し、かつ、前記本体筒
    の内径がその本体筒の筒軸方向において中心から両端部
    に向かって段階的に大きくなっていることを特徴とする
    FRP製ロール。
  3. 【請求項3】本体筒が内径の異なる少なくとも2つの部
    分を有する本体筒であることを特徴とする請求項2に記
    載のFRP製ロール。
  4. 【請求項4】FRP中に含まれる強化繊維の少なくとも
    80%が炭素繊維であることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載のFRP製ロール。
  5. 【請求項5】FRP中に含まれる強化繊維の少なくとも
    50%が前記本体筒の筒軸方向に対して±30゜以下の
    角度で配置された炭素繊維であることを特徴とする請求
    項4に記載のFRP製ロール。
  6. 【請求項6】本体筒の両端部にジャーナルが嵌装されて
    いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記
    載のFRP製ロール。
  7. 【請求項7】本体筒の体積をV、ジャーナルが嵌装され
    る両端部を除く本体筒の最大内径を内径とする仮想本体
    筒の体積をV0としたとき、(V0/V)が0.4〜0.
    8の範囲にあることを特徴とする請求項6に記載のFR
    P製ロール。
  8. 【請求項8】本体筒に、金属、セラミックまたは弾性体
    からなる外被層が設けられていることを特徴とする請求
    項1ないし7のいずれかに記載のFRP製ロール。
  9. 【請求項9】外径が筒軸方向における中心から両端部に
    向かって滑らかに増大するように、一端部から他端部に
    向かって外径が滑らかに増大している少なくとも2つの
    芯筒を同軸に組み合わせて一組の組合せ芯筒を形成し、
    その組合せ芯筒の周りにFRPからなる本体筒を形成し
    た後、前記芯筒を筒軸方向に抜き取ることを特徴とする
    FRP製ロールの製造方法。
  10. 【請求項10】外径が筒軸方向における中心から両端部
    に向かって段階的に大きくなるように、一端部から他端
    部に向かって外径が段階的に大きくなっている少なくと
    も2つの芯筒を同軸に組み合わせて一組の組合せ芯筒を
    形成し、その組合せ芯筒の周りにFRPからなる本体筒
    を形成した後、前記芯筒を筒軸方向に抜き取ることを特
    徴とするFRP製ロールの製造方法。
  11. 【請求項11】外径が筒軸方向における中心から両端部
    に向かって段階的に大きくなるように、外径が異なる少
    なくとも3つの芯筒を同軸に組み合わせて一組の組合せ
    芯筒を形成し、その組合せ芯筒の周りにFRPからなる
    本体筒を形成した後、前記芯筒を筒軸方向に抜き取るこ
    とを特徴とするFRP製ロールの製造方法。
  12. 【請求項12】フィラメントワインディング法および/
    またはシートワインディング法により、FRPからなる
    本体筒を形成することを特徴とする請求項9ないし11
    のいずれかに記載のFRP製ロールの製造方法。
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