JPH11226110A - 外科用接着剤組成物 - Google Patents

外科用接着剤組成物

Info

Publication number
JPH11226110A
JPH11226110A JP10069203A JP6920398A JPH11226110A JP H11226110 A JPH11226110 A JP H11226110A JP 10069203 A JP10069203 A JP 10069203A JP 6920398 A JP6920398 A JP 6920398A JP H11226110 A JPH11226110 A JP H11226110A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copolymer
caprolactone
lactide
adhesive
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10069203A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3412039B2 (ja
Inventor
Jiyoukiyuu Gen
▲丞烋▼ 玄
Naoki Nakajima
▲直喜▼ 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BMG Inc
Original Assignee
BMG Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BMG Inc filed Critical BMG Inc
Priority to JP06920398A priority Critical patent/JP3412039B2/ja
Priority to DE69841198T priority patent/DE69841198D1/de
Priority to EP98116437A priority patent/EP0937468B1/en
Priority to US09/162,491 priority patent/US6103778A/en
Priority to US09/282,964 priority patent/US6316523B1/en
Publication of JPH11226110A publication Critical patent/JPH11226110A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3412039B2 publication Critical patent/JP3412039B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L24/00Surgical adhesives or cements; Adhesives for colostomy devices
    • A61L24/04Surgical adhesives or cements; Adhesives for colostomy devices containing macromolecular materials
    • A61L24/043Mixtures of macromolecular materials

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】外科用接着剤として生体組織、例えば皮膚、血
管あるいは臓器などの創傷癒合または止血を目的として
使用されるα−シアノアクリレート系接着剤に、増粘及
び硬化後の柔軟性を付与し、また、細胞毒性を軽減させ
る。 【解決手段】α−シアノアクリレート系接着剤に、生体
内分解吸収性高分子であるDL−ラクチド−ε−カプロ
ラクトン共重合体または、ε−カプロラクトン/ポリエ
チレングリコール共重合体を添加することにより、十分
な接着強度を有し、粘度を高め、硬化後の柔軟性を付与
し、さらに、細胞毒性を大きく軽減させることができ
る。α−シアノアクリレートとDL−ε−ラクチド−ε
−カプロラクトン共重合体およびDL−ラクチド/ポリ
エチレングリコール/ε−カプロラクトン共重合体ある
いはε−カプロラクトン/ポリエチレングリコール共重
合体から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、外科用接着剤として生体組織、
例えば皮膚、血管あるいは臓器などの創傷癒合または止
血を目的として使用されるα−シアノアクリレート系接
着剤に、増粘及び硬化後の柔軟性の付与、また、細胞毒
性を軽減させ、さらに細胞の治癒後にすみやかに分解吸
収されるように生体内分解吸収性高分子であるDL−ラ
クチド−ε−カプロラクトン共重合体を添加した外科用
接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】外科手術において、縫合や吻合という手
技はきわめて重要であり、その結果が創傷の治癒に大き
な影響を与える。縫合方法については、現在でも材質の
改善が試みられており、優れた縫合糸も登場している。
しかし、微小血管の吻合や神経縫合などは手技に熟練を
必要とし、また縫合や吻合そのものが施せない場合もあ
る。こうした方法に代わって、より安全で確実に、しか
も短時間で実施できる生体の接着法の開発が望まれ、こ
れまでにも数多くの研究がなされてきた。
【0003】本来、生体組織の癒合や損傷部修復は、生
体組織の復原力により結合組織の増殖が起こって完成す
るものである。そのため、生体組織の中でも軟部組織用
の接着剤としては、創部の癒合が完成するまでの1週間
から10日の間、縫合糸に代わって接合部を固定、支持
した後は生体の修復機能を阻害しないことが望まれる。
すなわち、損傷が治癒するまでの一定期間は組織を接着
固定するが、その後は分解、吸収されすみやかに、でき
るだけ速く消失してしまうことが要求される。また、分
解生成物が生体に無害、無毒であることも必要である。
生体接着剤として要求される項目を挙げると次のように
なる。
【0004】1)水分や脂肪の存在下で常温(体温)・
常圧下で接着すること 2)創面を密着させ、十分な抗張力を保持し、その硬化
物が柔軟なこと 3)組織毒性、発癌性がなく、異物反応が小さいこと 4)生体の創傷治癒を妨げないこと 5)治癒後、接着剤は生体内で分解され***されること 6)滅菌が可能であること 7)接着剤液の調製が容易で、すぐに使用できること
【0005】以上の条件を満足する接着剤が理想的な外
科用接着剤である。α−シアノアクリレート系接着剤は
既に外科用に市販されているが、粘度が低く必要以外の
部位に流れたり、重合硬化物が非常に固く、軟組織がダ
メージを受けるなどの問題があり、特に細胞毒性が顕著
であるため一部の臨床応用に留まっている。
【0006】このような欠点を改善するために、本出願
人は先に特公平7−116409号に係る発明を提案し
た。この発明は、生体内分解吸収性ポリマーである乳酸
重合体(DL−体およびD−体、L−体)、乳酸とグリ
コール酸との共重合体、あるいは乳酸とε−カプロラク
トンとの共重合体を、外科用接着剤α−シアノアクリレ
ートの増粘剤および安定剤として添加することを特徴と
する外科接着剤組成物であった。
【0007】しかしながら、上記の方法では外科用接着
剤としての生体組織や生体細胞に対する毒性については
全く言及されておらずその生体毒性については不明であ
った。また、増粘剤として用いているポリ−DL−乳酸
とDL−乳酸−ε−カプロラクトン共重合体の重量平均
分子量が各々14万と22万であり、比較的分子量の高
いものが用いられており、その分子量が硬化物の柔軟化
と加水分解速度に及ぼす影響についても全く言及されて
いない。さらに、DL−乳酸−ε−カプロラクトン共重
合体が増粘剤として用いられているが、DL−乳酸とε
−カプロラクトンとの共重合体組成についても全く記述
されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は従来技術の
上記問題点を解決し、α−シアノアクリレート系外科用
接着剤が、適度な粘度を有し、硬化後に生体の軟組織と
同程度の柔軟性を保持し、また、細胞毒性を軽減させか
つ生体組織の治癒後に適当な速度で分解吸収されるよう
に改質した新しい外科用接着剤を医療の場に提供しよう
とすることである。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明は、α−シアノ
アクリレート系外科用接着剤の増粘および硬化後の柔軟
性の付与のために生体内分解吸収性高分子として、特に
DL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体、あるい
はDL−ラクチド/ポリエチレングリコール/ε−カプ
ロラクトン共重合体およびε−カプロラクトン/ポリエ
チレングリコール共重合を添加すると、上記の問題を解
決できることを見いだしたことに基づくものである。
【0010】外科用接着剤として使用するには、何より
も重要なことは生体細胞毒性、即ち、生体に対する安全
性である。そのため、外科用接着剤として用いるために
は生体細胞に対する毒性を軽減させなければならない。
また、増粘剤として用いる生体内分解吸収性高分子は、
その分子量に対応して添加量に影響を与えるため、分子
量が14万以上であればその添加量を高めるのが難しく
なる。そこで本発明では、重量平均分子量が10,00
0以上120,000以下のDL−ラクチド/ε−カプ
ロラクトン共重合体が用いられる。分子量10,000
以下であると共重合体の高分子性が発現されず、添加量
を増すことができても接着強度は著しく低下してしま
う。また、分子量が高いものを用いると硬化物の柔軟化
も達成しにくくなると同時に、生体組織の治癒後の分解
吸収速度も遅くなる。生体内分解吸収性高分子の分解吸
収速度は、その分子量と組成および結晶化度に大きく影
響を受けるため、分解吸収性を高めるには分子量や結晶
化度が低い方が適している。さらに、DL−ラクチド−
ε−カプロラクトン共重合体は、その共重合体組成比が
その共重合体のガラス転移点に大きく依存し、共重合体
中のDL−乳酸の割合が70%以上であると、その共重
合体のガラス転移点は0℃以上となる。一方、共重合体
中のカプロラクトンの割合が70以上であるとその共重
合体中のガラス転移点は0℃以下であるものの、カプロ
ラクトンの結晶化に伴い、共重合体が硬くなってしま
う。従って、共重合体の組成比は70:30〜30:7
0の範囲が非晶性となるため、硬化物の柔軟化にはもっ
とも適している。
【0011】また、生体内分解吸収性高分子としてDL
−ラクチド/ポリエチレングリコール/ε−カプロラク
トン共重合体あるいはε−カプロラクトン/ポリエチレ
ングリコール共重合体をα−シアノアクリレートの改良
として用いることができる。これら共重合体の分子量は
1万以上20万以下のものが適しており、また共重合体
組成は、共重合体の結晶化を抑制できる範囲の任意の組
成のものが好適である。
【0012】本発明においてα−シアノアクリレートの
増粘および硬化後の柔軟性付与のために用いる共重合体
は、生体のみならず自然界に広く分布する乳酸と工業用
や家庭用のポリウレタンの原料として広く使用されてい
るε−カプロラクトンを出発物質として合成された物で
あり、水分の存在下で加水分解を受ける。分解産物は乳
酸、およびヒドロキシプロピオン酸であり、それらは生
体内で正常の代謝経路に入り、毒性は示さない。さら
に、ラクチドとε−カプロラクトンの共重合体は縫合糸
などとして既に医療用として使われている。また、ポリ
エチレングリコールは非分解性であるが生体にとって毒
性がなく、また、分子量数万以下であれば***されてし
まう。
【0013】
【作用】本発明では、重量平均分子量が10,000〜
120,000という比較的低い分子量のDL−ラクチ
ド−ε−カプロラクトン共重合体を使用するため、室温
でも非常に柔らかく、ゴム状の高分子である。このた
め、α−シアノアクリレートに添加することにより、柔
軟性を有する硬化物が得られるばかりでなく、接着剤自
身の粘度も任意に変化させることができる。また、増粘
剤の重量平均分子量が約12万以下の比較的低い共重合
体を用いることにより、目的とする粘度や硬化物の柔軟
化を計るため必要な毒性の強いα−シアノアクリレート
の使用量をできるだけ減らすことが可能なため、結果的
に細胞毒性もより軽減させることができることを見いだ
した。また、ポリエチレングリコールとの共重合体も同
様なことがいえる。
【0014】
【実施例1】n−ブチルシアノアクリレート(NBC
A)に種々の重量平均分子量を有するDL−ラクチド−
ε−カプロラクトン共重合体(DL−ラクチド/ε−カ
プロラクトン=50/50モル比、この共重合体のガラ
ス転移点は約−8℃であった)を添加した試料の接着強
度を測定した結果を図1に示す。接着強度は脱脂豚皮
(1x3cm)を用いて評価した。豚皮に約10μlの
接着剤を塗布し(1x1cm)、未塗布豚皮と貼り合わ
せ、500gの荷重を掛け1分間放置後、引張試験機
(島津製作所製)により10mm/minの速度でせん
断力を負荷し、剥離強度を接着強度とした。共重合体の
添加濃度の増加、および分子量の低下とともに接着強度
は低下するものの、市販の増粘型α−シアノアクリレー
ト系接着剤のビオボンド(吉富製薬)やフィブリン糊
(藤沢薬品)と比べてはるかに高い接着強度を示す。
【0015】
【実施例2】NBCAに重量平均分子量10万のDL−
ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体(DL−ラクチ
ド/ε−カプロラクトン=50/50モル比)を添加し
た試料の初期粘度を測定した結果を表1に示す。粘度は
B型回転粘度計(東京計器社製)を用いて25℃で測定
した。共重合体を添加することにより、接着剤の粘度は
市販品のビオボンド、アロンアルファ(三共製薬)と比
べてはるかに高い値を示した。
【0016】
【実施例3】NBCAに種々の重量平均分子量を有する
DL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体(DL−
ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モル比)を
添加した試料の重合硬化後の硬度を調べた結果を図2に
示す。試料は、水分の存在下で3日間60℃にて十分に
重合硬化させ、140℃で熱プレスすることにより、直
径30mm厚さ5mmの円盤状に成型し、D型ショア硬
度計(高分子計器製)にて成型物の硬度を測定した。共
重合体を添加しない場合、硬度は68を示すが、添加量
とともに著しく低下し、硬化後も柔らかいことが示され
た。また、同じ添加量でも共重合体の分子量が低いほど
硬度は低くなった。
【0017】
【実施例4】NBCAに重量平均分子量60,000の
DL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体(DL−
ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モル比、こ
の共重合体のガラス転移点は約−9℃であった)を添加
した試料の細胞毒性試験の結果を表2に示す。試験に
は、ブレンド物およびその重合硬化物0.5gに3ml
のリン酸緩衝液を添加し、120℃で1時間加熱し、得
られた抽出液を用いた。毒性試験は文献(J.Biom
ed.Mater.Res.,29,829−834
(1995))に従って、ニュートラルレッドの細胞内
への取り込み量から評価した。NR50は細胞の活性を
50%にまで低下させる薬物濃度であり、この値が小さ
いほど毒性は高い。市販のn−ブチルシアノアクリレー
ト(Histoacryl(B.Braun))と比較
した結果、使用したいずれのブレンド物も市販品よりは
るかに低い毒性しか示さなかった。
【0018】20週令のウサギの背部皮下に、実施例1
にて調整した接着剤硬化物を埋入し、3ヶ月後にその部
位を観察したところ、その接着剤硬化物は完全に分解吸
収していた。また、その硬化物の周囲の組成反応は全く
認められなかった。
【0019】
【比較例】NBCAに増粘剤としてDL−乳酸/ε−カ
プロラクトン共重合体(共重合体組成80/20、重量
平均分子量約22万、この共重合体のガラス転移点は約
28℃であった)を添加し実施例3と同じように硬化物
を作製し、図2にあるように硬化後のシェア硬度を測定
したところ、約63と高い値であった。また、表2にあ
るように細胞毒性を調べたところ、その硬化物に対して
はNR50の値が998±13(ppm)と細胞毒性が
強かった。さらに、硬化物をウサギの背部皮下に埋入
し、3ヶ月後にその部位を観察したところ、硬化物が約
20重量%残存しており、その分解吸収性が遅く、ま
た、その硬化物の周囲の組織は炎症反応が認められた。
【0020】
【実施例5】NBCAに重量平均分子量約14万のε−
カプロラクトン/ポリエチレングリコール共重合体(組
成比70/30モル比、この共重合体のガラス転移点は
約−22℃であった)を添加量として20%添加した接
着剤について実験例1と同じように接着強度を測定した
ところ、約420gfの強度があった。また、同じもの
の硬化物の硬度は、約56であった。さらに、同じもの
の細胞毒性は硬化物でNR50の値が約1,000であ
った。
【0021】
【図の簡単な説明】図1は、NBCAに種々の重量平均
分子量を有するDL−ラクチド−ε−カプロラクトン共
重合体(DL−ラクチド/ε−カプロラクトン=50/
50モル比)を添加した試料の豚皮に対する接着強度を
測定した結果である。横軸にNBCAに対する共重合体
の添加量を重量%で示している。強度は接着1分後の値
である。市販の接着剤との比較のために、ビオボンドお
よびフィブリン糊の測定結果を併示した。
【0022】表1は、NBCAに重量平均分子量10万
のDL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体(DL
−ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モル比)
を添加した試料の初期粘度を測定した結果である。B型
回転粘度計により得られた値をセンチポイズ(CP)で
表わしている。比較のために、アロンアルファおよびビ
オボンドを使用した。
【0023】図2は、NBCAに種々の重量平均分子量
を有するDL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体
(DL−ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モ
ル比)を添加した試料の重合硬化後の硬度を調べた結果
である。縦軸は硬化物のD型ショア硬度を示す。
【0024】表2は、NBCAに重量平均分子量60,
000のDL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体
(DL−ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モ
ル比)を添加した試料の細胞毒性試験の結果である。N
R50は細胞の活性をもとの50%にまで低下させる試
薬の濃度であり、この値が低いほど強い毒性であること
を示す指標である。市販品との比較のためにHisto
acrylを使用し、全ての試料に対し、硬化前(組成
物)と硬化物の両方の毒性を示す。
【0025】
【発明の効果】本発明の外科用接着剤組成物は、増粘が
容易でるため目的とした粘度に任意に調製できる。ま
た、重合硬化物が柔軟性を有し、血管、皮膚あるいは内
臓等の生体組織との親和性が高い。そのため、従来のα
−シアノアクリレートの用途はもちろん、止血などの広
範囲の用途に使用できる。さらに、色素を用いて着色で
きるため、塗布部位や塗布量の確認が可能である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、外科用接着剤として生体組織、
例えば皮膚、血管あるいは臓器などの創傷癒合または止
血を目的として使用されるα−シアノアクリレート系接
着剤に、増粘及び硬化後の柔軟性の付与、また、細胞毒
性を軽減させ、さらに細胞の治癒後にすみやかに分解吸
収されるように生体内分解吸収性高分子であるDL−ラ
クチド−ε−カプロラクトン共重合体を添加した外科用
接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】外科手術において、縫合や吻合という手
技はきわめて重要であり、その結果が創傷の治癒に大き
な影響を与える。縫合方法については、現在でも材質の
改善が試みられており、優れた縫合糸も登場している。
しかし、微小血管の吻合や神経縫合などは手技に熟練を
必要とし、また縫合や吻合そのものが施せない場合もあ
る。こうした方法に代わって、より安全で確実に、しか
も短時間で実施できる生体の接着法の開発が望まれ、こ
れまでにも数多くの研究がなされてきた。
【0003】本来、生体組織の癒合や損傷部修復は、生
体組織の再生力により結合組織の増殖が起こって完成す
るものである。そのため、生体組織の中でも軟部組織用
の接着剤としては、創部の癒合が完成するまでの1週間
から10日の間、縫合糸に代わって接合部を固定、支持
した後は生体の修復機能を阻害しないことが望まれる。
すなわち、損傷が治癒するまでの一定期間は組織を接着
固定するが、その後は分解、吸収されすみやかに、でき
るだけ速く消失してしまうことが要求される。また、分
解生成物が生体に無害、無毒であることも必要である。
生体接着剤として要求される項目を挙げると次のように
なる。
【0004】1)水分や脂肪の存在下で常温(体温)・
常圧下で接着すること 2)創面を密着させ、十分な抗張力を保持し、その硬化
物が柔軟なこと 3)組織毒性、発癌性がなく、異物反応が小さいこと 4)生体の創傷治癒を妨げないこと 5)治癒後、接着剤は生体内で分解され***されること 6)滅菌が可能であること 7)接着剤液の調製が容易で、すぐに使用できること
【0005】以上の条件を満足する接着剤が理想的な外
科用接着剤である。α−シアノアクリレート系接着剤は
既に外科用に市販されているが、粘度が低く必要以外の
部位に流れたり、重合硬化物が非常に固く、軟組織がダ
メージを受けるなどの問題があり、特に細胞毒性が顕著
であるため一部の臨床応用に留まっている。
【0006】このような欠点を改善するために、本出願
人は先に特公平7−116409号に係る発明を提案し
た。この発明は、生体内分解吸収性ポリマーである乳酸
重合体(DL−体およびD−体、L−体)、乳酸とグリ
コール酸との共重合体、あるいは乳酸とε−カプロラク
トンとの共重合体を、外科用接着剤α−シアノアクリレ
ートの増粘剤および安定剤として添加することを特徴と
する外科接着剤組成物であった。
【0007】しかしながら、上記の方法では外科用接着
剤としての生体組織や生体細胞に対する毒性については
全く言及されておらずその生体毒性については不明であ
った。また、増粘剤として用いているポリ−DL−乳酸
とDL−乳酸−ε−カプロラクトン共重合体の重量平均
分子量が各々14万と22万であり、比較的分子量の高
いものが用いられており、その分子量が硬化物の柔軟化
と加水分解速度に及ぼす影響についても全く言及されて
いない。さらに、DL−乳酸−ε−カプロラクトン共重
合体が増粘剤として用いられているが、DL−乳酸とε
−カプロラクトンとの共重合体組成についても全く記述
されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は従来技術の
上記問題点を解決し、α−シアノアクリレート系外科用
接着剤が、適度な粘度を有し、硬化後に生体の軟組織と
同程度の柔軟性を保持し、また、細胞毒性を軽減させか
つ生体組織の治癒後に適当な速度で分解吸収されるよう
に改質した新しい外科用接着剤を医療の場に提供しよう
とすることである。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明は、α−シアノ
アクリレート系外科用接着剤の増粘および硬化後の柔軟
性の付与のために生体内分解吸収性高分子として、特に
DL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体、あるい
はDL−ラクチド/ポリエチレングリコール/ε−カプ
ロラクトン共重合体およびε−カプロラクトン/ポリエ
チレングリコール共重合を添加すると、上記の問題を
解決できることを見いだしたことに基づくものである。
【0010】外科用接着剤として使用するには、何より
も重要なことは生体細胞毒性、即ち、生体に対する安全
性である。そのため、外科用接着剤として用いるために
は生体細胞に対する毒性を軽減させなければならない。
また、増粘剤として用いる生体内分解吸収性高分子は、
その分子量に対応して添加量に影響を与えるため、分子
量が14万以上であればその添加量を高めるのが難しく
なる。そこで本発明では、重量平均分子量が10,00
0以上120,000以下のDL−ラクチド/ε−カプ
ロラクトン共重合体が用いられる。分子量10,000
以下であると共重合体の高分子性が発現されず、添加量
を増すことができても接着強度は著しく低下してしま
う。また、分子量が高いものを用いると硬化物の柔軟化
も達成しにくくなると同時に、生体組織の治癒後の分解
吸収速度も遅くなる。生体内分解吸収性高分子の分解吸
収速度は、その分子量と組成および結晶化度に大きく影
響を受けるため、分解吸収性を高めるには分子量や結晶
化度が低い方が適している。さらに、DL−ラクチド−
ε−カプロラクトン共重合体は、その共重合体組成比が
その共重合体のガラス転移点に大きく依存し、共重合体
中のDL−乳酸の割合が70%以上であると、その共重
合体のガラス転移点は0℃以上となる。一方、共重合体
中のカプロラクトンの割合が70以上であるとその共重
合体中のガラス転移点は0℃以下であるものの、カプロ
ラクトンの結晶化に伴い、共重合体が硬くなってしま
う。従って、共重合体の組成比は70:30〜30:7
0の範囲が非晶性となるため、硬化物の柔軟化にはもっ
とも適している。
【0011】また、生体内分解吸収性高分子としてDL
−ラクチド/ポリエチレングリコール/ε−カプロラク
トン共重合体あるいはε−カプロラクトン/ポリエチレ
ングリコール共重合体をα−シアノアクリレートの改良
として用いることができる。これら共重合体の分子量
1万以上2万以下のものが適しており、また共重合
体組成は、共重合体の結晶化を抑制できる範囲の任意の
組成のものが好適である。
【0012】本発明においてα−シアノアクリレートの
増粘および硬化後の柔軟性付与のために用いる共重合体
は、生体のみならず自然界に広く分布する乳酸と工業用
や家庭用のポリウレタンの原料として広く使用されてい
るε−カプロラクトンを出発物質として合成された物で
あり、水分の存在下で加水分解を受ける。分解産物は乳
酸、およびヒドロキシプロピオン酸であり、それらは生
体内で正常の代謝経路に入り、毒性は示さない。さら
に、ラクチドとε−カプロラクトンの共重合体は縫合糸
などとして既に医療用として使われている。また、ポリ
エチレングリコールは非分解性であるが生体にとって毒
性がなく、また、分子量数万以下であれば***されてし
まう。
【0013】
【作用】本発明では、重量平均分子量が10,000〜
120,000という比較的低い分子量のDL−ラクチ
ド−ε−カプロラクトン共重合体を使用するため、室温
でも非常に柔らかく、ゴム状の高分子である。このた
め、α−シアノアクリレートに添加することにより、柔
軟性を有する硬化物が得られるばかりでなく、接着剤自
身の粘度も任意に変化させることができる。また、増粘
剤の重量平均分子量が約12万以下の比較的低い共重合
体を用いることにより、目的とする粘度や硬化物の柔軟
化を計るため必要な毒性の強いα−シアノアクリレート
の使用量をできるだけ減らすことが可能なため、結果的
に細胞毒性もより軽減させることができることを見いだ
した。また、ポリエチレングリコールとの共重合体も同
様なことがいえる。
【0014】
【実施例1】n−ブチルシアノアクリレート(NBC
A)に種々の重量平均分子量を有するDL−ラクチド−
ε−カプロラクトン共重合体(DL−ラクチド/ε−カ
プロラクトン=50/50モル比、この共重合体のガラ
ス転移点は約−8℃であった)を添加した試料の接着強
度を測定した結果を図1に示す。接着強度は脱脂豚皮
(1x3cm)を用いて評価した。豚皮に約10μlの
接着剤を塗布し(1x1cm)、未塗布豚皮と貼り合わ
せ、500gの荷重を掛け1分間放置後、引張試験機
(島津製作所製)により10mm/minの速度でせん
断力を負荷し、剥離強度を接着強度とした。共重合体の
添加濃度の増加、および分子量の低下とともに接着強度
は低下するものの、市販の増粘型α−シアノアクリレー
ト系接着剤のビオボンド(吉富製薬)やフィブリン糊
(藤沢薬品)と比べてはるかに高い接着強度を示す。
【0015】
【実施例2】NBCAに重量平均分子量10万のDL−
ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体(DL−ラクチ
ド/ε−カブロラクトン=50/50モル比)を添加し
た試料の初期粘度を測定した結果を表1に示す。粘度は
B型回転粘度計(東京計器社製)を用いて25℃で測定
した。共重合体を添加することにより、接着剤の粘度は
市販品のビオボンド、アロンアルファ(三共製薬)と比
べてはるかに高い値を示した。
【0016】
【実施例3】NBCAに種々の重量平均分子量を有する
DL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体(DL−
ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モル比)を
添加した試料の重合硬化後の硬度を調べた結果を図2に
示す。試料は、水分の存在下で3日間60℃にて十分に
重合硬化させ、140℃で熱プレスすることにより、直
径30mm厚さ5mmの円盤状に成型し、D型ショア硬
度計(高分子計器製)にて成型物の硬度を測定した。共
重合体を添加しない場合、硬度は68を示すが、添加量
とともに著しく低下し、硬化後も柔らかいことが示され
た。また、同じ添加量でも共重合体の分子量が低いほど
硬度は低くなった。
【0017】
【実施例4】NBCAに重量平均分子量60,000の
DL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体(DL−
ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モル比、こ
の共重合体のガラス転移点は約−9℃であった)を添加
した試料の細胞毒性試験の結果を表2に示す。試験に
は、ブレンド物およびその重合硬化物0.5gに3ml
のリン酸緩衝液を添加し、120℃で1時間加熱し、得
られた抽出液を用いた。毒性試験は文献(J.Biom
ed.Mater.Res.,29,829−834
(1995))に従って、ニュートラルレッドの細胞内
への取り込み量から評価した。NR50は細胞の活性を
50%にまで低下させる薬物濃度であり、この値が小さ
いほど毒性は高い。市販のn−ブチルシアノアクリレー
ト(Histoacryl(B.Braun))と比較
した結果、使用したいずれのブレンド物も市販品よりは
るかに低い毒性しか示さなかった。
【0018】20週令のウサギの背部皮下に、実施例1
にて調製した接着剤硬化物を埋入し、3ヶ月後にその部
位を観察したところ、その接着剤硬化物は完全に分解吸
収していた。また、その硬化物の周囲の組反応は全く
認められなかった。
【0019】
【比較例】NBCAに増粘剤としてDL−乳酸/ε−カ
プロラクトン共重合体(共重合体組成80/20、重量
平均分子量約22万、この共重合体のガラス転移点は約
28℃であった)を添加し実施例3と同じように硬化物
を作製し、図2にあるように硬化後のシェア硬度を測定
したところ、約63と高い値であった。また、表2にあ
るように細胞毒性を調べたところ、その硬化物に対して
はNR50の値が998±13(ppm)と細胞毒性が
強かった。さらに、硬化物をウサギの背部皮下に埋入
し、3ヶ月後にその部位を観察したところ、硬化物が約
0重量%残存しており、その分解吸収性が遅く、ま
た、その硬化物の周囲の組織は炎症反応が認められた。
【0020】
【実施例5】NBCAに重量平均分子量約1万のε−
カプロラクトン/ポリエチレングリコール共重合体(組
成比70/30モル比、この共重合体のガラス転移点は
約−22℃であった)を添加量として20%添加した接
着剤について実験例1と同じように接着強度を測定した
ところ、約420gfの強度があった。また、同じもの
の硬化物の硬度は、約56であった。さらに、同じもの
の細胞毒性は硬化物でNR50の値が約1,000であ
った。
【0021】α−シアノアクリレートがエチル−,プロ
ピル−,ブチル−,エトキシエチル−,およびオクチル
−シアノアクリレートのいずれかのシアノアクリレート
であることが良好である。
【0022】図1は、NBCAに種々の重量平均分子量
を有するDL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体
(DL−ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モ
ル比)を添加した試料の豚皮に対する接着強度を測定し
た結果である。横軸にNBCAに対する共重合体の添加
量を重量%で示している。強度は接着1分後の値であ
る。市販の接着剤との比較のために、ビオボンドおよび
フィブリン糊の測定結果を併示した。
【0023】表1は、NBCAに重量平均分子量10万
のDL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体(DL
−ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モル比)
を添加した試料の初期粘度を測定した結果である。B型
回転粘度計により得られた値をセンチポイズ(CP)で
表わしている。比較のために、アロンアルファおよびビ
オボンドを使用した。
【0024】図2は、NBCAに種々の重量平均分子量
を有するDL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体
(DL−ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モ
ル比)を添加した試料の重合硬化後の硬度を調べた結果
である。縦軸は硬化物のD型ショア硬度を示す。
【0025】表2は、NBCAに重量平均分子量60,
000のDL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体
(DL−ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モ
ル比)を添加した試料の細胞毒性試験の結果である。N
R50は細胞の活性をもとの50%にまで低下させる試
薬の濃度であり、この値が低いほど強い毒性であること
を示す指標である。市販品との比較のためにHisto
acrylを使用し、全ての試料に対し、硬化前(組成
物)と硬化物の両方の毒性を示す。
【0026】
【発明の効果】本発明の外科用接着剤組成物は、増粘が
容易でるため目的とした粘度に任意に調製できる。ま
た、重合硬化物が柔軟性を有し、血管、皮膚あるいは内
臓等の生体組織との親和性が高い。そのため、従来のα
−シアノアクリレートの用途はもちろん、止血などの広
範囲の用途に使用できる。さらに、色素を用いて着色で
きるため、塗布部位や塗布量の確認が可能である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、NBCAに種々の重量平均分子量を有
するDL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体(D
L−ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モル
比)を添加した試料の豚皮に対する接着強度を測定した
結果である。
【図2】図2は、NBCAに種々の重量平均分子量を有
するDL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重合体(D
L−ラクチド/ε−カプロラクトン=50/50モル
比)を添加した試料の重合硬化後の硬度を調べた結果で
ある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外科用接着剤α−シアノアクリレートの増
    粘、硬化後の柔軟性、および細胞毒性軽減を付与する目
    的で、生体内分解吸収性高分子を添加することを特徴と
    する外科用接着剤組成物
  2. 【請求項2】生体内分解吸収性高分子としてDL−ラク
    チドとε−カプロラクトンとの共重合体を用いることを
    特徴とする請求項1記載の外科用接着剤組成物
  3. 【請求項3】DL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重
    合体はその共重合体組成比が70:30〜30:70の
    範囲で、また重量平均分子量が10,000〜120,
    000の範囲にある高分子を用いることを特徴とする請
    求項1記載の外科用接着剤組成物
  4. 【請求項4】DL−ラクチド−ε−カプロラクトン共重
    合体を1〜50w/w%の濃度でα−シアノアクリレー
    トに添加することを特徴とする請求項1記載の外科用接
    着剤組成物
  5. 【請求項5】生体内分解吸収性高分子としてDL−ラク
    チド/ポリエチレングリコール/ε−カプロラクトン共
    重合体あるいはε−カプロラクトン/ポリエチレングリ
    コール共重合体を用いることを特徴とする請求項1記載
    の外科用接着剤組成物
  6. 【請求項6】α−シアノアクリレートに添加する生体内
    分解吸収性高分子であるDL−ラクチド−ε−カプロラ
    クトン共重合体、DL−ラクチド/ポリエチレングリコ
    ール/ε−カプロラクトン共重合体、あるいはε−カプ
    ロラクトン/ポリエチレングリコール共重合体のガラス
    転移点が0℃以下であることを特徴とする請求項1記載
    の外科用接着剤組成物
JP06920398A 1998-02-12 1998-02-12 外科用接着剤組成物 Expired - Fee Related JP3412039B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06920398A JP3412039B2 (ja) 1998-02-12 1998-02-12 外科用接着剤組成物
DE69841198T DE69841198D1 (de) 1998-02-12 1998-08-31 Klebstoffzusammensetzung für chirurgische Zwecke
EP98116437A EP0937468B1 (en) 1998-02-12 1998-08-31 Adhesive composition for surgical use application
US09/162,491 US6103778A (en) 1998-02-12 1998-09-28 Adhesive composition for surgical use
US09/282,964 US6316523B1 (en) 1998-02-12 1999-03-31 Adhesive composition for surgical use

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06920398A JP3412039B2 (ja) 1998-02-12 1998-02-12 外科用接着剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11226110A true JPH11226110A (ja) 1999-08-24
JP3412039B2 JP3412039B2 (ja) 2003-06-03

Family

ID=13395946

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06920398A Expired - Fee Related JP3412039B2 (ja) 1998-02-12 1998-02-12 外科用接着剤組成物

Country Status (4)

Country Link
US (2) US6103778A (ja)
EP (1) EP0937468B1 (ja)
JP (1) JP3412039B2 (ja)
DE (1) DE69841198D1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100451910B1 (ko) * 2000-10-05 2004-10-08 주식회사 바이오폴리테크 수용성 생체분해성 고분자 겔 및 그의 제조방법
WO2006068168A1 (ja) * 2004-12-24 2006-06-29 Goodman Co., Ltd. 医療用生分解性生体吸収材料
CN112451736A (zh) * 2020-12-02 2021-03-09 浙江派菲特新材料科技有限公司 一种增韧型氰基丙烯酸酯医用胶及其制备方法

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2373939T3 (es) * 1999-05-28 2012-02-10 Tyco Healthcare Group Lp Mezclas bioabsorbibles y artículos quirúrgicos hechos con las mismas.
AU2007221760B2 (en) * 1999-05-29 2010-07-29 Covidien Lp Bioabsorbable blends and surgical articles therefrom
US6310166B1 (en) 1999-08-12 2001-10-30 Closure Medical Corporation Sterilized cyanoacrylate solutions containing thickeners
GB2383584B (en) * 1999-09-29 2003-08-27 Chemence Inc Bioabsorbable cyanoacrylate tissue adhesives
US6224622B1 (en) * 1999-09-29 2001-05-01 Chemence, Inc. Bioabsorable cyanoacrylate tissue adhesives
US6666870B2 (en) 2001-01-05 2003-12-23 Robert A Dixon Method utilizing chemical bonding to improve the bone screw fixation interface
US7700819B2 (en) 2001-02-16 2010-04-20 Kci Licensing, Inc. Biocompatible wound dressing
US7763769B2 (en) 2001-02-16 2010-07-27 Kci Licensing, Inc. Biocompatible wound dressing
US20030032735A1 (en) * 2001-06-29 2003-02-13 Kotzev Dimiter L. Solid cyanoacrylate adhesive composition and method for its use
GB0227043D0 (en) * 2002-11-20 2002-12-24 Smith & Nephew Angiogenic medical cyanoacrylate
US7393339B2 (en) 2003-02-21 2008-07-01 C. R. Bard, Inc. Multi-lumen catheter with separate distal tips
US20040243095A1 (en) 2003-05-27 2004-12-02 Shekhar Nimkar Methods and apparatus for inserting multi-lumen spit-tip catheters into a blood vessel
US8083499B1 (en) 2003-12-01 2011-12-27 QuaLift Corporation Regenerative hydraulic lift system
US8992454B2 (en) * 2004-06-09 2015-03-31 Bard Access Systems, Inc. Splitable tip catheter with bioresorbable adhesive
US20060251612A1 (en) * 2005-05-09 2006-11-09 Dimiter Kotzev Bioresorbable cyanoacrylate adhesives
US20070237803A1 (en) * 2006-04-11 2007-10-11 Medtronic Vascular, Inc. Biodegradable Biocompatible Amphiphilic Copolymers for Coating and Manufacturing Medical Devices
US7897168B2 (en) * 2007-04-13 2011-03-01 Medtronic Vascular, Inc. Degradable polymers incorporating gamma-butyrolactone
US8729121B2 (en) 2007-06-25 2014-05-20 Adhezion Biomedical, Llc Curing accelerator and method of making
WO2010008822A2 (en) * 2008-06-23 2010-01-21 Adhezion Biomedical, Llc Cyanoacrylate tissue adhesives with desirable permeability and tensile strength
CN101918066B (zh) 2007-10-17 2013-07-31 巴德阿克塞斯***股份有限公司 ***末端导管的制造方法及***末端导管设备
US8292841B2 (en) 2007-10-26 2012-10-23 C. R. Bard, Inc. Solid-body catheter including lateral distal openings
US8066660B2 (en) 2007-10-26 2011-11-29 C. R. Bard, Inc. Split-tip catheter including lateral distal openings
US9579485B2 (en) 2007-11-01 2017-02-28 C. R. Bard, Inc. Catheter assembly including a multi-lumen configuration
JP5452498B2 (ja) 2007-11-01 2014-03-26 シー・アール・バード・インコーポレーテッド 三重管腔端を含むカテーテル組立体
US9200109B2 (en) * 2008-09-04 2015-12-01 Yissum Research Development Company Of The Hebrew University Of Jerusalem, Ltd. Biodegradable adhesive compositions
US8287901B2 (en) 2010-08-11 2012-10-16 Adhezion Biomedical, Llc Wound healing compositions based on cyanoacrylates and 5,5-disubstitutedhydantoins, including phenytoin
USD748252S1 (en) 2013-02-08 2016-01-26 C. R. Bard, Inc. Multi-lumen catheter tip
WO2016011091A1 (en) 2014-07-14 2016-01-21 C. R. Bard, Inc. Apparatuses, systems, and methods for inserting split tip catheters having enhanced stiffening and guiding features
CN110699027A (zh) * 2019-11-06 2020-01-17 蔡思韵 一种高粘耐久免钉胶

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3527841A (en) * 1968-04-10 1970-09-08 Eastman Kodak Co Alpha-cyanoacrylate adhesive compositions
US4804691A (en) * 1987-08-28 1989-02-14 Richards Medical Company Method for making a biodegradable adhesive for soft living tissue
JPH03273679A (ja) * 1990-03-23 1991-12-04 Matsushita Electron Corp 固体撮像装置
CA2053642C (en) * 1990-12-13 2003-12-30 George R. Proto Method and apparatus for tipping sutures
US5328687A (en) * 1993-03-31 1994-07-12 Tri-Point Medical L.P. Biocompatible monomer and polymer compositions
GB2282977B (en) * 1993-10-25 1997-04-09 D & C Ltd Filter press apparatus
US5550172A (en) * 1995-02-07 1996-08-27 Ethicon, Inc. Utilization of biocompatible adhesive/sealant materials for securing surgical devices

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100451910B1 (ko) * 2000-10-05 2004-10-08 주식회사 바이오폴리테크 수용성 생체분해성 고분자 겔 및 그의 제조방법
WO2006068168A1 (ja) * 2004-12-24 2006-06-29 Goodman Co., Ltd. 医療用生分解性生体吸収材料
JP2006175153A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Goodman Co Ltd 医療用生分解性生体吸収材料
CN112451736A (zh) * 2020-12-02 2021-03-09 浙江派菲特新材料科技有限公司 一种增韧型氰基丙烯酸酯医用胶及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3412039B2 (ja) 2003-06-03
DE69841198D1 (de) 2009-11-12
EP0937468A3 (en) 2000-11-02
US6316523B1 (en) 2001-11-13
EP0937468B1 (en) 2009-09-30
EP0937468A2 (en) 1999-08-25
US6103778A (en) 2000-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11226110A (ja) 外科用接着剤組成物
Donkerwolcke et al. Tissues and bone adhesives—historical aspects
Mehdizadeh et al. Design strategies and applications of tissue bioadhesives
Zaokari et al. Biomaterials for adhesion in orthopedic applications: a review
Jain et al. Recent developments and clinical applications of surgical glues: An overview
US6610078B1 (en) Suture material for wounds based on methylidene malonate
Heiss et al. Bone adhesives in trauma and orthopedic surgery
US6723114B2 (en) Polyester/cyanoacrylate tissue adhesive formulations
ES2771824T3 (es) Nuevos adhesivos para aplicaciones médicas
CA1340354C (en) Periodontium-regenerative materials
JP2008500095A (ja) 医用接着剤及び組織接着方法
US20230330301A1 (en) Therapeutic putties containing additives including processed human blood plasma
CA3206600A1 (en) Multi-putty bone hemostatic and adhesive compositions for use in methods of installing and securing surgical hardware in bones
EP2741790B1 (en) Medical glue and method of its production
US8460703B2 (en) Combination for an adhesive bonding of biological tissues
WO2004045664A1 (en) Angiogenic medical cyanoacrylate adhesive
JPH07116409B2 (ja) 外科用接着剤組成物
WO2019231763A1 (en) Tissue adhesives and sealants using naturally derived aldehydes
Ebnesajjad Adhesives for medical and dental applications
CN111447944A (zh) 用于伤口闭合的组合物和方法
Yadav et al. Polymer-based biomaterials and their applications in tissue adhesives
Mattamal US FDA perspective on the regulation of cyanoacrylate polymer tissue adhesives in clinical applications
Majeed et al. Wound Healing Adhesives
Mun et al. Biomedical Adhesives
Lebedev et al. Serial production of domestic bioactive glue for medical purposes

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090328

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100328

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees