JPH11219048A - 画像形成装置、カラー画像形成装置及びベルトユニット - Google Patents

画像形成装置、カラー画像形成装置及びベルトユニット

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JPH11219048A
JPH11219048A JP10332980A JP33298098A JPH11219048A JP H11219048 A JPH11219048 A JP H11219048A JP 10332980 A JP10332980 A JP 10332980A JP 33298098 A JP33298098 A JP 33298098A JP H11219048 A JPH11219048 A JP H11219048A
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JP
Japan
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transfer belt
roller
toner
intermediate transfer
image forming
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Application number
JP10332980A
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English (en)
Inventor
Kenji Asakura
建治 朝倉
Yasutaka Tamai
靖高 玉井
Keizo Takeuchi
敬三 武内
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、スループットと位置合わせ精度を
低下させることなく、簡単な構成で中間転写ベルト上の
不要トナーを完全に除去するとともに、廃トナーを装置
外部へ排出する時トナーのこぼれを防止することを目的
とする。 【解決手段】 1次転写中に中間転写ベルト2に離接し
て中間転写ベルト2上のトナーを除去するクリーナロー
ラ21と、回収手段と、クリーニングニップ部で中間転
写ベルト2に圧接する対向電極シート27と、対向電極
をニップ部全面で中間転写ベルト2へ弾性接触させるバ
ックアップ部材28を備えたカラー画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラープリンタ、
カラー複写機やカラーファクシミリ等に応用できるカラ
ー画像形成装置、特に多色のトナー像を重ね合わせるた
めの中間転写ベルトの上の残留トナーを除去するクリー
ナを備えたカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のカラー画像形成装置としては特開
平8−286455号公報に記載されたものが知られて
いる。図9は前記の従来例のカラー電子写真装置のプリ
ンタの側断面図である。
【0003】ベルトユニット201は、転写ベルト20
2、第1転写ローラ203、第2転写ローラ204、バ
ックアップローラ205、ガイドローラ206などを有
し、ベルト202上でカラー像を重ね合わせる。図9に
おいて、プリンタの左側には、黒、シアン、マゼンタ、
イエローの4個のそれぞれ扇型をした像形成ユニット2
07Bk、207Y、207M、207Cが図のように
円環状に配置された像形成ユニット207が設けられて
いる。レーザ露光装置212がプリンタの右上部に設け
られている。
【0004】像形成ユニット207をプリンタ内に装着
することにより、プリンタ側の機械的駆動系統及び電気
回路系統が図示を省略した相互カップリング部材を介し
て像形成ユニット207に結合されて両者は機械的・電
気的に一体化する。円環状に配置されている像形成ユニ
ット207Bk、207Y、207M、207Cは、移
動モータにより駆動され、固定したミラー213の周り
を回転する。像形成時に各像形成ユニット207Bk〜
207Cは回転して、順次前記の中間転写ベルト202
を支持する第1転写ローラ203に対向する像形成位置
210に位置する。像形成位置210はレーザ光211
による露光位置でもある。
【0005】レーザ光211は像形成ユニット207B
kと207Cとの間から入射してミラー213で反射さ
れる。反射されたレーザー光211は、像形成位置21
0にある黒色の像形成ユニット207Bkの感光体ドラ
ム218の左側面の露光部に入射し、図9の紙面に垂直
な感光ドラム218の母線方向に走査して、感光体21
8を露光し、潜像を形成する。潜像は現像器219で現
像される。現像器219により顕像化して形成されたト
ナー像は転写ベルト202に転写される。次に、像形成
ユニット207は矢印方向に90゜回転し、像形成ユニ
ット207Bkに替ってイエローの像形成ユニット20
7Yが像形成位置210に位置する。そして、先の黒色
の場合の工程と同じ動作を行い、中間転写ベルト202
上にすでに形成されている黒トナー像の上にイエロート
ナー像を重ねて形成する。同様の動作をさらにマゼン
タ、シアンの像形成ユニット207M、207Cを用い
て順次行い、中間転写ベルト202上にフルカラー像を
完成する。その後、給紙部(図示省略)から一枚ピック
アップされた記録用紙を、レジストローラ214でタイ
ミングを合わせて、中間転写ベルト202と2次転写ロ
ーラ215の接触部であるニップに搬送する。重なって
形成された4色のトナー像は一度に記録用紙上に転写さ
れ、さらに定着器216で定着される。定着後の記録紙
は図の右方に排出される。中間転写ベルト202の上に
残留したトナーはトナーの帯電の極性とは逆の極性のプ
ラス電圧が印加されたクリーナローラ217により除去
される。トナー像形成中はトナーの帯電の極性と同じマ
イナス電圧を印加したクリーナローラ217を常時中間
転写ベルト202に圧接し、トナーが除去されないよう
にしている。
【0006】また、他の従来例の特開昭57−1697
81には、クリーナとして図10に示すように、遊動可
能に保持された剛体のクリーナバックアップ部材220
とクリーナローラ225で、支持ローラ221、222
に懸架されて記録紙を搬送する転写ベルト223を挟む
構成が示されている。クリーナバックアップ部材220
は弾性部材224によりクリーナローラ225に対して
常時圧接するよう構成されている。図11に、クリーナ
ローラ225と転写ベルト223の接触部の拡大図を示
す。
【0007】更に他の従来例としては、図12に示すよ
うに、トナーの帯電の極性と逆の極性の電圧を印加した
クリーナローラ230を、GND電位の支持ローラ23
1、232間に懸架された半導電体の中間転写ベルト2
33に離接する構成が知られている。
【0008】また更に図13に示す他の従来例の転写ベ
ルトのクリーナ244としては、ウレタン等のゴムブレ
ード240を転写ベルト241に圧接し、ゴムブレード
240でトナーをかき取るものがある。かき取られたト
ナーは転写ベルトとの間からトナーがこぼれないように
掬いシール242を備えたトナー受け243に集められ
る。この方式はクリーニングブレード方式として知られ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】カラー画像形成装置に
おいては、スループットの向上及び各色の位置を正確に
合わせる位置合わせ精度の向上とともに、中間転写ベル
ト上の不要トナーを完全に除去するクリーニングの能力
の向上が要求されている。
【0010】図9の従来例では、クリーナローラ217
は常に中間転写ベルト202に圧接しており、電圧の極
性の切り替えによってトナーの除去/不除去を切り替え
ている。しかしながら、クリーナローラ217にトナー
の帯電の極性と同極性の電圧を印加して中間転写ベルト
202上のトナーが除去されないようしても、電気的な
力以外の力でトナーが除去されることがあるとともに、
摩擦によりトナー像に乱れをもたらす。
【0011】上記の欠点を避けるために、クリーナを中
間転写ベルトに対して離接する構成が実用化されてい
る。この場合、中間転写ベルト上に4色のトナー像を重
ね合わせてカラー画像の形成を完了した後にクリーナを
接触させてクリーニングを行うと、第1転写位置からク
リーナ位置までのベルト長を画像範囲長さよりも長く設
定しなければならない。このため、ベルトの周長が長く
なり、ベルトユニット及び装置本体が大型になると同時
に、ベルトの1回転に要する時間が長くなるのでスルー
プットが低下する。
【0012】カラー画像形成装置においては、4色の画
像の位置を中間転写ベルト上で合わせて重ね合わせる。
従って高い位置合わせ精度が要求されている。この各色
の画像間の位置のずれを「位置ズレ」と称する。中間転
写ベルト202を懸架する各ローラの精度は、この位置
合わせ精度に大きな影響を及ぼす。このため、図9の従
来例で中間転写ベルト202を懸架するバックプローラ
205にはかなりの剛性が要求される。
【0013】このバックアップローラ205にクリーナ
ローラ217を離接すると、大きな負荷変動が生じる。
クリーナローラ217の離接により中間転写ベルト20
2に働く負荷が変動すると、駆動軸と中間転写ベルト2
02の間に定常的に発生している僅かなすべりが変化す
る。その結果クリーナローラ217の離間時と圧接時で
中間転写ベルト202の走行速度が変化するので、中間
転写ベルト202上で各色の画像間に位置ズレを生じ
る。この負荷変動が大きいほど、クリーナローラ217
の離接による速度変動が大きく位置ズレが顕著になる。
また、クリーナローラ217の離間による負荷変動は中
間転写ベルト202の駆動部材の変形を引き起こす。そ
のためクリーナローラ217の離間時に形成したトナー
像と圧接時に形成したトナー像の間に位置ズレが生じ
る。
【0014】図10に示した剛体のクリーナバックアッ
プ部材220を弾性的にクリーナローラ225に対して
圧接する従来の構成では、図11に示すように、クリー
ナローラ225のニップ部225Aの幅Sの一部分の範
囲の幅Bでのみバックアップ部材220が転写ベルト2
23に接触する。このため、ニップ部225Aの幅Sの
一部にしか対向電極としてのバックアップ部材220が
接触しないので、隣接するベルト支持軸の電位やクリー
ナローラ225からの電荷の移動により、ニップSの接
触部で半導電体の転写ベルト223の電位が不安定にな
る。この結果、転写ベルト223からクリーナローラ2
25へトナーを移行させる電界の力が弱まり、クリーニ
ング能力を低下させるという問題がある。
【0015】さらに、図10及び図110において、転
写ベルト223を懸架するローラ221、222の共通
接線Pに対するクリーナローラ225の食い込み領域は
Wで示される。バックアップ部材220は、食い込み領
域Wの全域で転写ベルト223をクリーナローラ225
に押圧せず、中央部付近のニップSの範囲でのみ転写ベ
ルト223とクリーナローラ225が接触する。このた
めに、クリーナローラ225の表面のくぼみや変形によ
りクリーナローラ225と転写ベルト223との接触状
態が不安定になる。この結果、転写ベルト225上のト
ナーに働く摩擦力と電界による力が弱まり、クリーニン
グ能力が低下するという問題が生じる。
【0016】また、図12に示した従来の例では、トナ
ーの帯電の極性と逆の極性の電圧を印加したクリーナロ
ーラ230を、支持ローラ231と232との間に懸架
された半導電体の中間転写ベルト233に離接する。こ
の構成では、対向電極が存在しないために、クリーナロ
ーラ230やその他の高電位の構成部材からの電荷の移
動により、ニップ内部で半導電体の中間転写ベルト23
3の電位が不安定になる。この結果、中間転写ベルト2
33からクリーナローラ230へトナーを移行させる電
界力が弱まり、クリーニング能力が低下する。特に、隣
接するローラの電位がGND電位でない場合には、クリ
ーニング位置の中間転写ベルト233の電位は、中間転
写ベルト233の電気抵抗や厚さに依存するため特に不
安定になる。
【0017】また、図13に示す従来のクリーニングブ
レード方式では、ブレード240が中間転写ベルト24
1から離間した場合に、ブレード240の先端と掬いシ
ール242の間でトナー受け243の内部が外部と連通
するため、クリーニングによりトナー受け243の内部
にたまったトナーがこぼれ、装置内部を汚染する、と言
う問題が生じる。さらに、トナー受け243内がトナー
で満たされた時に、クリーナ244のみを装置外に取り
出すとき、装置の内部および外部にトナーがこぼれてし
まう。
【0018】本発明は、スループットと位置合わせ精度
を低下させることなく、簡単な構成で中間転写ベルト上
の不要トナーを完全に除去することができるクリーナを
備えたカラー画像形成装置を提供することを目的とす
る。さらに、廃トナーを装置外部へ排出するときの、カ
ラー画像形成装置の内部及び外部へのトナーのこぼれを
防止できるカラー画像形成装置を提供することを目的と
する。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカラー画像
形成装置は、トナーの像が転写される導電性の転写ベル
トと、トナーの帯電の極性と逆極性の電位に保持され、
前記転写ベルトに接触して前記転写ベルト上のトナーを
除去するクリーナローラとを備える。このカラー画像形
成装置はさらに、前記クリーナローラからトナーを除去
する回収手段と、前記クリーナローラの電位よりもトナ
ーの帯電極性に近い電位に保持され、前記転写ベルトに
接触して前記クリーナローラに対向する柔軟性を有する
部材からなる対向電極とを備える。このカラー画像形成
装置によれば、弾力性を有する柔軟な対向電極を転写ベ
ルトに押圧することにより、クリーニング位置で広いニ
ップを確実に得ることができる。また同時にニップ全域
でクリーニングのための電界を安定して形成できる。こ
の結果、転写ベルト上のトナーに適切な摩擦力と電界力
が働くので、十分なクリーニング効果が得られ、不要な
トナーを完全に除去することができる。また、クリーナ
ローラを押し当てたときの反力が低減して、クリーニン
グ部での摩擦力が小さくなる。この結果、転写ベルトの
走行を安定させることができる。本発明の他の観点のカ
ラー画像形成装置は、帯電した複数の色のトナーの像が
重なって転写される半導電性の中間転写ベルトと、中間
転写ベルトを回転可能に懸架する複数のベルト支持軸
と、トナーの帯電の極性と逆極性の電位に保持され、前
記中間転写ベルトに接触して前記中間転写ベルト上のト
ナーを除去するクリーナローラとを備える。このカラー
画像形成装置はさらに、前記クリーナローラからトナー
を除去する回収手段と、前記クリーナローラを前記中間
転写ベルトに対して離接させる離接手段と、前記クリー
ナローラの電位よりもトナーの帯電極性に近い電位に保
持され、前記中間転写ベルトに接触して前記クリーナロ
ーラに対向する柔軟性を有する部材からなる対向電極と
を備えている。
【0020】このカラー画像形成装置によれば、弾力性
を有する柔軟な対向電極を中間転写ベルトに押圧するこ
とにより、クリーニングのニップを広くかつ確実に設定
できる。また同時にニップ全域でクリーニングの電界を
安定して形成できる。この結果、中間転写ベルト上のト
ナーに適切な摩擦力と電界力が働き、十分なクリーニン
グ効果が得られ、不要なトナーを完全に除去することが
できる。また、クリーナローラの圧接の反力が低減して
クリーニング部での摩擦力を小さくできる。この結果、
中間転写ベルトに与える負荷変動が減少しトナー像の位
置ズレを防止することができる。本発明のカラー画像形
成装置において、クリーナローラの離接を中間転写ベル
トへのトナー像の転写中に行うことが望ましい。これに
より、一次転写とクリーニングを同時に行うことがで
き、画像のスループットを向上させることができる。前
記クリーナローラを中間転写ベルトへ離接したときの中
間転写ベルトの駆動軸の負荷トルクの変動が300g−
cm以下となるように、対向電極と中間転写ベルトとの
摩擦力を低くするのが望ましい。負荷トルクの変動を3
00g−cm以下にすると、中間転写ベルトの走行にほ
とんど影響を与えず、4色のカラー画像の相互のずれは
実用上無視できる程度に減少する。
【0021】好ましい構成では、対向電極に導電性ブラ
シを用いる。これにより、クリーナローラの中間転写ベ
ルトへの押圧力と摩擦力を確実に低減することができ
る。この結果、中間転写ベルトに与える負荷変動が減少
しトナー像の位置ズレを防止することができる。さら
に、好ましい構成では、対向電極がシート状部材であ
り、前記対向電極を前記中間転写ベルトへ弾性をもって
圧接させるバックアップ部材を備える。この構成によれ
ば、クリーナローラの中間転写ベルトへの押圧力と摩擦
力を確実に低減することができる。この結果、中間転写
ベルトに与える負荷変動が減少し位置ズレを防止するこ
とができる。好ましい例では、クリーナローラは、植毛
ブラシを有するローラである。この構成よって、クリー
ナローラの中間転写ベルトへの押圧力と摩擦力を確実に
低減することができる。この結果、中間転写ベルトに与
える負荷変動が減少し位置ズレを防止することができ
る。さらに、クリーナローラは、表面に高抵抗層を有す
る導電性基材からなるローラであることが望ましい。こ
れによって安価で簡単な構成で安定した効果を実現する
ことができる。クリーナローラは、表面にアルマイト層
を有するアルミローラであることが最も望ましい。これ
により、安価で簡単な構成で安定した効果を実現するこ
とができる。対向電極が接地電位であることが望まし
い。この構成により、対向電極用の電源が不要になり、
安価かつ簡単な構成で安定した効果を実現することがで
きる。
【0022】好ましい例では、クリーナローラが中間転
写ベルトに圧接するクリーニング位置に隣接する2本の
ベルト支持軸の電位が異なる。また、クリーナローラで
除去したトナーを貯蔵する廃トナー溜を備え、中間転写
ベルトと支持軸と対向電極とバックアップ部材とクリー
ナローラと回収手段と廃トナー溜を一体のベルトユニッ
トとして形成するのが望ましい。このベルトユニットを
装置本体に対して着脱可能に構成する。
【0023】本発明の他の観点によるカラー画像形成装
置は、トナーの帯電の極性と逆の極性の電位に保持さ
れ、複数色のトナーの像が順次転写され重ねられさる半
導電性の中間転写ベルト上のトナーを除去する弾性を有
するクリーナローラと、クリーナローラに圧接し、電位
がクリーナローラよりも高く、クリーナローラからトナ
ーを除去する回収ローラとを備えている。カラー画像形
成装置はさらに、回収ローラに圧接しトナーを掻き取る
スクレーパと、回収ローラから除去したトナーを貯蔵す
る廃トナー溜と、回収ローラ及びスクレーパと廃トナー
溜の隙間からのトナーの漏れを防止するシール部材を備
えている。クリーナローラと回収ローラとスクレーパと
廃トナー溜とシール部材が一体のクリーナユニットを構
成し、クリーナローラの軸と垂直な方向から装置本体に
着脱可能であることを特徴とする。
【0024】上記のカラー画像形成装置では、カラー画
像形成装置にクリーナユニットのみを着脱可能とするこ
とにより、廃トナーをこぼすことなく装置外部へ排出で
きる。クリーナローラを交換しないのでランニングコス
トを低減することができる。さらに、クリーナユニット
をクリーナローラ軸と垂直な方向の装置の前方から着脱
できるので、メンテナンス性に優れる。
【0025】本発明のさらに他の観点によるカラー画像
形成装置は、トナーの帯電の極性と逆極性の電位に保持
され、複数色のトナーの像を順次重ねて転写する半導電
性の中間転写ベルト上のトナーを除去する弾性を有する
クリーナローラと、クリーナローラに圧接し、電位がク
リーナローラよりも高く、クリーナローラからトナーを
除去する回収ローラとを備えている。カラー画像形成装
置はさらに、回収ローラに圧接しトナーを掻き取るスク
レーパと、回収ローラから除去したトナーを貯蔵する廃
トナー溜と、回収ローラ及びスクレーパと廃トナー溜の
隙間からのトナーの漏れを防止するシール部材を備えて
いる。回収ローラとスクレーパと廃トナー溜とシール部
材が一体の廃トナーユニットを構成し、これがクリーナ
ローラの軸に垂直な方向から装置本体に着脱可能である
ことを特徴とする。
【0026】上記のカラー画像形成装置では、クリーナ
ユニットのみを装置本体に着脱可能とすることにより、
廃トナーをこぼすことなく装置外部へ排出できる。クリ
ーナローラを交換しないのでランニングコストを低減す
ることができる。さらに、クリーナユニットをクリーナ
ローラ軸に垂直な装置の前方から着脱できるので、メン
テナンス性に優れる。
【0027】本発明の他の観点によるカラー画像形成装
置は、半導電性の中間転写ベルト上のトナーを除去する
金属製のクリーナローラと、クリーナローラに圧接しト
ナーを掻き取るスクレーパと、クリーナローラから除去
したトナーを貯蔵する廃トナー溜と、クリーナローラ及
びスクレーパと廃トナー溜の隙間からのトナーの漏れを
防止するシール部材を備えている。クリーナローラとス
クレーパと廃トナー溜とシール部材が一体のクリーナユ
ニットを構成し、これがクリーナローラの軸に垂直な方
向から装置本体に着脱可能であることを特徴とする。
【0028】上記のカラー画像形成装置では、クリーナ
ユニットのみをカラー画像形成装置から着脱可能とする
ことにより、廃トナーをこぼすことなく装置外部へ排出
できる。かつクリーナローラを交換しないのでランニン
グコストを低減することができる。さらに、クリーナユ
ニットをクリーナローラ軸と垂直な装置の前方から着脱
できるので、メンテナンス性に優れる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図1から図8を用いて説明する。
【0030】《第1実施例》図1の(a)に示す、カラ
ー画像形成装置のベルトユニット1は、同図の(b)に
詳細に示すように、導電性又は半導電性の中間転写ベル
ト2と、これを懸架する駆動ローラ3、テンションロー
ラ4、2次転写の対向ローラ5の3本の支持ローラ、及
びクリーナ6と廃トナーを収容する廃トナーケース7が
一体として構成されており、本体から分離できるように
構成されている。
【0031】中間転写ベルト2は厚さ約150μmのエ
ンドレスベルトであり、例えば表面電気抵抗が5×10
-9Ω・□の半導電性のポリカーボネート製のフィルムよ
りなる。中間転写ベルト2には、画像の書き始め位置を
中間転写ベルト2上で合致させるための位置検知マーク
が複数個設けられている。中間転写ベルト2の周長は、
A4版の用紙の長手方向の長さ(297mm)に、露光
位置から1次転写位置までの距離より若干長い長さを足
した377mmに設定している。中間転写ベルト2の幅
は約250mmである。
【0032】中間転写ベルト2を駆動する駆動ローラ3
は、本体側のギア11と噛み合って駆動ローラ3に駆動
力を伝達する駆動ギア(図示せず)を備える。対向ロー
ラ5は中間転写ベルト2上のトナー像を記録用紙に転写
する2次転写ローラ20に対向している。テンションロ
ーラ4は中間転写ベルト2にテンションを与える。この
テンションローラ4により中間転写ベルト2には2〜3
kgfの張力が付与されている。中間転写ベルト2はこ
れらの駆動ローラ3、テンションローラ4、対向ローラ
5に懸架され、駆動ローラ3の回転に従って図中の矢印
方向に回転駆動されるよう構成されてある。駆動ローラ
3、テンションローラ4及び対向ローラ5の3本の支持
ローラは直径30mmのアルミパイプで構成され、中間
転写ベルト2の1回転でこれら支持ローラは4回転する
様に構成している。
【0033】半導電性のクリーナローラ21は、中間転
写ベルト2に残留したトナーを清掃除去するためのもの
で、外径16mmのアルミ製の芯金に、半導電性のレー
ヨン製の6デニールの太さのブラシ繊維を6.45cm
2に105本 の密度で扶植したファーブラシを巻き付け
て外径を26mmに形成している。例えば長さ250m
mのクリーナローラ21をブラシ繊維が1mmたわむ力
で金属板に接触させたときの芯金と金属板との間の抵抗
値は106〜1010Ωである。クリーナローラ21は駆
動ローラ3と対向ローラ5との間で中間転写ベルト2に
離接するよう位置決めされている。回収ローラ22はク
リーナローラ21により除去されたトナーを回収する外
径16mmのステンレス製のローラである。スクレーパ
23は回収ローラ22によって回収されたトナーを掻き
取るためのものでステンレスの40μmの薄板を回収ロ
ーラ22に圧接している。トナー受24は掻き取ったト
ナーを受ける容器である。図2の部分拡大図において、
掬いシール25はトナー受24に堆積したトナーが回収
ローラ22とトナー受け24の間からこぼれることを防
止する。トナー受24の中にはスクリュー26が設けら
れ、回収されたトナーをトナー受24の外部へ搬送す
る。搬送されたトナーは更に図1の(b)に示す他のス
クリュー26Aにより中間転写ベルト2のループ内に設
けた廃トナーケース7に搬送される。図2において、ク
リーナ6はスクリュー26の軸26Bを中心に一点鎖線
で示す位置に回動して中間転写ベルト2からクリーナロ
ーラ21を引離す。図2に実線で示すように、中間転写
ベルト2を、クリーナローラ21に押し当てた時には、
クリーナローラ21が駆動ローラ3と対向ローラ5の共
通接線から1mmだけ内側に食い込むように設計されて
いる。
【0034】図2のクリーナローラ21を含むクリーニ
ング部の拡大図において、クリーナローラ21が中間転
写ベルト2の表面に押し当てられている状態を示す。中
間転写ベルト2の裏面に配置された対向電極シート27
は、GND電位に保持された厚さ約30μmのテフロン
など表面の摩擦係数が低い樹脂にカーボンを分散した導
電性の樹脂シートで図示を省略したフレーム等に固定さ
れ、GND電位に保持されている。中間転写ベルト2は
対向電極シート27の面上を滑らかに移動する。バック
アップ部材28は柔軟性を備えたスポンジ状プラスチッ
クの部材でクリーナローラ21が中間転写ベルト2の表
面に圧接する位置において、中間転写ベルト2の裏側に
対向電極シート27に接して設けられている。対向電極
シート27はバックアップ部材28により付勢されて、
クリーニング時には中間転写ベルト2をクリーナローラ
21に押しつける。この時、クリーナローラ21の食い
込み量とクリーナローラ21の変形量の差に応じてバッ
クアップ部材28は変形する。クリーナローラ21が一
点鎖線で示すように中間転写ベルト2から離れている状
態では、バックアップ部材28は中間転写ベルト2から
離れ中間転写ベルト2の走行にほとんど影響を与えな
い。本実施例では、回収ローラ22からクリーナローラ
21と中間転写ベルト2を通って対向電極シート27へ
電流が流れ、回収ローラ22による電圧降下分だけ低い
電圧がクリーナローラ21に印加される。
【0035】図1において、像形成ユニット29はイエ
ロー、マゼンタ、シアン、黒の各色毎に感光体30Y、
30M、30C、30BKを含む各要素を配設して一体
化したものであり、それぞれ以下の部品で構成される。
【0036】コロナ帯電器31は各感光体30Y、・・
・、30BKの表面に近接して配置され、各感光体30
Y、・・・、30BKをマイナスに一様に帯電する。各現
像器34は現像ローラ33を有し、各現像器34内に
は、ポリエステル樹脂に顔料を分散したマイナス帯電性
のトナーが入っている。このトナーが現像ローラ33の
表面に担持され感光体30Y・・・30BK上の潜像を
現像する。クリーナ36は転写後の感光体30表面に残
ったトナーを清掃するためのゴム製のクリーニングブレ
ード35を備える。感光体30の直径は30mm、現像
ローラ33の直径約18mmで、それぞれ像形成ユニッ
ト29の側壁に回転可能に支持されている。
【0037】図1において、右側面がこのカラー画像形
成装置の前面であり、前面に前アリゲータ42が設けら
れている。装置の上面には上面扉43が設けられてい
る。装置本体の後部にキャッリッジ41が設けられてい
る。キャリッジ41内には4色の像を形成するためのそ
れぞれの像形成ユニット29Y、29M、29C、29
BKが収容されている。キャリッジ41は矢印Rで示す
方向に回転し、各像形成ユニット29Y、・・・、29B
Kを順次待避位置から像形成位置44に移動させる。上
面扉43を開くことによって、像形成ユニット29Y、
・・・、29BKを装置本体40の上面から、キャリッ
ジ41への着脱が可能となっている。各像形成ユニット
29Y、・・・、29BKは、転写ベルトユニット1に接
触する像形成位置44にあるときのみ動作し、その他の
位置にあるときには動作しない。
【0038】除電針45は記録紙の電荷を逃がすための
針状部材である。給紙ユニット46は装置の前方(図の
右方)へ引き出して記録紙を補給できる。給紙ユニット
46の記録紙は、ピックアップローラ47、レジストロ
ーラ48、、紙ガイド50a、50b及び排紙ローラ4
9等のよく知られた紙送り部材により送られ、定着器5
1を経て排紙トレー52に排出される。これらの部材に
より記録紙は紙の経路53に沿って搬送される。
【0039】前アリゲータ42は装置本体40にヒンジ
54で取りつけられており前面へ倒して開くことが可能
である。この前アリゲータ42には2次転写ローラ2
0、除電針45、紙ガイド50a、50b、50cが取
り付けており、前アリゲータ42を前方に倒すとこれら
の構成物も同時に倒れてくる。その結果、装置本体40
の前面が解放され、この部分から転写ベルトユニット1
の着脱が可能となる。紙詰まり時には前アリゲータ42
を倒すことにより用紙の除去が容易にできる。
【0040】転写ベルトユニット1が装置本体40に装
着されると、図示を省略した結合手段により転写ベルト
ユニット1は本体側と電気的に結合されると同時に、駆
動ローラ3の駆動ギア(図示省略)が本体側ギア11と
係合し中間転写ベルト2は回転可能となる。第1実施例
では転写ベルトユニット1の中間転写ベルト2は、感光
体30に接する1次転写像の像形成位置44からクリー
ナローラ21の位置までのベルト長が画像の記録長さよ
りも短くなされている。クリーナローラ21を含むクリ
ーナ6は紙パス53より後方(図の左方)に設けられて
いるので、記録紙の走行を妨げない。また、クリーナ6
が離接する中間転写ベルト2の面は上向きであり、面の
法線は鉛直から90゜以内の範囲にある。
【0041】露光装置65は画像信号に応じてレーザ光
66を出射する。図1においては、レーザ光66は像形
成ユニット29Yのクリーナ36とマゼンタの像形成ユ
ニット29Mの現像器34との間のすきまを通って、キ
ャリッジ41の中心部に固定されたミラー67で反射さ
れて像形成位置44にある感光体30の左側面の露光部
に入射し、紙面に垂直な方向の母線方向に走査して露光
する。
【0042】次にカラー画像形成工程を説明する。ま
ず、図1の(a)に示すように、イエローの感光体30
Yを像形成位置44に位置決めする。次に、感光体30
Y、駆動ローラ3、中間転写ベルト2、及び像形成位置
の現像ローラ33等を回転させる。このとき感光体30
の周速度と中間転写ベルト2の走行速度がほぼ等しくな
るように設定してある。2次転写ローラ20とクリーナ
ローラ21は中間転写ベルト2から離間している。
【0043】感光体30の回転が開始されると、まず中
間転写ベルト2のスタート位置を検出する。スタート位
置が検出されると、感光体30上にレーザ光66により
静電潜像が形成される。この静電潜像は現像器34で順
次顕像化されてトナー像が形成される。感光体30の回
転によって、感光体30の上に形成されたトナー像は中
間転写ベルト2に接触する1次転写部44Aに移動し、
ここで中間転写ベルト2に順次写し取られる。
【0044】トナー像の形成に先立って、帯電器31が
感光体30を−450Vに帯電する。感光体30の露光
後の電位は−50Vである。現像ローラ33が感光体3
0の未帯電域に面している時には、現像ローラ33に+
100Vの直流電圧を印加し、静電潜像が書き込まれた
感光体30の表面に面している時には−200Vの直流
電圧を印加している。中間転写ベルト2を駆動する駆動
ローラ3とテンションローラ4には、1次転写電圧とし
て+1.0kVの直流電圧を印加し、対向ローラ5はG
ND電位としている。2次転写ローラ20には、2次転
写電圧として+1.0kVの直流電圧を加え、この2次
転写電圧は記録紙の電気抵抗を変化させる温度あるいは
湿度に応じて±300Vの範囲で変化させる。
【0045】イエローの像形成動作は画像の後端が中間
転写ベルト2に転写された後に終了し、感光体30と中
間転写ベルト2は初期位置にもどると停止する。上記の
過程で中間転写ベルト2は1回転、感光体30と3本の
支持ローラは4回転して初期位置にもどる。
【0046】イエローの画像の記録が完了すると、感光
体30、中間転写ベルト2、現像器34等の全ての動作
が停止する。次に、マゼンタのトナー像を形成するため
に、キャリッジ41を図1の矢印R方向に90度回転さ
せ、マゼンタの像形成ユニット29Mを像形成位置44
に移動させる。マゼンタのトナー像を形成する工程は前
記のイエローのトナー像を形成する工程と同じであるの
で重複する説明を省略する。この工程によって中間転写
ベルト2上にはイエローとマゼンタのトナー像が重なっ
て形成される。上記の工程を順次シアン及び黒について
も繰り返すことによって中間転写ベルト2上に4色のト
ナー像が重なって形成される。
【0047】黒のトナー像の中間転写ベルト2への転写
が開始された後、トナー像の先端が2次転写位置20A
に到達するまでに2次転写ローラ20を中間転写ベルト
2に接触させる。そして、給紙ユニット46から取り出
された記録用紙を、レジストローラ48でタイミングを
合わせて2次転写ローラ20と中間転写ベルト2の間の
ニップに搬送して、4色のトナー像を記録用紙に転写す
る。このとき2次転写ローラ20には2次転写電圧とし
て+1kVの電圧を印加している。トナー像が転写され
た記録用紙は定着器51を通過するとき定着され排紙ロ
ーラ49から排紙トレー52に排出される。
【0048】2次転写後に中間転写ベルト2上に残留し
たトナーは、画像の先端がクリーナローラ21のあるク
リーニング位置に来ると、中間転写ベルト2に接触する
クリーナローラ21により除去される。1次転写部44
Aからクリーニング位置までのベルトの周長は記録画像
の長さよりも短いため、黒画像の1次転写の終了前にク
リーナローラ21は転写ベルト2に圧接するようになさ
れている。
【0049】クリーナローラ21、回収ローラ22は図
示のそれぞれの矢印方向に回転し、相互の接触部で表面
は逆向きに摺動する。回収ローラ22には+750Vの
電圧が印加されている。これにより回収ローラ22から
クリーナローラ21と中間転写ベルト2を経てGND電
位の対向電極シート27(図2)へ電流が流れる。回収
ローラ22による電圧降下により、クリーナローラ21
の電位は約+400Vとなる。この電位差350Vによ
り、マイナス帯電したトナーは中間転写ベルト2からク
リーナローラ21へ移行し、さらに回収ローラ22へと
移行する。そしてスクレーパ23で掻き取られてトナー
受け24に堆積する。堆積したトナーはスクリュー26
により廃トナーケース7へと搬送される。長期間の使用
により廃トナーケース7が廃トナーで一杯になったとき
には、中間転写ベルト2と3本の支持ローラと廃トナー
ケース7を含むベルトユニット1を図1の(b)に示す
ように図1の(a)の右方へ引出し、空の廃トナーケー
ス7を有するベルトユニット1と交換する。
【0050】1枚の画像形成が終了すると、中間転写ベ
ルト2等の回転を継続したまま、先の画像の最終の色の
像形成ユニットを用いて次の画像のその色の画像を1色
目のトナー像として中間転写ベルト2上に形成する。こ
の時、最初の画像位置の後端が2次転写位置20A及び
クリーニング位置であるクリーナローラ21を通過した
後に、次の画像の1色目の画像の先端が2次転写位置2
0A及びクリーニング位置に達する前に2次転写ローラ
20及びクリーナローラ21を中間転写ベルト2から離
間する。このとき、1色目の画像の1次転写中に、クリ
ーナローラ21を中間転写ベルト2から離間することと
なる。
【0051】クリーナローラ21が中間転写ベルト2か
ら離間している時には、バックアップ部材28は中間転
写ベルト2にほとんど接触しておらず、中間転写ベルト
2の走行経路とはほとんど干渉しない。このようにし
て、1色目の黒の画像が中間転写ベルト2上に転写され
た後、キャリッジ41が90度回転して、次のイエロー
の像形成ユニット29Yが像形成位置10に位置決めさ
れ次の色のトナー像を形成する。その後は同様に工程を
繰り返し、4色のトナー像を重ねてカラー画像を得る。
このように複数枚を連続して出力する場合には、次の画
像と先の画像とで一色ずつ色を重ねる順番がずれながら
カラー画像を形成する。
【0052】第1実施例の効果を列挙すると以下のよう
になる。柔軟なシート状の対向電極シート27を柔軟な
バックアップ部材28で弾性的に中間転写ベルト2に押
圧することにより、中間転写ベルト2は、駆動ローラ3
と対向ローラ5との共通接線に対してほとんどたわむこ
とはなく、バックアップ部材28はクリーナローラ21
の食い込み領域の全域で中間転写ベルト2をクリーナロ
ーラ21に押圧するすることができる。このために、ク
リーナローラ21の表面にくぼみや変形があっても図2
に示すように、クリーナローラ21と中間転写ベルト2
の接触部であるニップ21Aを安定した幅S1に保つこ
とができる。この結果、中間転写ベルト2上のトナーに
働く摩擦力と電界力を十分大きな値で確保できるので、
十分なクリーニング能力が発揮され、安定して不要なト
ナーを完全に除去することができる。
【0053】さらに、柔軟なシート状の対向電極シート
27を弾性的に中間転写ベルト2に押圧することによ
り、クリーナローラ21と中間転写ベルト2のニップ2
1Aの全域に渡って、対向電極シート27を中間転写ベ
ルト2に圧接させることができる。これによりニップ2
1Aの全域で中間転写ベルト2からクリーナローラ21
へトナーを移行させるための電界を安定して形成させる
ことができる。この結果、中間転写ベルト2上のトナー
のクリーニング性能が高まり、安定して不要なトナーを
完全に除去することができる。
【0054】また、このバックアップ部材28は固定式
で回転しないので、軸受けを設けたりローラ形状に成型
する必要が無く安価で簡単な構成で実現できる。さら
に、バックアップ部材28の厚さを薄くすることもでき
るので、その占有容積は小さくなりスペースのあいた分
中間転写ベルト2の内側に設けられる廃トナーケース7
の容積を大きく設定することができる。
【0055】特に、駆動ローラ3に1次転写電圧が印加
され、それに隣接する対向ローラ5には環境により変化
する2次転写電圧が印加された2次転写ローラ20が離
接するため、クリーニング位置での中間転写ベルト2の
電位は不安定になりやすい。しかしGND電位に保持し
た対向電極シート27が中間転写ベルト2に圧接してい
るので、中間転写ベルト2の電位は安定し、常に安定し
たクリーニング性能が得られる。
【0056】また、摩擦係数が小さく柔軟性に富む対向
電極シート27を柔軟なバックアップ部材28によって
クリーナローラ21と中間転写ベルト2に離接すること
により、クリーナローラ21の圧接時のバックアップ部
材28に対する反力が低減され、摩擦力を小さくでき
る。これにより、中間転写ベルト2に与える負荷変動を
抑制できる。この結果、負荷変動がもたらす駆動ローラ
3と中間転写ベルト2の間のすべりや駆動系の撓みなど
による位置ズレを防止することができる。また、バック
アップ部材28を中間転写ベルト2の走行経路にほとん
ど影響しないように巻き付け角を小さく設定しているの
でバックアップ部材28が柔軟なものでも中間転写ベル
トの走行の安定性を損なうことがない。また、クリーニ
ング位置をトナー像が通過する時には、クリーナローラ
21を離間するので、クリーナローラ21が中間転写ベ
ルト2上のトナー像を乱すことはない。
【0057】バックアップ部材28が柔軟性に富むの
で、クリーナローラ21表面のファーブラシを中間転写
ベルト2に長時間圧接しても、ファーブラシの繊維が変
形していわゆる毛倒れ、を生じることはない。従って、
クリーニングを長期間に渡って安定して行うことができ
る。
【0058】また、1次転写位置からクリーナローラ2
1の位置までの長さが画像記録長さよりも短いので、中
間転写ベルト2上へのトナー像の転写の終了前にクリー
ナローラ21を中間転写ベルト2に圧接させることによ
り、中間転写ベルト2上のトナー像を有しない部分の長
さをクリーナローラ21と1次転写位置の間隔より短く
できる。その結果、中間転写ベルト2の周長を小さくで
き、ベルトユニット1及び装置本体が小型化できる。同
時に中間転写ベルト2の1回転に要する時間が短くなる
ので4回転必要なカラー画像形成の時間が短縮され、カ
ラー画像のスループットを向上させることができる。
【0059】さらに、連続して画像を出力する場合に、
前の画像の4色目の画像の後端がクリーニング位置を通
過した後、次の画像の1色目のトナー像の先端がクリー
ニング位置に達する前にクリーナ6を中間転写ベルト2
から離間する。これにより、中間転写ベルト2の空転時
間と色切り替え時間を節約でき、画像のスループットを
向上させることができる。
【0060】また、クリーナローラ21をファーブラシ
で構成したことにより、上向きの面で中間転写ベルト2
に離間してもクリーニング位置でトナーが落下しない。
従って、装置の内部をトナーで汚染することを防止でき
る。また、クリーナローラ21をベルトユニット1と一
体に構成しているので、ベルトユニット1を交換すると
き、トナーをこぼすことなく廃トナーを装置外部へ排出
することができる。また、一体に構成しているので、中
間転写ベルト2やバックアップ部材28とクリーナ6と
の位置精度を簡単に所定値に維持することができる。
【0061】バックアップ部材28のスポンジ部材は硬
さが、JIS K 6401で1Kgf以上、20Kgf
以下で、望ましくは10Kgf以下とするのがよい。バ
ックアップ部材28は中間転写ベルト2の走行路にちょ
うど接する構成としたが、クリーナローラ21の中間転
写ベルト2への食い込み量よりも少ない量だけ中間転写
ベルトから離れていても実現可能である。逆に、中間転
写ベルトの走行経路よりも僅かに突出しても、中間転写
ベルトのバックアップ28の前後での走行方向の変化が
5度以下であれば、中間転写ベルト2の走行にほとんど
影響しないので、同様に実施可能である。
【0062】なお、1枚の画像の4色目の黒画像の2次
転写とクリーニングが終了した後に、中間転写ベルト2
と像形成ユニット29等の全ての動作を停止し、キャリ
ッジ41を90度回転して再びイエローの像形成ユニッ
ト29Yを像形成位置44に戻して、次のカラー画像形
成動作を行う構成も実現可能である。さらに、1組の感
光体と感光体帯電器と感光体クリーナを固定して用い、
4色の現像器のみを切り替えて感光体上に形成したトナ
ー像を中間転写ベルト2上に順次転写して、カラー画像
を形成する構成も同様に実現可能である。
【0063】さらに、回収ローラ22に電圧を印加し、
クリーナローラ21と中間転写ベルト2を通ってGND
電位へ電流が流れる電圧降下によりクリーニング位置で
電位差を設けているが、他の方法としてクリーナローラ
21に電極を設けて、その電極に直接電圧を印加する構
成も実現可能である。
【0064】《第2実施例》図3は第2実施例における
カラー画像形成装置の中間転写ベルト付近の構成を示
し、図4はクリーナローラ21の中間転写ベルト2への
押圧部の拡大図を示す。
【0065】図3の(a)において、第2実施例の中間
転写ベルト2の内側には第1実施例のベルトユニット1
に設けられている廃トナーケース7が無い。中間転写ベ
ルト2とその関連の構成部材及びクリーナローラ21は
装置本体に固定されている。すなわち図3の(b)に示
すクリーナローラ21、回収ローラ22、スクレーパ2
3、及び廃トナー受け70をクリーナユニット71とし
て装置本体の前方へ取り出せるように着脱自在に構成し
ている。このクリーナユニット71は回収ローラ22の
両端の円周面と廃トナー受け70の隙間からのトナーの
漏れを防止するフェルト製のサイドシール(図示せず)
及び回収ローラ22の全幅にわたって軽荷重で接触する
厚さ50μmのPETシートの掬いシール73を備えて
いる。クリーナユニット71は回収ローラ22に設けら
れた図示を省略したギアが本体側のギア74と噛み合う
ことにより駆動される。クリーナローラ21はクリーナ
ユニット71全体が回収ローラ22の回転軸22Aを中
心に回転して、図において装置の右下方向に傾斜した中
間転写ベルト2の面に対して離接する。
【0066】また、クリーナローラ21の圧接するニッ
プの中央部に対向する部分に凹部72Aを設けた形状の
バックアップ部材72を用いている。その他の構成、動
作は第1実施例と同様である。
【0067】第2実施例の効果を列挙すると以下のよう
になる。中間転写ベルト2とその関連の構成部材を装置
本体に固定する。そしてクリーナローラ21、回収ロー
ラ22、スクレーパ23、廃トナー受け70、サイドシ
ール及び掬いシール73を備えるクリーナユニット71
のみを着脱自在に構成した。これにより、クリーナユニ
ット71を交換することで廃トナーを、こぼすことなく
装置外部へ排出することができる。中間転写ベルト2と
その関連の構成部材は交換する必要がないので、ランニ
ングコストを低減することができる。また、回収ローラ
22とクリーナローラ21が一体に形成されているの
で、両者の位置精度を維持しやすい。
【0068】クリーニング位置を中間転写ベルト2の水
平よりも装置の前方に傾斜した面とし、クリーナユニッ
ト71を装置の前方から着脱する。従ってメンテナンス
作業の全てを装置の前方から行えるという取扱い易さを
損なわない。バックアップ部材72のクリーナローラ2
1への圧接ニップの中央に当接する部分に間隙としての
凹部72Aを設けることにより、クリーナローラ21と
中間転写ベルト2との接触部の押圧力と摩擦力をさらに
低減することができる。その結果、中間転写ベルト2に
与えるクリーナ6の負荷変動がさらに低減され、負荷変
動がもたらす駆動ローラ3と中間転写ベルト2の間のす
べりや駆動系の撓みなどによる位置ズレを防止すること
ができる。
【0069】《第3実施例》図5は第3実施例における
カラー画像形成装置の中間転写ベルト2関連の構成を示
す。図5の(a)において第2実施例と異なるのは、ク
リーナローラ21が装置本体に固定されている点であ
る。図5の(b)に示す回収ローラ22、スクレーパ2
3、廃トナー受け70と掬いシール73とをクリーナユ
ニット75として装置本体の前方へ着脱自在に構成して
いる。クリーナローラ21は、クリーナローラ21を、
本体のギア76の回転軸76Aを中心にして回転移動さ
せることにより中間転写ベルト2から離間する。
【0070】以上の構成により、クリーナユニット75
は小型になり、またクリーナローラ21の離接機構が簡
単な構成となる。さらに、クリーナローラ21を交換す
る必要がないので、ランニングコストをさらに低減する
ことができる。さらに、クリーナユニット75を装置の
前方から着脱するので、メンテナンス作業の全てを装置
の前方から行える取扱い易さを損なわない。
【0071】なお、以上の説明ではクリーナローラ21
は半導電のファーブラシを用いたが、半導電性のスポン
ジローラでもよく、回収ローラに接触して接触電気抵抗
が1MΩから100GΩ、望ましくは10MΩから1G
Ωであれば同様に構成することができる。
【0072】《第4実施例》図6は第4実施例における
カラー画像形成装置の中間転写ベルト2関連の構成を示
し、図7は第4実施例における、クリーナローラ82の
中間転写ベルト2への押圧部の拡大図である。図6の
(a)において金属製のバックアップ部材80、81が
対向電極シート27に当接している。クリーナローラ8
2は表面にアルマイト処理を施したアルミニューム製で
ある、スクレーパ83はクリーナローラ82に圧接して
いる。第2実施例の構成と異なるのは、バックアップ部
材の構成と、クリーナローラの材質と、クリーナローラ
82にスクレーパ83を押圧し、クリーニング時にクリ
ーナローラ82に直接+500Vの電圧を印加する点で
ある。さらに、図6の(b)に示すように、クリーナロ
ーラ82、スクレーパ83、及び廃トナー受け70を含
むクリーナユニット84を装置本体の前方から着脱でき
るように構成している。このクリーナユニット84は、
クリーナローラ82の両端の円周面と廃トナー受け70
の隙間からのトナーの漏れを防止するフェルト製のサイ
ドシール(図示せず)及びクリーナローラ82の全幅に
軽荷重で接触する厚さ50μmのPETシートの掬いシ
ール85を備えている。クリーナユニット84はクリー
ナローラ82に設けたギアが本体側のギア86と噛み合
うことにより駆動される。クリーナローラ82は、クリ
ーナユニット84全体が図の左方に移動して、中間転写
ベルト2の前方に傾斜した面に対して離間する。
【0073】本実施例では、図7に示すように円柱状の
金属製バックアップ部材81をクリーナローラ82の圧
接ニップの上流側に、同じく円柱状の金属製バックアッ
プ部材80を下流側に設ける。バックアップ部材80、
81は回転しない円柱または角柱などを用いる。対向電
極シート27をバックアップ部材80、81の間のニッ
プ下部に掛け渡し、バックアップ部材81に固定してい
る。
【0074】この対向電極シート27は下流側のバック
アップ部材80と中間転写ベルト2の摩擦力により、上
流側のバックアップ81と下流側のバックアップ80の
間に張られ、クリーナローラ82に押圧されて変形する
中間転写ベルト2に接している。その他の構成、動作は
第2実施例と同様である。
【0075】第4実施例の効果を列挙すると以下のよう
になる。バックアップ部材80、81をクリーナローラ
82の圧接ニップの上流側と下流側に設け、対向電極シ
ート27のみをニップ下部に設けることにより、クリー
ナローラ82の中間転写ベルト2とのニップ部の押圧力
と摩擦力をさらに低減することができる。この結果、中
間転写ベルト2に与えるクリーナ6の負荷変動が低減さ
れ、負荷変動がもたらす駆動ローラ3と中間転写ベルト
2の間のすべりや駆動系の撓みなどによる位置ズレを防
止することができる。
【0076】金属製のクリーナローラ82を用いること
により、回収手段がスクレーパ83のみで構成でき、フ
ァーブラシやスポンジローラを用いる構成に比べて、ク
リーナローラが安価な上に、構成が簡単になる。
【0077】金属製のクリーナローラ82では、表面の
電気抵抗が小さいと、ニップ内部でトナーにクリーナロ
ーラから電荷が与えられて、通常とは逆の極性にトナー
を帯電させてしまう。この逆極性のトナーはクリーナロ
ーラに印加した電圧と同極性なので、クリーニングする
ことができない。その結果、中間転写ベルト2上にトナ
ーが残留することがある。
【0078】本実施例では、金属クリーナローラ82の
表面をアルマイト処理することにより表面の電気抵抗を
高くしている。このため、ニップ内でのトナーへの電荷
の授与を抑制して通常の逆極性に帯電されたトナーの発
生を防止できる。この結果、中間転写ベルト2上のトナ
ーを完全に除去することができる。
【0079】なお、以上の説明では、金属ローラの表面
にアルマイト処理を施したが、半導電性の樹脂チューブ
で被覆したり、半導電性の樹脂を薄く塗布しても、同様
に実現可能である。クリーナローラ82と中間転写ベル
トの接触抵抗を1MΩから100GΩの範囲、望ましく
は10MΩから1GΩに設定すれば、良好なクリーニン
グ性能が得られる。抵抗値が高すぎると、クリーナロー
ラ82表面に電荷が保持されて、表面が印加した電圧と
異なる電位となり、クリーニング性能が低下する。
【0080】クリーナローラが金属のように硬度が高い
場合には、硬いバックアップ部材に押圧した場合の反力
が高くなる。このため、中間転写ベルト2とクリーナロ
ーラ及びバックアップとの摩擦力が大きくなって負荷変
動が過大になりやすい。このため、クリーナローラ82
が金属ローラの場合には、対向電極として対向電極シー
ト27を用いる本発明の構成は特に大きな効果が得られ
るものである。
【0081】なお、以上の例では対向電極シート27は
導電性の樹脂シートを用いたが、薄い金属シートや弾性
シートに導電材料を塗布しても同様に実現可能である。
この対向電極シート27はクリーナローラが中間転写ベ
ルトを圧接したときに、バックアップ部材の弾性押圧力
で中間転写ベルト2の内面に沿って変形する柔軟性と1
MΩ以下の電気抵抗を備えていれば、特に材質を限定す
るものではない。ベルト内面で摺動するので、潤滑性と
対磨耗性を備えた材料が望ましい。 《第5実施例》図8は第5実施例において、対向電極と
して働く対向ブラシ92と、転写ベルト2の要部を示す
断面図である。クリーナローラ91が中間転写ベルト2
の転写面に圧接する位置の中間転写ベルト2の裏面に、
対向電極部材である対向ブラシ92を設けている。この
対向ブラシ92は、導電性の基板93に、カーボンを分
散した半導電性のレーヨンの6デニールの太さのブラシ
繊維94を6.45cm2に105本の密度で扶植したも
のである。対向ブラシ92のブラシ繊維94の高さは約
5mm、幅は約5mmであり、紙面に垂直な方向の長さ
は約220mmである。この対向ブラシ92を、高さが
1mm減少する圧力で金属板に接触させたときの、前記
基板と金属板の間の抵抗値は103〜1010Ωである。
前記ブラシ繊維は、0.5ないし10デニールの太さの
ものが使用できる。あまり太いブラシ繊維を用いると、
クリーナローラ91を圧接時の負荷トルクの変動が大き
くなる。またあまり細いブラシ繊維を用いると対向ブラ
シ92の寿命が短くなる。ブラシ繊維の扶植密度は6.
45cm2に103ないし106本の範囲で選択できる
が、ブラシ繊維が太くなるほど扶植密度を減らすのが望
ましい。
【0082】図8に示すように、対向ブラシ92は、G
ND電位に保持されている。クリーニング時にクリーナ
ローラ91は矢印方向に移動して中間転写ベルト2に押
しつけられる。クリーナローラ91が中間転写ベルト2
に押しつけられると、中間転写ベルト2は下方に撓み、
その裏面が対向ブラシ92に押し当てられる。クリーナ
ローラ91が中間転写ベルト2から離間しているときに
は、対向ブラシ92は中間転写ベルト2の裏面に軽く接
触している。実測によると、クリーナローラ91の接離
により中間転写ベルト2の駆動軸に与えるトルク変動は
300g−cm以下であった。上記の程度のトルク変動
は中間転写ベルト2の走行にほとんど影響を与えず、実
用上4色のカラー画像のずれは無視できる。なお、本実
施例では、クリーナローラ91の電位は300Vに設定
した。その他の構成及び動作は実施例1と同様である。
【0083】第5実施例では、クリーナローラ91の対
向電極として対向ブラシ92を用いることにより、第4
実施例に示すシート状の部材を用いる場合に比較して、
中間転写ベルトへの接触面積が少なくなる。これによ
り、良好なクリーニング性を確保したながら、クリーナ
ローラ91の離接時の負荷変動を大幅に抑制することが
できる。対向ブラシ92はレーヨンにカーボンを分散し
た繊維を用いたが、中間転写ベルト2の裏面に接触して
一定の電位となるような導電性材料であれば他の材料で
もよい。その例としては、ナイロンやポリエステル等の
繊維に導電性材料を分散したものや、金属の細い繊維や
炭素繊維がある。対向ブラシ92の幅、長さ、密度も前
記の例に限るものではなく、クリーナローラ91が中間
転写ベルト2に圧接する領域において対向ブラシ92の
電位が一定に保持できるものであれば他のものでもよ
い。またブラシではなく、スポンジの様な発泡材を用い
ても実施可能である。なお、上記の実施例ではクリーナ
ローラとして、単一の回転ローラを用いた例について説
明したが、これに限らず例えば、一対のローラ間にベル
トを回転可能に配置した回転ベルトを用いてもよい。
【0084】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、スループ
ットと位置合わせ精度を低下させることなく、簡単な構
成で中間転写ベルト上の不要トナーを完全に除去するこ
とができる。さらに、装置の内部及び外部へのトナーこ
ぼれによる汚染を防止しながら廃トナーを装置外部へ排
出することができ、メンテナンス性に優れたカラー画像
形成装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施例によるカラー画像
形成装置の側断面図。(b)はクリーナユニットの側面
図。
【図2】本発明の第1実施例によるクリーニング部の拡
大側面図。
【図3】(a)は本発明の第2実施例によるクリーナの
構成を示す側断面図。(b)はクリーナユニットの側面
図。
【図4】本発明の第2実施例によるクリーニング部の拡
大側面図。
【図5】(a)は本発明の第3実施例によるクリーナの
側断面図。(b)はクリーナユニットの側面図。
【図6】(a)は本発明の第4実施例によるクリーナの
側断面図。(b)はクリーナユニットの側面図。
【図7】本発明の第4実施例によるクリーニング部の拡
大側断面図。
【図8】本発明の第5実施例によるクリーニング部の拡
大側断面図。
【図9】従来のカラー画像形成装置の側断面図。
【図10】他の従来例のベルトクリーナの側断面図。
【図11】従来例のベルトクリーナのクリーニング部を
示す拡大側面図。
【図12】さらに他の従来例のベルトクリーナの側断面
図。
【図13】さらに他の従来例のベルトクリーナの側断面
図。
【符号の説明】
1 ベルトユニット 2 中間転写ベルト 3 駆動ローラ 4 テンションローラ 5 対向ローラ 6 クリーナ 11 本体側ギア 20 2次転写ローラ 21 クリーナローラ 27 対向電極 28、72 バックアップ部材 29Y、29M、29C、29Bk 像形成ユニット 30Y、30M、30C、30Bk 感光体 91 クリーナローラ 92 対向ブラシ 93 基板 94 ブラシ繊維

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電したトナーの像が転写される導電性
    の転写ベルトと、 トナーの帯電の極性と逆極性の電位に保持され、前記転
    写ベルトの表面に接触して前記転写ベルト上のトナーを
    除去するクリーナローラと、 前記クリーナローラからトナーを除去する回収手段と、 前記クリーナローラの電位よりもトナーの帯電極性に近
    い電位に保持され、前記転写ベルトの裏面に接触して前
    記クリーナローラに対向し、柔軟性を有する部材からな
    る対向電極とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 帯電した複数の色のトナーの像が重なっ
    て転写される導電性の中間転写ベルトと、 前記中間転写ベルトを回転可能に懸架する複数のベルト
    支持軸と、 トナーの帯電の極性と逆極性の電位に保持され、前記中
    間転写ベルトに接触して前記中間転写ベルト上のトナー
    を除去するクリーナローラと、 前記クリーナローラからトナーを除去する回収手段と、 前記クリーナローラを前記中間転写ベルトに対して離接
    させる離接手段と、 前記クリーナローラの電位よりもトナーの帯電極性に近
    い電位に保持され、前記中間転写ベルトに接触して前記
    クリーナローラに対向している柔軟性を有する部材から
    なる対向電極とを備えたことを特徴とするカラー画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】 前記対向電極は、導電性の基板に扶植し
    た導電性ブラシであることを特徴とする請求項1記載の
    画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記導電性ブラシは、長さが5mm、扶
    植面積が1100mm2のブラシ繊維を有し、ブラシ繊
    維が1mmたわむ力で、導電性ブラシを金属板に接触さ
    せたとき、前記基板と前記金属板との間の抵抗値が10
    3〜1010オームであることを特徴とする請求項3記載
    の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記導電性ブラシのブラシ繊維は、太さ
    が1ないし10デニールであることを特徴とする請求項
    3記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記導電性ブラシのブラシ繊維の扶植密
    度は6.45cm2に103ないし106本であることを
    特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記クリーナローラは、表面に高抵抗層
    を有する導電性基材のローラであることを特徴とする請
    求項1記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記対向電極は接地電位に保持されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記中間転写ベルトの表面の電気抵抗は
    5×10-8〜5×10-10Ω・□であることを特徴とす
    る請求項2記載のカラー画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記クリーナローラの中間転写ベルト
    への離接を中間転写ベルトへのトナー像の転写中に行う
    ことを特徴とする請求項2記載のカラー画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記クリーナローラを中間転写ベルト
    へ離接したとき、中間転写ベルトの駆動軸の負荷トルク
    の変動が300g−cm以下であることを特徴とする請
    求項2記載のカラー画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記対向電極は、導電性の基板に扶植
    した導電性ブラシであることを特徴とする請求項2記載
    のカラー画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記導電性ブラシは、長さが5mm、
    扶植面積が1100mm2のブラシ繊維を有し、ブラシ
    繊維が1mmたわむ力で、導電性ブラシを金属板に接触
    させたとき、前記基板と前記金属板との間の抵抗値が1
    3〜1010オームであることを特徴とする請求項12
    記載のカラー画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記導電性ブラシのブラシ繊維は、太
    さが1ないし10デニールであることを特徴とする請求
    項12記載のカラー画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記導電性ブラシのブラシ繊維の扶植
    密度は、6.45cm2に103ないし106本であること
    を特徴とする請求項12記載のカラー画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記対向電極がシート状部材であり、
    前記対向電極を前記中間転写ベルトへ弾性をもって圧接
    させるバックアップ部材を更に備えたことを特徴とする
    請求項2記載のカラー画像形成装置。
  17. 【請求項17】 前記バックアップ部材は、前記クリー
    ナローラと中間転写ベルトとの圧接部の中央部に対向す
    る位置に凹部を有することを特徴とする請求項16記載
    のカラー画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記クリーナローラは、植毛ブラシを
    有するローラであることを特徴とする請求項2に記載の
    カラー画像形成装置。
  19. 【請求項19】 前記クリーナローラは、表面に高抵抗
    層を有する導電性基材のローラであることを特徴とする
    請求項2記載のカラー画像形成装置。
  20. 【請求項20】 前記クリーナローラは、表面にアルマ
    イト層を有するアルミニウム製のローラであることを特
    徴とする請求項19記載のカラー画像形成装置。
  21. 【請求項21】 前記対向電極は接地電位に保持されて
    いることを特徴とする請求項2記載のカラー画像形成装
    置。
  22. 【請求項22】 前記クリーナローラが中間転写ベルト
    に圧接するクリーニング位置に対して隣接する2本のベ
    ルト支持軸の電位は互いに異なることを特徴とする請求
    項2記載のカラー画像形成装置。
  23. 【請求項23】 前記クリーナローラで除去したトナー
    を貯蔵する廃トナー溜を更に備え、中間転写ベルトと支
    持軸と対向電極とクリーナローラと回収手段と廃トナー
    溜とを、一体のベルトユニットとして形成し、前記ベル
    トユニットをカラー画像形成装置の装置本体に対して着
    脱可能に構成したことを特徴とする請求項2記載のカラ
    ー画像形成装置。
  24. 【請求項24】 帯電した複数の色のトナーの像が重な
    って転写される中間転写ベルトと、 前記中間転写ベルトを回転可能に懸架する複数のベルト
    支持軸と、 トナーの帯電の極性と逆極性の電位に保持され、前記中
    間転写ベルトに接触することにより前記中間転写ベルト
    上のトナーを除去するクリーナローラと、 前記クリーナローラからトナーを除去する回収手段と、 前記クリーナローラを前記中間転写ベルトに対して離接
    させる離接手段と、 前記クリーナローラの電位よりもトナーの帯電極性に近
    い電位に保持され、前記中間転写ベルトに接触して前記
    クリーナローラに対向している柔軟性を有する対向電極
    とを一体に構成したことを特徴とするベルトユニット。
  25. 【請求項25】 帯電した複数色のトナーの像が重なっ
    て転写される中間転写ベルト上のトナーを除去するため
    にトナーの帯電の極性と逆極性の所定の電位に保持され
    たクリーナローラと、 前記クリーナローラからトナーを除去する回収ローラ
    と、 前記回収ローラからトナーを掻き取るスクレーパと、 前記回収ローラから除去したトナーを貯蔵する廃トナー
    溜と、 前記回収ローラ及びスクレーパと、前記廃トナー溜の隙
    間からのトナーの漏れを防止するシール部材とを備え、 前記クリーナローラと前記回収ローラと前記スクレーパ
    と前記廃トナー溜と前記シール部材とを一体のクリーナ
    ユニットとして、前記クリーナローラの軸に垂直な方向
    にカラー画像形成装置の本体に着脱可能に構成したこと
    を特徴とするカラー画像形成装置。
  26. 【請求項26】 帯電した複数色のトナーの像が重なっ
    て転写される中間転写ベルト上のトナーを除去するため
    にトナーの帯電の極性と逆極性の所定の電位に保持され
    たクリーナローラと、 前記クリーナローラからトナーを除去するための回収ロ
    ーラと、 前記回収ローラからトナーを掻き取るスクレーパと、 前記回収ローラから除去したトナーを貯蔵する廃トナー
    溜と、 前記回収ローラ及び前記スクレーパと、 前記廃トナー溜の隙間からのトナーの漏れを防止するシ
    ール部材とを備え、 前記回収ローラと前記スクレーパと前記廃トナー溜と前
    記シール部材とを一体のクリーナユニットとして、クリ
    ーナローラの軸に垂直な方向にカラー画像形成装置の本
    体に着脱可能に構成したことを特徴とするカラー画像形
    成装置。
  27. 【請求項27】 帯電した複数色のトナーの像が重なっ
    て転写される中間転写ベルト上のトナーを除去するクリ
    ーナローラと、 前記クリーナローラに圧接しトナーを掻き取るスクレー
    パと、 前記クリーナローラから除去したトナーを貯蔵する廃ト
    ナー溜と、 前記クリーナローラ及び前記スクレーパと、前記廃トナ
    ー溜の隙間からのトナーの漏れを防止するシール部材と
    を備え、 前記クリーナローラと前記スクレーパと前記廃トナー溜
    と前記とシール部材とを一体のクリーナユニットとし
    て、前記クリーナローラの軸に垂直な方向にカラー画像
    形成装置の本体に着脱可能に構成したことを特徴とする
    カラー画像形成装置。
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