JPH11216461A - 自閉弁の構造とこの構造を用いた飲料水浄化器 - Google Patents

自閉弁の構造とこの構造を用いた飲料水浄化器

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JPH11216461A
JPH11216461A JP3034298A JP3034298A JPH11216461A JP H11216461 A JPH11216461 A JP H11216461A JP 3034298 A JP3034298 A JP 3034298A JP 3034298 A JP3034298 A JP 3034298A JP H11216461 A JPH11216461 A JP H11216461A
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deteriorated
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Masaharu Watanabe
正春 渡辺
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Original Assignee
Kitz Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体中の塩素濃度の違いに応じて保守時期を
調整することができ、かつ保守時期を明確かつ確実に使
用者に知らせることができる小型で安価な自閉弁の構造
及び飲料水浄化器を提供する。 【解決手段】 流路2内に流体中の塩素により経時的に
劣化・断劣する劣化材9の一部を流路2内に設け、常時
は流路2内の流体に支障の無い位置に配設した流路閉塞
部材10を劣化材9で保持すると共に、劣化材9が経時
的に劣化又は断劣したときに、流路閉塞部材10で流路
2を閉止又は狭窄させて流量を減少させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体中の塩素濃度
に応じて流体利用機器の保守時期等を知らせるようにし
た自閉弁の構造及び水道水中の塩素濃度に応じて浄化用
カートリッジの交換時期を知らせるようにした飲料水浄
化器に関し、特に、活性炭を主な浄化手段とし、瀘布、
精密瀘過膜、セラミックス、電気分解、磁石等を副浄化
手段とする浄水器、清水器、活水器、整水器等と呼ばれ
る飲料水の浄化器において、主に活性炭の寿命を把握
し、利用者に浄化カートリッジの交換時期を知らせる手
段及び当該手段を内蔵する飲料水浄化器に関する。
【0002】
【従来の技術】浄化場では以前から原水を殺菌するため
に塩素を注入しているが、近年、都市部を中心に原水が
汚れてきたため、浄化場によっては複数回塩素を注入し
なけらばならず、地域によって水道水中の塩素濃度に格
差が生じている。しかし、水道水利用機器の大半は、水
道水の水質基準をもとに保守時期が決められるうえに、
利用者の記憶やラベルへの記載などにより保守時期が判
断されているのが実情である。
【0003】水道水利用機器のうちでも定期的に保守を
行う必要性の高い活性炭を主な浄化手段とする飲料水浄
化器においては、大半は明確に浄化カートリッジの交換
時期を利用者に知らせる手段を持ち合わせていないもの
が多く、水道水の汚れによって活性炭層、瀘布、精密フ
ィルタ等の目詰まりによる流量の低下の程度から浄化カ
ートリッジの交換時期を判断していた。例えば、水栓の
先端に懸垂させる小型の簡易型飲料水浄化器では、活性
炭に中空糸型の精密瀘過膜を組み合わせており、この精
密瀘過膜の閉塞によって流量が低下するので、利用者は
ある程度定期的に浄化カートリッジの交換を行なうこと
になる。
【0004】一方、流し台の上又は下内部に据え置く方
式の大型の飲料水浄化器は、精密瀘過膜の流量減衰特性
や初期流量確保のために、大きな膜面積を使用せざるを
得ないこと、及び水道水の濁質濃度のバラツキもあり適
正な精密瀘過膜の膜面積を設定することが難しく過剰な
膜面積を設定せざるを得ない。このため、小型の簡易型
飲料水浄化器の利用に慣れた者が大型の飲料水浄化器を
利用した場合、製造者が規定した交換時期になっても殆
ど流量が低下しないため、使用期限を経過しても長期に
わたり浄化カートリッジの交換を行なわない場合が多
い。このことは、殺菌剤である塩素が除去された浄化水
が浄化カートリッジに滞留することにより微生物の繁殖
などの衛生上の問題が危惧されること、及び活性炭に吸
着により捕捉された有害な化学物質などが、競争吸着の
原理などにより水道水以上の濃度により再流出する危険
性があることなど決して好ましいものではない。
【0005】この様な現象を回避するため、一部の飲料
水浄化器においては、積算流量計、塩素濃度計、圧力セ
ンサ、タイマなどを用いて電気的な処理で浄化カートリ
ッジの交換時期を知らせる手段を用いている。
【0006】さらに、小型の簡易型飲料水浄化器では、
製造者が規定する使用期限を記載したラベルをカートリ
ッジや本体に貼付して交換時期を判断したり、また、特
開平1−56185号や特開平6−182332号公報
に開示されているように、塩素濃度に応じて変色するイ
ンジケータを備え、インジケータの色の変化から交換時
期を判断するものもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラベル
などに記載した期限を基に飲料水浄化器等の水道水利用
機器の保守を行なう場合、製造者が水道水の水質基準を
もとに使用期間を定めているので、地域による水質の違
いに対応することができず保守時期が不確かであり、例
えば飲料水浄化器では、利用者によっては十分に使用で
きるカートリッジを交換してしまい不経済であったり、
又浄化能力が低下したカートリッジを使用し続けること
になり逆に不衛生になってしまうなどの問題があった。
【0008】また、流量の低下からカートリッジ交換時
期を判断する飲料水浄化器の場合は、徐々に流量が低下
するため交換時期が不明確であると共に、利用者毎に判
断が異なるために適正な時期に保守が行われる保証はな
く、衛生上問題になる恐れがあった。
【0009】また、電気的な処理により保守時期を知ら
せる飲料水浄化器の場合は、電源の問題、コスト、大き
さ、保守によるアラームリセット問題などがあり、特に
流し台の下内部に設置するビルトインタイプの飲料水浄
化器においては普及していないのが現状であった。
【0010】さらに、インジケータを用いるものは安価
であるが、利用者がインジケータの色を確認し判断して
いるため、個人差が生じやすく適正時期に保守を行なう
ことが困難である上に、特にビルトインタイプの飲料水
浄化器に用いた場合は確認しづらく見過ごすことが多い
等の問題があった。
【0011】本発明は、上記問題に鑑みて開発したもの
であり、その目的とするところは、流体中の塩素濃度と
ある程度連動性があり、電源を必要とせず、保守時期を
確実にかつ容易に利用者に知らせることができる上に、
保守を行なうことによって自動的に保守時期の計時をリ
セットして再開することができる無電源かつ小型で安価
な自閉弁の構造及びこの構造を用いた飲料水浄化器を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、流路内に流体中の塩素により経時的に劣
化・断劣する劣化材を流路内に設け、常時は流路内の流
体に支障の無い位置に配設した流路閉塞部材を前記劣化
材で保持すると共に、劣化材が経時的に劣化又は断劣し
たときに、流路閉塞部材で流路を閉止又は狭窄させて流
量を減少させるようにしたもので、これを用いた流体利
用機器の利用者に、機器のメンテナンスなどを行なう保
守時期が来たことを知らせる。
【0013】また、本発明は、浄化手段を内蔵した飲料
水浄化器の何れかの流路位置に上記構造を配設したもの
であり、劣化材が水道水中の塩素により経時的に劣化又
は断劣し、この劣化材に保持されていた流路閉塞部材が
水圧によって、流路内の流体に支障の無い位置から下流
に移動させられて流路を閉止又は狭窄し、飲料水浄化器
から流出する浄化水の流量を強制的に減少させ、利用者
に浄化手段の交換時期が来たことを知らせる。
【0014】なお、前記劣化材は、形状を細線、紐又は
箔状、材質を高分子材又は無機材とすることが好まし
い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を詳細
に説明する。図1、図3及び図5には、本発明における
自閉弁の実施形態をそれぞれ示しており、図1に示す自
閉弁1は、内部が流路2と成る略筒状のボディ3を印籠
形状に上下2分し、かつ、上ボディ3aと下ボディ3b
の上下端部に、螺子結合可能な螺子状の流入口4と流出
口5をそれぞれ一体成形し、更に下ボディ3b内面の流
出口5周囲に、断面略三角形状の環状弁座6を形成し、
この弁座6の四方に逆三角形状の切欠部6aを形成して
いる。
【0016】そして、上ボディ3aと下ボディ3bとを
印籠接続する際に、上ボディ3aの開口端面と下ボディ
3bの開口段部3cとの間に、貫通孔7aを複数設けた
円盤状の保持板7とOリング8を介在させている。更
に、図2にも示すように、この保持板7の底面の中心
に、塩素に反応して経時的に劣化する糸状の劣化材9の
一端を固定し、この劣化材9の他端に流路閉塞部材であ
る球形状の弁体10を固定している。この弁体10は、
流出口5の口径よりも大きい直径を有し、劣化材9が経
時的に劣化したときに流体圧で閉止方向へ動き、かつ、
常時は流路2内の流体の流れに支障をきたさないように
劣化材9に保持されている。
【0017】図3に示す自閉弁11では、下ボディ3b
の流出口5の周囲に弁座6を設けず、保持板7の底面の
周縁寄りに、塩素に反応して経時的に劣化する糸状の劣
化材9の一端を固定し、この劣化材9の他端に流路閉塞
部材である円盤状の弁体12を固定している。この弁体
12は、流出口5の口径よりも大きい直径を有し、劣化
材9が経時的に劣化したときに流体圧で閉止方向へ動
き、かつ、常時は流路2内の流体の流れに支障をきたさ
ないように流れに対し傾斜するように劣化材9に保持さ
れている。さらに、図4に示すように、底面に複数の脚
部12aが突設されており、劣化材9が劣化して断劣し
流出口5を覆った場合でも、ボディ3の弁座16と成る
下ボディ3bの下流側端部内面と弁体12とに隙間が生
じるようにしている。
【0018】なお、図示しないが、劣化材を上記した保
持板7のように形成し、この円盤状の劣化材の上流側
に、球形や円盤状の弁体を配置し、保持板7を省略する
ようにしても良い。
【0019】また、図5に示す自閉弁21は、バネ22
を設けて確実に流路閉塞部材である円盤状の弁体23を
弁座16に当接させる型式で、保持板27の中心部に軸
孔27bを設け、この軸孔27bに、弁体23を固定し
たロッド25を挿入すると共に、弁体23と保持板27
との間にバネ22を介在させ、弁体23を下流側に弾発
付勢する一方、保持板27の上流側に突出したロッド2
5の端部に細線リング状に形成した劣化材29を取り付
けて、ロッド25が保持板27から抜け出ないようにし
ている。この劣化材29は、塩素と反応して経時的に強
度が劣化する材質で、直径が軸孔27bよりも大きく形
成されている。また、保持板27は、上述した他の自閉
弁1,11と同様、流体を通過させる貫通孔27aが複
数形成されている。
【0020】なお、劣化材29の形状は、リング状に限
定されず、塩素と反応して劣化断劣しないかぎりロッド
25が軸孔27bから抜け出ないような形状であればよ
く、棒状や板状等材質なども勘案して適宜変更可能であ
る。また、弁体23も円盤状に限定されず、球形状、方
形板状、半球形状など適宜変更可能である。更に、弁体
23を球形状や半球形状に形成した場合、図1に示す自
閉弁1の用な突起状の弁座を設けても良い。
【0021】上述した劣化材9は糸状のポリプロピレン
繊維、29はリング状のスチール線等であるが、塩素と
反応して経時的に強度が劣化し、流体利用機器の保守を
行うべき時期と略同時期に、流体の流れに抗しきれず断
劣するするものであれば良く、材質としては、高分子材
質や無機材質が好適である。高分子材質の場合、ポリプ
ロピレン、ポリアセタール、ポリアミド等のプラスチッ
ク、無機材質の場合、鉄等の金属、アルミ等があり、更
にゴムでも良い。形状としては細線、紐、成形体、箔或
いは棒状、板状、リング状など、種々の材質、形状を選
択・組み合わせ可能であるが、強度の劣化の再現性や初
期強度の安定性があり、寸法のバラツキが少なく、市販
品として入手しやすく、かつ安全衛生上から飲料水の流
路に設けることのできるものが好ましい。例えば、プラ
スチックではポリプロピレン繊維、金属ではスチール線
が好ましいことが判明している。
【0022】以上のように構成した自閉弁1,11,2
1は、保守等を定期的に行う必要のある水道水利用機器
(以下、機器という)の上流側に接続して使用される。
【0023】まず、自閉弁1,11,21を接続した蛇
口などから機器に水道水を送ると、ボディ3内の流路2
を通って機器に水道水が流入される。
【0024】最初、劣化材9,29は劣化していないた
め十分な強度があり、劣化材9は、弁体10,12に加
わる流体圧に抗して、また劣化材29は弁体23に加わ
る流体圧とバネ22の弾発力に抗して、それぞれの弁体
10,12,23を保持することができる。
【0025】しかし、この劣化材9,29は塩素に反応
して経時的に劣化するため、水道水に接触している間、
水道水中の塩素と反応して徐々に劣化する。ここで、劣
化材9,29の劣化速度は、水道水中の塩素濃度が高い
場合は早く、低い場合には遅くなる。
【0026】そして、使用した水道水の塩素濃度に応じ
た保守時期がくると、劣化した劣化材9,29は、水圧
に抗しきれず断劣する。
【0027】図1に示す自閉弁1の場合、劣化材9が断
劣すると、図1に一点鎖線で示すように、弁体10が下
流に流されて弁座6に当接し、流出口5を塞いで機器へ
の水道水の供給を強制的に遮断する。
【0028】また、図3に示す自閉弁11の場合は、劣
化材9が断劣すると、図3に一点鎖線で示すように、弁
体12の脚部12aが弁座16に当接して流出口15を
覆い、機器への水道水の供給量を強制的に減少させる。
【0029】また、図5に示す自閉弁21の場合、劣化
材29が断劣すると、弁体23が水道水の流体圧とバネ
22の弾発力によって下流に移動し、弁座16と成る下
ボディ3bの下流側端部内面に圧接され、流出口5を塞
いで機器への水道水の供給を強制的に遮断する。
【0030】このように水道水の供給量を強制的に遮断
したり減少させることによって、利用者に機器の保守時
期を確実に知らせている。
【0031】そして、その後、自閉弁1,11,21を
接続した蛇口等の元栓を閉めて水道水の流れを遮断し、
自閉弁1,11,21を取外し、機器の保守を行い、再
度機器を接続する場合は、新しい自閉弁1,11,21
を接続するか、保持板7,27、劣化材9,29及び弁
体10,12,23を新しいものに取替えた自閉弁1,
11,21を接続する。これにより、自動的に機器の保
守時期の計時をリセットすることができる。
【0032】なお、ボディ3の一部を透明にして自閉弁
1,11,21が閉止状態にあることを目視できるよう
にしても良い。
【0033】次に、本発明における飲料水浄化器の実施
形態を図6乃至図8を用いて説明する。図6に示す飲料
水浄化器30は、上述したような自閉弁構造を主な浄化
手段である活性炭43よりも上流側に設けた実施形態
で、活性炭43等の浄化手段を有するカートリッジ40
と、本体を構成する略筒状のケース31及びキャップ3
2とで構成されている。
【0034】キャップ32は、水道水を流入させる略筒
状の流入口33と、浄化水を流出させる略筒状の流出口
39を有している。
【0035】そして、この流入口33は、上述した自閉
弁と同様の構造に形成され、途中に縮径段部33aを形
成し、この段部33aに貫通孔34aを複数設けた円盤
状の保持板34を係止し、この保持板34の底面の中心
に、塩素に反応して経時的に劣化する糸状の劣化材35
の一端を固定し、更にこの劣化材35の他端に流路閉塞
部材である球形状の弁体36を固定し、この弁体36の
直径よりも小さい口径の流出孔37aを有する底板37
を、流入口33の下流側開口端に嵌合固定し、更にこの
底板37の流出孔37aの周囲に弁体36を当接させる
略断面三角形の突起状の弁座38を形成している。
【0036】カートリッジ40は、筒状のケース41の
上端部に、キャップ32の流出口39と着脱自在に嵌合
するノズル部42を形成し、更にこのケース41内にノ
ズル部42から活性炭43が流出しないように流出防止
板44を設けて活性炭43を収納し、この活性炭43の
上流側端面にフィルタ45を重ね合わせ、ケース41の
底部開口端に複数の流通孔46aを有する盆状の底板4
6を嵌合固定させている。
【0037】また、図7に示す飲料水浄化器50は、上
述したような自閉弁の構造を主な浄化手段である活性炭
62の上流側に設けたもので、活性炭62及び中空糸膜
63等の浄化手段を有するカートリッジ60と、本体を
構成する略筒状のケース51及びキャップ52とで構成
されている。
【0038】このキャップ52は、水道水を流入させる
略筒状の流入口53と、浄化水を流出させる略筒状の流
出口54とを有し、流出口54の根本の拡径部54aに
は、Oリング55を介在させて、カートリッジ60のノ
ズル部65aが着脱自在に嵌入されている。
【0039】カートリッジ60は、筒状のケース61内
に、流路閉塞部材である弁体68を収納するためのスペ
ース60aを上流側に空けるようにして活性炭62を上
流側に、中空糸膜63を下流側にそれぞれ分けて収納
し、活性炭62の上流側端面にフィルタ64を重ね合わ
せている。そして、下流側の開口端にキャップ体65を
嵌合固定する一方、上流側の開口端に盆状に形成した保
持板66を嵌合固定している。
【0040】キャップ体65には浄化水を流出するため
のノズル部65aが形成され、また、保持板66には、
ケース61内の水道水がカートリッジ60内に流入する
ように貫通孔66aが複数形成されると共に、中心部に
塩素に反応して経時的に劣化する糸状の劣化材67の一
端が固定されている。そして、この劣化材67の他端に
は、脚部68aを有する中空円盤状の弁体68がフィル
タ64に当接しないようにして固定されている。
【0041】ここで、図8に示すような自閉弁構造をカ
ートリッジに設けても良い。このカートリッジ70は、
図7に示すカートリッジ60に、図5に示す自閉弁構造
を設けた実施形態であり、活性炭62に重ね合わせたフ
ィルタ64よりも上流側のケース71内面に、流入孔7
2aを有する円盤状の弁座72を突設し、ケース71の
上流側の開口端に、複数の貫通孔73aを有すると共に
中心に軸孔73bを有する盆状の保持板73を嵌合固定
し、軸孔73bに、流路閉塞部材である円盤状の弁体7
4を固定したロッド75を挿入すると共に、弁体74と
保持板73との間にバネ76を介在させ、弁体74を下
流側に弾発付勢する一方、保持板73の上流側に突出し
たロッド75の端部に細線リング状に形成した劣化材7
7を取り付けて、ロッド75が保持板73から抜け出な
いようにしている。この劣化材77は、塩素と反応して
経時的に強度が劣化する材質で、直径が軸孔73bより
も大きく形成されている。ここで、図示しないが、弁座
72に適宜貫通孔を形成して弁体74が弁座2の流入孔
72aを塞いでも水道水が少量流入できるようにしても
良い。
【0042】なお、上述した劣化材35,67,77
は、先に説明した自閉弁1等と同様に、塩素と反応して
経時的に強度が劣化し、飲料水浄化器30,50のカー
トリッジ40,60,70の交換時期と略同時期に、水
道水の流れに抗しきれず断劣するするものであれば良
い。
【0043】以下、上述した飲料水浄化器30,50の
作用をそれぞれ説明する。図6に示す飲料水浄化器30
は、キャップ32に設けた流入口33から水道水を流入
させ、更に流入口33に設けた保持板34の貫通孔34
a、底板37の流出孔37aを通して水道水をケース3
1内に流入させ、さらに、カートリッジ40のケース4
1下端に設けた底板46の流通孔46aを通して、水道
水をカートリッジ40内に流入させ、水道水の汚れをフ
ィルタ45で除去し、活性炭43で、水道水中の塩素の
分解、トリハロメタン等の有機塩素化合物等の吸着除
去、並びに、藻臭、カビ臭の除去や赤錆などの除去を行
い、ノズル部42を通して流出口39から浄化水を流出
させている。
【0044】カートリッジ40が新しい場合、劣化材3
5はまだ新しく劣化していないため十分な強度があり、
弁体36に加わる流体圧に抗して弁体36を保持するこ
とができる。しかし、飲料水浄化器30を使用している
と、劣化材35は塩素に反応して経時的に劣化するた
め、水道水中の塩素に反応して徐々に劣化し、使用した
水道水の塩素濃度に応じたカートリッジ40の交換時
期、例えば活性炭の能力が低下する時期には、水道水の
流体圧に抗しきれなくなって断劣する。このとき、劣化
材35の劣化速度は、水道水中の塩素濃度が高い場合は
早く、低い場合には遅くなる。
【0045】劣化材35が断劣すると、弁体36は下流
に流されて弁座38に当接し、流出孔46aを塞いでケ
ース31内への水道水の供給を強制的に遮断する。
【0046】これによって、この飲料水浄化器30から
は浄化水が出なくなり、利用者はカートリッジ40の交
換時期であることがわかる。
【0047】そして、カートリッジ40の交換と共に、
劣化材35の取替えなどを適宜行って、繰返し飲料水浄
化器30を使用できるようにする。
【0048】また、図7に示す飲料水浄化器50は、キ
ャップ52に設けた流入口53からケース51内に水道
水を流入させ、ケース51内の水道水を、カートリッジ
60のケース61下端に設けた保持板66の貫通孔66
aを通してカートリッジ60内に流入させ、水道水の汚
れをフィルタ64で除去し、活性炭62で、水道水中の
塩素の分解、トリハロメタン等の有機塩素化合物等の吸
着除去、並びに、藻臭、カビ臭の除去や赤錆などの除去
を行い、さらに、活性炭62で除去できなかった細菌、
カビ等の微生物、錆び等を中空糸膜63で除去し、ノズ
ル部65aを通して流出口54から浄化水を流出させて
いる。
【0049】カートリッジ60が新しい場合、劣化材6
7はまだ新しく劣化していないため十分な強度があり、
弁体68に加わる流体圧に抗して弁体68を保持するこ
とができる。しかし、飲料水浄化器50を使用している
と、劣化材67は塩素に反応して経時的に劣化するた
め、水道水中の塩素に反応して徐々に劣化し、使用した
水道水の塩素濃度に応じたカートリッジ60の交換時
期、例えば活性炭62の能力が低下する時期には、水道
水の流体圧に抗しきれなくなって断劣する。このとき、
劣化材67の劣化速度は、水道水中の塩素濃度が高い場
合は早く、低い場合には遅くなる。
【0050】劣化材67が断劣すると、弁体68は、弁
体68の浮力と水道水の流体圧力により上昇してフィル
タ64を覆い、カートリッジ60内に流入する水道水量
を強制的に減少させる。
【0051】これによって、この飲料水浄化器30から
出る浄化水の量が通常よりもかなり減少し、利用者はカ
ートリッジ60の交換時期であることがわかる。
【0052】そして、カートリッジ60を交換して、繰
返し飲料水浄化器50を使用できるようにする。このと
き、カートリッジ60の交換によって劣化断劣した劣化
材67も交換できるので、手間がかからず、忘れること
も無い。
【0053】また、図8に示すカートリッジ70は、劣
化材77が断劣すると、バネ76の弾発力により弁体7
4が上方に押し上げられ、弁座72に圧接されて流入孔
72aを塞ぎカートリッジ70内への水道水の流入を強
制的に遮断し、利用者にカートリッジ70の交換時期を
知らせている。
【0054】なお、以上の飲料水浄化器30,50は、
劣化材35,67,77の劣化によっ溶出される溶出物
を活性炭43,62や中空糸膜63で除去でき、劣化材
35,67,77の断劣後の破片等もフィルタ45,6
4でキャッチできるので、浄化処理に支障をきたすこと
は無い。また、安全衛生上から飲料水の流路に設けるこ
とのできる劣化材を用いているので、自閉弁構造を設け
る位置は、浄化手段の下流側でも良く、飲料水浄化器の
流路内の何処かに配設すれば良い。下流側に配設する場
合、カートリッジの交換を必要とする時期に浄化水中に
含まれる塩素で劣化材が劣化し断劣するように劣化材の
材質を適宜選択する。
【0055】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
の自閉弁の構造を流体利用機器に用いることにより、流
体利用機器に供給される流体中の塩素濃度の違いに応じ
て流体利用機器の保守時期を調整することができ、かつ
保守時期が来たことを明確かつ確実に利用者に知らせる
ことができる。また、この構造によれば、電源を必要と
せず、かつ安価に保守時期の知得が可能となる。
【0056】更に、飲料水浄化器に用いれば、地域によ
って違いがある水道水中の塩素濃度に応じて浄化手段の
交換時期を調整することができるので、本来の浄化手段
の寿命に近い適正な時期での交換が可能となり、衛生
的、経済的に優れた飲料水浄化器の提供が可能となる。
しかも、電源が必要なく、飲料水浄化器の大きさを略そ
のままに自閉弁構造を設けることができるので、水栓の
先端に取り付ける小型の飲料水浄化器や、ビルトインタ
イプの飲料水浄化器の提供も可能となる。
【0057】また更に、浄化手段を有するカートリッジ
に自閉弁の構造を配設することによって、飲料水浄化器
事態の構造を変更しないで済む上に、浄化手段を交換す
れば劣化材を交換することになるので浄化手段の寿命計
測を自動的にリセットすることになり、手間が掛からず
忘れることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自閉弁の一実施形態を示す断面図であ
る。
【図2】上記自閉弁の部分斜視図である。
【図3】本発明の自閉弁の他の実施形態を示す断面図で
ある。
【図4】上記自閉弁の部分斜視図である。
【図5】本発明の自閉弁のその他の実施形態を示す断面
図である。
【図6】本発明の飲料水浄化器の一実施形態を示す断面
図である。
【図7】本発明の飲料水浄化器の他の実施形態を示す断
面図である。
【図8】上記飲料水浄化器のカートリッジの他の実施形
態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,11,21 自閉弁 2 流路 9,29,35,67,77 劣化材 10,12,23,36,68,74 弁体(流路閉塞
部材) 30,40 飲料水浄化器 40,60,70 カートリッジ 43,62 活性炭(浄化手段) 63 中空糸膜(浄化手段)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年2月26日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 自閉弁の構造この構造を用いた飲料
水浄化器
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明は、上記問題に鑑みて開発したもの
であり、その目的とするところは、流体中の塩素濃度と
ある程度連動性があり、電源を必要とせず、保守時期を
確実にかつ容易に利用者に知らせることができる上に、
保守を行なうことによって自動的に保守時期の計時をリ
セットして再開することができる無電源かつ小型で安価
な自閉弁の構造この構造を用いた飲料水浄化器を提供
することにある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路内に流体中の塩素により経時的に劣
    化・断劣する劣化材の一部を流路内に設け、常時は流路
    内の流体に支障の無い位置に配設した流路閉塞部材を前
    記劣化材で保持すると共に、劣化材が経時的に劣化又は
    断劣したときに、流路閉塞部材で流路を閉止又は狭窄さ
    せて流量を減少させるようにしたことを特徴とする自閉
    弁の構造。
  2. 【請求項2】 前記劣化材を細線、紐又は箔状に形成し
    た請求項1記載の自閉弁の構造。
  3. 【請求項3】 前記劣化材は高分子材又は無機材である
    請求項1又は2記載の自閉弁の構造。
  4. 【請求項4】 浄化手段を内蔵した飲料水浄化器の何れ
    かの流路位置に請求項1乃至3の何れか1項における自
    閉弁の構造を配設したことを特徴とする飲料水浄化器。
JP3034298A 1998-01-29 1998-01-29 自閉弁の構造とこの構造を用いた飲料水浄化器 Pending JPH11216461A (ja)

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