JPH11212763A - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置

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JPH11212763A
JPH11212763A JP10018997A JP1899798A JPH11212763A JP H11212763 A JPH11212763 A JP H11212763A JP 10018997 A JP10018997 A JP 10018997A JP 1899798 A JP1899798 A JP 1899798A JP H11212763 A JPH11212763 A JP H11212763A
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JP
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mantissa
bits
floating
bit
electronic control
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JP10018997A
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Fujiki Yamada
富士樹 山田
Yoshiyuki Maki
良幸 牧
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】浮動小数点型データを扱う電子制御装置におい
て、所望の物理量精度の幅の中でデータを適切に扱う。 【解決手段】エンジン制御ECU10は、センサ9の検
出信号を基にパージ弁8による燃料パージの制御などを
実施する。同ECU10内のFPU15は浮動小数点形
式の演算を実施する。浮動小数点型データは、1ビット
の符号部と、8ビットの指数部と、23ビットの仮数部
とからなる。ECU10は、所望の分解能を持たせるべ
く、仮数部の有効ビット数に応じて仮数部を近似する。
このとき、仮数部の有効ビット数の次のビットが「0」
か「1」かを判別し、仮数部の有効ビット数の次のビッ
トが「1」であれば当該ビットを「1」だけ切り上げ、
仮数部の有効ビット数の次のビット以降を「0」にクリ
アする。また、ECU10は、制御値と所定の判定値と
について各々の近似後の値を比較し、該比較した結果に
従いパージ弁8をON/OFF制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号部、指数部及
び仮数部から構成される浮動小数点型データを演算する
電子制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばエンジン制御を司る電子制御装置
(ECU)においては、整数型データを使用して各種制
御が実施される。ECUにおける整数型データはLSB
という1ビット当たりの物理量を用いており、整数型デ
ータに対する比較命令は、常にLSBの精度、すなわち
一定の物理量精度の幅の中で行われていた。このこと
は、物理量上の微妙な変化をエンジン制御に反映させな
い点で非常に有効であった。
【0003】これに対し近年では、浮動小数点演算プロ
セッサ(FPU:Floating-Point Unit )を導入し、物
理量を直接取り扱うことが可能な浮動小数点型データに
よりエンジン制御を実施することが検討されている。浮
動小数点型データは、符号部、指数部及び仮数部により
構成される。例えば4バイトからなる浮動小数点型デー
タの場合、23ビットの仮数部を有することで、常に7
桁の精度(1/2^23≒0.0000001 の精度)で演算が実
施されるようになり、従来の整数型データに比べて非常
に細かい精度が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記浮動小
数点演算をエンジン制御に適用する場合、浮動小数点型
データとして表される制御値が不用意に変動し、制御の
安定性が欠けるという問題が生ずる。例えばa≧bの時
にバルブ(アクチュエータ)をON/OFFさせるとい
った、汎用的なエンジン制御において、従来の整数型デ
ータでは図8(a)のように、実質上LSB分のヒステ
リシスが存在していたのに対し、浮動小数点型データで
は図8(b)のように、精度が良くなるためヒステリシ
ス幅(ヒス幅)が小さくなってしまい、バルブがハンチ
ングするという問題が生じる。
【0005】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、浮動小数点型デ
ータを扱う電子制御装置において、所望の物理量精度の
幅の中でデータを適切に扱うことができる電子制御装置
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、符号部、指数部及び仮数
部から構成される浮動小数点型データを演算する電子制
御装置において、所望の分解能を持たせるべく、有効と
なるビット数を前記仮数部の上位から指定し、該指定し
た有効ビット数に応じて前記仮数部を近似する近似手段
を備える。
【0007】要するに、浮動小数点型データでも整数型
データのような一定の物理量精度の幅の中での比較が行
えるように、有効ビット数の任意指定により浮動小数点
型データを近似して当該データを必要最低限の精度に下
げることとした。つまり、浮動小数点型データの仮数部
の有効ビット数を操作することで、精度を任意に調整す
る。これにより、浮動小数点型データであっても、整数
型データと同程度の精度でヒス幅を持たすことが可能と
なる。その結果、浮動小数点型データを扱う電子制御装
置において、所望の物理量精度の幅の中でデータを適切
に扱うことができる。
【0008】実際には、請求項3に記載したように、前
記仮数部の有効ビット数の次のビットが「0」か「1」
かを判別し(判別手段)、前記仮数部の有効ビット数の
次のビットが「1」であれば、当該ビットを「1」だけ
切り上げ(切上手段)、前記仮数部の有効ビット数の次
のビット以降を「0」にクリアする(クリア手段)。上
記構成によれば、浮動小数点型データの近似処理が簡単
に且つ的確に実施できるようになる。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、所望の分
解能を持たせるべく、有効となるビット数を前記仮数部
の上位から指定し、該指定した有効ビット数に応じて前
記仮数部を近似する近似手段と、制御値と所定の判定値
とについて、前記近似手段による近似後の値を比較する
比較手段とを備える。
【0010】この場合、上記請求項1と同様に、浮動小
数点型データを扱う電子制御装置において、所望の物理
量精度の幅の中でデータを適切に扱うことができる。ま
た、制御値の変動時にも所望のヒス幅(物理量精度の
幅)を持って比較判定を行うことが可能となる。従っ
て、制御値と判定値との大小比較の結果に従いバルブ
(アクチュエータ)をON/OFFさせるといった、汎
用的なエンジン制御において、バルブがハンチングする
といった従来技術の問題点が解消される。
【0011】なお因みに、23ビットの仮数部を有し、
その有効ビット数を15ビットする場合、図7(a),
(b)に示されるように、判定値bが「128」である
時に、浮動小数点型データ(制御値a)が従来既存の整
数型データと同等のヒス幅(LSB:1/256=0.00
390625)を持つことになる。
【0012】上記請求項2の発明において前記比較手段
は、請求項4に記載したように、比較対象となる2つの
データの符号部を比較する第1の比較手段と、同じく比
較対象となる2つのデータの指数部を比較する第2の比
較手段と、同じく比較対象となる2つのデータについ
て、前記近似手段により近似した仮数部を比較する第3
の比較手段とから構成されるとよい。この場合、浮動小
数点型データの符号部、指数部及び仮数部のそれぞれの
比較(但し、仮数部の比較は近似値)により、当該デー
タの比較判定が確実に実施できる。
【0013】請求項5に記載の発明では、車両用エンジ
ンの各種制御を司る電子制御装置であって、前記有効ビ
ット数は、前記近似手段による近似値が適用されるエン
ジン制御種に応じて設定されるものとしている。例えば
燃料噴射制御や電子スロットル制御など、要求される制
御精度が比較的高い場合には、有効ビット数を大きく
し、逆に例えば燃料ガスのパージ制御など、要求される
制御精度が比較的低い場合には、有効ビット数を小さく
する。これにより、如何なるエンジン制御においてもそ
の制御精度を確保しつつ、制御値に対して適切な物理量
精度を設定することが可能となる。
【0014】請求項6に記載の発明は、符号部、指数部
及び仮数部から構成される浮動小数点型データを演算す
るための浮動小数点演算プロセッサを有する電子制御装
置において、前記浮動小数点演算プロセッサは、所望の
分解能を持たせるべく、有効となるビット数を前記仮数
部の上位から指定し、該指定した有効ビット数に応じて
前記仮数部を近似すると共に、該近似した値を所定の判
定値と比較する。
【0015】かかる構成においても、上記請求項1と同
様に、浮動小数点型データを扱う電子制御装置におい
て、所望の物理量精度の幅の中でデータを適切に扱うこ
とができる。また、浮動小数点演算プロセッサを用いて
近似及び比較の演算を行うことにより、演算の高速化が
実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した一実
施の形態を図面に従って説明する。図1は、エンジン制
御システムの概略を示すブロック図である。本システム
において、車載エンジン1は、例えばガソリン噴射式多
気筒内燃機関として構成され、その吸気管2にはスロッ
トル弁3が設けられている。
【0017】液体燃料(ガソリン)が収納された燃料タ
ンク4には、パージ管5を通じてキャニスタ6が接続さ
れている。キャニスタ6内には、燃料タンク4内で発生
した燃料ガスを吸着するための例えば活性炭からなる吸
着体7が収納されている。こうした構成により、燃料タ
ンク4内で発生した燃料ガスは、パージ管5を介してキ
ャニスタ6に取り込まれ、同キャニスタ6内で吸着体7
に吸着される。また、パージ管5において、キャニスタ
6と吸気管2のスロットル下流側との間には、ON/O
FF駆動式のパージ弁8が設けられている。
【0018】かかる場合、上記パージ弁8が開弁(O
N)されることによって吸気管2とキャニスタ6とが連
通状態となり、逆に同パージ弁8が閉弁(OFF)され
ることによって吸気管2とキャニスタ6とが閉塞状態と
なる。キャニスタ6にあって上記吸着体7に吸着されて
いる燃料ガスは、パージ弁8の開弁に基づく上記連通状
態にて、吸気管2内に発生する負圧に基づき同吸気管2
内に導入される。
【0019】エンジン制御ECU10はマイクロコンピ
ュータ(以下、マイコンという)11を備え、その中に
は中央演算処理装置(CPU)12と、読み書き可能な
記憶装置(RAM)13と、読み取り専用記憶装置(R
OM)14と、浮動小数点演算プロセッサ(FPU)1
5と、入出力装置(I/O)16とが設けられている。
同ECU10には、エンジン1に設けられたセンサ9か
ら、エンジン運転状態を表す各種情報が入力される。セ
ンサ9は、例えば吸入空気量を検出するためのエアフロ
ーメータ、冷却水温を検出するための水温センサ、エン
ジン回転数を検出するための回転数センサなどからな
る。そして、ECU10は、前記入力されるセンサ信号
を基に、図示しないインジェクタによる燃料噴射の制
御、前記パージ弁8による燃料パージの制御などを実施
する。
【0020】ここで、FPU15は浮動小数点形式の演
算を実施する。同FPU15により演算される浮動小数
点型データは例えばIEEE754規格に従い構成さ
れ、図2に示されるようにその内訳として、1ビットの
符号部と、8ビットの指数部と、23ビットの仮数部と
を有する。仮数部が23ビットで構成される4バイトの
浮動小数点型データの場合、7桁の分解能(0.0000001
の分解能)を有するものであるが、本実施の形態では、
仮数部の上位nビットを「有効ビット数」として指定す
ることで、仮数部の分解能を必要最低限に下げることと
している。
【0021】次に、本実施の形態における作用を、パー
ジ弁8のON/OFF制御を事例として説明する。パー
ジ制御の概要としては、制御量aと判定値bとを大小比
較し、a≧bであればパージ弁8をONし、a<bであ
ればパージ弁8をOFFする。こうした基本制御の過程
において、FPU15により制御量a及び判定値bを浮
動小数点演算すると共に、浮動小数点型データの仮数部
について上位n個分の有効ビットを指定する(図2参
照)。そして、この有効ビット数nの範囲内において制
御量a及び判定値bを近似する。
【0022】図3は、パージ制御ルーチンを示すフロー
チャートであり、同ルーチンはエンジン制御ECU10
内のCPU12により例えば64ms周期で実施され
る。図3において、CPU12は、先ずステップ110
で当該パージ制御における基本制御量a1を求め、続く
ステップ120で水温補正値a2を求める。このとき、
ステップ110では、前記センサ9により検出される例
えばエンジン回転数と吸入空気量とに応じて基本制御量
a1が算出され、ステップ120では同じくセンサ9に
より検出される水温に応じて水温補正値a2が算出され
る。
【0023】次いで、CPU12は、ステップ130で
前記求めた基本制御量a1と水温補正値a2とを乗算し
て最終制御量aを求める(a=a1・a2)。この際、
a1,a2,aの各値は、FPU15により浮動小数点
型で高速演算されるようになっている。
【0024】その後、CPU12は、ステップ200で
比較関数cpm(a,b,n)をコールする。比較関数
の詳細については、図4及び図5を用いて後述するが、
その概要としては、前記求めた最終制御量aとROM1
4内に予め設定されている所定の判定値bとを大小比較
し、その比較結果に従って「真」又は「偽」の旨の判定
を行う。
【0025】その後、CPU12は、ステップ140で
前記比較関数による判定結果の真偽を判別する。判定結
果=真であれば(a≧bの場合)、CPU12は、ステ
ップ150でパージ弁8をONし、その後本ルーチンを
一旦終了する。判定結果=偽であれば(a<bの場
合)、CPU12はステップ160でパージ弁8をOF
Fし、その後本ルーチンを一旦終了する。
【0026】図4及び図5は、前記図3のステップ20
0における比較関数を示すフローチャートである。図4
において、CPU12は、先ずステップ201で最終制
御量aを符号部as と、指数部ax と、仮数部ay とに
分割し、続くステップ202で判定値bを符号部bs
と、指数部bx と、仮数部by とに分割する。
【0027】その後、CPU12は、ステップ203で
前記最終制御量aと判定値bとの各々の符号部as ,b
s が一致するか否かを判別する。as ≠bs の場合(ス
テップ203がNOの場合)、CPU12はステップ2
04に進み、as =正で且つbs =負であるか否かを判
別する。ステップ204がYESであれば、CPU12
は、ステップ205で判定結果を「真」として元の図3
のルーチンに戻る。ステップ204がNOであれば、C
PU12は、ステップ206で判定結果を「偽」として
元の図3のルーチンに戻る。
【0028】一方、as =bs の場合(ステップ203
がYESの場合)、CPU12はステップ207に進
み、最終制御量aの仮数部ay においてその(23−n
−1)ビット目が「1」であるか否かを判別する。ここ
で、「n」は仮数部ay における有効ビット数であっ
て、上記ステップ207では、前記図2の浮動小数点型
データにおいて、右端から数えて(23−n−1)ビッ
ト目が「0」か「1」かが判別される。
【0029】ステップ207がNOであれば、CPU1
2はそのままステップ209に進み、ステップ207が
YESであればステップ208を経由してステップ20
9に進む。ステップ208では、CPU12は、仮数部
ay に「2^(23-n-1) 」を加算する。これにより、仮数
部ay の(23−n)ビット目が切り上げられる。ま
た、CPU12は、ステップ209で仮数部ay の0〜
(23−n−1)ビットを全て「0」にクリアする。ス
テップ207〜209によれば、仮数部ay が有効ビッ
ト数nで近似されることとなる。
【0030】仮数部ay の近似処理を実例にて説明す
る。図6に示されるように有効ビット数nを「10」と
した場合、例えば浮動小数点型(float 型)の制御値
「0x3F800FFF(10進で1.0004882 )」〜「0x3F7FF000
(10進で0.99975586)」の間にある値は、全て「0x3F
800000(10進で1.0000000 )」として近似されるよう
になる。すなわち、 ・仮数部ay の(23−n−1)=12ビット目が
「1」の場合(例えば、図6の0x3F7FF000の場合)に
は、仮数部ay に「2^12 」が加算される(ステップ2
08)。また、仮数部ay の0〜12ビット目が強制的
に「0」にクリアされる(ステップ209)。これによ
り、「0x3F7FF000」が「0x3F800000」として近似され
る。 ・仮数部ay の(23−n−1)=12ビット目が
「0」の場合(例えば、図6の0x3F800FFFの場合)に
は、仮数部ay の0〜12ビット目が強制的に「0」に
クリアされる(ステップ209)。これにより、「0x3F
800FFF」が「0x3F800000」として近似される。
【0031】その後、CPU12は、ステップ210で
仮数部ay の23ビット目が「1」であるか否かを判別
する。仮数部ay の23ビット目が「1」の場合のみ、
CPU12は、ステップ211で指数部ax に「1」を
加算すると共に、続くステップ212で仮数部ay の2
3ビット目を「0」にする。
【0032】一方、図5のステップ213〜218で
は、前記図4のステップ207〜212と同様の手順に
て、判定値bの仮数部by を有効ビット数nにて近似す
る。各ステップを簡単に記述すれば、 ・ステップ213では、判定値bの仮数部by において
その(23−n−1)ビット目が「1」であるか否かを
判別する。 ・ステップ214では、仮数部by に「2^(23-n-1) 」
を加算する。 ・ステップ215では、仮数部by の0〜(23−n−
1)ビットを全て「0」にクリアする。 ・ステップ216では、仮数部by の23ビット目が
「1」であるか否かを判別する。 ・ステップ216がYESの場合のみ、ステップ217
で指数部bx に「1」を加算すると共に、続くステップ
218で仮数部ay の23ビット目を「0」にする。
【0033】以上の通り最終制御量a及び判定値bを有
効ビット数nにて近似した後、CPU12は、ステップ
219で最終制御量aの符号部as が正であるか否かを
判別し、as =正の場合、CPU12はステップ220
に進み、as =負の場合、ステップ225に進む。
【0034】ステップ220では、CPU12は、最終
制御量aの指数部ax と判定値bの指数部bx とを比較
して、ax >bx であるか否かを判別する。ax >bx
が成立する場合(ステップ220がYESの場合)、C
PU12はステップ221に進み、判定結果を「真」と
した後、元の図3のルーチンに戻る。
【0035】また、ax ≦bx の場合(ステップ220
がNOの場合)、CPU12はステップ222でax =
bx であるか否かを判別する。そして、ax =bx であ
ることを条件に、CPU12はステップ223に進み、
最終制御量aの仮数部ay と判定値bの仮数部by とを
比較して、ay ≧by であるか否かを判別する。ay≧
by が成立する場合(ステップ223がYESの場
合)、CPU12はステップ221に進み、判定結果を
「真」とした後、元の図3のルーチンに戻る。
【0036】前記ステップ222でax ≠bx の場合、
或いはステップ223でay <byの場合、CPU12
はステップ224に進み、判定結果を「偽」とした後、
元の図3のルーチンに戻る。
【0037】一方、ステップ225では、CPU12
は、ax <bx であるか否かを判別する。ax <bx が
成立する場合(ステップ225がYESの場合)、CP
U12はステップ221に進み、判定結果を「真」とし
た後、元の図3のルーチンに戻る。
【0038】また、ax ≧bx の場合(ステップ225
がNOの場合)、CPU12はステップ226でax =
bx であるか否かを判別する。そして、ax =bx であ
ることを条件に、CPU12はステップ227に進み、
ay ≦by であるか否かを判別する。ay ≦by が成立
する場合(ステップ227がYESの場合)、CPU1
2はステップ221に進み、判定結果を「真」とした
後、元の図3のルーチンに戻る。
【0039】前記ステップ226でax ≠bx の場合、
或いはステップ227でay >byの場合、CPU12
はステップ228に進み、判定結果を「偽」とした後、
元の図3のルーチンに戻る。
【0040】なお本実施の形態では、前記図4のステッ
プ207〜209,前記図5のステップ213〜215
が請求項記載の近似手段に相当し、このうち、ステップ
207,213が判別手段に、ステップ208,214
が切上手段に、ステップ209,215がクリア手段
に、それぞれ相当する。また、図4のステップ203,
204が第1の比較手段に、同ステップ220,225
が第2の比較手段に、同ステップ223,227が第3
の比較手段に、それぞれ相当する。
【0041】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (a)本実施の形態では、所望の分解能を持たせるべ
く、所定の有効ビット数nで最終制御量a,判定値b
(浮動小数点型データ)の仮数部を近似し、両値a,b
について各々の近似後の値を比較するようにした。かか
る場合、浮動小数点型データであっても、整数型データ
と同程度の精度でヒス幅を持たすことが可能となる。そ
の結果、浮動小数点型データを扱うECU10におい
て、所望の物理量精度の幅の中でデータを適切に扱うこ
とができる。また、制御量の変動時にも所望のヒス幅を
持って比較判定を行うことが可能となる。例えばa≧b
の時にパージ弁8をON/OFFさせるといった、汎用
的なエンジン制御において、パージ弁8がハンチングす
るといった従来技術の問題点が解消される。
【0042】(b)各値a,bの近似に際し、仮数部の
有効ビット数nの次のビットが「0」か「1」かを判別
し、仮数部の有効ビット数nの次のビットが「1」であ
れば当該ビットを「1」だけ切り上げ、仮数部の有効ビ
ット数nの次のビット以降を「0」にクリアするように
した。この構成によれば、浮動小数点型データの近似処
理が簡単に且つ的確に実施できるようになる。
【0043】(c)各値a,bの比較に際し、浮動小数
点型データの符号部、指数部及び仮数部をそれぞれに比
較判定するようにした(但し、仮数部の比較は近似
値)。この場合、浮動小数点型データの比較判定が確実
に実施できる。
【0044】なお、本発明の実施の形態は、上記以外に
次の形態にて実現できる。上記実施の形態では、図4及
び図5の比較関数の処理において、最終制御量aと判定
値bとについて各々、近似の処理を実施したが、判定値
bが固定値であれば、同判定値bの近似値を予め演算し
ておく。これにより、当該判定値bの近似の処理(図5
のステップ213〜218)が省略できる。
【0045】エンジン制御種に応じて有効ビット数nを
その都度、可変に設定する。例えば燃料噴射制御や電子
スロットル制御など、要求される制御精度が比較的高い
場合には、有効ビット数nを大きくし、逆に例えば燃料
ガスのパージ制御など、要求される制御精度が比較的低
い場合には、有効ビット数nを小さくする。これによ
り、如何なるエンジン制御においてもその制御精度を確
保しつつ、制御値に対して適切な物理量精度を設定する
ことが可能となる。
【0046】a≧bの比較結果に従い、パージ弁(アク
チュエータ)をON/OFFするような上述の制御以外
にも、本発明が適用できる。要は、制御性の向上や演算
速度の高速化を図るべく浮動小数点型データを導入する
電子制御装置において、有効ビット数の任意指定による
精度を調整することが有効となるものであれば、本発明
が随時適用できる。
【0047】上記実施の形態では、浮動小数点型データ
を近似するための構成と、該近似したデータを比較判定
するための構成とをCPU12により具体化したが、こ
れを変更する。例えばFPU15により、浮動小数点型
データを近似すると共にその近似値を比較判定する構成
としてもよい。かかる構成の場合、上記実施の形態と同
様に、所望の物理量精度の幅の中でデータを適切に扱う
ことができるのは勿論のこと、FPU15を用いて近似
及び比較の演算を行うことにより、演算の高速化が実現
できる。
【0048】上記実施の形態では、図2の如く、仮数部
の最上位ビット(23ビット目)から数えて有効ビット
数を指定したが、最下位ビット(1ビット目)から数え
て有効ビット数を指定してもよい。要は、仮数部の上位
nビットを有効ビット数として指定できる構成であれば
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるエンジン制御システ
ムの概略を示すブロック図。
【図2】浮動小数点型データの構成を示す図。
【図3】パージ制御ルーチンを示すフローチャート。
【図4】比較関数の処理を示すフローチャート。
【図5】図4に続き、比較関数の処理を示すフローチャ
ート。
【図6】仮数部の近似の処理を具体的に示す図。
【図7】整数型データと浮動小数点型データとの精度を
比較するための図。
【図8】従来技術において、整数型データと浮動小数点
型データとの精度を比較するための図。
【符号の説明】
1…エンジン、10…エンジン制御ECU(電子制御装
置)、11…マイコン、12…近似手段及び比較手段を
構成するCPU、15…FPU(浮動小数点演算プロセ
ッサ)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】符号部、指数部及び仮数部から構成される
    浮動小数点型データを演算する電子制御装置において、 所望の分解能を持たせるべく、有効となるビット数を前
    記仮数部の上位から指定し、該指定した有効ビット数に
    応じて前記仮数部を近似する近似手段を備えることを特
    徴とする電子制御装置。
  2. 【請求項2】符号部、指数部及び仮数部から構成される
    浮動小数点型データを演算する電子制御装置において、 所望の分解能を持たせるべく、有効となるビット数を前
    記仮数部の上位から指定し、該指定した有効ビット数に
    応じて前記仮数部を近似する近似手段と、 制御値と所定の判定値とについて、前記近似手段による
    近似後の値を比較する比較手段とを備えることを特徴と
    する電子制御装置。
  3. 【請求項3】前記近似手段は、 前記仮数部の有効ビット数の次のビットが「0」か
    「1」かを判別する判別手段と、 前記仮数部の有効ビット数の次のビットが「1」であれ
    ば、当該ビットを「1」だけ切り上げる切上手段と、 前記仮数部の有効ビット数の次のビット以降を「0」に
    クリアするクリア手段とからなる請求項1又は請求項2
    に記載の電子制御装置。
  4. 【請求項4】前記比較手段は、 比較対象となる2つのデータの符号部を比較する第1の
    比較手段と、 同じく比較対象となる2つのデータの指数部を比較する
    第2の比較手段と、 同じく比較対象となる2つのデータについて、前記近似
    手段により近似した仮数部を比較する第3の比較手段と
    からなる請求項2に記載の電子制御装置。
  5. 【請求項5】車両用エンジンの各種制御を司る電子制御
    装置であって、 前記有効ビット数は、前記近似手段による近似値が適用
    されるエンジン制御種に応じて設定されるものである請
    求項1又は請求項2に記載の電子制御装置。
  6. 【請求項6】符号部、指数部及び仮数部から構成される
    浮動小数点型データを演算するための浮動小数点演算プ
    ロセッサを有する電子制御装置において、 前記浮動小数点演算プロセッサは、所望の分解能を持た
    せるべく、有効となるビット数を前記仮数部の上位から
    指定し、該指定した有効ビット数に応じて前記仮数部を
    近似すると共に、該近似した値を所定の判定値と比較す
    ることを特徴とする電子制御装置。
JP10018997A 1998-01-30 1998-01-30 電子制御装置 Pending JPH11212763A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007299049A (ja) * 2006-04-27 2007-11-15 Denso Corp 演算処理装置,制御装置およびプログラム
JP2020074074A (ja) * 2009-06-19 2020-05-14 シンギュラー コンピューティング、エルエルシー コンパクトな演算処理要素を用いたプロセッシング

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