JPH1120766A - 自転車 - Google Patents

自転車

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Publication number
JPH1120766A
JPH1120766A JP18160797A JP18160797A JPH1120766A JP H1120766 A JPH1120766 A JP H1120766A JP 18160797 A JP18160797 A JP 18160797A JP 18160797 A JP18160797 A JP 18160797A JP H1120766 A JPH1120766 A JP H1120766A
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JP
Japan
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lock plate
pair
handle
bicycle
handle stem
Prior art date
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Pending
Application number
JP18160797A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Nakamura
仁 中村
Susumu Aoyama
進 青山
Tadahisa Miyashita
忠久 宮下
Satoshi Onozuka
聡 小野塚
Tetsuzou Hinata
哲三 日南田
Fumihiko Sakamoto
文彦 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HINATA DENKI KK
East Japan Railway Co
Original Assignee
HINATA DENKI KK
East Japan Railway Co
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Filing date
Publication date
Application filed by HINATA DENKI KK, East Japan Railway Co filed Critical HINATA DENKI KK
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Publication of JPH1120766A publication Critical patent/JPH1120766A/ja
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  • Steering Devices For Bicycles And Motorcycles (AREA)
  • Motorcycle And Bicycle Frame (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドルステムを折曲することなく外形をコ
ンパクトにすることができる。 【解決手段】 トップチューブ12の前輪14側端部に
設けられたヘッドチューブ18と、ヘッドチューブ18
に回動自在に取り付けられ、上端には左右のハンドルバ
ー20が形成されたハンドルステム22と、ハンドルス
テム22の下端に下方に延出するように取り付けられ、
下端間で前輪14を保持する前フォーク24とを具備す
る。ヘッドチューブ18は内部に回動自在に内輪部材5
4が設けられ、前フォーク24は直線的な管体で形成さ
れて内輪部材54の内側に互いに平行に取り付けらる。
ハンドルステム22は左右のハンドルバー20毎に独立
して一対設けられ、前フォーク24に突出入かつ回動可
能に挿着される。前フォーク24に対するハンドルステ
ム22の突出入を規制し、または規制を解除する突出入
規制機構58と、ハンドルステム22の回動を規制し、
または規制を解除する回動規制機構66を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車に関し、特
に詳細には収納時の外形をコンパクトにすることができ
る自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自転車を構成する各部分を折曲可
能な構造として、収納時には当該部分を折り曲げること
により外形を使用状態(乗車して使用する状態)よりも
コンパクトにできる自転車が種々開発されている。特に
収納時の外形をコンパクトにする必要がある折り畳み式
の自転車の場合には、一例として特公昭58-24311号に記
載されている自転車のように、長さを短くするために前
輪側と後輪側を連結するトップチューブを折曲できる構
造としたり、さらには高さを低くするために上部にハン
ドルバーが取り付けられたハンドルステムを途中から折
曲できる構造として折り畳み時の外形寸法をより小さく
する構造が採用されることが一般に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の自転車には次の様な課題が有る。特にハンドルス
テムを折曲して高さを低くし、外形をコンパクトにする
構造の自転車においては、長さは低くなるがハンドルス
テムを折曲することによりハンドルが地面に近い位置ま
で下がることから、乗車する際に手で掴むことになるハ
ンドルがフロアのゴミや地面のドロ等で汚れやすく、ま
た折り畳み作業の際や元に戻す際に上体をかがめる必要
があり、大変であるという課題もある。また、上記の折
り畳み自転車のようにトップチューブを途中で折曲して
前輪と後輪を略同じ位置にして長さを短くする構造の場
合に、通常は前輪や後輪の横に折曲されたハンドルも並
ぶ構造のため幅が広くなってしまうという課題もある。
【0004】従って、本発明は上記課題を解決すべくな
され、その目的とするところは、ハンドルステムを折曲
することなく外形をコンパクトにすることができる自転
車を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、前輪側と後輪
側を連結するトップチューブの前輪側端部に設けられた
ヘッドチューブと、該ヘッドチューブに回動自在に取り
付けられ、上端には左右のハンドルバーが形成されたハ
ンドルステムと、該ハンドルステムの下端に下方に延出
するように取り付けられ、下端間で前輪を回動自在に保
持する一対の前フォークとを具備する自転車において、
前記ヘッドチューブは、内部にヘッドチューブの中心軸
を中心に回動自在な内輪部材が設けられ、前記一対の前
フォークは直線的な管体で形成されると共に、前記内輪
部材の内側に互いに平行に取り付けられ、前記ハンドル
ステムは前記左右のハンドルバー毎に独立して一対設け
ると共に、それぞれ前記前フォークに突出入かつ回動可
能に挿着され、前記前フォークに対する前記ハンドルス
テムの突出入を規制し、または規制を解除する突出入規
制機構が設けられ、前記前フォークに対する前記ハンド
ルステムの回動を規制し、または規制を解除する回動規
制機構が設けられていることを特徴とする。これによれ
ば、突出入規制機構によって一対のハンドルステムを一
対の前フォーク内に突入させて高さを低くすることがで
きると共に、回動規制機構によって一対のハンドルステ
ムを回動させれば、各ハンドルバーを内側に揃えること
ができ、幅も狭くすることが可能となり、収納スペース
を少なくできる。
【0006】前記突出入規制機構は、具体的には前記内
輪部材から突出する前記一対の前フォークの上端縁から
対向する周面に長手方向に沿って下方に所定長だけ形成
されたスリットと、該スリットを挟むように前記各前フ
ォーク間に取り付けられた一対の連結板と、該一対の連
結板間に取り付けられ、連結板同志を接離動させて前記
スリットの間隔を広狭させる第1締付手段とで構成すれ
ば良い。
【0007】また、前記回動規制機構は、前記一対のハ
ンドルステムの各上部外周に固定され、上部端面には嵌
合凸部が形成されたロックリングと、前記一対のハンド
ルステムが摺動自在に挿通され、前記ロックリングの下
方に位置するようにハンドルステム間に架け渡された下
ロックプレートと、前記一対のハンドルステムが摺動自
在に挿通されると共に、前記ロックリングの上方に位置
するようにハンドルステム間に架け渡され、ハンドルス
テムが挿通された孔の口縁部分には前記嵌合凸部と嵌合
する嵌合凹部が形成された上ロックプレートと、該上ロ
ックプレートと前記下ロックプレートとを接近する方向
へ常時付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗し
て前記上ロックプレートと前記下ロックプレートとを離
反させるロック解除手段とで構成すれば良い。
【0008】また、前記ロック解除手段は、上端側が前
記上ロックプレートに連結されると共に、下端側が前記
下ロックプレートに摺動自在に挿通され、下ロックプレ
ートの下面から突出する下端には下ロックプレートから
の抜脱を防止する第1大径部が設けられた連結ピンを具
備し、前記付勢手段は、前記下ロックプレートの下面と
前記第1大径部との間に、前記連結ピンに外嵌されて配
され、上ロックプレートを常時下ロックプレート方向へ
付勢するコイルスプリングから成り、前記突出入規制機
構による規制を解除して前記ハンドルステムを前記前フ
ォーク内に突入させ、前記連結ピンの前記第1大径部を
前記連結板の上面に当接させると共に、さらに前記コイ
ルスプリングの付勢力に抗して前記ハンドルステムを突
入させることで連結ピンを前記下ロックプレート内に進
入させた際には、連結ピンにより前記上ロックプレート
が前記ロックリングから離反するように押し上げられる
構成とすれば、ハンドルバーを押し下げるだけで上ロッ
クプレートをロックリングから離反させることができ
る。これにより、嵌合凸部と嵌合凹部との嵌合状態を解
除できるために前フォークに対するハンドルステムの回
動のロックを解除でき、ワンタッチでハンドルバーを回
動できる。
【0009】また、前記上ロックプレートと前記下ロッ
クプレートとの間に取り付けられ、前記嵌合凸部と前記
嵌合凹部とが嵌合した状態において前記ロックリングを
上ロックプレートと下ロックプレートとで締め付ける第
2締付手段を設けると、誤って上ロックプレートと下ロ
ックプレートが付勢手段の付勢力に抗して離反し、前フ
ォークに対するハンドルステムの回動のロックが解除さ
れてしまうのを防止でき、安全性が高まる。また、前記
前輪側と後輪側は前記トップチューブのみで連結される
と共に、トップチューブにはトップチューブを途中で折
曲可能な折曲機構を設け、前記前フォークを回動させて
前記前輪を前記トップチューブの下方に移動させた状態
で前記トップチューブを折曲した際には、前輪と後輪と
が隣接して並ぶようにすれば、長さを最も短くすること
ができる。
【0010】また、前記トップチューブの前記後輪側端
部に設けられ、シートポストが突出入かつ回動可能に挿
着された管状の立てパイプと、該立てパイプに対する前
記シートポストの突出入および回動を規制し、または規
制を解除するシート固定機構と、前記立てパイプの上部
から後輪を挟むように下方へ延出する一対のシートステ
ーと、前記立てパイプの下部から後輪を挟むように後方
へ延出すると共に、前記一対のシートステーの下端側と
それぞれ連結された一対のチェーンステーとを具備し、
前記シートポストを下げて前記立てパイプ内に突入した
場合に、シートポストの下端が立てパイプの下端からペ
ダルを越えて突出するようにすれば、前輪と後輪とが隣
接して並んだ収納状態においてシートポストを含めて三
点支持が可能となり、自立させることができる。
【0011】また、前記一対のシートステーの下端側と
前記一対のチェーンステーの後端側との連結部の間に回
動自在に保持された前記後輪の車軸上に取り付けられた
フリーホイールと、前記トップチューブ若しくは前記立
てパイプに直接若しくは間接的に取り付けられたチェー
ンリングと、前記フリーホイールとチェーンリングとの
間に架け渡されるチェーンとを具備し、該チェーン内に
はチェーンステーが挿通されないことを特徴とする。こ
れによれば、後輪を着脱自在としておくだけで、ベルト
式チェーンのようにチェーンが切断できない構造のもの
であっても、フリーホイールとチェーンリングとの間に
架け渡すことができる。また、クランク軸の両端に取り
付けられたクランクと、該クランクの先端に取り付けら
れ、ペダルをクランクに回動自在に連結する回動連結材
とを具備し、前記回動連結材の一端側は前記クランクに
対して回動自在に取り付けられると共に、他端側には前
記ペダルが回動連結材のクランクに対する回動中心から
偏心した位置に該回動中心方向にのみ折り畳み可能に取
り付けられていることを特徴とする。これによれば、収
納時にはペダルを折り畳んで自転車の幅を狭くすること
ができる。また、使用時にはペダルの折り畳みを解除す
るとペダルは回動連結材に当該回動連結材の回動中心か
ら偏心した位置に取り付けられているためペダルの自重
でペダルが常に回動中心よりも下方に位置するように回
動連結材が回動し、ペダルの足を載せる面が常時上方に
向くことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自転車の好適
な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。 (全体構成)まず、図1を用いて自転車10の概要につ
いて説明する。トップチューブ12は前輪14側と後輪
16側を連結する。本発明の自転車10では、前輪14
側と後輪16側との間を折り曲げることによって収納の
際の外形をコンパクトにすることも可能な構造のため、
前輪14側と後輪16側との連結構造は一般的な自転車
では使用されているダウンチューブを省略し、簡略化し
ている。ヘッドチューブ18はトップチューブ12の前
輪14側端部に設けられている。このヘッドチューブ1
8には、上端に左右のハンドルバー20が形成されたハ
ンドルステム22がヘッドチューブ18の中心軸を中心
として回動自在に取り付けられている。ハンドルステム
22の下端には、一対の前フォーク24が間隔を空けて
略平行に取り付けられ、各前フォーク24の下端間に
は、前輪14の車軸14aが回動自在に保持されてい
る。
【0013】トップチューブ12の後輪16側には、上
部にサドル26が取り付けられたシートポスト28が突
出入かつ回動可能に挿着された管状の立てパイプ30が
設けられている。なお、シート固定機構32は、立てパ
イプ30に対するシートポスト28の突出入および回動
を規制したり、また規制を解除するための機構であり、
一般的な自転車に採用されている公知の機構、例えばボ
ルトとナットを用いた締付機構等を採用し得る。後述す
るように、本実施の形態のハンドルステム22の突出入
規制機構に使用されるワンタッチで規制・解除が可能な
締付機構を採用することもできる。一対のシートステー
34は立てパイプ30の上部から後輪16を挟むように
後方斜め下方へ延出する。また、一対のチェーンステー
36は立てパイプ30の下部から同じく後輪16を挟む
ように後方へ延出し、各後端側は一対のシートステー3
4の各下端側とそれぞれ連結される。そして、後輪16
の車軸16aは一対のシートステー34の下端側と一対
のチェーンステー36の後端側との連結部分38の間に
回動自在に保持される。また、後輪16の車軸16a上
にはフリーホイール40が取り付けられている。
【0014】トップチューブ12若しくは立てパイプ3
0には、直接若しくは間接的にチェーンリング42が回
動自在に取り付けられている。本実施の形態では一例と
してトップチューブ12の立てパイプ30側の下面と立
てパイプ30との間に架け渡された取付板44にチェー
ンリング42が取り付けられ、トップチューブ12若し
くは立てパイプ30に間接的に取り付けられる構造を採
用しているが、立てパイプ30の下端に直接取り付けて
も良いし、またトップチューブ12に取付板44を設け
てトップチューブ12のみに間接的に取り付ける構造と
しても良い。詳細にはチェーンリング42は、取付板4
4に回動自在に支持されたクランク軸46の、フリーホ
イール40と同じ側の端部に一体に取り付けられ、さら
にクランク軸46の両端には一対のクランク48が取り
付けられている。また、各クランク48の端部にはペダ
ル50が回動自在に取り付けられている。これにより、
ペダル50をこぐことでチェーンリング42が回動す
る。チェーン52はフリーホイール40とチェーンリン
グ42との間に架け渡されている。
【0015】次に、本実施の形態の特徴的な構成部分に
ついて説明する。 (ハンドルステムとフォークの構成)最初に、ハンドル
ステム22、ヘッドチューブ18および前フォーク48
の構成について図2〜図4を用いて説明する。ヘッドチ
ューブ18は図2〜図4に示すように一対の前フォーク
24の間隔よりも大径に形成されると共に、内部にはヘ
ッドチューブ18の中心軸Lを中心に回動自在な円柱状
の内輪部材54が抜脱不能に設けられている。内輪部材
54とヘッドチューブ18との間にはボールベアリング
56が配され、内輪部材54はヘッドチューブ18内で
スムーズに360度回動することができる。また、一対
の前フォーク24は直線的な管体で形成され、内輪部材
54の中心軸Lを中心とした対称位置に、それぞれ中心
軸Lと平行となるように内輪部材54の外周の内側の位
置に取り付けられている。また、ハンドルステム22は
左右のハンドルバー20毎に独立して一対設けられ、各
ハンドルステム22の外径は前フォーク24に挿入でき
るように前フォーク24の内径よりも若干小径に形成さ
れて、それぞれ前フォーク24内に突出入かつ回動可能
に挿着されている。このように、内輪部材54にハンド
ルステム22および前フォーク24が取り付けられてい
るため、本発明の自転車10ではハンドルバー20や前
輪14はヘッドチューブ18を中心に360度回転でき
る。なお、前フォーク24は完全な平行に配される必要
はなく、例えばハンドルステム22を最も引き出した状
態においてはハンドルバー20同志が接触せず、また最
もハンドルステム22を前フォーク24内に挿入した際
に、前フォーク24から突出する下端同志が接触しない
程度に、自転車10を正面から見た際にハの字状や逆ハ
の字状となるように非平行となっていても良い。また、
本実施の形態では前フォーク24は全体として直線的な
管体で形成したが、従来のように下端側が弧状に前方へ
屈曲する構造の場合でも、当該弧状部分の上方側が直線
的な管体で形成され、この直線的な管体部分にハンドル
ステム22が挿入される構造としても良い等、種々の改
変が可能である。
【0016】(ハンドルステムの突出入規制機構)ま
た、前フォーク24に対するハンドルステム22の突出
入を規制し、または規制を解除する突出入規制機構58
が設けられている。この機構58は図5や図6に示すよ
うに、一例として内輪部材54に上部を突出して取り付
けられた一対の前フォーク24の、この上部の対向する
周面に長手方向に沿って上部開口部から下方に所定長だ
け形成されたスリット60と、スリット60を挟むよう
に各前フォーク24の上部間に離間して取り付けられた
一対の連結板62と、一対の連結板62間に取り付けら
れ、連結板62同志を接離動させてスリット60の間隔
を広狭させる第1締付手段64とから成る。ここで第1
締付手段64は、一対の連結板62間に貫通して配され
たボルト64aと、ボルト64aの一端側に螺合された
ナット64bと、ボルト64bの他端側に回動自在に取
り付けられた第1レバー64cとから成る。第1レバー
64cのボルト64a側は偏心カムに形成され、第1レ
バー64cを回動させることによって、ボルト64aと
の間で一対の連結板62を挟み付けることができる。ま
た、本実施の形態では、前フォーク24の上部にスリッ
ト60を直接設けているが、前フォーク24とは別体に
スリット60が設けられた管体を設けて、この管体を内
輪部材54の上面に、管体に形成された前フォーク24
の内部空間と連通するように固定する構造としても良
い。また、本実施の形態では、ワンタッチで締付・締付
の解除が行えるように突出入規制機構58に上記の構成
を採用したが、本実施の形態の構成に代えて、公知のネ
ジ締め機構を用いても良い等、種々変更も可能である。
【0017】この構造により、第1レバー64cを操作
して一対の連結板62に圧力を加えて挟み付けると、ス
リット60の間隔が前フォーク24の弾性力に抗して狭
くなり、前フォーク24の上部の内径が小さくなってハ
ンドルステム22が締めつけられる。よって、前フォー
ク24内に挿入されたハンドルステム22の突出入が規
制される。反対に第1レバー64cを操作すると、一対
の連結板62に第1レバー64cから圧力が加わらない
ため、スリット60は通常の間隔に戻り、前フォーク2
4の上部の内径も元の内径に戻り、ハンドルステム22
の締付が解除されてハンドルステム22の突出入が可能
となる。ハンドルステム22の前フォーク24への突入
は、後述するハンドルステム22に設けられた回動規制
機構が突出入規制機構58と当接するまで行うことがで
きる。
【0018】(ハンドルステムの回動規制機構)また、
前フォーク24に対するハンドルステム22の回動を規
制し、または規制を解除する回動規制機構66がハンド
ルステム22に設けられている。この機構について図
3、図4、図7〜図9を用いて説明する。一対のハンド
ルステム22の各上部外周には、それぞれ同じ高さとな
るようにロックリング68が固定されている。ロックリ
ング68は図8に示すように筒状の外形を有し、その上
部端面には嵌合凸部68aが形成されている。本実施の
形態では嵌合凸部68aは一例として90度毎に4つ設
けられている。
【0019】ロックリング68の下方には、一対のハン
ドルステム22が摺動自在に挿通された下ロックプレー
ト70が、ロックリング68の下方に位置するようにハ
ンドルステム22間に架け渡されている。下ロックプレ
ート70はこの下方に各ハンドルステム22の外周に取
り付けられた固定リング72により、ロックリング68
との間で挟まれるようにして固定されている。下ロック
プレート70は板体に形成され、図9に示すようにハン
ドルステム22用の2つの孔70aと、後述するロック
解除手段が挿通される為の4つの孔70bと、第2締付
手段の為の孔70cとが設けられている。
【0020】ロックリング68の上方には、一対のハン
ドルステム22が摺動自在に挿通されると共に、ハンド
ルステム22間に架け渡された上ロックプレート74が
配されている。上ロックプレート74には図7に示すよ
うに、下ロックプレート70と同様にハンドルステム2
2用の2つの孔74aと、後述するロック解除手段が挿
通される為の4つの孔74bと、第2締付手段の為の孔
74cとが設けられている。さらに、ハンドルステム2
2が挿通される孔74aの下面側の口縁部分にはロック
リング68の嵌合凸部68aと嵌合する嵌合凹部74d
が嵌合凸部68aに合わせて90度ずつずらして4つ形
成されている。なお、嵌合凹部74dは上ロックプレー
ト74の上面に達する孔として形成するようにしても良
い。また、嵌合凸部68aや嵌合凹部74dの数や位置
は、ハンドルバー20を固定しようとする位置に応じ
て、位置を変更できるし、また数も最低限1つあれば良
いが、強度を考慮すると2つ以上が望ましい。上ロック
プレート74はハンドルステム22が挿通された状態
で、ハンドルステム22に沿って上下に摺動可能であ
る。
【0021】また、上ロックプレート74と下ロックプ
レート70との間には、上ロックプレート74を下ロッ
クプレート70方向へ常時付勢する付勢手段と、この付
勢手段の付勢力に抗して上ロックプレート74と下ロッ
クプレート70とを離反させるロック解除手段76が設
けられている。ロック解除手段76は、上ロックプレー
ト74と下ロックプレート70の各付勢手段76用の4
つの孔70b、74bに摺動自在に挿通され、上端側が
上ロックプレート74に連結されると共に、下ロックプ
レート70の下面から突出する下端には下ロックプレー
トからの抜脱を防止する第1大径部78aが設けられた
4本の連結ピン78で構成される。本実施の形態では、
連結ピン78はボルトとナットで構成している。また、
下ロックプレート70の下面と第1大径部78aとの間
には、連結ピン78に外嵌されて配され、連結ピン78
を介して上ロックプレート74を常時下ロックプレート
70方向へ付勢する付勢手段としてのコイルスプリング
80が取り付けられている。なお、本実施の形態では下
ロックプレート70を支えるために固定リング72を使
用しているが、コイルスプリング80により上ロックプ
レート74と下ロックプレート70が双方ともロックリ
ング68に密着するように付勢されているため、固定リ
ング72を用いなくとも良い。
【0022】また、上ロックプレート74と下ロックプ
レート70との間には、ロックリング68の嵌合凸部6
8aと上ロックプレート74の嵌合凹部74dが嵌合し
た状態を保持するための第2締付手段82が取り付けら
れている。この第2締付手段82は安全性の確保のため
に設けられたものであり、コイルスプリング80の付勢
力が大きく、意識的に上ロックプレート74と下ロック
プレート70とを離反させない限り、容易に離反しなけ
れば設けなくとも良い。この第2締付手段82は、本実
施の形態では一例として、上ロックプレート74と下ロ
ックプレート70の各第2締付手段82用の1つの孔7
0c,74cに摺動自在に挿通され、下ロックプレート
70の下面から突出する下端に抜脱防止用の第2大径部
84aが形成された締付ピン84を有している。また、
上ロックプレート74の上面から突出する締付ピン84
の上端に回動自在に取り付けられ、締付ピン84側の形
状が偏心カムに形成された第2レバー86を有してい
る。第2締付手段82の作用は、第1締付手段64の作
用と同様であり、第2レバー86を回動させることによ
り、第2レバー86の偏心カムで上ロックプレート74
を下ロックプレート70方向へ押動し、上ロックプレー
ト74と下ロックプレート70との間で嵌合凸部68a
と嵌合凹部74dとが嵌合した状態のロックリング68
を挟み込み、この嵌合状態を保持する機能を有する。な
お、ロックリング68に嵌合凹部74dを設け、上ロッ
クプレート74に嵌合凸部68aを設ける構成としても
良い。また、本実施の形態では、ワンタッチで回動の規
制・回動規制の解除が行えるように回動規制機構66に
上記の構成を採用したが、本実施の形態の構成に代えて
種々変更も可能である。
【0023】この回動規制機構66の動作について図2
〜図4を用いて説明する。まず、人が自転車10に乗車
する際には、左右のハンドルバー20が図2に示すよう
に自転車10の側方に位置する状態で、上ロックプレー
ト74の嵌合凹部74dにロックリング68の嵌合凸部
68aが嵌合している。この状態を図で示すと、図7に
示す嵌合凹部74dに対し、図8(a)に示す位置に嵌
合凸部68aがある。嵌合凸部68aと嵌合凹部74d
の形成位置はハンドルバー20を左右に広げて自転車1
0を乗車可能とした状態で双方が嵌合する位置に予め設
定されている。ロックリング68はハンドルバー20と
一体的に形成されたハンドルステム22の外周に固定さ
れているため、ロックリング68と上ロックプレート7
4が嵌合した状態ではハンドルステム22は上ロックプ
レート74に対して回動せず、よってハンドルバー20
もこの状態が保持される(ロック状態)。また、上ロッ
クプレート74は常時コイルスプリング80により下ロ
ックプレート70方向へ付勢されているため、容易に嵌
合状態が解除されることはないが、乗車の際には安全の
ために第2レバー86を操作して、下ロックプレート7
0との間でロックリング68を挟み込んだ状態で上ロッ
クプレート74の移動を規制しておく。これにより、外
力が不用意に上ロックプレート74に加わってもハンド
ルステム22、ハンドルバー20が回動することを防止
できる。
【0024】次に、ハンドルバー20を回動させる場合
には、まず突出入規制機構58の第1レバー64cを操
作し、前フォーク24へのハンドルステム22の突出入
を可能とする。この状態で図3に示すようにハンドルバ
ー20を持ってハンドルステム22を前フォーク24内
に突入させ、各連結ピン78の第1大径部78aを連結
板62の上面に当接させる。続いて、図4に示すように
第2レバー86を回動させて上ロックプレート74の下
方への押動を解除する。さらに、ハンドルバー20を下
方に押すと、コイルスプリング80の付勢力に抗してロ
ックリング68と固定リング72により挟持された下ロ
ックプレート70がハンドルステム22と共に下方へ移
動する。ハンドルステム22は前フォーク24内に進入
する。なお、固定リング72を用いない場合においては
ロックリング68により下ロックプレート70がハンド
ルステム22と共に下方へ移動し、やはりハンドルステ
ム22は前フォーク24内に進入する。一方、上ロック
プレート74は連結ピン78の上端に固定されているた
め、連結ピン78の第1大径部78aが連結板62と当
接した後にはハンドルステム22と共には下方に移動し
ない。
【0025】このため、上ロックプレート74と下ロッ
クプレート70とが離反し、上ロックプレート74とロ
ックリング68との間に隙間が生じる。そして連結ピン
78の長さを当該隙間が生じた状態で上ロックプレート
74の嵌合凹部74dとロックリング68の嵌合凸部6
8aの嵌合が解除される状態に設定しておけば、各ハン
ドルバー20の回動が可能となる(ロック解除状態)。
図7に示す嵌合凹部74dに対してロックリング68の
嵌合凸部68aは図8(b)に示す位置となる。また、
この状態からハンドルバー20の下方への押動を停止す
ると、連結ピン78に外嵌されたコイルスプリング80
の付勢力により、連結板62に対して下ロックプレート
70を介してハンドルステム22が上方へ移動してロッ
クリング68の上端が上ロックプレート74の下面に押
しつけられる。よって、ハンドルバー20を若干回動さ
せれば、容易に上ロックプレート74の嵌合凹部74d
にロックリング68の嵌合凸部68aが嵌合される。な
お、上述の実施の形態では、ロックリング68と上ロッ
クプレート74との間において、嵌合凹部74dと嵌合
凸部68aが嵌合状態若しくは非嵌合状態となることに
よってハンドルステム22が非回動状態若しくは回動状
態となるのであるが、ロックリング68と下ロックプレ
ート70との間に嵌合凹部74dと嵌合凸部68aを設
けるようにしても良い。また、ロック解除手段に連結ピ
ン78を用いたのは、ハンドルステム22を下方に押し
下げながら簡単に嵌合凹部74dと嵌合凸部68aとの
嵌合を解除するためであり、上ロックプレート74と下
ロックプレート70とを離反させる機能を有し、特にロ
ックリング68と離反してロックリング68との嵌合状
態を解除できるものであれば他の機構であったも良い。
【0026】(トップチューブの折曲機構)また、本実
施の形態の自転車10では前輪14側と後輪16側はト
ップチューブ12のみで連結され、このトップチューブ
12にはトップチューブ12を途中で2つに折曲可能な
折曲機構88が設けられている。この折曲機構88には
種々の公知の技術を採用し得る。本実施の形態の折曲機
構88について図10と図11を用いて説明する。2つ
に分断されたトップチューブ12の前輪14側の分断部
分には第1フランジ88aが形成され、また後輪16側
の分断部分には第2フランジ88bが形成され、第1フ
ランジ88aおよび第2フランジ88bがシャフト88
cにより回動自在に連結されてヒンジ構造に構成されて
いる。各フランジ88a,88bは分断されたトップチ
ューブ12が一直線となる位置において連結されなけれ
ばならないため、ロック機構が設けられている。
【0027】このロック機構は、第1フランジ88aの
シャフト88cが挿通された端部と反対側の端部に形成
された掛止爪88dと、同じく第2フランジ88bのシ
ャフト88cが挿通された端部と反対側の端部に取り付
けられた掛止フック部材88eとから構成されている。
また、掛止フック部材88eは第2フランジ88bの端
部に回動自在に取り付けられ、同じ端部側に設けられた
バネ88fにより常時非開放方向(図11中の矢印A方
向)へ付勢されている。また、掛止フック部材88eと
掛止爪88dの双方の先端外面B,Cは斜面に形成され
ており、第1フランジ88aを第2フランジ88bに密
着させる際に掛止爪88dと当接した掛止フック部材8
8eがバネ88fの付勢力に抗して矢印Aと反対方向へ
回動しながら掛止爪88dを乗り越えて、掛止爪88d
と掛止できる構造となっている。掛止状態は図10に示
す。なお、掛止状態、すなわちロック状態を解除する際
には、手で掛止フック部材88eを矢印Aと反対方向へ
回動しながら第1フランジ88aと第2フランジ88b
を離反させれば良い。
【0028】また、本実施の形態では、前フォーク24
を自転車10の使用状態から180度回動させて前輪1
4をトップチューブ12の下方に移動させた状態で、折
曲機構88によってトップチューブ12を最大限(約1
80度)折曲させた際には、前輪14と後輪16とが隣
接して並ぶようにトップチューブ12の折曲位置や、折
曲角度が設定されている。
【0029】(折り畳み手順)次に、実際に自転車10
を乗車可能な状態から収納する状態へ折り畳む手順を図
1、図12〜図14を用いて順を追って説明する。図1
の状態が乗車可能な状態である。この状態で、突出入規
制機構58の第1レバー64cを操作し、前フォーク2
4へのハンドルステム22の突出入を可能とする。そし
てハンドルバー20を持ち、ハンドルステム22を前フ
ォーク24内に突入させながら下方へ押し下げ、各連結
ピン78の第1大径部78aを連結板62の上面に当接
させる。次に、さらにハンドルバー20を下方へ押し下
げ、上ロックプレート74とロックリング68との嵌合
状態を解除し、各ハンドルバー20をそれぞれ前方へ回
動させて揃える。これにより、図12の状態となる。
【0030】次に、ハンドルステム22、前フォーク2
4および前輪14全体をヘッドチューブ18に対して1
80度回動させて図13の状態とする。さらに、シート
固定機構32を操作してサドル26が取り付けられたシ
ートポスト28を立てパイプ30内に突入させつつ18
0度回転させる。そして、折曲機構88を操作してトッ
プチューブ12を180度折曲する。この状態が図14
に示す状態であるが、図に示すように前輪14と後輪1
6とが隣接して並び、またハンドルバー20とサドル2
6とが干渉しない状態で下げられてコンパクトな外形と
なる。さらに、サドル26を下げるべくシートポスト2
8を立てパイプ30内に突入させた際に、シートポスト
28の下端が立てパイプ30の下端からペダル50を越
えてさらに下方に突出し、前輪14や後輪16の先端部
分と略同じ位置となる。これにより、収納状態となった
自転車10は、前輪14および後輪16と共に、突出し
たシートポスト28の下端で三点支持され、自立できる
ようになり、便利である。この状態から乗車できる状態
とする場合には逆の手順で操作をすれば良い。
【0031】(チェーンの取付構造)次に、本実施の形
態の自転車10では、後輪16の車軸16a上に取り付
けられたフリーホイール40とチェーンリング42との
間に架け渡されるチェーン52内には、チェーンステー
36が挿通されない構造となっている点が特徴である。
具体的に、図15と図16を用いて説明する。一対のシ
ートステー34と一対のチェーンステー36の一対の連
結部分38の内の一方(自転車10に対してチェーンリ
ング42と同じ側に位置する一方)は、図16に示すよ
うに金属板材を断面コ字状に形成され、後輪16の車軸
16aが装着される取付溝38aが中央部から後部端縁
に至るように形成されている。そして、後輪16の車軸
16aが図15に示すように、この取付溝38aに回動
自在に取り付けられた際には、この車軸16aに取り付
けられるフリーホイール40はコ字状の連結部分38で
挟まれた領域内に位置する。また、チェーンリング42
はこの連結部分38から所定角度で広がるシートステー
34とチェーンステー36の各延長線D,Eで挟まれる
領域に位置している。
【0032】この構造により、チェーン52が例えばベ
ルトチェーンのように途中で切ったり、繋いだりできな
い構造のものであっても、後輪16のフリーホイール4
0にチェーン52の一方を掛けた状態で、チェーン52
の他方側をシートステー34とチェーンステー36およ
び立てパイプ30で形成される三角の領域を通してチェ
ーンリング42に掛けることが可能となる。従来のチェ
ーン52は通常は、チェーン52内にチェーンリング4
2側のチェーンステー36が挿通されているのが一般的
であり、後輪16側のフリーホイール40とチェーンリ
ング42間にチェーン52を掛け渡そうとする場合に
は、一旦チェーン52を切って、内側にチェーンステー
36が挿通された状態で再度チェーン52を接続する必
要があったが、本実施の形態の自転車10では、この作
業が不要となり、ベルトチェーン52を使用することが
できるようになった。
【0033】また、上記の実施の形態では、前輪14側
と後輪16側はトップチューブ12のみで連結され、こ
のトップチューブ12が折曲機構88によって折曲でき
る構造を有する自転車10、いわゆる折り畳み自転車に
ついて説明したが、このような折曲機構88を持たない
自転車においても、上記実施の形態のハンドルステム2
2、ヘッドチューブ18、前フォーク24を用いると、
一対のハンドルステム22を一対の前フォーク24内に
突入させて高さを低くすることができると共に、回動規
制機構を操作して一対のハンドルステム22を回動させ
れば、各ハンドルバー20を内側に揃えることができ、
自転車の幅も狭くすることが可能となり、収納スペース
を少なくできる。
【0034】また、上記の実施の形態で説明した、後輪
16の車軸16a上に取り付けられたフリーホイール4
0とチェーンリング42との間に架け渡されるチェーン
52内には、チェーンステー36が挿通されない構造も
また、折り畳み式でない通常の自転車にも応用ができ、
チェーンの切断・接続作業を不要にすることができる。
また、上述した各構成要素の内、強度を必要とする自転
車の基本的な骨格を形成するもの、すなわちトップチュ
ーブ12、ヘッドチューブ18、ハンドルステム22、
ハンドルバー20、前フォーク24、シートポスト2
8、立てパイプ30、クランク48、シートステー3
4、チェーンステー36等については一般の自転車と同
様に軽量な金属材料を使用する。また、突出入規制機構
58や回動規制機構66の構成要素に関しても軽量な金
属材料が使用される。
【0035】(ペダルの取付構造)ペダル50のクラン
ク48への取付構造を図17と図18を用いて説明す
る。従来から折り畳み自転車のように収納の際の外形を
コンパクトにする必要があるものに関しては図17に示
すようにペダル50を折り畳める構造として収納時の幅
をなるべく狭くできるような構造を採用している。従来
の折り畳み構造について概要を説明すると、クランク軸
46の両端に取り付けられたクランク48と、クランク
48の先端に取り付けられ、ペダル50をクランク48
に回動自在に連結する回動連結材90とを具備してい
る。この回動連結材90は、クランク48に一端側が螺
合され、クランク48に対して直交するように取り付け
られたペダルシャフト92と、ペダルシャフト92の他
端側にペダルシャフト92の軸芯Hを中心に回動自在に
取り付けられた回動体94とから成る。回動体94は一
例としてボールベアリング96を介してペダルシャフト
92に取り付けられ、回動自在となっている。
【0036】そしてペダル50はこの回動体94に図1
7に示すように、ペダルシャフト92の軸芯H上の位置
(一点鎖線で示す)とクランク48と略平行となる位置
(実線で示す)との間でのみ折り畳めるように連結シャ
フト98を中心として回動可能となっている。逆方向に
回動しないようにする構造としては、一例として回動体
94にペダル50と干渉して回動を規制する不図示のス
トッパ等を設ける構造がある。さらに、軸芯Hを中心と
してペダル50の折り畳み方向Jと逆の方向Kの回動体
94の外壁面には重り100が軸芯Hに対して偏心した
位置に取り付けられている。この構造により、ペダル5
0が折り畳めて収納時の自転車の幅を狭くできると共
に、使用時においてペダル50を方向Kに回動させて軸
芯H上に戻した場合には重り100によって重り100
が軸芯Hよりも下方に位置するように回動体94が回動
し、ペダル50の足を載せる面が上に向いた状態で停止
する。この状態ではペダル50に足を載せてもペダル5
0は下方には回動しないので、ペダル50を漕いで自転
車を使用することができる。
【0037】しかしながら、この従来の構造では、ペダ
ル50の足を載せる面を自動的に上に向けるための重り
100が必要となり、自転車の軽量化にとってはマイナ
ス要因となる。そこで本発明に係るペダルの取付構造で
は、重り100を省いてもペダル50の足を載せる面が
自動的に上に向く構造とした。
【0038】その構造について図18を用いて説明す
る。なお、従来の構造と同じ構成要素に関しては同じ符
号を付し、説明は省略する。特徴点は、回動連結材90
を一つの部材で構成すると共に、その一端側をクランク
48に対して回動自在に取り付け、他端側にペダル50
が回動連結材90のクランク48に対する回動中心Hか
ら偏心した位置Mに回動中心H方向にのみ折り畳み可能
に取り付けられている点にある。具体的には、回動連結
材90を中途部分で折曲し、その他端側を回動中心Hか
らずらす。そして、この他端側にペダル50を連結シャ
フト98を中心として回動中心H方向にのみ回動可能に
取り付けている。逆方向への回動を防止する構造は上述
した従来と同様のストッパを用いることで実現できる。
これによれば、収納時にはペダル50を折り畳んで自転
車の幅を狭くすることができる。また、使用時にはペダ
ル50の折り畳みを解除するとペダル50は回動連結材
90の回動中心Hから偏心した位置Mに取り付けられて
いることから、ペダル50の自重により回動連結材90
が回動してペダル50が常に回動中心Hよりも下方に位
置するようになる。よって、ペダル50の足を載せる面
が常時上方に向くことができるから、ペダル50に足を
載せた際にペダル50が下方に折り畳まれてしまうとい
う不具合を確実に防止でき、かつ重り100を用いない
ために自転車の軽量化が可能となるという効果がある。
【0039】以上、本発明の好適な実施例について種々
述べてきたが、本発明は上述する実施例に限定されるも
のではなく、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変
を施し得るのはもちろんである。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る自転車を用いると、突出入
規制機構によって一対のハンドルステムを一対のフォー
ク内に突入させて高さを低くすることができると共に、
回動規制機構によって一対のハンドルステムを回動させ
れば、各ハンドルバーを内側に揃えることができ、幅も
狭くすることが可能となり、収納スペースを少なくでき
る。さらに、前輪側と後輪側をトップチューブのみで連
結し、トップチューブにはトップチューブを途中で折曲
可能な折曲機構を設け、トップチューブを折曲した際に
前輪と後輪とが隣接して並ぶようにすれば、収納時の長
さを最も短くすることができる。さらに、トップチュー
ブを折曲して前輪と後輪とが隣接して並ぶようにすると
共に、シートポストを立てパイプ内に突入させた際、シ
ートポストの下端がペダルを越えて下方に突出するよう
にすれば、前輪と後輪とが隣接して並んだ収納状態にお
いてシートポストを含めて三点支持が可能となり、収納
状態とした自転車を自立させることができ、片付け等を
行った場合に倒れず、便利であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自転車の一実施形態を示す側面図
である(乗車可能時)。
【図2】図1の正面から見た説明図である。
【図3】図1のハンドルステムの前フォーク内への突出
入構造を示す正面から見た説明図である(突入を開始し
た状態)。
【図4】図1のハンドルステムの前フォーク内への突出
入構造を示す正面から見た説明図である(突入が終了し
た状態)。
【図5】突出入規制機構を説明するための図2のF−F
矢視図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】回動規制機構の上ロックプレートの底面図であ
る。
【図8】回動規制機構のロックリングの平面図であり、
(a)は図7の上ロックプレートと嵌合する状態を示
し、(b)は図7の上ロックプレートと嵌合しない状態
を示す。
【図9】回動規制機構の下ロックプレートの平面図であ
る。
【図10】折曲機構を示す平面図である(ロックした状
態)。
【図11】折曲機構を示す平面図である(ロックが解除
された状態)。
【図12】乗車できる状態からハンドルステムを前フォ
ークに収納し、ハンドルバーを前方向へ回動させて揃え
た状態を示す説明図である。
【図13】図12の状態からハンドルステム、前輪全体
を180度回転させ、前輪をトップチューブの下方へ移
動させた状態を示す説明図である。
【図14】図13の状態から折曲機構を操作してトップ
チューブを折曲し、自転車を完全に収納状態とした説明
図である。
【図15】チェーンの掛け渡し構造を示す要部側面図で
ある。
【図16】連結部分38の構造を示す拡大説明図であ
る。
【図17】折り畳み式のペダルの従来の取付構造を示す
説明図である。
【図18】本発明に係る折り畳み式のペダルの取付構造
を示す説明図である。
【符号の説明】
10 自転車 12 トップチューブ 14 前輪 16 後輪 18 ヘッドチューブ 20 ハンドルバー 22 ハンドルステム 24 前フォーク 54 内輪部材 58 突出入規制機構 66 回転規制機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 忠久 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 小野塚 聡 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 日南田 哲三 長野県長野市大字鶴賀権堂町2210番地イ号 日南田電気株式会社内 (72)発明者 坂本 文彦 長野県長野市大字鶴賀権堂町2210番地イ号 日南田電気株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪側と後輪側を連結するトップチュー
    ブの前輪側端部に設けられたヘッドチューブと、該ヘッ
    ドチューブに回動自在に取り付けられ、上端には左右の
    ハンドルバーが形成されたハンドルステムと、該ハンド
    ルステムの下端に下方に延出するように取り付けられ、
    下端間で前輪を回動自在に保持する一対の前フォークと
    を具備する自転車において、 前記ヘッドチューブは、内部にヘッドチューブの中心軸
    を中心に回動自在な内輪部材が設けられ、 前記一対の前フォークは直線的な管体で形成されると共
    に、前記内輪部材の内側に互いに平行に取り付けられ、 前記ハンドルステムは前記左右のハンドルバー毎に独立
    して一対設けると共に、それぞれ前記前フォークに突出
    入かつ回動可能に挿着され、 前記前フォークに対する前記ハンドルステムの突出入を
    規制し、または規制を解除する突出入規制機構が設けら
    れ、 前記前フォークに対する前記ハンドルステムの回動を規
    制し、または規制を解除する回動規制機構が設けられて
    いることを特徴とする自転車。
  2. 【請求項2】 前記突出入規制機構は、 前記内輪部材から突出する前記一対の前フォークの上端
    縁から対向する周面に長手方向に沿って下方に所定長だ
    け形成されたスリットと、 該スリットを挟むように前記各前フォーク間に取り付け
    られた一対の連結板と、 該一対の連結板間に取り付けられ、連結板同志を接離動
    させて前記スリットの間隔を広狭させる第1締付手段と
    を具備することを特徴とする請求項1記載の自転車。
  3. 【請求項3】 前記回動規制機構は、 前記一対のハンドルステムの各上部外周に固定され、上
    部端面には嵌合凸部が形成されたロックリングと、 前記一対のハンドルステムが摺動自在に挿通され、前記
    ロックリングの下方に位置するようにハンドルステム間
    に架け渡された下ロックプレートと、 前記一対のハンドルステムが摺動自在に挿通されると共
    に、前記ロックリングの上方に位置するようにハンドル
    ステム間に架け渡され、ハンドルステムが挿通された孔
    の口縁部分には前記嵌合凸部と嵌合する嵌合凹部が形成
    された上ロックプレートと、 該上ロックプレートと前記下ロックプレートとを接近す
    る方向へ常時付勢する付勢手段と、 該付勢手段の付勢力に抗して前記上ロックプレートと前
    記下ロックプレートとを離反させるロック解除手段とを
    具備することを特徴とする請求項1または2記載の自転
    車。
  4. 【請求項4】 前記ロック解除手段は、上端側が前記上
    ロックプレートに連結されると共に、下端側が前記下ロ
    ックプレートに摺動自在に挿通され、下ロックプレート
    の下面から突出する下端には下ロックプレートからの抜
    脱を防止する第1大径部が設けられた連結ピンを具備
    し、 前記付勢手段は、前記下ロックプレートの下面と前記第
    1大径部との間に、前記連結ピンに外嵌されて配され、
    上ロックプレートを常時下ロックプレート方向へ付勢す
    るコイルスプリングから成り、 前記突出入規制機構による規制を解除して前記ハンドル
    ステムを前記フォーク内に突入させ、前記連結ピンの前
    記第1大径部を前記連結板の上面に当接させると共に、
    さらに前記コイルスプリングの付勢力に抗して前記ハン
    ドルステムを突入させることで連結ピンを前記下ロック
    プレート内に進入させた際には、連結ピンにより前記上
    ロックプレートが前記ロックリングから離反するように
    押し上げられることを特徴とする請求項3記載の自転
    車。
  5. 【請求項5】 前記上ロックプレートと前記下ロックプ
    レートとの間に取り付けられ、前記嵌合凸部と前記嵌合
    凹部とが嵌合した状態において前記ロックリングを上ロ
    ックプレートと下ロックプレートとで締め付ける第2締
    付手段を具備することを特徴とする請求項3または4記
    載の自転車。
  6. 【請求項6】 前記前輪側と後輪側は前記トップチュー
    ブのみで連結されると共に、トップチューブにはトップ
    チューブを途中で折曲可能な折曲機構が設けられ、 前記前フォークを回動させて前記前輪を前記トップチュ
    ーブの下方に移動させた状態で前記トップチューブを折
    曲した際には、前輪と後輪とが隣接して並ぶことを特徴
    とする請求項1、2、3、4または5記載の自転車。
  7. 【請求項7】 前記トップチューブの前記後輪側端部に
    設けられ、シートポストが突出入かつ回動可能に挿着さ
    れた管状の立てパイプと、 該立てパイプに対する前記シートポストの突出入および
    回動を規制し、または規制を解除するシート固定機構
    と、 前記立てパイプの上部から後輪を挟むように下方へ延出
    する一対のシートステーと、 前記立てパイプの下部から後輪を挟むように後方へ延出
    すると共に、前記一対のシートステーの下端側とそれぞ
    れ連結された一対のチェーンステーとを具備し、 前記シートポストを下げて前記立てパイプ内に突入した
    場合に、シートポストの下端が立てパイプの下端からペ
    ダルを越えて突出することを特徴とする請求項6記載の
    自転車。
  8. 【請求項8】 前記一対のシートステーの下端側と前記
    一対のチェーンステーの後端側との連結部の間に回動自
    在に保持された前記後輪の車軸上に取り付けられたフリ
    ーホイールと、 前記トップチューブ若しくは前記立てパイプに直接若し
    くは間接的に取り付けられたチェーンリングと、 前記フリーホイールとチェーンリングとの間に架け渡さ
    れるチェーンとを具備し、該チェーン内にはチェーンス
    テーが挿通されないことを特徴とする請求項7記載の自
    転車。
  9. 【請求項9】 クランク軸の両端に取り付けられたクラ
    ンクと、 該クランクの先端に取り付けられ、ペダルをクランクに
    回動自在に連結する回動連結材とを具備し、 前記回動連結材の一端側は前記クランクに対して回動自
    在に取り付けられると共に、他端側には前記ペダルが回
    動連結材のクランクに対する回動中心から偏心した位置
    に該回動中心方向にのみ折り畳み可能に取り付けられて
    いることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7または8記載の自転車。
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