JPH11206690A

JPH11206690A - 食器洗い乾燥機の小物カゴ

Info

Publication number: JPH11206690A
Application number: JP1151398A
Authority: JP
Inventors: Sadaaki Yokota; 定明横田; Zenichi Kawada; 善一川田; Masayuki Tsubosaki; 昌幸壺崎; Takaaki Isshiki; 孝明一色; Tomoo Inoue; 智雄井上
Original assignee: Zojirushi Corp
Current assignee: Zojirushi Corp
Priority date: 1998-01-23
Filing date: 1998-01-23
Publication date: 1999-08-03

Abstract

(57)【要約】【課題】箸等の小物に付着したご飯粒や水を残留させ
ることなく、また、箸等の小物を洗浄漕内に脱落させる
ことなく、成形金型の簡素化を図り、コストダウンを図
る。【解決手段】洗浄漕内に食器類と箸等の小物類を収容
し、食器類や小物類を洗浄、すすぎ、乾燥する食器洗い
乾燥機１の小物カゴ１０において、小物カゴは、外壁部
および底壁部に複数の貫通孔１４，１８を備えた上面開
口の箱体であり、外壁部１１に底壁部１２から所定間隔
をもって突出部１５を設けるとともに、突出部の下部の
底壁部の縁部にスリット１９を設ける。そして、底壁部
のスリットの幅を、突出部の突出長さより僅かに大きく
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、食器洗い乾燥機の
小物カゴに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の食器洗い乾燥機の小物カゴは、
食器類を配置する食器カゴに加えて、箸、スプーン、フ
ォーク等の小物を収容する小物カゴが設けられている。
この小物カゴは、洗浄水の水切れをよくするとともに小
物に付着していたご飯粒等が残留することなく、前記洗
浄漕内に洗い落とせるようにするために、種々の工夫が
なされている。例えば、特開平８−１６８４６１号公報
では、図９に示すように、貫通孔１００ａを備えた底板
１００に所定間隔をもって複数の支柱１０１を突設し、
隣接する支柱１０１，１０１の間に水平桟１０２を架設
した小物カゴを提供している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記小物カゴは、箸等
の小物を洗浄漕内に脱落させることなく、上下の水平桟
１０２，１０２の間から水とともにご飯粒を洗浄漕内に
落とし、これらが小物カゴ内に残留するのを確実に防止
することはできるが、一体成形するには成形金型が複雑
になるため、コスト高になるという問題があった。そこ
で、本発明では、箸等の小物に付着したご飯粒や水を残
留させることなく、また、箸等の小物を洗浄漕内に脱落
させることなく、成形金型の簡素化を図り、コストダウ
ンを図ることができる食器洗い乾燥機の小物カゴを提供
することを課題とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の食器洗い乾燥機の小物カゴは、洗浄漕内に
食器類と箸等の小物類を収容し、前記食器類や小物類を
洗浄、すすぎ、乾燥する食器洗い乾燥機の小物カゴにお
いて、前記小物カゴは、外壁部および底壁部に複数の貫
通孔を備えた上面開口の箱体であり、前記外壁部に底壁
部から所定間隔をもって突出部を設けるとともに、該突
出部の下方の前記底壁部の縁部にスリットを設けたもの
である。

【０００５】前記食器洗い乾燥機の小物カゴによれば、
前記突出部と底壁部の縁との間に大きな隙間が形成され
るため、この隙間から箸等に付着していたご飯粒を洗浄
漕内に落とすことができるとともに、洗浄水等を確実に
排水することができる。また、前記隙間は、箸等の小物
を配置時ときの角度からすれば、小さい隙間になるた
め、小物を外部に脱落させることはない。

【０００６】前記小物カゴでは、前記底壁部のスリット
の幅を、前記突出部の突出長さより僅かに大きくし、一
対の上下金型だけで成形できるようにするとともに、小
物の脱落を確実に防止できるようにすることが好まし
い。具体的に、突出部と底壁部との間隔は、３ｍｍ以
上、７ｍｍ以下で、底壁部のスリットの幅は、２．５ｍ
ｍ以上で、突出部の突出端との間に形成される隙間が１
ｍｍ以下となるようにすることが好ましい。また、前記
突出部に下方傾斜する斜面を設け、突出部上に水やご飯
粒が残留するのを確実に防止することが好ましい。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図１は本発明の小物カゴ１０を収容
させた食器洗い乾燥機１を示す。この食器洗い乾燥機１
は、図１および図２に示すように、開閉可能に密閉する
蓋体２ａを有するケーシング２の内部に、食器類を収容
する洗浄漕３と、該洗浄漕３に洗浄水およびすすぎ水を
噴射するノズル４と、該ノズル４に前記洗浄水およびす
すぎ水を循環供給するポンプ５と、前記水を加熱する加
熱ヒータ６とを備えている。

【０００８】そのうち、前記洗浄漕３には、内部に食器
カゴ２０が収容され、この食器カゴ２０に各種の食器類
が配置されるようになっている。また、この洗浄漕３に
は、図中右側背部に前記ポンプ５の収容部が形成されて
おり、この収容部上に前記小物カゴ１０を配設するため
の取付部材８が配設されている。

【０００９】前記小物カゴ１０は、図３（Ａ），
（Ｂ），（Ｃ），（Ｄ），（Ｅ）に示すように、ポリプ
ロピレン等の合成樹脂によって一体成形された上面開口
の箱体であり、前後左右の壁からなる外壁部１１と、底
壁部１２と、これらを連続させるリブ１３とを備えてい
る。

【００１０】前記外壁部１１には上下方向に延びる複数
の貫通孔１４が形成されている。この外壁部１１の前後
壁の内面には、底壁部１２から約３ｍｍの間隔をあけて
突出部１５が設けられている。この突出部１５の突出長
さは、後述する底壁部１２のスリット１９の幅より僅か
に小さくなるようにされている。また、この突出部１５
の上面には、内側に向かって下方傾斜する斜面１５ａが
設けられ、該突出部１５上にご飯粒や水が残るのを防止
している。また、外壁部１１の略中央の外周部には、前
記食器洗い乾燥機１に配置するための段部１６が形成さ
れている。

【００１１】前記底壁部１２は、格子状をなすように複
数の貫通孔１８が形成されたものである。前記底壁部１
２には、前記突出部１５の下方に位置する縁部に約２．
５ｍｍの幅のスリット１９が設けられている。このスリ
ット１９の内面は、前記外壁部１１の内面と面一になっ
ている。そのため、前記外壁部１１と底壁部１２には角
部が形成されていない。

【００１２】前記小物カゴ１０では、図３（Ｅ）に示す
ように、前記突出部１５の端部と底壁部１２の縁との間
に隙間Ｓが形成されることになり、この隙間Ｓの上下方
向の寸法ｓ１は３ｍｍ以上で、ご飯粒の大きさ（幅）よ
り大きいものである。しかし、この隙間Ｓは、図３
（Ｃ）に一点鎖線で示すように、箸等の小物を収容した
状態である斜め方向の寸法ｓ２は約２ｍｍの間隔であ
り、箸、スプーン、フォーク等の小物の柄より小さい寸
法である。そのため、前記隙間Ｓからは、ご飯粒と水の
みを脱落させることができ、箸等の小物は脱落するのを
確実に防止することができる。また、前記スリット１９
の幅ｗは、突出部１５の突出長さより僅かに大きくされ
ているため、前記小物カゴ１０を形成するための金型
は、突出部１５と底壁部１２の縁に重なる部分が無いた
め、一対の上下金型で成形できるようになる。

【００１３】前記食器カゴ２０はワイヤを接合してな
り、図４に示すように、下部の格子部材２１に、食器類
を支持するための多数の支持部材２２を突設したもので
ある。また、この食器カゴ２０の上部には、前記小物カ
ゴ１０に入りきらない小物やコップ等を配置する小物載
置カゴ２５（図８に示す。）を設置するための略Ｙ字形
状の４つの設置部２３が設けられている。

【００１４】前記支持部材２２は、図５（Ａ），（Ｂ）
に示すように、前記格子部材２１の所定位置に設けた取
付穴２１ａに差し込むことによって着脱可能に取り付け
るようにされている。このようにすれば、図示のよう
に、支持部材２２の長さを変更することができるため、
各種食器類の形状に応じ、これら食器類を安定した状態
で洗浄漕３内に収容させることができる。なお、支持部
材２２の長さを調節する手段としては、図６に示すよう
に、径の異なるパイプ２２ａ，２２ｂをスライド可能に
取り付けるようにしてもよい。また、図７に示すよう
に、前記格子部材２１にスライド溝２１ｂを設けてお
き、支持部材２２の下端部に、スライド溝２１ｂに係合
する凸部２４ａを備えた嵌合取付部２４を設け、隣接す
る支持部材２２の間隔を調節できるようにしてもよい。

【００１５】前記小物載置カゴ２５は、図８に示すよう
に、スプーンやフォーク等のある程度の重量のある小物
を配置するための配置部２６と、コップを配置するため
の桟状の配置部２７とを設けるとともに、両端に前記設
置部２３に位置決めする脚部２８を設けたものである。
そのうち、前記スプーン等の配置部２６には、所定間隔
をもって凹字形状の支持部材２９が配設され、これらの
間に配置したスプーンやフォークの間に所定の隙間を形
成することにより、確実に洗浄の水や乾燥時の熱風が当
たるようにされている。

【００１６】前記食器カゴ２０を用いた食器洗い乾燥機
１では、まず、使用者は、洗浄漕３の内部に前記食器カ
ゴ２０を配置し、この食器カゴ２０の支持部材２２を利
用して各食器を配置することによって、洗浄漕３内に食
器類を収容させる。また、小物載置カゴ２５の脚部２８
を食器カゴ２０の設置部２３に位置決めして該小物載置
カゴ２５を食器カゴ２０上に配置し、洗浄漕３内にコッ
プを収容させる。さらに、前記洗浄漕３内の取付部材８
に小物カゴ１０を配設し、この小物カゴ１０内に箸等の
小物を収容させる。なお、この小物カゴ１０内に小物を
収容させきれない場合には、前記小物載置カゴ２５の小
物配置部２６の支持部材２９，２９間に配置する。

【００１７】このように、小物カゴ１０を洗浄漕３内の
上部に配設するようにすれば、洗浄漕３内の上部を有効
利用でき、洗浄漕３の小型化を図ることができる。ま
た、小物カゴ１０を誤った位置にセットするのを防止で
きるとともに、小物をセットした後に、更に食器類をセ
ットしようとしても、その作業の妨げになるのを防止で
きる。

【００１８】食器類と小物のセットが終了すると、洗浄
漕３内に所定量の洗剤を入れて蓋体２ａを閉じ、ケーシ
ング２の正面の操作パネルを操作し、洗う食器の量（何
人分か）等の情報を入力した後にスタートスイッチを押
す。

【００１９】そうすると、食器洗い乾燥機１のマイコン
は、家庭の蛇口に接続された給水用の電磁弁を開き、洗
浄漕３内に水を取り入れた後に、ポンプ５を動作させ、
ノズル４を介して洗浄水を洗浄漕３内に噴射することに
より洗浄工程を行う。

【００２０】この洗浄工程では、洗浄水が食器類に対し
て所定の噴射圧で当たるとともに、小物カゴ１０の貫通
孔１４を通って小物カゴ１０内の小物にも所定の噴射圧
であたることにより、食器類や小物に付着した汚れを落
とす。そのうち、小物カゴ１０の内部で落とされたご飯
粒等の汚れは、洗浄水とともに５ｍｍ以上もあいた隙間
Ｓから脱落し、洗浄漕３の底部の落ちることになる。ま
た、洗浄水は、前記隙間Ｓと貫通孔１８からも流出し、
洗浄漕３内に戻る。

【００２１】洗浄工程が終了すると、ポンプ５を逆転さ
せることにより洗浄漕３内の洗浄水を排水した後、再び
所定量の水を取り入れてすすぎを行う。このすすぎ工程
でも、前記洗浄工程と同様に、きれいなすすぎ水が、食
器カゴ２０に配置した食器類と小物カゴ１０内に配置し
た小物に所定の噴射圧であたることにより、洗浄工程で
食器類や小物に付着した洗浄水をすすぎ落とすことがで
きる。なお、この洗浄工程は、通常の水によるすすぎ
と、加熱ヒータ６を動作させて温水によるすすぎとで、
少なくとも２回行われる。

【００２２】前記すすぎ工程が終了すると、再びすすぎ
水を排水した後、図示しない専用乾燥ヒータおよび送風
ファンによる熱風によって食器類および小物類を乾燥さ
せる。これにより、温水すすぎによる余熱に加え、食器
類や小物類に熱風があたることにより、これらが効率的
に乾燥され、食器類および小物類の洗い、乾燥の全ての
工程が終了する。

【００２３】このように、本発明の小物カゴ１０を用い
れば、小物に付着したご飯粒等の付着物を確実に外部
（洗浄漕３内）に排出しながら、洗浄水、すすぎ水、熱
風を当てて効率的に洗い、乾燥させることができる。

【００２４】なお、本発明の食器洗い乾燥機１の小物カ
ゴ１０は前記構成に限定されるものではない。例えば、
前記実施形態では、前記突出部１５と底壁部１２との間
隔（３ｍｍ）、および、底壁部１２のスリット１９の幅
ｗ（２．５ｍｍ）は、突出部１５と底壁部１２との間隔
が、３ｍｍ以上、７ｍｍ以下で、底壁部１２のスリット
１９の幅が、２．５ｍｍ以上で、突出部の突出端との間
に形成される隙間は１ｍｍ以下となる範囲であればよ
い。ここで、前記突出部１５と底壁部１２との間隔およ
び底壁部１２のスリット１９の幅は、それぞれ、３ｍｍ
および２．５ｍｍより小さくすると、水の排水効率が低
下するとともにご飯粒を確実に脱落させることができな
くなる一方、７ｍｍおよび突出部１５との間に形成され
る隙間を１ｍｍより大きくすると、これらの隙間Ｓが小
物である箸、スプーン、フォーク等の柄より大きくなる
ため、小物自体が小物カゴ１０から脱落する恐れがあ
る。また、前記底壁部１２のスリット１９の幅を、前記
突出部１５の突出長さより小さくすると、突出部１５と
底壁部１２の縁とに重なる部分が形成されるため、一対
の上下金型では成形できなくなる。

【００２５】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の食器洗い乾燥機の小物カゴでは、前記突出部と底壁部
の縁との間に大きな隙間ｓ１が形成されるため、この隙
間から箸等に付着していたご飯粒を洗浄漕内に落とすこ
とができ、洗浄水等を確実に排水することができるとと
もに、箸等の小物を収容した状態において、突出部の端
部から底壁部の縁の斜め方向の寸法ｓ２は小さい寸法に
形成できるため、箸等の小物が該小物カゴから脱落する
のを確実に防止することができる。また、前記底壁部の
スリットの幅ｗを、前記突出部の突出長さより大きく
し、突出部と底壁部の縁に重なる部分が無いようにして
いるため、一対の上下金型だけで一体成形することが可
能になり、コストダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の小物カゴを配置した食器洗い乾燥機
の断面図である。

【図２】小物カゴを利用して食器洗い乾燥機内に小物
を収容させた状態を示す概略斜視図である。

【図３】小物カゴを示し、（Ａ）は平面図、（Ｂ）は
正面図、（Ｃ）は（Ａ）のＩ−Ｉ線断面図、（Ｄ）は
（Ａ）のII−II線断面図、（Ｅ）は（Ｃ）の部分拡大図
である。

【図４】食器カゴを示す斜視図である。

【図５】（Ａ），（Ｂ）は図４の食器カゴの支持部材
の取付構造を示す断面図である。

【図６】図５の変形例を示す断面図である。

【図７】図５の変形例を示す断面図である。

【図８】小物載置カゴを示す斜視図である。

【図９】従来の小物カゴを示す断面図である。

【符号の説明】

１…食器洗い乾燥機、２ａ…蓋体、２…ケーシング、３
…洗浄漕、４…ノズル、５…ポンプ、６…加熱ヒータ、
８…取付部材、１０…小物カゴ、１１…外壁部、１２…
底壁部、１３…リブ、１４…貫通孔、１５…突出部、１
５ａ…斜面、１６…段部、１８…貫通孔、１９…スリッ
ト、２０…食器カゴ、２５…小物載置カゴ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者一色孝明大阪府大阪市北区天満１丁目20番５号象印マホービン株式会社内 (72)発明者井上智雄大阪府大阪市北区天満１丁目20番５号象印マホービン株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洗浄漕内に食器類と箸等の小物類を収容
し、前記食器類や小物類を洗浄、すすぎ、乾燥する食器
洗い乾燥機の小物カゴにおいて、前記小物カゴは、外壁
部および底壁部に複数の貫通孔を備えた上面開口の箱体
であり、前記外壁部に底壁部から所定間隔をもって突出
部を設けるとともに、該突出部の下方の前記底壁部の縁
部にスリットを設けたことを特徴とする食器洗い乾燥機
の小物カゴ。
【請求項２】前記底壁部のスリットの幅を、前記突出
部の突出長さより僅かに大きくしたことを特徴とする請
求項１に記載の食器洗い乾燥機の小物カゴ。
【請求項３】前記突出部に下方傾斜する斜面を設けた
ことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の食器
洗い乾燥機の小物カゴ。