JPH11205165A - 送信電力制御装置 - Google Patents

送信電力制御装置

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Publication number
JPH11205165A
JPH11205165A JP10016328A JP1632898A JPH11205165A JP H11205165 A JPH11205165 A JP H11205165A JP 10016328 A JP10016328 A JP 10016328A JP 1632898 A JP1632898 A JP 1632898A JP H11205165 A JPH11205165 A JP H11205165A
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JP
Japan
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gain
signal
adjusting
level
frequency signal
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Pending
Application number
JP10016328A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Ikeda
和彦 池田
Yasushi Kosaka
裕史 小坂
Naoki Matsubara
直樹 松原
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境条件変化等で発生する利得変動を補償し
ながら、送信周波数信号の通常歪み及び信号対雑音比を
改善することができない。 【解決手段】 第3可変利得増幅部23にて変調部12
の入力最適レベルに利得調整された多重化信号を変調し
て中間周波数信号を生成する変調部と、中間周波数信号
を第1利得制御信号に基づいて利得調整する第1可変利
得増幅部14と、中間周波数信号を局部発振部15から
の局部発振周波数と混合して送信周波数信号を生成する
ミキサ16と、第2利得制御信号に基づいて送信周波数
信号の利得を調整する第2可変利得増幅部18と、利得
調整された送信周波数信号を増幅出力する電力増幅部1
9と、送信周波数信号の歪み量及び信号対雑音比が最適
となるように第1利得制御信号を生成すると共に、送信
周波数信号の出力レベルが所定出力レベルとなるように
第2利得制御信号を生成する制御部22とを有するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば符号分割多
重接続方式(以下、単にCDMA方式と称する)等に使
用される移動体通信機器の送信電力を制御する送信電力
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信機器の無線方式として
CDMA方式が採用されつつあるが、このCDMA方式
においては、複数の通信者が同一の周波数帯域を共有す
る方式をとっているので、他の通信者の信号が干渉信号
となって自分のチャンネルの通信品質が劣化されてしま
うことがある。
【0003】例えば基地局に近い移動局と基地局に遠い
移動局とが、この基地局に対して同時に通信を行う場
合、この基地局には、近い移動局からの送信信号が高電
力で受信され、遠い移動局からの送信信号が低電力で受
信されてしまう。
【0004】つまり、基地局から遠い移動局の送信信号
は、この基地局に近い移動局からの高電力の送信信号に
よる干渉を受けて、その回線品質が大きく劣化してしま
うといった事態が生じた。
【0005】このような事態に対処すべく、基地局が受
信する受信電力が移動局の所在位置によらずとも、各移
動局から得られる送信信号が一定の電力で受信されるよ
うに、移動局の送信電力を制御する送信電力制御装置が
提案されている。
【0006】このような送信電力制御装置によれば、基
地局が受信する受信電力が移動局の所在位置に関係な
く、各移動局から得られる送信信号が一定の電力で受信
されるように移動局の送信電力を制御するようにしたの
で、遠い移動局の送信信号が近い移動局の送信信号の干
渉を受けることなく、その回線品質を維持することがで
きるようになる。
【0007】また、基地局の送信電力も同様に制御す
る、つまり移動局の受信状態にあるしきい値を定め、受
信状態の良好な移動局に対しては送信電力を小さく、受
信状態の悪い移動局に対しては送信電力を大きくすると
いう送信電力制御装置が提案されている。
【0008】このような送信電力制御装置によれば、平
均的に回線品質を高めることができ、その基地局と通信
可能な加入者容量を高めることが可能になる。
【0009】では、このような従来のCDMA方式用の
送信電力制御装置について説明する。このような従来の
CDMA方式用送信電力制御装置としては、ミキサ前段
の中間周波数帯で中間周波数信号の利得制御を行う、つ
まり中間周波数帯で送信電力制御を行おうとした場合
と、ミキサ後段の送信周波数帯で送信周波数信号の利得
制御を行う、つまり送信周波数帯で送信電力制御を行お
うとした場合との2種類が考えられる。
【0010】まず、中間周波数帯で送信電力制御を行う
従来のCDMA方式用送信電力制御装置について説明す
る。図4は従来のCDMA方式用送信電力制御装置内部
の概略構成を示すブロック図である。
【0011】図4に示すCDMA方式用送信電力制御装
置100は、ミキサ前段の中間周波数帯で中間周波数信
号の利得制御を行う方式であり、例えば0〜2MHz帯
の各ベースバンド信号をスペクトラム拡散して多重化信
号を生成する拡散多重部101と、この拡散多重部10
1にて生成された多重化信号を変調して、例えば500
MHz帯の中間周波数信号を生成する変調部102と、
この変調部102にて生成された中間周波数信号を後述
する利得制御信号に基づいて利得調整する可変利得増幅
部103と、この可変利得増幅部103にて利得調整さ
れた中間周波数信号に対して、中間周波数帯域外の歪み
成分及び雑音成分を抑圧するフィルタリング処理を施す
中間周波数フィルタ(以下、単にIFフィルタと称す
る)104と、例えば2.5GHz帯の局部発振周波数
を発振する局部発振部105と、前記IFフィルタ10
4にてフィルタリング処理が施された中間周波数信号及
び局部発振部105の局部発振周波数を混合して、例え
ば2GHz帯の送信周波数信号を生成するミキサ106
と、このミキサ106にて生成された送信周波数信号に
含まれる中間周波数成分及び局部発振周波数成分の漏洩
を抑圧するフィルタリング処理を施す送信周波数フィル
タ(以下、単にRFフィルタと称する)107と、この
RFフィルタ107にてフィルタリング処理が施された
送信周波数信号を所定レベルまで増幅する電力増幅部1
08と、この送信周波数信号を分波する方向性結合部1
09と、この方向性結合部109から得られる送信周波
数信号を検波して出力レベルを検出する検波部110
と、この送信電力制御装置100全体を制御する制御部
111とを有している。
【0012】前記IFフィルタ104は、中間周波数帯
が固定であるために狭帯域のフィルタリングが可能であ
り、このIFフィルタ104前段で発生する中間周波数
信号近傍の歪みや雑音を除去するものである。
【0013】前記RFフィルタ107は、ミキサ106
で発生する中間周波数成分及び局部発振周波数成分の漏
洩を抑圧するものである。尚、このRFフィルタ107
においては送信周波数が周波数チャンネルによって変化
するので、狭帯域のフィルタリングが不可能となってミ
キサ106以降で発生する信号近傍の歪みや雑音成分を
除去することができない。
【0014】前記電力増幅部108は、一定の利得量で
送信周波数信号を増幅するものである。
【0015】前記方向性結合部109は、送信周波数信
号を分波して、この送信周波数信号を検波部110及び
送信出力端にそれぞれ供給するものである。
【0016】前記制御部111は、検波部110にて検
出された送信周波数信号の出力レベルと、予め決められ
た基準レベルとを比較検知し、この比較結果に基づいて
最適な歪み量及び信号対雑音比を確保した中間周波数信
号が得られるように可変利得増幅部103の利得量を制
御する利得制御信号を生成するものである。
【0017】従って、図4に示す送信電力制御装置10
0によれば、可変利得増幅部103を中間周波数帯のミ
キサ106前段に配置すると共に、検波部110にて検
出された送信周波数信号の出力レベルと基準レベルとを
比較検知し、この比較結果に基づいて可変利得増幅部1
03の利得量を調整するようにしたので、最適な歪み量
及び信号対雑音比を確保した中間周波数信号をミキサ1
06に入力することができ、結果的に最適な歪み量及び
信号対雑音比を確保した送信周波数信号を送信出力する
ことができる。
【0018】では、次に送信周波数帯で送信周波数信号
の可変利得制御を行うようにした送信電力制御装置につ
いて説明する。図6は従来のCDMA方式用の送信電力
制御装置内部の概略構成を示すブロック図である。尚、
図4に示す送信電力制御装置100と重複する構成には
同一符号を付すと共に、その構成及び動作の説明につい
ては省略する。
【0019】図6に示す送信電力制御装置200と図4
に示す送信電力制御装置200とが異なる点は、図4に
示す送信電力制御装置100においては可変利得増幅部
103が中間周波数帯であるIFフィルタ104前段に
配置されていたのに対して、図6に示す送信電力制御装
置200においては可変利得増幅部121が送信周波数
帯であるRFフィルタ107後段に配置された点にあ
る。
【0020】図6に示す送信電力制御装置200の可変
利得増幅部121は、前段のRFフィルタ107にてフ
ィルタリング処理が施された送信周波数信号を利得調整
するものである。
【0021】図6に示す送信電力制御装置200によれ
ば、送信周波数帯に配置された可変利得増幅部121に
て送信周波数信号を利得調整することにより、この送信
周波数信号を所望レベル(所定出力レベル)に保つよう
にすることができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示す送信電力制御装置100によれば、中間周波数帯域
のみで送信電力制御を行おうとした場合、中間周波数帯
の後段に配置したミキサ106に歪みや雑音が発生しや
すくなる。では、この原因について具体的な数値を交え
て説明する。
【0023】図4に示す送信電力制御装置100によれ
ば、最適な歪み量及び信号対雑音比を確保した送信周波
数信号を送信出力するために、ミキサ106前段の中間
周波数帯に可変利得増幅部103を配置することによ
り、この可変利得増幅部103によって変調部102か
らの中間周波数信号のレベルを利得調整して、最適な歪
み量や信号対雑音比を確保したレベルの中間周波数信号
をミキサ106に入力する必要がある。
【0024】尚、前記最適な歪み量及び信号対雑音比を
確保したレベルとは、一般的にミキサ106等の能動回
路素子においては入出力特性上、入力レベルが大きくな
ると歪み量が増大し、入力レベルが小さくなると信号対
雑音比が劣化してしまうような、歪み量と信号対雑音比
との関係が相反する関係にあるため、これら歪み量及び
信号対雑音比が共に最適となるレベルに相当するもので
ある。
【0025】例えば利得:−7dB、雑音指数(N
F):10dB及び入力IP3=+20dBmの特性を
有するミキサ106で5MHz帯を考えた場合、このミ
キサ106の出力熱雑音レベルは以下の式で表すことが
できる。
【0026】10×LOG(kT×5MHz/1mW)
+NF+利得[dBm] k:ボルツマン定数 1.38×10−23[J/K] T:絶対温度[K] つまり、この式によるミキサ106の出力熱雑音レベル
は、常温で−104dBmとなる。
【0027】このような特性を有するミキサ106にお
いて、図5に示すように、ミキサ出力レベルのC/N特
性を75dB以上、かつIM3のD/U特性を70dB
以上確保しようとした場合には、ミキサ入力レベルの最
適範囲は−22dBmから−15dBmの範囲内としな
ければならない。
【0028】ここで、中間周波数入力を−30dBm、
IFフィルタ104の損失を5dBとし、IFフィルタ
104の前段に配置された可変利得増幅部103の利得
を17dBとした場合には、ミキサ106への入力レベ
ル(−30−5+17=−18dBm)はミキサ入力レ
ベルの最適範囲内となり、ミキサ106の性能を満足さ
せることができる。
【0029】つまり、ミキサ106の出力レベルは−2
5dBmとなってRFフィルタ107の損失を2dBと
したとき、電力増幅部108の利得を57dBとすれ
ば、(−25−2+57)=+30dBmの送信出力を
得ることができる。
【0030】ここで、例えば温度変化や湿度変化等の環
境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等によって電
力増幅部108の利得が5dB減少した場合には、この
電力増幅部108の利得減少分を補償するために可変利
得増幅部103の利得を5dB増加して22dBとする
と、ミキサ106の入力レベルは−13dBmとなる。
【0031】このようにミキサ106の入力レベルが−
13dBmとなると、ミキサ入力レベルの最適範囲(−
22dBm〜−15dBm)外となり、IM3のD/U
特性は64dBとなって目標範囲である70dBを割り
込んでしまう。
【0032】つまり、ミキサ106後段の送信周波数帯
の部位で部品バラツキ等による利得変動が発生した場合
に、ミキサ106前段の中間周波数帯の可変利得増幅部
103で利得変動を補償する利得調整を実行すると、こ
れに伴ってミキサ106の入力レベルが変動してミキサ
106の入力レベル最適範囲から外れてしまって、結果
的に送信周波数信号の歪み量やC/N特性が劣化してし
まう。
【0033】従って、図4に示す送信電力制御装置10
0によれば、中間周波数帯にあるミキサ106の前段に
可変利得増幅器103を配置し、この可変利得増幅器1
03によって、ミキサ入力レベル最適範囲内の最適な歪
み量及び信号対雑音比を有するレベルの中間周波数信号
を得るように中間周波数信号を利得調整し、結果的に最
適な歪み量及び信号対雑音比を有する送信周波数信号を
得るのであるが、このミキサ入力レベル範囲内の中間周
波数信号を確保するための利得調整の他に、ミキサ10
6の後段にある送信周波数帯の部位で発生する環境条件
変化、部品バラツキや電源電圧変動等で発生する利得変
動を補償する利得調整を併せて行うと、ミキサ106の
入力レベルが変動して、結果的に最適な歪み量及び信号
対雑音比を確保した送信周波数信号を送信出力すること
ができないといった第1の問題点があった。
【0034】また、図6に示す従来の送信電力制御装置
200によれば、送信周波数帯でのみ送信電力制御を行
おうとした場合、RFフィルタ107の後段に可変利得
増幅部121を配置して送信周波数信号の出力レベルを
所定出力レベルに保つようにすることも考えられるが、
この可変利得増幅部121の入力が800MHzや2G
Hz帯のような高周波の送信周波数信号である場合に
は、空間的に不要な信号の飛び込み等が発生し易いの
で、この可変利得増幅部121で、例えば+30dBm
から−10dBmといった広い利得可変範囲を確保する
ことは難しいといった第2の問題点があった。
【0035】さらに、このような広い利得可変範囲で送
信出力レベルを制御しようとした場合には可変素子を複
数設けて、空間的に距離を離すシールドケースを用いて
シールド性を持たせるといった様々な工夫が必要となっ
て部品コストが大幅にかかってしまうといった第3の問
題点があった。
【0036】また、このようなCDMAシステムにおい
ては複数のベースバンド信号をスペクトラム拡散して多
重化信号を生成し、この多重化信号を変調部にて変調し
て中間周波数信号を生成するのであるが、この変調部に
最適なレベル(最適入力レベル)の多重化信号が入力さ
れると、図7(a)に示すようなスペクトラムを有する
中間周波数信号が得られる。
【0037】図7(a)に示す最適な中間周波数信号の
スペクトラムは、入力レベルに関係なく一定レベルのキ
ャリアリーク成分を有し、このキャリアリーク成分の最
大レベルと信号成分の最大レベルとの差、例えば40d
B分の信号対キャリアリーク比を確保することができ
る。
【0038】しかしながら、このようなCDMAシステ
ムにおいてはベースバンド信号を多重化する場合に、こ
のベースバンド信号の多重数の変動に伴って、ベースバ
ンド信号多重化後の多重化信号のレベルが変動する。ま
た、各ベースバンド信号をそれぞれ送信電力制御する場
合にもベースバンド信号多重化後の多重化信号のレベル
が変動する。
【0039】このような多重化信号を変調部で変調する
場合には次のような問題点が発生する。
【0040】このように変調部に最適入力レベルよりも
過大の多重化信号が入力されると、図7(b)に示すよ
うに中間周波数信号のスペクトラムは信号成分が歪んで
しまい、また、変調部に最適入力レベルよりも過小の多
重化信号が入力されると、図7(c)に示すように中間
周波数信号のスペクトラムは信号成分のレベルが減少し
て信号対キャリアリーク比が充分にとれないといった第
4の問題点があった。
【0041】また、ベースバンド信号で多重や電力制御
を行う場合、ベースバンド信号のレベル変化はディジタ
ル値で簡単に演算することが可能である。
【0042】前記拡散多重部による多重化信号生成をデ
ィジタル信号で行って、この拡散多重部による多重化後
に多重化信号をD/A変換して変調部に入力するが、こ
のように使用されるD/A変換部は多重数の変化等でレ
ベルの変動する信号をその変動量に関係なく、歪みや変
調精度を劣化させることなく、D/A変換するためには
ビット数の大きな精度の高いD/A変換器が必要とな
る。
【0043】また、ベースバンド信号の帯域幅が広くな
るとD/Aは高速動作が必要であり、高速かつビット精
度の高いD/A変換器は非常に高価であり、この消費電
力も大きいといった第5の問題点があった。
【0044】本発明は上記第1、第2及び第3の問題点
に鑑みてなされたものであり、その第1の目的とすると
ころは、コストをかけることなく、環境条件変化、部品
バラツキや電源電圧変動等で発生する利得変動を補償
し、さらには送信周波数信号の通常歪み及び信号対雑音
比を改善して、送信周波数信号の出力レベルを所定出力
レベルに保つことができる送信電力制御装置を提供する
ことにある。
【0045】また、本発明は上記第4及び第5の問題点
に鑑みてなされたものであり、その第2の目的とすると
ころは、上記第1の目的に加えて、コストをかけること
なく、変調部での最適な歪み量や変調精度を確保した送
信電力制御装置を提供することにある。
【0046】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るための本発明の送信電力制御装置は、ベースバンド信
号を変調して中間周波数信号を生成する変調手段と、こ
の変調手段にて生成された中間周波数信号の利得量を第
1利得制御信号に基づいて調整する第1利得調整手段
と、この第1利得調整手段にて利得調整された中間周波
数信号に局部発振周波数を混合して発振周波数信号を生
成する周波数混合手段と、この周波数混合手段にて生成
された送信周波数信号の利得量を第2利得制御信号に基
づいて調整する第2利得調整手段と、前記送信周波数信
号の所定出力レベルが最大レベルになるとき、前記中間
周波数信号が周波数混合手段に入力される上で、この周
波数混合手段にとって最適な歪み量及び信号対雑音比を
有する中間周波数信号が得られるように第1利得調整手
段の利得量を調整する第1利得制御信号を生成すると共
に、前記送信周波数信号の出力レベルが所定出力レベル
となるように第2利得調整手段の利得量を調整する第2
利得制御信号を生成する制御手段とを有するものであ
る。
【0047】従って、上記第1の目的を達成するための
本発明における送信電力制御装置によれば、周波数混合
部の入力レベルを最適化しながら、コストをかけること
なく、環境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等で
発生する利得変動を補償し、さらには送信周波数信号の
通常歪み及び信号対雑音比を改善して、送信周波数信号
の出力レベルを所定出力レベルに保つことができる。
【0048】また、上記第2の目的を達成するために本
発明の送信電力制御装置は、上記第1の目的を達成する
ための送信電力制御装置の構成に加えて、ベースバンド
信号の利得量を第3利得制御信号に基づいて調整する第
3利得調整手段を有し、前記制御手段は、前記ベースバ
ンド信号が変調手段に入力される上で、この変調手段に
とって最適な歪み量及び信号対雑音比を有する一定レベ
ルのベースバンド信号が得られるように第3利得調整手
段の利得量を調整する第3利得制御信号を生成するもの
である。
【0049】従って、上記第2の目的を達成するための
本発明における送信電力制御装置によれば、コストをか
けることなく、変調手段での最適な歪み量や変調精度を
確保することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】本発明における請求項1記載の送
信電力制御装置は、ベースバンド信号を変調して中間周
波数信号を生成する変調手段と、この変調手段にて生成
された中間周波数信号の利得量を第1利得制御信号に基
づいて調整する第1利得調整手段と、この第1利得調整
手段にて利得調整された中間周波数信号に局部発振周波
数を混合して発振周波数信号を生成する周波数混合手段
と、この周波数混合手段にて生成された送信周波数信号
の利得量を第2利得制御信号に基づいて調整する第2利
得調整手段と、前記送信周波数信号の所定出力レベルが
最大レベルになるとき、前記中間周波数信号が周波数混
合手段に入力される上で、この周波数混合手段にとって
最適な歪み量及び信号対雑音比を有する中間周波数信号
が得られるように第1利得調整手段の利得量を調整する
第1利得制御信号を生成すると共に、前記送信周波数信
号の出力レベルが所定出力レベルとなるように第2利得
調整手段の利得量を調整する第2利得制御信号を生成す
る制御手段とを有することを特徴とする。
【0051】前記送信電力制御装置とは、例えばTDM
A,FDMAやCDMA方式の通信機器の送信電力を制
御する装置である。
【0052】前記ベースバンド信号は、例えば拡散多重
部にて各ベースバンド信号をスペクトラム拡散して多重
化された多重化信号に相当するものである。
【0053】前記変調手段は、ベースバンド信号(例え
ば多重化信号)を変調して中間周波数信号を生成する変
調部に相当するものである。
【0054】前記第1利得調整手段とは、第1利得制御
信号に基づいて中間周波数信号の利得を調整する第1可
変利得増幅部に相当するものであり、例えば変調部及び
ミキサ間の部位に配置されるものである。
【0055】前記周波数混合手段は、前記変調手段にて
生成された中間周波数信号に局部発振部からの局部発振
周波数を混合して送信周波数信号を生成するミキサに相
当するものである。
【0056】前記第2利得調整手段とは、第2利得制御
信号に基づいて送信周波数信号の利得を調整する第2可
変利得増幅部に相当するものであり、例えばミキサ及び
電力増幅部間の部位に配置されるものである。尚、前記
電力増幅部とは、最終的に送信周波数を増幅して送信出
力する部位に相当するものである。
【0057】前記制御手段とは、前記送信周波数信号の
所定出力レベルが最大レベルになるとき、前記中間周波
数信号が周波数混合手段に入力される上で、この周波数
混合手段にとって最適な歪み量及び信号対雑音比を有す
る中間周波数信号が得られるように第1利得調整手段の
利得量を調整する第1利得制御信号を生成すると共に、
前記送信周波数信号の出力レベルが所定出力レベルとな
るように第2利得調整手段の利得量を調整する第2利得
制御信号を生成する、制御部に相当するものである。
【0058】この制御手段は、例えば拡散多重部におい
ては各ベースバンド信号をスペクトラム拡散して多重化
信号を生成するが、この多重化信号からトータル電力を
認識し、前記電力増幅部の出力段を経ずとも、このトー
タル電力に基づいて電力増幅部から出力されるべき送信
周波数信号の出力レベルである所定出力レベルを認識す
ることができるものである。
【0059】また、前記第1利得制御信号は、前記送信
周波数信号の所定出力レベルが最大レベルになるとき、
前記中間周波数信号が周波数混合手段に入力される上
で、この周波数混合手段にとって最適な歪み量及び信号
対雑音比を有する中間周波数信号が得られるように第1
利得調整手段の利得量を調整するものである。つまり、
前記周波数混合手段においては送信周波数信号の所定出
力レベルが最大レベルになるときに最も歪みをうけやす
くなるので、この周波数混合手段に入力される中間周波
数信号が周波数混合手段の入力最適範囲内のレベル、つ
まり最適な歪み量及び信号対雑音比を有する中間周波数
信号が得られるように、前記第1利得制御信号に基づい
て第1利得調整手段の利得量を調整して中間周波数信号
の利得を調整するようにしたものである。
【0060】すなわち、前記周波数混合手段に最適な歪
み量及び信号対雑音比を有する中間周波数信号が入力さ
れると、この周波数混合手段では最適な歪み量及び信号
対雑音比を有する送信周波数信号を生成することができ
るものである。
【0061】また、前記第2利得制御信号は、前記送信
周波数信号の出力レベルが所定出力レベルとなるように
第2利得調整手段の利得量を調整するものである。つま
り、例えば環境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動
等によって周波数混合手段後段にある送信周波数帯で利
得変動が発生したとしても、周波数混合手段の入力レベ
ルを変えることなく、第2利得調整手段の利得量を調整
するだけで、所定出力レベルの送信周波数信号を出力す
ることができるものである。
【0062】従って、本発明における請求項1記載の送
信電力制御装置によれば、送信周波数信号の所定出力レ
ベルが最大レベルになるとき、最適な歪み量及び信号対
雑音比を有する中間周波数信号が周波数混合手段に入力
されるように、変調手段にて生成された中間周波数信号
の利得を調整する第1利得調整手段を周波数混合手段の
前段に配置すると共に、送信周波数信号の出力レベルが
所定出力レベルとなるように送信周波数信号の利得を調
整する第2利得調整手段を周波数混合手段の後段に配置
するようにしたので、第1利得調整手段で安定した周波
数混合手段の入力レベルを確保することにより、最適な
歪み量及び信号対雑音比を有する送信周波数信号を周波
数混合手段から出力できると共に、第2利得調整手段で
送信周波数信号の利得可変範囲を確保することにより、
環境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等で利得変
動が発生したとしても、周波数混合手段の入力レベルを
変えることなく、送信周波数信号の出力レベルを所定出
力レベルにすることができる。
【0063】つまり、本発明における請求項1記載の送
信電力制御装置によれば、コストをかけることなく、環
境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等で発生する
利得変動を補償しながらも、送信周波数信号の通常歪み
及び信号対雑音比を改善して、送信周波数信号の出力レ
ベルを所定出力レベルに保つことができる。
【0064】また、本発明における請求項2記載の送信
電力制御装置は、上記請求項1記載の構成に加えて、前
記制御手段は、前記送信周波数信号の所定出力レベルに
おいて最大レベルから所定レベルまで抑圧されるとき、
前記中間周波数信号が周波数混合手段に入力される上
で、この周波数混合手段にとって最適な歪み量及び信号
対雑音比を有する、所定レベルに対応した中間周波数信
号が得られるように第1利得調整手段の利得量を調整す
る第1利得制御信号を生成することを特徴とする。
【0065】従って、本発明における請求項2記載の送
信電力制御装置によれば、上記請求項1記載の効果に加
えて、前記送信周波数信号の所定出力レベルが最大レベ
ルから所定レベルまで抑圧されるときであっても、最適
な歪み量及び信号対雑音比を有する中間周波数信号が周
波数混合手段に入力されるように、前記変調手段にて生
成された中間周波数信号の利得を調整するようにしたの
で、第1利得調整手段で安定した周波数混合手段の入力
レベルを確保することにより、最適な歪み量及び信号対
雑音比を有する送信周波数信号を周波数混合手段から出
力することができる。
【0066】また、本発明における請求項3記載の送信
電力制御装置は、上記請求項1又は2記載の構成に加え
て、前記第2利得調整手段にて利得調整された送信周波
数信号の出力レベルを検出するレベル検出手段を有し、
前記制御手段は、このレベル検出手段にて検出された送
信周波数信号の出力レベルと所定出力レベルとを比較
し、この比較結果に基づいて送信周波数信号の出力レベ
ルが所定出力レベルとなるように第2利得調整手段の利
得量を調整する第2利得制御信号を生成することを特徴
とする。
【0067】前記レベル検出手段は、前記第2利得調整
手段にて利得調整された送信周波数信号の出力レベルを
検出する、例えば検波部に相当するものである。
【0068】従って、本発明における請求項3記載の送
信電力制御装置によれば、上記請求項1又は2記載の効
果に加えて、第2利得調整手段から出力される送信周波
数信号の出力レベルをレベル検出手段にて検出し、この
検出した出力レベルと所定出力レベルとを比較検知し、
この比較結果に基づいて出力レベルを所定出力レベルに
するように第2利得調整手段の利得量を調整するように
したので、精度の高いレベル制御を実現すると共に、周
波数混合手段に入力される中間周波数信号のレベルが最
適範囲から外れることのない高い性能を確保することが
できる。
【0069】また、本発明における請求項4又は5記載
の送信電力制御装置は、上記請求項1又は2、又は3記
載の構成に加えて、ベースバンド信号の利得量を第3利
得制御信号に基づいて調整する第3利得調整手段を有
し、前記制御手段は、前記ベースバンド信号が変調手段
に入力される上で、この変調手段にとって最適な歪み量
及び信号対雑音比を有する一定レベルのベースバンド信
号が得られるように第3利得調整手段の利得量を調整す
る第3利得制御信号を生成することを特徴とする。
【0070】前記第3利得調整手段は、前記変調手段に
入力するベースバンド信号のレベルを調整するために変
調手段の前段に配置されるものであり、例えば変調部の
前段に配置された第3可変利得増幅部に相当するもので
ある。
【0071】前記制御手段は、前記ベースバンド信号が
変調手段に入力される上で、この変調手段にとって最適
な歪み量及び信号対雑音比を有する一定レベルのベース
バンド信号が得られるように第3利得調整手段の利得量
を調整する第3利得制御信号を生成するものである。
【0072】つまり、前記変調手段においてはベースバ
ンド信号のレベル変動に応じて歪み量や変調精度が劣化
するおそれがあるので、この変調手段に入力されるベー
スバンド信号が変調手段の入力最適レベル、つまり最適
な歪み量及び信号対雑音比を有する一定レベルのベース
バンド信号が得られるように、前記第3利得制御信号に
基づいて第3利得調整手段の利得量を制御して、第3利
得調整手段で安定した変調手段の入力レベルを確保する
ことにより、この変調手段に入力されるベースバンド信
号の利得を調整するようにしたものである。
【0073】従って、本発明における請求項4又は5記
載の送信電力制御装置によれば、上記請求項1又は2、
又は3記載の効果に加えて、前記ベースバンド信号が変
調手段に入力される上で、この変調手段にとって最適な
歪み量及び信号対雑音比を有する一定レベルのベースバ
ンド信号が得られるように変調手段の前段に第3利得調
整手段を配置し、この第3利得調整手段にて利得調整さ
れたベースバンド信号を変調手段に入力するようにした
ので、コストをかけることなく、第3利得調整手段で安
定した変調手段の入力レベルを確保することにより、変
調手段は最適な歪み量や変調精度を確保することができ
る。
【0074】また、本発明における請求項6記載の送信
電力制御装置は、複数のベースバンド信号を多重化して
多重化信号を生成する多重化手段と、この多重化手段に
て生成された多重化信号を変調して中間周波数信号を生
成する変調手段と、この変調手段にて生成された中間周
波数信号の利得量を第1利得制御信号に基づいて調整す
る第1利得調整手段と、この第1利得調整手段にて利得
調整された中間周波数信号に局部発振周波数を混合して
発振周波数信号を生成する周波数混合手段と、この周波
数混合手段にて生成された送信周波数信号の利得量を第
2利得制御信号に基づいて調整する第2利得調整手段
と、前記送信周波数信号の所定出力レベルが最大レベル
になるとき、前記中間周波数信号が周波数混合手段に入
力される上で、この周波数混合手段にとって最適な歪み
量及び信号対雑音比を有する中間周波数信号が得られる
ように第1利得調整手段の利得量を調整する第1利得制
御信号を生成すると共に、前記送信周波数信号の出力レ
ベルが所定出力レベルとなるように第2利得調整手段の
利得量を調整する第2利得制御信号を生成する制御手段
とを有することを特徴とする。
【0075】前記送信電力制御装置とは、例えばCDM
A方式の通信機器の送信電力を制御する装置である。
【0076】前記多重化手段は、各ベースバンド信号を
スペクトラム拡散して多重化信号を生成する、例えば拡
散多重部に相当するものである。
【0077】前記変調手段は、多重化信号を変調して中
間周波数信号を生成する、例えば変調部に相当するもの
である。
【0078】前記第1利得調整手段は、第1利得制御信
号に基づいて中間周波数信号の利得を調整する第1可変
利得増幅部に相当するものであり、例えば拡散多重部及
び変調部間の部位に配置されるものである。
【0079】前記周波数混合手段は、中間周波数信号に
局部発振部からの局部発振周波数を混合して送信周波数
信号を生成するミキサに相当するものである。
【0080】前記第2利得調整手段とは、第2利得制御
信号に基づいて送信周波数信号の利得を調整する第2可
変利得増幅部に相当するものであり、例えばミキサ及び
電力増幅部間の部位に配置されるものである。尚、前記
電力増幅部とは、最終的に送信周波数を増幅して送信出
力する部位に相当するものである。
【0081】前記制御手段とは、前記送信周波数信号の
所定出力レベルが最大レベルになるとき、前記中間周波
数信号が周波数混合手段に入力される上で、この周波数
混合手段にとって最適な歪み量及び信号対雑音比を有す
る中間周波数信号が得られるように第1利得調整手段の
利得量を調整する第1利得制御信号を生成すると共に、
前記送信周波数信号の出力レベルが所定出力レベルとな
るように第2利得調整手段の利得量を調整する第2利得
制御信号を生成する、制御部に相当するものである。
【0082】この制御手段は、例えば拡散多重部におい
ては各ベースバンド信号をスペクトラム拡散して多重化
信号を生成するが、この多重化信号からトータル電力を
認識し、前記電力増幅部の出力段を経ずとも、このトー
タル電力に基づいて電力増幅部から出力されるべき送信
周波数信号の出力レベルである所定出力レベルを認識す
ることができるものである。
【0083】また、前記第1利得制御信号は、前記送信
周波数信号の所定出力レベルが最大レベルになるとき、
前記中間周波数信号が周波数混合手段に入力される上
で、この周波数混合手段にとって最適な歪み量及び信号
対雑音比を有する中間周波数信号が得られるように第1
利得調整手段の利得量を調整するものである。つまり、
前記周波数混合手段においては送信周波数信号の所定出
力レベルが最大レベルになるときに最も歪みをうけやす
くなるので、この周波数混合手段に入力される中間周波
数信号が周波数混合手段の入力最適範囲内のレベル、つ
まり最適な歪み量及び信号対雑音比を有する中間周波数
信号が得られるように、前記第1利得制御信号に基づい
て第1利得調整手段の利得量を調整して中間周波数信号
の利得を調整するようにしたものである。
【0084】すなわち、前記周波数混合手段に最適な歪
み量及び信号対雑音比を有する中間周波数信号が入力さ
れると、この周波数混合手段では最適な歪み量及び信号
対雑音比を有する送信周波数信号を生成することができ
るものである。
【0085】また、前記第2利得制御信号は、前記送信
周波数信号の出力レベルが所定出力レベルとなるように
第2利得調整手段の利得量を調整するものである。つま
り、例えば環境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動
等によって周波数混合手段後段にある送信周波数帯で利
得変動が発生したとしても、周波数混合手段の入力レベ
ルを変えることなく、第2利得調整手段の利得量を調整
するだけで、所定出力レベルの送信周波数信号を出力す
ることができるものである。
【0086】従って、本発明における請求項6記載の送
信電力制御装置によれば、送信周波数信号の所定出力レ
ベルが最大レベルになるとき、最適な歪み量及び信号対
雑音比を有する中間周波数信号が周波数混合手段に入力
されるように、変調手段にて生成された中間周波数信号
の利得を調整する第1利得調整手段を周波数混合手段の
前段に配置すると共に、送信周波数信号の出力レベルが
所定出力レベルとなるように送信周波数信号の利得を調
整する第2利得調整手段を周波数混合手段の後段に配置
するようにしたので、第1利得調整手段で安定した周波
数混合手段の入力レベルを確保することにより、最適な
歪み量及び信号対雑音比を有する送信周波数信号を周波
数混合手段から出力できると共に、第2利得調整手段で
送信周波数信号の利得可変範囲を確保することにより、
環境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等で利得変
動が発生したとしても、周波数混合手段の入力レベルを
変えることなく、送信周波数信号の出力レベルを所定出
力レベルにすることができる。
【0087】つまり、本発明における請求項6記載の送
信電力制御装置によれば、コストをかけることなく、環
境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等で発生する
利得変動を補償しながらも、送信周波数信号の通常歪み
及び信号対雑音比を改善して、送信周波数信号の出力レ
ベルを所定出力レベルに保つことができる。
【0088】また、本発明における請求項7記載の送信
電力制御装置は、上記請求項6記載の構成に加えて、前
記制御手段は、前記送信周波数信号の所定出力レベルに
おいて最大レベルから所定レベルまで抑圧されるとき、
前記中間周波数信号が周波数混合手段に入力される上
で、この周波数混合手段にとって最適な歪み量及び信号
対雑音比を有する、所定レベルに対応した中間周波数信
号が得られるように第1利得調整手段の利得量を調整す
る第1利得制御信号を生成することを特徴とする。
【0089】従って、本発明における請求項7記載の送
信電力制御装置によれば、上記請求項6記載の効果に加
えて、前記送信周波数信号の所定出力レベルが最大レベ
ルから所定レベルまで抑圧されるときであっても、最適
な歪み量及び信号対雑音比を有する中間周波数信号が周
波数混合手段に入力されるように、前記変調手段にて生
成された中間周波数信号の利得を調整するようにしたの
で、第1利得調整手段で安定した周波数混合手段の入力
レベルを確保することにより、最適な歪み量及び信号対
雑音比を有する送信周波数信号を周波数混合手段から出
力することができる。
【0090】また、本発明における請求項8記載の送信
電力制御装置は、上記請求項6又は7記載の構成に加え
て、前記第2利得調整手段にて利得調整された送信周波
数信号の出力レベルを検出するレベル検出手段を有し、
前記制御手段は、このレベル検出手段にて検出された送
信周波数信号の出力レベルと所定出力レベルとを比較
し、この比較結果に基づいて送信周波数信号の出力レベ
ルが所定出力レベルとなるように第2利得調整手段の利
得量を調整する第2利得制御信号を生成することを特徴
とする。
【0091】前記レベル検出手段は、前記第2利得調整
手段にて利得調整された送信周波数信号の出力レベルを
検出する、例えば検波部に相当するものである。
【0092】従って、本発明における請求項8記載の送
信電力制御装置によれば、上記請求項6又は7記載の効
果に加えて、第2利得調整手段から出力される送信周波
数信号の出力レベルをレベル検出手段にて検出し、この
検出した出力レベルと所定出力レベルとを比較検知し、
この比較結果に基づいて出力レベルを所定出力レベルに
するように第2利得調整手段の利得量を調整するように
したので、精度の高いレベル制御を実現すると共に、周
波数混合手段に入力される中間周波数信号のレベルが最
適範囲から外れることのない高い性能を確保することが
できる。
【0093】また、本発明における請求項9又は10記
載の送信電力制御装置は、上記請求項6又は7、又は8
記載の構成に加えて、前記多重化手段にて生成された多
重化信号の利得量を第3利得制御信号に基づいて調整す
る第3利得調整手段を有し、前記制御手段は、前記多重
化信号が変調手段に入力される上で、この変調手段にと
って最適な歪み量及び信号対雑音比を有する一定レベル
の多重化信号が得られるように第3利得調整手段の利得
量を調整する第3利得制御信号を生成することを特徴と
する。
【0094】前記第3利得調整手段は、前記変調手段に
入力する多重化信号のレベルを調整するために多重化手
段及び変調手段の間に配置されるものであり、例えば拡
散多重部及び変調部間に配置された第3可変利得増幅部
に相当するものである。
【0095】前記制御手段は、前記多重化信号が変調手
段に入力される上で、この変調手段にとって最適な歪み
量及び信号対雑音比を有する一定レベルの多重化信号が
得られるように第3利得調整手段の利得量を調整する第
3利得制御信号を生成するものである。
【0096】つまり、前記変調手段においてはベースバ
ンド信号のレベル変動に応じて歪み量や変調精度が劣化
するおそれがあるので、この変調手段に入力される多重
化信号が変調手段の入力最適レベル、つまり最適な歪み
量及び信号対雑音比を有する一定レベルの多重化信号が
得られるように、前記第3利得制御信号に基づいて第3
利得調整手段の利得量を調整して、この変調手段に入力
される多重化信号の利得を調整するようにしたものであ
る。
【0097】従って、本発明における請求項9又は10
記載の送信電力制御装置によれば、上記請求項6又は
7、又は8記載の効果に加えて、前記多重化信号が変調
手段に入力される上で、この変調手段にとって最適な歪
み量及び信号対雑音比を有する一定レベルの多重化信号
が得られるように変調手段の前段に第3利得調整手段を
配置し、この第3利得調整手段にて利得調整された多重
化信号を変調手段に入力するようにしたので、コストを
かけることなく、第3利得調整手段で安定した変調手段
の入力レベルを確保することにより、変調手段は最適な
歪み量や変調精度を確保することができる。
【0098】また、本発明における請求項11又は12
記載の送信電力制御装置は、上記請求項6又は7、又は
8記載の構成に加えて、各ベースバンド信号の利得量を
第4利得制御信号に基づいて調整する第4利得調整手段
を有し、前記制御手段は、前記多重化信号が変調手段に
入力される上で、この変調手段にとって最適な歪み量及
び信号対雑音比を有する一定レベルの多重化信号が得ら
れるように第4利得調整手段の利得量を調整する第4利
得制御信号を生成することを特徴とする。
【0099】前記第4利得調整手段は、前記変調手段に
入力する多重化信号のレベルを調整するために各ベース
バンド信号毎に多重化手段の前段に配置されるものであ
り、例えば拡散多重部の前段に配置された第4可変利得
増幅部に相当するものである。
【0100】前記制御手段は、前記多重化信号が変調手
段に入力される上で、この変調手段にとって最適な歪み
量及び信号対雑音比を有する一定レベルの多重化信号が
得られるように第4利得調整手段の利得量を調整する第
4利得制御信号を生成するものである。
【0101】つまり、前記変調手段においてはベースバ
ンド信号のレベル変動に応じて歪み量や変調精度が劣化
するおそれがあるので、この変調手段に入力される多重
化信号が変調手段の入力最適レベル、つまり最適な歪み
量及び信号対雑音比を有する一定レベルの多重化信号が
得られるように、前記第4利得制御信号に基づいて第4
利得調整手段の利得量を制御して、この変調手段に入力
される多重化信号の利得を調整するようにしたものであ
る。
【0102】従って、本発明における請求項11又は1
2記載の送信電力制御装置によれば、上記請求項6又は
7、又は8記載の効果に加えて、前記多重化信号が変調
手段に入力される上で、この変調手段にとって最適な歪
み量及び信号対雑音比を有する一定レベルの多重化信号
が得られるようにベースバンド信号を利得調整する第4
利得調整手段を多重化手段の前段に各ベースバンド信号
毎に配置し、この第4利得調整手段にて利得調整された
ベースバンド信号を多重化手段にて多重化し、この多重
化信号を変調手段に入力するようにしたので、コストを
かけることなく、第4利得調整手段にて安定した変調手
段の入力レベルを確保することにより、変調手段は最適
な歪み量や変調精度を確保することができる。
【0103】以下、図面に基づいて本発明の送信電力制
御装置の実施の形態に示すCDMA方式用送信電力制御
装置について説明する。
【0104】(実施の形態1)図1は本発明の第1の実
施の形態に示すCDMA方式用送信電力制御装置内部の
概略構成を示すブロック図である。
【0105】図1に示すCDMA方式用送信電力制御装
置10は、例えば0〜2MHz帯のベースバンド信号を
変調して、例えば500MHz帯の中間周波数信号を生
成する変調部12と、この中間周波数信号に対して中間
周波数帯域外の歪み成分及び雑音成分を抑圧するフィル
タリング処理を施すIFフィルタ13と、このIFフィ
ルタ13にてフィルタリング処理が施された中間周波数
信号を、後述する第1利得制御信号に基づいて利得調整
する第1可変利得増幅部14と、例えば2.5GHz帯
の局部発振周波数を発振する局部発振部15と、前記第
1可変利得増幅部14にて利得調整された中間周波数信
号及び局部発振部15の局部発振周波数を混合して、例
えば2GHz帯の送信周波数信号を生成するミキサ16
と、このミキサ16にて生成された送信周波数信号に含
まれる中間周波数成分及び局部発振周波数成分の漏洩を
抑圧するフィルタリング処理を施すRFフィルタ17
と、このRFフィルタ17にてフィルタリング処理が施
された送信周波数信号を、後述する第2利得制御信号に
基づいて利得調整する第2可変利得増幅部18と、この
第2可変利得増幅部18にて利得調整された送信周波数
信号を所定出力レベルまで増幅する電力増幅部19と、
この送信周波数信号を分波する方向性結合部20と、こ
の方向性結合部20から得られる送信周波数信号を検波
して出力レベルを検出する検波部21と、この送信電力
制御装置10全体を制御する制御部22とを有してい
る。
【0106】前記IFフィルタ13は、中間周波数帯が
固定であるために狭帯域のフィルタリングが可能であ
り、このIFフィルタ13前段で発生する中間周波数信
号近傍の歪みや雑音を除去するものである。
【0107】前記RFフィルタ17は、ミキサ16で発
生する中間周波数成分及び局部発振周波数成分の漏洩を
抑圧するものである。
【0108】前記制御部22は、前記電力増幅部19の
出力段を経ずとも、電力増幅部19から出力されるべき
送信周波数信号の出力レベルである所定出力レベルを認
識することができるものである。
【0109】また、前記ミキサ16においては送信周波
数信号の所定出力レベルが最大レベルになるときに最も
歪みをうけやすくなるので、前記制御部22は、このミ
キサ16の入力である中間周波数信号が最適な歪み量及
び信号対雑音比となるミキサ16の最適範囲内のレベル
になるように中間周波数信号のレベルを調整するため
に、第1可変利得増幅部14の利得量を調整する第1利
得制御信号を生成するものである。
【0110】さらに、前記制御部22は、送信周波数信
号の所定出力レベルが最大レベルから所定レベルまで抑
圧されるとき、ミキサ16の入力である中間周波数信号
が最適な歪み量及び信号対雑音比となるミキサ16の最
適範囲内のレベルになるように中間周波数信号のレベル
を調整するために、第1可変利得増幅部14の利得量を
調整する第1利得制御信号を生成するものである。
【0111】また、制御部22は、検波部21にて検出
された実際に電力増幅部19にて出力された送信周波数
信号の出力レベルと、前記認識している所定出力レベル
とを比較検知し、この比較結果に基づいて、例えば環境
条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等によって発生
する利得変動を補償するために、送信周波数信号の出力
レベルが所定出力レベルとなるように第2可変利得増幅
部18の利得量を調整する第2利得制御信号を生成する
ものである。
【0112】また、制御部22は、このようなミキサ1
6前段の変調部12やIFフィルタ13等の中間周波数
帯のデバイスに環境条件変化、部品バラツキや電源電圧
変動等による利得変動が生じたとしても、この制御部2
2側で予め環境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動
等による利得特性を把握しているものである。
【0113】では、第1の実施の形態に示すCDMA方
式用送信電力制御装置10の動作について説明する。
【0114】前記変調部12は、電力が一定のベースバ
ンド信号を変調して500MHz帯の中間周波数信号を
生成し、この中間周波数信号をIFフィルタ13に供給
する。このIFフィルタ13は、中間周波数信号に対し
てフィルタリング処理を施し、このIFフィルタ13前
段で発生する中間周波数信号近傍の雑音及び歪みを中間
周波数信号から除去し、このフィルタリング処理が施さ
れた中間周波数信号を第1可変利得増幅部14に供給す
る。
【0115】前記制御部22は、ある定まった通信のプ
ロトコルに基づいて、前記電力増幅部19に出力される
べき送信周波数信号の所定出力レベルを認識する。
【0116】この制御部22は、この認識された送信周
波数信号の所定出力レベルに基づいて送信周波数信号の
歪み量及び信号対雑音比が最適となる、つまりミキサ1
6に入力される中間周波数信号のレベルがミキサ16の
最適範囲内になるように第1利得制御信号を生成し、こ
の第1利得制御信号を第1可変利得増幅部14に送出す
る。
【0117】この第1可変利得増幅部14は、この制御
部22からの前記第1利得制御信号に基づいて、ミキサ
16に入力される中間周波数信号のレベルがミキサ16
の最適範囲内になるように多重化信号の利得を調整し、
この利得調整された多重化信号をミキサ16に供給す
る。
【0118】尚、このミキサ16に入力される中間周波
数信号のレベルは、前述したようにミキサ16の最適範
囲内のレベルである。
【0119】このミキサ16は、500MHz帯の中間
周波数信号に対して2.5GHz帯の局部発振周波数を
混合して、2GHz帯の送信周波数信号を生成し、この
送信周波数信号をRFフィルタ17に供給する。
【0120】このRFフィルタ17は、この送信周波数
信号に対してフィルタリング処理を施し、ミキサ16で
発生した中間周波数成分及び局部発振周波数成分の漏洩
を抑圧し、このフィルタリング処理が施された送信周波
数信号を第2可変利得増幅部18に供給する。
【0121】前記制御部22は、前記検波部21にて検
出された電力増幅部19の出力である送信周波数信号の
出力レベルと、多重化信号の出力レベルに基づいて認識
された送信周波数信号の所定出力レベルとを比較検知
し、この比較結果に基づいて送信周波数信号の出力レベ
ルが所定出力レベルとなるように第2利得制御信号を生
成し、この第2利得制御信号を第2可変利得増幅部18
に送出する。
【0122】この第2可変利得増幅部18は、この制御
部22からの第2利得制御信号に基づいて、前記電力増
幅部19から出力される送信周波数信号の出力レベルが
所定出力レベルとなるように、前記RFフィルタ17に
てフィルタリング処理を施された送信周波数信号の利得
を調整し、この利得調整された送信周波数信号を電力増
幅部19に供給する。
【0123】この電力増幅部19は、送信周波数信号を
一定の利得量で増幅し、所定出力レベルの送信周波数信
号を方向性結合部20に供給する。この方向性結合部2
0は、送信周波数信号を送信出力端及び検波部21に供
給する。
【0124】この検波部21は、この送信周波数信号を
検波して、前述した電力増幅部19の出力である送信周
波数信号の出力レベルを検出し、この検出した出力レベ
ルを制御部22に供給する。
【0125】では、次に具体的な数値を交えて説明す
る。
【0126】前記変調部12に入力されるベースバンド
信号の入力レベルを−13dBm、この変調部12の利
得を0dB、IFフィルタ13の利得を−5dBとした
場合に、図5に示すようにミキサ16の入力レベルの最
適値を−18dBmとすると、前記第1可変利得増幅部
14の利得量を0dBとすれば、ミキサ16の最適範囲
内の最適な入力レベルの中間周波数信号を得ることがで
きる。
【0127】また、前記電力増幅部19に出力されるべ
き所定出力レベルを30dBmとした場合に、例えば環
境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等によってミ
キサ16後段にある送信周波数帯の電力増幅部19に−
5dB分の利得変動が発生すると、ミキサ16の入力レ
ベルを変えることなく、第2可変利得増幅部18の利得
量を5dB分増加するだけで、所定出力レベルの送信周
波数信号を電力増幅部19から出力することができる。
【0128】また、ミキサ16前段にある中間周波数帯
の変調部12やIFフィルタ13等に環境条件変化、部
品バラツキや電源電圧変動等による利得変動が発生した
場合に、第2可変利得増幅部18の利得調整のみで利得
変動を補償しようとすると、やはりミキサ16への入力
レベルが変動してしまうおそれがある。
【0129】しかしながら、このようなミキサ16前段
の変調部12やIFフィルタ13等の中間周波数帯のデ
バイスに環境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等
による利得変動が生じたとしても、制御部22側で予め
環境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等による利
得特性を把握しているので、前記第1可変利得増幅部1
4で環境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動による
利得変動を補償することにより、ミキサ16の入力レベ
ルは最適範囲内に保つことができる。
【0130】尚、このような中間周波数帯のデバイスは
通常利得や消費電力が大きな電力増幅部19に比較して
利得バラツキが小さいので、環境条件変化、部品バラツ
キや電源電圧変動等を含めた利得バラツキがミキサ16
の最適範囲を越えなければ、特に第1可変利得増幅部1
4で補償しなくても良い。
【0131】次に電力増幅部19にて出力されるべき送
信周波数信号の出力レベルを下げようとする場合、例え
ば最大出力レベル30dBmから40dB分下げて−1
0dBmとする場合、第1可変利得増幅部14の利得量
を−40dBとすれば良く、中間周波数信号であるので
アイソレーションは簡単に確保することができる。
【0132】尚、このような場合に第1可変利得増幅部
14の利得量を−40dBとすると、ミキサ16の入力
レベルが減少してミキサ16の最適範囲外となってC/
N比が劣化してしまう。
【0133】しかしながら、通常、送信機器の不要輻射
は出力の絶対値で規定されるために、送信周波数信号の
最大出力レベルで雑音レベルを満足していれば、出力レ
ベルをさげた場合、雑音成分の絶対値は変動しないため
に問題とならない。
【0134】従って、第1の実施の形態に示す送信電力
制御装置10によれば、ミキサ16への最適な入力レベ
ルを得るように変調部12にて生成された中間周波数信
号の利得量を調整する第1可変利得増幅部14をIFフ
ィルタ13及びミキサ16間に配置し、送信周波数信号
の出力レベルが所定出力レベルになるように送信周波数
信号の利得を調整する第2可変利得増幅部18をミキサ
16の後段に配置するようにしたので、第1可変利得増
幅部14で安定したミキサ16の入力レベルを確保する
ことにより、最適な歪み量及び信号対雑音比を有する送
信周波数信号を電力増幅部19から出力できると共に、
第2可変利得増幅部18で送信周波数信号の利得可変範
囲を確保することにより、環境条件変化、部品バラツキ
や電源電圧変動等で利得変動が発生したとしても、ミキ
サ16の入力レベルを変えることなく、送信周波数信号
の出力レベルを所定出力レベルにすることができる。
【0135】また、第1の実施の形態に示す送信電力制
御装置10によれば、電力増幅部19から出力される送
信周波数信号の出力レベルを検波部21にて検出し、こ
の検出した出力レベルと多重化信号に基づいて認識され
た所定出力レベルとを比較検知し、この比較結果に基づ
いて出力レベルを所定出力レベルにするように第2可変
利得増幅部18を制御するようにしたので、精度の高い
レベル制御を実現すると共に、ミキサ16に入力される
中間周波数信号がミキサ入力レベル最適範囲から外れる
ことのない高い性能を確保することができる。
【0136】つまり、第1の実施の形態に示す送信電力
制御装置10によれば、コストをかけることなく、環境
条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等で発生する利
得変動を補償しながらも、送信周波数信号の通常歪み及
び信号対雑音比を改善して、送信周波数信号の出力レベ
ルを所定出力レベルに保つことができる。
【0137】(実施の形態2)では、次に第2の実施の
形態に示すCDMA方式用送信電力制御装置について説
明する。図2は第2の実施の形態に示すCDMA方式用
送信電力制御装置内部の概略構成を示すブロック図であ
る。尚、図1に示すCDMA方式用送信電力制御装置1
0と重複する構成には、同一符号を付すと共に、その構
成及び動作については省略する。
【0138】図2に示すCDMA方式用送信電力制御装
置30と図1に示す送信電力制御装置10と異なるとこ
ろは、複数のベースバンド信号をスペクトラム拡散して
多重化信号を生成する拡散多重部11を配置し、更に、
この拡散多重部11及び変調部12の間に、前記拡散多
重部11にて生成された多重化信号の利得量を調整する
第3可変利得増幅部23を配置した点にある。
【0139】尚、ベースバンド信号は、定まった通信の
プロトコルに基づいて、各々、その電力値が変動するも
のである。
【0140】図2に示す送信電力制御装置30の制御部
22は、多重化信号が変調部12に入力される上で、こ
の変調部12にとって最適な歪み量及び信号対雑音比を
有する一定レベルの多重化信号が得られるように第3可
変利得増幅部23の利得量を調整する第3利得制御信号
を生成するものである。
【0141】つまり、前記変調部12においてはベース
バンド信号のレベル変動に応じて歪み量や変調精度が劣
化するおそれがあるので、この変調部12に入力される
多重化信号が変調部12の入力最適レベル、つまり最適
な歪み量及び信号対雑音比を有する一定レベルの多重化
信号が得られるように、前記第3利得制御信号に基づい
て第3利得調整手段の利得量を制御して、この変調部1
2に入力される多重化信号の利得を調整するようにした
ものである。
【0142】次に第2の実施の形態に示す送信電力制御
装置30について説明する。
【0143】前記拡散多重部11は、各ベースバンド信
号をスペクトラム拡散して多重化信号を生成し、この多
重化信号を第3可変利得増幅部23に供給する。
【0144】前記制御部22は、前記拡散多重部11に
て多重化信号が生成されると、この多重化信号に基づい
て所定時間、例えば10msec毎のレベルを算出し、
この所定時間フレーム(10msecフレーム)で多重
化信号のレベルが入力最適レベルとなるように第3利得
制御信号を生成し、この第3利得制御信号を所定時間フ
レーム毎に第3可変利得増幅部23に供給する。
【0145】この第3可変利得増幅部23は、所定時間
フレーム毎に対応した多重化信号を、この所定時間フレ
ーム毎に生成された第3利得制御信号に基づいて多重化
信号の利得量を調整する。尚、この第3可変利得増幅部
23にて利得調整された多重化信号のレベルは、前記変
調部12の入力最適レベルとなる。
【0146】このように第3可変利得増幅部23は、変
調部12の入力最適レベルとなるように多重化信号の利
得量を調整し、この利得調整された多重化信号を変調部
12に供給する。
【0147】この変調部12においては、この多重化信
号を変調して図7(a)に示すようなスペクトラムの中
間周波数信号を生成することができる。
【0148】このように第2の実施の形態に示す送信電
力制御装置30によれば、上記第1の実施の形態に示す
送信電力制御装置10の効果はもちろんのこと、多重化
信号のレベルが変調部12の入力最適レベルとなるよう
に多重化信号の利得量を調整する第3可変利得増幅部2
3を変調部12の前段に配置するようにしたので、変調
部12に入力されるベースバンド信号のレベルが変動す
る場合においても、この第3可変利得増幅部23で安定
した変調部12の入力レベルを確保することにより、こ
の変調部12に入力最適レベルの多重化信号を入力する
ことができるために、変調部12においては最適な歪み
量及び変調精度を確保することができる。
【0149】(実施の形態3)次に本発明の第3の実施
の形態に示す送信電力制御装置について説明する。図3
は本発明の第3の実施の形態に示すCDMA方式用送信
電力制御装置内部の概略構成を示すブロック図である。
尚、図2に示すCDMA方式用送信電力制御装置30と
重複する構成には、同一符号を付すと共に、その構成及
び動作については省略する。
【0150】図3に示すCDMA方式用送信電力制御装
置40と図2に示す送信電力制御装置30と異なるとこ
ろは、図2に示す送信電力制御装置30においては第3
可変利得増幅部23が拡散多重部11及び変調部12間
に配置されているのに対して、図3に示す送信電力制御
装置40においては各ベースバンド信号を利得調整する
第4可変利得増幅部23aを拡散多重部11の前段に複
数配置するようにした点にある。
【0151】前記制御部22は、各第4可変利得増幅部
23aに第4利得制御信号を出力することにより、各第
4可変利得増幅部23aにてベースバンド信号を利得制
御するものである。
【0152】前記第4可変利得増幅部23aは、各ベー
スバンド信号を利得制御することにより、前記拡散多重
部11の出力である多重化信号が一定レベルとなるよう
にするものである。
【0153】尚、この一定レベルとは、変調部12の入
力最適レベルに相当するものである。
【0154】では、次に第3の実施の形態に示す送信電
力制御装置40の動作について説明する。
【0155】図3に示す第4可変利得増幅部23aは、
各ベースバンド信号を第4利得制御信号に基づいて利得
制御して、この利得制御されたベースバンド信号を拡散
多重部11に供給する。
【0156】この拡散多重部11は、前記第4可変利得
増幅部23aからの各ベースバンド信号をスペクトラム
拡散して多重化信号を生成し、この多重化信号を変調部
12に供給する。尚、この変調部12には、最適レベル
の多重化信号が入力されるものである。
【0157】つまり、前記制御部22は、拡散多重部1
1にて入力最適レベルの多重化信号が得られるように各
ベースバンド信号の利得量を調整する第4利得制御信号
を生成するものである。
【0158】このように第3の実施の形態に示す送信電
力制御装置40によれば、上記第2の実施の形態に示す
送信電力制御装置30の効果はもちろんのこと、多重化
信号のレベルが変調部12の入力最適レベルとなるよう
に各ベースバンド信号の利得を調整する第4可変利得増
幅部23aを拡散多重部11の前段に配置するようにし
たので、この変調部12に入力最適レベルの多重化信号
を入力することができるために、第4可変利得増幅部2
3aで安定した変調部12の入力レベルを確保すること
により、変調部12においては最適な歪み量及び変調精
度を確保することができる。
【0159】さらに、このように変調部12において最
適な歪み量及び変調精度を確保したので、上記第1の実
施の形態に示す送信電力制御装置10よりも、より一層
安定したミキサ16の入力レベルを確保することができ
る。
【0160】
【発明の効果】上記のように構成された本発明における
請求項1記載の送信電力制御装置によれば、送信周波数
信号の所定出力レベルが最大レベルになるとき、最適な
歪み量及び信号対雑音比を有する中間周波数信号が周波
数混合手段に入力されるように、変調手段にて生成され
た中間周波数信号の利得量を調整する第1利得調整手段
を周波数混合手段の前段に配置すると共に、送信周波数
信号の出力レベルが所定出力レベルとなるように送信周
波数信号の利得量を調整する第2利得調整手段を周波数
混合手段の後段に配置するようにしたので、第1利得調
整手段で安定した周波数混合手段の入力レベルを確保す
ることにより、最適な歪み量及び信号対雑音比を有する
送信周波数信号を周波数混合手段から出力できると共
に、第2利得調整手段で送信周波数信号の利得可変範囲
を確保することにより、環境条件変化、部品バラツキや
電源電圧変動等で利得変動が発生したとしても、周波数
混合手段の入力レベルを変えることなく、送信周波数信
号の出力レベルを所定出力レベルにすることができる。
【0161】つまり、本発明における請求項1記載の送
信電力制御装置によれば、コストをかけることなく、環
境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等で発生する
利得変動を補償しながらも、送信周波数信号の通常歪み
及び信号対雑音比を改善して、送信周波数信号の出力レ
ベルを所定出力レベルに保つことができる。
【0162】また、本発明における請求項2記載の送信
電力制御装置によれば、上記請求項1記載の効果に加え
て、前記送信周波数信号の所定出力レベルが最大レベル
から所定レベルまで抑圧されるときであっても、最適な
歪み量及び信号対雑音比を有する中間周波数信号が周波
数混合手段に入力されるように、前記変調手段にて生成
された中間周波数信号の利得を調整するようにしたの
で、第1利得調整手段で安定した周波数混合手段の入力
レベルを確保することにより、最適な歪み量及び信号対
雑音比を有する送信周波数信号を周波数混合手段から出
力することができる。
【0163】また、本発明における請求項3記載の送信
電力制御装置によれば、上記請求項1又は2記載の効果
に加えて、第2利得調整手段から出力される送信周波数
信号の出力レベルをレベル検出手段にて検出し、この検
出した出力レベルと所定出力レベルとを比較検知し、こ
の比較結果に基づいて出力レベルを所定出力レベルにす
るように第2利得調整手段の利得量を調整するようにし
たので、精度の高いレベル制御を実現すると共に、周波
数混合手段に入力される中間周波数信号のレベルが最適
範囲から外れることのない高い性能を確保することがで
きる。
【0164】また、本発明における請求項4又は5記載
の送信電力制御装置によれば、上記請求項1又は2、又
は3記載の効果に加えて、前記ベースバンド信号が変調
手段に入力される上で、この変調手段にとって最適な歪
み量及び信号対雑音比を有する一定レベルのベースバン
ド信号が得られるように変調手段の前段に第3利得調整
手段を配置し、この第3利得調整手段にて利得調整され
たベースバンド信号を変調手段に入力するようにしたの
で、コストをかけることなく、第3利得調整手段で安定
した変調手段の入力レベルを確保することにより、変調
手段は最適な歪み量や変調精度を確保することができ
る。
【0165】また、本発明における請求項6記載の送信
電力制御装置によれば、送信周波数信号の所定出力レベ
ルが最大レベルになるとき、最適な歪み量及び信号対雑
音比を有する中間周波数信号が周波数混合手段に入力さ
れるように、変調手段にて生成された中間周波数信号の
利得量を調整する第1利得調整手段を周波数混合手段の
前段に配置すると共に、送信周波数信号の出力レベルが
所定出力レベルとなるように送信周波数信号の利得量を
調整する第2利得調整手段を周波数混合手段の後段に配
置するようにしたので、第1利得調整手段で安定した周
波数混合手段の入力レベルを確保することにより、最適
な歪み量及び信号対雑音比を有する送信周波数信号を周
波数混合手段から出力できると共に、第2利得調整手段
で送信周波数信号の利得可変範囲を確保することによ
り、環境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等で利
得変動が発生したとしても、周波数混合手段の入力レベ
ルを変えることなく、送信周波数信号の出力レベルを所
定出力レベルにすることができる。
【0166】つまり、本発明における請求項6記載の送
信電力制御装置によれば、コストをかけることなく、環
境条件変化、部品バラツキや電源電圧変動等で発生する
利得変動を補償しながらも、送信周波数信号の通常歪み
及び信号対雑音比を改善して、送信周波数信号の出力レ
ベルを所定出力レベルに保つことができる。
【0167】また、本発明における請求項7記載の送信
電力制御装置によれば、上記請求項6記載の効果に加え
て、前記送信周波数信号の所定出力レベルが最大レベル
から所定レベルまで抑圧されるときであっても、最適な
歪み量及び信号対雑音比を有する中間周波数信号が周波
数混合手段に入力されるように、前記変調手段にて生成
された中間周波数信号の利得を調整するようにしたの
で、第1利得調整手段で安定した周波数混合手段の入力
レベルを確保することにより、最適な歪み量及び信号対
雑音比を有する送信周波数信号を周波数混合手段から出
力することができる。
【0168】また、本発明における請求項8記載の送信
電力制御装置によれば、上記請求項6又は7記載の効果
に加えて、第2利得調整手段から出力される送信周波数
信号の出力レベルをレベル検出手段にて検出し、この検
出した出力レベルと所定出力レベルとを比較検知し、こ
の比較結果に基づいて出力レベルを所定出力レベルにす
るように第2利得調整手段を制御するようにしたので、
精度の高いレベル制御を実現すると共に、周波数混合手
段に入力される中間周波数信号のレベルが最適範囲から
外れることのない高い性能を確保することができる。
【0169】また、本発明における請求項9又は10記
載の送信電力制御装置によれば、上記請求項6又は7、
又は8記載の効果に加えて、前記多重化信号が変調手段
に入力される上で、この変調手段にとって最適な歪み量
及び信号対雑音比を有する一定レベルの多重化信号が得
られるように変調手段の前段に第3利得調整手段を配置
し、この第3利得調整手段にて利得調整された多重化信
号を変調手段に入力するようにしたので、コストをかけ
ることなく、第3利得調整手段で安定した変調手段の入
力レベルを確保することにより、変調手段は最適な歪み
量や変調精度を確保することができる。
【0170】また、本発明における請求項11又は12
記載の送信電力制御装置によれば、上記請求項6又は
7、又は8記載の効果に加えて、前記多重化信号が変調
手段に入力される上で、この変調手段にとって最適な歪
み量及び信号対雑音比を有する一定レベルの多重化信号
が得られるようにベースバンド信号を利得調整する第4
利得調整手段を多重化手段の前段に各ベースバンド信号
毎に配置し、この第4利得調整手段にて利得調整された
ベースバンド信号を多重化手段にて多重化し、この多重
化信号を変調手段に入力するようにしたので、コストを
かけることなく、第4利得調整手段で安定した変調手段
の入力レベルを確保することにより、変調手段は最適な
歪み量や変調精度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に示すCDMA方式
用送信電力制御装置内部の概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の第2の実施の形態に示すCDMA方式
用送信電力制御装置内部の概略構成を示すブロック図
【図3】本発明の第3の実施の形態に示すCDMA方式
用送信電力制御装置内部の概略構成を示すブロック図
【図4】従来のCDMA方式用送信電力制御装置内部の
概略構成を示すブロック図
【図5】従来のCDMA方式用送信電力制御装置におけ
るミキサ入力特性を示す説明図
【図6】従来のCDMA方式用送信電力制御装置内部の
概略構成を示すブロック図
【図7】一般的な変調部にて変調された中間周波数信号
のスペクトラムを示す説明図 a)最適入力レベルの多重化信号が変調部に入力された
場合 b)過大レベルの多重化信号が変調部に入力された場合 c)過小レベルの多重化信号が変調部に入力された場合
【符号の説明】
10 CDMA方式用送信電力制御装置(送信電力制御
装置) 11 拡散多重部(多重手段) 12 変調部(変調手段) 14 第1可変利得増幅部(第1利得調整手段) 16 ミキサ(周波数混合手段) 18 第2可変利得増幅部(第2利得調整手段) 19 電力増幅部 21 検波部(レベル検出手段) 22 制御部(制御手段) 23 第3可変利得増幅部(第3利得調整手段) 23a 第4可変利得増幅部(第4利得調整手段) 30 CDMA方式用送信電力制御装置(送信電力制御
装置) 40 CDMA方式用送信電力制御装置(送信電力制御
装置)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースバンド信号を変調して中間周波数
    信号を生成する変調手段と、 この変調手段にて生成された中間周波数信号の利得量を
    第1利得制御信に基づいて調整する第1利得調整手段
    と、 この第1利得調整手段にて利得調整された中間周波数信
    号に局部発振周波数を混合して発振周波数信号を生成す
    る周波数混合手段と、 この周波数混合手段にて生成された送信周波数信号の利
    得量を第2利得制御信号に基づいて調整する第2利得調
    整手段と、 前記送信周波数信号の所定出力レベルが最大レベルにな
    るとき、前記中間周波数信号が周波数混合手段に入力さ
    れる上で、この周波数混合手段にとって最適な歪み量及
    び信号対雑音比を有する中間周波数信号が得られるよう
    に第1利得調整手段の利得量を調整する第1利得制御信
    号を生成すると共に、前記送信周波数信号の出力レベル
    が所定出力レベルとなるように第2利得調整手段の利得
    量を調整する第2利得制御信号を生成する制御手段とを
    有することを特徴とする送信電力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記送信周波数信号の
    所定出力レベルにおいて最大レベルから所定レベルまで
    抑圧されるとき、前記中間周波数信号が周波数混合手段
    に入力される上で、この周波数混合手段にとって最適な
    歪み量及び信号対雑音比を有する、所定レベルに対応し
    た中間周波数信号が得られるように第1利得調整手段の
    利得量を調整する第1利得制御信号を生成することを特
    徴とする請求項1記載の送信電力制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2利得調整手段にて利得調整され
    た送信周波数信号の出力レベルを検出するレベル検出手
    段を有し、 前記制御手段は、このレベル検出手段にて検出された送
    信周波数信号の出力レベルと所定出力レベルとを比較
    し、この比較結果に基づいて送信周波数信号の出力レベ
    ルが所定出力レベルとなるように第2利得調整手段の利
    得量を調整する第2利得制御信号を生成することを特徴
    とする請求項1又は2記載の送信電力制御装置。
  4. 【請求項4】 ベースバンド信号の利得量を第3利得制
    御信号に基づいて調整する第3利得調整手段を有し、 前記制御手段は、前記ベースバンド信号が変調手段に入
    力される上で、この変調手段にとって最適な歪み量及び
    信号対雑音比を有する一定レベルのベースバンド信号が
    得られるように第3利得調整手段の利得量を調整する第
    3利得制御信号を生成することを特徴とする請求項1又
    は2記載の送信電力制御装置。
  5. 【請求項5】 ベースバンド信号の利得量を第3利得制
    御信号に基づいて調整する第3利得調整手段を有し、 前記制御手段は、前記ベースバンド信号が変調手段に入
    力される上で、この変調手段にて最適な歪み量及び信号
    対雑音比を有する一定レベルのベースバンド信号が得ら
    れるように第3利得調整手段の利得量を調整する第3利
    得制御信号を生成することを特徴とする請求項3記載の
    送信電力制御装置。
  6. 【請求項6】 複数のベースバンド信号を多重化して多
    重化信号を生成する多重化手段と、 この多重化手段にて生成された多重化信号を変調して中
    間周波数信号を生成する変調手段と、 この変調手段にて生成された中間周波数信号の利得量を
    第1利得制御信号に基づいて調整する第1利得調整手段
    と、 この第1利得調整手段にて利得調整された中間周波数信
    号に局部発振周波数を混合して発振周波数信号を生成す
    る周波数混合手段と、 この周波数混合手段にて生成された送信周波数信号の利
    得量を第2利得制御信号に基づいて調整する第2利得調
    整手段と、 前記送信周波数信号の所定出力レベルが最大レベルにな
    るとき、前記中間周波数信号が周波数混合手段に入力さ
    れる上で、この周波数混合手段にとって最適な歪み量及
    び信号対雑音比を有する中間周波数信号が得られるよう
    に第1利得調整手段の利得量を調整する第1利得制御信
    号を生成すると共に、前記送信周波数信号の出力レベル
    が所定出力レベルとなるように第2利得調整手段の利得
    量を調整する第2利得制御信号を生成する制御手段とを
    有することを特徴とする送信電力制御装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記送信周波数信号の
    所定出力レベルにおいて最大レベルから所定レベルまで
    抑圧されるとき、前記中間周波数信号が周波数混合手段
    に入力される上で、この周波数混合手段にとって最適な
    歪み量及び信号対雑音比を有する、所定レベルに対応し
    た中間周波数信号が得られるように第1利得調整手段の
    利得量を調整する第1利得制御信号を生成することを特
    徴とする請求項6記載の送信電力制御装置。
  8. 【請求項8】 前記第2利得調整手段にて利得調整され
    た送信周波数信号の出力レベルを検出するレベル検出手
    段を有し、 前記制御手段は、このレベル検出手段にて検出された送
    信周波数信号の出力レベルと所定出力レベルとを比較
    し、この比較結果に基づいて送信周波数信号の出力レベ
    ルが所定出力レベルとなるように第2利得調整手段の利
    得量を調整する第2利得制御信号を生成することを特徴
    とする請求項6又は7記載の送信電力制御装置。
  9. 【請求項9】 前記多重化手段にて生成された多重化信
    号の利得量を第3利得制御信号に基づいて調整する第3
    利得調整手段を有し、 前記制御手段は、前記多重化信号が変調手段に入力され
    る上で、この変調手段にとって最適な歪み量及び信号対
    雑音比を有する一定レベルの多重化信号が得られるよう
    に第3利得調整手段の利得量を調整する第3利得制御信
    号を生成することを特徴とする請求項6又は7記載の送
    信電力制御装置。
  10. 【請求項10】 前記多重化手段にて生成された多重化
    信号の利得量を第3利得制御信号に基づいて調整する第
    3利得調整手段を有し、 前記制御手段は、前記多重化信号が変調手段に入力され
    る上で、この変調手段にとって最適な歪み量及び信号対
    雑音比を有する一定レベルの多重化信号が得られるよう
    に第3利得調整手段の利得量を調整する第3利得制御信
    号を生成することを特徴とする請求項8記載の送信電力
    制御装置。
  11. 【請求項11】 各ベースバンド信号の利得量を第4利
    得制御信号に基づいて調整する第4利得調整手段を有
    し、 前記制御手段は、前記多重化信号が変調手段に入力され
    る上で、この変調手段にとって最適な歪み量及び信号対
    雑音比を有する一定レベルの多重化信号が得られるよう
    に第4利得調整手段の利得量を調整する第4利得制御信
    号を生成することを特徴とする請求項6又は7記載の送
    信電力制御装置。
  12. 【請求項12】 各ベースバンド信号の利得量を第4利
    得制御信号に基づいて調整する第4利得調整手段を有
    し、 前記制御手段は、前記多重化信号が変調手段に入力され
    る上で、この変調手段にとって最適な歪み量及び信号対
    雑音比を有する一定レベルの多重化信号が得られるよう
    に第4利得調整手段の利得量を調整する第4利得制御信
    号を生成することを特徴とする請求項8記載の送信電力
    制御装置。
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WO2003071694A1 (fr) * 2002-02-21 2003-08-28 Sony Ericsson Mobile Communications Japan, Inc. Circuit de sortie de transmission et terminal de communication mobile
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