JPH1120423A - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ

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JPH1120423A
JPH1120423A JP9171632A JP17163297A JPH1120423A JP H1120423 A JPH1120423 A JP H1120423A JP 9171632 A JP9171632 A JP 9171632A JP 17163297 A JP17163297 A JP 17163297A JP H1120423 A JPH1120423 A JP H1120423A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量ビード部の耐セパレーション性を重い重
量のビード部以上に向上させたビード部耐久性に優れる
重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供する。 【解決手段】 ビードコアを挟むビード部内外両側領域
で別個に独立する2層のスチールコード層のビード部補
強層を備え、ビード部外側領域の補強層のタイヤ半径方
向外方端はカーカスの折返し部端を超え、2層の補強層
の半径方向内方端縁相互がビードコア近傍で隣り合い、
内外両側領域の補強層の半径方向外方端部及び内方端部
それぞれのスチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜
角度は、外方端部が15〜30°の範囲内で、内方端部
は内外両側領域補強層の少なくとも一方の層が35〜6
0°の範囲内にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、重荷重用空気入
りラジアルタイヤ、より詳細にはトラック及びバスなど
の重車両の使途に供する空気入りラジアルタイヤに関
し、特に、ビード部に余分な補強部材を追加配置するこ
となくビード部耐久性を顕著に向上させた重荷重用空気
入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】トラック及びバスなどの重車両に使用す
る空気入りラジアルタイヤの故障発生に関し、特に、カ
ーカスプライの折返し部端からのセパレーション乃至ビ
ード部補強コード層端からのセパレーションに代表され
るビード部故障の発生は、新品タイヤの完走を阻害する
ばかりでなく、再三にわたるリキャップ使用に支障をき
たす深刻な問題として、これまで種々の改善手段が提案
され、実行されている。
【0003】これら改善手段の多くは、タイヤの負荷転
動中の接地域に連なるビード部のタイヤ外側への倒れ込
みを少しでも低減して、ビード部補強コード層端やカー
カス折返し部端に作用するひずみを低減することを狙い
として、ビード部補強コード層を多用したり、ビード部
全体のボリュームを増やすなど、タイヤ重量の増加とコ
スト上昇とを伴うものである。しかしこれらの手段は現
在の軽量化、コスト低減などの要請には到底対応し得な
い状況にある。
【0004】そこで上記したようなタイヤ重量増加をそ
れほど伴わずにビード部耐久性を向上させる手段の一例
として、特開昭59−216709号公報は、要部断面
を示す図10を参照して、ビード部1の倒れ込み以外に
ビードコア3の「へたり」にも着目し、ビード部1の補
強層としての金属コード層をビードコアの内外にて分割
しそれぞれ独立の外側金属コード層(折返し4t端末保
護層)15aと内側金属コード層(支持強化層)15b
とし、各層15a、15bの1%伸長モジュラスにつ
き、端末保護層15aのモジュラスを支持強化層15b
のモジュラスより小さく設定すること、各層のコードの
傾斜角度を、各層の上端縁を通る円周上にてタイヤの放
射面となす最大角度で45〜70°(タイヤ円周線に対
し20〜45°)の範囲内とすることを提案し、それま
で見られなかったビード部耐久性向上を達成している。
【0005】その理由は、ビード部補強層を折返し4t
端末保護層15aと支持強化層15bとに分割(層15
a、15bの分割端p、q)することにより、リムとの
接触部位における各層端末15ae、15beの拘束が
1層の場合に比べて著しく緩やかになり、その結果、タ
イヤの負荷転動時のトレッド接地域の踏み込み部及び蹴
り出し部双方における顕著なタイヤ周方向剪断変形に対
し各層15a、15bが追随し易くなるため、各層のタ
イヤ半径方向外側端部に作用するひずみ集中が大幅に緩
和される効果によるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし近年、重荷重用
空気入りラジアルタイヤ、なかでもトラック及びバス用
タイヤの偏平化傾向が一層進むにつれ、充てん空気圧も
高まり、ビード部への入力条件が厳しくなるにつれ、上
記公報のビード部補強層の両金属コード層15a、15
bはビードコア3の内外で分割されているため、上述の
ようにビードコアとリムのフランジ及びビードシートと
の間での金属コード層15a、15bに対する締め付け
力が殆ど期待できないため、タイヤの負荷転動時に接地
域に係わる両金属コード層15a、15bはビード部1
内で動き易くなる効果が却って下記するような不具合も
同時に発生する。
【0007】タイヤへの高圧の充てん空気圧によりカー
カス4のプライには、図10に矢印Tで示す大きな張力
が作用し、この張力Tはビードコア3から図の矢印の向
きにカーカ4のスプライを引き抜こうとする力に他なら
ず、この力Tと金属コード層15a、15bの動き易さ
とが相まって、特にビード部1がタイヤ外側へ向け倒れ
込む荷重負荷の下でカーカス4はビードコア4に対しそ
の断面図形の重心Cg周りの矢印rの向きに大きく回転
させる作用を及ぼす。この作用がタイヤ1回転毎にビー
ドコア3に及び、かつ車両走行中にビード部1が高温度
となるため、タイヤの走行距離が延びるほどにビードコ
ア3は塑性変形の一種ともいえる「へたり」変形を生
じ、その変形度合いが進む。
【0008】ビードコア3の大きな「へたり」変形はビ
ード部1の断面形状を新品当初から大きく変え、このビ
ード部変形は、カーカス折返し部4t外側に位置するビ
ード部補強金属コード層15aのタイヤ半径方向外側端
部に作用するひずみを予め最少とする配置意図から大き
く逸らす不利をもたらし、補強金属コード層15aの外
側端15ae近傍部に大きなひずみを集中させる結果、
この端部にセパレーションが発生し勝ちになる。
【0009】またビード部補強層の両金属コード層15
a、15bの分割位置をビードコア3周辺から外してそ
こからタイヤ半径方向外側として試したところ、ビード
コアを構成するスチールワイヤの巻回数を減らしてより
一層の軽量化としたタイヤではやはりビードコアの「へ
たり」変形度合いが大きくなり、これが上記同様大きな
ビード部形状変化をもたらし、補強金属コード層の外側
端部にセパレーション故障を発生させ、所期のタイヤ寿
命を達成することができないことがわかった。
【0010】従ってこの発明の請求項1〜11に記載し
た発明は、先に掲げた公報の開示内容をさらに発展さ
せ、偏平率の値がいかに小さくとも、チューブ付きタイ
ヤ乃至チューブレスタイヤのいかんを問わず、ビードコ
アのスチールワイヤの巻回数を減じ、これを基礎とする
ビード部ゴム、主としてスティフナゴムの容積を減らし
ても、従来の重量級タイヤのビード部耐久性と同等以上
の耐久性を有する軽量な重荷重用空気入りラジアルタイ
ヤの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載した発明は、一対のビー
ド部内にそれぞれ埋設したビードコア相互間にわたり延
びる1プライ以上のゴム被覆ラジアル配列コードになる
カーカスを備え、少なくとも1プライのカーカスはビー
ドコアの周りを巻上げる折返し部を有し、ビードコアを
挟むビード部内外両側領域でそれぞれ別個に独立させた
2層のゴム被覆スチールコード層よりなるビード部補強
層を備える重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、
ビード部外側領域に位置するビード部補強層はそのタイ
ヤ半径方向外方端がカーカスの折返し部端を超えて延
び、ビード部補強層は2層のスチールコード層の対向す
る端縁相互がビードコア近傍にて隣り合う配置に成り、
上記ビードコアを挟む内外両側領域に位置する各独立ビ
ード部補強層の上記半径方向外方端部及び内方端部それ
ぞれにおける配列スチールコードのタイヤ円周線に対す
る傾斜角度につき、外方端部が15〜30°の範囲内に
あり、内方端部は内外両側領域ビード部補強層の少なく
とも一方の層が35〜60°の範囲内にあることを特徴
とする重荷重用空気入りラジアルタイヤである。
【0012】ここに、上記のビードコア近傍の「近傍」
は、その語義に従い、距離空間で、一点Iからの距離が
或る値より小さい全ての点から成る部分集合を指し、こ
こでいう一点Iはビードコアの断面図形上に存在する全
ての点とし、さらに一点Iからの距離の或る値とは、ビ
ードコアの表面上の点から全方向に測った距離が0.5
〜25mmの範囲内にある値を指すものとする。また隣
り合う配置とは、端縁相互が接する場合以外に僅か離隔
する場合を含むものとする。これらは以下同じである。
【0013】請求項1に記載した発明を実施するに際
し、好適実施例においては請求項2に記載した発明のよ
うに、上記ビード部補強層の2層の対向する端縁相互が
突き合わせ配置に成る。この実施例の場合、好適には請
求項3に記載した発明のように、ビード部補強層の2層
の端縁相互の突き合わせ位置が、ビードコア周辺に存在
するものとする。
【0014】また他の好適実施例では、請求項4に記載
した発明のように、内外両側領域ビード部補強層のスチ
ールコードの配列が、タイヤ半径線に関して互いに同じ
傾斜方向に成る。
【0015】また上記とは異なる好適実施例において
は、請求項5に記載した発明のように、内外両側領域ビ
ード部補強層のスチールコードの配列が、タイヤ半径線
に関して互いに異なる傾斜方向に成る。
【0016】またさらに他の好適実施例においては、請
求項6に記載した発明のように、JATMA規格が定め
る、15°深底リム又は広幅平底リムを適用リムとする
タイヤにおいて、ビード部補強層の2層の隣り合う端縁
相互位置が、ビードコアの断面図形の重心を通りタイヤ
回転軸に直交する直線と、リムのフランジに接触するビ
ード部表面のタイヤ半径方向最外方端からタイヤ内部に
面するカーカス本体に下ろした法線との間に存在する。
この種のタイヤはJATMA規格(I997年版、以下
同じ)が定めるトラック及びバス用ラジアルプライタイ
ヤで、適用リムが15°深底リムのタイヤはチューブレ
スタイヤであり、広幅平底リムのタイヤはチューブ付き
タイヤである。なお上記タイヤ半径方向最外方端とは、
上記タイヤをその適用リムに組付けたタイヤ及びリム組
立体に対し、上記規格が「空気圧−負荷能力対応表」に
て定めるタイヤの最大負荷能力に対応する最高空気圧を
充てんしたときの位置である。
【0017】さらに先に述べた目的を達成するための別
の発明は、請求項7に記載した発明のように、一対のビ
ード部内にそれぞれ埋設したビードコア相互間にわたり
延びる1プライ以上のゴム被覆ラジアル配列コードにな
るカーカスを備え、少なくとも1プライのカーカスはビ
ードコアの周りを巻上げる折返し部を有し、ビード部に
て折返し部を含むカーカスを覆う、別個に独立させたゴ
ム被覆スチールコード層のビード部補強層を備える重荷
重用空気入りラジアルタイヤにおいて、上記ビード部補
強層は、タイヤ内部に面するカーカス本体側の内側領域
に配置した内側補強層と、これと対をなし折返し部側の
外側領域に配置した外側補強層と、内側補強層と外側補
強層との間にてビードコアの周りに配置した中間補強層
との3層のゴム被覆スチールコード層よりなり、折返し
部側の外側補強層はそのタイヤ半径方向外方端がカーカ
スの折返し部端を超えて延び、3層のゴム被覆スチール
コード層それぞれで互いに対向する端縁相互はビードコ
ア近傍にて隣り合う配置に成り、ビード部補強層におけ
る配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度
につき、2層の対をなす外側補強層及び内側補強層のコ
ード傾斜角度がタイヤ半径方向外方端部にて15〜30
°の範囲内にあり、かつタイヤ半径方向内方端部にて3
5〜60°の範囲内にあり、中間補強層のコード配列は
上記2層の対をなす各層のタイヤ半径方向内方端部コー
ド傾斜角度より大きな傾斜角度に成ることを特徴とする
重荷重用空気入りラジアルタイヤである。
【0018】上記請求項7に記載した発明の好適実施例
においては請求項8に記載した発明のように、ビード部
補強層の3層のスチールコード層のうち少なくとも2層
のスチールコードの配列が、タイヤ半径線に関して互い
に同じ傾斜方向に成ることである。
【0019】また上に述べた発明の変形例では、請求項
9に記載した発明のように、ビード部補強層の少なくと
も1層におけるスチールコード配列が、2本以上のコー
ドを横並びに束ねた束コード配列に成るものである。
【0020】この発明の請求項1〜9に記載した発明全
体にわたり、好適には請求項10に記載した発明のよう
に、ビード部補強層のうち少なくともビード部外側領域
に位置するスチールコード層の被覆ゴムが、カーカスプ
ライのコード被覆ゴムの100%モジュラスより小さな
100%モジュラスを有するのが望ましい。
【0021】また上述した発明全般にわたり、負荷荷重
及び走行速度の少なくとも一方の使用条件が厳しい場合
の実施例では、請求項11に記載した発明のように、ビ
ード部補強層の表層を覆い包む1層以上の有機繊維コー
ド層を有する構成が適合する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態例を
図1〜図8に基づき説明する。図1及び図2は、この発
明による重荷重用空気入りラジアルタイヤ(以下タイヤ
という)のチューブレス(以下T/Lと略す)タイヤの
要部片側を簡略図解した線図的断面図であり、図3は、
この発明によるチューブ付き(以下W/Tと略す)タイ
ヤの要部片側を簡略図解した線図的断面図であり、図4
は、T/Lタイヤとその適用リムとの組立体に先に触れ
た最高空気圧充てん時の組立体要部片側を簡略図解した
線図的断面図であり、図5は、W/Tタイヤとその適用
リムとの組立体に先に触れた最高空気圧充てん時の組立
体要部片側を簡略図解した線図的断面図であり、図6
は、この発明による他の構成をもつT/Lタイヤの要部
片側を簡略図解した線図的断面図であり、図7は図6に
示す構成と同様な構成をもつW/Tタイヤの要部片側を
簡略図解した線図的断面図であり、図8は、この発明に
よるビード部補強層のスチールコード配列の変形例の効
果説明図である。
【0023】図1〜図7において、符号1はビード部、
符号2はサイドウォール部の一部であり、サイドウォー
ル部のタイヤ半径方向(以下半径方向という)外方部分
とトレッド部との図示は省略した。ここにカーカス4
は、一対のビード部(片側のみ示す)内にそれぞれ埋設
したビードコア3相互間にわたり1プライ以上(図示例
は1プライ)のゴム被覆ラジアル配列コード、1プライ
の場合は望ましくはスチールコードになり、少なくとも
1プライはビードコア3の周りをタイヤ内側から外側に
向け巻上げる折返し部4tを有する。
【0024】図1〜図5に示すビード部1は、それぞれ
別個に独立させた2層のゴム被覆スチールコード層から
なるビード部補強層5、6を備え、図6及び図7に示す
ビード部1は、それぞれ別個に独立させた3層のゴム被
覆スチールコード層からなるビード部補強層5、6、7
を備える。図1〜図5に示す2層のビード部補強層5、
6はビードコアを挟むビード部内外両領域に配置し、以
下主として折返し部4t側に位置するビード部補強層5
は外側補強層と呼び、主としてタイヤ内部に面するカー
カス4本体側に位置するビード部補強層6は内側補強層
6と呼ぶ。図6及び図7に示すビード部補強層5は折返
し部4t側の外側領域に配置した外側補強層であり、ビ
ード部補強層6はタイヤ内部に面するカーカス4本体側
の内側領域に配置した内側補強層であり、外側補強層5
と内側補強層6とは互いに対をなす形態を有する。補強
層7は外側補強層5と内側補強層6との間にてビードコ
ア3の周りに配置した中間補強層である。
【0025】これら外側内側補強層5、6及び外側内側
補強層5、6と中間補強層7はそれぞれ独立しているが
あたかも一連りの層のように、タイヤ内部のカーカス4
本体のプライ内面からビードコア3の巻上げ部のプライ
内面を経て折返し部4tの外側に至る間に相互隣接配置
するものとし、特にビード部1の外側領域に配置する外
側補強層5はカーカス4の折返し部4tに沿いその巻上
げ端4teを超えて半径方向外方に向け延びる配置とす
る。
【0026】ここに、図1〜図5に示す外側内側補強層
5、6及び図6、図7に示す外側内側補強層5、6と中
間補強層7とはそれぞれが相対する端縁をビードコア3
近傍にて隣り合わせ配置とする必要がある。この近傍と
は先に説明した通り、距離空間で、一点I(図示せず)
からの距離が或る値より小さい全ての点から成る部分集
合を指し、一点Iはビードコア3の表面上に存在する全
ての点とし、ビードコア3表面の上の全ての点から全方
向に向け測った距離が0.5〜25mmの範囲内にある
位置を指すものとする。なおビードコア3周辺といえ
ば、カーカス4のプライを介在させてビードコア3と直
接対向する位置をいい、よって「周辺」とは近傍のうち
比較的僅かな距離内にあることを意味する。
【0027】図1〜図5に示す外側補強層5の相対端縁
Pと、外側補強層6の相対端縁Qとは相互に隣り合う関
係を有し、この隣り合いとは相互接触、すなわち突き合
わせの場合と、僅少の離隔の場合との双方を可とし、各
図では理解し易いように僅少の離隔で図解している。
【0028】この相対端縁P、Qの隣り合わせ位置につ
き、図1ではビードコア3周辺でのタイヤ内側の例を、
図2はビードコア3周辺でのタイヤ外側の例を、図3は
ビードコア近傍でのタイヤ外側の例を、図4はビードコ
ア周辺でのタイヤ外側の例を、そして図5もビードコア
周辺でのタイヤ外側の例をそれぞれ示した。
【0029】ここで、ビード部1の内外両側領域に位置
する独立外側内側補強層5、6の半径方向外方端5e、
6e近傍部(端部)における層5、6の配列スチールコ
ードのタイヤ円周線に対する傾斜角度は15〜30°の
範囲内にあることが必要である一方、層5、6の少なく
ともいずれか一方の半径方向内方端、すなわち相対端縁
P、Q近傍部(端部)の少なくとも一方における配列ス
チールコードにタイヤ円周線に対する傾斜角度が35〜
60°の範囲内にあることが必要である。すなわち同じ
層内にて配列スチールコードの上記傾斜角度を半径方向
外方端部で最少角度とし、そこから相対端縁に向かうに
つれ傾斜角度を増加させ相対端縁近傍部で最大角度とす
る。ここに傾斜角度を定めるタイヤ円周線は角度を特定
する位置を通る円周線であり、以下同じである。
【0030】このようなスチールコードの傾斜配分は、
未加硫タイヤ成型前に外側内側補強層5、6となる未加
硫部材の両表面に所定量の強制変形加工を施すことで得
ることができる。この加工が必要なため、生産性を考慮
してタイヤにより層5、6のうちいずれか一方の配列ス
チールコードに上記角度差を付すに止める場合と、使用
条件の厳しさを考慮して両層5、6いずれにも角度差を
付す必要がある場合とが併存する。
【0031】ここに傾斜角度は、外方端5e、6e近傍
部(端部)及び相対端縁P、Q近傍部(端部)における
配列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度と
は、コードの中心軸とタイヤ円周線との交点における円
周線の接線とコード中心軸の接線とがなす角度のうち鋭
角を採るものと定義する。
【0032】以上述べた外側内側補強層5、6の構成
は、以下に述べる効果を奏する。まず、相対端縁P、Q
近傍部の少なくとも一方にて配列スチールコードのタイ
ヤ円周線に対する傾斜角度が35〜60°の範囲内で大
きくすることは、ビードコア3周囲の補強層部分が、カ
ーカス4のプライの引き抜き張力Tが及ぼすビードコア
3の断面図形の重心Cg周りの回転r(図10参照)に
対して大きな抵抗力を発揮することができる。
【0033】この抵抗力が、従来タイヤの走行距離の進
行に伴いビード部に不可避的に生じてしたビードコア3
の「へたり」現象を阻止、もしくは大幅に軽減する効果
を奏する。この「へたり」現象の阻止、もしくは大幅軽
減によりタイヤの走行中期〜末期に生じるビード部1の
大きな塑性変形を抑制する結果、特に外側補強層5の半
径方向端5eに作用するひずみを軽減することが可能と
なり、耐セパレーション性が大幅に向上する。なお「へ
たり」とはスチールワイヤの巻回体として構成する図示
例の断面六角形のビードコア3を製造する際に必要なス
チールワイヤの極薄い被覆ゴムの塑性変形に基づき生じ
る現象である。なおビードコア3の断面は六角形にこだ
わらず他の多角形でも良い。
【0034】ここに傾斜角度が35°未満の場合は、ビ
ードコア3の上記回転rに対する抵抗力が小さくなり過
ぎて「へたり」を十分に抑制することができない一方、
60°を超えると、傾斜角度が15〜30°の範囲内に
ある半径方向外方端5e、6e近傍部(端部)から相対
端縁P、Q近傍部に至る間にスチールコードを湾曲させ
て傾斜角度を増すのであるから湾曲度合いが大きくなり
過ぎ、タイヤの荷重負荷転動下の接地域に対応するスチ
ールコードの湾曲部に大きな圧縮応力が繰り返し作用
し、結局コード切れが発生し勝ちになるので不可であ
る。
【0035】次に、外側内側補強層5、6の半径方向外
方端5e、6e近傍部(端部)における各層5、6の配
列スチールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度が1
5〜30°の範囲内であることが、タイヤの荷重負荷転
動下でトレッド接地域の踏み込み部及び蹴り出し部に対
応するビード部のタイヤ円周線に沿う変形及び半径方向
の変形それぞれに伴い発生する外側内側補強層5、6の
半径方向外方端5e、6e近傍部に作用するひずみを小
さくすることになり、この事実と上述したビード部の塑
性変形の極小化との連携によりビード部耐久性の顕著な
向上が達成できる。
【0036】併せて、外側内側補強層5、6それぞれが
相対する端縁をビードコア3近傍にて隣り合わせ配置と
することにより、タイヤ及びリム組立体に対する所定空
気圧充てん時、タイヤの荷重負荷転動時の外側内側補強
層5、6の固定拘束を緩めることが、両層5、6の半径
方向外方端5e、6e近傍部に作用するひずみを小さく
するように働くので、このこともビード部耐久性向上に
大きく寄与する。つまり、この働きと上記二つの働きと
が三位一体となってビードコア3のスチールワイヤの巻
回数を減らし、これに伴いビード部のゴム、例えばステ
ィフナゴム9の使用量を減じて軽量タイヤとしても、従
来の重量が重いタイヤのビード部耐久性に比し遜色がな
く、寧ろより一層向上したビード部耐久性を実現するこ
とができる。なお符号10はインナーライナであり、T
/Lタイヤの場合は空気不透過性ゴムを適用する。
【0037】外側内側補強層5、6はその半径方向内方
端の対向する相対端縁P、Qを突き合わせ配置とすると
き、タイヤの荷重負荷転動時に両層5、6の動きの拘束
作用が高まるのでビードコア3の「へたり」抑制により
一層効果的であり、特に突き合わせ位置をビードコア3
周辺とするとき「へたり」抑制を効率よく実現すること
ができる。
【0038】外側内側補強層5、6の配列スチールコー
ドの傾斜方向をタイヤ半径線に関して互いに同じ傾斜方
向とすることができ、このタイヤは配列スチールコード
の傾斜方向と逆向きの回転方向を表示して一定の方向か
らのトルク入力とすれば両層5、6の半径方向端5e、
6eに対するひずみ入力を軽減することができ、この発
明をより一層有利に活用することができる。例えば長距
離走行トラック用に適合する。
【0039】上記とは逆に、外側内側補強層5、6の配
列スチールコードの傾斜方向をタイヤ半径線に関して互
いに異なる傾斜方向とすることもでき、このタイヤは回
転方向に対するビード部1の剛性がほぼ同じであり、回
転方向を表示する必要はない。用途としては発進、停止
の繰り返し頻度が高い市内バス用に適合する。
【0040】図4にはトラック及びバス用T/Lタイヤ
をJATMA規格が定める適用リムとしての15°深底
リム(外側輪郭のみ示す)20に組付けたタイヤ及びリ
ム組立体に先に述べた最高空気圧を充てんしたときの要
部断面を示し、図5にはトラック及びバス用W/Tタイ
ヤをJATMA規格が定める適用リムとしての広幅平底
リム(外側輪郭のみ示す)21に組付けたタイヤ及びリ
ム組立体に先に述べた最高空気圧を充てんしたときの要
部断面を示す。これらの例における外側内側補強層5、
6の相対端縁P、Q位置は下記の位置とすることができ
る。
【0041】すなわち図4、5に示す例では、ビードコ
ア3の断面図形の重心Cgを通りタイヤ回転軸(図示せ
ず)に直交する直線L1 と、リム20、21のフランジ
20F、21Fと接触するビード部1の表面の半径方向
最外方端Aからタイヤ内部に面するカーカス4の本体に
下ろした法線L2 との間の挟まれる領域に層5、6の相
対端縁P、Qを位置させる。
【0042】図1に示す例は相対端縁P、Q位置を上記
の領域からより一層タイヤ内方としているが、上記の例
は図2、3に示した2例と同様であり、特に外側領域に
位置する外側補強層5の拘束力を緩和することができ、
タイヤの荷重負荷転動時に外側補強層5の半径方向外方
部分のタイヤ変形に対する追随性に優れ、外側補強層5
の半径方向外方端5e近傍部に作用するひずみをより小
さくする利点を有する。
【0043】図6、7に示す外側内側補強層5、6及び
中間補強層7は、上述した外側内側補強層5、6に相当
する各層の相対端縁間を大きく広げ、この広げた位置に
中間補強層7を配置した構成に成る。ビードコア3を挟
むビード部1の内外両側領域に対として配置した外側内
側補強層5、6の外方端5e、6e部における配列スチ
ールコードのタイヤ円周線に対する傾斜角度は15〜3
0°の範囲内にあり、かつ外側内側補強層5、6の内方
端P、R部における配列スチールコードのタイヤ円周線
に対する傾斜角度は35〜60°の範囲内にあるものと
し、この点では図1〜図5に示す例と同様である。これ
に対し外側内側補強層5、6との間にてビードコア3の
周りに配置した中間補強層7における配列スチールコー
ドのタイヤ円周線に対する傾斜角度は、上記内方端P、
R部における配列スチールコードの傾斜角度35〜60
°より大きく90°以下とする。これら補強層5、6、
7の互いに対向する端縁は、相対端縁P、Q及び相対端
縁R、Sの2か所にあらわれるが、これらの位置はビー
ドコア3を挟む両側にある他の位置関係及び隣り合わせ
関係は先に述べたところと同じである。
【0044】この場合予め未加硫部材段階の外側内側補
強層5、6及び中間補強層7の配列スチールコードに形
付け変形加工を施さずともよい工数上の利点を有する一
方、部材数が増える不利な点もあり、合せて先の発明の
実施形態例とさほど工数は変わらず、また作用効果上の
点も図1〜図5に示す外側内側補強層5、6につき先に
述べたところと同じであるが、図6、7に示す外側内側
補強層5、6に作用する拘束力は双方共に緩和される点
で外側内側補強層5、6の半径方向内方端縁P、Rの位
置設定に当り設計上の自由度が増し、補強層を3層に分
離することはビード部耐久性向上がより一層容易となる
利点を有する。
【0045】また上記3層の外側内側補強層5、6及び
中間補強層7のうち少なくとも2層のスチールコードの
配列はタイヤ半径線に関して互いに同じ傾斜方向とする
ことができる。作用効果と適合用途とは先に述べたとこ
ろと同じである。
【0046】以上述べた外側内側補強層5、6及び中間
補強層7のうち少なくとも1層、1層の場合、望ましく
は外側補強層5のスチールコード配列が図8に示す展開
図のように、2本以上(図示例は2本)のコードを横並
び(層の表面の広がり方向)に束ねた束コード5C(6
C)配列とするのが望ましい。図9に通常の補強層のコ
ード配列のありさまを図8同様に展開図として示すが、
従来補強層15のスチールコード15Cは1本毎の配列
になり、このスチールコード15C端15ae縁に生じ
た亀裂は図示のようにタイヤ円周線にほぼ沿って繋がり
易い。亀裂が一旦繋がると比較的早期にセパレーション
故障に至る。
【0047】これに対し束コード5C(6C)では、コ
ード打込数(例えば5cm当りの本数)が同じ場合、コ
ード間隙(勿論この間隙部分は被覆ゴム)が従来補強層
15のコード間隔の約2倍と広く、しかも束コード5C
(6C)の剛性がより一層高いため、図8に示すように
コード束5C(6C)の長さ方向に沿って亀裂が進み、
図9に示すような亀裂の繋がりが生じ難く、容易にセパ
レーション故障発生には至らない利点を有するので、束
コード5C(6C)配列はこの発明にうってつけの構成
である。
【0048】また外側内側補強層5、6及び中間補強層
7のうち少なくともビード部1の外側領域に位置する外
側補強層層5(配置次第で中間補強層7も含む)のスチ
ールコード被覆ゴムの100%モジュラスが、カーカス
4のプライゴムの100%モジュラスより小さな値であ
るのが推奨できる。それというのも、タイヤの荷重負荷
転動下におけるビード部1の変形はほぼ定ひずみ変形で
あるから、上記の100%モジュラス関係を少なくとも
外側補強層5の被覆ゴムに適用すれば応力はより一層小
さくなり、各補強層のなかでも最も亀裂が発生し易い外
側補強層5の端縁5eの亀裂発生を抑制することがで
き、ビード部耐久性向上に大きく寄与することに他なら
ないからである。
【0049】また図2に破線にて示す有機繊維コードの
ゴム被覆層8を外側内側補強層5、6の表層を覆い包む
ように追加配置すること、特に外側補強層5の半径方向
外方端5eを超える高さで配置することが有効な場合が
あり、この場合はビード部1への入力(負荷荷重乃至車
両速度)が厳しい使用条件向けのタイヤ乃至数多くのリ
ッキャップ回数を要求する使用者向けに推奨される。な
おカーカス4の外周にてトレッド部を強化するベルトは
2層以上のスチールコード交差層になる。
【0050】
【実施例】トラック及びバス用T/Lタイヤで、サイズ
が11/70R22.5であり、カーカス4は1プライ
のラジアル配列スチールコードのゴム被覆プライにな
り、ベルトは4層のスチールコード交差層になる。ビー
ドコア3は各図で示す、いわゆる六角ビードコアであ
り、15番線スチールワイヤの巻回数を従来の72回か
ら65回に減じたものを用いた。このビードコア3のみ
でも約0.4kgの重量減になり、スティフナ9の重量減
0.3kg分を合わせたタイヤ重量は従来タイヤより約
0.7kgの重量減となる。
【0051】実施例1〜9のタイヤは図1、2、4に従
い、実施例10のタイヤは図6に従い、実施例1〜9に
は2層の外側内側補強層5、6を、実施例10には2層
の外側内側補強層5、6と中間補強層7とをそれぞれ適
用した。層5、6の半径方向外方端5e、6e近傍部、
層5、6、7の相対端縁P、R及び相対端縁Q、S近傍
部それぞれのタイヤ円周線に対する配列スチールコード
の傾斜角度の値(度)を、タイヤを側面から見たときの
傾斜方向を右上がりをR、左上がりをLの符号であらわ
すこととして、これら符号R、Lを傾斜角度の前に付し
て表1に示す。比較例には実施例1〜10と同じ軽量ビ
ードコア3を適用し、ビード部補強層には先に触れた特
開昭59−216709号公報に従う図10に示す2層
のスチールコード層15a、15bを用い、これら層の
半径方向外方端15ae、15beを実施例と同じ位置
に合わせて表1に記載した。なお表1には各例に対応す
る図番を表記した。
【0052】
【表1】
【0053】実施例1〜10及び比較例それぞれを供試
タイヤとして、これらタイヤをJATMA規格(199
7年版)が定める適用リムのうちの許容リム7.50×
22.5に組付け、これに先に述べた最高空気圧8.5
0kgf/cm2 を充てんし、直径1.7mのドラムに荷重5
000kg(上記規格での最大負荷能力は、シングル装着
で2725kg、デュアル装着で2500kg)にて押し当
て、速度60km/hで回転させ、ビード部にセパレーショ
ン故障が生じるまで走行させる耐久性テストを実施し
た。各供試タイヤの走行距離は、比較例を100とする
指数にてまとめた。値は大なるほど良く、これらの耐久
性テスト結果を表1の下段に示す。
【0054】表1に示す結果から、比較例の傾斜角度配
分に近い実施例1のタイヤでも約5%のビード部耐久性
向上が達成され、傾斜角度配分が比較例から離れるほど
ビード部耐久性が著しく向上していることがわかる。
【0055】
【発明の効果】この発明の請求項1〜11に記載した発
明によれば、ビードコアの容積(重量)を基礎とするビ
ード部重量を軽減しても、また偏平率の大小を問わず
に、重量が重い従来タイヤのビード部耐久性にいささか
も遜色なく、むしろこれを超える優れたビード部耐久性
を発揮させることが可能な、軽量の重荷重用空気入りラ
ジアルタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による実施の形態例の要部を線図で示
す断面図である。
【図2】この発明による別の実施の形態例の要部を線図
で示す断面図である。
【図3】この発明による他の実施の形態例の要部を線図
で示す断面図である。
【図4】この発明による実施の形態例の要部を線図で示
す断面図である。
【図5】この発明による別の実施の形態例の要部を線図
で示す断面図である。
【図6】この発明による他の実施の形態例の要部を線図
で示す断面図である。
【図7】この発明によるさらに他の実施の形態例の要部
を線図で示す断面図である。
【図8】この発明による実施の一形態例の補強層束コー
ド配列と機能との説明図である。
【図9】従来タイヤの補強層コード配列の亀裂進展の説
明図である。
【図10】従来タイヤの要部を線図で示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ビード部 2 サイドウォール部 3 ビードコア 4 カーカス 4t 折返し部 4te 折返し部終端 5 外側補強層 5e 外側補強層の半径方向外方端 6 内側補強層 6e 内側補強層の半径方向外方端 7 中間補強層 8 有機繊維コード層 9 スティフナ 10 インナーライナ 20、21 適用リム 20F、21F リムのフランジ P、Q、R、S 各補強層の相対端縁 Cg ビードコア断面図形の重心 A フランジと接触するビード部最外方表面位置 L1 重心Cgを通るタイヤ回転軸と直交する直線 L2 位置Aからカーカス本体への法線

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビード部内にそれぞれ埋設したビ
    ードコア相互間にわたり延びる1プライ以上のゴム被覆
    ラジアル配列コードになるカーカスを備え、少なくとも
    1プライのカーカスはビードコアの周りを巻上げる折返
    し部を有し、ビードコアを挟むビード部内外両側領域で
    それぞれ別個に独立させた2層のゴム被覆スチールコー
    ド層よりなるビード部補強層を備える重荷重用空気入り
    ラジアルタイヤにおいて、 ビード部外側領域に位置するビード部補強層はそのタイ
    ヤ半径方向外方端がカーカスの折返し部端を超えて延
    び、 ビード部補強層は2層のスチールコード層の対向する端
    縁相互がビードコア近傍にて隣り合う配置に成り、 上記ビードコアを挟む内外両側領域に位置する各独立ビ
    ード部補強層の上記半径方向外方端部及び内方端部それ
    ぞれにおける配列スチールコードのタイヤ円周線に対す
    る傾斜角度につき、外方端部が15〜30°の範囲内に
    あり、内方端部は内外両側領域ビード部補強層の少なく
    とも一方の層が35〜60°の範囲内にあることを特徴
    とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 上記ビード部補強層の2層の対向する端
    縁相互が突き合わせ配置に成る請求項1に記載したタイ
    ヤ。
  3. 【請求項3】 ビード部補強層の2層の端縁相互の突き
    合わせ位置が、ビードコア周辺に存在する請求項1又は
    2に記載したタイヤ。
  4. 【請求項4】 内外両側領域ビード部補強層のスチール
    コードの配列が、タイヤ半径線に関して互いに同じ傾斜
    方向に成る請求項1〜3に記載したタイヤ。
  5. 【請求項5】 内外両側領域ビード部補強層のスチール
    コードの配列が、タイヤ半径線に関して互いに異なる傾
    斜方向に成る請求項1〜3に記載したタイヤ。
  6. 【請求項6】 JATMA規格が定める、15°深底リ
    ム又は広幅平底リムを適用リムとするタイヤにおいて、
    ビード部補強層の2層の隣り合う端縁相互位置が、ビー
    ドコアの断面図形の重心を通りタイヤ回転軸に直交する
    直線と、リムのフランジに接触するビード部表面のタイ
    ヤ半径方向最外方端からタイヤ内部に面するカーカス本
    体に下ろした法線との間に存在する請求項1又は2に記
    載したタイヤ。
  7. 【請求項7】 一対のビード部内にそれぞれ埋設したビ
    ードコア相互間にわたり延びる1プライ以上のゴム被覆
    ラジアル配列コードになるカーカスを備え、少なくとも
    1プライのカーカスはビードコアの周りを巻上げる折返
    し部を有し、ビード部にて折返し部を含むカーカスを覆
    う、別個に独立させたゴム被覆スチールコード層のビー
    ド部補強層を備える重荷重用空気入りラジアルタイヤに
    おいて、 上記ビード部補強層は、タイヤ内部に面するカーカス本
    体側の内側領域に配置した内側補強層と、これと対をな
    し折返し部側の外側領域に配置した外側補強層と、内側
    補強層と外側補強層との間にてビードコアの周りに配置
    した中間補強層との3層のゴム被覆スチールコード層よ
    りなり、 折返し部側の外側補強層はそのタイヤ半径方向外方端が
    カーカスの折返し部端を超えて延び、 3層のゴム被覆スチールコード層それぞれで互いに対向
    する端縁相互はビードコア近傍にて隣り合う配置に成
    り、 ビード部補強層における配列スチールコードのタイヤ円
    周線に対する傾斜角度につき、2層の対をなす外側補強
    層及び内側補強層のコード傾斜角度がタイヤ半径方向外
    方端部にて15〜30°の範囲内にあり、かつタイヤ半
    径方向内方端部にて35〜60°の範囲内にあり、中間
    補強層のコード配列は上記2層の対をなす各層のタイヤ
    半径方向内方端部コード傾斜角度より大きな傾斜角度に
    成ることを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイ
    ヤ。
  8. 【請求項8】 ビード部補強層の3層のスチールコード
    層のうち少なくとも2層のスチールコードの配列が、タ
    イヤ半径線に関して互いに同じ傾斜方向に成る請求項7
    に記載したタイヤ。
  9. 【請求項9】 ビード部補強層の少なくとも1層におけ
    るスチールコード配列が、2本以上のコードを横並びに
    束ねた束コード配列に成る請求項1〜8に記載したタイ
    ヤ。
  10. 【請求項10】 ビード部補強層のうち少なくともビー
    ド部外側領域に位置するスチールコード層の被覆ゴム
    が、カーカスプライのコード被覆ゴムの100%モジュ
    ラスより小さな100%モジュラスを有する請求項1〜
    9に記載したタイヤ。
  11. 【請求項11】 ビード部補強層の表層を覆う1層以上
    の有機繊維コード層を有する請求項1〜10に記載した
    タイヤ。
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