JPH1119729A - バルジ加工装置及びバルジ加工方法 - Google Patents

バルジ加工装置及びバルジ加工方法

Info

Publication number
JPH1119729A
JPH1119729A JP9178379A JP17837997A JPH1119729A JP H1119729 A JPH1119729 A JP H1119729A JP 9178379 A JP9178379 A JP 9178379A JP 17837997 A JP17837997 A JP 17837997A JP H1119729 A JPH1119729 A JP H1119729A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe material
buckling
expansion space
buckling prevention
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9178379A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Ishikawa
茂 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP9178379A priority Critical patent/JPH1119729A/ja
Publication of JPH1119729A publication Critical patent/JPH1119729A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 膨張空間内でのパイプ素材の座屈発生を、最
適成形条件の設定に時間を要することなく防止する。 【解決手段】 バルジ成形型3にセットされたパイプ素
材1に対し、軸方向加圧プレス5により、高圧ホース3
9から高圧流体を内部に供給するとともに、軸押しピス
トン19により両側から軸方向に押し込み、膨張空間1
5内で膨張させて膨大部を形成する。パイプ素材1が膨
張空間15内で膨張する際、座屈が発生すると予想され
る下成形型13の膨張空間15に望む部位に、座屈荷重
に耐えつつ支持する座屈防止ブロック43,45,47
を設ける。各座屈防止ブロック43,45,47は、そ
れぞれ個別のシリンダ機構49を備え、各シリンダ機構
49に個別に設けた荷重センサ63によって検知した荷
重が、座屈荷重に近い極端に大きな値となったとき、そ
のブロックによる支持荷重をシリンダ機構49によって
増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パイプ素材の一
部にその径を拡大させて膨大部を成形するバルジ加工装
置及びバルジ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パイプ素材に対し内部に高圧流体を供給
して型内に設けた膨張空間内にて膨張させて成形するバ
ルジ加工装置としては、例えば特開平2−247023
号公報に記載されたものがある。
【0003】図8はバルジ加工装置の一例を示すもの
で、パイプ素材1を収容するバルジ成形型3と、パイプ
素材1に対し、内部に高圧流体を供給するとともに、両
端部を軸方向から押圧する左右一対の軸方向加圧プレス
5とをそれぞれ備えている。
【0004】バルジ成形型3は、上ホルダ7の下面に固
定支持された上成形型9と、下ホルダ11の上面に固定
支持された下成形型13とを備え、パイプ素材1を固定
保持する際に、図中で下方に曲げ成形するとともに、こ
の曲げ成形した状態で下成形型13との間に、膨大部を
成形するための膨張空間15が形成されている。
【0005】軸方向加圧プレス5は、シリンダ17と、
シリンダ17に対して図中で左右方向に移動可能な軸押
しピストン19とを備えている。シリンダ17は、下ホ
ルダ11上に固定されたスペーサ21に、ピストン19
の移動方向前後に配置したストッパ23によって位置決
めされた状態で固定されている。シリンダ17内におけ
る軸押しピストン19の両側には、高圧流体室25,2
7がそれぞれ形成され、高圧流体室25には加圧作動ホ
ース29が、高圧流体室27には後退作動ホース31が
それぞれ接続され、これら各作動ホース29,31を介
して高圧流体が各高圧流体室25,27に供給されるこ
とで、軸押しピストン19は左右方向に移動する。
【0006】軸押しピストン19は、両端に前側軸部3
3と後側軸部35とを備え、前側軸部33の先端の外径
は、パイプ素材1の外径と同径に形成され、上成形型9
と下成形型13との間に挿入可能である。軸押しピスト
ン19内には、前側軸部33の先端から後側軸部35の
先端までの全長にわたり、高圧流体流路37が形成さ
れ、この高圧流体流路37の後側軸部35における端部
には、高圧流体を高圧流体流路37を通してパイプ素材
1内に供給するための高圧ホース39が接続されてい
る。
【0007】上記したようなバルジ加工装置において、
図9のように、パイプ素材1をバルジ成形型3にセット
した状態で、図10のように、上下成形型9,13によ
り曲げ成形した後、軸押しピストン19の前側軸部33
をバルジ成形型3内に挿入する。この状態で、図11に
示すように、パイプ素材1内に高圧ホース39から高圧
流体を供給してパイプ素材1内を高圧にすると同時に、
軸押しピストン19をさらにバルジ成形型3内に挿入し
てパイプ素材1を両端から押し込む。これにより、膨張
空間15内にてパイプ素材1が徐々に膨張してバルジ加
工がなされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来のバルジ加工装置においては、次のような
問題がある。
【0009】(1)特に、製品の軸心とパイプ素材1に
対する軸押し方向とのなす角度(パイプ素材1の曲がり
角)θ(図10参照)が10度以上で、その近傍にパイ
プ径の約30%以上の太さで約2倍以上の長さにわたっ
て膨張空間15が存在し、かつ伸び率が小さいパイプ素
材1を割れなく成形するためには、パイプ素材1に対し
軸方向から大きな力で押し込んで、周方向の伸びに供給
する必要があるが、図12に示すように、膨張空間15
内にて座屈Aが発生し、成形できない場合がある。
【0010】(2)パイプ素材1は機械的性質のばらつ
きが大きいため、上記(1)の座屈の発生により安定し
た成形ができない。
【0011】(3)成形の余裕度が小さく、軸押しピス
トン19の押し込み力や速度、パイプ素材1内に供給す
る高圧流体の圧力やその昇圧のタイミングなどの調整が
困難で、最適条件を設定するのに時間がかかり、生産性
の低下を引き起こす。
【0012】そこで、この発明は、膨張空間内でのパイ
プ素材の座屈発生を、最適成形条件の設定に時間を要す
ることなく防止することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、パイプ素材を収容し、その収容
部内壁に、パイプ素材の径を拡大して成形するための膨
張空間を備えたバルジ成形型と、このバルジ成形型に収
容されたパイプ素材に対し、内部に高圧流体を供給する
とともに、端部を軸方向から押圧する軸方向加圧プレス
とを備え、この軸方向加圧プレスによる前記パイプ素材
に対する高圧流体の供給及び軸方向の押圧により、パイ
プ素材を前記膨張空間内にて膨張させるバルジ加工装置
において、前記パイプ素材が前記膨張空間内にて膨張す
る際に、前記パイプ素材の外周面の座屈が発生すると予
想される部位を、前記膨張空間内に突出した状態で支持
するとともに、前記膨張動作に伴って前記バルジ成形型
内に入り込む座屈防止ブロックを、前記バルジ成形型に
設けた構成としてある。
【0014】このような構成のバルジ加工装置によれ
ば、バルジ成形型に収容したパイプ素材に対し、軸方向
加圧プレスにより、内部に高圧流体を供給するととも
に、端部を軸方向から押圧することで、膨張空間内にて
パイプ素材が膨張し、このとき、膨張空間内に突出した
座屈防止ブロックが、パイプ素材の外周面の座屈が発生
すると予想される部位を、座屈荷重以上の力で支持し、
この支持した状態で座屈防止ブロックは、パイプ素材の
座屈を抑えつつその膨張動作に伴ってバルジ成形型内に
入り込む。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
において、座屈防止ブロックは、パイプ素材の長手方向
に沿って複数配置され、この複数の座屈防止ブロックそ
れぞれに対し、パイプ素材を支持するための支持荷重を
発生するシリンダ機構を設け、この各シリンダ機構にお
ける前記パイプ素材の膨張時に受ける荷重を検知する荷
重センサを設け、この各荷重センサが検知した荷重に応
じて前記シリンダ機構による支持荷重を制御する制御部
を設けた構成としてある。
【0016】上記構成によれば、各座屈防止ブロックに
対応して設けたシリンダ機構が受ける荷重を、荷重セン
サによって検知し、この検知した荷重が座屈荷重に近い
極端に大きいシリンダ機構に対しては、制御部が支持荷
重を増大させて座屈荷重に耐えられるように制御する。
【0017】請求項3の発明は、請求項1の発明の構成
において、座屈防止ブロックのパイプ素材を支持する支
持面は、パイプ素材が、膨張空間内にて膨張して成形さ
れてバルジ成形型の内壁面に密着する際に、密着するよ
う前記内壁面と同一面を形成するよう構成されている。
【0018】上記構成によれば、パイプ素材は、膨張空
間内にて膨張して成形されてバルジ成形型の内壁面に密
着する際に、座屈防止ブロックの支持面に対しても密着
し、膨大部の外観品質が良好に保持される。
【0019】請求項4の発明は、請求項1の発明の構成
において、座屈防止ブロックのパイプ素材を支持する支
持面は、パイプ素材の周方向両側部付近に向けて突出す
る両側突起を備えている。
【0020】上記構成によれば、パイプ素材は、膨張空
間内にて膨張する際に、その周方向両側部付近が座屈防
止ブロックの両側突起によって押さえられて横方向のず
れが防止される。
【0021】請求項5の発明は、請求項3の発明の構成
において、座屈防止ブロックは、バルジ成形型に設けた
ガイド孔に対してスライド移動可能であり、このガイド
孔は、座屈防止ブロックの支持面がバルジ成形型の内壁
面と同一面となる位置にて座屈防止ブロックの移動を規
制して位置決めする位置決め部を備えている。
【0022】上記構成によれば、座屈防止ブロックは、
バルジ成形型内に入り込む際に、ガイド孔にガイドされ
て移動し、位置決め部によって位置決めされた状態で、
移動が停止し、このとき、支持面が膨張空間における内
壁面と同一面を形成する。
【0023】請求項6の発明は、パイプ素材を収容し、
その収容部内壁に、パイプ素材の径を拡大して成形する
ための膨張空間を備えたバルジ成形型と、このバルジ成
形型に収容されたパイプ素材に対し、内部に高圧流体を
供給するとともに、端部を軸方向から押圧する軸方向加
圧プレスとを備え、この軸方向加圧プレスによる前記パ
イプ素材に対する高圧流体の供給及び軸方向の押圧によ
り、パイプ素材を前記膨張空間内にて膨張させるバルジ
加工方法において、前記膨張空間内にてパイプ素材が膨
張する際に、その外周面の座屈が発生すると予想される
部位を座屈防止ブロックにより支持する。
【0024】上記方法によれば、バルジ成形型にセット
したパイプ素材に対し、軸方向加圧プレスにより、内部
に高圧流体を供給するとともに、端部を軸方向から押圧
することで、膨張空間内にてパイプ素材が膨張し、この
とき、座屈防止ブロックが、パイプ素材の外周面の座屈
が発生すると予想される部位を、座屈荷重以上の力で支
持して、座屈を防止する。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、バルジ成形型
にセットしたパイプ素材に対し、軸方向加圧プレスによ
り、内部に高圧流体を供給するとともに、端部を軸方向
から押圧することで、膨張空間内にてパイプ素材が膨張
し、このとき、膨張空間内に突出した座屈防止ブロック
が、パイプ素材の外周面の座屈が発生すると予想される
部位を支持しつつパイプ素材の膨張動作に伴ってバルジ
成形型内に入り込むので、最適成形条件の設定に時間を
要することなくパイプ素材の座屈を防止することができ
る。
【0026】請求項2の発明によれば、各座屈防止ブロ
ックに対応して設けたシリンダ機構が受ける荷重を、荷
重センサによって検知し、この検知した荷重が座屈荷重
に近い極端に大きいシリンダ機構に対しては、支持荷重
を増大させて座屈荷重に耐えられるよう制御するので、
パイプ素材の座屈を確実に防止することができる。
【0027】請求項3の発明によれば、パイプ素材は、
膨張空間内にて膨張して成形されてバルジ成形型の内壁
面に密着する際に、座屈防止ブロックの支持面に対して
も密着するので、膨大部の外観品質を良好に保持するこ
とができる。
【0028】請求項4の発明によれば、パイプ素材は、
膨張空間内にて膨張する際に、その周方向両側部付近が
座屈防止ブロックの両側突起によって押さえられて横方
向のずれが防止されるので、座屈防止ブロックによる座
屈防止動作が確実になされる。
【0029】請求項5の発明によれば、座屈防止ブロッ
クは、バルジ成形型内に入り込む際に、ガイド孔にガイ
ドされて移動するので、倒れることなく座屈防止動作が
なされ、また、座屈防止ブロックは、位置決め部によっ
て位置決めされた状態で、移動が停止し、このとき、支
持面が膨張空間における内壁面と同一面を形成するの
で、パイプ素材の膨張による膨大部の外観品質の維持を
確実に行うことができる。
【0030】請求項6の発明によれば、バルジ成形型に
セットしたパイプ素材に対し、軸方向加圧プレスによ
り、内部に高圧流体を供給するとともに、端部を軸方向
から押圧することで、膨張空間内にてパイプ素材が膨張
し、このとき座屈防止ブロックが、パイプ素材の外周面
の座屈が発生すると予想される部位を支持するので、最
適成形条件の設定に時間を要することなくパイプ素材の
座屈を防止することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0032】図1は、この発明の実施の一形態を示すバ
ルジ加工装置の正面断面図で、このバルジ加工装置は、
パイプ素材1を収容するバルジ成形型3と、パイプ素材
1に対し、内部に高圧流体を供給するとともに、両端部
を軸方向から押圧する左右一対の軸方向加圧プレス5と
をそれぞれ備える点は、前記図8に示した従来のものと
同様であるが、この従来構成に対し、下成形型13に、
成形時におけるパイプ素材1の座屈を防止するための座
屈防止機構41を設けている。なお、図1において、前
記図8と同一構成要素には同一符号を付してある。
【0033】座屈防止機構41は、パイプ素材1が座屈
が発生すると想定される部位に配置されており、パイプ
素材1をその膨張時に支持する三つの座屈防止ブロック
43,45,47を備えている。このうち図1中で左側
の座屈防止ブロック43周辺の拡大図を図2に示す。図
3は図2のB−B断面図である。他の座屈防止ブロック
45,47については、図2及び図3のものと構成上は
同様であるので、説明は省略する。
【0034】座屈防止ブロック43の上面、すなわちパ
イプ素材1を支持する支持面43aは、パイプ素材1
が、膨張空間15内にて膨張して成形されて下成形型1
3の内壁面13aに密着する際に、密着するよう前記内
壁面13aと同一面となるよう凹曲面状に形成されると
ともに、図3に示すように、パイプ素材1の周方向両側
部付近に向けて突出する両側突起43bを備えていてい
る。
【0035】この座屈防止ブロック43は、周囲に形成
された側壁スライド面43cが、下成形型13に設けた
ガイド孔13bの側壁13cに沿ってガイドされて上下
方向にスライド移動し、支持面43aが膨張空間15内
に突出した状態でパイプ素材1の座屈荷重以上の力で支
持可能で、下端面43dがガイド孔13bの底面13d
に当接した状態で、支持面43aが膨張空間15におけ
る内壁面13aと同一面を形成する。つまり、ガイド孔
13bにおける底面13dは、座屈防止ブロック43の
支持面43aを内壁面13aに一致させるための位置決
め部を構成している。
【0036】座屈防止ブロック43の下方の下成形型1
3には、座屈防止ブロック43を上下動させるためのシ
リンダ機構49が配置されている。シリンダ機構49
は、シリンダ51内に設けたピストン53のロッド55
の上部が、ガイド孔13b内に突出し、その上端が座屈
防止ブロック43の下端に連結されている。シリンダ5
1のピストン53を境にして下部側及び上部側には、作
動流体室51a及び51bがそれぞれ形成され、これら
各作動流体室51a及び51bには、加圧作動流路57
及び後退作動流路59がそれぞれ接続されている。これ
ら作動流路57,59を経て、シリンダ機構49に対応
して設けた流体圧作動源61から高圧流体がシリンダ5
1に供給されることで、座屈防止ブロック43が上下動
する。
【0037】上記加圧作動流路57及び後退作動流路5
9は、図1に示すように、各座屈防止ブロック43,4
5,47のそれぞれのシリンダ機構49に対して独立し
て設けられ、その各シリンダ51に対する供給圧力Pを
個別に設定可能である。言い換えれば、各座屈防止ブロ
ック43,45,47によるパイプ素材1に対する支持
力(支持荷重)Fは、個別に設定可能である。加圧作動
流路57が接続される作動流体室51aには、パイプ素
材1の膨張時に受ける荷重を検知する荷重センサ63が
設けられている。荷重センサ63の検知信号は、例えば
マイクロコンピュータなどで構成される制御部65に入
力され、制御部65は、各シリンダ機構49に対応して
それぞれ設けられている荷重センサ63の検知荷重に応
じてシリンダ機構49による支持荷重Fを制御する。
【0038】次に、上記したバルジ加工装置の動作を、
図4、図5のフローチャート及び、図6、図7の作動図
に基づき説明する。まず、図4のフローチャートに示す
ように、パイプ素材1を下成形型13上にセットした状
態で(ステップ101)、上成形型9が下降してパイプ
素材1を予備加工(曲げ加工)する(ステップ10
3)。その後、左右一対の軸方向加圧プレス5が作動し
て(ステップ105)、加圧作動ホース29より高圧流
体をシリンダ17の高圧流体室25に供給し(ステップ
107)、これにより軸押しピストン19が前進し、前
側軸部33の先端がバルジ成形型3内に挿入されてパイ
プ素材1の端部へ圧接する(ステップ109)。ここま
での作業過程は、従来例で示した前記図9及び図10の
動作と同様である。
【0039】次に、高圧ホース39からの高圧流体(例
えば1000kg/cm2の水)を、高圧流体流路37を通し
てパイプ素材1内に供給して内圧を増加させる(ステッ
プ111)。これと同時に、シリンダ機構49における
各加圧作動流路57より作動流体を各シリンダ51の作
動流体室51aに個別に供給し(ステップ113)、こ
れにより各シリンダ機構49が、そのピストン53が上
昇すべく動作を開始する(ステップ115)。ピストン
53の上昇により、図6に示すように座屈防止ブロック
43,45,47もそれぞれ上昇し、パイプ素材1の下
面に圧接する(ステップ117)。
【0040】この状態で、パイプ素材1の割れを防止す
るために、軸押しピストン19をさらに前進させてパイ
プ素材1に対する押し込み量を増加させる。このとき、
座屈防止ブロック43,45,47のパイプ素材1への
圧接による受ける荷重は、それぞれ対応するシリンダ5
1に設けた荷重センサ63によって検知されている(ス
テップ119)。この検知信号の入力を受ける制御部6
5は、各座屈防止ブロック43,45,57の受けるそ
れぞれの荷重が、相互にバランスがとれているかどう
か、つまり座屈が発生しているかどうかを判断する(ス
テップ121)。
【0041】ここで、パイプ素材1に座屈が発生し出す
と、座屈防止ブロック43,45,47のいずれかに作
用する荷重が、他の座屈防止ブロックに作用する荷重よ
り急激に増加し始めることになる。
【0042】このとき制御部65は、座屈発生力の90
%以上に荷重が急増した座屈防止ブロックが発生した場
合に、座屈発生ありと判断し、その座屈防止ブロックに
対応する流体圧作動源61に対し、シリンダ51の作動
流体室51aに高圧流体を供給してその座屈防止ブロッ
クによる支持荷重Fを増大させて上記座屈に対抗できる
ように、動作信号を出力し、その座屈防止ブロックの下
降を瞬間的に止める(ステップ123)。これと同時
に、他の座屈防止ブロックに対する支持荷重を低下させ
るべく、この他の座屈防止ブロックに対応する流体圧作
動源61に動作信号を出力して、他の座屈防止ブロック
を下降させる。
【0043】さらに、パイプ素材1内への高圧流体の供
給継続により内圧が上昇し、パイプ素材1が膨張して径
が拡大し(ステップ125)、軸押しピストン19の前
進によりパイプ素材1が押し込まれる過程で、各座屈防
止ブロック43,45,47が受ける荷重が相互にバラ
ンスがとれ、座屈発生なしと制御部65が判断すると、
さらにパイプ素材1内への高圧流体供給による内圧を上
昇させて径を拡大させ、これと同時にすべての座屈防止
ブロック43,45,47を下降させる(ステップ12
7)。この下降時には、側壁スライド面43cがガイド
孔13bの側壁13cにガイドされて移動するので、倒
れることなく座屈防止動作がなされる。
【0044】そして、すべての座屈防止ブロック43,
45,47が下降端に達した時点で(ステップ12
9)、図7に示すように、支持面43aが膨張空間15
の内壁面13aと同一面となり、パイプ素材1が同一面
となっている内壁面13a及び支持面43aに密着して
膨大部1aが形成され、本バルジ成形加工が完了する。
座屈防止ブロック43,45,47の下降端の検知につ
いては、図示しないリミットスイッチなどを用いればよ
い。
【0045】このように、膨張空間15内にてパイプ素
材1が膨張する際に、座屈荷重を受ける座屈防止ブロッ
クの支持荷重Fを、座屈に対抗しうるように増大させる
ので、パイプ素材1の座屈は確実に防止でき、パイプ素
材1の周長伸び率以上に径を拡大させる成形が容易なも
のとなる。この座屈防止にあたっては、軸押しピストン
19の押し込み力や速度、パイプ素材1内に供給する高
圧流体の圧力やその昇圧のタイミングなどの調整、すな
わち最適成形条件を設定するのに時間を要することなく
達成可能である。
【0046】また、パイプ素材1は、膨張空間15内に
て膨張して成形されてバルジ成形型の内壁面13aに密
着する際に、座屈防止ブロック43,45,47の支持
面43aに対しても密着するので、膨大部1aの外観品
質が良好に保持され、さらにパイプ素材1は、膨張空間
15内にて膨張する際に、その周方向両側部付近が座屈
防止ブロック43,45,47の両側突起43bによっ
て押さえられて横方向のずれが防止されるので、座屈防
止ブロック43,45,47による座屈防止動作が確実
になされる。
【0047】上記座屈防止ブロック43,45,47の
下降により、内壁面13aと支持面43aとが同一面と
なる状態は、各ブロック43,45,47の下端面43
dがガイド孔13bの底面13dに当接したときとなる
ので、上記同一面となる状態は確実に維持され、パイプ
素材1の膨張による膨大部1aの外観品質の維持を確実
に行うことができる。
【0048】なお、上記実施の形態では、座屈防止ブロ
ックを三つ設ける構成としたが、一つあるいは四つ以上
設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示すバルジ加工装置
の正面断面図である。
【図2】図1中で左側の座屈防止ブロック周辺の拡大図
である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】図1のバルジ加工装置の動作を示すフローチャ
ートである。
【図5】図1のバルジ加工装置の動作を示すフローチャ
ートである。
【図6】図1のバルジ加工装置の成形途中における作動
図である。
【図7】図1のバルジ加工装置の成形完了時での作動図
である。
【図8】従来例によるバルジ加工装置の正面断面図であ
る。
【図9】図8のバルジ加工装置において、パイプ素材を
バルジ成形型にセットし状態を示す作動図である。
【図10】図8のバルジ加工装置において、パイプ素材
を予備加工した状態を示す作動図である。
【図11】図8のバルジ加工装置において、パイプ素材
に対して軸押し及び内圧付与を行っている状態を示す作
動図である。
【図12】図8のバルジ加工装置において、パイプ素材
に座屈が発生している状態を示す作動図である。
【符号の説明】
1 パイプ素材 3 バルジ成形型 5 軸方向加圧プレス 13a 内壁面 13b ガイド孔 13d 底面(位置決め部) 15 膨張空間 43,45,47 座屈防止ブロック 43a 支持面 43b 両側突起 49 シリンダ機構 63 荷重センサ 65 制御部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイプ素材を収容し、その収容部内壁
    に、パイプ素材の径を拡大して成形するための膨張空間
    を備えたバルジ成形型と、このバルジ成形型に収容され
    たパイプ素材に対し、内部に高圧流体を供給するととも
    に、端部を軸方向から押圧する軸方向加圧プレスとを備
    え、この軸方向加圧プレスによる前記パイプ素材に対す
    る高圧流体の供給及び軸方向の押圧により、パイプ素材
    を前記膨張空間内にて膨張させるバルジ加工装置におい
    て、前記パイプ素材が前記膨張空間内にて膨張する際
    に、前記パイプ素材の外周面の座屈が発生すると予想さ
    れる部位を、前記膨張空間内に突出した状態で支持する
    とともに、前記膨張動作に伴って前記バルジ成形型内に
    入り込む座屈防止ブロックを、前記バルジ成形型に設け
    たことを特徴とするバルジ加工装置。
  2. 【請求項2】 座屈防止ブロックは、パイプ素材の長手
    方向に沿って複数配置され、この複数の座屈防止ブロッ
    クそれぞれに対し、パイプ素材を支持するための支持荷
    重を発生するシリンダ機構を設け、この各シリンダ機構
    における前記パイプ素材の膨張時に受ける荷重を検知す
    る荷重センサを設け、この各荷重センサが検知した荷重
    に応じて前記シリンダ機構による支持荷重を制御する制
    御部を設けたことを特徴とする請求項1記載のバルジ加
    工装置。
  3. 【請求項3】 座屈防止ブロックのパイプ素材を支持す
    る支持面は、パイプ素材が、膨張空間内にて膨張して成
    形されてバルジ成形型の内壁面に密着する際に、密着す
    るよう前記内壁面と同一面を形成するよう構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のバルジ加工装置。
  4. 【請求項4】 座屈防止ブロックのパイプ素材を支持す
    る支持面は、パイプ素材の周方向両側部付近に向けて突
    出する両側突起を備えていることを特徴とする請求項1
    記載のバルジ加工装置。
  5. 【請求項5】 座屈防止ブロックは、バルジ成形型に設
    けたガイド孔に対してスライド移動可能であり、このガ
    イド孔は、座屈防止ブロックの支持面がバルジ成形型の
    内壁面と同一面となる位置にて座屈防止ブロックの移動
    を規制して位置決めする位置決め部を備えていることを
    特徴とする請求項3記載のバルジ加工装置。
  6. 【請求項6】 パイプ素材を収容し、その収容部内壁
    に、パイプ素材の径を拡大して成形するための膨張空間
    を備えたバルジ成形型と、このバルジ成形型に収容され
    たパイプ素材に対し、内部に高圧流体を供給するととも
    に、端部を軸方向から押圧する軸方向加圧プレスとを備
    え、この軸方向加圧プレスによる前記パイプ素材に対す
    る高圧流体の供給及び軸方向の押圧により、パイプ素材
    を前記膨張空間内にて膨張させるバルジ加工方法におい
    て、前記膨張空間内にてパイプ素材が膨張する際に、そ
    の外周面の座屈が発生すると予想される部位を座屈防止
    ブロックにより支持することを特徴とするバルジ加工方
    法。
JP9178379A 1997-07-03 1997-07-03 バルジ加工装置及びバルジ加工方法 Pending JPH1119729A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9178379A JPH1119729A (ja) 1997-07-03 1997-07-03 バルジ加工装置及びバルジ加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9178379A JPH1119729A (ja) 1997-07-03 1997-07-03 バルジ加工装置及びバルジ加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1119729A true JPH1119729A (ja) 1999-01-26

Family

ID=16047469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9178379A Pending JPH1119729A (ja) 1997-07-03 1997-07-03 バルジ加工装置及びバルジ加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1119729A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001321844A (ja) * 2000-05-18 2001-11-20 Sumitomo Metal Ind Ltd 金属管のハイドロフォーム方法および金型
JP2002224760A (ja) * 2001-02-06 2002-08-13 Kawasaki Steel Corp 金属管のハイドロフォーム成形方法および装置
JP2007275967A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Nippon Steel Corp ハイドロフォーム加工における金型の割れ検知方法および装置
JP2007283389A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Press Kogyo Co Ltd ハイドロフォーム装置及び方法
CN102407258A (zh) * 2010-09-26 2012-04-11 宝山钢铁股份有限公司 液压成形用水平缸安装方法
CN104226778A (zh) * 2014-09-17 2014-12-24 南京理工大学 微型管双向液压成型模具
JP2017018963A (ja) * 2015-07-07 2017-01-26 新日鐵住金株式会社 U字曲がり部分を有する中空管の製造方法およびu字曲がり部分を有する中空管の製造装置
CN106734495A (zh) * 2016-12-28 2017-05-31 柳州科瑞科技有限公司 一种变间隙的管材内高压成形方法
CN107597942A (zh) * 2017-11-08 2018-01-19 燕山大学 一种高强铝合金管材构件的制备方法及其装置
CN111473018A (zh) * 2020-04-23 2020-07-31 燕山大学 一种内高压成形液压缸及液压胀形装置
JP2022034058A (ja) * 2017-03-31 2022-03-02 住友重機械工業株式会社 成形装置、及び金属パイプの製造方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001321844A (ja) * 2000-05-18 2001-11-20 Sumitomo Metal Ind Ltd 金属管のハイドロフォーム方法および金型
JP2002224760A (ja) * 2001-02-06 2002-08-13 Kawasaki Steel Corp 金属管のハイドロフォーム成形方法および装置
JP4696367B2 (ja) * 2001-02-06 2011-06-08 Jfeスチール株式会社 金属管のハイドロフォーム成形方法
JP2007275967A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Nippon Steel Corp ハイドロフォーム加工における金型の割れ検知方法および装置
JP4630218B2 (ja) * 2006-04-11 2011-02-09 新日本製鐵株式会社 ハイドロフォーム加工における金型の割れ検知方法および装置
JP2007283389A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Press Kogyo Co Ltd ハイドロフォーム装置及び方法
CN102407258A (zh) * 2010-09-26 2012-04-11 宝山钢铁股份有限公司 液压成形用水平缸安装方法
CN104226778A (zh) * 2014-09-17 2014-12-24 南京理工大学 微型管双向液压成型模具
JP2017018963A (ja) * 2015-07-07 2017-01-26 新日鐵住金株式会社 U字曲がり部分を有する中空管の製造方法およびu字曲がり部分を有する中空管の製造装置
CN106734495A (zh) * 2016-12-28 2017-05-31 柳州科瑞科技有限公司 一种变间隙的管材内高压成形方法
JP2022034058A (ja) * 2017-03-31 2022-03-02 住友重機械工業株式会社 成形装置、及び金属パイプの製造方法
CN107597942A (zh) * 2017-11-08 2018-01-19 燕山大学 一种高强铝合金管材构件的制备方法及其装置
CN111473018A (zh) * 2020-04-23 2020-07-31 燕山大学 一种内高压成形液压缸及液压胀形装置
CN111473018B (zh) * 2020-04-23 2021-03-30 燕山大学 一种内高压成形液压缸及液压胀形装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3351290B2 (ja) 金属管の液圧バルジ加工方法および装置
US5460026A (en) Method of and apparatus for the cutting of an opening in a hollow body
US5499520A (en) Apparatus for forming a tubular frame member
KR100460695B1 (ko) 적어도하나의브랜치를가진중공의몸체를생산하는방법및장치
JPH1119729A (ja) バルジ加工装置及びバルジ加工方法
US6128936A (en) Bulging device and bulging method
JPH0739965A (ja) 中空一体金属要素の製造方法
US6912884B2 (en) Hydroforming process and apparatus for the same
JPS6146212B2 (ja)
US6237382B1 (en) Method and apparatus for hydroforming metallic tube
US7284403B2 (en) Apparatus and method for performing a hydroforming process
US4109365A (en) Method for forming contoured tubing
US7946146B2 (en) Hydroforming apparatus
JP2014501624A (ja) ハイドロフォーミング法を用いた大口径製品の製造装置及びその製造方法
KR20030034912A (ko) 압축성형을 이용한 하이드로 포밍 성형장치
JPH05277574A (ja) 液圧成形方法及び装置
JP2002096117A (ja) バルジ成形装置
KR20020083222A (ko) 하이드로 포밍 시스템 및 그 방법
KR100461676B1 (ko) 하이드로 포밍용 프레스 금형
JP3022506B1 (ja) バルジ加工装置
JPH051096B2 (ja)
WO2012039399A1 (ja) プレス成形方法及びプレス成形装置
JP2001239330A (ja) 金属管の液圧バルジ加工方法
JP3537352B2 (ja) ハイドロフォーミング方法及び装置
JPS63207421A (ja) ビ−ド付パイプの製造法並びに装置