JPH11186260A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH11186260A
JPH11186260A JP34887597A JP34887597A JPH11186260A JP H11186260 A JPH11186260 A JP H11186260A JP 34887597 A JP34887597 A JP 34887597A JP 34887597 A JP34887597 A JP 34887597A JP H11186260 A JPH11186260 A JP H11186260A
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JP
Japan
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film
tin
orientation
barrier metal
wiring
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JP34887597A
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English (en)
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Hideki Kitada
秀樹 北田
Noriyoshi Shimizu
紀嘉 清水
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置及びその製造方法に関し、層間絶
縁膜上に形成されるAl或いはAl合金配線積層構造中
のAl或いはAl合金配線が(111)に高配向するよ
うにして、エレクトロマイグレーションに対する耐性を
向上する手段を開示しようとする。 【解決手段】 Al合金からなる配線膜15の下地であ
るバリヤ・メタル膜積層構造が絶縁膜などのアモルファ
ス膜上に順に積層形成された少なくともTi(002)
からなるバリヤ・メタル膜11及びTiN(111)か
らなるバリヤ・メタル膜12及びTi(002)からな
るバリヤ・メタル膜13を含んでなることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレクトロマイグ
レーション耐性を向上したAl或いはAl合金配線を有
する半導体装置及びそれを製造するのに好適な方法に関
する。
【0002】半導体装置は、依然、高集積化を指向して
いて、その配線幅に余裕をとれない状態が存在し続けて
いる為、配線に於けるエレクトロマイグレーションの耐
性向上は、古く且つ新しい問題であり、本発明では、そ
のエレクトロマイグレーション耐性を向上する一手段を
開示する。
【0003】
【従来の技術】図5は半導体集積回路に多用されている
Al配線構造を表す要部横断面図であって、1はTiか
らなるバリヤ・メタル膜、2はTiNからなるバリヤ・
メタル膜、3はAl合金からなる配線膜、4はTiNか
らなる反射防止膜をそれぞれ示している。尚、反射防止
膜4は、リソグラフィ工程で露光を行なう場合の反射を
防止して微細パターンを実現する為に必要である。
【0004】ところで、Al配線では、Al膜が(11
1)面に配向している場合、エレクトロマイグレーショ
ン耐性は高くなることが知られている(要すれば、
「S.Vaidaya and A.K.Shinh
a,Thin Solid Film 75,253
(1981)」、を参照)。
【0005】また、下地にTi膜を用いたTi/TiN
/Al積層構造では、下地Ti膜の結晶性は、その上の
TiN膜に引き継がれ、更にAl膜へと引き継がれるこ
とも報告されている(要すれば、「H.Shbata,
“Jpn.J.Appl.Phis.Vol,32(1
993)4497−4484」、を参照)。尚、本明細
書に於いて、積層構成は、下側/・・・・/上側、の順
に表すことにする。
【0006】具体的には、Ti(002)膜〜TiN
(111)膜〜Al(111)膜、なる配向性の引き継
ぎをする。
【0007】TiN(111)膜の格子間隔(a√2/
2=0.29995〔nm〕)は、Ti(002)膜の
格子間隔(a=0.29503〔nm〕)と極めて近い
為、TiN膜は、下地Ti(002)膜に格子面を揃
え、(111)に優勢的に成長すると考えられ、そし
て、Al(111)膜に於ける格子間隔(a√2/2=
0.28631〔nm〕)は、TiN(111)膜に於
ける格子間隔と近い為、同様に優勢的な配向性をもって
成長すると考えられる。
【0008】図6はTiN(111)膜のXRD(X−
ray diffraction)測定結果を示す表で
あり、(A)には、熱酸化膜/Ti膜(50〔nm〕)
積層構造、並びに、熱酸化膜/Ti膜(50〔nm〕)
/TiN膜(50〔nm〕)積層構造についてTiN
(111)XRD強度を示してある。
【0009】TiN膜は、層間絶縁膜のようなアモルフ
ァス膜上では(111)配向は弱いが、Ti膜上では
(111)配向が強くなり、アモルファス膜上に比較
し、2桁程度も(111)配向が強くなる。
【0010】TiN(111)膜の配向強度は、下地T
i(002)膜の配向強度と対応していて、(002)
配向が強いTi膜上ほどTiN膜は(111)に強く配
向することが知られている(要すれば、「北田他、第5
7回応用物理学会7aN5/II(1996秋)」、を
参照)。
【0011】このようなことから、Al積層配線構造に
於けるAl(111)膜配向性を向上する為には、最下
層のTi膜に於ける(002)配向を高くしたTi膜/
TiN膜積層構造とすることが好ましい。
【0012】また、近年、膜厚が増加するにつれ、Ti
(002)膜配向は高くなることが判り、Al(11
1)膜配向性を高くする為、下地のバリヤ・メタル膜で
あるTi膜の膜厚を厚くすることが行なわれている。
【0013】図6(B)にはTi膜/TiN膜積層構造
体のTiN(111)膜に於ける配向強度のTi膜依存
性を示してあり、下地のTi膜が厚いほど、その上のT
iN膜に於ける(111)配向が高いことが看取され
る。
【0014】これは、Ti膜は、膜厚が増加すると共に
Ti膜表面側の(002)配向が強くなる為であり、従
って、Ti膜の厚膜化は、Al(111)高配向化に効
果がある。
【0015】更にまた、最近、バリヤ・メタル膜に於け
るバリヤ性と配線の配向性を向上させる為、膜の積層構
造や結晶配向性を変える手段が幾つか報告されている。
【0016】例えば、アプライド マテリアル インコ
ーポレイテッドは、Si表面にTi/TiN/Tiの積
層構造を形成した後、上部Ti膜をN2 中でアニールし
て、TiSi2 /TiN(111)としている(要すれ
ば、「特開平5−190493号公報」、を参照)。
【0017】ソニー株式会社は、Ti(110)/Ti
N(200)構造、Ti(110)/Ti(002)/
TiN(111)/Ti(002)構造、Ti(11
0)/TiN(200)/TiN(200)/Ti(0
02)構造などを用い、バリヤ性及び配線の配向性を向
上しようとしている(要すれば、「特開平7−2973
80号公報」、を参照)。
【0018】同じく、ソニー株式会社は、TiN(20
0)上にTiN(111)を積層して、バリヤ性を向上
させようとしている(要すれば、「特開平6−2604
45号公報」、を参照)。
【0019】前記特開平5−190493号公報に見ら
れる発明では、TiN膜上のTiをN2 中でアニールし
てTiNに変える場合に初期のTi膜はTiN(11
1)に充分に配向されるような面配向をもって成膜され
ることが必要であり、その為には、下地のTiN膜は充
分に(111)に配向していなければならず、ランダム
な配向成分をもった多結晶TiN膜上では、Ti膜の配
向性は良くならない。従って、この公知技術に依って
は、充分に配向されたTiN膜の形成は難しい。然しな
がら、この発明は、配線に於けるバリヤ性を重視したも
のである為、配向性について問題があるのは止むを得な
いと思われる。
【0020】前記特開平7−297380号公報に見ら
れる発明では、配線のバリヤ性、及び、配線の配向性を
向上させる為、両者に効果があると考えられる構造を採
用したことになってはいるが、積層構造に於ける配向性
の引き継ぎは弱いものと認識される。
【0021】例えば、一例として、Ti(110)/T
i(002)/TiN(111)/Ti(002)なる
積層構造が挙げられているが、Ti膜の成長は、下地結
晶の表面配向性に影響される為、Ti(110)膜上に
はTi(200)膜は成長させ難く、その結果、それよ
りも表面側に積層されているTiN(111)/Ti
(002)の配向強度はそれほど大きくはならない筈で
ある。
【0022】また、前記説明した積層構造の他に、Ti
(110)/Ti(200)/TiN(111)/Ti
(002)なる積層構造も挙げられているが、TiN
(200)膜上では、TiN(111)の配向は低い。
【0023】前記特開平6−260445号公報に見ら
れる発明では、同じく、配線のバリヤ性や配線の配向性
を向上させる為、TiN(200)/TiN(111)
積層構造を採用しているが、表面側であるTi(11
1)膜に於ける配向強度は、下地がTiN(200)で
あるから、Al(111)の高配向に寄与するほど高く
はならない。
【0024】エレクトロマイグレーションを防ぐ為、A
l積層配線構造に於けるAl(111)配向性を向上す
る為には、最下層のバリヤ・メタル膜から成膜を始め
て、その上に積層されるバリヤ・メタル膜の配向強度が
高くなるように考慮された積層配線構造が必要であり、
その意味からすると、前記説明した何れの発明に於いて
も、電極がコンタクトするSi表面を含めて考慮した構
成になっている為、開示された技術をそのまま、Al配
線積層構造、即ち、アモルファス膜である層間絶縁膜上
に移しても、Al(111)高配向に有効とはならな
い。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明に於いては、層
間絶縁膜上に形成されるAl或いはAl合金配線積層構
造中のAl或いはAl合金配線が(111)に高配向す
るようにして、エレクトロマイグレーションに対する耐
性を向上する手段を開示しようとする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明が基本とするとこ
ろは簡単であり、Ti膜の成膜初期から(002)配向
し易い表面状態、或いは、結晶性を実現することであ
り、その為には、Ti膜の下地に(111)配向したT
iN膜を形成すること、そして、(111)配向したT
iN膜を形成するには、TiN膜の下地に(002)配
向したTi膜を形成することである。
【0027】図1は本発明の原理を説明するためのAl
配線構造を表す要部横断面図であって、11はTiから
なるバリヤ・メタル膜、12はTiNからなるバリヤ・
メタル膜、13はTiからなるバリヤ・メタル膜、14
はTiNからなるバリヤ・メタル膜、15はAl合金か
らなる配線膜、16はTiNからなる反射防止膜をそれ
ぞれ示している。尚、以下の記述では、必要に応じ、バ
リヤ・メタル膜11のTiに(A)を、バリヤ・メタル
膜12のTiNに(B)を、バリヤ・メタル膜13のT
iに(C)を、バリヤ・メタル膜14のTiNに(D)
を付記して区別することとする。
【0028】この構造に依れば、バリヤ・メタル膜の最
上層であるTiN(D)からなるバリヤ・メタル膜14
は、(111)に高配向した膜となり、従って、その上
に成膜したAl合金からなる配線膜15は更に強く(1
11)に配向されたものとなる。
【0029】本発明に於けるTi(A)/TiN(B)
/Ti(C)/TiN(D)からなるバリヤ・メタル膜
積層構造に於いては、Ti(C)からなるバリヤ・メタ
ル膜14はTiN(B)からなるバリヤ・メタル膜12
の(111)配向した結晶性を引き継ぎ、成膜の初期か
ら(002)配向の膜となるので、熱酸化膜のようなア
モルファス膜上に成膜したTi(A)からなるバリヤ・
メタル膜11に比較して強く(002)配向し、従っ
て、Ti(C)からなるバリヤ・メタル膜13の(00
2)配向が高い為、TiN(D)は(111)に更に強
く配向する。
【0030】図2は各種データを示す表であり、図2
(A)は各種の下地に対するTi膜の(002)配向強
度を表す表であって、図では、熱酸化膜上、熱酸化膜/
TiN膜上、熱酸化膜/Ti膜/TiN膜上それぞれの
Ti膜に於ける(002)配向強度が示されている。
【0031】ここで、Ti膜並びにTiN膜は、何れも
同じ膜厚、即ち、50〔nm〕にして、XRDに依る配
向強度を判り易く比較できるようにしてある。
【0032】図2(A)からすると、熱酸化膜/TiN
膜上のTi膜は熱酸化膜上に比較して(002)配向し
難いことが看取され、これは、熱酸化膜上のTiN膜
は、前記したように、下地がアモルファス膜であること
から、ランダムな配向成分を多くもつ配向性が良くない
膜であることに起因している。
【0033】ところが、Ti膜/TiN膜のように(1
11)に強く配向したTiN膜上のTi(002)配向
強度は、熱酸化膜上に比較して約2倍程度強くなるの
で、このことから、Ti(002)配向強度を強くする
には、下地の配向性を良くすることが必要である旨を理
解できる。
【0034】図2(B)はTi膜/TiN膜の2層構造
とTi(A)膜/TiN(B)膜/Ti(C)膜/Ti
N(D)膜の4層構造に於ける最上層であるTiN膜の
XRDの測定結果を示す表である。
【0035】図に見られる各膜厚は、XRD測定の結果
を判り易くする為に50〔nm〕に統一してあり、そし
て、Ti(A)膜/TiN(B)膜/Ti(C)膜/T
iN(D)膜からなる積層構造に於ける上層であるTi
N(D)の配向強度は、TiN(B)の配向強度を差分
した値になっている。
【0036】中間層であるTi(C)膜の(002)高
配向を反映して、Ti膜/TiN膜の構造よりも、Ti
(A)膜/TiN(B)膜/Ti(C)膜/TiN
(D)膜の構造の方がTiN(D)に於ける(111)
配向は2倍程度高く、下地の表面配向性を反映して成膜
方向に徐々にそれぞれの配向強度が強くなることが判
る。
【0037】前記したところから明らかなとおり、本発
明では、バリヤ・メタル膜を多層に積層した構造を採用
しているのであるが、一般に、配線に於けるバリヤ・メ
タル全体の膜厚は、設計面からみて限定されたものにな
る為、本発明のバリヤ・メタル膜積層構造では、各バリ
ヤ・メタル膜の膜厚を最適化する必要がある。
【0038】従って、バリヤ・メタル全体の膜厚を一定
とし、本発明に於けるバリヤ・メタル膜積層構造に於け
るAl(111)配向と従来のバリヤ・メタル膜構造に
於けるAl(111)配向とを比較検討することは有意
義である。
【0039】図2(C)はバリヤ・メタル全体の膜厚を
70〔nm〕一定にした場合のTi膜/TiN膜の2層
構造とTi(A)膜/TiN(B)膜/Ti(C)膜/
TiN(D)膜の4層構造に於ける最上層であるTiN
膜のXRDの測定結果を示す表である。
【0040】ここで、Ti膜/TiN膜の2層構造で
は、Ti膜が20〔nm〕、TiN膜が50〔nm〕で
あり、また、Ti(A)膜/TiN(B)膜/Ti
(C)膜/TiN(D)膜の4層構造では、Ti(A)
膜が20〔nm〕、TiN(B)膜が10〔nm〕、T
i(C)膜が20〔nm〕、TiN(D)膜が20〔n
m〕であって、何れも、全体で70〔nm〕である。
【0041】バリヤ・メタルに於ける上層であるTiN
膜に於ける(111)配向を比較すると、TiN(D)
膜が1.32倍高くなっていることが看取される。
【0042】前記したところから、Ti膜を厚膜化する
よりも、中間にTiN膜を介挿した場合の効果が大きい
ことが理解でき、従って、本発明では、バリヤ・メタル
全体の厚さを増加させることなく、バリヤ・メタル膜を
多層積層することでAl(111)高配向を実現するこ
とにした。
【0043】前記したところから、本発明に依る半導体
装置及びその製造方法に於いては、 (1)Al或いはAl合金からなる配線(例えばAl合
金からなる配線膜15)の下地であるバリヤ・メタル膜
積層構造が絶縁膜などのアモルファス膜上に順に積層形
成された少なくともTi(002)膜(例えばTi
(A)からなるバリヤ・メタル膜11)及びTiN(1
11)膜(例えばTiN(B)からなるバリヤ・メタル
膜12)及びTi(002)膜(例えばTi(C)から
なるバリヤ・メタル膜13)を含んでなることを特徴と
するか、或いは、
【0044】(2)前記(1)に於いて、バリヤ・メタ
ル膜積層構造が順に積層形成された少なくともTi(0
02)膜(バリヤ・メタル膜11)及びTiN(11
1)膜(バリヤ・メタル膜12)及びTi(002)膜
(バリヤ・メタル膜13)及びTiN(111)膜(例
えばTiN(D)からなるバリヤ・メタル膜14)を含
んでなることを特徴とするか、或いは、
【0045】(3)Al或いはAl合金からなる配線
(配線膜15)の下地となるバリヤ・メタル膜積層構造
として絶縁膜などのアモルファス膜上に少なくともTi
(002)膜(バリヤ・メタル膜11)及びTiN(1
11)膜(バリヤ・メタル膜12)及びTi(002)
膜(バリヤ・メタル膜13)を順に積層形成する工程が
含まれてなることを特徴とするか、或いは、
【0046】(4)Al或いはAl合金からなる配線
(配線膜15)の下地となるバリヤ・メタル膜積層構造
として絶縁膜などのアモルファス膜上に少なくともTi
(002)膜(バリヤ・メタル膜11)及びTiN(1
11)膜(バリヤ・メタル膜12)及びTi(002)
膜(バリヤ・メタル膜13)及びTiN(111)膜
(バリヤ・メタル膜14)を順に積層形成する工程が含
まれてなることを特徴とするか、或いは、
【0047】(5)前記(3)又は(4)に於いて、T
i(002)膜の成膜温度を200〔℃〕以下とするこ
とを特徴とするか、或いは、
【0048】(6)前記(3)乃至(5)の何れか1に
於いて、TiN(111)膜を成膜する際に於けるAr
・N2 流量比[N2 /(Ar+N2 )]を10〔%〕以
上且つ50〔%〕以下とすることを特徴とする。
【0049】前記手段を採ることに依り、バリヤ・メタ
ル膜多層積層構造に於ける最上層のTiN膜に於ける
(111)配向を高めることが可能となり、従って、当
然のことながら、その上のAl膜の(111)配向も向
上し、エレクトロマイグレーション耐性が高い配線を実
現することができ、今後、更に高集積化されようとして
いる半導体装置に好適である。
【0050】また、LSI(large scale
integrated circuit)或いはULS
I(ultralarge scale integr
ated circuit)などの配線に於いて、厳し
く制限された配線厚設計値の範囲内で、前記のようなエ
レクトロマイグレーション耐性が高い配線を形成するこ
とが可能であるから、配線の信頼性、延いては、半導体
装置の信頼性を高めることに大きく寄与することができ
る。
【0051】
【発明の実施の形態】実施の形態その1(4層構造と2
層構造の全膜厚を同じにして比較) (1) 熱酸化法を適用することに依って、Si基板に
厚さが例えば100〔nm〕である熱酸化膜を形成す
る。 (2) DCマグネトロン・スパッタリング装置を用
い、前記熱酸化膜を形成したSi基板を温度400
〔℃〕で加熱して脱ガスを行なう。 (3) 真空度が1×10-8〔Torr〕以下となるよ
うに排気した後、熱酸化膜上に厚さが20〔nm〕のT
i(A)膜、10〔nm〕のTiN(B)膜、20〔n
m〕のTi(C)膜、20〔nm〕のTiN(D)膜、
厚さが400〔nm〕のAl合金からなる配線膜を形成
する。尚、この後、必要あれば、TiN、或いは、Ti
N・Tiなどの反射防止膜を成膜する。
【0052】図3は本発明に於ける実施の形態その1で
説明したAl合金配線膜のXRDの測定結果と配線平均
寿命MTF(mean time failure)を
従来例と比較して示す表である。
【0053】図から明らかなように、本発明に依るバリ
ヤ・メタル膜多層積層構造にした場合、Al(111)
配向は1.36倍程度も向上している。尚、この場合、
TiN(D)の(111)配向は、図2(C)について
説明した通り、1.32倍程度向上している。
【0054】MTFの試験は、電流密度を1×10
6 〔A/cm2 〕とし、また、環境温度を200〔℃〕
として行なったものであり、約1.8倍も長寿命化して
いることが看取される。
【0055】実施の形態その2(Ti膜及びTiN膜に
関する成膜条件の最適化) 図4は各種データを示す表であり、図4(A)には、熱
酸化膜上に於けるTi(002)配向強度の成膜温度依
存性が示されている。
【0056】図からすると、成膜温度が低いと(00
2)配向強度が高くなることが看取され、Ti成膜温度
が200〔℃〕以下に於いて、(002)配向が高くな
っていることが明らかである。
【0057】図4(B)には、熱酸化膜上に於けるTi
N(111)配向強度のTiN成膜条件、即ち、Ar・
2 流量比依存性が示されている。
【0058】このデータを得た試料に於いて、TiN膜
は、反応性スパッタリング法を成膜し、膜厚を50〔n
m〕としたものであり、図には、Ar・N2 流量比、即
ち、N2 /(Ar+N2 )が30〔%〕である場合、及
び、80〔%〕である場合それぞれに於けるTiN(1
11)強度が示されている。
【0059】何れもSiO2 上、従って、アモルファス
上での回折強度であって、その場合には、N2 流量比3
0〔%〕では(111)配向が強く、また、80〔%〕
では(200)配向が強い。
【0060】反応性スパッタリング法に依るTiN膜の
成膜では、成膜モードがN2 流量比に依って異なり、N
2 流量比が低い場合、ターゲットからスパッタリングさ
れたTiが途中で窒化するメタリック・モード、及び、
2 流量比が高い場合、ターゲット表面でTiが窒化す
るナイトライド・モードが存在する。
【0061】TiNは、メタリック・モードでは(11
1)配向が高くなり、また、ナイトライド・モードでは
(200)配向が高くなるのであるが、そのメカニズム
については、現在、研究中であるが、未だ、不分明であ
る。
【0062】図4(C)には、Ti膜上にTiN膜を成
膜する際にN2 流量比を変えて得られたTiN(11
1)配向強度及びAl(111)配向強度を示してい
る。
【0063】この場合、試料に於ける積層構造は、熱酸
化膜、Ti(50〔nm〕)、TiN(50〔n
m〕)、Al(500〔nm〕)であり、Ti膜及びA
l膜の成膜条件は同じであって、TiN膜の成膜時に於
けるN2 流量比は30〔%〕と80〔%〕にした。
【0064】図からすると、図4(B)について説明し
たアモルファス膜上で(111)配向し易い条件、即
ち、N2 流量比を30〔%〕にするという条件と同じに
した場合、TiN膜に於ける(111)配向がより高く
なっているので、Ti膜上に於いては、TiN膜をメタ
リック・モードで成膜することが好ましく、また、Al
(111)配向強度もTiN(111)配向強度に応じ
て高くなっていることが看取され、Al(111)配向
はTiN成膜条件に依存することが判る。
【0065】
【発明の効果】本発明に依る半導体装置及びその製造方
法に於いては、Al系配線の下地であるバリヤ・メタル
膜積層構造が絶縁膜などのアモルファス膜上に順に積層
形成された少なくともTi(002)膜及びTiN(1
11)膜及びTi(002)膜を含んでなるか、或い
は、少なくともTi(002)膜及びTiN(111)
膜及びTi(002)膜及びTiN(111)膜を含ん
でなる。
【0066】前記構成を採ることに依り、バリヤ・メタ
ル膜多層積層構造に於ける最上層のTiN膜に於ける
(111)配向を高めることが可能となり、従って、当
然のことながら、その上のAl膜の(111)配向も向
上し、エレクトロマイグレーション耐性が高い配線を実
現することができ、今後、更に高集積化されようとして
いる半導体装置に好適である。
【0067】また、LSI或いはULSIなどの配線に
於いて、厳しく制限された配線厚設計値の範囲内で、前
記のようなエレクトロマイグレーション耐性が高い配線
を形成することが可能であるから、配線の信頼性、延い
ては、半導体装置の信頼性を高めることに大きく寄与す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するためのAl配線構造を
表す要部横断面図である。
【図2】各種データを示す表である。
【図3】本発明に於ける実施の形態その1で説明したA
l合金配線膜のXRDの測定結果と配線平均寿命MTF
を従来例と比較して示す表である。
【図4】各種データを示す表である。
【図5】半導体集積回路に多用されているAl配線構造
を表す要部横断面図である。
【図6】TiN(111)膜のXRD測定結果を示す表
である。
【符号の説明】
11 Tiからなるバリヤ・メタル膜 12 TiNからなるバリヤ・メタル膜 13 Tiからなるバリヤ・メタル膜 14 TiNからなるバリヤ・メタル膜 15 Al合金からなる配線膜 16 TiNからなる反射防止膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al或いはAl合金からなる配線の下地で
    あるバリヤ・メタル膜積層構造が絶縁膜などのアモルフ
    ァス膜上に順に積層形成された少なくともTi(00
    2)膜及びTiN(111)膜及びTi(002)膜を
    含んでなることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】バリヤ・メタル膜積層構造が順に積層形成
    された少なくともTi(002)膜及びTiN(11
    1)膜及びTi(002)膜及びTiN(111)膜を
    含んでなることを特徴とする請求項1記載の半導体装
    置。
  3. 【請求項3】Al或いはAl合金からなる配線の下地と
    なるバリヤ・メタル膜積層構造として絶縁膜などのアモ
    ルファス膜上に少なくともTi(002)膜及びTiN
    (111)膜及びTi(002)膜を順に積層形成する
    工程が含まれてなることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  4. 【請求項4】Al或いはAl合金からなる配線の下地と
    なるバリヤ・メタル膜積層構造として絶縁膜などのアモ
    ルファス膜上に少なくともTi(002)膜及びTiN
    (111)膜及びTi(002)膜及びTiN(11
    1)膜を順に積層形成する工程が含まれてなることを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】Ti(002)膜の成膜温度を200
    〔℃〕以下とすることを特徴とする請求項3或いは4記
    載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】TiN(111)膜を成膜する際に於ける
    Ar・N2 流量比[N2 /(Ar+N2 )]を10
    〔%〕以上且つ50〔%〕以下とすることを特徴とする
    請求項3乃至5の何れか1記載の半導体装置の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6746962B2 (en) 2000-10-26 2004-06-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for fabricating a semi-conductor device having a tungsten film-filled via hole
KR100560296B1 (ko) * 2000-06-30 2006-03-10 주식회사 하이닉스반도체 다층 금속박막의 제조 방법

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