JPH11179784A - 樹脂成形体の製造装置 - Google Patents

樹脂成形体の製造装置

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JPH11179784A
JPH11179784A JP9353382A JP35338297A JPH11179784A JP H11179784 A JPH11179784 A JP H11179784A JP 9353382 A JP9353382 A JP 9353382A JP 35338297 A JP35338297 A JP 35338297A JP H11179784 A JPH11179784 A JP H11179784A
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JP
Japan
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resin
gas
extruder
pressure
hopper
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JP9353382A
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English (en)
Inventor
Koji Ichihara
幸治 市原
Kouki Deguchi
好希 出口
Hideshi Matsumoto
英志 松本
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/36Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
    • B29C48/50Details of extruders
    • B29C48/505Screws
    • B29C48/53Screws having a varying channel depth, e.g. varying the diameter of the longitudinal screw trunk
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/36Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
    • B29C48/365Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using pumps, e.g. piston pumps
    • B29C48/37Gear pumps

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂が溶融する前に樹脂中に十分に高圧の非反
応性ガスを溶解させることができ、かつ押出機の固体輸
送能力を確保し、回転数に見合った押出量が得られる樹
脂成形体の製造装置を提供することを目的とする。 【解決手段】シリンダ(11 ´) 内にスクリュ(12 ´) を
配してなる押出機(1b)である。押出機(1b)の供給端部上
側にホッパ(2) を設ける。ホッパ(2) を高圧状態の非反
応性ガスを圧力保持できる耐圧構造とする。高圧状態の
非反応性ガスを一部排出させるガス排出装置(10)を、ホ
ッパ(2)より押出機排出端方向にあるシリンダ(11
´) に接続する。減速機(5) を介して駆動装置としての
モータ(6) に連結するスクリュ(12 ´) の駆動軸(13
´) を粘性流体によってシールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂、特
に、溶融粘度が高くて溶融押出が困難な樹脂や、熱分解
しやすい樹脂、低沸点の添加剤もしくは熱分解しやすい
添加剤を含有する樹脂等からなる樹脂成形体の製造装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超高分子量ポリエチレンや、超高重合度
ポリ塩化ビニル、高塩素化度ポリ塩化ビニル等の樹脂
は、溶融粘度が高い、分解しやすい等の理由で成形が非
常に難しい樹脂とされ、一般に難成形樹脂と称されてい
る。
【0003】従来、このように溶融粘度が非常に高い難
成形樹脂では、同樹脂から成形体を製造するのに、つぎ
のような方法が採られている。
【0004】(1) 圧縮成形またはラム押出成形によ
り、溶融状態を経ることなく直接板状あるいは棒状の成
形体を作製し、この成形体を切削等の切出し加工により
所望の製品に賦形する方法。 (2) 難成形樹脂を有機溶媒に溶解し、キャスティン
グ法によりフィルム化またはシート化する方法。 (3) 特公平4─47608号公報記載のように難成
形樹脂の粉末に有機溶媒を加えて得られる分散物または
混合物を加熱溶融したあと押出成形し、成形後に有機溶
媒を揮散させる方法。
【0005】しかしながら、上記(1)の方法は、生産
性が極めて低いという欠点がある。また、上記(2)お
よび(3)の方法では、溶媒が成形体中に残っていると
成形体の物性の低下を招くため、成形体を加熱して溶媒
を揮散させなければならないが、溶媒の完全揮散のため
には大掛りな装置が必要であると共に、長時間を要し、
やはり生産性が低い。加えて、溶媒をそのまま大気中に
揮散させたのでは公害を招く恐れがあるため、溶媒の回
収を行わなければならず、回収設備等の設備コストが嵩
むという問題がある。
【0006】また、分解温度と成形温度が近接している
難成形樹脂では、樹脂に安定剤や可塑剤を加え、樹脂の
分解を極力抑えて成形をする方法が採られている。しか
し、この方法では、安定剤や可塑剤の添加量に比例して
樹脂の物性が低下してしまい、逆に安定剤や可塑剤を添
加せずに成形すると樹脂の分解による成形体外観の劣化
や分子量減少による成形体の品質低下が避けられない。
【0007】上記諸問題を解決するため、本発明の発明
者らは、先に、難成形樹脂をホッパから押出機に供給し
て押出機内で固相から溶融相へ変態せしめ、この溶融樹
脂を金型に導入して押出成形賦形するに当たり、ホッパ
を耐圧構造にするとともに、ホッパ中に高圧状態の非反
応性ガス、例えば炭酸ガス(二酸化炭素ガス)を供給
し、炭酸ガスを難成形樹脂に溶解させながら樹脂を変態
させる難成形樹脂成形体の製造方法を提案した(特願平
8─332154号)。
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記製造方
法において、難成形樹脂として、例えば、超高分子量ポ
リエチレンのように押出機内で滑りやすい樹脂を取り扱
う場合、先に本発明者らが提案した方法では、この滑り
のために固体輸送能力が低下し、回転数に見合った押出
量が出せないという不具合を生じる場合がある。
【0008】そこで、例えば、超高分子量ポリエチレン
の押出成形方法としては、スクリュハウジング内部の実
質的に全長にわたって、または前記ハウジングの送り区
域の下流のハウジングの長さの主要部にわたって長手方
向に溝装置が画成されたスクリュ押出機(特開昭50−
139159号公報)等、バレル内面に溝加工したスク
リュ押出機も種々提案されている。しかし、これらバレ
ルに溝加工したスクリュ押出機を用いても、溶融した樹
脂の一部がバレル溝内に滞留して劣化したりするおそれ
があり、良好な押出成形物が得られない等の欠点を有し
ている。また、バレルに溝加工を行う場合は、長時間使
用すると摩耗により、その効果が小さくなると再加工し
なければならないことも予想される。
【0009】本発明は、上記問題を解決するため、押出
機内での樹脂の滑りを防ぐことにより、固体輸送能力を
確保し、回転数に見合った押出量が出せる樹脂成形体の
製造装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1記載の発明にかかる樹脂成形体の製
造装置(以下、「請求項1の製造装置」という)は、シ
リンダ内にスクリュを配してなる押出機と、該押出機の
供給端部に設けられたホッパとを備える樹脂成形体の製
造装置において、該ホッパがこれに導入される高圧状態
の非反応性ガスを圧力保持する耐圧構造となされ、前記
非反応性ガスを一部排出させるガス排出装置が、前記ホ
ッパより前記押出機排出端方向の位置において前記シリ
ンダに接続され、かつ駆動装置に連結する前記スクリュ
の駆動軸が粘性流体によってシールされている構成とし
た。
【0011】また、請求項2に記載の発明にかかる樹脂
成形体の製造装置(以下、「請求項2の製造装置」とい
う)は、シリンダ内にスクリュを配してなる押出機と、
該押出機の供給端部に設けられたホッパとを備える樹脂
成形体の製造装置において、該ホッパがこれに導入され
る高圧状態の非反応性ガスを圧力保持する耐圧構造とな
され、前記非反応性ガスを一部排出させるガス排出装置
が、前記ホッパより前記押出機排出端方向の位置におい
て前記シリンダに接続され、かつ駆動装置に連結する前
記スクリュの駆動軸が前記押出機の排出端部側に設けら
れている構成とした。
【0012】上記請求項1の製造装置および請求項2の
製造装置において、請求項3に記載の発明にかかる樹脂
成形体の製造装置(以下、「請求項3の製造装置」とい
う)のように、ガス排出装置が排出したガスを再びホッ
パに循環させる構造であることが好ましい。上記請求項
1ないし請求項3の製造装置において、請求項4に記載
の発明にかかる樹脂成形体の製造装置(以下、「請求項
4の製造装置」という)のように、押出機の排出端部に
潤滑冷却金型を接続することが好ましい。
【0013】また、請求項5に記載の発明にかかる樹脂
成形体の製造装置(以下、「請求項5の製造装置」とい
う)のように、押出機の排出端部と潤滑冷却金型との間
に樹脂圧調整装置を設けることも好ましい。この樹脂圧
調整装置としては、請求項6に記載の発明にかかる樹脂
成形体の製造装置(以下、「請求項6の製造装置」とい
う)のように、ギアポンプが好ましい。
【0014】本発明による樹脂成形体の製造装置が適用
できる対象樹脂の代表例は難成形樹脂であるが、対象樹
脂は難成形樹脂に限られたものではなく、例えば、熱可
塑性樹脂を用いて高濃度に無機ガスを溶解させ、微細気
泡の発泡体を製造する場合にも適用できる。難成形樹脂
としては、溶融粘度が高くて溶融押出が困難な樹脂や、
熱分解しやすい樹脂、低沸点の添加剤もしくは熱分解し
やすい添加剤を含有する樹脂等が挙げられる。そのう
ち、本発明により、特に効果が見られるのは、押出機内
で滑りやすい樹脂等、押出機の樹脂供給部での輸送に問
題のある樹脂である。
【0015】溶融粘度が高くて溶融押出が困難な樹脂と
しては、超高分子量ポリエチレン、超高重合度ポリ塩化
ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド等の
樹脂が挙げられる。また、熱分解しやすい樹脂として
は、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート等の生分解性
樹脂、高塩素化度ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリ
ル等が挙げられる。そのうち、押出機の樹脂供給部での
輸送に問題のある樹脂の代表的なものは超高分子量ポリ
エチレンである。
【0016】本発明において使用される非反応性ガス
は、常温・常圧で気体である有機ないしは無機物質であ
って、上記難成形樹脂と反応を起こさず、同樹脂を劣化
させないものであれば、特に限定されず使用できる。例
えば、炭酸ガス、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウム、
酸素等の無機ガスや、フロンガス、低分子量の炭化水素
等の有機ガスが挙げられる。これらは単独でも使用され
てもよいし、2種以上併用されてもよい。このうち無機
ガス、特に炭酸ガスは、ガスの回収が不要であり、樹脂
に対する溶解度が高くて樹脂の溶融粘度の低下が著しい
ため、最も好ましい。
【0017】非反応性ガスの溶解量は、溶解によって樹
脂の溶融粘度が成形に適した粘度になる量であれば特に
限定されず、樹脂の種類、非反応性ガスの種類等によっ
て適宣決められる。
【0018】本発明においては、非反応性ガスをガス排
出装置にて一部排出させることにより、ホッパから押出
機の排出端方向へのガスの流れができ、このガスの圧力
によって、押出機の固体輸送部にある未溶融状態の樹脂
がシリンダ内のスクリュへ押し付けられ、これにより、
スクリュと樹脂とのかみ合い性が改善され、固体輸送部
での樹脂の滑りを防止することができると考えられる。
ガス排出装置は、ホッパに供給されたガスを一部排出で
きるものであれば、特に限定されず、例えば、開閉バル
ブによる排出等が考えられる。また、排出したガスを排
出管路により再びホッパに循環させる構造にすれば、ホ
ッパに供給されたガスを無駄にすることがなく経済的で
ある。
【0019】ガスの排出口は数ミクロン〜数十ミクロン
のメッシュ構造にしておけば、ガスを排出する際に樹脂
がガスと同時に排出されることがない。さらに、排出管
路に減圧弁を取り付けて、押出機内で加熱されて高くな
ったガス圧を、一旦ボンベ圧まで低下させ、その後ボン
ベに続く加圧ポンプで昇圧させるとホッパへ供給される
ガス圧を制御しやすくなるので好ましい。ガス排出装置
の位置は、押出機の固体輸送部が好ましく、排出端部側
にある固体輸送部の先端が特に好ましい。これは、固体
輸送部の先端に近い方が押出機の根元からガスの流れを
広い範囲で作り出すことができるからである。また、樹
脂溶融部以降に排出装置を設けると、ガスを排出する際
に、例えば、ガスの排出口を数ミクロン〜数十ミクロン
のメッシュ構造にした場合、メッシュが目詰まりし、ガ
スを排出できなくなる場合がある。
【0020】排出装置から排出させるガス量は、樹脂の
粘度と押出量によって適宜選択される。すなわち、排出
させるガスの量が多くなるほど樹脂の滑りを防止し、樹
脂を推進させる効果が大きいと思われるが、難成形樹脂
を低粘度化させるのに必要なガスの量が不足する恐れが
あり、逆に、少なすぎると樹脂の滑りを防止し、樹脂を
推進させる効果が発現しない恐れがある。また、本発明
に従来のバレルへの溝加工を組み合せると、より大きな
滑り防止効果が期待できると考えられる。
【0021】本発明による樹脂成形体の製造装置は、発
泡成形体および非発泡成形体のいずれの成形体の製造に
も使用できる。発泡成形体を得る場合には、押出成形時
に従来の押出発泡用の構造の金型を用いればよく、金型
出口での圧力降下度合いに影響を与える金型形状、樹脂
流動粘度、または金型温度、押出量等の成形条件を適宣
設定することによって気泡の形態および気泡径をコント
ロールすることができる。
【0022】一方、非発泡成形体を得る場合には、以下
のような方法を採用することができる。
【0023】(a)金型内で樹脂を充分冷却させて固化
状態で押出す方法。この方法では、金型内での樹脂流動
抵抗を小さくするために液体潤滑剤を用いたり、金型に
振動を与えて、壁面と樹脂表面との摩擦抵抗を小さくす
る等の対策を講じることも好ましい。 (b) 金型出口から圧力を保持したまま急冷サイジン
グを行う方法。
【0024】(c)金型出口から発泡した成形体を賦形
する時に塑性変形の温度領域でこれを加圧することによ
り成形体から気泡を除去する方法。
【0025】上記(a)の方法において液体潤滑剤を用
いる方法としては、従来公知の方法が任意に適用でき
る。この方法に用いられる液体潤滑剤としては、成形温
度で分解、沸騰などが起こりにくく、かつ樹脂に溶解せ
ず、樹脂の劣化を促進することのない化学的に安定な物
質が好ましい。このような条件を満足する潤滑剤の例と
しては、液状のポリシロキサン、エチレングリコール等
の多価アルコール、およびそのアルキルエステル並びに
アルキルエーテル、ポリオキシアルキレンおよびそのア
ルキルエステル並びにアルキルエーテル、ポリオキシア
ルキレンおよびその2種以上のアルキレンオキサイドの
ランダム、ブロックまたはグラフトコポリマー等が挙げ
られる。中でも成形体の表面に付着した後の除去が容易
な点で上記のような多価アルコール等の水溶性の潤滑剤
が好ましい。
【0026】また、樹脂表面が潤滑剤で一様に覆われる
ためには金型内壁を多孔質体で構成し、金型内面に潤滑
剤が滲みでるようにこの金型内壁の外部から金型内壁に
潤滑剤を供給することが望ましい。上記多孔質体の材質
としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、チタ
ン、金、銀、銅等を主体とした金属系材料とアルミナ、
ムライト、ケイ酸、ジルコニア等を主体とした非金属系
材料がある。潤滑剤供給に必要な圧力および流量は使用
する潤滑剤の種類と金型内壁を構成する多孔質体の気孔
径、気孔率、金型内壁厚で決定される。
【0027】潤滑剤を樹脂界面に均一に塗布するために
は、金型壁面を構成する多孔質体として、細孔分布曲線
がシャープで、細孔が均一に分散したものを選定するこ
とが好ましい。このような条件を満足する多孔質体とし
ては、非鉄金属系材料を使用することが望ましい。
【0028】また、金型に振動を与える手段としては、
従来公知のものが適用でき、例えば、振動モーター、バ
イブレーター、超音波等を用いて金型に振動を与える。
この場合、振動の周波数は、特に限定されないが、好ま
しくは100〜100000Hz、より好ましくは50
0〜3000Hzである。一方、振動の振幅は好ましく
は0.5〜1000μm、より好ましくは1〜500μ
mである。
【0029】上記(c)の方法において、難成形樹脂が
結晶性樹脂である場合、塑性変形の温度領域は、好まし
くは(融点−20℃)〜(融点+100℃)の温度範
囲、より好ましくは(融点)〜(融点+50℃)の温度
範囲である。
【0030】一方、難成形樹脂が非晶性樹脂である場
合、塑性変形の温度領域は、好ましくは(ガラス転移温
度−10℃)〜(ガラス転移温度+150℃)の温度範
囲、より好ましくは(ガラス転移温度)〜(ガラス転移
温度+80℃)の温度範囲である。
【0031】賦形に際して成形体にかける圧力は、好ま
しくは2〜300kgf/cm2 、より好ましくは5〜250
kgf/cm2 、特に好ましくは10〜200kgf/cm2 であ
る。
【0032】加圧下の賦形に要する時間(以下、「賦形
時間」という)は好ましくは1秒以上、より好ましくは
5秒以上である。賦形時間が1秒未満であると樹脂内部
に発泡が残り、均一な形状の成形体が得られず、所望の
物性も充分に発現しなくなる恐れがある。また、賦形時
間の上限は持たないが、この時間があまり長いと生産性
が低くなるので好ましくない。
【0033】成形体に圧力をかける方法としては、上記
所定の圧力および賦形時間を満足できるものであれば特
に限定されないが、例えば、成形体を、ダブルベルトプ
レスのように面圧で賦形する方法や、ベルトとロールの
間で賦形する方法や、ロールとロールとの間で賦形する
方法等が挙げられる。
【0034】また、賦形に際してロールやベルト表面に
エンボス模様などの凹凸模様を施しておくことによっ
て、成形体表面にも凹凸模様が転写され、装飾性に優れ
た難成形樹脂成形体を得ることができる。賦形後の冷却
温度は樹脂の熱変形温度未満である。冷却温度が熱変形
温度以上であると、巻取り等の工程で成形体が変形して
しまう恐れがある。
【0035】上記賦形プロセスは、押出により成形体を
得る方法であるが、本発明による製造装置は押出成形に
限られたものではなく、賦形プロセスを変えることによ
り、例えば、射出成形やプレス成形に応用可能である。
また、本発明の製造装置は、押出機の樹脂供給部での輸
送に問題のある樹脂だけでなく、ホッパ内でブリッジを
起こしやすい樹脂に対しても効果的である。
【0036】請求項1の製造装置において、粘性流体と
は、1〜1000000poise の粘度を持つ流体で、具
体的には高粘性オイルや溶融樹脂等が挙げられる。この
うち溶融樹脂を用いる場合は、熱により劣化しないもの
が好ましい。粘性流体を駆動軸の回りに供給する方法と
しては、特に限定されないが、例えば、別の押出機から
粘性流体を押出し、この粘性流体を駆動軸回りに連続的
に供給する方法が挙げられる。
【0037】粘性流体の圧力は、押出機のシリンダ内の
高圧状態のガスがシールできれば、特に限定されない
が、好ましくは5 kg/cm2〜供給ガス圧、さらに好ましく
は、10kg/cm2〜供給ガス圧である。すなわち、粘性流
体の圧力が5kg/cm2未満であると、粘性流体によるガス
のシールが不十分になり、供給ガス圧より高くなると、
粘性流体がシリンダ内の溶融樹脂に混入する恐れがあ
る。
【0038】粘性流体の送り速度は、好ましくは0.1
〜5kg/hr 、さらに好ましくは1〜3kg/hr であり、粘
性流体の圧力はギアポンプ等によって調整することがで
きる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は、請求項2の
製造装置の1例を模式的に示したものである。
【0040】図1に示すように、この製造装置(A) は、
シリンダ(11)内にスクリュ(12)を配してなる押出機(1a)
と、押出機(1a)の供給端部上側に開閉バルブ(21)を介し
て設けられたホッパ(2) と、押出機(1a)の排出端部に連
設された潤滑冷却金型(3) とから主として構成されてい
る。
【0041】ホッパ(2) は、ホッパ(2) 内に高圧状態の
非反応性ガスが注入できるように耐圧構造になっている
とともに、非反応性ガスのガスボンベ(22)が接続され、
そのガス供給ラインに開閉バルブ(23)および加圧ポンプ
(24)が設けられている。すなわち、開閉バルブ(23)を開
いてホッパ(2) 内にガスボンベ(22)から加圧ポンプ(2
4)によって高圧状態にされた非反応性ガスが供給される
ようになっているとともに、供給された非反応性ガス
が、ホッパ(2)内に充填された樹脂ペレットなどの樹脂
原料(9) に溶解されるようになっている。
【0042】一方、押出機(1a)には、シリンダ(11)内に
高圧状態の非反応性ガスを供給する下記構成のガス供給
装置(4) が設けられている。すなわち、このガス供給装
置(4 ) は、押出機(1a)の長手方向の中央上側に設けら
れた溶融体輸送部へのガス供給用のガス供給口(41b) を
備えている。
【0043】そして、ガス供給口(41b) が、ガス供給ラ
インを介してガスボンベ(42)に接続されているととも
に、ガス供給ラインに開閉バルブ(43b) および加圧ポン
プ(44b) が設けられている。
【0044】すなわち、このガス供給装置(4)は、加圧
ポンプ(44b) を作動させ、バルブ(43b) を開くと、ガス
ボンベ(42)の非反応性ガスを高圧状態としてガス供給口
(41b) からシリンダ(11)の溶融体輸送部へ供給できるよ
うになっている。なお、ガス供給口(41b) はホッパ(2)
より排出端方向に位置していれば、どこに設けられてい
てもよい。
【0045】押出機(1a)の固体輸送部には、固体輸送部
から高圧状態の非反応性ガスを排出するガス排出装置(1
0)が設けられている。このガス排出装置(10)は、シリン
ダ(11)内からガスを排出させることができるガス排出口
(10a) を備えている。ガス排出装置(10)は、バルブ(10
b) を開くと、ホッパ(2) に供給されたガスの一部を排
出させることができ、排出管路(10c) を経て、減圧弁(1
0d) にて押出機(1a)内で加熱されて高くなったガス圧を
一旦ボンベ圧まで低下させた後、ボンベ(22)と加圧ポン
プ(24)の間に合流される。その後、加圧ポンプ(24)にて
ボンベ(22)からのガスとともに加圧され、ホッパ(2) へ
供給されることにより、循環させることができるように
なっている。さらに、押出機(1a)から排出されるガスの
量はバルブ(10b) の開度により調整できる。スクリュ(1
2)は、その駆動軸(13)がシリンダ(11)の排出端部側であ
る後流端壁を貫通して外部に突出し、この突出端が減速
機(5) を介して駆動装置としてのモータ(6) が連結され
ていて、ホッパ(2)からシリンダ(11)内に供給された樹
脂材料(9) を混合しつつ溶融して排出端部側へ送るよう
になっている。
【0046】潤滑冷却金型(3) は、押出機(1a)の排出端
部に設けられた排出管路(7) を介して押出機(1a)に接続
され、金型内壁(32)が多孔質体で形成されていて、金型
内壁(32)を形成する多孔質体の上面に設けられた潤滑剤
溜め(31)から多孔質体を通して金型内面(33)に潤滑剤を
供給できるようになっている。すなわち、押出機(1a)
から送られて来る加圧状態を維持した溶融樹脂原料(91)
を、金型内面(33)に潤滑剤溜め(31)から潤滑剤を供給し
て金型内面(33)と溶融樹脂原料(91)との摩擦抵抗を少な
くしながら所望の形状に成形し冷却しつつ押出すように
なっている。
【0047】また、排出管路(7) の途中には、樹脂圧調
整装置としてのギアポンプ(71)が設けられていて、溶融
樹脂原料(91)を所定の圧力で潤滑冷却金型(3) に供給で
きるようになっている。
【0048】さらに、押出機(1a)と潤滑冷却金型(3)
は、ともに温度コントロール装置(図示省略)を有し、
所定の温度に制御できるようになっている。
【0049】この製造装置(A) は、以上のように、スク
リュ(12)の駆動軸(13)が溶融樹脂で満たされた状態にな
るシリンダ(11)の排出端部側に設けられているので、シ
リンダ(11)内に供給された非反応性ガスのガス圧をシリ
ンダ(11)内で溶融された溶融樹脂原料(91)の背圧より小
さくすることによって、シリンダ(11)と駆動軸(13)との
間からの非反応性ガスの漏れを溶融樹脂原料(91)により
確実に防止することができる。すなわち、シリンダ(11)
内を高圧状態に保つことができ、一旦溶解した非反応性
ガスが溶融樹脂原料(91)から揮散したり、シリンダ(11)
内部で気泡化したりしない。したがって、均一な非発泡
成形体を安定して得ることができる。
【0050】また、上記ホッパ(2) の部分だけでなく、
ホッパ(2) とシリンダ(11)の溶融体輸送部の2ヶ所で必
要に応じて任意に高圧状態の非反応性ガスを供給するこ
とができるようになっている。 (a)開閉バルブ(23)を開いてホッパ(2) 内に非反応性
ガスを供給すると、非反応性ガスをホッパ(2) 内で樹脂
に溶解させることができる。 (b)開閉バルブ(43b) を開いてガス供給口(41b) から
シリンダ(11)の溶融体輸送部へ非反応性ガスを供給する
と、非反応性ガスをシリンダ(11)の溶融体輸送部および
その後流にて樹脂に溶解させることができるようになっ
ている。 したがって、樹脂が固相から溶融相へ変態する前に同樹
脂に高圧状態の非反応性ガスを供給し溶解させることが
できるのに加えて、溶融した後の樹脂にも高圧状態の非
反応性ガスを供給し、溶解させることができる。
【0051】すなわち、このように樹脂に非反応性ガス
を高圧下で溶解させることにより、樹脂間に非反応性ガ
スが拡散してポリマー鎖間の自由体積を大きくする働き
が生じ、結果として該樹脂が可塑化されて溶融粘度やガ
ラス転移温度を下げることができ、高粘度の樹脂でも溶
融押出がなし得、熱分解しやすい樹脂に対しては成形温
度を低下させることができる。
【0052】したがって、成形しようとする樹脂に応じ
て非反応性ガスの溶解量を最良の状態にコントロールし
所望製品の形状に応じた金型へと導き、賦形することが
できる。
【0053】また、この製造装置(A) では、金型とし
て、潤滑冷却金型(3) を用いるようにしたので、所望の
成形体をスムーズに得ることができる。しかも、排出管
路(7) の途中にギアポンプ(71)を設けて押出機(1a)から
溶融樹脂原料(91)をこの金型(3) へ供給するようにした
ので、溶融樹脂原料(91)を常に定量で金型(3) に導入で
き、良好な成形体を得ることができる。
【0054】なお、ホッパ(2) および溶融体輸送部の両
方に高圧状態の非反応性ガスを供給し、樹脂に溶解させ
る方法は、生産性を向上すべく押出量を上げる場合に有
効な手段となる。
【0055】また、いずれの方法においても、樹脂原料
への高圧状態の非反応性ガスの供給は、樹脂が固相から
溶融相へ変態する前に行う必要がある。これは、そうし
ないと、難成形樹脂のうち溶融粘度が非常に高い樹脂の
場合に、例えば、同樹脂がスクリュ(12)等で可塑化する
際にトルクの急激な上昇によりスクリュ(12)が回転不能
に陥る等の問題が起きる恐れがあり、また、熱に非常に
敏感な樹脂の場合には、溶融状態で非反応性ガスを溶解
させるまでに熱分解が進む恐れがあるからである。
【0056】さらに、対象とする難成形樹脂が結晶性樹
脂である場合には、同樹脂が固相から溶融相へ変態する
前にホッパ(2) から高圧状態のガスを供給して樹脂に溶
解させるのに加えて、ガス供給口(41b) から溶融体輸送
部へも高圧状態の非反応性ガスを供給し、樹脂に溶解さ
せることが好ましい。これは、結晶性樹脂の場合、樹脂
の固相状態ではガスが非晶部分にしか溶解しないため、
溶解量が少なくその効果が小さいからであり、結晶構造
が崩壊している溶融体輸送部へも高圧状態の非反応性ガ
スを供給することにより必要な溶融量を補うことができ
る。
【0057】図2は、請求項1の製造装置の1例を模式
的にあらわしている。図2に示すように、この製造装置
(B) は、スクリュ(12 ´) の駆動軸(13 ´)がシリンダ
(11 ´) の樹脂供給側壁を貫通するように設けられた押
出機(1b)を有し、この駆動軸(13 ´) の貫通孔から高圧
ガスが漏れ出ないように粘性流体供給装置(8) を備える
とともに、後流端壁に排出管路(7´) が接続されている
以外は、前述の製造装置(A) と同様になっている。
【0058】すなわち、粘性流体供給装置(8) は、押出
機(81)と、循環路(82)とを備え、粘性流体としての溶融
樹脂 (図示せず)を押出機(81)から押出して循環路(82)
を介して循環路(82)の途中に設けられたギアポンプ(83)
によって5kgf/cm2 〜供給ガス圧の範囲の圧力で定量的
に駆動軸(13 ´) を囲繞するように設けられたシール部
(84)に供給したのち、循環路(82)を介して再び押出機(8
1)に戻るようになっているとともに、押出機(81)のベン
ト口に接続された真空ポンプ(85)によって戻ってきた溶
融樹脂中の気泡を脱気できるようになっている。
【0059】この製造装置(B) は、以上のように、駆動
軸(13 ´) の部分が粘性流体によってシール部(84)でシ
ールされるようになっているので、シリンダ(11 ´) 内
の高圧状状態の非反応性ガスが駆動軸(13 ´) 部分から
シリンダ(11 ´) 外に漏れ出ることがなく、シリンダ(1
1 ´) 内を高圧状態に保つことができる。
【0060】また、シリンダ(11 ´) 内のガス圧力がシ
ールに用いている粘性流体の圧力より高いので、ガスシ
ールに用いられる粘性流体がシリンダ(11 ´) 内の樹脂
原料中に混入することはない。
【0061】なお、高圧ガス側のガス圧より低い粘性流
体により高圧ガスのシールを行えるのは、押出機(1b)の
スクリュ(12 ´) により樹脂が後流に送られるときに限
られるが、それ以外の場合でもガスシールに用いている
粘性流体が循環していれば一気にガスが吹き出すという
ようなことがない。また、粘性流体の圧力がシリンダ(1
1 ´) 内のガス圧より低いので、シリンダ(11 ´) 内の
非反応性ガスが粘性流体中に溶け込むが、この溶解した
ガスは、押出機(81)のベント口に接続された真空ポンプ
(85)によって脱気されるようになっているため、粘性流
体のシール性がより確実に確保できる。
【0062】本発明にかかる製造装置は、上記の実施の
形態に限定されない。例えば、上記の実施の形態の製造
装置(A),(B) では、いずれもガスボンベ(22),(42) の非
反応性ガスを加圧ポンプ(24),(44b)によって加圧してそ
れぞれ供給するようにしていたが、ガスボンベ(22),(4
2) から直接供給するようにしても構わない。
【0063】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0064】(実施例1)図1に示すような製造装置を
用いて以下のようにして成形体を製造した。まず、難成
形樹脂として超高粘度材料の超高分子量ポリエチレン
(三井石油化学工業社製「ハイゼックス・ミリオン24
0M」平均分子量230万、融点136℃)を単軸押出
機(スクリュー径40mm、L/D=30)のホッパーか
ら単軸押出機のシリンダー内に供給した。ガスとしては
炭酸ガスを用い、炭酸ガスはホッパに150kgf/cm2
圧力で圧入した。また、ガス排出口から開閉バルブによ
りガスを排出し、排出管路を経て減圧弁により減圧して
ボンベと加圧ポンプの間に合流させた。
【0065】このようにして200℃に設定された単軸
押出機のシリンダー内で樹脂を溶融し、さらに、単軸押
出機の溶融体輸送部から炭酸ガスを200kgf/cm2 の圧
力で供給したところ、回転数30rpm のとき押出量は7
kg/hr であった。このとき駆動軸からのガス漏れは認め
られなかった。また、このとき押出機の背圧は、350
k g f/cm2 であった。
【0066】引き続いて、溶融樹脂原料を単軸押出機の
排出管路に接続されたギアポンプを介して、100℃に
設定された潤滑冷却金型に供給し、成形するとともに急
冷・固化させ、ロッド状をした径10mmの中実成形体を
押出成形した。
【0067】この中実成形体の断面を顕微鏡観察したと
ころ、気泡は確認されず、表面が平滑で均一な非発泡の
中実成形体であることが確認できた。なお、この潤滑冷
却金型では、潤滑剤溜まりに溜められた潤滑剤としての
ポリエチレングリコールを、5cc/ 分で多孔質体によっ
て形成された金型内壁を通して金型内面に供給し、溶融
樹脂との界面全周に渡って均一に潤滑剤を塗布するよう
にしておいた。
【0068】(実施例2)図2に示すような製造装置を
用いて、以下のようにして成形体を製造した。まず、難
成形樹脂として超高粘度材料の超高分子量ポリエチレン
(三井石油化学工業社製「ハイゼックス・ミリオン24
0M」平均分子量230万、融点136℃)を単軸押出
機(スクリュー径40mm、L/D=30)のホッパーか
ら単軸押出機のシリンダー内に供給した。ガスとしては
炭酸ガスを用い、炭酸ガスはホッパに150kgf/cm2
圧力で圧入した。また、ガス排出口から開閉バルブによ
りガスを排出し、排出管路を経て減圧弁により減圧して
ボンベと加圧ポンプの間に合流させた。
【0069】このようにして200℃に設定された単軸
押出機のシリンダー内で樹脂を溶融し、さらに、単軸押
出機の溶融体輸送部から炭酸ガスを200kgf/cm2 の圧
力で供給したところ、回転数30rpm のとき押出量は7
kg/hr であった。また、このとき押出機の背圧は、35
0k g f/cm2 であった。引き続いて、単軸押出機の排出
管路に接続されたギアポンプを介して、100℃に設定
された潤滑冷却金型に供給し、成形するとともに急冷・
固化させ、ロッド状をした径10mmの中実成形体を押出
成形した。
【0070】なお、粘性流体供給装置は、粘性流体供給
装置の押出機を用いて粘性流体としての高密度ポリエチ
レン(三井石油化学工業社製「ハイゼックス・8000
F」メルトフローレート=0.03、融点130℃)を
145℃で押出し、ギアポンプを用いて単軸押出機の駆
動軸のシール部に供給した。供給された樹脂は、その後
押出機に戻され、押出機のベント部で樹脂中のガス分を
真空ポンプで脱気し、再び駆動軸に供給して循環させ
た。
【0071】このとき、押出機のスクリュの駆動軸から
のガス漏れは認められなかった。潤滑冷却金型では、潤
滑剤溜まりに溜められた潤滑剤としてのポリエチレング
リコールを5cc/ 分で多孔質体によって形成された金型
内壁を通して金型内面に供給し、溶融樹脂との界面全周
に渡って均一に潤滑剤を塗布するようにしておいた。
【0072】上記のようにして得た中実成形体の断面を
顕微鏡観察したところ、気泡は確認されず、表面が平滑
で均一な非発泡の中実成形体であることが確認できた。 (比較例1)ガス排出口からガスを排出しない以外は実
施例1と同様の条件で押出した。このとき、実施例1と
同様に表面が均一な非発泡の中実成形体が得られたが、
押出量が約30%低下した。 (比較例2)ガス排出口からガスを排出しない以外は実
施例2と同様の条件で押出した。このとき、実施例2と
同様に表面が均一な非発泡の中実成形体が得られたが、
押出量が約30%低下した。
【0073】
【発明の効果】本発明の樹脂成形体の製造装置によれ
ば、樹脂が溶融する前に樹脂中に十分に高圧の非反応性
ガスを溶解させ、樹脂を効果的に可塑化することがで
き、溶融粘度が高くて溶融押出が困難な樹脂や、熱分解
しやすい樹脂を低温で支障なく成形することができる。
【0074】また、ガス排出装置を用いてホッパに供給
させた非反応性ガスを一部排出させることにより、押出
機内での樹脂の滑りを防ぐことができ、固体輸送能力を
確保し、回転数に見合った押出量が出せるようになる。
さらに、バレルに溝加工を行わないので、溶融した樹脂
の一部がバレル溝内に滞留して劣化したりする恐れがな
く、長時間使用しても摩耗の心配がない。しかも、シリ
ンダ内の高圧ガスが駆動軸部分から外部に抜け出ること
がないため、高圧状態のガスの圧力シールをより確実に
行うことができる。
【0075】また、請求項2の製造装置のようにすれ
ば、押出機のシリンダ内の高圧の非反応性ガスのシール
をより簡易的に行うことができる。
【0076】さらに、請求項3の製造装置のように、金
型として、潤滑冷却金型を用いれば、所望の成形体をス
ムーズに得ることができる。
【0077】また、請求項4の製造装置のように、押出
機の排出管路の途中に樹脂圧調整手段、特に、樹脂圧調
整手段として請求項5の製造装置のように、ギアポンプ
を設ければ、溶融樹脂原料を常に定量で金型に導入で
き、より良好な成形体を得ることができる。加えて、得
られた成形体中には溶解した非反応性ガスは成形体から
自然に抜け出るために、樹脂を有機溶媒で可塑化させる
従来方法のような溶媒回収工程が必要でなく、生産性が
高い上に、設備の小型化および製造コストの低減が可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2の製造装置の実施の形態をあらわし、
その概要を示す垂直縦断図である。
【図2】請求項1の製造装置の実施の形態をあらわし、
その概要を示す垂直縦断図である。
【符号の説明】
(A),(B)・・・製造装置 (1a),(1b)・・・押出機 (2)・・・ホッパ (3)・・・潤滑冷却金型 (4)・・・ガス供給装置 (5)・・・減速機 (6)・・・モータ(駆動装置) (7),(7 ´) ・・・排出管路 (8)・・・粘性流体供給装置 (9)・・・樹脂原料 (10) ・・・ガス排出装置 (10a)・・・ガス排出口 (10b)・・・開閉バルブ (10c)・・・排出管路 (10d)・・・減圧弁 (11),(11 ´) ・・・シリンダ (12),(12 ´) ・・・スクリュ (13),(13 ´) ・・・駆動軸 (21),(23),(43b)・・・開閉バルブ (22),(42)・・・ガスボンベ (24),(44b) ・・・加圧ポンプ (31) ・・・潤滑剤溜め (32) ・・・金型内壁 (33) ・・・金型内面 (41b)・・・ガス供給口 (71) ・・・ギアポンプ (樹脂圧調整装置) (81) ・・・押出機 (82) ・・・循環路 (83) ・・・ギアポンプ (84) ・・・シール部 (85) ・・・真空ポンプ (91) ・・・溶融樹脂原料

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内にスクリュを配してなる押出
    機と、該押出機の供給端部に設けられたホッパとを備え
    る樹脂成形体の製造装置において、該ホッパがこれに導
    入される高圧状態の非反応性ガスを圧力保持する耐圧構
    造となされ、前記非反応性ガスを一部排出させるガス排
    出装置が、前記ホッパより前記押出機排出端方向の位置
    において前記シリンダに接続され、かつ駆動装置に連結
    する前記スクリュの駆動軸が粘性流体によってシールさ
    れていることを特徴とする樹脂成形体の製造装置。
  2. 【請求項2】 シリンダ内にスクリュを配してなる押出
    機と、該押出機の供給端部に設けられたホッパとを備え
    る樹脂成形体の製造装置において、該ホッパがこれに導
    入される高圧状態の非反応性ガスを圧力保持する耐圧構
    造となされ、前記非反応性ガスを一部排出させるガス排
    出装置が、前記ホッパより前記押出機排出端方向の位置
    において前記シリンダに接続され、かつ駆動装置に連結
    する前記スクリュの駆動軸が前記押出機の排出端部側に
    設けられていることを特徴とする樹脂成形体の製造装
    置。
  3. 【請求項3】 ガス排出装置が排出したガスを再びホッ
    パに循環させる構造であることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の樹脂成形体の製造装置。
  4. 【請求項4】 押出機の排出端部に潤滑冷却金型が連接
    されている請求項1ないし請求項3に記載の樹脂成形体
    の製造装置。
  5. 【請求項5】 押出機の排出端部と潤滑冷却金型との間
    に樹脂圧調整装置が設けられている請求項4に記載の樹
    脂成形体の製造装置。
  6. 【請求項6】 樹脂圧調整装置がギアポンプである請求
    項5に記載の樹脂成形体の製造装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104552860A (zh) * 2014-12-24 2015-04-29 浙江天禾生态科技有限公司 生产纤维填充淀粉基全生物降解材料的装置及方法
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