JPH11178436A - 人工庭園装置 - Google Patents

人工庭園装置

Info

Publication number
JPH11178436A
JPH11178436A JP9355277A JP35527797A JPH11178436A JP H11178436 A JPH11178436 A JP H11178436A JP 9355277 A JP9355277 A JP 9355277A JP 35527797 A JP35527797 A JP 35527797A JP H11178436 A JPH11178436 A JP H11178436A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pot
artificial
artificial garden
cork
carbonized cork
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9355277A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Eda
登 江田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Edagumi KK
Original Assignee
Edagumi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Edagumi KK filed Critical Edagumi KK
Priority to JP9355277A priority Critical patent/JPH11178436A/ja
Publication of JPH11178436A publication Critical patent/JPH11178436A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/24Structural elements or technologies for improving thermal insulation
    • Y02A30/254Roof garden systems; Roof coverings with high solar reflectance
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/32Roof garden systems

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で簡易な施工が行われるとともに植栽性
も良く、室内等の断熱性の向上を図り、資源の有効活用
を図る。 【解決手段】 屋上等のコンクリートスラブ2の表面に
敷き込まれた防水シート3上に、再生ゴム材等を素材と
して成形された弾性を有する多数個の鉢状容器4を適宜
にレイアウトして設置する。各鉢状容器4内には、第1
充填物として炭化コルク6を充填するとともに第2充填
物として培養土4を充填し、比較的大きな葉を有する多
年草類8を植栽する。鉢状容器4は、分割された複数個
のブロック体9〜12を組み立てて構成する。炭化コル
ク6は、比較的低密度の炭化コルクが用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビル等の建物の屋
上やベランダ等に施工されて壁面緑化を図る人工庭園装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】草木等の植栽は、その栽培を趣味とする
者に対してばかりでなく人々に対して楽しみや安らぎを
与える。このため、多くの一般家屋や集合住宅等におい
ては、その庭等に草木が植栽されるとともに室内にも草
木等が鉢植えされて適宜栽培されており、また最近では
ガーディニングが大いなるブームになっている。
【0003】一方、ビル等の建物においては、その屋上
やルーフバルコニー或いはベランダ等の適宜の箇所に植
栽を施すいわゆる壁面緑化が図られている。壁面緑化
は、建物や街全体の景観を向上させるとともに街中に不
足する樹木を補完して大気の浄化と温暖化の抑制の作用
によって環境保護にも大いに貢献している。また、屋上
等に施工された植栽は、室内と外気との間において有効
な断熱作用を奏することにより、建物の居住性を向上さ
せる。
【0004】ところで、屋上等に施工される人工庭園に
おいては、植栽した草木等が良好な状態で育成されるた
めには、路地と同様に充分な量の土壌を必要とするとと
もに充分な潅水が必要である。しかしながら、屋上等に
施工される人工庭園は、大量の土壌を用いるために屋上
部分ばかりでなく建物全体の強度が必要とされるととも
に、大量の潅水による屋上からの漏水防止について充分
な対応が必要となる。
【0005】例えば、屋上等の緑化技術に関する特開平
7−231723号「人工庭園の構造」には、ビルの屋
上等に人工地盤を形成してこの人工地盤上に縁石等とと
もに適宜の植栽を施した多数個のマス状容器を相互に連
結した状態でレイアウトしてなる人工庭園の技術が開示
されている。この先願人工庭園は、具体的には、レベル
調整層と軽量層とを形成することにより表面材が均一な
レベルとされるとともに軽量化が図られた人工地盤が構
成されるようにして施工の簡易化と軽量化とを図ったこ
とを特徴としている。
【0006】また、特開平9−140252号「屋上緑
化方法」には、屋上にプランタを設置するとともにこれ
につる植物を植栽し、緑化を必要とする部分にバーゴラ
等の棚を作ってつる植物の枝葉を誘引してなる技術が開
示されている。この方法は、プランタを用いてつる植物
を植栽することで緑化面積の割合に比較して屋上面積の
有効利用が図られ、潅水の手間も省けるといった特徴を
有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した先
願技術においては、コンクリート製のマス状容器やプラ
ンタに草木の植栽を施すことから、草木が根付き良く良
好に育成するためにこれら容器内に充分な量の土壌を充
填することが可能である大型のマス状容器やプランタを
必要とする。しかしながら、大型のマス状容器やプラン
タは、屋上までの運び上げを困難とするとともに、設置
に際して屋上スラブやその防水面を傷付けてしまうとい
った虞がある。また、先願技術においては、潅水によっ
てマス状容器やプランタから土壌が流出することによ
り、排水管が詰まるといった問題が生じることもある。
【0008】一方、屋上等の人工庭園においては、風等
によって容器や植栽した草木等が飛散して通行人を傷付
けたり他の建物等に損害を与えることが無いように充分
な対応が必要である。したがって、先願技術において
も、草木等をより大型の容器を用いるとともに補強材等
を使用してしっかりと植栽されなければならず、なお面
倒な施工が必要であった。
【0009】また、資源の有効活用は、環境保護ととも
に我々が取り組むべき極めて重要な課題であって、あら
ゆる分野においてその考え方が積極的に採用されるべき
である。人工庭園装置は、上述したように草木の植栽に
よって環境保護に大いに貢献しており、さらに資源の有
効活用の面でも貢献をはたすことが望まれる。しかしな
がら、上述した先願技術については、かかる面での貢献
については何ら開示されていない。
【0010】したがって、本発明は、軽量で簡易な施工
が行われるとともに植裁性もよくかつ室内等の断熱性の
向上を図り、さらに資源の有効活用も図った人工庭園装
置を提供することを目的に提案されたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明にかかる人工庭園装置は、建築物の屋上等に施工
され、コンクリートスラブの表面上に敷き込まれた防水
シート上に、ゴム等を素材とする材料によって成形する
ことにより弾性を有する多数個の鉢状容器を適宜にレイ
アウトして設置してなる。各容器内には、少なくとも第
1層充填物として炭化コルクを充填するとともに第2層
充填物として培養土を充填し、比較的大きな葉を有する
多年草類が植栽される。
【0012】また、人工庭園装置は、各容器がそれぞれ
複数個のパーツに分割されてなり、これらパーツを組み
合わせることによって全体鉢状に構成され、また各容器
が廃棄タイヤ等から再生した再生ゴム材を素材とする材
料によって成形されてなる。炭化コルクには、密度が1
10Kg/m3乃至130Kg/m3とされた比較的低密
度の炭化コルクが用いられる。さらに、容器には、多年
草類を植栽した後に、天然繊維や合成繊維によって編ん
でなる保護ネットが被覆される。
【0013】以上のように構成された本発明にかかる人
工庭園装置によれば、建築物の屋上等に多数個の容器を
適宜のレイアウトによって設置して施工することから、
簡易に施工され、建築物に対する断熱作用により居住性
を向上させるとともにコンクリートスラブや防水シート
の劣化を抑制しかつ緑豊かな街作りに貢献して良好な景
観を生成する。各容器は、弾性を有することから、防水
シートやコンクリートスラブを傷付けることは無く、軽
量であるために屋上部分を特に強化する必要は無い。容
器に充填された炭化コルクは、容器内から培養土の流出
を抑制するとともに植栽した多年草類の根付きを良くし
かつ容器内から流れ出る水の浄化作用を奏してコンクリ
ートスラブ等に悪影響を及ぼさないようにする。
【0014】また、本発明にかかる人工庭園装置によれ
ば、各容器を複数個のパーツによって構成したことによ
って屋上等への運び上げが容易に行われることから施工
がさらに簡易となる。さらに、各容器は、再生ゴム材か
ら成形することによって資源の有効利用が図られる。保
護ネットは、植栽した多年草類を保護するとともに強風
等による飛散、風雪等による倒壊を防止する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として図
1乃至図5に示した人工庭園装置1は、例えばビルや家
屋等の屋上、ベランダ或いはルーフバルコニー等に適宜
施工される。人工庭園装置1は、図1乃至図3に示すよ
うに、防水処理が施されたコンクリートスラブ2の表面
上に敷き込んだ防水シート3と、多数個の鉢状容器4
と、これら鉢状容器4を被覆する保護ネット5等によっ
て構成される。鉢状容器4には、その内部空間部4a
に、少なくとも第1層充填物として炭化コルク6が充填
されるとともに第2層充填物として培養土7が充填さ
れ、多年草8が植栽されてなる。鉢状容器4には、図示
しないが内部空間部4aに適宜の肥料や腐葉土等を充填
してもよいが、これらは炭化コルク6の上部に充填され
る。
【0016】防水シート3は、例えば合成樹脂シートや
防水処理を施した合成繊維布或いはウレタンゴムシート
等によって形成されてなり、人工庭園装置1の施工領域
に対応してコンクリートスラブ2の表面に1層又は複層
が敷き込まれる。なお、防水シート3は、防水作用とと
もに、適宜の弾性と厚みを有することによって設置する
各鉢状容器4の相互のレベル調整作用も奏する。
【0017】各鉢状容器4は、図4及び図5に示すよう
に、それぞれ4分割した第1のブロック体9乃至第4の
ブロック体12を組み合わせることによって上面を開放
された全体が矩形箱状を呈して構成されてなる。鉢状容
器4は、これら第1のブロック体9乃至第4のブロック
体12が、例えば廃棄タイヤ等から再生してなる再生ゴ
ム材を素材として成形される。鉢状容器4は、第1のブ
ロック体9乃至第4のブロック体12に分割されるとと
もに再生ゴム材を素材とすることから比較的軽量に構成
され、屋上等の人工庭園装置1の施工現場への運搬、運
び上げ或いはその組立を簡単に行うことができる。
【0018】鉢状容器4は、第1のブロック体9乃至第
4のブロック体12が所定の肉厚、例えば15mmの肉
厚を以って成形されることにより充分な機械的強度を有
している。また、鉢状容器4は、再生ゴム材を素材と成
形されることから、施工時や運搬時等に建物の各部とぶ
っかった場合でもこれを傷付けるといった問題を生じる
ことは無く、また防水シート3を破損することも無い。
さらに、鉢状容器4は、その材料特性から断熱性に優れ
ており、設置された状態において建物に対しての充分な
断熱作用を奏する。
【0019】第1のブロック体9乃至第4のブロック体
12は、それぞれ互いに直交する2つの外周壁9a,9
b乃至12a,12b及び底面壁9c乃至12cとが一
体に成形されてなり、これら外周壁9a,9b乃至12
a,12bと底面壁9c乃至12cとの端面にそれぞれ
詳細を後述する係合凸縁9d,9e,9f,9g乃至1
2d,12e,12f,12gが一体に形成されてい
る。第1のブロック体9乃至第4のブロック体12は、
後述するように相対する外周壁9a,9b乃至12a,
12b及び底面壁9c乃至12cをそれぞれ突き合わ
せ、それぞれの係合凸縁9d,9e,9f,9g乃至1
2d,12e,12f,12gを相対係合することによ
って矩形箱状の鉢状容器4を構成する。第1のブロック
体9乃至第4のブロック体12は、それぞれの外周壁9
a,9b乃至12a,12bの幅寸法が500mmとさ
れることにより、図5に示すように組合せ状態で500
mm×500mmの正方形の空間部4aを有する鉢状容
器4を構成する。
【0020】第1のブロック体9乃至第4のブロック体
12のそれぞれの詳細な構成について、以下第1のブロ
ック体9を代表例として説明する。なお、第1のブロッ
ク体9乃至第4のブロック体12は、以下の説明によっ
て明らかなように分割位置に応じてその細部の構成が多
少異なる。
【0021】第1のブロック体9には、図4に示すよう
に、第1の外周壁9aの端面にその内面側に突出する第
1の係合凸縁9dが一体に突設されるとともに、第2の
外周壁9bの端面にその表面側に突出する第2の係合凸
縁9eが一体に突設されている。また、第1のブロック
体9には、底面壁9cの、第1の外周壁9aと対向する
端面にその底面側に突出する第3の係合凸縁9fが一体
に突設されるとともに、第2の外周壁9bと対向する端
面にその底面側に突出する第4の係合凸縁9gが一体に
突設されている。第1のブロック体9乃至第4のブロッ
ク体12には、それぞれの底面壁9c乃至12cに多数
個の水抜き孔9h乃至12hが形成されるとともにこの
底面壁9c乃至12cの底面に複数条の設置用リブ9i
乃至12iが一体に突設されている。
【0022】第1のブロック体9乃至第4のブロック体
12は、外周壁9a,9b乃至12a,12bと底面壁
9c乃至12cの各端面に形成された9d,9e,9
f,9g乃至12d,12e,12f,12gが、上述
したように互いに突き合わされた状態において上下対称
に位置するように形成されてなる。また、第1のブロッ
ク体9乃至第4のブロック体12は、水抜き孔9h乃至
12h及び設置用リブ9i乃至12iの構成については
ほぼ同等とされている。
【0023】鉢状容器4は、以上のように構成された第
1のブロック体9乃至第4のブロック体12を人工庭園
装置1を施工する現場において組み立てることによって
構成される。すなわち、第1のブロック体9と第2のブ
ロック体10とは、相対する第1の外周壁9aと第2の
外周壁10bの第1の係合凸縁9dと第2の係合凸縁1
0eとが突き合わされるとともに、底面壁9cと10c
との第4の係合凸縁9gと第3の係合凸縁10fとが突
き合わされて組み合わされる。
【0024】また、第1のブロック体9と第4のブロッ
ク体12とは、相対する第2の外周壁9bと第1の外周
壁12aとの第2の係合凸縁9eと第1の係合凸縁12
dとが突き合わされるとともに、底面壁9cと12cの
第3の係合凸縁9fと第4の係合凸縁12gとが突き合
わされて組み合わされる。さらに、第3のブロック体1
1は、第2のブロック体10に対して第2の外周壁11
bの第2の係合凸縁11eが第1の外周壁10aの第1
の係合凸縁10dと突き合わされるとともに底面壁11
cの第4の係合凸縁11gが第3の係合凸縁10fと突
き合わされて組み合わされ、また第4のブロック体12
に対して第1の外周壁11aの第1の係合凸縁11dが
第2の外周壁12の第2の係合凸縁12eと突き合わさ
れるとともに底面壁11cの第3の係合凸縁11fが第
4の係合凸縁12gと突き合わされて組み合わされる。
【0025】なお、鉢状容器4は、上述したように4個
の第1のブロック体9乃至第4のブロック体12に分割
してこれらを組み合わせて構成したが、かかる構成に限
定されるものではないことは勿論である。鉢状容器4
は、例えば2個或いはさらに多数個のブロック体に分割
して構成されるものであってもよく、また例えば第1の
ブロック体9乃至第4のブロック体12にそれぞれ略上
向きコ字状或いはL字状のスペーサブロックを介在させ
て組み合わせるようにしてもよい。さらに、鉢状容器4
は、一体に構成してもよいが、この場合にはその大きさ
が取り扱いを容易とするためにやや小型に構成すること
が望ましい。人工庭園装置1は、種々の大きさの鉢状容
器4を適宜に組み合せ、適当にレイアウトされて施工さ
れる。
【0026】また、鉢状容器4は、第1のブロック体9
乃至第4のブロック体12に、その相対する突合せ端部
に凹凸状態で組み合わされる係合凸縁を形成してこれら
を組み合わせるように構成したが、係合構造については
かかる構成に限定されるものでは無いことは勿論であ
る。係合構造については、例えば一方のブロック体にフ
ック状凸部を一体に形成するとともに他方のブロック体
に係合孔を形成して構成してもよく、また種々のほぞ継
手構造を採用してもよい。さらに、鉢状容器4は、第1
のブロック体9乃至第4のブロック体12に特に係合構
造を設けず、フック片等の連結部材を用いて相互に連結
するようにしてもよい。
【0027】さらにまた、鉢状容器4は、設置状態にお
いて相互を連結するための結合構造をその外周面に一体
に形成するようにしてもよい。結合構造は、例えば一方
の鉢状容器4側に凸状リブを形成するとともに他方の鉢
状容器4側にこの凸状リブが相対係合する係合溝を形成
した構造とすればよい。鉢状容器4は、このように相互
に結合することによってより安定した状態で設置するこ
とができる。
【0028】各鉢状容器4には、図2及び図3に示すよ
うにそれぞれ第1層充填物として粒状に破砕されたコル
クとパウダー状コルクとを素材として生成された炭化コ
イル6が充填される。コルク材は、周知のように、コル
ク樫の保護外皮部位であるコルク形成層で形成されるコ
ルク質組織から得られる死んだ微小細胞からなる植物物
質によって形成される。コルク材は、スベリンが45
%、リグニンが27%、セルロースと多糖類が12%、
タンニンが6%、ロウが5%及び灰分とその他の化合物
が5%を組成としている。コルク材は、水や空気を透過
させにくいスベリンの性質によって、断熱特性や遮音・
吸音特性に優れ、また耐腐食性が極めて高い特性を有し
ている。コルク材は、分解されにくいセルロースの性質
により耐薬品特性に優れ、また蛋白質と強く結合するタ
ンニンの性質により防虫・防かび特性に優れている。
【0029】炭化コルク6は、粒状コルクとパウダー状
コルクとを素材として、加熱工程、冷却工程及び加圧工
程とを経て生成される。粒状コルクとパウダー状コルク
とは、混合した状態で加熱することにより、パウダー状
コルクが燃焼して粒状組織が拡張するとともにコルク自
体から生じる樹脂によって粒状コルクが相互に結合され
た固形中間体を生成する。この固形中間体は、冷却水噴
射装置のノズルから噴射供給される冷却水によりその内
部までの冷却が行われるとともに、加圧処理を施こされ
ることにより所定の密度の炭化コルク6として生成され
る。炭化コルク6には、比較的低密度の炭化コルクが用
いられ、具体的には110Kg/m3乃至130Kg/
3の炭化コルクが用いられる。炭化コルク6は、鉢状
容器4内に15mm程度の厚みを以って充填される。
【0030】人工庭園装置1は、鉢状容器4に炭化コル
ク6を充填することによって、潅水や雨水を浄化して排
水するためコンクリートスラブ2やその他の部位に対し
て悪影響を及ぼさない。人工庭園装置1は、炭化コルク
6とゴム製の鉢状容器4との相乗の断熱特性によって、
冬期の結露防止或いは夏期の屋上焼け等のために用いら
れる断熱材の使用量を削減するとともに建物内の温度を
より安定した状態に保持して冷暖房費を大幅に低減す
る。また、炭化コルク6は、酸性雨を浄化してコンクリ
ートスラブ2や防水層或いは防水シート3の劣化を抑制
する。さらに、炭化コルク6は、その防虫・防かび特性
によって鉢状容器4内での病害虫の発生を抑制する。さ
らにまた、炭化コルク6は、低密度のものが用いられる
ことによって微粒の用土が組織内に入り込みまた植栽し
た多年草8の根がからみつくことから、多年草8を良好
に育成する等の種々の作用を奏する。
【0031】各鉢状容器4には、図2及び図3に示すよ
うにそれぞれ第2層充填物として培養土7が充填され
る。培養土7は、例えば観葉植物の植栽に適するように
適宜配合された用土が用いられ、炭化コルク6の上に或
いは肥料や腐葉土等を充填した上に25mm程度の厚み
を以って充填される。培養土7は、通気性と水はけがよ
いとともに有機質を含む用土が用いられ、例えば赤玉
土、鹿沼土、腐葉土、黒土、川砂或いはパーライト、パ
ーミキュライト、ピートモス等が適宜選択されるととも
にこれらを適宜配合したものが用いられる。培養土7
は、適当な厚さを有することによって、建物に対しての
断熱作用を奏する。
【0032】各鉢状容器4には、図2及び図3に示すよ
うに培養土7に多年草8が植栽される。多年草8として
は、日光を好んで乾燥に強く、寒暖の影響にも強い比較
的大きな葉を有する例えばヘデラ類の各種アイビー、ポ
トス、モンステラ等が植栽される。アイビーは、特に潅
水も少なくかつ追肥等も殆ど不要であることから、人工
庭園装置1のメンテナンスロードが低減され極めて好適
である。勿論、植栽としては、葉が大きく繁茂するもの
が直射日光を遮断して断熱作用を奏することでより有効
であるがかかる草木に限定されるものではない。植栽さ
れた草木は、その光合成作用によって屋上等のヒートア
イランド現象を低減させる作用があることから、葉が小
さいものやとがったもの或いは低木の植物を植栽しても
よく、例えばアスパラガス、アロエ類、ユッカ、ストレ
リチア等を植栽してもよい。さらに、植栽としては、例
えばアイビーを基礎植栽としてその他の植物を適宜寄植
えして構成してもよいことは勿論である。
【0033】保護ネット5は、例えば50mm間隔の網
目で織られており、図3に示すように各結び目部分に多
年草8を導いて支持するための直径7mm程度のガイド
孔5aがそれぞれ設けられてなる。保護ネット5は、図
1及び図2に示すように、多年草8等が植栽された鉢状
容器4を被覆するとともにその端部がこの鉢状容器4の
底面部に巻き込まれることによって飛散が防止される。
保護ネット5は、その大きさによって、各鉢状容器4毎
に対してそれぞれ用いてもよく、また全体或いは複数個
まとめて用いてもよい。
【0034】以上のように構成される人工庭園装置1
は、施工材となる防水シート3や、鉢状容器4或いは保
護ネット5とともに炭化コルク6、培養土7、多年草8
等が屋上等に運び上げられる。人工庭園装置1は、特に
大型となる鉢状容器4が上述したようにそれぞれ第1の
ブロック体9乃至第4のブロック体12に分割されて構
成されるとともに現場において組み立てられることか
ら、クレーン車等の特別な装置を不要として極めて簡易
に運び上げが可能である。
【0035】人工庭園装置1の施工は、施工領域に防水
シート3を敷き込む工程を第1工程とする。防水シート
3は、コンクリートスラブ2の表面にそのまま敷き込ん
でもよくまた適宜の接着剤を塗布して接合した敷き込む
ようにしてもよい。人工庭園装置1は、防水シート3上
に、それぞれ第1のブロック体9乃至第4のブロック体
12を組み立ててなる多数個の鉢状容器4を適宜にレイ
アウトして設置する工程を第2工程とする。第1のブロ
ック体9乃至第4のブロック体12は、それぞれ小型で
軽量であることから鉢状容器4を極めて簡単にかつ自由
に組み立てることが可能である。人工庭園装置1は、設
置された鉢状容器4の内部に、それぞれ所定量の炭化コ
ルク6を充填する工程を第3工程とする。人工庭園装置
1は、炭化コルク6を充填した鉢状容器4内にそれぞれ
所定量の培養土7を充填する工程を第4工程とする。人
工庭園装置1は、鉢状容器4内にそれぞれ多年草8或い
は他の草木を植栽する工程を第5工程とする。人工庭園
装置1は、植栽を施した鉢状容器4に保護ネット5を被
せる工程を第6工程として施工を完了する。
【0036】以上のように構成された人工庭園装置1
は、簡易な工程によって屋上等に施工され緑豊かな街作
りに貢献して良好な景観を生成する。人工庭園装置1
は、防水シート3、鉢状容器4、炭化コルク6、培養土
7及び葉が繁茂した多年草8からなる5層の断熱層を構
成することから建築物に対する優れた断熱作用を奏して
居住性を向上させる。人工庭園装置1は、炭化コルク6
の作用によって酸性雨等の影響によるコンクリートスラ
ブ2や防水層の劣化を抑制する。人工庭園装置1は、弾
性を有する鉢状容器4によってコンクリートスラブ2や
建物の各部或いは防水シート3等を傷付けることも無
く、また軽量化が図られることにより建物強度を大きく
するといった配慮も不要である。人工庭園装置1は、鉢
状容器4が再生ゴム材を素材として成形することによっ
て、資源の有効利用に貢献する。
【0037】上述した人工庭園装置1について、酸性雨
や塩素を含む水道水等に対しての浄化作用を以下の方法
によって確認した。酸性雨は、大気中の亜硫酸ガス等が
雨滴中に溶け込んで希硫酸等に変化し、これが建築物等
の鉄骨や締結金具等を腐蝕させまたコンクリートを浸食
して悪影響を及ぼす。実験には、鉢状容器4内に密度が
110Kg/m3乃至130Kg/m3の炭化コルク6を
細かく裁断して25mmの厚みに充填した人工庭園装置
1のモデルを用い、これに水道水を流し込んで水抜き孔
から流れ出た水について塩素の有無を確認することによ
って行った。塩素の有無の確認は、試薬として、塩素が
溶けた水溶液に滴下すると黄色に変色するオルトトリジ
ンを用いた。
【0038】源水となる水道水は、オルトトリジンを滴
下すると黄色に変色する。一方、人工庭園装置1のモデ
ルは、水抜き孔から流れ出た水にオルトトリジンを滴下
した場合に変色が観察されなかった。したがって、人工
庭園装置1は、水道水が炭化コルク6の層を通過する過
程で塩素を除去する浄化作用を奏することが確認され
る。勿論、人工庭園装置1は、酸性雨に対しても同様の
浄化作用を奏する。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる人工庭園装置によれば、建物の屋上等に緑豊かで良
好な景観の街作りと緑化による環境保護に貢献する緑化
システムを極めて簡易でかつ低コストで施工することが
できる。人工庭園装置は、防水シート、鉢状容器、炭化
コルク、培養土及び多年草からなる5層の断熱層を構成
して屋上焼け現象を低減して建物の居住性の向上を図
り、また少ない断熱材の使用量によっても室内の冷暖房
効率を向上させて省エネルギー化を達成する。人工庭園
装置は、酸性雨等の影響によるコンクリートスラブや防
水層の劣化を抑制して建物の耐久性を向上させる。人工
庭園装置は、再生ゴム材を使用することによって資源の
有効利用を図る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示す人工庭園装置の
要部斜視図である。
【図2】同人工庭園装置の要部縦断面図である。
【図3】同人工庭園装置の要部縦断面図である。
【図4】同人工庭園装置に用いられる鉢状容器を構成す
る複数個のブロック体を説明する分解斜視図である。
【図5】同鉢状容器の平面図である。
【符号の説明】
1 人工庭園装置、2 コンクリートスラブ、3 防水
シート、4 鉢状容器、5 保護ネット、6 炭化コル
ク、7 培養土、8 多年草、9乃至12 ブロック体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の屋上等に施工する人工庭園装置
    において、 屋上等のコンクリートスラブの表面上に敷き込まれた防
    水シート上に、ゴム等を素材とする材料によって成形す
    ることにより弾性を有する多数個の鉢状容器を適宜にレ
    イアウトして設置してなり、 上記各容器内には、少なくとも第1層充填物として炭化
    コルクを充填するとともに第2層充填物として培養土を
    充填し、比較的大きな葉を有する多年草類を植栽したこ
    とを特徴とする人工庭園装置。
  2. 【請求項2】 上記各容器は、それぞれ複数個のパーツ
    に分割されてなり、これらパーツを組み合わせることに
    よって全体鉢状に構成されたことを特徴とする請求項1
    に記載の人工庭園装置。
  3. 【請求項3】 上記各容器は、廃棄タイヤ等から再生し
    た再生ゴム材を素材とする材料によって成形したことを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の人工庭園装
    置。
  4. 【請求項4】 上記炭化コルクは、その密度が110K
    g/m3乃至130Kg/m3と比較的低密度の炭化コル
    クが用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のいずれか1項に記載の人工庭園装置。
  5. 【請求項5】 上記容器には、多年草類を植栽した後
    に、天然繊維や合成繊維によって編んでなる保護ネット
    が被覆されることを特徴とした請求項1乃至請求項4の
    いずれか1項に記載の人工庭園装置。
JP9355277A 1997-12-24 1997-12-24 人工庭園装置 Withdrawn JPH11178436A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9355277A JPH11178436A (ja) 1997-12-24 1997-12-24 人工庭園装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9355277A JPH11178436A (ja) 1997-12-24 1997-12-24 人工庭園装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11178436A true JPH11178436A (ja) 1999-07-06

Family

ID=18442996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9355277A Withdrawn JPH11178436A (ja) 1997-12-24 1997-12-24 人工庭園装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11178436A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004147607A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Fukuda Corp 緑化装置及び緑化方法
JP2008048635A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Dokoo:Kk 植物の育成方法及び植栽部材
KR100855427B1 (ko) * 2007-05-16 2008-08-29 유영실 조경시설물의 조성방법 및 이에 따른 조경시설물
WO2009116805A3 (ko) * 2008-03-18 2010-01-14 Yu Young Sil 실내조경장치 및 이의 제조방법
JP4969699B1 (ja) * 2011-12-02 2012-07-04 株式会社無添加住宅 屋上緑化構造体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004147607A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Fukuda Corp 緑化装置及び緑化方法
JP2008048635A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Dokoo:Kk 植物の育成方法及び植栽部材
KR100855427B1 (ko) * 2007-05-16 2008-08-29 유영실 조경시설물의 조성방법 및 이에 따른 조경시설물
WO2009116805A3 (ko) * 2008-03-18 2010-01-14 Yu Young Sil 실내조경장치 및 이의 제조방법
JP4969699B1 (ja) * 2011-12-02 2012-07-04 株式会社無添加住宅 屋上緑化構造体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9015992B1 (en) Prevegetated blanket
JP2008289497A (ja) 緑化装置
US8365467B1 (en) Prevegetated blanket
KR100553005B1 (ko) 옥상녹화시스템 및 그의 시공방법
JP4096121B2 (ja) 緑化用苗芝ピース
CN205357219U (zh) 一种带储水功能的免维护建筑生态草皮
KR20090102024A (ko) 방근시트 및 방근시트 시공방법
JP2987568B2 (ja) 乾燥地または沙漠地における緑化方法
JPH11178436A (ja) 人工庭園装置
CN201878586U (zh) 移动式屋面保温保湿花盆
KR100426321B1 (ko) 옥상 퍼팅 그린 및 그 시공방법
JP4980560B2 (ja) 人工土壌構成基材、それを用いた植物育成用人工土壌構造及び建築物屋上緑地化構造
Gülgün et al. Alternatives of the green tissue in the city centres
JP4907855B2 (ja) 人工土壌構成基材、それを用いた植物育成用人工土壌構造及び建築物屋上緑地化構造
JP2002017161A (ja) 緑化装置と建築物における屋上用緑化装置の形成方法
JPH06165617A (ja) 人工土壌及び植栽工法
JP3577592B2 (ja) コケ植生体
JP2003125644A (ja) 表面緑化パネル
JP4192270B2 (ja) 緑化構造並びに緑化施工方法
CN102657019A (zh) 在建筑物顶或公共设施上设置绿化层的方法及形成的建筑物
Swanson et al. Planting and transplanting trees and shrubs
JPH07184468A (ja) 人工庭園造園方法
JPS6047121A (ja) パレットを使用した芝生の植生工法
JP2002235327A (ja) 緑化システムとそれによる緑化方法およびこれに用いる見切り材
KR100340624B1 (ko) 팽창퍼라이트 경량토양 및 그 시공방법

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050301