JPH11176246A - 多層絶縁電線及びそれを用いた変圧器 - Google Patents

多層絶縁電線及びそれを用いた変圧器

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JPH11176246A
JPH11176246A JP9292928A JP29292897A JPH11176246A JP H11176246 A JPH11176246 A JP H11176246A JP 9292928 A JP9292928 A JP 9292928A JP 29292897 A JP29292897 A JP 29292897A JP H11176246 A JPH11176246 A JP H11176246A
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resin
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multilayer insulated
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inorganic filler
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Atsushi Higashiura
厚 東浦
Isamu Kobayashi
勇 小林
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Furukawa Electric Co Ltd
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    • H01F27/32Insulating of coils, windings, or parts thereof
    • H01F27/323Insulation between winding turns, between winding layers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半田付け性、高周波特性、高周波下での削れ
防止性及びコイル加工性に優れ、工業的生産にも好適な
多層絶縁電線及びこれを用いた電気特性に優れ、高周波
を使用しても電気特性の低下、パルスによる電線の削れ
等の問題の生じない信頼性の高い変圧器を提供する。 【解決手段】 導体と前記導体を被覆する2層以上の半
田付け可能な押出絶縁層を有してなる多層絶縁電線であ
って、前記絶縁層の少なくとも1層が、熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂(A)100重量部に対して無機フィラー
(B)5〜80重量部を配合した混和物により形成され
ている多層絶縁電線及び該多層絶縁電線を用いてなる変
圧器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁層が2層以上
の押出被覆層からなる多層絶縁電線とそれを用いた変圧
器に関し、さらに詳しくは、絶縁層が、半田浴に浸漬す
ると短時間で除去されて導体に半田を付着させることが
できる、優れた半田付け性とともに、高周波特性が優
れ、電気・電子機器などに組み込む変圧器の巻線やリー
ド線として有用な多層絶縁電線とそれを用いた変圧器に
関する。
【0002】
【従来の技術】変圧器の構造は、IEC規格(Internat
ional Electrotechnical Communication Standard)Pub.
950 などによって規定されている。即ち、これらの規格
では、巻線において一次巻線と二次巻線の間には少なく
とも3層の絶縁層(導体を被覆するエナメル皮膜は絶縁
層と認定しない)が形成されていること又は絶縁層の厚
みは0.4mm以上であること、一次巻線と二次巻線の沿
面距離は、印加電圧によっても異なるが、5mm以上であ
ること、また一次側と二次側に3000Vを印加した時
に1分以上耐えること、などが規定されている。このよ
うな規格のもとで、現在、主流の座を占めている変圧器
としては、図2の断面図に例示するような構造が採用さ
れている。フェライトコア1上のボビン2の周面両側端
に沿面距離を確保するための絶縁バリヤ3が配置された
状態でエナメル被覆された一次巻線4が巻回されたの
ち、この一次巻線4の上に、絶縁テープ5を少なくとも
3層巻回しさらにこの絶縁テープの上に沿面距離を確保
するための絶縁バリヤ3を配置したのち、同じくエナメ
ル被覆された二次巻線6が巻回された構造である。
【0003】ところで、近年、図2に示した断面構造の
トランスに代わり、図1で示したように、絶縁バリヤ3
や絶縁テープ層5を含まない構造の変圧器が登場しはじ
めている。この変圧器は図2の構造の変圧器に比べて、
全体を小型化することができ、また、絶縁テープの巻回
し作業を省略できるなどの利点を備えている。図1で示
した変圧器を製造する場合、用いる1次巻線4及び2次
巻線6では、いずれか一方もしくは両方の導体4a(6
a)の外周に少なくとも3層の絶縁層4b(6b),4
c(6c),4d(6d)が形成されていることが前記
したIEC規格との関係で必要になる。
【0004】このような巻線として導体の外周に絶縁テ
ープを巻回して1層目の絶縁層を形成し、さらにその上
に、絶縁テープを巻回して2層目の絶縁層、3層目の絶
縁層を順次形成して互いに層間剥離する3層構造の絶縁
層を形成するものが知られている。また、ポリウレタン
によるエナメル被覆がなされた導体の外周にフッ素樹脂
を順次押出被覆して、全体として3層構造の押出し被覆
層を絶縁層とする巻線が知られている(実開平3−56
112号公報)。
【0005】しかしながら、前記の絶縁テープ巻の場合
は、巻回する作業が不可避である為、生産性は著しく低
く、その為電線コストは非常に高いものになっている。
また、前記のフッ素樹脂押出しの場合は、絶縁層はフッ
素系樹脂で形成されているので、耐熱性及び高周波特性
は良好であるという利点を備えているが、樹脂のコスト
が高く、さらに高剪断速度で引っ張ると外観状態が悪化
するという性質があるために製造スピードを上げること
も困難で、絶縁テープ巻と同様に電線コストが高いもの
になってしまう。さらには、この絶縁層の場合は半田浴
に浸漬しても除去することができないため、例えば絶縁
電線を端子に接続するときに行う端末加工に際しては、
端末の絶縁層を信頼性の低い機械的な手段で剥離しその
上さらに半田付け又は圧着接続しなければならないとい
う問題がある。
【0006】一方、ポリエチレンテレフタレートをベー
ス樹脂とし、これにエチレン−メタアクリル酸共重合体
のカルボキシル基の一部を金属塩にしたアイオノマーを
混合した混和物で複数の押出し絶縁層を形成し、絶縁層
の最上層としてナイロンを被覆した多層絶縁電線が実用
化されており、これは電線コスト(材料コストと生産
性)、半田付け性(絶縁電線と端子が直接接続できるこ
と)、及びコイル加工性(絶縁電線をボビンに巻回する
時に絶縁電線相互の擦れ、ガイドノズルとの擦れなどに
より絶縁層が破れてコイルの電気特性が損われてしまう
ようなことがないこと)が優れている(米国特許第5,
606,152号明細書、特開平6−223634号公
報)。さらには、耐熱性を向上させるために前記のポリ
エチレンテレフタレートをベース樹脂とするものから、
ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PC
T)をベース樹脂にするものに変えたものも提案してい
る。これらのものは、耐熱性については、IEC950
規格の2.9.4.4項の付属書U(電線)と1.5.
3項の付属書C(トランス)に準拠した試験方法におい
て耐熱E種に合格し問題ない。しかし、近年、変圧器の
回路の中で使用される周波数が高周波化しており、今後
の要求水準の高まりに対応するため、高周波化における
電気特性のさらなる向上が要望されている。また、押出
被覆絶縁層上に自己融着層を有する多層絶縁電線におい
て、高周波下でパルスによって線間の密着部から自己融
着層が削れることがあり、上記と同様に高周波下での物
性の向上が望まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するために、本発明は、半田付け性、高周波特性、高周
波下での削れ防止性及びコイル加工性に優れ、工業的生
産にも好適な多層絶縁電線を提供することを目的とす
る。さらに本発明は、このような半田付け性、高周波特
性、コイル加工性に優れた絶縁電線を巻回してなる、電
気特性に優れ、高周波化しても電気特性の低下、パルス
による電線の削れ等の問題の生じない信頼性の高い変圧
器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は次の
多層絶縁電線及びこれを用いた変圧器によって達成され
た。すなわち本発明は、(1)導体と前記導体を被覆す
る2層以上の半田付け可能な押出絶縁層を有してなる多
層絶縁電線であって、前記絶縁層の少なくとも1層が、
熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対し
て無機フィラー(B)5〜80重量部を配合した混和物
により形成されていることを特徴とする多層絶縁電線、
(2)前記混和物が熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)
100重量部に対して無機フィラー(B)10〜70重
量部を配合したものであることを特徴とする(1)項記
載の多層絶縁電線、(3)前記熱可塑性ポリエステル系
樹脂(A)がポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブ
チレンナフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメチレ
ンテレフタレート樹脂及びポリエチレンナフタレート樹
脂から選ばれた少なくとも1種を含んでなることを特徴
とする(1)又は(2)項記載の多層絶縁電線、
【0009】(4)前記熱可塑性ポリエステル系樹脂
(A)がポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロ
ヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂及びポリエチレ
ンナフタレート樹脂から選ばれた少なくとも1種を含ん
でなり、かつ、該樹脂100重量部に対して側鎖にカル
ボン酸又はカルボン酸の金属塩を有するエチレン系共重
合体40重量部以下を配合してなることを特徴とする
(1)又は(2)項記載の多層絶縁電線、(5)熱可塑
性ポリエステル系樹脂(A)及び無機フィラー(B)を
含んでなる前記混和物より形成された絶縁層以外の絶縁
層が、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリアミド樹脂及び熱可塑性ポリウレタン樹脂から
選ばれた少なくとも1種を含んでなる樹脂より形成され
ていることを特徴とする(1)、(2)、(3)又は
(4)項記載の多層絶縁電線、(6)熱可塑性ポリエス
テル系樹脂(A)及び無機フィラー(B)を含んでなる
前記混和物より形成された絶縁層以外の絶縁層が、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメ
チレンテレフタレート樹脂及びポリエチレンナフタレー
ト樹脂から選ばれた少なくとも1種を含んでなる樹脂よ
り形成され、かつ、該樹脂100重量部に対して側鎖に
カルボン酸又はカルボン酸の金属塩を有するエチレン系
共重合体を40重量部以下配合したことを特徴とする
(1)、(2)、(3)又は(4)項記載の多層絶縁電
線、(7)熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)及び無機
フィラー(B)を含んでなる前記混和物より形成された
絶縁層が少なくとも最外層に形成されていることを特徴
とする(1)〜(6)項のいずれか1項に記載の多層絶
縁電線、
【0010】(8)前記無機フィラー(B)が酸化チタ
ン及びシリカから選ばれた少なくとも1種を含んでなる
ことを特徴とする(1)〜(7)項のいずれか1項に記
載の多層絶縁電線、(9)前記無機フィラー(B)の粒
径が5μm以下であることを特徴とする(1)〜(8)
項のいずれか1項に記載の多層絶縁電線、(10)
(1)〜(9)項のいずれか1項に記載の多層絶縁電線
において、被覆絶縁層の外側に、自己融着樹脂(C)を
押出し自己融着層を形成したことを特徴とする多層絶縁
電線、(11)前記自己融着樹脂(C)が共重合ポリエ
ステル樹脂又は共重合ポリアミド樹脂であることを特徴
とする(10)項記載の多層絶縁電線、(12)前記自
己融着層が、自己融着樹脂(C)100重量部に無機フ
ィラー(D)を5〜80重量部配合した混和物を押出し
形成したものであることを特徴とする(10)又は(1
1)項記載の多層絶縁電線、(13)導体と該導体を被
覆する2層以上の半田付け可能な押出絶縁層を有してな
る多層絶縁電線であって、該絶縁層がすべて熱可塑性ポ
リエステル系樹脂(A)より形成され、かつ、被覆絶縁
層の外側に、自己融着樹脂(C)100重量部に対して
無機フィラー(D)を10〜60重量部配合した樹脂を
押出し自己融着層を形成したことを特徴とする多層絶縁
電線、(14)前記自己融着樹脂(C)が共重合ポリエ
ステル樹脂又は共重合ポリアミド樹脂であることを特徴
とする(13)項記載の多層絶縁電線、(15) 前記
無機フィラー(D)が酸化チタン及びシリカから選ばれ
た少なくとも1種を含んでなることを特徴とする(1
2)、(13)又は(14)項記載の多層絶縁電線、
(16)前記無機フィラー(D)の粒径が5μm以下で
あることを特徴とする(12)、(13)、(14)又
は(15)項記載の多層絶縁電線、(17)(1)〜
(16)項のいずれか1項に記載の多層絶縁電線の外表
面に、パラフィン及び/又はワックスを塗布したことを
特徴とする多層絶縁電線、及び(18)(1)〜(1
6)項のいずれか1項に記載の多層絶縁電線を用いてな
ることを特徴とする変圧器を提供するものである。な
お、本発明において最外層とは、押出被覆絶縁層の内で
導体から最も遠い層をいう。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いる前記樹脂(A)は
熱可塑性ポリエステル系樹脂であり、半田付け性の良い
樹脂として公知のものから選んで使用できる。この熱可
塑性ポリエステル系樹脂としては、芳香族ジカルボン酸
と脂肪族ジオールあるいは脂環族ジオールとをエステル
反応させて得られたものを用いることができる。例え
ば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリ
ブチレンナフタレート(PBN)樹脂、ポリシクロヘキ
サンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂、ポリエ
チレンナフタレート(PEN)樹脂などがあげられる。
市販の樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)樹脂としてはバイロペット(東洋紡社製、商品
名)、ベルペット(鐘紡社製、商品名)、帝人PET
(帝人社製、商品名)等、ポリブチレンナフタレート
(PBN)樹脂としては帝人PBN(帝人社製、商品
名)等、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂とし
ては帝人PEN(帝人社製、商品名)等、ポリシクロヘ
キサンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂として
はエクター(東レ社製、商品名)等があげられる。
【0012】また熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)に
は、樹脂の結晶化を抑制する働きをするものとして、側
鎖にカルボン酸もしくはカルボン酸の金属塩を有するエ
チレン系共重合体を配合することができる。このエチレ
ン系共重合体により、形成した絶縁層の電気特性の経時
劣化を抑制することができる。結合させるカルボン酸と
しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸のような不飽和モノカルボン酸やマレイン酸、フマル
酸、フタル酸のような不飽和ジカルボン酸をあげること
ができ、またこれらの金属塩としては、Na、Zn、
K、Mgなどの塩をあげることができる。このようなエ
チレン系共重合体としては、例えば、エチレン−メタク
リル酸共重合体のカルボン酸の一部を金属塩にし、一般
にアイオノマーと呼ばれる樹脂(例えば、ハイミラン
(三井ポリケミカル社製、商品名))、エチレン−アク
リル酸共重合体(例えば、EAA(ダウケミカル社製、
商品名))、側鎖にカルボン酸を有するエチレン系グラ
フト重合体(例えば、アドマー(三井石油化学工業社
製、商品名))などをあげることができる。このエチレ
ン系共重合体は上記した樹脂100重量部に対して40
重量部以下で配合することが好ましく、7〜25重量部
がさらに好ましい。エチレン系共重合体が多すぎると絶
縁層の耐熱性が著しく低下するばかりか半田付け性が悪
化することがある。エチレン共重合体を配合する場合、
樹脂はポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂、
ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PC
T)系樹脂及びポリエチレンナフタレート(PEN)系
樹脂から選ばれた少なくとも1種を含んでなることが好
ましい。本発明の混和物においては下記に示す無機フィ
ラー(B)を用いるため、エチレン系共重合体を使用し
ないで、樹脂の結晶化を防止して所定絶縁層を前記のよ
うな耐熱性が高く、高周波用途に適したものとすること
ができる。
【0013】本発明では、前記熱可塑性ポリエステル系
樹脂(A)の高周波特性をさらに向上させるため、熱可
塑性ポリエステル系樹脂(A)と無機フィラー(B)の
混和物より絶縁層を形成する。本発明に使用できる無機
フィラーとしては、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸
化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレ
ー、タルク等があげられ、酸化チタン、シリカが好まし
い。また、無機フィラーは平均粒径5μm以下のものが
好ましく、3μm以下のものがさらに好ましい。粒径が
大きすぎるとボイドの混入や表面の平滑性の低下の問題
等による電線外観の悪化をまねくことがある。また、吸
水性の高い無機フィラーは電気特性を低下させることが
あり、吸水性の低いものが好ましい。ここで吸水性が低
いとは、室温(25℃)、相対湿度60%において吸水
率で0.5%以下をいう。本発明に用いることのできる
市販の無機フィラーとしては、酸化チタンではFR−8
8(商品名、古河機械金属社製、平均粒径0.19μ
m)、FR―41(商品名、古河機械金属社製、平均粒
径0.21μm)、RLX−A(商品名、古河機械金属
社製、平均粒径3〜4μm)、シリカではUF−007
(商品名、龍森社製、平均粒径5μm)、5X(商品
名、龍森社製、平均粒径1.5μm)、アルミナではR
A−30(商品名、岩谷産業社製、平均粒径0.1μ
m)、炭酸カルシウムではVigot−15(商品名、
白石工業社製、平均粒径0.15μm)、ソフトン(商
品名、備北粉化工業社製、平均粒径3μm)等があげら
れる。
【0014】前記混和物における無機フィラー(B)の
割合は、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)100
重量部に対して5〜80重量部である。5重量部未満で
は所望の高周波特性が得られない。また、耐ヒートショ
ック性が悪く、導体に達する亀裂の発生を防止できな
い。また、80重量部を越える場合は、電線としての可
とう性が著しく低下し、一方、この影響で電気特性(破
壊電圧、耐圧)の悪化が生ずる。本発明における耐ヒー
トショック性とは、巻付けストレス(コイル加工を模擬
した)による熱衝撃に対する特性である。このような耐
熱性、高周波特性、耐ヒートショック性、その他の所望
の電気特性のバランスからは、前記樹脂(A)100重
量部に対し、無機フィラー(B)は10〜70重量部が
好ましく、20〜60重量部がさらに好ましい。
【0015】前記熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)及
び無機フィラー(B)を含んでなる混和物は、通常の2
軸押出機、ニーダー、コニーダーなどの混練り機で溶融
配合することができる。配合樹脂の混練り温度は直接半
田付け性に影響を与えることが判明しており、直接半田
付け性は混和時の混練り機の温度設定を高く設定した方
が良い特性が得られる。320℃以上、特に360℃以
上の温度設定が好ましい。また前記混和物には、本発明
の目的とする作用効果を損なわない範囲で、他の耐熱性
熱可塑性樹脂を添加することができる。添加できる耐熱
性熱可塑性樹脂はそれ自体が半田付け性が良好なものが
好ましく、例として、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル
樹脂などがあげられる。さらに前記混和物には、本発明
の目的とする作用効果を損なわない範囲で、通常使用さ
れる添加剤、加工助剤、着色剤などを添加することがで
きる。
【0016】本発明の多層絶縁電線の絶縁層は2層以上
からなり、好ましくは3層である。この押出絶縁層の少
なくとも1層は上記した熱可塑性ポリエステル系樹脂
(A)及び無機フィラー(B)を含んでなる混和物によ
り形成された絶縁層である。該混和物より形成した絶縁
層の位置は特に制限はなく、それは最外層でも最外層以
外の層でもよいが、電線同士が接している部分に起因し
て発生する電気特性の悪化の防止からは最外層を少なく
とも含むのが好ましい。また、高周波特性をより向上さ
せたい場合には、全ての層を該混和物より形成すること
もできるが、電気特性(破壊電圧、耐圧)が若干低下す
る場合があり、一部の層(特に好ましくは1〜2層)を
該混和物より形成するのが好ましい。この場合に、最外
層のみを該混和物より形成しても高周波V−t特性及び
耐ヒートショック性を大きく改善できる。
【0017】また、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂
(A)と無機フィラー(B)からなる混和物より形成し
た絶縁層以外の絶縁層に使用できる樹脂としては、熱可
塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂などがあげられ、
これらはいずれも半田付け性を有する樹脂である。熱可
塑性ポリエステル樹脂としては、熱可塑性ポリエステル
系樹脂(A)に用いることができるものとしてあげたも
のを用いることができ、熱可塑性ポリエステル系樹脂
(A)について述べたと同様に、エチレン系共重合体を
配合して使用できる。ポリアミド樹脂については、ジア
ミンとジカルボン酸等を原料として公知の方法により製
造されるものが使用できる。市販の樹脂としては、ナイ
ロン6,6ではアミラン(東レ社製、商品名)、ザイテ
ル(デュポン社製、商品名)及びマラニール(ユニチカ
社製、商品名)、ナイロン4,6ではユニチカナイロン
46(ユニチカ社製、商品名)があげられる。ポリカー
ボネート樹脂については、例えばアルコールとホスゲン
等を原料として公知の方法により製造されるものが使用
できる。市販の樹脂としてはレキサン(GEプラスチッ
クス社製、商品名)、パンライト(帝人化成社製、商品
名)等がある。熱可塑性ポリウレタン樹脂としては、例
えば脂肪族ジアルコールとジイソシアネート等を原料と
して公知の方法により製造されるものが使用できる。市
販の樹脂としてはミラクトラン(日本ミラクトラン社
製、商品名)等が使用できる。耐熱性、半田付け性を考
慮すると熱可塑性ポリエステル樹脂あるいはポリアミド
樹脂が好ましい。また電気特性、高周波特性を考慮する
と熱可塑性ポリエステル樹脂が好ましく、エチレン系共
重合体を配合した熱可塑性ポリエステル樹脂がさらに好
ましい。
【0018】さらに本発明においては、多層絶縁電線の
押出被覆絶縁層の外側に、自己融着樹脂(C)を押出被
覆して自己融着層を形成した多層絶縁電線とすることが
できる。この発明の形態において、自己融着層を形成す
る押出被覆絶縁層は、上記した熱可塑性ポリエステル系
樹脂(A)と無機フィラー(B)の混和物より形成され
る絶縁層を少なくとも1層含む2層以上の絶縁層、ある
いは全てエチレン共重合体を配合した熱可塑性ポリエス
テル系樹脂樹脂(A)より形成された2層以上の絶縁層
である。このときの自己融着樹脂(C)は、低温あるい
は低沸点溶剤で固着することが下層の絶縁層の特性に悪
影響をあたえないため好ましく、樹脂としては共重合ポ
リエステル樹脂または共重合ポリアミド樹脂が好まし
い。共重合ポリアミド樹脂としては市販品ではプラタミ
ド M1276、M1809、M1810及びM161
0(日本リルサン社製、商品名)、ベスタメルトX70
79(ダイセルヒュルス社製、商品名)等が使用でき
る。また共重合ポリエステル樹脂としては市販品ではベ
スタメルト 4380(ダイセルヒュルス社製、商品
名)、プラサーム M1333(日本リルサン社製、商
品名)等が使用できる。
【0019】本発明の自己融着層を有する多層絶縁電線
においては、自己融着層として、自己融着樹脂(C)に
無機フィラー(D)を配合した混和物を用いるのが高周
波による電線のダメージを防止する上で好ましい。無機
フィラー(D)は、自己融着樹脂(C)100重量部に
対し5〜80重量部配合するのが好ましく、10〜60
重量部がさらに好ましい。無機フィラー(D)が少なす
ぎると高周波特性の改善効果が得られず、多すぎると融
着力が低下することがある。自己融着層は線間を埋める
ように形成されるが、高周波試験によると、ダメージは
線間の、密着している部分の削れから生ずる。ここに無
機フィラー(D)を含有することで自己融着層が削れに
くくなり、高周波でのダメージを大きく軽減することが
できる。本発明における自己融着層に配合することので
きる無機フィラー(D)の具体例、好ましい例などは前
記無機フィラー(B)について述べたと同様である。
【0020】本発明の多層絶縁電線は、前記の2層以上
の押出被覆絶縁層の外側、または前記自己融着層の外側
に、電線の最上層として特定の作用を有する被覆層を設
けてもよい。本発明の絶縁電線には、必要に応じ表面処
理剤としてパラフィン、ワックス(脂肪酸、蝋)等を使
用することができる。エナメル巻線に使用される冷凍機
用オイルでは滑り性が悪く、コイル加工時に削れ粉が発
生しやすいが、パラフィンやワックスを常法により塗布
することでこの問題が解決できる。
【0021】本発明に用いられる導体としては、金属裸
線(単線)、または金属裸線にエナメル被覆層や薄肉絶
縁層を設けた絶縁電線、あるいは金属裸線の複数本また
はエナメル絶縁電線もしくは薄肉絶縁電線の複数本を撚
り合わせた多心撚り線を用いることができる。これらの
撚り線の撚り線数は、高周波用途により随意選択でき
る。また、線心(素線)の数が多い場合(例えば19
−、37−素線)、撚り線ではなくてもよい。撚り線で
はない場合、例えば複数の素線を略平行に単に束ねるだ
けでもよいし、または束ねたものを非常に大きなピッチ
で撚っていてもよい。いずれの場合も断面が略円形とな
るようにすることが好ましい。ただし、薄肉絶縁材料は
ポリウレタン樹脂、エステルイミド変性ポリウレタン樹
脂、尿素変性ポリウレタン樹脂等のようにそれ自体半田
付け性が良好な樹脂などである必要があり、例えば日立
化成社製商品名WD−4305、東特塗料社製商品名T
PU−F1、TSF−200、TPU−7000などが
使用できる。さらには導体に半田又は錫メッキすること
も半田付け特性を改善する手段となる。
【0022】本発明の好ましい実施態様をあげると、多
層絶縁電線は、3層からなる押出被覆絶縁層を有し、全
体の厚みは3層では60〜180μmの範囲内にあるよ
うにすることが好ましい。このことは、絶縁層の全体の
厚みが60μm以下では得られた耐熱多層絶縁電線の電
気特性の低下が大きく、実用に不向きな場合があり、1
80μm以上では半田付け性の悪化が著しくなる場合が
あることによる。さらに好ましい範囲は70〜150μ
mである。また上記の3層の各層の厚みは20〜60μ
mに設定することが好ましい。また、本発明の自己融着
層を有する多層絶縁電線において、自己融着層の厚さ
は、融着力を確保するために絶縁層と同様な20〜60
μmが好ましく、25〜40μmがさらに好ましい。本
発明の多層絶縁電線を使用した変圧器は、IEC950
規格を満足するのはもちろんのこと、絶縁テープ巻して
いないので小型化が可能でしかも耐熱性及び高周波特性
が高いので厳しい設計に対しても対応できる。
【0023】本発明の多層絶縁電線は、前記図1で示し
たものを含むどのようなタイプの変圧器にも巻線として
用いることができる。このような変圧器は1次巻線と2
次巻線がコア上に層状に巻かれているのが普通である
が、1次巻線と2次巻線を交互に巻いた変圧器(特開平
5−152139号)でもよい。また本発明の変圧器
は、上記の多層絶縁電線を1次巻線及び2次巻線の両方
に使用してもよいが、片方に3層の押出絶縁層を有する
絶縁電線を使用する場合は、他方はエナメル線でよい。
なお、2層の押出絶縁層からなる絶縁電線をどちらか一
方の巻線のみに使用し、もう一方にエナメル線を使用す
る場合には、両巻線間に1層の絶縁テープを介在させる
とともに沿面距離をとるための絶縁バリアが必要とな
る。
【0024】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。 実施例1〜13及び比較例1〜4 導体として線径0.4mmの軟銅線および線径0.15
mmの軟銅線に絶縁ワニスTPU−F1(東特塗料社
製、商品名)を6μm厚に被覆した絶縁線心7本を撚り
合わせた撚り線を用意した。表1〜4に示した各層の押
出被覆用樹脂の配合(組成は重量部を示す)及び厚さ
で、導体上に順次押出し被覆して多層絶縁電線を製造し
た。得られた多層絶縁電線について、下記の試験方法で
各特性を測定、評価した。なお、各実施例及び比較例で
用いた表1〜4に示した樹脂、無機フィラーは以下の通
りである。
【0025】(樹脂(A)及びその他の樹脂) PET:ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレー
ト)、TR−8550(商品名、帝人社製) PCT:ポリエステル樹脂(ポリシクロヘキサンジメチ
レンテレフタレート)、エクター676(商品名、東レ
社製) PEN:ポリエステル樹脂(ポリエチレンナフタレー
ト)、TN−8060(商品名、帝人社製) EAA:エチレン−アクリル酸共重合体、EAA(商品
名、ダウケミカル社製) アイオノマー:エチレン−メタクリル酸共重合体(アイ
オノマー)、ハイミラン 1855(商品名、三井ポリ
ケミカル社製) PUE:ポリウレタン樹脂、ミラクトランE(商品名、
日本ミラクトラン社製) PA:ポリアミド樹脂(ナイロン4,6)、F−500
1(商品名、ユニチカ社製)
【0026】(無機フィラー(B)及び(D)) 酸化チタン1:FR−88(商品名、古河機械金属社
製)、平均粒径0.19μm 酸化チタン2:RLX−A(商品名、古河機械金属社
製)、平均粒径3〜4μm シリカ1:UF−007(商品名、龍森社製)、平均粒
径5μm シリカ2:5X(商品名、龍森社製)、平均粒径1.5
μm シリカ3:A−1(商品名、龍森社製)、平均粒径10
μm
【0027】(自己融着樹脂(C)) 共重合PA1:共重合ポリアミド、X7079(商品
名、ダイセルヒュルス社製) 共重合PA2:共重合ポリアミド、M1276(商品
名、日本リルサン社製) 共重合PE:共重合ポリエステル、M1333(商品
名、日本リルサン社製)
【0028】(試験方法) 半田付け性 電線の末端約40mmの部分を温度400℃の溶融半田に
浸漬し、浸漬した30mmの部分に半田が付着するまでの
時間(秒)を測定した。この時間が短い程、半田付け性
に優れることを表す。数値はn=3の平均値。 絶縁破壊電圧 JIS C 3003-1984 11.(2)の2個より
法で測定した。 耐熱性 IEC規格950規格の2.9.4.4項の付属書U
(電線)と1.5.3項の付属書C(トランス)に準拠
した下記の試験方法で評価した。直径6mmのマンドレ
ルに多層絶縁電線を荷重118MPa(12kg/mm
2)をかけながら10ターン巻付け、215℃で1時間加
熱、さらに165℃で72時間加熱し、さらに25℃9
5%の雰囲気に48時間保持し、その後すぐに3000
Vで1分間電圧を印加し短絡しなければE種合格と判定
した(判定はn=5にて評価し、n=1でもNGになれ
ば不合格とした)。
【0029】耐ヒートショック性 IEC 851−6 TEST 9によって評価した。
自己径(1D)の巻付け後、215℃の恒温槽に30分
間置いて皮膜の亀裂が生じないか確認した。 高周波V−t特性 JIS C 3003-1984 11.(2)の2個より
法で試験片を作成し、印加電圧3.5kV、周波数100
kHz 、パルス長10μsで短絡するまでの寿命(分)を
測定した。 静摩擦係数(コイル加工性) 図3に示した装置で測定した。図3中、7は多層絶縁電
線を示し、8は荷重板であり、9は滑車、10は荷重を
示す。質量がW(g)の荷重板8が動き始めた時の荷重
10の質量をF(g)とすると、求める静摩擦係数はF
/Wである。この数値が小さい程、表面の滑り性が良
く、コイル加工性も良い。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】実施例1〜13の絶縁電線は全て耐熱E種
合格であり、半田付け性、耐ヒートショック性も良好
で、高周波特性も優れていた。また、固形パラフィン又
は脂肪酸ワックスで表面処理したものについては特に静
摩擦係数が低く、コイル加工性が良好であった。実施例
1は3層すべてを本発明で規定する無機フィラー(B)
を含む混和物より形成したので、絶縁破壊電圧の若干の
低下は見られるが耐熱性をはじめ各特性は良好であり、
特に高周波特性は良好である。実施例2及び3は最外層
を含む2層に無機フィラー(B)を含む混和物を用い、
各特性は良好かつバランスが良い。実施例4及び5は最
外層のみに無機フィラー(B)を含む混和物を用い、各
特性は良好でバランスがよいが、実施例1〜3と比較す
ると高周波特性はやや低い。実施例6は実施例4及び5
よりも膜厚が厚く、電気特性は良好であるが、半田付け
性は実施例4及び5よりは低い。実施例7は、第3層の
絶縁層に無機フィラー(B)を含む混和物を用い、その
上に無機フィラーを含まない自己融着層を形成したもの
である。
【0035】実施例8は、3層すべてを本発明で規定す
る無機フィラー(B)を含む混和物より形成した絶縁層
上に、無機フィラー(D)を含む混和物で自己融着層を
形成した多層絶縁電線であり、各特性は良好で、特に高
周波特性が優れている。実施例9〜11の自己融着層を
形成した多層絶縁電線についても各特性は良好でバラン
スが良い。実施例12はエチレン共重合体を配合した熱
可塑性ポリエステル系樹脂のみで形成した3層の絶縁層
上に無機フィラー(D)を含む混和物で自己融着層を形
成した多層絶縁電線であり、自己融着層のみに無機フィ
ラーを用いても高周波特性が大きく向上することがわか
る。実施例13は導体に7本被覆撚り線を使用している
ため、高周波特性をはじめとして各特性が特に良好であ
る。
【0036】これに対し比較例1は、無機フィラー
(B)を含有する絶縁層を有しない多層絶縁電線であ
り、耐熱性評価においてはE種合格レベルにあるもの
の、高周波特性は実施例1〜12に比べ著しく低かっ
た。比較例2は無機フィラー(B)が120重量部と多
すぎるので、常態の可とう性の低下が大きく、この影響
で耐熱性、破壊電圧、耐ヒートショック性が不良であ
り、高周波特性も低かった。比較例3は無機フィラー
(B)が多すぎるため電線の外観が悪く、各特性も全般
的に低い。比較例4は、実施例12における絶縁層の第
3層目をポリアミド樹脂としたため、耐熱性の低下がみ
られる。
【0037】
【発明の効果】本発明の多層絶縁電線は、耐熱E種を満
足し、かつヒートショックによる亀裂の発生がなく、さ
らに高周波における電気特性も良好であるという優れた
作用効果を奏する。また、本発明の多層絶縁電線は半田
付け性、コイル加工性に優れるため、端末加工時には直
接半田付けを行うことができ、変圧器の巻線やリード線
として好適に使用できる。さらに、本発明の自己融着層
を有する多層絶縁電線においては、高周波で線間の密着
している部分から生ずる自己融着層の削れが阻止され、
高周波下における電線のダメージの発生を防止できる。
本発明の絶縁電線を用いた変圧器は、回路に高周波を使
用しても電気特性の低下がなく電気特性が優れ、電線の
ダメージも防止され、高周波化の進む電気・電子機器用
としての要求を満足することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3層絶縁電線を巻線とする構造の変圧器の例を
示す断面図である。
【図2】従来構造の変圧器の一例を示す断面図である。
【図3】静摩擦係数の測定方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 フェライトコア 2 ボビン 3 絶縁バリヤ 4 一次巻線 4a 導体 4b,4c,4d 絶縁層 5 絶縁テープ 6 二次巻線 6a 導体 6b,6c,6d 絶縁層 7 多層絶縁電線 8 荷重板 9 滑車 10 荷重

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体と前記導体を被覆する2層以上の半
    田付け可能な押出絶縁層を有してなる多層絶縁電線であ
    って、前記絶縁層の少なくとも1層が、熱可塑性ポリエ
    ステル系樹脂(A)100重量部に対して無機フィラー
    (B)5〜80重量部を配合した混和物により形成され
    ていることを特徴とする多層絶縁電線。
  2. 【請求項2】 前記混和物が熱可塑性ポリエステル系樹
    脂(A)100重量部に対して無機フィラー(B)10
    〜70重量部を配合したものであることを特徴とする請
    求項1記載の多層絶縁電線。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)
    が、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンナ
    フタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフ
    タレート樹脂及びポリエチレンナフタレート樹脂から選
    ばれた少なくとも1種を含んでなることを特徴とする請
    求項1又は2記載の多層絶縁電線。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)
    がポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロヘキサ
    ンジメチレンテレフタレート樹脂及びポリエチレンナフ
    タレート樹脂から選ばれた少なくとも1種を含んでな
    り、かつ、該樹脂100重量部に対して側鎖にカルボン
    酸又はカルボン酸の金属塩を有するエチレン系共重合体
    40重量部以下を配合してなることを特徴とする請求項
    1又は2記載の多層絶縁電線。
  5. 【請求項5】 熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)及び
    無機フィラー(B)を含んでなる前記混和物より形成さ
    れた絶縁層以外の絶縁層が、熱可塑性ポリエステル樹
    脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂及び熱可塑
    性ポリウレタン樹脂から選ばれた少なくとも1種を含ん
    でなる樹脂より形成されていることを特徴とする請求項
    1、2、3又は4記載の多層絶縁電線。
  6. 【請求項6】 熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)及び
    無機フィラー(B)を含んでなる前記混和物より形成さ
    れた絶縁層以外の絶縁層が、ポリエチレンテレフタレー
    ト樹脂、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート
    樹脂及びポリエチレンナフタレート樹脂から選ばれた少
    なくとも1種を含んでなる樹脂より形成され、かつ、該
    樹脂100重量部に対して側鎖にカルボン酸又はカルボ
    ン酸の金属塩を有するエチレン系共重合体を40重量部
    以下配合したことを特徴とする請求項1、2、3又は4
    記載の多層絶縁電線。
  7. 【請求項7】 熱可塑性ポリエステル系樹脂(A)及び
    無機フィラー(B)を含んでなる前記混和物より形成さ
    れた絶縁層が少なくとも最外層に形成されていることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の多層絶
    縁電線。
  8. 【請求項8】 前記無機フィラー(B)が酸化チタン及
    びシリカから選ばれた少なくとも1種を含んでなること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の多層
    絶縁電線。
  9. 【請求項9】 前記無機フィラー(B)の粒径が5μm
    以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1
    項に記載の多層絶縁電線。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    多層絶縁電線において、被覆絶縁層の外側に、自己融着
    樹脂(C)を押出し自己融着層を形成したことを特徴と
    する多層絶縁電線。
  11. 【請求項11】 前記自己融着樹脂(C)が共重合ポリ
    エステル樹脂又は共重合ポリアミド樹脂であることを特
    徴とする請求項10記載の多層絶縁電線。
  12. 【請求項12】 前記自己融着層が、自己融着樹脂
    (C)100重量部に無機フィラー(D)を5〜80重
    量部配合した混和物を押出し形成したものであることを
    特徴とする請求項10又は11記載の多層絶縁電線。
  13. 【請求項13】 導体と該導体を被覆する2層以上の半
    田付け可能な押出絶縁層を有してなる多層絶縁電線であ
    って、該絶縁層がすべて熱可塑性ポリエステル系樹脂
    (A)より形成され、かつ、被覆絶縁層の外側に、自己
    融着樹脂(C)100重量部に対して無機フィラー
    (D)を10〜60重量部配合した樹脂を押出し自己融
    着層を形成したことを特徴とする多層絶縁電線。
  14. 【請求項14】 前記自己融着樹脂(C)が共重合ポリ
    エステル樹脂又は共重合ポリアミド樹脂であることを特
    徴とする請求項13記載の多層絶縁電線。
  15. 【請求項15】 前記無機フィラー(D)が酸化チタン
    及びシリカから選ばれた少なくとも1種を含んでなるこ
    とを特徴とする請求項12、13又は14記載の多層絶
    縁電線。
  16. 【請求項16】 前記無機フィラー(D)の粒径が5μ
    m以下であることを特徴とする請求項12、13、14
    又は15記載の多層絶縁電線。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれか1項に記載
    の多層絶縁電線の外表面に、パラフィン及び/又はワッ
    クスを塗布したことを特徴とする多層絶縁電線。
  18. 【請求項18】 請求項1〜16のいずれか1項に記載
    の多層絶縁電線を用いてなることを特徴とする変圧器。
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