JPH11174839A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

Info

Publication number
JPH11174839A
JPH11174839A JP36258997A JP36258997A JPH11174839A JP H11174839 A JPH11174839 A JP H11174839A JP 36258997 A JP36258997 A JP 36258997A JP 36258997 A JP36258997 A JP 36258997A JP H11174839 A JPH11174839 A JP H11174839A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
toner
developing
developing device
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36258997A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyonari Ogawa
研也 小川
Yukihiro Ozeki
行弘 大関
Katsuhiro Sakaizawa
勝弘 境澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP36258997A priority Critical patent/JPH11174839A/ja
Priority to US09/209,494 priority patent/US6229980B1/en
Publication of JPH11174839A publication Critical patent/JPH11174839A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤担持体上に残留した現像残りの一成分
現像剤を良好に剥ぎ取って、現像剤が現像剤担持体に付
着したまま現像剤規制部材を連続的に通過するのをなく
すすともに、剥ぎ取った現像剤を十分に放熱してから現
像剤担持体に供給できるようにすることにより、現像剤
の摩擦熱による劣化を防止し、、また現像剤担持体上に
過去の現像履歴によらずに現像剤を良好に塗布すること
を可能とした現像装置を提供することである。 【解決手段】 一成分現像剤の磁性トナーTを収容した
現像装置40の現像スリーブ3にスクレーパ2を当接設
置して、現像スリーブ3上に残留した現像残りの磁性ト
ナーを剥ぎ取り、またスクレーパ2に続けて、現像装置
の第2撹拌室Bに至る傾斜したトナー搬送板1を設け
て、剥ぎ取ったトナーを重力により搬送板1を通って第
2撹拌室Bに搬送し、そこで周囲の多量のトナーにより
効果的かつ時間をかけて放熱させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体あ
るいは静電記録誘電体等の像担持体上に形成した静電潜
像を可視化するための現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等の外部装置の出力手段や
複写機として、従来より、図6に示すような電子写真方
を用いた画像形成装置が提案されている。
【0003】画像形成装置は、像担持体としての通常ド
ラム状とされる電子写真感光体、すなわち感光ドラム1
00を有し、この感光ドラム100の表面が一次帯電器
117により一様に帯電される。つぎに、外部装置より
入力された画像情報に対応して露光装置123により光
照射が行われ、感光ドラム100の表面に静電潜像が形
成される。この潜像は、一次帯電器117の印加電圧と
同極性の摩擦帯電極性を有する現像剤Tを用いて、現像
装置140により反転現像され、トナー像として可視化
される。
【0004】このトナー像は、転写帯電器114により
感光ドラム100に供給された転写材P上に転写され
る。トナー像が転写された転写材Pは感光ドラム100
より分離され、つづいて定着器126に搬送されて、そ
こでトナー像が転写材Pに永久像として定着される。一
方、感光ドラム100は、その表面に残留した転写残り
の現像剤Tをクリーニング装置116により除去された
後、つぎの画像形成プロセスに供される。
【0005】ここで、現像装置140は磁性一成分現像
装置であり、その代表的な構成例を図7に示す。本現像
装置140は、現像容器140Aに現像剤Tとして磁性
体を含有した負帯電性の磁性トナーを収容している。
【0006】現像装置140は、内側の下部が仕切り板
108により第1トナー撹拌室Aと第2トナー撹拌室B
とに区画され、第1、第2撹拌室A、Bにはそれぞれ第
1、第2トナー撹拌部材109、106が設置されてい
る。現像装置140の第1撹拌室A側の、感光ドラム1
00(図6)に対面した開口部には、図中矢印方向に回
転する現像スリーブ102が設置され、この現像スリー
ブ102内にはマグネットローラ110が配置されてい
る。また、現像スリーブ102上方の現像装置の部分に
は、トナー量規制部材として弾性ブレード(現像ブレー
ド)103が固定されており、現像スリーブ102上に
垂下して弾性的に当接している。
【0007】現像装置140内に収容された磁性トナー
Tは、第2撹拌部材106の図中矢印方向の回転によ
り、第2撹拌室Bから第1撹拌室Aに搬送される。第1
撹拌部材109は同方向に回転することにより、搬送さ
れたトナーTを現像スリーブ102の近傍で回動してト
ナーの循環を発生して、現像スリーブ102に常に一定
量のトナーが供給されるようにする。
【0008】第1、第2撹拌部材109、106は、回
転可能な各種の板材、スクリュー、ローラ等から形成さ
れ、トナーTを効率よく搬送するために、各々適切な速
度で回転される。第1、第2撹拌部材109、106の
間に存在する仕切り板108は、その高さを適正にする
ことにより、第1撹拌室A内のトナーをほぼ所定の一定
量とし、これにより一定量のトナー循環を生じさせるの
に資する。
【0009】第1撹拌室A内のトナー量が少なすぎる
と、現像スリーブ102近傍のトナー循環量も少なくな
り、現像スリーブ102に十分なトナーを供給できな
い。第1撹拌室A内のトナー量が多すぎると、トナーが
過度に充填されて、現像スリーブ102上にトナーのコ
ートムラやスジ等が発生しやすくなる。従って、これら
の中間となるように仕切り板108の高さが適正化され
る。第2撹拌室B内には多量のトナーTが収容されてい
る。
【0010】現像スリーブ102は、アルミニウム、ス
テンレス等の非磁性の導電性金属の円筒体からなり、本
例では直径16mmとされている。現像スリーブ102
は、図示しない間隙規制部材により感光ドラム100と
一定の間隙を保って配置されている。
【0011】現像スリーブ102内の磁界発生手段であ
るマグネットローラ110は、現像装置140の側壁に
固定して、現像スリーブ102内に同心かつ非回転に配
置されている。現像スリーブ102は、マグネットロー
ラ110の周りを回転する。
【0012】マグネットローラ110には、図に示すよ
うに、4個の磁極S1、S2、N1、N2が具備され、
この磁極S1は現像極、N1はトナー量規制極、S2は
トナー取り込みおよび搬送を兼ねた極、N2はトナー吹
き出し防止極である。
【0013】第1撹拌部材109により供給された磁性
トナーTは、マグネットローラ110の磁力により現像
スリーブ102上に担持され、現像スリーブ102の回
転にともない、感光ドラム100と対向した現像領域へ
向けて搬送される。その搬送途上、現像スリーブ102
に当接した弾性ブレード103により層厚を規制され
て、現像領域に搬送されるトナー量に規定されたトナー
薄層に形成される。
【0014】現像領域に搬送されたトナーTは、現像ス
リーブ102と感光ドラム100との間に印加した現像
バイアスによる現像電界により、感光ドラム100上の
静電潜像に飛翔して付着し、潜像をトナー像として可視
化する。
【0015】以上のような磁性一成分現像装置とは別
に、近年、簡易なカラー現像装置として、非磁性一成分
現像装置が実用化されてきている。この非磁性一成分現
像装置は、たとえば図8に示すように、磁性一成分現像
装置と類似した構成をとることが可能である。この磁性
一成分現像装置140は、絶縁性一成分現像剤である非
磁性トナーTを収容しており、本例では、非磁性トナー
Tは負帯電性であり、かつイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックのいずれかの顔料を含有している。
【0016】非磁性一成分現像法では、現像スリーブ1
02への磁力によるトナーTの供給が不可能であるた
め、現像スリーブ102内にマグネットローラを設ける
代わりに、現像スリーブ102にトナーの剥ぎ取りを兼
ねたウレタンスポンジ製のトナー供給ローラ105を当
接設置している。
【0017】供給ローラ105は、現像スリーブ102
と当接して同方向に回転することにより、非磁性トナー
Tを現像スリーブ102上に供給すると同時に、現像領
域での現像で残ったトナーを現像スリーブ102から剥
ぎ取っている。現像スリーブ102に供給されたトナー
Tは、トナーが有する摩擦帯電電荷に起因した鏡映力等
により、現像スリーブ102に付着して担持される。
【0018】また現像スリーブ102には、現像ブレー
ドとしてウレタンゴム等の弾性ブレード103が当接さ
れ、現像スリーブ102上に担持されたトナーTの層厚
を規制して、トナーが所定量のトナー薄層に形成され
る。現像スリーブ102上に形成されたトナー薄層のト
ナー量は、現像スリーブ102に当接した弾性ブレード
103の当接圧や当接長さ等により決定される。
【0019】弾性ブレード103は、厚さ数100μm
のリン青銅やステンレス等の金属薄板104上に接着も
しくは溶着されており、金属薄板104の弾性によって
現像スリーブ102に均一に当接されているチップブレ
ードである。この金属薄板14の材質、厚さ、進入角お
よび設定角によって、現像ブレード103の当接条件が
決定され、規制後の現像スリーブ102上トナー量は、
表面単位面積あたり0.3〜1.0mg/cm2 程度と
される。
【0020】現像領域に搬送された非磁性トナーTは、
前記の磁性一成分現像法と同様、現像バイアスの印加下
に感光ドラム100上の潜像に飛翔して現像し、潜像を
トナー像として可視化する。
【0021】ここで、トナーTについて説明する。従来
より、トナーを製造する方法としては、樹脂、低軟化点
物質からなる離型剤、着色剤、荷電制御剤等を、加圧ニ
ーダーやエクストルーダーまたはメディア分散機を用い
て均一に分散させた後、機械的またはジェット気流下で
ターゲットに衝突させ、所望のトナー粒径に微粉砕化さ
せた後、さらに分級工程を経て粒度分布をシャープにし
て、トナー化するいわゆる粉砕方法;特公昭56−13
945号公報などに記載のディスクまたは多流体ノズル
を用い、溶融混合物を空気中に霧化して球状トナーを得
る方法;特公昭36−10231号公報、特開昭59−
53856号公報、特開昭59−61842号公報に述
べられている懸濁重合法を用いてトナーを直接生成する
方法;単量体は可溶であるが重合体は不溶とする水系有
機溶剤を用い、トナーを直接生成する分散重合方法;水
溶性極性重合開始剤の存在下で直接重合してトナーを生
成する、ソプフリー重合法に代表される乳化重合法など
があり、いずれも、トナーの製造に利用可能である。
【0022】重合トナーとしては、常圧下または加圧下
での懸濁重合法で製造したものが好ましい。懸濁重合法
によれば、比較的容易に粒度分布がシャープで粒径4〜
8μmの微粒子トナーを得ることができ、その形状も球
形で表面が滑らかなトナーとなる。
【0023】トナーの形状を示す係数SF−1、SF−
2について説明する。トナーの形状係数SF−1、SF
−2は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用
いて、トナー粒子像を無作為に100個サンプリング
し、その画像情報をインターフェースを介してニコレ社
製の画像解析装置(Luzex3)に導入し、解析を行
ない、下式により得られる値として定義したものであ
る。
【0024】 SF−1={(MXLNG)2 /AREA}×(π/
4)×100 SF−2={(PERI)2 /AREA}×(π/4)
×100 ここで、 AREA:トナー投影面、MXLNG:絶対最大長、P
ERI:周長
【0025】このSF−1は球形度合を示し、140よ
り大きいと球形から徐々に不定形となる。SF−2は凹
凸度合を示し、120より大きいとトナー表面の凹凸が
顕著となる。SF−1が140を超えたり、SF−2が
120を超えると、トナーのかぶりが増したり、耐久性
が若干劣ることがある。
【0026】トナー形状の球形の作用効果は、トナーの
流動性が向上し、トナーの機械的ストレスを減少する。
また転写効率が100%近くまで得ることが可能とな
る。粉砕トナーのような不定形トナーでは、転写ローラ
による転写において押圧力が高いと、トナーが感光ドラ
ムに機械的に押し付けられて、いわゆる”文字の中の抜
け”の転写不良が発生しやすくなるが、球形トナーでは
それが発生しづらい。
【0027】懸濁重合法によれば、低軟化点物質を内包
させることが可能である。具体的には、水系媒体中での
材料の極性を主要単量体よりも低軟化点物質の方が小さ
くなるように設定し、少量の極性の大きな樹脂または単
量体をさらに添加することにより、内側の低軟化点物質
を外殻樹脂で被覆したいわゆるコア/シェル構造を有す
るトナーを得ることができる。
【0028】トナーの粒径の制御や粒度分布の制御は、
軟水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散剤の種
類や添加量を変える方法、機械的装置条件、たとえばロ
ータリーの周速・パス回数・撹拌羽根形状等の撹拌条件
や容器形状、または水溶液中での固形分濃度等を制御す
ることにより、所定のトナーを得ることができる。
【0029】コア/シェル構造を有する重合トナーで
は、コア物質として低軟化点物質を用いることにより、
従来よりも少ない熱量での熱定着が可能となる。従っ
て、コア部の主たる成分としては低軟化点物質が好まし
く、ASTM D3418−8に準拠し測定された主体
極大ピーク値が40〜90℃を示す化合物が好ましい。
極大ピーク値が40℃未満であると、低軟化点物質の自
己凝集力が弱くなり、結果として高温オフセット性が弱
くなり好ましくない。一方、極大ピークが90℃を超え
ると、定着温度が高くなり好ましくない。さらに、直接
重合法によりトナーを得る場合には、水系で造粒・重合
を行なうため、極大ピーク値の温度が高いと主に造粒中
に低軟化点物質が析出してきて、懸濁系を阻害するため
好ましくない。
【0030】極大ピーク値の温度の測定には、たとえば
パーキンエレマー社製DSC−7を用いる。装置検出部
の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補
正についてはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは
アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセット
し、昇温速度10℃/分で測定を行なった。
【0031】さらに、コア物質として高離型性物質を用
いることにより定着ローラへのトナー融着を防ぐことも
可能である。これによって、定着器にシリコーンオイル
等の離型剤を塗布する必要がなくなるため、定着器構成
が簡潔になり、定着器の低価格化、メンテナンスフリー
化を達成することもできる。
【0032】コア物質となる低軟化点物質としては、具
体的には、パラフィンワックス、ポリオレフィンワック
ス、フィッシャートロピッシュワックス、アミドワック
ス、高級脂肪酸、エステルワックス、およびこれらのグ
ラフト/ブロック化合物等が利用できる。
【0033】また、低軟化点物質はトナー中へ2〜30
重量%添加することが好ましい。添加量が2重量%未満
では、先に述べた残存モノマーの除去に負担がかかり、
30重量%を超える場合は、重合法による製造において
も造粒時にトナー粒子同士の合一が起きやすく、粒度分
布の広いものが生成しやすく不適当である。
【0034】また、近年の電子写真の高画質化の一環と
して、トナーの小粒径化があるが、粒子を粉砕するのに
要するエネルギーは粒径のマイナス2乗に比例するた
め、粉砕法によるトナーの小粒径化は困難である。これ
に対し、重合法は化学反応を用いてトナー粒子を生成す
るため、トナーの小粒径化が容易であり、かつシャープ
な粒度分布も得られ易いため、重合法は高品位な画像形
成にも適したトナーの製造法である。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、一成
分現像装置によれば、簡易な構成で現像スリーブ上に現
像に適したトナー薄層を形成することが可能となるた
め、電子写真装置の小型化、簡易メンテナンス化が可能
となる。
【0036】しかしながら、上述した一成分現像装置で
は、長期にわたり画像出力を重ねていくと、画像濃度が
低下したり、ハーフトーン画像部のドット再現性が低下
するという問題があった。
【0037】具体的には、一成分現像装置では、現像ス
リーブ上にトナーの薄層を形成するために、トナーを現
像スリーブと近接もしくは圧接された現像ブレードを通
過させることを必要としているが、トナーは現像ブレー
ドから受けるストレスと摩擦熱とによって帯電性などの
諸物性値が変化し、現像特性が悪化してしまった。
【0038】現像ブレードを現像スリーブと接触させた
とき、たとえば弾性ブレードを金属製剛体スリーブと当
接、あるいは金属ブレードを弾性スリーブと当接したと
きなどには、良好なトナー摩擦帯電性と均一なトナー薄
層が得られるため、簡易な構成で高品位な画像出力が得
られるものの、現像スリーブと非接触である磁性ブレー
ド等によるトナー規制と比べたときに、上記のような現
像ブレード通過時のストレス、多量の摩擦熱の発生によ
り、とりわけトナーが劣化しやすく、従って現像装置の
高画質性と高寿命化の両立が妨げられる。
【0039】現像ブレード通過時のトナーの摩擦熱によ
る温度上昇は、トナー表面というミクロ的な領域で数1
0℃に達していると言われており、現像スリーブに付着
したまま現像ブレードを連続的に通過すると、トナーの
表面温度の上昇はさらに高くなり、ついにはトナー表面
を局所的に溶融して、トナー表面に存在する外添剤がト
ナーバインダー中に埋め込まれて、トナー帯電性を劣化
したり、トナー間の凝集力を上昇させる。すなわち、現
像ブレードにトナーが連続的に通過することにより、ト
ナーの表面温度が上昇して劣化し、画像の濃度低下、ハ
ーフトーン部の濃度ムラを発生する。
【0040】図7に示した磁性一成分現像装置では、現
像スリーブ102上のトナーは、感光ドラム100上の
潜像の現像に使用されない限り、現像スリーブ102上
に存在するので、現像ブレード103を連続的に通過し
てトナーの劣化が生じる。通常のテキスト画像は、多く
は印字率が10%以下であるが、この場合、現像スリー
ブ上の約90%のトナーが現像に使用されずに、劣化に
さらされる。
【0041】現像ブレードの規制圧を低下することは、
トナーの通過1回あたりの発生熱量を低下するので、ト
ナーの劣化防止には有効であるが、トナーに対する摩擦
帯電付与性も低下するため、特に高湿環境下では、トナ
ーが十分な摩擦帯電電荷量をもてないことになって、画
像の濃度低下、文字画像周辺の飛び散りを引き起こし、
高画質性と高寿命化の両立が困難である。
【0042】図8に示した非磁性一成分現像装置では、
供給ローラ105が現像スリーブ102上のトナーを剥
ぎ取り、トナーが連続的に現像ブレード103を通過す
ることによるトナーのチャージアップを防止している。
しかし、剥ぎ取られたトナーは、第1撹拌室A内に存在
し、現像スリーブ102の近傍で循環しているため、結
果的にはトナーの温度が上昇し、劣化を生じていた。
【0043】一成分現像装置で球形トナーを用いれば、
上述したように、(1)トナーの流動性が向上する、
(2)転写効率が向上するといった利点があり、さらに
球形の重合トナーを用いれば、(3)トナーの小粒径化
が容易、(4)トナーの粒度分布がシャープ(従って、
トナーの摩擦帯電電荷量分布がシャープ)になるといっ
た有利性が加わる。
【0044】また、懸濁重合法により重合トナーにコア
/シェル構造を持たせれば、(5)トナーの定着性と耐
ブロッキング性とが両立し、(6)トナーのコア部に離
型剤を用いることにより、定着ローラへの離型剤オイル
の塗布部材を簡素化できるという有益性が付け加わる。
【0045】しかしながら、球形トナーは球形であるが
故に、不定形で表面に凹凸が多い粉砕トナーと比較し
て、摩擦が小さく滑りやすい。このため、上述の非磁性
一成分現像装置に使用すると、球形トナーが現像スリー
ブ102と供給ローラ105との当接部の表面をすり抜
け、連続的に現像ブレード103を通過して、前述した
理由によりトナー劣化を生じる。
【0046】また、トナー中の低軟化点物質の量を増加
することにより、定着器で必要な熱量を低下して、電子
写真装置の低消費電力化を図ることができるが、トナー
表面が溶融し、劣化する温度のしきい値も低下するた
め、現像装置の寿命は短くなる。
【0047】本発明の目的は、現像剤担持体上に残留し
た現像残りの一成分現像剤を良好に剥ぎ取って、現像剤
が現像剤担持体に付着したまま現像剤規制部材を連続的
に通過するのをなくすすともに、剥ぎ取った現像剤を十
分に放熱してから現像剤担持体に供給できるようにする
ことにより、現像剤の摩擦熱による劣化を防止し、、ま
た現像剤担持体上に過去の現像履歴によらずに現像剤を
良好に塗布することを可能とした現像装置を提供するこ
とである。
【0048】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にか
かる現像装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
一成分現像剤を収容した現像容器に、供給された一成分
現像剤を担持して回転することにより、像担持体と対向
した現像領域に向けて搬送する現像剤担持体と、該現像
剤担持体の表面に圧接もしくは近接させて設置された、
現像剤担持体上の現像剤の量を規制しかつ均一に塗布す
る現像剤規制部材と、現像剤担持体上の現像残りの現像
剤を剥ぎ取る剥ぎ取り部材と、一成分現像剤を搬送する
複数の現像剤搬送手段とを備え、該現像剤搬送手段は、
現像剤担持体に近い側に設置された、一成分現像剤を現
像剤担持体に供給する第1の現像剤搬送手段と、現像剤
担持体に遠い側に設置された、第1の搬送手段に一成分
現像剤を搬送する第2の現像剤搬送手段とを少なくとも
有する現像装置において、前記剥ぎ取り部材によって剥
ぎ取られた現像剤を、前記現像容器の少なくとも第1の
現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に
搬送することを特徴とする現像装置である。
【0049】本発明によれば、前記剥ぎ取り部材が、前
記現像剤担持体に圧接されたスクレーパからなる。ある
いは、前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤担持体に接触ま
たは非接触に設置された、前記現像剤担持体から現像剤
を静電気力により剥ぎ取る電界が印加された回転するロ
ーラからなる。また、前記剥ぎ取り部材に続けて、前記
現像容器の少なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像
剤搬送手段を設置した室域に至る現像剤搬送手段を、該
室域に向けて下がる向きに傾斜して設置することができ
る。
【0050】さらに、前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤
担持体に当接設置された、前記現像剤担持体から現像剤
を静電気力により剥ぎ取る電界が印加された回動するベ
ルトからなり、該ベルトは、前記現像容器の少なくとも
第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した
室域に至っており、前記剥ぎ取り部材によって剥ぎ取ら
れた現像剤を、前記現像容器の少なくとも第1の現像剤
搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に搬送す
る現像剤搬送手段を兼ねる。
【0051】本発明によれば、前記剥ぎ取り部材と現像
剤担持体との間に少なくとも交流電圧を印加することが
できる。さらに、前記現像剤担持体が像担持体と同方向
に回転する。前記現像剤の一部または全体が重合法によ
り形成される。前記現像剤が磁性トナーからなり、ある
いは非磁性トナーからなる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0053】実施例1 図1は、本発明の現像装置の一実施例を示す断面図であ
る。本実施例の現像装置40は磁性一成分現像装置で、
現像容器40Aに磁性体を含有した負帯電性の磁性トナ
ーTを収容している。
【0054】現像装置40は、内側が仕切り板20によ
り、現像に必要な量のトナーを循環させる第1トナー撹
拌室Aと、多量のトナーを収容した第2トナー撹拌室B
とに区画され、第1、第2撹拌室A、Bにはそれぞれ第
1、第2トナー撹拌部材6、5が設置されている。現像
装置40の第1撹拌室A側の、図示しない感光ドラムに
対面した開口部には、図中矢印方向に回転する現像スリ
ーブ3が設置され、現像スリーブ3内にはマグネットロ
ーラ8が配置されている。
【0055】また、現像スリーブ3下方の現像装置の部
分には、トナー量規制部材として弾性ブレード(現像ブ
レード)4が固定されており、現像スリーブ3に弾性的
に当接している。第1撹拌室Aの第1撹拌部材6の上方
には、第2撹拌室B方向に下降して一端を望ませた傾斜
姿勢のトナー搬送板1が設置されており、この搬送板1
の他端である上端にトナー剥ぎ取り部材としてのスクレ
ーパ2が設けられ、スクレーパ2は現像スリーブ3に当
接されている。
【0056】現像装置40内に収容された磁性トナーT
は、第2撹拌部材5が図中矢印方向に比較的遅い速度で
回転することにより、第2撹拌室Bから第1撹拌室Aに
搬送される。第1撹拌部材6は同方向に比較的速い速度
で回転することにより、搬送されたトナーTを現像スリ
ーブ3の近傍で回動してトナーの循環を発生して、現像
スリーブ3に十分な量のトナーが高速で供給されるよう
にする。
【0057】現像スリーブ3は、アルミニウムからなる
直径16mmの導電性円筒体からなり、この現像スリー
ブ3は、図示しない間隙規制部材により感光ドラム10
0と一定の間隙を保って配置され、周速20mm/秒で
回転している。
【0058】現像スリーブ3内の磁界発生手段であるマ
グネットローラ8は、現像装置140の側壁に固定し
て、現像スリーブ3内に同心かつ非回転に配置されてい
る。現像スリーブ3は、マグネットローラ8の周りを回
転する。
【0059】マグネットローラ8には、図に示すよう
に、4個の磁極S1、S2、N1、N2が具備され、こ
の磁極S1は現像極、N1はトナー量規制極、S2はト
ナー取り込みおよび搬送を兼ねた極、N2はトナー吹き
出し防止極である。
【0060】第1撹拌部材6により供給された磁性トナ
ーTは、マグネットローラ8の磁力により現像スリーブ
3上に担持され、現像スリーブ3の回転にともない、図
示しない感光ドラムと対向した現像領域へ向けて搬送さ
れる。その搬送途上、現像スリーブ3に当接した現像ブ
レード4により層厚を規制されて、現像領域に搬送され
るトナー量に規定されたトナー薄層に形成される。
【0061】現像ブレード4はシリコーン樹脂からなる
弾性ブレードで、現像スリーブ3の回転方向に対してカ
ウンター方向に30g/cmの線圧で当接し、現像スリ
ーブ3上のトナーを規制してトナー薄層を形成し、現像
領域に搬送されるトナー量を規定すると同時に、トナー
に−10μC/g程度の適切な摩擦帯電電荷を付与す
る。
【0062】現像領域に搬送されたトナーTは、現像ス
リーブ3と感光ドラムとの間に印加した現像バイアスに
よる現像電界により、感光ドラム上の静電潜像に飛翔し
て付着し、潜像をトナー像として可視化する。現像領域
での現像で残ったトナーは、スクレーパ2により現像ス
リーブ3から剥ぎ取られ、重力によりトナー搬送板1を
通って第2撹拌室Bに案内され、第2撹拌室B内に落下
する。
【0063】本実施例で設けたスクレーパ2とトナー搬
送板1の役割についてさらに説明する。
【0064】まず、スクレーパ2とトナー搬送板1が設
けられていない図7に示した従来の磁性一成分現像装置
140では、現像スリーブ102に供給された磁性トナ
ーTは、現像に使用されるまで現像ブレード103を何
度も連続的に通過するため、発生した摩擦熱で温度上昇
を続け、ついにはトナー表面が溶融するに至り、トナー
劣化が生じる。
【0065】実際には、図2に示したように、現像スリ
ーブ102上のトナーは、現像ブレード103との摩擦
で発熱した後、現像ブレード103の当接部以外の現像
スリーブ102の領域で放熱することになるが、この放
熱を効率良く行わせるには、十分な熱媒体と放熱時間が
必要であり、これがない従来の現像装置は、トナー表面
の温度が十分に低下する以前に、再度現像ブレード10
3を通過してしまい、温度上昇を招く。
【0066】これに対し、本実施例の現像装置では、現
像スリーブ2上のトナーは、スクレーパ2によってほぼ
100%剥ぎ取られるため、現像スリーブ2に付着した
まま連続的に何度も現像ブレード3を通過することがな
い。また、剥ぎ取られたトナーは、現像スリーブ2から
遠方の第2撹拌室Bに搬送されるため、剥ぎ取り直後に
現像スリーブ2に供給されることがない。さらに、撹拌
室Bに搬送されたトナーは、周囲にある多量のトナーが
熱媒体として働くので、効果的に放熱される。
【0067】このため、図3に示すように、現像スリー
ブ2上のトナーが現像ブレード3を通過して、温度上昇
することはあるが、そのトナーは、現像スリーブ2から
除去して、十分放熱した後に現像スリーブ2に再度供給
されることになるので、トナーの温度上昇が抑えられ、
劣化が防止できる。
【0068】以上のように、本実施例によれば、現像ス
リーブ2上のトナーを完全に剥ぎ取っているので、過去
の現像履歴による現像ゴーストの発生を完全に防止でき
るだけでなく、現像スリーブ上のトナーが連続的に現像
ブレードを通過することによる温度上昇を防止できるこ
とと、さらに剥ぎ取ったトナーを第2撹拌室B内に戻し
て放熱させるので、多量のトナーによる効果的な放熱と
トナーの放熱時間の延長とを実現できることとにより、
トナーの熱による劣化を防止することが可能となった。
【0069】実施例2 図4は、本発明の現像装置の他の実施例を示す概略構成
図である。本実施例は、非磁性一成分現像現像装置に適
用した場合を示す。
【0070】本実施例では、非磁性一成分現像剤の非磁
性トナーTを使用しており、具体的には、トナーTは重
合法により製造した非磁性トナーである。現像装置40
の現像剤担持体として内側に磁石を有しない現像ローラ
10を設置し、第1撹拌室Aに現像ローラ10に当接し
て回転する供給ローラ11を設置して、現像ローラ10
に非磁性トナーTを供給するようにした。また、現像ロ
ーラ10からのトナーの剥ぎ取り部材として電界を印加
した剥ぎ取りローラ12を用い、この剥ぎ取りローラ1
2にトナー搬送板1に設けたスクレーパ2を当接した。
【0071】本現像装置のその他の構成は、図1に示し
た実施例1の現像装置と基本的に同じで、図4において
図1の部材と同一の部材は同一の符号を付してその説明
を省略する。
【0072】本実施例において、現像ローラ10は、外
径16mmのアルミニウム製の円筒体からなり、図示し
ない感光ドラムと300μmの間隙をあけて配置されて
いる。現像ローラ10としては、金属製の円筒体の他
に、シリコーンゴム、ウレタンゴム等の弾性体の円筒体
を用いることもできる。
【0073】現像ローラ10上に現像ブレード4により
薄層にコートされた非磁性トナーTは、現像ローラ10
の回転にともない現像領域に搬送され、現像バイアス
(−500Vの直流電圧+ピークツウピーク電圧2k
V、周波数2kHz の交流電圧)の印加下に、感光ドラ
ム上の静電潜像を現像して可視化する。
【0074】供給ローラ11は、第1撹拌室A内のトナ
ーを循環して現像ローラ10の近傍に搬送するととも
に、現像ローラ10と摺擦させることによりトナーを負
極性に摩擦帯電して、トナーを鏡映力により現像ローラ
10に付着して塗布させる。
【0075】本例では、供給ローラ11としては、外径
14mmのウレタンスポンジ製のローラを使用し、アス
カーC硬度20゜の低硬度品とすることにより、現像ロ
ーラ10と弾性的に当接させて当接ニップを拡大し、ト
ナーに対する摩擦帯電性の向上を図っている。
【0076】現像ブレード4はウレタンゴム弾性体から
なり、現像ローラ10上に塗布されたトナーは現像ブレ
ード4により規制されて、トナー帯電量が−20μC/
gで、トナーコート量が0.5mg/cm2 のトナー薄
層に形成される。
【0077】剥ぎ取りローラ12は、外径14mmのア
ルミニウムローラからなり、現像ローラ10と300μ
mの間隙をあけて配置されている。現像ローラ10上に
担持されたトナーは、図示しない感光ドラムと対向した
現像領域を通過して、感光ドラム上の静電潜像の現像に
使用され、現像で残ったトナーは、剥ぎ取りローラ12
に至る。現像ローラ10と剥ぎ取りローラ12との間に
はバイアス電源Eからのバイアスの印加により電界が形
成されており、現像ローラ10上の現像残りのトナー
は、この電界により現像ローラ10から剥ぎ取られて、
剥ぎ取りローラ12に飛翔し付着する。
【0078】剥ぎ取りローラ12上に付着したトナー
は、剥ぎ取りローラ12に当接したスクレーパ2により
剥ぎ取られる。本実施例では、トナーTとして、球形で
滑りやすく、スクレーパ2との当接部をすり抜けやすい
重合トナーを用いているため、スクレーパ2は、剥ぎ取
りローラ12に95g/cmという高い当接圧でエッジ
当接させた。
【0079】本実施例では、以上のように、現像ローラ
10との間に電界を印加する剥ぎ取りローラ12を用い
たので、現像ローラ10を直接摺擦せずに現像ローラ1
0上のトナーを剥ぎ取ることが可能となり、このため現
像ローラ10表面の傷や摩耗を防止し、現像ローラ10
上のトナーコートを長期にわたり安定すると同時に、重
合トナーのような球形のトナーを現像ローラ10から良
好に除去することができる。
【0080】なお、現像ローラ10を摺擦しないので、
現像ローラ10は金属ローラのみならず、ローラ表面に
樹脂層を形成したもの、あるいは全体を柔らかい各種ゴ
ム材料で形成したものが使用できる。
【0081】スクレーパ2で剥ぎ取られたトナーは、ト
ナー搬送板1に沿って重力により搬送され、第2撹拌室
Bに落下する。第2撹拌室B内に落下したトナーは、周
囲の多量のトナーと十分な時間および回数だけ接触して
効果的に放熱が行われ、十分放熱された後、第2撹拌部
材5により他のトナーとともに第1撹拌室Aに搬送さ
れ、再度、現像ローラ10に供給される。
【0082】以上のように、本実施例によれば、現像ロ
ーラ10上のトナーを完全に剥ぎ取っているので、過去
の現像履歴による現像ゴースト、ハーフトーンムラの発
生を完全に防止できるだけでなく、さらに、剥ぎ取った
トナーを第2撹拌室B内に戻して放熱させるので、多量
のトナーによる効果的な放熱とトナーの放熱時間の延長
を実現でき、トナーの熱による劣化を防止することが可
能となった。
【0083】さらに、剥ぎ取りローラ12を用いること
により、現像ローラ10を摩滅することなく剥ぎ取るこ
とが可能となり、容易にシャープな帯電電荷分布が得ら
れる重合トナーを用いて、高品位な画像出力を長期間に
わたり出力することが可能となった。
【0084】以上では、剥ぎ取りローラ12を現像ロー
ラ10と非接触としたが、接触して使用することも可能
である。また本実施例では、非磁性トナーとして重合ト
ナーを用いたが、無論、粉砕トナーを用いることも可能
である。
【0085】また本実施例では、非磁性1成分トナー用
の現像装置を用いて説明したが、本現像装置に磁性トナ
ーを用いて現像行程を行うことは何ら問題ない。この場
合、磁性トナーを用いても磁力は用いず、非磁性トナー
と同様な挙動を磁性トナーは示す。さらに現像ローラ1
0にマグネットを内蔵させてもよい。この場合は現像ロ
ーラ10におけるトナー搬送に磁力が加わる。従って、
本実施例は磁性トナーに対して有効に作用する。つま
り、磁性トナーを用いることも可能であり、実施例1と
同様な効果を有する。
【0086】実施例3 図5は、本発明の現像装置のさらに他の実施例を示す概
略構成図である。
【0087】本実施例は、図4に示した非磁性一成分現
像現像装置40において、剥ぎ取りローラ12の代わり
に、駆動ローラ15、従動ローラ16に掛け回した水平
姿勢の剥ぎ取りベルト17を設置した。また第2トナー
撹拌室Bの隣にさらに第3トナー撹拌室Cを拡張して、
そこにトナー撹拌部材22を設置した。剥ぎ取りベルト
17の搬送方向前端は現像ローラ10に当接し、終端は
第3撹拌室Cに至っている。剥ぎ取りベルト17の終端
には、フリッカーバー23を当接設置した。
【0088】本実施例のその他の構成は、図4に示した
実施例2の現像装置と基本的に同じで、図5において図
4の部材と同一の部材は同一の符号を付してその説明を
省略する。
【0089】第3撹拌室Cの撹拌部材22は、図中矢印
方向に回転して、第3撹拌室C内の非磁性トナーTを第
2撹拌室Bに搬送し、第2撹拌室Bの撹拌部材5は、図
中矢印方向に回転して、第2撹拌室B内の非磁性トナー
Tを第1撹拌室Aに搬送する。
【0090】供給ローラ11は、外径14mmのウレタ
ンスポンジ製のローラからなり、第1撹拌室A内のトナ
ーを循環するとともに、トナーを現像ローラ10と摺擦
させて、鏡映力により現像ローラ10に付着、塗布させ
る。
【0091】現像ローラ10にはウレタンゴムからなる
現像ブレード4が当接されており、現像ローラ10上の
トナーを規制して、トナー帯電量が−20μC/gで、
トナーコート量が0.5mg/cm2 のトナー薄層に形
成する。
【0092】図示しない感光ドラム(現像ローラ10と
300μmの間隙をあけて配置)上の潜像を、現像バイ
アス(−500Vの直流電圧+ピークツウピーク電圧2
kV、周波数2kHz の交流電圧)の印加下に現像し、
現像で残ったトナーは、剥ぎ取りベルト17に至る。剥
ぎ取りベルト17は、駆動ローラ15による回転駆動に
より、現像ローラ10をカウンター方向に摺擦しつつ回
転している。
【0093】剥ぎ取りベルト17の表面は、太さ6デニ
ール、長さ2mmのナイロン繊維のブラシ層となってい
る。ブラシ層を設けたのは、(1)平滑なベルトと比べ
て、多量のトナーの搬送することが可能となるので、剥
ぎ取りベルト17の移動速度を現像ローラ10よりも低
速にしても、現像ローラ10から剥ぎ取ったトナーをト
ナー漏れを生じることなく安定して搬送できる、(2)
ブラシ層のブラシ先端が現像ローラ10と当接すること
により、トナーとの接触の機械が増大して、トナー剥ぎ
取り能力が増大する等からである。
【0094】また、剥ぎ取りベルト17は接地されてお
り、バイアス電源Eからのバイアスの印加により、現像
ローラ10と剥ぎ取りベルト17との間に形成された電
界により、現像ローラ10上の現像残りのトナーは剥ぎ
取られて、剥ぎ取りベルト17に飛翔し付着する。
【0095】剥ぎ取りベルト17のブラシ繊維の電気抵
抗は109 Ωに設定されており、106 Ω以下では電気
のリークが発生し、1013Ω以上ではブラシ繊維のチャ
ージアップによる剥ぎ取り不良が生じる。
【0096】剥ぎ取られたトナは、剥ぎ取りベルト17
に付着して搬送され、その搬送方向終端でフリッカーバ
ー23により叩かれて、第3撹拌室C内に落下する。フ
リッカーバー23は、スクレーパと比べて、剥ぎ取りベ
ルト17を低トルクで動作することを可能とし、かつ設
定のラチチュードが広く、組立が容易であるメリットを
有する。
【0097】第3撹拌室C内に落下したトナーは、周囲
の多量のトナーと十分な時間および回数だけ接触して効
果的に放熱が行われ、さらに第2撹拌室Bに搬送され
て、そこでも放熱が行われるので、第1撹拌室Aに搬送
されて、再度、現像ローラ10に供給され、現像ブレー
ド4を通過する際に、その温度上昇はわずかであり、劣
化しやすかった低融点トナーでも、劣化を防止すること
ができる。
【0098】本実施例では、トナーTとして、コア/シ
ェル構造を有する重合トナーで、コア物質として低軟化
点物質であるパラフィンワックスを内包した重合トナー
を使用した。その重合トナーの処方はつぎの通りであ
る。
【0099】 スチレンモノマー 165g n−ブチルアクリレート 15g サリチル酸金属化合物(荷電制御剤) 3g 飽和ポリエステル(極性レジン。酸価14、ピーク分子量8000) 10g パラフィンワックス(離型剤。融点60℃) 50g
【0100】従来の現像装置では、このような低温で溶
融するパラフィンワックス内包の重合トナーは、現像剤
担持体やトナー規制部材に融着して、スジなどの画像不
良を発生しやすかったが、これが、本実施例では、現像
ローラ10上のトナーを剥ぎ取りベルト17により剥ぎ
取って、現像ローラ10に付着したまま、連続的に現像
ブレード4や供給ローラ11のニップ部を通過するのを
防止しているので、トナーの昇温を抑えることができ
る。また、剥ぎ取ったトナーを剥ぎ取りベルト17によ
り第3撹拌室Cに送って、第3撹拌室Cおよび第2撹拌
室Bを経て第1撹拌室Aに戻しているので、その間の第
3撹拌室Cおよび第2撹拌室Bにおいて、効果的な放熱
および延長された放熱時間により放熱することができ
る。
【0101】従って、現像ローラ10に供給されるまで
に、トナーの温度は十分に低下しており、現像ブレード
4、供給ローラ11との摺擦時のトナー劣化を抑制する
ことができ、低軟化点物質を有する重合トナーにより、
現像ローラ10に融着することなく、長期にわたって良
好なトナーコートを得ることができると同時に、トナー
の定着温度が大幅に低下するので、画像形成装置全体の
消費電力の低下が可能となる。
【0102】本実施例の現像装置40は、プロセスカー
トリッジに組み込む形式のものとしたが、画像形成装置
に単独に組み込んで使用する形式のものでもよく、その
場合、たとえば第3撹拌室Cに開口部を設けて、トナー
残量が少なくなった際に、逐次、新しいトナーを第3撹
拌室Cに補給できるようにすることにより、現像装置の
小型化と長寿命化を両立することも可能である。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
現像剤担持体に対してスクレーパ等の剥ぎ取り部材を設
置して、現像剤担持体上に残留した現像残りの一成分現
像剤を剥ぎ取って、現像剤が現像剤担持体に付着したま
ま現像剤規制部材を連続的に通過するのをなくすととも
に、その剥ぎ取った現像剤を傾斜した搬送板等の現像剤
搬送部材により、現像剤担持体から離れた現像容器の室
域に搬送して、その室域に存在する多量のトナーにより
効果的に放熱させるようにしたので、現像剤の摩擦熱に
よる劣化を防止することができる。従って、現像剤担持
体等への現像剤の融着や現像剤表面の溶融にともなう帯
電性、流動性の劣化を防止することができ、低軟化点物
質を含む重合トナーの寿命や現像装置の寿命を大幅に延
ばすことが可能となった。また現像剤担持体上に現像剤
を、過去の現像履歴によらずに均一な帯電量と層厚の現
像剤層に塗布することができ、スリーブゴーストやハー
フトーンのムラを防止した高品質な画像を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】従来の一成分現像装置におけるトナーの温度変
化を示す説明図である。
【図3】図1の現像装置におけるトナーの温度変化を示
す説明図である。
【図4】本発明の現像装置の他の実施例を示す断面図で
ある。
【図5】本発明の現像装置のさらに他の実施例を示す断
面図である。
【図6】従来の現像装置を備えた電子写真装置を示す概
略構成図である。
【図7】従来の現像装置を示す断面図である。
【図8】従来の現像装置の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】 1 トナー搬送板 2 スクレーパ 3 現像スリーブ 4 現像ブレード 5、6、22 トナー撹拌部材 1 現像ローラ 11 供給ローラ 12 剥ぎ取りローラ 17 剥ぎ取りベルト 40 現像装置 40A 現像容器 A、B、C トナー撹拌室

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一成分現像剤を収容した現像容器に、供
    給された一成分現像剤を担持して回転することにより、
    像担持体と対向した現像領域に向けて搬送する現像剤担
    持体と、該現像剤担持体の表面に圧接もしくは近接させ
    て設置された、現像剤担持体上の現像剤の量を規制しか
    つ均一に塗布する現像剤規制部材と、現像剤担持体上の
    現像残りの現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り部材と、一成分現
    像剤を搬送する複数の現像剤搬送手段とを備え、該現像
    剤搬送手段は、現像剤担持体に近い側に設置された、一
    成分現像剤を現像剤担持体に供給する第1の現像剤搬送
    手段と、現像剤担持体に遠い側に設置された、第1の搬
    送手段に一成分現像剤を搬送する第2の現像剤搬送手段
    とを少なくとも有する現像装置において、前記剥ぎ取り
    部材によって剥ぎ取られた現像剤を、前記現像容器の少
    なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を
    設置した室域に搬送することを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤担持体
    に圧接されたスクレーパからなる請求項1の現像装置。
  3. 【請求項3】 前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤担持体
    に接触または非接触に設置された、前記現像剤担持体か
    ら現像剤を静電気力により剥ぎ取る電界が印加された回
    転するローラからなる請求項1の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記剥ぎ取り部材に続けて、前記現像容
    器の少なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送
    手段を設置した室域に至る現像剤搬送手段を、該室域に
    向けて下がる向きに傾斜して設置した請求項2または3
    の現像装置。
  5. 【請求項5】 前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤担持体
    に当接設置された、前記現像剤担持体から現像剤を静電
    気力により剥ぎ取る電界が印加された回動するベルトか
    らなり、該ベルトは、前記現像容器の少なくとも第1の
    現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に
    至っており、前記剥ぎ取り部材によって剥ぎ取られた現
    像剤を、前記現像容器の少なくとも第1の現像剤搬送手
    段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に搬送する現像
    剤搬送手段を兼ねる請求項1の現像装置。
  6. 【請求項6】 前記剥ぎ取り部材と現像剤担持体との間
    に少なくとも交流電圧を印加する請求項3〜5のいずれ
    かの項に記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 前記現像剤担持体が像担持体と同方向に
    回転する請求項1〜6のいずれかの項に記載の現像装
    置。
  8. 【請求項8】 前記現像剤の一部または全体が重合法に
    より形成された請求項1〜7のいずれかの項に記載の現
    像装置。
  9. 【請求項9】 前記現像剤が磁性トナーからなる請求項
    1〜8のいずれかの項に記載の現像装置。
  10. 【請求項10】 前記現像剤が非磁性トナーからなる請
    求項1〜8のいずれかの項に記載の現像装置。
JP36258997A 1997-12-12 1997-12-12 現像装置 Pending JPH11174839A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36258997A JPH11174839A (ja) 1997-12-12 1997-12-12 現像装置
US09/209,494 US6229980B1 (en) 1997-12-12 1998-12-11 Developing apparatus featuring first and second developer chambers and guide member for directing stripped-off developer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36258997A JPH11174839A (ja) 1997-12-12 1997-12-12 現像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11174839A true JPH11174839A (ja) 1999-07-02

Family

ID=18477243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36258997A Pending JPH11174839A (ja) 1997-12-12 1997-12-12 現像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11174839A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7668490B2 (en) 2005-05-12 2010-02-23 Canon Kabushiki Kaisha Developing apparatus having developer supplying member in spaced apart relationship with developer carrying member
JP2013190632A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置および画像形成装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7668490B2 (en) 2005-05-12 2010-02-23 Canon Kabushiki Kaisha Developing apparatus having developer supplying member in spaced apart relationship with developer carrying member
US7890032B2 (en) 2005-05-12 2011-02-15 Canon Kabushiki Kaisha Developing apparatus having a scraping member
JP2013190632A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置および画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6229980B1 (en) Developing apparatus featuring first and second developer chambers and guide member for directing stripped-off developer
US6389254B2 (en) Charging member holding charge accelerating particles in a continuous bubble
JP2005173242A (ja) 現像装置、カートリッジ及び画像形成装置
US6173144B1 (en) Image forming apparatus which supplies image bearing member with electrically conductive particles during development
JP4708574B2 (ja) 画像形成装置
US6337966B1 (en) Developing device with developer charging device
JP2001083796A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JP3576756B2 (ja) 画像形成装置
JPH09114129A (ja) 現像装置
JP3323741B2 (ja) 現像剤担持体及び現像剤担持体の製造方法
US6522842B1 (en) Developing apparatus and image forming apparatus
JP2003280284A (ja) 現像剤用キャリア及び現像剤並びに画像形成方法
JPH10104945A (ja) 現像装置
JPH11174839A (ja) 現像装置
JPH09258552A (ja) 現像装置
JP5279361B2 (ja) 画像形成装置
JP3697028B2 (ja) 画像形成装置
JP2002214887A (ja) 画像形成装置及び当該装置用の磁性現像剤
JPH09274376A (ja) 現像装置
JP3167060B2 (ja) 現像装置
JPH0980905A (ja) 画像形成装置
JP4208395B2 (ja) 現像装置、装置ユニット及び画像形成装置
JPH11119547A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JP3200537B2 (ja) 現像剤担持体、該現像剤担持体の製造方法及びそれを用いた現像装置
JPH11174838A (ja) 現像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040517

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040622