JPH11172169A - パターン形成用ペースト及びパターン形成方法 - Google Patents

パターン形成用ペースト及びパターン形成方法

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JPH11172169A
JPH11172169A JP34131697A JP34131697A JPH11172169A JP H11172169 A JPH11172169 A JP H11172169A JP 34131697 A JP34131697 A JP 34131697A JP 34131697 A JP34131697 A JP 34131697A JP H11172169 A JPH11172169 A JP H11172169A
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pattern
pattern layer
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paste
pattern forming
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JP34131697A
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English (en)
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Shinichi Sakano
真一 坂野
Takashi Miyama
貴司 三山
Satoru Kuramochi
悟 倉持
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極、抵抗体、誘電体等の大面積のパターン
を均一な膜厚で精細よく形成可能なパターン形成用ペー
スト及びパターン形成方法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも樹脂成分と無機粉体とこれら
の成分を溶解又は分散させる液媒体とからなるパターン
形成用ペーストにおいて、該液媒体が沸点200〜24
0℃の高沸点有機溶剤と沸点140〜180℃の有機溶
剤とを少なくとも含むことを特徴とするパターン形成用
ペースト、及び該ペーストを用いるパターン形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パターン形成用ペ
ースト及びパターン形成方法に係り、特に画像表示装置
等において大面積のパターンを均一に形成するためのパ
ターン形成用ペーストと、このパターン形成用ペースト
を使用して高精度のパターンを形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像表示装置等の大型化に伴い、
電極や抵抗体等の大面積パターンを均一な膜厚で形成す
ることが要求されている。
【0003】従来、上記のような大面積パターンの形成
方法として、蒸着、スパッタリング等により形成した薄
膜等をフォトリソグラフィー法によりエッチングする方
法、所望の特性を有するパターン形成用ペーストを用い
てスクリーン印刷法、押し出し塗布法、ダイ塗布法等に
より所定のパターンを形成し、乾燥後に焼成することに
よりパターン形成する方法等が挙げられる。
【0004】しかし、上記のエッチング法では、高精度
のパターン形成が可能であるが、エッチング工程を有す
るために製造コストが高くなってしまうという問題があ
った。又、大型画像表示装置にような大面積基板にパタ
ーンを形成する場合には、大型の薄膜形成装置、露光装
置及びエッチング装置が多数必要となり、この点でも製
造コストの増大を来すという問題があった。又、パター
ンの膜厚分布や平滑性等の点で問題があり、充分な品質
のものが得られなかった。
【0005】これに対して、パターン形成用ペーストを
用いるスクリーン印刷法、押し出し塗布法及びダイ塗布
法等はエッチング工程がなく、上記のエッチング法に比
べて工程が簡略であり、製造コストの低減が期待され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パター
ン形成用ペーストを用いるスクリーン印刷法、押し出し
塗布法及びダイ塗布法等では、有機溶剤を含む塗膜によ
りパターンを形成するので、塗膜形成時において溶剤の
種類によってはペーストが版、塗布ヘッド或いはダイの
部分において乾燥して固化し、形成されるパターンの精
度が低下するという問題がある。
【0007】又、このような問題を回避するために揮発
性の低い、即ち、高沸点の有機溶剤を用いると塗布パタ
ーンの乾燥に長時間を要するという問題、更には乾燥に
長時間を要するので、乾燥中に塗布液中の有機溶剤の偏
在が発生し、その結果得られるパターンの端部が盛り上
がり、パターンの精度が低下するという問題も発生す
る。
【0008】更にスクリーン印刷法に使用されていた従
来のパターン形成用ペーストは、スクリーン印刷による
パターン形成時にスクリーン版のメッシュ目が生じたり
或いは滲みや裏回りが発生し、膜厚が均一でエッジ精度
の高いパターン形成が困難であった。
【0009】又、押し出し塗布法は、パターン形成用ペ
ーストを押し出す加圧ノズルを基板上に所定の経路で移
動させることによってパターン形成を行うものである
が、従来のパターン形成用ペーストでは、加圧ノズルに
よる塗布面が重なる箇所でのレベリングが不十分であ
り、加圧ノズルの塗布幅に対応してパターンに凹凸が生
じ、均一な膜厚のパターン形成が困難であった。
【0010】これに対して、ダイ塗布方法は均一な膜厚
のパターン形成が可能であるが、基板周辺部分における
パターン形成が困難であり、又、従来のパターン形成用
ペーストではレベリングが不十分であり、ダイと基板と
の間に異物が混入した場合に発生するスジ状の塗布ムラ
がそのままパターンに残り、均一な膜厚のパターン形成
が困難であった。
【0011】従って本発明の目的は、電極、抵抗体、誘
電体及び障壁材等の大面積のパターンを均一な膜厚で精
細よく形成可能なパターン形成用ペーストと、このパタ
ーン形成用ペーストを使用して膜厚が均一な大面積のパ
ターンを形成できるパターン形成方法を提供することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも樹脂
成分と無機粉体とこれらの成分を溶解又は分散させる液
媒体とからなるパターン形成用ペーストにおいて、該液
媒体が沸点200〜240℃の高沸点有機溶剤と沸点1
40〜180℃の有機溶剤とを少なくとも含むことを特
徴とするパターン形成用ペースト、及び該パターン形成
用ペーストを用いるパターン形成方法である。
【0013】無機粉体を多量に含むパターン形成用ペー
ストの液媒体として沸点が異なる少なくとも2種の有機
溶剤を用いることによって、パターン形成用ペーストの
塗布時に塗布ヘッドにおいてパターン形成用ペーストが
乾燥固化することがなく、乾燥時間が短縮でき、電極、
抵抗体及び誘電体等の大面積のパターンを均一な膜厚で
精細よく形成可能なパターン形成用ペースト及びパター
ン形成方法を提供することができる。
【0014】又、パターン形成用ペーストの粘度特性を
特定の範囲にすることによって、スクリーン印刷法、押
し出し塗布法及びダイ塗布法のいずれかによりパターン
層が基板上に形成されるが、このパターン層を構成する
本発明のパターン形成用ペーストが良好なレベリングを
生じ均一な膜厚のパターン層となり、その後の焼成にお
いて上記パターン層の樹脂成分が除去されるとともにパ
ターン層が基板に固着されて所望のパターンが得られ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳細に説明する。本発明のパターン形成用
ペーストは、少なくとも樹脂成分と無機粉体とこれらの
成分を溶解又は分散させる液媒体とからなり、該液媒体
が沸点200〜240℃の高沸点有機溶剤と沸点140
〜180℃の有機溶剤とを少なくとも含むことを特徴と
する。
【0016】本発明のパターン形成用ペーストを構成す
る樹脂成分は、600℃以下の低温における焼成によっ
て揮発又は分解して、パターン中に炭化物を残存させる
ことのないものが好ましい。このような樹脂成分として
は、エチルセルロース、メチルセルロース、ニトロセル
ロース、セルロースアセテート、エチルセルロース、メ
チルセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテ
ート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレー
ト等のセルロース系樹脂、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
イソプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルメチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート等の重合体又はこれらの共重合体からなる
ポリ(メタ)アクリル酸のエステル類、ポリα−メチル
スチレン、ポリビニルアルコール、ポリブデン系樹脂等
を挙げることができるが、特に好ましくはエチルセルロ
ース系及びメタクリレート系樹脂である。
【0017】上記の樹脂成分の揮発又は分解温度が60
0℃を超えると、樹脂成分を除去する際の焼成温度が高
くなり、例えば、基板の耐熱性が低い場合、基板に熱変
形が生じることになり好ましくない。一方、樹脂成分の
揮発又は分解温度の下限は特に制限はないが、揮発又は
分解温度が低くなるほど完全に揮発又は分解する樹脂の
種類が少なくなり材料選択の幅が狭くなるので、例え
ば、樹脂成分の揮発又は分解温度の下限を300℃程度
に設定することが好ましい。このような樹脂成分のパタ
ーン形成用ペースト中の含有量は0.5〜10重量%、
好ましくは0.5〜5重量%の範囲とすることができ
る。
【0018】本発明のパターン形成用ペーストを構成す
る無機粉体は、形成するパターンの使用目的に応じた特
性を有し、軟化温度が450〜600℃である無機粉体
を使用することができる。無機粉体の軟化温度が600
℃を超えると焼成温度で基板に熱変形を生じることにな
り好ましくない。又、無機粉体の軟化温度が450℃未
満では、パターン形成用ペーストの樹脂成分が完全に分
解又は揮発する前に無機粉体が融着するため、形成され
るパターン層に空隙を生じやすくなり好ましくない。
【0019】使用可能な無機粉体の具体例としては、例
えば、Ag粉体、Ag−Pd粉体、Au粉体、Cu粉体
等の導電性粉体、低軟化温度ガラス粉体、誘電性粉体等
を挙げることができる。又、焼成時のガラスの分相を防
止する効果をもたせたり、軟化温度を調整したり、熱膨
潤係数をガラス基板に合わせたりするために、Al
23、B23、SiO2、MgO、CaO、SrO、B
aO等の無機粉体を併用することもできる。更に、耐久
性フィラーとして、アルミナ、マグネシア、ジルコニ
ア、カルシア、コージュライト、シリカ、ムライト等の
セラミック粉体を使用することができる。
【0020】上記の無機粉体の平均粒径は、0.1〜1
0μm、好ましくは0.5〜5μmの範囲から設定する
ことができる。平均粒径が0.1μm未満であると構造
粘性(チクソトロピー法)が大きくなり、後述する粘度
の比(η1/η2)が100を超えることになり好ましく
ない。又、平均粒径が10μmを超えると形成されるパ
ターン層の表面平坦性が低下するので好ましくない。こ
のような無機粉体は、パターン形成用ペーストに5〜9
5重量%。最も好ましくは50〜90重量%の範囲で含
有させることができる。
【0021】又、本発明のパターン形成用ペーストに
は、添加剤として、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、酸化
防止剤等が必要に応じて用いられる。このうち可塑剤と
しては、フタル酸エステル類、セバチン酸エステル類、
リン酸エステル類、アジピン酸エステル類、グリコール
酸エステル類、クエン酸エステル類等が一般的に用いら
れる。
【0022】本発明のパターン形成用ペーストは、上述
の樹脂成分、無機粉体及びその他の任意の成分を液媒体
中に加えて混合し、ロールミルにより混練してペースト
状の塗布液とするか或いはボールミル等により混練して
スラリー状の塗布液として得ることができる。
【0023】本発明のパターン形成用ペーストの主たる
特徴は上記液媒体として、沸点200〜240℃の高沸
点有機溶剤と沸点140〜180℃の有機溶剤とを少な
くとも含むことを特徴としている。沸点200〜240
℃の高沸点有機溶剤の好ましい例としては、例えば、ト
リエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフ
タレート等を挙げることができる。
【0024】又、沸点140〜180℃の有機溶剤とし
ては、例えば、酢酸アミル、酢酸イソアミル、乳酸メチ
ル、乳酸エチル、乳酸ブチル、酢酸メチルアミル、酢酸
2−エチルブチル、アセト酢酸メチル、3−メトキシブ
チルアセテート、ジギ酸グリコール、プロピレングリコ
ールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプ
ロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル等を挙げることができ
る。
【0025】上記高沸点有機溶剤と比較的低沸点有機溶
剤との使用比率は、重量比で前者/後者=1/4〜4/
1の範囲が好適である。高沸点有機溶剤の使用量が多す
ぎると、乾燥時間が長くなることで有機成分が偏在し、
パターン端部が盛り上がりパターン精度が低下するので
好ましくなく、一方、比較的低沸点有機溶剤の使用量が
多すぎると印刷版、塗布ヘッド又はダイの部分において
塗布液が乾燥固化しパターン精度が低下したり、欠陥が
発生したりするので好ましくない。
【0026】更に、パターン形成用ペーストには、用い
る樹脂成分に対して良溶媒である溶剤、例えば、グリコ
ールエーテル等を含有させることができる。溶剤の選定
は、溶剤の揮発性と使用する樹脂成分の溶解性を主に考
慮して行われる。樹脂成分に対する溶剤の溶解性が低い
と、パターン形成用ペーストの粘度が高くなってしま
い、印刷適性が悪化するので好ましくない。又、溶剤の
含有率はパターン形成用ペースト内の気泡を抜くことで
き、レベリングが良好で形成されるパターンの平滑性が
良好となるような粘度範囲で設定することができ、例え
ば、25〜50重量%程度が好ましい。
【0027】又、本発明の上記パターン形成用ペースト
においては、その粘度特性も重要であり、本発明のパタ
ーン形成用ペーストにおいては、その剪断速度0.1/
秒における粘度η1が4,000poise以下であ
り、剪断速度10/秒における粘度η2が40pois
e以上であり、且つ粘度η1と粘度η2の比(η
η)が1〜100の範囲であることが好ましい。剪断
速度0.1/秒における粘度η1が4,000pois
eを超えると、後述するようなスクリーン印刷法、押し
出し塗布法又はダイ塗布法のいずれかによりパターン層
を基板上に形成した際に、スクリーン版のメッシュ目、
加圧ノズルによる塗布面の重なりによる凹凸、ダイ塗布
におけるスジ状の塗布ムラ等がパターン層に発生した場
合、このような膜厚の不均一性が解消されずに、そのま
まパターン層に残ることになり好ましくない。
【0028】又、剪断速度10/秒における粘度η2
40poise未満であると、後述するようなスクリー
ン印刷法によるパターン形成においてスジが発生した
り、押し出し塗布法やダイ塗布法によるパターン形成に
おいて圧力が不安定になりムラが生じる。又、粘度の比
(η1/η2)が100を超えるとスクリーン印刷による
パターン形成時に、スクリーン版を通過したペーストが
スクリーン版の裏側の回り込んだり、画線部における滲
みが生じ、又、マスクを介したダイ塗布によるパターン
形成時に、マスク裏面へのペーストの回り込み等が生
じ、高精細なパターン形成が困難となる。一方、粘度の
比(η1/η2)が1未満であると、ダイラタンシーを示
すこととなり、成分ムラが生じて均一な塗布が困難とな
る。
【0029】次に、本発明のパターン形成方法を図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明のパターン形成
方法の一実施形態を説明するための図面である。図1に
おいて、本発明のパターン形成方法は、先ず、基板Sの
一方の面に所定のパターンが形成されたスクリーン版1
1を介して本発明のパターン形成用ペースト1を使用し
てスクリーン印刷を行う。
【0030】図示例では、スクリーン版11上をスキー
ジ12が矢印方向に移動することにより、基板S上にパ
ターン層15が形成される。このパターン層15は、例
えば、図2に示されるように、基板S上に大面積のパタ
ーン(斜線部分)として形成することができる。そし
て、このスクリーン印刷時において、スクリーン版11
のメッシュ目がパターン層15に生じても、使用するパ
ターン形成用ペースト1は、レベリング性に優れるた
め、パターン層15の表面は極めて平坦なものとなる。
又、使用するパターン形成用ペースト1は、スクリーン
版11の裏面に回り込んだり、画線部における滲みを生
じないので、スクリーン版11のパターンを正確に再現
する。
【0031】次いで、500〜600℃で焼成すること
によってパターン層15に含まれる樹脂成分が揮発或い
は分解され、炭化物を残存することなく除去され、又、
パターン層15に含まれる無機粉体が焼成によって相互
に融着を生じ、且つ基板Sに十分な強度をもって固着さ
れる。これにより、膜厚が均一な所望のパターンを基板
S上に高い精度で形成することができる。尚、上述のス
クリーン印刷法によるパターン形成で使用するスクリー
ン版は、100〜500メッシュ、好ましくは200〜
300メッシュ程度の版を使用することができる。
【0032】図3は、本発明のパターン形成方法の他の
実施形態を説明するための図面である。図3において、
本発明のパターン形成方法は、先ず、基板Sの一方の面
に加圧ノズル21を用いて本発明のパターン形成用ペー
スト1を押し出し塗布する。この押し出し塗布では、図
4に示されるように、所定の幅を有する加圧ノズル21
を矢印A1方向に移動させて塗布が完了した後、塗布面
が若干重なるようにして矢印A2方向に加圧ノズル21
を移動させて塗布を行う。
【0033】以後、同様に、矢印A3方向、矢印A4
向、矢印A5方向に加圧ノズルを移動させて塗布を行う
ことによって、基板S上に所定のパターンで大面積のパ
ターン層25(斜線部分)が形成される。このパターン
層25は、上述のように、加圧ノズル21の各移動方向
(A1〜A5)における塗布面が若干重なっているもので
あり、塗布直後は塗布面に凹凸が生じるが、使用するパ
ターン形成用ペースト1は、レベリング性に優れるた
め、パターン層25の表面は極めて平坦なものとなる。
【0034】次いで、500〜600℃で焼成すること
によってパターン層25に含まれる樹脂成分が揮発或い
は分解され、炭化物を残存することなく除去され、又、
パターン層25に含まれる無機粉体が焼成によって相互
に融着を生じ、且つ基板Sに十分な強度をもって固着さ
れる。これにより、膜厚が均一な所望のパターンを基板
S上に高い精度で形成することができる。
【0035】図5は、本発明のパターン形成方法の他の
実施形態を説明するための図面である。図5において、
本発明のパターン形成方法は、先ず、基板Sの一方の面
に所定のパターンが形成されたマスク32を介し、矢印
方向に移動するダイ31から本発明のパターン形成用ペ
ースト1を押し出して塗布を行い、基板S上にパターン
層35が形成される。
【0036】図6は、ダイ31による押し出し塗布が完
了した状態を示す図であり、パターン層35は基板S上
に大面積のパターン(斜線部分)として形成することが
でき、従来のダイ押し出し塗布方法では困難であった基
板周辺部分におけるパターン形成が可能である。そし
て、このダイ押し出し塗布時において、使用するパター
ン形成用ペースト1は、レベリング性に優れるため、仮
にダイ31と基板Sとの間に異物が混入してスジ状の塗
布ムラが生じても、パターン形成用ペーストのレベリン
グによりパターン層35の表面は極めて平坦なものとな
る。更に、使用するパターン形成用ペースト1は、マス
ク32の裏面への回り込みを生じないので、マスク32
のパターンを正確に再現したものとなる。
【0037】次いで、500〜600℃で焼成すること
によってパターン層35に含まれる樹脂成分が揮発或い
は分解され、炭化物を残存することなく除去され、又、
パターン層35に含まれる無機粉体が焼成によって相互
に融着を生じ、且つ基板Sに十分な強度をもって固着さ
れる。これにより、膜厚が均一な所望のパターンを基板
S上に高い精度で形成することができる。
【0038】
【実施例】次に、実施例及び比較例を示して本発明を更
に詳細に説明する。 1.押し出し塗布方法の実施例1及び比較例1〜3 各実施例及び比較例のパターン形成用のペーストとし
て、下記の組成の4種のパターン形成用ペーストをボー
ルミルを用いて調製した。実施例1の組成 ・ガラスフリット(イワキガラス(株)製ASF1340) 75重量部 ・エチルセルロース(ダウ・コーニング社製エトセル100) 6.25重量部 ・ターピネオール(沸点217℃) 32.6重量部 ・メトキシブチルアセテート(沸点170℃) 52.3重量部
【0039】比較例1の組成 ・ガラスフリット(イワキガラス(株)製ASF1340) 75重量部 ・エチルセルロース(ダウ・コーニング社製エトセル100) 6.25重量部 ・メトキシブチルアセテート(沸点170℃) 85.8重量部比較例2の組成 ・ガラスフリット(イワキガラス(株)製ASF1340) 75重量部 ・エチルセルロース(ダウ・コーニング社製エトセル100) 6.25重量部 ・ブチルカルビトールアセテート(沸点247℃) 32.6重量部 ・メトキシブチルアセテート(沸点170℃) 52.3重量部
【0040】比較例3の組成 ・ガラスフリット(イワキガラス(株)製ASF1340) 75重量部 ・エチルセルロース(ダウ・コーニング社製エトセル100) 6.25重量部 ・ターピネオール(沸点217℃) 85.8重量部 上記の各パターン形成用ペースト(実施例1、比較例1
〜3)を使用し、厚み2mmのガラス基板上に下記の条
件で加圧ノズルによる押し出し塗布法によりパターン層
(面積1500cm2)を形成した。
【0041】加圧ノズルによる押し出し塗布条件 ・ノズル形状:スリット(1cm×0.2cm) ・塗布速度:16cm/秒 ・圧力:1.6kg/cm2 次に、上記の各パターンを170℃で乾燥した後、ピー
ク温度520℃にて焼成(ピーク温度保持時間10分)
して各パターンとした。この加圧ノズルによる押し出し
塗布法によるパターン形成適性を評価して下記の表1に
示した。
【0042】
【表1】
【0043】2.スクリーン印刷塗布方法の実施例1及
び比較例1〜3 前記の各パターン形成用ペースト(実施例1及び比較例
1〜3)を使用し、厚み2mmのガラス基板上に下記の
条件でスクリーン印刷法によりパターン層(面積150
0cm2)を形成した。
【0044】スクリーン印刷条件 ・250メッシュ版 ・スキージ速度:50mm/秒 ・スキージ硬度:70° ・スキージ角度:70° ・スキージ押込み量:400μm 次に、上記の各パターンを170℃で乾燥した後、ピー
ク温度520℃にて焼成(ピーク温度保持時間10分)
して各パターンとした。このスクリーン印刷法によるパ
ターン形成適性を評価して、下記の表2に示した。
【0045】
【表2】
【0046】3.ダイ押し出し塗布方法の実施例1及び
比較例1〜3 前記の各パターン形成用ペースト(実施例1及び比較例
1〜3)を使用し、厚み2mmのガラス基板上に下記の
条件でダイ押し出し塗布方法によりパターン層(面積1
500cm)を形成した。
【0047】ダイ押し出し塗布条件 ・ノズル形状:スリット(30cm×0.2cm) ・塗布速度:1cm/秒 ・圧力:5kg/cm2 次に、上記の各パターンを170℃で乾燥した後、ピー
ク温度520℃にて焼成(ピーク温度保持時間20分)
して各パターンとした。このダイ押し出し塗布方法によ
るパターン形成適性を評価して、下記の表3に示した。
【0048】
【表3】
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、無機粉体を多量に含む
パターン形成用ペーストの液媒体として沸点が異なる少
なくとも2種の有機溶剤を用いることによって、パター
ン形成用ペーストの塗布時に塗布ヘッドにおいてパター
ン形成用ペーストが乾燥固化することがなく、乾燥時間
が短縮でき、電極、抵抗体及び誘電体等の大面積のパタ
ーンを均一な膜厚で精細よく形成可能なパターン形成用
ペースト及びパターン形成方法を提供することができ
る。
【0050】又、パターン形成用ペーストの粘度特性を
特定の範囲にすることによって、スクリーン印刷法、押
し出し塗布法、ダイ塗布法のいずれかによりパターン層
が基板上に形成されるが、このパターン層を構成する本
発明のパターン形成用ペーストが良好なレベリングを生
じ均一な膜厚のパターン層となり、その後の焼成におい
て上記パターン層の樹脂成分が除去されるとともにパタ
ーン層が基板に固着されて所望のパターンが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のパターン形成方法の例を説明する
図。
【図2】 基板上に形成されたパターンの1例を説明す
る図。
【図3】 本発明のパターン形成方法の他の例を説明す
る図。
【図4】 基板上での加圧ノズルの動作説明とパターン
の1例をを説明する図。
【図5】 本発明のパターン形成方法の他の例を説明す
る図。
【図6】 基板上に形成されたパターンの1例を説明す
る図。
【符号の説明】
1:パターン形成用ペースト 11:スクリーン版 12:スキージ 15:パターン層 21:加圧ノズル 25:パターン層 31:ダイ 32:マスク 35:パターン層 S:基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/004 501 G03F 7/004 501 7/16 501 7/16 501 H05K 1/09 H05K 1/09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂成分と無機粉体とこれら
    の成分を溶解又は分散させる液媒体とからなるパターン
    形成用ペーストにおいて、該液媒体が沸点200〜24
    0℃の高沸点有機溶剤と沸点140〜180℃の有機溶
    剤とを少なくとも含むことを特徴とするパターン形成用
    ペースト。
  2. 【請求項2】 樹脂成分が600℃以下の焼成で揮発又
    は分解する樹脂である請求項1に記載のパターン形成用
    ペースト。
  3. 【請求項3】 剪断速度0.1/秒における粘度η1
    4,000poise以下で、剪断速度10/秒におけ
    る粘度η2が40poise以上であり、且つ粘度η1
    粘度η2の比(η1/η2)が1〜100の範囲にある請
    求項1に記載のパターン形成用ペースト。
  4. 【請求項4】 基材の一方の面に請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載のパターン形成用ペーストを用いてスクリ
    ーン印刷法により所定パターンでパターン層を形成し、
    その後、500〜600℃で焼成して前記パターン層の
    樹脂成分を除去するとともに、前記パターン層を基板に
    固着させることを特徴とするパターン形成方法。
  5. 【請求項5】 基材の一方の面に請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載のパターン形成用ペーストを用いて加圧ノ
    ズルから押し出し塗布法により所定パターンでパターン
    層を形成し、その後、500〜600℃で焼成して前記
    パターン層の樹脂成分を除去するとともに、前記パター
    ン層を基板に固着させることを特徴とするパターン形成
    方法。
  6. 【請求項6】 基材の一方の面に請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載のパターン形成用ペーストを用いてダイ塗
    布法により所定パターンでパターン層を形成し、その
    後、500〜600℃で焼成して前記パターン層の樹脂
    成分を除去するとともに、前記パターン層を基板に固着
    させることを特徴とするパターン形成方法。
  7. 【請求項7】 基材の一方の面に請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載のパターン形成用ペーストを用いて請求項
    4〜6の塗布法によりパターンを形成し、更にパター
    ン上に所定パターンを設けてパターンをエッチン
    グした後、パターンを除去してパターン層を形成
    し、その後500〜600℃に焼成して前記パターン層
    の樹脂成分を除去するとともに、前記パターン層を基板
    に固着させることを特徴とするパターン形成方法。
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