JPH11171881A - 含酸素複素環誘導体 - Google Patents

含酸素複素環誘導体

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JPH11171881A
JPH11171881A JP27758698A JP27758698A JPH11171881A JP H11171881 A JPH11171881 A JP H11171881A JP 27758698 A JP27758698 A JP 27758698A JP 27758698 A JP27758698 A JP 27758698A JP H11171881 A JPH11171881 A JP H11171881A
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Yoshihiro Usui
義浩 臼井
Hirokazu Masuda
裕和 増田
Naoko Ando
直子 安藤
Akira Nakao
朗 中尾
Ryoichi Ando
亮一 安藤
Shigehiko Yoshii
成彦 吉井
Kenichi Saito
健一 斎藤
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経口吸収性、組織移行性、細胞膜透過性などに
優れたシステインプロテアーゼ阻害剤を提供する。 【解決手段】下記一般式(I)で示される含酸素複素環
誘導体もしくはその塩、またはその溶媒和物もしくはそ
の水和物。 【化1】 (上記一般式中、R1 は置換基を有していても良いC6
〜C14のアリール基、または置換基を有していても良い
複素環残基を表し、R2 は水素原子、またはC6〜C14
のアリール基で置換されていても良いC1 〜C10のアル
キル基を表し、R 3 は水素原子、またはR4 −CO−
(R4 はC1 〜C10のアルキル基を表す)を表し、Aは
1 〜C3 のアルキル基で置換されていても良いC1
3 のアルキレン基を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な含酸素複素環
誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】パパイン、カテプシンB、カテプシン
H、カテプシンL、カルパイン、インターロイキン1β
変換酵素等のシステインプロテアーゼの生体内での働き
が解明されるに従い、その異常亢進が種々の疾病の原因
であることが判明してきており、またシステインプロテ
アーゼ阻害剤がそれらの疾患の動物モデルで有効であっ
たという報告が増えつつある。
【0003】筋ジストロフィー、筋萎縮症などの筋疾患
で見られる骨格筋崩壊において、カルパインやカテプシ
ンBなどのシステインプロテアーゼは、筋繊維蛋白質の
分解を通じてZ線の消失などの初期過程に関与している
と考えられている(代謝、25巻、臨時増刊号「代謝病
ハイライト」、183ページ、1988年)。また、シ
ステインプロテアーゼ阻害剤であるE−64−dは、筋
ジストロフィー症ハムスターにおいて延命効果があった
と報告されている(Journal of PharmacobioDynamic
s,10巻、678ページ、1987年)。したがっ
て、システインプロテアーゼ阻害剤は筋ジストロフィ
ー、筋萎縮症等の治療薬になると考えられる。
【0004】心筋梗塞や脳卒中等の虚血性疾患におい
て、虚血後の細胞障害の主な原因は、キサンチン酸化酵
素が産生する活性酵素である。虚血の過程で上昇したC
2+濃度によって活性化されたカルパインがキサンチン
酸化酵素の前駆体であるキサンチン脱水素酵素を限定分
解して酸化酵素に変換しているという説がある(New En
gland Journal of Medicine,312巻、159ペー
ジ、1985年)。また、カルパインの活性化が心筋細
胞死や脳神経細胞死の直接的な原因にもなりうると考え
られている(最新医学、43巻、783ページ、198
8年)。カルパインの阻害剤であるNCO−700が心
筋梗塞の動物モデルで効果があることが報告されており
(Arzneimittel Forschung/Drug Research,36巻、
190ページ、671ページ、1986年)、またE−
64−cは脳虚血後の微小管結合蛋白の分解を抑制して
いる(Brain Research ,526巻、177ページ、1
990年)。したがって、カルパインの阻害剤は心筋梗
塞や脳卒中などの虚血性疾患の治療薬になると考えられ
る。
【0005】アルツハイマー病患者の脳に特有に見られ
る老人斑にはアミロイドという蛋白が沈着しているが、
このアミロイドはアミロイド蛋白前駆体(APP)の分
解により生成することが知られている。APPの正常代
謝ではアミロイドは生成しないが、異常亢進したプロテ
アーゼによる異常代謝によりアミロイドが生成し、これ
が老人斑になると考えられている(Scientific Americ
an,1991年11月号、40ページ)。したがって、
プロテアーゼの阻害剤は、アルツハイマー病の治療薬に
なると期待されている。
【0006】うさぎの頭部外傷モデルにおいて、カルパ
インが活性化されていることが報告されており(Neuroc
hemical Research ,16巻、483ページ、1991
年)、またラットの頭部外傷モデルにおいて、カルパイ
ン阻害剤であるロイペプチンを投与することにより、軸
策の保護作用が観察されている(Journal of Neurosu
rgery ,65巻、92ページ、1986年)。したがっ
て、カルパインの阻害剤は頭部外傷において意識障害改
善や運動障害改善等の効果があると考えられる。
【0007】神経細胞の樹状突起に存在するミエリン結
合蛋白がカルパインにより分解されるという報告がある
(Journal of Neurochemistry ,47巻、1007ペ
ージ、1986年)。したがって、カルパインの阻害剤
が神経細胞の脱髄によって起こるといわれる疾患、例え
ば多発性硬化症や末梢神経のニューロパシーに対して効
果があると考えられる。
【0008】白内障のうちの多くのものは、水晶体中の
水溶性蛋白であるクリスタリンがプロテアーゼの働きに
より加水分解されるために水晶体の白濁が生じると言わ
れている。実験モデルでの白内障およびヒトのある種の
白内障では、水晶体内のカルシウム濃度が上昇しており
(Investigative Ophthalmology & Visual Scienc
e,28巻、1702ページ、1987年、Experimenta
l Eye Research ,34巻、413ページ、1982
年)、また水晶体中に含まれるプロテアーゼのうち最も
多いのはカルパインであることから(Lens and Eye
Toxicity Research,6巻、725ページ、1989
年)、カルパインの異常亢進が白内障の原因の一つであ
ると考えられている。カルパインの阻害剤であるE−6
4が白内障の実験モデルで効果があったという報告(In
vestigative Ophthalmology & Visual Science,3
2巻、533ページ、1991年)もあることから、カ
ルパインの阻害剤は白内障の治療薬になると考えられ
る。
【0009】炎症とのかかわりあいが深い好中球は、走
行化因子やホルボールエステルによる刺激に対して脱顆
粒やスーパーオキシドの産生で応答することが知られて
おり、これはプロテインキナーゼC(PKC)によって
媒介されていると考えられている。カルパインはこのP
KCを活性化する働きをしており、脱顆粒には促進的
に、スーパーオキシド産生には抑制的に作用していると
いう報告がある(Journal of Biological Chemistr
y,263巻、1915ページ、1988年)。また、
ラットのマクロファージにおけるカテプシンBの濃度
が、白血球や好中球の場合よりも30〜40倍高く、し
かも炎症マクロファージの酵素濃度の方が普通のマクロ
ファージより6倍高いと報告されている(Journal of
Biochemistry,98巻、87ページ、1985年)。
さらに最近、プレインターロイキン1βをインターロイ
キン1βに変換する酵素(インターロイキン1β変換酵
素)がシステインプロテアーゼであることが判明し(Na
ture,356巻、768ページ、1992年)、炎症の
発現にシステインプロテアーゼの活性化が重要な働きを
していることが明らかになった。これらのことから、シ
ステインプロテアーゼの阻害剤は、抗炎症剤として用い
ることができると考えられる。
【0010】I型アレルギー反応は、生体が抗原に感作
されることにより産生した免疫グロブリンE(IgE)
を介して進行する。システインプロテアーゼ阻害剤であ
るエスタチンAはIgEの産生を特異的に抑制し、Ig
Gの産生には影響を与えないと報告されている(The J
ournal of Antibiotics ,42巻、1362ページ、
1989年)。したがって、システインプロテアーゼ阻
害剤は、抗アレルギー剤として用いることができると考
えられる。
【0011】肝細胞が壊死する場合には、細胞膜の障害
によりCa2+の透過性が増して細胞内のCa2+濃度が高
まってカルパインが活性化されるために、その基質であ
る骨格蛋白等の分解が起きて細胞死にいたると考えられ
ている。したがって、カルパインの阻害剤は劇症肝炎の
治療薬として用いることができる。カテプシンB、カテ
プシンL等のカテプシン類は、破骨細胞内での骨コラー
ゲンの分解に関与している。副甲状腺ホルモンを投与し
て骨破壊を亢進させたラットに、カテプシン類の阻害剤
であるE−64、あるいはエスタチンAを投与すると、
血中カルシウム濃度およびヒドロキシプロリン濃度が低
下することが報告されている(Biochemical and Biop
hysical Research Communication,125巻、441
ページ、1984年、特開平2−218610号公
報)。したがって、カテプシン類の阻害剤は骨粗鬆症や
高カルシウム血症の治療薬になると考えられる。
【0012】カルパインの基質として、エストロゲン受
容体やアンドロゲン受容体等の性ホルモン受容体があ
る。カルパインはこれらの受容体を活性化させることが
知られており、カルパインの異常亢進は性ホルモン受容
体の異常活性化によると考えられる疾患、例えば乳癌、
前立腺癌、前立腺肥大等をひきおこすと言われている。
したがって、カルパインの阻害剤は上記の疾患の治療薬
になると考えられる。
【0013】細胞の癌化に伴い、表皮増殖因子(EG
F)受容体が活性化すると言われており、カルパインは
EGF受容体を基質としてこれを活性化することが知ら
れている。また、成人T細胞性ヒト白血病ウィルス(A
TLV/HTLV−1)に感染した細胞において、カル
パインが活性化されていたとの報告がある(生化学、5
7巻、1202ページ、1985年)。一方、カテプシ
ンBが癌の転移の重要な段階であるコラーゲン分解を促
進したり、あるいは直接コラーゲンを分解することや、
新生物細胞の原形質膜と関係が深いことなどから、癌の
転移のプロセスに大きく関与していると言われている。
(Tumor Progressionand Markers,47ページ、19
82年、Journal of Biological Chemistry,256
巻、8536ページ、1984年)。これらのことか
ら、システインプロテアーゼの阻害剤は、癌の増殖抑
制、転移予防に効果があると考えられる。
【0014】血小板が活性化されると凝集を起こし、血
栓の原因となる。カルパインの阻害剤であるE−64−
dが、トロンビンで惹起される血小板凝集を抑制したと
の報告がある(Thrombosis Research,57巻、847
ページ、1990年)。したがって、カルパインの阻害
剤は血小板凝集抑制剤として用いることができる。以上
述べてきたように、システインプロテアーゼの異常亢進
は種々の疾患の原因となり、またいくつかのシステイン
プロテアーゼ阻害剤は動物モデルなどで有効だと報告さ
れている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら既知の阻
害剤は、E−64 (Agricaltural andBiological Che
mistry,42巻、529ページ、1978年)、E−6
4−d(Journal of Biochemistry ,93巻、130
5ページ、1983年)、NCO−700 (特開昭58
−126879号公報)、エスタチンA、B(The Jou
rnal of Antibiotics ,42巻、1362ページ、1
989年)等のエポキシコハク酸誘導体あるいはペプチ
ドのクロロメチルケトン(Journal of Biochemistry
,99巻、173ページ、1986年)やアシルオキ
シメチルケトン(Biochemistry,30巻、4678ペー
ジ、1991年)に代表されるペプチドのα−置換ケト
ンなど、不可逆阻害剤がほとんどである。一般に不可逆
阻害剤は標的酵素以外の生体構成成分と非特異的に反応
しやすいために毒性が強いと言われており、臨床で用い
られた化合物は少ない。また、可逆阻害剤としてはロイ
ペプチン(The Journalof Antibiotics ,22巻、2
83ページ、1969年)、カルペプチン(Journalof
Enzyme Inhibition ,3巻、195ページ、1990
年)等のペプチジルアルデヒドが知られているが、化学
的な安定性、生体内での安定性、細胞膜の透過性などに
問題があると言われている。
【0016】一方、本発明の化合物に類似したラクトー
ル誘導体としては、下記式(II)(R5 はエステル化さ
れていてもよいカルボキシル基またはアシル基を、R6
はイソプロピル基、イソブチル基、またはベンジル基を
表し、R7 は水素原子またはアセチル基を表す)で表さ
れる化合物が報告されている(特開平8−104685
号公報)。
【0017】
【化2】
【0018】しかしながら、本発明の化合物は化合物
(II)のR5 に対応する基が置換されていてもよいアリ
ール基、または置換基を有していてもよい複素環である
点で化合物(II)とは構造が大きく異なる。
【0019】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、経
口吸収性、組織移行性、細胞膜透過性などに優れたシス
テインプロテアーゼの阻害剤について研究を進めた結
果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要
旨は下記一般式(I)
【0020】
【化3】
【0021】(上記一般式中、R1 は置換基を有してい
ても良いC6 〜C14のアリール基、または置換基を有し
ていても良い複素環残基を表し、R2 は水素原子、また
はC6〜C14のアリール基で置換されていても良いC1
〜C10のアルキル基を表し、R 3 は水素原子、またはR
4 −CO−(R4 はC1 〜C10のアルキル基を表す)を
表し、AはC1 〜C3 のアルキル基で置換されていても
良いC1 〜C3 のアルキレン基を表す)で示される含酸
素複素環誘導体もしくはその塩、またはその溶媒和物も
しくは水和物に存する。
【0022】また、本発明の別の態様によれば、上記の
含酸素複素環誘導体、その塩、それらの溶媒和物または
それらの水和物からなる医薬;上記の含酸素複素環誘導
体、その塩、それらの溶媒和物またはそれらの水和物及
び薬学的に許容される担体を含有してなる医薬組成物が
提供される。上記医薬及び医薬組成物は、ヒトを含む哺
乳類のシステインプロテアーゼの異常昂進に起因する疾
患及び/又は症状の治療及び/又は予防に有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0023】上記一般式(I)において、R1 で定義さ
れる置換基を有していてもよいアリール基としては、単
環式または縮合多環式の炭素数6〜14の芳香族炭化水
素環基などが挙げられ、置換基を有しても良い複素環残
基としては酸素原子、硫黄原子、窒素原子から選ばれる
ヘテロ原子を1〜4個有し、環を構成する総原子数が5
〜10の複素環残基などが挙げられる。
【0024】上記一般式(I)において、R1 で定義さ
れる置換を有しても良いアリール基の具体的な例として
はフェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げら
れ、また置換基を有しても良い複素環の具体的な例とし
てはフラン環、ジヒドロフラン環、テトラヒドロフラン
環、ピラン環、ジヒドロピラン環、テトラヒドロピラン
環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、クロメン
環、クロマン環、イソクロマン環、チオフェン環、ベン
ゾチオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン
環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン
環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、ト
リアゾール環、テトラゾール環、ピリジン環、ピリジン
オキシド環、ピペリジン環、ピラジン環、ピペラジン
環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イン
ドリジン環、インドール環、インドリン環、イソインド
ール環、イソインドリン環、インダゾール環、ベンゾイ
ミダゾール環、プリン環、キノリジン環、キノリン環、
イソキノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノ
キサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、プテリジン
環、オキサゾール環、オキサゾリジン環、イソキサゾー
ル環、イソキサゾリジン環、オキサジアゾール環、ベン
ゾオキサゾール環、ベンゾイソオキサゾール環、チアゾ
ール環、チアジリジン環、イソチアゾール環、イソチア
ゾリジン環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、
ベンゾイソチアゾール環、ジオキサン環、ジチアン環、
モルホリン環、チオモルホリン環、ピリダジノン環等が
挙げられる。
【0025】アリール基の好ましい例としては、例え
ば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。複素環
基の好ましい例としては例えば、2−ピリジル基、3−
ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピリミジニル基、4
−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、3−ピリダジ
ニル基、4−ピリダジニル基、2−ピラジニル基、2−
ピロリル基、3−ピロリル基、2−チエニル基、3−チ
エニル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、
5−イミダゾリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリ
ル基、イソチアゾリル基、イソキサゾリル基、2−チア
ゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、2−
オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリ
ル基、1,2,4−トリアゾール−3−イル基、1,
2,3−トリアゾール−4−イル基、テトラゾール−5
−イル基、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル
基、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル基、1,
2,4−チアジアゾール−3−イル基、1,2,4−チ
アジアゾール−5−イル基、ベンゾチアゾール−2−イ
ル基、ベンズオキサゾール−2−イル基、ベンズイミダ
ゾール−2−イル基、ベンズイソキサゾール−3−イル
基、ベンズイソチアゾール−3−イル基、ベンズイソチ
アゾール−3−イル−1,1−ジオキサイド基、インド
ール−3−イル基、1H−インダゾリル基、syn−ト
リアジニル基、as−トリアジニル基、キノリニル基、
イソキノリニル基、キノキサリニル基、シンノリニル
基、キナゾリニル基、ピリダゾニル基、インダゾニル基
などが挙げられる。
【0026】かかるアリール基または複素環残基はハロ
ゲン原子、C1 〜C10のアルキル基、C1 〜C10のアル
コキシ基、C1 〜C10のアルキルチオ基、C1 〜C10
アルキルスルフィニル基、C1 〜C10のアルキルスルホ
ニル基、C1 〜C4 のハロアルキル基、C1 〜C4 のハ
ロアルコキシ基、C2 〜C6 のアルコキシカルボニル
基、C2 〜C6 のジアルキルアミノ基、C2 〜C6 のア
ルキルカルボニルアミノ基、C1 〜C4 のアルキルスル
ホニルアミノ基、C6 〜C14の芳香族炭化水素環基、シ
アノ基、及びニトロ基の中から選ばれる1以上の置換基
を有していても良い。上記のハロゲン原子としては、フ
ッ素原子、塩素原子、又は臭素原子などが挙げられ、C
1 〜C10のアルキル基、C1 〜C10のアルコキシ基、C
1 〜C10のアルキルチオ基、C1 〜C10のアルキルスル
フィニル基、及びC1 〜C10のアルキルスルホニル基に
おけるアルキル鎖部分としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル
基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペン
チル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オ
クチル基、ノニル基、又はデシル基などの直鎖状もしく
は分岐状のアルキル基が挙げられ、上記のC1 〜C4
ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペン
タフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、又は
ノナフルオロブチル基などが挙げられ、上記のC1 〜C
4 のハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ
基、ジフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロ
エトキシ基、又は1,1,2,2−テトラフルオロエト
キシ基などが挙げられ、C2 〜C6 のアルコキシカルボ
ニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカ
ルボニル基、ブトキシカルボニル基、又はペンチルオキ
シカルボニル基などが挙げられ、C2 〜C6 のジアルキ
ルアミノ基としてはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、又はジプロピルアミノ基などが挙げられ、上記のC
6 〜C14の芳香族炭化水素環基としては、例えば、フェ
ニル基、ナフチル基などが挙げられる。
【0027】R2 で定義されるC1 〜C10のアルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネ
オペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、イ
ソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、又
はデシル基等が挙げられ、かかるアルキル基は、フェニ
ル基、又はナフチル基等のC6 〜C14のアリール基で置
換されていてもよい。特に好ましい基としては、イソブ
チル基が挙げられる。R4 で定義されるC1 〜C10のア
ルキル基としては、R2 で定義したものと同様の基が挙
げられる。特に好ましい基としてはメチル基が挙げられ
る。
【0028】Aで定義されるC1 〜C3 のアルキレン基
としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基が挙
げられ、かかるアルキレン基は、メチル基、エチル基、
プロピル基等のC1 〜C3 のアルキル基を1〜2個有し
ていてもよい。Aは好ましくはC1 〜C3 のアルキル基
で置換されていてもよいエチレン基であり、更に好まし
くはエチレン基である。
【0029】上記一般式(I)で表される本発明の含酸
素複素環誘導体は、薬学的に許容される塩を形成するこ
とができる。かかる塩の具体例としては、酸性残基に対
してはリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネ
シウム塩、カルシウム塩等の金属塩、またはアンモニウ
ム塩、メチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム
塩、トリメチルアンモニウム塩、ジシクロヘキシルアン
モニウム塩等のアンモニウム塩を形成することができ、
塩基性基が存在する場合には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸
塩、硝酸塩、リン酸塩等の鉱酸塩、あるいはメタンスル
ホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホ
ン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、フマール
酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、シュウ酸塩、コハク
酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、マンデル酸塩、ケイ皮
酸塩、乳酸塩等の有機酸塩を形成することができる。ま
た、上記一般式(I)で表される本発明の含酸素複素環
誘導体は、溶媒和物もしくは水和物として存在すること
もできる。
【0030】上記一般式(I)で表される本発明の含酸
素複素環誘導体に存在する不斉炭素の立体化学について
は、それぞれ独立して(R)体、(S)体、あるいは
(RS)体をとることができる。上記一般式(I)で表
される本発明の含酸素複素環誘導体において、R3 が水
素原子の場合の下記一般式(III)(式中、R1 、R2
およびAはすでに定義した通りである。)の化合物は、
特に溶液中では下記一般式(IV)(式中、R1 、R2
およびAはすでに定義した通りである。)で示されるヒ
ドロキシアルデヒド誘導体との平衡が存在する。このこ
とは、次の実験結果により説明できる。NMRの測定結
果は下記一般式(III)の構造を支持しているが、使用す
る溶媒の種類によって、下記一般式(III)のラクトール
環上の水酸基が結合した炭素原子の立体化学の比率が違
うことが、化合物(III)の立体異性体の比率の違いとし
て観察されている。この異性体の比率の違いは、下記の
平衡が存在するために生じると考えられる。
【0031】
【化4】
【0032】上記一般式(I)で表される本発明の含酸
素複素環誘導体の具体的な例としては、R3 が水素原子
の場合は下記表−1及び表−3に示す化合物が、R3
水素原子ではない場合は下記表−2及び表−4に示す化
合物が挙げられる。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】
【表9】
【0042】
【表10】
【0043】
【表11】
【0044】
【表12】
【0045】
【表13】
【0046】
【表14】
【0047】
【表15】
【0048】
【表16】
【0049】
【表17】
【0050】
【表18】
【0051】
【表19】
【0052】
【表20】
【0053】
【表21】
【0054】
【表22】
【0055】
【表23】
【0056】
【表24】
【0057】
【表25】
【0058】
【表26】
【0059】
【表27】
【0060】
【表28】
【0061】
【表29】
【0062】
【表30】
【0063】
【表31】
【0064】
【表32】
【0065】
【表33】
【0066】
【表34】
【0067】
【表35】
【0068】
【表36】
【0069】
【表37】
【0070】
【表38】
【0071】
【表39】
【0072】
【表40】
【0073】
【表41】
【0074】
【表42】
【0075】
【表43】
【0076】
【表44】
【0077】
【表45】
【0078】
【表46】
【0079】
【表47】
【0080】
【表48】
【0081】
【表49】
【0082】
【表50】
【0083】
【表51】
【0084】
【表52】
【0085】
【表53】
【0086】
【表54】
【0087】
【表55】
【0088】
【表56】
【0089】
【表57】
【0090】
【表58】
【0091】
【表59】
【0092】
【表60】
【0093】
【表61】
【0094】
【表62】
【0095】
【表63】
【0096】
【表64】
【0097】
【表65】
【0098】
【表66】
【0099】
【表67】
【0100】
【表68】
【0101】
【表69】
【0102】
【表70】
【0103】一般式(I)で表される化合物のうち、本
発明の医薬の有効成分に特に好適な化合物として、 (1)R1 がフェニル基、またはチオフェン環、ピラゾ
ール環、トリアゾール環、テトラゾール環、ピリジン
環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリミジノン環、ピリ
ダジン環、ピリダジノン環、トリアジン環、インドール
環、インダゾール環、キノリン環、イソキノリン環、フ
タラジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、オキサゾ
ール環、イソオキサゾール環、オキサジアゾール環、ベ
ンゾオキサゾール環、ベンゾイソオキサゾール環、チア
ゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ベン
ゾチアゾール環、ベンゾイソチアゾール環及びベンゾイ
ソチアゾール−1,1−ジオキサイドから選ばれる複素
環残基(但し、これらのフェニル基または複素環残基
は、C1 〜C10のアルキル基、C1 〜C10のアルコキシ
基、C1 〜C10のアルキルチオ基、C1 〜C10のアルキ
ルスルホニル基、フェニル基、ハロゲン原子、C1 〜C
4 のハロアルキル基、ニトロ基、シアノ基、C2 〜C6
のジアルキルアミノ基、C2 〜C6 のアルキルカルボニ
ルアミノ基及びC1〜C4 のアルキルスルホニルアミノ
基から選ばれる基で置換されていてもよい)であり、R
2 が水素原子、またはフェニル基で置換されていてもよ
いC1 〜C4のアルキル基であり、R3 が水素原子また
はR4 −CO−(R4 はC1 〜C4 のアルキル基を表
す)であり、AがC1 〜C3 のアルキル基で置換されて
いてもよいC1 〜C3 のアルキレン基である化合物;
【0104】(2)上記化合物(1)において、R1
フェニル基、またはピリジン環、ピリミジン環、トリア
ジン環、テトラゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベン
ゾイソオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイ
ソチアゾール環、ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオ
キサイド及びキノキサリン環から選ばれる複素環残基
(但し、これらのフェニル基または複素環残基は、C1
〜C10のアルキル基、C1〜C10のアルコキシ基、C1
〜C10のアルキルチオ基、C1 〜C10のアルキルスルホ
ニル基、フェニル基、ハロゲン原子、C1 〜C4 のハロ
アルキル基、ニトロ基、シアノ基、C2 〜C6 のジアル
キルアミノ基、C2 〜C6 のアルキルカルボニルアミノ
基及びC1 〜C4 のスルホニルアミノ基から選ばれる基
で置換されていてもよい)である化合物;
【0105】(3)上記化合物(1)または(2)にお
いて、R1 で表されるフェニル基または複素環残基が、
1 〜C4 のアルキル基、C1 〜C4 のアルコキシ基、
1 〜C4 のアルキルチオ基、C1 〜C4 のアルキルス
ルホニル基、フェニル基、ハロゲン原子、C1 〜C4
ハロアルキル基、ニトロ基、シアノ基、ジメチルアミノ
基、アセチルアミノ基及びメチルスルホニルアミノ基か
ら選ばれる置換基を有するか、または無置換である化合
物;
【0106】(4)R1 がC1 〜C4 のアルキル基、C
1 〜C4 のアルコキシ基、ハロゲン原子、トリフルオロ
メチル基、フェニル基、ニトロ基、ジメチルアミノ基、
アセチルアミノ基、メチルスルホニルアミノ基及びメチ
ルスルホニル基から選ばれる基で置換されていてもよい
フェニル基、ピリミジニル基、テトラゾリル基またはベ
ンゾオキサゾリル基であり、R2 がイソブチル基であ
り、R3 が水素原子またはR4 −CO−(R4 はC1
4 のアルキル基を表す)であり、Aがエチレン基であ
る化合物を挙げることができる。もっとも、本発明の医
薬の有効成分は上記に具体的に示した化合物に限定され
ることは無い。
【0107】
【発明の実施の形態】次に本発明の化合物の製造法につ
いて説明する。上記一般式(I)で表される含酸素複素
環誘導体は、例えば次のような方法で製造することがで
きる。
【0108】製造法1
【0109】
【化5】
【0110】(上記一般式において、R1 、R2 は既に
定義したとおりであり、Xはハロゲン原子、トリクロロ
メチル基、メチルチオ基またはメチルスルホニル基を表
し、Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を表わ
す。) 上記一般式(V)で表わされる化合物と、一般式(VI)
で表わされるアミノ酸塩とを、酢酸エチル、塩化メチレ
ン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、またはN−メチルピロリドン等の溶媒中
で反応させると、上記一般式(VII)で表わされるアミノ
酸誘導体を得ることが出来る。
【0111】製造法2
【0112】
【化6】
【0113】(上記一般式において、R1 、R2 、およ
びAは既に定義したとおりである。) 特許記載の方法(特開平9−169752号公報)と同
様の操作で、上記一般式(VII)で表わされるアミノ酸誘
導体と一般式(VIII)で表わされるアミノラクトン誘導
体とを反応させることにより製造できる上記一般式(I
X)で表わされるラクトン誘導体を、塩化メチレン、ト
ルエン、ヘプタン、またはテトラヒドロフラン等の溶媒
に溶かし、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ホ
ウ素ナトリウム/塩化セリウム等の還元剤で処理すると
上記一般式(III)で表される含酸素複素環誘導体を得る
ことができる。
【0114】製造法3
【0115】
【化7】
【0116】(上記一般式において、R1 、R2
4 、およびAは既に定義した通りである) 製造法2により製造した含酸素複素環誘導体を、塩化メ
チレン、1,2−ジクロロエタン、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、酢酸
エチル、アセトニトリル、またはトルエン等の有機溶媒
に溶解し、ピリジン、トリエチルアミン、または4−ジ
メチルアミノピリジン等の塩基の存在下、上記一般式
(R4 CO)2 Oで表わされる酸無水物を反応させる
と、上記式(X)で表わされる含酸素複素環誘導体を得
ることができる。この反応は、無溶媒で行なうこともで
きる。
【0117】かくして得られた本発明の含酸素複素環誘
導体のうち、R3 が水素原子の化合物(III)は、システ
インプロテアーゼに対して強い阻害活性を示す。また、
3がR4 −CO−(R4 はC1 〜C10のアルキル基を
表わす)の化合物(X)は、システインプロテアーゼに
対して強い阻害活性を示す含酸素複素環誘導体(III)の
プロドラッグとして用いることができる。すなわち、化
合物(X)を経口投与すると、腸管等から吸収された
後、生体内の酵素などの働きによりすみやかに活性本体
である含酸素複素環誘導体(III)が遊離されてくる。
【0118】
【化8】
【0119】かかる本発明化合物を臨床に応用するに際
し、治療上有効な成分の担体成分に対する割合は、1重
量%から90重量%の間で変動されうる。例えば、本発
明の化合物は顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟
カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤または液剤等の
剤形にして経口投与してもよいし、注射剤として静脈内
投与、筋肉内投与または皮下投与してもよい。また、坐
剤として用いることもできる。また、注射用の粉末にし
て用事調製して使用してもよい。経口、経腸、非経口に
適した医薬用の有機または無機の、固体又は液体の担体
もしくは希釈剤を本発明薬剤を調製するために用いるこ
とができる。固体製剤を製造する際に用いられる賦形剤
としては、例えば乳糖、蔗糖、デンプン、タルク、セル
ロース、デキストリン、カオリン、炭酸カルシウム等が
用いられる。経口投与のための液体製剤、すなわち乳
剤、シロップ剤、懸濁剤、液剤等は、一般的に用いられ
る不活性な希釈剤、例えば水または植物油等を含む。こ
の製剤は、不活性な希釈剤以外に補助剤、例えば湿潤
剤、懸濁補助剤、甘味剤、芳香剤、着色剤又は保存剤等
を含むことができる。液体製剤にしてゼラチンのような
吸収されうる物質のカプセル中に含ませてもよい。非経
口投与の製剤、すなわち注射剤、坐剤等の製造に用いら
れる溶剤または懸濁剤としては、例えば水、プロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコ
ール、オレイン酸エチル、レシチン等が挙げられる。坐
剤に用いられる基剤としては、例えばカカオ脂、乳化カ
カオ脂、ラウリン脂、ウィテップゾール等が挙げられ
る。製剤の調製方法は常法によればよい。
【0120】臨床投与量は、経口投与により用いられる
場合には、成人に対し本発明の化合物として、一般には
一日量0.01〜1000mgであるが、年令、病態、
症状により適宜増減することがさらに好ましい。前記一
日量の本発明薬剤は、一日に一回、又は適当な間隔をお
いて一日に2もしくは3回に分けて投与してもよいし、
間欠投与してもよい。また、注射剤として用いる場合に
は、成人に対し本発明の化合物として、一日量0.00
1〜100mgを連続投与又は間欠投与することが望ま
しい。
【0121】
【実施例】以下、参考例および実施例により詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0122】参考例1 N−(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)−
(S)−ロイシン(式(VII )においてR1 が4,6−
ジメトキシ−2−ピリミジニル基、R2 がイソブチル基
である化合物)の製造 4,6−ジメトキシ−2−メタンスルホニルピリミジン
4.36g(20.0mmol)をDMF50mlに溶
解し、L−ロイシンナトリウム塩3.37g(22.0
mmol)と炭酸カリウム3.04g(22.0mmo
l)を加えて、80〜90℃で3時間撹拌した。反応終
了後、反応液を氷水100mlに加えて均一になるまで
撹拌した後、酢酸エチル100mlで抽出して、酢酸エ
チル層は廃棄した。水層を1規定塩酸水を用いてpHを
約4に調整した後、酢酸エチル200mlで2回抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥してからこれを濾過した。濾液を濃縮し、得られ
た残渣にヘキサン100mlおよびジエチルエーテル5
0mlを加え撹拌し生成した結晶を濾取し表題の化合物
4.06g(収率75%)を得た。
【0123】融点:112−114℃ IR(KBr,cm-1):3318,2961,172
3,1591,1373. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.96(d,J=
6.5Hz,3H),0.98(d,J=6.5Hz,
3H),1.65−1.85(m,3H),3.83
(s,6H),4.50−4.58(m,1H),5.
45(s,1H),5.77(d,J=7.1Hz,1
H).
【0124】参考例2 (S)−3−{(S)−2−(4,6−ジメトキシ−2
−ピリミジニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}
−2−テトラヒドロフラノン(式(IX)においてR1
4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル基、R2 がイソ
ブチル基、Aがエチレン基である化合物)の製造 参考例1で得た化合物3.91g(14.5mmol)
とN−ヒドロキシコハク酸イミド1.67g(14.5
mmol)をテトラヒドロフラン60mlに溶解し、氷
冷下、ジシクロヘキシルカルボジイミド3.00g(1
4.5mmol)をテトラヒドロフラン10mlの溶液
として加えた後、室温に戻し20時間撹拌した。析出し
た固体を濾過して除き、濾液を濃縮してN−(4,6−
ジメトキシ−2−ピリミジニル)−(S)−ロイシンの
コハク酸イミドエステルを得た。これをジメチルホルム
アミド80mlに溶解し、氷冷下L−ホモセリンラクト
ン塩酸塩2.20g(16.0mmol)およびトリエ
チルアミン4.25ml(30.5mmol)を加え
た。反応液を氷冷下1時間撹拌した後さらに室温で4時
間撹拌した。反応終了後反応液に氷水60mlを加え、
1規定塩酸を用いてpHを約4に調製し、酢酸エチル2
50mlで抽出した。抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水
で順次洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥してからこれ
を濾過した。濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:50%ヘキサン
含有酢酸エチル)で精製し、さらに酢酸エチル50ml
およびヘキサン150mlで結晶化を行なって結晶を濾
取し表題の化合物3.91g(収率76.4%)を得
た。
【0125】融点:131−133℃ IR(KBr,cm-1):3449,3310,177
3,1657,1588,1196,1161. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.94(d,J=
6.2Hz,3H),0.98(d,J=6.2Hz,
3H),1.60−1.66(m,2H),1.75−
1.85(m,2H),2.05−2.17(m,1
H),2.75−2.82(m,1H),3.85
(s,6H),4.22−4.31(m,1H),4.
41−4.53(m,3H),5.04(d,J=6.
8Hz,1H),5.49(s,1H),6.96
(d,J=5.9Hz,1H).
【0126】実施例1 (3S)−3−{(S)−2−(4,6−ジメトキシ−
2−ピリミジニル)アミノ−4−メチルバレリルアミ
ノ}−2−テトラヒドロフラノール(表1の化合物番号
40)の製造 参考例2で得られた化合物3.01g(8.54mmo
l)を塩化メチレン45mlに溶解し、−78℃に冷却
した。つぎに反応液に0.95mol/lの水素化ジイ
ソブチルアルミニウムのヘキサン溶液27.0ml(2
5.6mmol)を加えた。3時間後反応液に水60m
lおよび塩化メチレン150mlを加え、室温に戻した
後、1規定塩酸水を用いて水層のpHを約4に調製し
た。これを良く撹拌後分液し、塩化メチレン溶液を飽和
食塩水で洗浄後硫酸ナトリウムで乾燥してからこれを濾
過した。濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒:50%ヘキサン含有
酢酸エチル)で精製し、表題の化合物1.60g(収率
52.9%)を得た。
【0127】IR(KBr,cm-1):3328,29
57,1657,1591,1537,1458,14
22. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.92−0.99
(m,6H),1.55−1.70(m,1H),1.
70−1.83(m,3H),2.24−2.38
(m,0.63H),2.40−2.52(m,0.3
7H),3.84(s,6H),3.81−3.94
(m,1H),4.06−4.16(m,1H),4.
30−4.50(m,2H),5.22(brs,0.
37H),5.30(m,0.63H),5.47
(s,0.63H),5.48(s,0.37H),
6.73(d,J=7.4Hz,0.37H),6.8
2(d,J=8.3Hz,0.63H).
【0128】実施例2 (2S,3S)−2−アセトキシ−3−{(S)−2−
(4,6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)アミノ−4
−メチルバレリルアミノ}−テトラヒドロフラン(表2
の化合物番号300)の製造 実施例1で得られた化合物1.55g(4.37mmo
l)を塩化メチレン22mlに溶かし、氷冷下無水酢酸
0.43ml(4.6mmol)と4−ジメチルアミノ
ピリジンを加えた。反応液を室温にして1時間撹拌した
後、塩化メチレン50mlで希釈した。ここに0.5規
定塩酸水10mlを加えて撹拌した後、分液した。得ら
れた塩化メチレン溶液を飽和重曹水、飽和食塩水で順次
洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥してからこれを濾過し
た。濾液を濃縮し、得られた残渣に酢酸エチル5mlお
よびヘキサン14mlを加え撹拌し生成した結晶を濾取
し表題の化合物590mg(収率34%)を得た。
【0129】融点:140−141℃ IR(KBr,cm-1):3333,2957,287
0,1752,1644,1584. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.94(d,J=
6.3Hz,3H),0.99(d,J=6.3Hz,
3H),1.55−1.64(m,1H),1.72−
1.88(m,2H),2.25−2.32(m,1
H),3.83(s,6H),3.94(q,J=9.
0Hz,1H),4.10(td,J=2.8Hz,
9.0Hz,9.0Hz,1H),4.34−4.65
(m,1H),4.62−4.74(m,1H),5.
49(s,1H),6.07(d,J=4.5Hz,1
H),6.55(d,J=8.9Hz,1H). 参考例1、参考例2、実施例1および実施例2と同様の
方法により、実施例3から実施例26の化合物を製造し
た。以下、その物性値を記す。
【0130】実施例3 (3S)−3−{(S)−2−(4,6−ジエトキシ−
2−ピリミジニル)アミノ−4−メチルバレリルアミ
ノ}−2−テトラヒドロフラノール(表1の化合物番号
41)の製造 IR(KBr,cm-1):3329,2957,165
5,1587,1178. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.91−0.98
(m,6H),1.31−1.37(m,4H),1.
50−1.85(m,4H),2.24−2.36
(m,0.64H),2.40−2.55(m,0.3
6H),3.80−3.96(m,1H),4.04−
4.48(m,7H),5.20−5.40(m,1.
64H),5.39−5.44(m,0.36H),
5.41(s,0.64H),5.42(s,0.36
H),6.77(d,J=8.1Hz,0.36H),
6.82(d,J=8.1Hz,0.64H).
【0131】実施例4 (3S)−3−{(S)−2−(4−クロロ−6−メト
キシ−2−ピリミジニル)アミノ−4−メチルバレリル
アミノ}−2−テトラヒドロフラノール(表1の化合物
番号42)の製造 IR(KBr,cm-1):3409,2957,165
5,1580. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.94−0.98
(m,6H),1.55−1.65(m,1H),1.
65−1.88(m,3H),2.25−2.38
(m,0.6H),2.40−2.55(m,0.4
H),3.82−3.90(m,0.6H),3.88
(s,3H),3.90−3.98(m,0.4H),
4.08−4.18(m,1H),4.32−4.46
(m,2H),5.25(d,J=2.4Hz,0.4
H),5.32(dd,J=3.3Hz,4.2Hz,
0.6H),6.10(s,0.6H),6.11
(s,0.4H),6.60(d,J=7.4Hz,
0.4H),6.68(d,J=8.0Hz,0.6
H).
【0132】実施例5 (3S)−3−{(S)−2−(2−メタンスルホニル
−4−メトキシ−6−ピリミジニル)アミノ−4−メチ
ルバレリルアミノ}−2−テトラヒドロフラノール(表
1の化合物番号46)の製造 IR(KBr,cm-1):3368,2959,173
6,1659,1584,1313,1149. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.93−1.00
(m,6H),1.64−1.85(m,4H),2.
22−2.35(m,0.6H),2.35−2.50
(m,0.4H),3.11(s,1.2H),3.1
3(s,11.8H),3.80−3.90(m,1
H),3.95(s,3H),4.06−4.15
(m,1H),4.28−4.45(m,2H),5.
22(d,J=2.2Hz,0.4H),5.27
(t,J=4.3Hz,0.6H),5.65(br
s,1H),6.37(brs,0.4H),6.57
(d,J=8.1Hz,0.6H),6.72(s,
0.6H),6.74(s,0.4H).
【0133】実施例6 (3S)−3−{2−(4−ジメチルアミノ−6−メト
キシ−2−ピリミジニル)アミノ−4−メチルバレリル
アミノ}−2−テトラヒドロフラノール(表1の化合物
番号43)の製造 IR(KBr,cm-1):3350,2955,165
5,1597,1572. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.91−0.98
(m,6H),1.50−1.86(m,4H),2.
20−2.35(m,0.6H),2.35−2.50
(m,0.4H),3.00(s,6H),3.81
(s,3H),3.80−3.95(m,1H),4.
02−4.10(m,1H),4.25−4.45
(m,2H),4.96(d,J=6.5Hz,0.3
H),5.02(d,J=6.5Hz,0.4H),
5.12(d,J=6.5Hz,0.3Hz),5.2
0(s,1H),5.18−5.20(m,0.4
H),5.27−5.30(m,0.6H),6.90
−6.96(m,1H).
【0134】実施例7 (3S)−3−{(S)−2−(2−ニトロ−4−トリ
フルオロメチルフェニル)アミノ−4−メチルバレリル
アミノ}−2−テトラヒドロフラノール(表1の化合物
番号23)の製造 融点:166−170.5℃ IR(KBr,cm-1):3283,2957,165
7,1597,1541,1368. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.89−1.00
(m,3H),1.00−1.10(m,3H),1.
69−1.98(m,4H),2.29−2.54
(m,1H),3.82−4.13(m,3H),4.
30−4.46(m,1H),5.07−5.11
(m,0.3H),5.17−5.22(m,0.7
H),6.11(d,0.3H,J=8.0Hz),
6.58(d,0.7H,J=8.7Hz),6.81
−6.92(m,1H),7.59−7.71(m,1
H),8.27(d,0.3H,J=4.8Hz),
8.34(d,0.7H,J=5.4Hz),8.51
(bs,1H).
【0135】実施例8 (2S,3S)−2−アセトキシ−3−{(S)−2−
(2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフェニル)アミ
ノ−4−メチルバレリルアミノ}−2−テトラヒドロフ
ラン(表2の化合物番号283)の製造 融点:140−141℃ IR(KBr,cm-1):3374,1746,165
7,1578,1539,1364. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.94(d,3
H,J=6.0Hz),1.04(d,3H,J=6.
0Hz),1.56(s,3H),1.72−1.99
(m,4H),2.28−2.40(m,1H),3.
89−4.13(m,3H),4.57−4.72
(m,1H),6.07(d,1H,J=4.8H
z),6.31(d,1H,J=9.0Hz),6.7
9(d,1H,J=8.7Hz),7.68(dd,1
H,J=8.7Hz,2.1Hz),8.27(d,1
H,J=4.8Hz),8.51(d,1H,J=2.
1Hz).
【0136】実施例9 (3S)−3−{(S)−2−(4,6−ジメチル−2
−ピリミジニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}
−2−テトラヒドロフラノール(表1の化合物番号3
9)の製造 融点:40.8−48.3℃ IR(KBr,cm-1):3335,2957,165
9,1591,1570,1458. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.84−1.02
(m,6H),1.53−1.67(m,1H),1.
70−1.95(m,2H),2.00−2.09
(m,1H),2.17−2.30(m,6H),2.
31−2.39(m,1H),3.75−3.95
(m,1H),4.00−4.17(m,1H),4.
20−4.63(m,2H),5.15(d,0.2
H,J=3.3Hz),5.20−5.35(m,1.
8H),6.36(d,1H,J=5.4Hz),6.
92−6.97(m,0.2H),7.01−7.08
(m,0.8H).
【0137】実施例10 (3S)−3−{(S)−2−(2−ベンズオキサゾリ
ル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2−テトラ
ヒドロフラノール(表1の化合物番号74)の製造 融点:105−110℃ IR(KBr,cm-1):3275,2959,164
4,1586,1555. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.97(d,3
H,J=6.0Hz),1.00(d,3H,J=6.
0Hz),1.60−2.00(m,4H),2.21
−2.48(m,1H),3.81−4.00(m,1
H),4.05−4.22(m,1H),4.24−
4.58(m,2H),5.33(s,0.15H),
5.50(d,0.85H,J=4.5Hz),6.0
3−6.21(m,1H),6.93−7.08(m,
1H),7.09−7.40(m,3H),7.49
(d,1H,J=7.5Hz).
【0138】実施例11 (2S,3S)−2−アセトキシ−3−{(S)−2−
(2−ベンズオキサゾリル)アミノ−4−メチルバレリ
ルアミノ}−2−テトラヒドロフラン(表2の化合物番
号334)の製造 融点:206.7−208.1℃ IR(KBr,cm-1):3216,3038,295
9,1753,1660,1587. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.85−1.02
(m,6H),1.60−1.91(m,4H),1.
95(s,3H),2.23−2.35(m,1H),
3.87−3.98(m,1H),4.05−4.17
(m,1H),4.32−4.45(m,1H),4.
55−4.64(m,1H),5.77(d,1H,J
=7.6Hz),6.17(d,1H,J=1.9H
z),6.73(d,1H,J=8.5Hz),7.0
8(dd,1H,J=7.3 and 7.3Hz),
7.18(dd,1H,J=7.3 and 7.3H
z),7.25(d,1H,J=7.3Hz),7.3
5(d,1H,J=7.3Hz).
【0139】実施例12 (3S)−3−{(S)−2−(1−フェニル−1H−
テトラゾリル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−
2−テトラヒドロフラノール(表1の化合物番号64)
の製造 融点:73−76℃ IR(KBr,cm-1):3287,2959,178
2,1659,1604. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.80−1.02
(m,6H),1.55−1.82(m,3H),1.
87−1.94(m,1H),2.20−2.29
(m,1H),3.75−3.85(m,0.5H),
3.93−4.19(m,1.5H),4.24−4.
34(m,1H),4.52−4.64(m,1H),
5.09−5.16(bs,0.5H),5.20
(d,0.5H,J=8.2Hz),5.27(d,1
H,J=7.0Hz),7.07(d,1H,J=7.
0Hz),7.40−7.65(m,5H).
【0140】実施例13 (3S)−3−{(S)−2−(4−ブロモ−2−ニト
ロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2
−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号625)
の製造 融点:149−160℃ IR(KBr,cm-1):3362,2955,164
7,1616,1505,1346,1265. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.90−0.94
(m,3H),1.01−1.04(m,3H),1.
73−1.86(m,4H),2.20−2.42
(m,1H),2.60−2.80(m,1H),3.
85−3.94(m,2H),4.05−4.10
(m,1H),4.21−4.39(m,1H),5.
07(d,J=2.7Hz,0.3H),5.19(d
d,J=4.5,3.0Hz,0.7H),6.22−
6.30(m,0.3H),6.62−6.71(m,
1.7H),7.50−7.58(m,1H),7.9
5−8.10(m,1H),8.35−8.37(m,
1H).
【0141】実施例14 (3S)−3−{(S)−2−(2−メチル−4−ニト
ロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2
−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号626)
の製造 IR(KBr,cm-1):3389,2957,165
5,1591,1527,1497,1325,129
4. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.92−0.96
(m,3H),1.01−1.05(m,3H),1.
65−2.05(m,4H),2.27(s,3H),
2.25−2.54(m,1H),2.92(bs,1
H),3.85−3.95(m,2H),4.08−
4.14(m,1H),4.28−4.52(m,2
H),5.11−5.13(m,0.3H),5.20
−5.23(m,0.7H),6.27(d,J=7.
8Hz,0.3H),6.45−6.51(m,1
H),6.69(d,J=8.1Hz,0.7H),
8.00−8.05(m,2H).
【0142】実施例15 (3S)−3−{(S)−2−(4,5−ジクロロ−2
−ニトロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミ
ノ}−2−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号
627)の製造 融点:187−195℃ IR(KBr,cm-1):3385,2955,164
5,1618,1560,1485,1248,122
6. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.91−0.95
(m,3H),1.00−1.04(m,3H),1.
60−1.95(m,4H),2.22−2.52
(m,1H),2.66(d,J=2.7Hz,1
H),3.82−3.97(m,2H),4.05−
4.11(m,1H),4.32−4.42(m,1
H),5.12−5.14(m,0.3H),5.25
−5.28(m,0.7H),6.18(d,J=7.
8Hz,0.3H),6.61(d,J=7.8Hz,
0.7H),7.98−8.07(m,1H),8.3
2(s,0.7H),8.33(s,0.3H).
【0143】実施例16 (3S)−3−{(S)−2−(4−ニトロフェニル)
アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2−テトラヒド
ロフラノール(表1の化合物番号21)の製造 IR(KBr,cm-1):3339,2957,165
5,1601,1530,1505,1478 . 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.92−0.95
(m,3H),1.00−1.02(m,3H),1.
63−1.84(m,4H),2.25−2.54
(m,1H),3.19(d,J=2.8Hz,0.5
H),3.24(d,J=2.8Hz,0.5H),
3.82−3.95(m,2H),4.10(m,1
H),4.37(m,1H),4.73(d,J=5.
3Hz,0.5H),4.81(d,J=5.7Hz,
0.5H),5.10(d,J=2.6Hz,0.5
H),5.22(m,0.5H),6.36(d,J=
7.8Hz,0.5H),6.74(d,J=8.1H
z,0.5H),6.58(d,J=9.3Hz,1
H),6.59(d,J=9.2Hz,0.5H),
8.08(d,J=9.3Hz,1H),8.09
(d,J=9.2Hz,0.5H).
【0144】実施例17 (3S)−3−{(S)−2−(2−ニトロフェニル)
アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2−テトラヒド
ロフラノール(表1の化合物番号22)の製造融点:1
40−142℃ IR(KBr,cm-1):3382,3299,295
7,1649,1620,1512. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.91−0.94
(m,3H),1.00−1.04(m,3H),1.
75−1.92(m,4H),2.32(m,1H),
2.48(brs,0.85H),2.60(brs,
0.15H),3.82−3.97(m,2H),4.
10(m,1H),4.41(m,1H),5.07
(m,0.15H),5.16(m,0.85H),
6.70−6.82(m,3H),7.46(t,J=
8.5Hz,1H),8.01(d,J=4.5Hz,
0.15H),8.08(d,J=4.5Hz,0.8
5H),8.21(d,J=8.5Hz,1H).
【0145】実施例18 (2S,3S)−2−アセトキシ−3−{(S)−2−
(2−ニトロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルア
ミノ}−2−テトラヒドロフラン(表2の化合物番号2
82)の製造 IR(KBr,cm-1):3383,2959,175
2,1655,1618,1507. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.92(d,J=
6.0Hz,3H),1.03(d,J=6.0Hz,
3H),1.47(s,3H),1.75−1.98
(m,4H),2.30(m,1H),3.90−3.
98(m,2H),4.11(m,1H),4.69
(m,1H),6.01(d,J=4.7Hz,0.1
5H),6.53(d,J=9.3Hz,1H),6.
66(d,J=8.2Hz,1H),6.84(t,J
=8.2Hz,1H),7.48(t,J=7.1H
z,1H),8.05(d,J=4.3Hz,1H),
8.22(d,J=8.3Hz,1H).
【0146】実施例19 (3S)−3−{(S)−2−(4−フルオロ−2−ニ
トロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−
2−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号62
1)の製造 融点:120−124℃ IR(KBr,cm-1):3385,1649,158
6,1533,1240. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.90−0.93
(m,3H),1.01−1.03(m,3H),1.
60−1.90(m,4H),2.33(m,0.7
H),2.45(m,0.3H),2.91(d,J=
2.9Hz,0.7H),2.99(d,J=2.9H
z,0.3H),3.82−3.92(m,2H),
4.07(m,1H),4.36(m,1H),5.0
7(m,0.3H),5.18(m,0.7H),6.
35(d,J=8.3Hz,0.3H),6.68−
6.76(m,1.7H),7.27(m,1H),
7.88−7.97(m,2H).
【0147】実施例20 (3S)−3−{(S)−2−(4−メチル−2−ニト
ロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2
−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号622)
の製造 融点:114−116℃ IR(KBr,cm-1):3428,1649,152
8,1348. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.89−0.91
(m,3H),1.00−1.02(m,3H),1.
70−1.89(m,4H),2.29(s,1.5
H),2.30(s,1.5H),2.25−2.50
(m,1H),2.66(d,J=2.4Hz,0.5
H),2.79(d,J=2.4Hz,0.5H),
3.84−3.94(m,2H),4.07(m,1
H),4.35(m,1H),5.07(m,0.5
H),5.17(m,0.5H),6.41(d,J=
8.0Hz,0.5H),6.62(d,J=8.6H
z,0.5H),6.66(d,J=8.6Hz,0.
5H),6.81(d,J=8.0Hz,0.5H),
7.26−7.32(m,1H),7.88(d,J=
4.0Hz,0.5H),7.95(d,J=4.0H
z,0.5H),8.01(brs,1H).
【0148】実施例21 (3S)−3−{(S)−2−(3−メチル−4−ニト
ロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2
−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号632)
の製造 IR(KBr,cm-1):3343,2959,161
0,1586,1532,1501. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.92−0.95
(m,3H),1.00−1.02(m,3H),1.
60−1.85(m,4H), 2.30−2.50
(m,1H),2.59(s,1.8H),2.60
(s,1.2H),3.26(d,J=2.7Hz,
0.4H),3.33(d,J=2.7Hz,0.6
H),3.80−3.95(m,2H),4.10
(m,1H),4.35(m,1H),4.55(d,
J=5.6Hz,0.4H),4.64(d,J=5.
6Hz,0.6H),5.11(d,J=2.4Hz,
0.4H),5.22(m,0.6H),6.35−
6.48(m,2.4H),6.78(d,J=8.2
Hz,0.6H),8.03(d,J=8.9Hz,
0.6H),8.03(d,J=8.9Hz,0.6
H).
【0149】実施例22 (3S)−3−{(S)−2−(5−メチル−2−ニト
ロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2
−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号633)
の製造 融点:153−155℃ IR(KBr,cm-1):3380,3293,164
9,1624,1582,1497. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.89−0.94
(m,3H),1.00−1.03(m,3H),1.
67−1.90(m,4H),2.33(s,1.8
H), 2.34(s,1.2H),2.30−2.5
5(m,1H),2.88(d,J=3.0Hz,0.
6H),2.97(d,J=3.0Hz,0.4H),
3.80−4.00(m,2H),4.08(m,1
H),4.35(m,1H),5.09(d,J=3.
0Hz,0.4H),5.19(m,0.6H),6.
40(d,J=7.8Hz,0.4H),6.47
(s,0.4H),6.51(s,0.6H),6.5
8(d,J=9.9Hz,0.6H),6.62(d,
J=9.9Hz,0.4H),6.79(d,J=7.
8Hz,0.6H),8.00−8.14(m,2
H).
【0150】実施例23 (3S)−3−{(S)−2−(2−クロロ−4−ニト
ロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2
−テトラヒドロフラノール(表1の化合物番号25)の
製造 IR(KBr,cm-1):3382,2959,165
5,1593,1528,1503,1329,129
4. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.92−0.96
(m,3H),1.01−1.05(m,3H),1.
65−1.97(m,3H),2.27−2.56
(m,1H),3.02−3.17(m,1H),3.
81−3.98(m,2H),4.03−4.17
(m,1H),4.37(m,1H),5.11(d,
J=2.4Hz,0.3H),5.22(m,1H),
5.27(d,J=5.4Hz,0.7H),6.27
(d,J=8.0Hz,0.3H),6.55−6.6
5(m,1H),6.67(d,J=8.0Hz,0.
7H),8.07(m,1H),8.24(m,1
H).
【0151】実施例24 (3S)−3−{(S)−2−(4−ニトロ−2−トリ
フルオロメチルフェニル)アミノ−4−メチルバレリル
アミノ}−2−テトラヒドロフラノール(表1の化合物
番号24)の製造 IR(KBr,cm-1):3406,2961,165
7,1620,1595,1537,1508,132
9. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.92−0.96
(m,3H),1.02−1.05(m,3H),1.
59−1.98(m,4H),2.35(m,0.6
H),2.47(m,0.4H),2.88(s,1
H),3.89(m,1H),4.00(m,1H),
4.08(m,1H),4.35(m,1H),5.0
8(d,J=2.7Hz,0.4H),5.20(m,
1H),5.27(brs,0.7H),6.10
(d,J=7.8Hz,0.4H),6.61(d,J
=8.3Hz,0.6H),6.68(dd,J=9.
3,3.0Hz,1H),8.26(m,1H),8.
43(m,1H).
【0152】実施例25 (3S)−3−{(S)−2−(5−クロロ−2−ニト
ロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2
−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号623)
の製造 IR(KBr,cm-1):3378,3293,164
9,1615,1570,1491,1332. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.91−0.95
(m,3H),1.00−1.03(m,3H),1.
67−1.95(m,4H),2.31(m,0.65
H),2.45(m,0.35H),2.76(d,H
=2.7Hz,0.65H),2.79(d,J=2.
7Hz,0.35H),3.79−3.98(m,2
H),4.05(m,1H),4.38(m,1H),
5.12(d,J=2.7Hz,0.35H),5.2
3(m,0.65H),6.27(d,J=4.5H
z,0.35H),6.65(d,J=4.5Hz,
0.65H),6.68−6.82(m,2H),8.
08(d,J=4.5Hz,1H),8.15(dd,
J=9.0,3.3Hz,1H).
【0153】実施例26 (3S)−3−{(S)−2−(2−フルオロ−4−ニ
トロフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−
2−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号62
4)の製造 IR(KBr,cm-1):3364,2959,165
5,1614,1539,1331. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.85−0.95
(m,3H),0.97−1.05(m,3H),1.
63−1.95(m,4H),2.35(m,0.62
H),2.44(m,0.38H),2.88(br
s,1H),3.80−4.00(m,2H),4.1
3(m,1H),4.39(m,1H),4.79
(m,0.38H),4.87(m,0.62H),
5.11(brs,0.38H),5.23(m,0.
62H),6.27(d,J=8.1Hz,0.38
H),6.60(m,1H),6.68(d,J=8.
1Hz,0.62H), 7.85−8.02(m,2
H),.
【0154】参考例3 (S)−3−{(S)−2−(2−アミノ−4−トリフ
ルオロメチルフェニル)アミノ−4−メチルバレリルア
ミノ}−2−テトラヒドロフラノンの製造 参考例2と同様にして得られた(S)−3−{(S)−
2−(2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフェニル)
アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2−テトラヒド
ロフラノン 2.28g(5.65mmol)をテトラ
ヒドロフラン20ml、エタノール 30mlの混合溶
媒に溶解し、10%パラジウム−炭素0.8g及び1規
定塩酸を3滴を加えた後、水素雰囲気下室温にて攪拌し
た。3 時間後不溶物を濾過した後、濾液を濃縮し表題
の化合物 2.09g(収率99%)を得た。
【0155】1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.9
1(d,J=6.0Hz,3H),0.99(d,J=
6.0Hz,3H),1.58−1.94(m,3
H),2.10−2.24(m,1H),2.60−
2.78(m,1H),3.0−3.6(bs,2
H),3.78−3.82(m,1H),4.18−
4.45(m,4H),6.57(d,J=8.4H
z,1H),6.97(d,J=1.2Hz,1H),
7.08(d,J=8.4Hz,1H),7.22(b
rs,1H).
【0156】参考例4 (S)−3−{(S)−2−(2−アセチルアミノ−4
−トリフルオロメチルフェニル)アミノ−4−メチルバ
レリルアミノ}−2−テトラヒドロフラノンの製造 参考例3で得られた化合物 0.73g(1.96mm
ol)と4−ジメチルアミノピリジン 254mg
(2.08mmol)を塩化メチレン 10mlに溶解
した。氷冷下無水酢酸 200ml(2.12mmo
l)を加え同温にて15分攪拌した。反応終了後、氷
水、10% クエン酸水溶液を順次加え酢酸エチルで抽
出した。抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥してからこれを濾過した。濾液
を濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:50% 塩化メチレン含有酢酸エチル)で
精製し、表題の化合物 0.63g( 収率 78%
)を得た。
【0157】IR(KBr,cm-1):3290,23
61,1780,1667,1620,1532,13
33,1161,1115. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.91(d,J=
5.8Hz,3H),0.97(d,J=5.8Hz,
3H),1.58−1.90(m,3H),2.24
(s,3H),2.25−2.38(m,1H),2.
41−2.56(m,1H),4.00−4.09
(m,1H),4.12−4.34(m,2H),4.
38−4.46(m,2H),6.72(d,J=8.
6Hz,1H),7.28(s,1H),7.40
(d,J=8.6Hz,1H),7.61(s,1
H),7.99(d,J=6.9Hz,1H).
【0158】参考例5 (S)−3−{(S)−2−(4−メタンスルフォニル
アミノフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}
−2−テトラヒドロフラノンの製造 参考例3と同様にして得られた(S)−3−{(S)−
2−(4−アミノフェニル)アミノ−4−メチルバレリ
ルアミノ}−2−テトラヒドロフラノン1.00g
(3.28mmol)をテトラヒドロフラン 30ml
に溶解した。氷冷下トリエチルアミン 515ml
(3.69mmol)、メタンスルフォニルクロリド
275ml(3.54mmol)を順次加えた。20分
後10%クエン酸水溶液を加え酢酸エチルで抽出し、抽
出液を飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥してからこれを濾過した。濾液を濃縮
し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:50% 塩化メチレン含有酢酸エチル)で精製し、
表題の化合物 1.25g(収率100%)を得た。
【0159】IR(KBr,cm-1):3378,29
59,1777,1657,1518,1325,11
52. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.92(d,J=
6.0Hz,3H),0.99(d,J=6.0Hz,
3H),1.54−1.88(m,3H),2.12−
2.26(m,1H),2.60−2.74(m,1
H),2.86(s,3H),3.69−3.73
(m,1H),3.93(bs,1H),4.26−
4.31(m,1H),4.42−4.50(m,1
H),4.60−4.77(m,1H),6.30(b
s,1H),6.60(d,J=8.6Hz,2H),
7.02(d,J=8.6Hz,2H),7.42
(d,J=7.2Hz,1H).
【0160】実施例27 (3S)−3−{(S)−2−(2−アセチルアミノ−
4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ−4−メチル
バレリルアミノ}−2−テトラヒドロフラノール(表3
の化合物番号628)の製造 参考例4で得られた化合物を用いて実施例1と同様の方
法により表題の化合物を製造した。 IR(KBr,cm-1):3378,2961,165
1,1622,1528,1333,1115. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.92−1.02
(m,6H),1.52−1.93(m,4H),2.
27(s,3H),2.08−2.39(m,1H),
2.90−3.03(m,0.5H),3.14−3.
33(m,0.5H),3.73−3.88(m,1
H),3.90−4.55(m,5H),4.93(b
s,0.5H),5.10−5.14(m,0.5
H),6.65−6.72(m,1H),7.22−
7.55(m,4H).
【0161】実施例28 (3S)−3−{(S)−2−(2−アセチルアミノフ
ェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミノ}−2−テ
トラヒドロフラノール(表3の化合物番号629)の製
造 参考例1、参考例2、参考例3、参考例4、及び実施例
27と同様の方法により、表題の化合物を製造した。
【0162】IR(KBr,cm-1):3279,29
57,1658,1523,1453,1310,10
42. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.93−1.02
(m,6H),1.50−1.88(m,4H),2.
24(s,3H),2.03−2.34(m,1H),
2.91−3.02(m,1H),3.71−4.28
(m,6H),4.80−5.12(m,1H),6.
62−6.76(m,2H),6.95−7.56
(m,4H).
【0163】実施例29 (3S)−3−{(S)−2−(4−メタンスルフォニ
ルアミノフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミ
ノ}−2−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号
630)の製造 参考例5で得られた化合物を用いて実施例1と同様の方
法により表題の化合物を製造した。 IR(KBr,cm-1):3376,2957,165
7,1514,1327,1152,1036,97
4. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.76(d,J=
6.6Hz,1H),0.82(d,J=6.6Hz,
1H),0.91(d,J=5.7Hz,2H),1.
00(d,J=5.7Hz,2H),1.48−1.8
4(m,4H),2.21−2.44(m,1H),
2.95(s,2H),2.97(s,1H),3.2
6−3.77(m,1H),3.80−4.07(m,
3H),4.22−4.38(m,1H),5.01−
5.07(m,0.65H),5.32−3.37
(m,0.35H),6.54−6.65(m,3
H),7.07−7.21(m,3H).
【0164】実施例30 (3S)−3−{(S)−2−(2−メタンスルフォニ
ルアミノフェニル)アミノ−4−メチルバレリルアミ
ノ}−2−テトラヒドロフラノール(表3の化合物番号
631)の製造 参考例1、参考例2、参考例3、参考例5、及び実施例
29と同様の方法により、表題の化合物を製造した。 IR(KBr,cm-1):3416,2957,166
2,1481,1352,1163,968,747. 1H−NMR(CDCl3 ,δ):0.97(d,J=
6.2Hz,3H),1.02(d,J=6.2Hz,
3H),1.63−1.98(m,4H),2.04−
2.17(m,1H),2.75(s,3H),3.0
4(bs,1H),3.62−3.79(m,2H),
4.03−4.14(m,2H),5.18(d,J=
8.9Hz,1H),6.53(d,J=7.7Hz,
1H),6.76−6.82(m,1H),7.10−
7.14(m,1H),7.33−7.36(m,2
H).
【0165】試験例1 m−カルパイン阻害活性の測定 m−カルパインは、ブタの腎臓から精製したものをCA
LBIOCHEM社から購入し、その阻害活性は文献
(Journal of Biological Chemistry, 259巻、12489 ペ
ージ、1984年)記載の方法に準じて測定した。その結果
を表−5に示す。表−5より、本発明の化合物は、カル
パイン等のシステインプロテアーゼに対して強い阻害活
性を示すことがわかる。
【0166】
【表71】
【0167】試験例2 急性毒性試験 SD雌雄ラットに本発明の化合物を0.5%CMC−N
a水溶液に懸濁させたものを強制経口投与し、7日間症
状観察を行った。その結果、実施例8の化合物の概略最
小致死量は>2000mg/kgであった。
【0168】試験例3 製剤例 (1)錠剤 下記の成分を常法に従って混合し、慣用の装置により打
錠した。 実施例8の化合物 30mg 結晶セルロース 60mg コーンスターチ 100mg 乳糖 200mg ステアリン酸マグネシウム 4mg (2)軟カプセル剤 下記の成分を常法に従って混合し、軟カプセルに充填し
た。 実施例8の化合物 30mg オリーブ油 300mg レシチン 20mg
【0169】
【発明の効果】本発明の含酸素複素環誘導体は、パパイ
ン、カテプシンB、カテプシンH、カテプシンL、カル
パイン、インターロイキン1β変換酵素等のシステイン
プロテアーゼに対して強い阻害作用を示し、また経口吸
収性、組織移行性、細胞膜透過性にもすぐれていること
から、筋ジストロフィー、筋萎縮症、心筋梗塞、脳卒
中、アルツハイマー病、頭部外傷等の意識障害や運動障
害、多発性硬化症、末梢神経のニューロパシー、白内
障、炎症、アレルギー、劇症肝炎、骨粗鬆症、高カルシ
ウム血症、乳癌、前立腺癌、前立腺肥大等の治療薬とし
て、あるいは癌の増殖抑制、転移予防薬、血小板の凝集
阻害薬として用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/00 615 A61K 31/00 615 619 619E 621 621D 625 625 625F 626 626N 627 627F 629 629 635 635 635B 637 637E 643 643D 31/335 602 31/335 602 31/34 601 31/34 601 31/35 31/35 31/38 31/38 31/41 31/41 31/415 31/415 31/42 31/42 31/425 31/425 31/44 31/44 31/47 31/47 31/495 31/495 31/50 31/50 31/505 31/505 31/53 31/53 C07D 307/22 C07D 307/22 309/14 309/14 405/12 209 405/12 209 213 213 215 215 217 217 231 231 237 237 239 239 241 241 249 249 251 251 257 257 409/12 307 409/12 307 413/12 305 413/12 305 307 307 417/12 305 417/12 305 307 307 (72)発明者 中尾 朗 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 安藤 亮一 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 吉井 成彦 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 斎藤 健一 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (上記一般式中、R1 は置換基を有してもよいC6 〜C
    14のアリール基、または置換基を有しても良い複素環残
    基を表わし、R2 は水素原子、またはC6 〜C14のアリ
    ール基で置換されていてもよいC1 〜C10のアルキル基
    を表わし、R3 は水素原子、またはR4 −CO−(R4
    はC1 〜C10のアルキル基を表わす)を表わし、AはC
    1 〜C3 のアルキル基で置換されていてもよいC1 〜C
    3 のアルキレン基を表わす)で示される含酸素複素環誘
    導体もしくはその塩、またはその溶媒和物もしくは水和
    物。
  2. 【請求項2】 R2 がC1 〜C10のアルキル基であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R2 がイソブチル基であることを特徴と
    する請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 AがC1 〜C3 のアルキレン基であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】 AがC1 〜C3 のアルキル基で置換され
    ていてもよいエチレン基であることを特徴とする請求項
    3記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Aがエチレン基であることを特徴とする
    請求項3記載の化合物。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の化合物および薬学的に許
    容される担体を含有してなることを特徴とする医薬組成
    物。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の化合物および薬学的に許
    容される担体を含有してなることを特徴とするシステイ
    ンプロテアーゼの異常昂進に起因する疾患のための医薬
    組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8501713B2 (en) 2007-08-03 2013-08-06 Summit Corporation Plc Drug combinations for the treatment of duchenne muscular dystrophy
US8518980B2 (en) 2006-02-10 2013-08-27 Summit Corporation Plc Treatment of Duchenne muscular dystrophy

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US8518980B2 (en) 2006-02-10 2013-08-27 Summit Corporation Plc Treatment of Duchenne muscular dystrophy
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