JPH11171085A - 油回収船 - Google Patents

油回収船

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JPH11171085A
JPH11171085A JP9362803A JP36280397A JPH11171085A JP H11171085 A JPH11171085 A JP H11171085A JP 9362803 A JP9362803 A JP 9362803A JP 36280397 A JP36280397 A JP 36280397A JP H11171085 A JPH11171085 A JP H11171085A
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JP
Japan
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oil
hull
floating
oil recovery
recovery container
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Application number
JP9362803A
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English (en)
Inventor
Hiroharu Sekiya
弘治 関屋
Makoto Komura
誠 小村
Yoshio Furukawa
好男 古川
Yasuo Yoshida
康雄 吉田
Shigero Kitanaka
茂郎 北中
Yasuo Nakai
康雄 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Toyo Construction Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/20Controlling water pollution; Waste water treatment
    • Y02A20/204Keeping clear the surface of open water from oil spills

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  • Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 船体とオイルスキマとを有機的に結合するこ
とにより浮遊油の高能率なかつ効率的な回収を可能にす
る。 【解決手段】 長手方向の中間付近より前側を双胴部2
とした非自航の小型台船1を用意し、この台船1の双胴
部2の水路Aにオイルスキマ10とネットコンベア11
とを配置し、オイルスキマ10は、バラスト水の給排に
よりきっ水を変化させる浮体12に油回収容器13を支
持させた構造として、予め油回収容器13の回収口を油
膜下面よりわずか下位となるように位置決めし、押船7
により台船1を押航させて、船首に回動可能に取付けた
油寄せ板4a,4bにより双胴部2内の水路Aに浮遊油
を誘導し、先ずネットコンベア11により油ボール、粗
大ゴミ、海草等の粗大物を排除した後、ポンプ22によ
り油回収容器13を通じて台船1上に浮遊油を汲み上
げ、複数のコンテナ27に貯留する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンカーの事故等
により流出した油を回収するための油回収船に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、世界的な経済発展に伴って石油の
需要が著しく伸び、大量の原油や重油を積んだ大型タン
カーが頻繁に航路を行き交う状況となっている。このよ
うな状況の中、座礁、衝突等の海難事故の起こる機会も
増し、一旦、タンカー事故が起こると、大量の原油や重
油が流出し、大きな漁業被害や環境汚染を引き起こし、
最近では、火力発電所や原子力発電所の取水にも大きな
影響を与えることとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
油回収船は、船上からハンドリングして大型のオイルス
キマを油の浮遊帯に誘導する方式となっており、吸引回
収用配管類がオイルスキマに取り回されていることもあ
って、そのハンドリングがきわめて面倒であるという問
題があった。また、従来のオイルスキマは、単に海上に
浮かべて用いられるようになっているため、波浪の影響
を受けてその回収口が大きく揺動浮沈し、海水の吸引が
多くなって回収効率も悪いという問題があった。
【0004】さらに、油の流出事故に対処するには、油
が拡散する前にその回収を図ることが肝要となるが、港
湾に配備されている専用の油回収船は大型で数も限られ
ているため、これを速やかに事故海域に派遣することは
困難で、油流出事故に効果的に対応できない、という問
題があった。
【0005】本発明は、上記した問題点に鑑みてなされ
たもので、その第1の目的とするところは、船体とオイ
ルスキマとを有機的に結合して、オイルスキマによる浮
遊油の高能率かつ高効率な回収を可能にすることにあ
る。また、本発明の第2の目的は、上記第1の目的に加
えて、小型で保管管理も容易である、多船配備可能な油
回収船を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の目
的を達成するため、少なくとも長手方向中間付近より船
首側を双胴とした船体と、該船体の双胴間の水路に配置
されたオイルスキマと、船体上に配置され吸引ホースを
通じて前記オイルスキマから浮遊油を吸引するポンプ
と、船体上に配置され前記ポンプで吸引した油を貯留す
る貯留タンクとを備え、前記オイルスキマは、バラスト
水の給排によりきっ水を変化させる浮体と、該浮体によ
り浮遊油の回収口が油膜下面よりわずか低位となるよう
に位置決めされる油回収容器と、前記吸引ホースに一端
が接続され他端を前記油回収容器内に臨ませる吸引管と
を備えている構成としたことを特徴とする。
【0007】このように構成した油回収船においては、
船体を油の浮遊帯に突入させると、浮遊油が船体の双胴
間に誘導されてオイルスキマの周りに集まり、その油回
収容器内に流入する。そして、この油回収容器内に流入
した油は、ポンプに接続する吸引管および吸引ホースを
通じて船体上に汲み上げられ、そのまま貯留タンクに貯
えられる。この時、バラスト水の注水量を制御して浮体
のきっ水を調整し、オイルスキマの油回収容器を、その
回収口が油膜下面よりわずか低位となるように位置決め
することで、浮遊油が高濃度に油回収容器内に流入し、
その効率の良い回収が可能になる。
【0008】本発明は、船体の船首に、双胴間の水路に
浮遊油を誘導する一対の油寄せ板を、鉛直軸を中心に回
動可能に設けるようにしても良く、これにより広範囲の
浮遊油を船体の双胴間の水路に誘導することができる。
また、この油寄せ板は、鉛直軸を中心に回動可能に設け
ているので、保管時はもとより、油回収現場までの航行
時には、舷側に沿って退避させることができる。
【0009】本発明はまた、船体の双胴間の水路の、オ
イルスキマより船首側となる領域に、ネットをエンドレ
スに回転させて粗大物を捕捉するネットコンベアを配設
し、船体上に、該ネットコンベアで搬送された粗大物を
貯留する第2の貯留タンクを配置した構成とすることが
できる。このようなネットコンベアを設けることで、油
塊(油ボール)、粗大ゴミ、海草等の粗大物がオイルス
キマ側へ流動することはなくなり、オイルスキマによる
浮遊油の回収を安定して行うことができる。
【0010】また、上記第2の目的を達成するための本
発明の構成は、上記した船体を、陸上保管可能な非自航
台船としたことを特徴とする。このような台船とするこ
とで、建造コストが割安となるばかりか、面倒な船舶管
理(法定管理)が不要になって、その多船配備が可能に
なり、油流出事故に迅速に対応できるようになる。この
場合、油回収現場までは曳航式に台船を航行させると共
に、油回収時には押航式に台船を航行させるようにす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0012】図1〜3において、1は非自航の台船(船
体)で、その長手方向の中間付近より船首側は双胴部2
とされている。この台船1は、一例として全長20m、全
幅 8m,双胴部2を構成する左・右胴体2a,2bの胴
幅 3m,全高 2.5m程度となっており、簡易に陸上保管
可能な大きさとなっている。双胴部2の左・右胴体2
a,2bは、その先端部が鋭角に閉じられており、これ
により左・右胴体2a,2b間の水路Aの入口部分A′
は、船首前方へ向けて逆ハの字形に開かれた形態となっ
ている。また、左・右胴体2a,2bの最先端には、鉛
直軸3を中心に回動可能に油寄せ板4a,4bが取付け
られている。鉛直軸3は、モータ(図示略)により回転
駆動されるようになっており、その回転により左右一対
の油寄せ板4a,4bは、水路Aの入口部分A′とほぼ
同じ角度で開いた開き位置(実線位置)と、双胴部2の
左右舷側に沿って折り込まれた退避位置(破線位置)と
に任意位置決めされるようになる。なお、台船1内に
は、その両舷側に沿って複数のバラストタンク5が設け
られており、このバラストタンク5内へのバラスト水の
給排により台船1のきっ水並びにトリムが制御されるよ
うになる。また、双胴部2の先端側には、その左・右胴
体2a,2bの間を連絡する連絡甲板6が設けられてい
る。
【0013】一方、台船1の船尾には、押船7の先端を
受入れるための湾曲凹部8aを後面に有する押船受台8
が設置されている。押船7は、その船首部分を防舷材
(図示略)を介して押船受台8の湾曲凹部8aに嵌合さ
せ、この状態で押船7と台船1との間は連結用索具(図
示略)により連結される。押船受台8は、ここでは電気
設備、油圧ユニット、コンプレッサ等の機器を納める機
械室8bを備えており、この機械室8bには、前記押船
7と台船1との連結状態において押船7から給電ケーブ
ル9が延ばされるようになっている。
【0014】本実施の形態において、上記台船1の双胴
部2の水路Aには、オイルスキマ10とネットコンベア
11とがそれぞれ水路Aの奥側、入口側に位置して配設
されている。オイルスキマ10は、ここでは、図4〜7
に良く示されるように、バラスト水の給排によりきっ水
を変化させる浮体12と、長円形の開口(回収口)13
aを下向きとして配置された、扁平な椀を伏せた形状の
油回収容器13と、この油回収容器13の底部から上方
へ延ばされた吸引管14とから概略構成されている。
【0015】より詳しくは、上記浮体12は、台船1の
双胴部2の相対向する内側壁に沿って配置された左右一
対のタンク(双胴タンク)15a,15bと、この一対
のタンク15a,15bを相互に連結する複数の連結フ
レーム16とからなっている。前記複数の連結フレーム
16は、タンク15a,15bの中心レベルから上・下
頂部側に偏位して配置されており、その上側の一対の連
結フレーム16の間には、前記吸引管14を介して油回
収容器13を支持する支持板17が橋架されている。す
なわち、油回収容器13は、吸引管14を介して浮体1
2に支持されて、該浮体12と一体に上下動するように
なっている。一対のタンク15a,15b内は、仕切壁
18によって長手方向に複数の室に仕切られており、各
タンク15a,15bの頂部には、その内部の各室にバ
ラスト水を供給するための注水口19が設けられてい
る。各タンク15a,15b内へのバラスト水の注入量
を調整することにより、浮体12はそのきっ水を変化さ
せるが、ここでは、油回収容器13の回収口(開口)1
3aが浮遊油の油膜下面よりわずか(20〜30mm)低位と
なるように浮体12のきっ水が制御されている。なお、
各タンク15a,15bの頂部の前後部には、浮体12
を所定位置に係留させるためのワイヤ20(図6)を繋
ぐためのアイプレート21が突設されている。
【0016】上記オイルスキマ10の吸引管14の上端
部には、台船1上に設置したポンプ22の吸込口から延
長管23を介して延ばした吸引ホース24が接続されて
いる。ポンプ22は、ここでは空気駆動式ダイアフラム
ポンプからなっており、該ポンプ22の運転により海上
に浮遊する油がオイルスキマ10を通して台船1上に汲
み上げられるようになる。なお、空気駆動式ダイアフラ
ムポンプは、エアチャンバ内に圧縮空気を給排してダイ
アフラムを作動させて吸引力を発生させるもので、低粘
度から高粘度までの油の吸引が可能になるばかりか、空
気が混入しても吸引能力が低下することはない。一方、
このポンプ22の吐出口には、排油管25を介して排油
ホース26が接続されている。排油ホース26は、台船
1上の船尾側甲板上に段積み状態で配置した複数の貯留
タンク(ここでは、コンテナ)27まで延長可能な長さ
を有しており、前記ポンプ22により海上から汲み上げ
られた油は、この排油ホース26を通じて複数のコンテ
ナ27内に順次供給される。なお、台船1の甲板上には
前記コンテナ27を陸揚するためのクレーンCが搭載さ
れている。
【0017】上記ネットコンベア11は、両端部にロー
ラ28,29を回動自在に設けたコンベアフレーム30
と、各ローラ28,29の両端部に嵌合固定した各一対
のスプロケット31,32と、各スプロケット31,3
2に掛け回した左右一対のチェーン33と、ローラ2
8,29にエンドレスに掛け回されると共に、左右一対
のチェーン33に両側縁部が支持されたネット34とを
備えている。コンベアフレーム30は、その一端部が台
船1上に配置した一対の台座35に軸着されている。前
記台座35の一つには、前記一方のローラ28を回転さ
せるモータ(ここでは油圧モータ)36が固設されてお
り、いま、このモータ36によりローラ28が回転駆動
されると、その回転がスプロケット31を介してチェー
ン33に伝えられ、ネット34がローラ28,29を案
内にエンドレスに回転するようになる。
【0018】上記コンベアフレーム30の他端部(先端
部)は、台船1上に設けたハウス37に基端が軸着され
た一対のシリンダ38のピストンロッド38aに連結さ
れている。これにより、ネットコンベア11の全体は、
シリンダ38のピストンロッド38aの伸縮に応じて、
前記台座35に対する軸着点を中心に上下方向へ揺動
し、その先端部を水中に没入させた回収位置(実線位
置)とその先端部を台船1上に引上げた退避位置(破線
位置)とに任意位置決めされるようになる。なお、コン
ベアフレーム30の左右側面には、双胴部2の内側壁上
を転動してネットコンベア11の円滑な揺動を保証する
ガイドローラ39(図3)が取付けられている。
【0019】ここで、上記ネット34はステンレス鋼か
らなっており、その網目は油ボール、粗大ゴミ、海草等
の粗大物は捕捉するが、浮遊油は通過させるように設定
されている。したがって、ネットコンベア11を上記し
た回収位置に位置決めした状態で、モータ36によりネ
ット34をエンドレスに回転させると、双胴部2内の流
路Aに流入してきた粗大物がこのネット34に捕捉さ
れ、台船1上に搬送される。台船1上には、前記ネット
コンベア11により搬送された粗大物を貯留するための
粗大物貯留タンク40と、この粗大物貯留タンク40に
貯留された油分を吸引し、排油管41を通じて前記コン
テナ27へ送るポンプ(空気駆動式ダイアフラムポン
プ)42とが設置されている。なお、この排油管41と
前記オイルスキマ10用の排油管25とは、各管の途中
に介装したバルブ43,44(図3)の操作により前記
排油ホース26に対して選択的に連通されるようになっ
ている。
【0020】以下、上記のように構成した油回収船の作
用について説明する。油回収船は、平時は陸上保管され
ており、この保管時には、オイルスキマ10とネットコ
ンベア11とは台船1上に引上げられ、また、一対の油
寄せ板4a,4bは両舷側に沿う退避位置に折り込まれ
ている。そして、油流出事故発生と同時に、油回収船は
海上(水上)に降ろされ、押船7を曳船として利用して
油回収現場まで曳航される。油流出海域に到着したら、
押船7は台船1の船尾側に回って、その先端を押船受台
8の湾曲凹部8aに嵌合させ、この状態で押船7と台船
1との間は連結用索具(図示略)により連結される。一
方、台船1上からは、オイルスキマ10とネットコンベ
ア11とが双胴部2の水路Aに降ろされ、これと同時に
一対の油寄せ板4a,4bが鉛直軸3の回転により所定
の開き位置に位置決めされる。またこの時、海面上に浮
遊する油膜の厚さに応じて、オイルスキマ10の双胴タ
ンク15a,15bに対するバラスト水の注水量を調整
し、オイルスキマ10の油回収容器13の回収口13a
が油膜下面からわずか(20〜30mm)低位となるように浮
体12のきっ水を制御する。
【0021】上記準備完了後、オイルスキマ10に連絡
するポンプ22とネットコンベア11用のモータ36と
を起動させながら、台船1を押船7で押して油の浮遊帯
に突入させる。すると、浮遊油が一対の油寄せ板4a,
4bにより双胴部2の水路A内に誘導され、先ず、その
浮遊油中に混在する油ボール、粗大ゴミ、海草等の粗大
物がネットコンベア11のネット34に捕捉され、これ
ら粗大物はネット34のエンドレスな回転によって台船
1上に搬送され、粗大物貯留タンク40内に落下する。
【0022】そして、ネットコンベア11のネット34
を通過した浮遊油は、そのまま水路Aの奥側へ流動し、
オイルスキマ10の双胴タンク15a,15bの間に誘
導されて、油回収容器13の回収口13aの周りに集ま
る。この時、油回収容器13内はポンプ22により吸引
されており、その吸引力で浮遊油は前記回収口13aか
ら油回収容器13内に高濃度で流入し、さらに吸引管1
4、吸引ホース24および延長管23を通じて台船1上
に汲み上げられる。この台船1上に汲み上げられた油
は、一方のバルブ43の開放によりポンプ22の吐出口
から排油管25および排油ホース26を通じてコンテナ
27に供給され、選択されたコンテナ27内に順次貯え
られる。本実施の形態においては、台船(船体)1の動
揺や波浪の影響の最も少ない、双胴部2の水路Aの奥側
に前記オイルスキマ10を配置しているので、油回収容
器13の回収口13aは、浮遊油の油膜下面よりほぼ一
定距離下側に位置し、オイル隙間10によって効率良く
油を回収できる。なお、この油回収作業により、上記粗
大物貯留タンク40内にも次第に油が溜るようになるの
で、適宜タイミングで他方のバルブ44を開き、その油
をポンプ42により汲み上げてコンテナ27へ送るよう
にする。
【0023】ここで、上記オイルスキマ10は、例え
ば、図8〜10に示すような構造とすることができる。
すなわち、このオイルスキマ10は、完全な椀形とされ
た油回収容器50を備えており、該油回収容器50は、
その開口(回収口)50aが上向きとなるように双胴タ
ンク15a,15bの間に配置されている。一方、上端
部が吸引ホース24に接続される吸引管51は、その下
端部が前記油回収容器50内の奥深くまで挿入されると
共に、その中間部が油回収容器50の回収口50aに橋
架した支持フレーム52に固定されている。吸引管51
はまた、双胴タンク15a,15bの上側連結フレーム
16に支持板53を介して固定されており、したがっ
て、油回収容器50は、浮体12と一体に上下動するよ
うになっている。
【0024】しかして、浮体12は、油回収容器50の
回収口50aが油膜下面からわずか(20〜30mm)低位と
なるようにそのきっ水が調整されており、これにより、
台船1の押航に応じて双胴部2内の水路Aに誘導された
浮遊油は、回収口50aから油回収容器50内に高濃度
で流れ込み、その内底部に溜る。そして、この油回収容
器50内に溜った油は、ポンプ22により吸引管51、
吸引ホース24および延長管23を通じて台船1上に汲
み上げられ、さらに排油管25および排油ホース26を
通じてコンテナ27に供給される。
【0025】なお、上記実施の形態において、台船1と
して長手方向の中間付近から船首側を双胴部2とした半
双胴型のものを用いたが、本発明は、全長にわたって双
胴部とした全双胴型の台船を用いるようにしても良いも
のである。また、上記したネットコンベア11は、単純
なネットに代えることができる。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る油
回収船によれば、船体の双胴間の水路に浮遊油を誘導
し、該水路内に配置したオイルスキマを通して浮遊油を
回収するようにしたので、オイルスキマをハンドリング
する必要がなくなるばかりか、オイルスキマの揺動浮沈
も抑制され、浮遊油を効率良くかつ高能率に回収できる
ものとなる。また、オイルスキマより船首側となる領域
に、ネットをエンドレスに回転させて粗大物を捕捉する
ネットコンベアを配設した場合は、油塊、粗大ゴミ、海
草等の粗大物を事前に排除することが可能になり、オイ
ルスキマによる浮遊油の回収を安定して行うことができ
る。さらに、船体として陸上保管可能な非自航台船を用
いた場合は、建造コストが割安となるばかりか、面倒な
船舶管理が不要になり、その多船配備が可能になって油
流出事故に迅速に対応できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油回収船の全体構造を示す平面図
である。
【図2】本油回収船の全体構造を一部開放して示す側面
図である。
【図3】本油回収船に装備したオイルスキマとネットコ
ンベアの構造と配置状態を示す平面図である。
【図4】オイルスキマの一つの実施の形態を示す正面図
である。
【図5】図4に示したオイルスキマの構造を示す平面図
である。
【図6】図4に示したオイルスキマの構造を示す断面図
である。
【図7】図4に示したオイルスキマで用いる油回収容器
と吸引管との組立構造を示す斜視図である。
【図8】オイルスキマの他の実施の形態を示す正面図で
ある。
【図9】図8に示したオイルスキマの構造を示す平面図
である。
【図10】図8に示したオイルスキマで用いる油回収容
器と吸引管との組立構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 台船(船体) 2 双胴部 3 鉛直軸 4a,4b 油寄せ板 7 押船 10 オイルスキマ 11 ネットコンベア 12 浮体 13,50 油回収容器 13a,50a 回収口 14,51 吸引管 22 ポンプ 24 吸引ホース 27 コンテナ(貯留タンク) 34 ネット 36 モータ 38 シリンダ 40 粗大物貯留タンク A 双胴内の水路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小村 誠 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 東洋建設株式会社内 (72)発明者 古川 好男 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 東洋建設株式会社内 (72)発明者 吉田 康雄 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 東洋建設株式会社内 (72)発明者 北中 茂郎 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 中井 康雄 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも長手方向中間付近より船首側
    を双胴とした船体と、該船体の双胴間の水路に配置され
    たオイルスキマと、船体上に配置され吸引ホースを通じ
    て前記オイルスキマから浮遊油を吸引するポンプと、船
    体上に配置され前記ポンプで吸引した油を貯留する貯留
    タンクとを備え、前記オイルスキマは、バラスト水の給
    排によりきっ水を変化させる浮体と、該浮体により浮遊
    油の回収口が油膜下面よりわずか低位となるように位置
    決めされる油回収容器と、前記吸引ホースに一端が接続
    され他端を前記油回収容器内に臨ませた吸引管とを備え
    ていることを特徴とする油回収船。
  2. 【請求項2】 船体の船首に、双胴間の水路に浮遊油を
    誘導する一対の油寄せ板を、鉛直軸を中心に回動可能に
    設けたことを特徴とする請求項1に記載の油回収船。
  3. 【請求項3】 船体の双胴間の水路の、オイルスキマよ
    り船首側となる領域に、ネットをエンドレスに回転させ
    て粗大物を捕捉するネットコンベアを配設し、船体上
    に、該ネットコンベアで搬送された粗大物を貯留する粗
    大物貯留タンクを配置したことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の油回収船。
  4. 【請求項4】 船体が、陸上保管可能な非自航台船であ
    ることを特徴とする請求項1、2または3に記載の油回
    収船。
JP9362803A 1997-12-12 1997-12-12 油回収船 Pending JPH11171085A (ja)

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JP9362803A JPH11171085A (ja) 1997-12-12 1997-12-12 油回収船

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JP9362803A JPH11171085A (ja) 1997-12-12 1997-12-12 油回収船

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