JPH11169230A - 揮発性液体製品 - Google Patents

揮発性液体製品

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JPH11169230A
JPH11169230A JP9356370A JP35637097A JPH11169230A JP H11169230 A JPH11169230 A JP H11169230A JP 9356370 A JP9356370 A JP 9356370A JP 35637097 A JP35637097 A JP 35637097A JP H11169230 A JPH11169230 A JP H11169230A
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JP
Japan
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volatile liquid
cap
liquid product
slit
container
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Application number
JP9356370A
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English (en)
Inventor
Kenji Sakamoto
憲二 坂本
Shuji Iwao
修司 岩尾
Akira Matsumoto
曄 松本
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコール含有量60%以上の揮発性液体の
揮発成分が蒸発して容器の内圧が上昇してもキャップを
開いた時に自動的に大気へ放出し、内圧の上昇によって
液が過剰に注出されることを防止した揮発性液体製品を
提供すること。 【解決手段】 エタノール、イソプロピルアルコール、
ブタノールなどの低級アルコール含有量が60%以上の
揮発性液体を剛性容器1に収容し、容器口部2にセルフ
シール機能を備えたスリット8を有する注出用中栓3を
固設し、容器口部2にキャップ9を着脱自在に装着して
構成する。内容液の揮発成分が揮発して内圧が高くなっ
た場合、使用時にキャップ9を回して開いた際に、高い
内圧によってスリット8が押し開かれ、揮発成分が自動
的に大気へ開放される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、育毛剤などのアル
コール含有量60%以上の揮発性液体を収容してなる揮
発性液体製品に係り、より詳しくは、揮発性液体の揮発
成分が蒸発して内圧が上昇しても、最初の使用時などに
おいて内容液が過剰に注出されることのないようにした
揮発性液体製品に関する。
【0002】
【従来の技術】育毛剤は、アルコール溶媒に育毛有効成
分を溶解または分散させた組成が主流であり、これを容
器に収容した上で、容器口部に嵌め込んだ中栓から頭部
に塗布するように構成するのが一般的である。
【0003】このような育毛剤などの揮発性液体製品
は、図13に示すように、育毛剤51を収納した容器本
体52の口部53に、ばね54によって常時上方へ付勢
され、かつ、弁口部55内を上下方向に進退自在とされ
た弁体56を有する注出用中栓57を嵌合固着したもの
である。そして、その使用に際しては、キャップ58を
外した後、図14に示すように、容器本体52を逆さま
に持ち、弁体56の先端56aを頭皮Sなどに押しつけ
る。これによって、弁体56がばね54に抗して弁口部
55内に押し込まれ、弁体56と弁口部55との間に形
成されるすきまを通って育毛剤51が外部へ流れ出てい
くものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の揮発性液体製品の場合、次のような問題があっ
た。すなわち、不使用時には、弁体56は図13に示す
ようにばね54によって上方へ押されて弁口部55に水
密に当接しており、容器本体52内を水密に封止してい
る。このため、輸送中や保管中などにおいて温度が上昇
したりすると、育毛剤51中に多量に含まれるアルコー
ルなどの揮発成分が蒸発し、容器の上部空間の内圧が高
くなってしまう。
【0005】このように容器の内圧が上昇した状態にお
いて、容器本体52を逆さまに持って育毛剤51を頭皮
Sに振りかけようとすると、弁体56を頭皮Sなどに当
てて押し込んだ途端に育毛剤51が本来の注出量を越え
て大量に吹き出てしまい、頭皮を伝って顔まで垂れ落ち
たり、吹き出した育毛剤が直接顔にかかったり、目に入
ってしまうことがあった。このような内圧の上昇は、気
温の高い季節や、容器を暖房機器の近くにおいたり、直
射日光の当たる場所に置いたりした場合などに特に起こ
りやすい。また、アルコール含有量が60%を越える揮
発性液体において特に著しい。
【0006】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたもので、揮発性液体の揮発成分が蒸発して
内圧が上昇しても、キャップを取り外し時に自動的に内
圧を大気へ放出し、内圧の上昇によって内容液が過剰に
注出されることのないようにした揮発性液体製品を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の揮発性液体製品は、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、ブタノールなどの低級アルコール含有
量が60%以上の揮発性液体を剛性容器に収容し、容器
口部にセルフシール機能を有する注出用中栓を固設し、
容器口部にキャップを着脱自在に装着することにより構
成したものである。
【0008】なお、本発明の実施の態様としては、前記
揮発性液体中にメントール系成分と香料を含有したり、
あるいは、前記揮発性液体が20℃における蒸気圧30
mmHg以上とすることが好ましい。また、前記注出用
中栓を、その上面に外方へ突出する台形部と、台形部の
先端面に形成された凹部と、該凹部の中央位置に形成さ
れたスリットとにより構成することが好ましい。また、
他の実施の形態としては、前記注出用中栓は、その上面
に上方に向かって山形に突出する蛇腹状部分を有する台
形部と、該蛇腹状台形部の先端に形成された乳首状の頭
部と、該乳首状頭部の頂面中央付近に形成されたスリッ
トとを備えることにより構成することが好ましい。さら
に、前記キャップは、キャップ装着時にその先端部が前
記注出用中栓の台形部基部またはその外側周辺で当接す
る筒状のコンタクトリングを備えることにより構成する
ことが好ましい。
【0009】
【作用】本発明の揮発性液体製品の場合、アルコールな
どの揮発成分が蒸発して容器本体内の上部空間の内圧が
高くなっていても、キャップを外す際に、高圧となった
揮発成分がその圧力に応じてスリットを押し広げ、自動
的に大気へ放出する。このため、キャップを外して実際
に内容液を使用する段階においては、容器本体内の上部
空間の内圧は大気圧もしくはそれに近い圧力まで自動的
に減圧される。したがって、容器本体を逆さまに持って
育毛剤などの内容液を頭皮などに振りかける際に、従来
の容器のように大きな内圧によって内容液が大量に吹き
出し、頭皮などを伝って顔まで垂れ落ちてきたり、吹き
出された内容液が直接顔にかかってしまうというような
ことがなくなる。
【0010】なお、内容液を振り出すには、容器本体を
逆さまに持ち、弁体に切り込まれたスリット部分を頭皮
などに押しつけてやればよい。これによって弁体がその
弾性によって変形し、スリットが押し開かれ、この押し
開かれたスリットのすきまを通って内容液が外へ流れ出
す。一方、スリット部分を頭皮などから離すと、その弾
性によって弁体が元の形に戻り、これに応じてスリット
も閉じ、内容液の注出が停止される。このため、たとえ
逆さまにしたままであっても液ダレを生ずるようなこと
がない。したがって、トン、トン、トンと軽く叩くよう
にしながら弁体の先端を頭皮などに押し当てていくこと
が可能となり、マッサージ効果を与えながら育毛剤など
の内容液を振りかけていくことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1〜図6に、本発明に係
る揮発性液体製品の第1の実施形態を示す。図1は本発
明に係る揮発性液体製品の口部部分の縦断面図、図2は
口部部分の分解斜視図、図3は注出用中栓の構造を示す
図、図4はキャップの縦断面図、図5はキャップを螺着
した時の注出用中栓の状態図、図6はキャップを外した
時の注出用中栓の状態図である。
【0012】図1および図2において、1は揮発性液体
としての育毛剤14を収容したプラチックやガラス製の
容器本体、2は容器口部であって、この第1の実施の形
態場合、以下に述べるような構造からなる注出用中栓3
とキャップ9を前記容器口部2の先端に取り付けたもの
である。
【0013】上記容器本体1内に収容する育毛剤14の
組成例を下記の表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】さらに、上記表中の組成物の他に、次のよ
うな物質もまた、育毛剤用の有効成分として使用され
る。例えば、細胞賦活成分として、ビタンミン類(レチ
ノール、レチナール、ビタミンA1 、ビタミンA1 酢酸
エステル、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、
β−グリチルレチン酸、チアミン硝酸塩、チアミン塩酸
塩、チアミンジスルフィド化合物、リボフラビン、フラ
ビンヌクレオチド、フラビンテトラブチレート、リボフ
ラビンテトラニコチネート、ジカプリル酸ピリドキシ
ン、塩酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、塩酸ピリ
ドキサミン、シアノコバラミン、ニコチン酸、ニコチン
酸アミド、ニコチン酸ベンジル、パントテン酸、パント
テニルアルコール、ビオチン、アスコルビン酸、アスコ
ルビン酸塩、アスコルビン酸エステル、ビタミンD、ト
コフェロール、ユビキノン、プラストキシン、ビタミン
K類など)、コリン、必須脂肪酸(リノール酸、リノレ
ン酸、アラキドン酸)、エイコサトリエン酸、女性ホル
モン、副腎皮質ホルモン、抗高血圧剤(ミノキシジル、
ジアゾキサイド、など)、TCA回路関連物質(c−A
MP、コハク酸、クエン酸、ATP、FAD、NAD、
NADP、L−リンゴ酸、メチルマロニルCoA、フマ
ル酸、サクシニルCoA、コエンザイムA、GDP、G
TP、ADP、AMP、オキザロ酢酸、アセチルCoA
など)、ヒノキチオール、アロエ抽出物、サンショウ抽
出物、アカヤジオウ抽出物、人参抽出物液、塩化カルプ
ロニウム、カロチン類(リコピン、ノイロスポレン、δ
−カロチン、γ−カロチン、ζ−カロチン、ε−カロチ
ン、α−カロチン、ベータカロチン、フェイトエン、
γ,γ−カロチン、β,β−カロチン−4,4′−ジオ
ン、β−アポ−β′−カロチナール、オーロクローム、
ζ−カロチン−1,2−エポキシド、フラボクローム、
β−カロチン−5,8−エポキシド、α−カロチン−
5,6−エポキシド、β−カロチン−5,6−エポキシ
ド、β−アポ−12′−カロチナール、3−デヒドロレ
チナール)などを挙げることができる。
【0016】また、抗炎症作用を有する植物エキスとし
て、例えば、ボダイジュ(主有効成分タンニン、アミノ
酸)、サルビア(タンニン、フラボノイド)、セイヨウ
ノコギリソウ(タンニン、フラボノイド、テルペノイ
ド、ケイ酸)、キンセンカ(タンニン、トリテルペノイ
ド、フラボノイド)、オトギリソウ(タンニン、フラボ
ノイド)、カンゾウ(サポニン配糖体、グリチルリチン
酸)などを挙げることができる。
【0017】また、血行促進作用を有する植物エキスと
して、アルニカ(フラボノイド、精油成分)、センブリ
(スェルチアマリン、スェルチアノリン)、セファラチ
ン(セファラチン、イソテトランドリン、メチルイソコ
ンドロデンドリン)、ヒキオコシ(エンメイン、インド
ナール、タンニン)などを挙げることができる。
【0018】上記のような組成になる育毛剤14を収容
した容器本体1の口部2に装着された注出用中栓3は、
その全体をエラストマー、シリコンゴム、イソプレンゴ
ムなどの柔軟性樹脂によって一体成形されており、容器
口部2に嵌合する筒状のスカート部4と、このスカート
部4の上部に位置して形成された定位置係止用の鍔部5
と、この鍔部5の上面に形成された円錐台形状の弁体6
とを備えている。この円錐台形状の弁体6はその頂面を
浅く凹まされており、この浅く凹まされた凹部7の中央
にY字形のスリット8が切り込まれている。このスリッ
ト8は、何らの力も作用しない場合には、素材弾性によ
って水密に閉じるいわゆるセルフシール性を備えてお
り、このスリット部を頭皮などに押し当てたり、容器内
部から高圧が作用した場合などには、スリット8が自動
的に押し開かれるように作用するものである。このよう
な構造になる注出用中栓3は、筒状のスカート部4を容
器口部2に嵌着することにより容器口部2に固設されて
いる。
【0019】キャップ9は硬質樹脂で作られており、内
周壁下部に容器口部2の雄ねじ10と螺着する雌ねじ1
1が形成されているとともに、内面天井部の中央位置に
は、キャップをした時に前記弁体6の頂面の凹部7に嵌
まり込む形状の嵌合凸部12が形成されている。さら
に、この嵌合凸部12の周りには、キャップをした時に
その先端部が前記注出用中栓3の鍔部5の上面に当接し
て容器口部を水密に封止する液漏れ防止用の筒状のコン
タクトリング13が形成されている。
【0020】上記容器は、不使用時には図1に示すよう
に、キャップ9の雌ねじ11と容器口部2の雄ねじ10
を螺着した状態で立てておく。この状態では、図5
(A)に拡大して示すように、キャップ9の内面天井部
の中央位置に形成した嵌合凸部12が弁体6の頂面の凹
部7に嵌まり込み、凹部7の中央に切り込んだY字形の
スリット8を図5(B)のように僅かに押し開くように
している。これによって、スリット8が自己融着を起こ
して内溶液を振り出せなくなるようなことを防止してい
る。一方、嵌合凸部12の周囲に形成した筒状のコンタ
クトリング13は、その先端が注出用中栓3の鍔部5の
上面に当接して鍔部5を水密に押さえつけており、容器
本体1が倒れたりした時の液漏れ防止と育毛剤14中に
含まれるアルコールなどの揮発成分の容器外への蒸発を
防止している。
【0021】いま、容器本体1内に収容された上記表1
のいずれかの組成になる育毛剤14を使用するために、
キャップ9を回して開けると、図6(A)に拡大して示
すように、もし揮発成分が蒸発してその内圧が高くなっ
ているような場合には、容器内に溜まっている高圧の揮
発成分は、キャップ9を回している最中にスリット8を
押し開き、コンタクトリング13と鍔部5の間の間隙を
通って容器外へ放出される。そして、容器本体1の内部
空間の内圧が大気圧もしくはそれに近い圧力まで下がる
と、それまで開いていたスリット8は弾性によって図3
(B)に示すように閉じ、育毛剤14がこぼれないよう
に自動的に蓋をした状態となる。
【0022】次いで、容器本体1を持って逆さまに持
ち、図7に示すように注出用中栓3の弁体6の先端を頭
皮Sに押しつけると、弁体6が押し潰され、凹部7に形
成したY字形のスリット8が図5(B)のように押し広
げられ、この押し広げられたスリット8のすきまを通っ
て育毛剤14が流れ出る。このとき、容器本体1の内部
空間の圧力は前述したように大気圧もしくはそれに近い
圧力となっているので、育毛剤14は自重だけに従って
穏やかに流れ出る。このため、従来のように育毛剤が大
量に吹き出るというようなことがなくなり、育毛剤が顔
まで垂れ落ちててきたり、吹き出した育毛剤が直接顔に
かかってしまうというようなことがなくなる。
【0023】一方、弁体6の先端を頭皮Sから離すと、
弁体6はその弾性によって元の形に戻り、凹部7に形成
したY字形のスリット8も元の形に戻って閉じ、育毛剤
14の注出が止まる。したがって、弁体6の先端をト
ン、トン、トンと軽く叩くようにしながら頭皮Sに押し
当てていくことにより、頭皮にマッサージ効果を与えな
がら育毛剤14を振りかけていくことができる。注出用
中栓3は、その全体がエラストマー、シリコンゴム、イ
ソプレンゴムなどの柔軟性樹脂で形成されているため、
頭皮への当たり具合もソフトであり、頭皮を傷つけるよ
うなことはない。また、弁体6の先端が頭皮Sから離れ
た状態ではY字形のスリット8も元の形に閉じるので、
液ダレを起こすようなこともない。
【0024】図8〜図11に、本発明に係る揮発性液体
製品の第2の実施形態を示す。図8は第2の実施形態に
係る揮発性液体製品の口部部分の縦断面図、図9は注出
用中栓の側面図、図10はスリットが閉じている時と開
いている時の注出用中栓の平面図、図11は使用状態説
明図である。なお、前記第1の実施形態と同一部分には
同一の符号を付して示した。
【0025】この第2の実施形態に係る揮発性液体製品
は、図8に示すように、哺乳瓶の吸い口様の形をした注
出用中栓23を押さえリング24によって容器口部2の
先端に嵌合固着したものである。
【0026】すなわち、この第2の実施形態における注
出用中栓23は、図9に示すように、定位置係止用の鍔
部25と、この鍔部25の上面から上方へ向かって山形
に突設された蛇腹状の弁体26と、この蛇腹状の弁体2
6の頂部に形成された乳首状の頭部27とから構成され
ており、この頭部27の頂面中央位置に、図10(A)
に示すような液体注出口を構成するY字形のスリット2
8が切り込まれている。
【0027】上記構造になる注出用中栓23は、前記第
1の実施形態と同様に、その全体をエラストマー、シリ
コンゴム、イソプレンゴムなどの柔軟性樹脂によって一
体成形されており、図8に示すように、鍔部25を押さ
えリング24の中栓把持用穴部29内に嵌入して係止し
た上で、押さえリング24の内周壁下端の環状凹部24
aを容器口部2の環状凸部30に嵌め合わせることによ
り、容器口部2の先端に水密に固設されている。
【0028】なお、前記押さえリング24は、水密性を
確保する上から、注出用中栓23と同様の柔軟性樹脂で
構成することが好ましい。また、中栓把持用穴部29の
下側支持凸部31は、注出用中栓23をその下側から中
栓把持用穴部29内に押し込んで入れる際に入りやすく
するために、その下面部に円弧状のテーパ32を付ける
ことが好ましい。
【0029】キャップ33は硬質樹脂で作られており、
第1の実施形態と同様に、内周壁下部に容器口部2の雄
ねじ10と螺着する雌ねじ11が形成されているととも
に、内面天井部の中央位置には、前記弁体26の頭部2
7を外側から包み込む形状になる嵌合凹部34が形成さ
れている。この嵌合凹部34は、キャップをした時にそ
の側縁部34aが頭部27の周縁部に当接するような断
面形状とされており、乳首状の頭部27の周縁部を斜め
下方に向かって押し下げるように押すことにより、頭部
27の中央に形成されたスリット28を図10(B)に
示すように開いた状態とするものである。
【0030】さらに、前記嵌合凹部34の周りには、キ
ャップをした時にその先端部が前記押さえリング24の
上面に当接して容器口部を水密に封止する液漏れ防止用
の筒状のコンタクトリング35が形成されている。
【0031】上記構造になる揮発性液体製品は、不使用
時には図8に示すように、キャップ33の雌ねじ11と
容器口部2の雄ねじ10を螺着した状態で立てておく。
この状態では、キャップ33の内面天井部の中央位置に
形成した嵌合凹部34が弁体26の頂面の頭部7を包み
込み、その側縁部34aが頭部27の周縁部に当接して
頭部7の側面を斜め下方に向かって押し下げ、頭部27
の中央に形成されたスリット28を図10(B)に示す
ように僅かに押し開き、スリット28が自己融着を起こ
すことを防止している。一方、嵌合凹部34の周囲に形
成した筒状のコンタクトリング35は、その先端が注出
用中栓3の押さえリング24の上面に当接して押さえリ
ング24を水密に押さえつけており、容器本体1が倒れ
たりした時の液漏れ防止と、育毛剤14中に含まれるア
ルコールなどの揮発成分の容器外への蒸発を防止してい
る。
【0032】育毛剤14を使用するために、キャップ3
3を回して開けると、蒸発して容器内に溜まっている揮
発成分は、キャップ33を回している最中にスリット2
8を押し広げ、コンタクトリング13と押さえリング2
4の間の間隙を通って容器外へ放出される。そして、内
部空間の内圧が大気圧もしくはそれに近い圧力まで下が
ると、それまで開いていたスリット28は弾性によって
図10(A)に示すように閉じ、育毛剤14がこぼれな
いように自動的に蓋をした状態となる。
【0033】次いで、容器本体1を持って逆さまに持
ち、図11に示すように弁体26の頭部27を頭皮Sに
押しつけると、頭部27と蛇腹上の弁体26が押し潰さ
れ、頭部27の中央に形成したY字形のスリット28が
図10(B)のように押し広げられ、この押し広げられ
たスリット28のすきまを通って育毛剤14が流れ出
る。このとき、容器本体1の内部空間の圧力は前述した
ように大気圧もしくはそれに近い圧力となっているの
で、育毛剤14は自重だけに従って穏やかに流れ出る。
このため、従来のように育毛剤が大量に吹き出るという
ようなことがなくなり、育毛剤が顔まで垂れ落ちててき
たり、吹き出した育毛剤が直接顔にかかってしまうとい
うようなことがなくなる。
【0034】一方、注出用中栓23の頭部27を頭皮S
から離すと、頭部27と蛇腹上の弁体26はその弾性に
よって元の形に戻り、頭部27に形成したY字形のスリ
ット28も元の形に閉じ、育毛剤14の注出がとまる。
したがって、この第2の実施形態の場合も、弁体先端の
頭部27をトン、トン、トンと軽く叩くようにしながら
頭皮Sに押し当てていくことにより、頭皮にマッサージ
効果を与えながら育毛剤14を振りかけていくことがで
きる。注出用中栓23は、その全体がエラストマー、シ
リコンゴム、イソプレンゴムなどの柔軟性樹脂で形成さ
れているため、頭皮への当たり具合もソフトであり、頭
皮を傷つけるようなことはない。また、頭部27が頭皮
Sから離れた状態ではY字形のスリット8も元の形に閉
じるので、液ダレを起こすようなこともない。
【0035】なお、上記した各実施の形態は、液体注出
口を構成するスリット8,28の切り込み形状をY字形
にした場合を例示したが、これに限定されるものではな
く、例えば図12に示すような“+”形、さらには
“−”形、“*”形、放射状、その他内圧がかからない
状態においてスリットが閉じてセルフシール性を発揮で
きる形状であればよい。図12(A)は+形のスリット
8(28)が閉じた状態を、また図12(B)はそれが
開いた状態をそれぞれ表している。また、キャップ9,
33をねじ形式で取着する場合を例示したが、凹凸嵌合
などの他の形式によって着脱自在に取着してもよいもの
である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の揮発性液
体製品によるときは、容器本体内に収納されたエタノー
ル、イソプロピルアルコール、ブタノールなどの低級ア
ルコール含有量が60%以上の揮発性液体の揮発成分が
蒸発して容器の内圧が上昇しても、キャップ着脱時に自
動的に大気へ放出される。このため、キャップを外して
実際に内容液を使用する段階においては、容器本体の上
部空間の内圧は大気圧もしくはそれに近い圧力まで自動
的に減圧されるので、従来の揮発性液体製品のように大
きな内圧によって内容液が大量に吹き出し、頭皮などを
伝って顔まで垂れ落ちてきたり、吹き出された内容液が
直接顔にかかったり、目に入ってしまうというようなこ
とがなくなる。
【0037】また、弁体のスリット部分を頭皮などに押
しつけると、弁体がその弾性によって変形してスリット
が押し開かれ、この押し開かれたスリットのすきまを通
って内容液が外へ流れ出し、スリット部分を頭皮などか
ら離すと、開いていたスリットがその弾性によって元の
形に閉じ、内容液の注出が自動的にとまる。このため、
容器本体を逆さまにしていても液ダレを起こすようなこ
とがなくなり、弁体先端で軽く叩くようにしながら押し
当てていくことにより、マッサージ効果を与えながら内
容液を振りかけていくことができるようになる。さら
に、注出用中栓全体が柔軟性樹脂で作られているため、
当たり具合もソフトであり、頭皮や皮膚などを傷つける
ようなこともなくなる。
【0038】また、スリットを形成するだけでよいの
で、注出用中栓の製造がきわめて簡単となり、容器のコ
スト低減を図ることができる。さらに、揮発性液体とし
て育毛剤を用いた場合には、従来のこの種の揮発性液体
製品に比べてより安全に育毛剤を頭皮に振りかけること
ができ、育毛剤が目に入ったり、顔にかかったりするこ
とを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る揮発性液体製品の口部部
分の縦断面図である。
【図2】図1の揮発性液体製品の口部部分の分解斜視図
である。
【図3】図1中の注出用中栓の構造を示すもので、
(A)はその平面図、(B)はその縦断面図である。
【図4】図1中のキャップの縦断面図である。
【図5】キャップを螺着した時の注出用中栓の状態図で
ある。
【図6】キャップを外した時の注出用中栓の状態図であ
る。
【図7】第1の実施形態に係る揮発性液体製品の使用状
態説明図である。
【図8】第2の実施形態に係る揮発性液体製品の口部部
分の縦断面図である。
【図9】図8中の注出用中栓の側面図である。
【図10】注出用中栓の平面図であって、(A)はスリ
ットが閉じている時の図、(B)はスリットが開いてい
る時の図である。
【図11】第2の実施形態に係る揮発性液体製品の使用
状態説明図である。
【図12】スリットの他の形状例を示すもので、(A)
はスリットが閉じている時の平面図、(B)はスリット
が開いている時の平面図である。
【図13】従来例の要部縦断面図である。
【図14】従来例の使用状態説明図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 容器口部 3 注出用中栓 4 スカート部 5 鍔部 6 弁体 7 凹部 8 スリット 9 キャップ 10 雄ねじ 11 雌ねじ 12 嵌合凸部 13 コンタクトリング 14 育毛剤(揮発性液体) 23 注出用中栓 24 押さえリング 24a 環状凹部 25 鍔部 26 弁体 27 頭部 28 スリット 29 中栓把持用穴部 30 環状凸部 31 下側凸部 32 テーパ 33 キャップ 34 嵌合凹部 34a 周縁部 35 コンタクトリング

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エタノール、イソプロピルアルコール、
    ブタノールなどの低級アルコール含有量が60%以上の
    揮発性液体を剛性容器に収容し、容器口部にセルフシー
    ル機能を有する注出用中栓を固設し、容器口部にキャッ
    プを着脱自在に装着したことを特徴とする揮発性液体製
    品。
  2. 【請求項2】 前記揮発性液体中にメントール系成分と
    香料を含有することを特徴とする請求項1記載の揮発性
    液体製品。
  3. 【請求項3】 前記揮発性液体が20℃における蒸気圧
    30mmHg以上であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の揮発性液体製品。
  4. 【請求項4】 前記注出用中栓が、その上面に外方へ突
    出する台形部と、台形部の先端面に形成された凹部と、
    該凹部の中央位置に形成されたスリットとを備えたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の揮発性液
    体製品。
  5. 【請求項5】 前記キャップが、キャップ装着時にその
    先端部が前記注出用中栓の台形部基部またはその外側周
    辺で当接する筒上のコンタクトリングを備えていること
    を特徴とする請求項4記載の揮発性液体製品。
  6. 【請求項6】 前記注出用中栓が、その上面に上方に向
    かって山形に突出する蛇腹状部分を有する台形部と、該
    蛇腹状台形部の先端に形成された乳首状の頭部と、該乳
    首状頭部の頂面中央付近に形成されたスリットとを備え
    たことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の揮
    発性液体製品。
  7. 【請求項7】 前記キャップが、キャップ装着時にその
    先端部が前記注出用中栓の台形部基部またはその外側周
    辺で当接する筒状のコンタクトリングを備えていること
    を特徴とする請求項6記載の揮発性液体製品。
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