JPH11153211A - エレベータ用減速機 - Google Patents

エレベータ用減速機

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JPH11153211A
JPH11153211A JP32270197A JP32270197A JPH11153211A JP H11153211 A JPH11153211 A JP H11153211A JP 32270197 A JP32270197 A JP 32270197A JP 32270197 A JP32270197 A JP 32270197A JP H11153211 A JPH11153211 A JP H11153211A
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JP
Japan
Prior art keywords
gear
load
speed reducer
tooth
elevator
Prior art date
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Pending
Application number
JP32270197A
Other languages
English (en)
Inventor
Kosaku Ono
耕作 大野
Naoyuki Tanaka
直行 田中
Masaki Ariga
正記 有賀
Ichiro Nakamura
一朗 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】バックラッシによる振動が低減された、乗り心
地のよいエレベータを提供する。 【解決手段】歯車4とかみあう相手歯車は、軸方向に3
分割されており、歯車軸5と回転方向に剛に接合され、
荷重の大部分を伝達する主歯車1と、主歯車1と同軸上
に回転自在に設けられた緩衝歯車2及び3から構成され
る。緩衝歯車2は、主歯車1上に設けられたばね要素に
より、主歯車1と位相がずれた位置に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエレベータシステム
の巻上機に関わり、特にエレベータの乗り心地を向上さ
せるのに好適な、巻上機の構成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】はすば歯車などの平行軸歯車減速機を用
いたエレベータ用巻上機においては、乗りかごの加速行
程から定速行程、あるいは定速行程から減速行程へと移
行する際に、歯車のバックラッシに起因して発生する振
動が問題となっていた。巻上機が乗りかごを巻き上げる
際の乗りかごの速度変化を図3に示す。
【0003】加速行程(1)では、駆動側の歯車はAの
歯面を使用して相手歯車を駆動しているが、加速行程が
終了して定速行程(3)へと移行する際に、伝達荷重の
減少により無負荷に近い状態となり、歯面が分離するこ
とがある(2)。このとき、被動側の歯車は歯のバック
ラッシの間隔で自由に振動し、歯面AあるいはBへと衝
突する。このとき発生した振動はロープを介して乗りか
ごを加振し、乗り心地を悪化させる。また、定速行程か
ら減速行程(5)へと移行するために電動機の回転速度
を低下させると、慣性で被動側の歯車は歯面Bへと衝突
し(4)、発生した振動により乗り心地は悪化する。
【0004】これらの振動はバックラッシが大きいほど
増加するため、従来はバックラッシを一般よりも小さく
設計したり、乗りかごを動滑車で支持する、いわゆる
2:1ローピングとして、乗りかごの振動変位を小さく
することで対応していた。
【0005】また、エレベータ用減速機には適用例がな
いが、歯面分離による振動を低減する目的で、例えば特
開昭61−223368号公報などに示される、いわゆ
るシザーズ(はさみ)ギヤが開発されている。これは、
歯車の歯を歯すじ方向に2分割し、一方の歯は歯車軸と
剛に接合し、他方の歯の位相を反負荷面側にずらせてば
ねで保持することにより、無負荷時に歯面が分離するの
を抑制する仕組みである。この場合、軸と剛に接合され
た側の歯が、伝達荷重を分担することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、熱膨張や荷重
による弾性変形、各種誤差等を吸収するためのバックラ
ッシは、一定量必ず必要であり、その値は歯車の大きさ
に比例するため、バックラッシの制限は歯車減速機を用
いた巻上機を大容量化する上で障害となっている。また
2:1ローピングとした場合には、乗りかごの真上にあ
る動滑車の発生する騒音や、倍化するロープ長に対する
材料費、施工費の増大が問題となっている。
【0007】一方前述のシザーズギヤは、荷重の伝達方
向が逆になると、図4に示すように分割した2枚の歯の
位相が同じになり、歯面分離の抑制効果がなくなる。こ
のため、正逆いずれの方向にも回転するエレベータ用巻
上機には、使用できなかった。
【0008】本発明の目的は、バックラッシによる振動
が低減された、乗り心地のよいエレベータを提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、前述の課題
を解決するために、無負荷時に歯の両歯面を相手歯面と
分離した位置に保持するためのばね要素を備える。これ
により、巻上機が正逆いずれの方向に回転する際も、歯
車がバックラッシの間隔で自由振動するのを抑制し、振
動を低減する。
【0010】本発明によれば、バックラッシによる振動
が低減されるため、ローピングを1:1とすることがで
きる。また、より大きなバックラッシが許容されるた
め、大容量の平行軸歯車減速機を巻上機として使用する
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】[実施例1]本発明による減速機
の第1の実施例を図1及び図2に示す。歯車4とかみあ
う相手歯車は、軸方向に3分割されており、歯車軸5と
回転方向に剛に接合され、荷重の大部分を伝達する主歯
車1と、該主歯車と同軸上に回転自在に設けられた緩衝
歯車2及び3から構成される。緩衝歯車2は、主歯車上
に設けられた溝7及び8内のばね要素8及び9が、緩衝
歯車2と一体に設けられた押し板10及び11を押すこ
とにより、主歯車と位相がずれた位置に保持される。た
だし、主歯車と緩衝歯車2との位相差は、該押し板によ
り一定量以下に制限される。緩衝歯車3の構成も緩衝歯
車2と同様であるが、主歯車をはさんで緩衝歯車2とは
逆方向の位相に保持される。
【0012】以上の構成によると、無負荷時には緩衝歯
車2及び3の歯面が相手歯車の歯面と当接しており、主
歯車の左右いずれの歯面も、相手歯面とは分離された位
置に保持される。荷重伝達時には、まず主歯車の負荷歯
面側に突出した緩衝歯車が荷重を分担し、緩衝歯車を付
勢しているばね要素の弾性変形により、緩衝歯車と主歯
車の位相が同一になった時点で、主歯車が荷重を分担す
る。伝達荷重が減少して無負荷に近い状態となると、主
歯車の歯面は相手歯車歯面から分離するが、主歯車の反
負荷面が相手歯面に衝突する前に、反負荷面側に突出し
た緩衝歯車の歯面が荷重を分担し、衝突時の衝撃を緩和
する。本構造により、無負荷時の自由振動を抑制し、乗
り心地を改善することができる。
【0013】主歯車1は大動力を伝達するため、例えば
表面硬化された鋼製とするのがよい。一方緩衝歯車2及
び3は鋼製でもよいが、受け持つ荷重が小さいので、よ
り緩衝効果を高めるために、例えばポリアセタールなど
の樹脂製とするのが好適である。ばね要素8及び9に減
衰効果を付与し、さらに制振効果を高めることもでき
る。
【0014】[実施例2]本発明による減速機の第2の
実施例を図5及び図6に示す。主歯車1は歯車軸5と回
転方向に剛に接合されており、該主歯車と同軸上には緩
衝歯車12が固定ボルト13によって固定されている。
該緩衝歯車は弾性体で形成されており、かつ歯厚は主歯
車よりも大きく形成されており、両者の歯厚の差は、バ
ックラッシと同程度としてある。相手歯車の構成は実施
例1と同一であり、説明を省略する。
【0015】以上の構成によると、無負荷時には緩衝歯
車の歯面が相手歯車の歯面と当接しており、主歯車の左
右いずれの歯面も、相手歯面とは分離された位置に保持
されている。荷重伝達時には、まず緩衝歯車が荷重を分
担し、弾性体である歯面が変形して主歯車の歯面が相手
歯面と接触した時点で、主歯車が荷重を分担する。伝達
荷重が減少して無負荷に近い状態となると、主歯車の歯
面は相手歯面から分離するが、主歯車の反負荷面側が相
手歯面に衝突する前に、緩衝歯車の歯面が荷重を分担
し、衝突時の衝撃を緩和する。本構造により、無負荷時
の自由振動を抑制し、乗り心地を改善することができ
る。
【0016】主歯車は例えば表面硬化した鋼などの高強
度材料、緩衝歯車は例えば硬質ゴムのような減衰が大き
く、ヤング率の小さい材料で形成するのが好適である。
また、緩衝歯車の固定にはリベットや接着剤等を用いて
もよい。緩衝歯車は複合材料、例えば鋼を硬質ゴムで鋳
包む等により、曲げ強度が向上する。また、滑りの大き
い歯先歯元を歯形修整することにより、摩耗寿命を延長
することができる。
【0017】[実施例3]本発明による減速機の第3の
実施例を図7に示す。主歯車1は歯車軸5と回転方向に
剛に接合されており、該主歯車の側面部に、円筒形状の
リム18が主歯車と同心に設けられている。該リムに穿
設されたガイド穴17にばね要素16及びアーム15が挿
入されており、該アーム先端部には弾性体で形成された
ローラ14が配設されている。ローラが相手歯車の歯溝
において、相手歯面と当接するように、アームはばね要
素によって付勢されているが、その突出量は一定値以下
に制限されている。相手歯車の構成は実施例1と同一で
あり、説明を省略する。
【0018】以上の構成によると、無負荷時には該ロー
ラが相手歯車の歯面と当接しており、主歯車の左右いず
れの歯面も、相手歯面とは分離された位置に保持されて
おり、実施例2と同様の作用により、無負荷時の自由振
動を抑制し、乗り心地を改善することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、バックラッシによる振
動が低減されるため、乗り心地のよいエレベータが提供
される。また本発明によれば、ローピングを1:1とす
ることにより、低騒音、低コストのエレベータが提供さ
れる。さらに本発明によれば、より大きなバックラッシ
が許容されるため、平行軸歯車減速機を用いた、大容量
かつ乗り心地のよいエレベータが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施例の立体図。
【図2】 本発明に係る第1の実施例の側面図。
【図3】 エレベータの乗りかご速度変化の説明図。
【図4】 シザーズギヤの挙動説明図。
【図5】 本発明に係る第2の実施例の立体図。
【図6】 本発明に係る第2の実施例の側面図。
【図7】 本発明に係る第3の実施例の側面図。
【符号の説明】
1…主歯車、2,3,12…緩衝歯車、4…相手歯車、
5…歯車軸、6,7…溝、8,9,16…ばね要素、1
0,11…押し板、13…固定ボルト、14…ローラ、
15…アーム、17…ガイド穴、18…リム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 一朗 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動歯車と、被動歯車からなる歯車対を備
    えた減速機において、無負荷時に、一方の歯車の左右両
    歯面を、他方の歯車の歯面から分離した位置に保持する
    ための、ばね要素を有することを特徴とするエレベータ
    用減速機。
  2. 【請求項2】駆動歯車と、被動歯車からなる歯車対を備
    え、かつ一方の歯車が軸方向に3分割されており、3分
    割された歯のいずれか2枚の歯をそれぞれ逆の方向に、
    位相をずらせた位置で保持するための、ばね要素を有す
    ることを特徴とするエレベータ用減速機。
  3. 【請求項3】駆動歯車と、被動歯車からなる歯車対を備
    えた減速機において、少なくとも一方の歯車に、相手歯
    車の両歯面と、該相手歯車の歯溝において当接し、該相
    手歯車の回転方向変位を制限する弾性体を備えたことを
    特徴とするエレベータ用減速機。
  4. 【請求項4】駆動歯車と、被動歯車からなる歯車対を備
    えた減速機において、少なくとも一方の歯車が、軸方向
    に複数個に分割されており、そのうちの1個の歯車が、
    他の歯車よりも小さな歯厚を有することを特徴とするエ
    レベータ用減速機。
JP32270197A 1997-11-25 1997-11-25 エレベータ用減速機 Pending JPH11153211A (ja)

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