JPH11149201A - 帯電部材の製造方法 - Google Patents

帯電部材の製造方法

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JPH11149201A
JPH11149201A JP33360097A JP33360097A JPH11149201A JP H11149201 A JPH11149201 A JP H11149201A JP 33360097 A JP33360097 A JP 33360097A JP 33360097 A JP33360097 A JP 33360097A JP H11149201 A JPH11149201 A JP H11149201A
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elastic layer
semiconductive elastic
charging
charging member
manufacturing
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JP33360097A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Itou
伯志 伊藤
Koji Kamiya
公二 神谷
Yutaka Narita
豊 成田
Norihiko Yasuse
徳彦 安瀬
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体ドラムとの離型性、トナーとの離型性
に優れ、感光体欠陥に対する帯電電位のリークを防ぎ、
安定かつ均一な帯電を行うことができる帯電部材を提供
する。 【解決手段】 ステンレススチール製の導電性支持体
(芯金)21上に、エピクロルヒドリンゴムからなる半
導電性弾性層22を形成した。このローラを紫外線照射
装置内にセットし、半導電性弾性層22に紫外線ランプ
(高圧水銀灯)から紫外線を照射して、その表面層を改
質することにより保護層23を形成して帯電ローラ20
とした。紫外線ランプとして出力80W/cm、定格電
力2000W、波長200〜450nmのものを使用
し、照射時間を3分とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の画
像形成装置において感光体に対し帯電処理を行う帯電部
材(帯電ローラ等)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5をもとに、帯電ローラ方式の画像形
成装置110について説明する。帯電ローラは、画像形
成装置に使用される帯電部材のうち最も一般的なもので
ある。図5において、101は静電潜像が形成される感
光体ドラム、102は感光体ドラム101に接触して帯
電処理を行う帯電ローラである。103はレーザー光あ
るいは、原稿の反射光等の露光である。104は感光体
101の静電潜像にトナーを付着させる現像ローラ、1
05は帯電ローラ102に電圧を印加するためのパワー
パック、106は転写ローラ、107は給紙部から搬送
されてきた記録紙である。転写ローラ106は、感光体
ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理す
るものである。108は感光体ドラム表面のクリーニン
グ装置、109は感光体ドラム101の表面電位を測定
する表面電位計である。なお、図5では他の電子写真プ
ロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を
省略してある。
【0003】以上のように構成された画像形成装置11
0における基本的な作像動作について説明する。感光体
ドラム101に接触する帯電ロ−ラ102に対して電圧
をパワ−パック105からかけることによって、感光体
ドラム101の表面を一様に高電位に帯電させる。その
直後、感光体ドラム101面に画像光(露光103)が
照射されると、照射された部分は電位が低下する。画像
光は画像の黒/白に応じた光量の分布であるため、画像
光の照射によって感光体ドラム101面に記録画像に対
応する電位分布、すなわち静電潜像が形成される。
【0004】静電潜像が形成された部分が現像ローラ1
04を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付
着し、静電潜像を可視像化したトナー像が形成される。
トナー像が形成された部分に、所定のタイミングでレジ
ストローラ(図示せず)により記録紙107が搬送さ
れ、上記トナー像に重なる。このトナー像が、転写ロ−
ラ106によって記録紙107に転写された後、該記録
紙107は、感光体ドラム101から分離される。分離
された記録紙は搬送経路を通って搬送され、定着ユニッ
ト(図示せず)によって熱加圧定着されたあと、機外へ
排出される。また、上記転写終了後、感光体ドラム10
1の表面は、クリーニング装置108によりクリーニン
グ処理され、さらにクエンチングランプ(図示せず)に
より残留電荷が消去され、次回の作像処理に備える。
【0005】上記した帯電ローラ102による感光体ド
ラム101表面への帯電メカニズムは、帯電ローラ10
2・感光体ドラム101間の微小空間におけるパッシェ
ンの法則に従った放電であることが知られている。接触
型の帯電ローラ102は、金属基体からなる感光体ドラ
ム101に所定の押圧力で当接し、感光体ドラム101
の回転に伴い接触回転するため、帯電ローラ102が充
分な柔軟性を持っていない場合、表面のわずかなくぼみ
において感光体ドラム101との間に浮きが発生し、前
述の微少空間の大きさがばらつくことから、帯電不良を
生じることになる。
【0006】そのため帯電ローラ102では、図6に示
すように、導電性支持体201上に半導電性弾性層20
2を設けることで、感光体ドラム101に対する浮きを
防いでいる。
【0007】この半導電性弾性層202にはゴム材料が
多く用いられるが、一般的にゴム材料は、柔軟性付与の
ために内部に油分を含ませてあるので、感光体ドラム1
01への押圧力でこの油分がにじみ出る不具合がある。
これをなくすための方法として、図6に示すように、半
導電性弾性層202上にバリヤー機能を持つ保護層20
3を形成するものが提案されている。この保護層203
に適当な樹脂材を用いることで、バリヤー効果を得るこ
とができる。ただし、前述したように帯電ローラには柔
軟性が必要なことから、保護層203は半導電性弾性層
202の変形に充分追従することが必要となる。
【0008】この保護層203には,これが感光体ドラ
ム101に対して接触回転することから機械的な強度
と、感光体ドラム101に対して離型性が良いことが求
められ、かつトナーとの離型性が良いことも要求され
る。トナーとの離型性が悪いと、上述したクリーニング
装置108で除去しきれなかった残留トナーが帯電ロー
ラ102の表面に付着することがあり、そのためトナー
付着部分と非付着部分との抵抗値の差が生じてしまい、
帯電不良を起こす。
【0009】樹脂単体を保護層203の材料として用い
ると、環境による電気抵抗の変動が大きく、これにより
感光体ドラムの帯電電位の変動が大きくなることから、
樹脂に何らかの方法を用いて導電性を付与することが必
要となる。保護層の抵抗値調整手段として、導電性添加
剤を用いるものが知られている。例えば、特開平4−1
06565号公報には、カーボンブラックを保護層形成
樹脂に分散することで保護層の抵抗値を低下させる技術
が開示されている。この技術によれば、環境条件の変動
による抵抗値および帯電電位の変化や、画像濃度の低下
を抑えることができる効果がある旨記載されている。同
じように、特開平7−9381号公報には、保護層の抵
抗値調整手段として酸化スズなどの金属塩導電性粒子を
樹脂に添加するものが提案されている。
【0010】しかしながら、カーボンブラックや金属塩
導電性粒子を使用した場合、これらの粒子の抵抗値が1
2 Ω・cm以下と低いため、樹脂に対するこれらの粒
子の分散条件の影響を鋭敏に受けやすく、それによっ
て、微小な導電性粒子の凝集部が電気的導通部となり、
砂地状の画像濃度ムラが発生しやすくなり、また、感光
体ドラム欠陥との接触部にリークが生じやすくなるとい
う問題があった。さらに、金属塩導電性粒子を用いた場
合には、帯電ムラを起こさない程度に添加量を増加させ
ると保護層に著しい膜強度の劣化が起こる。以上のよう
な保護層203は一般に、樹脂(必要によって導電性粒
子添加)を溶剤に希釈し、これを用いて半導電性弾性層
上にスプレー塗装やディッピング等の表面処理を施すこ
とで形成されている。
【0011】しかし、塗料調合時の導電性粒子の分散性
によって、(1)画像濃度や帯電電位が変動する、
(2)工法により材料選択の幅が狭くなる、(3)保護
層203形成のための設備、工程が複雑化するため、帯
電ローラの製造コストを低下させるのが難しいなどの問
題があった。
【0012】つぎに、感光体欠陥への帯電電流リークに
ついて説明する。導電性支持体201から印加された電
圧により帯電電流が流れるが、ピンホールなどの感光体
欠陥があると、その欠陥へ向かい集中的に帯電電流が流
れる。これにより、感光体の欠陥付近は帯電されず、得
られた画像では白抜け(正現像)、黒抜け(反転現像)
となって現れる。この帯電電流の集中リークには、半導
電性弾性層および保護層の抵抗値が大きく影響する。特
に保護層の抵抗値が低い場合、帯電不良の部分も大きく
なる。したがって、保護層の抵抗値が充分に高ければ、
このリークは欠陥に対応した(欠陥部分に当接する)一
点の帯電不良になり、最低限の画像欠陥ですむことにな
る。しかし、保護層を高抵抗値にすることは帯電ローラ
の帯電能力を低下させることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明に係る帯電部材
の製造方法は、従来技術の上記問題点に鑑みてなされた
もので、その目的は、保護層の形成に紫外線照射を用い
ることで、感光体ドラムとの離型性、トナーとの離型性
に優れ、しかも感光体欠陥に対する帯電電位のリークを
防ぎ、安定かつ均一な帯電を行うことができる帯電部材
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の帯電部
材の製造方法は、導電性支持体上に半導電性弾性層を形
成した帯電部材を製造する方法であって、前記半導電性
弾性層の表面に紫外線を照射してこれを改質することに
より、保護層を形成することを特徴とする。
【0015】請求項2に記載の帯電部材の製造方法は、
請求項1において、紫外線照射処理を窒素ガス、酸素ガ
スまたは二酸化炭素ガスの雰囲気下で行うことを特徴と
する。
【0016】請求項3に記載の帯電部材の製造方法は、
請求項2において紫外線照射処理を行う前に半導電性弾
性層の表面を加熱処理することを特徴とする。
【0017】請求項4に記載の帯電部材の製造方法は、
請求項2において、紫外線照射処理を行った後に半導電
性弾性層の表面を加熱処理することを特徴とする。
【0018】請求項5に記載の帯電部材の製造方法は、
請求項1〜4のいずれか一つの項において半導電性弾性
層を、非分散系の中抵抗材料であるエピクロルヒドリン
ゴムを主成分とする材料で形成することを特徴とする。
【0019】請求項6に記載の帯電部材の製造方法は、
請求項1〜4のいずれか一つの項において半導電性弾性
層を、中抵抗の熱可塑性エラストマー材料で形成するこ
とを特徴とする。
【0020】請求項7に記載の帯電部材の製造方法は、
請求項1〜6のいずれか一つの項において、紫外線照射
処理により保護層表面の摩擦係数を0.1〜1.2とす
ることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、帯
電部材の代表例である帯電ローラを例にして図面を参照
しながら説明する。図1は紫外線照射装置の構造を示す
概略断面図、図2はその平面断面図である。図3は前記
紫外線照射装置を用いて製造される帯電ローラの横断面
図である。図4は帯電ローラと感光体との接着性評価方
法を示す説明図であって、(a)は正面図、(b)は側
面図である。
【0022】図1,2に示す紫外線照射装置10は照射
ボックス11と、該照射ボックス11内に設けた帯電ロ
ーラの支持回転部12と、いずれも該支持回転部12の
近傍に設けたハロゲンヒータユニット13と、紫外線光
源14とを備えて構成されている。前記照射ボックス1
1には、天板に帯電ローラの挿入・取出し用の開閉部材
(図示せず)と、下部にガス供給部11aと、上部にガ
ス排出部11bとが設けられている。前記支持回転部1
2は駆動機構(図示せず)により回転自在であって、帯
電ローラ20(または102)を鉛直方向に支持して回
転させるものである。ハロゲンヒータユニット13およ
び紫外線光源14は位置を固定して設けてある。ハロゲ
ンヒータユニット13としては、例えばウシオ電機
(株)製のUS−01 タイプE、定格100Vのもの
が採用できる。
【0023】この紫外線照射装置10では、最外層が半
導電性弾性層22(図3を参照)として形成された帯電
ローラ20を支持回転部12に固定し、空気雰囲気下
で、または所望により照射ボックス11内に所定のガス
を供給・排出することで、該ボックス内の空気をこのガ
スで充分に置換し、さらにこのガスの供給・排出を継続
しながら、かつ帯電ローラを回転させながら、これに紫
外線光源14から紫外線を照射する。この紫外線照射処
理により半導電性弾性層の表面層を改質し、図3に示す
ように保護層23とする。21は導電性支持体である。
【0024】図3において、半導電性弾性層22はエピ
クロルヒドリンゴムで形成されている。特開平5−34
1627号公報に開示されているように、これは導電性
粒子を分散した合成ゴムではなく、それ自体が中抵抗の
材料であることから、電気的な不均一さがなく、耐電圧
性も前記導電性粒子/合成ゴムからなるものより優れて
いる。それによって、帯電ローラの帯電ムラ対応のため
の層構成も複雑になることがなく、また帯電ローラの生
産性の面でも有利である。さらに本発明では、半導電性
弾性層22の材料として熱可塑性エラストマーを使用し
ても良い。熱可塑性エラストマーはゴムと異なり再生が
可能であり、加硫工程が不必要でエネルギー消費量の低
減、環境汚染防止の面で有利であるばかりでなく、帯電
ローラ製造工程の簡略化が可能となり、帯電ローラを安
価に提供することができる。
【0025】従来、帯電ローラ102の保護層203
(図6)に用いる樹脂としては、ポリアミド樹脂、フッ
素樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が使用されている
が、前述のように、(i)塗料調合時の導電性粒子の分
散性によって画像濃度、帯電電位が変動する、(ii)
工法により材料選択の幅が狭くなる、(iii)保護層
203形成のための設備、工程の複雑化により帯電ロー
ラのコスト低減が難しくなる、(iv)工程の複雑化に
より品質が不安定になりやすいなどの問題があった。
【0026】これに対して本発明では、保護層23(図
3)を紫外線照射により形成するので、工程が簡単であ
り、しかも保護層に必要な特性(離型性、抵抗値)を簡
単、かつ安定して得ることができる。また、照射するべ
き紫外線に関しては、半導電性弾性層22の材質に応じ
て望ましい波長、照度、照射時間が設定される。照射時
間は通常、1分〜60分程度が採用される。また、帯電
ローラの製造では、紫外線をローラ表面に一様に照射す
る必要があるが、そのための方法としては、紫外線光源
に対してローラを回転させるものや、ローラをコンベア
で搬送しながら紫外線をローラの上下から照射するもの
などが採用できる。
【0027】
【実施例】以下、比較例および、本発明の実施例につい
て説明する。 比較例1 図6に示される構造の帯電ローラ102を作製した。こ
の場合、導電性支持体201としてステンレススチール
製の剛体丸棒芯金を、半導電性弾性層202としてエピ
クロルヒドリンゴム〔商品名:エピクロマーCG、ダイ
ソー(株)製〕をそれぞれ採用した。導電性支持体20
1上に半導電性弾性層202を形成し、さらにこの半導
電性弾性層202上に保護層203として、フッ素樹脂
(ルミフロンLF−600、旭硝子社製)、イソシナネ
ート系硬化剤、エピクロルヒドリンゴム、シリカからな
る混合物を約7μmの膜厚にコーティングした。
【0028】比較例2 図6に示される構造の帯電ローラ102を作製した。こ
の場合、導電性支持体201としてステンレススチール
製の剛体丸棒芯金を、半導電性弾性層202としてエチ
レンプロピレンゴム〔商品名:EP21、日本合成ゴム
(株)社製〕にカーボンブラックを添加した樹脂組成物
をそれぞれ採用した。導電性支持体201上に半導電性
弾性層202を形成し、さらにこの半導電性弾性層20
2上に保護層203として、ポリアミド樹脂(ベスタメ
ルトT−171、ダイセルヒュルス社製)にカーボンブ
ラック(デンカHS−100、(株)デンカ製)を全固
形分中7wt%となるように分散した樹脂組成物を約7
μmの膜厚にコーティングした。
【0029】実施例1〜6 図3に示される構造の帯電ローラ20を作製した。この
場合、導電性支持体21としてステンレススチール製の
剛体丸棒芯金を、半導電性弾性層22としてエピクロル
ヒドリンゴム〔商品名:エピクロマーCG、ダイソー
(株)製〕をそれぞれ採用した。導電性支持体21上に
半導電性弾性層22を形成した後、図1の紫外線照射装
置10を用いてこの半導電性弾性層22に紫外線を照射
することにより保護層23を形成した。紫外線照射で
は、紫外線光源14として紫外線ランプ出力80W/c
m、定格電力2000W、波長200〜450nmの高
圧水銀灯を使用し、照射時間を30秒、3分、10分お
よび30分に振った(実施例1〜4)。この他に、定格
電力200W、波長100〜300nmの低圧水銀灯を
使用し、照射時間を10分および60分に振って保護層
23を形成した帯電ローラも作製した(実施例5,
6)。なお、以下の実施例7〜17では、同様に図1の
紫外線照射装置10を使用した。
【0030】実施例7 図3に示される構造の帯電ローラ20を作製した。この
場合、導電性支持体21としてステンレススチール製の
剛体丸棒芯金を、半導電性弾性層22としてスチレン系
の熱可塑性エラストマーを採用した。導電性支持体21
上に半導電性弾性層22を形成した後、この半導電性弾
性層22に紫外線を照射することにより保護層23を形
成した。紫外線照射では、紫外線ランプ出力80W/c
m、定格電力2000W、波長200〜450nmの高
圧水銀灯を使用し、照射時間を10分とした。
【0031】実施例8 図3に示される構造の帯電ローラ20を作製した。この
場合、導電性支持体21としてステンレススチール製の
剛体丸棒芯金を、半導電性弾性層22としてエチレンプ
ロピレンゴム〔商品名:EP21、日本合成ゴム(株)
社製〕にカーボンブラックを添加したものをそれぞれ採
用した。導電性支持体21上に半導電性弾性層22を形
成した後、この半導電性弾性層22に紫外線を照射する
ことにより保護層23を形成した。紫外線照射では、紫
外線ランプ出力80W/cm、定格電力2000W、波
長200〜450nmの高圧水銀灯を使用し、照射時間
を10分とした。
【0032】実施例9〜11 図3に示される構造の帯電ローラ20を作製した。この
場合、導電性支持体21としてステンレススチール製の
剛体丸棒芯金を、半導電性弾性層22としてエピクロル
ヒドリンゴム〔商品名:エピクロマーCG、ダイソー
(株)社製〕をそれぞれ採用した。導電性支持体21上
に半導電性弾性層22を形成した後、この半導電性弾性
層22に紫外線を照射することにより保護層23を形成
した。紫外線照射では、図1の照射ボックス11内の空
気を窒素ガスで置換し、定格電力200W、波長100
〜300nmの低圧水銀灯〔センエンジニアリング
(株)〕を使用して照射時間を1分、5分、10分(そ
れぞれ実施例9,10,11に対応する)に振った。
【0033】実施例12 図3に示される構造の帯電ローラ20を作製した。この
場合、導電性支持体21としてステンレススチール製の
剛体丸棒芯金を、半導電性弾性層22としてエピクロル
ヒドリンゴム〔商品名:エピクロマーCG、ダイソー
(株)社製〕をそれぞれ採用した。導電性支持体21上
に半導電性弾性層22を形成した後、この半導電性弾性
層22に紫外線を照射することにより保護層23を形成
した。紫外線照射では、図1の照射ボックス11内の空
気を酸素ガスで置換し、定格電力200W、波長100
〜300nmの低圧水銀灯〔センエンジニアリング
(株)〕を使用して照射時間を10分とした。
【0034】実施例13 図3に示される構造の帯電ローラ20を作製した。この
場合、導電性支持体21としてステンレススチール製の
剛体丸棒芯金を、半導電性弾性層22としてエピクロル
ヒドリンゴム〔商品名:エピクロマーCG、ダイソー
(株)社製〕をそれぞれ採用した。導電性支持体21上
に半導電性弾性層22を形成した後、この半導電性弾性
層22に紫外線を照射することにより保護層23を形成
した。紫外線照射では、図1の照射ボックス11内の空
気を二酸化炭素ガスで置換し、定格電力200W、波長
100〜300nmの低圧水銀灯〔センエンジニアリン
グ(株)〕を使用して照射時間を10分とした。
【0035】実施例14 図3に示される構造の帯電ローラ20を作製した。この
場合、導電性支持体21としてステンレススチール製の
剛体丸棒芯金を、半導電性弾性層22としてスチレン系
の熱可塑性エラストマーをそれぞれ採用した。導電性支
持体21上に半導電性弾性層22を形成した後、この半
導電性弾性層22に紫外線を照射することにより保護層
23を形成した。紫外線照射では、図1の照射ボックス
11内の空気を窒素ガスで置換し、定格電力200W、
波長100〜300nmの低圧水銀灯〔センエンジニア
リング(株)〕を使用して照射時間を10分とした。
【0036】実施例15 図3に示される構造の帯電ローラ20を作製した。この
場合、導電性支持体21としてステンレススチール製の
剛体丸棒芯金を、半導電性弾性層22としてエチレンプ
ロピレンゴム〔商品名:EP21、日本合成ゴム(株)
製〕にカーボンブラックを添加したものをそれぞれ採用
した。導電性支持体21上に半導電性弾性層22を形成
した後、この半導電性弾性層22に紫外線を照射するこ
とにより保護層23を形成した。紫外線照射では、図1
の照射ボックス11内の空気を窒素ガスで置換し、定格
電力200W、波長100〜300nmの低圧水銀灯
〔センエンジニアリング(株)〕を使用して照射時間を
10分とした。
【0037】実施例16 図3に示す構造の帯電ローラ20を作製した。この場
合、導電性支持体21としてステンレススチール製の剛
体丸棒芯金を、半導電性弾性層22としてエピクロルヒ
ドリンゴム〔商品名:エピクロマーCG、ダイソー
(株)社製〕をそれぞれ採用した。導電性支持体21上
に半導電性弾性層22を形成した後、この半導電性弾性
層22に紫外線を照射することにより保護層23を形成
した。すなわち、半導電性弾性層22を形成したローラ
を、図1の照射ボックス11内にセットし、紫外線照射
前に空気雰囲気下でハロゲンヒータユニット13により
前記ローラを80℃×30分間加熱し、その30分後に
窒素雰囲気下で、ローラを加熱することなく半導電性弾
性層22に紫外線を照射することにより保護層23を形
成した。この紫外線照射では定格電力200W、波長1
00〜300nmの低圧水銀灯〔センエンジニアリング
(株)〕を使用し、照射時間を1分とした。
【0038】実施例17 図3に示す構造の帯電ローラ20を作製した。実施例1
6と同じ条件で導電性支持体21上に半導電性弾性層2
2を形成したローラを用意した。このローラを図1の照
射ボックス11内にセットし、窒素雰囲気下でローラを
加熱することなく半導電性弾性層22に紫外線を実施例
16と同一条件で照射した。紫外線照射の1時間後に照
射ボックス11内を空気雰囲気に戻し、ハロゲンヒータ
ユニット13により帯電ローラを80℃×30分間加熱
して保護層23を形成した。
【0039】なお上記実施例1〜17では、現に紫外線
照射を行っている間は、ローラ(半導電性弾性層22)
を加熱しなかったが、紫外線照射とハロゲンヒータ13
によるローラの加熱とを並行して行うことで、より短時
間の紫外線照射によって上記実施例と同等に優れた性能
の帯電ローラを作製することができた。また本発明で
は、弾性層の表面層を紫外線照射処理することで該表面
層を改質して保護層とする場合に限定されるものではな
く、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂等で保護層を形成した
後、この保護層に紫外線照射を行うことで、紫外線照射
時間の短縮が可能であり、本発明の所期の目的が達成で
きることも確認されている。さらに、これまでの説明で
は帯電部材として帯電ローラを取り上げたが、本発明は
これに限定されるものではなく、ゴム製または熱可塑性
エラストマー製のブレード状帯電部材に適用することも
できる。
【0040】つぎに、上記比較例および実施例で作製し
た帯電ローラの品質評価方法について説明する。 〔帯電ローラの品質評価〕 (1)帯電ローラ表面の摩擦係数測定方法:測定台上に
普通紙を敷き、この上に作製後の定着ローラを載せ、さ
らにこの上に500gの荷重を載せる。ついで、普通紙
を手前に引き出してそのときのトルクを測定し、該トル
クを上記荷重で割って求める。
【0041】(2)感光体リーク、帯電の均一性評価方
法:図5に示す画像形成装置を使用して画像評価を行っ
た。感光体リークとは、感光体欠陥に対する帯電電流の
集中リークを意味する。この感光体リークに関しては、
以下のランク付けを行った。 ランク1:画像上にリークによる白抜けが起きていない
か、 または、白抜けのさしわたしの径が2mm未満である。
ランク2:白抜けのさしわたしの径が2mm以上である
が、スジ状になっていない。 ランク3:画像上にスジ状の白抜けが生じている。
【0042】(3)感光体との接着性評価方法:図4に
示すように、4本の帯電ローラ20(また帯電ローラ1
02)を感光体101と平行に配置し、輪ゴム31を用
いて相互の外周面を1000gの圧力で圧接させ、この
まま温度30℃×湿度90%の環境下で5日間放置後、
帯電ローラと感光体101との接着性を評価した。評価
の基準は接着の有無である。この場合、輪ゴム31を帯
電ローラ20の導電性支持体21に引っかけた。
【0043】比較例1,2および実施例1〜17に係る
帯電ローラの構成を[表1]および[表2]に、評価結
果を[表3]および[表4]にそれぞれまとめた。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば以下の効果が得られる。 (1)請求項1 この帯電部材の製造方法では、半導電性弾性層の表面に
紫外線を照射してこれを改質することにより保護層を形
成するので、感光体との離型性、トナーとの離型性に優
れ、感光体欠陥に対する帯電電流のリークを防ぎ、安定
かつ均一な帯電を行うことができる帯電ローラが得られ
る。また、製造工程の簡略化により、コスト低減が可能
となる。
【0049】(2)請求項2 この帯電部材の製造方法では、前記紫外線照射処理を窒
素ガス、酸素ガスまたは二酸化炭素ガスの雰囲気下で行
うため、空気雰囲気下で紫外線照射処理を行う場合より
も短時間で、請求項1と同等に優れた帯電ローラを製造
することができる。
【0050】(3)請求項3 この帯電部材の製造方法では、前記紫外線照射処理を行
う前に前記半導電性弾性層の表面を加熱するため、請求
項2の製造方法に比べて、紫外線照射の所要時間をさら
に短縮することができる。また、上記のように離型性が
良いため、帯電ローラの耐久性も向上する。
【0051】(4)請求項4 この帯電部材の製造方法では、前記紫外線照射処理を行
った後に前記半導電性弾性層の表面を加熱するため、請
求項2の製造方法に比べて、紫外線照射の所要時間をさ
らに短縮することができる。また、上記のように離型性
が良いため、帯電ローラの耐久性も向上する。
【0052】(5)請求項5 この帯電部材の製造方法は、半導電性弾性層を、非分散
系の中抵抗材料であるエピクロルヒドリンゴムを主成分
する材料で形成するものであり、導電剤を分散した合成
ゴム(導電剤/合成ゴム)を用いて弾性層を形成する場
合とは違い、エピクロルヒドリンゴムはそれ自体が中抵
抗であり、電気的不均一は発生せず、このため帯電部材
の層構成が複雑にならず、その生産面でも有利である。
また耐電圧性が導電剤/合成ゴムより高い帯電部材を製
造することができる。
【0053】(6)請求項6 この帯電部材の製造方法は、半導電性弾性層を、中抵抗
の熱可塑性エラストマー材料で形成するものであり、弾
性層をゴムで形成する場合と違って、再生が可能なう
え、加硫工程が不要でエネルギー消費量の低減、環境汚
染防止の面で有利である。また、帯電部材の製造工程が
簡略化され、そのコスト低減が可能となる。
【0054】(7)請求項7 この帯電部材の製造方法は、前記紫外線照射処理により
保護層表面の摩擦係数を0.1〜1.2とするため、帯
電部材表面の不均一な汚れによる帯電不良の発生、感光
体へのトナー融着の発生および感光体とのスリップを抑
えることができる。また、感光体に対する貼り付き防
止、帯電部材の摩耗低減による帯電電位お経時安定化に
有効である。なお、本発明はPPC複写機、レーザプリ
ンタ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置
に有効に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電部材製造方法に係る紫外線照射装
置の構造を示す概略断面図である。
【図2】図1の平面断面図である。
【図3】本発明方法により製造される帯電ローラの横断
面図である。
【図4】帯電ローラと感光体との接着性評価方法を示す
説明図であって、(a)は正面図、(b)は側面図であ
る。
【図5】帯電ローラを用いた画像形成装置の構成を示す
説明図である。
【図6】従来の帯電ローラの横断面図である。
【符号の説明】
10 紫外線照射装置 11 照射ボックス 11a ガス供給部 11b ガス排出部 12 支持回転部 13 ハロゲンヒータユニット 14 紫外線光源(水銀灯) 20 帯電ローラ 21 導電性支持体 22 半導電性弾性層 23 保護層 31 輪ゴム 101 感光体ドラム 102 帯電ローラ 103 露光 104 現像ローラ 105 パワーパック 106 転写ローラ 107 記録紙 108 クリーニング装置 109 表面電位計 110 画像形成装置 201 導電性支持体 202 半導電性弾性層 203 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安瀬 徳彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に半導電性弾性層を形成
    した帯電部材を製造する方法であって、前記半導電性弾
    性層の表面に紫外線を照射してこれを改質することによ
    り、保護層を形成することを特徴とする帯電部材の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記紫外線照射処理を窒素ガス、酸素ガ
    スまたは二酸化炭素ガスの雰囲気下で行うことを特徴と
    する請求項1記載の帯電部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記紫外線照射処理を行う前に前記半導
    電性弾性層の表面を加熱処理することを特徴とする請求
    項2記載の帯電部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記紫外線照射処理を行った後に前記半
    導電性弾性層の表面を加熱処理することを特徴とする請
    求項2記載の帯電部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記半導電性弾性層を、非分散系の中抵
    抗材料であるエピクロルヒドリンゴムを主成分とする材
    料で形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    一つ項記載の帯電部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記半導電性弾性層を、中抵抗の熱可塑
    性エラストマー材料で形成することを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか一つ項記載の帯電部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記紫外線照射処理により前記保護層表
    面の摩擦係数を0.1〜1.2とすることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか一つ項記載の帯電部材の製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080318748A1 (en) * 2005-04-07 2008-12-25 Bridgestone Corporation Electrical Conductive Roller
US8032050B2 (en) 2006-10-27 2011-10-04 Ricoh Company, Ltd. Charge assembly and image formation apparatus including the same
WO2012063475A1 (ja) 2010-11-11 2012-05-18 キヤノン株式会社 帯電部材

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