JPH11148438A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JPH11148438A
JPH11148438A JP31361097A JP31361097A JPH11148438A JP H11148438 A JPH11148438 A JP H11148438A JP 31361097 A JP31361097 A JP 31361097A JP 31361097 A JP31361097 A JP 31361097A JP H11148438 A JPH11148438 A JP H11148438A
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Seiji Ii
政二 井伊
Naohisa Okada
直久 岡田
Toshiro Makimura
敏朗 牧村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動体を支持バネによりフローティング状態
で安定して支持しながら、所望の燃料噴射量を得る。 【解決手段】 ソレノイドコイル4が組み込まれた噴射
弁本体15と、噴射弁本体15に形成された燃料通路2
9と、燃料通路29を軸方向の移動によって開閉する可
動体17と、可動体17を弾性によって開閉可能に支持
するとともに軸線と直交する方向に関し位置決めする支
持バネ20とを備える。ソレノイドコイル4の電磁作用
により可動体17を開閉させることによって燃料通路2
9を流れる燃料の噴射量を制御する。可動体17を軸方
向へ付勢する付勢バネ26を備えるとともに、可動体1
7に作用する支持バネ20と付勢バネ26とのバネ荷重
を相反する方向にかつ異なる大きさで付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、圧縮天
然ガス燃料等のガス燃料(気体燃料ともいう。)を使用
する内燃機関に好適な燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な燃料噴射弁は、ソレノイドコイ
ルが組み込まれた噴射弁本体と、前記噴射弁本体に形成
された燃料通路と、前記燃料通路を軸方向の移動によっ
て開閉する可動体と、前記ソレノイドコイルの電磁作用
により前記可動体を開閉させることによって前記燃料通
路を流れる燃料の噴射量を制御する(例えば、特開平1
−216068号公報参照)。
【0003】上記した燃料噴射弁では、可動体は、噴射
弁本体側に形成された摺動案内面によって、軸線と直交
する方向に関し位置決めされるとともに、その開閉移動
時の案内がなされている。このため、ガソリン、液化ガ
ス等の液体燃料と比較して、潤滑性の悪いガス燃料を使
用した場合、前記可動体17の開閉により摺動案内面と
可動体との摺動部分に摩擦が生じことが予想され、可動
体の作動性が損なわれる。
【0004】このような理由から、ガス燃料を使用する
場合は、可動体に摺動部分を必要としない構造の燃料噴
射弁が適している(例えば、特許−02547865号
公報参照)。前記特許公報に開示された従来の燃料噴射
弁は、可動体を板バネによってフローティング状態で支
持することにより、可動体に摺動部分を必要としない構
造としている。前記板バネは、可動体(弁体)を弾性に
よって閉弁方向に付勢するとともに、軸線と直交する方
向に関し位置決めしている。また、前記板バネのバネ荷
重は、板バネ組付け後の調整が困難なため、可動体と噴
射弁本体のコアとの間の間隙(すなわち磁路のエアギャ
ップ)を調整することによって、燃料噴射量を調整(流
量調整ともいう。)している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の燃料噴射弁
において、板バネは、可動体をフローティング状態で安
定して支持するために、少なくとも200g程度のバネ
荷重をもつものが必要とされる。また、板バネはバネ定
数のバラツキが大きく、前記200g程度のバネ荷重F
s をもつものでは、そのバラツキが±120g程度とな
るため、そのバネ荷重Fs の範囲は80〜320gとな
る。また、前記板バネによる開弁時のバネ荷重Fは、開
弁時の弾性変形による荷重増加分をβとした場合、 F=Fs +β に増える。
【0006】そして、バネ荷重Fの目標値を仮に300
gとした場合、バネ荷重Fs の範囲が前に述べたように
80〜320gであるから、閉弁時において既に300
gを越える板バネが存在していることが分かる。このた
め、磁路のエアギャップの調整では流量調整することが
困難であり、所望の燃料噴射量を得ることができない。
また、仮に、バネ荷重Fの目標値を小さくして、小さい
バネ荷重Fs の板バネを使用すれば、磁路のエアギャッ
プの調整で流量調整が可能となるが、バネ荷重Fs が小
さいために可動体の支持が不安定になるといった問題を
生じる。したがって、上記従来の燃料噴射弁では、可動
体を支持バネによりフローティング状態で安定して支持
しながら、所望の燃料噴射量を得ることができない。
【0007】本発明は上記した問題点を解決するために
なされたものであって、本発明が解決しようとする課題
は、可動体を支持バネによりフローティング状態で安定
して支持しながら、所望の燃料噴射量を得ることのでき
る燃料噴射弁を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1の発明は、ソレノイドコイルが組み込まれた噴射弁
本体と、前記噴射弁本体に形成された燃料通路と、前記
燃料通路を軸方向の移動によって開閉する可動体と、前
記可動体を弾性によって開閉可能に支持するとともに軸
線と直交する方向に関し位置決めする支持バネとを備
え、前記ソレノイドコイルの電磁作用により前記可動体
を開閉させることによって前記燃料通路を流れる燃料の
噴射量を制御する燃料噴射弁であって、前記可動体を軸
方向へ付勢する付勢バネを備えるとともに、前記可動体
に作用する支持バネと付勢バネとのバネ荷重を相反する
方向にかつ異なる大きさで付与したことを特徴とする。
このように構成すると、支持バネに可動体を安定して支
持するために必要なバネ荷重をもたせても、支持バネと
付勢バネとの合力によって可動体に対し所望のバネ荷重
を付与することができ、これによって可動体を支持バネ
によりフローティング状態で安定して支持しながら、所
望の燃料噴射量を得ることができる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1記載の燃料噴
射弁であって、付勢バネのバネ荷重を調整可能なバネ荷
重調整手段を備えたことを特徴とする。このように構成
すると、バネ荷重調整手段によって付勢バネのバネ荷重
を調整し、もって燃料噴射量を調整することができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の燃料噴射弁であって、可動体には支持バネを迂回する
燃料通路が形成されていることを特徴とする。このよう
に構成すると、燃料が可動体の燃料通路を流れることに
より、支持バネに対する燃料力の影響による支持バネの
振動ひいては可動体の振動を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。燃料噴射弁の断面図を示した図1にお
いて、ほぼ円筒状のボデー1は、磁性材からなり、その
中央部内周に突出する環状のフランジ部1aを有してい
る。前記ボデー1の後半部(図1において右半部)に
は、ほぼ円筒状のコア2の前半部が挿入されている。コ
ア2は、磁性材からなり、その中央部外周に突出する環
状のフランジ部2aを有している。コア2のフランジ部
2aにボデー1の後端部がかしめつけられることによ
り、ボデー1がコア2に固定されている。
【0012】前記ボデー1の後半部内周とコア2の前半
部外周との間には、ほぼ円筒状のボビン3が配置されて
いる。ボビン3は、合成樹脂などの電気絶縁素材からな
り、ソレノイドコイル4を多層状に巻装している。ソレ
ノイドコイル4にはターミナル5が電気的に接続されて
いる。ターミナル5は、コア2のフランジ部2aの貫通
孔(符号省略)を貫通して後方へ突出している。なお、
ボビン3の前端部とボデー1との間、およびボビン3の
後端部とコア2との間には、それぞれリング状のシール
材6,7が介在されている。
【0013】前記コア2の後半部外周には、樹脂モール
ド成形が施されることにより受電用コネクタ8が形成さ
れている。受電用コネクタ8は、前記ターミナル5の先
端部周囲を取り囲むソケット部8aを有している。ソケ
ット部8aには、図示されない電子制御装置の給電用コ
ネクタが接続される。これにより、電子制御装置からの
信号がターミナル5を通じてソレノイドコイル4に入力
されることにより、ソレノイドコイル4の通電及びその
解除がなされる。
【0014】前記ボデー1の前半部(図1の左半部)内
には、ほぼリング状のストッパ部材9、後述する支持バ
ネ20を付けた可動体17およびバルブシート10が順
次組み込まれている。バルブシート10は、ステンレス
材からなるもので、その軸心部には燃料噴射口12が形
成され、その後端面には軸線と直交する平面をなす座面
11が形成されている。燃料噴射口12は、後端面から
前方に向かって小径をなすテーパ孔部12aと、前記テ
ーパ孔部12aの前端孔径と同一口径をもって連続する
小径孔部12bと、前記小径孔部12bの前端に段付面
(符号省略)を介して連続しかつバルブシート10の前
半部分に形成された大径孔部12cとからなる。
【0015】前記バルブシート10の後部外周の段付部
には、前記ボデー1の先端部がかしめつけられており、
これによりボデー1にストッパ部材9およびバルブシー
ト10等が固定されている。またバルブシート10の中
央部外周の段付部には、本燃料噴射弁の取り付け寸法を
決めるためのリング状のスペーサ部材13が取り付けら
れている。また、バルブシート10とボデー1との間に
は、リング状のシール材14が介在されている。なお、
後述する可動体17以外の固定部位を総称して噴射弁本
体15という。
【0016】図1のストッパ部材9および可動体17を
含む要部拡大図が図2に示されている。図2において、
ストッパ部材9は、前記ボデー1に対するバルブシート
10の組付けにともないバルブシート10とボデー1の
フランジ部1aとの間で挟持されている。ストッパ部材
9は、磁性材である電磁ステンレス材からなるもので、
ボデー1に嵌合する外リング部9aと、ボデー1のフラ
ンジ部1aと当接するストッパ片部9bとを有してい
る。ストッパ片部9bの前面は、ストッパ面9cとなっ
ている。
【0017】図2において、可動体17は、磁性材であ
る電磁ステンレス材からなるもので、前記コア2とほぼ
同様の断面円環形状をなす円筒状の主部17aと、その
主部17aの前部外周に突出する環状のフランジ部17
bと、前記主部17aの前部にほぼ同一外径をもって連
続するバルブ部17cとを有している。なお、前記可動
体17の主部17aおよびフランジ部17bは、前記ソ
レノイドコイル4の通電時においてコア2からの吸引力
を受けるアーマチュアとして機能する。
【0018】前記主部17aの中空部171の内周に
は、段付面からなる後述する付勢バネ26のバネ座面
(符号、17dを付す。)が形成されている。また、フ
ランジ部17bの後面は、前記ストッパ部材9のストッ
パ面9cと面接触可能な当接面17eとなっている。前
記当接面17eには環状溝(符号省略)が形成されてお
り、その環状溝に前記ストッパ部材9のストッパ面9c
と当接可能な環状の弾性部材18が嵌着されている。な
お弾性部材18は、可動体17の開弁時のダンパ作用を
果たすものであるから、環状に限らず、適数の任意の形
状のものを採用することが可能である。
【0019】また、バルブ部17cの前面は、前記バル
ブシート10の座面11と面接触可能なシール面17f
となっている。前記シール面17fには環状溝(符号省
略)が形成されており、その環状溝には前記バルブシー
ト10の座面11と当接可能な環状の弾性部材19が嵌
着されている。弾性部材19は、可動体17の閉弁時の
ダンパ作用とシール作用とを果たす。
【0020】また、前記可動体17には、前記主部17
aの中空部171と、その中空部171と連通しかつ前
記フランジ部17bの前方において半径方向に放射状を
なす例えば4本の貫通孔172とからなる燃料通路(1
71,172を付す。)が形成されている。その燃料通
路171,172が、本発明でいう「支持バネ20を迂
回する燃料通路」に相当している。
【0021】前記可動体17のフランジ部17bとバル
ブ部17cとで形成される外周隅角部分に、リング板状
の支持バネ20の内周部がバネ荷重をもって当接してい
る。支持バネ20の外周部は、前記ストッパ部材9の外
リング部9aとバルブシート10との間で挟持されてい
る。前記支持バネ20の正面図が図3、図3のA−A線
断面図が図4、図4のB部の部分拡大図に示されてい
る。図3に示すように、支持バネ20には、例えば、内
外二本の円周線上にその円周線に沿う長細孔21,22
が3本ずつ約1/2ピッチずらした状態で形成されてい
る。内外の各長細孔21,22の中間部には、他方の長
細孔21,22の相互間に膨出する凹部21a,22a
を形成することにより、板バネ20の剛性を低下させて
いる。
【0022】支持バネ20の内周部には、図4および図
5に示すように、表裏両面に跨がる弾性材23がインサ
ート成形によって設けられている。なお、弾性材23が
インサート成形される支持バネ20の部分には適数個
(図3は6個を示す。)の小孔24がほぼ等間隔で形成
されている。支持バネ20の内周部および前記小孔24
において弾性材23の表裏部分が連続している。前記弾
性材23の取り付けられた支持バネ20は、バネ荷重を
もって可動体17を押圧している。なお弾性材23は、
フランジ部17b側には全周に設けることが望ましく、
反対側(図2において左側)は周方向に断続的に設けて
も差し支えない。
【0023】図2において、支持バネ20の外周部を前
にも述べたようにストッパ部材9の外リング部9aとバ
ルブシート10との間で挟持すること及び長細孔等を設
けることによって支持バネ20の剛性を低下させること
によって、支持バネ20により可動体17がフローティ
ング状態で支持されている。これにより、可動体17
は、支持バネ20の弾性によって軸方向に開閉可能に支
持されているとともに軸線と直交する方向(すなわち径
方向)に関し位置決めされている。このため、可動体1
7に摺動部分がなくても開閉可能となり、可動体17の
開閉による摺動部分の摩耗の発生がなく、可動体17の
作動性が損なわれない。
【0024】また、前記支持バネ20の長細孔21,2
2の形成によって、可動体17を径方向に位置決めしな
がらも、その可動体17が軸方向に動きやすくなってい
る。可動体17は、バルブ部17cのシール面17fが
バルブシート10の座面11と面接触することによって
閉弁し、かつ閉弁状態より後退(図1において右方への
移動)することによって開弁する。また開弁時には、可
動体17のフランジ部17bの当接面17eがストッパ
部材9のストッパ面9cと面接触することにより、可動
体17の後退位置が規制される。なお、開弁時における
コア2と可動体17との対向面間のエアギャップは、ス
トッパ部材9のストッパ片部9bの厚さの変更によって
容易に調整することができる。
【0025】図1において、前記コア2内には、その後
方からコイルスプリングからなる付勢バネ26が挿入さ
れ、さらにバネ荷重調整用のパイプ27が挿入されてい
る。前記付勢バネ26の先端面は前記可動体17のバネ
座面17dと当接している(図2参照)。また付勢バネ
26の後端面には、パイプ27の先端面が当接してい
る。パイプ27は、可動体17に対する閉弁方向の付勢
バネ26のバネ荷重を調整した後、コーキングによって
コア2に固定されている。前記付勢バネ26のバネ荷重
によって、可動体17が常には閉弁状態に保持される。
なおパイプ27は、本発明でいうバネ荷重調整手段に相
当している。
【0026】前記コア2の後端面(図1の右端面)から
バルブシート10の先端面までの間には、コア2および
パイプ27内の中空部、可動体17の燃料通路171,
172、バルブシート10の燃料噴射口12に至る一連
の燃料通路29が形成されている。コア2の後端部内に
は、ストレーナ30が組み込まれている。また、コア2
の後端部外周には凹溝(符号省略)が形成されており、
その凹溝にOリング31が嵌着されている。なおOリン
グ31は、コア2とそれに連通される図示しないデリバ
リパイプとの間をシールする。またコア2には、前記受
電用コネクタ8の後面に当接するグロメット32が嵌着
されている。グロメット32は、受電用コネクタ8と前
記デリバリパイプとの間において緩衝作用を果たす。
【0027】ところで、前記支持バネ20と付勢バネ2
6とは、前記可動体17に作用するバネ荷重を相反する
方向にかつ異なる大きさで付与している。すなわち、付
勢バネ26は可動体17を閉弁方向へバネ荷重Fs で付
勢している。一方、支持バネ20は、可動体17を開弁
方向へバネ荷重Fi で付勢している。付勢バネ26のバ
ネ荷重Fs は支持バネ20のバネ荷重Fi よりも大きく
設定されており、常には可動体17が閉弁状態に保持さ
れている。
【0028】上記のように構成された燃料噴射弁の作動
を説明する。図示しない燃料タンクから燃料ポンプを介
して所定の圧力を付与された状態で供給される燃料は、
ストレーナ30によってろ過された後、噴射弁本体15
内の一連の燃料通路29を通って、バルブシート10に
対する可動体17の閉止部分まで至っている。そして、
可動体17は支持バネ20と付勢バネ26のバネ荷重の
合力によって閉弁状態に保持されているため、燃料は噴
射されない。
【0029】ここで、電子制御装置からの電気信号の入
力によってソレノイドコイル4が通電状態になると、ボ
デー1、コア2、可動体17、ストッパ部材9を通る磁
路(図1中の点線M参照)が構成されることによる電磁
作用によって、可動体17が後退されることにより開弁
する。これにより、バルブシート10の燃料噴射口12
から燃料が噴射される。
【0030】そして、前記ソレノイドコイル4に対する
電気信号がオフになり、可動体17に作用していた電磁
作用がなくなると、可動体17が前に述べたように支持
バネ20と付勢バネ26の合力によって閉弁されること
により、前記燃料の噴射が停止する。
【0031】上記した燃料噴射弁によると、支持バネ2
0に可動体17を安定して支持するために必要なバネ荷
重をもたせても、支持バネ20と付勢バネ26との合力
によって可動体17に対し所望のバネ荷重を付与するこ
とができ、これによって可動体17を支持バネ20によ
りフローティング状態で安定して支持しながら、所望の
燃料噴射量を得ることができる。
【0032】この点について詳述すると、例えば、閉弁
時の付勢バネ26による閉弁方向のバネ荷重をFs と支
持バネ20による開弁方向のバネ荷重をFi とによるバ
ネ荷重の合力は、Fs −Fi となる。ここで、支持バネ
20は、可動体17をフローティング状態で安定して支
持するために、少なくとも200g程度のバネ荷重Fi
をもつものが必要とされる。また、支持バネ20はバネ
定数のバラツキが大きく、前記200g程度のバネ荷重
Fi をもつものでは、そのバラツキが±120g程度と
なるため、そのバネ荷重Fi は200±120gとな
る。
【0033】そして、バネ荷重の合力の目標値を仮に3
00gとした場合、付勢バネ26に必要なバネ荷重Fs
は、 Fs =300+Fi =300+200 =500 となる。付勢バネ26の500g程度のバネ荷重Fs を
もつものでは、そのバラツキが±100g程度となるた
め、そのバネ荷重Fs は500±100gとなる。
【0034】従って、付勢バネ26と支持バネ20によ
るバネ荷重の合力は、 Fs −Fi =(500±100g)−(200±120g) =80〜520g となることにより、バネ荷重の合力を目標値300gに
調整することができる。このため、閉弁時において所定
の目標値に調整でき、これと同様にして、開弁時のバネ
荷重の合力Fを所定の目標値に調整することが可能とな
る。よって、前に述べたように、支持バネ20に可動体
17を安定して支持するために必要なバネ荷重(例え
ば、少なくとも200g程度)をもたせても、支持バネ
20と付勢バネ26との合力によって可動体17に対し
所望のバネ荷重を付与することができ、可動体17を支
持バネ20によりフローティング状態で安定して支持し
ながら、所望の燃料噴射量を得ることができる。
【0035】また、開弁時の付勢バネ26のバネ荷重F
a は、開弁時の弾性変形による荷重増加分をβとした場
合、 Fa =Fs +β となる。また、開弁時の支持バネ20のバネ荷重Fb
は、開弁時の弾性変形による荷重減少分をαとした場
合、 Fb =Fi −α となる。従って、開弁時の付勢バネ26と支持バネ20
によるバネ荷重の合力Fは、 F=Fa −Fb =(Fs +β)−(Fi −α) =(Fs −Fi )+α+β となる。
【0036】また、開弁時と閉弁時の荷重差F3 は、 F3 =F−(Fs −Fi ) ={(Fs −Fi )+α+β}−(Fs −Fi ) =α+β となる。したがって、荷重差F3 がα+βとなり、従来
の荷重差(Fs +β−Fs =β)よりも大きくなること
により、大きいダイナミックレンジが得られるといった
付随的効果も得られる。
【0037】また、付勢バネ26のバネ荷重を調整可能
なパイプ27を備えたことにより、パイプ27の位置調
整によって付勢バネ26のバネ荷重を調整し、もって燃
料噴射量を調整することができる。すなわち、コア2に
対するパイプ27の固定位置を前進位置とすれば、付勢
バネ26のバネ荷重が大きくなり、開弁遅れ時間Toが
大、閉弁遅れ時間Tc が小となるため、燃料噴射量を減
少させることができる。また、コア2に対するパイプ2
7の固定位置を後退位置とすれば、付勢バネ26のバネ
荷重が小さくなり、開弁遅れ時間To が小、閉弁遅れ時
間Tc が大となるため、燃料噴射量を増大させることが
できる。
【0038】また、従来の磁路のエアギャップ調整では
エアギャップが増大して磁気効率が低下することが懸念
されるが、前記パイプ27の位置調整によればエアギャ
ップへの影響が生じないため、開弁時のコア2と可動体
17とのエアギャップを減少させることにより磁気効率
を向上し、ひいては応答性を高めることができる。ま
た、従来の磁路のエアギャップ調整では調整が敏感であ
るため、精度良く調整することが難しいが、前記パイプ
27の位置調整によれば精度良く調整することが可能で
ある。
【0039】また、可動体17には支持バネ20を迂回
する燃料通路171,172が形成されているので、燃
料が可動体17の燃料通路171,172を流れること
により、支持バネ20に対する燃料力の影響による支持
バネ20の振動ひいては可動体17の振動を防止するこ
とができる。このことは、可動体17の振動に起因する
計量精度の低下の防止に有効である。
【0040】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更
が可能である。例えば、上記実施の形態における支持バ
ネ20と付勢バネ26の荷重方向および大きさを逆に設
定することもできる。また、上記実施の形態における可
動体17はアーマチュアとして機能する主部17aおよ
びフランジ部17bと燃料通路29を開閉するバルブと
して機能するバルブ部17cとを有する一体成形品とし
たが、各部を別体で形成した部品を組み合わせることに
よって可動体を構成することもできる。また使用燃料と
しては、圧縮天然ガスが好適であるが、その他の燃料例
えばガソリン、液化ガス等の使用までも制限するもので
はない。また上記実施の形態では、噴射弁本体15の軸
線方向の反噴射側から燃料を供給するトップフィードタ
イプの燃料噴射弁に実施したが、その他、噴射弁本体1
5の軸線方向に交差する側面側から燃料を供給するサイ
ドフィードタイプの燃料噴射弁に実施することも考えら
れる。また、上記実施の形態では、ノーマルクローズタ
イプに実施したが、その他、ノーマルォープンタイプに
適用することも可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、可動体を支持バネによ
りフローティング状態で安定して支持しながら、所望の
燃料噴射量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態を示す燃料噴射弁の断面図であ
る。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】支持バネの正面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図4のB部の部分拡大図である。
【符号の説明】
4 ソレノイドコイル 15 噴射弁本体 17 可動体 171,172 可動体の燃料通路 20 支持バネ 26 付勢バネ 27 パイプ(バネ荷重調整手段) 29 燃料通路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソレノイドコイルが組み込まれた噴射弁
    本体と、前記噴射弁本体に形成された燃料通路と、前記
    燃料通路を軸方向の移動によって開閉する可動体と、前
    記可動体を弾性によって開閉可能に支持するとともに軸
    線と直交する方向に関し位置決めする支持バネとを備
    え、前記ソレノイドコイルの電磁作用により前記可動体
    を開閉させることによって前記燃料通路を流れる燃料の
    噴射量を制御する燃料噴射弁であって、前記可動体を軸
    方向へ付勢する付勢バネを備えるとともに、前記可動体
    に作用する支持バネと付勢バネとのバネ荷重を相反する
    方向にかつ異なる大きさで付与したことを特徴とする燃
    料噴射弁。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の燃料噴射弁であって、付
    勢バネのバネ荷重を調整可能なバネ荷重調整手段を備え
    たことを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の燃料噴射弁であ
    って、可動体には支持バネを迂回する燃料通路が形成さ
    れていることを特徴とする燃料噴射弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6336621B1 (en) 1999-02-23 2002-01-08 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha Electromagnetic fuel injection valve
JP2006272476A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Myotoku Ltd 吸着ノズル装置
US7673847B2 (en) 2005-09-21 2010-03-09 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha Fluid control valve for supplying gas to a fuel cell in a vehicle

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