JPH11147686A - 建物ユニット用吊り治具 - Google Patents

建物ユニット用吊り治具

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JPH11147686A
JPH11147686A JP25670898A JP25670898A JPH11147686A JP H11147686 A JPH11147686 A JP H11147686A JP 25670898 A JP25670898 A JP 25670898A JP 25670898 A JP25670898 A JP 25670898A JP H11147686 A JPH11147686 A JP H11147686A
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JP
Japan
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building unit
hanging
hanging jig
frame
sub
Prior art date
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Pending
Application number
JP25670898A
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English (en)
Inventor
Yasunori Nakamoto
保則 中本
Toshiki Nogami
利樹 野上
Yoshimasa Inotsuka
好政 猪塚
Hideki Suzuki
英樹 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
  • Load-Engaging Elements For Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高圧電線下等での施工の際に要する作業空間を
縮小してスペース効率を向上させつつ、偏荷重の調整が
容易で、施工作業性の良好な建物ユニット用吊り治具を
提供する。 【解決手段】建物ユニット用吊り治具11は、クレーン
14に係止される係止部15が設けられた吊り治具本体
16を備え、吊り治具本体16には、建物ユニット13
の被吊り下げ点12と吊り索36を介して繋がれること
により建物ユニット13を吊り下げる複数の建物ユニッ
ト吊り下げ点19が設けられ、建物ユニット吊り下げ点
19は、建物ユニット13を吊り下げた状態で被吊り下
げ点12の略鉛直上方に位置する箇所に設けられ、垂直
上方から見た平面内において、吊り治具本体16の外周
輪郭線が建物ユニット13の外周輪郭線に応じて拡縮可
能に構成されている。また、偏荷重調整手段をボールネ
ジ機構64などで構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、施工現場等にお
いて建物ユニットをクレーンにより吊り下げる際に、ク
レーンと建物ユニットとの間に介在して施工作業性を向
上させる建物ユニット用吊り治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の建物ユニット用吊り治具として
は、たとえば実公平7−23486号公報記載の図12
に示すものが知られている。この従来の建物ユニット用
吊り治具1は、長さの固定された天秤棒2と、天秤棒2
の上下に掛けられる上吊りチェーン3,3及び下吊りチ
ェーン4,4…と、上吊りチェーン3,3を上方で束ね
たマスターリング5とから主に構成されている。このう
ち、上吊りチェーン3は天秤棒2の上部に設けられたク
レーン懸吊用掛け止め金具6に掛止されている。また、
下吊りチェーン4は天秤棒2の下部に設けられた建物ユ
ニット吊下用掛け止め金具7に掛止されている。
【0003】クレーン懸吊用掛け止め金具6と建物ユニ
ット吊下用掛け止め金具7とはそれぞれ複数設けられ、
建物ユニット吊下用掛け止め金具7,7…は天秤棒2の
延設方向に沿って吊り下げ対象となる数種の建物ユニッ
トの桁幅d1,d2,d3に応じた間隔をあけて固着さ
れ、クレーン懸吊用掛け止め金具6,6…は建物ユニッ
ト吊下用掛け止め金具7,7…の各位置に対応して固着
されている。
【0004】次に、この従来のものの作用について説明
する。
【0005】この建物ユニット用吊り治具1では、建物
ユニット8を吊り下げる際に、建物ユニット用掛け止め
金具7から延びるチェーン4,4の下端を建物ユニット
8の被吊り下げ点9,9に掛止する。そして、その下吊
りチェーン4,4が掛けられた建物ユニット吊下用掛け
止め金具7の位置に対応して位置するクレーン懸吊用掛
け止め金具6に、上吊りチェーン3を掛止する。このと
き、建物ユニット8の桁方向に並んだ一組の被吊り下げ
点9,9に対応する建物ユニット吊下用掛け止め金具7
は唯1つであるので、2本の下吊りチェーン4,4はそ
の建物ユニット吊下用掛け止め金具7に集められて吊り
角度αを形成する。一方、チェーン3,3はマスターリ
ング5に集められて吊り角度βを形成し、そのマスター
リング5をクレーン10で吊り下げることによって、建
物ユニット8が吊り下げられる。
【0006】なお、天秤棒2に加わる荷重が偏り建物ユ
ニット8が水平に保持されない場合には、下吊りチェー
ン4の長さを調整することでその偏荷重を吸収し、吊り
下げた建物ユニット8の水平バランスをとる。
【0007】また、建物ユニット用吊り治具に関して
は、上記公報の他にも特開平7−25583号公報等に
記載がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のものでは、吊り角度αを大きくすると下吊り
チェーン4に加わる張力が増し、吊り角度βを大きくす
ると上吊りチェーン3に加わる張力が増し、これに伴っ
て被吊り下げ点9や各掛け止め金具6及び7付近に加わ
る水平分力も増大するので、吊り角度α,βをあまり大
きくすることができない。特に、吊り下げる建物ユニッ
トが天井梁や壁面を有しないものである場合には、その
水平分力の増大に伴い建物ユニットが変形する可能性が
高いので、吊り角度αの許容範囲は著しく狭められる。
【0009】このため、マスターリング5と被吊り下げ
点9との鉛直距離である吊り代Lをあまり短くすること
ができず、高圧電線下等の吊り上げ距離を確保しにくい
場所での作業が困難であるという問題があった。
【0010】また、天秤棒2が受ける偏荷重の調整は、
下吊りチェーン4の長さを調整することによって行われ
るが、これに関する工数が多くて作業効率が悪く、場合
によってはこの下吊りチェーン4の長さ調整だけでは偏
荷重を吸収しきれないこともあった。
【0011】さらに、前記建物ユニット用吊り治具1に
おいては、天秤棒2の長さは、建物ユニット用吊り治具
1が吊り下げの対象とする建物ユニットのうち桁幅が最
大であるものに合わせて一定とされているので、これよ
り小さな桁幅を有する建物ユニットを吊り下げて施工作
業を行う際には、天秤棒2のその建物ユニットからはみ
出す部分が周囲に干渉する虞があった。
【0012】そこで、この発明は、高圧電線下等での施
工の際に要する作業空間を縮小してスペース効率を向上
させつつ、偏荷重の調整が容易で、施工作業性の良好な
建物ユニット用吊り治具を提供することを課題としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本願発明の請求項1に記載されたものでは、垂直上方か
ら見た平面内で相互に離間する位置に複数の被吊り下げ
点が設けられた建物ユニットと該建物ユニットを吊り下
げるクレーンとの間に介在され、且つ、該クレーンに係
止される係止部が設けられた吊り治具本体を備える建物
ユニット用吊り治具であって、前記吊り治具本体には、
前記被吊り下げ点と吊り索を介して繋がれることにより
前記建物ユニットを吊り下げる複数の建物ユニット吊り
下げ点が設けられ、該建物ユニット吊り下げ点は、前記
建物ユニットを吊り下げた状態で前記被吊り下げ点の略
鉛直上方に位置する箇所に設けられ、垂直上方から見た
平面内において、前記吊り治具本体の外周輪郭線が前記
建物ユニットの外周輪郭線に応じて拡縮可能に構成され
ていることを特徴としている。
【0014】このように構成された請求項1記載のもの
では、建物ユニットを吊り下げた状態で、建物ユニット
の被吊り下げ点とこの被吊り下げ点に対応する建物ユニ
ット吊り下げ点とを繋ぐ吊り索は鉛直方向に張られて吊
り角度を生じない。
【0015】このため、吊り索を短くしても従来のよう
に吊り角度が増大することがないので、建物ユニット吊
り下げ点を被吊り下げ点の直上に位置させることによっ
て、吊り代を所望の長さに短縮することができる。
【0016】このように吊り代を短縮化すると、建物ユ
ニットの揺動振幅が抑えられ、吊り下げ状態で搬送中の
建物ユニットの姿勢を安定させることができるので、建
物ユニットの据付作業を容易且つ安全に行うことができ
る。そして、この吊り代の短縮化により施工に要する作
業空間も縮小し、従来困難であった高圧電線下等での施
工作業も容易となる。
【0017】さらに、垂直上方から見た平面内におい
て、吊り治具本体の外周輪郭線が建物ユニットの外周輪
郭線に応じて拡縮可能に構成されているので、建物ユニ
ットの外周輪郭線の内側に収まるようにその吊り治具本
体の外周輪郭線を拡縮することによって、建物ユニット
据付の際に吊り治具本体が周囲に干渉する虞がなくなっ
て前記作業空間の縮小化に寄与することができる。
【0018】また、請求項2に記載されたものでは、前
記吊り治具本体は、直線状のメインフレームと、該メイ
ンフレームの両端に設けられ且つ該メインフレームと略
直角に交わって水平方向に延びる直線状のサブフレーム
とを有し、該サブフレームの両端には、少なくとも一対
の前記建物ユニット吊り下げ点が設けられている請求項
1記載の建物ユニット用吊り治具を特徴としている。
【0019】このように構成された請求項2記載のもの
では、前記請求項1の作用に加えてさらに、水平面内で
相互に離間する箇所に建物ユニット吊り下げ点を位置さ
せることが簡略な構成で実現されるので、吊り治具本体
の軽量化を図ることができ、クレーンにかかる負担も抑
制することができる。
【0020】そして、請求項3に記載されたものでは、
前記吊り治具本体には、伸縮することによって前記建物
ユニット吊り下げ点の位置を調整することができる伸縮
部が設けられている請求項1又は2記載の建物ユニット
用吊り治具を特徴としている。
【0021】このように構成された請求項3記載のもの
では、伸縮部により建物ユニット吊り下げ点の位置を調
整することができるので、種々の建物ユニットの吊り下
げに用いることができて汎用性が高い。
【0022】また、請求項4に記載されたものでは、前
記伸縮部は、前記建物ユニットを垂直上方から見た形状
が略長方形である場合に、該建物ユニットの長手方向又
は短尺方向の少なくとも一方に沿って伸縮可能である請
求項3記載の建物ユニット用吊り治具を特徴としてい
る。
【0023】このように構成された請求項4記載のもの
では、床面が長方形状の建物ユニットを吊り下げると
き、その長手方向又は短尺方向に沿って伸縮部が伸縮す
るので、たとえば垂直上方から見て建物ユニットの四隅
に被吊り下げ点がそれぞれ設けられている場合には、建
物ユニットの長手方向又は短尺方向に沿って伸縮部を伸
縮するだけで建物ユニット吊り下げ点の位置を容易に調
整することができる。
【0024】このとき、前記伸縮部が建物ユニットの長
手方向及び短尺方向のそれぞれに沿って伸縮可能とされ
ているならば、縦横寸法が規格化された各種の建物ユニ
ットを吊す場合等においても柔軟に対応することができ
る。
【0025】そして、請求項5に記載されたものでは、
前記建物ユニットを吊り下げたときに前記吊り治具本体
の受ける荷重の分布が偏る場合に、前記各建物ユニット
吊り下げ点に対する前記係止部の相対的位置を移動させ
て前記吊り治具本体の受ける荷重の分布を調整する偏荷
重調整手段が設けられている請求項1乃至4のいずれか
1項記載の建物ユニット用吊り治具を特徴としている。
【0026】このように構成された請求項5記載のもの
では、偏荷重調整手段によって各建物ユニット吊り下げ
点に対する係止部の相対的位置が適宜に移動される。
【0027】このため、係止部を、建物ユニットに吊り
治具本体を加えた総体の重心の略上方に位置させること
により、この建物ユニットに吊り治具本体を加えた総体
の水平バランスがとられ、吊り治具本体に吊り下げられ
る建物ユニットも水平に保持される。
【0028】したがって、前記吊り代の短縮化と相俟っ
て建物ユニットが安定して吊り下げられると共に、建物
ユニットの最下端部と被吊り下げ点との鉛直距離を最小
とすることができ、施工に要する作業領域の鉛直方向距
離がさらに短縮化されて高圧電線下等での施工作業性を
良好なものとすることができる。
【0029】また、偏荷重の調整作業は、偏荷重調整手
段によって建物ユニットを吊り下げた吊り治具本体の重
心位置の上方に係止部を移動させることにより完了する
が、これはチェーンの長さを調整して偏荷重を調整する
従来の方法に比して容易であり、作業効率を向上させる
ことができる。
【0030】また、請求項6に記載されたものでは、前
記偏荷重調整手段は、前記吊り治具本体に回転自在に設
けられたスクリュと、該スクリュに螺合して且つ該スク
リュに対して相対的に移動可能なスクリュホルダとを有
し、前記係止部は、前記スクリュ又は前記スクリュホル
ダのいずれか一方と共に移動する請求項5記載の建物ユ
ニット用吊り治具を特徴としている。
【0031】このように構成された請求項6記載のもの
では、スクリュを回転させると該スクリュの軸延設方向
に沿ってスクリュホルダが移動して、これに伴い係止部
もスクリュの軸延設方向に沿ってスクリュ又はスクリュ
ホルダに対して相対的に移動する。
【0032】このため、たとえば、係止部がスクリュの
軸延設方向に沿って移動する際の軌跡の下方に前記建物
ユニットに吊り治具本体を加えた総体の重心位置がある
とすれば、該重心位置の上方に係止部を位置させること
によって、容易に建物ユニットを略水平状態とすること
ができる。このとき、係止部の位置はスクリュの回転に
よって微妙に調整可能であるので、偏荷重の修正操作が
容易で作業性が良好である。
【0033】そして、請求項7に記載されたものでは、
前記偏荷重調整手段は、前記係止部に設けられたホイー
ルチェーンと、該ホイールチェーンに摺動可能に掛け渡
され且つその両端部が前記吊り治具本体の端部近傍に離
間して係止されるチェーンとを有する請求項5記載の建
物ユニット用吊り治具を特徴としている。
【0034】このように構成された請求項7記載のもの
では、吊り治具本体に対する係止部の位置をチェーンに
沿って変えることができるので、建物ユニットに吊り治
具本体を加えた総体の重心位置に近いチェーン上の点に
係止部を移動させることによって偏荷重を修正し、建物
ユニットを略水平に吊り下げることができる。
【0035】請求項8に記載されたものでは、前記偏荷
重調整手段は、前記吊り治具本体に回転自在に設けられ
た雄ネジ軸と、該雄ネジ軸に外嵌される雌ネジ部と、雄
ネジ軸と雌ネジ部の間に挿入されたボールと、雌ネジ部
に形成されたボールの戻り溝とを有するボールネジ機構
であり、前記係止部は、前記スクリュ又は前記スクリュ
ホルダのいずれか一方と共に移動する請求項5記載の建
物ユニット用吊り治具を特徴としている。
【0036】このように構成された請求項8記載のもの
では、雄ネジ軸と雌ネジ部とボールとボールの戻り溝と
を有するボールネジ機構を取付けたので、操作力を低減
することができる。これにより、建物ユニットを吊って
いる時でも偏荷重調整を行わせることができるようにな
る。しかも、偏荷重調整の微調整を容易に行うことがで
きる。
【0037】請求項9に記載されたものでは、偏荷重調
整手段に、ブレーキ機構を取付けた請求項8記載の建物
ユニット用吊り治具を特徴としている。
【0038】このように構成された請求項9記載のもの
では、ボールネジ機構にブレーキ機構を設けてブレーキ
をかけることにより、偏荷重調整手段が勝手に動くのを
防止することができる。
【0039】請求項10に記載されたものでは、前記吊
り治具本体は、直線状のメインフレームと、該メインフ
レームの両端に設けられ且つ該メインフレームと略直角
に交わって水平方向に延びる直線状のサブフレームと、
前記メインフレームの両端に固着されて前記サブフレー
ムをその長手方向へスライド自在に支持するスライドガ
イド部とを有し、前記偏荷重調整手段は、前記スライド
ガイド部と、前記サブフレームとの間に設けられる請求
項6乃至9のいずれか1項記載の建物ユニット用吊り治
具を特徴としている。
【0040】このように構成された請求項10記載のも
のでは、メインフレームのスライドガイド部とサブフレ
ームとの間に偏荷重調整手段を設けて、サブフレームを
その長手方向へスライドさせるようにすることにより、
簡単な構成で偏荷重を調整することができる。
【0041】請求項11に記載されたものでは、サブフ
レームとメインフレーム両端のスライドガイド部との間
に、スライドを案内する摩擦低減機構を設けた請求項1
0記載の建物ユニット用吊り治具を特徴としている。
【0042】このように構成された請求項11記載のも
のでは、サブフレームとメインフレーム両端のスライド
ガイド部との間に、摩擦低減機構を設けたので、スライ
ドガイド部に対してサブフレームがスライドする際の抵
抗を、大幅に低減することができる。これにより、建物
ユニットを吊っている時でも偏荷重調整を行わせること
ができるようになる。
【0043】また、請求項12に記載されたものでは、
前記吊り治具本体は、直線状のメインフレームと、該メ
インフレームの両端に設けられ且つ該メインフレームと
略直角に交わって水平方向に延びる直線状のサブフレー
ムとを有し、前記係止部は、前記メインフレームと一体
となって前記サブフレームに対して移動可能とされ、前
記偏荷重調整手段には、前記メインフレームの両端に設
けられて前記サブフレームにスライド自在に装着される
スライドガイド部と、該スライドガイド部の前記サブフ
レームに対するスライド移動を所定位置で停止させるス
ライド係止部とが設けられている請求項5記載の建物ユ
ニット用吊り治具を特徴としている。
【0044】このように構成された請求項12記載のも
のでは、スライドガイド部のスライドによってサブフレ
ームに対する係止部の位置をスライドガイド部のスライ
ド方向に沿って変化させることができる。また、スライ
ド係止部によってその係止部の位置を固定することがで
きるので、係止部を適宜に位置決め固定することによっ
て偏荷重を修正し、建物ユニットを略水平に吊り下げる
ことができる。
【0045】そして、請求項13に記載されたもので
は、前記スライドガイド部は、前記サブフレームをスラ
イド自在に収容すると共に吊り索が掛け渡せるように該
スライドガイド部の延設方向断面形状を略凹状とするス
ライド凹部を有し、該スライド凹部に着脱可能であると
共に、該スライドガイド部の全長に対して全長を長尺と
する前記サブフレームが設けられた請求項12記載の建
物ユニット用吊り治具を特徴としている。
【0046】このように構成された請求項13記載のも
のでは、建物ユニット吊り下げ点が設けられた着脱可能
なサブフレームをスライドガイド部に装着している状態
で、所定寸法を有する建物ユニットを吊り下げることが
できる。一方、サブフレームをスライドガイド部から離
脱させた状態では、スライドガイド部のスライド凹部に
吊り索を掛けてこの吊り索の両端を被吊り下げ点に繋ぐ
ことにより、前記所定寸法を有する建物ユニットよりも
スライドガイド部の延設方向に沿って短い寸法を有する
建物ユニットを吊り下げることができる。
【0047】このため、吊り下げの対象となる複数の種
類の建物ユニットの一の建物ユニットの寸法に合わせた
全長を有するようにサブフレームを形成し、該建物ユニ
ットよりも小さい他の建物ユニットの寸法に合わせた全
長を有するようにスライドガイド部を形成しておくこと
によって、吊り下げる建物ユニットの寸法の変化に簡易
に対応することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
【0049】
【発明の実施の形態1】本発明の具体的な実施の形態1
について、図1を参照しつつ説明する。
【0050】まず、この実施の形態1の構成について説
明する。
【0051】建物ユニット用吊り治具11は、直方体状
を呈してその上面の四隅に被吊り下げ点12が設けられ
た建物ユニット13と、この建物ユニット13を吊り下
げるクレーン14との間に介在され、クレーン14に係
止される係止部としてのホイールチェーン15が設けら
れた吊り治具本体16を備える。
【0052】そのホイールチェーン15は、クレーンに
係止される係止軸部材15aと、ホイールチェーン本体
15bとがホイールチェーンカバー15c,15cに挟
持固定されてなる。
【0053】吊り治具本体16は、直線状のメインフレ
ーム17と、このメインフレーム17の両端に設けら
れ、メインフレーム17と略垂直に交わって水平方向に
延びる直線状のサブフレーム18,18とを有する。サ
ブフレーム18の両端には、建物ユニット吊り下げ点と
しての吊り索係止部19,19がそれぞれ設けられてい
る。
【0054】メインフレーム17は伸縮部として、上面
に係止孔20aを有する角形鋼管20と、この角形鋼管
20に出没自在に挿入され、上面に複数の位置決め孔2
1a,21a…を有する角形鋼部材21とを備えてい
る。メインフレーム17は、角形鋼部材21を角形鋼管
20に対して出没させることによって全長が伸縮可能と
され、そのメインフレーム17の長さは係止孔20aを
位置決め孔21a,21a…の1つに重ねてこれにピン
17aを挿通することによって固定される。
【0055】メインフレーム17の両端部の近傍にはチ
ェーン係止部22,22がそれぞれ設けられ、チェーン
係止部22,22にはシャックル23,23を介してチ
ェーン24の両端部が係止されている。チェーン24は
ホイールチェーン本体15bに掛け渡され、ホイールチ
ェーン本体15bがチェーン24と摺接しながら移動す
ることによってホイールチェーン15がチェーン24に
沿って移動するように構成されている。また、ホイール
チェーン15とシャックル23との間のチェーン24上
には、ショートニングクラッチ26,26がそれぞれ設
けられてチェーン24の長さを調整できるようになって
いる。
【0056】メインフレーム17の両端部には、メイン
フレーム17の延設方向と略直角に交わって水平方向に
延びる断面略凹状のスライドガイド部27,27が設け
られ、前記サブフレーム18はそのスライドガイド部2
7の内側にスライド自在に装着されている。
【0057】サブフレーム18は基部28を備え、その
基部28は、サブフレーム18の延設方向に延びる角形
鋼管29と、角形鋼管29の上面に平行に立設する2本
の柱部30,30と、この柱部30,30に軸支され、
サブフレーム18の延設方向に沿った回転軸を有するス
クリュ31とから主に構成されている。このスクリュ3
1は、スライドガイド部27に設けられたスクリュホル
ダ32と螺合している。
【0058】スクリュ31の一端側にはハンドル33が
設けられ、スクリュ31はそのハンドル33を操作する
ことによって回転し、スクリュ31の回転によりスクリ
ュホルダ32がスクリュ31の軸延設方向に沿って移動
するように構成されている。
【0059】また、サブフレーム18は伸縮部として、
前記角形鋼管29と、この角形鋼管29に出没自在に挿
入されている角形鋼部材34,34とを備え、角形鋼管
29には係止孔29aが設けられていると共に、角形鋼
部材34には位置決め孔34a,34a…が設けられて
いる。サブフレーム18は、角形鋼部材34を角形鋼管
29に対して出没させることによって全長が伸縮可能と
され、そのサブフレーム18の長さは係止孔29aを位
置決め孔34a,34a…の1つに重ねてこれにピン1
8aを挿通することによって固定される。
【0060】各角形鋼部材34の先端には吊り索係止部
19が設けられ、吊り索係止部19はシャックル35を
介して吊り索としての建物ユニット吊り下げチェーン3
6を吊している。建物ユニット吊り下げチェーン36の
下端部には、図示省略のシャックル及びアイボルトを介
して建物ユニット13の被吊り下げ点12が繋がれる。
【0061】この実施の形態1では、偏荷重調整手段は
ホイールチェーン本体15b、チェーン24、スクリュ
31、スクリュホルダ32から主に構成され、メインフ
レーム17に対するホイールチェーン15の位置をチェ
ーン24に沿って変化させると共に、吊り索係止部19
が設けられたサブフレーム18に対するメインフレーム
17の位置をスクリュ31の回転により変化させること
によって、各吊り索係止部19に対するホイールチェー
ン15の位置を変化させることができるように構成され
ている。
【0062】なお、建物ユニット13を吊り下げたと
き、各吊り索係止部19には鉛直下方に荷重が加わりサ
ブフレーム18に曲げ応力が働くので、この建物ユニッ
ト用吊り治具11においては、その曲げ応力に対抗する
ために吊り索係止部19と柱部30との間にショートニ
ングクラッチ37aを備えた補強用チェーン37が張ら
れている。
【0063】次に、この実施の形態1の作用について説
明する。
【0064】建物ユニット13の被吊り下げ点12に図
示省略のアイボルト及びシャックルを介して建物ユニッ
ト吊り下げチェーン36を繋ぎ、係止部15をクレーン
14に係止することによって、建物ユニット13は建物
ユニット用吊り治具11を介してクレーン14に吊り下
げられる。
【0065】この吊り下げの際には、建物ユニット13
の長手方向に沿ってメインフレーム17が伸縮し、建物
ユニット13の短尺方向に沿ってサブフレーム18,1
8が伸縮するので、建物ユニット13の長手方向の長さ
に合わせてメインフレーム17を伸縮した後建物ユニッ
ト13の短尺方向の長さに合わせてサブフレーム18,
18を伸縮するだけで、4箇所全ての吊り索係止部1
9,19…を対応する被吊り下げ点12,12…の略鉛
直上方に位置させることができる。
【0066】このため、種々の大きさの建物ユニットに
用いることができて汎用性が高く、縦横寸法が規格化さ
れた各種の建物ユニットを吊す場合等においても柔軟に
対応することができる。
【0067】また、建物ユニット13を吊り下げた状態
においては、被吊り下げ点12とこの被吊り下げ点12
に対応する吊り索係止部19とを繋ぐ建物ユニット吊り
下げチェーン36は、鉛直方向に張られて吊り角度を生
じない。
【0068】このため、建物ユニット吊り下げチェーン
36を短くしても従来のように吊り角度が増大すること
がないので、吊り索係止部19を被吊り下げ点12の直
上に位置させることによって、吊り代Lを短縮すること
ができる。
【0069】このように吊り代Lを短縮すると建物ユニ
ット13の揺動振幅が抑えられ、吊り下げ状態で搬送中
の建物ユニット13の姿勢を安定させることができるの
で、建物ユニットの据付作業を容易且つ安全に行うこと
ができる。そして、この吊り代Lの短縮化により施工に
要する作業空間も縮小し、従来困難であった高圧電線下
等での施工作業も容易となる。
【0070】さらに、建物ユニット用吊り治具11に建
物ユニット13を吊り下げたときに吊り治具本体16の
受ける荷重の分布が偏る場合には、スクリュ31を回転
させてスクリュホルダ32を移動させると共にチェーン
24に沿ってホイールチェーン15を移動させることに
よって、各吊り索係止部19に対するホイールチェーン
15の相対的位置を適宜に移動させることができる。
【0071】このため、建物ユニット13に吊り治具本
体16を加えた総体の重心の略上方にホイールチェーン
15を位置させることにより、その建物ユニット13に
吊り治具本体16を加えた総体の水平バランスがとら
れ、吊り治具本体16に吊り下げられる建物ユニット1
3も水平に保持される。
【0072】したがって、前記吊り代Lの短縮化と相俟
って建物ユニット13が安定して吊り下げられると共
に、建物ユニット13の最下端部と被吊り下げ点12と
の鉛直距離を最小とすることができ、施工に要する作業
領域の鉛直方向距離がさらに短縮化されて高圧電線下等
での施工作業性を良好なものとすることができる。
【0073】また、この偏荷重調整手段による偏荷重の
調整作業は、チェーンの長さを調整して偏荷重を調整す
る従来の方法に比して容易であり、作業効率を向上させ
ることができる。
【0074】なお、建物ユニット用吊り治具11では、
メインフレーム17とサブフレーム18,18とを組み
合わせるという簡略な構成によって被吊り下げ点12の
略鉛直上方に吊り索係止部19を位置させることを実現
している。
【0075】このため、吊り治具本体16の軽量化を図
ることができ、クレーン14にかかる負担も抑制するこ
とができる。
【0076】さらに、吊り治具本体16の外形寸法がメ
インフレーム17とサブフレーム18,18とにより決
定され、垂直上方から見て建物ユニット13の上面内に
メインフレーム17とサブフレーム18,18とが収ま
るようになっているので、建物ユニット据付の際に吊り
治具本体16が周囲に干渉する虞はなく、施工に要する
作業空間の縮小化にも寄与する。
【0077】
【発明の実施の形態2】本発明の具体的な実施の形態2
について、図2,図3を参照しつつ説明する。なお、前
記実施の形態1と同一乃至均等な部分については、同一
符号を付すると共にその説明を省略する。
【0078】まず、この実施の形態2の構成について説
明する。
【0079】建物ユニット用吊り治具38においては、
メインフレーム17には係止部としてスライダ115が
設けられている。スライダ115は、クレーンに係止さ
れる係止軸部材115aと、スクリュホルダ115bと
がスライダカバー115c,115cに挟持固定されて
なる。
【0080】また、角形鋼管20に出没自在に挿入され
た角形鋼部材21,21は、角形鋼管20の両側にそれ
ぞれ設けられている。角形鋼部材21の両側面には係止
孔39,39がそれぞれ設けられていると共に、この係
止孔39と略同一径を有する複数の位置決め孔40,4
0…が角形鋼管20の両側面にそれぞれ設けられてい
る。メインフレーム17は、角形鋼部材21,21を角
形鋼管20に対して出没させることによって全長が伸縮
可能とされ、そのメインフレーム17の長さは係止孔3
9を位置決め孔40に重ねてこれにピン41を挿通し、
ピン41をピン止め42,42により固定することによ
って決められる。
【0081】角形鋼部材21の上面にはその延設方向に
沿った回転軸を有するスクリュ43が回転自在に設けら
れ、このスクリュ43は前記スクリュホルダ115bと
螺合している。スクリュ43の一端側にはハンドル45
が設けられ、スクリュ43はそのハンドル45を操作す
ることによって回転し、スクリュ43の回転によりスク
リュホルダ115bがスクリュ43の軸延設方向に沿っ
て移動し、これに伴いスライダ115がメインフレーム
17に対してスライド移動するようになっている。
【0082】この実施の形態2では、偏荷重調整手段は
スライダ115に設けられたスクリュホルダ115b、
角形鋼管20に設けられたスクリュ43、スライドガイ
ド部27に設けられたスクリュホルダ32、基部28に
設けられたスクリュ31から主に構成され、メインフレ
ーム17に対するスライダ115の位置をスクリュ43
の回転により変化させると共に、吊り索係止部19が設
けられたサブフレーム18に対するメインフレーム17
の位置をスクリュ31の回転により変化させることによ
って、各吊り索係止部19に対するスライダ115の位
置を変化させることができるように構成されている。
【0083】次に、この実施の形態2の作用について説
明する。
【0084】建物ユニット用吊り治具38に建物ユニッ
ト13を吊り下げたときに吊り治具本体16の受ける荷
重の分布が偏る場合には、スクリュ31を回転させてス
クリュホルダ32を移動させ、サブフレーム18に対す
るメインフレーム17の位置を移動させると共に、スク
リュ43を回転させてスクリュホルダ115cを移動さ
せ、メインフレーム17に対するスライダ115の位置
を移動させることによって、各吊り索係止部19に対す
るスライダ115の相対的位置を適宜に移動させること
ができる。
【0085】このため、建物ユニット13に吊り治具本
体16を加えた総体の重心位置付近にスライダ115を
位置させることにより偏荷重が修正され、建物ユニット
13は略水平に吊り下げられる。
【0086】このときのスライダ115の位置決めは、
各スクリュ31,43の回転量を微妙に調整しながら無
段階に行うことができるので、偏荷重の修正操作が容易
で作業性が良好である。
【0087】なお、この建物ユニット用吊り治具38で
は、スライダ115がメインフレーム17のうち角形鋼
管20の上部のみを移動可動とされているので、角形鋼
管20の両側に伸縮部を設けることにより、スライダ1
15をサブフレーム18,18間の中央付近に位置させ
ることができるようになっている。
【0088】このため、吊り下げる建物ユニットの長手
方向の寸法が変わっても、一のサブフレーム18に設け
られた吊り索係止部19と、この吊り索係止部19とメ
インフレーム17に対して同じ側にある他のサブフレー
ム18に設けられた吊り索係止部19とから等距離付近
にスライダ115を常に位置させることができるので、
吊り治具本体16が受ける偏荷重をほとんどの場合吸収
することができ、建物ユニットを水平に吊り下げること
が可能である。
【0089】
【発明の実施の形態3】本発明の具体的な実施の形態3
について、図4,図5,図6を参照しつつ説明する。な
お、前記実施の形態1と同一乃至均等な部分について
は、同一符号を付すると共にその説明を省略する。
【0090】まず、この実施の形態3の構成について説
明する。
【0091】建物ユニット用吊り治具46においては、
図4に示すように、係止部として環状金具215が設け
られている。この環状金具215には、クレーンが直接
係止すると共にチェーン係止部22,22からそれぞれ
延びるチェーン24,24が繋がれている。
【0092】メインフレーム17の角形鋼管20の両側
面には係止孔20b,20bがそれぞれ設けられている
と共に、この係止孔20bと略同一径を有する複数の位
置決め孔21b,21b…が角形鋼部材21の両側面に
それぞれ設けられている。メインフレーム17は、角形
鋼部材21を角形鋼管20に対して出没させることによ
って全長が伸縮可能とされ、そのメインフレーム17の
長さは係止孔20bを位置決め孔21bに重ねてこれに
ピン17bを挿通しすることによって固定される。
【0093】サブフレーム18はメインフレーム17に
対して着脱可能であり、そのサブフレーム18は基部2
8と張り出し部47とを備えている。基部28は、サブ
フレーム18の延設方向に延びる角形鋼部材48と、こ
の角形鋼部材48の上面に平行に立設する2本の柱部3
0,30とから主に構成されている。
【0094】柱部30,30の間に挟まれた角形鋼部材
48の上面には、サブフレーム18の延設方向に沿って
複数の偏荷重調整孔49,49…が略等間隔をおいて設
けられている。
【0095】角形鋼部材48の上面には、鉛直孔50及
び水平孔51を有する図5に示すような直方体状のパッ
ド52が設置され、このパッド52の側面にまで及んだ
スライドガイド部27の側壁には、パッド係止孔53が
設けられている。このパッド係止孔53にはパッド52
の水平孔51と重なり合って係止ピン54が挿通され、
パッド52の鉛直孔50には偏荷重調整孔49,49…
の1つと重なり合って偏荷重調整ピン55が挿通され、
これによりサブフレーム18はスライドガイド部27に
対して固定されている。前記スライド係止部は、偏荷重
調整孔49、パッド52、パッド係止孔53、及び各ピ
ン54,55によって構成されている。
【0096】張り出し部47は基部28の角形鋼部材4
8が延長されてなり、その先端には吊り索係止部19が
設けられている。各張り出し部47は、1つのサブフレ
ーム18に設けられた一組の吊り索係止部19,19間
の距離が、吊り下げの対象としている所定寸法の建物ユ
ニット13の短尺方向の長さに合うように形成されてい
る。吊り索係止部19,19と柱部30,30との間に
は、サブフレーム18に加わる曲げ応力に対抗するため
に補強用鋼板57,57がそれぞれ設けられている。
【0097】この実施の形態3では、偏荷重調整手段は
偏荷重調整孔49、パッド52、パッド係止孔53、係
止ピン54、偏荷重調整ピン55から主に構成され、ス
ライドガイド部27をスライドしてパッド52の鉛直孔
50と重なる偏荷重調整孔49を選択することによっ
て、環状金具215が設けられたメインフレーム17を
サブフレーム18に対して相対的に位置決めすることが
できるように構成されている。
【0098】また、スライドガイド部27の全長はサブ
フレーム18の全長よりも短く、建物ユニット13より
も短尺方向の長さが短い建物ユニットの短尺方向の長さ
に合うように形成されている。
【0099】次に、この実施の形態3の作用について説
明する。
【0100】図4に示すように、サブフレーム18をス
ライドガイド部27に装着している状態では、建物ユニ
ット用吊り治具46は所定寸法を有する建物ユニット1
3を吊り下げることができる。
【0101】このとき、吊り治具本体16の受ける荷重
の分布が偏る場合には、偏荷重調整ピン55を挿通する
偏荷重調整孔49を変えてサブフレーム18に対するメ
インフレーム17の位置を変えると共に、チェーン2
4,24のそれぞれの長さを調整してメインフレーム1
7に対する環状金具215の位置を変えることによっ
て、各吊り索係止部19に対する環状金具215の相対
的位置を適宜に変化させることができる。
【0102】このため、建物ユニット13に吊り治具本
体16を加えた総体の重心位置の略上方に環状金具21
5を位置させることにより偏荷重が修正され、建物ユニ
ット13は略水平に吊り下げられる。
【0103】一方、図6に示すように、サブフレーム1
8をスライドガイド部27から離脱させた状態では、ス
ライドガイド部27のスライド凹部58に建物ユニット
吊り下げチェーン59を掛け、この建物ユニット吊り下
げチェーン59の両端部を図示省略のシャックル及びア
イボルトを介して一組の被吊り下げ点12,12にそれ
ぞれ繋ぐことによって、建物ユニット13よりも短尺方
向に短い寸法を有する建物ユニット56を吊り下げるこ
とができる。
【0104】すなわち、吊り下げの対象となる複数の種
類の建物ユニットの一の建物ユニット13の寸法に合っ
た全長を有するようにサブフレーム18を形成し、その
建物ユニットよりも小さい他の建物ユニット56の寸法
に合った全長を有するようにスライドガイド部27を形
成しているので、吊り下げる建物ユニットの寸法の変化
に簡易に対応することができる。
【0105】なお、建物ユニット吊り下げチェーン59
による建物ユニット56の吊り下げ時には、偏荷重の調
整は建物ユニット吊り下げチェーン59の長さを調整す
ることによって行う。
【0106】
【発明の実施の形態4】本発明の具体的な実施の形態4
について、図7〜図11を参照しつつ説明する。なお、
前記各実施の形態と同一乃至均等な部分については、同
一符号を付すると共にその説明を省略する。
【0107】まず、この実施の形態4の構成について説
明する。
【0108】この実施の形態では、サブフレーム28の
角形鋼管29とメインフレーム17両端のスライドガイ
ド部27との間に摩擦低減機構60を設ける。この摩擦
低減機構60は、例えば、図8に示すように、角形鋼管
29の両側部に対し軸線方向へ向けて取付けたレール6
1と、スライドガイド部27に支軸62を介して軸支し
たレール61の下面を転動自在に支持するカムフォロワ
63などで構成する。なお、レール61をスライドガイ
ド部27に取付け、カムフォロワ63を角形鋼管29に
取付けるようにしても良い。
【0109】また、偏荷重調整手段としてのスクリュウ
31とスクリュウホルダ32に代えてボールネジ機構6
4を取付けるようにする。このボールネジ機構64は、
図9に示すように、雄ネジ軸65と雌ネジ部66の歯を
同一位置に合せ、これによって生じた歯溝の間にボール
67を入れ、このボール67が循環できるように戻り溝
68を設けたものである。
【0110】更に、ボールネジ機構64にブレーキ機構
69を設ける。例えば、図10に示すように、ボールネ
ジ機構64を構成する雄ネジ軸65の両端部は軸受7
0、軸受押えの機能を有するカバー71を介して柱部3
0下端のブロック72に軸支さおり、雄ネジ軸65の一
端側にはハンドル33が取付けられている。好ましくは
ハンドル33が取付けられた側のブロック72部分にブ
レーキ機構69を設けるようにする。具体的には、雄ネ
ジ軸65端部のハンドル取付部73にキー74を介して
一体的に回転可能にカラー75を外嵌し、このカラー7
5に周方向複数箇所(例えば4箇所、図では2箇所のみ
示されている)の径方向へ延びる係止孔76を形成す
る。そして、ブロック72の係止孔76と対応する位置
にプランジャ77を取付ける。
【0111】このプランジャ77は、例えば、図11に
示すように、前記ブロック72に形成したネジ孔78に
螺着される中空のプランジャ本体79と、プランジャ本
体79の内部に摺動自在に挿入されたピストン部80
と、ピストン部80に一体に設けられてプランジャ本体
79の先端に形成した貫通孔81から突出収納自在なス
トッパ部82と、プランジャ本体79後端に螺着された
ナット部83とピストン部80の反ストッパ部82側と
の間に介装されてストッパ部82を突出方向へ付勢する
コイルスプリングなどの弾性体84と、プランジャ本体
79後端のナット部83に当接配置されてナット部83
を貫通する連結ロッド85を介してピストン部80に連
結されストッパ部82をプランジャ本体79内へ収納さ
せるための解除ツマミ86とで構成されている。
【0112】次に、この実施の形態4の作用について説
明する。
【0113】サブフレーム28の角形鋼管29とメイン
フレーム17両端のスライドガイド部27との間に、レ
ール61とカムフォロワ63とからなる摩擦低減機構6
0を設けたので、カムフォロワ63の上をレール61が
移動することにより、スライドガイド部27に対して角
形鋼管29がスライドする際の抵抗を、実施の形態1の
場合に比べてほぼ1/20に低減することができる。
【0114】また、スクリュウ31とスクリュウホルダ
32に代えて、雄ネジ軸65と雌ネジ部66とボール6
7とボール67の戻り溝68とを有するボールネジ機構
64を取付けたので、実施の形態1のスクリュウ31と
スクリュウホルダ32に比べて操作力をほぼ1/3に低
減することができる。
【0115】従って、摩擦低減機構60とボールネジ機
構64により、操作力を実施の形態1の場合に比べてほ
ぼ1/60と大幅に低減することができる。
【0116】以上により、建物ユニット13を吊ってい
る時でも偏荷重調整を行わせることができる。しかも、
偏荷重調整の微調整を容易に行うことができる。
【0117】また、操作力の低減に伴い、建物ユニット
13からの反力でサブフレーム28がスライドする虞れ
があるので、ボールネジ機構64にプランジャ77など
のブレーキ機構69を設けてブレーキをかけることによ
り、サブフレーム28が勝手にスライドするのを防止す
ることができる。また、ブレーキ機構69としてプラン
ジャ77を用いることにより、簡単な構成で確実にブレ
ーキをかけたり解除したりすることができる。
【0118】即ち、ピストン部80に一体に設けられた
ストッパ部82がコイルスプリングなどの弾性体84に
よってプランジャ本体79の先端から突出され、雄ネジ
軸65と一体的に回転可能なカラー75に形成された複
数の係止孔76のうちのいずれかに挿入されることによ
りブレーキがかけられ、簡単且つ確実に雄ネジ軸65の
回転が固定される。
【0119】反対に、コイルスプリングなどの弾性体8
4の付勢力に抗して解除ツマミ86を引くことにより、
連結ロッド85を介してピストン部80が引き戻され、
ピストン部80先端のストッパ部82がプランジャ本体
79へ収納されて、ストッパ部82がカラー75の係止
孔76から離脱されることとなり、簡単にブレーキが解
除され、雄ネジ軸65が回転自在となる。なお、ハンド
ル33が取付けられた側のブロック72部分にブレーキ
機構69を設けることにより、ハンドル33を操作する
際に手元で簡単にブレーキを解除することができる。
【0120】以上、この発明の実施の形態を図面により
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限ら
ず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等が
あってもこの発明に含まれる。
【0121】たとえば、前記サブフレームの伸縮部は、
メインフレームを挟んだ両側の2箇所がそれぞれ伸縮す
るように構成されているが、サブフレームの1箇所が伸
縮するようにされていてもよい。
【0122】また、偏荷重調整手段としては、建物ユニ
ットに吊り治具本体を加えた総体の重心位置の略上方に
係止部を移動させることができるものであるならば、ど
のような手段を用いても構わない。
【0123】一般には、縦横寸法が規格化された複数種
の建物ユニットが主として吊り下げの対象となるため、
角形鋼部材の上面や両側面、あるいは、角形鋼管の両側
面に設けられる前記各位置決め孔は、その規格化された
複数種の建物ユニットのそれぞれに対応して設けられる
ことが望ましい。たとえば、寸法が規格化された一の建
物ユニットの縦寸法にある基準寸法を加えることによっ
て他の建物ユニットの縦寸法を定めることがあるが、こ
のような場合には各位置決め孔の間隔をその基準寸法と
することによって、メインフレームの伸縮調整が容易と
なり好ましい。
【0124】なお、その吊り下げの対象とする建物ユニ
ットは、壁式であっても軸組であっても構わないことは
いうまでもない。
【0125】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の請
求項1記載のものによれば、建物ユニットを吊り下げた
状態で、建物ユニットの被吊り下げ点とこの被吊り下げ
点に対応する建物ユニット吊り下げ点とを繋ぐ吊り索は
鉛直方向に張られて吊り角度を生じない。
【0126】このため、吊り索を短くしても従来のよう
に吊り角度が増大することがないので、建物ユニット吊
り下げ点を被吊り下げ点の直上に位置させることによっ
て、吊り代を所望の長さに短縮することができる。
【0127】このように吊り代を短縮化すると、建物ユ
ニットの揺動振幅が抑えられ、吊り下げ状態で搬送中の
建物ユニットの姿勢を安定させることができるので、建
物ユニットの据付作業を容易且つ安全に行うことができ
る。そして、この吊り代の短縮化により施工に要する作
業空間も縮小し、従来困難であった高圧電線下等での施
工作業も容易となる。
【0128】さらに、垂直上方から見た平面内におい
て、吊り治具本体の外周輪郭線が建物ユニットの外周輪
郭線に応じて拡縮可能に構成されているので、建物ユニ
ットの外周輪郭線の内側に収まるようにその吊り治具本
体の外周輪郭線を拡縮することによって、建物ユニット
据付の際に吊り治具本体が周囲に干渉する虞がなくなっ
て前記作業空間の縮小化に寄与することができる。
【0129】また、請求項2に記載されたものでは、前
記請求項1の作用に加えてさらに、水平面内で相互に離
間する箇所に建物ユニット吊り下げ点を位置させること
が簡略な構成で実現されるので、吊り治具本体の軽量化
を図ることができ、クレーンにかかる負担も抑制するこ
とができる。
【0130】そして、請求項3に記載されたものでは、
伸縮部により建物ユニット吊り下げ点の位置を調整する
ことができるので、種々の建物ユニットの吊り下げに用
いることができて汎用性が高い。
【0131】また、請求項4に記載されたものでは、床
面が長方形状の建物ユニットを吊り下げるとき、その長
手方向又は短尺方向に沿って伸縮部が伸縮するので、た
とえば垂直上方から見て建物ユニットの四隅に被吊り下
げ点がそれぞれ設けられている場合には、建物ユニット
の長手方向又は短尺方向に沿って伸縮部を伸縮するだけ
で建物ユニット吊り下げ点の位置を容易に調整すること
ができる。
【0132】このとき、前記伸縮部が建物ユニットの長
手方向及び短尺方向のそれぞれに沿って伸縮可能とされ
ているならば、縦横寸法が規格化された各種の建物ユニ
ットを吊す場合等においても柔軟に対応することができ
る。
【0133】そして、請求項5に記載されたものでは、
偏荷重調整手段によって各建物ユニット吊り下げ点に対
する係止部の相対的位置が適宜に移動される。
【0134】このため、係止部を、建物ユニットに吊り
治具本体を加えた総体の重心の略上方に位置させること
により、この建物ユニットに吊り治具本体を加えた総体
の水平バランスがとられ、吊り治具本体に吊り下げられ
る建物ユニットも水平に保持される。
【0135】したがって、前記吊り代の短縮化と相俟っ
て建物ユニットが安定して吊り下げられると共に、建物
ユニットの最下端部と被吊り下げ点との鉛直距離を最小
とすることができ、施工に要する作業領域の鉛直方向距
離がさらに短縮化されて高圧電線下等での施工作業性を
良好なものとすることができる。
【0136】また、偏荷重の調整作業は、偏荷重調整手
段によって建物ユニットを吊り下げた吊り治具本体の重
心位置の上方に係止部を移動させることにより完了する
が、これはチェーンの長さを調整して偏荷重を調整する
従来の方法に比して容易であり、作業効率を向上させる
ことができる。
【0137】また、請求項6に記載されたものでは、ス
クリュを回転させると該スクリュの軸延設方向に沿って
スクリュホルダが移動して、これに伴い係止部もスクリ
ュの軸延設方向に沿ってスクリュ又はスクリュホルダに
対して相対的に移動する。
【0138】このため、たとえば、係止部がスクリュの
軸延設方向に沿って移動する際の軌跡の下方に前記建物
ユニットに吊り治具本体を加えた総体の重心位置がある
とすれば、該重心位置の上方に係止部を位置させること
によって、容易に建物ユニットを略水平状態とすること
ができる。このとき、係止部の位置はスクリュの回転に
よって微妙に調整可能であるので、偏荷重の修正操作が
容易で作業性が良好である。
【0139】そして、請求項7に記載されたものでは、
吊り治具本体に対する係止部の位置をチェーンに沿って
変えることができるので、建物ユニットに吊り治具本体
を加えた総体の重心位置に近いチェーン上の点に係止部
を移動させることによって偏荷重を修正し、建物ユニッ
トを略水平に吊り下げることができる。
【0140】請求項8に記載されたものでは、雄ネジ軸
と雌ネジ部とボールとボールの戻り溝とを有するボール
ネジ機構を取付けたので、操作力を低減することができ
る。これにより、建物ユニットを吊っている時でも偏荷
重調整を行わせることができるようになる。しかも、偏
荷重調整の微調整を容易に行うことができる。
【0141】請求項9に記載されたものでは、ボールネ
ジ機構にブレーキ機構を設けてブレーキをかけることに
より、偏荷重調整手段が勝手に動くのを防止することが
できる。
【0142】請求項10に記載されたものでは、ブレー
キ機構をプランジャとすることにより、簡単な構成でブ
レーキをかけたり解除したりすることが可能となる。
【0143】請求項11に記載されたものでは、メイン
フレームのスライドガイド部とサブフレームとの間に偏
荷重調整手段を設けて、サブフレームをその長手方向へ
スライドさせるようにすることにより、簡単な構成で偏
荷重を調整することができる。
【0144】請求項12に記載されたものでは、サブフ
レームとメインフレーム両端のスライドガイド部との間
に、摩擦低減機構を設けたので、スライドガイド部に対
してサブフレームがスライドする際の抵抗を、大幅に低
減することができる。これにより、建物ユニットを吊っ
ている時でも偏荷重調整を行わせることができるように
なる。
【0145】請求項13に記載されたものでは、摩擦低
減機構をレールとカムフォロワで構成したので、カムフ
ォロワの上をレールが移動することにより、スライドガ
イド部に対してがスライドする際の抵抗を、大幅に低減
することができる。
【0146】また、請求項14に記載されたものでは、
スライドガイド部のスライドによってサブフレームに対
する係止部の位置をスライドガイド部のスライド方向に
沿って変化させることができる。また、スライド係止部
によってその係止部の位置を固定することができるの
で、係止部を適宜に位置決め固定することによって偏荷
重を修正し、建物ユニットを略水平に吊り下げることが
できる。
【0147】そして、請求項15に記載されたもので
は、建物ユニット吊り下げ点が設けられた着脱可能なサ
ブフレームをスライドガイド部に装着している状態で、
所定寸法を有する建物ユニットを吊り下げることができ
る。一方、サブフレームをスライドガイド部から離脱さ
せた状態では、スライドガイド部のスライド凹部に吊り
索を掛けてこの吊り索の両端を被吊り下げ点に繋ぐこと
により、前記所定寸法を有する建物ユニットよりもスラ
イドガイド部の延設方向に沿って短い寸法を有する建物
ユニットを吊り下げることができる。
【0148】このため、吊り下げの対象となる複数の種
類の建物ユニットの一の建物ユニットの寸法に合わせた
全長を有するようにサブフレームを形成し、該建物ユニ
ットよりも小さい他の建物ユニットの寸法に合わせた全
長を有するようにスライドガイド部を形成しておくこと
によって、吊り下げる建物ユニットの寸法の変化に簡易
に対応することができる、という実用上有益な効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の建物ユニット用吊り治
具を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態2の建物ユニット用吊り治
具を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態2のメインフレームで、図
2のA−A線に沿った位置での断面図である。
【図4】本発明の実施の形態3の建物ユニット用吊り治
具を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態3の建物ユニット用吊り治
具を構成するパッドを示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態3の建物ユニット用吊り治
具で、サブフレームを離脱させた状態を示す斜視図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態4の建物ユニット用吊り治
具を示す部分拡大斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態4のレールとカムフォロワ
を示すスライドガイド部の断面図である。
【図9】本発明の実施の形態4のボールネジ機構の断面
図である。
【図10】本発明の実施の形態4のブレーキ機構を設け
たハンドル部分の断面図である。
【図11】本発明の実施の形態4のブレーキ機構である
プランジャの断面図である。
【図12】従来の建物ユニット用吊り治具を示す斜視図
である。
【符号の説明】
11,38,46 建物ユニット用吊り治具 12 被吊り下げ点 13,56 建物ユニット 14 クレーン 係止部 15 ホイールチェーン 115 スライダ 215 環状金具 16 吊り治具本体 17 メインフレーム 18 サブフレーム 19 吊り索係止部(建物ユニット
吊り下げ点) 伸縮部 20,29 角形鋼管 21,34 角形鋼部材 36,59 建物ユニット吊り下げチェー
ン(吊り索) 偏荷重調整手段 24 チェーン 15b ホイールチェーン本体 31,43 スクリュ 32,115b スクリュホルダ スライド係止部 49 偏荷重調整孔 52 パッド 53 パッド係止孔 54 係止ピン 55 偏荷重調整ピン 58 スライド凹部 65 雄ネジ軸 66 雌ネジ部 67 ボール 68 戻り溝 64 ボールネジ機構 69 ブレーキ機構 77 プランジャ 60 摩擦低減機構 61 レール 63 カムフォロワ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野上 利樹 茨城県つくば市和台32 株式会社セキスイ ハーモネート施工技術センター内 (72)発明者 猪塚 好政 愛知県名古屋市中村区名駅4丁目7番35号 名古屋セ キスイハイム建設株式会社内 (72)発明者 鈴木 英樹 愛知県名古屋市西区新福寺町1丁目9番地 鈴木クレーン株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直上方から見た平面内で相互に離間する
    位置に複数の被吊り下げ点が設けられた建物ユニットと
    該建物ユニットを吊り下げるクレーンとの間に介在さ
    れ、且つ、該クレーンに係止される係止部が設けられた
    吊り治具本体を備える建物ユニット用吊り治具であっ
    て、 前記吊り治具本体には、前記被吊り下げ点と吊り索を介
    して繋がれることにより前記建物ユニットを吊り下げる
    複数の建物ユニット吊り下げ点が設けられ、該建物ユニ
    ット吊り下げ点は、前記建物ユニットを吊り下げた状態
    で前記被吊り下げ点の略鉛直上方に位置する箇所に設け
    られ、垂直上方から見た平面内において、前記吊り治具
    本体の外周輪郭線が前記建物ユニットの外周輪郭線に応
    じて拡縮可能に構成されていることを特徴とする建物ユ
    ニット用吊り治具。
  2. 【請求項2】前記吊り治具本体は、直線状のメインフレ
    ームと、該メインフレームの両端に設けられ且つ該メイ
    ンフレームと略直角に交わって水平方向に延びる直線状
    のサブフレームとを有し、該サブフレームの両端には、
    少なくとも一対の前記建物ユニット吊り下げ点が設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の建物ユニット
    用吊り治具。
  3. 【請求項3】前記吊り治具本体には、伸縮することによ
    って前記建物ユニット吊り下げ点の位置を調整すること
    ができる伸縮部が設けられていることを特徴とする請求
    項1又は2記載の建物ユニット用吊り治具。
  4. 【請求項4】前記伸縮部は、前記建物ユニットを垂直上
    方から見た形状が略長方形である場合に、該建物ユニッ
    トの長手方向又は短尺方向の少なくとも一方に沿って伸
    縮可能であることを特徴とする請求項3記載の建物ユニ
    ット用吊り治具。
  5. 【請求項5】前記建物ユニットを吊り下げたときに前記
    吊り治具本体の受ける荷重の分布が偏る場合に、前記各
    建物ユニット吊り下げ点に対する前記係止部の相対的位
    置を移動させて前記吊り治具本体の受ける荷重の分布を
    調整する偏荷重調整手段が設けられていることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか1項記載の建物ユニット
    用吊り治具。
  6. 【請求項6】前記偏荷重調整手段は、前記吊り治具本体
    に回転自在に設けられたスクリュと、該スクリュに螺合
    して且つ該スクリュに対して相対的に移動可能なスクリ
    ュホルダとを有し、前記係止部は、前記スクリュ又は前
    記スクリュホルダのいずれか一方と共に移動することを
    特徴とする請求項5記載の建物ユニット用吊り治具。
  7. 【請求項7】前記偏荷重調整手段は、前記係止部に設け
    られたホイールチェーンと、該ホイールチェーンに摺動
    可能に掛け渡され且つその両端部が前記吊り治具本体の
    端部近傍に離間して係止されるチェーンとを有すること
    を特徴とする請求項5記載の建物ユニット用吊り治具。
  8. 【請求項8】前記偏荷重調整手段は、前記吊り治具本体
    に回転自在に設けられた雄ネジ軸と、該雄ネジ軸に外嵌
    される雌ネジ部と、雄ネジ軸と雌ネジ部の間に挿入され
    たボールと、雌ネジ部に形成されたボールの戻り溝とを
    有するボールネジ機構であり、前記係止部は、前記スク
    リュ又は前記スクリュホルダのいずれか一方と共に移動
    することを特徴とする請求項5記載の建物ユニット用吊
    り治具。
  9. 【請求項9】偏荷重調整手段に、ブレーキ機構を取付け
    たことを特徴とする請求項8記載の建物ユニット用吊り
    治具。
  10. 【請求項10】前記吊り治具本体は、直線状のメインフ
    レームと、該メインフレームの両端に設けられ且つ該メ
    インフレームと略直角に交わって水平方向に延びる直線
    状のサブフレームと、前記メインフレームの両端に固着
    されて前記サブフレームをその長手方向へスライド自在
    に支持するスライドガイド部とを有し、前記偏荷重調整
    手段は、前記スライドガイド部と、前記サブフレームと
    の間に設けられることを特徴とする請求項6乃至9のい
    ずれか1項記載の建物ユニット用吊り治具。
  11. 【請求項11】サブフレームとメインフレーム両端のス
    ライドガイド部との間に、スライドを案内する摩擦低減
    機構を設けたことを特徴とする請求項10記載の建物ユ
    ニット用吊り治具。
  12. 【請求項12】前記吊り治具本体は、直線状のメインフ
    レームと、該メインフレームの両端に設けられ且つ該メ
    インフレームと略直角に交わって水平方向に延びる直線
    状のサブフレームとを有し、前記係止部は、前記メイン
    フレームと一体となって前記サブフレームに対して移動
    可能とされ、前記偏荷重調整手段には、前記メインフレ
    ームの両端に設けられて前記サブフレームにスライド自
    在に装着されるスライドガイド部と、該スライドガイド
    部の前記サブフレームに対するスライド移動を所定位置
    で停止させるスライド係止部とが設けられていることを
    特徴とする請求項5記載の建物ユニット用吊り治具。
  13. 【請求項13】前記スライドガイド部は、前記サブフレ
    ームをスライド自在に収容すると共に吊り索が掛け渡せ
    るように該スライドガイド部の延設方向断面形状を略凹
    状とするスライド凹部を有し、該スライド凹部に着脱可
    能であると共に、該スライドガイド部の全長に対して全
    長を長尺とする前記サブフレームが設けられたことを特
    徴とする請求項12記載の建物ユニット用吊り治具。
JP25670898A 1997-09-11 1998-09-10 建物ユニット用吊り治具 Pending JPH11147686A (ja)

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