JPH1114689A - 漏電遮断器の漏洩電流感度測定装置 - Google Patents

漏電遮断器の漏洩電流感度測定装置

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JPH1114689A
JPH1114689A JP9169737A JP16973797A JPH1114689A JP H1114689 A JPH1114689 A JP H1114689A JP 9169737 A JP9169737 A JP 9169737A JP 16973797 A JP16973797 A JP 16973797A JP H1114689 A JPH1114689 A JP H1114689A
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JP
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leakage current
leakage
grounding
current
breaker
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Akira Okinaka
陽 沖中
Yutaka Yamamoto
裕 山本
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接地回路に接地切離し手段を介挿すると共に、
配電系に仮設高インピーダンス接地手段と、漏電遮断器
の負荷側に仮設の模擬地絡線を接続することにより、負
荷及びケーブルの切り離し作業をせずに漏洩電流を測定
する漏電遮断器の漏洩電流感度測定装置を提供する。 【解決手段】請求項1記載の発明に係る漏電遮断器の漏
洩電流感度測定装置は、漏電遮断器が接続された直接接
地系の配電路の直接接地路2に介挿する接地切離し手段
の接地短絡バー13aと、配電路に接続する仮設の高イン
ピーダンス接地手段の高インピーダンス接地装置15a
と、漏電遮断器4の負荷側を接地する仮設の直接模擬地
絡線14と、直接模擬地絡線14から漏洩電流を検出する漏
洩電流測定手段のレコーダ用変流器11及びレコーダ12と
からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種プラント等に
おける構内配電に使用される分電盤等に接地されている
漏電遮断器の漏洩電流感度を計測するための漏電遮断器
の漏洩電流感度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に各種プラント等で低圧の電気機械
器具に対する配電回路では、これを構成する分電盤等に
おいて、その負荷となる電気機械器具及び回路と作業者
を保護する等の目的で、それぞれの回路に地絡遮断装置
を設置している。
【0003】この地絡遮断装置として、低圧の配電路に
おいて負荷である小容量電気機械器具との間に漏電遮断
器を設置することにより、当該回路に規定の漏洩電流
(地絡電流)が規定時間以上流れた場合に、当該回路と
負荷の損傷の拡大を防止する目的で、前記漏電遮断器に
より前記異常状態を検知し、当該回路を自動的に遮断す
ることが行われる。
【0004】通常、各種プラント等で多数の電気機械器
具に対する構内配電のためには、分電盤等の配電盤が使
用されており、従って前記漏電遮断器はこの分電盤中に
設置されているが、各漏電遮断器における前記のような
保護機能の信頼性を確認するために、漏洩電流が流れた
場合の動作確認である遮断確認試験が必要である。
【0005】一般に漏電遮断器としては、回路遮断器と
零相変流器に、漏電電流検知要素とトリップ機構及びテ
ストトリップボタンが組み合わせてあり、当該回路及び
負荷である電気機械器具の不具合に起因する地絡電流等
の漏洩電流を、前記零相変流器と漏電電流検知要素で検
知する。
【0006】この結果からトリップ機構により回路遮断
器を遮断させて、当該回路の遮断を自動的に行う。な
お、この漏電遮断器における動作確認については、その
大半が検査員により定期的に分電盤内の各漏電遮断器に
対して、前記テストトリップボタンを押すことにより遮
断動作の確認を行っている。
【0007】しかしながら、漏電遮断器についてはプラ
ントにおける回路及び電気機械器具に対する保安上重要
な保護機器であることから、一部のプラントにおいては
より信頼性の高い動作確認として、実際に各漏電遮断器
の回路に模擬した漏洩電流(地絡電流)を流し、この模
擬漏洩電流値と共に漏電遮断器が遮断動作に至る時間経
過の特性を測定するという、模擬漏洩電流による遮断試
験の漏洩電流感度測定を実施している。
【0008】前記模擬漏洩電流を流す漏洩電流感度測定
については、図2の回路構成図に示すように、例えば66
00/210Vで30kVA,%IZ=4%の配電用変圧器1
が、Δ−Δ結線の2次側において1相を接地相として直
接接地路2により接地されていると共に、分電盤3内の
配電路である母線4に接続されている。また、分電盤3
内の母線4は図示しない多数回路に分岐されていて、そ
れぞれに漏電遮断器5及び配線用遮断器6が接続され、
いずれもケーブル7T ,7S ,7R を介して電気機械器
具である負荷8に接続して電力の供給を行っている。
【0009】ここで、模擬漏洩電流を流す遮断確認試験
による漏洩電流感度測定を実施する場合には、前記漏電
遮断器5の負荷側の一端子5T に模擬漏洩電流を流すた
めの模擬地絡線9を接続し、直列に模擬漏洩電流調節用
の可変抵抗器10を介して接地する。
【0010】さらに、前記模擬地絡線9には、模擬地絡
線9に流れる模擬漏洩電流I0 を検出するレコーダ用変
流器11を組み合わせると共に、このレコーダ用変流器11
に模擬漏洩電流I0 の時間特性を測定し、記録する漏洩
電流測定手段であるレコーダ12を接続する。
【0011】次に、漏電遮断器5における規定漏洩電流
感度値の例えば15mAを模擬漏洩電流I0 として、可変抵
抗器10を調節して漏電遮断器5に流すことにより、漏電
遮断器5は内蔵した零相変流器5aが検出した電流が設
定値以上で、所定時間継続することを検知すると遮断動
作が行われる。従って、この時の漏洩電流I0 の電流値
と、漏電遮断器5の遮断動作に至る時間経過の特性をレ
コーダ12で測定及び記録して確認することにより、当該
漏電遮断器5の漏洩電流I0 による感度と動作特性が明
確になり機能判定ができる。
【0012】しかし、この時の前記模擬漏洩電流I
0 は、漏電遮断器5の負荷側端子5T から模擬地絡線9
と可変抵抗器10を経由した接地と、配電用変圧器1の直
接接地路2から配電用変圧器1と母線4、及び漏電遮断
器5により形成された模擬地絡回路を流れる。
【0013】この時の模擬漏洩電流I0 を15mAにするた
めの前記可変抵抗器10の抵抗値Rgを試算すると、Rg
=(1/15×10-3)×(210 /√3)=約8kΩとな
り、また、配電用変圧器1における相インピーダンスj
Zは、jZ=%IZ×V2 /P=0.04×210 2 /30×10
3 =0.0588jΩである。
【0014】しかしながら、上記図2の回路構成では、
漏電遮断器5の負荷側にケーブル7T ,7S ,7R を介
して負荷8が接続されていることから、このケーブル7
T ,7S ,7R と負荷8において生じた漂遊静電容量C
により接地に対して、負荷漏洩電流IR +IS が漏洩す
る。
【0015】また、この負荷漏洩電流IR +IS につい
ては、前記漂遊静電容量Cによるものの他に、例えば絶
縁不良による漏れ電流や不平衡電流等がある場合は、こ
れも加わって接地に流れる。なお、絶縁不良による漏れ
電流や不平衡電流等が発生した場合に、通常この漏れ電
流等は前記漂遊静電容量Cによる負荷漏洩電流よりも大
きく流れる。
【0016】前記負荷漏洩電流IR +IS は、前記模擬
地絡線9における可変抵抗器10の抵抗値Rgに比べてイ
ンピーダンスの小さい配電用変圧器1に、直接接地路2
を介して帰還する。これにより、直接接地路2において
負荷漏洩電流IR +IS が前記レコーダ12で測定される
模擬漏洩電流I0 と加算され、漏電遮断器5の零相変流
器5aに流れるが、この模擬漏洩電流I0 +負荷漏洩電
流IR +IS は、模擬地絡線9においてレコーダ用変流
器11で捕捉される模擬漏洩電流I0 より一般に大きい。
【0017】従って、ここでレコーダ用変流器11で捕捉
された模擬漏洩電流I0 を、レコーダ12において測定し
て漏電遮断器5の漏洩電流感度として判定を行うと、漏
電遮断器5による回路及び負荷に対する保護機能のため
の、漏洩電流感度測定における誤差が非安全側の測定結
果となる可能性がある。
【0018】即ち、遮断動作時に例えばレコーダ12で漏
洩電流I0 =13mAと測定されても、前記レコーダ12では
捕捉できない負荷漏洩電流IR +IS が例えば7mAであ
った場合には、漏電遮断器5の零相変流器5aには、漏
洩電流I0 +負荷漏洩電流IR +IS が流れていたこと
になる。
【0019】これにより、実際に漏電遮断器5が遮断動
作した実際の電流値は、負荷漏洩電流IR +IS が加わ
った影響を受けて、漏洩電流I0 =13mAより大きいにも
関わらず、レコーダ12による測定結果は13mAである。こ
のように、見掛けの漏洩電流感度が高くなる(小さい漏
洩電流値で作動するものとして判定される)ことから、
その誤差は漏電遮断器5における保護機能としては、非
安全側となり測定結果からの信頼性に支障が生じる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】この測定誤差が非安全
側となるのを回避すると共に、遮断動作の漏洩電流感度
を正確に測定するためには、漏電遮断器5に対して模擬
漏洩電流I0 のみを流せば良いことになる。
【0021】このためには、漏洩電流感度測定時に漏電
遮断器5の各負荷側端子5T ,5S,5R から一旦各ケ
ーブル7T ,7S ,7R を解線(取外し)して、ケーブ
ル7T ,7S ,7R 及び負荷8を切り離し(×印で示
す)、漂遊静電容量Cによる負荷漏洩電流IR +I
S や、絶縁不良による漏れ電流や不平衡電流等の影響を
排除した模擬地絡回路を形成する必要がある。
【0022】このようにして形成した模擬地絡回路によ
れば、前記漂遊静電容量Cによる負荷漏洩電流IR +I
S 等が流れず、従って、漏電遮断器5の零相変流器5a
に流れる電流は、可変抵抗器10で調節された模擬漏洩電
流I0 のみであることから、この漏洩電流I0 を測定す
ることにより、正確な遮断動作試験と共に漏洩電流感度
の測定と評価ができる。
【0023】しかしながら、分電盤3の内部には多数の
漏電遮断器5や配線用遮断器6が設置してあり、それぞ
れに各負荷8に対するケーブル7T ,7S ,7R が、緩
みが生じないように堅固に接続してある。
【0024】従って、これらの多数の漏電遮断器5の中
で、測定対象の漏電遮断器5の負荷側端子5T ,5S
R から、ケーブル7T ,7S ,7R を一旦解線して負
荷側端子5T に模擬地絡線9を接続する作業と、測定終
了後に前記負荷側端子5T から模擬地絡線9を取外し、
再びケーブル7T ,7S ,7R を負荷側端子5T
S ,5R に接続する復旧作業が必要になる。
【0025】しかし、前記したように分電盤3内の漏電
遮断器5の負荷側では、ケーブル配線スペースに余裕が
ない場合が多く、このために、漏電遮断器5の負荷側に
おけるケーブル7T ,7S ,7R の解線及び模擬地絡線
9の接続作業と、これらの復旧作業は作業員等の関係者
に過大な負担がかかる不具合があった。さらに復旧作業
においては、接続誤り等によるミスのないことを確認す
るために、各種の確認試験が必要なことから多大な作業
時間を要して、作業性が低いという問題があった。
【0026】本発明の目的とするところは、接地回路に
接地切離し手段を介挿すると共に、配電系に仮設の高イ
ンピーダンス接地手段と、漏電遮断器負荷側に仮設の模
擬地絡線を接続することにより、負荷及びケーブルの切
り離し作業をせずに漏洩電流を測定する漏電遮断器の漏
洩電流感度測定装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る漏電遮断器の漏洩電流感度測
定装置は、漏電遮断器が接続された直接接地系の配電路
において、前記配電路の直接接地路に介挿する接地切離
し手段と、前記配電路に接続する仮設の高インピーダン
ス接地手段と、前記漏電遮断器の負荷側を接地する仮設
の直接模擬地絡線と、この直接模擬地絡線から漏洩電流
を検出する漏洩電流測定手段とからなることを特徴とす
る。
【0028】測定対象漏電遮断器が設置されている直接
接地系の配電路に、仮設の高インピーダンス接地手段と
直接模擬地絡線を接続して、前記直接模擬地絡線に漏洩
電流測定手段を組み合わせると共に接地切離し手段を開
路する。高インピーダンス接地手段で模擬漏電電流を遮
断動作に至るまで当該漏電遮断器に流して、その電流値
と時間経過の特性を漏洩電流測定手段により測定し、記
録することで漏洩電流感度測定ができ、これにより、当
該漏電遮断器の保護機能の判定をすることができる。
【0029】請求項2記載の発明に係る漏電遮断器の漏
洩電流感度測定装置は、請求項1において、配電路に接
続する仮設の高インピーダンス接地手段が、コンデンサ
と可変抵抗器とからなる高インピーダンス接地装置であ
ることを特徴とする。配電路と接地間にコンデンサと可
変抵抗器を組み合わせた高インピーダンス接地回路を形
成し、可変抵抗器を調節することにより漏電遮断器に対
して、漏洩電流感度測定のための模擬漏電電流を流す。
【0030】請求項3記載の発明に係る漏電遮断器の漏
洩電流感度測定装置は、請求項1において、配電路に接
続する仮設の高インピーダンス接地手段が、固定抵抗器
と可変抵抗器とからなる高抵抗接地装置であることを特
徴とする。配電路と接地間に固定抵抗器と可変抵抗器を
組み合わせた高抵抗接地回路を形成し、前記可変抵抗器
を調節することにより漏電遮断器に対して、漏洩電流感
度測定のための模擬漏電電流を流す。
【0031】請求項4記載の発明に係る漏電遮断器の漏
洩電流感度測定装置は、請求項1において、配電路に接
続する仮設の高インピーダンス接地手段が、前記可変抵
抗器からなる高抵抗接地装置であることを特徴とする。
配電路と接地間に可変抵抗器による高抵抗接地回路を形
成し、前記可変抵抗器を調節することにより漏電遮断器
に対して、漏洩電流感度測定のための模擬漏電電流を流
す。
【0032】請求項5記載の発明に係る漏電遮断器の漏
洩電流感度測定装置は、請求項1において、配電路の直
接接地路に介挿する接地切離し手段が、漏洩電流測定時
に配電路を接地から切離す接地短絡バーあるいは接地開
閉器であることを特徴とする。漏洩電流感度測定に際し
て、接地短絡バーの短絡バーを外すか、接地開閉器を開
路することにより配電路を接地から切離されて、負荷漏
洩電流が低インピーダンスの直接模擬地絡線に流れる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態は、請求項
1乃至請求項6に係り、図面を参照して説明する。な
お、上記した従来技術と同じ構成部分については、同一
符号を付して詳細な説明を省略する。また、以下は定格
感度電流値15mAの漏電遮断器を例にして説明する。
【0034】図1(a)の全体回路構成図に示すよう
に、例えば6600/210Vで30kVA,%IZ=4%の配電
用変圧器1は、Δ−Δ結線で2次側において1相を接地
相とし、直接接地路2に接地切離し手段である接地短絡
バー13aを介挿すると共に、分電盤3内の配電路である
母線4(T,S,R相)に接続している。
【0035】前記接地短絡バー13aについては、常時は
短絡バーを図示しないネジで固着して配電用変圧器1を
直接接地路2により接地させているが、漏電遮断器5の
漏電電流感度測定に際して、ネジを緩めて短絡バーを外
すことにより接地切離しが行われる。
【0036】なお、前記接地切離し手段は、多数の漏電
遮断器5に対する測定作業の実施を簡便にするために、
例えば図1(b)の回路構成図に示すように、漏電電流
感度測定以外には開路を禁止するインターロックを備え
て、遠方操作により開閉して接地切離しが可能な接地開
閉器13bとしても良い(請求項5)。また、分電盤3内
の母線4は図示しない多数回路に分岐されていて、それ
ぞれに漏電遮断器5及びは配線用遮断器6が接続され、
いずれもケーブル7T ,7S,7R を介して電気機械器
具である負荷8に接続して電力を供給している。
【0037】ここで、模擬漏洩電流を流す遮断確認試験
による漏洩電流感度測定を実施する場合には、前記漏電
遮断器5の負荷側の一端子5R と、接地の間に模擬漏洩
電流を流すための仮設の直接模擬地絡線14を接続して、
負荷側端子5R を直接接地する。
【0038】さらに、前記直接模擬地絡線14には、この
直接模擬地絡線14において模擬漏洩電流I0 と共に流れ
る漏洩電流I(I=I0 +IT +IS )を検出するレコ
ーダ用変流器11を組み合わせ、このレコーダ用変流器11
により、前記漏洩電流Iと時間特性を測定して記録する
漏洩電流測定手段であるレコーダ12を接続する(請求項
6)。
【0039】また、前記配電路として分電盤3内の母線
4に接続されている配線用遮断器6の負荷側に、仮設の
高インピーダンス接地手段である高インピーダンス接地
装置15aを接続して接地する構成としている(請求項
1)。
【0040】ここで、前記配電路に接続する高インピー
ダンス接地装置15aは、配電路の各相である配線用遮断
器6の各端子に接続する基本的にインピーダンスZ0
約24kΩの3つのコンデンサ16a〜16c(50Hzにおい
て0.13μF相当)に、1つの可変抵抗器17を直列に接続
して構成する。また、可変抵抗器17は抵抗値Rgを無限
大∞から0Ωに可変することで、模擬した漏洩電流I0
の値を変更することができる(0ΩでI0 =15mAとな
る)(請求項2)。
【0041】なお、前記高インピーダンス接地手段とし
ては、他に前記高インピーダンス接地装置15aと同じ作
用が得られるものとして、図1(c)の回路構成図に示
すように、配電路の各相に接続する3つの固定抵抗器18
a〜18cと、1つの可変抵抗器19を直列に接続して構成
する高抵抗接地装置15bがある。また、可変抵抗器19は
抵抗値Rgを無限大∞から0Ωに可変することで、模擬
した漏洩電流I0 の値を変更することができる(0Ωで
0 =15mAとなる)(請求項3)。
【0042】さらに、他の高インピーダンス接地手段で
図1(d)の回路構成図に示すように、配電路の各相に
接続する可変抵抗器20から構成される高抵抗接地装置15
cがある。なお、この高抵抗接地装置15cは、相抵抗値
0 を無限大∞から24kΩの範囲で変更することができ
る(24kΩでI0 =15mAとなる)(請求項4)。
【0043】次に、上記構成による作用について説明す
る。分電盤3内の配電路である母線4に接続されている
漏電遮断器5に対する漏洩電流感度測定については、測
定対象漏電遮断器5を含む全漏電遮断器5及び配線用遮
断器6を開路する。この後に配電用変圧器1の一次側
で、図示しない電源遮断器を開路して配電用変圧器1以
降の母線4等を停電状態にする。
【0044】次に前記測定対象漏電遮断器5の負荷側端
子5R と接地との間に直接模擬地絡線14を接続して、漏
電遮断器5の負荷側端子5R を接地してから、接地短絡
バー13aを開放して直接接地路2を接地から切り離す。
分電盤3内で予備にしている配線用遮断器6で、各負荷
側端子と接地の間に、高インピーダンス接地装置15aを
接続してから、閉路することによりこの高インピーダン
ス接地装置15aと配線用遮断器6、及び母線4と測定対
象漏電遮断器5、さらに直接模擬地絡線14と接地による
模擬地絡回路が形成される。
【0045】なお、前記直接模擬地絡線14及び高インピ
ーダンス接地装置15aにおいては、いずれも、模擬漏電
電流I0 が定格感度電流値の15mA前後であることから、
その配線は細く柔軟性に富んだ取扱いの容易なもので良
い。
【0046】さらに、直接模擬地絡線14の漏電遮断器5
への接続については、漏電遮断器5の各負荷側端子の締
め付けネジを利用すれば良いが、予め漏電遮断器5の各
負荷側端子に、直接模擬地絡線14との接続ピン穴等を設
けておくことにより、負荷側端子の締め付けネジに触れ
ることなく、直接模擬地絡線14の着脱が容易に行えるこ
とにより安全性と信頼性が向上する。
【0047】また、分電盤3内で高インピーダンス接地
装置15aを接続ための予備にしている配線用遮断器6が
ない場合には、予備にしている漏電遮断器5を使用して
も良いが、この漏電遮断器5の定格感度電流値は、前記
測定対象の漏電遮断器5より高いものを選定して、漏洩
電流感度測定時に高インピーダンス接地装置14aを接続
した漏電遮断器5が、不要に遮断動作しないように考慮
する必要がある。
【0048】さらに、同一分電盤3内で他に漏洩電流感
度測定対象の漏電遮断器5がある場合は、それらの負荷
側端子5R にも別途直接模擬地絡線14を接続しておく。
この後に、前記配電用変圧器1の一次側で遮断器を投入
して復電してから、直接模擬地絡線14に漏洩電流測定手
段であるレコーダ用変流器11を組み合わせて、このレコ
ーダ用変流器11にレコーダ12を接続することで測定準備
が終了する。
【0049】次に、漏洩電流感度の測定作業を実施する
が、測定対象漏電遮断器5を閉路した後に、高インピー
ダンス接地装置15aにおける可変抵抗器17を調節して、
予め模擬する漏電電流I0 を定格感度電流値の15mAに設
定する。この後に、一旦測定対象の漏電遮断器5を開路
した後に、改めてレコーダ12を始動させてから測定対象
の漏電遮断器5を閉路する。
【0050】これにより測定対象の漏電遮断器5には、
定格感度電流値に相当する模擬漏電電流I0 の15mAが流
れることから、ある時間経過後に自動的に遮断動作が行
われ、この時の漏電電流I0 と時間経過は、レコーダ12
において詳細に測定すると共に記録される。
【0051】従って、レコーダ12による漏洩電流感度測
定の記録等を確認することにより、測定対象漏電遮断器
5における漏洩電流感度と、漏電遮断機能の判定が容易
に行える。また、前記した他の漏電遮断器5に対して、
順次当該直接模擬地絡線14にレコーダ用変流器11を組み
合わせて、レコーダ12により漏洩電流感度測定を行う。
【0052】全対象漏電遮断器5の漏洩電流感度測定作
業が終了したら、再び配電用変圧器1を停電させた後
に、前記接地短絡バー13aを確実に短絡させてから、直
接模擬地絡線14及びレコーダ用変流器11の取り外しを行
う。この後に、前記予備の配線用遮断器6を開路して高
インピーダンス接地装置15aを取り外し、通常の回路状
態に戻してから配電用変圧器1を復電させ、分電盤3内
で使用されている全漏電遮断器5及び配線用遮断器6を
順次閉路して、漏洩電流感度測定作業が完了する。
【0053】このように本実施の形態においては、図1
に示す漏洩電流感度測定時に、測定対象漏電遮断器5に
ケーブル7T ,7S ,7R を介して負荷8が接続されて
いることから、このケーブル7T ,7S ,7R と負荷8
において生じた漂遊静電容量C等を介して接地に負荷漏
洩電流IS ,IT が漏洩される。
【0054】しかしながら、この負荷漏洩電流IS ,I
T は、前記形成された模擬地絡回路においては、高イン
ピーダンス接地装置15aに比べて直接模擬地絡線14の方
がインピーダンスが低いために、直接模擬地絡線14を介
し漏電遮断器5内の零相変流器5aを経由して配電用変
圧器1に帰還する。従って漏電遮断器5においては、S
相及びT相を流れる負荷漏洩電流IS 及びIT を、R相
に流れる負荷漏洩電流IS +IT でキャンセルすること
になる。
【0055】即ち、漏洩電流感度測定時に、測定対象の
漏電遮断器5にケーブル7T ,7S,7R 及び負荷8を
接続しておいても、これらのケーブル7T ,7S ,7R
及び負荷8における負荷漏洩電流IS +IT は、漂遊静
電容量Cだけでなく、たとえば絶縁不良によるものであ
れ、不平衡に起因するものであれ、漏電遮断器5の漏洩
電流感度測定に際しての遮断動作には寄与しない。
【0056】これにより、従来のように漏洩電流感度測
定の都度に、漏電遮断器5の負荷側端子5T ,5S ,5
R からケーブル7T ,7S ,7R を解線すると共に、復
旧及び確認作業の必要がないので作業性と信頼性が向上
する。また、前記漏電遮断器5内の零相変流器5aに流
れて、遮断動作させる模擬漏洩電流I0 は、レコーダ12
で測定する直接模擬地絡線14に流れる漏洩電流I=I0
+IT +IS より小さい。
【0057】従って、直接模擬地絡線14においてレコー
ダ用変流器11で捕捉し、レコーダ12で測定と記録する漏
洩電流Iにより、漏電遮断器5に対する漏洩電流感度の
判定を行うことは、見掛けの漏洩電流感度が低くなる
(大きい漏洩電流値で作動するものとして判定される)
ことから、その誤差は漏電遮断器5における保護機能上
では安全側として測定される。
【0058】このことから、判定結果に漂遊静電容量C
や、絶縁不良及び不平衡等の負荷漏洩電流の影響で誤差
が生じても、この漏電遮断器5の適用に際して保安上の
問題にはならない。即ち、測定対象漏電遮断器5内の零
相変流器5aを流れる実際の遮断動作の漏洩電流値と、
直接模擬地絡線14におけるレコーダ用変流器11を流れる
漏洩電流値を比較すると、IT +IS 分の誤差がでる。
【0059】高インピーダンス接地装置15aにおいて
は、模擬漏洩電流I0 と負荷漏洩電流IT +IS は両者
とも同相であることから、ここで、負荷漏洩電流IT
S をj1mA、模擬漏洩電流I0 をj15mAとする
と、I=I0 +IT +IS はj16mAとなり、この漏洩
電流Iの絶対値は模擬漏洩電流I0 との誤差が7%程度
となる。
【0060】また、他の高インピーダンス接地手段であ
る高抵抗接地装置15b,15cにおいては、負荷漏洩電流
T +IS をj1mAとし、模擬漏洩電流I0 を15mA
とすると、ベクトル合成をしたI=I0 +IT +IS
絶対値は15.03 mAとなり、前記模擬漏洩電流I0 との
誤差は僅少(0.2 %程度)となる。
【0061】これにより、高抵抗接地装置15b,15cで
は、測定誤差を圧縮する効果があると共に、漏洩電流感
度測定の誤差が0.2 %程度であり、しかも安全側の測定
誤差であることから漏洩電流感度測定が高精度で得られ
て、判定に際して良品を不合格と誤る支障はほとんど回
避できる。
【0062】
【発明の効果】以上本発明によれば、測定対象の漏電遮
断器の負荷側端子に、規定漏洩電流値程度の少ない通電
容量の直接模擬地絡線を仮設すると共に、配線路に仮設
の高インピーダンス接地手段を接続して、配電用変圧器
を接地から切離すだけで、漏電遮断器の負荷側ケーブル
を外さずに漏洩電流感度測定を行うことができる。ま
た、漏洩電流感度測定における誤差の発生が少なく、た
とえ誤差があっても漏電遮断器における保護機能上から
見て安全側となることから、測定作業効率と信頼性が向
上して作業員の負担も軽減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施の形態の漏洩電流感度測定
装置の回路構成図で、(a)は全体、(b)は接地開閉
器、(c)と(d)は高抵抗接地装置を示す。
【図2】従来の漏洩電流感度測定装置の回路構成図。
【符号の説明】
1…配電用変圧器、2…直接接地路、3…分電盤、4…
母線、5…漏電遮断器、5a…零相変流器、5T
S ,5R …負荷側端子、6…配線用遮断器、7T,7
S ,7R …ケーブル、8…負荷、9…模擬地絡線、10,
17,19、20…可変抵抗器、11…レコーダ用変流器、12…
レコーダ、13a…接地短絡バー、13b…接地開閉器、14
…直接模擬地絡線、15a…高インピーダンス接地装置、
15b,15c…高抵抗接地装置、16a〜16c…コンデン
サ、18a〜18c…固定抵抗器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 漏電遮断器が接続された直接接地系の配
    電路において、前記配電路の直接接地路に介挿する接地
    切離し手段と、前記配電路に接続する仮設の高インピー
    ダンス接地手段と、前記漏電遮断器の負荷側を接地する
    仮設の直接模擬地絡線と、この仮設の直接模擬地絡線か
    ら漏洩電流を検出する漏洩電流測定手段とからなること
    を特徴とする漏電遮断器の漏洩電流感度測定装置。
  2. 【請求項2】 前記配電路に接続する仮設の高インピー
    ダンス接地手段が、コンデンサと可変抵抗器とからなる
    高インピーダンス接地装置であることを特徴とする請求
    項1記載の漏電遮断器の漏洩電流感度測定装置。
  3. 【請求項3】 前記配電路に接続する仮設の高インピー
    ダンス接地手段が、固定抵抗器と可変抵抗器とからなる
    高抵抗接地装置であることを特徴とする請求項1記載の
    漏電遮断器の漏洩電流感度測定装置。
  4. 【請求項4】 前記配電路に接続する仮設の高インピー
    ダンス接地手段が、可変抵抗器からなる高抵抗接地装置
    であることを特徴とする請求項1記載の漏電遮断器の漏
    洩電流感度測定装置。
  5. 【請求項5】 前記配電路の直接接地路に介挿する接地
    切離し手段が、漏洩電流測定時に配電路を接地から切離
    す接地短絡バーまたは接地開閉器であることを特徴とす
    る請求項1記載の漏電遮断器の漏洩電流感度測定装置。
  6. 【請求項6】 前記仮設の直接模擬地絡線から漏洩電流
    を検出する漏洩電流測定手段が、漏洩電流の時間経過測
    定レコーダとレコーダ用変流器であることを特徴とする
    請求項1記載の漏電遮断器の漏洩電流感度測定装置。
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US6433832B2 (en) 1996-12-26 2002-08-13 Hitachi, Ltd. Image display apparatus and personal computer for displaying personal computer signals and broadcast signals
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