JPH11146608A - ケース及びステータの形成方法及び一体構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のケース及びステータの一体構造におい
ては、ケースの内部にステータ巻線を有するステータヨ
ークを挿入しなければならないため、ケースを鋳造した
後に、後加工によってステータヨークが挿入しやすいよ
うにしなければならず、加工工程が多く、製造コストを
下げることが困難であった。 【解決手段】 本発明によるケース及びステータの形成
方法及び一体構造は、ステータヨーク(4)をケース(1)を
鋳造する鋳型内に挿入し、ケース(1)を鋳造する時にス
テータヨーク(4)を一緒に鋳込み、ステータヨーク(4)と
ケース(1)とを一体化する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ケース及びステー
タの形成方法及び一体構造に関し、特に、ケースを鋳造
する時にステータヨークを一体に鋳込むことにより、製
造工程を簡略化するための新規な改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、用いられていたケース及びステー
タの一体化構造としては、一般に図２に示す方法が採用
されていた。すなわち、図２において符号１で示される
ものは全体形状が筒状の鋳造品よりなるケースであり、
このケース１の内壁１ａ内に、ステータ巻線２を有する
ステータティース３が円筒形状のステータヨーク４内に
圧入され、このステータヨーク４がケース１の内壁１ａ
内に挿入されて内挿されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のケース及びステ
ータの一体化構造は、以上のように構成されていたため
次のような課題が存在していた。すなわち、鋳造したケ
ースをステータヨークが挿入できるように嵌合部分の後
加工を行い、ステータヨークを挿入した後に、ステータ
ヨークの回り止めのために接着剤、ピン１０、ねじ等を
用いて固定しなければならず、製造工程が複雑となり、
コストダウンが困難であった。また、ケースとステータ
の間の隙間を完全に埋めることは難しく、防水型のモー
タを作ることが困難であった。

【０００４】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、ケースを鋳造する時にステ
ータヨークを一体に鋳込むことにより、製造工程を簡略
化するようにしたケース及びステータの形成方法及び一
体構造を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によるケース及び
ステータの形成方法は、予め形成された筒状のステータ
ヨークを、ケースを鋳造する鋳型内に挿入し、前記ケー
スを鋳造する時に前記ステータヨークを一緒に鋳込み、
前記ステータヨークとケースとを一体化し、前記ステー
タヨーク内にステータ巻線を有するステータティースを
内挿する方法である。さらに、前記ステータヨークの外
面に形成された粗面、凸部、凹部の何れかを用いる方法
である。また、本発明によるケース及びステータの一体
構造は、ケース内にステータ巻線を有するステータヨー
クを設ける構成からなるケース及びステータの一体構造
において、前記ケースにステータヨークが鋳込まれてい
る構成である。さらに、前記ステータヨークの外面に
は、粗面、凸部、凹部の何れかが形成されている構成で
ある。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるケ
ース及びステータの形成方法及び一体構造の好適な実施
の形態について説明する。なお、従来例と同一又は同等
部分には同一符号を付して説明する。図１において符号
１で示されるものは筒状をなすケースであり、このケー
ス１は図示しない鋳型によって鋳造することにより形成
されるが、本発明においては、予め製作した従来と同一
構成のステータヨーク４を前記鋳型の中に挿入してセッ
トし、この鋳型の中に鋳造材料を注入することによっ
て、ケース１を鋳造する際にステータヨーク４をケース
１に鋳込み、ケース１とステータヨーク４が強固に一体
に形成される。その後、ステータ巻線２を有しケイ素鋼
板よりなるステータティース３をステータヨーク４内に
圧入により挿入することにより完成される。なお、図示
していないが、ステータヨーク４の外面に粗面、凸部、
凹部の何れかを形成して鋳造した場合には、ケース１と
ステータヨーク４の一体化をより強固とし、確実な回転
止めが得られる。

【０００７】

【発明の効果】本発明によるケース及びステータの形成
方法及び一体構造は、以上のように構成されているた
め、次のような効果を得ることができる。すなわち、ケ
ースを鋳造する際にステータヨークを一体に鋳込むた
め、従来のように加工や接着をする必要がなく、加工工
程の大幅な削減をすることができる。また、接着剤、ピ
ン打ち、ネジ止め等の組立工程を削減できる。また、ス
テータヨークの外面に粗面、凸部等を付加するだけで強
固な一体化を得ることができる。また、ステータ全体を
鋳込んで包むため、防水効果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるケース及びステータの形成方法を
示す構成図である。

【図２】従来方法を示す構成図である。

【符号の説明】

１ ケース ２ ステータ巻線 ３ ステータティース ４ ステータヨーク

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 予め形成された筒状のステータヨーク
   (4)を、ケース(1)を鋳造する鋳型内に挿入し、前記ケー
   ス(1)を鋳造する時に前記ステータヨーク(4)を一緒に鋳
   込み、前記ステータヨーク(4)とケース(1)とを一体化
   し、前記ステータヨーク(4)内にステータ巻線(2)を有す
   るステータティース(3)を内挿することを特徴とするケ
   ース及びステータの形成方法。
2. 【請求項２】 前記ステータヨーク(4)の外面に形成さ
   れた粗面、凸部、凹部の何れかを用いることを特徴とす
   る請求項１記載のケース及びステータの形成方法。
3. 【請求項３】 ケース(1)内にステータ巻線(2)を有する
   ステータヨーク(4)を設ける構成からなるケース及びス
   テータの一体構造において、前記ケース(1)にステータ
   ヨーク(4)が鋳込まれていることを特徴とするケース及
   びステータの一体構造。
4. 【請求項４】 前記ステータヨーク(4)の外面には、粗
   面、凸部、凹部の何れかが形成されていることを特徴と
   する請求項３記載のケース及びステータの一体構造。