JPH11144019A - Icカード - Google Patents

Icカード

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JPH11144019A
JPH11144019A JP31228397A JP31228397A JPH11144019A JP H11144019 A JPH11144019 A JP H11144019A JP 31228397 A JP31228397 A JP 31228397A JP 31228397 A JP31228397 A JP 31228397A JP H11144019 A JPH11144019 A JP H11144019A
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JP
Japan
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chip
card
moisture
substrates
substrate
Prior art date
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JP31228397A
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English (en)
Inventor
Seiichi Miyai
清一 宮井
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な耐湿信頼性を確保し、薄型化にも十分
対応可能とする。 【解決手段】 対向面1a,2aの少なくともICチッ
プ3に対応する位置に防湿コーティング膜6,7が形成
された一対の基板1,2をICチップ3を挟み込むよう
にして配し、上記基板1,2間を接着層5により接着す
る。なお、上記一対の基板1,2の少なくとも一方の基
板の対向面にICチップ3に嵌合する大きさの凹部を形
成し、当該凹部にICチップ3を嵌合して配しても良
い。さらに、基板として3枚以上の基板を使用し、相対
向する基板間にICチップをそれぞれ挟み込むようにし
ても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICチップが実装
されたICカードに関する。詳しくはICチップの上下
に防湿コーティング膜を配することで、耐湿信頼性が改
善されたICカードに係わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子を装着若しくは内蔵し
たカード状の情報記録媒体であるいわゆるICカードが
注目されている。このICカードは磁気カードに比べて
カード自体に大量の情報を記憶させておくことができ、
また、第三者が記憶内容を容易に読み取ることができな
いため、秘密保持性にも優れている。このため、種々の
分野への進出が期待されている。
【0003】このICカードの基本的な構造としては、
高分子材料等よりなるカード状の基板上にICチップを
搭載し、このICチップと外部を接続する外部端子を設
けた構造が挙げられる。なお、このとき、ICチップを
保護すべく、当該ICチップを樹脂によって覆う等の手
段を施している。
【0004】しかしながら、上記のように基板上にIC
チップを搭載する構造では、ICチップを空気中の水分
から保護することが難しく、ICカードの耐湿信頼性を
確保することが難しい。
【0005】そこで、このようなICカードにおいて
は、例えば2枚の基板の間にICチップを挟み込み、こ
れら基板間を接着層により接着してICカードの耐湿信
頼性を確保することが提案、実用化されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なICカードにおいては、基板として、ポリエチレンテ
レフタレート(以下、PETと称する。)に代表される
ような安価であり、且つ汎用性も高い高分子材料よりな
るものを多用している。
【0007】しかしながら、これらPETのような高分
子材料は水分を完全に遮断するものではなく、ICチッ
プの耐湿信頼性を十分に確保することは難しい。
【0008】これに対し、ICチップを金属製の筺体の
中に埋め込み、これを基板間に挟み込む方法が提案さ
れ、実用化されている。
【0009】しかしながら、最近では、上記のようなI
Cカードに対する薄型化の要求が高まっており、このよ
うにICチップを金属製の筺体の中に埋め込むようにす
ると、ICチップの厚さが厚くなってしまい、ICカー
ドの薄型化への対応が困難となってしまう。
【0010】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、十分な耐湿信頼性が確保され、
薄型化にも十分対応可能なICカードを提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係るICカードは、複数枚の基板が、相対
向する基板間にICチップをそれぞれ挟み込むようにし
て配され、これら相対向する基板間が接着層によりそれ
ぞれ接着されており、相対向する基板の対向面の少なく
ともICチップに対応する位置にそれぞれ防湿コーティ
ング膜が配されてなることを特徴とするものである。
【0012】また、本発明に係わるICカードにおいて
は、上記複数枚の基板のうち、相対向する基板の少なく
とも一方の基板の対向面にICチップに嵌合する大きさ
の凹部が形成されており、当該凹部にICチップが嵌合
して配されていることが好ましい。
【0013】上記防湿コーティング膜としては、RFプ
ラズマCVDにより形成される高い硬度を有するカーボ
ン膜(いわゆる、ダイヤモンドライクカーボン膜、以
下、DLC膜と称する。)や、RFスパッタ法により形
成される窒化珪素膜,酸化珪素膜,酸化アルミ膜、蒸着
法により形成されるアルミ蒸着膜、ラミネート法により
基板上に貼り合わされるアルミ薄膜やポリ塩化ビニリデ
ンといった高分子材料よりなる薄膜が挙げられる。
【0014】また、本発明に係わるICカードにおいて
は、上述のように防湿コーティング膜は、相対向する基
板の対向面の少なくともICチップに対応する位置に配
されていれば良く、ICチップに対応する部分のみに配
する他、基板の対向面全面に配するようにしても良い。
なお、基板にICチップに嵌合する大きさの凹部が形成
されている場合には、上記防湿コーティング膜をこの凹
部内のみに配するようにしても良い。
【0015】本発明に係わるICカードにおいては、相
対向する基板間にICチップが挟み込まれるようにして
配されていることから、基板が空気中の水分を遮断して
上記ICチップを水分から保護する。そして、本発明に
係わるICカードにおいては特に、上記相対向する基板
の対向面の少なくともICチップに対応する位置にそれ
ぞれ防湿コーティング膜が配されていることから、この
防湿コーティング膜が基板により遮断しきれなかった水
分を遮断して上記ICチップを水分から保護する。
【0016】そして、上記相対向する基板の少なくとも
一方の基板の対向面にICチップに嵌合する大きさの凹
部を形成し、当該凹部にICチップを嵌合して配するよ
うにすれば、ICカード全体の厚さが薄型化される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0018】本発明に係るICカードとしては、例えば
図1に示すような構成を有するものが挙げられる。すな
わち、相対向する一対の基板1,2の間にICチップ3
が組み込まれた基板4が挟み込まれ、これら一対の基板
1,2間が接着層5によって接着されてなるものであ
る。
【0019】そして、本例のICカードにおいては特
に、一対の基板1,2のそれぞれの対向面1a,2aの
全面に亘って防湿コーティング膜6,7がそれぞれ形成
されている。
【0020】つまり、本例のICカードは、対向面1a
の全面に防湿コーティング膜6が形成され、その上にI
Cチップ3が組み込まれた基板4が配された基板1と、
対向面2aの全面に防湿コーティング膜7が形成された
基板2を接着層5によって接着した構成となされてい
る。言い換えれば、基板1上に防湿コーティング膜6、
基板4、接着層5、防湿コーティング膜7、基板2が順
次積層形成されてなるものである。
【0021】上記基板1,2,3としては、この種のI
Cカードで多用されるPET等の高分子材料よりなるも
のが挙げられ、接着層5としては、この種のICカード
で多用されるエポキシ樹脂系硬化型接着剤、熱圧着用ポ
リエステル系コポリマー樹脂、ポリエチレン系シーラン
ト等が挙げられる。
【0022】上記防湿コーティング膜6,7としては、
RFプラズマCVDにより形成されるDLC膜や、RF
スパッタ法により形成される窒化珪素膜,酸化珪素膜,
酸化アルミ膜、蒸着法により形成されるアルミ蒸着膜、
ラミネート法により基板1,2上に貼り合わされるアル
ミ薄膜やポリ塩化ビニリデンといった高分子材料よりな
る薄膜が挙げられる。これらの中でも、耐湿性が高いD
LC膜、入手が容易である酸化珪素膜、安価であるとと
もに半導体業界で一般的に使用されている窒化珪素が好
ましく使用される。
【0023】本例のICカードにおいては、相対向する
基板1,2間にICチップ3が挟み込まれるようにして
配されていることから、基板1,2が空気中の水分を遮
断して上記ICチップ3を水分から保護し、耐湿信頼性
が確保される。
【0024】そして、本例のICカードにおいては特
に、上記相対向する基板1,2の対向面1a,2aの全
面に亘って防湿コーティング膜6,7が配されているこ
とから、この防湿コーティング膜6,7が基板1,2に
より遮断しきれなかった水分を遮断して上記ICチップ
3を水分から保護する。従って、本例のICカードにお
いては十分な耐湿信頼性が確保される。
【0025】また、本例のICカードにおいてはICチ
ップ3が水分から十分に保護されていることから、この
ICチップ3を金属製の筺体等により保護する必要がな
く、ICカードの薄型化にも十分対応可能である。
【0026】上述したICカードにおいては、基板1,
2の対向面1a,2aの全面に亘って防湿コーティング
膜6,7を形成するようにしたが、このような防湿コー
ティング膜は基板1,2の対向面1a,2aにおいてI
Cチップに対応する部分にのみ形成するようにしても良
い。
【0027】本発明に係わるICカードとしては、図2
に示すような構成を有するものも挙げられる。すなわ
ち、相対向する一対の基板11,12の間にICチップ
13が挟み込まれ、これら一対の基板11,12間が接
着層15によって接着されてなるものである。
【0028】そして、本例のICカードにおいては特
に、一対の基板11,12のうちの一方の基板12の対
向面12a側に当該対向面12aに臨んで開口し、IC
チップ13に嵌合する大きさの凹部14が設けられてお
り、この凹部14内にICチップ13が嵌合して配され
ている。
【0029】さらに、本例のICカードにおいては、一
対の基板11,12のそれぞれの対向面11a,12a
の全面に亘って防湿コーティング膜16,17がそれぞ
れ形成されている。すなわち、対向面12a側に当該対
向面12aに臨んで開口し、ICチップ13に嵌合する
大きさの凹部14が設けられている基板12において
は、凹部14内にも防湿コーティング膜17が形成され
ていることとなる。
【0030】つまり、本例のICカードは、対向面11
aの全面に防湿コーティング膜16が形成された基板1
と、対向面12a側に当該対向面12aに臨んで開口
し、ICチップ13に嵌合する大きさの凹部14が設け
られており、上記凹部14を含んだ対向面12aの全面
に防湿コーティング膜17が形成された基板12を、凹
部14内にICチップ13を嵌合させた状態で接着層1
5によって接着した構成となされている。言い換えれ
ば、基板11上に防湿コーティング膜16、接着層1
5、ICチップ13、防湿コーティング膜17、基板1
2が順次積層形成されてなるものである。
【0031】各部材を形成する材料としては、前述のI
Cカードで使用したものが挙げられる。
【0032】本例のICカードにおいても、相対向する
基板11,12間にICチップ13が挟み込まれるよう
にして配されていることから、基板11,12が空気中
の水分を遮断して上記ICチップ13を水分から保護し
て耐湿信頼性が確保される。
【0033】そして、本例のICカードにおいても、上
記相対向する基板11,12の対向面11a,12aの
全面に亘って防湿コーティング膜16,17が配されて
いることから、この防湿コーティング膜16,17が基
板11,12により遮断しきれなかった水分を遮断して
上記ICチップ13を水分から保護する。従って、本例
のICカードにおいても十分な耐湿信頼性が確保され
る。
【0034】また、本例のICカードにおいてもICチ
ップ13が水分から十分に保護されていることから、こ
のICチップ13を金属製の筺体等により保護する必要
がなく、ICカードの薄型化にも十分対応可能である。
【0035】そして、本例のICカードにおいては特
に、上記相対向する基板11,12のうちの一方の基板
12の対向面12aにICチップ13に嵌合する大きさ
の凹部14を形成し、当該凹部14にICチップ13を
嵌合して配するようにしており、ICカードの更なる薄
型化が達成される。
【0036】本発明に係わるICカードとしては、図3
に示すような構成を有するものも挙げられる。すなわ
ち、相対向する一対の基板21,22の間にICチップ
23が挟み込まれ、これら一対の基板21,22間が接
着層25によって接着されてなるものである。
【0037】そして、本例のICカードにおいても、一
対の基板21,22のうちの一方の基板22の対向面2
2a側に当該対向面22aに臨んで開口し、ICチップ
23に嵌合する大きさの凹部24が設けられており、こ
の凹部24内にICチップ23が嵌合して配されてい
る。
【0038】さらに、本例のICカードにおいては特
に、一対の基板21,22のそれぞれの対向面21a,
22aのICチップ23に対応する位置にのみ防湿コー
ティング膜26,27がそれぞれ形成されている。すな
わち、基板22においては、対向面22a側に当該対向
面22aに臨んで開口し、ICチップ23に嵌合する大
きさの凹部24内にのみ防湿コーティング膜27が形成
されていることとなる。
【0039】つまり、本例のICカードは、対向面21
aのICチップ23に対応する位置にのみ防湿コーティ
ング膜26が形成された基板21と、対向面22a側に
当該対向面22aに臨んで開口し、ICチップ23に嵌
合する大きさの凹部24が設けられており、上記凹部2
4内にのみ防湿コーティング膜27が形成された基板2
2を、凹部24内にICチップ23を嵌合させた状態で
接着層25によって接着した構成となされている。言い
換えれば、基板21上に防湿コーティング膜26、接着
層25、ICチップ23、防湿コーティング膜27、基
板22が順次積層形成されてなるものである。
【0040】各部材を形成する材料としては、前述のI
Cカードで使用したものが挙げられる。
【0041】本例のICカードにおいても、相対向する
基板21,22間にICチップ23が挟み込まれるよう
にして配されていることから、基板21,22が空気中
の水分を遮断して上記ICチップ23を水分から保護し
て耐湿信頼性が確保される。
【0042】そして、本例のICカードにおいても、上
記相対向する基板21,22の対向面21a,22aの
ICチップ23に対応する位置にのみ防湿コーティング
膜26,27が配されていることから、この防湿コーテ
ィング膜26,27が基板21,22により遮断しきれ
なかった水分を遮断して上記ICチップ23を水分から
保護する。従って、本例のICカードにおいては十分な
耐湿信頼性が確保される。
【0043】また、本例のICカードにおいてもICチ
ップ23が水分から十分に保護されていることから、こ
のICチップ23を金属製の筺体等により保護する必要
がなく、ICカードの薄型化にも十分対応可能である。
【0044】そして、本例のICカードにおいては特
に、上記相対向する基板21,22のうちの一方の基板
22の対向面22aにICチップ23に嵌合する大きさ
の凹部24を形成し、当該凹部24にICチップ23を
嵌合して配するようにしており、ICカードの更なる薄
型化が達成される。
【0045】なお、上述の例においては、相対向する一
対の基板のうちの一方の基板にのみICチップに嵌合す
る凹部を形成する例について述べたが、相対向する一対
の基板の両者にICチップに嵌合する凹部を設けるよう
にし、これら凹部により形成される空間にICチップを
配するようにしても良い。
【0046】また、これまで述べたICカードの例にお
いては、2枚の基板を使用したものについてのみ述べた
が、本発明が3枚以上の基板を使用し、相対向する基板
間にICチップを挟み込んだ構造のICカードにも適用
可能であることは言うまでもない。
【0047】
【実施例】次に、本発明の効果を確認するべく、以下に
示すような実験を行った。
【0048】実験例1 本実験例においては、板状の基板上に防湿コーティング
膜を形成した場合における防湿コーティング膜の防湿
性、これを用いたICカードの耐湿信頼性を調査した。
【0049】先ず、厚さ25(μm)のPET製の基板
の一主面上にRFスパッタ法により厚さ100(nm)
の酸化珪素(SiO2 )膜を形成したサンプル1、厚さ
25(μm)のPET製の基板の一主面上にRFスパッ
タ法により厚さ100(nm)の窒化窒素(Si3
4 )膜を形成したサンプル2、厚さ25(μm)のPE
T製の基板の一主面上にRFプラズマCVDにより厚さ
100(nm)のDLC膜を形成したサンプル3を用意
した。
【0050】さらに、厚さ25(μm)のPET製の基
板の一主面上に厚さ10(μm)のポリ塩化ビニリデン
フィルム(薄膜)をラミネート法により貼り合わせたサ
ンプル4も用意した。
【0051】また、比較のために、厚さ25(μm)の
PET製の基板をサンプル5として用意した。
【0052】そして、これらの透湿度を調査したとこ
ろ、サンプル1においては、1.2(g/m2 ・24h
r)、サンプル2においては、0.4(g/m2 ・24
hr)、サンプル3においては、1.0(g/m2 ・2
4hr)、サンプル4においては、0.1(g/m2
24hr)、サンプル5においては、23.5(g/m
2 ・24hr)という結果が得られた。すなわち、PE
T製の基板の上に各種防湿コーティング膜を形成するこ
とで、防湿効果が向上することが確認された。
【0053】次に、これらの基板を使用して図1に示す
ようなICカードを製造し、これらICカードの耐湿信
頼性について調査した。このとき、ICチップが組み込
まれる基板としてもPET製の基板を使用し、接着層と
してはエポキシ樹脂を使用することとした。この接着層
としては熱圧着用接着剤を使用しても良い。
【0054】なお、便宜上、一対の基板としてサンプル
1を使用したICカードをカードサンプル1とし、一対
の基板としてサンプル2を使用したICカードをカード
サンプル2とし、一対の基板としてサンプル3を使用し
たICカードをカードサンプル3とし、一対の基板とし
てサンプル4を使用したICカードをカードサンプル4
とし、一対の基板としてサンプル5を使用したICカー
ドをカードサンプル5とした。
【0055】そして、これらカードサンプル1〜5を温
度85(℃)、相対湿度85(%)の条件下で1000
(hr)放置した後、ICチップが正常に動作するかど
うかを調査した。
【0056】その結果、カードサンプル1〜5の何れに
おいてもICチップは正常に動作した。すなわち、これ
らカードサンプル1〜5の何れにおいてもICチップを
一対の基板で挟み込んでおり、基板が水分を遮断してI
Cチップを水分から保護して耐湿信頼性が確保されてい
ることが確認された。
【0057】続いて、温度121(℃)、相対湿度10
0(%)、圧力2(atm)の条件下に放置するPCT
(Pressure Coocker Test)試験
の放置時間を15(hr)とし、上記カードサンプル1
〜5をこの条件で放置した後でICチップが正常に動作
するかどうかを調査した。
【0058】その結果、防湿コーティング膜が形成され
た基板を使用しているカードサンプル1〜4の何れにお
いても、ICチップは正常に動作したが、防湿コーティ
ング膜が形成されていない基板を使用しているカードサ
ンプル5においてはICチップが正常に動作しなかっ
た。すなわち、本発明を適用し、防湿コーティング膜が
形成されている基板を使用しているカードサンプル1〜
4においては、防湿コーティング膜が基板により遮断し
きれなかった水分を遮断して上記ICチップを水分から
保護し、耐湿信頼性が更に向上することが確認された。
【0059】実験例2 本実験例においては、一主面側にICチップに嵌合する
大きさで上記一主面に臨んで開口する凹部を有し、凹部
内にのみ防湿コーティング膜が形成された基板と、IC
チップに対応する部分にのみ防湿コーティング膜が形成
された板状の基板を用いてICカードを製造し、このI
Cカードの耐湿信頼性を調査した。
【0060】先ず、一主面側にICチップに嵌合する大
きさで上記一主面に臨んで開口する凹部を有する厚さ2
5(μm)のPET製の基板の上記凹部内にRFスパッ
タ法により厚さ100(nm)の酸化珪素(SiO2
膜を形成したサンプル6、一主面側にICチップに嵌合
する大きさで上記一主面に臨んで開口する凹部を有する
厚さ25(μm)のPET製の基板の上記凹部内にRF
スパッタ法により厚さ100(nm)の窒化窒素(Si
34 )膜を形成したサンプル7、一主面側にICチッ
プに嵌合する大きさで上記一主面に臨んで開口する凹部
を有する厚さ25(μm)のPET製の基板の上記凹部
内にRFプラズマCVDにより厚さ100(nm)のD
LC膜を形成したサンプル8を用意した。
【0061】さらに、一主面側にICチップに嵌合する
大きさで上記一主面に臨んで開口する凹部を有する厚さ
25(μm)のPET製の基板の上記凹部内に厚さ10
(μm)のポリ塩化ビニリデンフィルム(薄膜)をラミ
ネート法により貼り合わせたサンプル9も用意した。
【0062】また、比較のために、一主面側にICチッ
プに嵌合する大きさで上記一主面に臨んで開口する凹部
を有する厚さ25(μm)のPET製の基板をサンプル
10として用意した。
【0063】さらにまた、実験例1で使用したサンプル
1〜4と同じ材質を使用し、ICチップに対応する部分
にのみ防湿コーティング膜を形成したサンプルをサンプ
ル11〜14としてそれぞれ用意した。
【0064】次に、これらのサンプル7〜10の基板と
上記サンプル11〜14、実験例1で使用したサンプル
5の基板を使用して図3に示すようなICカードを製造
し、これらICカードの耐湿信頼性について調査した。
このとき、ICチップが組み込まれる基板としてもPE
T製の基板を使用し、接着層としてはエポキシ樹脂を使
用することとした。この接着層としては、熱圧着樹脂を
使用しても良い。
【0065】なお、便宜上、一対の基板としてサンプル
7,11を使用したICカードをカードサンプル7と
し、一対の基板としてサンプル8,12を使用したIC
カードをカードサンプル8とし、一対の基板としてサン
プル9,13を使用したICカードをカードサンプル9
とした。さらに、一対の基板としてサンプル10,14
を使用したICカードをカードサンプル10とし、一対
の基板としてサンプル5,11を使用したICカードを
カードサンプル11とした。
【0066】そして、これらカードサンプル7〜11を
温度85(℃)相対湿度85(%)の条件下で1000
(hr)放置した後、ICチップが正常に動作するかど
うかを調査した。
【0067】その結果、カードサンプル7〜11の何れ
においてもICチップは正常に動作した。すなわち、こ
れらカードサンプル7〜11の何れにおいてもICチッ
プを一対の基板で挟み込んでおり、基板が水分を遮断し
てICチップを水分から保護して耐湿信頼性が確保され
ていることが確認された。
【0068】続いて、温度121(℃)、相対湿度10
0(%)、圧力2(atm)の条件下に放置するPCT
(Pressure Coocker Test)試験
の放置時間を15(hr)とし、上記カードサンプル7
〜11をこの条件で放置した後でICチップが正常に動
作するかどうかを調査した。
【0069】その結果、防湿コーティング膜が形成され
た基板を使用しているカードサンプル7〜10の何れに
おいても、ICチップは正常に動作したが、防湿コーテ
ィング膜が形成されていない基板を使用しているカード
サンプル11においてはICチップが正常に動作しなか
った。すなわち、本発明を適用し、防湿コーティング膜
が形成されている基板を使用しているカードサンプル7
〜10においては、防湿コーティング膜が基板により遮
断しきれなかった水分を遮断して上記ICチップを水分
から保護し、耐湿信頼性が更に向上することが確認され
た。
【0070】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るICカード
においては、相対向する基板間にICチップが挟み込ま
れるようにして配されていることから、耐水信頼性が確
保される。そして、本発明に係わるICカードにおいて
は特に、上記相対向する基板の対向面の少なくともIC
チップに対応する位置にそれぞれ防湿コーティング膜が
配されていることから、更なる耐水信頼性が確保され、
ICチップを金属製の筺体で保護する必要もないことか
らICカードの薄型化にも対応可能である。
【0071】そして、上記相対向する基板の少なくとも
一方の基板の対向面にICチップに嵌合する大きさの凹
部を形成し、当該凹部にICチップを嵌合して配するよ
うにすれば、ICカードの更なる薄型化にも対応可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るICカードの一例の構成を示す要
部拡大断面図である。
【図2】本発明に係るICカードの他の例の構成を示す
要部拡大断面図である。
【図3】本発明に係るICカードのさらに他の例の構成
を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1,2,4,11,12,21,22 基板、1a,2
a,11a,12a,21a,22a 対向面、3,1
3,23 ICチップ、5,15,25 接着層、6,
7,16,17,26,27 防湿コーティング膜、1
4,24 凹部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の基板が、相対向する基板間にI
    Cチップをそれぞれ挟み込むようにして配され、 これら相対向する基板間が接着層によりそれぞれ接着さ
    れており、 相対向する基板の対向面の少なくともICチップに対応
    する位置にそれぞれ防湿コーティング膜が配されてなる
    ことを特徴とするICカード。
  2. 【請求項2】 上記複数枚の基板のうち、相対向する基
    板の少なくとも一方の基板の対向面にICチップに嵌合
    する大きさの凹部が形成されており、 当該凹部にICチップが嵌合して配されていることを特
    徴とする請求項1記載のICカード。
JP31228397A 1997-11-13 1997-11-13 Icカード Withdrawn JPH11144019A (ja)

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