JPH11142993A - ライトバルブのレジストレーション調節装置及び方法 - Google Patents

ライトバルブのレジストレーション調節装置及び方法

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JPH11142993A
JPH11142993A JP9325225A JP32522597A JPH11142993A JP H11142993 A JPH11142993 A JP H11142993A JP 9325225 A JP9325225 A JP 9325225A JP 32522597 A JP32522597 A JP 32522597A JP H11142993 A JPH11142993 A JP H11142993A
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JP
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light
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JP9325225A
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Inventor
Masaaki Kusano
正明 草野
Hiroyuki Kurokawa
洋之 黒川
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度良く微小量の調節を行うとともに迅速に
調節を行う。 【解決手段】 ライトバルブ8は、取り付け部材20を
介して取り付け部材30と一体化される。部材30は、
基体部材50により、ライトバルブ8が形成する平面と
平行な所定平面内において二次元的に変位可能に保持さ
れる。各粗動調節部材は、それぞれ第1の中心軸回りに
回転可能に基体部材50に取り付けられる。各カム部材
71,81,91は、第1の中心軸に対して平行でかつ
偏心した第2の中心軸回りに回転可能に、各粗動調節部
材に取り付けられる。各カム部材71,81,91のカ
ム面は取り付け部材30の端面に当接する。微動調節ネ
ジ75,85,95は、各カム部材71,81,91の
回転位置を調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のライトバル
ブを使用した投射型表示装置において、当該各ライトバ
ルブの画素の位置合わせ(すなわち、レジストレーショ
ン調節)を行うレジストレーション調節装置及び方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数のライトバルブを使用した投射型表
示装置、及び、当該ライトバルブの画素位置合わせ(レ
ジストレーション調節)の方法については、例えば、実
開平5−90442号公報に記載された装置及び方法が
知られている。
【0003】当該公報に記載された投射型表示装置及び
当該投射型表示装置で用いられているレジストレーショ
ン調節装置について、図8及び図9を参照して説明す
る。
【0004】図8は、この従来の投射型表示装置を示す
概略構成図である。図9は、この従来の投射型表示装置
で用いられている従来のレジストレーション調節装置を
示す斜視図である。
【0005】まず、この投射型表示装置について、図8
を参照して説明する。
【0006】ランプ及び当該ランプの背面に反射凹面鏡
を配置した光源201から射出された光源光は、反射ミ
ラー204によって反射され、青(B)光反射ダイクロ
イックミラー202によってB光は分離反射される。当
該B光は、反射ミラー205によって反射された後、B
光用液晶表示パネル(透過型液晶ライトバルブ)209
に入射され、B光用画像信号によって変調され、当該B
光変調光がB光用液晶表示パネル209を透過して射出
される。
【0007】ダイクロイックミラー202の透過光のう
ちの赤(R)光は、R光反射ダイクロイックミラー20
3により反射され、R光用液晶表示パネル(透過型液晶
ライトバルブ)208に入射され、R光用画像信号によ
って変調され、当該R光変調光がR光反射ダイクロイッ
クミラー203から射出される。
【0008】ダイクロイックミラー203を透過した緑
(G)光は、G光用液晶表示パネル(透過型液晶ライト
バルブ)207に入射され、G光用画像信号によって変
調され、当該G光変調光がG光用液晶表示パネル207
から射出される。
【0009】B光変調光とR光変調光とがR光反射ダイ
クロイックミラー210にて色合成され、更にこの合成
光がG光反射ダイクロイックミラー211にてG光変調
光と色合成されて投射光となる。この投射光は、投射レ
ンズ212にて図示されないスクリーン上に投射され
る。
【0010】各色光用ライトバルブ207,208,2
09にて変調を受けて射出した各色光はスクリーン上に
て合成画像として一致させる必要があり、そのために、
各ライトバルブ207,208,209は、各色毎のラ
イトバルブ207,208,209の画素のレジストレ
ーション調節を達成する必要がある。
【0011】図9には、各ライトバルブ207,20
8,209のレジストレーション調節を達成するための
レジストレーション調節装置を示している。
【0012】図9において、214は液晶ライトバル
ブ、215は前記液晶ライトバルブ214を保持する取
り付け板であり、ビス(ネジ)234,235,23
6,237にて取り付けてある。取り付け板215は、
ビス216,217にて外装ケース213に略垂直に固
定した基板218に対して、上下、左右移動可能とされ
ている。
【0013】219,220,221,222,22
3,224は、基板18に取り付けられた金具225,
226,227,228,229,230に螺合され取
り付け板215に当接される位置調節ビスであり、これ
らを調節することにより基板218に対する取り付け板
215の位置を調節する。231,232,233は、
取り付け板215を基板218上に押さえつけるための
スプリング内蔵型の押さえビスである。238は、液晶
ライトバルブ214の画像表示部である。これらビス2
19〜224を引き出したり繰り出したりすることによ
って、ライトバルブ214の位置を、すなわちレジスト
レーション調節を実施する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のレ
ジストレーション調節装置は、以下の欠点を有してい
た。
【0015】ライトバルブ214の位置を調節は、前述
したようにビス(ネジ)219〜224を用いて、その
ビス219〜224のネジ込み量を調節することにより
実施していたが、ライトバルブ214の画素そのものの
大きさは、投射像の精密度を向上させる必要性から小さ
くなってきており、それら画素の位置合わせ、すなわち
レジストレーション調節を行うには、数ミクロンの精度
で位置合わせを達成する必要が生じてきている。
【0016】しかしながら、前記従来のレジストレーシ
ョン調節装置では、前述したように、前記ビス219〜
224を回転させ、そのネジピッチを使用してネジ込み
量を直接にライトバルブ214の変位量にして調節する
ので、前述したような微小量の位置合わせを達成するこ
とは困難であった。
【0017】また、前述したような微小量の調節を行う
ことができるレジストレーション調節装置を提供するこ
とができたとしても、迅速に調節を行うことができなけ
れば、調節に手数を要し、コストアップを免れない。す
なわち、ライトバルブを初期位置に配置しても、その設
定誤差のため、数画素分の位置ずれを初期において有し
ていることがあることから、この初期の比較的大きな位
置ずれを微小量ずつ調節するとすれば、迅速なレジスト
レーション調節を達成することができず、調節に手数を
要し、コストアップを免れない。
【0018】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、精度良く微小量の調節を行うことができると
ともに迅速に調節を行うことができるレジストレーショ
ン調節装置及び方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様によ
るレジストレーション調節装置は、ライトバルブを取り
付けて一体化した取り付け部材を変位させて、前記ライ
トバルブのレジストレーション調節を行うレジストレー
ション調節装置において、前記取り付け部材を前記ライ
トバルブが形成する平面と平行な所定平面内で二次元的
に粗動変位させる粗動変位機構と、前記取り付け部材を
前記所定平面内で二次元的に微動変位させる微動変位機
構と、を備えたものである。
【0020】この第1の態様によれば、微動変位機構を
備えているので、精度良く微小量の調節を行うことがで
き、近年小さくなってきた微小な画素を有するライトバ
ルブのレジストレーション調節を行うことができる。ま
た、前記第1の態様では、微動変位機構のみならず、粗
動変位機構も備えているので、最初に粗動変位機構をを
使用して概略位置まで大まかな位置出しを行ってから、
微動変位機構を使用して厳密なレジストレーション調節
を行うことができる。このため、迅速にレジストレーシ
ョン調節を行うことができる。
【0021】本発明の第2の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置は、前記第1の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置において、前記粗動変位機構と前記微動変
位機構とで共用されるカム部材であって、当該カム部材
のカム面が前記取り付け部材に当接するカム部材を有す
るものである。
【0022】この第2の態様によるレジストレーション
調節装置は、前記第1の態様によるレジストレーション
調節装置の一例であるが、この第2の態様のように、カ
ム部材を粗動変位機構及び微動変位機構の両方で共用す
ると、構造が簡単で安価となる。
【0023】本発明の第3の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置は、前記第2の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置において、前記粗動変位機構は前記カム部
材の回転軸位置を変位させる粗動調節部材を有し、前記
微動変位機構は前記カム部材を回転させる微動調節部材
を有するものである。
【0024】この第3の態様によるレジストレーション
調節装置は、前記第2の態様によるレジストレーション
調節装置の一例である。
【0025】本発明の第4の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置は、ライトバルブを取り付けて一体化した
取り付け部材を変位させて、前記ライトバルブのレジス
トレーション調節を行うレジストレーション調節装置に
おいて、前記取り付け部材を前記ライトバルブが形成す
る平面と平行な所定平面内で二次元的に変位可能に保持
する基体部材と、第1の中心軸回りに回転可能に前記基
体部材に取り付けられた粗動調節部材と、前記第1の中
心軸と平行であって前記第1の中心軸から偏心した第2
の中心軸回りに回転可能に前記粗動調節部材に取り付け
られたカム部材であって、当該カム部材のカム面が前記
取り付け部材の端面に当接するカム部材と、を備えたも
のである。なお、前記第4の態様において、前記基体部
材に対して、前記取り付け部材を前記所定平面内におい
て前記カム部材のカム面の方向に付勢する付勢部材を設
けることが、好ましい。
【0026】この第4の態様によれば、カム部材を第2
の中心軸回りに回転させると、当該カム部材のカム面に
従って取り付け部材を微小変位させることができ、微小
量の調節ができる。したがって、精度良く微小量の調節
を行うことができ、近年小さくなってきた微小な画素を
有するライトバルブのレジストレーション調節を行うこ
とができる。また、粗動調節部材を第1の中心軸回りに
回転させると、第2の中心軸が第1の中心軸に対して偏
心しているので、粗動調節部材の回転に応じて第2の中
心軸の位置が変位し、これによりカム部材のカム面の位
置が変位し、取り付け部材を粗動変位させることができ
る。したがって、最初に粗動調節部材を第1の中心軸回
りに回転させて概略位置まで大まかな位置出しを行って
から、カム部材を第2の中心軸回りに回転させて厳密な
レジストレーション調節を行うことができる。このた
め、迅速にレジストレーション調節を行うことができ
る。
【0027】本発明の第5の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置は、前記第4の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置において、前記粗動調節部材は、前記基体
部材に形成された前記第1の中心軸を中心とする孔に回
転可能に挿入されることによって、前記基体部材に取り
付けられ、前記粗動調節部材に形成された前記第2の中
心軸を中心とする貫通孔に軸部材が回転可能に挿入さ
れ、該軸部材の先端部に前記カム部材が固定されること
によって、前記カム部材が前記軸部材を介して前記粗動
調節部材に取り付けられたものである。
【0028】この第5の態様は、前記第4の態様の具体
的な構造例である。
【0029】本発明の第6の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置は、前記第4又は第5の態様によるレジス
トレーション調節装置において、前記基体部材に形成さ
れたネジ孔に螺合貫通した微動調節ネジであって、前記
カム部材に当接して前記カム部材の回転位置を調節する
微動調節ネジを備えたものである。
【0030】この第6の態様は、前記第4及び第5の態
様において、前記カム部材の回転位置を調節する微動調
節部材として微動調節ネジを採用した例であるが、前記
第4及び第5の態様では、ネジに限定されるものではな
く、他の微動調節部材を採用してもよい。
【0031】本発明の第7の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置は、前記第4乃至第6のいずれかの態様に
よるレジストレーション調節装置において、前記粗動調
節部材の回転位置調節による粗動調節後に、前記粗動調
節部材が前記基体部材に対して回転不能に固定されたも
のである。
【0032】一旦粗動調節が終了するとその後は粗動調
節が不要であるため、この第7の態様のように、粗動調
節部材は粗動調節後に回転不能に固定されてもよい。
【0033】本発明の第8の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置は、前記第4乃至第7のいずれかの態様に
よるレジストレーション調節装置において、前記粗動調
節部材及び前記カム部材を前記基体部材に3組有し、前
記3組のうちの1組は、前記取り付け部材に前記所定平
面内における所定の1方向に変位を与えるように配置さ
れ、前記3組のうちの他の2組は、前記取り付け部材を
前記所定平面内における前記所定の1方向と略垂直な方
向に変位を与えるとともに、前記所定平面と垂直な軸の
回りに回転変位を与えるように配置されたものである。
【0034】この第8の態様は、前記粗動調節部材及び
前記カム部材を前記基体部材に対して3組設けた例であ
るが、本発明では、これに限定されず、4組以上設けて
もよい。
【0035】本発明の第9の態様によるレジストレーシ
ョン調節装置は、前記第4乃至第8のいずれかの態様に
よるレジストレーション調節装置において、前記基体部
材に対して、前記取り付け部材を前記所定平面内におい
て前記3組のうちの各カム部材のカム面の方向にそれぞ
れ付勢する複数の付勢部材を備えたものである。
【0036】この第9の態様のように複数の付勢部材を
設けることが好ましいが、前記第8の態様では必ずしも
このような付勢部材を設けなくてもよい。
【0037】本発明の第10の態様によるレジストレー
ション調節方法は、前記第8又は第9の態様によるレジ
ストレーション調節装置を用いたライトバルブのレジス
トレーション調節方法であって、前記3組のうちの、前
記取り付け部材(30)に前記所定の1方向に変位を与
える1組を使用して、当該所定の1方向への変位を調節
する第1の段階と、前記第1の段階の後に、前記3組の
うちの他の2組を使用して、前記所定の1方向と垂直な
方向への変位と前記所定平面と垂直な軸の回りの回転角
とを調節する第2の段階と、を備えたものである。
【0038】この第10の態様のようにしてレジストレ
ーション調節を行えば、容易にレジストレーション調節
を行うことができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態によ
るレジストレーション調節装置及び方法について、図面
を参照して説明する。
【0040】(本発明による装置を採用し得る投射型表
示装置の例)まず、本発明によるレジストレーション調
節装置を採用し得る投射型表示装置の一例について、図
1を参照して説明する。図1は、この投射型表示装置を
示す概略構成図である。
【0041】本例による投射型表示装置は、ライトバル
ブとして複数の電気書き込み式反射型ライトバルブを使
用した投射型表示装置の例である。
【0042】本例による投射型表示装置では、ランプ及
び当該ランプの背面に配置した楕円鏡等の凹面鏡から構
成される光源1を射出した光源光は、図示しない略平行
整形光学系を経て、B光反射ダイクロイックミラー2B
とG光及びR光反射ダイクロイックミラー2GRとがX
型に配置されたクロスダイクロイックミラー2に入射さ
れ、互いに反対方向であって入射光軸と直角な方向に進
行するB光と、R光及びG光の混合光とに色分解され
る。
【0043】B光は、折り曲げミラー4にて光軸を直角
に変えて進行し、B光用の偏光ビームスプリッタ7Bに
入射される。
【0044】前記R光及びG光の混合光は、折り曲げミ
ラー5にて光軸を直角に変えて進行し、G光反射ダイク
ロイックミラー6に入射され、当該ミラー6によって反
射されて光軸に垂直に進行するG光と、当該ミラー6を
透過してそのまま進行するR光とに色分解される。
【0045】G光はG光用偏光ビームスプリッタ7Gに
入射され、R光はR光用偏光ビームスプリッタ7Rに入
射される。
【0046】各色用偏光ビームスプリッタ7B,7G,
7Rに入射された各色光は、当該偏光ビームスプリッタ
の偏光分離部によって、当該偏光分離部をそのまま透過
するP偏光光と、当該偏光分離部にて反射されるS偏光
光とに偏光分離される。
【0047】前記偏光分離された各色光の偏光光のうち
のS偏光光が、偏光ビームスプリッタ7B,7G,7R
の射出面近傍にそれぞれ配置された反射型ライトバルブ
8B,8G,8Rにそれぞれ入射される。
【0048】前記反射型ライトバルブ8B,8G,8R
は、いわゆる電気書き込み式反射型液晶ライトバルブと
いわれているライトバルブであって、各ライトバルブ8
B,8G,8Rは平面的に配置された多数の画素を有し
ており、当該画素はそれぞれに配置されたTFT等の非
線形素子のスイッチングによって、選択された画素に対
応する箇所に入射する偏光光は、振動方向を直角方向に
変換して、非選択箇所に対応する入射光は、そのままの
偏光光にて入射光と反対方向に反射して射出される。
【0049】したがって、前述したようにライトバルブ
8B,8G,8Rにそれぞれ各色光のS偏光光が入射さ
れることから、各ライトバルブ8B,8G,8Rにて反
射されて射出した各色光の変調光は、各色信号によって
選択された箇所のP偏光光と選択されていない箇所のS
偏光光とが混在している。
【0050】ライトバルブ8B,8G,8Rから射出さ
れた各色光の変調光は、各色光用偏光ビームスプリッタ
7B,7G,7Rに入射され、各色光の変調光のうちの
P偏光光のみが偏光分離部を透過することにより検光さ
れ、当該各色光のP偏光光が検光光として偏光ビームス
プリッタ7B,7G,7Rから射出される。
【0051】偏光ビームスプリッタ7B,7G,7Rを
透過して射出した各色光の検光光は、色合成手段として
のクロスダイクロイックプリズム9にそれぞれ異なる入
射面から入射される。
【0052】クロスダイクロイックプリズム9は直角二
等辺三角形プリズム4個を直角部を合わせる構成にて、
かつ当該プリズムの所定斜面にはR光反射ダイクロイッ
ク膜又はB光反射ダイクロイック膜を挟んで構成し、R
光反射ダイクロイック膜9RとB光反射ダイクロイック
膜9Bとが互いにX型に配置されるように構成したプリ
ズムであって、入射したR光及びB光は前記ダイクロイ
ック膜9R,9Bによって反射され、G光は両膜9R,
9Bを透過し、これにより各色光の検光光が色合成され
る。この合成光は、投射レンズ10によって図示しない
スクリーン上に投射される。
【0053】本例による投射型表示装置では、前記反射
型ライトバルブ8B,8G,8Rの画素が一致された、
すなわちレジストレーション調節された状態が達成され
る必要がある。
【0054】(本発明の一実施の形態による装置)次
に、本発明の一実施の形態によるレジストレーション調
節装置について、図2乃至図7を参照して説明する。
【0055】前述した図1に示す投射型表示装置おい
て、各ライトバルブ8B,8G,8Rは本実施の形態に
よるレジストレーション調節装置に取り付けられ、当該
レジストレーション調節装置は、例えば、前記投射型表
示装置の床部材等に取り付けられた他の部材に取り付け
られることによって固定される。
【0056】図2は、本実施の形態によるレジストレー
ション調節装置及び当該装置に取り付けられたライトバ
ルブ8を示す斜視図である。なお、説明の便宜上、図2
に示すように互いに直交するX、Y、Z軸を定義する
(後述する図3乃至図7についても同様。)。図3は、
図2に示すレジストレーション調節装置及び当該装置に
取り付けられたライトバルブ8を示す分解斜視図であ
る。ただし、図3においては、図2中の一部の要素(例
えば、押しバネ部材121,122,123)は省略さ
れている。
【0057】前述のライトバルブ8(前記ライトバルブ
8B,8G,8Rのうちの任意の1つを符号8で示
す。)は、その背面を接着剤にて固着することにより第
1の取り付け部材20の所定位置に取り付けられてい
る。さらに、当該第1の取り付け部材20は、第2の取
り付け部材30と背面からネジ41,42,43,44
にて螺着されている。これにより、第2の取り付け部材
30は、第1の取り付け部材20を介して、ライトバル
ブ8を取り付けて一体化している。もっとも、第1の取
り付け部材20を除去して、ライトバルブ8を直接第2
の取り付け部材30に接着剤にて固定してもよい。
【0058】第2の取り付け部材30と基体部材50と
は、所定箇所を両面からバネ圧接部材111,112,
113,114にて挟み込むことにより圧接され、圧接
された状態にて所定力によって互いに平面に平行に変位
可能な構成となっている。これにより、基体部材50
は、第2の取り付け部材30をライトバルブ8が形成す
る平面(XZ平面と平行な平面)と平行な所定平面内で
二次元的に変位可能に保持している。なお、このような
保持を実現するために、バネ圧接部材111〜114の
代わりに他の種々の手段を用いてもよいことは、言うま
でもない。
【0059】基体部材50は、取り付け用孔101,1
02,103,104を用いて、図1に示す投射型表示
装置の図示しない床部材に取り付けられた部材にネジに
て取り付けることにより、当該床部材に対して固定され
る。
【0060】第2の取り付け部材30は、その下部に2
カ所、その左側面部に1カ所から押しバネ部材122,
123,121によって、それぞれ上部方向(Z方
向)、右方向(X方向)にそれぞれ平面に平行な方向の
力を受ける。すなわち、本実施の形態では、押しバネ部
材122,123,121は、第2の取り付け部材30
を後述する各カム部材71,81,91のカム面の方向
にそれぞれ付勢する複数の付勢部材を構成している。な
お、このような付勢部材としては、押しバネ部材に代え
て例えば引きバネ部材等を用いてもよいことは、勿論で
ある。一方、当該第2の取り付け部材30は、前述した
ように基体部材50に圧接されながら、当該部材30の
上側端面に当接する第1のカム部材71のカム面及び第
2のカム部材81のカム面、並びに当該部材30右側端
面の略中央部に当接する第3のカム部材91のカム面に
よってその位置が決定される。
【0061】さらに、その位置決定(第2の取り付け部
材30の基体部材50に対する位置決定)は、微動動作
の場合、基体部材50の上部から垂直にY方向に折り曲
げた折り曲げ部55にZ軸方向に形成された2個のネジ
孔55a,55bに微動調節部材としての微動調節ネジ
75,85をそれぞれ螺合貫通させ、当該基体部材50
の右側面の略中央部にX方向に延長されたはみ出し部先
端のY方向に垂直に折り曲げた折り曲げ部58にZ方向
に形成された1個のネジ孔58aに微動調節部材として
の微動調節ネジ95を螺合貫通させ、当該ネジ75,8
5,95の先端部を第1のカム部材71、第2のカム部
材81及び第3のカム部材91の先端ネジ当接部71−
2,81−2,91−2にそれぞれ当接させ、当該ネジ
75,85,95のネジ込み量を調節することにより、
当該カム部材71,81,91のカム面の前記第2の取
り付け部材30との接触部の位置を決定することによっ
て行う。
【0062】第1の取り付け部材20は、前述したよう
に、当該部材20を第2の取り付け部材30にネジ4
1,42,43,44にて螺着させるための貫通ネジ孔
21,22,23,24を有しており、例えば黒アルマ
イト処理を施したアルミニウム合金板材等から構成され
る。
【0063】第2の取り付け部材30は、例えば第1の
取り付け部材20と同じ材料にて構成され、図3に示す
ように、第1の取り付け部材20に形成された貫通ネジ
孔21,22,23,24に対応する位置に貫通孔3
1,32,33,34を有している。第2の取り付け部
材30は、その左端部及び下端部に、それぞれ板金加工
にて形成され押しバネ部材121,122,123を収
容する収容部及び当該バネ部材121,122,123
による被加圧部を構成する矩形部37,36を、それぞ
れ有する。
【0064】図3に示すように、背面より孔31,3
2,33,34にネジ41,42,43,44のネジ部
を挿通させて第1の取り付け部材20のネジ孔21,2
2,23,24に螺着させることにより、第1の取り付
け部材20と第2の取り付け部材30とが固定される。
【0065】基体部材50は、例えば第1の取り付け部
材20と同様に黒アルマイト処理を施したアルミニウム
合金板部材等から構成されている。基体部材50には、
第2の取り付け部材30の孔31,32,33,34と
対応する位置に形成された孔51,52,53,54
と、前述のカム部材71,81,91を取り付けるため
の孔61,62,63とが形成されている。
【0066】孔51,52,53,54は前記ネジ4
1,42,43,44の頭部の径より大きい径にて形成
されている。それらの径は、第2の取り付け部材30と
基体部材50との相対的な移動量を考慮して、ネジ4
1,42,43,44の頭部が基体部材50に接触しな
い大きさに決定される。
【0067】基体部材50の上下左右両端部には、前述
の取り付け用孔101,102,103,104が形成
されている。さらに、基体部材50の左端部と下端部に
は、押しバネ部材保持用の矩形部56,57が板金加工
にてそれぞれ形成されている。これらの矩形部56,5
7と前記第2の取り付け部材30の矩形部37,36と
で、それぞれ両部材30,50がバネ圧接部材111,
112,113,114にて圧接された際に、押しバネ
部材121,122,123を保持して第2の取り付け
部材30を基体部材50に対してX方向及びZ方向に付
勢する際の保持箱部材を形成する。
【0068】なお、図2に示すように、同じ形状の前記
3個の押しバネ部材121,122,123を使用し、
そのうちの1個の押しバネ部材121を矩形部37,5
6が形成する左端部の保持箱内に配置し、2個の押しバ
ネ部材122,123を矩形部36,57が構成する下
端部の保持部箱内配置することにより、第2の取り付け
部材30を基体部材50に対してX方向及びZ方向に付
勢しつつXZ平面に平行な平面内において可動とする。
【0069】基体部材50の上端部には、前記折り曲げ
部55が形成されている。当該折り曲げ部55には、前
述したように、カム部材71,81のネジ当接部71−
2,81−2に前記微動調節ネジ75,85の先端を当
接させ、当該ネジ75,85のネジ込み量を調節して当
該ネジ当接部71−2,81−2をZ方向に移動させる
ための、2個のネジ孔55a,55bが形成されてい
る。さらに、基体部材50の右端部には同様に折り曲げ
部58が形成されており、当該折り曲げ部58には、カ
ム部材91のネジ当接部91−2を前述と同様にZ方向
に移動させるためのネジ孔58aが形成されている。
【0070】ここで、基体部材50へのカム部材71,
81,91及び粗動調節部材73,83,93(粗動調
節部材83,93は図示せず。)の取り付け構造につい
て、図3乃至図5を参照して説明する。図4は、第1の
カム部材71及び粗動調節部材73の取り付け構造を示
す拡大分解斜視図である。なお、図4では、基体部材5
0の図示は省略されている。図5は、第1のカム部材7
1及び粗動調節部材73の取り付け構造を示す断面図で
ある。
【0071】図3乃至図5に示すように、粗動調節部材
73は、小径の軸部73−1及び大径の軸部73−2と
を有している。軸部73−1の径が基体部材50の孔6
1の径より若干小さくされており、軸部73−1が基体
部材50の孔61に所定の嵌め合いにて挿入され、粗動
調節部材73が基体部材50に対して第1の中心軸L1
回りに滑らかに回転可能となっている。この第1の中心
軸L1は、孔61の中心軸及び粗動調節部材73の中心
軸と一致することになる。粗動調節部材73の軸部73
−2の−Y方向側部分は抉られて円筒状に構成され、当
該円筒状部分には、マイナスのドライバーの如き治具を
用いて粗動調節部材73を回転させることができるよう
に、2ヶ所に切欠部73−4a,73−4bが形成され
ている。
【0072】図3乃至図5に示すように、第1のカム部
材71は、粗動調節部材73に対して、前記第1の中心
軸L1と平行であって当該第1の中心軸L1から偏心し
た第2の中心軸L2回りに回転可能に取り付けられてい
る。本実施の形態では、第1のカム部材71は、軸部材
72を介して粗動調節部材73に取り付けられている。
軸部材72は、Y方向側から順に同軸に、軸部72−
1、鍔部72−2、軸部72−3、溝部72−4及び軸
部72−5を有している。第1のカム部材71の孔71
−1に軸部材72の軸部72−1を挿通させて、カシメ
または接着剤による接着等にて取り付けて両者を一体化
させている。粗動調節部材73には、第2の中心軸L2
を中心とする貫通孔73−3が形成されている。すなわ
ち、貫通孔73−3は、粗動調節部材73の中心軸(す
なわち、第1の中心軸L1)から偏心して形成されてい
る。貫通孔73−3の径は軸部材72の軸部72−3,
72−5の径より若干大きくされており、軸部72−
3,72−5は貫通孔73−3に所定の嵌め合いを有し
て挿入され、軸部材72及びこれと一体化された第1の
カム部材71が粗動調節部材73に対して第2の第2の
中心軸L2回りに回転可能となっている。粗動調節部材
73の貫通孔73−3から−Y方向に飛び出した軸部材
72の溝部72−4にEリング74を装着され、これに
より、粗動調節部材73が基体部材50の孔62から抜
け落ちたりカム部材71が粗動調節部材73の貫通孔7
3−3から抜け落ちたりすることが防止されている。
【0073】図2に示すように、第1のカム部材71の
ネジ当接部71−2の略中心部を基体部材50の折り曲
げ部55に形成されたネジ孔55aの真下の位置に配置
し、当該ネジ孔55aにネジ75を貫通螺合するが、ネ
ジ75の先端と前記回転力印加部71−2とは、当初は
接触させずに所定の距離をあけておく。
【0074】この結果、図2に示すように、当該カム部
材71の軸回転部分真下部の部分には、基体部材50と
接触して配置された第2の取り付け部材30の上端面に
接触し、圧接されることとなる。
【0075】なお、カム部材81は、カム部材71とZ
Y平面に対して対称の構造を有し、第2の取り付け部材
30およびに基体部材50に対して同様の関係で配置さ
れている。
【0076】ここで、前記第1のカム部材71の形状に
ついて、図6を参照して説明する。図6は、第1のカム
部材71を示す平面図であり、図4においてY方向に当
該カム部材71を見た図となっている。
【0077】図6において太い実線はカム部材71の外
形を示しており、カム部材71の前記孔71−1の中心
をO1とする。この中心O1は、前記第2の中心軸L2
と一致している。当該中心O1と前記ネジ当接部71−
2の略中央部との間の距離をr1とし、O1を中心とす
る半径が前記距離r1の1/10の値を有する距離r2
の円弧C1を想定する。当該円弧C1とX軸との前記ネ
ジ当接部71−2側の交点をO2として、O2を中心と
して半径Rの円弧C2を描いた場合、当該半径Rの円弧
C2の一部を当該カム部材71の外形の一部とすること
により、当該カム部材71の外形形状が形成されてい
る。なお、実際に微量変位に必要なのは当該円弧C2の
一部であり、他の部分の形状に意味はなく、包絡線等で
接続される。微量変位に必要な円弧C2の一部であって
カム部材71の外形の一部をなす部分71−3が、当該
カム部材71のカム面を形成している。
【0078】図6に示す形状のカム部材71の場合、第
2の取り付け部材30の圧接端部(当接端面)はX軸に
平行に配置され、前記円弧C2の形成する外形部分71
−3に接触して配置されることとなり、ネジ当接部71
−2を図6に示すようにネジ75のネジ込み量を調節し
て図6に示すように変位量aだけ変位させた場合には、
当該円弧C2の形成する外形部分(すなわち、カム面)
71−3と第2の取り付け部材30との接触部は、前述
のr1とr2の長さ比に応じた変位量、すなわちa/1
0の変位量だけZ方向に変位することになる。
【0079】また、カム部材71と第2の取り付け部材
30の端面とは前述のようにX軸に平行な直線として当
該カム部材71の前記外形部分71−3(カム面)と当
接するが、図6から理解できるように、当該当接部の位
置はX軸に対して−Xの方向、すなわち中心O1から前
記ネジ当接部71−2寄りの位置にて当接され、第2の
取り付け部材30は図2に示すバネ部材122,123
により図6のZ方向に力を受けるために、ネジ75が当
接部71−2に当接されている限り、Z方向の付勢力に
対しては当該カム部材70が変位を受けることはなく、
安定度は良好である。
【0080】第2のカム部材81の形状は、図6に示す
カム部材71の形状の、XZ平面に対する対称形状とな
る。第2のカム部材81は、前述した軸部材72、粗動
調節部材73及びEリング74とそれぞれ同一の軸部
材、粗動調節部材及びEリングと、基体部材50の孔6
2とを用いて、第1のカム部材71と同様に取り付けら
れている。
【0081】次に、第3のカム部材91について、図7
を参照して説明する。図7は、第3のカム部材91を示
す平面図であり、図2において−Y方向に当該カム部材
91を見た図となっている。
【0082】第3のカム部材91は、前述した軸部材7
2、粗動調節部材73及びEリング74とそれぞれ同一
の軸部材、粗動調節部材及びEリングと、基体部材50
の孔63とを用いて、第1のカム部材71と同様に取り
付けられている。第3のカム部材91も、第1のカム部
材71の孔71−1及び当接部71−2にそれぞれ相当
する孔91−1及び当接部91−2を有している。ただ
し、図2に示すように、第3のカム部材91は、第2の
取り付け部材30における前記カム部材71,81の接
触する端面と直交する端面の略中央部をX方向に変位を
与えるように構成されているために、前記カム部材7
1,81とはその形状が異なる。
【0083】図7に、カム部材91の−Y方向に見た形
状を示す。図7において太い実線はカム部材91の外形
を示しており、カム部材91の前記孔91−1の中心を
O1とする。当該XZ平面に垂直に形成されたネジ当接
部91−2の略中心部と前記孔91−1の中心O1との
間の距離をr1とし、O1を中心とする半径が前記距離
r1の1/10の値を有するr2の円弧C1を想定す
る。当該円弧C1とZ軸との図7中右側の交点をO2と
して、O2を中心として半径Rの円弧C2を描いた場
合、当該半径Rの円弧C2の一部を当該カム部材91の
外形の一部とすることにより、当該カム部材71の外形
形状が形成されている。なお、実際に微量変位に必要な
のは当該円弧C2の一部であり、他の部分の形状に意味
はなく、包絡線等で接続される。微量変位に必要な円弧
C2の一部であってカム部材71の外形の一部をなす部
分91−3が、当該カム部材91のカム面を形成してい
る。
【0084】図7に示す形状のカム部材91の場合、第
2の取り付け部材30の圧接端部(当接端面)はZ軸に
平行に配置され、前記円弧C2の形成する外形部分91
−3に接触して配置されることとなり、ネジ当接部材9
1−2を図7に示すようにネジ95のネジ込み量を調節
して図7に示すように変位量aだけ変位させた場合に
は、当該円弧C2の形成する外形部分(すなわち、カム
面)91−3と第2の取り付け部材30との接触部は、
前述のr1とr2の長さ比に応じた変位量、すなわちa
/10の変位量だけX方向に変位することになる。
【0085】当該カム部材91に対して第2の取り付け
部材30は前記円弧部分91−3にZ軸と平行な端面と
して当接するが、図2に示すバネ部材121によって当
該第2の取り付け部材30はX方向に付勢力を受け、カ
ム部材91に応力を与える。
【0086】本構成においては、この力は回転中心O1
に対して−Z方向の位置であって、方向としてX方向の
応力であるために、ネジ当接部91−2にネジ95が当
接されている限り、カム部材91が変位することはなく
安定である。
【0087】なお、以上の説明からわかるように、本実
施の形態では、粗動調節部材73及びカム部材71,8
1,91が、取り付け部材30をXZ平面と平行な所定
平面内で二次元的に粗動変位させる粗動変位機構を構成
している。また、微動調節ネジ75,85,95及びカ
ム部材71,81,91が、取り付け部材30を所定平
面内で二次元的に微動変位させる微動変位機構を構成し
ている。このように、本実施の形態では、粗動変位機構
と微動変位機構とで、カム部材71,81,91が共用
されている。
【0088】(レジストレーション調節方法)次に、前
述した図2に示すレジストレーション調節装置を用いた
レジストレーション調節方法の一例について、説明す
る。
【0089】図1に示す投射型表示装置においてライト
バルブ8B,8G,8Rはそれぞれ各ライトバルブ毎に
図2に示すように各レジストレーション調節装置に取り
付けられて、図1に示す投射型表示装置の図示しない床
部材に取り付けられている取り付け部材に孔101,1
02,103,104を用いて固定されている。ただ
し、当初は、各色光用レジストレーション調節装置と
も、ネジ75,85,95は各カム部材71,81,9
1の当接部71−2,81−2,91−2に当接させる
ことなく、両者間には空隙を設けておく。なお、当該ラ
イトバルブの第1の取り付け部材10への取り付け方向
は、図2中の−Y方向に入射光が入射し、変調光がY方
向に射出する方向である。
【0090】まず、G光用レジストレーション調節装置
の背部から各カム部材71,81,91用粗動調節部材
73の切欠部73−4a,73−4bを用いて所定工具
にて、当該調節部材73を基体部材50の孔61の中心
軸L1回りに回転させ、当該軸L1に対して偏心して配
置されたカム部材71の孔71−1を前記偏心量(L1
とL2との間の距離)にて決定される半径を有する円運
動をさせて中心軸L2の位置を変位させ、前記カム部材
71の第2の取り付け部材30の端面に接する当該カム
部材71の円弧部(カム面)71−3を当該端面を圧接
させることにより取り付け部材30に粗動変位を与え、
取り付け部材30をほぼ所定位置に固定し、当該基体部
材50の孔61,62,63と粗動調節部材73の当該
孔61,62,63への挿入部73−1の回転部分に接
着剤を注入させて固着させ、粗動調節部材73を基体部
材50に対して回転不能に固定する。
【0091】その後、各カム部材71,81,91のネ
ジ当接部71−2,81−2,91−2部にネジ75,
85,95を当接させ、当該ネジ75,85,95のネ
ジ込み量を調節して、取り付け部材30の微小変位を調
節させる。
【0092】次に、B光用レジストレーション調節装置
を使用して、前記G光用ライトバルブ8Gに対してレジ
ストレーション調節を行う。
【0093】まず、当該B光用レジストレーション調節
装置のカム部材91の背後に配置されている粗動調節部
材70を基体部材50に対して回転させて、X方向に対
する画素のレジストレーションを略一致する位置まで回
転させ、前述と同様に接着剤等により粗動調節部材73
を基体部材50に対して回転不能に固定させる。
【0094】次に、カム部材71及びカム部材81のう
ちの一方の背後の粗動調節部材73をZ方向に画素が略
一致するように同様に調節固定する。次に、カム部材7
1及びカム部材81のうちの他方の粗動調節部材73を
回転させて同様に調節固定する。
【0095】次に、ネジ95をカム部材91の当接部9
1−2に当接させ取り付け部材30をZ軸に平行に変位
させることにより、前述の説明のようにX方向に平行な
微小変位を第2の取り付け部材30に与え、これによ
り、画素のX方向のレジストレーション調節を正確に実
行する。
【0096】次に、ネジ85にて第2のカム部材81を
動作させ、第2の取り付け部材30の左半分を微小量Z
方向に変位させ、当該方向のレジストレーション調節を
実施する。
【0097】次に、カム部材71をネジ75により動作
させ、第2の取り付け部材の右半分の微小量変位を与え
てレジストレーション調節を行う。当該調節により前記
左側のレジストレーションが変化した際は、再度ネジ8
5により左側のレジストレーションを実施し、全体のレ
ジストレーションを達成する。
【0098】以上のようにカム部材71,81を用いて
粗動調節と微動調節を実施することにより、レジストレ
ーション調節のZ方向の変位調節とXZ平面に平行な面
におけるY軸の回りの回転量を調節することによりレジ
ストレーションを達成することができる。
【0099】本発明者らの実験では、前記カム部材91
によるX方向のレジストレーションは、ライトバルブを
右側端面の略中央部をX方向に平行に変位を与える構成
となっているために、X方向へのレジ調節を一度行え
ば、カム部材81,71によるZ方向の調節を行って
も、X方向へのレジストレーションのずれは発生しなか
った。
【0100】以上のようにして、G光用ライトバルブ8
Gに対してのB光用ライトバルブ8Bのレジストレーシ
ョン調節が達成される。
【0101】次に、前記両ライトバルブ8G,8Bに対
してR光用ライトバルブ8Rのレジストレーション調節
を実施する。
【0102】前述したB光用ライトバルブ8Bのレジス
トレーション調節と同様に、R光用レジストレーション
調節装置を使用し、まず前記両画素に対して略位置を一
致させるように各カム部材71,81,91の回転部に
配置した粗動調節部材73を回転させ固定させる。さら
に、ネジ95を用いてX方向微動調節用カム部材91に
よりX方向のレジストレーション調節を行い、その後、
ネジ71,81を用いてZ方向のレジストレ−ション調
節を両カム部材71及び81にて前述の様に実施し、各
色用ライトバルブ8R,8G,8Bのレジストレーショ
ンを達成する。
【0103】以上の説明からわかるように、本実施の形
態によるレジストレーション調節装置によれば、ネジ込
み量を直接にライトバルブの変位量にした従来のレジス
トレーション調節に比して1/10の精度で当該調節を
実施することができ、近来小さくなった微小な画素を有
するライトバルブのレジストレーションが達成できる。
また、粗動調節機構(粗動調節部材73及びカム部材7
1,81,91)を有しているために、まず、当該粗動
調節機構を使用して、大まかな位置まで位置出しを行っ
てから、前記微小位置調節機構(微動調節ネジ75,8
5,95及びカム部材71,81,91)を使用してレ
ジストレーション調節を行うことができるため、迅速に
当該調節を行うことができる。
【0104】また、各カム部材71,81,91を動作
させ、微小量ライトバルブ8R,8G,8Bを変位させ
るのに、各カム部材71,81,91を回転させる微動
調節ネジ75,85,95の頭は全て図に示すZ方向に
向いているために、ネジ回転用ドライバーを上部(−Z
方向)から使用することができ、微小変位の調節がやり
やすい。
【0105】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものでは
ない。
【0106】例えば、本実施の形態においては、図3に
示すように、ライトバルブ8を第1の取り付け部材20
にまず接着一体化した構成とし、当該部材20を第2の
取り付け部材30にネジ41〜44により固定する構成
としたが、第1の取り付け部材20を不要とし、直接ラ
イトバルブ8を第2の取り付け部材30に接着剤にて固
定しても良い。その際には第2の取り付け部材30の孔
31〜34は不要となる。
【0107】また、本実施の形態においては、図1に示
すライトバルブ8R,8G,8Bに−Y方向に光が入射
し、反射光がY方向に射出される構成としたが、入射光
が背面から、すなわちY方向に入射する構成とすること
もできる。その場合には、第1の取り付け部材20、第
2の取り付け部材30及び基体部材50の略中央部にラ
イトバルブ8R,8G,8Bの画素形成部より若干大き
い開口部をそれぞれ形成し、更にライトバルブ8R,8
G,8Bの入射面側を第1の取り付け部材20固着され
る側にすればよい。
【0108】さらに、本発明によるレジストレーション
調節装置は、反射型ライトバルブのみならず透過型ライ
トバルブのレジストレーション調節装置としても使用で
きる。その場合には、前述のように第1の取り付け部材
20、第2の取り付け部材30及び基体部材50の略中
央部に当該透過型ライトバルブの画素形成部より若干大
きい開口部をそれぞれ形成すればよく、入射光の方向
は、Y方向または−Y方向とされ、ライトバルブの入射
面方向と第1の取り付け部材20の固定方向によって決
定される。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
精度良く微小量のレジストレーション調節調節を行うこ
とができるとともに迅速にレジストレーション調節を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレジストレーション調節装置を採
用しうる投射型表示装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図2】本発明の一実施の形態によるレジストレーショ
ン調節装置及び当該装置に取り付けられたライトバルブ
を示す斜視図である。
【図3】図2に示すレジストレーション調節装置及び当
該装置に取り付けられたライトバルブを示す分解斜視図
である。
【図4】第1のカム部材及び粗動調節部材の取り付け構
造を示す拡大分解斜視図である。
【図5】第1のカム部材及び粗動調節部材の取り付け構
造を示す断面図である。
【図6】第1のカム部材を示す平面図である。
【図7】第3のカム部材を示す平面図である。
【図8】従来の投射型表示装置を示す概略構成図であ
る。
【図9】従来のレジストレーション調節装置を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 光源 2 クロスダイクロイックミラー 4,5 折り曲げミラー 6 ダイクロイックミラー 7B,7G,7R 偏光ビームスプリッタ 8,8B,8G,8R 反射型液晶ライトバルブ 9 クロスダイクロイックプリズム 10 投射レンズ 20 第1の取り付け部材 30 第2の取り付け部材 50 基体部材 71,81,91 カム部材 72 軸部材 73 粗動調節部材 74 E型リング 75,85,95 微動調節ネジ 111,112,113 バネ圧接部材 121,122,123 押しバネ部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライトバルブを取り付けて一体化した取
    り付け部材を変位させて、前記ライトバルブのレジスト
    レーション調節を行うレジストレーション調節装置にお
    いて、 前記取り付け部材を前記ライトバルブが形成する平面と
    平行な所定平面内で二次元的に粗動変位させる粗動変位
    機構と、 前記取り付け部材を前記所定平面内で二次元的に微動変
    位させる微動変位機構と、 を備えたことを特徴とするレジストレーション調節装
    置。
  2. 【請求項2】 前記粗動変位機構と前記微動変位機構と
    で共用されるカム部材であって、当該カム部材のカム面
    が前記取り付け部材に当接するカム部材を有することを
    特徴とする請求項1記載のレジストレーション調節装
    置。
  3. 【請求項3】 前記粗動変位機構は前記カム部材の回転
    軸位置を変位させる粗動調節部材を有し、前記微動変位
    機構は前記カム部材を回転させる微動調節部材を有する
    ことを特徴とする請求項2記載のレジストレーション調
    節装置。
  4. 【請求項4】 ライトバルブを取り付けて一体化した取
    り付け部材を変位させて、前記ライトバルブのレジスト
    レーション調節を行うレジストレーション調節装置にお
    いて、 前記取り付け部材を前記ライトバルブが形成する平面と
    平行な所定平面内で二次元的に変位可能に保持する基体
    部材と、 第1の中心軸回りに回転可能に前記基体部材に取り付け
    られた粗動調節部材と、 前記第1の中心軸と平行であって前記第1の中心軸から
    偏心した第2の中心軸回りに回転可能に前記粗動調節部
    材に取り付けられたカム部材であって、当該カム部材の
    カム面が前記取り付け部材の端面に当接するカム部材
    と、 を備えたことを特徴とするレジストレーション調節装
    置。
  5. 【請求項5】 前記粗動調節部材は、前記基体部材に形
    成された前記第1の中心軸を中心とする孔に回転可能に
    挿入されることによって、前記基体部材に取り付けら
    れ、 前記粗動調節部材に形成された前記第2の中心軸を中心
    とする貫通孔に軸部材が回転可能に挿入され、該軸部材
    の先端部に前記カム部材が固定されることによって、前
    記カム部材が前記軸部材を介して前記粗動調節部材に取
    り付けられたことを特徴とする請求項4記載のレジスト
    レーション調節装置。
  6. 【請求項6】 前記基体部材に形成されたネジ孔に螺合
    貫通した微動調節ネジであって、前記カム部材に当接し
    て前記カム部材の回転位置を調節する微動調節ネジを備
    えたことを特徴とする請求項4又は5記載のレジストレ
    ーション調節装置。
  7. 【請求項7】 前記粗動調節部材の回転位置調節による
    粗動調節後に、前記粗動調節部材が前記基体部材に対し
    て回転不能に固定されたことを特徴とする請求項4乃至
    6のいずれかに記載のレジストレーション調節装置。
  8. 【請求項8】 前記粗動調節部材及び前記カム部材を前
    記基体部材に3組有し、 前記3組のうちの1組は、前記取り付け部材に前記所定
    平面内における所定の1方向に変位を与えるように配置
    され、 前記3組のうちの他の2組は、前記取り付け部材を前記
    所定平面内における前記所定の1方向と略垂直な方向に
    変位を与えるとともに、前記所定平面と垂直な軸の回り
    に回転変位を与えるように配置されたことを特徴とする
    請求項4乃至7のいずれかに記載のレジストレーション
    調節装置。
  9. 【請求項9】 前記基体部材に対して、前記取り付け部
    材を前記所定平面内において前記3組のうちの各カム部
    材のカム面の方向にそれぞれ付勢する複数の付勢部材を
    備えたことを特徴とする請求項4乃至8のいずれかに記
    載のレジストレーション調節装置。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9記載のレジストレーシ
    ョン調節装置を用いたライトバルブのレジストレーショ
    ン調節方法であって、 前記3組のうちの、前記取り付け部材に前記所定の1方
    向に変位を与える1組を使用して、当該所定の1方向へ
    の変位を調節する第1の段階と、 前記第1の段階の後に、前記3組のうちの他の2組を使
    用して、前記所定の1方向と垂直な方向への変位と前記
    所定平面と垂直な軸の回りの回転角とを調節する第2の
    段階と、 を備えたことを特徴とするレジストレーション調節方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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