JPH11142943A - 光学データ露光装置及びレンズ付きフイルムユニット - Google Patents

光学データ露光装置及びレンズ付きフイルムユニット

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JPH11142943A
JPH11142943A JP31186397A JP31186397A JPH11142943A JP H11142943 A JPH11142943 A JP H11142943A JP 31186397 A JP31186397 A JP 31186397A JP 31186397 A JP31186397 A JP 31186397A JP H11142943 A JPH11142943 A JP H11142943A
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JP
Japan
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exposure
emitting diode
light emitting
data
data exposure
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JP31186397A
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English (en)
Inventor
Taku Tobioka
卓 飛岡
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データを光学的に写し込むための回路を簡単
にするとともに、これが組み込まれるレンズ付きフイル
ムユニットを大型化させないようにする。 【解決手段】 写真フイルム25に光学的にデータを写
し込むためのデータ露光ユニット50は、データの光源
となる発光ダイオード、この発光ダイオードの専用の電
源となるデータ露光用電池58と、データ露光用シンク
ロスイッチ56と、ライトガイト59とがデータ露光回
路基板55に組み付けられてユニット化されている。発
光ダイオードは、ストロボ用の電池45と別に設けられ
たデータ露光用電池58の電圧がデータ露光用シンクロ
スイッチ56がONとなったときに印加されて発光す
る。データ露光回路基板55は、面55aを本体基部1
6のカートリッッジ室28に向けた姿勢で、カートリッ
ッジ室28とアパーチャ29との間に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真フイルムに光
学的にデータを写し込む光学データ露光装置及びレンズ
付きフイルムユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】簡単な撮影機構を内蔵したユニット本体
に未露光の写真フルイルムを収納したレンズ付きフイル
ムユニットが販売されており、広く利用されている。ま
た、このレンズ付きフイルムユニットには,ストロボ放
電管,充電回路,電池(乾電池)等からなるストロボ装
置を内蔵したタイプもあり、暗い場所での撮影に便利で
ある。このようなレンズ付きフイルムユニットに内蔵さ
れる各構成部材は、レンズ付きフイルムユニットを安価
に製造するために、また小型化するために簡略化された
構造となっている。
【0003】また、プリント写真の魅力や楽しみをより
一層一般のユーザーに広げるために、撮影された被写体
の種類や大きさによって、アスペクト比の異なるプリン
ト写真が提供されている。このようなプリント写真とし
ては、従来の標準的なプリントサイズであるC(クラシ
ック)サイズプリント(89×127mm)や、このC
サイズプリントの長さをほぼ2倍にしたP(パノラマ)
サイズプリント(89×252mm),アスペクト比が
ハイビジョンテレビの画面サイズのアスペクト比に近似
させたHサイズプリント(89×157mm)等が一般
に知られている。
【0004】このような、アスペクト比の異なるプリン
ト写真を1本の写真フイルムから得るために、撮影時に
は写真フイルムに対して単一のサイズで全撮影コマを露
光するとともに、各撮影コマ毎に撮影者が意図したプリ
ント写真のアスペクト比を指定する光学データ(以下、
PAR(PRINT ASPECT RATIO) マークという)を露光範
囲外に記録しておき、プリント写真の作成時には、その
PARマークを読み取って各撮影コマを指定されたアス
ペクト比(プリント範囲)でプリントする方法が開示さ
れている。
【0005】PARマークのような光学データを露光す
る場合の光源としては、低価格、長寿命、応答性が良い
といった特性を有した発光素子、例えば発光ダイオード
が用いられるが、発光ダイオードは、それが発光するの
に必要な電圧すなわち立ち上がり電圧Vfが2V程度で
あり、安定して発光させるには3V以上の電圧を必要と
する。このため、例えば、ストロボ装置(回路)を内蔵
した安価なカメラやレンズ付きフイルムユニットでは、
ストロボ用に電源としての電池を内蔵しているが電圧が
1.5V程度と低いため、この電池で発光ダイオードを
直接に点灯させることはできなかった。
【0006】そこで、このような問題を解消するための
回路として特開平8−248572号公報に記載の回路
が知られている。この特開平8−248572号公報記
載の回路によれば、ストロボ用に設けた1.5Vの電池
を電源として、撮影毎にストロボ回路の発振回路を作動
させて、このときに発振トランスに生じる立ち上がり電
圧Vf以上の電圧を取り出し、この電圧で発光ダイオー
ドを発光させている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にして発光ダイオードを発光させるようにした場合に
は、ストロボ回路の電池を電源として発光ダイオードを
発光させるため、例えばストロボ発光を頻繁に行ったり
して電池の消耗が大きいと、発光ダイオードが発光しな
かったり発光してもその光量が少なくなるといった現象
が生じる。このような現象が生じると、PARマーク等
の光学データを写真フイルムに写し込むことができなく
なったり、写し込まれたとしても光学データの濃度が低
くなってしまい、これを正しく読めなくなるといった問
題が発生する。
【0008】また、発光ダイオードは、発振回路の発振
動作によって生じる電圧を利用して発光するが、発振回
路の発振周期は、メインコンデンンサ充電電圧に応じて
変化するため、メインコンデンサの充電状態に応じて発
光ダイオードから放出される光量が変化してしまい、光
学データの露光量がばらつくといった問題がある。そし
て、このような露光量のばっらつきを防止するようにす
ると回路が複雑化して、部品点数が増え、製造コストア
ップを招く。
【0009】さらに、レンズ付きフイルムユニットで
は、前述のように各構成部材を簡略化して、レンズ付き
フイルムユニットを小型化するようになっているので、
光学データを写し込むための光学データ露光装置をレン
ズ付きフイルムユニット内に適切に配置する必要があ
る。また、使用済のレンズ付きフイルムユニットは、回
収されて各構成部材をリサイクル及びリユースするよう
にしているから、この光学データ露光装置についても、
リユースが可能で、またリユースしやすくすることが望
まれている。
【0010】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであり、簡単な回路で発光ダイオードを安定し
て発光させることができる光学データ露光装置を提供す
ることを目的とする。また、小型化に有利となるように
するとともにリユースがしやすい光学データ露光装置を
内蔵したのレンズ付きフイルムユニットを提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、データを写し込む際の光
源となる発光ダイオードと、前記発光ダイオードを駆動
するのに必要な電圧を出力する発光ダイオード専用の露
光用電池と、シャッタの作動に同期してオンとなって、
前記露光用電池の電圧を前記発光ダイオードに印加して
駆動するスイッチ手段とを備えたものである。
【0012】請求項2記載の発明では、スイッチ手段
は、シャッタの作動に同期して一対の接片が接触するこ
とによりオンとなるデータ露光用シンクロスイッチであ
り、このデータ露光用シンクロスイッチがオンとなって
いる間に露光用電池の電圧を前記発光ダイオードに印加
するものである。また、請求項3記載の発明では、スイ
ッチ手段は、シャッタの作動に同期して一対の接片接触
することによりオンとなるデータ露光用シンクロスイッ
チと、このデータ露光用シンクロスイッチのオンに応答
して作動し、露光用電池の電圧を一定の時間だけ発光ダ
イオードに印加するタイマ回路とから構成したものであ
る。
【0013】請求項4記載の発明では、ストロボ放電管
を発光させるトリガ電圧を発生するためにシャッタが作
動されたときにオンとなってトリガコンデンサを放電さ
せるシンクロスイッチを有し、スイッチ手段は、前記シ
ンクロスイッチのオンに応答して露光用電池の電圧を発
光ダイオードに印加するスイッチング素子としたもので
ある。また、請求項5記載の発明では、ストロボ放電管
を発光させるトリガ電圧を発生するためにシャッタが作
動されたときにオンとなってトリガコンデンサを放電さ
せるシンクロスイッチを有し、スイッチ手段は、前記シ
ンクロスイッチのオンに応答して作動し、露光用電池の
電圧を一定の時間だけ発光ダイオードに印加するタイマ
回路とから構成したものである。
【0014】請求項6記載の発明では、発光ダイオード
と露光用電池とスイッチ手段を、データ露光回路基板に
組み付けてユニット化したものである。また、請求項7
記載の発明では、発光ダイオードと露光用電池とスイッ
チ手段を、シンクロスイッチが組み付けられたストロボ
用のストロボ回路基板に組み付け、このストロボ回路基
板がデータ露光回路基板を兼ねるようにしたものであ
る。
【0015】請求項8記載の発明では、データを写し込
む際の光源となる発光ダイオードと前記発光ダイオード
を駆動するのに必要な電圧を出力する発光ダイオード専
用の露光用電池とシャッタの作動に同期してオンとなっ
て前記露光用電池の電圧を前記発光ダイオードに印加し
て駆動するスイッチ手段の一部または全部とを平板状の
データ露光回路基板に組み付けて電気的に接続するとと
もに、撮影済みの写真フイルムを収納するカートリッジ
を収納するためにアパーチャーの一端側に設けられたカ
ートリッジ室の外壁に前記データ露光回路基板の一面を
向けた姿勢で、前記カートリッジ室と前記アパーチャと
の間に前記データ露光回路基板を配置したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】図2に本発明を実施したレンズ付
きフイルムユニットを示す。このレンズ付きフイルムユ
ニット2は、プリント範囲指定用の光学マーク(以下P
ARマークという)を写し込む光学データ露光装置を備
えている。レンズ付きフイルムユニット2は、各種の撮
影機構が組み込まれ、予めフイルムカートリッジが装填
されたユニット本体3と、このユニット本体3を部分的
に覆うラベル4とから構成されている。
【0017】ユニット本体3の上面には、シャッタボタ
ン6,カウンタ窓7が設けられ、前面には撮影レンズ
9,充電ボタン10、ストロボ発光部11等の他、後述
するレバー12が設けられている。また、ユニット本体
3の背面側には、巻き上げダイアル13が露呈されてい
る。ラベル4は、その裏面に接着剤が塗布されてユニッ
ト本体3の中央部分に貼付されており、各部に設けた開
口からカウンタ窓7,ファインダ8の対物窓8a,撮影
レンズ9等を外部に露呈させている。
【0018】レバー12は、プリント範囲を設定すると
きに操作されるもので、長孔14に沿ってスライド自在
になっている。ラベル4には、長孔14の周辺に各々の
プリント範囲を設定するときのレバー12の位置を示す
記号C(Cサイズプリント範囲),P(パノラマプリン
ト範囲),H(Hサイズプリント範囲)が印刷されてい
る。ファインダ8の対物窓8aは、Hサイズプリント
(89×158mm)に対応したアスペクト比で形成さ
れている。
【0019】図1にユニット本体3の分解斜視図を示
す。ユニット本体3は、本体基部16,露光ユニット1
7,ストロボユニット18,前カバー19,後カバー2
0と、本体基部16と前カバー19との間に組み込ま
れ、ファインダ8の視野範囲を指定したプリント範囲に
応じたものに切り換える視野切り換え板21と、この視
野切り換え板21に連動して、指定したプリント範囲に
対応したPARマークを写真フイルム25に写し込む光
学データ露光装置とから構成されている。
【0020】本体基部16の両端部には、未露光の写真
フイルム25がロール状にされたフイルムロールを収納
するフイルムロール室26と、撮影済の写真フイルム2
5を巻き込むカートリッジ27を収納するカートリッジ
室28とが形成されている。フイルムロール室26とカ
ートリッジ室28との間には、写真フイルム25のフイ
ルム面に露光範囲を画定するアパーチャ29が形成さ
れ、このアパーチャ29の周囲には、前方に突出した遮
光筒30が設けられている。アパーチャ29の下側に
は、アパーチャ29で画定される写真フイルム25の露
光範囲の外側にPARマークを写し込むための2個の開
口31,32が形成されている。
【0021】カートリッジ室28の上部には、巻き上げ
ダイアル13が回動自在に配されている。この巻き上げ
ダイアル13は、その下部に一体に設けられた軸がカー
トリッジ室28に収納されたカートリッジ27のスプー
ル27aの一端に係合されている。これにより、巻き上
げダイアル13を図中反時計方向に回動することによ
り、撮影済の写真フイルム25がカートリッジ27内に
巻き取られる。
【0022】露光ユニット17は、シャッタ機構,フイ
ルム巻き止め機構,ファインダ8等をベース部33に組
み付けたものである。ベース部33の前面には、撮影レ
ンズ9を保持するレンズホルダ34が取り付けられてい
る。このレンズホルダ34に一体に設けた支持軸34a
には、視野切り換え板21が回動自在に取り付けられて
いる。この露光ユニット17は、遮光筒30の前面に組
み付けられる。また、このレンズホルダ34とベース部
33との間には、シャッタ羽根35(図4参照)等が組
込まれており、シャッタ羽根35と一体に形成された3
5aがレンズホルダ34の円弧状の長孔34bから突出
している。
【0023】前カバー19には、シャッタボタン6,充
電ボタン10,長孔14,対物窓8a等が形成されてお
り、露光ユニット17を覆うように本体基部16の前面
側に組み付けられる。後カバー20は、写真フイルム2
5とカートリッジ27とをフイルムロール室26とカー
トリッジ室28とにそれぞれ収納した本体基部16の背
面側を覆う。この後カバー20には、その底部に底蓋3
8,39が形成されており、これらの底蓋38,39に
よってフイルムロール室26とカートリッジ室28との
底部が光密に閉じられる。
【0024】ストロボ装置であるストロボユニット18
は、プリント接点対46aを含む周知の配線プリントが
設けられたストロボ回路基板40と、このストロボ回路
基板40に取り付けられたストロボ発光部11,メイン
コンデンサ42,バッテリホルダ43a,43b,シン
クロスイッチ44,バッテリホルダ43a,43bに支
持され、このバッテリホルダ43a,43bを介して給
電を行うストロボユニット18の電源としての起電力が
1.5Vの電池45の他、メインコンデンサ42を高電
圧で充電するための各種の電気部品等とからなる。
【0025】また、充電ボタン10の背後には、プリン
ト接点対46aととももに充電スイッチ46を構成する
金属製の接片46bが配されており、充電ボタン10を
押圧することにより、接片46bがプリント接点対46
aに接触することによって充電スイッチ46がONとな
る。シンクロスイッチ44は、一対の金属製の接片44
a,44bからなる。
【0026】視野切り換え板21は、Hサイズプリント
の視野範囲に対応した対物窓8aの視野を指定したプリ
ント範囲に応じて制限するものであり、パノラマプリン
ト(89×252mm)に対応したパノラマ視野開口2
1aと,Cサイズプリント(89×127mm)に対応
したCサイズ視野開口21bとが回転軸中心の周りに形
成されているとともに、撮影レンズ9を露呈する円弧状
の切り欠き21cが形成されている。また、視野切り換
え板21の前面には、レバー12が一体に形成されてい
る。
【0027】レバー12がH位置のときに、視野切り換
え板21は、対物窓8aから退避しているので、ファイ
ンダ8は、Hサイズプリントに対応した視野範囲とな
る。また、レバー12がC位置のときには、Cサイズ視
野開口21bがファインダ8の対物レンズと対物窓8a
との間に挿入され、このCサイズ視野開口21bにより
制限されて、ファインダ8は、Cサイズプリントに対応
した視野範囲となる。さらに、レバー12がP位置のと
きには、パノラマ視野開口21aがファインダ8の対物
レンズと対物窓8aとの間に挿入され、このパノラマ視
野開口21aにより制限されて、ファインダ8は、パノ
ラマプリントに対応した視野範囲となる。なお、図示し
ないが、視野切り換え板21には、H位置,C位置,P
位置に正しくセットするためのクリック機構等が設けら
れている。
【0028】光学データ露光装置は、前述した各開口3
1,32の他、データ露光ユニット50とマーク切り換
え手段とからなる。マーク切り換え手段は、開口31,
32を開閉してPARマークの写し込み態様を選択する
ものであり、開口31,32の周囲に形成された溝内に
設けられたシート状のマーク切り換え板51と、このマ
ーク切り換え板51に一端が連結された連動レバー52
とからなる。マーク切り換え板51には、開口窓51a
が形成されている。
【0029】連動レバー52は、他端部が視野切り換え
板21の下部に連結されており、レバー12の操作によ
る視野切り換え板21の回転にしたがって、マーク切り
換え板51を左右方向にスライドさせる。そして、開口
31,32に対して開口窓51aを移動して、PARマ
ークの写し込み態様を選択させる。
【0030】レバー12がH位置にされたときには、マ
ーク切り換え板51の開口窓51aが各開口31,32
の間に移動した状態とされ、マーク切り換え板51の開
口窓51aを挟む両側で各開口31,32がそれぞれ塞
がれる。レバー12がC位置にされたときには、開口窓
51aが開口32に対面する位置に、またマーク切り換
え板51が開口31から退避した位置に移動した状態と
され、各開口31,32の両方が露呈される。さらに、
レバー12がP位置にされたときには、開口窓51aが
各開口31,32から退避し、マーク切り換え板51の
一端で開口32だけが塞がれ、この開口31だけが露呈
された状態となる。
【0031】これにより、レバー12がH位置では、P
ARマークのドットが写し込まれず、C位置ではPAR
マークとして2個のドットが、P位置ではPARマーク
として1個のドットがそれぞれ写真フイルム25に写し
込まれる。
【0032】図3にデータ露光ユニット50を示す。こ
のデータ露光ユニット50は、一方の面55aに配線プ
リントが設けられた平板状のデータ露光回路基板55
と、このデータ露光回路基板55に取り付けられたデー
タ露光用シンクロスイッチ56と、PARマークの光源
となる発光ダイオード57と、この発光ダイオード57
の専用の電源となるデータ露光用電池58と、発光ダイ
オード57の光を開口31,32に導くライトガイド5
9等とからなる。
【0033】スイッチ手段としてのデータ露光用シンク
ロスイッチ56は、金属製の一対の接片56a,56b
と、この一対の接片56a,56bを所定の間隔を空け
て保持するホルダ56cとからなる。データ露光用シン
クロスイッチ56は、ホルダ56cから突出した接片5
6a,56bの一端がデータ露光回路基板55の孔に通
されて面55a側のランドに半田付けされることによ
り、データ露光回路基板55に固定されている。このデ
ータ露光用シンクロスイッチ56は、後述するようにシ
ャッタ羽根35が全開したときに接片56a,56bが
接触することによりONとなる。
【0034】発光ダイオード57は、例えば立ち上がり
電圧Vfが2.0V程度のものが用いられており、その
各端子がデータ露光回路基板55の孔に通されて、面5
5a側のランドに半田付けされてデータ露光回路基板5
5に固定されている。データ露光用電池58は、小型で
起電力が立ち上がり電圧Vf以上、例えば3Vの偏平形
(コイン形又はボタン形)電池が用いられている。この
データ露光用電池58は、データ露光回路基板55に一
端が半田付けされた金属製のバッテリホルダ60によっ
て支持される。そして、データ露光用電池58は、この
バッテリホルダ60に一方の電極が接触され、他方の電
極が直接にデータ露光回路基板55のランドに接触され
ることで、データ露光用シンクロスイッチ56を介して
発光ダイオード57に電圧を印加する。発光ダイオード
57は、データ露光用シンクロスイッチ56がONとな
っている間にデータ露光用電池58の電圧で発光する。
【0035】ライトガイド59は、それに一体の形成さ
れた一対の軸59aによってデータ露光回路基板55の
下部で発光ダイオード57の近くに取り付けられてい
る。発光ダイオード57からの光は、このライトガイド
59の入射面61に入射し、ライトガイド59の内部を
通って射出面62から放出される。
【0036】図1に示されるように、上記のように構成
されたデータ露光ユニット50は、前面に遮光筒30を
介して露光ユニット17が取り付けられるアパーチャ3
0と、カートリッジ室28との間の間隙に、データ露光
用回路基板55の面55aがレンズ付きフイルムユニッ
ト2の幅方向、すなわち面55aがカートリッジ室28
を向くようにして組み付けられる。そして、ライトガイ
ド59は、露光ユニット17の下方に配されて、その射
出面62がマーク切り換え板51を挟んで各開口31,
32に対面される。また、データ露光用シンクロスイッ
チ56は、レンズホルダ34の前面でピン35aの上方
に配される。
【0037】このようにして、データ露光ユニット50
をユニット本体3に組み込むことにより、データ露光ユ
ニット50の配置スペースを少なくし、レンズ付きフイ
ルムユニット2の小型化を可能にしている。
【0038】図4にシャッタ羽根35,シンクロスイッ
チ44,データ露光用シンクロスイッチ56とを模式的
に示す。なお、図4では、レンズホルダ34を省略して
描いてある。シャッタ羽根35は、ベース部33の前面
に形成された軸33aに回動自在に取り付けられてお
り、アパーチャ29と撮影レンズ9との間の露光窓66
を羽根部67で遮蔽する閉じ位置と、露光窓66を開い
た開き位置との間で揺動される。
【0039】シャッタ羽根35は、そのピン35aに復
帰バネ65の一端が掛けられて図中反時計方向に付勢さ
れており、撮影時の他は、図4(a)に示すように閉じ
位置にあり、露光窓66を羽根部67で遮蔽している。
【0040】アーム69は、シャッタボタン6の操作に
応答してシャッタ駆動バネ(図示せず)付勢力で図中右
方向に移動し、この移動中にシャッタ羽根35の上部に
設けられた突起68を蹴飛ばす。これにより、シャッタ
羽根35は、復帰バネ65の付勢に抗して、図4(b)
に示すように、図中時計方向に回動し、羽根部67が露
光窓66から退避して露光窓66を完全に開放する。そ
して、シャッタ羽根35は、露光窓66を全開した後
に、折り返し点となる開き位置に達すると復帰バネ65
の付勢により閉じ位置に戻される。
【0041】図4(b)に示されるように、シンクロス
イッチ44は、シャッタ羽根35が開き位置に達したと
きに、シャッタ羽根35に一体に設けられた押圧片70
で上側の接片44aが下方に向けて弾性変形されて下側
の接片44bに接触することによりONとなる。
【0042】一方のデータ露光用シクロクロスイッチ5
6は、その下側の接片56bが長孔34bから突出した
ピン35aの移動軌跡上に配されており、シャッタ羽根
35が開き位置に達したときに、このピン35aで下側
の接片56aが上方に向けて弾性変形されて上側の接片
56bに接触することによりONとなる。これにより、
撮影毎、すなわちシャッタが1回の開閉動作を行う毎に
データ露光用シンクロスイッチ56がONとなる。
【0043】上記レンズ付きフイルムユニットの回路図
を図6に示す。図6(a)に示すように、ストロボユニ
ット18の回路(ストロボ回路)は、前述したメインコ
ンデンサ42,シンクロスイッチ44,電池45,充電
スイッチ46の他に、ストロボ発光部11内に配された
ストロボ放電管75,発振トランジスタ76,発振トラ
ンス77,ネオン管78,トリガコンデンサ79,トリ
ガコイル80等から構成されている。
【0044】発振トランジスタ76及び発振トランス7
7は、電池45の低電圧を高電圧に変換する昇圧回路を
構成しており、充電スイッチ46がONとなっている間
に作動して、発振トランス77の二次コイル77bに一
次コイル77aとの巻線比に応じた高電圧を発生する。
この高電圧による充電電流が整流用ダイオード81を介
して流れ、メインコンデンサ42とトリガコンデンサ7
9とが充電される。
【0045】前述のようにしてシンクロスイッチ44が
ONとなると、充電されたトリガコデンサ79が放電
し、このときにトリガコイル80で発生するトリガ電圧
がトリガ電極75aを介してストロボ放電管75に印加
されることにより、メインコンデンサ42がストロボ放
電管75内でが放電する。これにより、ストロボ放電管
が発光して、ストロボ光がストロボ発光部11から照射
される。
【0046】図6(b)に示すように、データ露光ユニ
ット50の回路(データ露光回路)は、上記のストロボ
回路と独立しており、前述のデータ露光用シンクロスイ
ッチ56,発光ダイオード57,データ露光用電池58
からなる。発光ダイオード57は、データ露光用シンク
ロスイッチ56がONとなることにより、このデータ露
光用シンクロスイッチ56を介してデータ露光用電池5
8の電圧が印加されて発光する。
【0047】このように、データ露光用電池58を設け
て発光ダイオード56を発光するようにすることによ
り、データ露光回路の構成が簡単なものとなり、部品点
数が少なくなるから製造コストを低くすることができ
る。
【0048】次に上記構成の作用について説明する。撮
影を行う際には、まず巻き上げダイアル13を回動操作
する。これにより、写真フイルム25が1コマ分巻き上
げられるとともに、シャッタチャージが行われて、アー
ム64がシャッタ駆動バネの付勢に抗してシャッタ羽根
35の突起68を乗り越えて図4で突起68の左側に移
動された位置でロックされる。この後、撮影者は、被写
体の構成等に応じて、レバー12を操作してH,C,P
のいずれかの位置にセットする。
【0049】このレバーの操作により、視野切り換え板
21が回動され、ファインダ8の視野範囲がレバー12
により指定したプリント範囲の視野範囲となる。また、
視野切り換え板21の回動により、連結レバー52を介
してマーク切り換え板51が指定されたプリント範囲に
応じた位置にスライド移動される。
【0050】撮影者は、ファインダ8を覗いてフレーミ
ングを行った後に、シャッタボタン6を押圧する。ま
た、ストロボ撮影を行う場合には、充電ボタン10を押
圧して、充電完了後にシャッタボタン6を押圧する。充
電ボタン10の押圧により、充電スイッチ46がONと
なって昇圧回路が作動され、メインコンデンサ42及び
トリガコンデンサ79が充電される。そして、メインコ
ンデンサ42の充電電圧が所定の充電電圧に達すると、
ネオン管78が点滅を開始する。撮影者は、このネオン
管78の点滅によって充電完了を知ることができる。な
お、実際には、ネオン管78は、設計上のストロボの光
量を得ることができる規定充電電圧よりも低い電圧点滅
を開始し、メインコンデンサ42の充電電圧が高くなる
のにしたがってその点滅が早くなるので、撮影者はネオ
ン管78の点滅が十分に早くなった後にシャッタボタン
6を押圧する。
【0051】シャッタボタン6の押圧により、アーム6
4のロックが解除され、アーム64がシャッタ駆動バネ
の付勢力により、突起68の方向に移動し、この移動中
に突起68を勢いよく蹴飛ばす。これにより、シャッタ
羽根35は、図4(a)に示される閉じ位置から、復帰
バネ65の付勢に抗して時計方向に回動して、図4
(b)に示される開き位置まで回動し、羽根部67で塞
いでいた露光窓66を開く。この後、シャッタ羽根35
bは、復帰バネ65の付勢により、反時計方向に向かっ
て回動を開始し、閉じ位置に戻って羽根部67で露光窓
66を塞ぐ。
【0052】このシャッタ羽根35の回動中でシャッタ
羽根35が開き位置まで達すると、シンクロスイッチ4
4の一方の接片44aがシャッタ羽根35とともに回動
している押圧片70により押圧されて弾性変形し、他方
の接片44bと接触する。これにより、シンクロスイッ
チ44がONとなり、この瞬間にトリガコンデンサ44
が放電し、トリガコイル80で発生したトリガ電圧がス
トロボ放電管75に印加され、メインコンデンサ42が
放電してストロボ放電管75からストロボ光が放出され
る。
【0053】また、これと同時に、データ露光用シンク
ロスイッチ56の一方の接片56aがシャッタ羽根35
のピン35aに押圧されて弾性変形し、他方の接片56
bと接触する。これにより、データ露光用シンクロスイ
ッチ56ががONとなり、このONとなっている間に、
データ露光用電池58の電圧が発光ダイオード57に印
加され、この発光ダイオード57が発光する。
【0054】シンクロスイッチ44の接片44及びデー
タ露光用シンクロスイッチ56の接片56aは、シャッ
タ羽根35が閉じ位置に向けて回動することにより、そ
れの弾性により復元し、それぞれ接片44b,56bか
ら離れ、シンクロスイッチ44及びデータ露光用シンク
ロスイッチ56がOFFとなる。
【0055】上記のようにして、データ露光用シンクロ
スイッチ56がONとなっている間に発光ダイオード5
7から放出された光は、ライトガイ59の入射面61に
入射し、ライトガイド59の射出面62から開口31,
32に向けて照射される。そして、これらの開口31,
32と射出面62との間には、レバー12で指定したプ
リント範囲に応じた位置にマーク切り換え板51がセッ
トされているので、開口31,32のうちの指定したプ
リント範囲に応じた開口から発光ダイオード57の光が
写真フイルム25の露光範囲の下側に達し、指定したプ
リント範囲に応じた個数のドットがPARマークとして
写真フイルム25に写し込まれる。
【0056】例えば、レバー12をC位置にして撮影す
れば、図6(a)に示すように、写真フイルム25の露
光範囲の下側には、PARマークとして2個のドット8
0a、80bが写し込まれる。また、レバー12をP位
置にして撮影すれば、図6(b)に示すように、写真フ
イルム25の露光範囲の下側には、PARマークとして
1個のドット80aが写し込まれ、H位置にして撮影す
れば、図6(c)に示すように、写真フイルム25の露
光範囲の下側には、PARマークとしてはドットが写し
込まれない。
【0057】そして、発光ダイオード57は、ストロボ
回路の電池45とは別のデータ露光用電池58によって
発光されるから、ストロボ回路で充電が不必要に頻繁に
行われて電池45の電圧が低下していても、その影響を
何ら受けることはない。したがって、写真フイルム25
に写し込まれるPARマークのドット31,32の露光
量は安定している。
【0058】全コマの撮影を終了したレンズ付きフイル
ムユニット2が現像所に提出されると、写真フイルム2
5は現像処理された後、プリンタにセットされる。プリ
ンタは、センサ等で写真フイルム25の露光範囲外に写
し込まれたPARマークのドットの個数を各コマ毎に読
み取り、この読み取ったドットの個数に応じたプリント
写真を作成する。
【0059】また、写真フイルム25が抜き取られたユ
ニット本体3の各構成部材は、リサイクルあるいはリユ
ースされる。ストロボユニット18は、機能検査とスト
ロボ発光部11の洗浄とを経てリユースされる。また、
データ露光ユニット50は、機能検査を経てリユースさ
れる。この機能検査の際に、データ露光ユニット50
は、1枚のデータ露光用回路基板55に組み付けられて
ユニット化されているのので、簡単に機能検査を行うこ
とができる。さらに、ストロボユニット18と、データ
露光ユニット50とが独立しているので、いずれか一方
のユニットに機能的な障害がある場合でも、その障害の
あるユニットのみをリユースしなければよいので、リユ
ースの効率を高くすることができる。
【0060】上記実施形態では、データ露光用シンクロ
スイッチ56を復帰バネを掛けたシャッタ羽根35のピ
ン35aによってONとするようにしているが、このデ
ータ露光用シンクロスイッチ56は、撮影毎、すなわち
シャッタの作動に同期してONとなればよい。したがっ
て、例えば、シャッタ羽根35の羽根部67でデータ露
光用シンクロスイッチ56の一方の接片56aを弾性変
形させて、他方の接片56bに接触させるようにしても
よい。
【0061】図7及び図8は、ストロボ用のシンクロス
イッチをデータ露光用シンクロスイッチとして兼用した
例を示すものである。なお、以下に説明する以外の他
は、上記実施形態と同様であるので、同じ構成部材には
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0062】図7にストロボ回路及びデータ露光回路を
示すように、データ露光回路は、データ露光用電池58
と発光ダイオード57との間には、上記実施形態のデー
タ露光用シンクロスイッチ56に代えて、スイッチング
素子としてNPN形のトランジスタ85が接続されてい
る。このトランジスタ85は、そのベース端子が保護用
ダイオード86を介してストロボ回路のシンクロスイッ
チ44に接続されることにより、このシンクロスイッチ
44,ストロボ回路のグランド(電池45のマイナス電
極側)を介してデータ露光用電池58のプラス電極に接
続されている。保護用ダイオード86は、シンクロスイ
ッチ44がONとなっときに、トランジスタ85をON
とする方向と逆向きの電圧が印加されないようにしてト
ランジスタ85の破壊を防止している。
【0063】図8に示すように、上記のトランジスタ8
5,保護用ダイオード86は、データ露光用回路基板5
5に設けられており、またストロボ回路とデータ露光回
路との結線は、2本のリード線87によって行われてい
る。
【0064】これによれば、撮影時にシャッタ羽根35
が開き位置に回動してシンクロスイッチ44がONとな
ると、トランジスタ85は、シンクロスイッチ44を介
してデータ露光用電池58からのベース電流が流れてO
N(コレクタ・エミッタ間が導通した状態)となる。こ
れにより、発光ダイオード57は、データ露光用電池5
8の電圧が印加されて発光する。
【0065】そして、このように構成することにより、
データ露光用シンクロスイッチ56が不要になる分だけ
部品コストを低くすることができる。また、シャッタ羽
根35は、その回動中にシンクロスイッチ44をONと
するだけとなるから、シャッタ羽根35の開閉動作に与
える影響を少なくするこができる。また、このようにし
ても、いずれか一方のユニットに機能的な障害がある場
合でも、リード線87を外して障害のあるユニットを他
方の障害のないユニットから切り離し、障害のないユニ
ットをリユースすることができるので、レンズ付きフイ
ルムユニットの構成部材のリユースの効率を高くするこ
とができる。
【0066】また、図9は、ストロボ回路基板をデータ
露光用回路基板として兼用した例を示すものである。な
お、ストロボ回路及びデータ露光回路は、図7に示すも
のと同じである。また、上記実施形態と実質的に同じ構
成部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0067】ストロボ回路基板40の下部には、ストロ
ボ回路の電池45を保持するバッテリホルダ43a,4
3bが設けられるとともに、一方のバッテリホルダ43
bとでデータ露光用電池58を保持するバッテリホルダ
88が設けられている。すなわち、データ露光用電池5
8は、バッテリホルダ43b,88を介してデータ露光
ユニットに給電を行う。なお、このようにして、バッテ
リホルダ43bには、ストロボ用の電池45のマイナス
電極と、データ露光用電池58のプラス電極とが接触す
るようにされている。
【0068】また、ストロボ回路基板40の背面側には
発光ダイオード57が、前面側には、トランジスタ8
5,保護用ダイオード86等が配されている。そして、
シンクロスイッチ44がONとなったときに発光ダイオ
ード57から放出された光は、ライトガイド59に入射
する。なお、このライトガイド59は、ストロボ回路基
板40に取り付けてもよく、また本体基部16に取り付
けてもよい。
【0069】このようにすると、データ露光用回路基板
が不要になるので、その分レンズ付きフイルムユニット
2を小型化することができる。なお、この場合には、ス
トロボユニットとデータ露光ユニットとが1枚ストロボ
回路基板40に設けられているので、ストロボユニット
とデータ露光ユニットの両機能に問題がない場合に、こ
のストロボ回路回板40とこれに組み付けられた各部品
をリユースすることになるが、例えば、データ露光回路
の各部品を小さな基板に取り付けてユニット化したもの
をストロボ回路基板40に取り付けるようにすれば、デ
ータ露光回路とストロボ回路を分離することができるの
でリユースの効率を高くすることができる。
【0070】図10は、発光ダイオードの発光時間、す
なわちPARマークのドットの露光量をより安定させた
例を示すものである。なお、以下に説明する他の部分に
ついては、最初の実施形態と同様である。
【0071】この例では、データ露光用シンクロスイッ
チ56がONとなった時点から一定の時間だけONとな
るタイマ回路90データ露光回路にが設けられている。
このタイマ回路90は、データ露光用シンクロスイッチ
56がONとなったときに、データ露光用電池58から
の電流で充電されるコンデンサ90aと、このコンデン
サ90aの充電電圧でONとなるトランジスタ90b
と、このトランジスタ90bに接続された抵抗90c、
90dとから構成されている。
【0072】これによれば、データ露光用シンクロスイ
ッチ56がONとなると、瞬間的にコンデンサ90aが
データ露光用電池58によって充電され、この充電後に
コンデンサ90aの充電電圧がトランジスタ90bのベ
ース電圧として与えられて、トランジスタ90bがON
(エミッタ・コレクタ間が導通した状態)となる。これ
により、データ露光用電池58の電圧がトランジスタ9
0bを介して発光ダイオード57に印加されるようにな
って発光ダイオード57が発光する。
【0073】コンデンサ90aは、抵抗90c,90d
及びONとなっているトランジスタ90bを介して放電
して、コンデンサ90a、抵抗90c,90dによって
決まれる時定数に応じた降下率で効果充電電圧を下げる
から、トランジスタ90bは、ONとなってから時定数
によって決まる一定の時間が経過するとOFFに転じ
る。これにより、発光ダイオード57が消灯する。
【0074】結果として、データ露光用シンクロスイッ
チ56がONとなっている時間にバラツキがあっても、
発光ダイオード57は、一定の時間で発光するから、P
ARマークとして写し込まれるドット31,32の露光
量が一定になる。
【0075】上記各実施形態で説明したストロボ回路は
一例であり、例えば図11に示すようにストロボ回路を
構成してもよい。なお、上記各実施形態と実質的に同じ
ものには同じ符号を付してある。このストロボ回路で
は、プラス充電を行うとともに、充電ボタンに代えてO
N位置とOFF位置との間でスライドされる充電レバー
(図示省略)が用いられている。充電レバーがON位置
にあるときに、充電スイッチ46がONとなってメイン
コデンサ42への充電が行われるとともに、発光選択ス
イッチ93がONとなることでトリガコンデンサ79の
放電が許容されてストロボ発光が許容される。充電レバ
ー46がOFF位置のときには、充電スイッチ46及び
発光選択スイッチ93がそれぞれOFFとなって、充電
が停止されるとともに、トリガコンデンサ79の放電が
阻止されてストロボ発光が禁止される。
【0076】また、このストロボ回路には、ツェナダイ
オード95,トランジスタ96からなる充電停止回路が
設けられており、充電スイッチ46がONのときにメイ
ンコンデンサ42が規定充電電圧まで充電されると、ツ
ェナダイオード95にツェナ電流が流れてトランジスタ
96がONとなる。これにより、発振トランジスタ76
と発振トランス77からなる昇圧回路が停止される。そ
して、メインコンデンサ42がその内部放電やツェナ電
流を流すことにより、その充電電圧が下がり、ツェナ電
流が流れなくなってトランジスタ96がOFFとなり、
昇圧回路が再び作動を開始する。これにより、充電スイ
ッチ46がONとなっている間では、昇圧回路の作動と
停止とが高速に繰り返し行われ、メインコンデンサ42
の充電電圧が規定充電電圧に維持される。
【0077】図11に示されるようにストロボ回路を構
成した場合にも、図5(b),図10に示されるデータ
露光回路を用いることができるのはもちろんとして、ス
トロボ回路のシンクロスイッチをデータ露光用シンクロ
スイッチとして兼用することができる。例えば、図12
は、図11のストロボ回路のシンクロスイッチ44をタ
イマ回路90を備えたデータ露光回路のデータ露光用シ
ンクロスイッチとして兼用したものである。
【0078】なお、ネオン管78の代わりに、図13に
示すように、発光ダイオード97を用いて充電完了を表
示するようにしてもよい。発光ダイオード97は、メイ
ンコンデンサ42の充電電圧の上昇にともなって比例的
に電圧が高くなる発振トランス77の三次コイル77c
の端子間に接続されており、規定充電電圧に達したとき
に点灯する。
【0079】上記各実施形態では、いずれもストロボユ
ニットを内蔵している場合について説明したが、データ
露光ユニットにデータ露光用シンクロスイッチを設けた
場合には、このデータ露光ユニットをストロボユニット
を内蔵していないレンズ付きフイルムユニットに利用す
ることができる。
【0080】また、上記各実施形態では、光学データと
してプリント範囲を指定するPARマークを写真フイル
ムに写し込む場合について説明したが、光学データとし
ては、写真撮影日や絞り値やシャッタ速度等の撮影情報
であってもよい。さらに、上記説明では、レンズ付きフ
イルムユニットについて説明したが、本発明はこれに限
られず、カメラにも利用できる。
【0081】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明のデータ露
光装置によれば、データを写し込み際の光源となる発光
ダイオードに対して、この発光ダイオード専用の露光用
電池の電圧をシャッタの作動に同期してスイッチ手段が
オンとなることにより印加して駆動するようにしたか
ら、回路の構成が簡単になり、部品点数を少なくするこ
とができ、またストロボ装置の影響を受けることなく発
光ダイオードを安定して発光させることができる。結果
として、データの露光量を一定にすることができる。ま
た、発光ダイオードと露光用電池とスイッチ手段とをデ
ータ露光回路基板に組み付けてユニット化することによ
り、リユースが簡単に行えるようになり、リユースの効
率を高くすることができる。さらに、タイマを用いて一
定の時間だけ発光ダイオードを発光させるようにすれ
ば、データの露光量をより安定させることができる。
【0082】また本発明のレンズ付きフイルムユニット
によれば、発光ダイオードとこれ専用の露光用電池とス
イッチ手段とが組み付けられた平板状のデータ露光回路
基板をレンズ付きフイルムユニットのアパーチャとカー
トッジ室との間に、カートリッジ室の外壁にその一面を
向けた姿勢で配置するから、レンズ付きフイルムユニッ
トを大型化させることなく光学データ露光装置を内蔵さ
せることができる。また、発光ダイオードと露光用電池
とスイッチ手段とをデータ露光回路基板に組み付けてユ
ニット化されることにより、リユースが簡単に行えるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したレンズ付きフイルムユニット
を分解して示す分解斜視図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの外観図である。
【図3】データ露光ユニットを示す分解斜視図である。
【図4】データ露光用シンクロスイッチとシンクロスイ
ッチの動作を説明した説明図である。
【図5】ストロボ回路とデータ露光回路を示す回路図で
ある。
【図6】写真フイルムに写し込まれたPARマークを示
す説明図である。
【図7】ストロボ用のシンクロスイッチをデータ露光用
シンクロとして兼用する例を示す例のストロボ回路とデ
ータ露光回路を示す回路図である。
【図8】図7のストロボユニットとデータ露光ユニット
を示す斜視図である。
【図9】データ露光回路をストロボ回路基板に設けた例
を示す斜視図である。
【図10】データ露光回路にタイマ回路を設けた例のデ
ータ露光回路の回路図である。
【図11】別の回路構成のストロボ回路を示す回路図で
ある。
【図12】図11のストロボ回路でストロボ用のシンク
ロスイッチをデータ露光用シンクロとして兼用する例の
ストロボ回路とデータ露光回路を示す回路図である。
【図13】発光ダイオードで充電完了を表示する例を示
す回路図である。
【符号の説明】
12 レバー 17 ストロボユニット 40 ストロボ回路基板 44 シンクロスイッチ 45 電池 50 データ露光ユニット 55 データ露光回路基板 56 データ露光用シンクロスイッチ 57 発光ダイオード 58 データ露光用電池 59 ライトガイド 90 タイマ回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影後毎に写真フイルムに光学的にデー
    タ写し込みを行う光学データ露光装置において、 データを写し込む際の光源となる発光ダイオードと、前
    記発光ダイオードを駆動するのに必要な電圧を出力する
    発光ダイオード専用の露光用電池と、シャッタの作動に
    同期してオンとなって、前記露光用電池の電圧を前記発
    光ダイオードに印加して駆動するスイッチ手段とを備え
    ていること特徴とする光学データ露光装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチ手段は、シャッタの作動に
    同期して一対の接片が接触することによりオンとなるデ
    ータ露光用シンクロスイッチであり、このデータ露光用
    シンクロスイッチがオンとなっている間に前記露光用電
    池の電圧を前記発光ダイオードに印加することを特徴と
    する請求項1記載の光学データ露光装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチ手段は、シャッタの作動に
    同期して一対の接片接触することによりオンとなるデー
    タ露光用シンクロスイッチと、このデータ露光用シンク
    ロスイッチのオンに応答して作動し、前記露光用電池の
    電圧を一定の時間だけ前記発光ダイオードに印加するタ
    イマ回路とからなることを特徴とする請求項1記載の光
    学データ露光装置。
  4. 【請求項4】 ストロボ放電管を発光させるトリガ電圧
    を発生するためにシャッタが作動されたときにオンとな
    ってトリガコンデンサを放電させるシンクロスイッチを
    有し、前記スイッチ手段は、前記シンクロスイッチのオ
    ンに応答して前記露光用電池の電圧を前記発光ダイオー
    ドに印加するスイッチング素子とからなることを特徴と
    する請求項1記載の光学データ露光装置。
  5. 【請求項5】 ストロボ放電管を発光させるトリガ電圧
    を発生するためにシャッタが作動されたときにオンとな
    ってトリガコンデンサを放電させるシンクロスイッチを
    有し、前記スイッチ手段は、前記シンクロスイッチのオ
    ンに応答して作動し、前記露光用電池の電圧を一定の時
    間だけ前記発光ダイオードに印加するタイマ回路とから
    なることを特徴とする請求項1記載の光学データ露光装
    置。
  6. 【請求項6】 前記発光ダイオードと前記露光用電池と
    前記スイッチ手段は、データ露光回路基板に組み付けら
    れてユニット化されていること特徴とする1ないし5の
    いずれか1項に記載の光学データ露光装置。
  7. 【請求項7】 前記発光ダイオードと前記露光用電池と
    前記スイッチ手段は、前記シンクロスイッチが組み付け
    られたストロボ用のストロボ回路基板に組み付けられ、
    このストロボ回路基板が前記データ露光回路基板を兼ね
    ていることを特徴とする請求項4または5記載の光学デ
    ータ露光装置。
  8. 【請求項8】 露光範囲を決めるアパーチャーの一端側
    に撮影済みの写真フイルムを収納するカートリッジを収
    納したカートリッジ室が設けられ、カートリッジ室の外
    壁が前面側に半円筒状に突出された本体基部を備えると
    ともに、撮影後毎に写真フイルムに光学的にデータ写し
    込みを行う光学データ露光装置を内蔵したレンズ付きフ
    イルムユニットにおいて、 データを写し込む際の光源となる発光ダイオードと前記
    発光ダイオードを駆動するのに必要な電圧を出力する発
    光ダイオード専用の露光用電池とシャッタの作動に同期
    してオンとなって前記露光用電池の電圧を前記発光ダイ
    オードに印加して駆動するスイッチ手段の一部または全
    部とを平板状のデータ露光回路基板に組み付けて電気的
    に接続するとともに、前記カートリッジ室の外壁に前記
    データ露光回路基板の一面を向けた姿勢で、前記カート
    リッジ室と前記アパーチャとの間に前記データ露光回路
    基板を配置したことを特徴とするレンズ付きフイルムユ
    ニット。
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