JPH11142482A - タイミング故障診断方法及び装置 - Google Patents

タイミング故障診断方法及び装置

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JPH11142482A
JPH11142482A JP9312042A JP31204297A JPH11142482A JP H11142482 A JPH11142482 A JP H11142482A JP 9312042 A JP9312042 A JP 9312042A JP 31204297 A JP31204297 A JP 31204297A JP H11142482 A JPH11142482 A JP H11142482A
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JP
Japan
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timing
failure
timing failure
fault
pattern
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Application number
JP9312042A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Yasue
良弘 泰江
Kazuhiro Emi
一宏 江見
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/28Testing of electronic circuits, e.g. by signal tracer
    • G01R31/317Testing of digital circuits
    • G01R31/3181Functional testing
    • G01R31/3183Generation of test inputs, e.g. test vectors, patterns or sequences
    • G01R31/318328Generation of test inputs, e.g. test vectors, patterns or sequences for delay tests

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】論理回路が作成されている集積回路チップのタ
イミング故障を診断するタイミング故障診断装置に関
し、タイミング故障の診断の高速化を図ることができる
ようにする。 【解決手段】タイミング故障診断部9を設け、フェイル
情報と、タイミング故障パターンとを比較してタイミン
グ故障を診断し、タイミング故障推定素子を特定すると
共に、タイミング故障観測場所・観測時間特定部12を
設け、診断対象の集積回路チップ1の表層でタイミング
故障を観測することができる場所及び時間の特定を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、論理回路が作成さ
れている集積回路チップのタイミング故障を診断するた
めのタイミング故障診断方法及び装置に関する。
【0002】集積回路は、微細化を進めると、タイミン
グシミュレータやスタティックタイミング解析ツールで
は制約条件を満たしているにも関わらず、実チップ上で
はタイミング故障を起こしてしまうという場合がある。
【0003】集積回路チップに形成されているフリップ
フロップ回路やRAM等のメモリ素子のタイミング故障
により、これらメモリ素子に誤った論理値が記憶されて
しまうと、この記憶値が後段の素子に伝潘し、集積回路
チップ全体として誤った動作を行ってしまう。
【0004】そこで、タイミング故障を起こす素子を容
易に発見し、タイミング故障の解析を迅速化し、集積回
路の設計期間の短縮化及び設計コストの低減化を図るこ
とができるタイミング故障診断方法及び装置の開発が必
要となる。
【0005】
【従来の技術】従来、論理回路が作成されている集積回
路チップの故障診断方法として、縮退故障や短絡故障を
診断する方法や、電子ビームを使用して集積回路チップ
に形成されている配線を伝送する信号を直接観測して故
障を診断する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、タイミング故
障は、縮退故障や短絡故障と異なり、常に生じるとは限
らず、発生のあいまい性を考慮した解析を行う必要があ
り、このため、タイミング故障を観測する場所と時間と
を同時に特定する必要があるが、縮退故障や短絡故障を
診断する方法では、これを行うことができず、タイミン
グ故障を診断することはできない。
【0007】また、電子ビームを使用した従来の故障診
断方法によれば、タイミング故障を診断することができ
るが、集積回路チップの表層以外の層の信号の観測は困
難であり、表層以外の層の信号を観測するためには、集
積回路チップに孔を形成しなければならず、コストが増
大してしまうという問題点があった。
【0008】また、電子ビームを使用した従来の故障診
断方法においては、信号を観測する場所を絞り込むこと
ができず、本来的に必要でない場所の信号も観測するよ
うにしていたので、タイミング故障の特定にかなりの時
間を要し、実用化が困難であるという問題点もあった。
【0009】本発明は、かかる点に鑑み、論理回路が作
成されている集積回路チップのタイミング故障の診断の
高速化を図ることができるタイミング故障診断方法及び
装置を提供することを第1の目的とし、論理回路が作成
されている集積回路チップに孔を形成することなく、タ
イミング故障を診断できるようにし、コストの低減化を
図り、しかも、タイミング故障の診断の高速化を図るこ
とができるタイミング故障診断方法及び装置を提供する
ことを第2の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明中、第1の発明
は、論理回路が作成されている集積回路チップのタイミ
ング故障を診断するタイミング故障診断方法であって、
テストパターンを集積回路チップの外部入力端子に与え
てフェイル情報を取得する工程と、集積回路チップに作
成されている論理回路の論理構造データ及びフェイル情
報に基づいて集積回路チップに作成されている論理回路
からタイミング故障診断対象回路を抽出する工程と、タ
イミング故障診断対象回路内のタイミング故障を生じる
可能性のある素子ごとにタイミング故障を仮定したタイ
ミング故障パターンを作成する工程と、タイミング故障
パターンとフェイル情報とを比較してタイミング故障を
診断し、タイミング故障推定素子を特定する工程とを含
んでいるというものである。
【0011】本発明中、第1の発明によれば、フェイル
情報とタイミング故障パターンとを比較してタイミング
故障を診断し、タイミング故障推定素子を特定するとし
ているので、タイミング故障を観測すべき場所を特定の
場所に絞り込むことができる。
【0012】本発明中、第2の発明は、第1の発明にお
いて、集積回路チップに作成されている論理回路の論理
構造データ及びフェイル情報に基づいて集積回路チップ
に作成されている論理回路からタイミング故障診断対象
回路を抽出する工程は、タイミング故障が伝播している
外部出力端子をタイミング故障診断対象回路に含める工
程と、タイミング故障が伝播している外部出力端子から
見た信号経路上の上流側の回路をタイミング故障診断対
象回路に含める工程と、タイミング故障が伝播している
外部出力端子から見た上流側の回路内の外部入力端子か
ら見た信号経路上の下流側の回路をタイミング故障診断
対象回路に含める工程とを含んでいるというものであ
る。
【0013】本発明中、第2の発明によれば、第1の発
明と同様の作用を得ることができると共に、タイミング
故障診断対象回路を効率的に決定することができる。
【0014】本発明中、第3の発明は、第1の発明にお
いて、タイミング故障診断対象回路内のタイミング故障
を生じる可能性のある素子ごとにタイミング故障を仮定
したタイミング故障パターンを作成する工程は、タイミ
ング故障を仮定した素子に与えられる入力データが遷移
した場合には必ずタイミング故障が生じるものと仮定し
て行われるというものである。
【0015】本発明中、第3の発明によれば、第1の発
明と同様の作用を得ることができると共に、タイミング
故障発生の曖昧性を考慮したタイミング故障パターンを
作成することができ、タイミング故障推定素子の特定を
精度良く行うことができる。
【0016】本発明中、第4の発明は、第1の発明にお
いて、タイミング故障診断対象回路内のタイミング故障
を生じる可能性のある素子ごとにタイミング故障を仮定
したタイミング故障パターンを作成する工程は、タイミ
ング動作に対する規格値及びマージンをテストパターン
ごとに予め測定し、タイミング故障を仮定した素子の特
定のテストパターンに対してのみ、タイミング故障が生
じるものと仮定して行われるというものである。
【0017】本発明中、第4の発明によれば、第1の発
明と同様の作用を得ることができると共に、タイミング
故障の仮定を第3の発明の場合よりも絞り込むことがで
き、タイミング故障推定素子の特定を第3の発明の場合
よりも精度良く行うことができる。
【0018】本発明中、第5の発明は、第1の発明にお
いて、タイミング故障診断対象回路内のタイミング故障
を生じる可能性のある素子ごとにタイミング故障を仮定
したタイミング故障パターンを作成する工程は、出力パ
ターンの期待値が論理値不定の場合には、タイミング故
障伝播出力をタイミング故障パターンから除外するよう
に行われるというものである。
【0019】本発明中、第5の発明によれば、第1の発
明と同様の作用を得ることができると共に、タイミング
故障伝播出力を第3の発明の場合よりも絞り込むことが
でき、タイミング故障推定素子の特定を第3の発明の場
合よりも精度良く行うことができる。
【0020】本発明中、第6の発明は、第1の発明にお
いて、タイミング故障パターンとフェイル情報とを比較
してタイミング故障を診断し、タイミング故障推定素子
を特定する工程は、タイミング故障を仮定した素子に対
応するタイミング故障パターンに含まれているタイミン
グ故障伝播出力とフェイル情報に含まれているフェイル
出力とが一致している数を、タイミング故障を仮定した
素子に対応するタイミング故障パターンに含まれている
タイミング故障伝播出力の数で除算した値をタイミング
故障推定素子を特定するための評価値として算出する工
程を含んでいるというものである。
【0021】本発明中、第6の発明によれば、第1の発
明と同様の作用を得ることができると共に、評価値が大
きい素子ほど、タイミング故障素子である確率が大きい
素子として特定することができるので、タイミング故障
推定素子の特定を精度良く行うことができる。
【0022】本発明中、第7の発明は、第1の発明にお
いて、タイミング故障パターンとフェイル情報とを比較
してタイミング故障を診断し、タイミング故障推定素子
を特定する工程は、タイミング故障を仮定した素子に対
応するタイミング故障パターンにのみ含まれているタイ
ミング故障伝播出力とフェイル情報に含まれているフェ
イル出力とが一致している数を、タイミング故障を仮定
した素子に対応するタイミング故障パターンにのみ含ま
れているタイミング故障伝播出力の数で除算した値と、
タイミング故障を仮定した素子に対応するタイミング故
障パターン及びタイミング故障を仮定した素子に対応す
るタイミング故障パターン以外のタイミング故障パター
ンに含まれているタイミング故障伝播出力とフェイル情
報に含まれているフェイル出力とが一致している数を、
タイミング故障を仮定した素子に対応するタイミング故
障パターン以外のタイミング故障パターンに含まれてい
るタイミング故障伝播出力の数で除算した値とを前者の
値を後者の値よりも重く重み付けを行って加算すること
により、タイミング故障推定素子を特定するための評価
値を算出する工程とを含んでいるというものである。
【0023】本発明中、第7の発明によれば、第1の発
明と同様の作用を得ることができると共に、評価値の精
度を第4の発明の場合よりも高くすることができるの
で、タイミング故障推定素子の特定を第4の発明の場合
よりも精度良く行うことができる。
【0024】本発明中、第8の発明は、第1の発明にお
いて、タイミング故障診断対象回路内のタイミング故障
を生じる可能性のある素子のタイミング動作に対する規
格値及びマージンを予め測定し、タイミング故障を生じ
る可能性のある素子を絞り込む工程を含んでいるという
ものである。
【0025】本発明中、第8の発明によれば、第1の発
明と同様の作用を得ることができると共に、タイミング
故障パターンの作成時間を短くすることができる。
【0026】本発明中、第9の発明は、第1の発明にお
いて、テストパターン、論理構造データ、タイミング故
障診断結果及びマスクデータに基づいて、集積回路チッ
プの表層の所定の位置にタイミング故障を観測する場所
を特定すると共に、タイミング故障を観測する時間を特
定する工程を含んでいるというものである。
【0027】本発明中、第9の発明によれば、第1の発
明と同様の作用を得ることができると共に、タイミング
故障を集積回路チップの表層において観測することがで
き、集積回路チップに孔をあけて表層より下層の信号を
観測する必要がなく、かつ、特定された観測時間以外を
観測する必要がない。
【0028】本発明中、第10の発明は、第9の発明に
おいて、テストパターン、論理構造データ、タイミング
故障診断結果及びマスクデータに基づいて、集積回路チ
ップの表層の所定の場所にタイミング故障を観測する場
所を特定すると共に、タイミング故障を観測する時間を
特定する工程は、マスクデータに基づいて、集積回路チ
ップの表層から信号観測可能場所を抽出する工程と、タ
イミング故障診断結果に基づいてタイミング故障を仮定
する素子を選択する工程と、テストパターン及び論理構
造データに基づいてタイミング故障解析シミュレーショ
ンを行い、集積回路チップの表層の信号観測可能場所か
ら、タイミング故障を仮定する素子のタイミング故障を
観測する場所及び時間を選択するための評価値を算出す
る工程とを含んでいるというものである。
【0029】本発明中、第10の発明によれば、第9の
発明と同様の作用を得ることができると共に、タイミン
グ故障を観測する場所及び時間を効率的に決定すること
ができる。
【0030】本発明中、第11の発明は、第1の発明に
おいて、論理構造データ、フェイル情報及び集積回路チ
ップのタイミング故障の観測結果に基づいてタイミング
故障診断対象回路を再抽出する工程と、タイミング故障
診断対象回路内のタイミング故障を生じる可能性のある
素子ごとにタイミング故障を仮定したタイミング故障パ
ターンを再作成する工程と、タイミング故障パターンと
フェイル情報とを比較してタイミング故障を診断し、タ
イミング故障推定素子を再特定する工程とを含んでいる
というものである。
【0031】本発明中、第11の発明によれば、第1の
発明と同様の作用を得ることができると共に、タイミン
グ故障を観測する場所の再絞り込みを行い、タイミング
故障素子の確認の効率化を図ることができる。
【0032】本発明中、第12の発明は、論理回路が作
成されている集積回路チップのタイミング故障を診断す
るタイミング故障診断装置であって、テストパターン、
集積回路チップに作成されている論理回路の論理構造デ
ータ及びフェイル情報に基づいてタイミング故障を診断
し、タイミング故障推定素子を特定するタイミング故障
診断部を備えているというものである。
【0033】本発明中、第12の発明によれば、フェイ
ル情報とタイミング故障パターンとを比較してタイミン
グ故障を診断し、タイミング故障推定素子を特定するこ
とができるので、タイミング故障を観測すべき場所を特
定の場所に絞り込むことができる。
【0034】本発明中、第13の発明は、第12の発明
において、タイミング故障診断部は、テストパターン、
論理構造データ及びフェイル情報に基づいて、集積回路
チップに作成されている論理回路からタイミング故障診
断対象回路を抽出し、タイミング故障診断対象回路内の
タイミング故障を生じる可能性のある素子ごとにタイミ
ング故障を仮定したタイミング故障パターンを作成する
タイミング故障パターン作成手段と、フェイル情報とタ
イミング故障パターンとを比較して、タイミング故障推
定素子を特定するために必要な評価値を算出する評価値
算出手段と、評価値に基づいてタイミング故障を診断
し、タイミング故障推定素子を特定するタイミング故障
診断手段とを備えているというものである。
【0035】本発明中、第13の発明によれば、第12
の発明と同様の作用を得ることができると共に、タイミ
ング故障診断部を簡単な構成とすることができる。
【0036】本発明中、第14の発明は、第12の発明
において、テストパターン、論理構造データ、タイミン
グ故障診断結果及び論理回路のマスクデータに基づい
て、集積回路チップの表層の所定の場所にタイミング故
障を観測する場所を特定すると共に、タイミング故障を
観測する時間を特定するタイミング故障観測場所・観測
時間特定部を備えているというものである。
【0037】本発明中、第14の発明によれば、第12
の発明と同様の作用を得ることができると共に、集積回
路チップに孔をあけて表層より下層の信号を観測する必
要がなく、かつ、特定された観測時間以外を観測する必
要がない。
【0038】本発明中、第15の発明は、第14の発明
において、タイミング故障観測場所・観測時間特定部
は、マスクデータに基づいて、集積回路チップの表層か
ら信号観測可能場所を抽出する信号観測可能場所抽出手
段と、テストパターン及び論理構造データに基づいてタ
イミング故障解析シミュレーションを行い、集積回路チ
ップの表層の信号観測可能場所から、タイミング故障を
仮定する素子のタイミング故障を観測する場所及び時間
を選択するタイミング故障解析シミュレータとを備えて
いるというものである。
【0039】本発明中、第15の発明によれば、第14
の発明と同様の作用を得ることができると共に、タイミ
ング故障観測場所・観測時間特定部を簡単な構成とする
ことができる。
【0040】本発明中、第16の発明は、第15の発明
において、タイミング故障診断部は、集積回路チップの
タイミング故障を観測した観測結果を入力し、タイミン
グ故障推定素子の再特定を行うというものである。
【0041】本発明中、第16の発明によれば、第15
の発明と同様の作用を得ることができると共に、タイミ
ング故障の観測場所の再絞り込みを行うことができるの
で、タイミング故障素子の確認の効率化を図ることがで
きる。
【0042】
【発明の実施の形態】図1は本発明のタイミング故障診
断装置の一実施形態の要部を診断対象の集積回路チップ
等と共に示す回路図である。
【0043】図1中、1は論理回路が作成されている診
断対象の集積回路チップ、2は集積回路チップ1の入力
端子CINにテストパターン(入力論理値)を与え、集
積回路チップ1の出力端子COUTに出力される出力パ
ターン(出力論理値)と期待値とを比較してフェイル情
報を作成する信号入出力部をなすテスタである。
【0044】また、3は集積回路チップ1の特定された
場所の信号を直接観測することにより集積回路チップ1
のタイミング故障を観測するタイミング故障観測部をな
すEBテスタである。
【0045】また、4は本発明のタイミング故障診断装
置の一実施形態であり、5はテストパターンを格納する
テストパターン格納部、6は集積回路チップ1に作成さ
れている論理回路の論理構造データを格納する論理構造
データ格納部である。
【0046】また、7はテスタ2から出力されるフェイ
ル情報を格納するフェイル情報格納部、8はEBテスタ
3から出力されるタイミング故障観測結果を格納するタ
イミング故障観測結果格納部である。
【0047】また、9はテストパターン、論理構造デー
タ及びフェイル情報を読み込み(EBテスタ3でタイミ
ング故障の観測を行った場合は、タイミング故障観測結
果をも読み込み)、タイミング故障を診断し、タイミン
グ故障を起こしている素子の推定を行うタイミング故障
診断部である。
【0048】また、10はタイミング故障診断部9で得
られるタイミング故障診断結果を格納するタイミング故
障診断結果格納部、11は集積回路チップ1のマスクデ
ータを格納するマスクデータ格納部である。
【0049】また、12はテストパターン、論理構造デ
ータ、タイミング故障診断結果及びマスクデータを読み
込んで、EBテスタ3によるタイミング故障の観測場所
及び観測時間を特定するタイミング故障観測場所・観測
時間特定部である。
【0050】図2はタイミング故障診断部9の構成を示
す回路図であり、図2中、14はテストパターン、論理
構造データ及びフェイル情報を読み込み(EBテスタ3
でタイミング故障の観測を行った場合は、タイミング故
障観測結果をも読み込み)、タイミング故障診断対象回
路を抽出し、タイミング故障診断対象回路内のタイミン
グ故障を生じる可能性のある素子ごとにタイミング故障
を仮定したタイミング故障パターンを作成するタイミン
グ故障パターン作成手段である。
【0051】また、15はタイミング故障パターンとフ
ェイル情報とを比較し、タイミング故障を生じる可能性
のある素子ごとに、タイミング故障推定素子を特定する
ための必要な評価値を算出する評価値算出手段、16は
評価値算出手段15で算出した評価値に基づいてタイミ
ング故障推定素子を特定するタイミング故障診断手段で
ある。
【0052】図3はタイミング故障観測場所・観測時間
特定部12の構成を示す回路図であり、図3中、18は
マスクデータを読み込み、集積回路チップ1の表層上、
信号の観測が可能な場所の特定を行う信号観測可能場所
特定手段、19は信号観測可能場所特定手段18から出
力される信号観測可能場所データを格納する信号観測可
能場所データ格納部である。
【0053】また、20はテストパターン、論理構造デ
ータ、タイミング故障診断結果及び信号観測可能場所デ
ータを読み込み、集積回路チップ1のタイミング故障観
測場所・観測時間を特定するタイミング故障解析シミュ
レータである。
【0054】また、21はタイミング故障解析シミュレ
ータ20から出力されるタイミング故障観測場所・観測
時間データを格納するタイミング故障観測場所・観測時
間データ格納部である。
【0055】図4及び図5は本発明のタイミング故障診
断装置の一実施形態の動作(本発明のタイミング故障診
断方法の一実施形態)を分図して示すフローチャートで
ある。
【0056】即ち、本発明のタイミング故障診断装置の
一実施形態においては、まず、タイミング故障診断部9
のタイミング故障パターン作成手段14において、論理
構造データ及びフェイル情報が読み込まれ、集積回路チ
ップ1に作成されている論理回路からタイミング故障診
断対象回路が抽出される(ステップS1〜S3)。
【0057】次に、タイミング故障パターン作成手段1
4において、タイミング故障診断対象回路内のタイミン
グ故障を生じる可能性のある素子の1個にタイミング故
障が仮定されるごとに、テストパターンが読み込まれ、
タイミング故障シミュレーションが行われ、タイミング
故障パターンが作成される(ステップS4〜S7)。即
ち、タイミング故障診断対象回路内のタイミング故障を
生じる可能性のある素子ごとにタイミング故障を仮定し
たタイミング故障パターンが作成される。
【0058】次に、評価値算出手段15において、タイ
ミング故障を仮定した素子ごとに作成されたタイミング
故障パターンとフェイル情報との比較が行われ、タイミ
ング故障推定素子を特定するに必要な評価値が算出され
た後、タイミング故障診断手段16において、タイミン
グ故障推定素子の特定が行われる(ステップS8、S
9)。
【0059】次に、タイミング故障観測場所・観測時間
特定部12において、テストパターン、論理構造デー
タ、タイミング故障診断結果及びマスクデータが読み込
まれ、EBテスタ3によるタイミング故障の観測場所・
観測時間の特定が行われる(ステップS10〜S1
4)。
【0060】次に、EBテスタ3において、タイミング
観測場所・観測時間データに基づいて集積回路チップ1
のタイミング故障の観測が行われた後、タイミング故障
素子の全てを確認したか否かが判断される(ステップS
16)。
【0061】そして、タイミング故障素子の全てを確認
した場合にはタイミング故障の観測を終了し、タイミン
グ故障素子の全てを確認していない場合には、タイミン
グ故障と確認した素子をタイミング故障推定素子から除
外し(ステップS17)、タイミング故障素子の全てを
確認するまで、ステップS17、S1〜S16が繰り返
される。
【0062】図6及び図7は集積回路チップ1に作成さ
れている論理回路からのタイミング故障診断対象回路の
抽出方法を分図して示すフローチャートである。
【0063】即ち、集積回路チップ1に作成されている
論理回路からタイミング故障診断対象回路を抽出する場
合には、まず、いずれか1個の外部出力端子について、
タイミング故障が伝播している外部出力端子であるか否
かを判断し(ステップQ1)、タイミング故障が伝播し
ている外部出力端子の場合には、その外部出力端子をタ
イミング故障診断対象回路に含める(ステップQ2)。
【0064】次に、タイミング故障診断対象回路に含め
た外部出力端子から見た信号経路上の上流側の素子をタ
イミング故障診断対象回路に含め(ステップQ3)、タ
イミング故障診断対象回路に含めた素子が外部入力端子
であるか否かを判断し(ステップQ4)、タイミング故
障診断対象回路に含めた素子が外部入力端子となるま
で、ステップQ1〜Q4を繰り返す。
【0065】そして、ステップQ1又はステップQ1〜
Q4を全ての外部出力端子について行い(ステップQ
5)、全ての外部出力端子について終了した場合には、
いずれか1個の外部入力端子について、タイミング故障
診断対象回路に含まれている外部入力端子であるか否か
を判断する(ステップQ6)。
【0066】判断の結果、タイミング故障診断対象回路
に含まれている外部入力端子の場合には、その外部入力
端子から見た信号経路上の下流側の素子をタイミング故
障診断対象回路に含める(ステップQ7)。
【0067】次に、タイミング故障診断対象回路に含め
た素子が外部出力端子であるか否かを判断し(ステップ
Q8)、タイミング故障診断対象回路に含めた素子が外
部出力端子となるまで、ステップQ7、Q8を繰り返
し、そして、ステップQ6又はステップQ6〜Q8を全
ての外部入力端子について行い(ステップQ9)、タイ
ミング故障診断対象回路の抽出を終了する。
【0068】図8〜図17はタイミング故障診断部9の
動作を具体的に説明するための図であり、図8は集積回
路チップ1に作成されていると仮定する論理回路を示す
回路図である。
【0069】図8中、23〜28は外部入力端子、DA
TA1、DATA2は入力データ、CLK1、CLK2
はクロック、CLR1、CLR2はクリア信号、29〜
33はフリップフロップ回路(FF)、34、35はイ
ンバータ、36〜40は外部出力端子、OUT1〜OU
T5は出力データである。
【0070】図9は外部入力端子23〜28に与えるべ
きテストパターンの一例を示す図であり、本例では、テ
ストパターンP0〜P6が順に外部入力端子23〜28
に与えられる。
【0071】なお、図9において、「1」は論理1、
「0」は論理0、「P」は正パルス波形を示しており、
テストパターンP0では、クリア信号CLR1、CLR
2を外部入力端子25、28に与え、フリップフロップ
回路29〜33の内部メモリを「0」にクリアしてい
る。
【0072】図10は図9に示すテストパターンP0〜
P6を外部入力端子23〜28に与えた場合の出力パタ
ーンの期待値を示している。なお、図10において、
「1」は論理1、「0」は論理0を示している。
【0073】即ち、本発明のタイミング故障診断装置を
使用する場合には、まず、例えば、図9に示すテストパ
ターンP0〜P6を集積回路チップ1の外部入力端子2
3〜28に与え、その出力パターンを図10に示す期待
値と比較し、一致しているか否かを示すフェイル情報を
利用する。
【0074】図11は図9に示すテストパターンP0〜
P6を外部入力端子23〜28に与え、出力パターンを
図10に示す期待値と比較した場合に得られるフェイル
情報の例を示している。なお、図11において、「E」
は出力パターンの論理値と期待値の論理値とが一致しな
い出力(フェイル出力)、「−」は出力パターンの論理
値と期待値の論理値とが一致した出力(正常出力)を示
している。
【0075】図11に示すフェイル情報からは、外部出
力端子37にはテストパターンP2、P6を与えた場合
にタイミング故障が伝播し、外部出力端子38にはテス
トパターンP3を与えた場合にタイミング故障が伝播
し、外部出力端子39にはテストパターンP2、P5、
P6を与えた場合にタイミング故障が伝播していること
が分かる。
【0076】そこで、タイミング故障診断部9のタイミ
ング故障パターン作成手段14においては、まず、外部
出力端子37がタイミング故障診断対象回路に含めら
れ、外部出力端子37から見た信号経路上の上流側の素
子が外部入力端子となるまでタイミング故障診断対象回
路に含められる。
【0077】次に、外部出力端子38がタイミング故障
診断対象回路に含められ、外部出力端子38から見た信
号経路上の上流側の素子が外部入力端子となるまでタイ
ミング故障診断対象回路に含められる。
【0078】次に、外部出力端子39がタイミング故障
診断対象回路に含められ、外部出力端子39から見た信
号経路上の上流側の素子が外部入力端子となるまでタイ
ミング故障診断対象回路に含められる。
【0079】このようにして、外部出力端子37、3
8、39から信号経路を遡ることによりタイミング故障
診断対象回路の抽出が行われると、図12に破線41で
囲むように、外部入力端子23、24、25、フリップ
フロップ回路29〜32、インバータ34及び外部出力
端子37〜39を含む回路がタイミング故障診断対象回
路として抽出されることになる。
【0080】そこで、次に、外部入力端子23から見た
信号経路上の下流側の素子が外部出力端子となるまでタ
イミング故障診断対象回路に含められ、次に、外部入力
端子24から見た信号経路上の下流側の素子が外部出力
端子となるまでタイミング故障診断対象回路に含めら
れ、次に、外部入力端子25から見た信号経路上の下流
側の素子が外部出力端子となるまでタイミング故障診断
対象回路に含められる。
【0081】このようにして、外部入力端子23、2
4、25から信号の流れに沿ってタイミング故障診断対
象回路の抽出が行われると、最終的には、図12に実線
42で囲むように、外部入力端子23、24、25、フ
リップフロップ回路29〜32、インバータ34及び外
部出力端子36〜39を含む回路がタイミング故障診断
対象回路として抽出されることになる。
【0082】ここに、本例においては、タイミング故障
診断対象回路42内の同期素子であるフリップフロップ
回路29〜32がタイミング故障を生じる可能性のある
素子として仮定される。
【0083】図13はフリップフロップ回路(FF)3
0にセットアップのタイミング故障を仮定した場合のタ
イミング故障パターンの作成方法を説明するための波形
図であり、図13(A)はフリップフロップ回路30の
クリア信号入力端子CRに印加されるクリア信号、図1
3(B)はフリップフロップ回路30のクロック入力端
子CKに印加されるクロック信号、図13(C)はフリ
ップフロップ回路30のデータ入力端子Dに与えられる
データ信号を示している。なお、矢印Y1、Y2、Y
3、Y4はセットアップ時間を示している。
【0084】また、図13(D)はフリップフロップ回
路30の正相出力端子Qから出力されるデータ、図13
(E)は外部出力端子37に出力される出力データOU
T2を示している。
【0085】また、図13(F)はフリップフロップ回
路30の正相出力端子Qから出力されるデータの期待
値、図13(G)は外部出力端子37に出力される出力
データOUT2の期待値を示している。
【0086】また、図13(H)はフリップフロップ回
路30の正相出力端子Qに出力されるタイミング故障パ
ターン、図13(I)は外部出力端子37に出力される
タイミング故障パターンを示している。
【0087】即ち、フリップフロップ回路30は、クロ
ックCKの立ち上がりでフリップフロップ回路29の出
力を取り込んでおり、フリップフロップ回路30にタイ
ミング故障がない場合には、フリップフロップ回路30
の正相出力端子Q及び外部出力端子37には期待値通り
の論理値を得ることができる。
【0088】しかし、テストパターンがP1からP2に
変化する場合及びP5からP6に変化する場合には、セ
ットアップ時間が短いため、フリップフロップ回路30
は、入力信号を正しく取り込むことができず、正相出力
端子Q及び外部出力端子37に誤った信号を伝える可能
性がある。
【0089】これに対して、テストパターンがP3から
P4に変化する場合及びP4からP5に変化する場合に
は、セットアップ時間が長いので、フリップフロップ回
路30は、入力信号を正しく取り込むことができ、正相
出力端子Q及び外部出力端子37に正しい信号を伝える
可能性が高い。
【0090】このように、入力信号の変化に対して、必
ず、タイミング故障が生じるとは限らず、タイミング故
障の発生には曖昧性があることを考慮し、本例において
は、タイミング故障パターンは、図13(H)、(I)
に示すように、入力信号が変化した場合には、必ず、タ
イミング故障が生じるものと仮定して作成される。
【0091】ここに、図14はフリップフロップ回路2
9にタイミング故障を仮定して作成したタイミング故障
パターンを示す図、図15はフリップフロップ回路30
にタイミング故障を仮定して作成したタイミング故障パ
ターンを示す図である。
【0092】また、図16はフリップフロップ回路31
にタイミング故障を仮定して作成したタイミング故障パ
ターンを示す図、図17はフリップフロップ回路32に
タイミング故障を仮定して作成したタイミング故障パタ
ーンを示す図である。
【0093】なお、これら図14〜図17において、
「X」は論理値不定出力、「−」は論理値が「1」又は
「0」に確定している正常出力であることを示してる。
【0094】ここに、評価値算出手段15においては、
タイミング故障推定素子と特定するに必要な評価値の算
出は、例えば、数1に示す式(評価値算出方法の第1
例)で行われる。
【0095】
【数1】
【0096】表1は、フリップフロップ回路29〜32
のそれぞれについて、外部出力端子でのタイミング故障
観測可能数、フェイル情報におけるフェイル出力Eと、
タイミング故障パターンにおける論理値不定出力Xとが
一致する数、評価値、順位を示した表である。
【0097】
【表1】
【0098】即ち、図14に示すように、フリップフロ
ップ回路29にタイミング故障を仮定して作成したタイ
ミング故障パターンの場合には、論理値不定出力Xの
数、即ち、外部出力端子36〜39でのタイミング故障
観測可能数は15となる。
【0099】また、図15に示すように、フリップフロ
ップ回路30にタイミング故障を仮定して作成したタイ
ミング故障パターンの場合には、外部出力端子36〜3
9でのタイミング故障観測可能数は7となる。
【0100】また、図16に示すように、フリップフロ
ップ回路31にタイミング故障を仮定して作成したタイ
ミング故障パターンの場合には、外部出力端子36〜3
9でのタイミング故障観測可能数は3となる。
【0101】また、図17に示すように、フリップフロ
ップ回路32にタイミング故障を仮定して作成したタイ
ミング故障パターンの場合には、外部出力端子36〜3
9でのタイミング故障観測可能数は4となる。
【0102】そこで、図11に示すフェイル情報と、図
14に示すタイミング故障パターンとを比較すると、図
11に示すフェイル情報におけるフェイル出力Eと、図
14に示すタイミング故障パターンにおける論理値不定
出力Xとが一致する数は6個となる。
【0103】また、図11に示すフェイル情報と、図1
5に示すタイミング故障パターンとを比較すると、フェ
イル情報におけるフェイル出力Eと、タイミング故障パ
ターンにおける論理値不定出力Xとが一致する数は3個
となる。
【0104】また、図11に示すフェイル情報と、図1
6に示すタイミング故障パターンとを比較すると、フェ
イル情報におけるフェイル出力Eと、タイミング故障パ
ターンにおける論理値不定出力Xとが一致する数は1個
となる。
【0105】また、図11に示すフェイル情報と、図1
7に示すタイミング故障パターンとを比較すると、フェ
イル情報におけるフェイル出力Eと、タイミング故障パ
ターンにおける論理値不定出力Xとが一致する数は3個
となる。
【0106】したがって、フリップフロップ回路29の
評価値は、6/15=0.400、フリップフロップ回
路30の評価値は、3/7=0.429、フリップフロ
ップ回路31の評価値は、1/3=0.333、フリッ
プフロップ回路32の評価値は、3/4=0.750と
なり、フリップフロップ回路29〜32がタイミング故
障である確率を示す順位は、フリップフロップ回路3
2、30、29、31の順に低くなる。
【0107】また、図18は図8に示す論理回路に与え
るテストパターンの他の例を示す図、図19は図18に
示すテストパターンを使用する場合において、フリップ
フロップ回路30にセットアップのタイミング故障を仮
定した場合のタイミング故障パターンの作成方法を説明
するための波形図である。
【0108】なお、図18に示すテストパターンは、テ
ストパターンP0では、クリア信号CLR1=「0」、
CLR2=「0」とする以外は、図9に示すテストパタ
ーンと内容を同一とするものである。
【0109】このテストパターンの場合には、テストパ
ターンP0では、クリア信号CLR1、CLR2がトリ
ガされていないので、フリップフロップ回路29〜33
の内部メモリはクリアされず、不定な初期値がそのまま
伝わり、外部出力値OUT2は論理値不定となってしま
う。
【0110】このような場合、論理値不定の原因がタイ
ミング故障なのか、期待値が論理値不定であるのか判別
できなくなり、タイミング故障推定素子の特定精度を落
とす原因となってしまう。
【0111】そこで、このような場合には、フリップフ
ロップ回路30の正相出力端子Qも論理値不定となる
が、外部出力信号のタイミング故障パターンからは論理
値不定の信号を除外するように処理することが好適であ
る。
【0112】即ち、このようにする場合には、タイミン
グ故障パターンをタイミング故障を発生する可能性のあ
るパターンに絞り込むことができ、タイミング故障推定
素子の特定を精度良く行うことができる。
【0113】図20はタイミング故障観測場所・観測時
間特定部12の動作を示すフローチャートであり、タイ
ミング故障観測場所・観測時間特定部12においては、
まず、信号観測可能場所特定手段18において、論理構
造データ及びマスクデータが読み込まれ、信号観測可能
場所特定手段18において、集積回路チップ1の表層上
で信号が観測可能な場所が特定される(ステップN1〜
N3)。
【0114】次に、タイミング故障解析シミュレータ2
0において、タイミング故障診断結果が読み込まれ、タ
イミング故障を仮定する素子の選択が行われ、更に論理
構造データ及びテストパターンが読み込まれ、タイミン
グ故障解析シミュレーション、即ち、タイミング故障を
仮定する素子ごとにタイミング故障を仮定して、タイミ
ング故障観測可能場所及び観測時間が算出される(ステ
ップN4〜N8)。
【0115】次に、タイミング故障を仮定する素子の全
てを選択したか否かが判断され、タイミング故障を仮定
する素子の全てを選択するまで、ステップN5、N8が
繰り返される(ステップN9)。
【0116】そして、算出されたタイミング故障観測場
所及び観測時間ごとにタイミング故障観測場所及び観測
時間として選択するに必要な評価値が算出された後、評
価値がソーティングされ、ソーティング結果によりタイ
ミング故障観測場所及び観測時間の選択が行われる(ス
テップN10、N11)。
【0117】図21はタイミング故障観測場所及び観測
時間の選択方法を具体的に説明するための回路図であ
り、タイミング故障診断対象回路の一部分を示してい
る。
【0118】図21中、43〜48はバッファ回路、4
9、50はフリップフロップ回路、51はNAND回
路、52はAND回路であり、太線53〜58は、集積
回路チップ1の表層にあって、信号の観測可能な場所を
示している。
【0119】なお、本例では、フリップフロップ回路4
9、50の正相出力を直接的には観測不可能なため、フ
リップフロップ回路49、50のタイミング故障をNA
ND回路51の出力X51又はAND回路52の出力X
52で観測するとして説明する。
【0120】図22はフリップフロップ回路49にタイ
ミング故障を仮定した場合のタイミング故障解析シミュ
レーション結果の例を示す図、図23はフリップフロッ
プ回路50にタイミング故障を仮定した場合のタイミン
グ故障解析シミュレーション結果の例を示す図であり、
「X」は論理値不定出力(タイミング故障伝播出力)、
「−」は論理値が[1」又は「0」である正常出力を示
している。
【0121】ここに、本例においては、タイミング故障
解析シミュレーション結果に基づいて、タイミング故障
観測場所及び観測時間のフリップフロップ回路49、5
0に対する評価値を数2に示す式で算出するものとす
る。
【0122】
【数2】
【0123】但し、iは49又は50、dFFiはFF
(フリップフロップ回路)iにタイミング故障を仮定し
た場合に、タイミング故障パターン上、論理値不定出力
Xが出力されている場合を1、FFiにタイミング故障
を仮定した場合に、タイミング故障パターン上、論理値
不定出力Xが出力されていない場合を0とするものであ
る。
【0124】また、分母は、タイミング故障を仮定した
全てのフリップフロップ回路49、50に対して、各d
FFiの総和である。但し、分母の値が0となる場合
は、評価値を0とする。
【0125】ここに、タイミング故障観測場所がNAN
D回路51の出力端55、タイミング故障観測時間がテ
ストパターンP1を与える時間の場合、フリップフロッ
プ回路49にタイミング故障を仮定した場合にのみ論理
値不定出力Xが観測可能とされている。
【0126】したがって、dFF49=1、dFF50
=0となり、タイミング故障観測場所=NAND回路5
1の出力端55、タイミング故障観測時間=テストパタ
ーンP1を与える時間とする場合のタイミング故障観測
場所及び観測時間のフリップフロップ回路49に対する
評価値は1となる。
【0127】また、タイミング故障観測場所がNAND
回路51の出力端55、タイミング故障観測時間がテス
トパターンP2を与える時間の場合、フリップフロップ
回路49にタイミング故障を仮定した場合においても、
フリップフロップ回路50にタイミング故障を仮定した
場合においても、論理値不定出力Xが観測可能とされて
いる。
【0128】したがって、dFF49=1、dFF50
=1となり、タイミング故障観測場所=NAND回路5
1の出力端55、タイミング故障観測時間=テストパタ
ーンP2を与える時間とする場合のタイミング故障観測
場所及び観測時間のフリップフロップ回路50のタイミ
ング故障に対する評価値は0.5となる。
【0129】このようにして、フリップフロップ回路4
9、50に対するタイミング故障観測場所及び観測時間
の評価値を算出すると、表2及び表3に示すようにな
る。
【0130】
【表2】
【0131】
【表3】
【0132】即ち、この例では、NAND回路51の出
力端55は、テストパターンP1、P7を与える時間に
おいて、フリップフロップ回路49のタイミング故障を
観測するに適した場所であると評価することができる。
【0133】これに対して、AND回路52の出力端5
8は、テストパターンP5を与える時間においては、フ
リップフロップ回路49のタイミング故障を観測するに
適した場所であり、テストパターンP2、P6を与える
時間においては、フリップフロップ回路50のタイミン
グ故障を観測するに適した場所であると評価することが
できる。
【0134】図24〜図27はスタティックタイミング
解析ツールの結果を利用して論理的手法によりタイミン
グ故障推定素子数を絞り込むための方法を説明するため
の図である。
【0135】図24はタイミング故障診断対象回路を示
す回路図であり、図24中、60、61は外部出力端
子、DATAはデータ、CLKはクロック、62〜64
はバッファ回路、65〜67はフリップフロップ回路、
68〜70は外部出力端子、OUT1〜OUT3は出力
データである。
【0136】図25はスタティックタイミング解析ツー
ルを使用して解析を行った結果であるフリップフロップ
回路65、66、67のセットアップ時間の規格値及び
マージンを示す波形図であり、図25(A)はフリップ
フロップ回路65の場合、図25(B)はフリップフロ
ップ回路66の場合、図25(C)はフリップフロップ
回路67の場合を示している。
【0137】この例では、フリップフロップ回路67が
マージンを1番大きく、フリップフロップ回路66、6
5の順にマージンが小さくなるので、図26に示すテス
トパターン及び期待値に対して、フェイル情報は、例え
ば、図27に示すようになることが予想できる。
【0138】なお、図26において、「1」は論理1、
「0」は論理0、「P」は正パルス波形、「X」は論理
値不定出力を示しており、図27において、「E」はフ
ェイル出力、「−」は論理値が「1」又は「0」の正常
出力を示している。
【0139】したがって、フリップフロップ回路67を
タイミング故障の可能性が殆どないものとして、タイミ
ング故障診断対象から除外することが可能である。
【0140】ここに、タイミング故障シミュレータは、
スタティックタイミング解析ツールに比較して多くの処
理時間を必要とするため、スタティックタイミング解析
ツールを使用する場合には、タイミング故障の可能性の
ある素子を早めに絞り込むことが可能となる。
【0141】また、図28は図24に示すタイミング故
障診断対象回路について解析を行うことにより得られた
フリップフロップ回路65の異なる時間(テストパター
ン)でのセットアップ時間の規格値及びマージンを示す
波形図であり、図28(A)はテストパターンPiの場
合、図28(B)はテストパターンPjの場合、図28
(C)はテストパターンPkの場合を示している。
【0142】この例では、テストパターンPiの場合
に、マージンが一番小さく、テストパターンPj、Pk
の順にマージンが大きくなるので、タイミング故障は、
テストパターンPiの場合に最も生じやすく、テストパ
ターンPj、Pkの順にタイミング故障の発生の可能性
が少なくなることが予想できる。
【0143】したがって、このような場合には、テスト
パターンPkにおいては、タイミング故障の発生の可能
性は殆どないものとして、タイミング故障を仮定しなく
とも良い。
【0144】このようにする場合には、タイミング故障
を仮定するテストパターンを、よりタイミング故障を発
生しやすいテストパターンに絞り込むことができ、タイ
ミング故障推定素子の特定をより精度良く行うことがで
きる。
【0145】図29〜図31はタイミング故障診断部9
の評価値算出手段15における評価値算出方法の第2例
を説明するための図であり、図29はタイミング故障診
断対象回路を示す回路図である。
【0146】図29中、72〜76は外部入力端子、D
1〜D3は入力データ、CLKはクロック、CLRはク
リア信号、77、78はフリップフロップ回路、79は
OR回路、80はAND回路、81、82は外部出力端
子、Q1、Q2は出力データである。
【0147】図30は図29に示すタイミング故障診断
対象回路に与えるテストパターンの例、期待値及びフェ
イル情報の例を示す図、図31は図29に示すタイミン
グ故障診断対象回路のタイミング故障パターンの例を示
す図である。
【0148】図31から明らかなように、テストパター
ンP3においては、フリップフロップ回路77又はフリ
ップフロップ回路78にタイミング故障を仮定した場合
に共に論理値不定出力となり、フリップフロップ回路7
7又はフリップフロップ回路78にタイミング故障が発
生する可能性は同程度と判断することができる。
【0149】しかし、テストパターンP2、P4、P9
においては、フリップフロップ回路77にタイミング故
障を仮定した場合にのみ論理値不定出力Xとなり、フリ
ップフロップ回路77にタイミング故障が発生する可能
性が高い。
【0150】また、テストパターンP5、P7において
は、フリップフロップ回路78にタイミング故障を仮定
した場合にのみ論理値不定出力Xとなり、フリップフロ
ップ回路78にタイミング故障が発生する可能性が高
い。
【0151】このような可能性を考慮して、評価値算出
方法の第2例では、評価値算出手段15は、フリップフ
ロップ回路77、78について、タイミング故障推定素
子と特定するに必要な評価値を数3に示す式で算出する
ものとする。
【0152】
【数3】
【0153】但し、iはタイミング故障を仮定した場合
の多重度であり、フリップフロップ回路77、78のい
ずれか1個にタイミング故障を仮定した場合にのみ、タ
イミング故障パターン上、論理値不定出力Xが出力され
る場合を1、フリップフロップ回路77にタイミング故
障を仮定した場合においても、フリップフロップ回路7
8にタイミング故障を仮定した場合においても、タイミ
ング故障パターン上、論理値不定出力Xが出力される場
合を2とするものである。
【0154】また、Tiは論理値不定出力Xの数、Ei
は論理値不定出力Xとフェイル出力Eとが一致する数、
iは重み付け係数であり、分母は評価値の最大値を1
に規格化するためのものである。なお、本例では、ai
=1/iとしている。
【0155】ここに、表4は、フリップフロップ回路7
7、78についてのT1、E1、T2、E2及び評価値
を示す表である。
【0156】
【表4】
【0157】即ち、この例においては、フリップフロッ
プ回路77にタイミング故障を仮定した場合にのみ論理
値不定出力Xが出力される場合は、テストパターンP
2、P4、P9の場合であり、T1=3となる。
【0158】また、フリップフロップ回路77にタイミ
ング故障を仮定した場合にのみ出現する論理値不定出力
Xがフェイル出力Eと一致する場合は、テストパターン
P2の場合の1個であるので、E1=1となる。
【0159】また、フリップフロップ回路77にタイミ
ング故障を仮定した場合においても、フリップフロップ
回路78にタイミング故障を仮定した場合においても、
論理値不定出力Xが出力される場合は、テストパターン
P3の場合の1個であるので、T2=1となる。
【0160】また、フリップフロップ回路77にタイミ
ング故障を仮定した場合において、テストパターンP3
の場合に出現する論理値不定出力Xとフェイル情報のテ
ストパターンP3の場合に出現するフェイル出力Eとが
一致するので、E2=1となる。
【0161】そして、本例では、a1=1、a2=1/2
となるので、フリップフロップ回路77のタイミング故
障素子としての評価値は、数4に示すようにして算出す
ることができ、0.556となる。
【0162】
【数4】
【0163】また、フリップフロップ回路78にタイミ
ング故障を仮定した場合にのみ論理値不定出力Xが出力
される場合は、テストパターンP5、P7の場合である
から、T1=2となる。
【0164】また、フリップフロップ回路78にタイミ
ング故障を仮定した場合にのみ出現する論理値不定出力
Xがフェイル情報のフェイル出力Eと一致する場合はな
いので、E1=0となる。
【0165】また、フリップフロップ回路77にタイミ
ング故障を仮定した場合においても、フリップフロップ
回路78においても、論理値不定出力Xが出力される場
合は、テストパターンP3の場合の1個であるので、T
2=1となる。
【0166】また、フリップフロップ回路77にタイミ
ング故障を仮定した場合において、テストパターンP3
の場合に出現する論理値不定出力Xとフェイル情報のテ
ストパターンP3の場合に出現するフェイル出力Eとが
一致するので、E2=1となる。
【0167】そして、a1=1、a2=1/2であるの
で、フリップフロップ回路78のタイミング故障素子と
しての評価値は、数5に示すようにして算出することが
でき、0.333となる。
【0168】
【数5】
【0169】これを評価値算出方法の第1例で行う場合
には、表5に示すようになる。即ち、フリップフロップ
回路77にタイミング故障を仮定した場合には、外部出
力端子81、82でのタイミング故障観測可能数は4と
なる。
【0170】
【表5】
【0171】また、フリップフロップ回路78にタイミ
ング故障を仮定した場合には、外部出力端子81、82
でのタイミング故障観測可能数は3となる。
【0172】また、フェイル情報と、フリップフロップ
回路77にタイミング故障を仮定した場合のタイミング
故障パターンとを比較すると、フェイル情報におけるフ
ェイル出力Eと、タイミング故障パターンにおける論理
値不定出力Xとが一致する数は2個となる。
【0173】また、フェイル情報と、フリップフロップ
回路78にタイミング故障を仮定した場合のタイミング
故障パターンとを比較すると、フェイル情報におけるフ
ェイル出力Eと、タイミング故障パターンにおける論理
値不定出力Xとが一致する数は1個となる。
【0174】したがって、フリップフロップ回路77、
78について、タイミング故障推定素子と特定するに必
要な評価値を数1に示す式で算出すると、フリップフロ
ップ回路77については2/4=0.500、フリップ
フロップ回路78については1/3=0.333とな
る。
【0175】評価値算出方法の第2例によれば、この例
のように、タイミング故障が発生する可能性の高いと思
われる素子ほど評価値を高く算出することができる。
【0176】このように、本発明のタイミング故障診断
装置の一実施形態(本発明のタイミング故障診断方法の
一実施形態)によれば、フェイル情報と、タイミング故
障パターンとを比較してタイミング故障を診断し、タイ
ミング故障推定素子を特定するとしているので、タイミ
ング故障を観測すべき場所を特定の場所に絞り込むこと
ができる。したがって、タイミング故障素子の確認を高
速化し、タイミング故障診断の高速化を図ることができ
る。
【0177】また、集積回路チップ1に作成されている
論理回路からのタイミング故障診断対象回路の抽出を、
タイミング故障が伝播している外部出力端子をタイミン
グ故障診断対象回路に含める工程と、タイミング故障が
伝播している外部出力端子から見た信号経路上の上流側
の回路をタイミング故障診断対象回路に含める工程と、
タイミング故障が伝播している外部出力端子から見た信
号経路上の上流側の回路内の外部入力端子から見た信号
経路上の下流側の回路をタイミング故障診断対象回路に
含める工程とを実行することにより行うとしているの
で、タイミング故障診断対象回路を効率的に決定するこ
とができる。したがって、この点からも、タイミング故
障素子の確認を高速化し、タイミング故障診断の高速化
を図ることができる。
【0178】また、タイミング故障を生じる可能性のあ
る素子ごとのタイミング故障パターンの作成を、タイミ
ング故障を生じる可能性のある素子に与えられる入力デ
ータが遷移した場合には必ずタイミング故障が生じるも
のと仮定して行うとしているので、タイミング故障推定
素子の特定を精度良く行うことができる。したがって、
この点からも、タイミング故障素子の確認を高速化し、
タイミング故障診断の高速化を図ることができる。
【0179】また、タイミング故障診断部9の評価値算
出手段15における評価値算出を、評価値算出方法の第
1例又は第2例で行うとしているが、第1例では、タイ
ミング故障を仮定した素子に対応するタイミング故障パ
ターンに含まれているタイミング故障伝播出力とフェイ
ル情報に含まれているフェイル出力とが一致している数
を、タイミング故障を仮定した素子に対応するタイミン
グ故障パターンに含まれているタイミング故障伝播出力
の数で除算した値をタイミング故障推定素子を特定する
ための評価値として算出するとしているので、タイミン
グ故障推定素子の特定を精度良く行うことができる。し
たがって、この点からも、タイミング故障素子の確認を
高速化し、タイミング故障診断の高速化を図ることがで
きる。
【0180】また、評価値算出方法の第2例では、タイ
ミング故障を仮定した素子に対応するタイミング故障パ
ターンにのみ含まれているタイミング故障伝播出力とフ
ェイル情報に含まれているフェイル出力とが一致してい
る数を、タイミング故障を仮定した素子に対応するタイ
ミング故障パターンにのみ含まれているタイミング故障
伝播出力の数で除算した値と、タイミング故障を仮定し
た素子に対応するタイミング故障パターン及びタイミン
グ故障を仮定した素子に対応するタイミング故障パター
ン以外のタイミング故障パターンに含まれているタイミ
ング故障伝播出力とフェイル情報に含まれているフェイ
ル出力とが一致している数を、タイミング故障を仮定し
た素子に対応するタイミング故障パターン及びタイミン
グ故障を仮定した素子に対応するタイミング故障パター
ン以外のタイミング故障パターンに含まれているタイミ
ング故障伝播出力の数で除算した値とを、前者の値を後
者の値よりも重く重み付けを行って加算することによ
り、タイミング故障推定素子を特定するための評価値を
算出するとしているので、タイミング故障推定素子の特
定を第1例の場合よりも精度良く行うことができる。
【0181】また、タイミング故障診断対象回路内のタ
イミング故障を生じる可能性のある素子のタイミング時
間、例えば、セットアップ時間に対する規格値及びマー
ジンを予め測定し、タイミング故障を生じる可能性のあ
る素子を絞り込むとしているので、タイミング故障パタ
ーンの作成時間を短くすることができる。したがって、
この点からも、タイミング故障素子の確認を高速化し、
タイミング故障診断の高速化を図ることができる。
【0182】また、テストパターン、論理構造データ、
タイミング故障診断結果及びマスクデータに基づいて、
集積回路チップ1の表層の所定の位置にタイミング故障
を観測する場所を特定すると共に、観測する時間を特定
するとしているので、タイミング故障を集積回路チップ
1の表層において観測することができ、集積回路チップ
1に孔をあけて表層より下層の信号を観測する必要がな
く、かつ、特定された観測時間以外を観測する必要がな
い。したがって、この点からも、タイミング故障素子の
確認を高速化し、タイミング故障診断の高速化を図るこ
とができると共に、タイミング故障診断コストを低減化
し、集積回路の設計コストの低減化を図ることができ
る。
【0183】また、タイミング故障観測場所及び観測時
間の特定を、マスクデータに基づいて、集積回路チップ
1の表層から、信号が観測可能な場所を抽出する工程
と、タイミング故障診断結果に基づいてタイミング故障
を仮定する素子を選択する工程と、テストパターン及び
論理構造データに基づいてタイミング故障解析シミュレ
ーションを行い、集積回路チップ1の表層の信号が観測
可能場所から、タイミング故障を仮定する素子のタイミ
ング故障を観測する場所及び観測時間を選択するための
評価値を算出する工程とを実行することにより行うとし
ているので、タイミング故障の観測場所及び観測時間を
効率的に決定することができる。したがって、この点か
らも、タイミング故障素子の確認を高速化し、タイミン
グ故障診断の高速化を図ることができる。
【0184】また、論理構造データ、フェイル情報及び
集積回路チップ1のタイミング故障の観測結果に基づい
てタイミング故障診断対象回路を再抽出する工程と、タ
イミング故障診断対象回路内のタイミング故障を生じる
可能性のある素子ごとにタイミング故障を仮定したタイ
ミング故障パターンを再作成する工程と、タイミング故
障パターンとフェイル情報とを比較してタイミング故障
を診断し、タイミング故障推定素子を再特定する工程と
を実行することができるので、タイミング故障の観測場
所の再絞り込みを行い、タイミング故障素子の確認の効
率化を図ることができる。したがって、この点からも、
タイミング故障素子の確認を高速化し、タイミング故障
診断の高速化を図ることができる。
【0185】
【発明の効果】本発明中、第1の発明(請求項1記載の
タイミング故障診断方法)によれば、フェイル情報とタ
イミング故障パターンとを比較してタイミング故障を診
断し、タイミング故障推定素子を特定するとしたことに
より、タイミング故障を観測すべき場所を特定の場所に
絞り込むことができるので、タイミング故障素子の確認
を高速化し、タイミング故障診断の高速化を図ることが
できる。
【0186】本発明中、第2の発明(請求項2記載のタ
イミング故障診断方法)によれば、フェイル情報とタイ
ミング故障パターンとを比較してタイミング故障を診断
し、タイミング故障推定素子を特定するとしたことによ
り、タイミング故障を観測すべき場所を特定の場所に絞
り込むことができ、しかも、タイミング故障診断対象回
路を効率的に決定することができるので、タイミング故
障素子の確認を高速化し、タイミング故障診断の高速化
を図ることができる。
【0187】本発明中、第3、第4、第5又は第6の発
明(請求項3、4、5又は6記載のタイミング故障診断
方法)によれば、フェイル情報とタイミング故障パター
ンとを比較してタイミング故障を診断し、タイミング故
障推定素子を特定するとしたことにより、タイミング故
障を観測すべき場所を特定の場所に絞り込むことがで
き、しかも、タイミング故障推定素子の特定を精度良く
行うことができるので、タイミング故障素子の確認を高
速化し、タイミング故障診断の高速化を図ることができ
る。
【0188】本発明中、第7の発明(請求項7記載のタ
イミング故障診断方法)によれば、フェイル情報とタイ
ミング故障パターンとを比較してタイミング故障を診断
し、タイミング故障推定素子を特定するとしたことによ
り、タイミング故障を観測すべき場所を特定の場所に絞
り込むことができ、しかも、タイミング故障推定素子の
特定を第4の発明よりも精度良く行うことができるの
で、タイミング故障素子の確認を高速化し、第4の発明
以上にタイミング故障診断の高速化を図ることができ
る。
【0189】本発明中、第8の発明(請求項8記載のタ
イミング故障診断方法)によれば、フェイル情報とタイ
ミング故障パターンとを比較してタイミング故障を診断
し、タイミング故障推定素子を特定するとしたことによ
り、タイミング故障を観測すべき場所を特定の場所に絞
り込むことができ、しかも、タイミング故障パターンの
作成時間を短くすることができるので、タイミング故障
素子の確認を高速化し、タイミング故障診断の高速化を
図ることができる。
【0190】本発明中、第9又は第10の発明(請求項
9又は10記載のタイミング故障診断方法)によれば、
フェイル情報とタイミング故障パターンとを比較してタ
イミング故障を診断し、タイミング故障推定素子を特定
するとしたことにより、タイミング故障を観測すべき場
所を特定の場所に絞り込むことができ、しかも、特定さ
れた観測時間以外を観測する必要がないので、タイミン
グ故障素子の確認を高速化し、タイミング故障診断の高
速化を図ることができると共に、タイミング故障を集積
回路チップの表層において観測することができ、集積回
路チップに孔をあけて表層より下層の信号を観測する必
要がないので、コストの低減化を図ることができる。
【0191】本発明中、第11の発明(請求項11記載
のタイミング故障診断方法)によれば、フェイル情報と
タイミング故障パターンとを比較してタイミング故障を
診断し、タイミング故障推定素子を特定するとしたこと
により、タイミング故障を観測すべき場所を特定の場所
に絞り込むことができ、しかも、タイミング故障の観測
場所の再絞り込みを行うことができるので、タイミング
故障素子の確認を効率化、高速化し、タイミング故障診
断の高速化を図ることができる。
【0192】本発明中、第12又は第13の発明(請求
項12又は13記載のタイミング故障診断装置)によれ
ば、フェイル情報とタイミング故障パターンとを比較し
てタイミング故障を診断し、タイミング故障推定素子を
特定することができるので、タイミング故障を観測すべ
き場所を特定の場所に絞り込み、タイミング故障素子の
確認を高速化し、タイミング故障診断の高速化を図るこ
とができる。
【0193】本発明中、第14又は第15の発明(請求
項14又は15記載のタイミング故障診断装置)によれ
ば、フェイル情報とタイミング故障パターンとを比較し
てタイミング故障を診断し、タイミング故障推定素子を
特定することができるので、タイミング故障を観測すべ
き場所を特定の場所に絞り込むことができると共に、集
積回路チップに孔をあけて表層より下層の信号を観測す
る必要がなく、かつ、特定された観測時間以外を観測す
る必要がないので、タイミング故障素子の確認を高速化
し、タイミング故障診断の高速化を図ることができ、し
かも、集積回路の設計コストの低減化を図ることができ
る。
【0194】本発明中、第16の発明(請求項16記載
のタイミング故障診断装置)によれば、フェイル情報と
タイミング故障パターンとを比較してタイミング故障を
診断し、タイミング故障推定素子を特定することができ
るので、タイミング故障を観測すべき場所を特定の場所
に絞り込むことができ、しかも、タイミング故障の観測
場所の再絞り込みを行うことができるので、タイミング
故障素子の確認を効率化、高速化し、タイミング故障診
断の高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形態
の要部を診断対象の集積回路チップ等と共に示す回路図
である。
【図2】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形態
が備えるタイミング故障診断部の構成を示す回路図であ
る。
【図3】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形態
が備えるタイミング故障観測場所・観測時間特定部の構
成を示す回路図である。
【図4】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形態
の動作(本発明のタイミング故障診断方法の一実施形
態)を分図して示すフローチャートである。
【図5】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形態
の動作(本発明のタイミング故障診断方法の一実施形
態)を分図して示すフローチャートである。
【図6】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形態
で行われるタイミング故障診断対象回路の抽出方法を分
図して示すフローチャートである。
【図7】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形態
で行われるタイミング故障診断対象回路の抽出方法を分
図して示すフローチャートである。
【図8】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形態
において、集積回路チップに作成されていると仮定する
論理回路を示す回路図である。
【図9】図8に示す論理回路に与えるテストパターンの
一例を示す図である。
【図10】図8に示す論理回路に図9に示すテストパタ
ーンを与えた場合の期待値を示す図である。
【図11】図8に示す論理回路のフェイル情報の例を示
す図である。
【図12】図8に示す論理回路からタイミング故障診断
対象回路を抽出する方法を説明するための回路図であ
る。
【図13】図8に示す論理回路内の特定のフリップフロ
ップ回路にセットアップのタイミング故障を仮定した場
合のタイミング故障パターンの作成方法を説明するため
の波形図である。
【図14】図8に示す論理回路の第1のフリップフロッ
プ回路にタイミング故障を仮定して作成したタイミング
故障パターンを示す図である。
【図15】図8に示す論理回路の第2のフリップフロッ
プ回路にタイミング故障を仮定して作成したタイミング
故障パターンを示す図である。
【図16】図8に示す論理回路の第3のフリップフロッ
プ回路にタイミング故障を仮定して作成したタイミング
故障パターンを示す図である。
【図17】図8に示す論理回路の第4のフリップフロッ
プ回路にタイミング故障を仮定して作成したタイミング
故障パターンを示す図である。
【図18】図8に示す論理回路に与えるテストパターン
の他の例を示す図である。
【図19】図18に示すテストパターンを使用する場合
において、図8に示す論理回路内の特定のフリップフロ
ップ回路にセットアップのタイミング故障を仮定した場
合のタイミング故障パターンの作成方法を説明するため
の波形図である。
【図20】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形
態が備えるタイミング故障観測場所・観測時間特定部の
動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形
態において行われるタイミング故障観測場所及び観測時
間の選択方法を具体的に説明するための回路図である。
【図22】図21に示すタイミング故障診断対象回路内
の第1のフリップフロップ回路にタイミング故障を仮定
した場合のタイミング故障解析シミュレーション結果の
例を示す図である。
【図23】図21に示すタイミング故障診断対象回路内
の第2のフリップフロップ回路にタイミング故障を仮定
した場合のタイミング故障解析シミュレーション結果の
例を示す図である。
【図24】スタティックタイミング解析ツールの結果を
利用して論理的手法によりタイミング故障推定素子数を
絞り込む方法を説明するためのタイミング故障診断対象
回路を示す回路図である。
【図25】図24に示すタイミング故障診断対象回路内
のフリップフロップ回路のセットアップ時間の規格値及
びマージンを示す波形図である。
【図26】図24に示すタイミング故障診断対象回路に
与えるテストパターンと期待値を示す図である。
【図27】図24に示すタイミング故障診断対象回路に
予想されるフェイル情報の例を示す図である。
【図28】図24に示すタイミング故障診断対象回路内
の特定のフリップフロップ回路の異なる時間(テストパ
ターン)でのセットアップ時間の規格値及びマージンを
示す波形図である。
【図29】本発明のタイミング故障診断装置の一実施形
態が備えるタイミング故障診断部を構成する評価値算出
手段における評価値算出方法の第2例を説明するための
タイミング故障診断対象回路を示す回路図である。
【図30】図29に示すタイミング故障診断対象回路に
与えるテストパターンの例、期待値及びフェイル情報の
例を示す図である。
【図31】図29に示すタイミング故障診断対象回路の
タイミング故障パターンの例を示す図である。
【符号の説明】
DATA 入力データ CLK クロック OUT 出力データ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】論理回路が作成されている集積回路チップ
    のタイミング故障を診断するタイミング故障診断方法で
    あって、 テストパターンを前記集積回路チップの外部入力端子に
    与えてフェイル情報を取得する工程と、 前記論理回路の論理構造データ及び前記フェイル情報に
    基づいて前記論理回路からタイミング故障診断対象回路
    を抽出する工程と、 前記タイミング故障診断対象回路内のタイミング故障を
    生じる可能性のある素子ごとにタイミング故障を仮定し
    たタイミング故障パターンを作成する工程と、 前記タイミング故障パターンと前記フェイル情報とを比
    較してタイミング故障を診断し、タイミング故障推定素
    子を特定する工程とを含んでいることを特徴とするタイ
    ミング故障診断方法。
  2. 【請求項2】前記論理回路の論理構造データ及び前記フ
    ェイル情報に基づいて前記論理回路からタイミング故障
    診断対象回路を抽出する工程は、 タイミング故障が伝播している外部出力端子をタイミン
    グ故障診断対象回路に含める工程と、 前記タイミング故障が伝播している外部出力端子から見
    た信号経路上の上流側の回路をタイミング故障診断対象
    回路に含める工程と、 前記タイミング故障が伝播している外部出力端子から見
    た上流側の回路内の外部入力端子から見た信号経路上の
    下流側の回路を前記タイミング故障診断対象回路に含め
    る工程とを含んでいることを特徴とする請求項1記載の
    タイミング故障診断方法。
  3. 【請求項3】前記タイミング故障診断対象回路内のタイ
    ミング故障を生じる可能性のある素子ごとにタイミング
    故障を仮定したタイミング故障パターンを作成する工程
    は、 前記タイミング故障を仮定した素子に与えられる入力デ
    ータが遷移した場合には必ずタイミング故障が生じるも
    のと仮定して行われることを特徴とする請求項1記載の
    タイミング故障診断方法。
  4. 【請求項4】前記タイミング故障診断対象回路内のタイ
    ミング故障を生じる可能性のある素子ごとにタイミング
    故障を仮定したタイミング故障パターンを作成する工程
    は、 タイミング動作に対する規格値及びマージンをテストパ
    ターンごとに予め測定し、タイミング故障を仮定した素
    子の特定のテストパターンに対してのみ、タイミング故
    障が生じるものと仮定して行われることを特徴とする請
    求項1記載のタイミング故障診断方法。
  5. 【請求項5】前記タイミング故障診断対象回路内のタイ
    ミング故障を生じる可能性のある素子ごとにタイミング
    故障を仮定したタイミング故障パターンを作成する工程
    は、 出力パターンの期待値が論理値不定の場合には、タイミ
    ング故障伝播出力をタイミング故障パターンから除外す
    るように行われることを特徴とする請求項1記載のタイ
    ミング故障診断方法。
  6. 【請求項6】前記タイミング故障パターンと前記フェイ
    ル情報とを比較してタイミング故障を診断し、タイミン
    グ故障推定素子を特定する工程は、 前記タイミング故障を仮定した素子に対応するタイミン
    グ故障パターンに含まれているタイミング故障伝播出力
    と前記フェイル情報に含まれているフェイル出力とが一
    致している数を、前記タイミング故障を仮定した素子に
    対応するタイミング故障パターンに含まれているタイミ
    ング故障伝播出力の数で除算した値をタイミング故障推
    定素子を特定するための評価値として算出する工程を含
    んでいることを特徴とする請求項1記載のタイミング故
    障診断方法。
  7. 【請求項7】前記タイミング故障パターンと前記フェイ
    ル情報とを比較してタイミング故障を診断し、タイミン
    グ故障推定素子を特定する工程は、 前記タイミング故障を仮定した素子に対応するタイミン
    グ故障パターンにのみ含まれているタイミング故障伝播
    出力と前記フェイル情報に含まれているフェイル出力と
    が一致している数を、前記タイミング故障を仮定した素
    子に対応するタイミング故障パターンにのみ含まれてい
    るタイミング故障伝播出力の数で除算した値と、前記タ
    イミング故障を仮定した素子に対応するタイミング故障
    パターン及び前記タイミング故障を仮定した素子に対応
    するタイミング故障パターン以外のタイミング故障パタ
    ーンに含まれているタイミング故障伝播出力と前記フェ
    イル情報に含まれているフェイル出力とが一致している
    数を、前記タイミング故障を仮定した素子に対応するタ
    イミング故障パターン及び前記タイミング故障を仮定し
    た素子に対応するタイミング故障パターン以外のタイミ
    ング故障パターンに含まれているタイミング故障伝播出
    力の数で除算した値とを、前者の値を後者の値よりも重
    く重み付けを行って加算することにより、タイミング故
    障推定素子を特定するための評価値を算出する工程とを
    含んでいることを特徴とする請求項1記載のタイミング
    故障診断方法。
  8. 【請求項8】前記タイミング故障診断対象回路内のタイ
    ミング故障を生じる可能性のある素子のタイミング動作
    に対する規格値及びマージンを予め測定し、タイミング
    故障を生じる可能性のある素子を絞り込む工程を含んで
    いることを特徴とする請求項1記載のタイミング故障診
    断方法。
  9. 【請求項9】前記テストパターン、前記論理構造デー
    タ、タイミング故障診断結果及びマスクデータに基づい
    て、前記集積回路チップの表層の所定の場所にタイミン
    グ故障を観測する場所を特定すると共に、タイミング故
    障を観測する時間を特定する工程を含んでいることを特
    徴とする請求項1記載のタイミング故障診断方法。
  10. 【請求項10】前記テストパターン、前記論理構造デー
    タ、前記タイミング故障診断結果及びマスクデータに基
    づいて、前記集積回路チップの表層の所定の場所にタイ
    ミング故障を観測する場所を特定すると共に、タイミン
    グ故障を観測する時間を特定する工程は、 前記マスクデータに基づいて、前記集積回路チップの表
    層から信号観測可能場所を抽出する工程と、 前記タイミング故障診断結果に基づいてタイミング故障
    を仮定する素子を選択する工程と、 前記テストパターン及び前記論理構造データに基づいて
    タイミング故障解析シミュレーションを行い、前記集積
    回路チップの表層の信号観測可能場所から、前記タイミ
    ング故障を仮定する素子のタイミング故障を観測する場
    所及び観測する時間を選択するための評価値を算出する
    工程とを含んでいることを特徴とする請求項9記載のタ
    イミング故障診断方法。
  11. 【請求項11】前記論理構造データ、前記フェイル情報
    及び前記集積回路チップのタイミング故障の観測結果に
    基づいてタイミング故障診断対象回路を再抽出する工程
    と、 前記タイミング故障診断対象回路内のタイミング故障を
    生じる可能性のある素子ごとにタイミング故障を仮定し
    たタイミング故障パターンを再作成する工程と、 前記タイミング故障パターンと前記フェイル情報とを比
    較してタイミング故障を診断し、タイミング故障推定素
    子を再特定する工程とを含んでいることを特徴とする請
    求項1記載のタイミング故障診断方法。
  12. 【請求項12】論理回路が作成されている集積回路チッ
    プのタイミング故障を診断するタイミング故障診断装置
    であって、 テストパターン、前記論理回路の論理構造データ及びフ
    ェイル情報に基づいて、タイミング故障を診断し、タイ
    ミング故障推定素子を特定するタイミング故障診断部を
    備えていることを特徴とするタイミング故障診断装置。
  13. 【請求項13】前記タイミング故障診断部は、 前記テストパターン、前記論理構造データ及び前記フェ
    イル情報に基づいて前記論理回路からタイミング故障診
    断対象回路を抽出して、前記タイミング故障診断対象回
    路内のタイミング故障を生じる可能性のある素子ごとに
    タイミング故障を仮定したタイミング故障パターンを作
    成するタイミング故障パターン作成手段と、 前記フェイル情報と前記タイミング故障パターンとを比
    較して、タイミング故障推定素子を特定するために必要
    な評価値を算出する評価値算出手段と、 前記評価値に基づいてタイミング故障を診断し、タイミ
    ング故障推定素子を特定するタイミング故障診断手段と
    を備えていることを特徴とする請求項12記載のタイミ
    ング故障診断装置。
  14. 【請求項14】前記テストパターン、前記論理構造デー
    タ、タイミング故障診断結果及び前記論理回路のマスク
    データに基づいて、前記集積回路チップの表層の所定の
    場所にタイミング故障を観測する場所を特定すると共
    に、タイミング故障を観測する時間を特定するタイミン
    グ故障観測場所・観測時間特定部を備えていることを特
    徴とする請求項12記載のタイミング故障診断装置。
  15. 【請求項15】前記タイミング故障観測場所・観測時間
    特定部は、 前記マスクデータに基づいて、前記集積回路チップの表
    層から信号観測可能場所を抽出する信号観測可能場所抽
    出手段と、 前記テストパターン及び前記論理構造データに基づいて
    タイミング故障解析シミュレーションを行い、前記集積
    回路チップの表層の信号観測可能場所から、前記タイミ
    ング故障を仮定する素子のタイミング故障を観測する場
    所及び観測する時間を選択するタイミング故障解析シミ
    ュレータとを備えていることを特徴とする請求項14記
    載のタイミング故障診断装置。
  16. 【請求項16】前記タイミング故障診断部は、 前記集積回路チップのタイミング故障を観測した観測結
    果を入力し、タイミング故障推定素子の再特定を行うこ
    とを特徴とする請求項15記載のタイミング故障診断装
    置。
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