JPH11141469A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JPH11141469A JPH11141469A JP30701397A JP30701397A JPH11141469A JP H11141469 A JPH11141469 A JP H11141469A JP 30701397 A JP30701397 A JP 30701397A JP 30701397 A JP30701397 A JP 30701397A JP H11141469 A JPH11141469 A JP H11141469A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 固定スクロールは変形剛性向上のために、鏡
板が厚肉となり高重量となることから、水平な端面を同
様に水平な端面のフレームにボルトによって締結する組
立構造において、締め付け方向に対する直角方向からの
横衝撃に弱く、落下等により心ずれを生じ運転不能にな
る欠点があった。 【解決手段】 横衝撃による心ずれは、衝撃が掛かる方
向からの密閉容器と圧縮機構部間を係止する点溶接のナ
ゲットを、ボルトで締結されているフレームと固定スク
ロールの両方に、同時に楔状に形成することによって固
定スクロールの横ずれを回避することが出来、心ずれの
発生はなくなる。これにより、耐衝撃性能に優れ、耐輸
送強度が向上し、運転信頼性の高いスクロール圧縮機が
得られる。
板が厚肉となり高重量となることから、水平な端面を同
様に水平な端面のフレームにボルトによって締結する組
立構造において、締め付け方向に対する直角方向からの
横衝撃に弱く、落下等により心ずれを生じ運転不能にな
る欠点があった。 【解決手段】 横衝撃による心ずれは、衝撃が掛かる方
向からの密閉容器と圧縮機構部間を係止する点溶接のナ
ゲットを、ボルトで締結されているフレームと固定スク
ロールの両方に、同時に楔状に形成することによって固
定スクロールの横ずれを回避することが出来、心ずれの
発生はなくなる。これにより、耐衝撃性能に優れ、耐輸
送強度が向上し、運転信頼性の高いスクロール圧縮機が
得られる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は密閉型の電動スクロ
ール圧縮機に係り、特に、圧縮機構部と密閉容器とを溶
接固定して心ずれを防止するのに好適なスクロール圧縮
機に関する。
ール圧縮機に係り、特に、圧縮機構部と密閉容器とを溶
接固定して心ずれを防止するのに好適なスクロール圧縮
機に関する。
【０００２】
【従来の技術】低振動・低騒音特性を備えたこの種のス
クロール圧縮機は、特開昭６４−３２０９２号公報の第
１図に見るように、円板状の鏡板と該鏡板に一体的に直
立して形成された渦巻状のラップとからなる旋回スクロ
ール、および該旋回スクロールと同様の構成を有し、且
つ鏡板の中心に吐出口を有する固定スクロールを、互い
にラップの側壁が接触するように噛み合わせ、これらを
吸入口を有する円筒形の密閉容器内に収納し、固定スク
ロールを該密閉容器に固定し、旋回スクロールの自転を
自転防止機構により防止しつつ、旋回スクロールに嵌合
した偏心部を有するクランクシャフトをモータで回転さ
せることによって、両スクロールのラップの側壁の接触
状態を保ちながら、固定スクロールのラップの渦巻の中
心の回りに旋回スクロールのラップの渦巻の中心が旋回
するように、旋回スクロールを駆動するものである。
クロール圧縮機は、特開昭６４−３２０９２号公報の第
１図に見るように、円板状の鏡板と該鏡板に一体的に直
立して形成された渦巻状のラップとからなる旋回スクロ
ール、および該旋回スクロールと同様の構成を有し、且
つ鏡板の中心に吐出口を有する固定スクロールを、互い
にラップの側壁が接触するように噛み合わせ、これらを
吸入口を有する円筒形の密閉容器内に収納し、固定スク
ロールを該密閉容器に固定し、旋回スクロールの自転を
自転防止機構により防止しつつ、旋回スクロールに嵌合
した偏心部を有するクランクシャフトをモータで回転さ
せることによって、両スクロールのラップの側壁の接触
状態を保ちながら、固定スクロールのラップの渦巻の中
心の回りに旋回スクロールのラップの渦巻の中心が旋回
するように、旋回スクロールを駆動するものである。
【０００３】この従来公知のスクロール圧縮機は、圧縮
機構部と密閉容器との固定方法が、特開昭６４―３２０
９２号公報では明確でないので、図３および図４に概略
構造を示して詳細に説明する。これらの図において、符
号の２０は圧縮機構部、２１は旋回スクロール、２１ａ
は旋回スクロールのラップ、２１ｂはボス部、２１ｃは
ベアリング部、２１ｄはキー溝、２２は固定スクロー
ル、２２ａは固定スクロールのラップ、２２ｂはフラン
ジ部、２２ｃは通し孔、２３はフレーム、２３ａはフラ
ンジ部、２３ｂはねじ孔、２３ｃは主ベアリング、２３
ｄはキー溝、２３ｅはフランジ部の外周、２４はボル
ト、２５はクランクシャフト、２５ａは偏心部、２６は
オルダムリング、２６ａはオルダムリングのキー、２７
は電動機、２７ａは回転子、２７ｂは固定子、２７ｃは
エアギャップ、２８は密閉容器、２８ａは密閉容器の内
壁、２９は密閉容器と圧縮機構部の隙間、３０は点溶接
のナゲットである。
機構部と密閉容器との固定方法が、特開昭６４―３２０
９２号公報では明確でないので、図３および図４に概略
構造を示して詳細に説明する。これらの図において、符
号の２０は圧縮機構部、２１は旋回スクロール、２１ａ
は旋回スクロールのラップ、２１ｂはボス部、２１ｃは
ベアリング部、２１ｄはキー溝、２２は固定スクロー
ル、２２ａは固定スクロールのラップ、２２ｂはフラン
ジ部、２２ｃは通し孔、２３はフレーム、２３ａはフラ
ンジ部、２３ｂはねじ孔、２３ｃは主ベアリング、２３
ｄはキー溝、２３ｅはフランジ部の外周、２４はボル
ト、２５はクランクシャフト、２５ａは偏心部、２６は
オルダムリング、２６ａはオルダムリングのキー、２７
は電動機、２７ａは回転子、２７ｂは固定子、２７ｃは
エアギャップ、２８は密閉容器、２８ａは密閉容器の内
壁、２９は密閉容器と圧縮機構部の隙間、３０は点溶接
のナゲットである。
【０００４】図３は、従来公知スクロール圧縮機の側面
図で、圧縮機構部２０は、前述のように、フレーム２３
の主ベアリング２３ｃに挿入したクランクシャフト２５
の偏心部２５ａに、そのボス部２１ｂに設けたベアリン
グ部２１ｃを嵌合した旋回スクロール２１のラップ２１
ａと、そのラップ部２２ａを接触させて組み合わせた固
定スクロール２２を、図のように配置し、さらに旋回ス
クロール２１の自転防止機構であるオルダムリング２６
を、そのキー２６ａを各々旋回スクロール２１のキー溝
２１ｄとフレーム２３のキー溝２３ｄとに噛み合わせ
て、旋回スクロール２１の自転防止を図った後、固定ス
クロール２２のフランジ部２２ｂに設けた通し孔２２ｃ
に複数のボルト２４を通し、フレーム２３のフランジ部
２３ａに設けたねじ孔２３ｂに螺挿し、相互のラップ２
１ａおよび２２ａを心出し調整しながら締め付けて、圧
縮機構部２０の組立が終了する。
図で、圧縮機構部２０は、前述のように、フレーム２３
の主ベアリング２３ｃに挿入したクランクシャフト２５
の偏心部２５ａに、そのボス部２１ｂに設けたベアリン
グ部２１ｃを嵌合した旋回スクロール２１のラップ２１
ａと、そのラップ部２２ａを接触させて組み合わせた固
定スクロール２２を、図のように配置し、さらに旋回ス
クロール２１の自転防止機構であるオルダムリング２６
を、そのキー２６ａを各々旋回スクロール２１のキー溝
２１ｄとフレーム２３のキー溝２３ｄとに噛み合わせ
て、旋回スクロール２１の自転防止を図った後、固定ス
クロール２２のフランジ部２２ｂに設けた通し孔２２ｃ
に複数のボルト２４を通し、フレーム２３のフランジ部
２３ａに設けたねじ孔２３ｂに螺挿し、相互のラップ２
１ａおよび２２ａを心出し調整しながら締め付けて、圧
縮機構部２０の組立が終了する。
【０００５】なお、圧縮機構部２０の下部に伸びるクラ
ンクシャフト２５には、電動機２７の回転子２７ａが取
り付けられている。一方、密閉容器２８は、下部の任意
位置に電動機２７の固定子２７ｂが接合されている。以
上の圧縮機構部２０と密閉容器２８は、固定子２７ｂと
回転子２７ａの高さ方向の相対位置を合わせ、しかも径
方向は、固定子２７ｂ内周と前記回転子２７ａの外周間
に、適宜エアギャップ２７ｃを保ち配置される。密閉容
器２８と圧縮機構部２０は、前述のエアギャップ２７ｃ
を調節可能とするため、密閉容器２８の内壁２８ａと、
圧縮機構部２０を構成するフレーム２３のフランジ部外
周２３ｅとの間に、適宜なギャップ２９を持たせて近接
させる。その状態で、図４に示すように、圧縮機構部２
０の軸心に対し、直角方向から複数箇所点溶接し、密閉
容器２８とフレーム２３との間をナゲット３０により係
止している。
ンクシャフト２５には、電動機２７の回転子２７ａが取
り付けられている。一方、密閉容器２８は、下部の任意
位置に電動機２７の固定子２７ｂが接合されている。以
上の圧縮機構部２０と密閉容器２８は、固定子２７ｂと
回転子２７ａの高さ方向の相対位置を合わせ、しかも径
方向は、固定子２７ｂ内周と前記回転子２７ａの外周間
に、適宜エアギャップ２７ｃを保ち配置される。密閉容
器２８と圧縮機構部２０は、前述のエアギャップ２７ｃ
を調節可能とするため、密閉容器２８の内壁２８ａと、
圧縮機構部２０を構成するフレーム２３のフランジ部外
周２３ｅとの間に、適宜なギャップ２９を持たせて近接
させる。その状態で、図４に示すように、圧縮機構部２
０の軸心に対し、直角方向から複数箇所点溶接し、密閉
容器２８とフレーム２３との間をナゲット３０により係
止している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、密
閉容器に対して、圧縮機構部のフレームの側面を点溶接
により係止するものであり、上記スクロール圧縮機のよ
うな家庭用空気調和機等に搭載される製品は、より小形
化が要求されるので、ボルト締結に係わる固定スクロー
ルのフランジ部の幅を充分にとれない。そのため、固定
スクロールをフレームに締め付けるボルトの大きさが制
約され、いきおい小径ボルトの使用となり、密閉容器内
が高圧となる高圧容器形のスクロール圧縮機では、高剛
性で高重量の固定スクロールが使用されることから、ボ
ルト締め付け方向と直角方向からの衝撃（以下、横衝撃
という）で、高重量による慣性力の働きにより、固定ス
クロールが水平方向に密閉容器内壁と固定スクロール外
壁間の隙間、或いはボルトと固定スクロールのボルト通
し孔との隙間の範囲内で、ずれを生じる欠点がある。そ
の結果、圧縮機構部で圧縮室を形成する固定スクロール
と旋回スクロールのラップが衝突し、運転不能になる欠
点を有していた。
閉容器に対して、圧縮機構部のフレームの側面を点溶接
により係止するものであり、上記スクロール圧縮機のよ
うな家庭用空気調和機等に搭載される製品は、より小形
化が要求されるので、ボルト締結に係わる固定スクロー
ルのフランジ部の幅を充分にとれない。そのため、固定
スクロールをフレームに締め付けるボルトの大きさが制
約され、いきおい小径ボルトの使用となり、密閉容器内
が高圧となる高圧容器形のスクロール圧縮機では、高剛
性で高重量の固定スクロールが使用されることから、ボ
ルト締め付け方向と直角方向からの衝撃（以下、横衝撃
という）で、高重量による慣性力の働きにより、固定ス
クロールが水平方向に密閉容器内壁と固定スクロール外
壁間の隙間、或いはボルトと固定スクロールのボルト通
し孔との隙間の範囲内で、ずれを生じる欠点がある。そ
の結果、圧縮機構部で圧縮室を形成する固定スクロール
と旋回スクロールのラップが衝突し、運転不能になる欠
点を有していた。
【０００７】本発明の目的は、上記課題を解決するため
になされたもので、耐衝撃性能に優れ、固定および旋回
スクロールのラップ間の心ずれによる接触が抑制され、
耐輸送強度が向上し、運転信頼性の高いスクロール圧縮
機を提供することである。
になされたもので、耐衝撃性能に優れ、固定および旋回
スクロールのラップ間の心ずれによる接触が抑制され、
耐輸送強度が向上し、運転信頼性の高いスクロール圧縮
機を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下のように
して解決される。請求項１記載発明は、固定スクロール
と旋回スクロールとの渦巻状のラップどうしを噛み合わ
せ、前記旋回スクロールを摺動自在に係止するフレーム
を、密閉容器に固定したスクロール圧縮機において、前
記固定スクロールおよび前記フレームのいずれもが、前
記密閉容器に直接固定されていることを特徴とするもの
である。そのため、従来例に比較して、耐衝撃性が向上
するので、固定および旋回スクロールのラップ間の心ず
れが抑制される。また、請求項２記載発明は、鏡板とこ
れに直立して設けられた渦巻状のラップとから各々なる
固定スクロールおよび旋回スクロールを、互いにラップ
を内側にして噛み合わせ、かつ、前記固定スクロールと
フレームの端面どうしを当接した状態で、前記フレーム
の内部に前記旋回スクロールを摺動自在に係止するとと
もに、前記フレームに前記固定スクロールをボルトによ
り締め付けて圧縮室を形成した圧縮機構部を、密閉容器
に点溶接によって固定するスクロール圧縮機において、
前記圧縮機構部の軸心に対して直角方向から、前記固定
スクロールおよび前記フレームのいずれもが、前記密閉
容器に同時に溶接されていることを特徴とするものであ
る。このような構成によれば、ボルト締結された固定ス
クロールとフレームとが、それぞれ密閉容器に溶接固定
されているので、衝撃を受けてもそれぞれの位置関係に
ずれを生じない。そのため、耐衝撃性が向上し、運転信
頼性の高いスクロール圧縮機が得られる。また、請求項
３記載発明は、前記密閉容器に点溶接する位置を、前記
固定スクロールおよび前記フレームの水平端面どうしの
当接部とすることにより、同時に前記固定スクロールお
よび前記フレームのいずれもが、前記密閉容器に固定さ
れていることを特徴とするので、一つの点溶接で固定ス
クロールとフレームの両方を同時に密閉容器に固定で
き、作業性が向上する。また、請求項４記載発明は、前
記密閉容器に点溶接する位置を、前記固定スクロールお
よび前記フレームの各々のフランジ部とすることによ
り、前記固定スクロールおよび前記フレームの各々が、
前記密閉容器に共に固定されていることを特徴とするの
で、固定スクロール、フレーム、密閉容器の三者が、そ
れぞれ相互に固定されることになり、耐衝撃性が向上す
る。また、請求項５記載発明は、前記固定スクロールお
よび前記フレームをボルトで固定し、且つ、前記固定ス
クロールおよび前記フレームの両者を前記密閉容器に固
定することにより、前記密閉容器内に圧縮機構部が係止
されていることを特徴とする。そのため、固定および旋
回スクロールにより形成される圧縮室を有する圧縮機構
部が、密閉容器に確実に固定され、落下などの横衝撃に
よる心ずれが防止され、運転信頼性が確保される。
して解決される。請求項１記載発明は、固定スクロール
と旋回スクロールとの渦巻状のラップどうしを噛み合わ
せ、前記旋回スクロールを摺動自在に係止するフレーム
を、密閉容器に固定したスクロール圧縮機において、前
記固定スクロールおよび前記フレームのいずれもが、前
記密閉容器に直接固定されていることを特徴とするもの
である。そのため、従来例に比較して、耐衝撃性が向上
するので、固定および旋回スクロールのラップ間の心ず
れが抑制される。また、請求項２記載発明は、鏡板とこ
れに直立して設けられた渦巻状のラップとから各々なる
固定スクロールおよび旋回スクロールを、互いにラップ
を内側にして噛み合わせ、かつ、前記固定スクロールと
フレームの端面どうしを当接した状態で、前記フレーム
の内部に前記旋回スクロールを摺動自在に係止するとと
もに、前記フレームに前記固定スクロールをボルトによ
り締め付けて圧縮室を形成した圧縮機構部を、密閉容器
に点溶接によって固定するスクロール圧縮機において、
前記圧縮機構部の軸心に対して直角方向から、前記固定
スクロールおよび前記フレームのいずれもが、前記密閉
容器に同時に溶接されていることを特徴とするものであ
る。このような構成によれば、ボルト締結された固定ス
クロールとフレームとが、それぞれ密閉容器に溶接固定
されているので、衝撃を受けてもそれぞれの位置関係に
ずれを生じない。そのため、耐衝撃性が向上し、運転信
頼性の高いスクロール圧縮機が得られる。また、請求項
３記載発明は、前記密閉容器に点溶接する位置を、前記
固定スクロールおよび前記フレームの水平端面どうしの
当接部とすることにより、同時に前記固定スクロールお
よび前記フレームのいずれもが、前記密閉容器に固定さ
れていることを特徴とするので、一つの点溶接で固定ス
クロールとフレームの両方を同時に密閉容器に固定で
き、作業性が向上する。また、請求項４記載発明は、前
記密閉容器に点溶接する位置を、前記固定スクロールお
よび前記フレームの各々のフランジ部とすることによ
り、前記固定スクロールおよび前記フレームの各々が、
前記密閉容器に共に固定されていることを特徴とするの
で、固定スクロール、フレーム、密閉容器の三者が、そ
れぞれ相互に固定されることになり、耐衝撃性が向上す
る。また、請求項５記載発明は、前記固定スクロールお
よび前記フレームをボルトで固定し、且つ、前記固定ス
クロールおよび前記フレームの両者を前記密閉容器に固
定することにより、前記密閉容器内に圧縮機構部が係止
されていることを特徴とする。そのため、固定および旋
回スクロールにより形成される圧縮室を有する圧縮機構
部が、密閉容器に確実に固定され、落下などの横衝撃に
よる心ずれが防止され、運転信頼性が確保される。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図１は、本発明に係るスクロー
ル圧縮機の一実施形態を示す側断面図である。図１にお
いて、符号の１は密閉容器、２は圧縮機構部、３は固定
スクロール、３ａは鏡板、３ｂはラップ、３ｃは吐出
口、３ｄは吸入口、３ｅはフランジ部、３ｆはボルト通
し孔、４は旋回スクロール、４ａは鏡板、４ｂはラッ
プ、４ｃはボス、４ｄは軸受、５はフレーム、５ａは主
軸受、５ｂはフランジ部、５ｃはねじ孔、６はクランク
シャフト、６ａは偏心部、７はオルダムリング、７ａは
オルダムキー、８はボルト、９は電動機、９ａは固定
子、９ｂは回転子、９ｃはエアギャップ、１０は吸入
管、１１は固定スクロールとフレームの当接面、１２は
溶接ナゲットである。
面を参照して説明する。図１は、本発明に係るスクロー
ル圧縮機の一実施形態を示す側断面図である。図１にお
いて、符号の１は密閉容器、２は圧縮機構部、３は固定
スクロール、３ａは鏡板、３ｂはラップ、３ｃは吐出
口、３ｄは吸入口、３ｅはフランジ部、３ｆはボルト通
し孔、４は旋回スクロール、４ａは鏡板、４ｂはラッ
プ、４ｃはボス、４ｄは軸受、５はフレーム、５ａは主
軸受、５ｂはフランジ部、５ｃはねじ孔、６はクランク
シャフト、６ａは偏心部、７はオルダムリング、７ａは
オルダムキー、８はボルト、９は電動機、９ａは固定
子、９ｂは回転子、９ｃはエアギャップ、１０は吸入
管、１１は固定スクロールとフレームの当接面、１２は
溶接ナゲットである。
【００１０】図１に示すように、密閉容器１内の上方に
固定スクロール３および旋回スクロール４を有する圧縮
機構部２が収納されている。固定スクロール３と旋回ス
クロール４を互いに噛み合わせて圧縮室（密閉空間）を
形成する。固定スクロール３は円板状の鏡板３ａと、こ
れに直立した渦巻状のラップ３ｂとからなり、その中心
部に吐出口３ｃ、外周部に吸入口３ｄを備えている。旋
回スクロール４は円板状の鏡板４ａと、これに直立して
固定スクロール３のラップ３ｂと同一形状に形成された
ラップ４ｂと、鏡板４ａの反ラップ面に形成されたボス
４ｃからなっている。フレーム５は中央部に主軸受５ａ
を形成し、この主軸受５ａにクランクシャフト６が支承
され、クランクシャフト６の先端の偏心部６ａは、上記
ボス４ｃ内の軸受４ｄに旋回可能なように挿入されてい
る。
固定スクロール３および旋回スクロール４を有する圧縮
機構部２が収納されている。固定スクロール３と旋回ス
クロール４を互いに噛み合わせて圧縮室（密閉空間）を
形成する。固定スクロール３は円板状の鏡板３ａと、こ
れに直立した渦巻状のラップ３ｂとからなり、その中心
部に吐出口３ｃ、外周部に吸入口３ｄを備えている。旋
回スクロール４は円板状の鏡板４ａと、これに直立して
固定スクロール３のラップ３ｂと同一形状に形成された
ラップ４ｂと、鏡板４ａの反ラップ面に形成されたボス
４ｃからなっている。フレーム５は中央部に主軸受５ａ
を形成し、この主軸受５ａにクランクシャフト６が支承
され、クランクシャフト６の先端の偏心部６ａは、上記
ボス４ｃ内の軸受４ｄに旋回可能なように挿入されてい
る。
【００１１】固定スクロール３は、フランジ部３ｅに設
けた通し孔３ｆにボルト８を通し、フレーム５のフラン
ジ部５ｂに設けたねじ孔５ｃに螺挿締結されている。旋
回スクロール４は、オルダムキー７ａを有するオルダム
リング７によって、固定スクロール３に対して自転しな
いで旋回運動するように規制されている。固定スクロー
ル３の吸入口３ｄには吸入管１０が接続され、また、ク
ランクシャフト６の下端側には電動機９の回転子９ｂ
が、圧入等によって取り付けられて圧縮機構部２の組立
が完了する。一方、密閉容器１の下部には、電動機９の
固定子９ａが焼き嵌め等によって収納されている。
けた通し孔３ｆにボルト８を通し、フレーム５のフラン
ジ部５ｂに設けたねじ孔５ｃに螺挿締結されている。旋
回スクロール４は、オルダムキー７ａを有するオルダム
リング７によって、固定スクロール３に対して自転しな
いで旋回運動するように規制されている。固定スクロー
ル３の吸入口３ｄには吸入管１０が接続され、また、ク
ランクシャフト６の下端側には電動機９の回転子９ｂ
が、圧入等によって取り付けられて圧縮機構部２の組立
が完了する。一方、密閉容器１の下部には、電動機９の
固定子９ａが焼き嵌め等によって収納されている。
【００１２】図１の実施形態では、この密閉容器１と圧
縮機構部２は、電動機９の固定子９ａと回転子９ｂとの
間に適宜なエアギャップ９ｃを有し、しかも、高さ方向
の相対位置が合致するように配置され、固定スクロール
３とフレーム５の突き合わせ面１１（以下、当接面とい
う）に一致させて、円周方向に複数箇所点溶接を施し、
溶接ナゲット１２を圧縮機構部２に楔状に形成する。こ
れにより、１つの溶接ナゲット１２で、固定スクロール
３とフレーム５の両方が、同時に密閉容器１に固定され
る。
縮機構部２は、電動機９の固定子９ａと回転子９ｂとの
間に適宜なエアギャップ９ｃを有し、しかも、高さ方向
の相対位置が合致するように配置され、固定スクロール
３とフレーム５の突き合わせ面１１（以下、当接面とい
う）に一致させて、円周方向に複数箇所点溶接を施し、
溶接ナゲット１２を圧縮機構部２に楔状に形成する。こ
れにより、１つの溶接ナゲット１２で、固定スクロール
３とフレーム５の両方が、同時に密閉容器１に固定され
る。
【００１３】図２は、他の実施形態を示す図である。図
１のものと同様に配置した密閉容器１と、圧縮機構部２
のフレーム５および固定スクロール３の各々の側面を、
密閉容器１の外側から上下に圧縮機構部２の軸心を囲む
ように、これも従来圧縮機と同様に複数箇所点溶接し、
各々に溶接ナゲット１２を楔状に形成し、密閉容器１と
圧縮機構部２を係止する。本例では、固定スクロール３
とフレーム５とがボルト８で締結され、なおかつ、固定
スクロール３とフレーム５とが、それぞれ密閉容器１に
別々に溶接ナゲット１２で固定されている。
１のものと同様に配置した密閉容器１と、圧縮機構部２
のフレーム５および固定スクロール３の各々の側面を、
密閉容器１の外側から上下に圧縮機構部２の軸心を囲む
ように、これも従来圧縮機と同様に複数箇所点溶接し、
各々に溶接ナゲット１２を楔状に形成し、密閉容器１と
圧縮機構部２を係止する。本例では、固定スクロール３
とフレーム５とがボルト８で締結され、なおかつ、固定
スクロール３とフレーム５とが、それぞれ密閉容器１に
別々に溶接ナゲット１２で固定されている。
【００１４】以上、これらの実施形態によれば、従来公
知スクロール圧縮機の、高剛性・高重量の固定スクロー
ルの慣性による横衝撃力による心ずれは、フレーム５お
よび固定スクロールの２部材を、密閉容器外側から軸心
を囲むように点溶接し、楔状にナゲットを食い込ませる
ことにより、横方向のすべりに対し比較的弱いボルトよ
る締結状態のフレームおよび固定スクロールを、確実に
密閉容器に把持し、横衝撃力による心ずれは大幅に改善
される。すなわち、圧縮不能となる固定および旋回スク
ロールのラップ間の心ずれによる接触は、固定スクロー
ルおよびフレームの両者を、一体成形されている密閉容
器に固着することにより、従来技術に見られた固定スク
ロールと密閉容器内壁の隙間、或いはボルト外径と通し
孔のギャップに拘わらず発生しない。そのため、このよ
うな全密閉形スクロール圧縮機の耐輸送強度を向上し運
転信頼性の高い製品を供給できる。
知スクロール圧縮機の、高剛性・高重量の固定スクロー
ルの慣性による横衝撃力による心ずれは、フレーム５お
よび固定スクロールの２部材を、密閉容器外側から軸心
を囲むように点溶接し、楔状にナゲットを食い込ませる
ことにより、横方向のすべりに対し比較的弱いボルトよ
る締結状態のフレームおよび固定スクロールを、確実に
密閉容器に把持し、横衝撃力による心ずれは大幅に改善
される。すなわち、圧縮不能となる固定および旋回スク
ロールのラップ間の心ずれによる接触は、固定スクロー
ルおよびフレームの両者を、一体成形されている密閉容
器に固着することにより、従来技術に見られた固定スク
ロールと密閉容器内壁の隙間、或いはボルト外径と通し
孔のギャップに拘わらず発生しない。そのため、このよ
うな全密閉形スクロール圧縮機の耐輸送強度を向上し運
転信頼性の高い製品を供給できる。
【００１５】
【発明の効果】本発明によれば、耐衝撃性能に優れ、固
定および旋回スクロールのラップ間の心ずれによる接触
が抑制され、耐輸送強度が向上し、運転信頼性の高いス
クロール圧縮機を提供することができる。
定および旋回スクロールのラップ間の心ずれによる接触
が抑制され、耐輸送強度が向上し、運転信頼性の高いス
クロール圧縮機を提供することができる。
【図１】本発明に係わるスクロール圧縮機の一実施形態
を示す側断面図。
を示す側断面図。
【図２】本発明に係わるスクロール圧縮機の他の実施形
態を示す側断面図。
態を示す側断面図。
【図３】従来公知スクロール圧縮機の構造の一例を示す
側断面図。
側断面図。
【図４】従来公知スクロール圧縮機のＡ視図。
１ 密閉容器 ２ 圧縮機構部 ３ 固定スクロール ３ａ 鏡板 ３ｂ ラップ ３ｃ 吐出口 ３ｄ 吸入口 ３ｅ フランジ部 ３ｆ ボルト通し孔 ４ 旋回スクロール ４ａ 鏡板 ４ｂ ラップ ４ｃ ボス ４ｄ 軸受 ５ フレーム ５ａ 主軸受 ５ｂ フランジ部 ５ｃ ねじ孔 ６ クランクシャフト ６ａ 偏心部 ７ オルダムリング ７ａ オルダムキー ８ ボルト ９ 電動機 ９ａ 固定子 ９ｂ 回転子 ９ｃ エアギャップ １０ 吸入管 １１ 両スクロールの当接面 １２ 溶接ナゲット
Claims (5)
- 【請求項１】 固定スクロールと旋回スクロールとの渦
巻状のラップどうしを噛み合わせ、前記旋回スクロール
を摺動自在に係止するフレームを、密閉容器に固定した
スクロール圧縮機において、前記固定スクロールおよび
前記フレームのいずれもが、前記密閉容器に直接固定さ
れていることを特徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項２】 鏡板とこれに直立して設けられた渦巻状
のラップとから各々なる固定スクロールおよび旋回スク
ロールを、互いにラップを内側にして噛み合わせ、か
つ、前記固定スクロールとフレームの端面どうしを当接
した状態で、前記フレームの内部に前記旋回スクロール
を摺動自在に係止するとともに、前記フレームに前記固
定スクロールをボルトにより締め付けて圧縮室を形成し
た圧縮機構部を、密閉容器に点溶接によって固定するス
クロール圧縮機において、前記圧縮機構部の軸心に対し
て直角方向から、前記固定スクロールおよび前記フレー
ムのいずれもが、前記密閉容器に同時に溶接されている
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項３】 前記密閉容器に点溶接する位置を、前記
固定スクロールおよび前記フレームの水平端面どうしの
当接部とすることにより、同時に前記固定スクロールお
よび前記フレームのいずれもが、前記密閉容器に固定さ
れていることを特徴とする請求項１または２に記載のス
クロール圧縮機。 - 【請求項４】 前記密閉容器に点溶接する位置を、前記
固定スクロールおよび前記フレームの各々のフランジ部
とすることにより、前記固定スクロールおよび前記フレ
ームの各々が、前記密閉容器に共に固定されていること
を特徴とする請求項１または２に記載のスクロール圧縮
機。 - 【請求項５】 前記固定スクロールおよび前記フレーム
をボルトで固定し、且つ、前記固定スクロールおよび前
記フレームの両者を前記密閉容器に固定することによ
り、前記密閉容器内に圧縮機構部が係止されていること
を特徴とする請求項１または２に記載のスクロール圧縮
機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30701397A JPH11141469A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30701397A JPH11141469A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11141469A true JPH11141469A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=17963978
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30701397A Pending JPH11141469A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11141469A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7195468B2 (en) * | 2004-12-13 | 2007-03-27 | Lg Electronics Inc. | Scroll compressor having frame fixing structure and frame fixing method thereof |
| JP2010112175A (ja) * | 2008-11-04 | 2010-05-20 | Panasonic Corp | スクロール圧縮機 |
| CN102588274A (zh) * | 2011-01-14 | 2012-07-18 | 日立空调·家用电器株式会社 | 涡旋压缩机 |
| JP2021067185A (ja) * | 2019-10-18 | 2021-04-30 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機、サイクル装置およびスクロール圧縮機の組み立て方法 |
| JP2021076085A (ja) * | 2019-11-12 | 2021-05-20 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
-
1997
- 1997-11-10 JP JP30701397A patent/JPH11141469A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7195468B2 (en) * | 2004-12-13 | 2007-03-27 | Lg Electronics Inc. | Scroll compressor having frame fixing structure and frame fixing method thereof |
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| JP2012145062A (ja) * | 2011-01-14 | 2012-08-02 | Hitachi Appliances Inc | スクロール圧縮機 |
| JP2021067185A (ja) * | 2019-10-18 | 2021-04-30 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機、サイクル装置およびスクロール圧縮機の組み立て方法 |
| JP2021076085A (ja) * | 2019-11-12 | 2021-05-20 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
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