JPH11133889A - 平面表示パネル装置の製造方法 - Google Patents

平面表示パネル装置の製造方法

Info

Publication number
JPH11133889A
JPH11133889A JP9301198A JP30119897A JPH11133889A JP H11133889 A JPH11133889 A JP H11133889A JP 9301198 A JP9301198 A JP 9301198A JP 30119897 A JP30119897 A JP 30119897A JP H11133889 A JPH11133889 A JP H11133889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abrasive
layer
display panel
forming
inorg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9301198A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Mori
啓 森
Akio Mishima
彰生 三島
Eitaro Yoshikawa
英太郎 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP9301198A priority Critical patent/JPH11133889A/ja
Priority to IDP981409A priority patent/ID21203A/id
Priority to GB9823619A priority patent/GB2330943B/en
Priority to US09/182,460 priority patent/US6024619A/en
Priority to CN98125009A priority patent/CN1124579C/zh
Publication of JPH11133889A publication Critical patent/JPH11133889A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/24Manufacture or joining of vessels, leading-in conductors or bases
    • H01J9/241Manufacture or joining of vessels, leading-in conductors or bases the vessel being for a flat panel display
    • H01J9/242Spacers between faceplate and backplate
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/18Assembling together the component parts of electrode systems
    • H01J9/185Assembling together the component parts of electrode systems of flat panel display devices, e.g. by using spacers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2211/00Plasma display panels with alternate current induction of the discharge, e.g. AC-PDPs
    • H01J2211/20Constructional details
    • H01J2211/34Vessels, containers or parts thereof, e.g. substrates
    • H01J2211/36Spacers, barriers, ribs, partitions or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス基板の表面の損傷を少なくして表示品質
を向上させる。 【解決手段】電極パターンを有する基板上の全面にわた
って隔壁形成層を形成したのち、研磨材を噴射して不要
な部分を除去して隔壁を形成すると共に、この除去部分
に充填された蛍光体ペースト層を上記研磨材を使用して
噴射しながら所定の放電空間が確保できるまで除去する
ようにした平面表示パネル装置の製造方法において、隔
壁形成層および蛍光体ペースト層を除去する研磨材とし
て、無機物で表面をコーティングした有機物粒子が使用
される。無機物でコーティングした有機物を使用するこ
とによって、その粒径が丸みを帯びたものとなるから、
これを研磨材として使用してもガラス基板やアドレス電
極の表面を傷つけたりするおそれがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はプラズマ表示装置
などに適用して好適な平面表示パネル装置の製造方法に
関する。詳しくは、少なくとも隔壁の形成を研磨材を使
用した噴射加工(サンドブラスト)で行うとき、その研
磨材として無機物でコーティングした有機物の粒子を使
用することによって、隔壁形成の際に基板やこの基板上
に形成された電極の損傷をできるだけ軽減できるように
して発光輝度のばらつきなどを改善できるようにしたも
のである。
【0002】
【従来の技術】画像などの表示装置として従来からCR
Tデイスプレイ装置、液晶表示装置など様々な形式のも
のが提案されている。近年ではハイビジョンなど高精細
な表示方法が実用化され、これに伴い表示装置も大型
化、高精細化が進んでいる。
【0003】CRTディスプレイ装置などでは構造的に
大型化に対応できないという問題があり、平面パネル表
示装置として脚光を浴びている液晶表示装置も発光輝度
の高いものが得られず、構造が複雑でプロジェクション
方式を除いて大型化が困難であるという問題を有してい
る。
【0004】これに対し、プラズマを使用したプラズマ
表示装置{プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)
は、その構造が比較的簡単であるにも拘わらず、高い発
光輝度が得られ、しかも大型化が可能であることなどか
ら、近年平面表示パネル装置として実用化が強く要望さ
れている。
【0005】PDP装置は、周知のように、2枚のガラ
ス基板と、そのガラス基板間に設けられた隔壁によって
形成される微小空間にパターン電極を配すると共に、そ
の電極表面を覆うように蛍光体層(R、G、B)が形成
され、さらにこの放電空間内に放電ガスを注入してセル
(画素)を形成し、このセルをマトリックス状に多数設
けて構成したものである。
【0006】図6はその一例を示すカラーPDP装置1
0の要部断面図を示す。同図は交流方式によってセルを
駆動するようにしたカラーPDP装置である。
【0007】PDP装置10は背面部10Aと、表面部
10Bと、これらの間に設けられた画像表示部(表示セ
ル)20とで構成される。背面部10Aには所定の厚み
と大きさに選定されたガラス基板12が設けられ、ガラ
ス表面には所定の間隔を保持してアドレス用の電極14
(14R〜14B)が被着形成される。
【0008】アドレス電極14の中間部には所定の高さ
と幅を持った隔壁16がアドレス電極14と並行に多数
形成され、これら隔壁16によって挟まれる微少空間
(表示セル)20(20R〜20B)内には、この例で
はアドレス電極14を覆うように発光色の異なるR、
G、B3種類の蛍光体18(18R〜18B)が所定の
繰り返しピッチをもって交互に形成される。
【0009】背面部10Aと対向する表面部10Bも表
面ガラス基板22を有し、その下面側には、図7にも示
すように透明電極である表示電極24がアドレス電極1
4とは直交する方向に所定の間隔をもって配列形成され
ると共に、この表示電極24の上面にはさらに、表示電
極24よりも細いバス線用の表示電極26が形成され
る。そしてこれら電極24,26全体を覆うように保護
層(例えばMgO)28が被着形成されている。
【0010】表面部10Bはその保護層28が隔壁16
と当接した状態でシールされることで、背面部10Aと
合体されてPDP装置10が構成されるが、各表示セル
20内には放電ガスが充填される。各表示セル内の対向
する電極間の放電で放電ガスが励起され、励起されたこ
の放電ガスが基底状態に戻る際に発生する紫外線により
蛍光体18が発光することによってその表示セル(画
素)が発光する。
【0011】ところで、上述した表示セルの間に形成さ
れる隔壁16は通常以下のようにして製造される。図8
を参照しながら説明する。
【0012】まず、図8のようにアドレス電極14が形
成されたガラス基板12上の全面に亘り、ガラスの微粒
子をバインダ中に分散させた無機ペーストをスクリーン
印刷法により重ね塗りして、所定膜厚を有する隔壁形成
層(無機材料層)16aを形成する。その後、この無機
材料層16a上に放電空間領域(セル領域)に対応した
マスク30aを形成し、露出した無機材料層16aを噴
射加工により除去する。この加工によって放電空間領域
が図6のように除去されて、所定の幅と高さを有する隔
壁16が形成される。
【0013】また、電極14が露出した放電空間内に蛍
光体層18を形成する方法を図9を参照して説明する。
同図のように放電空間内に蛍光体ペースト21を充填し
てから乾燥させた後、この蛍光体層21を鎖線図示のよ
うな所定の厚み(図6参照)となるまで噴射加工する。
実際にはプラズマ放電空間が確保できる程度の厚みとな
るまで加工する。この加工を経て表示セル20(20R
〜20B)が構成される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した噴
射加工に用いられる研磨材としては周知のように炭酸カ
ルシウムのような粒子が使用される。この研磨材は図1
0のように角張った粒子であるため、特に図8の隔壁1
6の形成プロセスではガラス基板12やガラス基板12
上に形成されたアドレス電極14の表面が研磨材による
噴射加工によって損傷を受け易いことが判明した。図1
1Aはガラス基板12の表面粗度を測定したもので、こ
れは噴射加工前の表面粗度であって平坦面である。
【0015】これに対して上述した噴射加工を施して露
出したガラス基板12の表面粗度を測ってみると同図B
のようになる。同図Bにおいて曲線Paは研磨材によっ
て損傷を受けた結果表面が窪んでしまったことを表して
いる。
【0016】また、研磨材として使用されるこの炭酸カ
ルシウム粒子の粒度分布の一例を示すと図12のように
なる。同図での平均粒径は19μmであるが、1μm以
下の微粒子もかなり含まれている。つまり「ふるい下」
を%で表示すると、図12曲線Laのようになる。この
曲線Laはある粒径以下の全体に対する占める割合を%
表示したものであって、例えば図12の例では1μm以
下の粒子は全体の20%程度占めていることが分かる。
【0017】このように研磨材の微粒子が多いと、この
微粒子がガラス基板12あるいはアドレス電極14の面
上に付着しやすくなり、この微粒子は後工程で除去でき
ないためそのまま表面に残ってしまう。その結果表面粗
度が劣化する。例えば図11Bに示す曲線Pbは研磨材
の微粒子(数μm以下の粒子)がガラス基板12の表面
に付着していることを表している。
【0018】表面の損傷や微粉の付着はガラス基板12
の表面のみに止まらず、ガラス基板12に形成されたア
ドレス電極14の表面も同様に研磨材によって損傷を受
けたり、微粒子が付着したままとなる。
【0019】このように炭酸カルシウムなどの粒子を研
磨材として使用する場合には、ガラス基板を始めとして
アドレス電極14の表面も損傷を受け易くなり、これに
よって発光輝度がばらついたり、動作電圧のばらつきが
生じ易くなり、高品質のPDP装置が得られないという
欠点を持つ。
【0020】研磨材として炭酸カルシウムを使用するの
ではなく、エチルセルロース粉末やカーボン粉末のよう
に加熱または燃焼によってガス化し得る物質を研磨材と
して用いることも検討されている(例えば、特開平4−
101777号公報)。
【0021】当該公報記載の研磨材は、ガラス基板12
やアドレス電極14の加工面にその微粒子が付着しやす
く、均一に加工することが困難であるために加工品質が
問題となっている。したがって実用的な研磨材とは言い
難い。
【0022】これら以外の研磨剤として、炭化珪素、ア
ルミナ、ガラスビーズなども使用されているが、これら
の硬度(モース)はそれぞれモース硬度13,12,6
であるため、何れもガラス基板(モース硬度6)やアド
レス電極(モース硬度4)を傷つけてしまうおそれがあ
る。
【0023】本発明は、このような従来のPDP基板の
製造方法などが有する欠点を克服し、ガラス基板及びこ
のガラス基板上に形成されたアドレス電極や蛍光体層へ
の損傷が少なく、発光輝度及び動作電圧のばらつきを抑
制できる高品質な平光表示パネル装置が得られる製造方
法を提供するものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため請求項1に記載したこの発明に係る製造方法では、
電極パターンを有する基板上の全面にわたって隔壁形成
層を形成したのち、研磨材を噴射して不要な部分を除去
して隔壁を形成するようにした平面表示パネル装置の製
造方法において、前記隔壁形成層の不要部分を除去する
研磨材として、無機物で表面をコーティングした有機物
粒子が使用されたことを特徴とする。
【0025】請求項2に記載したこの発明に係る製造方
法では、電極パターンを有する基板上の全面にわたって
隔壁形成層を形成したのち、研磨材を噴射して不要な部
分を除去して隔壁を形成すると共に、この除去部分に充
填された蛍光体ペースト層を上記研磨材を使用して噴射
しながら所定の放電空間が確保できるまで除去するよう
にした平面表示パネル装置の製造方法において、前記隔
壁形成層および蛍光体ペースト層を除去する研磨材とし
て、無機物で表面をコーティングした有機物粒子が使用
されたことを特徴とする。
【0026】この発明では無機物でコーティングした有
機物を使用することによって、その粒径が丸みを帯びた
ものとなるから、これを研磨材として使用してもガラス
基板やアドレス電極の表面を傷つけたりするおそれがな
い。
【0027】有機物のムース硬度は一般にガラス基板や
電極層よりも小さく、したがって柔らかいので、これに
よってもガラス表面などを傷つけたりするおそれが少な
くなる。有機物の表面をコーティングすることによって
粒径が大きくなり、1μm以下この例では10μm以下
のような微粒子は殆ど存在しない。その結果、微粒子が
ガラス表面などに残存してその表面粗度を劣化させるこ
ともない。
【0028】
【発明の実施の形態】続いてこの発明に係る平面表示パ
ネル装置の製造方法の一実施形態をカラーPDP装置に
適用した場合につき図面を参照して詳細に説明する。
【0029】本発明者らは、前記した隔壁形成層の除去
および蛍光体層の除去のための研磨材について種々検討
した結果、丸みを帯びた、好ましくは球状の有機物をシ
リコーンなどの無機物で表面処理した粒子を用いれば、
ガラス基板やアドレス電極などを損なうことなく円滑な
噴射加工が行われることを見い出し、この知見に基づい
て本発明をなすに至ったものである。
【0030】すなわち、本発明は電極パターンを有する
基板上に全面にわたって隔壁形成用無機材料層を施した
後、所定のマスクを介して噴射加工により不要部分を除
去して隔壁を形成し、次いでこの除去部分に蛍光体ペー
ストを充填し、乾燥後電極上の一部分の蛍光体を噴射加
工して除去することによって表示セルを形成するように
した平面表示パネル装置において、隔壁用無機材料層を
除去する噴射加工又は蛍光体を除去する噴射加工あるい
はこの両方の噴射加工を、無機物によって表面処理した
ほぼ球状をなす有機物粒子を使用して行うようにした製
造方法を提供するものである。
【0031】図1は本発明を適用したカラーPDP装置
の製造方法の一実施形態を示す製造工程図、特に背面部
10A側の製造工程図である。
【0032】表示セルを含めた背面部10Aの製造にあ
っては、図1に示すように、 (1)ガラス基板12上にアドレス電極14を形成する
工程(図1A)。 (2)ガラス基板12上の全面に隔壁形成用無機材料層
16aを形成する工程(図1B)。 (3)隔壁形成用無機材料層16a上にレジストマスク
30を形成し、マスク30が施されていない隔壁形成用
無機材料層(隔壁形成層)16aを噴射加工により除去
して隔壁16を形成する工程(図1C、Dおよび図2
E)。 (4)隔壁形成用無機材料層16aの除去された部分に
蛍光体ペースト18を充填し乾燥する工程(図2F)。 (5)電極14上の蛍光体層18の一部を噴射加工法に
より除去する工程(図2G)。および (6)マスク30を剥離除去する工程(図2H)。 を順次施すことによりカラーPDP装置用背面部10A
が得られる。
【0033】本発明方法においては少なくとも、前記
(3)のレジストマスク30が施されている隔壁形成用
無機材料層16aを噴射加工により除去する工程で、無
機物で表面処理された無機物をその研磨材として使用し
て噴射加工(サンドブラスト加工)が行われる。
【0034】この隔壁形成工程の他に、(5)の電極1
4上の蛍光体層18を噴射加工により除去する工程にお
いても、あるいは噴射加工とは異なる加工方法によって
隔壁16を形成する場合には、(5)の電極14上の蛍
光体層18を噴射加工により除去する工程において、そ
の研磨材として無機物で表面をコーティングした球状、
またはこれに近い有機物の粒子を使いながら噴射加工す
ることになる。
【0035】次に、実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこの製造工程例に拘泥されるもの
ではない。再び図1を参照して説明する。
【0036】まず、図1Aのように、ガラス基板12上
に所定パターンとなるように複数の銀電極(アドレス電
極)14をその膜厚が20μmとなるように印刷し焼成
して形成する。
【0037】次いで図1Bのように、低融点ガラスとバ
インダおよび有機溶剤からなる無機ペーストをスクリー
ン印刷により重ね塗りして120℃の温度下のもとで2
0分間乾燥して、その膜厚が200μmの隔壁形成用無
機材料層16aを形成する。
【0038】隔壁形成用無機材料層16aの上面全体を
覆うように感光性レジスト層(感光性ドライフィルム)
30をラミネートする(図1C)。感光性ドライフィル
ムとしてはオーディルBF603(東京応化工業社製)
などを使用することができる。
【0039】その上面にフィルムマスク32が載せられ
(図1C)、その上面からこの例では紫外線UVを選択
的に照射したのち、紫外線の未照射部分を炭酸ソーダ水
溶液(0.2wt%)などで洗浄除去する。この除去処
理によって隔壁形成用無機材料層16aの所定位置上に
マスク30aを形成する(図1D)。
【0040】次にマスク30aが施されていない隔壁形
成用無機材料層16aを、本発明に係る無機物で表面処
理された有機物よりなる研磨材{例えばシリコンでコー
ティングしたコーンスターチ(平均粒径13μm)}を
用いて、600Nl/分のエアー流量で噴射加工するこ
とによって、隔壁16を形成する(図1E)。この例で
はアドレス電極14が露呈するまで無機材料層16aを
除去する。無機物で表面処理された有機物の粒径の一例
を図3に示す。
【0041】隔壁形成用無機材料層16aを除去するこ
とによって隔壁16で囲まれた放電空間が表れるが、こ
の放電空間内に赤、青、緑の蛍光体ペーストを充填し、
130℃で10分間乾燥することで蛍光体層18を形成
する(図2F)。
【0042】無機物をコーティングした有機物を研磨材
として使用することによって、除去された蛍光体層18
の表面は滑らかなものとなるから、発光性能(輝度む
ら)や発光効率などが改善される。
【0043】次いで、アドレス電極14上の蛍光体層1
8が所定の厚みとなるまで、本発明に係る無機物で表面
処理された有機物よりなる研磨材(例えば、上述したと
同じもの)を使用して噴射加工する(図2G)。そのと
きのエアー流量も上述したと同じく600Nl/分であ
る。
【0044】この噴射加工によって蛍光体層18(18
R〜18B)は一部放電空間内に残置する。その後、レ
ジストマスク30aを剥離除去することで表示セル20
(20R〜20B)を有する背面部10Aが得られる
(図2H)。
【0045】上述したように噴射加工に使用する研磨材
は、無機物を表面処理した有機物を使用するので、その
粒径は図3のように丸みを帯びたものとなる。どちらか
と言えば球状体となる。また、この有機物粒子として
は、その具体例は後述するとして、モース硬度が1〜4
の範囲のものが使用される。
【0046】このように丸みを帯び、モース硬度が1〜
4の有機物を使用することによって、この研磨材を噴射
してもガラス基板12の表面やアドレス電極14の表面
が傷つくようなおそれはない。したがって図11Cのよ
うに表面粗度は加工前と殆ど変わらないことが分かる。
【0047】角張っていたり、モース硬度が4を超える
有機物であると、ガラス基板12(モース硬度6)やア
ドレス電極14(モース硬度4)に損傷を与え易くなる
ためである。
【0048】また、有機物の最大粒径は隔壁16,16
間の幅aよりも小さく、平均粒子径は2μm以上であっ
て隔壁幅aの1/3よりも小さいものが使用される。こ
れは無機材料層16aに対する加工速度が図4曲線Lc
のように研磨材の平均粒径によって異なり、特に隔壁幅
aの1/3になったときに加工速度が最大となることに
起因するものである。
【0049】平均粒径がa/3を超えると粒径が大きす
ぎるため加工速度が低下する。これは平均粒径がa/3
を越えると、隔壁16間(微小空間)内に研磨材がはま
り込み易くなり、その下面側の無機材料層16aを加工
できなくなるおそれがあるからである。平均粒径が2μ
m以下では加工速度の低下が顕著になり現実的でなくな
る。
【0050】また、このように有機物の表面をコーティ
ングすることによってその粒径も大きくなる。図5はこ
の有機物の粒度分布を示すもので、図ではシリコンコー
ティングコーンスターチの粒度分布である。
【0051】同図からも明らかなように、1μm以下の
粒子が極めて少なく、このことは「ふるい下」を示す曲
線Lbからも明らかである。このため図11Cに示すよ
うにガラス基板12の表面にこの研磨材が付着しにくく
なり、これによってガラス基板12の表面が盛り上がる
ようなことなく表面粗度は加工前と殆ど変わらないこと
が確認された。
【0052】したがって上述した研磨材を使用して隔壁
16を形成したり、蛍光体層18を除去しても、ガラス
基板12やアドレス電極14の劣化は認められず、電極
表面への研磨材付着も認められなかった。その結果、P
DP装置10は発光輝度及び動作電圧のばらつきのない
品質の高いものが得られた。
【0053】本発明で用いることができる有機物粒子と
しては、上述したコーンスターチの他に、ライススター
チ、レイショスターチ、ポテトスターチ等の澱粉、コー
ヒー、オカラ、アプリコット、クルミの他、ナイロン、
ポリカーボネート、ベンゾグアナミン、メラミン、ポリ
スチレン、ポリメタクリル酸メチル、アクリル系ポリエ
チレンなどの樹脂からなる粒子で、角のない丸みを帯び
た粒子あるいは球状の粒子を使用することができる。こ
れらの粒子は単独で用いても良いし、2種以上を混合し
て用いてもよい。
【0054】これらの有機物をコーティングするための
無機物としてはシリコンを始めとして、酸化シリコン
(Si2)、窒化珪素(SiN)などが好適である。こ
のうちコーススターチにシリコンをコーティングしたも
のは噴射加工処理において、ガラス基板12やアドレス
電極14に損傷を与えることが僅少なので好適である。
【0055】本発明方法は上述した製造工程に限定され
るものではなく、隔壁形成用無機材料層16aを除去す
る工程のみに上述した研磨材を使用してもよい。また重
ね塗りによって隔壁形成用無機材料層16aを形成する
のではなく、厚膜印刷法によって隔壁16を直接形成す
るような場合には、アドレス電極14上の蛍光体層18
を除去する工程にこの発明に係る研磨材を使用した噴射
加工を利用できる。その場合には、除去した蛍光体層1
8の表面が滑らかなものとなる。
【0056】本発明が適用できる平面表示パネル装置と
しては、上述したPDP装置に限られない。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、この発明では隔壁
形成層および又は蛍光体ペースト層を除去する研磨材と
して、無機物で表面をコーティングした有機物粒子を使
用したことを特徴とするものである。
【0058】これによれば、無機物でコーティングした
有機物を使用することによって、その粒径が丸みを帯び
たものとなるから、これを研磨材として使用してもガラ
ス基板やアドレス電極の表面を傷つけたりするおそれが
ない。その結果、発光輝度及び動作電圧のばらつきのな
い品質の高いもの平面表示パネル装置が得られるので、
この発明はプラズマ表示装置などの製造方法に適用して
極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用したカラーPDP装置の形成プ
ロセスを示す工程図(1/2)である。
【図2】この発明を適用したカラーPDP装置の形成プ
ロセスを示す工程図(2/2)である。
【図3】コーティングされた研磨材の粒径および形状を
示す図である。
【図4】粒径と加工速度との関係を示す特性図である。
【図5】研磨材の粒径頻度の関係を示す特性図である。
【図6】カラーPDP装置の一例を示す要部の一部断面
図である。
【図7】その平面図である。
【図8】隔壁形成工程を示す図である。
【図9】蛍光体除去工程を示す図である。
【図10】従来の研磨材の粒径と形状を示す図である。
【図11】加工前後におけるガラス表面粗度を示す特性
図である。
【図12】従来の研磨材の粒径頻度の関係を示す特性図
である。
【符号の説明】
10・・・PDP装置、10A・・・背面部、10B・
・・表面部、14・・・アドレス電極、16・・・隔
壁、16a・・・隔壁形成用無機材料層、18・・・蛍
光体、20・・・表示セル、26・・・バス電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極パターンを有する基板上の全面にわ
    たって隔壁形成層を形成したのち、研磨材を噴射して不
    要な部分を除去して隔壁を形成するようにした平面表示
    パネルの製造方法において、 前記隔壁形成層の不要部分を除去する研磨材として、無
    機物で表面をコーティングした有機物粒子が使用された
    ことを特徴とする平面表示パネル装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 電極パターンを有する基板上の全面にわ
    たって隔壁形成層を形成したのち、研磨材を噴射して不
    要な部分を除去して隔壁を形成すると共に、この除去部
    分に充填された蛍光体ペースト層を上記研磨材を使用し
    て噴射しながら所定の放電空間が確保できるまで除去す
    るようにした平面表示パネル装置の製造方法において、 前記隔壁形成層および蛍光体ペースト層を除去する研磨
    材若しくは蛍光体ペースト層を除去する研磨材として、
    無機物で表面をコーティングした有機物粒子が使用され
    たことを特徴とする平面表示パネル装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記平面表示パネルはプラズマ表示パネ
    ルであることを特徴とする請求項1および2記載の平面
    表示パネル装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記隔壁形成層は無機材料層であること
    を特徴とする請求項1および2記載の平面表示パネル装
    置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記有機物は、モース硬度1〜4の範囲
    のものが使用されたことを特徴とする請求項1および2
    記載の平面表示パネル装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記有機物の形状としては、丸みを帯び
    たもの若しくは球状体のものが使用されたことを特徴と
    する請求項1および2記載の平面表示パネル装置の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 上記有機物の粒径は、隔壁間の幅をaμ
    mとするとき、最大粒子径がaμmよりも小さく、平均
    粒子径が2〜a/3μmの範囲にあるものが使用された
    ことを特徴とする請求項1および2記載の平面表示パネ
    ル装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記有機物は、炭水化物若しくは有機高
    分子化合物であることを特徴とする請求項1および2記
    載の平面表示パネル装置の製造方法。
JP9301198A 1997-10-31 1997-10-31 平面表示パネル装置の製造方法 Pending JPH11133889A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9301198A JPH11133889A (ja) 1997-10-31 1997-10-31 平面表示パネル装置の製造方法
IDP981409A ID21203A (id) 1997-10-31 1998-10-26 Metoda untuk pembuatan peralatan panel peraga datar
GB9823619A GB2330943B (en) 1997-10-31 1998-10-28 Amethod of manufacturing a flat display panel device
US09/182,460 US6024619A (en) 1997-10-31 1998-10-30 Method for manufacturing a flat display panel device
CN98125009A CN1124579C (zh) 1997-10-31 1998-10-30 制造平面的显示面板装置的方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9301198A JPH11133889A (ja) 1997-10-31 1997-10-31 平面表示パネル装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11133889A true JPH11133889A (ja) 1999-05-21

Family

ID=17893967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9301198A Pending JPH11133889A (ja) 1997-10-31 1997-10-31 平面表示パネル装置の製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6024619A (ja)
JP (1) JPH11133889A (ja)
CN (1) CN1124579C (ja)
GB (1) GB2330943B (ja)
ID (1) ID21203A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100595501B1 (ko) * 1999-10-19 2006-07-03 엘지전자 주식회사 반도체 표시소자의 제조방법
JP2008147053A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法
JPWO2015137488A1 (ja) * 2014-03-13 2017-04-06 特種東海製紙株式会社 ガラス合紙

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1473093A (zh) * 2001-07-30 2004-02-04 索尼公司 形成精细间隔壁的方法,生产平面显示装置的方法,及喷射加工用磨料
JP4288475B2 (ja) * 2003-06-12 2009-07-01 セイコーエプソン株式会社 ディスプレイ装置の製造方法と製造装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04101777A (ja) * 1990-08-15 1992-04-03 Oki Electric Ind Co Ltd ブラスト用研磨材及びそれを用いたバリアリブ形成方法
US5601468A (en) * 1991-10-14 1997-02-11 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Plasma display panel and method for forming fluorescent screens of the same
JPH05314909A (ja) * 1992-04-02 1993-11-26 Nec Corp マイクロ波管用コレクタの塗膜はくり方法
JP3521995B2 (ja) * 1995-04-03 2004-04-26 大日本印刷株式会社 プラズマディスプレイパネルの障壁形成方法
JP2957492B2 (ja) * 1996-03-26 1999-10-04 合資会社亀井鉄工所 ワーク表面の研削方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100595501B1 (ko) * 1999-10-19 2006-07-03 엘지전자 주식회사 반도체 표시소자의 제조방법
JP2008147053A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP4525672B2 (ja) * 2006-12-12 2010-08-18 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイパネルの製造方法
JPWO2015137488A1 (ja) * 2014-03-13 2017-04-06 特種東海製紙株式会社 ガラス合紙
US10760215B2 (en) 2014-03-13 2020-09-01 Tokushu Tokai Paper Co., Ltd. Glass plate-interleaving paper

Also Published As

Publication number Publication date
CN1221942A (zh) 1999-07-07
CN1124579C (zh) 2003-10-15
GB9823619D0 (en) 1998-12-23
GB2330943B (en) 1999-09-29
US6024619A (en) 2000-02-15
GB2330943A (en) 1999-05-05
ID21203A (id) 1999-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3454654B2 (ja) 表示パネルの隔壁形成方法
US7056193B2 (en) Method of forming fine partition walls, method of producing planar display device, and abrasive for jet processing
JPH1027542A (ja) プラズマディスプレイパネル及びその隔壁形成方法
JP2004039629A (ja) 隔壁が内蔵されたプラズマディスプレイパネル及びこの隔壁の製造方法
KR100285760B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널용 격벽제조방법 및 이를 이용한 플라즈마 디스플레이 패널 소자
JPH11133889A (ja) 平面表示パネル装置の製造方法
JP3158508B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP2001229839A (ja) 電極付きプレートとその製造方法、並びにこれらを用いたガス放電パネルとその製造方法
JP2001265252A (ja) 電極付きプレートとその製造方法、並びにこれらを用いたガス放電パネルとその製造方法
JP2002075223A (ja) 画像表示装置およびその製造方法、製造装置
JP3772914B2 (ja) Pdpにおける蛍光体層の形成方法
KR100467076B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 격벽 제조방법
US20070013310A1 (en) Plasma display panel and method of manufacturing the same
KR100489611B1 (ko) 격벽 형성용 페이스트 조성물 및플라즈마디스플레이패널의 하판제조방법
KR100587273B1 (ko) 그라스의 이방성 에칭방법 및 이를 이용한 평판표시장치의 격벽 제조 방법
KR100562861B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널
JP2003115260A (ja) 微細隔壁の形成方法、平面表示装置の製造方法、および噴射加工用研磨剤
KR20040081497A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 배면패널 및 그 제조 방법
JP2002372919A (ja) 凹凸パターン形成方法
JP2004335340A (ja) プラズマディスプレイパネル、その製造方法、およびその製造装置
JPH07201279A (ja) プラズマディスプレイパネル基板の製造方法
JPH10321127A (ja) ガス放電パネルおよびその製造方法
JP2005050559A (ja) 表示装置の製造方法
KR20060072818A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 제조방법
JP2003234064A (ja) プラズマディスプレイ表示装置の製造装置および製造方法およびプラズマディスプレイ表示装置