JPH11133449A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JPH11133449A
JPH11133449A JP30160097A JP30160097A JPH11133449A JP H11133449 A JPH11133449 A JP H11133449A JP 30160097 A JP30160097 A JP 30160097A JP 30160097 A JP30160097 A JP 30160097A JP H11133449 A JPH11133449 A JP H11133449A
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史朗 陶山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速な駆動が可能で、均一性がよく、製作が
容易であり、かつ能動的に光学的特性を連続的に周期的
変化させることが可能な光学装置を提供する。 【解決手段】 液晶層を含む層(12)と、液晶層に接
する面が所望の曲面の表面形状を有する透明物質の層
(11)と、互いに平行な複数の電極で構成される第1
の電極群と、互いに平行な複数の電極で構成され、液晶
層を含む層と透明物質の層とを挾んで第1の電極群と平
行に相対向する第2の電極群と、第1の電極群および第
2の電極群の各電極に電圧を印加する駆動装置(11
5)とを有する光学装置であって、駆動装置から第1の
電極群および第2の電極群の各電極に振幅の異なる電圧
を印加し、第1の電極群の隣接する2本の電極(13,
14)と、第2の電極群の隣接する2本の電極(15,
16)とで囲まれる領域内で、かつ液晶を含む層内にお
ける電界方向の向きを変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学装置に係わ
り、特に、光学装置の光学的特性、例えば、レンズの焦
点距離、プリズムの偏向角、あるいはレンティキュラレ
ンズの発散角等を、印加電圧により高速、かつ連続的
に、正確に変化できる光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光学装置は、受動的な光学装置が
ほとんどであり、その光学的性質を電圧などによって変
化できる能動的な光学装置の種類は限られていた。その
なかで屈折率可変物質を用いた光学装置としては、例え
ば、図15に示すような液晶レンズなどが提案されてい
る(昭和59年度化学研究費補助金研究成果報告書 N
o.59850048)。
【0003】この液晶レンズの構造は、図15に示すよ
うに、高分子またはガラスなどで形成された平凹レンズ
91と、その表面に形成された透明電極93と、その透
明電極93上に形成されたポリイミド等による配向膜9
5と、液晶層92と、これらに対向した対向基板910
上に形成された透明電極94と、この透明電極94上に
形成されたポリイミド等による配向膜96と、これらを
駆動する駆動装置915とから構成される。ここで、液
晶層92には、誘電率異方性が周波数の違いにより逆転
しない通常のネマティック液晶が使用され、また、配向
膜(95、96)は、液晶層92の液晶分子がほぼ平行
に整列するように、ホモジニアス配向状態にしてある。
【0004】駆動装置915から透明電極93と透明電
極94との間に電圧を印加しない状態においては、配向
膜(95、96)の作用で液晶層92の液晶分子は対向
基板910にほぼ平行に並ぶように配向する。この場
合、この配向方向に平行な偏光状態の入射光99にとっ
て、液晶層92は平凹レンズ91よりも大きな屈折率を
有しているように見えるため、光学装置全体としては平
凸レンズとして作用し、出射光98のように集束する。
【0005】一方、駆動装置915から透明電極93と
透明電極94との間に適度な電圧を印加した状態におい
ては、印加電圧の作用により、液晶層92の液晶分子は
対向基板910や平凹レンズ91に対して垂直に配向す
る。この場合、入射光99にとって、液晶層92は平凹
レンズ91とほぼ同じ屈折率を有しているように見える
ため、光学装置全体としては単なるガラス板と同様な作
用しか及ぼさず、出射光97は入射光とほぼ同様の方向
に出射する。
【0006】このように、図15に示す液晶レンズにお
いては、印加電圧によって、平凸レンズの焦点距離を連
続的に変化させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、図1
5に示す従来の光学装置においても、印加電圧によっ
て、光学装置の光学的特性、例えば、平凸レンズの焦点
距離を連続的に変化することは可能であった。
【0008】しかしながら、図15に示す従来の光学装
置においては、電圧を印加しない場合の液晶層92の液
晶分子の配向を配向膜(95、96)の配向規制力のみ
で行っていた。このような光学装置においては、液晶層
92の厚みが数100μm以上と厚くなるため、図17
に示すように、その駆動の際の回復時間が数秒以上と極
めて遅くなるという欠点を有していた。しかも、その回
復時間は電圧を印加しない状態であるため、ほとんど改
善は見られず、その短時間化への方策がないのが現状で
あった。
【0009】また、図18に示すように、配向膜(9
5、96)の配向規制力のみで液晶層92の液晶分子を
配向させる場合には、透明電極93の近くにおいては、
例えば、平凹レンズ91の曲面に沿って液晶層92の液
晶分子が配向する。このため、液晶分子の配向が一部分
傾いてしまい、入射光が感じる屈折率が、例えば、平凹
レンズ91の屈折率に近づき、光学的性質の変化量が小
さくなる他、レンズの位置によって光学的性質の変化量
に分布ができてしまうという欠点を有していた。
【0010】また、例えば、平凹レンズ91などの表面
上に透明電極93を形成するため、電圧を印加した状態
においては、透明電極93の近くでは電界がその表面に
垂直な形でかかり、図19に示すように、液晶層92の
液晶分子が透明電極93の表面に垂直な形で配向する。
このため、液晶分子の配向が一部分傾いてしまい、入射
光が感じる屈折率が、例えば、平凹レンズ91の屈折率
とかなり異なる領域が形成され、本来なら偏向をほとん
ど受けずに透過するべき入射光が部分的に偏向などを受
けるという欠点を有していた。
【0011】また、平凹レンズ91の表面形状が、さら
に複雑な形状、特に、深い溝や鋭い突起を有するような
場合には、透明電極93の均一な形成が困難になり、さ
らに、液晶層92の液晶分子を配向させるための配向膜
95の配向処理、例えば、ラビング処理なども困難にな
るという欠点を有していた。
【0012】さらに、図15から分かるように、透明電
極(93,94)間の距離は位置によって異なりこれに
同一の電圧を印加するため、狭くなった部分において絶
縁性の劣化、あるいは短絡等が起こり易いという欠点を
有していた。
【0013】以上説明したように、従来の屈折率可変物
質を用いた能動的な光学装置は、長い回復時間、不均一
性、製作上あるいは能動上の問題等、実用的に用いるに
は多くの欠点を有していた。
【0014】本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、本発明の目的は、光学装
置において、高速な駆動が可能で、均一性がよく、製作
が容易であり、かつ能動的に光学的特性を連続的に周期
的変化させることが可能となる技術を提供することにあ
る。
【0015】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
にする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記の通りである。
【0017】液晶層を含む層と、前記液晶層に接する面
が所望の曲面の表面形状を有する透明物質の層と、互い
に平行な複数の電極で構成される第1の電極群と、互い
に平行な複数の電極で構成され、前記液晶層を含む層と
透明物質の層とを挾んで第1の電極群と平行に相対向す
る第2の電極群と、前記第1の電極群および第2の電極
群の各電極に電圧を印加する駆動装置とを有する光学装
置であって、前記駆動装置から前記第1の電極群および
第2の電極群の各電極に振幅の異なる電圧を印加し、前
記第1の電極群の隣接する2本の電極と、前記第2の電
極群の隣接する2本の電極とで囲まれる領域内で、かつ
液晶を含む層内における電界方向の向きを変化させるこ
とを特徴とする。
【0018】前記駆動装置から前記第1の電極群および
第2の電極群の各電極に位相の異なる電圧を印加し、前
記第1の電極群の隣接する2本の電極と、前記第2の電
極群の隣接する2本の電極とで囲まれる領域内で、かつ
液晶を含む層内における電界方向の向きを、時間周期的
に変化させることを特徴とする。
【0019】前記第1の電極群の隣接する2本の電極
と、前記第2の電極群の隣接する2本の電極とで囲まれ
る領域の重心位置と、前記第1の電極群の隣接する2本
の電極および前記第2の電極群の隣接する2本の電極と
の距離に比例して、前記第1の電極群の隣接する2本の
電極および前記第2の電極群の隣接する2本の電極に印
加する電圧の振幅を増加することを特徴とする。
【0020】前記第1の電極群の隣接する2本の電極お
よび前記第2の電極群の隣接する2本の電極を、前記互
いに平行な複数の電極に直交する面で切った断面で、ほ
ぼ正方位置に配置し、前記第1の電極群の隣接する2本
の電極および前記第2の電極群の隣接する2本の電極に
印加する電圧の位相を、互いに平行な複数の電極に直交
する面で切った断面で、時計周り(あるいは反時計周
り)に90度づつずらしたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0022】なお、実施の形態を説明するための全図に
おいて、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0023】[実施の形態1]図1は、本発明の実施の
形態1の光学装置の概略構成を示す要部断面図である。
本実施の形態の光学装置は、基板(110,111)
と、透明物質の層11と、液晶層12と、これら透明物
質の層11と液晶層12とを挾む複数の平行な電極(図
1では、4つの電極(13,14,15,16)のみに
番号を付してある)と、これらを駆動するための駆動装
置115とから構成される。ここで、基板(110,1
11)は、例えば、ガラス、高分子、絶縁された金属等
で形成され、透明物質の層11は、例えば、透明な高分
子またはガラス等で形成される。また、液晶層12に
は、例えば、ネマティック液晶またはスメクティック液
晶等が使用される。
【0024】複数の平行な電極、例えば、電極(13,
14,15,16)は、透明電極であるITO、酸化ス
ズ(SnOx)、低抵抗な電極としてアルミニウム(A
l)電極、あるいはこれらの組み合わせ等により形成さ
れる。ここで、基板110側の各電極、即ち、図1に示
す電極(13,14)を含む各電極は第1の電極群を、
また、基板111側の各電極、即ち、図1に示す電極
(15,16)を含む各電極は第2の電極群を構成す
る。
【0025】本実施の形態では、能動的な光学装置の一
例として、例えば、焦点距離が可変な平凸レンズ(焦点
距離がプラス)を提供することを目的とし、かつ、例え
ば、液晶層12の屈折率の方が透明物質の層11の屈折
率よりも概ね大きい場合で、屈折率の大きい液晶層12
が、例えば、凸レンズ形状の場合について説明する。こ
の場合に、透明物質の層11の液晶層12側の表面形状
は、図1に示すように、例えば、凹フレネルレンズ形状
とされる。むろん、例えば、液晶層12の屈折率の方が
透明物質の層11の屈折率よりも概ね小さい場合には、
透明物質の層11の液晶層12側の表面形状を、後述す
る図10に示すように、例えば、凸フレネルレンズ形状
とすればよいことは明らかである。
【0026】本実施形態においては、説明を簡単化する
ため、電極(13,14,15,16)がほぼ正方位置
(但し、互いに平行な複数の電極に直交する面で切った
断面で見た場合)に配置した例を示す。また、液晶層1
2は、正の誘電率異方性を有し、さらに、屈折率異方性
としては、no(正常屈折率)が透明物質の層11の屈
折率とほぼ等しく、ne(異常屈折率)が透明物質の層
11より概ね大きい液晶層12を用いる。
【0027】したがって、本実施の形態では、液晶層1
2の液晶分子が基板(110,111)に対して垂直に
配向した場合には、透明物質の層11と液晶層12の屈
折率が等しくなり、入射光19はほとんど変化を受けず
に出射光17として出射する。一方、液晶層12の液晶
分子が基板(110,111)に対して平行に配向した
場合には、透明物質の層11より液晶層12の屈折率が
大きくなり、この液晶の配向方向に平行な偏光を有する
入射光19に対しては、凸フレネルレンズとして機能す
るため、例えば、出射光18のように集束する。そし
て、液晶層12の液晶分子が両者の中間の傾きの場合に
は、液晶層12の屈折率も中間値をとるため、焦点距離
の変化するレンズとして機能することは、図15に示し
た従来例とほぼ同様である。
【0028】図2、図3は、本実施の形態1の光学装置
の動作原理を説明するための図である。前記したよう
に、従来例では、液晶層(図15に示す92)の厚み
が、例えば、数100μm程度と厚いため、液晶分子が
基板に垂直な状態から平行な状態へ回復する速度は数秒
程度であり、また、印加電圧がゼロの状態であるため、
高速応答ができなかった。
【0029】これに対して、本実施の形態では、例え
ば、図2に示すように、電極(13,14)を同一電圧
V11とし、かつ電極(15,16)を同一電圧V12
とし、また、電圧(V11)と電圧(V12)とに十分
な電圧差を与えた状態から、例えば、図3に示すよう
に、電極(13,15)を同一電圧V13とし、かつ電
極(14,16)を同一電圧V14とし、また電圧(V
13)と電圧(V14)とに充分な電圧差を与えた状態
へと、駆動装置115から各電極(13,14,15,
16)に印加する電圧を変化させる。これにより、各電
極(13,14,15,16)で囲まれた領域で、かつ
液晶層12の領域内の電界を、空間的にほぼ均一な電界
E11から空間的にほぼ均一な別向きの電界E12へと
変化させることができる。
【0030】したがって、この領域内の液晶分子が、正
の誘電率異方性を有する場合には、液晶分子は、電界E
11に平行な方向から電界E12に平行な方向へ、即
ち、基板(110,111)に垂直な状態から平行な状
態へ、電界の向きに従って変化する。このように、本実
施の形態では、電界の向きの変化によって液晶分子の向
きを変化させるものであるため、図15に示す従来例よ
り高速化でき、さらに電界の強さを増すことにより、そ
の速度を高速化できるという利点を有する。
【0031】ここで、図2、図3に示す電圧の印加方法
は一例であり、電極(13,14,15,16)へ印加
する電圧の振幅を変化することにより、電界Eの向きを
連続的にどの向きにも変化できることは明らかである。
また、本実施の形態では、図15に示す従来例のよう
に、測定が困難な配向規制力ではなく、主に電界の向き
で液晶分子の向きを決定するため、その向きを正確に制
御できるという利点を有する。したがって、本実施の形
態の光学装置では、その光学的特性(例えば、焦点距離
等)を高速、かつ連続的に、正確に変化させることが可
能となる。
【0032】また、本実施の形態の液晶分子の動きは電
界の向きが主体となるため、図15に示す従来例に比べ
て、これに接する層の表面状態の影響を受けにくいとい
う利点を有する。また、本実施の形態では、電極13を
透明物質の層11の表面に設けないため、複雑な形状の
部分に導電膜を形成する必要がなく、図15に示した従
来例に比べて、製作が容易になるという利点を有する。
また、電極間、例えば、電極13と電極15との間を概
ね同じ距離とすることも容易であり、かつ電極間に透明
物質の層11が存在することもあり、図15に示す従来
例と異なり、絶縁性の劣化や短絡等が起こりにくいとい
う利点も有する。このように、本実施の形態では、従来
例に比べて、駆動の高速化が図れ、かつ均一性、製作の
容易化、駆動上の問題点を解決することが可能となる。
ここで、本実施形態において、透明物質の層11の誘電
率と、液晶層12の誘電率とがほぼ同一であれば、電界
の方向の制御などもやり易く、かつ均一性もとり易いこ
とは明らかである。
【0033】なお、本実施の形態では、液晶層12が、
正の誘電率異方性を有する場合について説明したが、液
晶層12が、負の誘電率異方性を有する場合であって
も、前記と同様な効果が得られることは明らかである。
但し、液晶層12が、負の誘電率異方性を有する場合に
は、液晶分子が電界の向きに対して垂直となろうとする
ため、その垂直な面内における自由度が発生し、若干の
不安定要因となる可能性がある。むろん、通常は電極が
対照であるため、その自由度は制限されると考えられ
る。
【0034】また、本実施の形態においては、説明を簡
単化するため、電極(13,14,15,16)をほぼ
正方位置に配置した場合について説明したが、後述する
ように、電極(13,14,15,16)の配置が、ほ
ぼ正方位置とは異なる配置形状であっても、電極(1
3,14,15,16)で囲まれ、かつ液晶層12の領
域部分において、ほぼ均一な電界を与えるように、電極
(13,14,15,16)に印加する電圧の振幅を調
節すれば良いことは明らかである。
【0035】なお、本実施の形態においては、前記した
ように、透明物質の層11の屈折率と、屈折率可変物
質、例えば、液晶層12の異常屈折率あるいは正常屈折
率のどちらかを同じ値か近い値に設定してもよい。しか
し、これらの屈折率を同じ値や近い値に設定する必要は
必ずしもなく、同様な効果は以下のようにすれば得るこ
とが可能である。即ち、例えば、透明物質の層11とし
て、固定焦点のレンズの場合を考えると、前記屈折率を
同じ値か近い値に設定することは、その場合の焦点距離
を無限大近くに設定することに相当する。例えば、前記
屈折率を同じ値か近い値にすることが材料上困難である
場合、あるいはそのような材料が他の物性値(例えば、
誘電率異方性、屈折率異方性、温度特性、溶媒との混合
性、毒性など)の関係から不利な場合であっても、単に
他の固定焦点のレンズをこの可変焦点レンズの前後に配
置して、焦点距離を補正するのみで、これを解決でき
る。
【0036】また、本実施の形態では、液晶層12の屈
折率が透明物質の層11の屈折率よりも、概ね大きい場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、液晶層12の屈折率が透明物質の層11の屈折率よ
りも、概ね小さい場合、あるいは液晶層13の屈折率の
可変範囲の中に透明物質の層11の屈折率の値が位置す
る場合であっても、同様な効果が得られることは明らか
である。
【0037】また、本実施の形態では、透明物質の層1
1の液晶層12側の表面形状として、フレネルレンズ形
状を用いた場合について説明したが、これに限定される
ものではなく、透明物質の層11の液晶層12側の表面
形状として、凸レンズ形状、凹レンズ形状、プリズムア
レイ形状、レンティキュラレンズ形状、レンズアレイ形
状、回折格子形状、あるいはこれらの組み合わせた曲面
形状を含む場合であっても、同様な効果が得られること
は明らかである。
【0038】また、本実施の形態では、液晶層12の屈
折率と透明物質の層11との屈折率は、液晶分子が電極
(13,14,15,16)に対して垂直に立った場合
に両者がほぼ等しくなる場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、液晶分子が電極(13,1
4,15,16)に対して平行になった場合に両者がほ
ぼ等しくなる場合、あるいは液晶分子が電極(13,1
4,15,16)に対して一定の角度をなした場合に両
者がほぼ等しくなる場合であっても、本実施の形態と同
様な効果が得られることは明らかである。
【0039】[実施の形態2]図4は、本発明の実施の
形態2の光学装置の概略構成を示す要部断面図である。
本実施の形態の光学装置は、前記実施の形態1と同様、
基板(210,211)と、透明物質の層21と、液晶
層22と、これら透明物質の層21と液晶層22とを挾
む複数の平行な電極(図4では、4つの電極(23,2
4,25,26)のみに番号を付してある。)と、これ
らを駆動するための駆動装置215とから構成される。
ここで、基板210側の各電極、即ち、図4に示す電極
(23,24)を含む各電極は第1の電極群を、また、
基板211側の各電極、即ち、図4に示す電極(25,
26)を含む各電極は第2の電極群を構成する。
【0040】また、本実施の形態では、実施の形態1と
同様、能動的な光学装置の一例として、例えば、焦点距
離が可変な平凸レンズ(焦点距離がプラス)の提供を目
的とし、かつ、例えば、液晶層22の屈折率の方が透明
物質の層21の屈折率よりも概ね大きい場合で、屈折率
の大きい液晶層22が、例えば、凸レンズ形状の場合に
ついて説明する。
【0041】また、本実施の形態においては、説明を簡
単化するため、前記実施の形態1と同様、電極(23,
24,25,26)がほぼ正方位置(但し、互いに平行
な複数の電極に直交する面で切った断面で見た場合)に
配置した例を示す。また、液晶層22は、正の誘電率異
方性を有し、さらに、屈折率異方性としては、no(正
常屈折率)が透明物質の層21の屈折率とほぼ等しく、
e(異常屈折率)が透明物質の層21より概ね大きい
液晶層を用いる。
【0042】したがって、本実施の形態は、前記実施の
形態1と同様、液晶層22の液晶分子が基板(210,
211)に対して垂直に配向した場合には、透明物質の
層21と液晶層22の屈折率が等しくなり、入射光29
はほとんど変化を受けずに出射光27として出射する。
一方、液晶層22の液晶分子が基板(210,211)
に対して平行に配向した場合には、透明物質の層21よ
り液晶層22の屈折率が大きくなり、この液晶分子の配
向方向に平行な偏光を有する入射光29に対して凸フレ
ネルレンズとして機能するため、例えば、出射光28の
ように集束する。そして、液晶層22の液晶分子が両者
の中間の傾きの場合には、液晶層22の屈折率も中間値
をとるため、焦点距離の変化するレンズとして機能す
る。
【0043】本実施の形態では、図4に示すように、光
学装置の第1の電極群および第2の電極群の各電極に、
各々位相の異なる電圧、例えば、電極が4つの場合に
は、電圧の位相が、例えば、時計周りにあるいは反時計
周りに(但し、互いに平行な複数の電極に直交する面で
切った断面で見た場合)、90度ずつずれた、例えば、
正弦波の電圧を印加する。これにより、電極(23,2
4,25,26)で囲まれた領域で、かつ液晶層22の
領域内のほぼ均一な電界Eの方向を時計周りにあるいは
反時計周り(但し、互いに平行な複数の電極に直交する
面で切った断面で見た場合)に、連続的に、かつ周期的
に変化させることができる。このため、この領域内の液
晶分子の向きを、正の誘電率異方性を有する場合には、
電界Eの方向に平行に、時計周りにあるいは反時計周り
(但し、互いに平行な複数の電極に直交する面で切った
断面で見た場合)に連続的に、かつ時間周期的に変化さ
せることができる。
【0044】このように、本実施の形態では、電界の向
きの変化によって、液晶分子の向きを高速に、かつ連続
的に、正確に周期的変化させることが可能となる。むろ
ん、さらに電界の強さを増すことにより、その速度を高
速化できることは実施の形態1と同様である。したがっ
て、本実施の形態では、光学装置の光学的特性、即ち、
焦点距離等をを高速、かつ連続的に、また正確に周期的
に変化させることが可能となる。
【0045】なお、本実施の形態では、液晶層22が正
の誘電率異方性を有する場合について説明したが、液晶
層22が負の誘電率異方性を有する場合であっても、前
記と同様な効果が得られることは明らかである。但し、
液晶層22が負の誘電率異方性を有する場合には、液晶
分子が電界の向きに対して垂直となろうとするため、そ
の垂直な面内における自由度が発生し、若干の不安定要
因となる可能性がある。むろん、通常は電極が対照であ
るため、その自由度は制限されると考えられる。
【0046】また、本実施の形態においては、説明を簡
単化するため、電極(23,24,25,26)をほぼ
正方位置に配置した場合について説明したが、後述する
ように、電極(23,24,25,26)の配置が、ほ
ぼ正方位置とは異なる配置形状であっても、電極(2
3,24,25,26)で囲まれ、かつ液晶層22の領
域部分において、ほぼ均一な電界を与えるように、電極
(23,24,25,26)に印加する電圧の振幅を調
節すれば良いことは明らかである。
【0047】また、本実施の形態では、各電極に印加す
る電圧が正弦波である場合に説明したが、むろんこの電
圧の波形は必ずしも正弦波的である必要はなく、電極に
囲まれた領域がほぼ均一な電界となるように変化すれ
ば、どのような波形でもよいことは明らかである。
【0048】なお、本実施の形態においては、前記した
ように、透明物質の層21の屈折率と、屈折率可変物
質、例えば、液晶層22の異常屈折率あるいは正常屈折
率のどちらかを同じ値か近い値に設定してもよい。しか
し、これらの屈折率を同じ値や近い値に設定する必要は
必ずしもなく、同様な効果は以下のようにすれば得るこ
とが可能である。即ち、例えば、透明物質の層21とし
て、固定焦点のレンズの場合を考えると、前記屈折率を
同じ値か近い値に設定することは、その場合の焦点距離
を無限大近くに設定することに相当する。例えば、前記
屈折率を同じ値か近い値にすることが材料上困難である
場合、あるいはそのような材料が他の物性値(例えば、
誘電率異方性、屈折率異方性、温度特性、溶媒との混合
性、毒性など)の関係から不利な場合であっても、単に
他の固定焦点のレンズをこの可変焦点レンズの前後に配
置して、焦点距離を補正するのみで、これを解決でき
る。
【0049】なお、以上の説明では、例えば、4つの電
極(23,24,25,26)で囲まれる領域に本発明
を適用した場合について説明したが、これに隣接する他
の4つの電極で囲まれる領域においても、本発明を適用
することにより、同様な効果が期待できることは明らか
である。但し、隣接する領域においては、前記領域にお
ける4つの電極(23,24,25,26)の何れかが
隣接領域での共通の電極となる(例えば、図4において
左側の隣接領域であれば電極(23,25)が共通の電
極となる)。
【0050】そこで、隣接する領域では、液晶分子の方
向の変化する向きを逆向きにすることにより(例えば、
一方が時計回りであれば隣接領域は反時計回りとす
る)、各領域の電極に矛盾なく電圧を割り当てることが
可能となる。この場合に、液晶分子の動きが、隣接する
領域で逆向きとなるため、この境界にドメインが発生す
る恐れがある。しかし、電極間隔を充分に大きくとれる
ため、この部位にドメインが空間周期的に発生しても、
これが錯乱要因などの悪影響を与えることは少ないと考
えられる。
【0051】[実施の形態3]図5は、本発明の実施の
形態3の光学装置の概略構成を示す要部断面図である。
本実施の形態の光学装置は、前記実施の形態1、2と同
様、基板(710,711)と、透明物質の層71と、
液晶層72と、これら透明物質の層71と液晶層72と
を挾む複数の平行な電極(図5では、4つの電極(7
3,74,75,76)のみに番号を付してある)と、
これらを駆動するための駆動装置715とから構成され
る。ここで、基板710側の各電極、即ち、図5に示す
電極(73,74)を含む各電極は第1の電極群を、ま
た、基板711側の各電極、即ち、図5に示す電極(7
5,76)を含む各電極は第2の電極群を構成する。
【0052】また、本実施の形態では、実施の形態1,
2と同様、能動的な光学装置の一例として、例えば、焦
点距離が可変な平凸レンズ(焦点距離がプラス)の提供
を目的とし、かつ、例えば、液晶層72の屈折率の方が
透明物質の層71の屈折率よりも概ね大きい場合で、屈
折率の大きい液晶層72が、例えば、凸レンズ形状の場
合について説明する。
【0053】また、本実施の形態においては、説明を簡
単化するため、前記実施の形態1、2と同様、電極(7
3,74,75,76)がほぼ正方位置(但し、互いに
平行な複数の電極に直交する面で切った断面で見た場
合)に配置した例を示す。また、液晶層72は、正の誘
電率異方性を有し、さらに、屈折率異方性としては、n
o(正常屈折率)が透明物質の層71の屈折率とほぼ等
しく、ne(異常屈折率)が透明物質の層71より概ね
大きい液晶層を用いる。
【0054】したがって、本実施の形態では、前記実施
の形態1、2と同様、液晶層72の液晶分子が基板(7
10,711)に対して垂直に配向した場合には、透明
物質の層71と液晶層72の屈折率が等しくなり、入射
光79はほとんど変化を受けずに出射光77として出射
する。一方、液晶層72の液晶分子が基板(710,7
11)に対して平行に配向した場合には、透明物質の層
71より液晶層72の屈折率が大きくなり、この液晶分
子の配向方向に平行な偏光を有する入射光79に対して
凸フレネルレンズとして機能するため、例えば、出射光
78のように集束する。そして、液晶層72の液晶分子
が両者の中間の傾きの場合には、液晶層72の屈折率も
中間値をとるため、焦点距離の変化するレンズとして機
能する。
【0055】前記実施の形態2において説明したよう
に、電極に印加する電圧が連続的な場合には隣接領域に
おいて液晶分子の動きを逆にする必要があり、これによ
り、ドメインが発生する恐れがある。これによる悪影響
は小さいと考えられるが、液晶分子の動きに関してそれ
ほど精密なコントロールが必要とされない場合には、以
下に示すような電圧印加方法により、この要因を取り除
くことが可能となる。
【0056】まず、前記実施の形態に説明したように、
電極(73,74,75,76)で囲まれた領域に隣接
する領域においても、液晶分子の同様な向きを配向させ
る電圧配置は、液晶分子が基板に対して垂直に立ってい
る場合には、第1の電極群の各電極に同一電位の電圧
を、また第2の電極群の各電極に同一電位の電圧を印加
すればよく、また、液晶分子が基板に対して水平の一方
向に寝ている場合で、例えば、液晶分子の自発分極が充
分に小さい場合には、電界の方向のみで液晶分子は配向
するため、第1の電極群および第2の電極群の横方向の
各電極に、それぞれ大、小、大、小、…と繰り返す電圧
を印加すればよい。
【0057】したがって、電極に加える電圧をこれらの
電圧とし、中間の液晶分子の動きを液晶層の粘性との釣
合に任せればよい。即ち、例えば、光学装置の各電極
に、図5に示すように、各々位相の異なった不連続、あ
るいは急峻な変化を含む電圧、例えば、電極が4つの場
合には、位相が、例えば、90度ずつずれた、例えば、
矩形波の電圧を印加する。これにより、これら電極(7
3,74,75,76)で囲まれた領域およびその隣接
領域では、電界は基板(710,711)に垂直な電界
と、基板(710,711)に水平の一方向に寝ている
電界とが周期的(但し、互いに平行な複数の電極に直交
する面で切った断面で見た場合)に印加される。
【0058】このため、この領域の液晶層72が正の誘
電率異方性を有する場合には、液晶分子は電界Eの方向
に平行に動こうとする。しかし、液晶層72には粘性が
あるため、液晶分子の向きが不連続的変化することはな
く、電界の変化と粘性との釣合の下で連続的に変化す
る。しかも、液晶層7は結晶性を有するため、各領域に
おいて同様の動きを行おうとし、結果として連続的で、
かつ各領域でほぼ揃った運動が実現できる。
【0059】このように、本実施の形態では、液晶分子
の向きを高速、かつ連続的に、またドメインの発生を抑
えて周期的に変化させることが可能となる。
【0060】むろん、さらに電界の強さを増すことによ
り、その速度を高速化できることは実施の形態1,2と
同様である。
【0061】なお、本実施の形態では、液晶層72が正
の誘電率異方性を有する場合について説明したが、液晶
層72が負の誘電率異方性を有する場合であっても、前
記と同様な効果が得られることは明らかである。但し、
液晶層72が負の誘電率異方性を有する場合には、液晶
分子が電界の向きに対して垂直となろうとするため、そ
の垂直な面内における自由度が発生し、若干の不安定要
因となる可能性がある。むろん、通常は電極が対照であ
るため、その自由度は制限されると考えられる。
【0062】また、本実施の形態においては、説明を簡
単化するため、電極(73,74,75,76)をほぼ
正方位置に配置した場合について説明したが、後述する
ように、電極(73,74,75,76)の配置が、ほ
ぼ正方位置とは異なる配置形状であっても、電極(7
3,74,75,76)で囲まれ、かつ液晶層72の領
域部分において、ほぼ均一な電界を与えるように、電極
(73,74,75,76)に印加する電圧の振幅を調
節すれば良いことは明らかである。
【0063】なお、本実施の形態においては、前記した
ように、透明物質の層71の屈折率と、屈折率可変物
質、例えば、液晶層72の異常屈折率あるいは正常屈折
率のどちらかを同じ値か近い値に設定してもよい。しか
し、これらの屈折率を同じ値や近い値に設定する必要は
必ずしもなく、同様な効果は以下のようにすれば得るこ
とが可能である。即ち、例えば、透明物質の層71とし
て、固定焦点のレンズの場合を考えると、前記屈折率を
同じ値か近い値に設定することは、その場合の焦点距離
を無限大近くに設定することに相当する。例えば、前記
屈折率を同じ値か近い値にすることが材料上困難である
場合、あるいはそのような材料が他の物性値(例えば、
誘電率異方性、屈折率異方性、温度特性、溶媒との混合
性、毒性など)の関係から不利な場合であっても、単に
他の固定焦点のレンズをこの可変焦点レンズの前後に配
置して、焦点距離を補正するのみで、これを解決でき
る。
【0064】[実施の形態4]図6は、本発明の実施の
形態4の光学装置の概略構成を示す要部断面図である。
本実施の形態の光学装置は、前記実施の形態1,2と同
様、基板(810,811)と、透明物質の層81と、
液晶層82と、これら透明物質の層81と液晶層82と
を挾む複数の平行な電極(図6では、4つの電極(8
3,84,85,86)のみに番号を付してある)と、
これらを駆動するための駆動装置815とから構成され
る。ここで、基板810側の各電極、即ち、図6に示す
電極(83,84)を含む各電極は第1の電極群を、ま
た、基板811側の各電極、即ち、図6に示す電極(8
5,86)を含む各電極は第2の電極群を構成する。
【0065】本実施の形態においても、前記実施の形態
1,2と同様、能動的な光学装置の一例として、例え
ば、焦点距離が可変な平凸レンズ(焦点距離がプラス)
の提供を目的とし、かつ、液晶層82の屈折率の方が透
明物質の層81の屈折率よりも概ね大きい場合で、屈折
率の大きい液晶層82を、例えば、凸レンズ形状とした
場合を想定している。
【0066】また、本実施の形態においては、説明を簡
単化するため、前記実施の形態1,2と同様、電極(8
3,84,85,86)がほぼ正方位置(但し、互いに
平行な電極に直交する面で切った断面で見た場合)に配
置した例を示す。また、液晶層82は、正の誘電率異方
性を有し、さらに、屈折率異方性としては、no(正常
屈折率)が透明物質の層81の屈折率とほぼ等しく、n
e(異常屈折率)が透明物質の層81より概ね大きい液
晶層である場合について説明する。
【0067】したがって、本実施の形態において、液晶
層82の液晶分子が基板(810,811)に対して垂
直に配向した場合には、透明物質の層81と液晶層82
の屈折率が等しくなり、入射光89はほとんど変化を受
けずに出射光87として出射する。一方、液晶層82の
液晶分子が基板(810,811)に対して平行に配向
した場合には、透明物質の層81より液晶層82の屈折
率が大きくなり、この液晶分子の配向方向に平行な偏光
を有する入射光89に対して凸フレネルレンズとして機
能するため、例えば、出射光88のように集束する。そ
して、液晶層82の液晶分子が両者の中間の傾きの場合
には、液晶層82の屈折率も中間値をとるため、焦点距
離の変化するレンズとして機能する。
【0068】また、図6に示すように、本実施の形態で
は、電極が疎らであるために、前記実施の形態1,2と
異なり、次の電極までの距離が充分に離れており、電圧
配置として隣接する領域を考慮する必要が著しく少なく
なる。また、電極が疎らな領域では電界が弱く、液晶層
82の結晶性により、液晶分子は周囲と同様な動きをし
ようとするため、例えば、電極(83,84,85,8
6)で囲まれた領域の液晶分子を電界により動かすと、
この電極が疎らな領域の液晶分子も同様な動きを行う。
したがって、全体として、液晶分子の一様な動きを実現
できる。但し、電極が疎らな領域の長さに応じて、一様
な液晶分子の動きとなるまでの時間が長くなるため、光
学装置に要求される光学特性の変化のスピードに応じて
この長さを選ぶ必要がある。
【0069】このように、本実施の形態では、液晶分子
の動きにそれほど精密なコントロールが必要とされない
場合に、液晶層82の結晶性を大幅に利用することによ
り、液晶分子の向きを、光速に、連続的に、かつドメイ
ンの発生を抑えて周期的に変化させることが可能とな
る。むろん、さらに電界の強さを増すことにより、その
速度を高速化できることは、前記実施の形態1,2と同
様である。
【0070】なお、本実施の形態では、液晶層82が正
の誘電率異方性を有する場合について説明したが、液晶
層82が負の誘電率異方性を有する場合であっても、前
記と同様な効果が得られることは明らかである。但し、
液晶層82が負の誘電率異方性を有する場合には、液晶
分子が電界の向きに対して垂直となろうとするため、そ
の垂直な面内における自由度が発生し、若干の不安定要
因となる可能性がある。むろん、通常は電極が対照であ
るため、その自由度は制限されると考えられる。
【0071】また、本実施の形態においては、説明を簡
単化するため、電極(83,84,85,86)がほぼ
正方位置(但し、互いに平行な電極に直交する面で切っ
た断面で見た場合)に配置した場合を示したが、後述す
るように、電極(83,84,85,86)の配置が、
ほぼ正方位置とは異なる配置形状であっても、電極(8
3,84,85,86)で囲まれ、かつ液晶層82の領
域部分において、ほぼ均一な電界を与えるように、電極
(83,84,85,86)に印加する電圧の振幅を調
節すれば良いことは明らかである。
【0072】なお、本実施の形態においては、前記した
ように、透明物質の層81の屈折率と、屈折率可変物
質、例えば、液晶層82の異常屈折率あるいは正常屈折
率のどちらかを同じ値か近い値に設定してもよい。しか
し、これらの屈折率を同じ値や近い値に設定する必要は
必ずしもなく、同様な効果は以下のようにすれば得るこ
とが可能である。即ち、例えば、透明物質の層81とし
て、固定焦点のレンズの場合を考えると、前記屈折率を
同じ値か近い値に設定することは、その場合に焦点距離
を無限大近くに設定することに相当する。例えば、前記
屈折率を同じ値か近い値にすることが材料上困難である
場合、あるいはそのような材料が他の物性値(例えば、
誘電率異方性、屈折率異方性、温度特性、溶媒との混合
性、毒性など)の関係から不利な場合であっても、単に
他の固定焦点のレンズをこの可変焦点レンズの前後に配
置して、焦点距離を補正するのみで、これを解決でき
る。
【0073】[実施の形態5]図7は、本発明の実施の
形態5の光学装置の概略構成を示す図であり、同図
(a)は、その要部断面図、同図(b)は、同図(a)
に示す第2の電極群の各電極(下部電極)(35,3
6)と膜310との関係を示す図である。
【0074】複数の電極、例えば、実施の形態1におけ
る電極(13,14,15,16)、あるいは実施の形
態2における電極(23,24,25,26)等のよう
に、これらの電極で囲まれた領域内に、できるだけ均一
な電界を生成することが重要である。本実施の形態で
は、これらの電極、例えば、電極33と電極34との間
に、例えば、電極(33,34)の抵抗値より高抵抗で
均一な電気抵抗値を有する膜310を配置し、かつ、こ
れらの電極(33,34)と膜310とを電気的に接続
するようにしたものである。
【0075】このような構成にすることにより、膜31
0の近傍の電位は、電極33と電極34との電位の間で
ほぼ線形に変化することとなる。したがって、本実施の
形態では、電極(33,34,35,36)で囲まれた
領域の電界をより均一にすることができるという利点を
有する。但し、膜310に電流を流すこととなるため、
光学装置の消費電力が増加する恐れがある。これを抑制
する手段として、例えば、図7(b)に示すように、膜
310をライン/スペース状に配置することは有効であ
る。
【0076】[実施の形態6]図8は、本発明の実施の
形態6の光学装置における電極の配置を説明するための
図である。
【0077】複数の電極、例えば、前記実施の形態1に
おける電極(13,14,15,16)、あるいは前記
実施の形態2における電極(23,24,25,26)
等のように、これらの電極に囲まれた領域においては、
できるだけ均一な電界を生成することが重要である。前
記実施の形態1,2においては、電極の配置は、例え
ば、ほぼ正方位置(但し、互いに平行な電極に直交する
面で切った断面で見た場合)の場合を示したが、むろん
別な配置でもよいことは自明である。
【0078】この場合の指針は、内部が均一な電界であ
ることから、これら電極の重心位置から電極が離れるに
したがって、図8に示すように、その距離に応じた等電
位面を間に挾むことになることから分かるように、重心
位置からの電極の距離に比例する電圧を印加することで
ある。但し、電極を挿入することにより、2次的に生じ
る電界の乱れを補償する必要はある。
【0079】[実施の形態7]図9は、本発明の実施の
形態7の光学装置の概略構成を示す要部断面図である。
本実施の形態の光学装置は、前記実施の形態1,2と同
様、基板(510,511)と、透明物質の層501
と、液晶層52と、透明物質の層501と液晶層52と
挾む複数の平行な電極(図6では、4つの電極(53,
54,55,56)のみに番号を付してある)と、これ
らを駆動するための駆動装置515とから構成される。
ここで、基板510側の各電極、即ち、図9に示す電極
(53,54)を含む各電極は第1の電極群を、また、
基板511側の各電極、即ち、図9に示す電極(55,
56)を含む各電極は第2の電極群を構成する。
【0080】本実施の形態においては、液晶層52とし
て、no(正常屈折率)が透明物質の層501の屈折率
とほぼ等しく、ne(異常屈折率)が透明物質の層50
1より概ね大きい液晶層を用いる。
【0081】本実施の形態は、透明物質の層501の液
晶層52側の表面形状を凹レンズ形状としたものであ
る。前記実施の形態1ないし6に示す電圧を複数の電
極、例えば、4つの電極(53,54,55,56)に
印加すると、4つの電極(53,54,55,56)で
囲まれた領域内にほぼ均一な電界を生成でき、また、こ
の電界の向きを高速、かつ連続的に、正確に変化させる
ことができる。このため、液晶層52の液晶分子の向き
を高速、かつ正確に、連続的に変化させることができ、
透明物質の層501と液晶層52との屈折率の差が高
速、かつ連続的に、正確に変化する。したがって、本実
施の形態の光学装置は、この屈折率の差に基づき、高
速、かつ連続的に、正確に変化できる凸レンズとして機
能する。
【0082】[実施の形態8]図10は、本発明の実施
の形態8の光学装置の概略構成を示す要部断面図であ
る。本実施の形態の光学装置は、透明物質の層502の
液晶層52側の表面形状を凸フレネルレンズ形状とした
点で、前記実施の形態7と相違するが、それ以外の構成
は、前記実施の形態7と同じである。
【0083】前記実施の形態1〜6に示す電圧を複数の
電極、例えば、4つの電極(53,54,55,56)
に印加すると、4つの電極(53,54,55,56)
で囲まれた領域内にほぼ均一な電界を生成でき、また、
この電界の向きを高速、かつ連続的に、正確に変化させ
ることができる。このため、液晶層52の液晶分子の向
きを高速、かつ連続的に、正確に変化させることがで
き、透明物質の層502と液晶層52との屈折率の差が
高速、かつ連続的に、正確に変化する。したがって、本
実施の形態の光学装置は、この屈折率の差に基づき、高
速、かつ連続的に、正確に焦点距離を変化できる凹フレ
ネルレンズとして機能する。
【0084】[実施の形態9]図11は、本発明の実施
の形態9の光学装置の概略構成を示す要部断面図であ
る。本実施の形態の光学装置は、透明物質の層503の
液晶層52側の表面形状をプリズムアレイ形状とした点
で、前記実施の形態7と相違するが、それ以外の構成
は、前記実施の形態7と同じである。
【0085】前記実施の形態1〜6に示す電圧を複数の
電極、例えば、4つの電極(53,54,55,56)
に印加すると、4つの電極(53,54,55,56)
で囲まれた領域内にほぼ均一な電界を生成でき、また、
この電界の向きを高速、かつ連続的に、正確に変化させ
ることができる。このため、液晶層52の液晶分子の向
きを高速、かつ連続的に、正確に変化させることがで
き、透明物質の層503と液晶層52との屈折率の差が
高速、かつ連続的に、正確に変化する。したがって、本
実施の形態の光学装置は、この屈折率の差に基づき、高
速、かつ連続的に、正確に偏向角を変化できる光偏向装
置として機能する。
【0086】[実施の形態10]図12は、本発明の実
施の形態10の光学装置の概略構成を示す要部断面図で
ある。本実施の形態の光学装置は、透明物質の層504
の液晶層52側の表面形状を凹レンティキュラレンズ形
状とした点で、前記実施の形態7と相違するが、それ以
外の構成は、前記実施の形態7と同じである。
【0087】前記実施の形態1〜6に示す電圧を複数の
電極、例えば、4つの電極(53,54,55,56)
に印加すると、4つの電極(53,54,55,56)
で囲まれた領域内にほぼ均一な電界を生成でき、また、
この電界の向きを高速、かつ連続的に、正確に変化させ
ることができる。このため、液晶層52の液晶分子の向
きを高速、かつ連続的に、正確に変化させることがで
き、透明物質の層504と液晶層52との屈折率の差が
高速、かつ連続的に、正確に変化する。したがって、本
実施の形態の光学装置は、この屈折率の差に基づき、高
速、かつ連続的に、正確に焦点距離や発散角を変化でき
るレンティキュラレンズとして機能する。
【0088】[実施の形態11]図13は、本発明の実
施の形態11の光学装置の概略構成を示す要部断面図で
ある。本実施の形態の光学装置は、透明物質の層505
の液晶層52側の表面形状を回折格子形状とした点で、
前記実施の形態7と相違するが、それ以外の構成は、前
記実施の形態7と同じである。
【0089】前記実施の形態1〜6に示す電圧を複数の
電極、例えば、4つの電極(53,54,55,56)
に印加すると、4つの電極(53,54,55,56)
で囲まれた領域内にほぼ均一な電界を生成でき、また、
この電界の向きを高速、かつ連続的に、正確に変化させ
ることができる。このため、液晶層52の液晶分子の向
きを高速、かつ正確に、連続的に変化させることがで
き、透明物質の層505と液晶層52との屈折率の差が
高速、かつ連続的に、正確に変化する。したがって、本
実施の形態の光学装置は、この屈折率の差に基づき、高
速、かつ連続的に、正確に回折効率を変化できる回折型
光学装置、例えば、光偏向装置として機能する。
【0090】[実施の形態12]図14は、本発明の実
施の形態12の光学装置の概略構成を示す要部断面図で
ある。本実施の形態の光学装置は、液晶層62側の電
極、例えば、電極(65,66)などの表面上に、例え
ば、ポリイミド、PVA、PVB、斜方蒸着SiOなど
からなる配向膜60が形成され、液晶層62が、配向膜
60を含む構成となっている点で、前記実施の形態1と
相違し、それ以外の構成は、前記実施の形態1と同じで
ある。
【0091】この配向膜60に、例えば、ラビング処理
を加えることにより、この上の液晶層62の液晶分子を
一定の方向に配向させることができる。配向膜60を設
け、ラビング処理を施すことにより、液晶層62の液晶
分子が配向膜60に平行な方向に傾く場合において、液
晶層62の液晶分子を広いドメイン領域において均一な
配向状態とすることができる。これにより、電界の歪
み、あるいは乱れによる液晶分子の向きの乱れなどの悪
影響を抑制することができ、液晶層62の液晶分子が種
々の方向に向くことによって生じる散乱やこれによる白
濁を防ぐことが可能となる。
【0092】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明
は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは
勿論である。
【0093】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。
【0094】本発明によれば、第1の電極群と、第2の
電極群とを、透明物質の層と液晶を含む層とを挟んで相
対向させ、第1の電極群の隣接する2つの電極と、第2
の電極群の隣接する2つの電極とで囲まれる領域内で、
かつ液晶を含む層内における電界方向の向きを変化させ
て、光学装置の光学的特性を変化させるようにしたの
で、能動的に光学装置の光学的特性を高速、かつ連続的
に、正確に変化させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の光学装置の概略構成を
示す要部断面図である。
【図2】本実施の形態1の光学装置の動作原理を説明す
るための図である。
【図3】本実施の形態1の光学装置の動作原理を説明す
るための図である。
【図4】本発明の実施の形態2の光学装置の概略構成を
示す要部断面図である。
【図5】本発明の実施の形態3の光学装置の概略構成を
示す要部断面図である。
【図6】本発明の実施の形態4の光学装置の概略構成を
示す要部断面図である。
【図7】本発明の実施の形態5の光学装置の概略構成を
示す図であり、同図(a)は、その要部断面図、同図
(b)は、同図(a)に示す第2の電極群の電極と膜と
の関係を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態6の光学装置における電極
の配置を説明するための図である。
【図9】本発明の実施の形態7の光学装置の概略構成を
示す要部断面図である。
【図10】本発明の実施の形態8の光学装置の概略構成
を示す要部断面図である。
【図11】本発明の実施の形態9の光学装置の概略構成
を示す要部断面図である。
【図12】本発明の実施の形態10の光学装置の概略構
成を示す要部断面図である。
【図13】本発明の実施の形態11の光学装置の概略構
成を示す要部断面図である。
【図14】本発明の実施の形態12の光学装置の概略構
成を示す要部断面図である。
【図15】従来の液晶レンズの概略構成を示す要部断面
図である。
【図16】図15に示す液晶レンズの印加電圧と焦点距
離との関係を示すグラフである。
【図17】図15に示す液晶レンズにおける駆動の際の
回復時間を示すグラフである。
【図18】図15に示す液晶レンズにおける平凹レンズ
91表面の液晶層92の液晶分子の配向状態を説明する
ための図である。
【図19】図15に示す液晶レンズにおける、電圧を印
加した時の液晶層92の液晶分子の配向状態を説明する
ための図である。
【符号の説明】
11,21,61,71,81,501,502,50
3,504,505…透明物質の層、12,22,5
2,62,72,82,92…液晶層、13〜16,2
3〜26,33〜36,43〜46,53〜56,63
〜66,73〜76,83〜86…電極、19,29,
39,59,69,79,89,99…入射光、17,
18,27,28,37,38,57,58,67,6
8,77,78,87,88,97,98…出射光、9
1…平凹レンズ、93,94…透明電極、60,95,
96…配向膜、110,111,210,211,51
0,511,610,611,710,711,81
0,811…基板、115,215,515,615,
715,815,915…駆動装置、310…膜、91
0…対向基板。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶層を含む層と、 前記液晶層に接する面が所望の曲面の表面形状を有する
    透明物質の層と、 互いに平行な複数の電極で構成される第1の電極群と、 互いに平行な複数の電極で構成され、前記液晶層を含む
    層と透明物質の層とを挾んで第1の電極群と平行に相対
    向する第2の電極群と、 前記第1の電極群および第2の電極群の各電極に電圧を
    印加する駆動装置とを有する光学装置であって、 前記駆動装置から前記第1の電極群および第2の電極群
    の各電極に振幅の異なる電圧を印加し、前記第1の電極
    群の隣接する2本の電極と、前記第2の電極群の隣接す
    る2本の電極とで囲まれる領域内で、かつ液晶を含む層
    内における電界方向の向きを変化させることを特徴とす
    る光学装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動装置から前記第1の電極群およ
    び第2の電極群の各電極に位相の異なる電圧を印加し、 前記第1の電極群の隣接する2本の電極と、前記第2の
    電極群の隣接する2本の電極とで囲まれる領域内で、か
    つ液晶を含む層内における電界方向の向きを、時間周期
    的に変化させることを特徴とする請求項1記載の光学装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の電極群、あるいは前記第2の
    電極群の少なくとも一方の各電極間に電気的に接続さ
    れ、前記各電極より電気抵抗が高く、かつ電気抵抗が均
    一な膜を有すること特徴とする請求項1または請求項2
    に記載された光学装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の電極群の隣接する2本の電極
    と、前記第2の電極群の隣接する2本の電極とで囲まれ
    る領域の重心位置と、前記第1の電極群の隣接する2本
    の電極および前記第2の電極群の隣接する2本の電極と
    の距離に比例して、前記第1の電極群の隣接する2本の
    電極および前記第2の電極群の隣接する2本の電極に印
    加する電圧の振幅を増加することを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のいずれか1項に記載された光学装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の電極群の隣接する2本の電極
    および前記第2の電極群の隣接する2本の電極を、前記
    互いに平行な複数の電極に直交する面で切った断面で、
    ほぼ正方位置に配置し、 前記第1の電極群の隣接する2本の電極および前記第2
    の電極群の隣接する2本の電極に印加する電圧の位相
    を、互いに平行な複数の電極に直交する面で切った断面
    で、時計周り(あるいは反時計周り)に90度づつずら
    したことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれ
    か1項に記載された光学装置。
  6. 【請求項6】 前記液晶層は、正の誘電率異方性を有す
    る液晶層であることを特徴とする請求項1ないし請求項
    5のいずれか1項に記載された光学装置。
  7. 【請求項7】 前記透明物質の層の前記液晶層に接する
    面の表面形状は、凸レンズ形状、凹レンズ形状、フレネ
    ルレンズ形状、プリズムアレイ形状、レンズアレイ形
    状、レンティキュラレンズ形状、回折格子形状あるいは
    それらの組み合わせた曲面形状であることを特徴とする
    請求項1〜6記載の光学装置。
  8. 【請求項8】 前記透明物質の層の誘電率と、前記液晶
    層を含む層の誘電率とは、ほぼ同一の値であることを特
    徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載
    された光学装置。
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