JPH11132740A - 画像計測装置 - Google Patents

画像計測装置

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JPH11132740A
JPH11132740A JP9310058A JP31005897A JPH11132740A JP H11132740 A JPH11132740 A JP H11132740A JP 9310058 A JP9310058 A JP 9310058A JP 31005897 A JP31005897 A JP 31005897A JP H11132740 A JPH11132740 A JP H11132740A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な操作でエッジ検出できるようにする。 【解決手段】 メモリ41Dに記憶された画像データ5
1Bによる画像がディスプレイ43の表示画面上に表示
された状態で、マウス42bによりその画像に対する計
測箇所の指示をすると、この指示内容が計測条件入力の
ためのプログラム53Bにより入力され、エッジ検出の
ためのプログラム53Dによって指示された点の最近傍
のエッジ点の座標及びこれに近接する少なくとも2点の
エッジ点の座標が検出される。そして、形状認識のため
のプログラム53Fによって上記少なくとも3点のエッ
ジ点の座標に基づきエッジ要素を認識することにより計
測対象物の形状の認識が行われる。このように、マウス
42bを用いて計測箇所を指示するという簡単な操作に
より計測対象物のエッジ検出を含む形状認識を行うこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像計測装置に係
り、更に詳しくは対象物の画像情報から対象物の輪郭上
の複数点を検出し、これに基づいて形状認識やその他の
計測処理を行う画像計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工業や医療の分野で用いられる画像計測
装置では、撮像して得た対象物の画像をディスプレイの
表示画面に表示するだけでなく、対象物の画像情報から
対象物の輪郭上の複数点を抽出し、それに基づいて計測
処理を行うようになっている。特に、画像情報から対象
物の輪郭即ちエッジを検出するエッジ検出処理は、画像
から長さ、面積測定等の様々な計測処理を行う前提とな
るので、これらの処理に先立って行う必要がある。
【0003】エッジ検出用の計測処理プログラムの一つ
に、キャリパーツールと呼ばれる計測処理プログラムが
ある。このキャリパーツールでは、対象物の画像のエッ
ジ(輪郭)の一部の上にエッジ検出の対象となる所定の
小さな範囲を設定すると共に、その範囲にあるエッジ上
の点の座標を自動的に検出するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たキャリパーツールによる測定では、オペレータが画面
上に表示されるエッジ検出の対象範囲、位置及び方向を
示すエッジ位置検出領域のマーク(目印)であるキャリ
パを、マウスでつかみ対象物の画像のうち測定したい箇
所に移動し、エッジの方向に応じてキャリパの傾き(方
向)をその都度マウスで指示することにより、エッジ検
出の対象となる上記所定の範囲を画像のエッジ上に設定
する必要があった。このため、キャリパをマウスでつか
む動作や測定箇所への移動、エッジの方向に応じてキャ
リパの方向を変える操作が必要不可欠となり、操作が煩
わしくなる原因となっていた。
【0005】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その目的はより簡単な操作でエッジ検出を行うこと
ができる画像計測装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、計測対象物(10)の像を撮像して得られた画像情
報(51B)を用いて前記計測対象物(10)の形状を
計測する画像計測装置であって、前記画像情報を記憶す
るメモリ(41D)と;前記画像情報に対応する画像を
表示画面上に表示する画像表示装置(43)と;前記表
示画面上に表示された画像に対して計測箇所の近傍の点
の指示を入力するための点入力手段(42b、53B)
と;前記メモリ(41D)内の画像情報(51B)に含
まれる各画素の位置情報と階調情報とに基づいて、前記
点入力手段(42b、53B)により指示された点の近
傍に存在する前記対象物(10)の像(10’)のエッ
ジ上の複数点の内所定の条件を満たすエッジ上の点の座
標であるエッジ座標を検出する第1のエッジ検出手段
(53D1 )と;前記エッジ座標が検出された前記エッ
ジ上の点を基準点として含む所定範囲内に前記指示され
た点と前記基準点とを結ぶ方向の複数ラインを設定し、
該複数ラインの前記基準点を含むライン以外の少なくと
も2ラインについて、各ライン毎に前記メモリ内の画像
情報に含まれる各画素の位置情報と階調情報とに基づい
てエッジ上の点の座標を検出する第2のエッジ検出手段
(53D2 )と;前記第1、第2のエッジ検出手段によ
り検出された相互に近接する少なくとも3点のエッジ上
の点の座標に基づき前記3点が属するエッジ要素の種類
を認識することにより、前記計測対象物の少なくとも一
部の形状を認識する形状認識手段(53F)とを有す
る。
【0007】これによれば、メモリに記憶された画像情
報に対応する画像が画像表示装置の表示画面上に表示さ
れた状態で、その画像に対して点入力手段により計測箇
所の近傍の点の指示が入力されると、第1のエッジ検出
手段によりメモリ内の画像情報に含まれる各画素の位置
情報と階調情報とに基づいて、点入力手段により指示さ
れた点の近傍に存在する対象物の像のエッジ上の複数点
の内最近傍に存在するエッジ上の点の座標であるエッジ
座標が検出される。次いで、第2のエッジ検出手段によ
り、エッジ座標が検出されたエッジ上の点を基準点とし
て含む所定範囲内に指示された点と基準点とを結ぶ方向
の複数ラインが設定され、該複数ラインの前記基準点を
含むライン以外の少なくとも2ラインについて、各ライ
ン毎にメモリ内の画像情報に含まれる各画素の位置情報
と階調情報とに基づいてエッジ上の点の座標が検出され
る。そして、形状認識手段により、第1、第2のエッジ
検出手段により検出された相互に近接する少なくとも3
点のエッジ上の点の座標に基づき前記3点が属するエッ
ジ要素の種類を認識することにより、計測対象物の少な
くとも一部の形状が認識される。従って、計測箇所を指
示する点の入力という簡単な操作のみで、計測対象物の
エッジ検出及び形状認識を行うことができる。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の画像計測装置において、任意の幾何形状の指示を入力
するための計測条件入力手段(42b、42a、53
B)と、前記計測条件入力手段により指示された幾何形
状を求める計測処理をする計測手段(53H)とを更に
有し、該計測手段(53H)は、前記形状認識手段(5
3F)により認識された形状の中から前記指示に対応す
る幾何形状のパラメータを求めることを特徴とする。
【0009】これによれば、計測条件入力手段により任
意の幾何形状の指示を入力すると、計測手段により、形
状認識手段により認識された形状の中から指示に対応す
る幾何形状のパラメータが求められる。従って、任意の
幾何形状の指示を入力するという簡単な操作で、その幾
何形状の計測の結果を得ることができる。
【0010】請求項3に記載の発明は、計測対象物(1
0)の像を撮像して得られた画像情報(51B)を用い
て前記計測対象物(10)の形状を計測する画像計測装
置であって、前記画像情報を記憶するメモリ(41D)
と;前記画像情報に対応する画像を表示画面上に表示す
る画像表示装置(43)と;前記表示画面上に表示され
た画像に対して計測箇所の近傍の点の指示を入力するた
めの点入力手段(42b、53B)と;前記メモリ(4
1D)内の画像情報(51B)に含まれる各画素の位置
情報と階調情報とに基づいて、前記点入力手段(42
b、53B)により指示された点の近傍に存在する前記
対象物(10)の像(10’)のエッジ上の複数点の内
所定の条件を満たすエッジ上の点の座標であるエッジ座
標を検出する第1のエッジ検出手段(53D1 )と;前
記エッジ座標が検出された前記エッジ上の点を基準点と
して含む所定範囲内に前記指示された点と前記基準点と
を結ぶ方向の複数ラインを設定し、該複数ラインの前記
基準点を含むライン以外の少なくとも2ラインについ
て、各ライン毎に前記メモリ内の画像情報に含まれる各
画素の位置情報と階調情報とに基づいてエッジ上の点の
座標を検出する第2のエッジ検出手段(53D2 )とを
備え、前記第2のエッジ検出手段(53D2 )は、前記
基準点のエッジ座標及びこれに近接する少なくとも2点
のエッジ上の座標に基づき直線要素を認識し、該直線要
素と、基準点を含む前記指示された点と前記基準点とを
結ぶ方向のライン上に存在する画素の階調変化とに基づ
いて前記直線要素の法線ベクトルを求める機能をも更に
有することを特徴とする。
【0011】これによれば、メモリに記憶された画像情
報に対応する画像が画像表示装置の表示画面上に表示さ
れた状態で、その画像に対して点入力手段により計測箇
所の近傍の点の指示が入力されると、第1のエッジ検出
手段によりメモリ内の画像情報に含まれる各画素の位置
情報と階調情報とに基づいて、点入力手段により指示さ
れた点の近傍に存在する対象物の像のエッジ上の複数点
の内最近傍に存在するエッジ上の点の座標であるエッジ
座標が検出される。次いで、第2のエッジ検出手段によ
り、エッジ座標が検出されたエッジ上の点を基準点とし
て含む所定範囲内に指示された点と基準点とを結ぶ方向
の複数ラインが設定され、該複数ラインの前記基準点を
含むライン以外の少なくとも2ラインについて、各ライ
ン毎にメモリ内の画像情報に含まれる各画素の位置情報
と階調情報とに基づいてエッジ上の点の座標が検出され
る。また、この場合、基準点を含むエッジが直線、曲線
のいずれであっても、第2のエッジ検出手段(53D2
)により、基準点のエッジ座標及びこれに近接する少
なくとも2点のエッジ上の座標に基づき直線要素(最小
2乗近似による要素)を認識し、かつ該直線要素と基準
点を含む前記指示された点と前記基準点とを結ぶ方向の
ライン上に存在する画素の階調変化(これにより直線要
素の法線ベクトルの概略方向がわかる)とに基づいて前
記直線要素の法線ベクトルを確実に求めることができ
る。
【0012】上記請求項1〜3に記載の各発明におい
て、第1のエッジ検出手段は、メモリ内の画像情報に含
まれる各画素の位置情報と階調情報とに基づいて、指示
された点の最近傍に存在するエッジ上の点の座標である
エッジ座標を検出するものであれば、その検出方法は如
何なる方法であっても良く、例えば、請求項4に記載の
発明の如く、前記第1のエッジ検出手段(53D1 )
は、前記点入力手段により指示された指示点を中心とす
る放射状の複数のサーチ方向のライン上に存在する画素
の位置情報と階調情報とに基づいて複数のエッジ上の点
を検出し、これらの点の内の前記指示点との距離が最短
の点の座標をエッジ座標として検出しても良い。かかる
場合には、指示点を中心とする放射状の複数のサーチ方
向のライン上に存在する画素の位置情報と階調情報とに
基づいて複数のエッジ上の点を検出し、これらの点の内
の前記指示点との距離が最短の点の座標をエッジ座標と
して検出するので、例えば、指示点を中心とする同心円
の半径を徐々に大きくしてエッジ座標を計測する場合等
に比べ、エッジ検出に用いられる画素の数が少なくな
り、迅速なエッジ検出が可能になる。この場合、サーチ
方向を増やすことにより、より精度良く指示点の最近傍
に存在するエッジ上の点の座標を検出できるようにな
る。
【0013】あるいは、請求項5に記載の発明の如く、
前記第1のエッジ検出手段(53D1 )は、点入力手段
により指示された点を中心とする所定の矩形範囲(R)
内に行方向及び列方向の複数ラインを設定し、前記行方
向及び列方向のそれぞれについて、前記指示された点を
含むラインと、該ライン以外の少なくとも2ラインにつ
いて、各ライン毎に前記メモリ内の画像情報に含まれる
各画素の位置情報と階調情報とに基づいてエッジ上の点
の座標を検出し、これらの点の内の前記指示された点と
の距離が最短の点の座標をエッジ座標とするようにして
も良い。
【0014】請求項6に記載の発明は、計測対象物(1
0)の像を撮像して得られた画像情報(51B)を用い
て前記計測対象物の形状を計測する画像計測装置であっ
て、前記画像情報(51B)を記憶するメモリ(41
D)と;前記画像情報に対応する画像を表示画面上に表
示する画像表示装置(43)と;前記画面上に表示され
るエッジ検出の対象範囲、位置及び方向を示すマーク
(S)を所望の位置に移動させるためのマーク位置移動
手段(53J,42b)と;前記マーク(S)の移動に
伴い、前記マークによるエッジ検出の対象範囲内に含ま
れるエッジ上の点の座標をリアルタイムで求めるリアル
タイム検出手段(53H)とを有する。
【0015】これによれば、マークの移動に伴って、リ
アルタイム検出手段により、マークによるエッジ検出の
対象範囲内に含まれるエッジ上の点の座標がリアルタイ
ムで求められる。このため、このリアルタイムに求めら
れたエッジ上の点の座標を画面上に表示せることによ
り、マーク内にあるエッジ座標の位置を直ちに認識でき
るようになる。ここで、エッジ座標は、任意の点を原点
とする直交座標(X,Y)、極座標(r,θ)の何れで
あっても良い。
【0016】この場合において、請求項7に記載の発明
の如く、前記リアルタイム検出手段(53H)は、前記
マークの移動中に、前記エッジ検出の対象領域の範囲内
に含まれるエッジ上の点の座標に基づいて、前記計測対
象物の輪郭上の複数点間の距離、任意に選んだ直線への
垂線の長さあるいは任意に選んだ点との距離、若しくは
該任意に選んだ点を端点としてそれぞれ含む任意に選ん
だ直線と前記エッジ上の点を通る直線とが成す角度をリ
アルタイムで求める機能を更に有していることが望まし
い。この場合、エッジ検出の対象範囲内にある対象物の
輪郭上の点であるエッジ点相互間の距離や、任意に選ん
だ直線への垂線の長さあるいは任意に選んだ点との距
離、若しくは該任意に選んだ点を端点としてそれぞれ含
む任意に選んだ直線と前記エッジ上の点を通る直線とが
成す角度がリアルタイムで算出される。このため、マー
クを移動させるだけで、対象物の画像に基づく種々の計
測を自動的に行なうことができる。特に、任意に選んだ
点との距離、若しくは該任意に選んだ点を端点としてそ
れぞれ含む任意に選んだ直線と前記エッジ上の点を通る
直線とが成す角度の測定は、例えば前記の任意に選んだ
点を原点とする極座標を用いて行うようにしても良い。
【0017】あるいは、請求項8に記載の発明の如く、
前記リアルタイム検出手段(53H)は、前記座標を求
めたエッジ上の点の法線ベクトルをリアルタイムで求
め、前記移動中の前記マークの角度を前記法線ベクトル
と同方向にして前記画面上にリアルタイムに表示する機
能を更に有していても良い。
【0018】この場合、マークを法線ベクトルと同方向
にして画面上にリアルタイムに表示するので、どの方向
で計測を行っているかを容易に把握できる。さらに、エ
ッジ上の点を高精度に検出することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
ないし図12に基づいて説明する。
【0020】図1には、一実施形態に係る画像計測装置
の全体構成が概略的に示されている。この図1の画像計
測装置は、計測対象物(以下、「対象物」という)10
の像を撮像して得られた画像情報である画像データを用
いて対象物10の形状等を計測する装置であり、撮像ユ
ニット20と、光源ユニット60と、インターフェイス
ユニット30と、ホストコンピュータ40とを備えてい
る。
【0021】前記撮像ユニット20は、対象物10(例
えば、機械部品や半導体チップや液晶ディスプレイパネ
ル、生物・生体試料など)を撮像するための構成部分で
ある。この撮像ユニット20は、対象物10を載置して
ベース21上を2次元移動可能なXYステージ22と、
XYステージ22の上方に配置され、ベース21上に植
設された支柱23に固定された光学系ユニット24とを
備えている。
【0022】これをさらに詳述すると、XYステージ2
2は、ベース21上をY方向(図1における紙面直交方
向)に移動するYステージ22Yと、このYステージ2
2Y上をY方向に直交するX方向(図1における紙面内
左右方向)に移動可能なXステージ22Xとを備えてい
る。この内、Xステージ22X上に対象物10が載置さ
れている。Yステージ22Y、Xステージ22Xは、後
述するインターフェイスユニット30内の制御部31に
よって制御される不図示のリニアアクチュエータを含む
駆動系により駆動されるようになっている。また、Yス
テージ22Y、Xステージ22Xの位置は、不図示のレ
ーザ干渉計あるいはエンコーダ等の位置検出装置によっ
て計測されるようになっており、この位置検出装置の出
力信号が制御部31及びこれを介してホストコンピュー
タ40に送出されるようになっている。
【0023】光学系ユニット24内には、対象物10の
像を結像面に結像させる対物レンズ等の光学系25、光
学系25の結像面に配置されたCCDカメラ26、落射
照明用光学系27等が収容されている。CCDカメラ2
6は、光学系25によって結像面に結像された対象物1
0の像を撮像して撮像信号(電気信号)を後述するイン
ターフェイスユニット30内の撮像制御部32に出力す
る。このCCDカメラ26は、ホストコンピュータ40
からの制御信号(コマンド)に基づき後述するインター
フェイスユニット30内の撮像制御部32によって撮像
可能状態、撮像停止状態などが制御される。なお、対象
物10の撮像装置としては、CCDカメラの他、撮像管
を用いても良く、あるいは非常に大きな画素数の撮像を
する場合は1次元撮像素子(いわゆるラインセンサ)を
用いることも可能である。後者のラインセンサを用いる
場合には、XYステージ22を移動させ、対象物10と
ラインセンサとを相対移動させながら順次対象物の画像
を1ラインづつ読み取るようにして撮像を行う必要があ
る。
【0024】また、撮像ユニット20では、ベース21
の内部に透過照明用光学系28が設けられている。そし
て、後述する光源ユニット60内の不図示の光源からの
光によって対象物10が前記落射照明用光学系27を介
して図1の上方から落射照明、又は透過照明用光学系2
8を介して下方からの透過照明で照明され、光学系ユニ
ット24内の光学系25によって結像面に対象物10の
像が結像されるようになっている。
【0025】前記光源ユニット60は、光ファイバなど
を介して撮像ユニット20に落射又は透過の照明光を出
力するものであり、光源を含み光量が調節可能な調光装
置とこの調光装置からの光を前記光ファイバに導くため
の光学系とを有する。また、落射照明、透過照明の選択
及びこれらの光の光量の調整は後述するインターフェイ
スユニット30内部の制御部31によって制御されるよ
うになっている。
【0026】インターフェイスユニット30は、制御部
31、撮像制御部32を含んで構成されている。制御部
31は、ホストコンピュータ40からの制御信号を受け
てXYステージ22のリニアアクチュエータを制御して
XYステージ22を移動させたり、落射照明、透過照明
を選択したり、光源ユニット60から出力される光の光
量を制御するための構成部分であり、マイクロプロセッ
サとそのファームウェアで構成される。
【0027】撮像制御部32は、前述の如く、ホストコ
ンピュータ40からの制御信号(コマンド)に基づきC
CDカメラ26の撮像可能状態、撮像停止状態を制御し
たり、CCDカメラ26からの撮像信号を、白黒256
階調でA/D変換して画像データ(1画素について1バ
イト)としてホストコンピュータ40に出力する。
【0028】前記ホストコンピュータ(以下、適宜「コ
ンピュータ」という)40は、本実施形態ではマウスな
どのポインティングデバイスによる操作が可能な所定の
オペレーティングシステムで動作するパーソナルコンピ
ュータを用いて構成され、コンピュータ本体41に入力
デバイスであるキーボード42a,マウス42bと画像
表示装置としてのディスプレイ43とを接続した構成に
なっている。
【0029】コンピュータ本体41は、マイクロプロセ
ッサ41B、メモリ41D、キーボード42a,マウス
42bを接続するためのキーボードインターフェイス
(キーボードコントローラ)41H、ディスプレイ43
を接続するためのビデオインターフェイス41J、シリ
アルインターフェイス41L、ハードディスク41P及
び画像入力ボード41Rを有している。
【0030】マイクロプロセッサ41Bはハードディス
ク41Pに格納された制御プログラムをメモリ41Dに
ロードしてプログラムを起動させることによって、シリ
アルインターフェイス(RS232C)41Lを介して
インターフェイスユニット30の制御部31に制御信号
を送ってXYステージ22のリニアアクチュエータの制
御、光学系25の倍率制御、光量制御等を行うようにな
っており、これらの設定はハードディスク41Pに記憶
できるようになっている。また、マイクロプロセッサ4
1Bは、画像入力ボード41R及び撮像制御部32を介
してCCDカメラ26の撮像の制御を行うとともに、C
CDカメラ26からの撮像信号が撮像制御部32でA/
D変換されて得られる画像データ51Bをメモリ41D
に転送し予め用意している配列を用いて各画素の画像デ
ータを配列要素として記憶するようになっている。従っ
て、メモリ41D内には、各画素の256階調の階調情
報と位置情報(配列の情報)とを含む画像情報としての
画像データが記憶されることになる。
【0031】前記ハードディスク41Pには、エッジ
(輪郭)検出、ピッチ測定など測定対象物10の画像デ
ータに対して様々な画像処理・計測処理を行う様々なプ
ログラムが格納されており、マイクロプロセッサ41B
ではこれらのプログラムをメモリ41Dにロードしてプ
ログラムを起動させることによって画像処理・計測処理
を行うようになっている。
【0032】また、マイクロプロセッサ41Bは、ビデ
オインターフェイス41Hに制御コマンドを送るととも
に、メモリ41D内の画像データ51Bや画像処理・計
測処理の結果の情報をビデオインターフェイス41Jを
介してディスプレイ43に転送して対象物10の画像や
画像処理・計測処理の結果をディスプレイ43の表示画
面の所定の領域(ウィンドウ)に表示する。
【0033】図1には、メモリ41Dに、画像データ5
1Bが記憶されるとともに、計測条件入力のためのプロ
グラム53B、エッジ検出のためのプログラム53D、
形状認識のためのプログラム53F、計測のためのプロ
グラム53H、マーク位置移動のためのプログラム53
J及びオペレーティングシステム53Lがロードされた
状態が示されている。エッジ検出のためのプログラム5
3Dは、詳細を後述する第1のエッジ検出プログラム5
3D1 と第2のエッジ検出プログラム53D2と第3の
エッジ検出プログラム53D3 とを含んでいる。上記各
プログラムは、それぞれを一つの実行モジュール(ある
いは実行ファイル)で構成することが勿論できるが、任
意の複数を一つの実行モジュールで構成したり、全てを
単一の実行モジュールで構成することも可能である。ど
のような構成にするかは、オペレーティングシステム、
開発言語等に基づいて決定すれば良い。なお、オペレー
ティングシステム53Lに表示管理機能、入出力管理機
能等の管理機能がある場合、各プログラムはこの機能を
呼び出して表示、入出力等を行う。
【0034】上記各プログラムを用いて様々な処理を行
う点が本実施形態の特徴であるので、以下、これらのプ
ログラムについて簡単に説明する。
【0035】計測条件入力のためのプログラム53B
は、ディスプレイ43の表示画面上に計測条件のメニュ
ー(タスクバーやツールバー、ツールボックスなどで表
示される)及びメモリ41D内の画像データ51Bの画
像が表示された状態において、マウス42b(又はキー
ボード42a)の操作によりマウスカーソル(又はグラ
フィックカーソル、カーソル)の位置を検出することに
よって、光学系25の倍率、透過照明/落射照明の選
択、照明光量の調整等の計測条件やディスプレイ43の
表示画面に表示された画像上に対して計測箇所の指示や
エッジ検出処理、幾何形状の計測処理の指示その他の計
測条件を入力するためのプログラムである。本実施形態
では、上記のマウス42b(及びキーボード42a)及
び計測条件入力のためのプログラム53Bによって、点
入力手段及び計測条件入力手段が実現されている。
【0036】第1のエッジ検出プログラム53D1 は、
ディスプレイ43の表示画面上に表示された計測条件の
メニューの内のエッジ検出処理を指示することにより起
動し、キーボード42a、マウス42b等の入力デバイ
スにより点(測定開始点)の指示とともに第1の検出モ
ード又は第2の検出モードの選択がなされ、それらの指
示、選択内容が計測条件入力のためのプログラム53B
で入力された場合に、前記モードの選択に応じてそれぞ
れ次のような処理を実行するプログラムである。すなわ
ち、このプログラム53D1 は、第1の検出モード、す
なわちベクトルサーチのモードが選択された場合に、そ
の指示された点の近傍に存在するエッジ上の点の内、所
定の条件を満たす点、例えば最近傍に存在するエッジ上
の点(対象物10の画像の輪郭上の1点:以下、適宜
「エッジ点」、「エッジ位置」あるいは「エッジの位
置」という)の座標を後述するベクトルサーチによりメ
モリ41D内の対象物10の画像データ51B(この画
像データには、各画素についての256階調の階調情報
と位置情報とが含まれる)に基づいて検出し、また、第
2の検出モード、すなわちエリアサーチのモードが選択
された場合に、その指示された点を中心とする所定の範
囲内について後述するエリアサーチを行い、その所定の
範囲内の対象物10の画像データに基づいて前記指示さ
れた点の最近傍に存在するエッジ点の座標を検出するプ
ログラムである。前記所定の条件は、最近傍の他、最も
シャープなエッジ上、明から暗に変化するエッジ上、暗
から明に変化するエッジ上、マニュアル指定されたエッ
ジ上等の条件とすることができる。
【0037】このプログラム53D1 では第1の検出モ
ードの場合、指示された指示点を中心とする複数の検出
方向の直線を用いてエッジを検出し、指示点の最近傍の
エッジ点の座標をエッジ座標として検出する(ベクトル
サーチを行う)。また、第2の検出モードの場合、前記
指示された点を中心とする所定範囲内で検出して見つか
ったエッジ点の内、その範囲内の指示された点の最近傍
のエッジ点の座標をエッジ座標とするようにしてエッジ
の検出を行う。また、本実施形態の場合、このエッジの
検出の際に、画像データ51Bの各画素の階調情報を微
分することにより、エッジ点を検出するか、画像データ
51Bの各画素を白黒2値化してエッジ点を検出するか
の設定が可能になっている。
【0038】第2のエッジ検出プログラム53D2 は、
第1のエッジ検出プログラム53D1 の終了によって起
動する。このプログラム53D2 では前記検出モード及
び設定がいずれの場合でも、メモリ41D内の画像デー
タが示す各画素の位置情報と階調情報とに基づいてエッ
ジ座標が検出されたエッジ点を基準点とし、この基準点
を含む所定範囲内に指示された点と基準点とを結ぶ方向
の複数ラインを設定し、各ライン毎にエッジ上の点を求
め、求めた点の中から各ライン毎に基準点に最短な点の
座標を求めることにより近接する複数のエッジ点の座標
を検出するようになっている。また、このプログラム5
3D2 は、前記検出した複数のエッジ点の座標に基づき
直線要素を認識し、該直線要素と基準点を含む方向のラ
イン上に存在する画素の階調変化とに基づいて前記直線
要素の法線ベクトルを求め、前記法線ベクトルと同一の
方向を向いたキャリパ(エッジ検出の対象範囲、位置、
方向を示すマーク)を前記基準点の位置に設定するよう
になっている。第3のエッジ検出プログラム53D3
は、第2のエッジ検出プログラム53D2 の終了によっ
て起動する。このプログラム53D3 は、前記設定され
たキャリパの範囲内に含まれる画素の階調変化に基づい
てエッジ点を検出しその点の座標を求める。
【0039】なお、前記プログラム53D1 、53D2
、53D3 が検出するエッジ点は、計測条件入力のた
めのプログラム53Bによって設定されるエッジ検出処
理条件によって、計測目的に最適のエッジ上から検出す
ることができるようになっている。これについての詳細
は後述する。
【0040】本実施形態ではこのエッジ検出のためのプ
ログラム53Dに含まれる第1のエッジ検出プログラム
53D1 によって第1のエッジ検出手段が実現され、第
2のエッジ検出プログラム53D2 によって第2のエッ
ジ検出手段が実現されている。
【0041】前記形状認識のためのプログラム53F
は、エッジ検出のためのプログラム53Dで検出された
近接する少なくとも3点のエッジ点の座標に基づいて前
記3点が属するエッジ要素の種類を認識することによ
り、計測対象物10の少なくとも一部の形状を認識する
プログラムであり、これによって形状認識手段が実現さ
れる。本実施形態では、このプログラム53Fは、認識
した対象物10の形状を直線、円又は円弧といった幾何
学的に表現できる図形(以下、これを「幾何形状」とい
う)に要素分割し、この要素分割した形状の情報を各図
形のコードや位置情報などを含むファイルにしてメモリ
41D及びハードディスク41Pに記憶する機能をも有
している。かかる機能の設定は、ディスプレイ43の表
示画面上に表示された計測条件のメニュー(タスクバー
やツールバー、ツールボックスなどで表示される)をマ
ウス42bにより選択することにより計測条件入力のた
めのプログラム53Bによって行われる。上記のよう
に、認識した対象物10の形状を要素分割し、その要素
分割した形状の情報にしておくことで、データ量が減少
するだけでなく、対象物10がCAD又はCAMなどに
より設計・製作されている場合、計算機上で設計値と比
較し誤差を算出するのが容易且つ迅速になる。
【0042】計測のためのプログラム53Hは、マウス
42bで表示画面上のメニューからある幾何形状が選択
され、その幾何形状の指示が計測条件入力のためのプロ
グラム53Bによって入力された際に、形状認識のため
のプログラム53Fによって認識された対象物10の形
状の中からその指示に対応する幾何形状のパラメータの
計測を実行するプログラムである。幾何形状として、例
えば、直線、線分、円、多角形等があり、計測内容とし
ては長さ、距離、角度、面積等がある。計測結果は、デ
ィスプレイ43の表示画面の所定の領域(ウィンドウ内
のボックス)に表示されるようになっている。
【0043】また、このプログラム53Hは、後述する
ように、マーク位置移動のためのプログラム53Jでマ
ウス42b等によりキャリパを移動させるのに伴って、
第2のエッジ検出プログラム53D2 及び、第3のエッ
ジ検出プログラム53D3 を子プロセスとしてプログラ
ム53D2 でキャリパを設定すると共に、プログラム5
3D3 によってそのキャリパで示されたエッジ検出の対
象範囲内のエッジ点の座標をリアルタイムで検出し、そ
のエッジ座標をディスプレイ43の表示画面の所定の領
域(ウィンドウ内のボックス)に表示する機能をも有す
る。さらに、このプログラム53Hは、マーク位置移動
のためのプログラム53Jと並行して動作し、キャリパ
で示されたエッジ検出の対象範囲内で検出された複数の
エッジ点相互間の距離をリアルタイムで算出してディス
プレイ43の表示画面の所定の領域(ウィンドウ内のボ
ックス)に表示する。本実施形態では、このプログラム
53Hによって任意の幾何形状の計測を実行する計測手
段及びリアルタイム検出手段が実現されている。
【0044】マーク位置移動のためのプログラム53J
は、画面上に表示されるエッジ検出の対象範囲、位置及
び方向を示すマークであるキャリパを、マウス42b等
で指示された所望の位置に移動させるためのプログラム
であり、本実施形態ではマウス42bとプログラム53
Jとによってマーク位置移動手段が実現されている。
【0045】上記の各プログラム53D、53F、53
H、53Jによってそれぞれ実行されるエッジ検出及び
法線ベクトル検出、形状認識、幾何形状の計測、キャリ
パの移動、リアルタイム検出・表示等の各処理の内容に
ついては、後に更に詳述する。
【0046】次に、上記のようにして構成された本実施
形態に係る画像計測装置の動作について説明する。
【0047】まず、対象物10をXYステージ22上に
置いて、コンピュータ40の入力デバイスを操作し、対
象物10の撮像のため照明条件等の設定後、撮像開始の
設定をする。この撮像開始の設定により、コンピュータ
40からの制御信号に基づき撮像制御部32によりCC
Dカメラ26は撮像可能状態に設定される。CCDカメ
ラ26によりその撮像範囲内にある対象物10の像が撮
像され、その画像信号が撮像制御部32によりA/D変
換され画像データとしてホストコンピュータ40に出力
され、コンピュータ本体41のマイクロプロセッサ41
Bにより前述の如くしてメモリ41Dに記憶される。そ
して、マイクロプロセッサ41Bによりビデオインター
フェイス41Jを介してメモリ41D内の画像データ5
1Bによる対象物10の画像がディスプレイ43の表示
画面の所定の領域(ウインドウ)に表示される。
【0048】オペレータは、ディスプレイ43に表示さ
れた画像データ51Bによる対象物10の像を見なが
ら、マウス42b等によりディスプレイ43に表示され
た計測条件のメニューのうちのエッジ検出処理及びその
検出モード(第1の検出モード又は第2の検出モード)
の選択、並びに点(表示画面上に表示された対象物10
の画像の輪郭近傍の点(計測開始点))の指示等の計測
条件の入力操作を行う。これにより、計測条件入力のた
めのプログラム53Bによって上記の計測条件が入力さ
れる。この計測条件の入力により、エッジ検出のための
プログラム53D、計測のためのプログラム53H及び
マーク位置移動のためのプログラム53Jが起動する。
そして、エッジ検出のためのプログラム53Dによって
エッジ検出が開始される。
【0049】(ベクトルサーチの設定の場合)前記エッ
ジ検出は、まず第1のエッジ検出プログラム53D1 に
よるエッジ検出が行われる。図2は、第1の検出モー
ド、すなわちべクトルサーチのサーチ方向のラインを例
示した図である。この図2において、中心の点Pがマウ
ス42bによって指示された点である。
【0050】サーチ方向は方向1から12までの12方
向あり、直線1−7,2−8,3−9,4−10,5−
11,6−12の6つの直線の方向を順次正方向負方向
の順でエッジ検出を行う。例えば、直線1−7の検出を
する場合、第1のエッジ検出プログラム53D1 ではマ
ウス42b等により指示した点Pを基準として方向1の
ライン上に位置する点(画素)の画像データを順次メモ
リ41Dから読み出し、その画像データが示す輝度(階
調)とその微分値(輝度(階調)の変化率)を計算す
る。この場合、輝度の微分値に極大点又は極小点があれ
ばその点の位置をエッジ点とする。次いで、方向7につ
いてもその方向のライン上に位置する点(画素)の画像
データが示す輝度(階調)とその微分値(輝度(階調)
の変化率)を計算し、エッジ点をサーチする。そして、
直線2−8、……、6−12についても上記と同様にし
て順次エッジ検出を行う。
【0051】今、図2の方向4の方向にエッジがあるも
のとして説明を進める。図3(a)は後述するようにキ
ャリパSが設定された状態を示す図であるが、以下、便
宜上この図及び同図(b)、(c)に基づいて、上記の
エッジ位置の検出の原理について更に詳述する。図2の
方向4の直線が、図3(a)の3ラインに相当する。
【0052】図2の方向4のサーチ即ち、図3(a)の
3ラインに沿ってサーチが行われると、同図(b)のよ
うな画像データの示す輝度の変化、(c)のような輝度
の微分値の変化が検出される。この場合、図3(b)か
ら明らかなように、対象物10(その像10’)がある
と輝度が大きくなるという変化を示し、その輝度の微分
値は、輝度が暗から明に変化するとき極大点Mを示し、
その逆の明から暗に変化するときは極小点M’を示して
いる。この場合、マウス42b等により指示した点P
(図3(a)の左側にある)には極大点Mが近くにあり
このMの座標をエッジ座標として検出する。
【0053】このようにして、各サーチ方向について求
めたエッジ位置の座標について、マウス42b等により
指示した点の座標までの距離をそれぞれ計算する。そし
て、この距離が最も短い点、すなわちマウス42b等に
より指示した点の最近傍に存在するエッジ点の座標をエ
ッジ座標として検出する。これにより、グレイスケール
で高精度にエッジの位置が求められる。
【0054】上述のようにして、マウス等で指示された
点の最近傍に存在するエッジ点の座標であるエッジ座標
が求まると、第2のエッジ検出プログラム53D2 が起
動する。プログラム53D2 は前記エッジ点を中心とす
るエッジ検出の対象となる所定の小さな長方形状の範囲
(エッジ位置検出領域)を設定する。上記の「エッジ位
置検出領域」が画像上のどの範囲、どの位置及び方向に
あるかを示すマーク(目印)が、キャリパであり、その
一方の辺の長さであるサーチ長と他方の辺の長さである
プロジェクション長は、計測条件入力のためのプログラ
ム53Bにおいて設定可能であり、予め設定された値が
用いられる。また、上記の「エッジ位置検出領域」の設
定と同時に、計測のためのプログラム53Hによりそれ
に対応するキャリパSがディスプレイ43の表示画面上
に表示される。キャリパとエッジ位置検出領域とは1対
1に対応しているので、以下適宜エッジ位置検出領域を
もキャリパという。このときのキャリパSの角度は、上
記の検出されたエッジ座標に対応する点が求められたサ
ーチ方向に一致している。
【0055】上記のようにして、キャリパS及びそのキ
ャリパSで表示されるエッジ位置検出領域の設定が終了
すると、第2のエッジ検出プログラム53D2 は、次の
ようにして法線ベクトルの算出処理を行う。
【0056】ここでは、図3(a)に示されるように、
図2の4の方向にエッジ点Mが検出され、該エッジ点M
を中心としてキャリパSが設定された場合を採り上げて
説明する。なお、図3(a)に示したキャリパSの場
合、左右方向の長さがサーチ長であり、上下方向がプロ
ジェクション長である。第2のエッジ検出プログラム5
3D2 は、サーチ長の方向に設定したライン上にある画
素の輝度の微分値に基づいてエッジ点を検出する。前記
サーチ長の方向に設定するラインは複数とすることがで
き、プロジェクション長が、ラインの数に対応してい
る。
【0057】この場合、図3(a)の3ライン目のサー
チ結果である図3(b)、(c)の輝度の変化、輝度の
微分値の変化から明らかなように、エッジ点Mにおける
エッジの法線ベクトルの概略的な方向は方向4になる。
ここで、エッジの法線ベクトルの方向は、エッジの明方
向に向かうものと定義している。
【0058】図3(a)中にキャリパSで示される領域
内の1、2、4、5の各ラインについて、前述したエッ
ジ座標Mの検出の際と同様の各画素の画像データの階調
(輝度)及び階調の微分値(変化率)の変化に基づくエ
ッジ位置検出を行う。これにより、図3(b)、(c)
の3ラインの場合と同様の1、2、4、5の各ラインに
ついての輝度の変化と輝度の微分値の変化を示すデータ
が得られ、エッジの位置m1,m2,m4,m5、m
1’、m2’、m4’、m5’の座標が求められる。そ
して、各ラインについて、原点(基準点)Mに最短なエ
ッジ点の座標を検出することにより、エッジ点m1,m
2,m4,m5の座標が求められる。これらのエッジ点
は、マウス42b等により指示した点P近傍における対
象物10の画像10’の輪郭の微小部分であり、求めた
エッジ点m1,m2,m4,m5及びMの座標から最小
2乗直線などを計算し、この最小2乗直線の傾きを求め
ることによりエッジ点Mにおける正しい法線ベクトルV
の方向が求められる。法線ベクトルを求める際に隣接す
る(又は連続する)エッジ位置の座標を用いているの
で、その処理は速くなる。上記のようにして、エッジ点
Mにおける法線ベクトルが求まると、その向きに合わせ
てキャリパSが点Mを中心に表示画面上で回転移動さ
れ、正しい法線ベクトルと同一方向に設定され、ディス
プレイ43の表示画面上に表示される。
【0059】以上の処理が終了すると、第3のエッジ検
出プログラム53D3 が起動する。プログラム53D3
は、前記設定されたキャリパSの範囲内に相当する画像
データをメモリ41Dから読み出し、その画像データが
示す輝度(階調)とその微分値を計算し、微分値の極大
点又は極小点をエッジ点として検出し、その点の座標値
を求め、エッジ座標データ51Dとしてメモリ41Dに
記憶する(図1参照)。エッジの法線方向に設定された
キャリパSによってエッジ点が検出されるので、高精度
にエッジ点の座標を求めることができる。この場合、計
測対象物の形状、表面状態によっては、複数の極大点、
極小点が検出されるので、プログラム53D3 は、計測
目的に最適のエッジ上の点を選択する機能も備えてい
る。
【0060】図12(a)にそのような計測対象物60
の平面図を、図12(b)に前記計測対象物の画像デー
タが示す輝度(階調)の微分値を示す。計測対象物60
は、その左右の端部の斜面部61、61’と、長孔62
とを有する。図12(a)において、符号61a、61
b、61a’、61b’は夫々前記斜面の端部である。
符号62a、62bは、夫々長孔62の側面である。符
号63は表面の傷(溝)である。点Mは第1のエッジ検
出プログラム53D1 が検出した基準点、ベクトルVは
第2のエッジ検出プログラム53D2 が検出したベクト
ル、破線で示したSは第2のエッジ検出プログラム53
D2 が設定したキャリパである。図12(b)に示す微
分値は、前記斜面61、61’の端部、長孔62の側
面、傷63の位置で極大値、又は極小値を示している。
図12(b)の各極大値、極小値には夫々図12(a)
の対応する位置の符号を付してある。これらの位置は、
いずれもエッジである。
【0061】計測条件入力のためのプログラム53Bで
は、第3のエッジ検出プログラム53D3 が検出するエ
ッジ点を計測目的に応じて、これらの極大値、極小値の
位置から選択する条件を設定することができるようにな
っている。
【0062】例えば、キャリパSの最も点M側端部
(又はその反対側端部側)にあるエッジ点、即ち61a
(61a’)を検出する。キャリパSの点M側端部
(又はその反対側端部)からN番目にあるエッジ点、即
ち、N=2であれば61b(61b’)を検出する。
微分値が正(又は負)であるエッジ点、即ち61b、6
3、62a、61a’(61a、63、62b、61
b’)を検出する。これは、像が明から暗(暗から明)
に変化するエッジ点である。微分値が所定の値以上の
エッジ点のみ検出する。これによって、コントラストが
小さい、微少な傷のエッジ点、例えば63を検出しない
ようにすることができる。微分値が最大(又は最小)
(即ちコントラスト最大)であるエッジ点を検出する。
前記〜の組み合わせを設定することができる。
【0063】なお、このような検出するエッジ点の選択
は、第1のエッジ検出プログラム53D1 、第2のエッ
ジ検出プログラム53D2 におけるエッジ点の検出につ
いても適用することができるようになっている。
【0064】次に、エッジ検出モードとして第2の検出
モード(以下「エリアサーチ」という)が選択された場
合を説明する。
【0065】(エリアサーチの設定の場合)この場合
も、まず、第1のエッジ検出プログラム53D1 による
エッジ検出が行われる。
【0066】エリアサーチの場合、第1のエッジ検出プ
ログラム53D1 は、まず、計測条件入力のためのプロ
グラム53Bでマウス42b等により指示した点を中心
として、所定面積のサーチエリアを設定する。このサー
チエリアがディスプレイ43の画面上に表示される。
【0067】図4は、このサーチエリアRの一例を示し
たものであり、マウス42b等により指示した点はこの
サーチエリアRの中心点Pになっている。
【0068】第1のエッジ検出プログラム53D1 はサ
ーチエリアR内に行方向と列方向の細かなエリア(表示
画面上のピクセルの幅の1ラインのエリアに相当)を設
定し、それぞれの細分化された細長いエリア(以下、適
宜「細分化エリア」という)について、対象物10の画
像10’のエッジ点を検出する。
【0069】この場合、最初に点Pを含む行方向の直線
(基準線)Lの細分化エリアについて上記のエッジ点の
検出が行われる。ここで、このエッジ点の検出は、行方
向及び列方向の何れの方向の場合も必ずしも全てのライ
ンの細分化エリアについて行う必要はなく、予め設定さ
れた数のピクセルおきに行うようにしても良い。行方向
について、2ピクセルおきに検出対象細分化エリアを設
定した場合、エッジ検出を行う行方向の細分化エリア
は、図4の斜線部のように示される。
【0070】図5は、このエリアサーチによるエッジ検
出の様子を概念的に示した図であり、図5(a)のよう
に、まずサーチエリアRの基準線L上のエッジ検出が行
われる。このときの処理は、ベクトルサーチの場合の検
出と同様であり、対象物の画像10’に対して点Pから
基準線L上に位置する点(画素)の画像データを順次メ
モリ41Dから読み出し、その画像データで示される輝
度とその微分値を計算し、輝度の微分値の極大点又は極
小点からエッジの位置(エッジ点)m10を検出する。
同様にして、他の行方向の細分化エリアについてもエッ
ジ点m11、m12、m14、m15の検出が行われ
る。次いで、図5(b)のように、サーチエリアRの列
方向にエッジ検出を行いエッジ点m20、m21を検出
する。
【0071】こうして得られた各エッジ点と点Pとの距
離をそれぞれ計算し、最も小さな値になる(即ち点Pに
対して最短距離にある)エッジ点を見つけ、その点の座
標をエッジ座標として検出する。
【0072】上述のようにして、マウス42bで指示さ
れた点Pの最近傍に存在するエッジ点の座標であるエッ
ジ座標が求まると、第2のエッジ検出プログラム53D
2 が起動する。プログラム53D2 は、前記エッジ点を
中心としてエッジ位置検出領域を設定するとともに、計
測のためのプログラム53Hによりそれに対応する前記
領域の範囲、位置及び方向を示すマークであるキャリパ
Sをディスプレイ43の表示画面上に表示する。この時
のキャリパSの角度は、次のようにして求める。
【0073】点Pに対して最短距離にある、上で求めた
エッジ点の座標(エッジ座標)M(x,y)と点Pの座
標P(x,y)から ベクトルV(x,y)=M(x,y)−P(x,y) ………(1) となるベクトルVを求め、このベクトルVの傾きを求
め、それをキャリパの角度とする。すなわち、キャリパ
の角度Uは、 角度U=ARCTAN(Vx/Vy) (Vy≠0)………(2) エッジ検出のためのプログラム53Dにより、上記のよ
うにしてベクトルVの角度が算出されると、エッジ座標
MをキャリパSの中心位置、ベクトルVの角度をその傾
きとしてキャリパSがディスプレイ43の表示画面上に
表示される。図6は、その表示例を示したものである。
【0074】この場合、上記のエリアサーチは必ずしも
サーチエリアR内の行方向、列方向の全てのラインの細
分化エリアについて行われているとは限らない(図6の
場合、行方向について2ピクセルおきに行われている)
ので、上記のベクトルVの方向がエッジ点Mにおけるエ
ッジの法線方向に一致しているとは限らない。
【0075】上記のようにしてキャリパSが表示される
と、前述したベクトルサーチの場合と同様にして、キャ
リパSで示されるエッジ位置検出領域内のキャリパSの
向きと同方向の各ラインについて、各画素の画像データ
の階調(輝度)及び階調の微分値(変化率)の変化に基
づくエッジ位置検出が行われ、各ラインについて点Mに
最短なエッジ点の座標が求められ、求めたエッジ点の座
標及び点Mの座標から最小2乗直線に基づいてエッジ点
Mにおける正しい法線ベクトルの方向が求められる。そ
して、その法線ベクトルの向きに合わせてキャリパSが
点Mを中心に表示画面上で回転移動され、正しい法線ベ
クトルと同一方向で表示される。
【0076】以上の処理が終了すると、第3のエッジ検
出プログラム53D3 が起動し、ベクトルサーチの場合
と同様にしてエッジ点が検出され、その座標が高精度に
求められる。
【0077】ところで、エッジの検出の際に、画像デー
タ51Bの各画素の階調情報を微分することによりエッ
ジ点を検出する設定でなく、画像データ51Bの各画素
を白黒2値化してエッジ点を検出する設定がなされてい
る場合には、第1のエッジ検出プログラム53D1 で
は、まず、サーチエリアR内の画素の画像データを2値
化する。図7は、その2値化を例示したものであり、サ
ーチエリアRのうち対象物の画像10’があるところは
「1」、ないところは「0」になる。そして、「1」に
なっている点(画素)のそれぞれとマウス42bで指示
された点Pとの距離を計算し、その距離が最短となる点
の座標をエッジ座標として検出する。そして、第2のエ
ッジ検出プログラム53D2 では、各ラインの「1」の
画素の内、点Pとの距離が最短な画素の座標に基づいて
最小2乗直線を求め、エッジ座標に対応する点の概略的
な法線ベクトルを求めるようにしても良い。このように
すれば、前述した各画素の階調情報を微分(変化率)す
るエリアサーチの場合に比べ、より高速に演算しエッジ
を検出することができる。
【0078】いずれにしても、これまでに説明したエッ
ジサーチ(ベクトルサーチ、エリアサーチ)により、マ
ウス42bにより指示した点最近傍のエッジ座標と、そ
のエッジ座標に対応する点におけるエッジの法線ベクト
ルが求められ、その法線ベクトルの向きに合わせて、上
記エッジ座標の点を中心としてキャリパが設定され画面
上に表示され、そのキャリパに基づいて再度エッジ点の
座標が求められる。このようにすることによってどのよ
うな形状のエッジであっても、必ずエッジの法線方向に
キャリパを設定することが可能となり、測定の再現性が
向上する。
【0079】なお、エッジサーチの範囲は大きくないの
で、サーチされる部分が直線以外の例えば円弧であって
も、前述した直線近似に基づいて求めた法線ベクトル
は、エッジ点Mの正しい法線ベクトルとほぼ一致するも
のである。サーチされる部分の形状についての情報を与
え、その形状に対応する最小2乗曲線を求め、該曲線上
の検出点Mにおける法線ベクトルを求めるようにしても
良い。
【0080】次に、形状認識のためのプログラム53F
の詳細を説明する。前記第3のエッジ検出プログラム5
3D3 と同時に、又はこれに代えて形状認識のためのプ
ログラム53Fが起動し、対象物10の少なくとも一部
の形状の形状認識が行えるようになっている。ここで形
状認識された結果は、計測のためのプログラム53Hで
用いられる。
【0081】まず、プログラム53D1 によって検出さ
れた基準点とプログラム53D2 によって検出されたこ
れに近接する少なくとも2点の合計3点以上のエッジ点
の座標に基づき最小2乗法、又はhough 変換法によりエ
ッジ要素の形状の種類を認識する。形状の種類の認識方
法は、最小2乗形状からの誤差の大きさ検出による方法
や、hough 変換による方法が選択できるようになってい
る。即ち、最小2乗法による認識方法の場合、前記3点
以上のエッジ点の座標に基づいて、最小2乗直線、最小
2乗円を求め、夫々に対する残差の少ない方の形状であ
ると認識する。
【0082】hough 変換による方法の場合は、多数の点
から任意に選んだ2点によって構成される直線の法線ベ
クトルの方向の分布の状態を監視し、分布が特定の方向
に集約するならば直線であると認識し、多数の点から任
意に選んだ3点によって構成される円の中心座標の分布
の状態を監視し、分布が特定の位置に集約するならば円
であると認識する。このときの処理に用いられるエッジ
点の個数が多い程、正確に形状認識されるので、プログ
ラム53D2 で設定するサーチラインの数は多い方が好
ましい。例えば、前記サーチラインを4本と設定した場
合は、基準点と合わせて合計5個のエッジ点の座標から
どのような幾何形状か(例えば、直線、円又は円弧)を
認識する。
【0083】形状認識のためのプログラム53Fは、更
に、上記認識した形状の詳細を正確に求める処理を行
う。前記形状の種類を認識する処理において、キャリパ
内のエッジ要素が直線の形状として認識された場合、認
識された直線のパラメータが概略求められている。そこ
で、更にその直線のパラメータを詳細に求める処理が行
われる。最小2乗法による誤差の大きさによる検出方法
が選択されていた場合、基準点から認識した直線上で一
方の側に一定間隔離れた位置にエッジ検出の対象となる
エッジ位置検出領域(キャリパ)を設定し、そのキャリ
パの範囲にあるエッジ及びその法線方向の検出が行われ
る。そして、順次一定距離ずつエッジ検出の場所を移動
させながらエッジ検出を行う。そして、エッジ検出して
得たエッジ点が前記直線上に有るか否かを検査する。直
線との誤差が所定値以下ならば直線上の点とみなし、そ
の点も含めて直線を再計算する。そして、再度誤差を計
算し、所定値以下であれば次のエッジ点について上記の
処理を繰り返す。誤差が所定値よりも大きい場合は、そ
の直前の点を直線の一端の点とする。そして、もう一方
の端について上記処理を行う。かくして、対象物の形状
の一部を構成する直線を表わす直線のパラメータが、両
端の点の位置を含めて求められる。求めた直線のパラメ
ータはメモリ41D内に幾何形状データ51C(図1参
照)として記憶される。
【0084】hough 変換法が選択された場合、次のよう
にして直線のパラメータを求めるようになっている。
【0085】一般に、直線の方程式「y=ax+b」
は、「ρ=x・COSθ+y・SINθ ただしρは、
原点から直線に下ろした垂線の長さ、θは垂線とx軸と
のなす角度である)」の式で表され、原点を点Pにとる
と、ρ及びθはエッジの法線ベクトルの長さ及び角度が
近似的にあてはまるようになっている。ここでは、この
近似値近傍で適当な大きさのρ−θ空間を表す2次元配
列を予め用意し、検出したエッジ点(x,y)をρ,θ
をパラメータとした直線の式に代入し、得られたρ−θ
の関係を示す軌跡がρ−θ空間を通過する毎に、その2
次元配列の配列要素に1を加える、という処理が行われ
る。画像中の検出したエッジ点に対するすべての軌跡を
描いた後、最も大きな値となっている配列要素を抽出す
る。最小2乗法の場合と同様に、キャリパの位置を順次
移動させながらエッジ点を新たに検出して点数を増やし
ていき、抽出された点近傍に次の点が存在しなくなるま
で繰り返す。最も大きな値となっている配列要素がρ及
びθであり、最後に検出した点が両端の点である。
【0086】いずれの設定でも、同一直線上のエッジ点
列を求めることができ、直線が検出される。
【0087】図9は、第1のエッジ検出プログラム53
D1 において第1の検出モード(ベクトルサーチ)で基
準点を検出し、形状認識のためのプログラム53Fで直
線の形状要素を抽出する様子を例示したものである。
【0088】点P1、P2、P3で囲まれた対象物の画
像10’の輪郭を成す直線P1ーP2近傍の点Xをマウ
スで指示すると、同図(a)のように、第1のエッジ検
出プログラム53D1 によって第1の検出モードでマウ
スによる指示点Xを中心として放射状にベクトルサーチ
によるエッジ検出が行われ、第2のエッジ検出プログラ
ム53D2 によって指示点Xの最近傍のエッジ点p0の
座標及びその法線ベクトルが検出され、キャリパが設定
され、第3のエッジ検出プログラム53D3 によって、
このキャリパによるエッジ点の正確な座標が求められ
る。そして、形状認識のためのプログラム53Fによっ
てこれらのエッジ点に基づき前述の如くして直線要素が
認識される。次いで、同図(b)のように、指示点Xの
最近傍点のエッジ座標p0から順に所定の距離だけ離れ
た点p1、p2、p3、p4、p5、p6の順にエッジ
位置の検出が行われ、同様に、反対方向の点p7,p8
の順にエッジ位置の検出が行われ、上述した直線を求め
る処理と両端の点P1,P2を検出する処理とが行われ
る。このようにして、対象物の画像10’の輪郭を成す
直線(線分)P1−P2が認識され、認識した直線のパ
ラメータ(直線の方程式、両端点の位置など)が求めら
れ、メモリ41Dに記憶される。
【0089】こうして、対象物の画像10’の輪郭(エ
ッジ)近傍をマウスなどで指示するだけで、直線の両端
及び直線のパラメータを求めることができる。第2の検
出モードでも同様であり、対象物の画像10’の輪郭
(エッジ)近傍をマウスなどで指示するだけで、サーチ
エリアRが設定されて、エッジ座標が検出され、その直
線の両端及び直線のパラメータを求めることができる。
【0090】形状認識のためのプログラム53Fの形状
の種類を認識する処理において、キャリパで示されるエ
ッジ位置検出領域内のエッジ要素が円又は円弧の形状と
して認識された場合、円のパラメータを求める処理が行
われる。
【0091】形状の種類を認識する処理によって、円の
半径と中心の位置とが概略求められている。はじめに基
準点の位置から認識した円の周上で一方方向に一定距離
離れた位置にエッジ検出の対象となるエッジ位置検出領
域(キャリパ)を設定し、そのキャリパ範囲にあるエッ
ジ及びその法線方向の検出が行われる。そして、順次一
定距離ずつエッジ検出の場所を移動させながらエッジ検
出が行われる。こうしてエッジ検出して得たエッジ点が
前記円周上に有るか否かを検査する。円要素との誤差が
所定値以下ならば同一円周上の点とみなし、その点も含
めて円を再計算する。再度誤差を計算し、所定値以下で
あれば、次のエッジ検出の場所の点について上記処理を
繰り返す。誤差が所定値よりも大きい場合は、その直前
の点を円弧の一端の点とする。そして、もう一方の端に
ついて上記処理を行う。かくして、対象物の形状の一部
を構成する円弧を表わす円弧のパラメータが、両端の点
の位置を含めて求められる。円弧が閉じた円である場合
は、一方方向への処理において、基準点に戻った時に処
理を終了する。求めた円弧のパラメータはメモリ41D
内に幾何形状データ51Cとして記憶される。
【0092】この場合も上述した最小2乗形状からの誤
差の大きさによる検出方法だけでなく、hough 変換法に
よる方法が選択できるようになっている。hough 変換法
の場合は、前記直線の場合の直線の式を円の式に替えて
直線の場合と同様の処理を行うことによって円パラメー
タの詳細が求められる。
【0093】本実施形態の画像計測装置では、以上のよ
うにして、撮像ユニット20を用いて読み取られた画像
データ51Bからディスプレイ43の表示画面に表示さ
れた画像に対して、測定したい対象物の輪郭(エッジ)
近傍をマウス42bで指定することにより、その位置か
ら最も近い位置にあるエッジの座標の検出を行い、検出
されたエッジ座標を基準にしてエッジ検出を行って対象
物10の形状を認識するようになっている。そして、対
象物10の輪郭をなす直線又は円弧の始点終点座標を自
動的に求めることができる。このように、本実施形態の
画像計測装置は、マウス42bなどにより表示画面上の
1点を指示するという簡単な操作で、対象物の形状認識
ができる。
【0094】計測対象物の像10’を構成する直線や
円、円弧などの各要素に対して形状認識のためのプログ
ラム53Fによる処理を行うことによって得られた様々
な情報、例えば、指示された位置最近傍のエッジ座標と
法線ベクトル及びその座標を含む形状情報(直線なら両
端点座標、円弧なら両端点座標と中心座標、といった要
素分割して得られた情報)などは、所定のフォーマット
にして登録し、メモリ41D(仮想メモリの場合も含
む)に幾何形状データ51Cとして記憶しておくととも
に、ファイルとしてハードディスク41Pに保存される
ようになっている。このファイルを読みだすことで、1
度撮像した対象物について、くり返し表示と後述するよ
うな測定とができるようになっている。
【0095】このように、認識した形状を直線、円又は
円弧に要素分割した情報を記憶するので、測定対象物の
形状に関するデータ量が小さくなり、また、計測のため
のプログラム53Hによる幾何形状の計測を実行する処
理速度が速くなる。
【0096】次に、計測のためのプログラム53Hによ
る、前記メモリ41D内の幾何形状データ51Cを用い
た計測について説明する。マウス42bなどにより、計
測のためのプログラム53Hを起動すると、ディスプレ
イ43の画面上に表示された図形と所望の演算・計測内
容を指示することにより、前述した処理により認識され
た対象物10の形状及び要素分割して得られた情報を用
いて以下のような演算処理及び計測処理が行われる。
【0097】一般的な幾何寸法は、「直線−直線」の計
算又は「円−直線」又は「円−円」の計算によって求め
ることができる。そこで、直線と直線が指示された場合
は、交点座標、直角度、平行度、直線と直線との距離な
どが自動的に計算される。また、円と直線が指示された
場合は、交点座標、円と直線の最短距離、中心座標と直
線との距離、中心座標から直線に下だした垂線の足の座
標等が自動的に演算される。円と円が指示された場合
は、円と円の交点座標、円中心間距離などが求まる。ま
た、指示された図形が複数の直線からなる閉形状の場
合、要素分割して得られた情報から閉図形を認識し、そ
の閉図形を構成する直線の数に応じて、3本では三角
形、4本では四角形などと認識し、これらの頂点の座標
や重心座標、中心座標が求められる。所定の数の円や直
線から成る閉図形の場合を複数選べば、予め登録してお
いた円の数、直線の数から、指定の形状が認識され、所
定の出力が計算される。
【0098】上記の演算・計測結果はディスプレイ43
の表示画面の所定の領域(ウィンドウ内のボックス)に
表示されるようになっている。
【0099】図11は、別の計測対象物に対してこのよ
うな幾何寸法を求める計測処理が行われる場合のディス
プレイ43の表示の一例である。図11に示されるよう
な対象物の画像10’がディスプレイの表示画面上のウ
ィンドウに表示されている場合において、マウス42b
により、計測のためのプログラム53Hで幾何寸法計測
処理を指定した後、2点1、2を計測箇所として指示す
れば、幾何形状データ51Cからそれらの点が属する幾
何形状、即ち夫々直線が選択され、上述した直線−直線
計算が行われ、交点Bの座標、2直線の角度θなどが求
められる。同様に、2点9、9’をマウス42bにより
計測箇所として指示すれば、2直線の角度、平行度、2
直線間の距離Lが求められる。また、4つの点3、4、
5、6を連続で選べば四角形の要素成分が求められる。
また、2点7、8を連続で選べば上述した円−円計算が
行われ、円と円の交点Aの座標が求められ、同様に2点
11、12を連続で選べば2つの円の中心間距離Dが求
められる。上記いずれの場合も、求められた計測結果
は、ディスプレイ43の表示画面上のウィンドウ44D
に表示される。
【0100】なお、計測箇所として指示された点が属す
る図形要素が幾何形状データ51Cに含まれていない場
合は、その時点で前記した各処理がなされ、その点が属
する図形要素の形状の種類と詳細パラメータとが求めら
れ、前記幾何寸法を求める処理が行われる。そして、求
めた幾何形状データはメモリ41Dに記憶される。
【0101】本実施形態の装置は、表示画面44上に表
示された計測対象物のエッジに沿って、キャリパSを移
動させ、キャリパSの位置における計測対象物のエッジ
座標をリアルタイムに求めることもできる。以下これに
ついて説明する。即ち、計測処理のためのプログラム5
3Hによって、リアルタイムエッジ検出処理が指示され
ると、マウス42bの操作に応じてマーク位置移動のた
めのプログラム53Jによって表示画面上でキャリパS
の位置が移動される度毎に、エッジ検出、法線ベクトル
の検出、エッジ座標再検出の一連の処理が、計測のため
のプログラム53Hによりエッジ検出のためのプログラ
ム53D(プログラム53D1 、53D2 、53D3 )
を子プロセスとして行われ、キャリパSが法線方向を向
くように表示画面上に表示されると共に、移動したキャ
リパの位置、方向に基づいて検出されたエッジ点の座標
が求められる。このときキャリパSは対象物10の画像
10’の輪郭に添って移動するように表示される。
【0102】図8はその表示例を示したものである。デ
ィスプレイ43の表示画面44上で対象物10の画像1
0’が表示されるウィンドウ44Aにおいて、まず始め
に、対象物10の画像10’の輪郭近傍の点Aをマウス
42b等により指示する。その後、この点Aに表示され
たキャリパSを点B,C,D,E,F,Gに移動させる
と、各点でエッジ座標及び法線方向が求められ、キャリ
パSは矢印で示した方向になるように表示され、このキ
ャリパの範囲内の画素の輝度変化に基づいてエッジ点が
検出され、その点の座標が求められる。また、計測のた
めのプログラム53Hにより、キャリパSの移動位置毎
に、キャリパSの中心を通る法線方向の輝度分布がウィ
ンドウ44Bに、また点A,B,C,D,E,F,G各
点におけるエッジの座標がウィンドウ44Cに表示され
るようになっている。ウィンドウ44Dは、計測結果を
表示する部分でありこの点については後述する。
【0103】このように、キャリパSを移動にさせるの
に伴って、エッジ点の座標がリアルタイムで検出されて
そのエッジ座標が画面上に表示される。その際、キャリ
パSも表示されるので、エッジ検出の対象範囲を容易に
把握することができ、使い易くなる。また、キャリパS
が法線ベクトルと同方向にして画面上にリアルタイムに
表示されるので、どの方向で計測を行っているかが確認
でき、かつ、法線方向に設定されたキャリパSに基づい
てエッジ座標を求めているので、高精度に座標を求める
ことができる。
【0104】更に、本実施形態の装置の計測のためのプ
ログラム53Hは、マウス42bによるキャリパの移動
に伴って、任意幾何形状の寸法をリアルタイム計測処理
する機能も備えている。
【0105】図10(a)は、この場合の計測の様子を
示したものである。ディスプレイ43の表示画面44上
で対象物の画像10’が表示されるウィンドウ44Aに
おいて、計測のためのプログラム53Hでリアルタイム
計測処理を指定した後、まず、対象物の輪郭上の点K
1,K2を通るようにマウス42b等によりキャリパS
を移動させて計測位置を指示する。この場合、キャリパ
Sのプロジェクション長を長目に設定することが好まし
い。すると、図10(a)の計測対象部分の拡大図であ
る図10(b)に示されるように、キャリパS内におい
て、点K1の近傍に複数のエッジ点k1 〜kn が検出さ
れる。同様に、キャリパS内において、点K2の近傍に
複数のエッジ点k1 ’〜kn ’が検出される。
【0106】そして、検出したエッジ点k1 〜kn 、k
1 ’〜kn ’を用いて前述した最小2乗法又はhough 変
換法による形状認識処理を行い、点K1、K2の属する
図形要素の形状の種類(この場合は共に直線)を認識す
る。この場合、形状認識処理に用いる点は、キャリパS
内に存在する点に限られるのでデー多数が少なく、形状
認識は短時間に終了する。
【0107】そして、形状認識の処理によって得られた
直線要素に関する情報を用いて直線−直線計算が開始さ
れ、演算・計測結果が表示される。キャリパ内における
形状の代表点、例えば検出した点k1 〜kn 、k1 ’〜
kn ’それぞれの平均点(K11,K12)の座標はウ
ィンドウ44Cに、2直線(点K11を通る対象物の輪
郭,点K12を通る対象物の輪郭)の平行度、距離、角
度、直角度等はウィンドウ44Dに、直線K11−K1
2の輝度分布はウィンドウ44Bにそれぞれ表示され
る。同様に、対象物10の輪郭上の点K3,K4を通る
ようにキャリパSを移動させて計測位置を指示すると、
点K3,K4について同様に処理が行われ結果が表示さ
れる。こうしてマウスなどにより、形状を指示するとい
う簡単な操作で、その幾何形状の計測の結果を得ること
ができる。また、対象物10の輪郭上の点K1,K2,
K3,K4の相互間の距離がリアルタイムで算出され表
示されるので、対象物の画像10’からその輪郭上の2
点間の距離を容易に測定することができる。また、キャ
リパを法線ベクトルと同方向にして画面上にリアルタイ
ムに表示するので、どの方向で計測を行っているかが把
握し易くなる。なお、点k1 〜kn 、k1 ’〜kn ’を
検出した後、幾何形状データ41Cを参照して、形状を
認識するようにしても良い。
【0108】このように、計測箇所の指示をマウスによ
りキャリパを用いて行う場合には、キャリパを移動させ
るだけで、対象物の画像に基づく上記の種々の計測を自
動的に行なうことができる。この他、キャリパが輪郭上
の1点のみを通るように設定し、このキャリパによって
検出した点から任意に選んだ直線への垂線の長さあるい
は前記点と任意に選んだ点との距離、若しくは該任意点
を端点として含む任意に選んだ直線との角度をリアルタ
イムで算出し表示することも可能である。かかる計測
は、対象物上のあるエッジ点の座標(x、y)を検出し
た場合に、この座標を対象物上の任意に選んだ点を原点
とする極座標(r、θ)に変換する等によって容易に行
うことができる。
【0109】以上説明したように、本実施形態の画像計
測装置によると、マウス42bにより測定箇所を指示す
るという簡単な操作で、対象物10の画像10’に基づ
いて様々な計測を行うことができる。
【0110】なお、上記実施形態では、ベクトルサーチ
の際のサーチ方向を12方向とした場合について説明し
たが、これに限らず、そのサーチ方向の数は、より多く
することは可能であり、多ければ多いほど検出確度が上
がるのは言うまでもない。また、検出したエッジの法線
ベクトルはエッジの明方向に方向をとるものとしたが、
その逆方向でもよいことは勿論である。
【0111】さらに、上記実施形態では、計測処理など
の演算は、プログラムを用いてマイクロプロセッサで行
われる場合について説明したが、これに限らず、デジタ
ルシグナルプロセッサ(DSP)などを用いて処理を行
うようにしても良い。
【0112】また、上記実施形態では、CCDカメラに
より撮像して得た画像データをそのままメモリ内に記憶
し、この画像情報を用いて種々の計測処理を行う場合に
ついて説明したが、本発明がこれに限定されることはな
く、例えば予め撮像して得た対象物の画像情報をフロッ
ピーディスク、光磁気ディスク等の情報記録媒体に記録
し、この記録媒体に記録した情報をメモリ内に記録し、
この情報を用いて上述した種々の計測を行うようにして
も良い。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし5
に記載の発明によれば、点の指示を入力するという簡単
な操作で計測対象物のエッジ検出及び形状認識をするこ
とができるという従来にない優れた効果がある。
【0114】特に、請求項2に記載の発明によれば、上
記効果に加え、任意の幾何形状の指示を入力するという
簡単な操作で、その幾何形状の計測の結果を得ることが
できるという効果もある。
【0115】また、請求項6に記載の発明によれば、マ
ークによるエッジ検出の対象範囲内に含まれるエッジ上
の点の座標がリアルタイムで求められるので、この点の
座標を画面上に表示せることにより、マーク内にあるエ
ッジ座標の位置を直ちに認識できるという効果がある。
【0116】また、請求項7に記載の発明によれば、マ
ークを移動させるだけで、対象物の画像に基づく種々の
計測を自動的に行なうことができるという効果がある。
【0117】また、請求項8に記載の発明によれば、マ
ークを法線ベクトルと同方向にして画面上にリアルタイ
ムに表示するので、どの方向で計測を行っているかを容
易に把握できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像計測装置を示す図
である。
【図2】第1の検出モードの設定をした場合のサーチ方
向を例示した図である。
【図3】(a)はキャリパSが設定された状態を示す
図、(b)は(a)中の3ライン上において方向4のサ
ーチをしたときのライン上の画素の画像データの示す輝
度の変化を示す図、(c)は(b)輝度の微分値の変化
を示す図である。
【図4】サーチエリアを例示した図である。
【図5】エッジ検出によって見つかったエッジの位置を
例示した図であって、(a)はサーチエリアRの行方向
に複数のエッジ点が得られた様子を示す図、(b)はサ
ーチエリアRの列方向に複数のエッジ点が得られた様子
を示す図である。
【図6】エッジ座標を中心位置として設定されたキャリ
パの表示例を示した図である。
【図7】サーチエリアRおける画像データの2値化を例
示した図である。
【図8】キャリパSが対象物の画像10’の輪郭に添っ
て移動する様子を示す図である。
【図9】第1の検出モードでエッジ検出をした後に、直
線の形状要素を抽出する様子を例示した図である
((a)、(b))。
【図10】(a)は計測のためのプログラムによる任意
幾何形状のリアルタイム計測処理の一例を説明するため
の図、(b)は(a)の計測対象部分を拡大して示す図
である。
【図11】別の計測対象物に対して幾何寸法を求める計
測処理が行われる場合のディスプレイの表示の一例を示
す図である。
【図12】(a)はエッジ点検出の対象となる計測対象
物の一例を示す平面図、(b)は(a)の計測対象物の
画像データが示す輝度(階調)の微分値を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 計測対象物 41D メモリ 42a キーボード(計測条件入力手段の一部) 42b マウス(点入力手段の一部、計測条件入力手段
の一部、マーク位置移動手段の一部) 43 ディスプレイ(表示装置) 51B 画像データ(画像情報) 53B 計測条件入力のためのプログラム(点入力手段
の一部、計測条件入力手段の一部) 53D1 第1のエッジ検出プログラム(第1のエッジ
検出手段) 53D2 第2のエッジ検出プログラム(第2のエッジ
検出手段) 53F 形状認識のためのプログラム(形状認識手段) 53H 計測のためのプログラム(計測手段、リアルタ
イム検出手段) 53J マーク位置移動のためのプログラム(マーク位
置移動手段の一部) P 基準点 S キャリパ(マーク)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測対象物の像を撮像して得られた画像
    情報を用いて前記計測対象物の形状を計測する画像計測
    装置であって、 前記画像情報を記憶するメモリと;前記画像情報に対応
    する画像を表示画面上に表示する画像表示装置と;前記
    表示画面上に表示された画像に対して計測箇所の近傍の
    点の指示を入力するための点入力手段と;前記メモリ内
    の画像情報に含まれる各画素の位置情報と階調情報とに
    基づいて、前記点入力手段により指示された点の近傍に
    存在する前記対象物の像のエッジ上の複数点の内所定の
    条件を満たすエッジ上の点の座標であるエッジ座標を検
    出する第1のエッジ検出手段と;前記エッジ座標が検出
    された前記エッジ上の点を基準点として含む所定範囲内
    に前記指示された点と前記基準点とを結ぶ方向の複数ラ
    インを設定し、該複数ラインの前記基準点を含むライン
    以外の少なくとも2ラインについて、各ライン毎に前記
    メモリ内の画像情報に含まれる各画素の位置情報と階調
    情報とに基づいてエッジ上の点の座標を検出する第2の
    エッジ検出手段と;前記第1、第2のエッジ検出手段に
    より検出された相互に近接する少なくとも3点のエッジ
    上の点の座標に基づき前記3点が属するエッジ要素の種
    類を認識することにより、前記計測対象物の少なくとも
    一部の形状を認識する形状認識手段とを有する画像計測
    装置。
  2. 【請求項2】 任意の幾何形状の指示を入力するための
    計測条件入力手段と、前記計測条件入力手段により指示
    された幾何形状を求める計測処理をする計測手段とを更
    に有し、該計測手段は、前記形状認識手段により認識さ
    れた形状の中から前記指示に対応する幾何形状のパラメ
    ータを求めることを特徴とする請求項1に記載の画像計
    測装置。
  3. 【請求項3】 計測対象物の像を撮像して得られた画像
    情報を用いて前記計測対象物の形状を計測する画像計測
    装置であって、 前記画像情報を記憶するメモリと;前記画像情報に対応
    する画像を表示画面上に表示する画像表示装置と;前記
    表示画面上に表示された画像に対して計測箇所の近傍の
    点の指示を入力するための点入力手段と;前記メモリ内
    の画像情報に含まれる各画素の位置情報と階調情報とに
    基づいて、前記点入力手段により指示された点の近傍に
    存在する前記対象物の像のエッジ上の複数点の内所定の
    条件を満たすエッジ上の点の座標であるエッジ座標を検
    出する第1のエッジ検出手段と;前記エッジ座標が検出
    された前記エッジ上の点を基準点として含む所定範囲内
    に前記指示された点と前記基準点とを結ぶ方向の複数ラ
    インを設定し、該複数ラインの前記基準点を含むライン
    以外の少なくとも2ラインについて、各ライン毎に前記
    メモリ内の画像情報に含まれる各画素の位置情報と階調
    情報とに基づいてエッジ上の点の座標を検出する第2の
    エッジ検出手段とを備え、 前記第2のエッジ検出手段は、前記基準点のエッジ座標
    及びこれに近接する少なくとも2点のエッジ上の座標に
    基づき直線要素を認識し、該直線要素と、前記基準点を
    含む前記指示された点と前記基準点とを結ぶ方向のライ
    ン上に存在する画素の階調変化とに基づいて前記直線要
    素の法線ベクトルを求める機能をも更に有することを特
    徴とする画像計測装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のエッジ検出手段は、前記計測
    条件入力手段により指示された指示点を中心とする放射
    状の複数のサーチ方向のライン上に存在する画素の位置
    情報と階調情報とに基づいて複数のエッジ上の点を検出
    し、これらの点の内の前記指示点との距離が最短の点の
    座標をエッジ座標として検出することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか一項に記載の画像計測装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のエッジ検出手段は、点入力手
    段により指示された点を中心とする所定の矩形範囲内に
    行方向及び列方向の複数ラインを設定し、前記行方向及
    び列方向のそれぞれについて、前記指示された点を含む
    ラインと、該ライン以外の少なくとも2ラインについ
    て、各ライン毎に前記メモリ内の画像情報に含まれる各
    画素の位置情報と階調情報とに基づいてエッジ上の点の
    座標を検出し、これらの点の内の前記指示された点との
    距離が最短の点の座標をエッジ座標とする請求項1〜3
    のいずれか一項に記載の画像計測装置。
  6. 【請求項6】 計測対象物の像を撮像して得られた画像
    情報を用いて前記計測対象物の形状を計測する画像計測
    装置であって、 前記画像情報を記憶するメモリと;前記画像情報に対応
    する画像を表示画面上に表示する画像表示装置と;前記
    画面上に表示されるエッジ検出の対象範囲、位置及び方
    向を示すマークを所望の位置に移動させるためのマーク
    位置移動手段と;前記マークの移動に伴い、前記マーク
    によるエッジ検出の対象範囲内に含まれるエッジ上の点
    の座標をリアルタイムで求めるリアルタイム検出手段と
    を有する画像計測装置。
  7. 【請求項7】 前記リアルタイム検出手段は、前記マー
    クの移動中に、前記エッジ検出の対象領域の範囲内に含
    まれるエッジ上の点の座標に基づいて、前記計測対象物
    の輪郭上の複数点間の距離、任意に選んだ直線への垂線
    の長さあるいは任意に選んだ点との距離、若しくは該任
    意に選んだ点を端点としてそれぞれ含む任意に選んだ直
    線と前記エッジ上の点を通る直線とが成す角度をリアル
    タイムで求める機能を更に有することを特徴とする請求
    項6に記載の画像計測装置。
  8. 【請求項8】 前記リアルタイム検出手段は、前記座標
    を求めたエッジ上の点の法線ベクトルをリアルタイムで
    求め、前記移動中の前記マークの角度を前記法線ベクト
    ルと同方向にして前記画面上にリアルタイムに表示する
    機能を更に有することを特徴とする請求項6に記載の画
    像計測装置。
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