JPH11131276A - 電解式オゾン発生素子および電解式オゾン発生装置 - Google Patents

電解式オゾン発生素子および電解式オゾン発生装置

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JPH11131276A
JPH11131276A JP9292439A JP29243997A JPH11131276A JP H11131276 A JPH11131276 A JP H11131276A JP 9292439 A JP9292439 A JP 9292439A JP 29243997 A JP29243997 A JP 29243997A JP H11131276 A JPH11131276 A JP H11131276A
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ozone generating
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憲朗 光田
Hisatoshi Fukumoto
久敏 福本
Hideo Maeda
秀雄 前田
Makoto Tanmachi
誠 反町
Tetsuya Abe
哲也 阿部
Yasushi Hatanaka
康司 畠中
Takeshi Aizawa
毅 相沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極での水素の発生を抑え、安全性が確保さ
れた電解式オゾン発生素子及びこのようなオゾン発生素
子を有する電解式オゾン発生装置を得る。 【解決手段】 固体高分子電解質膜4を挟んで、陽極6
1と陰極62を対峙させた電解式オゾン発生素子におい
て、上記陰極62として、電子伝導性で、かつガス通気
性のある多孔質基材1を用い、上記多孔質基材1の両面
に、白金触媒を含む触媒層2、3を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気化学素子、とく
に固体高分子電解質膜を挟んで、陽極と陰極を対峙さ
せ、直流電圧を印加して陽極からオゾンを発生させる電
解式オゾン発生素子、および電解式オゾン発生素子を装
着して構成される電解式オゾン発生装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の電解式オゾン発生素子、及び電解
式オゾン発生素子を組み込んだ電解式オゾン発生装置と
しては、例えば特公平2−44908号公報に記載され
ているような、水供給型が一般的であるが、水の代わり
に、空気を供給するタイプのオゾン発生素子の実用化も
検討されている。図16は、従来の空気供給型の電解式
オゾン発生素子の側面図(a)、および平面図(b)で
ある。図において、61は電解式オゾン発生素子の陽
極、62は電解式オゾン発生素子の陰極、4は固体高分
子電解質膜、1は陰極の基材、2は陰極の触媒層、7は
陰極の電流端子、8は陽極の電流端子である。陽極に
は、例えば白金メッキしたチタンメッシュにβ型の二酸
化鉛を電着させたものが用いられ、固体高分子電解質膜
4には、商品名ナフィオン(デュポン社)が、また電解
式オゾン発生素子の陰極62には、カーボンペーパー1
に、白金を担持したカーボン粉で触媒層2を形成したも
のが用いられる。β型の二酸化鉛(黒色)はα型の二酸
化鉛(茶色)よりもオゾン発生の電流効率が高いことが
知られており、従来のオゾン発生素子にはβ型の二酸化
鉛が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の空気供給型の電
解式オゾン発生素子は以上のように構成されており、オ
ゾン発生素子には、3.5V程度の直流電圧が印加さ
れ、陽極側でオゾンや酸素が発生し、陰極側で水が生じ
る。しかし、陰極では、必ずしも全てプロトンが水に変
換されるのではなく、一部は水素に変換される。これ
は、外部の直流電源により印加された電圧のうち、かな
りの部分が陰極側にかかり、陰極が水素発生に十分なほ
ど低い電位に置かれる場合があるためである。特に、湿
度が高くなった場合や長い休止状態の後で、急に電圧が
印加された場合などでは、著しい水素発生が起こり、陰
極側の一部の雰囲気が水素の爆発限界を超える危険性が
あるという安全上の問題点があった。また、発生した水
素によって、徐々に陽極のβ型の二酸化鉛が還元され
て、一酸化鉛や鉛イオンとなり、固体高分子電解質膜に
取り込まれてイオン伝導抵抗が増大してオゾン発生素子
としての性能が経時的に低下するという問題点があっ
た。
【0004】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、陰極での水素の発生を抑え、万
一陰極で水素が発生した場合でも水素を確実に酸化分解
して水に変換し、安全性を確保する機能を有したオゾン
発生素子及びこのようなオゾン発生素子を有するオゾン
発生装置を得ることを目的とする。また、陽極の二酸化
鉛が還元されて劣化するのを防止することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成に係
る電解式オゾン発生素子は、固体高分子電解質膜を挟ん
で、陽極と陰極を対峙させた電解式オゾン発生素子にお
いて、上記陰極として、電子伝導性で、かつガス通気性
のある多孔質基材を用い、上記多孔質基材の両面に、白
金触媒を含む触媒層を形成したものである。
【0006】本発明の第2の構成に係る電解式オゾン発
生素子は、固体高分子電解質膜を挟んで、陽極と陰極を
対峙させた電解式オゾン発生素子において、上記陰極と
して、電子伝導性で、かつガス通気性のある多孔質基材
を用い、上記多孔質基材の内部に、白金触媒を含む触媒
を含有させたものである。
【0007】本発明の第3の構成に係る電解式オゾン発
生素子は、陽極と固体高分子電解質膜との間に、α型の
二酸化鉛よりなる触媒層を設けたものである。
【0008】本発明の第4の構成に係る電解式オゾン発
生素子は、陽極として、α型の二酸化鉛をメッキしたチ
タン製の多孔質基材を用い、上記多孔質基材と固体高分
子電解質膜との間にα型の二酸化鉛の微粒子層を挟持し
たものである。
【0009】本発明の第5の構成に係る電解式オゾン発
生素子は、陽極と固体高分子電解質膜と陰極とを貫通す
る少なくとも1つの穴を設けたものである。
【0010】本発明の第6の構成に係る電解式オゾン発
生素子は、陽極または陰極の少なくとも一方の外側に、
撥水性で、かつガス通気性のある多孔質膜を配置したも
のである。
【0011】本発明の第7の構成に係る電解式オゾン発
生素子は、上記多孔質膜が、外力に対して素子を保護す
る保護手段を有するものである。
【0012】本発明の第8の構成に係る電解式オゾン発
生素子は、固体高分子電解質膜を挟んで配置された陽極
と陰極の、固体高分子電解質膜の外側に配置する陽極部
分および陰極部分に、複数個の電流端子を各々形成した
ものである。
【0013】本発明の第1の構成に係る電解式オゾン発
生装置は、電解式オゾン発生素子をソケット本体部とソ
ケット蓋部の間に装着し、陰極電流端子部がソケット本
体部の陰極接続部と接触し、ソケット蓋部を装着した際
に陽極電流端子部がソケット蓋部、またはソケット本体
部の陽極接続部と接触するようにしたものである。
【0014】本発明の第2の構成に係る電解式オゾン発
生装置は、上記ソケット蓋部の陰極に面する空間が閉鎖
空間として構成されており、ソケット本体側の通気孔ま
たは電解式オゾン発生素子を貫通する穴を通じて陽極側
の空間と連絡しているものである。
【0015】本発明の第3の構成に係る電解式オゾン発
生装置は、電解式オゾン発生素子を装着し、直流電源を
備えた電解式オゾン発生装置において、装置からオゾン
を発生させない時に、陽極と陰極の間に、オゾンを発生
させる場合よりも低い電圧を印加するものである。
【0016】本発明の第4の構成に係る電解式オゾン発
生装置は、電解式オゾン発生素子を装着し、直流電源を
備えた電解式オゾン発生装置において、オゾンを発生さ
せる場合に想定される電流値よりも高い電流値で切れる
フューズを電流回路に設けたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による電
解式オゾン発生素子の構成を示す側面図(a)と平面図
(b)である。図において、1は陰極の基材、2は陰極
の固体高分子電解質膜4に接した基材おもて面の触媒
層、3は陰極の基材裏面の触媒層、62は陰極、4は固
体高分子電解質膜、5は陽極の基材、6は陽極の触媒
層、61は陽極、7aは陰極の電流端子、7bは陰極の
電圧端子、8aは陽極の電流端子、8bは陽極の電圧端
子である。
【0018】陰極の基材1としては、カーボン繊維でで
きた厚さ0.3mmのカーボンペーパーにポリテトラフ
ルオロエチレン(以下、PTFEと記す)の微粒子を付
着させ、350℃で熱処理することで撥水処理したもの
を用いた。電流、電圧端子部を除く陰極の直径は22m
mである。陰極のおもて面の触媒層2は、カーボン粉末
に白金微粒子を担持した触媒に、液化した固体高分子電
解質をバインダーとして固着させたもので、厚さは20
μmである。裏面の触媒層3は、カーボン粉末に白金微
粒子を担持した触媒に、PTFEの微粒子をバインダー
として固着させたもので厚さは20μmである。陰極基
材1へのおもて面の触媒層2と裏面の触媒層3の形成
は、まず、撥水処理した陰極基材1の一方の面にスクリ
ーン印刷法を用いて裏面の触媒層3を塗布した後、35
0℃で熱処理して、PTFEを陰極基材1の裏面に融着
させ、裏面の触媒層3に強力な撥水性を付与した後、ひ
っくり返して、おもて面にスクリーン印刷法を用いてお
もて面の触媒層2を塗布し、150℃で熱処理してバイ
ンダーとして加えた固体高分子電解質を陰極基材1に融
着させ、親水性の高い触媒層2を形成した。すなわち、
陰極基材の裏面には撥水性の強い触媒層3を、おもて面
には親水性の高い触媒層2を形成した。
【0019】陽極の基材5はチタン製の厚さ50μmの
薄板に切れ目を入れて引き延ばしたエキスパンドメタル
にわずかに白金メッキしたものであり、電流、電圧端子
部を除く直径は20mmである。陽極の触媒層6はβ型
の二酸化鉛よりなり、固体高分子電解質膜4に上記β型
の二酸化鉛を塗布して形成され、厚さは20μm、直径
は20mmである。固体高分子電解質膜4としては、デ
ュポン社のナフィオン115(厚さ約120μm)を打
ち抜きポンチで直径22mmに打ち抜いて用いた。2つ
の触媒層2、3を表裏に設けた陰極62と、片面に陽極
触媒層6を塗布した固体高分子電解質膜4と、陽極基材
5とを、陽極と陰極の電流、電圧端子が互いに直角にな
るように同心円上に重ね合わせ、160℃でホットプレ
スしてオゾン発生素子を作成した。
【0020】次に動作について図2を用いて説明する。
図2は図1の電解式オゾン発生素子の動作を示す説明図
である。図において、11は外部回路、12は直流電源
である。陽極61と陰極62の間に3V程度の直流電圧
を印加することで、陽極61では空気中の水分が電気分
解されて式1、式2で示す反応によりオゾンと酸素(副
反応生成物)が発生する。 3H2O → O3 + 6H+ + 6e- ・・・(式1) 2H2O → O2 + 4H+ + 4e- ・・・(式2)
【0021】電子は外部回路11を通って陰極62へ移
動し、プロトンは固体高分子電解質膜4を通って陰極1
のおもて面の触媒層2に移動する。陰極のおもて面の触
媒層2では、空気中の酸素が次式のように反応して水が
生じる。水の一部は、固体高分子電解質膜4を介して陽
極61に戻り、陽極61での反応に用いられる。 O2 + 4H+ + 4e- → 2H2O ・・・(式3)
【0022】万一、陰極のおもて面の触媒層2への酸素
の供給が不足した場合には、次式によって水素が発生す
る恐れがある。 2H+ + 2e- → H2 ・・・(式4) しかし、陰極のおもて面の触媒層2で水素が発生した場
合でも、陰極の裏面の触媒層3で酸化され、水に戻され
るので、大気中には水素は排出されない。
【0023】上記実施の形態1によるオゾン発生素子を
43リットルの容積のステンレス製の評価箱に入れて、
1週間3Vを継続して印加し、オゾン濃度と水素濃度を
測定した所、オゾン濃度は50ppm、水素濃度は10
ppm以下(使用した水素センサーの検出限界以下)で
あった。
【0024】上記実施の形態1によるオゾン発生素子の
陰極の構造の効果を比較するために、表1のように、6
種類のサンプルを作成し、それぞれ43リットルの評価
箱に入れて1週間、3Vの電圧を継続して印加し、オゾ
ン濃度と水素濃度を調べた。サンプル1は、上記実施の
形態1と同じものであり、陰極おもて面の触媒層2は親
水性の強い液化した固体高分子電解質膜をバインダーと
して製作したので親水性であり、裏面の触媒層3は撥水
性の強いPTFEの微粒子をバインダーとしたので撥水
性である。このように、バインダーの種類を変えること
で、触媒層の親水性、撥水性の区別をつけることができ
る。同様にして、サンプル2では、おもて面、裏面共に
親水性、サンプル3では、おもて面、裏面共に撥水性、
サンプル4では、サンプル1とは逆に、おもて面を撥水
性、裏面を親水性とした。また、従来の電解式オゾン発
生素子として、サンプル5は、おもて面を親水性触媒層
とし、裏面には何も設けなかった。また、サンプル6で
は、おもて面を撥水性触媒層とし、裏面には何も設けな
かった。これらの結果をまとめて表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】陰極の両面に触媒層2、3を設けた本実施
の形態と同様の構造を有するサンプル1〜4は、従来の
構造をしたサンプル5、6と比べて、水素濃度に大きな
差異が見られた。従来構造のものでは、水素濃度は10
00ppmを超えたが、本実施の形態の構造のもので
は、水素濃度は50ppm以下に保たれていた。この差
異は、明らかに陰極裏面の触媒層3の有無によるもの
で、陰極の電位の変化などによって、わずかに生成され
る水素が陰極裏面の触媒層3で酸化されるために、サン
プル1〜4での水素濃度が50ppm以下に保たれてい
たと考えられる。従来例の1000ppm程度の水素濃
度は、水素の爆発下限である4%に比べるとかなり低い
が、43リットルの容器内の平均水素濃度なので、局部
的な水素濃度においても十分に安全であるとは言えな
い。従って、水素濃度を50ppm以下に保つことので
きる本実施の形態の効果は大きい。
【0027】表1をさらに詳しく見ると、陰極裏面の触
媒層3を撥水性にしたサンプル1とサンプル3が、陰極
裏面の触媒層3を親水性にしたサンプル2とサンプル4
よりも水素濃度が10ppm以下と著しく低くなってい
る。これは、陰極裏面の触媒層3を撥水性とした方が、
陰極裏面の触媒層3を親水性にした場合に比べてガス拡
散性が確保されるので、陰極おもて面の触媒層2への空
気中の酸素の供給が容易になり、陰極おもて面の触媒層
2での水素発生の可能性が少なくなるためである。
【0028】一方、オゾン濃度についても差異が見ら
れ、陰極おもて面の触媒層2を親水性にしたサンプル1
とサンプル2が、陰極おもて面の触媒層2を撥水性にし
たサンプル3とサンプル4よりもオゾン濃度が高くなっ
ていた。これは、固体高分子電解質膜4に面した触媒層
2が親水性である方が、触媒の利用率が高くなり、陰極
の分極が小さくなって、逆に印加電圧の陽極にかかる分
極が大きくなり、オゾンが発生しやすくなるためであ
る。すなわち、陰極おもて面の触媒層2を親水性にし、
陰極裏面の触媒層3を撥水性にしたサンプル1が、水素
濃度を低くしてオゾン濃度を高めるのに最も有効であ
る。
【0029】なお、上記実施の形態においては、陽極の
触媒層6を固体高分子電解質膜4に塗布し、陰極62
と、片面に陽極触媒層6を塗布した固体高分子電解質膜
4と、陽極基材5とを重ね合わせてオゾン発生素子を作
成したが、陽極の触媒層は従来のものと同様、電着によ
り陽極基材の全面に設け、この陽極と、固体高分子電解
質膜4と、本実施の形態と同様の構造の陰極62とを重
ね合わせてオゾン発生素子を作成してもよい。
【0030】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2による電解式オゾン発生素子の構成を示す側面図で
ある。図において、9は多孔質基材の厚み方向の全域に
わたって白金触媒を含む触媒を付着させた陰極である。
【0031】陰極9の基材はカーボン繊維でできた厚さ
0.3mmのカーボンペーパーであり、撥水処理を施さ
ずに、カーボン粉末に白金微粒子を担持した触媒を、液
化した固体高分子電解質をバインダーとし、150℃で
熱処理してバインダーとして加えた固体高分子電解質に
融着させて、カーボンペーパーの繊維表面をコーティン
グするような状態で付着させた。走査型電子顕微鏡写真
による観察で、この触媒コーティング層は、カーボン繊
維の表面を薄く覆っていて、その厚さは5μm以下であ
り、基材の気孔を閉塞していないことを確認した。陽極
基材5、および陽極触媒層6や固体高分子電解質膜4に
ついては、実施の形態1と同じ仕様のものを用いた。基
材の全面にわたって触媒が付着した陰極9と、片面に陽
極触媒層6を塗布した固体高分子電解質膜4と、陽極基
材5とを、陽極と陰極の電流、電圧端子が互いに直角に
なるように同心円上に重ね合わせ、160℃でホットプ
レスしてオゾン発生素子を作成した。
【0032】43リットルの評価箱に入れて1週間、3
Vの電圧を印加してオゾン濃度と水素濃度を調べた所、
オゾン濃度は45ppm、水素濃度は15ppmであ
り、表1の従来例に比べて、オゾン濃度が高く、水素濃
度が低いなどの効果が得られた。これは、陰極の基材全
体にわたって存在する触媒に十分な酸素が拡散し、わず
かに発生した水素が速やかに酸化処理されるためであ
る。
【0033】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3による電解式オゾン発生素子の構成を示す側面図で
ある。図において、13はα型の二酸化鉛をメッキした
チタン製の多孔質基材で構成された陽極である。
【0034】陽極の基材は実施の形態1や実施の形態2
と同じチタン製のエキスパンドメタルにわずかに白金メ
ッキしたものであるが、陽極の触媒層を、固体高分子電
解質膜4に塗布するのではなく、α型の二酸化鉛を陽極
基材にメッキして構成した。α型の二酸化鉛のメッキ
は、アルカリ性溶液中での鉛イオンの電解メッキで容易
に形成することができる。一方、β型の二酸化鉛のメッ
キについては、酸性溶液中での鉛イオンの電解メッキで
容易に形成することができる。すなわち、メッキ液の酸
性度で、容易にα、βの区別をしてメッキを施すことが
できる。陰極62や固体高分子電解質膜4については、
実施の形態1と同じ仕様のものを用いた。陰極62と、
固体高分子電解質膜4と、上記構成の陽極13とを、陽
極と陰極の電流、電圧端子が互いに直角になるように同
心円上に重ね合わせ、160℃でホットプレスしてオゾ
ン発生素子を作成した。
【0035】43リットルの評価箱に入れて3ヶ月間、
3Vの電圧を継続して印加してオゾン濃度と水素濃度を
調べた。また比較のために、チタン製のエキスパンドメ
タルに白金メッキしたものに、β型の二酸化鉛をメッキ
したものを陽極として用いた電解式オゾン発生素子も同
様にして評価した。3ヶ月間のオゾン濃度の変化と水素
濃度の変化を図5に示す。
【0036】図5は、実施の形態3による電解式オゾン
発生素子の性能の経時変化を示すグラフである。図にお
いて、14はα型の二酸化鉛を陽極の触媒層として用い
た場合のオゾン濃度の変化、15はβ型の二酸化鉛を陽
極の触媒層として用いた場合のオゾン濃度の変化、16
はα型の二酸化鉛を陽極の触媒層として用いた場合の水
素濃度の変化、17はβ型の二酸化鉛を陽極の触媒層と
して用いた場合の水素濃度の変化である。
【0037】α型の二酸化鉛の場合は、運転初期のオゾ
ン濃度は低いが、徐々に増加して100時間後には50
ppmに達し、その後1500時間まで、劣化は全く見
られなかった。一方、β型の二酸化鉛の場合は、初期の
オゾン濃度は高かったが、1500時間にわたって徐々
に低下した。この間の電流値はほぼ一定であったので、
酸素の発生比率が増加してオゾン発生の電流効率が徐々
に低下したと考えられる。また、水素も徐々に増加し、
1500時間後には500ppmにまで達した。運転
後、分解して陽極を調べた所、α型の二酸化鉛の場合
は、初期は茶色をしていたのに、運転後は真っ黒に色が
変化していた。また走査型電子顕微鏡で観察したが、α
型の二酸化鉛のメッキ層に亀裂などの異常は見られなか
った。一方、β型の二酸化鉛の場合は、走査型電子顕微
鏡による観察で、β型の二酸化鉛のメッキ層におびただ
しい数の亀裂が生じていることが分かった。
【0038】走査型電子顕微鏡で観察した結果を基に、
図6に、運転後のα型の二酸化鉛のメッキ層(a)およ
びβ型の二酸化鉛のメッキ層(b)の断面の様子を模式
的に示す。図において、18はチタン製のエキスパンド
メタル、19はチタン表面の白金メッキ層、20はα型
の二酸化鉛のメッキ層、21はα型の二酸化鉛のメッキ
層の表面に形成されたβ型の二酸化鉛の薄い層、22は
β型の二酸化鉛のメッキ層、23はβ型の二酸化鉛のメ
ッキ層に多数生じた亀裂である。α型の二酸化鉛は茶色
でアルカル性で安定であり、β型の二酸化鉛は真っ黒
で、α型の二酸化鉛とは逆に酸性で安定である。固体高
分子電解質のスルフォン酸基は強酸であり、α型の二酸
化鉛のメッキ層の表面が相変化を起こして酸性で安定な
β型に変化したと考えられる。α型の二酸化鉛のメッキ
層は強靭な皮膜であるが、β型の二酸化鉛のメッキ層は
大変もろい層で、応力に弱く、亀裂が生じやすい。図6
(b)における亀裂は、β型の二酸化鉛のメッキ層に存
在していた内部応力によって生じたものと考えられる。
β型の二酸化鉛のメッキ層に亀裂が生じると、チタン表
面の白金メッキ層にまで水分が入り込むようになる。す
るとメッキされている白金が酸素発生の触媒となり、オ
ゾン発生よりも酸素発生が優先して起こる。図5の経時
変化15で、電流値が減少せずに、オゾン濃度が減少し
たのは、このような亀裂に水分が入り込んで酸素発生が
起こりはじめたためと考えられる。また、水素濃度の上
昇は、オゾン発生電位(1.5V)よりも低い電位で酸
素発生(1.2V)が起こるために、陰極側の電位が下
がり、水素発生が起こる確率が増えたためである。一
方、α型の二酸化鉛の表面に生じたβ型の二酸化鉛の薄
い層については、薄いために亀裂が生じにくく、また、
仮に亀裂が生じたとしても、強靭なα型の二酸化鉛のメ
ッキ層があるので、白金メッキ層やチタンにまで達する
亀裂は生じない。すなわち、本発明の実施の形態3によ
る陽極構造をとれば、寿命安定性に優れた電解式オゾン
発生素子が得られる。
【0039】なお、上記実施の形態では、α型の二酸化
鉛を陽極基材にメッキして陽極13を構成したが、α型
の二酸化鉛を、陽極の触媒層として固体高分子電解質膜
4に塗布してもよく、実施の形態3の場合と同様に表面
が真っ黒に変化し、オゾン発生の能力と寿命について実
施の形態3の場合と同様の効果が得られた。
【0040】実施の形態4.図7はこの発明の実施の形
態4による電解式オゾン発生素子の構成を示す側面図で
ある。図において、24はα型の二酸化鉛をメッキした
チタン製の多孔質基材、25は延伸したPTFE製の薄
膜にα型の二酸化鉛の微粉末を塗布した薄膜シートであ
り、これら多孔質基材24と薄膜シート25により陽極
を構成する。
【0041】陽極の基材24は実施の形態3の陽極に用
いたものとと同じ仕様のものを用いた。また、延伸した
PTFE製の薄膜にα型の二酸化鉛の微粉末を塗布した
薄膜シート25は、例えば特開平8−2130270号
公報に記載されているようにローラを用いてPTFE製
の薄膜にα型の二酸化鉛の微粉末を塗布したものであ
り、やわらかくてフレキシブルな茶色い膜で、厚さは1
0μmである。陰極62や固体高分子電解質膜4につい
ては、実施の形態1と同じ仕様のものを用いた。陰極6
2と、固体高分子電解質膜4と、陽極61とを、陽極と
陰極の電流、電圧端子が互いに直角になるように同心円
上に重ね合わせ、160℃でホットプレスしてオゾン発
生素子を作成した。
【0042】実施の形態3の場合と同様に、43リット
ルの評価箱に入れて3ヶ月間、3Vの電圧を印加してオ
ゾン濃度と水素濃度を調べた所、初期の100時間でオ
ゾン濃度が徐々に上昇して80ppmに達し、1500
時間安定にオゾン濃度が保たれた。また、水素は検出限
界の10ppm以下に保たれていた。さらに、運転後分
解して見たところ、固体高分子電解質膜4に接した薄膜
シート25とα型の二酸化鉛をメッキしたチタン製の多
孔質基材24の表面が真っ黒に変化しており、β型の二
酸化鉛に変化してオゾン濃度が高くなったと考えられ
る。また、実施の形態3に比べてオゾン濃度が高くなっ
たのは、α型の二酸化鉛の微粒子が陽極の反応面積を著
しく増大させたための効果である。
【0043】なお、実施の形態4では、延伸したPTF
E製の薄膜にα型の二酸化鉛の微粒子を塗布した薄膜シ
ート25を用いたが、フッ素系の多孔質薄膜としては、
PTFEの他のFEP、PFAなどを用いることがで
き、同様にα型の二酸化鉛の微粒子をシート化すること
ができる。また、PTFEの微粒子とα型の二酸化鉛の
微粒子を混練して圧延することによってもα型の二酸化
鉛の微粒子の薄膜シート25を製作することができる。
さらに、シートを用いるのではなくα型の二酸化鉛の微
粒子と液化した固体高分子電解質(ナフィオン液、アル
ドリッチ社製)を混合してペースト化し、固体高分子電
解質膜4にハケ塗りなどによって直接陽極触媒層を形成
した場合にも、実施の形態4の場合と同様に表面が真っ
黒に変化し、オゾン発生の能力と寿命について実施の形
態4の場合と同様の効果が得られた。
【0044】実施の形態5.図8はこの発明の実施の形
態5による電解式オゾン発生素子の構成を示す側面図
(a)と平面図(b)である。図において、26は陽極
61と、固体高分子電解質膜4と、陰極62を貫通する
穴である。
【0045】構成と材料は、実施の形態1と同じ仕様と
し、最後に打ち抜きポンチを用いて真ん中に直径5mm
の貫通穴26を開けた。実施の形態1の構成の電解式オ
ゾン発生素子と実施の形態5の電解式オゾン発生素子の
陰極側にそれぞれ新聞紙をかぶせて、3Vを印加し、陰
極側の水素濃度を調べた。1時間後、実施の形態1の構
成では、水素濃度が8000ppmにまで上昇したが、
実施の形態5では25ppmであった。実施の形態1の
構成で、陰極側に覆いをかぶせた場合に水素濃度が上昇
したのは、陰極側近傍の空気中の酸素が少なくなったた
めである。一方、実施の形態5で水素濃度がほとんど上
昇しなかったのは、貫通穴を通じて陰極側に酸素が供給
されるためである。従って、実施の形態5の構成によれ
ば、陰極側が覆われた場合でも水素発生が抑制され、高
い安全性を保つ効果が得られる。
【0046】なお、実施の形態5では、真ん中に1個の
貫通穴26を設けた場合を示したが、複数個の貫通穴を
設けても良く、端の方に設けても良い。また、全面にわ
たって、小さな穴が設けられていてもよい。
【0047】実施の形態6.図9はこの発明の実施の形
態6による電解式オゾン発生素子の構成を示す側面図で
ある。図において、27は撥水性で、かつガス通気性の
ある多孔質膜であり、PTFE製の多孔性薄膜である。
【0048】実施の形態5と同じ仕様の電解式オゾン発
生素子の外側に、PTFE製の多孔性薄膜27を設けた
ものと、設けないものとで、素子に水がかかった場合の
比較試験を行った。その結果、多孔性薄膜27を設けた
ものに水をかけても、水が玉のようになって転げ落ち
て、素子に流れる電流にほとんど変化は見られなかった
が、多孔性薄膜27を設けないものに水をかけると、通
常の3倍以上の電流が流れ、一時的に大量の水素が発生
することが分かった。これは、水の直接供給によって、
電解の反応物である水の供給が律速になって一定になっ
ていた反応速度が一挙に加速されるとともに、固体高分
子電解質膜のイオン伝導抵抗が低下し、大きな電流が流
れて、陰極で酸素が不足し水素が発生したと考えられ
る。従って、実施の形態6の構成によれば、オゾン発生
素子に水が直接かかった場合にでも、水素の発生が防止
され、高い安全性が確保される。
【0049】また、本実施の形態におけるオゾン発生素
子では多孔性薄膜27を設けることにより、ほこりなど
からの金属イオンの混入や有機物の付着が防止でき、性
能を長く保つ効果がある。また、PTFE製の多孔性薄
膜27は、絶縁性であるため短絡の恐れがない。
【0050】なお、実施の形態6では、多孔性薄膜27
として、PTFE製のものを用いたが、PFAやFEP
製のものを用いてもよく、同様の効果が得られる。ま
た、陰極または陽極のうち、水が直接かかる恐れのある
方の側にだけ多孔性薄膜27を設けても良い。さらに、
多孔性薄膜27は、薄膜でなくともよく、シート状、あ
るいは板状のもので構成してもよい。
【0051】実施の形態7.図10はこの発明の実施の
形態7による電解式オゾン発生素子の構成を示す側面図
(a)と平面図(b)である。図において、28は撥水
処理を施した複数個の穴のあいたステンレス製の薄板、
29はステンレス製の薄板28を貫通する穴である。
【0052】実施の形態7は、実施の形態6の構成の陽
極側の外側に、撥水処理を施した、複数個の穴のあいた
ステンレス製の薄板を、外力に対して素子を保護する保
護手段として配置したものである。この構成でも、十分
な量のオゾンが発生し、水素もほとんど発生しないこと
を確認した。金属がオゾン発生素子を貫通すると、陽極
と陰極が短絡し、大きな電流が流れ発熱するなどのトラ
ブルが予想されるが、実施の形態7によれば、先の尖っ
た金属などであやまってオゾン発生素子を突き破りそう
になった場合でもステンレス製の薄板28により容易に
は貫通せず、破壊をまぬがれることができる。また、図
10の構成では、陽極61と金属製の薄板28との間に
多孔性薄膜27が配置されており、陽極61と金属製の
薄板28との電気絶縁性を確保し、金属製の薄板28か
ら外部に電流が流れるのを防止すると共に、陽極61と
外気との通気性が確保される。
【0053】なお、実施の形態7では、ステンレス製の
薄板28に複数個の穴29をあけた場合を示したが、複
数の穴を設けたチタンやニッケルの薄板であってもよ
く、ステンレスの薄板と同様のオゾン耐性を持ち、フッ
素樹脂による撥水処理が可能である。さらにフッ素樹脂
によるコーティングによって、オゾンに対する耐性が強
化されるのでオゾンによって酸化される金属を用いるこ
ともできる。また、発泡金属や、パンチングメタルなど
を用いることもできる。また、陰極側についても、陰極
側の外側に、撥水処理を施した、複数個の穴のあいたス
テンレス製の薄板を配置してもよい。
【0054】実施の形態8.図11はこの発明の実施の
形態8による電解式オゾン発生素子の構成を示す平面図
(a)と側面図(b)である。図において、30は楕円
形をした陽極、31は楕円形をした陰極、32は陽極電
流端子部A、33は陽極電流端子部B、34は陰極電流
端子部C、35は陰極電流端子部Dである。
【0055】本実施の形態によるオゾン発生素子におい
ては、陽極30および陰極31を楕円形に似た長細い形
状とし、固体高分子電解質膜4を挟んで陽極および陰極
の細長い形状の軸をずらして対峙させているので、陽極
と陰極が直接対峙していない4つの周辺部分が形成され
る。陽極と陰極が直接対峙していない4つの周辺部分は
陽極側の両端の2カ所が陽極電流端子部、陰極側の両端
の2カ所が陰極電流端子部として有効に利用することが
できる。反応は、2つの楕円形の重なった中心付近にあ
るので、例えば陽極電流端子部A32と陰極電流端子部
C34の2カ所を電流端子とすると、反応が陽極電流端
子部A32と陰極電流端子部C34に近い位置に偏って
しまう。しかし、本実施の形態8のように陽極電流端子
部A32と陽極電流端子部B33、および陰極電流端子
部C34と陰極電流端子部D35の両端を集電端とする
ことで、反応が均一化され、最も理想的な集電ができ
る。
【0056】また、図11(b)に示すように、陽極と
陰極の外側にPTFE製の多孔性薄膜27のような電子
絶縁材料を配置し、電流端子部分以外を覆っておけば、
短絡や接地などの危険性が少なくなる。
【0057】さらに、楕円形の長さを陽極と陰極で、違
えておけば、陽極と陰極をつなぎ間違える恐れが少なく
なる。電解式オゾン発生素子の陽極にはチタン、陰極に
はカーボンペーパーやカーボン布などが一般に用いられ
るが、カーボン材料はチタン材料よりも電気抵抗が高
い。従って、陰極側よりも陽極側の集電距離を長くした
方が、集電に要する抵抗を小さくでき、性能を高めるこ
とができる。
【0058】なお、図11に示す実施の形態では陽極と
陰極を楕円形状としたが、必ずしも楕円形状でなくても
よく、例えば固体高分子電解質膜より大きい形の陽極と
陰極を、固体高分子電解質膜の周囲にスペーサを配置し
て対峙させ、各電極の外周部、即ち固体高分子電解質膜
の外側の部分に複数の電流端子を設けてもよい。
【0059】実施の形態9.図12はこの発明の実施の
形態9による電解式オゾン発生装置のソケット本体部の
構成を示す平面図(a)とA−A線に沿った断面図
(b)、図13は上記電解式オゾン発生装置のソケット
蓋部の構成を示す平面図(a)とA−A線に沿った断面
図(b)である。図において、36はソケット本体部、
37はソケット蓋部、38はソケット蓋部の陽極接続部
A、39はソケット蓋部の陽極接続部B、40はソケッ
ト本体部の陰極接続部C、41はソケット本体部の陰極
接続部D、44はソケット本体部の陽極接続部A、45
はソケット本体部の陽極接続部B、46は陰極接続部
C、Dを接続する配線、47は陽極接続部A、Bを接続
する配線、48は直流電源へのプラス電流端子、49は
直流電源へのマイナス電流端子、53はソケット本体部
を貫通する穴、54はソケット蓋部を貫通する穴、55
はソケット本体取り付けボルト穴、56は陰極側設置く
ぼみ、57は陽極側設置くぼみである。
【0060】図11に示す電解式オゾン発生素子は、陰
極部を図12のソケット本体側にして装着される。陰極
側設置くぼみ56は、陽極側設置くぼみ57よりも深く
なっており、素子の形状や厚さに合わした形状になって
いる。電解式オゾン発生素子の装着は、単にソケット本
体部の陰極側設置くぼみ56に陰極側がはまるように置
いて、ソケット蓋部をはめるだけで完了する。ソケット
本体部とソケット蓋部とは、凹凸を用いて容易には外れ
ないようになっているが、このような構造は、はめ込み
式の構造として周知の技術を用いて簡単に構成すること
ができる。ソケット本体部の陰極接続部40、41は、
素子の陰極の電流端子部34、35に接続し、また、配
線46によってマイナス電流端子49に接続している。
一方、ソケット蓋部の陽極接続部38、39の内側が素
子の陽極の電流端子部32、33に電気的に接続し、さ
らに、ソケット蓋部の陽極接続部38、39の外側がソ
ケット本体部の陽極接続部44、45に接続して配線4
7によって、プラス電流端子48に接続されている。従
って、マイナス電流端子49とプラス電流端子48に3
V程度の直流電圧を印加すれば、電解式オゾン発生素子
の陰極と陽極の間に通電することができ、オゾンが発生
する。また、蓋がはずれた状態では通電されず、装着の
際に感電する恐れがない。ソケット本体部およびソケッ
ト蓋部は、オゾンに対して耐久性のある電子絶縁性のプ
ラスチック材料で構成されており、鋳型などを用いて、
押し出し成形するなどにより、簡単に、図12や図13
の形状のものを製作することができる。以上のように、
図12、図13の構成によれば、電解式オゾン発生素子
をワンタッチで装着でき、陽極や陰極の配線を行う必要
がない。
【0061】実施の形態10.図14はこの発明の実施
の形態10による電解式オゾン発生装置のソケット本体
部の構成を示す平面図(a)とA−A線に沿った断面図
(b)である。図において、58は陰極側の閉鎖空間、
59はソケット本体部の通気穴、63は閉鎖空間と通気
穴との連絡穴であり、陽極側への空気連絡通路である。
【0062】本実施の形態によるオゾン発生装置では、
陰極側空間が閉塞空間になっているにもかかわらず、陰
極側と空気が連絡しているので、陰極側で水素が発生す
る危険性が少なくなっている。また、陰極側を空気に晒
す必要がないので、ソケット本体部を取り付け穴55を
用いて簡単に壁などに取り付けて、あるいは両面テープ
などを用いて接着して設置することができ、電解式オゾ
ン発生装置の設置場所の自由度が高くなる。
【0063】実施の形態11.図15はこの発明の実施
の形態11による電解式オゾン発生装置の回路構成を示
す構成図である。図において、50は乾電池、51は電
流回路切り替えスイッチ、52はフューズ、10は電解
式オゾン発生素子である。
【0064】電解式オゾン発生素子10を装着し、オゾ
ンを発生させる場合は、2個の乾電池を直列にして3V
の直流電圧を印加し、装置からオゾンを発生させない時
には、電流回路切り替えスイッチ51によって2個の乾
電池の一方のみを直列、または2個の乾電池を電気的に
並列にして、陽極と陰極の間に、オゾンを発生させる場
合よりも低い電圧1.5Vを印加する。これによって、
陽極の還元による劣化を防止できる。
【0065】図15に示す実施の形態11の電解式オゾ
ン発生装置と、装置からオゾンを発生させない時には、
電圧を印加しないようにした電解式オゾン発生装置での
各オゾン発生素子の寿命を比較するために、ON−OF
Fを2時間ごとに繰り返す試験を行った所、1ヶ月後
に、図15に示す実施の形態11の電解式オゾン発生装
置のオゾン発生性能にはほとんど変化がなかったのに対
して、オゾン発生装置からオゾンを発生させない時には
電圧を印加しないようにした電解式オゾン発生装置で
は、オゾン発生量が半減してしまった。これは、電圧を
印加していない時に陽極の電位が低下して還元され鉛イ
オンとなって固体高分子電解質膜に取り込まれ抵抗が高
くなったためである。本実施の形態11によれば、停止
時も、陽極が低い電位になるのを防止でき、ON−OF
Fの繰り返し寿命の長い電解式オゾン発生装置が得られ
る。
【0066】一方、図15におけるフューズ52は、通
常よりも大きな電流が流れた場合に切れて、それ以上電
流を流さないようにできるので、水が素子にかかった
り、外からの力で素子に損傷を受けて短絡した場合など
に、素子の異常な発熱や水素の発生を防止でき、万一の
場合の安全性を高く保つことができる。
【0067】なお、上記実施の形態では、乾電池を使用
した場合について示したが、直流電圧であれば、何でも
よく、家庭用の100V電源からAC・DCコンバータ
ーで3Vや1.5Vに設定しても良い。また、太陽電池
を用いることもできる。
【0068】また、オゾンを発生させる場合に素子に印
加する電圧として、上記実施の形態では3Vの場合を示
したが、適正な印加電圧は、固体高分子電解質膜のイオ
ン伝導抵抗や電気回路、集電部分での電子伝導抵抗など
によって異なる。例えば、イオン伝導抵抗の高い固体高
分子電解質膜を用いた場合には印加電圧を高くする必要
があり、3.5Vや4Vのような値が用いられる。逆に
イオン伝導抵抗の低い固体高分子電解質膜を用いた場合
には、3Vではなく、2.5Vや2Vなど、より低い印
加電圧を適用することができる。従って、素子からオゾ
ンを発生させない場合の印加電圧についても、1.5V
が最適な値ではなく、オゾンが発生する電圧よりも低い
電圧の中から用いやすい電圧を選択すればよい。印加電
圧が低くなるほど、消費電力が小さくなるが、変圧する
際の電力ロスを勘案すると、電解式オゾン発生装置が用
いられるケースによって用いやすい電圧は異なる。
【0069】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成の電
解式オゾン発生素子によれば、固体高分子電解質膜を挟
んで、陽極と陰極を対峙させた電解式オゾン発生素子に
おいて、上記陰極として、電子伝導性で、かつガス通気
性のある多孔質基材を用い、上記多孔質基材の両面に、
白金触媒を含む触媒層を形成したので、陰極の固体高分
子電解質膜に接した触媒層で水素が発生した場合でも、
陰極の多孔質基材の裏面の触媒層で、水素が水に還元さ
れ、安全性が保たれる効果がある。
【0070】また、本発明の第2の構成の電解式オゾン
発生素子によれば、固体高分子電解質膜を挟んで、陽極
と陰極を対峙させた電解式オゾン発生素子において、上
記陰極として、電子伝導性で、かつガス通気性のある多
孔質基材を用い、上記多孔質基材の内部に、白金触媒を
含む触媒を含有させたので、陰極の固体高分子電解質膜
に接した触媒で水素が発生した場合でも、陰極の多孔質
基材の内部に含有された白金触媒で、水素が水に還元さ
れ、安全性が高くなる効果がある。
【0071】また、本発明の第3の構成の電解式オゾン
発生素子によれば、陽極と固体高分子電解質膜との間
に、α型の二酸化鉛よりなる触媒層を設けたので、表面
がβ型の二酸化鉛に変化して、β型の二酸化鉛をメッキ
した場合と同様なオゾン発生の電流効率が得られると共
に、強靭なα型の二酸化鉛の層によって、二酸化鉛層の
亀裂が防止され、性能が長期間安定して保たれる効果が
ある。
【0072】また、本発明の第4の構成の電解式オゾン
発生素子によれば、陽極として、α型の二酸化鉛をメッ
キしたチタン製の多孔質基材を用い、上記多孔質基材と
固体高分子電解質膜との間にα型の二酸化鉛の微粒子層
を挟持したので、α型の二酸化鉛の微粒子の表面がオゾ
ン発生の電流効率の高いβ型に変化し、応力に対する強
度を保ちながら、大きな反応表面積を維持することがで
きる。また、強靭なα型の二酸化鉛のメッキ層によっ
て、二酸化鉛層の亀裂が防止され、集電材としての役割
が長時間維持される効果がある。
【0073】また、本発明の第5の構成の電解式オゾン
発生素子によれば、陽極と固体高分子電解質膜と陰極と
を貫通する少なくとも1つの穴を設けたので、上記穴か
ら陰極に十分な酸素や水分が供給され、陰極側の空間が
閉塞されても、大量の水素が発生する恐れがなく、安全
性が保たれる効果がある。
【0074】また、本発明の第6の構成の電解式オゾン
発生素子によれば、陽極または陰極の少なくとも一方の
外側に、撥水性で、かつガス通気性のある多孔質膜を配
置したので、オゾン発生素子が防水され、さらにほこり
などからの金属イオンや有機物が付着することが防止さ
れ、性能が長く保たれる効果がある。
【0075】また、本発明の第7の構成の電解式オゾン
発生素子によれば、上記多孔質膜が、外力に対して素子
を保護する保護手段を有するので、外部からの力で素子
が破壊されることを防止できる。
【0076】また、本発明の第8の構成の電解式オゾン
発生素子によれば、固体高分子電解質膜を挟んで配置さ
れた陽極と陰極の、固体高分子電解質膜の外側に配置す
る陽極部分および陰極部分に、複数個の電流端子を各々
形成したので、効果的な集電が行われる効果がある。
【0077】また、本発明の第1の構成の電解式オゾン
発生装置によれば、電解式オゾン発生素子をソケット本
体部とソケット蓋部の間に装着し、陰極電流端子部がソ
ケット本体部の陰極接続部と接触し、ソケット蓋部を装
着した際に陽極電流端子部がソケット蓋部、またはソケ
ット本体部の陽極接続部と接触するようにしたので、素
子の装着が簡単になる効果がある。
【0078】また、本発明の第2の構成の電解式オゾン
発生装置によれば、上記ソケット蓋部の陰極に面する空
間が閉鎖空間として構成されており、ソケット本体側の
通気孔または電解式オゾン発生素子を貫通する穴を通じ
て陽極側の空間と連絡しているので、電解式オゾン発生
装置を壁のような面に取り付けた場合でも、陰極側の空
間で水素が発生することなくオゾンを発生させることが
できる効果がある。
【0079】また、本発明の第3の構成の電解式オゾン
発生装置によれば、装置からオゾンを発生させない時
に、陽極と陰極の間に、オゾンを発生させる場合よりも
低い電圧を印加するように構成したので、電力がほとん
ど消費されることなく陽極の還元が防止できる効果があ
る。
【0080】また、本発明の第4の構成の電解式オゾン
発生装置によれば、オゾンを発生させる場合に想定され
る電流値よりも高い電流値で切れるフューズを電流回路
に設けたので、水が直接オゾン発生素子にかかって大き
な電流が流れた場合や、外力によって素子が破損して短
絡した場合でも、フューズが切れて電流が流れなくな
り、陰極での水素の発生や過剰な発熱が防止できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電解式オゾン
発生素子の構成を示す側面図(a)と平面図(b)であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態1による電解式オゾン
発生素子の動作を示す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による電解式オゾン
発生素子の構成を示す側面図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による電解式オゾン
発生素子の構成を示す側面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による電解式オゾン
発生素子の性能の経時変化を示すグラフである。
【図6】 運転後のα型の二酸化鉛のメッキ層およびβ
型の二酸化鉛のメッキ層の断面の様子を模式的に示す図
である。
【図7】 この発明の実施の形態4による電解式オゾン
発生素子の構成を示す側面図である。
【図8】 この発明の実施の形態5による電解式オゾン
発生素子の構成を示す側面図(a)と平面図(b)であ
る。
【図9】 この発明の実施の形態6による電解式オゾン
発生素子の構成を示す側面図である。
【図10】 この発明の実施の形態7による電解式オゾ
ン発生素子の構成を示す側面図(a)と平面図(b)で
ある。
【図11】 この発明の実施の形態8による電解式オゾ
ン発生素子の構成を示す平面図(a)と側面図(b)で
ある。
【図12】 この発明の実施の形態9による電解式オゾ
ン発生装置のソケット本体部の構成を示す平面図(a)
とA−A線に沿った断面図(b)である。
【図13】 この発明の実施の形態9による電解式オゾ
ン発生装置のソケット蓋部の構成を示す平面図(a)と
A−A線に沿った断面図(b)である。
【図14】 この発明の実施の形態10による電解式オ
ゾン発生装置のソケット本体部の構成を示す平面図
(a)とA−A線に沿った断面図(b)である。
【図15】 この発明の実施の形態11による電解式オ
ゾン発生装置の回路構成を示す構成図である。
【図16】 従来の電解式オゾン発生素子の構成を示す
側面図(a)と平面図(b)である。
【符号の説明】 1 陰極の基材、2 陰極の基材のおもて面の触媒層、
3 陰極の基材の裏面の触媒層、4 固体高分子電解質
膜、5 陽極の基材、6 陽極の触媒層、7a陰極の電
流端子、7b 陰極の電圧端子、8a 陽極の電流端
子、8b 陽極の電圧端子、9 陰極、10 電解式オ
ゾン発生素子、11 外部回路、12直流電源、13
陽極、14 α型の二酸化鉛の場合のオゾン濃度の変
化、15β型の二酸化鉛の場合のオゾン濃度の変化、1
6 α型の二酸化鉛の場合の水素濃度の変化、17 β
型の二酸化鉛の場合の水素濃度の変化、18 チタン製
のエキスパンドメタル、19 チタン表面の白金メッキ
層、20 α型の二酸化鉛のメッキ層、21 β型の二
酸化鉛の薄い層、22 β型の二酸化鉛のメッキ層、2
3 亀裂、24 α型の二酸化鉛をメッキしたチタン製
の多孔質基材、25 α型の二酸化鉛の微粒子を主成分
とした薄膜シート、26 穴、27 多孔性薄膜、28
金属製の薄板、29 穴、30 陽極、31 陰極、
32 陽極電流端子部A、33 陽極電流端子部B、3
4 陰極電流端子部C、35 陰極電流端子部D、36
ソケット本体部、37 ソケット蓋部、38 ソケッ
ト蓋部の陽極接続部A、39 ソケット蓋部の陽極接続
部B、40 ソケット本体部の陰極接続部C、41 ソ
ケット本体部の陰極接続部D、44 ソケット本体部の
陽極接続部A、45 ソケット本体部の陽極接続部B、
46 配線、47 配線、48 直流電源へのプラス電
流端子、49 直流電源へのマイナス電流端子、50
乾電池、51 電流回路切り替えスイッチ、52 フュ
ーズ、53 穴、54 穴、55 ボルト穴、56 陰
極側設置くぼみ、57 陽極側設置くぼみ、58 陰極
側の閉鎖空間、59 ソケット本体部の通気穴、61
陽極、62 陰極、63 連絡穴。
フロントページの続き (72)発明者 反町 誠 東京都台東区北上野2−6−4 東洋高砂 乾電池株式会社内 (72)発明者 阿部 哲也 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 菱 彩テクニカ株式会社内 (72)発明者 畠中 康司 兵庫県三田市三輪2丁目6番1号 菱電化 成株式会社内 (72)発明者 相沢 毅 東京都大田区久が原2−14−10 株式会社 オプテックディディ・メルコ・ラボラトリ ー内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子電解質膜を挟んで、陽極と陰
    極を対峙させた電解式オゾン発生素子において、上記陰
    極として、電子伝導性で、かつガス通気性のある多孔質
    基材を用い、上記多孔質基材の両面に、白金触媒を含む
    触媒層を形成したことを特徴とする電解式オゾン発生素
    子。
  2. 【請求項2】 固体高分子電解質膜を挟んで、陽極と陰
    極を対峙させた電解式オゾン発生素子において、上記陰
    極として、電子伝導性で、かつガス通気性のある多孔質
    基材を用い、上記多孔質基材の内部に、白金触媒を含む
    触媒を含有させたことを特徴とする電解式オゾン発生素
    子。
  3. 【請求項3】 陽極と固体高分子電解質膜との間に、α
    型の二酸化鉛よりなる触媒層を設けたことを特徴とする
    請求項1または2記載の電解式オゾン発生素子。
  4. 【請求項4】 陽極として、α型の二酸化鉛をメッキし
    たチタン製の多孔質基材を用い、上記多孔質基材と固体
    高分子電解質膜との間にα型の二酸化鉛の微粒子層を挟
    持したことを特徴とする請求項1または2記載の電解式
    オゾン発生素子。
  5. 【請求項5】 陽極と固体高分子電解質膜と陰極とを貫
    通する少なくとも1つの穴が設けられていることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電解式オゾ
    ン発生素子。
  6. 【請求項6】 陽極または陰極の少なくとも一方の外側
    に、撥水性で、かつガス通気性のある多孔質膜を配置し
    たことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載
    の電解式オゾン発生素子。
  7. 【請求項7】 多孔質膜は、外力に対して素子を保護す
    る保護手段を有することを特徴とする請求項6記載の電
    解式オゾン発生素子。
  8. 【請求項8】 固体高分子電解質膜を挟んで配置された
    陽極と陰極の、上記固体高分子電解質膜の外側に位置す
    る陽極部分および陰極部分に、複数個の電流端子を各々
    形成したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか
    に記載の電解式オゾン発生素子。
  9. 【請求項9】 電解式オゾン発生素子をソケット本体部
    とソケット蓋部の間に装着し、陰極電流端子部がソケッ
    ト本体部の陰極接続部と接触し、ソケット蓋部を装着し
    た際に陽極電流端子部がソケット蓋部、またはソケット
    本体部の陽極接続部と接触するようにしたことを特徴と
    する電解式オゾン発生装置。
  10. 【請求項10】 ソケット蓋部の陰極に面する空間が閉
    鎖空間として構成されており、ソケット本体側の通気孔
    または電解式オゾン発生素子を貫通する穴を通じて陽極
    側の空間と連絡していることを特徴とする請求項9記載
    の電解式オゾン発生装置。
  11. 【請求項11】 電解式オゾン発生素子を装着し、直流
    電源を備えた電解式オゾン発生装置において、装置から
    オゾンを発生させない時に、陽極と陰極の間に、オゾン
    を発生させる場合よりも低い電圧を印加することを特徴
    とする請求項9または10記載の電解式オゾン発生装
    置。
  12. 【請求項12】 電解式オゾン発生素子を装着し、直流
    電源を備えた電解式オゾン発生装置において、オゾンを
    発生させる場合に想定される電流値よりも高い電流値で
    切れるフューズを電流回路に設けたことを特徴とする請
    求項9ないし11のいずれかに記載の電解式オゾン発生
    装置。
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