JPH11131217A - 被覆硬質工具 - Google Patents
被覆硬質工具Info
- Publication number
- JPH11131217A JPH11131217A JP31281897A JP31281897A JPH11131217A JP H11131217 A JPH11131217 A JP H11131217A JP 31281897 A JP31281897 A JP 31281897A JP 31281897 A JP31281897 A JP 31281897A JP H11131217 A JPH11131217 A JP H11131217A
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- JP
- Japan
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- film
- cutting
- coating film
- adhesion
- coating
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ＴｉＡｌ系化合物を被覆した工具において、
残留する高い圧縮応力に起因する皮膜の密着性に問題が
あり、その皮膜の圧縮応力を制御することにより一層皮
膜の密着性は向上させることを目的とする。 【解決手段】 ＴｉＡｌ系化合物を被覆した工具におい
て、ＴｉＡｌの化合物皮膜のＸ線回折における（２０
０）面の回折強度をＩ（２００）、（１１１）面の回折
強度をＩ（１１１）とした場合にＩ（２００）／Ｉ（１
１１）の比が１以上であり、基体と該ＴｉＡｌの化合物
皮膜の間に２ｎｍから１０００ｎｍの厚さを有するＴｉ
もしくは（ＴｉＡｌ）の金属もしくは金属合金層を介在
させることにより構成する。
残留する高い圧縮応力に起因する皮膜の密着性に問題が
あり、その皮膜の圧縮応力を制御することにより一層皮
膜の密着性は向上させることを目的とする。 【解決手段】 ＴｉＡｌ系化合物を被覆した工具におい
て、ＴｉＡｌの化合物皮膜のＸ線回折における（２０
０）面の回折強度をＩ（２００）、（１１１）面の回折
強度をＩ（１１１）とした場合にＩ（２００）／Ｉ（１
１１）の比が１以上であり、基体と該ＴｉＡｌの化合物
皮膜の間に２ｎｍから１０００ｎｍの厚さを有するＴｉ
もしくは（ＴｉＡｌ）の金属もしくは金属合金層を介在
させることにより構成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本願発明は、皮膜の密着性に
優れ、結果的に優れた耐摩耗性を有する被覆硬質工具に
関する。
優れ、結果的に優れた耐摩耗性を有する被覆硬質工具に
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、ＴｉＮ、ＴｉＣＮ等の皮膜が汎用
的、かつ、一般的であったが、近年、ＴｉにＡｌを含有
させ、耐摩耗性・耐酸化性を向上させる研究がなされ、
特開平８−２６７３０６号公報には、Ａｌの添加効果を
認める事例も種々存在する。しかしながら、これらの事
例は皮膜にＡｌを添加することにより、皮膜の耐酸化
性、耐摩耗性といった皮膜そのものの改善が行われたに
すぎない。また、ＴｉＡｌＮ皮膜の密着性を改善する方
法として、同号公報にみられるように、ＴｉＮ皮膜を下
地に用いることも提案されているが、十分な密着性を得
るには至っていないのが現状である。
的、かつ、一般的であったが、近年、ＴｉにＡｌを含有
させ、耐摩耗性・耐酸化性を向上させる研究がなされ、
特開平８−２６７３０６号公報には、Ａｌの添加効果を
認める事例も種々存在する。しかしながら、これらの事
例は皮膜にＡｌを添加することにより、皮膜の耐酸化
性、耐摩耗性といった皮膜そのものの改善が行われたに
すぎない。また、ＴｉＡｌＮ皮膜の密着性を改善する方
法として、同号公報にみられるように、ＴｉＮ皮膜を下
地に用いることも提案されているが、十分な密着性を得
るには至っていないのが現状である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】最近では、切削を高能
率化する傾向が強く、切削速度ならびに切削送りは増加
する傾向にある。このような場合工具寿命を支配する因
子としては、皮膜の耐摩耗性、耐酸化性よりも皮膜の密
着性が極めて重要なものとなる。前記Ａｌを添加した皮
膜は一般に残留圧縮応力が高く、その結果皮膜の密着性
が十分満足されるものでなく、この様な高能率な切削加
工においては、しばしば皮膜が剥離し工具の寿命、信頼
性を損なう結果となっている。従って、この様な高能率
切削においても、長寿命でかつ安定した切削を実現する
ためには、皮膜の密着性をさらに高める必要がある。一
方、密着性を向上させるために、密着性を劣化させる根
本原因である皮膜の残留圧縮応力そのものを低減させる
研究もなされてはいるが、いまだ十分な効果をみるに至
っていないのが現状である。
率化する傾向が強く、切削速度ならびに切削送りは増加
する傾向にある。このような場合工具寿命を支配する因
子としては、皮膜の耐摩耗性、耐酸化性よりも皮膜の密
着性が極めて重要なものとなる。前記Ａｌを添加した皮
膜は一般に残留圧縮応力が高く、その結果皮膜の密着性
が十分満足されるものでなく、この様な高能率な切削加
工においては、しばしば皮膜が剥離し工具の寿命、信頼
性を損なう結果となっている。従って、この様な高能率
切削においても、長寿命でかつ安定した切削を実現する
ためには、皮膜の密着性をさらに高める必要がある。一
方、密着性を向上させるために、密着性を劣化させる根
本原因である皮膜の残留圧縮応力そのものを低減させる
研究もなされてはいるが、いまだ十分な効果をみるに至
っていないのが現状である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは皮膜の密着
性を改善すべく鋭意研究を重ねた結果、Ａｌを含有する
高い圧縮応力を有する硬質皮膜の下に軟らかい金属又は
金属合金の皮膜を介在させることにより、Ａｌを含有す
る硬質皮膜の高い圧縮応力は吸収緩和され、結果硬質皮
膜の密着性を著しく改善できる知見を得るに至った。
性を改善すべく鋭意研究を重ねた結果、Ａｌを含有する
高い圧縮応力を有する硬質皮膜の下に軟らかい金属又は
金属合金の皮膜を介在させることにより、Ａｌを含有す
る硬質皮膜の高い圧縮応力は吸収緩和され、結果硬質皮
膜の密着性を著しく改善できる知見を得るに至った。
【０００５】このことは、皮膜に高い圧縮応力が存在す
る場合には、皮膜と基体の界面にこの圧縮応力に起因す
る高い剪断応力が作用し、この剪断応力が皮膜の密着性
を損なう要因であり、これを緩和、もしくは除去するこ
とが皮膜の密着性を向上させる結果となることを示唆す
るものである。つまり、高い圧縮応力を有する皮膜と基
体の間に比較的軟らかい層を介在させることにより、こ
の比較的軟らかい皮膜が高い圧縮応力に起因して界面に
発生する剪断応力を吸収、緩和したものと考えられる。
次に、前述したようにＴｉの窒化物等を介在させる事例
もあるが、Ｔｉの窒化物を用いた場合より金属又は金属
合金層は応力の緩和に対して効果的である。金属又は金
属合金層は吸収エネルギーが高くまたヤング率が低いた
め転位が移動し易く皮膜の応力緩和に対しより効果的を
発揮するものと考えられる。一方、Ａｌを含有させたＴ
ｉの窒化物等を用いた方が密着性の向上に対してはより
優れた効果を発揮する。これは、基体の表面に空気中に
置いておいたときに必ず形成される僅かな酸化層が存在
すると皮膜の密着性は著しく劣化するが、下地として形
成される皮膜中にＡｌが少量存在することによりコーテ
ィング開始時に、この酸化層を還元するテルミット反応
が起き酸化層を除去し皮膜の密着性を著しく改善する結
果をもたらす。これはＡｌの酸化物は生成自由エネルギ
ーが低く極めて形成されやすいため基体表面の酸化層の
酸素とＡｌのイオンが反応して皮膜内に酸化物を形成し
基体表面の酸化層を除去する為である。
る場合には、皮膜と基体の界面にこの圧縮応力に起因す
る高い剪断応力が作用し、この剪断応力が皮膜の密着性
を損なう要因であり、これを緩和、もしくは除去するこ
とが皮膜の密着性を向上させる結果となることを示唆す
るものである。つまり、高い圧縮応力を有する皮膜と基
体の間に比較的軟らかい層を介在させることにより、こ
の比較的軟らかい皮膜が高い圧縮応力に起因して界面に
発生する剪断応力を吸収、緩和したものと考えられる。
次に、前述したようにＴｉの窒化物等を介在させる事例
もあるが、Ｔｉの窒化物を用いた場合より金属又は金属
合金層は応力の緩和に対して効果的である。金属又は金
属合金層は吸収エネルギーが高くまたヤング率が低いた
め転位が移動し易く皮膜の応力緩和に対しより効果的を
発揮するものと考えられる。一方、Ａｌを含有させたＴ
ｉの窒化物等を用いた方が密着性の向上に対してはより
優れた効果を発揮する。これは、基体の表面に空気中に
置いておいたときに必ず形成される僅かな酸化層が存在
すると皮膜の密着性は著しく劣化するが、下地として形
成される皮膜中にＡｌが少量存在することによりコーテ
ィング開始時に、この酸化層を還元するテルミット反応
が起き酸化層を除去し皮膜の密着性を著しく改善する結
果をもたらす。これはＡｌの酸化物は生成自由エネルギ
ーが低く極めて形成されやすいため基体表面の酸化層の
酸素とＡｌのイオンが反応して皮膜内に酸化物を形成し
基体表面の酸化層を除去する為である。
【０００６】皮膜そのものの残留圧縮応力はコーティン
グ条件に強く依存する。一般にイオンのエネルギーが低
い条件下のコーティングにおいては、皮膜の残留圧縮応
力は低い結果となり、反対にイオンのエネルギーが高い
条件下のコーティングにおいては、皮膜の残留圧縮応力
は高くなる。イオンのエネルギーを決定するのは主に基
体に付与するバイアス電圧と真空度である。本発明者ら
の研究によれば皮膜は残留応力が低い場合にはＸ線回折
において皮膜は（２００）に配向する傾向にある。また
ＴｉとＡｌの比がことなるＴｉＡｌの化合物を多層にす
ることにより、残留圧縮応力はさらに１０％から３０％
低いものとなる。以上の結果、切削の高能率化に対し一
刃あたりの送り量が比較的大きく、切削応力の高い超硬
合金製インサートのフライス切削を始め、同様な高速度
鋼製エンドミル切削、ドリル切削において、皮膜の剥離
は抑制され、安定した切削加工の実現が可能となった。
グ条件に強く依存する。一般にイオンのエネルギーが低
い条件下のコーティングにおいては、皮膜の残留圧縮応
力は低い結果となり、反対にイオンのエネルギーが高い
条件下のコーティングにおいては、皮膜の残留圧縮応力
は高くなる。イオンのエネルギーを決定するのは主に基
体に付与するバイアス電圧と真空度である。本発明者ら
の研究によれば皮膜は残留応力が低い場合にはＸ線回折
において皮膜は（２００）に配向する傾向にある。また
ＴｉとＡｌの比がことなるＴｉＡｌの化合物を多層にす
ることにより、残留圧縮応力はさらに１０％から３０％
低いものとなる。以上の結果、切削の高能率化に対し一
刃あたりの送り量が比較的大きく、切削応力の高い超硬
合金製インサートのフライス切削を始め、同様な高速度
鋼製エンドミル切削、ドリル切削において、皮膜の剥離
は抑制され、安定した切削加工の実現が可能となった。
【０００７】次に数値を限定した理由を述べる。硬質層
においては、Ａｌの含有率は５％を下まわると、Ａｌの
添加効果が認められず皮膜の耐摩耗性並びに耐酸化性は
向上せず、７５％を越えて含有させるとＡｌＮとしての
特性に近ずき硬さが低下し皮膜の耐摩耗性を損なう結果
となるため、Ｔｉ／Ａｌ比は９５／５から２５／７５と
した。Ｉ（２００）／Ｉ（１１１）の比が１以下である
と皮膜の圧縮応力が３Ｇｐａを越え、超硬合金製インサ
ート、高速度鋼製エンドミル等比較的切削応力が高い切
削に用いられる工具においては、切削中に皮膜の剥離が
発生する場合があるため１以上とした。また、介在させ
る金属又は金属合金層の厚さは２ｎｍ以下であると応力
緩和つまり皮膜の密着性の改善に効果がなく、１０００
ｎｍを越えると合金層内ですべりが発生し皮膜が容易に
剥離する結果となるため、２ｎｍから１０００ｎｍとし
た。
においては、Ａｌの含有率は５％を下まわると、Ａｌの
添加効果が認められず皮膜の耐摩耗性並びに耐酸化性は
向上せず、７５％を越えて含有させるとＡｌＮとしての
特性に近ずき硬さが低下し皮膜の耐摩耗性を損なう結果
となるため、Ｔｉ／Ａｌ比は９５／５から２５／７５と
した。Ｉ（２００）／Ｉ（１１１）の比が１以下である
と皮膜の圧縮応力が３Ｇｐａを越え、超硬合金製インサ
ート、高速度鋼製エンドミル等比較的切削応力が高い切
削に用いられる工具においては、切削中に皮膜の剥離が
発生する場合があるため１以上とした。また、介在させ
る金属又は金属合金層の厚さは２ｎｍ以下であると応力
緩和つまり皮膜の密着性の改善に効果がなく、１０００
ｎｍを越えると合金層内ですべりが発生し皮膜が容易に
剥離する結果となるため、２ｎｍから１０００ｎｍとし
た。
【０００８】
【実施例】以下実施例に基づいて本発明を説明する。高
速度鋼製エンドミル、刃径１６ｍｍ、４枚刃を用いて、
小型アークイオンプレーティング装置を用い表１に示す
条件において本発明例１〜８、比較例９〜１２のコーテ
ィングを行い被覆高速度鋼製エンドミルを製作した。金
属層、合金金属層のコーティングにおいては窒素ガスの
導入を止めて行った。
速度鋼製エンドミル、刃径１６ｍｍ、４枚刃を用いて、
小型アークイオンプレーティング装置を用い表１に示す
条件において本発明例１〜８、比較例９〜１２のコーテ
ィングを行い被覆高速度鋼製エンドミルを製作した。金
属層、合金金属層のコーティングにおいては窒素ガスの
導入を止めて行った。
【０００９】
【表１】
【００１０】得られたエンドミルで以下の諸元にて切削
テストを行い、折損するまで切削を行った。折損が発生
した時点の切削長を表１に併記した。 被削材 ＳＵＳ３０４ 切削速度 ４０ｍ／ｍｉｎ 送り ０．１２ｍｍ／刃 切り込み １６ｍｍｘ４ｍｍ 切削油 なし（ｄｒｙ）
テストを行い、折損するまで切削を行った。折損が発生
した時点の切削長を表１に併記した。 被削材 ＳＵＳ３０４ 切削速度 ４０ｍ／ｍｉｎ 送り ０．１２ｍｍ／刃 切り込み １６ｍｍｘ４ｍｍ 切削油 なし（ｄｒｙ）
【００１１】表１より明らかなように、金属層または金
属合金層を介在させた場合、及び皮膜が（２００）に配
向した本発明例のエンドミルは、皮膜の密着性が良好
で、ステンレス鋼の様に過重な負荷がかかる切削におい
ても安定した切削性を示したが、比較例は切削初期に皮
膜の剥離が生じ、切削中期に皮膜がブレークされ折れ、
寿命となった。
属合金層を介在させた場合、及び皮膜が（２００）に配
向した本発明例のエンドミルは、皮膜の密着性が良好
で、ステンレス鋼の様に過重な負荷がかかる切削におい
ても安定した切削性を示したが、比較例は切削初期に皮
膜の剥離が生じ、切削中期に皮膜がブレークされ折れ、
寿命となった。
【００１２】次に、表２に示すコーティング条件でＪＩ
Ｓ Ｐ４０相当の超硬合金製インサートに先の実施例と
同様のコーティングを行い、皮膜の厚さを３．０μｍに
統一して本発明例１３〜２０、比較例２１〜２４を製作
した。以下の切削諸元にてフライス切削を行い、皮膜が
剥離するまでの切削長を求めた。皮膜に剥離が発生する
とインサートはすぐに欠損するためである。 インサート ＪＩＳ Ｐ４０相当 ＳＥＥ４２ 被削材 ＳＫＤ６１ ＨＲＣ４２ 切削速度 １６０ｍ／ｍｉｎ 送り ０．１ｍｍ／刃 切り込み ２ｍｍ 切削方式 乾式切削（Ｄｒｙ） 表２に剥離発生（欠損）に至るまでの切削長を併記す
る。
Ｓ Ｐ４０相当の超硬合金製インサートに先の実施例と
同様のコーティングを行い、皮膜の厚さを３．０μｍに
統一して本発明例１３〜２０、比較例２１〜２４を製作
した。以下の切削諸元にてフライス切削を行い、皮膜が
剥離するまでの切削長を求めた。皮膜に剥離が発生する
とインサートはすぐに欠損するためである。 インサート ＪＩＳ Ｐ４０相当 ＳＥＥ４２ 被削材 ＳＫＤ６１ ＨＲＣ４２ 切削速度 １６０ｍ／ｍｉｎ 送り ０．１ｍｍ／刃 切り込み ２ｍｍ 切削方式 乾式切削（Ｄｒｙ） 表２に剥離発生（欠損）に至るまでの切削長を併記す
る。
【００１３】
【表２】
【００１４】表２より明らかなように、金属層又は金属
合金層を介在させ、かつ、皮膜が（２００）に配向して
いる本発明例の被覆インサートは皮膜の密着性が良好で
ＨＲＣ４２の調質材の鋼のフライス切削において極めて
安定した切削を実現するものである。比較例は切削初期
に皮膜が剥離し欠損を生じた。
合金層を介在させ、かつ、皮膜が（２００）に配向して
いる本発明例の被覆インサートは皮膜の密着性が良好で
ＨＲＣ４２の調質材の鋼のフライス切削において極めて
安定した切削を実現するものである。比較例は切削初期
に皮膜が剥離し欠損を生じた。
【００１５】更に、表３に示すコーティング条件にて高
速度鋼製ドリルに本発明例、並びに比較例に示すコーテ
ィングを行い、次に示す切削試験を行った。本実施例に
おいても、硬質層の膜厚は３．０μｍとした。 ドリル Φ６ｍｍ 被削材 ＳＣＭ４４０ 切削速度 ４０ｍ／ｍｉｎ 送り ０．１３ｍｍ／ｒｅｖ 穴深さ １５ｍｍ 切削方式 湿式切削 表３に、折損に至る寿命までの切削長も併記する。
速度鋼製ドリルに本発明例、並びに比較例に示すコーテ
ィングを行い、次に示す切削試験を行った。本実施例に
おいても、硬質層の膜厚は３．０μｍとした。 ドリル Φ６ｍｍ 被削材 ＳＣＭ４４０ 切削速度 ４０ｍ／ｍｉｎ 送り ０．１３ｍｍ／ｒｅｖ 穴深さ １５ｍｍ 切削方式 湿式切削 表３に、折損に至る寿命までの切削長も併記する。
【００１６】
【表３】
【００１７】表３より明らかなように、ドリル先端部と
外周刃の交差部分の皮膜に剥離が発生し寿命となった
が、本発明例では合金金属層を介在させることにより、
いっそうの寿命の向上が認められる。
外周刃の交差部分の皮膜に剥離が発生し寿命となった
が、本発明例では合金金属層を介在させることにより、
いっそうの寿命の向上が認められる。
【００１８】
【発明の効果】上記説明したように、皮膜の密着性を基
体−皮膜間に金属又は合金金属層を設け、皮膜に残留す
る応力を低減することにより、フライス切削、エンドミ
ル、ドリル等で作用する食い付き時の衝撃にも十分な密
着性を保つことができ、皮膜本来の耐磨耗性を発揮する
ことができ、また、その皮膜は配向性をＩ（２００）／
Ｉ（１１１）比を制御することにより、衝撃に耐え、こ
すり摩耗に優れた耐摩耗性を発揮することができた。
体−皮膜間に金属又は合金金属層を設け、皮膜に残留す
る応力を低減することにより、フライス切削、エンドミ
ル、ドリル等で作用する食い付き時の衝撃にも十分な密
着性を保つことができ、皮膜本来の耐磨耗性を発揮する
ことができ、また、その皮膜は配向性をＩ（２００）／
Ｉ（１１１）比を制御することにより、衝撃に耐え、こ
すり摩耗に優れた耐摩耗性を発揮することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島 順彦 千葉県成田市新泉13番地の２ 日立ツール 株式会社成田工場内
Claims (3)
- 【請求項１】 Ｔｉ／Ａｌの原子比率が９５／５から２
５／７５のＴｉとＡｌの窒化物、炭窒化物、炭窒酸化
物、窒硼化物、炭窒硼化物の単層もしくは２種以上を多
層に被覆した被覆硬質工具において、該ＴｉＡｌの化合
物皮膜のＸ線回折における（２００）面の回折強度をＩ
（２００）、（１１１）面の回折強度をＩ（１１１）と
した場合にＩ（２００）／Ｉ（１１１）の比が１以上で
あり、基体と該ＴｉＡｌの化合物皮膜の間に２ｎｍから
１０００ｎｍの厚さを有するＴｉもしくは（ＴｉＡｌ）
の金属もしくは金属合金層を介在させたことを特徴とす
る被覆硬質工具。 - 【請求項２】 請求項１記載の被覆硬質工具において、
基体が超硬合金製インサートであることを特徴とする被
覆硬質工具。 - 【請求項３】 請求項１記載の被覆硬質工具において、
基体が高速度鋼製のエンドミルまたはドリルであること
を特徴とする被覆硬質工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31281897A JPH11131217A (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 被覆硬質工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31281897A JPH11131217A (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 被覆硬質工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11131217A true JPH11131217A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=18033792
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31281897A Pending JPH11131217A (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 被覆硬質工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11131217A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005000508A1 (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-06 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | 工具用表面被覆高硬度材料 |
-
1997
- 1997-10-29 JP JP31281897A patent/JPH11131217A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005000508A1 (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-06 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | 工具用表面被覆高硬度材料 |
| EP1640089A1 (en) * | 2003-06-27 | 2006-03-29 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Surface-coated high hardness material for tool |
| JPWO2005000508A1 (ja) * | 2003-06-27 | 2006-07-27 | 住友電気工業株式会社 | 工具用表面被覆高硬度材料 |
| EP1640089A4 (en) * | 2003-06-27 | 2008-07-16 | Sumitomo Electric Industries | SURFACE-FINISHED MATERIAL WITH GREAT HARDENING FOR TOOLS |
| US7524569B2 (en) | 2003-06-27 | 2009-04-28 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Surface-coated high hardness material for tool |
| US7794860B2 (en) | 2003-06-27 | 2010-09-14 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Surface-coated high hardness material for tool |
| JP4714022B2 (ja) * | 2003-06-27 | 2011-06-29 | 住友電工ハードメタル株式会社 | 工具用表面被覆高硬度材料 |
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