JPH11130347A - 数値制御装置を有する複合巻線機 - Google Patents

数値制御装置を有する複合巻線機

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JPH11130347A
JPH11130347A JP9311265A JP31126597A JPH11130347A JP H11130347 A JPH11130347 A JP H11130347A JP 9311265 A JP9311265 A JP 9311265A JP 31126597 A JP31126597 A JP 31126597A JP H11130347 A JPH11130347 A JP H11130347A
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tension
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coil bobbin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各層毎の巻き始めと巻き終わりの位置が異な
る等の様々な巻線パターンを有する複合巻線を行う場合
に、品質が良好で、生産性が向上する数値制御装置を有
する複合巻線機を提供する。 【解決手段】 サーボモータにより回転駆動されるコイ
ルボビンに、線材を複数の巻線パターンで巻き付ける数
値制御装置を有する複合巻線機において、複数の巻線パ
ターンに関する各種データを入力するデータ入力手段か
らの入力データに基づき、巻線中の線材のテンションを
所定値に維持し、前記データ入力手段からの入力データ
に基づき、コイルボビンの回転速度を所定値に維持す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数値制御装置を有
する複合巻線機に関し、特に高速回転するコイルボビン
に巻線方向や巻幅等が層毎に異なる複数の巻線パターン
を連続的に巻き付ける数値制御装置を有する複合巻線機
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の複合巻線の一例を図1を借りて
説明する。図1は後述する本発明の実施形態例における
複合巻線パターンを示す断面図である。図1において、
複合巻線パターンは、1個のワーク(コイルボビン)6
0に、矢印で示す各層毎の巻き始めと巻き終わりの位置
が異なるもの、巻幅が異なるもの、巻き付けるピッチが
異なるもの、巻き付ける方向が異なるもの等を有する。
ここに、63は1層目の巻き始め位置、64は1層目の
巻き終わり位置、65は2層目の巻き終わり位置、66
は3層目の巻き終わり位置、67は4層目の巻き終わり
位置、68は5層目の巻き終わり位置、69は6層目の
巻き終わり位置、70は7層目の巻き終わり位置、・・
・、76は(n−1)層目の巻き終わり位置、77はn
層目の巻き終わり位置である(後述の実施形態例で詳述
する)。従来、数値制御装置を有する複合巻線機を用い
て前述の複合巻線を行う場合には、1層から5層までと
6層から最終n層までとに分けて巻線していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
数値制御装置を有する複合巻線機には次の問題点があっ
た。その第1は、巻線の各層毎(1層,2層,3層・・
・)に巻線機の運転プログラム(ブロック)を作成し、
1ブロック毎に運転していたので、生産性の向上ができ
なかった。その第2は、ボビン1回転毎に周速が変化す
るようなボビン径方向へ巻き付ける場合、ボビン1回転
毎にテンションを補正することができないので、断線や
巻き乱れを引き起し品質劣化のおそれがあり、生産性の
向上ができなかった。
【0004】そこで本発明の目的は、各層毎の巻き始め
と巻き終わりの位置が異なる等の様々な巻線パターンを
有する複合巻線を行う場合に、品質が良好で、生産性が
向上する数値制御装置を有する複合巻線機を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項に記載の発明は、サーボモータにより回転駆動
されるコイルボビンに、線材を複数の巻線パターンで巻
き付ける数値制御装置を有する複合巻線機において、前
記複数の巻線パターンに関する各種データを入力するデ
ータ入力手段と、該データ入力手段からの入力データに
基づき、巻線中の線材のテンションを所定値に維持する
テンション維持手段と、前記データ入力手段からの入力
データに基づき、コイルボビンの回転速度を所定値に維
持するボビン速度維持手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0006】このようにすれば、テンション維持手段で
線材のテンションを所定値に維持し、ボビン速度維持手
段でコイルボビンの回転速度を所定値に維持しているの
で、品質が良好で、生産性が向上した複合巻線機を提供
することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の数値制御装置を有
する複合巻線機を図示の実施形態例に基づいて説明す
る。 (1)複合巻線の複合巻線パターン 本実施形態例の説明に先立ち、図1を用いて本実施形態
例の複合巻線機を用いて巻線を行ったワーク(コイルボ
ビン)の完成した状態を説明する。なお、図1の説明で
は前記従来例の説明と一部重複する箇所がある。図1に
おいて、60はワーク(コイルボビン)、61は複合巻
線機のコイルボビン回転軸(コイルボビン軸)であるZ
軸、62はボビン軸の回転と同期して線材を送る方向を
示すX軸、63は1層目の巻き始め位置、64は1層目
の巻き終わり位置、65は2層目の巻き終わり位置、6
6は3層目の巻き終わり位置、67は4層目の巻き終わ
り位置、68は5層目の巻き終わり位置、69は6層目
の巻き終わり位置、70は7層目の巻き終わり位置、7
1は(n−6)層目の巻き終わり位置、72は(n−
5)層目の巻き終わり位置、73は(n−4)層目の巻
き終わり位置、74は(n−3)層目の巻き終わり位
置、75は(n−2)層目の巻き終わり位置、76は
(n−1)層目の巻き終わり位置、77はn層目の巻き
終わり位置である。78は1層から5層までのZ軸1回
転当たりの線材の送り量P1 、79は6層目からn層ま
でのZ軸1回転当たりの線材の送り量P2 である。
【0008】また、1層〜5層の巻き方の如く、線材を
コイルボビン軸61に沿って往復駆動して1層毎に順次
重ねて巻き付ける巻き方を「多層巻」と称し、6層〜n
層の巻き方の如く、線材をコイルボビン軸61に斜めに
巻き上げ・巻き下げを行って巻き付ける巻き方を「傾斜
巻」と称する。
【0009】(2)数値制御装置を有する複合巻線機の
構成 図2は本実施形態例のブロック図である。図2におい
て、1は数値制御装置(以下、NCと略記する場合あ
り)、2はデータ入力部であって、数値制御装置1に対
して巻線総数とボビン回転速度と複合巻線を有効とする
指示を含む第1Gコード(図4の80)と、複合巻線を
終了とする指示を含む第2Gコード(図4の94)と、
図3を用いて後述する加減速時の定数(加減速時定
数)、図1において線材のX軸方向(トラバース軸方
向)移動に応じて周速が増加する方向を予め指定するパ
ラメータと、周速変化が異なる巻線パターンにより断線
しないようにテンション値を一定にするために巻線パタ
ーンを区分けするプログラム指令(巻線パターンを、多
層巻と傾斜巻に区分けするプログラム指令、図5を用い
て後述する)を入力する。
【0010】ここで、前記加減速時の定数(加減速時定
数)を説明する。図3(A)はワークの回転軸(Z軸)
の動作パターン図であって、横軸の時間経過に対する縦
軸のワークの回転数(rpm)が変化する状態を示す。
即ち、上り勾配F1 の部分が加速、平坦部F2 が定速、
下り勾配F3 の部分が減速である。そして、加速時には
回転数が時間と共に増加する加速定数、定速時には回転
数一定の定速定数、減速時には回転数が時間と共に減少
する減速定数をそれぞれ予め定めておく。これらを纏め
て加減速時定数と称する。なお、図3(B)は(A)に
示すZ軸の動作パターンを実現するためのテンションコ
ントロール出力電圧である(後述する)。
【0011】次に前記プログラム指令を説明する。図4
は大きなNC運転プログラムの中の一部をなす複合巻線
のプログラムである。図中、80〜94が複合巻線の1
層からn層までを連続で巻き付けるプログラム(81〜
85が1層〜5層の多層巻、86〜93が6層〜n層の
傾斜巻)である。95は複合巻線機能を有効とするGコ
ード(第1Gコード)、96は複合巻線機能を無効とす
るGコード(第2Gコード)、97は巻線を行うワーク
の回転数(rpm)を指定するF速度、98は巻線の総
ターン数を指定するもので、81の1層目のZ軸ターン
数T1 から93のn層目のZ軸ターン数Tn までの総和
と同じになるように設定し、前記総ターン数と総和とが
不一致の場合にはアラームを発生する機能を有する。
【0012】図2の3は、指定されたコイルボビンの回
転速度とその回転速度に到達するまでの加減速時定数か
ら加減速移動量〔図3の三角形F10又はF30の面積(斜
線部)、F10=F30〕を算出する演算第1処理部であ
る。該加減速移動量は線材の総ターン数に相当する。4
は、図4に示した複合巻線プログラムの1ブロック(例
えば、81の1行)毎の動作において、コイルボビンの
回転速度を変化させないようにするために、分配時に発
生した端数を、ボビン軸(Z軸)の場合は次ブロック
に、その他軸(Z軸以外の軸、例えば線材の横方向移動
のX軸や縦方向移動のY軸等)の場合はそれぞれのブロ
ックの最終分配に加算処理する端数処理機能(次に図5
を用いて説明する)を有する補間第1制御部である。
【0013】ここで、前記端数処理機能を、図5
(A),(B),(C)に示す端数処理の動作パターン
図により説明する。横軸は時間、縦軸はパルス数であ
る。45〜59はブロックの継ぎ目(例えば、図4の8
1と82の継ぎ目)の端数処理機能分配パターン図であ
る。NC分野では周知のように、50や52のような端
数があるとブロックの継ぎ目で速度変化が生じ〔図5
(C)の「従来」参照〕、線材の切断現象の要因となり
好ましくなく、ブロック毎に加減速が入るため、速度が
上がらず生産性を向上させることができない。
【0014】これに対し、53〜59は端数処理機能に
よりブロックの継ぎ目でZ軸(ボビン軸)の速度変化が
出ないように端数を次ブロックに加算し、X軸の場合
〔図5(A)〕は端数を前分配に加算し(46を45に
加算して54にする)、速度を速くすることによりトラ
バース端(例えば、図1の68→69→70におけるノ
ズル移動方向が反転する部分)の精度を高めるようにし
ている。また、Z軸の場合〔図5(B)〕は速度変化を
無くすため、端数を次ブロックの移動量に加算し、一定
のパルス分配をすることでブロックの継ぎ目で端数分配
を無くし、指定された速度の分配を連続的に行うように
することで実現する。以上のX軸,Z軸方向に対するそ
れぞれの処理により図5(C)の「改善」に示すよう
に、速度変化を無くすことができる。
【0015】図5において、45はX軸正転分配量、4
6はX軸正転端数分配量、47は次ブロックX軸逆転分
配量、48は次ブロックX軸逆転端数分配量、49はZ
軸分配量、50はZ軸端数分配量、51は次ブロックZ
軸分配量、52は次ブロックZ軸端数分配量、53はX
軸正転分配量、54はX軸正転端数加算分配量、55は
次ブロックX軸逆転分配量、56は次ブロックX軸逆転
端数加算分配量、57はZ軸分配量、58はZ軸分配
量、59はZ軸端数加算分配量である。図2の5は、総
巻数から巻線済の巻数を差し引いた残差移動量を常時更
新処理し、この残差移動量と前記加減速移動量の大小判
定を行い残差移動量が加減速移動量に到達した時点で減
速処理を行う補間第2制御部、6はコイルボビンの加速
−定速−減速の速度変化(図3参照)に応じてテンショ
ンを一定にすると共に周速の変化に応じてテンションを
補正する補間第3制御部である。なお、前記残差移動量
は、未だ巻線をしていない巻数に相当する。
【0016】7はサーボモータを制御するモータ制御
部、8はボビンを回転させるサーボモータ、9はボビン
に巻き付けるためにボビンの回転に同期して前述のトラ
バースを行わせるサーボモータ、10は線材を送り出す
ノズル12の位置をボビン60より一定の距離になるよ
うに制御するサーボモータである。
【0017】(3)フローチャートを用いた動作説明 次に本実施形態例の複合巻線機の動作を、各種フローチ
ャートに基づいて説明する。 (3a)複合巻線機の運転全体の処理フロー 図6はNC運転プログラム処理の全体を示すフローであ
る。NC運転プログラム処理を行う場合は(ステップS
13)、図4に示すプログラムの1ブロック毎にブロッ
ク処理(各ブロックの内容確認)を行い(ステップS1
4)、複合巻線機能を有効にするブロック(例えば、図
4の80)があるか否かをチェックし(ステップS1
5)、有効にするブロックがあれば(ステップS15:
YES)、図7を用いて後述する複合巻線機能処理を行
った後(ステップS16)、ステップS17に移行す
る。ステップS15で前記有効にするブロックがなけれ
ば(ステップS15:NO)、ステップS17に移行し
NC運転プログラムが最終ブロック(図4のM02:プ
ログラムエンド)かをチェックし、最終ブロックでなけ
れば(ステップS17:NO)、ステップS14に戻
る。最終ブロックであれば(ステップS17:YE
S)、NC運転プログラム処理の全体が終了する。
【0018】(3b)複合巻線機能処理フロー 図7は前記複合巻線機能処理フロー(ステップS16)
の詳細である。先ず、ステップS18で専用Gコードブ
ロック(図4の80が相当する)の有無の判定処理を行
い、専用Gコードブロック(図4の95)があれば(ス
テップS18:YES)、専用Gコードと同一ブロック
(例えば、図4の80)で指定されたボビンの総ターン
数(P0 )から内部の移動データに換算する処理〔移動
量算出処理、移動量=総ターン数(P0 )×ボビン1回
転当たりのパルス数〕を行う(ステップS19)。次い
で、専用Gコードと同一ブロックで指定されたボビンの
回転速度と加減速時定数から前記図3で説明済のボビン
の加減速移動量を算出する処理を行い(ステップS2
0)、ステップS21に移行する。前記ステップS18
において専用Gコードブロックでなければ(ステップS
18:NO)、ステップS21に移行する。
【0019】ステップS21は、専用Gコードブロック
(図4の94が相当する)の有無をチェックして複合巻
線機能が終了したか否かをチェックする処理であり、終
了していない場合は(ステップS21:NO)、巻線中
の線材のテンションを一定にするためのテンション処理
(後に図8により説明する)を行い(ステップS2
2)、後に図11を用いて説明する多ブロックをボビン
の回転速度を変化させることなく連続で巻き付けること
を実現するための端数処理を行う(ステップS23)。
次いで多数ブロックに跨がった減速となるため減速する
位置を予め得ることができないことから、後に図12を
用いて説明するボビンの総巻数と巻線した巻数から残差
巻数を常時更新し、残差巻数が加減速移動量に達したと
ころで減速に入るための減速処理を行い(ステップS2
4)、終了となる。前記ステップS21で複合巻線機能
が終了していれば(ステップS21:YES)、そのま
ま終了となる。
【0020】(3c)テンション処理フロー 図8はテンション処理フロー(ステップS22)で、こ
の処理の内容はボビンの加速・定速・減速の基本動作パ
ターン(図3参照)に応じてテンション値を一定にする
ための加速・減速・定速処理であり(ステップS2
5)、特に定速時のボビン径の変化によって生じるテン
ション変動を補正する必要がある〔図3(B)参照〕。
即ち、周速が変化する多層巻パターンと、ボビン径方向
に巻き付ける傾斜巻パターンに分類するために予めNC
運転プログラムにパターンを区分けするために入力され
たシーケンサNO(図4のN8000,N9000)を
チェックする処理を行う。
【0021】つまり、N8000の1層単位に周速が変
化する多層巻か(ステップS26)、N9000の1タ
ーン単位で周期が変化する傾斜巻かをチェックする(ス
テップS27)。多層巻の場合は(ステップS26:Y
ES)、後に図9を用いて説明する1層単位にテンショ
ンを補正する1層単位補正テンション処理を行った後に
(ステップS28)、終了する。前記ステップS27で
シーケンスNO・9000の場合は(ステップS27:
YES)、ボビンの径方向に巻き付けるために、1ター
ン毎に周速変化に応じてテンションを補正する1ターン
単位補正テンション処理(後に図10で説明する)を行
った後(ステップS29)、終了する。
【0022】(3d)1層単位補正テンション処理フロ
ー 図9は前述の1層単位補正テンション処理フロー(ステ
ップS28)であり、定速であれば(ステップS30:
YES)、トラバース軸(X軸)の動作方向の変化をチ
ェックし(ステップS31)、動作方向の変化があれば
(即ち、同じ層でなければ)(ステップS31:YE
S)、層が変わる毎に周速が増えるのでテンション値の
補正処理(ステップS31a)を以下のようにして行っ
た後、終了する。
【0023】T=Tbe+Tho×(N−1) ここに、T :各層毎のテンション出力電圧(V)
〔図3(B)参照〕 Tbe :定速時のベーステンション値(V) Tho :補正テンション出力電圧(V) N :多層巻き時の層数 また、前記ステップS31で動作方向の変化がなければ
(即ち、同じ層であれば)(ステップS31:NO)、
終了する。
【0024】(3e)1ターン単位補正テンション処理
フロー 図10は前述の1ターン単位補正テンション処理フロー
(ステップS29)、図11は図10を補足説明する図
である。先ず、図11(A),(B)を用いて線材の巻
き上げ(符号D),巻き下げ(符号E)と、トラバース
軸(X軸)方向における線材(ノズル)の移動方向との
関係を説明する。
【0025】線材の巻き方としては巻き上げD(+)と
巻き下げE(−)のいずれかを選択できる。一方、複合
巻線機のトラバース軸は+方向または−方向を往復する
だけで、周速が増加(+)するか減少(−)するかを判
断する情報がない。そこで、周速が増加する方向を予め
設定しておき、トラバース動作方向に応じて以下のよう
な判定をしつつ、加算処理または減算処理のいずれかを
行う。即ち、定速であれば(ステップS32:YE
S)、予め設定されているデータ〔例えば、トラバース
軸(X軸)の動作方向が+方向の場合および周速が増加
(+)する場合〕と比較し(ステップS33)、トラバ
ース軸の動作方向が+方向か(ステップS34)、−方
向か(ステップS35)を判定する。
【0026】トラバース軸と周速増加が+方向で一致し
た場合(ステップS34:YES)、および周速が増加
する方向が+方向ではなく(ステップS33:NO)ト
ラバース軸の動作方向が−方向の場合は(ステップS3
5:YES)、ステップS36でテンション出力加算処
理を行い、最終テンションは以下のようになる。
【0027】T=Tbe+Th1×(W−1)(図3(B)
の電圧がアップする部分) ここに、T :1ターン毎の出力テンション値(V) Tbe :定速時のベーステンション値(V) Th1 :補正テンション値(V) W :ターン数 このステップS36を1ブロックの残り巻線が有る間は
繰り返し(ステップS37:YES)、無くなったら
(ステップS37:NO)、終了する。
【0028】また、周速が増加する方向が+方向で(ス
テップS33:YES)、トラバース軸(X軸)の動作
方向が一致しなかった場合(−方向)(ステップS3
4:NO)、および周速が増加する方向が+方向でなく
(ステップS33:NO)トラバース軸の動作方向が−
方向でない場合は(ステップS35:NO)、ステップ
S38でテンション出力減算処理を行い、最終テンショ
ンは以下のようになる。
【0029】T=Tbe−Th1×(W−1)(図3(B)
の電圧がダウンする部分) ここに、T :1ターン毎の出力テンション値(V) Tbe :定速時のベーステンション値(V) Th1 :補正テンション値(V) W :ターン数 このステップS38を1ブロックの残り巻線が有る間は
繰り返し(ステップS38a:YES)、無くなったら
(ステップS38a:NO)、終了する。
【0030】(3f)端数処理フロー 図12は前述の端数処理フロー(ステップS23)であ
り、端数が発生していれば(ステップS39:YE
S)、複合巻線の最終ブロック(例えば、図1のn層
目)か否かを判定し(ステップS40)、最終ブロック
でなければ(ステップS40:NO)、ボビン軸(Z
軸)であるか否かを判定する(ステップS41)。ボビ
ン軸であれば(ステップS41:YES)、前記図5
(B)で説明した次ブロックに加算した後(ステップS
42)処理を終了し、ボビン軸でなければ(ステップ
S:NO)、前記図5(A)で説明した各ブロックの最
終分配に端数分を加算した後(ステップS43)、処理
を終了する。前記ステップS39でNOの場合およびス
テップS40でYESの場合は、処理を終了する。
【0031】(3g)減速処理フロー 図13は前述の減速処理フロー(ステップS24)であ
り、総ターン数から巻線済の巻線分を引いた残りの巻数
を常時更新する処理を行い(ステップS44)、加減速
移動量≧残り巻数移動量の場合は(ステップS45:Y
ES)、減速処理を行い(ステップS46)、処理を終
了する。加減速移動量≧残り巻数移動量でない場合は
(ステップS45:NO)、そのまま処理を終了する。
以上説明したように、図1の1層〜5層の多層巻の場合
は、1層単位補正テンション処理(図9)をし、6層以
降のボビンの径方向に巻き付ける場合は、ボビン1ター
ン単位補正テンション処理(図10)を用いていること
により、テンションを一定に保つことができ、且つ多数
のブロックを継ぎ目なく連続動作させることができるの
で、良好な品質を確保し、生産性を向上させることがで
きる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、テ
ンション維持手段で線材のテンションを所定値に維持
し、ボビン速度維持手段でコイルボビンの回転速度を所
定値に維持しているので、品質が良好で、生産性が向上
した複合巻線機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例で巻線した巻線形状パター
ンの断面図である。
【図2】同実施形態例のブロック図である。
【図3】(A)は同実施形態例におけるワークの加減速
の動作パターン、(B)は該動作パターン実現のための
テンションコントロール出力電圧を示す図である。
【図4】同実施形態例に使用する複合巻線プログラムで
ある。
【図5】同実施形態例におけるブロック継ぎ目によるワ
ーク速度変化を無くすための分配パターンであり、
(A)はX軸の場合、(B)はZ軸の場合である。
【図6】同実施形態例のNC運転処理の全体を示すフロ
ーチャートである。
【図7】図6における複合巻線処理の詳細フローチャー
トである。
【図8】図7にけるテンション処理の詳細フローチャー
トである。
【図9】図8における1層単位補正テンション処理の詳
細フローチャートである。
【図10】図8における1ターン単位補正テンション処
理の詳細フローチャートである。
【図11】図10に示したフローチャートの補足説明図
である。
【図12】図7における端数処理の詳細フローチャート
である。
【図13】図7における減速処理の詳細フローチャート
である。
【符号の説明】
1 数値制御装置 2 データ入力部 3 演算第1処理部 4 第1補間制御部(ボビン速度維持手段) 5 第2補間制御部 6 第3補間制御部(テンション維持手段) 7 モータ制御部 8〜10 サーボモータ 12 ノズル 60 コイルボビン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーボモータにより回転駆動されるコイ
    ルボビンに、線材を複数の巻線パターンで巻き付ける数
    値制御装置を有する複合巻線機において、 前記複数の巻線パターンに関する各種データを入力する
    データ入力手段と、 該データ入力手段からの入力データに基づき、巻線中の
    線材のテンションを所定値に維持するテンション維持手
    段と、 前記データ入力手段からの入力データに基づき、コイル
    ボビンの回転速度を所定値に維持するボビン速度維持手
    段とを備えたことを特徴とする数値制御装置を有する複
    合巻線機。
  2. 【請求項2】 前記巻線パターンは、線材をコイルボビ
    ン軸に沿って往復方向に送って1層毎に順次重ねて巻き
    付ける多層巻と、線材をコイルボビン軸に斜めに巻き上
    げ・巻き下げ方向に送って巻き付ける傾斜巻とを備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の数値制御装置を有する
    複合巻線機。
  3. 【請求項3】 前記多層巻の場合のテンション維持手段
    は、1層毎に線材のテンション処理を行うテンション処
    理手段を備え、前記傾斜巻の場合のテンション維持手段
    は、線材の1ターン毎にテンション処理を行うテンショ
    ン処理手段を備えたことを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の数値制御装置を有する複合巻線機。
  4. 【請求項4】 前記ボビン速度維持手段は、前記モータ
    の回転制御のためのパルス分配時に発生した端数を、コ
    イルボビン軸に関しては数値制御プログラムの次ブロッ
    クに加算処理し、コイルボビン軸以外の軸に関しては各
    ブロックの最終分配に加算処理する端数機能処理を備え
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の数値制
    御装置を有する複合巻線機。
  5. 【請求項5】 サーボモータにより回転駆動されるコイ
    ルボビンに、線材を複数の巻線パターンで巻き付ける処
    理を記憶した記録媒体において、 前記複数の巻線パターンに関する各種データを入力する
    データ入力手段からの入力データに基づき、巻線中の線
    材のテンションを所定値に維持する処理と、 前記データ入力手段からの入力データに基づき、コイル
    ボビンの回転速度を所定値に維持する処理とをコンピュ
    ータに実行させるためのプログラムを記憶した記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 高速に回転するコイルボビンに巻線方向
    や巻幅が1層毎に異なる複数の巻線パターンを巻き付け
    る数値制御装置を有する巻線機において、 数値制御装置に対して総巻数とボビン回転速度と複合巻
    線を有効とする第1Gコードと、複合巻線を終了とする
    第2Gコードと、ボビン回転速度に対する加減速時の定
    数と、周速が増加するトラバース軸の方向を予め指定す
    るパラメータと、周速変化が異なる巻線パターンに応じ
    て断線しないようテンション値を一定にするため巻線パ
    ターンを区分けするプログラム指令を行うデータ入力部
    と、 指定されたコイルボビンの回転速度とその回転速度に到
    達する迄の加減速時の定数から加減速移動量を算出する
    演算第1処理部と、 1ブロック毎の動作においてコイルボビンの回転速度を
    変化させないように、分配時に発生した端数をボビン軸
    は次ブロックに、その他軸は各ブロックの最終分配に加
    算処理する端数機能処理を有する第1補間制御部と、 総巻数から巻線した巻数を差し引いた残差移動量を常時
    更新処理し、残差移動量と加減速移動量の大小判定を行
    い残差移動量が加減速移動量に到達した時点で減速処理
    を行う第2補間制御部と、 コイルボビンの加速−定速−減速の速度変化に応じてテ
    ンションを一定にすると共に周速の変化に応じてテンシ
    ョンを補正する第3補間制御部とを備えたことを特徴と
    する数値制御装置を有する複合巻線機。
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