JPH11117356A - 配水管の漏水検知方法及び漏水検知システム - Google Patents

配水管の漏水検知方法及び漏水検知システム

Info

Publication number
JPH11117356A
JPH11117356A JP9296257A JP29625797A JPH11117356A JP H11117356 A JPH11117356 A JP H11117356A JP 9296257 A JP9296257 A JP 9296257A JP 29625797 A JP29625797 A JP 29625797A JP H11117356 A JPH11117356 A JP H11117356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
leak
sound
leakage
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9296257A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3718740B2 (ja
Inventor
Sakuji Kurata
作治 藏田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17831236&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH11117356(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP29625797A priority Critical patent/JP3718740B2/ja
Publication of JPH11117356A publication Critical patent/JPH11117356A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3718740B2 publication Critical patent/JP3718740B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/15Leakage reduction or detection in water storage or distribution

Landscapes

  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】上水道の配水管の漏水を漏水音の計測により検
知する場合、従来法では雑音の影響を受け易く検知が不
充分であったのを、雑音に強く従来法より高精度で漏水
を検知でき、漏水位置を精度よく特定できる配水管の漏
水検知方法と、該検知方法を用いた複数の配水管路の漏
水を集中的に監視できる漏水検知システムを提供する。 【解決手段】配水管路の配水管1に設定された検知区間
両端に漏水音検知センサS1, S2を配設し、該センサから
の水中音をA/D変換器3でA/D変換して電話回線5
等を介して漏水音データ処理装置6に入力し、該データ
処理装置6で水中音の波形を複数のフィルタを用いて周
波数ごとに分類し波形合成して漏水音が否かを判定し、
漏水音と判定されたときその位置を漏水検知表示装置7
に表示し、必要ならば漏水量の推定値を表示しプリンタ
8よりプリントアウトする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、埋設された上水
道の配水管で発生する漏水を検知するための方法と、該
検知方法を用いて遠隔より配水管路の漏水を集中的に監
視するための漏水検知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、水資源の有効利用のために、管路
維持技術や漏水検査技術が取り入れられ漏水への対策が
計られている。この漏水の検査技術としては、例えば、
管路の所定区間内の漏水を検知するべく配水管に設定し
た所定の漏水検知区間Lの両端部に漏水音検知センサを
配設し、二つのセンサで計測した漏水音の伝播時間差
τ、第1のセンサで受ける時間t+τにおける波形信号
X1、第2のセンサで受ける時間tおける波形信号X2、第
2のセンサへの到達タイムtより二つのセンサ信号の相
互相関係数(合成信号の強度の数値)をτの函数とした
R(τ)を、R(τ)=X1(t+τ)・X2(t)より計
算し、その最大値から漏水点をセンサ間との関係位置か
ら求めるようにしている(図2参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来のこの種の
方法(相関法)では、漏水音計測の際雑音の影響を受け
易く漏水の有無の検知と漏水点の位置の特定が充分とい
える状況ではなく、管路維持技術の近代化のための新し
い技術開発が求められていた。本発明は、このような実
情に鑑みてなされたものであって、従来の相関法と比較
して雑音に強く、従来の相関法よりも高い精度で漏水を
検知でき漏水位置を精度よく特定できるとともに、従来
法では達成できなかった複数の漏水点を検知することの
できる配水管の漏水検知方法と、該検知方法を用いて配
水管路の漏水を集中的に監視できる漏水検知システムを
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の配水管の漏水検知方法においては、配水管
の所定区間内の漏水位置を検知するべく、配水管に設定
した漏水検知区間Lの両端部に、該区間内の漏水点Xか
らは発生する漏水音を検知するための漏水音検知センサ
S1, S2をそれぞれ配設する(図1参照)。そして該二つ
のセンサによる漏水音の同時計測により漏水音が各セン
サS1, S2に到達するまでの時間差τを求め、各センサ間
の距離Lと該漏水音の伝播時間差τと水中の音速Cとか
ら、漏水音検知センサの一方からの漏れ位置dを、d=
(L−Cτ)/2より算出して漏水位置を検知するとい
う方法をとっている。この場合、時間差τは各センサ
S1,S2からの水中音の波形信号を(同一位相を合せて)
合成した相関係数がピークになる時間より求めることが
できる。
【0005】前記漏れ位置dの算出式は次のようにして
求めたものである。すなわち、伝播時間差τは、漏水点
X(図1参照)から各センサまでの距離の差を水中の音
速Cで割ったものであることから、τ=〔(L−d)−
d〕/Cとなり、Cτ=L−2dよりd=(L−Cτ)/
2が導き出される。これにより、漏水音の各センサに対
する伝播時間差が判れば、容易に漏水位置を算出特定す
ることができる。
【0006】前記のごとく漏水音検知センサS1, S2によ
る漏水音の同時計測により該センサS1, S2の出力信号を
同時に取り込み漏水音が各センサS1, S2に到達するまで
の時間差τを求めて漏水位置を検知特定する場合、漏水
検知区間両端部の該漏水音検知センサS1, S2間の管路を
多数の計算区間iに分割し、各区間で発生する水中音を
相関する複数個のフィルタ(相関分類型フィルタ)を用
い分類して得られた水中音の各周波数ごとの波形を合成
し、この合成された波形の特徴を分析して、合成された
波形が漏水音の波形か否かを判定する。(なお、図3に
該相関分類型フィルタを用いてf1, f2, f3の周波数ごと
の波形を合成して漏水音を識別するときの模式図が示さ
れている。)
【0007】次に合成波形が漏水音と判定された場合、
その合成波形のピークの位置、すなわちセンサS1とセン
サS2からの水中音の相関係数(二つの水中音の波形信号
を合成したときの波形信号の強度を表わす数値)がピー
クになる位置より漏水位置を検知するという方法をとる
ようにするとよい。(漏水位置を示す合成波形の相関係
数の時系列グラフ図4参照)。この場合各センサS1, S2
からの漏水点の位置は、漏水点より漏水音が各センサに
到達するまでの時間差より前記所定の計算式を用いて各
センサまでの距離を算出することができる。
【0008】このように相関分類型フィルタを用いて水
中音の波形を合成するという方法の採用により、雑音を
排除して前記センサS1, S2からの水中音を合成・解析す
ることができ、一度に数100m〜3kmという比較的長
距離に亘って漏水を検知することができると共に、低流
量の漏水を検知することができる。また、雑音に強いこ
とから、従来の相関法に比べて高い精度で漏水を検知す
ることができ、漏水位置を精度よく特定することができ
る。また、管路を多数の計算区間に分割して各区間で発
生する水中音の波形を合成していることから、検知区間
内の複数の漏水点を検知することができる(複数の漏水
位置を示す合成波形の相関係数の時系列グラフ図5参
照) 。さらにこの場合、漏水音の強さにより、漏水量を
推定することができ、図6にその関係図の一例を示す。
【0009】また、漏水音検知センサを配水管に配設す
るに当り、配水管路に付設された所定間隔の一組の消火
栓又は分水栓にそれぞれ漏水音検知センサを配設し、該
センサにより消火栓又は分水栓間の漏水音の検知を行っ
て漏水位置を検知するのが得策である。これにより、セ
ンサ取付けのための分水栓を使用する必要をなくして容
易に漏水音検知センサを配設し、配水管の漏水を検知す
ることができる。
【0010】一方、遠隔より複数の配水管路(ネットワ
ーク管路)の漏水を集中的に監視するためのシステムと
して、複数の配水管路にそれぞれ設定された漏水検知区
間両端の漏水音検知センサにより該漏水検知区間の漏水
点からの漏水音を検知する手段と、該検知手段からの水
中音をA/D変換して電話回線又は無線送受信手段を介
して漏水音データ処理装置に入力する漏水音データ伝送
手段と、入力された漏水音データを収集し請求項2記載
の方法により解析して少くとも漏水位置を検出する漏水
音データ処理装置と、該データ処理装置からの信号によ
り少くとも漏水位置を配水管のネットワーク管路の漏水
検知区間の表示画面に表示する漏水検知表示装置とから
配水管の漏水検知システムを構成することができる。
【0011】これにより、本願発明の漏水検知システム
に於ては、漏水検知区間両端の漏水音検知センサから検
知区間内の漏水音を検知して電話回線等の漏水音データ
伝送手段により漏水音データ処理装置に漏水音データを
伝送して該データ処理装置で解析を行い、少くとも漏水
検知表示装置の漏水検知区間の表示画面に漏水位置を表
示することができる。従って、上水道の配水管のネット
ワーク管路における漏水の状況を遠隔より一括的に常時
監視して漏水位置の特定と漏水量の推定をすることがで
き、短期間に且つ経済的に管路の修復を行うことができ
るとともに、2次事故防止に役立つことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を、
漏水検知方法と漏水検知システムのそれぞれにつき添付
の図面に基づいて説明する。図1は、本発明の漏水検知
方法を実施するに当り、配水管に漏水音検知センサを配
設した状態を示すもので、図7は、該検知方法を実施す
るための漏水検知装置のブロック図で、図8は、該検知
方法により漏水位置を検知して表示するときの手順を示
すフローチャートである。
【0013】漏水音検知センサS1, S2は、低周波より高
周波(2.5KHz) までの漏水音を良好に検知し得る所定形
状(小円柱状)のもので、配水管1の検知区間である所
定間隔をおいて配設された分水栓又は消火栓の分岐部よ
り配水管の流路に到達状態で配設されておりセンサ上方
より漏水音の出力信号をそれぞれ取り出すようにしてい
る。
【0014】漏水音検知センサS1, S2からの漏水音を含
む水中音の出力信号はそれぞれ増幅器2で増幅されてA
/D変換器3に入力し、該変換器3で水中音のアナログ
信号の波形はデジタル信号に変えられて漏水音を含む水
中音のデジタル信号は伝送手段4を介して漏水音データ
処理装置6に入力するようになっている。該漏水音デー
タ処理装置6において、二つのセンサ間の管路を多数の
計算区間(例えば1m)に分割し、各区間で発生する水
中音を、f1, f2, f3と相関する複数個のフィルタ(相関
分類型フィルタ) を用いて分類して得られた各周波数ご
とのf1, f2, f3の波形を合成し、合成された波形信号が
漏水音波形か否かを判定し、漏水なきときの波形に対す
る波形の重量により漏水音と判定したとき、合成された
波形の強さを表わす相互相関係数の波形のピーク位置よ
り漏水位置を検知し、データ表示出力により漏水位置を
漏水検知表示装置7のモニターに表示するようになって
いる。この場合、キーボード74上のキー操作により、漏
水音の強さから漏水量を推定表示できるようになってお
り、また漏水位置等のデータは、該キー操作によりプリ
ンタ8 よりプリントアウトできるようになっている。こ
の場合、前記複数個のフィルタの周波数は、通常使用さ
れる100mmφ〜300φの排水管の場合は、例えばf1
=300KHZ 、f2=800KHZ 、f3=1300KHZ を用
いると良好に検出結果が得られるが、人が通過できるよ
うな大口径管(例えば1100mmφ)の場合は、排水管
の断面積が非常に大きくなって漏水音の周波数は低くな
るためフィルタの前記周波数では漏水音の検出が困難と
なることから、該フィルタの周波数を低く、例えば、例
えばf1=50KHZ 、f2=70KHZ :f3=90KHZ とする
ことにより容易に漏水音を検出することが実験の結果確
認されている。
【0015】次に、検知区間両端の二つのセンサにより
漏水音を検知して漏水位置を解析・表示するときの手順
を図8に示すフローチャートに基づいて説明する。先
ず、漏水検知区間両端の漏水音検知センサS1(第1セン
サ)、S2(第2センサ)からの水中音の出力信号を増巾
器2で増巾した後、A/D変換器3で、事後の解析処理
に対応して水中音のアナログ信号を所定のデジタル信号
に変換させる。このデジタル化した第1センサ,第2セ
ンサのデータ出力信号を伝送線4を介して漏水音データ
処理装置6に入力して同時に取込ませる。該データ処理
装置6において、所定の検知区間の第1,第2センサ間
の配水管路を多数の計算区間に分割する。なおこの実施
の形態では分割巾を1mとして分割している。
【0016】漏水データ処理装置6では、内蔵した相関
分類型フィルタを用いて各区間から発生する水中音を前
記のごとく周波数ごと(f1, f2, f3)に分類し波形を合
成する。そして、合成された波形が漏水音の波形か否か
を判別する。この場合、漏水音があるときは漏水音がな
いときの水中音の波形に漏水音の波形が重疊した波形と
なることから判定が行われる。次に漏水音と判定された
とき、合成した波形信号の強さを表わす相互相関係数の
時系列グラフからそのピーク位置より漏水位置を検知し
(図4,図5参照)、漏水音の各センサーへの伝播時間
差より所定の計算式を用いセンサーからの水漏れ位置ま
での距離を算出する。この場合、漏水音の強度から漏水
量を推定することができる。(図6参照)。そして、漏
水位置を、例えば、図9に示す漏水箇所特定表示画面の
ように、漏水検知表示装置7であるモニタ画面上に音源
強度のグラフとして、当該検知区間の第1センサ、第2
センサとの関係位置を表示し、且つ算出した水漏れ位置
を表示する。そして、キー操作により所要のデータをプ
リントアウトして漏水検知は終了するようになってい
る。これにより、配水管の漏水検知区間の両端にセンサ
を配設して水中音をとり、検知装置のキー操作をするだ
けで容易に漏水位置の特定と、漏水量の推定を行うこと
ができる。
【0017】次に、前記検知方法を用いて遠隔より配水
管路の漏水を集中的に監視するための漏水検知システム
の好ましい実施の形態を図10の模式図につき説明す
る。図10に於て、上水道の複数の配水管路(配水管の
ネットワーク管路)にN個の検知区間が設けられ、その
一部(検知区間番号N−1及びN)の配水管1にそれぞ
れ二つの漏水音検知センサS1及びS2が配設され、各セン
サからの水中音の出力信号(アナログ信号)が増幅器2
で増幅され、A/D変換器3でアナログ信号がデジルタ
信号に変換されて伝送線4を介して電話回線5に伝送さ
れるとともに、他の検知区間(検知区間番号1〜N−
2)からのデジタル化された水中音の信号がそれぞれ伝
送線4を介して電話回線5に伝送される状態が示されて
いる。図において前記検知区間の距離すなわち2つのセ
ンサ間の距離は1〜3kmとしているが場所により数10
0mであっても良い。
【0018】電話回線5に伝送された各検知区間(検知
区間番号1〜N)それぞれの二つの検知センサS1, S2
らの水中音のデジタル信号は、該電話回線5より伝送線
(伝送ケーブル)4aを介して配水管路の漏水を集中的に
監視する給水管理センターの漏水音データ処理装置6に
一括して入力する。該データ処理装置6では、入力され
た漏水音データを収集し、内蔵した相関分類型フィルタ
を用いて得られた信号を各検知区間毎に波形を合成し、
合成波形が漏水音の波形か否かを判定して解析が行われ
る。そして、漏水音と判定された場合は、その信号はデ
ータ処理装置6より漏水検知表示装置7に入力され各検
知区間毎に漏水位置を表示できるようになっている。ま
た、このとき、漏水音の強さより漏水量の推定値の信号
が同様に漏水検知表示装置6に入力される。
【0019】漏水検知表示装置7は3つのモニタ画面
71, 72, 73とプリンタ8を備えている。左端のモニタ画
面71は、配水管の監視すべき全ネットワーク管路の画像
と所望の検知区間の管路の画像(配水管埋設図)とをキ
ーボードのキー操作により選択表示ができるようになっ
ている。中央のモニタ画面72は、各検知区間毎に漏水位
置を、第1センサS1と第2センサS2との位置関係で音源
強度の波形のピーク位置により、又は各センサとの距離
表示により表示できるようになっている。また右端の表
示画面は、中央のモニタ画面72で表示した漏れ位置にお
ける推定漏水量を線グラフ等で表示できるようになって
いる。さらに、プリンタ8により所望の漏水データをプ
リントアウトできるようになっており、之等はすべてキ
ーボード上のキー操作で行う。
【0020】この漏水検知システムを都市の上水道施設
に導入・使用することにより、遠隔より一括して上水道
配水管路における漏水状況を常時監視し漏水状況を把握
することができる。そして、漏水位置の特定と漏水量の
推定を容易に行うことができ、すみやかにロス少く配水
管の修復を行って無駄な漏水を排除し水資源の有効利用
に寄与することができる。
【0021】前記漏水検知システムでは、給水管理セン
ターで配水管路の漏水を集中的に監視する場合について
説明したが、該システムの延長として、漏水データの収
集・解析のための装置を自動車に搭載して車で移動しな
がら各検知区間を巡回して漏水を監視することも可能で
ある。
【0022】図10に、データ収集解析車を使用した移
動式漏水検査装置の概念図が示されている。この場合
は、データ収集解析車11に搭載したデータ処理装置6
への漏水音データの伝送は、配水管1に配設した漏水音
検知センサS1, S2からの水中音の出力信号を、それぞれ
のセンサに接続した無線データ送受信機9に入力し、該
送受信機9より発信する電波で該伝送を行うようにして
いる。データ収集解析車11は、車室内にオペレータが
操作できるように操作テーブル上に、データ処理装置
6、漏水検知表示装置7、プリンタ8が配設されるとと
もに車室後部に無線データ送受信機10が搭載されてお
り、前記配水管1の漏水音検知センサS1, S2に接続した
無線データ送受信機9から発信される水中音の信号を受
信するようになっている。搭載した無線送受信機10か
らの信号は、データ処理装置6でデジタル化して、漏水
位置、漏水量等の解析が行われ、オペレータによるキー
ボード上でのキー操作により、該表示装置7のモニタ画
面に第1、第2のセンサ間の漏水点の位置又は該漏水点
よりの毎分の漏水量を表示できるようになっている。こ
れにより配水管のネットワークの各検知区間(区間番号
1−N)に巡回して該検知区間の漏水を検知することが
できる。
【0023】このように本発明の漏水検知方法乃至該漏
水検知方法を用いた漏水検知システムは、配水管の漏水
を検知するに当り、漏水音計測の際の雑音の影響を排除
して従来法よりも高い精度で漏水の有無を検知すること
ができるとともに漏水位置を精度よく特定できるもので
あり、特に漏水検知システムに於ては、上水道の配水管
のネットワークにおける漏水の状況を遠隔より一括的に
常時監視して漏水位置の特定と漏水量の推定をすること
ができ、短期間に且つ経済的に管路の修復を行う事がで
きるもので、安定的・計画的な給水管理に寄与するとこ
ろが大きい。
【0024】
【発明の効果】請求項1記載の発明の配水管の漏水検知
方法によれば、上水道で配水管の所定区間内の漏水を検
知して漏水位置を特定する場合、漏水検知区間の両端部
に配設した漏水音検知センサにより漏水音を同時計測し
て、漏水音の各センサに対する伝播時間差を求めること
により、漏水位置の算出式を用いて容易に漏水位置を算
出・特定することができる。
【0025】請求項2記載の発明の配水管の漏水検知方
法によれば、二つの漏水音検知センサによる漏水音の同
時計測により漏水位置を検知・特定する場合、センサで
計測した水中音を複数個のフィルタを用いて周波数ごと
に波形を分類し波形合成して漏水音を識別していること
から、雑音を排除してセンサからの水中音を合成・解析
することができ、従来方法に比べ高い精度で一度で数百
〜3kmという長距離にわたって漏水を検知することがで
き、漏水位置を精度高く特定することができる。また、
管路を多数の計算区間に分割して水中音の波形を合成し
ていることから、検知区間内に複数の漏水点がある場合
でも漏水を良好に検知することができる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、漏水音検知
センサを配水管に配設して漏水を検知するに当り、配水
管路に付設された所定間隔にある一組の消火栓又は分水
栓を利用することにより、センサ取付けのために分水栓
を使用する必要をなくしてきわめて容易にセンサを取付
けて所定区間内の漏水を検知することができる。
【0027】請求項4記載の発明の漏水検知システムに
よれば、上水道の配水管のネットワーク管路における漏
水の状況を遠隔より一括的に常時監視して漏水位置の特
定と漏水量の推定をすることができる。従って、短期間
に且つ経済的に管路の修復を行うことができるととも
に、2次事故防止に役立つことができる。また、無駄な
漏水を排除して水資源の有効利用に寄与するとともに、
安定的・計画的な給水管理を行うことができ水道経営基
盤を強化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配水管の漏水検知方法の漏水位置検知
原理を示すための説明図である。
【図2】従来の相関法により漏水点を求めるときの説明
図である。
【図3】二つのセンサ間の管路を多数に分割した計算区
間で発生する水中音を、周波数ごとに分類し波形合成し
て漏水音を識別するときの模式図である。
【図4】二つのセンサ間に漏水点が1ヶ所ある場合の相
互相関係数の時系列グラフである。
【図5】二つのセンサ間に漏水点が2ヶ所ある場合の相
互相関係数の時系列グラフである。
【図6】漏水音と漏水音の強さとの関係図である。
【図7】本発明の配水管の漏水検知方法を実施するため
の漏水検知装置のブロック図である。
【図8】漏水位置を検知表示するときの手順を示すフロ
ーチャートである。
【図9】漏水個所特定表示画面の一例である。
【図10】漏水管の漏水検知システムを示す概念図であ
る。
【図11】移動式漏水検査装置の概念図である。
【符号の説明】
1…配水管、 S1, S2…漏水音検知センサ、 2…増巾
器、 3…A/D変換器、 4…伝送線、 5…電話回
線、 6…漏水音データ処理装置、 7…漏水検知表示
装置、 8…プリンタ、 X…漏水点。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配水管の所定区間内の漏水位置を検知する
    ための方法であって、配水管に設定した漏水検知区間L
    の両端部に、該区間内の漏水点から発生する漏水音を検
    知するための漏水音検知センサS1,S2をそれぞれ配設し
    て、漏水音の同時計測により漏水音が各センサS1,S2
    到達するまでの時間差τを求め、各センサ間の距離Lと
    漏水音の伝播時間差τと水中の音速Cとから、漏水音検
    知センサの一方からの漏れ位置dを、d=(L−Cτ)
    /2より算出して漏水位置を検知することを特徴とする
    配水管の漏水検知方法。
  2. 【請求項2】漏水検知区間両端部の漏水音検知センサ
    S1,S2間の管路を多数の計算区間に分割し、各区間で発
    生する水中音を相関する複数個のフィルタを用いて得ら
    れた各周波数ごとの波形を合成し、合成された波形が漏
    水音の波形か否かを判定して漏水音と判定したときその
    ピーク位置より漏水位置を算出検知することを特徴とす
    る請求項1記載の配水管の漏水検知方法。
  3. 【請求項3】配水管路に付設された所定間隔の一組の消
    火栓又は分水栓にそれぞれ漏水音検知センサを配設し、
    該センサにより消火栓又は分水栓間の漏水音の検知を行
    って漏水位置を検知することを特徴とする請求項1又は
    2記載の配水管の漏水検知方法。
  4. 【請求項4】複数の配水管路にそれぞれ設定された漏水
    検知区間両端の漏水音検知センサにより該漏水検知区間
    の漏水点からの漏水音を検知する手段と、該検知手段か
    らの水中音をA/D変換して電話回線又は無線送受信手
    段を介して漏水音データ処理装置に入力する漏水音デー
    タ伝送手段と、入力された漏水音データを収集し請求項
    2記載の方法により解析して少くとも漏水位置を検出す
    る漏水音データ処理装置と、該データ処理装置からの信
    号により少くとも漏水位置を配水管のネットワーク管路
    の漏水検知区間の表示画面に表示する漏水検知表示装置
    とからなることを特徴とする配水管の漏水検知システ
    ム。
JP29625797A 1997-10-13 1997-10-13 配水管の漏水検知方法及び漏水検知システム Expired - Lifetime JP3718740B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29625797A JP3718740B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 配水管の漏水検知方法及び漏水検知システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29625797A JP3718740B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 配水管の漏水検知方法及び漏水検知システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11117356A true JPH11117356A (ja) 1999-04-27
JP3718740B2 JP3718740B2 (ja) 2005-11-24

Family

ID=17831236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29625797A Expired - Lifetime JP3718740B2 (ja) 1997-10-13 1997-10-13 配水管の漏水検知方法及び漏水検知システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3718740B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030087242A (ko) * 2002-05-08 2003-11-14 이긍재 상하수도 누수감지장치
KR100475490B1 (ko) * 2002-10-31 2005-03-11 삼성에버랜드 주식회사 누수방지장치 및 그 제어방법
WO2013145492A1 (ja) 2012-03-30 2013-10-03 日本電気株式会社 漏洩検知方法、漏水検知方法、漏洩検知装置および漏水検知装置
EP2650663A1 (en) 2012-04-11 2013-10-16 Nec Corporation Water-leakage detection method and water-leakage detection device
KR101352839B1 (ko) * 2011-11-23 2014-01-22 한국건설기술연구원 누수지점의 위치 검지 시스템
CN113324645A (zh) * 2021-04-14 2021-08-31 华翔翔能科技股份有限公司 一种智慧楼宇供水管理方法及***
CN114383054A (zh) * 2021-01-27 2022-04-22 福州大学 一种管廊燃气管道泄漏的实验***及方法
CN115662469A (zh) * 2022-12-06 2023-01-31 东莞先知大数据有限公司 一种水管探漏方法、电子设备和存储介质

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030087242A (ko) * 2002-05-08 2003-11-14 이긍재 상하수도 누수감지장치
KR100475490B1 (ko) * 2002-10-31 2005-03-11 삼성에버랜드 주식회사 누수방지장치 및 그 제어방법
KR101352839B1 (ko) * 2011-11-23 2014-01-22 한국건설기술연구원 누수지점의 위치 검지 시스템
WO2013145492A1 (ja) 2012-03-30 2013-10-03 日本電気株式会社 漏洩検知方法、漏水検知方法、漏洩検知装置および漏水検知装置
EP2650663A1 (en) 2012-04-11 2013-10-16 Nec Corporation Water-leakage detection method and water-leakage detection device
CN114383054A (zh) * 2021-01-27 2022-04-22 福州大学 一种管廊燃气管道泄漏的实验***及方法
CN113324645A (zh) * 2021-04-14 2021-08-31 华翔翔能科技股份有限公司 一种智慧楼宇供水管理方法及***
CN115662469A (zh) * 2022-12-06 2023-01-31 东莞先知大数据有限公司 一种水管探漏方法、电子设备和存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP3718740B2 (ja) 2005-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6595038B2 (en) Apparatus for determining the position of a signal from a pipe
JP3520440B2 (ja) 地中埋設物及び構造物内の配管路全体を総合危機予知警報センサとして使用する方法及び総合危機予知防災監視システム
US9983092B2 (en) Method and apparatus for detecting, identifying and locating anomalous events within a pressurized pipe network
EP0444200B1 (en) Piping abnormality monitoring apparatus
Hunaidi et al. Acoustic methods for locating leaks in municipal water pipe networks
KR101876730B1 (ko) 상수도 누수탐지 감시 시스템
NO315917B1 (no) System og fremgangsmåte for posisjonsbestemmelse av objekter
CN101319955A (zh) 提取次声波监测管道泄漏的方法
JP3718740B2 (ja) 配水管の漏水検知方法及び漏水検知システム
JP2006003311A (ja) 異常箇所検出装置
JPH1164151A (ja) 配管の漏洩検知システム
CN112945477A (zh) 一种压力输水管道渗漏检测/监测***、方法及介质
JPH1164152A (ja) ガス配管の漏洩位置標定方法および装置
JPH1090106A (ja) 漏洩探査装置
JP5297791B2 (ja) 非破壊検査装置及び非破壊検査方法
JPH1114492A (ja) 上水道網の漏水検査方法
RU46579U1 (ru) Система обнаружения повреждений трубопровода
KR20110060632A (ko) 산업설비의 결함감지를 위한 음향진동 복합 센싱유닛 및 이를 이용한 고압배관의 결함진단시스템
JPH11142280A (ja) 管路検査方法
KR101110070B1 (ko) 센서 네트워크를 이용한 파이프라인 내벽 모니터링 시스템
KR20230086144A (ko) 지하 매설관의 누수배관 및 누수지반 모니터링 시스템
JPH0526400A (ja) 管路監視装置
JP2005265701A (ja) 異常箇所検出装置
JPH11230849A (ja) 消火栓、流体管路の水理情報検出装置
JP2002365371A (ja) 配管接続確認装置およびその方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041004

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20041118

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20041215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050404

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050603

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080916

Year of fee payment: 3

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080916

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090916

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090916

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100916

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110916

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110916

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316313

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120916

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120916

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350