JPH11112977A - 画像撮像圧縮システム - Google Patents

画像撮像圧縮システム

Info

Publication number
JPH11112977A
JPH11112977A JP26698097A JP26698097A JPH11112977A JP H11112977 A JPH11112977 A JP H11112977A JP 26698097 A JP26698097 A JP 26698097A JP 26698097 A JP26698097 A JP 26698097A JP H11112977 A JPH11112977 A JP H11112977A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image data
color difference
luminance signal
signal
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26698097A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Niwamoto
浩明 庭本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP26698097A priority Critical patent/JPH11112977A/ja
Priority to US09/118,227 priority patent/US6134347A/en
Publication of JPH11112977A publication Critical patent/JPH11112977A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Color Television Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被写体の撮像から、撮像によって得られる画
像データの圧縮処理までを効率的に行う。システムの小
型化を図る。 【解決手段】 所定の色配置を有する補色フィルタ2
と、補色フィルタ2を介して受光した被写体からの光に
応じた画像データを出力するCCD3と、上記画像デー
タを複数のブロックに分割するブロック化回路4と、上
記画像データに基づいて輝度信号、色差信号の空間周波
数成分をブロックごとに算出する画像データ変換回路5
とを設ける。画像データ変換回路5は、上記画像データ
に対して唯一の線形変換を行うことによって、輝度信
号、色差信号の空間周波数成分を直接算出する。これに
より、輝度信号、色差信号の空間周波数成分を算出する
もととなる輝度信号、色差信号自体を生成する手段が不
必要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体の撮像と、
撮像によって得られた画像データに対する圧縮処理とを
行う画像撮像圧縮システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、監視カメラ、テレビ会議用カメラ
等の撮像装置の研究開発が盛んに行われている。撮像装
置は、一般的に、被写体からの光を受光し、受光量に応
じた電気信号(映像信号)を出力する固体撮像素子(Ch
arge Coupled Device ;以下、CCDと略称する)を備
えており、CCDからの電気信号が画像データとして外
部へ転送されるようになっている。
【0003】ここで、画像データの効率的な転送を図る
ために、上記画像データは、通常、画像データ圧縮装置
等の処理装置を介して外部へ転送される。この画像デー
タ圧縮装置は、入力された画像データに対してJPEG
(Joint Photograhic ExpertGroup)やMPEG(Movin
g Picture Expert Group )等の規格に基づいた圧縮処
理を行い、その後、処理済み画像データを外部へ転送す
るようになっている。
【0004】ところで、従来の撮像装置においては、撮
像によって得られた画像データを、行列演算によって一
旦R(赤)、G(緑)、B(青)信号に変換し、その
後、これらの色信号に対して別の行列演算を施すことに
よって、画像データ圧縮装置への入力信号である色差信
号Cr、Cbを生成していた。したがって、R、G、B
信号を生成する行列演算手段を必要とする分、装置の構
成が複雑化していた。
【0005】そこで、例えば特開平7−67129号公
報に開示された撮像装置は、CCDから出力される映像
信号に対して1回の行列演算を施し、R、G、B信号を
求めずに直接色差信号Cr、Cbを生成するようにして
いる。これにより、R、G、B信号を生成する行列演算
手段が不要になるので、システム全体の構成を簡素化す
ることができると共に、行列演算時のパラメータを減ら
せる分、乗算器における係数決定の際のチューニングを
簡略化することができるようになっている。以下、この
ような撮像装置と、上記撮像装置からの画像データを圧
縮処理する画像データ圧縮装置とからなるシステムにつ
いて説明する。
【0006】図8に示すように、撮像装置51は、補色
フィルタ52、CCD53および色分離回路54を備え
ている。
【0007】補色フィルタ52は、例えば図9に示すよ
うに、Ma(マゼンタ)、Ye(イエロー)、Cy(シ
アン)、G(グリーン)の各色フィルタが所定の配列で
配置されてなっており、被写体からの光が補色フィルタ
52を介してCCD53に入射するように、CCD53
の前面に配設されている。
【0008】なお、補色フィルタ52は、例えば図11
に示すように、W(ホワイト)、Ye(イエロー)、C
y(シアン)、G(グリーン)の各フィルタが所定の配
列で配置されてなるものであってもよい。
【0009】CCD53は、補色フィルタ52を介して
被写体からの光を受光し、受光量に応じた電気信号を出
力するものであり、補色フィルタ52の各色フィルタに
対応した複数の受光素子(画素)を備えている。上記受
光素子からの出力は画像データとして色分離回路54に
入力されるようになっている。なお、CCD53の各画
素における画像データの読み出し方式は、用いる補色フ
ィルタ52によって決定されるようになっている。
【0010】色分離回路54は、CCD53から出力さ
れた電気信号に基づいて、輝度信号Y、色差信号Cr、
Cbを生成する回路である。なお、輝度信号Y、色差信
号Cr、Cbの生成原理については後述する。これら輝
度信号Y、色差信号Cr、Cbは、画像データ圧縮装置
61のブロック化回路62に入力されるようになってい
る。
【0011】一方、画像データ圧縮装置61は、ブロッ
ク化回路62、DCT回路63およびデータ圧縮回路6
4を備えている。
【0012】ブロック化回路62は、色分離回路54に
て生成された輝度信号Y、色差信号Cr、Cbを複数の
ブロックに分割する回路である。例えばJPEGの規格
では、1ブロックは、輝度信号Y、色差信号Cr、Cb
のそれぞれにおいて水平8信号、垂直8信号、つまり、
8×8信号(8×8画素)を単位として構成される。
【0013】DCT回路63は、ブロック内の輝度信号
Y、色差信号Cr、Cbに対して、直交変換の一種であ
る離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform ;以
下、DCT変換と称する)を施すものであり、これによ
って、上記各信号は空間周波数成分のデータ(DCT係
数)に変換される。DCT変換の式は、一般的に次の数
1式で表される。ただし、m,nはDCT係数の水平方
向および垂直方向の位置を示し、i,jはブロック内の
輝度信号Y、色差信号Cr、Cbの位置を示している。
【0014】
【数1】
【0015】データ圧縮回路64は、DCT回路63に
て生成されたDCT係数の個々に対して量子化を行い、
そして、量子化されたDCT係数をジグザグスキャンし
た後、ランレングスエンコード、ハフマン符号化処理を
行う回路である。
【0016】次に、このようなシステムの動作について
説明するがその前に、以降での説明の理解をしやすくす
るため、以下のような定義付けを行っておく。
【0017】図10は、CCD53の受光面を模式的に
示したものであり、同図中のMa、Cy、Ye、Gは、
それぞれ補色フィルタ52のMa、Cy、Ye、Gの色
フィルタを透過した光を受光する画素を示している。こ
こで、同図における左上隅の画素Maの座標を(0,
0)としたとき、この画素Maから垂直方向にp、水平
方向にqの位置にある画素Xの座標を(p,q)とし、
画素Xからの出力をXpqで表すことにする。
【0018】また、輝度信号Y、色差信号Cr、Cb
は、隣接する4つの画素からの出力に基づいて得られ
る。そこで、輝度信号Y、色差信号Cr、Cbは、上記
4画素の格子点から出力されるものと仮定する。そし
て、説明の便宜上、同図で示す格子点のうち、一番左上
の格子点((p,q)=(0,0)、(1,0)、
(1,1)、(0,1)の画素で囲まれる点)の座標を
(0,0)としたとき、この格子点から垂直方向にi、
水平方向にjの位置にある格子点の座標を(i,j)と
し、この位置の格子点から出力される輝度信号Y、色差
信号Cr、Cbをそれぞれ輝度信号Yij、色差信号Cr
ij、Cbijで表すことにする。
【0019】ここで、補色フィルタ52として図9で示
したものを用いた場合、CCD53の各画素のデータ
は、2ライン加算読み出し方式によって読み出されるの
で、図10に示すように、垂直方向の格子点は1行おき
に存在することになる。一方、補色フィルタ52として
図11で示したものを用いた場合、CCD53の各画素
におけるデータは、全画素独立読み出し方式によって読
み出されるので、図9で示した補色フィルタ52を用い
た場合とは違って、図12に示すように、垂直方向の格
子点は各行に存在することになる。
【0020】上記の構成において、被写体からの光が補
色フィルタ52の所定の色フィルタを透過し、CCD5
3に入射すると、CCD53において上記光を受光した
受光素子は、受光量に応じた電気信号を色分離回路54
に出力する。すると、色分離回路54は、以下のような
原理に基づいて輝度信号Y、色差信号Cr、Cbを生成
し、ブロック化回路62へ出力する。
【0021】図9に示す補色フィルタ52を用いた場
合、一般的に、Ma、Cy、Ye、Gの各信号は、R、
G、Bの各信号を用いて数2式で表される。
【0022】
【数2】
【0023】また、輝度信号Y、色差信号C1 、C
2 は、Ma、Cy、Ye、Gの各信号を用いて数3式で
表される。
【0024】
【数3】
【0025】ここで、数3式の各右辺に数2式を代入す
ると数4式が得られる。
【0026】
【数4】
【0027】この数4式から、G信号は、輝度信号Y、
色差信号C1 、C2 を用いて数5式で表される。
【0028】
【数5】
【0029】一方、色差信号Cr、Cbは、輝度信号Y
を用いて一般的に数6式で表される。
【0030】
【数6】
【0031】したがって、数4式および数6式から、数
7式が導かれる。
【0032】
【数7】
【0033】そして、数5式を数7式に代入すれば、数
8式が得られる。
【0034】
【数8】
【0035】最後に、数3式と数8式とから、数9式が
得られる。
【0036】
【数9】
【0037】したがって、数9式より、輝度信号Y01
色差信号Cr01、Cb01は、数10式で表される。
【0038】
【数10】
【0039】この結果、格子点からの出力である輝度信
号Y01、色差信号Cr01、Cb01は、数10式のように
画素Ma、Cy、Ye、Gからの出力に対して線形な関
係となる。したがって、輝度信号Yij、色差信号C
ij、Cbijは、例えば行列EY ijpq、ECr ijpq、ECb
ijpq、Xpqを用いて数11式で表される。ただし、i=
0〜7、j=0〜7、p=0〜8、q=0〜8のいずれ
かの整数である。
【0040】
【数11】
【0041】次に、ブロック化回路62は、輝度信号Y
ij、色差信号Crij、Cbijを8×8信号にブロック化
すると、DCT回路63は、ブロックごとに上記各信号
に対して数1式で示したDCT変換を行い、空間周波数
成分(DCT係数)に変換する。したがって、輝度信号
ij、色差信号Crij、Cbijの空間周波数成分Ymn
Crmn、Cbmnは数12式で表される。
【0042】
【数12】
【0043】その後、データ圧縮回路64は、DCT回
路63にて生成されたDCT係数の個々に対して量子化
を行い、そして、量子化されたDCT係数をジグザグス
キャンした後、ランレングスエンコード、ハフマン符号
化処理を行い、圧縮したデータを外部へ転送する。
【0044】一方、図11に示す補色フィルタ52を用
いた場合、一般的に、Y、B、Rの各信号は、W、C
y、Ye、Gの各信号を用いて数13式で表される。
【0045】
【数13】
【0046】ところで、図11に示す補色フィルタ52
を用い、全画素読み出し方式を採用する場合において
は、輝度信号Yは全ての格子点から出力されるが、B信
号はjが偶数である格子点、R信号はjが奇数である格
子点からしか出力されない。そこで、jが奇数である格
子点においては、上記格子点の左隣の格子点(jが偶数
である格子点)で算出されたB信号と同じ信号が出力さ
れるものと考える。つまり、B(i,j=2m+1)=B(i,j=2m)
(ただし、mは整数)とする。同様に、jが偶数である
格子点においては、上記格子点の左隣の格子点(jが奇
数である格子点)で算出されたR信号と同じ信号が出力
されるものと考える。つまり、R(i,j=2n)=R
(i,j=2n-1)(ただし、nは整数)とする。したがって、
例えばY01、B01、R01の各信号は、次の数14式で表
される。
【0047】
【数14】
【0048】したがって、数6式、数14式より、輝度
信号Y01、色差信号Cr01、Cb01は、次の数15式で
表される。
【0049】
【数15】
【0050】したがって、この場合も、格子点からの出
力である輝度信号Y01、色差信号Cr01、Cb01は、数
15式のように画素W、Cy、Ye、Gからの各信号に
対して線形な関係となるので、一般的に、格子点(i,
j)からの出力である輝度信号Yij、色差信号Crij
Cbijは、同じく数11式で表される。以下、ブロック
化回路62、データ圧縮回路64での動作については図
9に示す補色フィルタ52を用いた場合と同様である。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】ところで、被写体の撮
像技術と画像圧縮技術とは互いに種を異にしており、今
まで上記両技術は互いに別々に研究開発されていた。し
たがって、撮像技術と画像圧縮技術とを組み合わせて一
つのシステムを構築するためには、それぞれ独立した装
置同士を結び付けるしかなかった。つまり、従来では、
例えば輝度信号Y、色差信号Cr、Cbを撮像装置51
の出力、画像データ圧縮装置61の入力とすることで、
撮像装置51と画像データ圧縮装置61とを結び付け、
全体として一つのシステムを構築していた。
【0052】しかし、このような従来のシステム構成で
は、撮像装置51において、輝度信号Y、色差信号C
r、Cbを生成する色分離処理にある程度の時間を要す
る。その結果、システム全体としての処理時間が長くな
り、画像データを効率よく外部へ転送することができな
いという問題が生ずる。
【0053】また、撮像装置51内部に色分離回路54
を設けるためのスペース(容量)が必要となるため、撮
像装置51と画像データ圧縮装置61とを組み合わせて
一つのシステムを構築する際に小型化を図ることができ
ないという問題も生ずる。
【0054】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、被写体の撮像から、撮像
によって得られる画像データの圧縮処理までを効率的に
行うと共に、小型化を図ることのできる画像撮像圧縮シ
ステムを提供することにある。
【0055】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る画
像撮像圧縮システムは、上記の課題を解決するために、
複数の色フィルタが所定の配列で配置されたフィルタ部
材と、上記各色フィルタに対応した複数の画素を有し、
上記フィルタ部材を介して被写体を撮像すると共に、各
画素から受光量に応じた電気信号を画像データとして出
力する固体撮像素子と、上記フィルタ部材を構成する色
フィルタの配置に基づいて、上記固体撮像素子から出力
される全画像データを複数の画素に対応したブロックに
分割するブロック化手段と、上記画像データに基づいて
輝度信号、色差信号の空間周波数成分をブロックごとに
算出する画像データ変換手段とを備え、上記画像データ
変換手段は、ブロック内の画像データに対して唯一の線
形変換を施すことにより、輝度信号、色差信号の空間周
波数成分を算出することを特徴としている。
【0056】上記の構成によれば、フィルタ部材を介し
て被写体からの光を受光した固体撮像素子は、各画素か
ら受光量に応じた電気信号を画像データとして出力す
る。固体撮像素子から出力された全画像データは、ブロ
ック化手段にて複数のブロックに分割される。そして、
ブロック内の画像データは、画像データ変換手段による
唯一の線形変換により、輝度信号、色差信号の空間周波
数成分に変換される。
【0057】つまり、上記構成によれば、輝度信号、色
差信号に基づいて、輝度信号、色差信号の空間周波数成
分が算出されるのではなく、固体撮像素子からの画像デ
ータに基づいて、輝度信号、色差信号の空間周波数成分
が直接算出される。
【0058】したがって、画像データに基づいて輝度信
号、色差信号自体を生成する手段を必要としないので、
画像撮像圧縮システムの構成を簡素化することができ、
画像撮像圧縮システムの1チップ化、小型化を容易に図
ることができる。また、輝度信号、色差信号を生成する
時間を完全に削減することができるので、被写体の撮像
から画像データの圧縮までの処理を短時間で効率的に行
うことができる。
【0059】請求項2の発明に係る画像撮像圧縮システ
ムは、上記の課題を解決するために、請求項1の構成に
おいて、上記ブロック化手段は、水平方向に隣接したブ
ロックが所定列の画像データを共有すると共に、垂直方
向に隣接したブロックが所定行の画像データを共有する
ように、上記全画像データをブロック化することを特徴
としている。
【0060】上記の構成によれば、輝度信号、色差信号
の空間周波数成分は、隣接する画素からの画像データに
基づいて得られるので、仮に隣接ブロック間で画像デー
タを共有しない場合、ブロックの端では、その位置の画
素の画像データを反映した輝度信号、色差信号の空間周
波数成分を得ることができない。
【0061】そこで、所定列および所定行の画像データ
を隣接ブロック間で共有することにより、用いるフィル
タ部材の種類を問わず、ブロック端部においても共有す
る画像データを用いて輝度信号、色差信号の空間周波数
成分を確実に生成することができる。
【0062】請求項3の発明に係る画像撮像圧縮システ
ムは、上記の課題を解決するために、請求項2の構成に
おいて、上記ブロック化手段は、上記全画像データを上
記固体撮像素子の水平9画素、垂直18画素に対応した
ブロックに分割することを特徴としている。
【0063】上記の構成によれば、用いるフィルタ部材
が例えばフィールド色差順次配列という色配列を有して
いる場合に、輝度信号、色差信号の空間周波数成分をブ
ロックごとに確実に生成することができる。
【0064】請求項4の発明に係る画像撮像圧縮システ
ムは、上記の課題を解決するために、請求項2の構成に
おいて、上記ブロック化手段は、上記全画像データを上
記固体撮像素子の水平9画素、垂直9画素に対応したブ
ロックに分割することを特徴としている。
【0065】上記の構成によれば、用いるフィルタ部材
が例えばベイヤ配列という色配列を有している場合に、
輝度信号、色差信号の空間周波数成分をブロックごとに
確実に生成することができる。
【0066】請求項5の発明に係る画像撮像圧縮システ
ムは、上記の課題を解決するために、請求項1の構成に
おいて、上記画像データ変換手段は、上記固体撮像素子
の各画素から出力される画像データ数と、輝度信号、色
差信号の空間周波数成分の総数とが同数となるように、
輝度信号、色差信号の空間周波数成分をそれぞれ算出す
ることを特徴としている。
【0067】上記の構成によれば、画像データ変換手段
の作用により、固体撮像素子からの画像データ数と、輝
度信号、色差信号の空間周波数成分の総数とが同数とな
る。したがって、従来では、輝度信号、2つの色差信号
の計3種類の信号が各ブロックごとに得られていたの
で、結果的に上記3種類の信号数が固体撮像素子の各画
素からの画像データ数の3倍となっており、偽色が発生
しやすかったが、上記構成によれば、そのような偽色の
発生を確実に回避することができる。
【0068】請求項6の発明に係る画像撮像圧縮システ
ムは、上記の課題を解決するために、請求項5の構成に
おいて、上記ブロック化手段は、水平方向および垂直方
向に隣接するブロック同士で画像データを共有しないよ
うに、上記全画像データをブロック化することを特徴と
している。
【0069】上記の構成によれば、水平方向および垂直
方向に隣接するブロック同士で画像データを共有しない
ので、共有する画像データを記憶するメモリが必要でな
い。その結果、システムの構成をさらに簡素化すること
ができると共に、システムのさらなる小型化を図ること
ができる。
【0070】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の実施の一形態について図1お
よび図2に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0071】図1に示すように、本実施形態における画
像撮像圧縮システム1は、補色フィルタ2(フィルタ部
材)、CCD3(固体撮像素子)、ブロック化回路4
(ブロック化手段)、画像データ変換回路5(画像デー
タ変換手段)およびデータ圧縮回路6からなっている。
【0072】補色フィルタ2は、例えば図9に示すよう
に、Ma(マゼンタ)、Ye(イエロー)、Cy(シア
ン)、G(グリーン)の各色フィルタがフィールド色差
順次配列と呼ばれる配列で配置されてなっており、被写
体からの光が補色フィルタ2を介してCCD3に入射す
るように、CCD3の前面に配設されている。
【0073】なお、補色系の色フィルタの配列は、上記
の配列以外にもフレーム色差順次配列、MOS形配列、
フレームインターリーブ配列等が公知である。
【0074】CCD3は、補色フィルタ2を介して被写
体からの光を受光し、受光量に応じた電気信号を出力す
るものであり、補色フィルタ2の各色フィルタに対応し
た複数の受光素子(画素)を備えている。上記受光素子
からの出力は画像データとして直接ブロック化回路4に
入力されるようになっている。なお、上記画像データ
は、通常、8ビットで表される。
【0075】なお、CCD3の各画素におけるデータの
読み出し方式としては、全画素独立読み出し方式、2ラ
イン加算読み出し方式、2ライン独立読み出し方式等が
あるが、いずれの方式を採用するかは、用いるフィルタ
部材によって決められる。ちなみに、全画素独立読み出
し方式は、垂直方向に1画素おきに飛び越して信号を読
み出し、次のフィールドで残りの画素を読み出す方式で
ある。また、2ライン加算読み出し方式は、垂直方向に
2画素ずつ加算して読み出し、次のフィールドで上下の
画素の組み合わせを変えて加算して読み出す方式であ
る。また、2ライン独立読み出し方式は、垂直方向に2
画素ずつ独立して読み出し、次のフィールドで上下の画
素の組み合わせを変えて独立して読み出す方式である。
【0076】ブロック化回路4は、補色フィルタ2を構
成する色フィルタの配置に基づいて、CCD3から出力
される全画像データを複数の画素に対応したブロックに
分割する回路である。本実施形態では、ブロック化回路
4は、水平方向に隣接したブロックが所定列の画像デー
タを共有すると共に、垂直方向に隣接したブロックが所
定行の画像データを共有するように、上記全画像データ
をブロック化するようになっている。
【0077】これにより、輝度信号Y、色差信号Cr、
Cbの空間周波数成分は、隣接する画素からの画像デー
タに基づいて得られるので、所定列および所定行の画像
データを隣接ブロック間で共有することにより、用いる
フィルタ部材の種類を問わず、ブロック端部においても
共有する画像データを用いて輝度信号Y、色差信号C
r、Cbの空間周波数成分を確実に生成することができ
る。
【0078】具体的には、ブロック化回路4は、図2に
示すように、所定ブロック内におけるCCD3の水平
(8×a+1)列目の画素に対応した画像データが、上
記所定ブロックと水平方向に隣接するブロックにも属す
るように、かつ、CCD3の垂直(16×b+1)行目
および(16×b+2)行目の画素に対応した画像デー
タが、上記所定ブロックと垂直方向に隣接するブロック
にも属するように、CCD3からの全画像データをブロ
ック化するようになっている。なお、上記のa、bは自
然数とする。
【0079】ここで、画像圧縮処理として例えばJPE
Gを利用する場合、輝度信号Y、色差信号Cr、Cb
は、水平8信号×垂直8信号を単位としてブロック化さ
れる。概念的にはこれと同数の輝度信号Y、色差信号C
r、Cbの空間周波数成分を得るために、本実施形態に
おけるブロック化回路4は、補色フィルタ2の色配列を
考慮して、水平方向に8+1=9信号、垂直方向に2×
(8+1)=18信号を単位としたブロックを構成する
ようになっている。これにより、輝度信号Y、色差信号
Cr、Cbの空間周波数成分をブロックごとに確実に生
成することができる。
【0080】なお、隣接するブロック間で共有する画像
データは、図示しないメモリに記憶されるようになって
いる。
【0081】画像データ変換回路5は、CCD3の各画
素から出力される画像データに対して、ブロック化回路
4によって生成されたブロックごとに、唯一の線形変換
を施し、輝度信号Y、色差信号Cr、Cbの空間周波数
成分のデータ(DCT係数)を算出する回路である。な
お、DCT係数の算出原理については後述する。
【0082】データ圧縮回路6は、画像データ変換回路
5にて生成されたDCT係数の個々に対して量子化を行
い、そして、量子化されたDCT係数をジグザグスキャ
ンした後、ランレングスエンコード、ハフマン符号化処
理を行う回路である。
【0083】次に、本実施形態の画像撮像圧縮システム
1の動作について説明する。
【0084】上記の構成において、被写体からの光が補
色フィルタ2の所定の色フィルタを透過し、CCD3に
入射すると、CCD3において上記光を受光した受光素
子は、受光量に対応する画像データをブロック化回路4
に出力する。すると、ブロック化回路4は、入力された
全画像データを9×18画素分の画像データを有する複
数のブロックに分割する。この際、隣接するブロック間
で共有される画像データはメモリに記憶される。そし
て、画像データ変換回路5は、メモリに記憶された画像
データをも用いて、上記ブロックごとに各画像データに
対して唯一の線形変換を行い、輝度信号Y、色差信号C
r、Cbの空間周波数成分のデータを算出する。その
後、データ圧縮回路6は、画像データ変換回路5にて生
成されたDCT係数の個々に対して量子化を行い、そし
て、量子化されたDCT係数をジグザグスキャンした
後、ランレングスエンコード、ハフマン符号化処理を行
い、圧縮したデータを外部へ転送する。
【0085】ここで、CCD3の各画素から出力される
画像データに基づいて、輝度信号Y、色差信号Cr、C
bの空間周波数成分を算出する原理について説明する。
なお、i、j、p、qの定義については従来と同様であ
る。
【0086】図9で示した色配置を有する補色フィルタ
2を用いた場合、輝度信号Y、色差信号Cr、Cbは隣
接する4画素の格子点から出力されると考えれば、従来
技術の欄で説明したように、輝度信号Yij、色差信号C
ij、Cbijは、行列EY ijpq、ECr ijpq、ECb ijpq
画素Xからの出力Xpqを用いて先述の数11式で表され
る。ただし、本実施形態では、i=0〜7、j=0〜
7、p=0〜17、q=0〜8のいずれかの整数とな
る。
【0087】一方、輝度信号Yij、色差信号Crij、C
ijの空間周波数成分Ymn、Crmn、Cbmnは、行列F
mnij、輝度信号Yij、色差信号Crij、Cbijを用いて
先述の数12式で表される。
【0088】したがって、数11式および数12式よ
り、輝度信号Yij、色差信号Crij、Cbijの空間周波
数成分Ymn、Crmn、Cbmnは、Xpqを用いて数16式
で表される。
【0089】
【数16】
【0090】ここで、数11式における行列EY ijpq
Cr ijpq、ECb ijpq、数12式における行列Fmnijはと
もに線形変換であるので、数16式は単一の行列WY
mnpq、WCr mnpq、WCb mnpqを用いて次の数17式のよう
に表される。
【0091】
【数17】
【0092】したがって、画像データ変換回路5が、画
素Xからの出力Xpqに対して数17式の行列WY mnpq
Cr mnpq、WCb mnpqによる唯一の線形変換を施すことに
より、輝度信号Yij、色差信号Crij、Cbijの空間周
波数成分Ymn、Crmn、Cbmnが求まることになる。
【0093】なお、行列WY mnpq、WCr mnpq、WCb mnpq
を構成する各成分要素は、以下の計算により具体的に求
めることができる。
【0094】数11式で示した行列EY ijpqは、本実施
形態では数18式で示される。なお、式中のδは、同式
をできるだけ場合分けせずに示すための定数であり、特
に何らかの意味を持つような変数ではない。
【0095】
【数18】
【0096】一方、数8式より、色差信号Crijは、次
の数19式で表される。
【0097】
【数19】
【0098】また、色差信号C1 ij、C2 ijは、次の数
20式で示される。なお、式中のεは、同式をできるだ
け場合分けせずに示すための定数であり、特に何らかの
意味を持つような変数ではない。
【0099】
【数20】
【0100】したがって、数18式、数19式および数
20式により、本実施形態における行列ECr ijpqは、数
21式で表される。
【0101】
【数21】
【0102】一方、数8式より、色差信号Cbijは、次
の数22式で表される。
【0103】
【数22】
【0104】したがって、数18式、数20式および数
22式により、本実施形態における行列ECb ijpqは、次
の数23式で表される。
【0105】
【数23】
【0106】その結果、数18式、数21式および数2
3式により求まる行列EY ijpq、ECr ijpq、E
Cb ijpqに、数1式のDCT変換Fmnijを示す行列を掛け
合わせれば、行列WY mnpq、WCr mnpq、WCb mnpqの各成
分要素が具体的に求まることになる。
【0107】上記の構成によれば、輝度信号Y、色差信
号Cr、Cbに基づいて、輝度信号Y、色差信号Cr、
Cbの空間周波数成分が算出されるのではなく、CCD
3からの画像データに基づいて、輝度信号Y、色差信号
Cr、Cbの空間周波数成分が直接算出される。
【0108】したがって、画像データに基づいて輝度信
号Y、色差信号Cr、Cb自体を生成する、従来のよう
な色分離回路を必要としないので、画像撮像圧縮システ
ム1の構成を簡素化することができ、システム自体の1
チップ化、小型化を容易に図ることができる。また、輝
度信号Y、色差信号Cr、Cbを生成する時間を完全に
削減することができるので、被写体の撮像から画像デー
タの圧縮までの処理を短時間で効率的に行うことができ
る。
【0109】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図3ないし図5に基づいて説明すれば、以下の
通りである。本実施形態では、実施の形態1で説明した
画像撮像圧縮システム1において、補色フィルタ2の代
わりに、図3に示すように、R、G、Bの原色の色フィ
ルタからなる原色フィルタ12(フィルタ部材)を用い
た例について説明する。なお、原色フィルタ12以外の
構成については実施の形態1と全く同様である。したが
って、説明の便宜上、実施の形態1で用いた部材と同一
の機能を有する部材には同一の部材番号を付記し、その
説明を省略する。
【0110】原色フィルタ12は、図3に示すように、
R、G、Bの原色の色フィルタが例えばベイヤ配列で配
置されて構成される。上記ベイヤ配列以外には、インタ
ライン配列、ストライプ配列等が公知である。
【0111】したがって、ブロック化回路4は、このよ
うな原色フィルタ12の色配置に伴い、所定ブロック内
におけるCCD3の水平(8×a+1)列目の画素に対
応した画像データが、上記所定ブロックと水平方向に隣
接するブロックにも属するように、かつ、CCD3の垂
直(8×b+1)行目の画素に対応した画像データが、
上記所定ブロックと垂直方向に隣接するブロックにも属
するように、CCD3からの全画像データをブロック化
するようになっている。なお、上記のa、bは自然数と
する。
【0112】また、ブロック化回路4は、概念的に水平
8信号×垂直8信号の輝度信号Y、色差信号Cr、Cb
の空間周波数成分を得るために、図4に示すように、C
CD3から出力される全画像データを水平方向に8+1
=9信号、垂直方向に8+1=9信号を単位としたブロ
ックに分割するようになっている。これにより、輝度信
号Y、色差信号Cr、Cbの空間周波数成分をブロック
ごとに確実に生成することができる。
【0113】原色フィルタ12を用いた場合、CCD3
の各画素におけるデータは、全画素独立読み出し方式に
よって読み出されるので、補色フィルタ2を用いた場合
とは違って、図5に示すように、垂直方向の格子点は各
行に存在することになる。
【0114】そこで、(i,j)=(0,0)における
輝度信号Y00、色差信号Cr00、Cb00は、R、G、B
信号を用いて次の数24式で表される。
【0115】
【数24】
【0116】このように、輝度信号Y00、色差信号Cr
00、Cb00は、数24式のようにR、G、B信号に対し
て線形な関係となる。したがって、一般的に、輝度信号
ij、色差信号Crij、Cbijは、やはり行列
Y ijpq、ECr ijpq、ECb ijpqを用いて数11式で表さ
れる。
【0117】なお、本実施形態における行列EY ijpq
Cr ijpq、ECb ijpqは、次の数25式で示されるもので
あり、i=0〜7、j=0〜7、p=0〜8、q=0〜
8のいずれかの整数となる。
【0118】
【数25】
【0119】したがって、数25式により求まる行列E
Y ijpq、ECr ijpq、ECb ijpqに、数1式のDCT変換を
示す行列を掛け合わせれば、数17式で示す行列WY
mnpq、WCr mnpq、WCb mnpqの各成分要素が具体的に求ま
ることになる。
【0120】〔実施の形態3〕本発明のさらに他の実施
の形態について、図6および図7に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形
態1または2で用いた部材と同一の機能を有する部材に
は同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0121】本実施形態では、実施の形態1で説明した
画像撮像圧縮システム1において、補色フィルタ2の代
わりに、図11に示すように、W、Ye、Cy、Gの各
フィルタが所定の配列で配置された補色フィルタ2′を
用いている。
【0122】このとき、ブロック化回路4は、図6に示
すように、例えば水平4信号×垂直4信号を単位として
ブロック化を行うと共に、水平方向および垂直方向にお
いて、隣接するブロック間で画像データを共有しないよ
うにブロック化を行うようになっている。これにより、
実施の形態1で説明したようなメモリ、すなわち、共有
する画像データを記憶するメモリが必要でないので、シ
ステムの構成をさらに簡素化することができると共に、
システムのさらなる小型化を図ることができる。
【0123】また、画像データ変換回路5は、CCD3
の各画素から出力される画像データ数と、輝度信号Y、
色差信号Cr、Cbの空間周波数成分の総数とが同数と
なるように、輝度信号Y、色差信号Cr、Cbの空間周
波数成分を算出するようになっている。
【0124】つまり、補色フィルタ2′に入射する光の
輝度信号Y、色差信号Cr、Cbを4×4のブロックご
とにDCT変換により空間周波数成分に変換した場合、
各成分は図7に示すように、水平方向および垂直方向に
並べられる。このとき、輝度信号Y、色差信号Cr、C
bの空間周波数成分は16個ずつ得られるので、その総
数(48個)は、1ブロック内の画像データ(16個)
の3倍となる。
【0125】しかし、本実施形態では、画像データ変換
回路5の作用により、輝度信号Yの空間周波数成分が例
えば(3,2)、(3,1)成分以外の14成分となる
ように、かつ、色差信号Cr、Cbの空間周波数成分が
例えば(0,0)成分(直流成分またはDC成分とも言
う)の1成分となるように、輝度信号Y、色差信号C
r、Cbの空間周波数成分が算出される。
【0126】したがって、1ブロック内の画像データ数
(16個)と、輝度信号Y、色差信号Cr、Cbの空間
周波数成分の総数(14+1+1=16個)とが同数と
なるので、従来のような偽色の発生を確実に回避するこ
とができる。
【0127】ところで、一般的に、自然界の光は様々な
成分を含んでおり、その自由度は無限大である。しか
し、このような光をフィルタ部材を介して受光する場
合、フィルタ部材の画素数(色フィルタの数)は有限で
あるので、CCD3の各画素から出力される映像信号
(画像データ)の数も有限となる。当然、この場合の映
像信号数は、フィルタ部材の画素数と同一である。した
がって、CCD3は、無限大の自由度を持つ自然界の光
を、有限個の信号で近似して表現しているにほかならな
い。
【0128】したがって、本実施形態では、概念的に、
フィルタ部材に入射する光の自由度が、フィルタ部材の
画素数と同じ自由度であると仮定し、CCD3から出力
される信号が、フィルタ部材に入射する光の自由度を落
とすことなく表現されるものとする。
【0129】つまり、ブロック化回路4で切り出された
一つのブロックには、4×4=16個の信号があり、自
由度は16であるが、これら16個の信号は、補色フィ
ルタ2′に入射する光の自由度と同じであると仮定する
のである。そこで、このような仮定に基づき、本実施形
態における輝度信号Yij、色差信号Crij、Cbijの空
間周波数成分の算出原理について以下に説明する。
【0130】輝度信号Yij、色差信号Crij、Cbij
空間周波数成分をもとの実空間の成分に変換するために
は、先述の数12式の逆変換を行えばよい。このときの
逆変換の式は次の数26式となる。
【0131】
【数26】
【0132】また、輝度信号Y、色差信号Cr、Cbと
R、G、B信号との間には、次の数27式の関係があ
る。
【0133】
【数27】
【0134】また、R、G、B信号とW、Ye、Cy、
G信号との間には、次の数28式の関係がある。
【0135】
【数28】
【0136】ここで、数26式、数27式および数28
式はいずれも線形な関係で変換されているので、これら
をまとめて次の数29式で表すことができる。なお、p
=0〜3、q=0〜3となる。また、右辺のCcmn は、
添字c=0のとき輝度信号Yijの空間周波数成分Ymn
示し、添字c=1のとき色差信号Crijの空間周波数成
分Crmnを示し、添字c=2のとき色差信号Cbijの空
間周波数成分Cbmnを示す。
【0137】
【数29】
【0138】そこで、本実施形態では、画像データ変換
手段5が、CCD3から得られる画像データに対して数
29式の逆変換を行うようになっている。ここで、W-1
pqcmn の逆変換Wpqcmn の具体的な成分要素を表1に示
す。
【0139】
【表1】
【0140】したがって、CCD3の各画素から出力さ
れる画像データに対して表1に示す唯一の線形変換によ
って、輝度信号Yij、色差信号Crij、Cbijの空間周
波数成分Ymn、Crmn、Cbmnを求めることができる。
【0141】なお、実施の形態1、2、3で説明した画
像撮像圧縮システム1は、例えば圧縮後のデータを内蔵
のメモリに記憶するデジタルカメラ、圧縮後のデータを
表示する携帯電子情報端末、あるいは、圧縮後のデータ
を有線または無線で本体(モニタ)側へ送信し、本体側
でデータを伸張して表示する監視システムまたはテレビ
会議等に使用するカメラに適用することができる。
【0142】なお、実施の形態1、2、3で示した、輝
度信号Yij、色差信号Crij、Cbijの空間周波数成分
mn、Crmn、Cbmnを求める処理プログラムをCD−
ROM(Read Only Memory)やFD(Floppy Disk )等
の記録媒体に記録しておいてもよい。
【0143】なお、撮像装置は、歴史的には、表示装置
としてのテレビを前提としている。テレビの信号線は水
平方向に連続であることから、撮像装置の出力信号とし
ての輝度、色差信号も水平方向に連続する演算(ローパ
スフィルタやバンドパスフィルタ等も含まれる)により
値が出力されていた。したがって、テレビを前提とした
撮像装置には、本発明のようなブロックという2次元的
な領域の概念はない。
【0144】
【発明の効果】請求項1の発明に係る画像撮像圧縮シス
テムは、以上のように、複数の色フィルタが所定の配列
で配置されたフィルタ部材と、上記各色フィルタに対応
した複数の画素を有し、上記フィルタ部材を介して被写
体を撮像すると共に、各画素から受光量に応じた電気信
号を画像データとして出力する固体撮像素子と、上記フ
ィルタ部材を構成する色フィルタの配置に基づいて、上
記固体撮像素子から出力される全画像データを複数の画
素に対応したブロックに分割するブロック化手段と、上
記画像データに基づいて輝度信号、色差信号の空間周波
数成分をブロックごとに算出する画像データ変換手段と
を備え、上記画像データ変換手段は、ブロック内の画像
データに対して唯一の線形変換を施すことにより、輝度
信号、色差信号の空間周波数成分を算出する構成であ
る。
【0145】それゆえ、固体撮像素子からの画像データ
に基づいて、輝度信号、色差信号の空間周波数成分が直
接算出されるので、画像データに基づいて輝度信号、色
差信号自体を生成する手段が必要でない。その結果、画
像撮像圧縮システムの構成を簡素化することができ、画
像撮像圧縮システムの1チップ化、小型化を容易に図る
ことができるという効果を奏する。また、輝度信号、色
差信号を生成する時間を完全に削減することができるの
で、被写体の撮像から画像データの圧縮までの処理を短
時間で効率的に行うことができるという効果を併せて奏
する。
【0146】請求項2の発明に係る画像撮像圧縮システ
ムは、以上のように、請求項1の構成において、上記ブ
ロック化手段は、水平方向に隣接したブロックが所定列
の画像データを共有すると共に、垂直方向に隣接したブ
ロックが所定行の画像データを共有するように、上記全
画像データをブロック化する構成である。
【0147】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、所定列および所定行の画像データを隣接ブロック
間で共有することにより、用いるフィルタ部材の種類を
問わず、ブロック端部においても共有する画像データを
用いて輝度信号、色差信号の空間周波数成分を確実に生
成することができるという効果を奏する。
【0148】請求項3の発明に係る画像撮像圧縮システ
ムは、以上のように、請求項2の構成において、上記ブ
ロック化手段は、上記全画像データを上記固体撮像素子
の水平9画素、垂直18画素に対応したブロックに分割
する構成である。
【0149】それゆえ、請求項2の構成による効果に加
えて、用いるフィルタ部材が例えばフィールド色差順次
配列という色配列を有している場合に、輝度信号、色差
信号の空間周波数成分をブロックごとに確実に生成する
ことができるという効果を奏する。
【0150】請求項4の発明に係る画像撮像圧縮システ
ムは、以上のように、請求項2の構成において、上記ブ
ロック化手段は、上記全画像データを上記固体撮像素子
の水平9画素、垂直9画素に対応したブロックに分割す
る構成である。
【0151】それゆえ、請求項2の構成による効果に加
えて、用いるフィルタ部材が例えばベイヤ配列という色
配列を有している場合に、輝度信号、色差信号の空間周
波数成分をブロックごとに確実に生成することができる
という効果を奏する。
【0152】請求項5の発明に係る画像撮像圧縮システ
ムは、以上のように、請求項1の構成において、上記画
像データ変換手段は、上記固体撮像素子の各画素から出
力される画像データ数と、輝度信号、色差信号の空間周
波数成分の総数とが同数となるように、輝度信号、色差
信号の空間周波数成分をそれぞれ算出する構成である。
【0153】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、固体撮像素子からの画像データ数と、輝度信号、
色差信号の空間周波数成分の総数とが同数となるので、
従来のような偽色の発生を確実に回避することができる
という効果を奏する。
【0154】請求項6の発明に係る画像撮像圧縮システ
ムは、以上のように、請求項5の構成において、上記ブ
ロック化手段は、水平方向および垂直方向に隣接するブ
ロック同士で画像データを共有しないように、上記全画
像データをブロック化する構成である。
【0155】それゆえ、請求項5の構成による効果に加
えて、共有する画像データを記憶するメモリが必要でな
いので、システムの構成をさらに簡素化することができ
ると共に、システムのさらなる小型化を図ることができ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像撮像圧縮システムの一構成例
を示すブロック図である。
【図2】CCDから出力される画像データを、用いるフ
ィルタ部材の色配置に対応してブロック化した状態を示
す説明図である。
【図3】フィルタ部材の構成例を示す平面図である。
【図4】上記フィルタ部材を用いた場合において、CC
Dから出力される画像データを画素に対応してブロック
化した状態を示す説明図である。
【図5】上記フィルタ部材の色配置に対応したCCDの
画素と、概念的に上記各画素から出力される画像データ
に基づいて得られる輝度信号、色差信号が出力される位
置と仮定される格子点との位置関係を示す説明図であ
る。
【図6】CCDから出力される画像データを、用いるフ
ィルタ部材の色配置に対応してブロック化した状態を示
す説明図である。
【図7】輝度信号および色差信号の空間周波数成分の位
置を示す説明図である。
【図8】撮像装置と画像データ圧縮装置とを組み合わせ
た従来のシステムの構成例を示すブロック図である。
【図9】フィルタ部材の構成例を示す平面図である。
【図10】上記フィルタ部材の色配置に対応したCCD
の画素と、概念的に上記各画素から出力される画像デー
タに基づいて得られる輝度信号、色差信号が出力される
位置と仮定される格子点との位置関係を示す説明図であ
る。
【図11】フィルタ部材の他の構成例を示す平面図であ
る。
【図12】上記フィルタ部材の色配置に対応したCCD
の画素と、概念的に上記各画素から出力される画像デー
タに基づいて得られる輝度信号、色差信号が出力される
位置と仮定される格子点との位置関係を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 画像撮像圧縮システム 2 補色フィルタ(フィルタ部材) 2′ 補色フィルタ(フィルタ部材) 3 CCD(固体撮像素子) 4 ブロック化回路(ブロック化手段) 5 画像データ変換回路(画像データ変換手段) 12 原色フィルタ(フィルタ部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の色フィルタが所定の配列で配置され
    たフィルタ部材と、 上記各色フィルタに対応した複数の画素を有し、上記フ
    ィルタ部材を介して被写体を撮像すると共に、各画素か
    ら受光量に応じた電気信号を画像データとして出力する
    固体撮像素子と、 上記フィルタ部材を構成する色フィルタの配置に基づい
    て、上記固体撮像素子から出力される全画像データを複
    数の画素に対応したブロックに分割するブロック化手段
    と、 上記画像データに基づいて輝度信号、色差信号の空間周
    波数成分をブロックごとに算出する画像データ変換手段
    とを備え、 上記画像データ変換手段は、ブロック内の画像データに
    対して唯一の線形変換を施すことにより、輝度信号、色
    差信号の空間周波数成分を算出することを特徴とする画
    像撮像圧縮システム。
  2. 【請求項2】上記ブロック化手段は、水平方向に隣接し
    たブロックが所定列の画像データを共有すると共に、垂
    直方向に隣接したブロックが所定行の画像データを共有
    するように、上記全画像データをブロック化することを
    特徴とする請求項1に記載の画像撮像圧縮システム。
  3. 【請求項3】上記ブロック化手段は、上記全画像データ
    を上記固体撮像素子の水平9画素、垂直18画素に対応
    したブロックに分割することを特徴とする請求項2に記
    載の画像撮像圧縮システム。
  4. 【請求項4】上記ブロック化手段は、上記全画像データ
    を上記固体撮像素子の水平9画素、垂直9画素に対応し
    たブロックに分割することを特徴とする請求項2に記載
    の画像撮像圧縮システム。
  5. 【請求項5】上記画像データ変換手段は、上記固体撮像
    素子の各画素から出力される画像データ数と、輝度信
    号、色差信号の空間周波数成分の総数とが同数となるよ
    うに、輝度信号、色差信号の空間周波数成分をそれぞれ
    算出することを特徴とする請求項1に記載の画像撮像圧
    縮システム。
  6. 【請求項6】上記ブロック化手段は、水平方向および垂
    直方向に隣接するブロック同士で画像データを共有しな
    いように、上記全画像データをブロック化することを特
    徴とする請求項5に記載の画像撮像圧縮システム。
JP26698097A 1997-09-30 1997-09-30 画像撮像圧縮システム Pending JPH11112977A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26698097A JPH11112977A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 画像撮像圧縮システム
US09/118,227 US6134347A (en) 1997-09-30 1998-07-20 Image filming and compression system, image filming and compression method, and recording medium storing processing program therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26698097A JPH11112977A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 画像撮像圧縮システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11112977A true JPH11112977A (ja) 1999-04-23

Family

ID=17438392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26698097A Pending JPH11112977A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 画像撮像圧縮システム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6134347A (ja)
JP (1) JPH11112977A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7313272B2 (en) 2003-04-15 2007-12-25 Olympus Corporation Image compression apparatus and image processing system
JP2012515474A (ja) * 2009-01-19 2012-07-05 ドルビー ラボラトリーズ ライセンシング コーポレイション 多重化イメージング

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8179971B1 (en) * 2003-12-08 2012-05-15 G&H Nevada-Tek Method and apparatus for video data compression
EP0930789B1 (en) * 1998-01-20 2005-03-23 Hewlett-Packard Company, A Delaware Corporation Colour image pickup device
US6633685B1 (en) * 1998-08-05 2003-10-14 Canon Kabushiki Kaisha Method, apparatus, and storage media for image processing
US6657755B1 (en) * 1999-02-19 2003-12-02 Micron Technology, Inc. Diagonalized image sensor pixels
US10973397B2 (en) 1999-03-01 2021-04-13 West View Research, Llc Computerized information collection and processing apparatus
US8636648B2 (en) 1999-03-01 2014-01-28 West View Research, Llc Endoscopic smart probe
US6978042B1 (en) * 1999-04-23 2005-12-20 The Regents Of The University Of California Color image segmentation method
JP4598374B2 (ja) * 2003-06-12 2010-12-15 パナソニック株式会社 画像処理装置
US7480417B2 (en) * 2004-10-19 2009-01-20 Microsoft Corp. System and method for encoding mosaiced image data employing a reversible color transform
KR101650451B1 (ko) * 2009-09-21 2016-09-06 삼성전자주식회사 광색역을 위한 rgb 프라이머리 생성 시스템 및 방법, 그리고, rgb 프라이머리를 이용한 컬러 인코딩 시스템
US10721470B2 (en) * 2018-07-06 2020-07-21 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. Compression of a raw image

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5741091A (en) * 1980-08-25 1982-03-06 Hitachi Ltd Signal processing circuit of color video camera
US5202756A (en) * 1988-11-09 1993-04-13 Canon Kabushiki Kaisha Color signal processing apparatus using plural luminance signals
US5253046A (en) * 1991-03-07 1993-10-12 Canon Kabushiki Kaisha Color image pickup apparatus for object image conversion
US5422736A (en) * 1991-03-22 1995-06-06 Canon Kabushiki Kaisha Multi-mode image processing permitting selection of quantization process according to image characteristics
US5434623A (en) * 1991-12-20 1995-07-18 Ampex Corporation Method and apparatus for image data compression using combined luminance/chrominance coding
JP3360844B2 (ja) * 1992-02-04 2003-01-07 ソニー株式会社 ディジタル画像信号の伝送装置およびフレーム化方法
US5648818A (en) * 1992-10-09 1997-07-15 Canon Kabushiki Kaisha Image pickup apparatus having color separation matrix
US5541648A (en) * 1992-10-09 1996-07-30 Canon Kabushiki Kaisha Color image pickup apparatus having a plurality of color filters arranged in an offset sampling structure
JPH0767129A (ja) * 1993-08-26 1995-03-10 Canon Inc 撮像装置
JPH08186815A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Pioneer Electron Corp サブバンド符号化方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7313272B2 (en) 2003-04-15 2007-12-25 Olympus Corporation Image compression apparatus and image processing system
JP2012515474A (ja) * 2009-01-19 2012-07-05 ドルビー ラボラトリーズ ライセンシング コーポレイション 多重化イメージング
JP2015100127A (ja) * 2009-01-19 2015-05-28 ドルビー ラボラトリーズ ライセンシング コーポレイション 多重化イメージング

Also Published As

Publication number Publication date
US6134347A (en) 2000-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5099317A (en) Video camera apparatus using a plurality of imaging devices
JPH09247689A (ja) カラー撮像装置
JPH07312714A (ja) 電子スチルカメラ
WO2012169140A1 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法並びにデジタルカメラ
US8111298B2 (en) Imaging circuit and image pickup device
JPH11112977A (ja) 画像撮像圧縮システム
KR101046012B1 (ko) 동화상 처리 장치 및 동화상 처리 방법, 동화상 처리 프로그램을 기록한 컴퓨터로 판독가능한 기록매체
US6990240B2 (en) Image processing apparatus
KR100366738B1 (ko) 촬상장치
JP2635917B2 (ja) 電子スチルカメラ
US6034724A (en) Imaging device utilizing a line-crawling correction coefficient
JP2002165227A (ja) カラー固体撮像装置
US7236194B2 (en) Image signal processing apparatus
JPH11168745A (ja) デジタルカメラ
WO2011010431A1 (ja) 画像処理装置、画像処理方法および撮像装置
US7154539B1 (en) Image pickup device for still and motion images
US20040252894A1 (en) Image compression apparatus and image processing system
US8698907B2 (en) Image capture apparatus
JP3925479B2 (ja) 撮像装置
JP4515546B2 (ja) 画像信号処理装置およびこの装置を備えた電子スチルカメラ
JPH0983873A (ja) 撮像装置
JPH10248069A (ja) 撮像装置
JP2002171531A (ja) 単板カラーカメラの画素信号処理方法
JP2000261817A (ja) 撮像装置
JPH0630444A (ja) 画像符号化装置