JPH11109281A - 観測用光学装置 - Google Patents

観測用光学装置

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JPH11109281A
JPH11109281A JP9287725A JP28772597A JPH11109281A JP H11109281 A JPH11109281 A JP H11109281A JP 9287725 A JP9287725 A JP 9287725A JP 28772597 A JP28772597 A JP 28772597A JP H11109281 A JPH11109281 A JP H11109281A
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JP
Japan
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light
wavelength band
observation
wavelength
observation lens
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JP9287725A
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English (en)
Inventor
Kentaro Murakami
研太郎 村上
Masato Shibuya
眞人 渋谷
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの観測用レンズを介して広い角度範囲を
高分解能で同時に観測する。 【解決手段】 第1方向からの光(31)から第1波長
帯の光を選択して観測用レンズ(11)へ導くととも
に、第1方向とは異なる第2方向からの光(32)から
第1波長帯と実質的に重なることのない第2波長帯の光
を選択して観測用レンズ(11)へ導くための波長帯選
択素子(20)を備えている。観測用レンズ(11)を
介して撮像素子(10)の撮像面上には、第1波長帯の
光による第1方向の像と第2波長帯の光による第2方向
の像とが形成され、第1方向と第2方向とを同時に観測
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は観測用光学装置に関
し、特に広い角度範囲に亘って高分解能で周辺を観測す
る光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、観測を目的とする光学装置では、
広角範囲を同時に観測するために広角レンズを用い、遠
距離の物体を高分解能で観測するために望遠レンズを用
いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】広角レンズを用いる場
合、広角範囲を同時に観測することができるが、遠距離
にある物体を観測する際の分解能が望遠レンズを用いる
場合よりも大きく低下する。一方、望遠レンズを用いる
場合、遠距離にある物体を高分解能で観測することがで
きるが、同時に観測することのできる角度範囲が広角レ
ンズを用いる場合よりもはるかに小さい。広角レンズと
同じ角度範囲を望遠レンズで観測するには、たとえば水
平方向に望遠レンズを回転する必要があるが、この場合
には広角範囲を同時に観測することはできない。そのた
め、従来技術において広角範囲を高分解能で同時に観測
するには、所望の広角範囲に応じた本数の望遠レンズを
並べるしかなかった。
【0004】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、1つの観測用レンズを介して広い角度範囲を
高分解能で同時に観測することのできる観測用光学装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明では、観測用レンズと、該観測用レンズを介
して形成された像を検出してその画像情報を出力するた
めの撮像素子とを備えた観測用光学装置において、第1
方向からの光から第1波長帯の光を選択して前記観測用
レンズへ導くとともに、前記第1方向とは異なる第2方
向からの光から前記第1波長帯と実質的に重なることの
ない第2波長帯の光を選択して前記観測用レンズへ導く
ための波長帯選択素子をさらに備え、前記観測用レンズ
を介して前記撮像素子の撮像面上に形成された前記第1
波長帯の光による前記第1方向の像と前記第2波長帯の
光による前記第2方向の像とに基づいて、前記第1方向
と前記第2方向とを同時に観測することを特徴とする観
測用光学装置を提供する。
【0006】本発明の好ましい態様によれば、前記波長
帯選択素子は、前記観測用レンズの光軸を中心として回
転可能に構成されている。また、前記波長帯選択素子と
前記観測用レンズとの間の光路に対して挿脱可能に構成
された反射鏡を備え、前記光路中に設定された前記反射
鏡は、所定の方向からの光を反射して前記観測用レンズ
へ導くとともに、前記波長帯選択素子を介した前記第1
方向からの光および前記第2方向からの光の前記観測用
レンズへの伝播を遮ることが好ましい。
【0007】また、本発明の好ましい具体的な態様によ
れば、前記波長帯選択素子は、前記第1方向からの光を
前記観測用レンズに向かって反射するための反射面と、
前記反射面を介した前記第1方向からの光を第1透過波
長特性に従って透過させるとともに、前記第2方向から
の光を第1反射波長特性に従って前記観測用レンズに向
かって反射するための第1光学薄膜と、前記反射面およ
び前記第1光学薄膜を介した前記第1方向からの光およ
び前記第1光学薄膜を介した前記第2方向からの光を第
2透過波長特性に従って透過させるとともに、前記第1
方向および前記第2方向とは異なる第3方向からの光を
第2反射波長特性に従って前記観測用レンズに向かって
反射するための第2光学薄膜とを備え、前記第1透過波
長特性に従う透過および前記第2透過波長特性に従う透
過により、前記波長帯選択素子に入射した前記第1方向
からの光から前記第1波長帯の光が選択され、前記第1
反射波長特性に従う反射および前記第2透過波長特性に
従う透過により、前記波長帯選択素子に入射した前記第
2方向からの光から前記第2波長帯の光が選択され、前
記第2反射波長特性に従う反射により、前記波長帯選択
素子に入射した前記第3方向からの光から前記第1波長
帯および前記第2波長帯と実質的に重なることのない第
3波長帯の光が選択される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の観測用光学装置では、観
測用レンズの物体側に、波長帯選択素子が配置されてい
る。この波長帯選択素子は、第1方向からの光から第1
波長帯の光を選択して観測用レンズへ導くとともに、第
1方向とは異なる第2方向からの光から第1波長帯と実
質的に重なることのない第2波長帯の光を選択して観測
用レンズへ導く。したがって、たとえばカラーCCDの
ような撮像素子の撮像面上には、第1波長帯の光による
第1方向の像と第2波長帯の光による第2方向の像とが
同時に形成される。
【0009】本発明では、上述したように第1波長帯と
第2波長帯とが実質的に重なることがないので、撮像素
子は第1方向の像と第2方向の像とを別々に検出し、第
1方向の画像情報と第2方向の画像情報とを別々に出力
する。この場合、撮像素子の撮像面上において第1方向
の像と第2方向の像とは異なる方向を向くので、各方向
の画像の向きが一致するように撮像素子から出力された
画像情報に単純な画像処理を施す必要がある。こうし
て、本発明では、第1方向と第2方向とを同時に観測す
ることができる。
【0010】なお、このときの光学的分解能は、観測用
レンズの開口数に依存し、波長帯の選択の影響をあまり
受けない。また、後述の各実施例に示すように、第1方
向および第2方向とは異なる第3方向からの光から第1
波長帯および第2波長帯と実質的に重なることのない第
3波長帯の光を選択して観測用レンズへ導くことによ
り、第1方向と第2方向と第3方向とを同時に観測する
ことができる。したがって、本発明の観測用光学装置で
は、1つの観測用レンズを介して、複数の方向すなわち
広い角度範囲を高分解能で同時に観測することができ
る。
【0011】また、本発明の好ましい一態様として、た
とえば水平面において第1方向と第2方向と第3方向と
が互いに120°の角度をなすように構成し、波長帯選
択素子を観測用レンズの光軸を中心として回転可能に構
成してもよい。この構成によれば、波長帯選択素子を水
平方向に120°だけ旋回させることにより、水平方向
に沿って全角度範囲を高分解能で迅速に観測することが
できる。
【0012】さらに、本発明の好ましい一態様として、
波長帯選択素子と観測用レンズとの間の光路に対して挿
脱可能な反射鏡を用いてもよい。この場合、光路中に設
定された反射鏡は、第4の方向からの光を反射して観測
用レンズへ導くとともに、波長帯選択素子を介した第1
方向〜第3方向からの光の観測用レンズへの伝播を遮
る。したがって、反射鏡を光路中に設定することにより
1つの方向の像をその色情報とともに得ることができ、
反射鏡を光路から退避させることにより本発明にしたが
って複数の方向を同時に観測することができる。
【0013】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明の第1実施例にかかる観
測用光学装置の構成を概略的に示す斜視図である。ま
た、図2は、第1実施例の観測用光学装置の構成を平面
的に示す概念図である。第1実施例の観測用光学装置で
は、観測用レンズ11の像側(図中下側)に撮像素子と
してのカラーCCD10が配置されている。また、観測
用レンズ11の物体側(図中上側)には、波長選択素子
20が配置されている。波長選択素子20は、観測用レ
ンズ側から順に、ダイクロイックミラー21とダイクロ
イックミラー22と反射鏡23とから構成されている。
【0014】図3は、第1実施例におけるダイクロイッ
クミラー21およびダイクロイックミラー22の分光波
長特性を示す図である。第3方向の物体からの光33
は、ダイクロイックミラー21の第1面に入射し、透過
光と反射光とに分離される。図3において参照番号21
aで示す反射波長特性にしたがってダイクロイックミラ
ー21で反射された光は、観測用レンズ11を介して、
カラーCCD10の撮像面上に第3方向の物体像を形成
する。
【0015】また、第2方向の物体からの光32は、ダ
イクロイックミラー22の第1面に入射し、透過光と反
射光とに分離される。図3において参照番号22aで示
す反射波長特性にしたがってダイクロイックミラー22
で反射された光は、ダイクロイックミラー21の第2面
に入射し、透過光と反射光とに分離される。図3におい
て参照番号21bで示す透過波長特性にしたがってダイ
クロイックミラー21を透過した光は、観測用レンズ1
1を介して、カラーCCD10の撮像面上に第2方向の
物体像を形成する。
【0016】さらに、第1方向の物体からの光31は、
反射鏡23で反射された後に、ダイクロイックミラー2
2の第2面に入射し、透過光と反射光とに分離される。
図3において参照番号22bで示す透過波長特性にした
がってダイクロイックミラー22を透過した光は、ダイ
クロイックミラー21を透過した後に、観測用レンズ1
1を介して、カラーCCD10の撮像面上に第1方向の
物体像を形成する。こうして、カラーCCD10の撮像
面上には、第1方向の物体像と第2方向の物体像と第3
方向の物体像とが同時に形成される。
【0017】図4は、第1実施例におけるカラーCCD
10の撮像面上に形成される各物体像の波長帯の性状
(波長−受光エネルギ特性)を示す図である。図4に示
すように、カラーCCD10の撮像面上における第3方
向の物体像の波長帯の性状は、図3の線21aに対応す
る線21a’によって規定される斜線部43で表され
る。また、カラーCCD10の撮像面上における第2方
向の物体像の波長帯の性状は、図3の線21bの線に対
応する線21b’と線22aの線に対応する線22a’
とによって規定される斜線部42で表される。さらに、
カラーCCD10の撮像面上における第1方向の物体像
の波長帯は、図3の線22bの線に対応する線22b’
によって規定される斜線部41で表される。
【0018】図4を参照すると、第1方向の物体像の波
長帯と第2方向の物体像の波長帯および第2方向の物体
像の波長帯と第3方向の物体像の波長帯とは、一部重な
っている。しかしながら、重なっている部分の受光エネ
ルギは充分低く、第1方向の物体像の波長帯と第2方向
の物体像の波長帯と第3方向の物体像の波長帯とは実質
的には重なっていない。したがって、カラーCCD10
は、波長帯の異なる光による各方向の物体像を別々に検
出し、各方向の物体の画像情報を別々に出力する。この
場合、カラーCCD10の撮像面上において第1方向の
物体像と第2方向の物体像と第3方向の物体像とは異な
る方向を向くので、各方向の画像の向きが一致するよう
にカラーCCD10を介して得られた画像情報に単純な
画像処理が施される。こうして、第1実施例では、1つ
の観測用レンズ11を介して、第1方向と第2方向と第
3方向とを高分解能で同時に観測することができる。
【0019】なお、第1実施例では、図1に示すよう
に、水平面において第1方向と第2方向と第3方向とが
互いに120°の角度をなすように、ダイクロイックミ
ラー21、ダイクロイックミラー22および反射鏡23
を配置している。そして、ダイクロイックミラー21、
ダイクロイックミラー22および反射鏡23が観測用レ
ンズ11の光軸AXを中心として水平方向に回転するこ
とができるように構成している。したがって、ダイクロ
イックミラー21、ダイクロイックミラー22および反
射鏡23を水平方向に120°だけ旋回させることによ
り、水平方向に沿って全角度範囲を高分解能で迅速に観
測することができる。
【0020】また、第1実施例では、図1に示すよう
に、ダイクロイックミラー21、ダイクロイックミラー
22および反射鏡23が、光軸AXおよび対応する入射
光軸(31〜33)と直交する軸線を中心としてそれぞ
れ回転することができるように構成されている。したが
って、ダイクロイックミラー21、ダイクロイックミラ
ー22および反射鏡23の鉛直方向の府仰角度を変化さ
せることにより、各方向の観測範囲を鉛直方向に沿って
適宜制御することができる。
【0021】なお、ダイクロイックミラー21および2
2の光学薄膜すなわちダイクロイック膜の波長特性は、
入射光束に対して45°だけ傾いた基本状態で透過光と
反射光との間に波長の重なりが発生しないように決定さ
れている。ここで、観測方向を水平方向に変化させる場
合、ダイクロイックミラー21および22は観測用レン
ズ11の光軸AXを中心に回転するので、入射光束に対
して45°だけ傾いた状態は変化しない。一方、観測方
向を鉛直方向に変化させる場合、ダイクロイックミラー
21および22は光軸AXおよび入射光軸と直交する軸
線を中心として回転するので、入射光束に対するダイク
ロイックミラー21および22の府仰角度が45°から
所定角度だけ変化する。この場合、ダイクロイックミラ
ー21および22の反射波長特性および透過波長特性
は、基準状態である45°入射に対してともに短波長側
にずれる。その結果、各方向の物体像を形成する光の波
長帯がともに短波長側にずれるだけで、波長帯の重なり
が新たに発生することはない。したがって、各方向の物
体像を形成する光の波長帯のずれを考慮して画像処理を
行えば、各方向について良好な画像を得ることができ
る。
【0022】図5は、本発明の第2実施例の観測用光学
装置の構成を概略的に示す図であって、図2と同様に第
2実施例の観測用光学装置の構成を平面的に示してい
る。第2実施例は第1実施例と類似の構成を有するが、
第1実施例の2つのダイクロイックミラー21および2
2に代えて1つのダイクロイックプリズム50が用いら
れている点だけが相違している。したがって、図5にお
いて、図2の第1実施例の構成要素と同様の機能を有す
る要素には図2と同じ参照符号を付している。以下、第
1実施例との相違に着目して第2実施例を説明する。
【0023】第2実施例において、ダイクロイックプリ
ズム50の内部には、第1実施例のダイクロイックミラ
ー21と同じ機能を有するダイクロイック膜51と、第
1実施例のダイクロイックミラー22と同じ機能を有す
るダイクロイック膜52とが形成されている。したがっ
て、第3方向の物体からの光33は、ダイクロイックプ
リズム50のダイクロイック膜51に入射し、透過光と
反射光とに分離される。図3において参照番号21aで
示す反射波長特性にしたがってダイクロイック膜51で
反射された光は、観測用レンズ11を介して、カラーC
CD10の撮像面上に第3方向の物体像を形成する。
【0024】また、第2方向の物体からの光32は、ダ
イクロイックプリズム50のダイクロイック膜52に入
射し、透過光と反射光とに分離される。図3において参
照番号22aで示す反射波長特性にしたがってダイクロ
イック膜52で反射された光は、ダイクロイック膜51
に入射し、透過光と反射光とに分離される。図3におい
て参照番号21bで示す透過波長特性にしたがってダイ
クロイック膜51を透過した光は、観測用レンズ11を
介して、カラーCCD10の撮像面上に第2方向の物体
像を形成する。
【0025】さらに、第1方向の物体からの光31は、
反射鏡23で反射された後に、ダイクロイックプリズム
50のダイクロイック膜52に入射し、透過光と反射光
とに分離される。図3において参照番号22bで示す透
過波長特性にしたがってダイクロイック膜52を透過し
た光は、ダイクロイック膜51を透過した後に、観測用
レンズ11を介して、カラーCCD10の撮像面上に第
1方向の物体像を形成する。
【0026】こうして、第2実施例においても第1実施
例と同様に、1つの観測用レンズ11を介して、第1方
向と第2方向と第3方向とを高分解能で同時に観測する
ことができる。また、第1実施例と同様に、ダイクロイ
ックプリズム50および反射鏡23を観測用レンズ11
の光軸AXを中心として水平方向に旋回させることによ
り、水平方向に沿って全角度範囲を高分解能で迅速に観
測することができる。しかしながら、第2実施例では、
反射鏡23の鉛直方向の府仰角度を変化させることはで
きるが、ダイクロイック膜51および52の鉛直方向の
府仰角度を変化させることができないので、第2方向お
よび第3方向の観測範囲を鉛直方向に沿って適宜制御す
ることはできない。
【0027】図6は、本発明の第3実施例の観測用光学
装置の構成を概略的に示す斜視図である。第3実施例で
は、図6に示すように、波長選択素子として、全体的に
三角錐体状に形成されたダイクロイックミラー組立体6
0を備えている。ダイクロイックミラー組立体60の3
つの側面は、3つのダイクロイックミラー61〜63の
反射面によって形成されている。したがって、第1方向
の物体からの光31は、ダイクロイックミラー61に入
射し、透過光と反射光とに分離される。所定の反射波長
特性にしたがってダイクロイックミラー61で反射され
た光は、観測用レンズ11を介して、カラーCCD10
の撮像面上に第1波長帯の光による第1方向の物体像を
形成する。
【0028】また、第2方向の物体からの光32は、ダ
イクロイックミラー62に入射し、透過光と反射光とに
分離される。所定の反射波長特性にしたがってダイクロ
イックミラー62で反射された光は、観測用レンズ11
を介して、カラーCCD10の撮像面上に第2波長帯の
光による第2方向の物体像を形成する。また、第3方向
の物体からの光33は、ダイクロイックミラー63に入
射し、透過光と反射光とに分離される。所定の反射波長
特性にしたがってダイクロイックミラー63で反射され
た光は、観測用レンズ11を介して、カラーCCD10
の撮像面上に第3波長帯の光による第3方向の物体像を
形成する。
【0029】このように、ダイクロイックミラー61は
第1方向の物体からの光31から第1波長帯の光を選択
して観測用レンズ11に向かって反射する機能を有し、
ダイクロイックミラー62は第2方向の物体からの光3
2から第2波長帯の光を選択して観測用レンズ11に向
かって反射する機能を有し、ダイクロイックミラー63
は第3方向の物体からの光33から第3波長帯の光を選
択して観測用レンズ11に向かって反射する機能を有す
る。そして、第1波長帯と第2波長帯と第3波長帯とが
実質的に重なることのないように、各ダイクロイックミ
ラー61〜63の分光波長特性が決定されている。した
がって、第3実施例においても第1実施例と同様に、1
つの観測用レンズ11を介して、第1方向と第2方向と
第3方向とを高分解能で同時に観測することができる。
しかしながら、第3実施例では、各ダイクロイックミラ
ー61〜63の反射面積を大きく確保しにくいので、開
口食が起こり易い。
【0030】図7は、本発明の第4実施例の観測用光学
装置の構成を概略的に示す図であって、図2と同様に第
4実施例の観測用光学装置の構成を平面的に示してい
る。第4実施例は第1実施例と類似の構成を有するが、
第1実施例のダイクロイックミラー21と観測用レンズ
11との間の光路に対して挿脱可能に構成された反射鏡
24が付設されている点だけが相違している。したがっ
て、図7において、図2の第1実施例の構成要素と同様
の機能を有する要素には図2と同じ参照符号を付してい
る。
【0031】第4実施例では、反射鏡24を光路中に設
定することにより、第4の方向からの光30を反射して
観測用レンズ11へ導くとともに、波長帯選択素子20
を介した第1方向〜第3方向の物体からの光31〜33
の観測用レンズ11への伝播が遮られる。したがって、
反射鏡24を光路中に設定することにより1つの方向の
物体像をその色情報とともに得ることができ、反射鏡2
4を光路から退避させることにより本発明にしたがって
複数の方向を同時に観測することができる。
【0032】なお、上述の各実施例では、撮像素子とし
てカラーCCDを用いた例を示しているが、たとえば3
板式CCDのような他の適当な撮像素子を用いることも
できる。また、上述の各実施例では、3つの方向を同時
に観測するように構成しているが、2つの方向または4
つ以上の方向を同時に観測するように構成することも可
能である。また、波長分離特性を良くするために、ミラ
ー(図1の23、図2の23、図5の23および図7の
23)の反射率の波長特性を適切に設定することは有効
である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
各方向の物体からの光から実質的に重なることのない各
波長帯の光を選択して観測用レンズへ導くので、撮像素
子の撮像面上には各波長帯の光による各方向の物体像が
同時に形成される。したがって、本発明では、1つの観
測用レンズを介して、複数の方向すなわち広い角度範囲
を高分解能で同時に観測することのできる観測用光学装
置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる観測用光学装置の
構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】第1実施例の観測用光学装置の構成を平面的に
示す概念図である。
【図3】第1実施例におけるダイクロイックミラー21
およびダイクロイックミラー22の分光波長特性を示す
図である。
【図4】第1実施例におけるカラーCCD10の撮像面
上に形成される各物体像の波長帯の性状(波長−受光エ
ネルギ特性)を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例の観測用光学装置の構成を
概略的に示す図であって、図2と同様に第2実施例の観
測用光学装置の構成を平面的に示している。
【図6】本発明の第3実施例の観測用光学装置の構成を
概略的に示す斜視図である。
【図7】本発明の第4実施例の観測用光学装置の構成を
概略的に示す図であって、図2と同様に第4実施例の観
測用光学装置の構成を平面的に示している。
【符号の説明】
10 撮像素子 11 観測用レンズ 20 波長選択素子 21、22 ダイクロイックミラー 23、24 反射鏡 50 ダイクロイックプリズム 60 ダイクロイックミラー組立体 61〜63 ダイクロイックミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02B 5/28 G02B 5/28

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観測用レンズと、該観測用レンズを介し
    て形成された像を検出してその画像情報を出力するため
    の撮像素子とを備えた観測用光学装置において、 第1方向からの光から第1波長帯の光を選択して前記観
    測用レンズへ導くとともに、前記第1方向とは異なる第
    2方向からの光から前記第1波長帯と実質的に重なるこ
    とのない第2波長帯の光を選択して前記観測用レンズへ
    導くための波長帯選択素子をさらに備え、 前記観測用レンズを介して前記撮像素子の撮像面上に形
    成された前記第1波長帯の光による前記第1方向の像と
    前記第2波長帯の光による前記第2方向の像とに基づい
    て、前記第1方向と前記第2方向とを同時に観測するこ
    とを特徴とする観測用光学装置。
  2. 【請求項2】 前記波長帯選択素子は、前記観測用レン
    ズの光軸を中心として回転可能に構成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の観測用光学装置。
  3. 【請求項3】 前記波長帯選択素子と前記観測用レンズ
    との間の光路に対して挿脱可能に構成された反射鏡を備
    え、 前記光路中に設定された前記反射鏡は、所定の方向から
    の光を反射して前記観測用レンズへ導くとともに、前記
    波長帯選択素子を介した前記第1方向からの光および前
    記第2方向からの光の前記観測用レンズへの伝播を遮る
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の観測用光学
    装置。
  4. 【請求項4】 前記波長帯選択素子は、 前記第1方向からの光を前記観測用レンズに向かって反
    射するための反射面と、 前記反射面を介した前記第1方向からの光を第1透過波
    長特性に従って透過させるとともに、前記第2方向から
    の光を第1反射波長特性に従って前記観測用レンズに向
    かって反射するための第1光学薄膜と、 前記反射面および前記第1光学薄膜を介した前記第1方
    向からの光および前記第1光学薄膜を介した前記第2方
    向からの光を第2透過波長特性に従って透過させるとと
    もに、前記第1方向および前記第2方向とは異なる第3
    方向からの光を第2反射波長特性に従って前記観測用レ
    ンズに向かって反射するための第2光学薄膜とを備え、 前記第1透過波長特性に従う透過および前記第2透過波
    長特性に従う透過により、前記波長帯選択素子に入射し
    た前記第1方向からの光から前記第1波長帯の光が選択
    され、 前記第1反射波長特性に従う反射および前記第2透過波
    長特性に従う透過により、前記波長帯選択素子に入射し
    た前記第2方向からの光から前記第2波長帯の光が選択
    され、 前記第2反射波長特性に従う反射により、前記波長帯選
    択素子に入射した前記第3方向からの光から前記第1波
    長帯および前記第2波長帯と実質的に重なることのない
    第3波長帯の光が選択されることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか1項に記載の観測用光学装置。
  5. 【請求項5】 前記波長帯選択素子は、前記第1光学薄
    膜が形成された第1ダイクロイックミラーと、前記第2
    光学薄膜が形成された第2ダイクロイックミラーとを有
    することを特徴とする請求項4に記載の観測用光学装
    置。
  6. 【請求項6】 前記波長帯選択素子は、前記第1光学薄
    膜および前記第2光学薄膜が内部形成された1つのダイ
    クロイックプリズムを有することを特徴とする請求項4
    に記載の観測用光学装置。
  7. 【請求項7】 前記波長帯選択素子は、 前記第1方向からの光から前記第1波長帯の光を選択し
    て前記観測用レンズに向かって反射するための第1ダイ
    クロイックミラーと、 前記第2方向からの光から前記第2波長帯の光を選択し
    て前記観測用レンズに向かって反射するための第2ダイ
    クロイックミラーと、 前記第1方向および前記第2方向とは異なる第3方向か
    らの光から前記第1波長帯および前記第2波長帯と実質
    的に重なることのない第3波長帯の光を選択して前記観
    測用レンズに向かって反射するための第3ダイクロイッ
    クミラーとを備え、 前記第1ダイクロイックミラーの反射面、前記第2ダイ
    クロイックミラーの反射面および前記第3ダイクロイッ
    クミラーの反射面は、三角錐体の3つの側面を構成する
    ように配置されていることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1項に記載の観測用光学装置。
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