JPH11109122A - カラーフィルター形成用ハロゲン化銀感光材料、カラーフィルターの形成方法およびカラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター形成用ハロゲン化銀感光材料、カラーフィルターの形成方法およびカラーフィルター

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JPH11109122A
JPH11109122A JP26703097A JP26703097A JPH11109122A JP H11109122 A JPH11109122 A JP H11109122A JP 26703097 A JP26703097 A JP 26703097A JP 26703097 A JP26703097 A JP 26703097A JP H11109122 A JPH11109122 A JP H11109122A
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JP
Japan
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group
general formula
dye
color filter
coupler
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Application number
JP26703097A
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English (en)
Inventor
Hiroki Mizukawa
裕樹 水川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜厚が薄く、鮮明なパターンを有するカラー
フィルターを簡便に形成できるハロゲン化銀感光材料の
提供、LCDパネル製造工程において欠陥を生じ難く、
光透過性、熱および光堅牢性に優れたカラーフィルター
の提供、及び複雑な工程を必要とせず、量産適性がある
カラーフィルターの形成方法を提供する。 【解決手段】 特定のイエロー色素放出カプラーおよび
特定のイエローカラードカプラーから選択される少なく
とも1種を含有することを特徴とするカラーフィルター
形成用ハロゲン化銀感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜厚が薄く、ゼラ
チン膜の水による膨潤を改良し、更に、分光透過特性、
熱堅牢性、および光堅牢性に優れたカラーフィルター形
成用ハロゲン化銀感光材料およびそれを用いたカラーフ
ィルターに関するものである。また、高濃度の黒色部を
有するカラーフィルターを簡易に製造するのに適したハ
ロゲン化銀感光材料を用いたカラーフィルターの作成方
法に関するものである。
【0002】
【従来技術】カラーフィルターはブラウン感表示用カラ
ーフェイスプレート、複写用光電変換素子プレート、単
管式カラーテレビカメラ用フィルター、液晶を用いたフ
ラットパネルディスプレー、カラー固体撮像素子等に用
いられている。通常用いられているカラーフィルター
は、赤色、緑色および青色の三原色が規則的に配列して
構成されているが、必要に応じて四色あるいはそれ以上
の色相からなるものもある。例えば、撮像管用カラーフ
ィルターや液晶表示装置用カラーフィルターでは、種々
の目的で黒色のパターン(ブラックマトリックス)が必
要とされる。赤色、緑色、青色の具体的な配列方法には
モザイク、デルタ配列等があり、必要に応じて選択でき
る。
【0003】従来から知られているカラーフィルターの
製造方法としては、蒸着法、染着法、印刷法、顔料分散
方、電着法、レジスト電着転写法等がある。しかしなが
ら、これらの方法においては、複雑な製造工程を必要と
したり、ピンホールや傷が生じ易い、歩留まりが悪い、
精度が出ない糖の欠点を有していた。これらの欠点を解
消するために、ハロゲン化銀感光材料を用いた外型現像
法(例えば、特開昭55−6342号公報)および内型
現像法(例えば、特開昭62−148952、同62−
71950号公報)によるカラーフィルターの製造方法
が検討された。しかしながら、前者の方法は少なくとも
3回発色現像をする必要があり、処理工程が簡易とは言
い難い。また、後者の方法は膜厚が厚くなり、例えば、
LCDパネル製造工程において、ラビング処理時に膜が
剥がれる問題がおきたり、断線を生じやすい等の問題点
を有していることが判った。特に内型カラー感光材料は
感光層が多く膜厚が厚くなり鮮明なパターンが得られに
くいという問題点があった。また、カラーフィルター
は、例えば、カラー液晶表示装置等に用いる場合に、保
護膜の塗布、透明電極の蒸着、配向膜の塗設等々、の工
程を経なければならず、各工程においてカラーフィルタ
ーの寸度安定性が重要である。特にハロゲン化銀感光材
料を用いたカラーフィルターはゼラチン膜を用いている
ことから、透明電極のパターニング時にアルカリ水溶液
および酸性水溶液等の水を用いる工程において、ゼラチ
ン膜の膨潤、収縮が生じ透明電極の断線等の問題点の改
良が望まれていた。また、内型カラー感光材料を用いる
カラーフィルターの作製においては、例えば青色画素を
形成する場合には、マゼンタカプラーとシアンカプラー
の発色を利用し、緑色画素を形成する場合にはシアンカ
プラーとイエローカプラーの発色を利用し、赤色画素を
形成する場合にはマゼンタカプラーとイエローカプラー
の発色を利用する方法が知られている。これらのカプラ
ーをそれぞれに同一層に添加して青色、緑色、赤色を形
成すると、片方の色素の光堅牢性が低下する問題点があ
り、光堅牢性の改良が望まれている。この堅牢性を改良
するためには、それぞれのカプラーを別の層に分離する
方法があるが、製造工程上複雑でなり、また塗布膜厚が
厚くなりシャープな画像が得られにくいという問題があ
った。一方、ハロゲン化銀感光材料でカラードカプラー
を用いてカラーフィルターを作製する方法は、特開昭5
5−113003号に開示されているが、この公報に具
体的に記載されているカラードカプラーは青、緑、赤の
各波長における透過率が低く、熱堅牢性、光堅牢性の点
においても満足できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の第一
の目的は、膜厚が薄く、鮮明なパターンを有するカラー
フィルターを簡便に形成できるハロゲン化銀感光材料を
提供することにある。本発明の第二の目的は、LCDパ
ネル製造工程において欠陥を生じ難い、より簡便な方法
で光透過性に優れたカラーフィルターを提供することに
ある。本発明の第三の目的は、熱および光堅牢性に優れ
たカラーフィルターを提供することにある。本発明の第
四の目的は、複雑な工程を必要とせず、量産適性がある
カラーフィルターの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって達成された。 (1)下記一般式(I)で示されるイエロー色素放出カ
プラーおよび下記一般式(II)で示されるカラードカプ
ラーから選択される少なくとも1種含有することを特徴
とするカラーフィルター形成用ハロゲン化銀感光材料。
【0006】 一般式(I) A1―(TIME)n−(L)m―DYE 〔式中、A1は下記一般式(III)、下記一般式(IV)ま
たは下記一般式(V)で表されるカプラー残基を表し、
TIMEは現像主薬の酸化体とのカップリング反応によ
りA1より離脱した後に(TIME)n-1−(L)m−D
YEを開裂するタイミング基、もしくはTIMEから離
脱した後に(TIME)n-2−(L)m−DYEを開裂す
るタイミング基を表わす。nは0、1、2、又は3を表
わし、nが2以上であるとき複数個のTIMEは同一ま
たは異なっていてもよい。Lは2価の連結基を表わし、
DYEは処理液中に流出可能なイエロー色素残基を表わ
し、mは0、1、2または3を表わす。〕
【0007】一般式(II)A2−N=N−R1 〔式中、A2は一般式(I)のA1と同じ意味であり、R
1はアリール基またはヘテロ環基を表す。〕 一般式(III)
【0008】
【化4】
【0009】〔式中、R2は水素原子または置換基を表
し、Mは縮合したベンゼン環と共に5員、6員または7
員環を形成するために必要な非金属原子群を表す。*は
(TIME)n−(L)m―DYEまたはN=N−R1
の結合位置を表す。〕 一般式(IV)
【0010】
【化5】
【0011】〔式中、R3は水素原子または置換基を表
し、Z1およびZ2はそれぞれ独立に−N=または−C
(R4)=を表す。R4は、水素原子、アルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基又は複素環基を表す。*は
(TIME)n−(L)m―DYEまたはN=N−R1
との結合位置を表す。〕 一般式(V)
【0012】
【化6】
【0013】〔式中、R5およびR6はそれぞれ独立に水
素原子または置換基を表し、Z3及びZ4はそれぞれ独立
に−N=または−C(R4)=を表す。*は(TIM
E)n−(L)m―DYEまたはN=N−R1との結合
位置を表す。〕 (2)前記一般式(I)で示されるイエロー色素放出カ
プラーまたは下記一般式(II)で示されるカラードカプ
ラーの少なくとも1種をハロゲン化銀乳剤層に含有する
前記(1)のカラーフィルター形成用ハロゲン化銀感光
材料。 (3)支持体上に、異なる感色性を2つ以上有するハロ
ゲン化銀乳剤層を有し、そのうちの少なくとも1層は、
透過濃度が2.5以上の実質的な黒色となるように色補
正するカプラーを含有する層であることを特徴とする前
記(1)または(2)に記載のカラーフィルター形成用
ハロゲン化銀感光材料。 (4)前記(1)ないし(3)のいずれかに記載のハロ
ゲン化銀感光材料をパターン露光し、発色現像処理およ
び脱銀処理することを特徴とする青色、緑色、赤色のピ
クセルパターンを有するカラーフィルターの形成方法。 (5)前記一般式(I)で示されるイエロー色素放出カ
プラーまたは一般式(II)で示されるイエローカラード
カプラーの少なくとも1種を含有することを特徴とする
カラーフィルター。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。一般式(I)及び一般式(II)で表されるカラー
ドカプラーを更に詳しく説明する。一般式(I)で示さ
れるイエロー色素放出カプラーにおいて、A1は下記一
般式(III)、下記一般式(IV)または下記一般式(V)
で表されるカプラー残基を表す。
【0015】
【化7】
【0016】上式において、M、R2、R3、R4、R5
たはR6が耐拡散性基を含む場合には、それらの炭素数
の総和は8ないし60、好ましくは10ないし40にな
るように選択される。それ以外の場合には、炭素数の総
和は15以下が好ましい。ビス型、テロマー型またはポ
リマー型のカプラーの場合には上記の置換基のいずれか
が二価基を表し、繰り返し単位などを連結する。この場
合には炭素数は上記範囲外であってもよい。
【0017】耐拡散性基を含まない場合には、カプラー
残基は現像主薬の酸化体とのカップリング反応により生
成する色素が処理中に流出する、いわゆる色素流出型の
カプラー残基を表し、炭素数は上記の範囲外である。色
素流出型のカプラー残基の場合にはカルボキシル基、水
酸基、スルホン酸基等の水可溶化基を有することが好ま
しい。
【0018】以下にM、R2、R3、R4、R5、R6
1、Z2、Z3およびZ4について詳しく説明する。説明
を簡便にするために、以下において「R40」は水素原
子、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素)、ア
ルキル基(好ましくは炭素数1〜40の、直鎖、又は分
岐鎖のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、1−オクチ
ル、トリデシル)、シクロアルキル基(好ましくは炭素
数3〜40のシクロアルキル基で、例えば、シクロプロ
ピル、1−エチルシクロプロピル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチ
ル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜40のアル
ケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1
−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜32のア
リール基で、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナ
フチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜32の、
5〜8員環のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4
−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジル、1−ピリジ
ル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピ
ラゾリル、ベンゾトリアゾール−2−イル)、シアノ
基、シリル基(好ましくは炭素数3〜40のシリル基
で、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ト
リブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ヘキ
シルジメチルシリル)、ヒドロキシル基、カルボキシル
基、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4
0のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、1
−ブトキシ,2−ブトキシ、イソプロポキシ、t−ブト
キシ、ドデシルオキシ)、シクロアルキルオキシ基(好
ましくは炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基で、例
えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキ
シ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜40の
アリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、2−ナフト
キシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜40
のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテトラゾ
ール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ、
2−フリルオキシ)、シリルオキシ基(好ましくは炭素
数1〜40のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシ
リルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、ジフェ
ニルメチルシリルオキシ)、アシルオキシ基(好ましく
は炭素数2〜40のアシルオキシ基で、例えば、アセト
キシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、ドデカノ
イルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好まし
くは炭素数2〜45のアルコキシカルボニルオキシ基
で、例えば、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシ
カルボニルオキシ)、シクロアルキルオキシカルボニル
オキシ基(好ましくは炭素数4〜40のシクロアルキル
オキシカルボニルオキシ基で、例えば、シクロヘキシル
オキシカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニル
オキシ基(好ましくは炭素数7〜40のアリールオキシ
カルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニル
オキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1
〜40のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジ
メチルカルバモイルオキシ、N−ブチルカルバモイルオ
キシ)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1
〜40のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−
ジエチルスルファモイルオキシ、N−プロピルスルファ
モイルオキシ)、アルカンスルホニルオキシ基(好まし
くは炭素数1〜40のアルカンスルホニルオキシ基で、
例えば、メタンスルホニルオキシ、ヘキサデカンスルホ
ニルオキシ)、アレーンスルホニルオキシ基(好ましく
は炭素数6〜40のアレーンスルホニルオキシ基で、例
えば、ベンゼンスルホニルオキシ)、アシル基(好まし
くは炭素数1〜40のアシル基で、例えば、ホルミル、
アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、テトラデカノイ
ル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜
40のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、オクタデシルオキシカ
ルボニル)、シクロアルキルオキシカルボニル基(好ま
しくは炭素数4〜40のシクロアルキルオキシカルボニ
ル基で、例えば、シクロヘキシルオキシカルボニル)、
アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜4
0のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキ
シカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1
〜40のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル、
N,N−ジブチルカルバモイル、N−エチル−N−オク
チルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル)、アミ
ノ基(好ましくは炭素数40以下のアミノ基で、例え
ば、アミノ、メチルアミノ、N,N−ジオクチルアミ
ノ、テトラデシルアミノ、オクタデシルアミノ)、アニ
リノ基(好ましくは炭素数6〜40のアニリノ基で、例
えば、アニリノ、N−メチルアニリノ)、ヘテロ環アミ
ノ基(好ましくは炭素数1〜40のヘテロ環アミンオ基
で、例えば、4−ピリジルアミノ)、カルボンアミド基
(好ましくは炭素数2〜40のカルボンアミド基で、例
えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミ
ド)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜40のウレイ
ド基で、例えば、N,N−ジメチルウレイド、N−フェ
ニルウレイド)、イミド基(好ましくは炭素数40以下
のイミド基で、例えば、N−スクシンイミド、N−フタ
ルイミド、ヘキサデセニルスクシンイミド)、アルコキ
シカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜40のア
ルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカル
ボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキ
シカルボニルアミノ、オクタデシルオキシカルボニルア
ミノ)、シクロアルキルオキシカルボニルアミノ基(好
ましくは炭素数4〜40のシクロアルキルオキシカルボ
ニルアミノ基で、例えば、シクロヘキシルオキシカルボ
ニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好
ましくは炭素数7〜40のアリールオキシカルボニルア
ミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、ス
ルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜40のスルホン
アミド基で、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンア
ミド、ベンゼンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホン
アミド)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数
1〜40のスルファモイルアミノ基で、N,N−ジプロ
ピルスルファモイルアミノ、N−エチル−N−ドデシル
スルファモイルアミノ)、アゾ基(好ましくは炭素数1
〜40ノアゾ基で、例えば、フェニルアゾ、ナフチルア
ゾ、チアゾリルアゾ、オキサゾリルアゾ、イミダゾリル
アゾ、ピラゾリルアゾ)、アルキルチオ基(好ましくは
炭素数1〜40のアルキルチオ基で、例えば、エチルチ
オ、オクチルチオ)、シクロアルキルチオ基(好ましく
は炭素数3〜40のシクロアルキルチオ基で、例えば、
シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭
素数6〜40のアリールチオ基で、例えば、フェニルチ
オ、ナフチルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素
数1〜40のヘテロ環チオ基で、例えば、、2−ベンゾ
チアゾリルチオ、2−ピリジルチオ、1−フェニルテト
ラゾリルチオ)、アルキルスルフィニル基(好ましくは
炭素数1〜40のアルキルスルフィニル基で、例えば、
ドデカンスルフィニル)、アレーンスルフィニル基(好
ましくは炭素数6〜40のアレーンスルフィニル基で、
例えば、ベンゼンスルフィニル)、アルカンスルホニル
基(好ましくは炭素数1〜40のアルカンスルホニル基
で、例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニ
ル)、アレーンスルホニル基(好ましくは炭素数6〜4
0のアレーンスルホニル基で、例えば、ベンゼンスルホ
ニル、1−ナフタレンスルホニル)、アルコキシスルホ
ニル基(好ましくは炭素数1〜40のアルコキシスルホ
ニル基で、例えば、メトキシスルホニル、エトキシスル
ホニル)、シクロアルキルオキシスルホニル基(好まし
くは炭素数3〜40のシクロアルキルオキシスルホニル
基で、例えば、シクロプロピルオキシスルホニル)、ア
リールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数6〜40
のアリールオキシスルホニル基で、例えば、フェノキシ
スルホニル、p−メチルフェノキシスルホニル)、スル
ファモイル基(好ましくは炭素数40以下のスルファモ
イル基で、例えば、スルファモイル、N,N−ジプロピ
ルスルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファ
モイル)、スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数
1〜40のホスホニル基で、フェノキシホスホニル、オ
クチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、ホス
フィノイルアミノ基(例えば、ジエトキシホスフィノイ
ルアミノ、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ)を
表すものとする。
【0019】また、以下において「R41」は水素原子、
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環
基を表すものとする(これらの基の好ましい炭素数およ
び具体例はR40で説明したものと同じである)。更に、
以下において「R42」はシアノ基、アルキルオキシカル
ボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスル
ホニル基、シクロアルキルスルホニル基、アリールスル
ホニル基、ヘテロ環基、アシル基、スルファモイル基、
ホスホニル基、ホスフィノイルアミノ基、イミド基、ま
たはパーフロロアルキル基を表すものとする(これらの
基の好ましい炭素数および具体例はR40で説明したのと
同じである)。更に、以下において「R43」は水素原
子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アシ
ル基、アルカンスルホニル基またはアレーンスルホニル
基を表わし、これらの基の好ましい炭素数および具体例
はR40で表わされる基の置換基の説明で挙げたのと同じ
である。
【0020】一般式(III)におけるMはベンゼン環と
縮合して5員、6員または7員環を形成するために必要
な非金属原子群を表し、非金属原子群としては炭素、窒
素、酸素、硫黄原子等が挙げられる。また、MはR40
説明した基を置換基として有していてもよい。
【0021】一般式(III)におけるR2は、R40と同じ
意味の基を表す。一般式(IV)におけるR3はR40と同
じ意味の基を表し、Z1及びZ2はそれぞれ独立して−N
=または−C(R4)=を表す。R4はR41と同じ意味の
基を表す。一般式(V)におけるR5はR42と同じ意味の
基を表し、R6はR41と同じ意味の基を表し、Z3及びZ
4は前記Z1及びZ2と同じ意味を表す。
【0022】次に、A1で示されるカプラー残基の好ま
しい範囲ついて説明する。一般式(III)で表わされる
カプラー残基のR2は、水素原子、アルキル基、シクロ
アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、
アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキ
シ基、ヘテロ環オキシ基、カルバモイルオキシ基、アシ
ル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシ
カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモ
イル基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、カ
ルボンアミド基、ウレイド基、アルコキシカルボニルア
ミノ基、シクロアルキルオキシカルボニルアミノ基、ア
リールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、
スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、ホスフィノ
イルアミノ基が好ましく、更に、カルボンアミド基、ウ
レイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、シクロアル
キルオキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボ
ニルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイルアミ
ノ基、ホスフィノイルアミノ基が好ましく、最も好まし
くは、カルボンアミド基、ウレイド基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、シクロアルキルオキシカルボニルアミ
ノ基が挙げられる。
【0023】一般式(III)で表わされるカプラー残基
のMは、5員、6員又は7員環を形成するために必要な
非金属原子群を表わし、5員、6員又は7員の飽和環で
非金属原子群は炭素原子、窒素原子、酸素原子が好まし
く、最も好ましくは、6員の飽和環でMは炭素原子が好
ましい。Mは無置換であっても、置換基を有していても
よく、置換基としてはアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基が好ましく、無置換、アルキル置換又はシク
ロアルキル置換が最も好ましい。
【0024】一般式(IV)で表わされるカプラー残基の
3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アル
コキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ
基、ヘテロ環オキシ基、アルコキシカルボニル基、カル
バモイル基、アミノ基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ
基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコ
キシカルボニルアミノ基、シクロアルキルオキシカルボ
ニルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイルアミ
ノ基、アルカンスルホニル基、アレーンスルホニル基、
スルファモイル基、ホスホニル基、ホスフィノイルアミ
ノ基が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、ヘテロ環基、シアノ基、アルコキシ基、シクロ
アルキルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ
基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ
基、アニリノ基、ヘテロ環アミノ基、カルボンアミド
基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミ
ノ基、シクロアルキルオキシカルボニルアミノ基、スル
ホンアミド基、スルファモイルアミノ基、アルカンスル
ホニル基、アレーンスルホニル基が更に好ましい。最も
好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基
が挙げられる。
【0025】一般式(IV)で表わされるカプラー残基の
1及びZ2は、それぞれ独立して−N=または−
(R4)=を表わし、Z1及びZ2が共に−(R4)=、Z
1が−N=でZ2が−(R4)=、Z1が−(R4)=でZ2
が−N=のものが好ましく、Z1が−N=でZ2が−(R
4)=、Z1が−(R4)=でZ2が−N=のものが更に好
ましい。最も好ましくはZ1が−N=でZ2が−(R4
=が挙げられる。ここでR4は、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基が好
ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基が
更に好ましい。最も好ましくはアルキル基またはアリー
ル基が挙げられる。
【0026】一般式(V)で表わされるカプラー残基の
5は、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキ
シル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロア
ルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、カルバモイル基、イミド基、アルキルスルフィニル
基、アレーンスルフィニル基、アルカンスルホニル基、
アレーンスルホニル基、スルファモイル基、ホスホニル
基が好ましく、シアノ基、カルボキシル基、アシル基、
アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボ
ニル基、アリールオキシ基、カルバモイル基、イミド
基、アルカンスルホニル基、アレーンスルホニル基、ス
ルファモイル基、ホスホニル基が更に好ましい。最も好
ましくは、シアノ基が挙げられる。
【0027】R6は、アリール基、ヘテロ環基、シアノ
基、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、アルキル
スルフィニル基、アレーンスルフィニル基、アルカンス
ルホニル基、アレーンスルホニル基、スルファモイル
基、ホスホニル基が好ましく、シアノ基、カルボキシル
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキ
ルオキシカルボニル基、アリールオキシ基、カルバモイ
ル基、イミド基、アルカンスルホニル基、アレーンスル
ホニル基、スルファモイル基、ホスホニル基が更に好ま
しい。最も好ましくは、アルコキシカルボニル基、シク
ロアルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、カルバモイル基が挙げられる。
【0028】Z3及びZ4の好ましい範囲は、前記のZ1
及びZ2で述べた好ましい範囲と同義である。R7はアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基が
好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基
が更に好ましい。
【0029】一般式(I)で表わされるイエロー色素放
出カプラーのA1は、色素の堅牢性の点では一般式(II
I)および一般式(IV)で示されるカプラー残基好まし
く、色相の点では一般式(IV)および一般式(V)で示
されるカプラー残基が好ましい。
【0030】以下に、A1で示されるカプラー残基の具
体例を示すが、本発明はこれらによって限定されるもの
ではない。
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】
【化12】
【0036】
【化13】
【0037】
【化14】
【0038】次に、TIMEで示される基について説明
する。TIMEで示される基は、現像処理時に一般式
(I)におけるTIMEの左側の結合が開裂した後、そ
の右側に結合する基を開裂することが可能なタイミング
基であればいずれでもよい。例えば、米国特許第4,1
46,396号、同4,652,516号または同4,
698,297号に記載のあるヘエミアセタールの開裂
反応を利用する基、米国特許第4,248,962号、
同4,847,185号、同4,857,440号また
は同5,262,291号に記載のある分子内求核置換
反応を利用して開裂反応を起こさせるタイミング基、米
国特許第4,409,323号もしくは同4,421,
845号に記載のある電子移動反応を利用して開裂反応
を起こさせるタイミング基、米国特許第4,546,0
73号に記載のあるイミノケタールの加水分解反応を利
用して開裂反応を起こさせる基、英国特許第1,53
1,927号に記載のあるエステルの加水分解反応を利
用して開裂反応を起こさせる基、または欧州公開特許第
0572084号もしくは同0684512号に記載の
亜硫酸イオンとの反応を利用して開裂反応を起こさせる
基が挙げられる。一般式(I)においてnが2以上であ
るとき複数個のTIMEは同じものまたは異なるものを
表す。好ましいTIMEとしては下記一般式(T−
1)、(T−2)または(T−3)が挙げられる。
【0039】 一般式(T−1) *−W−(Z1=Z2j−C(R71)(R72)−** 一般式(T−2) *−W−CO−** 一般式(T−3) *−W−LINK−E−**
【0040】これら式中、*は一般式(I)におけるT
IMEの左側の基に結合する位置を表し、**は一般式
(I)におけるTIMEの右側の基が結合する位置を表
し、Wは酸素原子、硫黄原子または>N−R73を表し、
1およびZ2は各々置換もしくは無置換のメチンまたは
窒素原子を表し、jは0、1または2を表し、R71およ
びR72はR41と同じ意味の基を表し、R73はR43と同じ
意味の基を表す。Z1およびZ2が置換メチンを表すとき
その置換基はR40と同じ意味の基を表す。ここで、Z1
およびZ2が置換メチンを表すときその置換基、R71
72、およびR 73の各々の任意の2つの置換基が互いに
連結して環状構造(例えば、ベンゼン環、ピラゾール
環)を形成してもよい。一般式(T−3)においてEは
求電子基を表し、LINKはWとEとが分子内求核置換
反応することができる様に立体的に関係づける連結基を
表す。一般式(I)で表される化合物のA1部が色素を形
成した後に流出する場合には、nは1、2、または3を
表し、少なくとも一つにはTIME基中に炭素数10〜
50の耐拡散性の基を有することが好ましい。一般式
(T−1)で示されるTIMEの具体例としては例えば
以下のものである。
【0041】
【化15】
【0042】一般式(T−2)で示されるTIMEの具
体例としては例えば以下のものである。
【0043】
【化16】
【0044】一般式(T−3)で示されるTIMEの具
体例としては例えば以下のものである。
【0045】
【化17】
【0046】一般式(I)においてnが2以上の時の
(TIME)nの具体例、およびその他のタイミング基
の例としては以下のものが挙げられる。
【0047】
【化18】
【0048】次に、一般式(I)で表わされるカラード
カプラーのL及びmについて説明する。Lは二価の連結
基を表わし、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン
基、アラルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、
−O−、−S−、−N(R8)−、−CO−、−COO
−、−CON(R8)−、−SO−、−SO2−、−SO
2N(R8)−、−N(R8)CON(R9)−、−N(R
8)SO2N(R9)−、−CON(R8)CO−、−CO
N(R8)SO2−、−N(R8)COO−が挙げられ
る。R8及びR9はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基を表わ
す。上記の自由結合手は一方がA1基またはTIME基
と結合し、他方がDYE基と結合している。mは0、
1、2、又は3を表わす。mが複数の場合には同一の連
結基であってもよく異なっていてもよい。R8及びR9
水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、ヘテロ環基は、前記のR40で説明した水素原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基
と同じ意味の基である。
【0049】次に、一般式(I)で表わされる色素放出
カプラーのDYEについて説明する。DYEはイエロー
色素残基を表わし、ハロゲン化銀写真感光材料に使用さ
れるイエローカプラーと現像主薬の酸化体とのカップリ
ングにより得られるイエロー色素残基(例えば、イエロ
ー色素形成カプラーとしてはピバロイルアセトアニリド
型、ベンゾイルアセトアニリド型、マロンジエステル
型、マロンジアミド型、ジベンゾイルメタン型、ベンゾ
チアゾリルアセトアミド型、マロンエステルモノアミド
型、ベンゾオキサゾリルアセトアミド型、ベンゾイミダ
ゾリルアセトアミド型、ベンゾチアゾリルアセトアミド
型、シクロアルカノイルアセトアミド型、インドリン−
2−イルアセトアミド型、米国特許5,021,332
号に記載されたキナゾリン−4−オン−2−イルアセト
アミド型、同5,021,330号に記載されたベンゾ
1,2,4−チアジアジン−1,1−ジオキシド−3−
イルアセトアミド型、、欧州特許421221A号に記
載されたカプラー、米国特許5,455,149号に記
載されたカプラー、及び欧州公開特許0622673号
に記載されたカプラー等が挙げられる。また、現像主薬
としては、写真業界では公知のものであり、現像主薬の
具体例はT.H.James「The Theory of the Photographic
Process」第4版291〜334頁及び353〜361
頁に記載されている。特に好ましい現像主薬はp−フェ
ニレンジアミン誘導体である)、色素ハンドブック 1
986年(講談社)に記載のイエロー色素、化学便覧応
用編改定3版1980年(丸善)に記載のイエロー色
素、アジン系色素、アゾ系色素、アゾメチン系色素、キ
ノフタロン系色素、ニトロ系色素、ナフトール系色素、
ジオキサジン系色素、キノンイミン系色素、キノン系色
素等が挙げられる。
【0050】DYEはアルカノイルアセトアミド型、シ
クロアルカノイルアセトアミド型、ベンゾイルアセトア
ミド型、またはインドリン−2−イルアセトアミド型と
p−フェニレンジアミン誘導体の酸化体とのカップリン
グにより得られるイエロー色素残基、アゾ系色素残基、
アゾメチン系色素残基、キノフタロン系色素残基、キノ
ン系色素残基が好ましく、アルカノイルアセトアミド
型、シクロアルカノイルアセトアミド型、ベンゾイルア
セトアミド型、またはインドリン−2−イルアセトアミ
ド型とp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体とのカッ
プリングにより得られるイエロー色素残基、アゾ系色
素、キノフタロン系色素が更に好ましい。
【0051】次に、一般式(II)で示されるカラードカ
プラーのA2及びR1について説明する。A2はA1と同義
であり、前記一般式(III)、一般式(IV)、又は一般
式(V)を表わされる。それぞれの置換基の好ましい範
囲は前記で説明した範囲と同じである。A2は一般式(I
II)で表わされるカプラー残基が発色性の点で好まし
い。
【0052】R1はアリール基、またはヘテロ環基を表
わし、アリール基は置換または無置換のアリール基を表
し、置換アリール基の置換基はR40で説明したのと同じ
意味の基を表す。ヘテロ環基はR40で説明したヘテロ環
基と同じ意味の基を表す。
【0053】以下に、本発明の一般式(I)及び一般式
(II)の具体的な化合物例示すが、本発明はこれらによ
って限定されない。
【0054】
【化19】
【0055】
【化20】
【0056】
【化21】
【0057】
【化22】
【0058】
【化23】
【0059】
【化24】
【0060】
【化25】
【0061】
【化26】
【0062】
【化27】
【0063】次に本発明のカプラーの合成例を記す。 (例示カプラーA−1の合成)p−トリフロロメチルア
ニリン 8.1g(0.05モル)をメタノール20m
lを加えて5℃に冷却し、撹袢する。この溶液に濃塩酸
12.9mlを滴下した。次に、亜硝酸ナトリウム
4.14g(0.06モル)を水 8mlに解かした水
溶液を滴下した。滴下終了後、30分間撹袢を行いジア
ゾニウム塩を合成した。カプラー 28.9g(0.0
5モル)、酢酸ナトリウム 20.0gにジメチルアセ
トアミド 100mlとメタノール 100mlを加え
て10℃で撹袢した。この溶液に上記の方法で合成した
ジアゾニウム塩溶液を滴下した。滴下終了後、1時間撹
袢を行った。反応終了後、酢酸エチルを添加して抽出し
た。この酢酸エチル溶液を水洗し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、減圧下で酢酸エチルを留去した。残留
物をカラムクロマトグラフィーで分離、精製し、アセト
ニトリルから結晶を析出させた。この結晶を濾過して乾
燥した。例示カプラーA−1を28.2g(収率75.
2%)得た。構造はMSスペクトル、NMRスペクトル
で確認した。このカラードカプラーの酢酸エチル溶液中
のλmaxは442.5nmであり、吸光係数(ε)は
2.54×104であった。
【0064】例示カプラーA−32の合成 合成スキームを以下に示す。 (合成スキームA)
【0065】
【化28】
【0066】化合物3の合成 化合物1 71.6g(0.13モル)とピリジン5
2.5mlをジメチルアセトアミド350mlII溶解さ
せ、氷冷下攪拌した。この溶液に2−メチル−3−ニト
ロベンゾイルクロライド(化合物(2)25.9g
(0.13モル)を滴下した。滴下終了後、氷冷下で4
時間攪拌を行った。反応終了後、6N−塩酸で中和して
から酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を水洗
した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮
乾固した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル/クロロホルム)で分離した。メタノールから結晶
を析出させ、濾取、乾燥した。化合物3を58.2g
(収率64.3%)得た。
【0067】化合物4の合成 前記の方法で得た化合物310g(0.0144モ
ル)、炭酸水素ナトリウム20gにメタノール50m
l、水50mL及び酢酸エチル50mlを加えて室温で
攪拌した。この分散液にハイドロサルファイトソーダの
粉末35gを数回に分けて添加した。反応温度は30℃
以下で行った。添加終了後、室温で2時間攪拌を行った
後、酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を水洗
した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で酢酸エ
チルを濃縮乾固した。残留物にn−ヘキサンと酢酸エチ
ルの混合溶媒を添加し結晶を析出させた。この結晶を濾
過し、乾燥した。化合物4を5.5g(収率57.4
%)得た。
【0068】化合物7の合成 化合物510.16g(0.05モル)と無水トリメリ
ット酸(化合物6)10g(0.052モル)に1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン50mlを加えて2
00℃のオイルバス中で加熱攪拌した。8時間加熱攪拌
を行った後、室温に冷却し、析出している結晶を濾過し
た。この結晶をアセトニトリルで洗浄し、乾燥した。化
合物7を8.80g(収率52.7%)得た。
【0069】例示化合物A−38の合成 前記の方法で得た化合物46.66g(0.01モル)
と化合物73.3g(0.01モル)、及びトリフェニ
ルホスフィン6.4g(0.03モル)にジメチルアセ
トアミド10mlとアセトニトリル5mlを加えて室温
で攪拌した。この溶液に四塩化炭素 5ml添加した。
添加終了後、室温で5時間攪拌を行った。反応終了後、
酢酸エチルで抽出した。この酢酸エチル溶液を、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で酢酸エチルを濃
縮、乾固した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル/クロロホルム・酢酸エチル)で分離、精製し
例示カプラー38を5.76g(収率58.7%)得
た。構造はMSスペクトル、NMRスペクトルで確認し
た。
【0070】また、TIME基を有する本発明の色素放
出カプラーの合成は、米国特許第4,248,962
号、同4,857,440、同5,021,322号、
同5,256,523号、ヨーロッパ公告特許第029
9726号、同0348139号、同0354532
号、同0438150号、同0499279号、ヨーロ
ッパ公開特許第0514896号、同0594256
号、同0523423号、同0520496号、同05
76052号、同0576087号、同0576088
号、同0576089号、同0576182号、特公昭
63−39889号、同63−61656号、特公平5
−18095号、特開平7−133259号、および特
開平6−130594号等に記載されている方法と同様
な方法により合成することができる。
【0071】本発明の一般式(I)または(II)の化合
物はそれ自身がイエロー色を有している色素でもある。
これらの化合物は、発色現像主薬の酸化体とカップリン
グ反応することによって元の色を失い、シアン色または
マゼンタ色に発色する機能を有している。
【0072】一般式(I)または(II)の化合物が発色
現像主薬の酸化体とカップリング反応してシアン色を形
成する化合物である場合、この化合物を用いて少なくと
も赤色、緑色および青色のピクセルを有するマルチカラ
ーフィルターを形成するための好ましい第一の態様のハ
ロゲン化銀感光材料は、支持体上にスペクトルの異なる
波長に最大分光感度を有する少なくとも3つのハロゲン
化銀乳剤層を有し、第一の波長に最大分光感度を有する
ハロゲン化銀乳剤層(1)に前記一般式(I)または(I
I)の化合物とマゼンタカプラーを含有し、第二の波長
に最大分光感度を有するハロゲン化銀乳剤層(2)にシ
アンカプラーを含有し、第三の波長に最大感度を有する
ハロゲン化銀乳剤層(3)にマゼンタカプラーを含有す
る構成を有するものである。この第一の態様のハロゲン
化銀感光材料を第一の波長で露光し、カラー現像処理す
ると乳剤層(1)に一般式(I)又は(II)の化合物が
発色現像主薬の酸化体とカップリング反応して形成され
るシアン色とマゼンタカプラーから形成される黄色とが
混じって青色の画像が得られる。また第二の波長で露光
しカラー現像処理すると乳剤層(2)にシアン色が形成
され、このシアン色と乳剤層(1)の一般式(I)又は
(II)の化合物自身のイエロー色が混じった緑色の画像
が得られる。第三の波長で露光しカラー現像処理すると
乳剤層(3)にマゼンタ色が形成され、このマゼンタ色
と乳剤層(1)の一般式(I)又は(II)の化合物自身
のイエロー色が混じった赤色の画像が得られる。
【0073】従って、上記のハロゲン化銀感光材料に第
一の波長、第二の波長および第三の波長の光をパターン
状に同時にないし逐次的に照射することによって、赤
色、緑色および青色の各ピクセルパターンを有するマル
チカラーフィルターが形成できる。ブラックマトリック
スに相当する部分は第一波長、第二波長及び第三波長の
全ての波長を有する光でパターン状に露光することによ
って得られる。最も簡便には、乳剤層(1)を青感性と
し、乳剤層(2)を緑感性とし、乳剤層(3)を赤感性
としておき、図1に示すような青ピクセルパターン、緑
ピクセルパターン、赤ピクセルパターンを有し、残部は
無色透明のマスターカラーフィルターを介して白色光で
ワンショット露光を行い、発色現像、脱銀処理、水洗処
理を施すことにより、図2に示すようなブラックストラ
イプと青、緑、赤の各ピクセルパターンを有するカラー
フィルターを得ることができる。また別法として、図3
に示すような4種のマスクパターン(各々マルチカラー
フィルターの青色ピクセルパターン、緑色ピクセルパタ
ーン、赤色ピクセルパターン、ブラックストライプに対
応する光透過部を有する)および分光感度に合致した色
フィルターを用いて、青色、緑色、赤色および白色光の
露光を行い、発色現像、脱銀処理および水洗処理を施す
ことにより、図2に示すようなブラックストライプと
青、緑、赤の各ピクセルパターンを有するカラーフィル
ターを得ることができる。第一の態様のハロゲン化銀感
光材料において、形成するべき青色ピクセルパターンの
露光を第一波長および第三波長の混じった光で行えば、
乳剤層(1)のマゼンタカプラーを除去することができ
る。この場合は、図1のマスターカラーフィルターの青
ピクセルパターンをマゼンタ色に変更すればよい。ま
た、図3の4種のマスクフィルターを用いる露光方法を
採用する場合には、青色用マスクフィルターを用いて青
色露光と赤色露光を与える変更を加えればよい。
【0074】一般式(I)または(II)の化合物が発色
現像主薬の酸化体とカップリング反応してシアン色を形
成する化合物である場合、この化合物を用いて少なくと
も赤色、緑色および青色のピクセルを有するマルチカラ
ーフィルターを形成するための好ましい第二の態様のハ
ロゲン化銀感光材料は、支持体上にスペクトルの異なる
波長に最大分光感度を有する少なくとも3つのハロゲン
化銀乳剤層を有し、第一の波長に最大分光感度を有する
ハロゲン化銀乳剤層(1)に前記一般式(I)または(I
I)の化合物を含有し、第二の波長に最大分光感度を有
するハロゲン化銀乳剤層(2)にイエローカプラーを含
有し、第三の波長に最大感度を有するハロゲン化銀乳剤
層(3)にマゼンタカプラーを含有する構成を有するも
のである。この第二の態様のハロゲン化銀感光材料を第
一および第三の波長が混じった光で露光しカラー現像処
理すると、乳剤層(1)にシアン色が乳剤層(3)にマ
ゼンタ色が形成され、これらが混じって青色の画像が得
られる。また、第一および第二の波長が混じった光で露
光しカラー現像処理すると、乳剤層(1)にシアン色が
乳剤層(2)に黄色が形成され、これらが混じって緑色
の画像が形成される。第三の波長で露光しカラー現像処
理すると乳剤層(3)にマゼンタ色が形成され乳剤層
(1)の一般式(I)又は(II)の化合物自身のイエロ
ー色と混じって赤色の画像が得られる。
【0075】第二の態様のハロゲン化銀感光材料に対す
る最も簡便なパターン露光方法は、図1に示したマスタ
ーカラーフィルターの青ピクセルパターン部分をマゼン
タ色に、緑ピクセルパターン部分をシアン色に変更した
マスターカラーフィルターを使ってワンショット露光す
ることである。また、図3に示した4種のマスクフィル
ターを用いて露光を行う場合は、青色用マスクフィルタ
ーを用いて青色露光と赤色露光を与え、緑色用マスクフ
ィルターを用いて青色露光と緑色露光を与える変更を加
えればよい。
【0076】一般式(I)または(II)の化合物が発色
現像主薬の酸化体とカップリング反応してマゼンタ色を
形成する化合物である場合、この化合物を用いて少なく
とも赤色、緑色および青色のピクセルを有するマルチカ
ラーフィルターを形成するための好ましい第三の態様の
ハロゲン化銀感光材料は、支持体上にスペクトルの異な
る波長に最大分光感度を有する少なくとも3つのハロゲ
ン化銀乳剤層を有し、第一の波長に最大分光感度を有す
るハロゲン化銀乳剤層(1)に前記一般式(I)または(I
I)の化合物とシアンカプラーを含有し、第二の波長に
最大分光感度を有するハロゲン化銀乳剤層(2)にシア
ンカプラーを含有し、第三の波長に最大感度を有するハ
ロゲン化銀乳剤層(3)にマゼンタカプラーを含有する
構成を有するものである。この第三の態様のハロゲン化
銀感光材料を第一の波長で露光しカラー現像処理する
と、乳剤層(1)に一般式(I)又は(II)が発色現像
主薬の酸化体とカップリング反応して形成されるマゼン
タ色とシアンカプラーから形成されるシアン色とが混じ
って青色の画像が得られる。また第二の波長で露光しカ
ラー現像処理すると乳剤層(2)にシアン色が形成され
乳剤層(1)の一般式(I)又は(II)の化合物自身のイエ
ロー色と混じって緑色の画像が得られる。第三の波長で
露光しカラー現像処理すると乳剤層(3)にマゼンタ色
が形成され、乳剤層(1)の一般式(I)又は(II)の
化合物自身のイエロー色と混じって赤色の画像が得られ
る。
【0077】この第三の態様のハロゲン化銀感光材料を
使ってカラーフィルターを得るには第一の態様と同様の
露光方法を採用すればよい。第三の態様のハロゲン化銀
感光材料において、青色ピクセルパターンの露光を第一
および第二波長の混じった光で行えば、乳剤層(1)の
シアンカプラーを除去することができる。この場合は、
図1のマスターカラーフィルターの青ピクセルパターン
をシアン色に変更するか、図3の青色用マスクフィルタ
ーを用いて青色露光と緑色露光を与える変更を加えれば
よい。
【0078】一般式(I)または(II)の化合物が発色
現像主薬の酸化体とカップリング反応してマゼンタ色を
形成する化合物である場合、この化合物を用いて少なく
とも赤色、緑色および青色のピクセルを有するマルチカ
ラーフィルターを形成するための好ましい第四の態様の
ハロゲン化銀感光材料は、支持体上にスペクトルの異な
る波長に最大分光感度を有する少なくとも3つのハロゲ
ン化銀乳剤層を有し、第一の波長に最大分光感度を有す
るハロゲン化銀乳剤層(1)に前記一般式(I)または
(II)の化合物を含有し、第二の波長に最大分光感度を
有するハロゲン化銀乳剤層(2)にシアンカプラーを含
有し、第三の波長に最大感度を有するハロゲン化銀乳剤
層(3)にイエローカプラーを含有する構成を有するも
のである。この第四の態様のハロゲン化銀感光材料を第
一および第二の波長が混じった光で露光しカラー現像処
理すると、乳剤層(1)にマゼンタ色が乳剤層(2)に
シアン色が形成され、これらが混じって青色の画像が得
られる。また第一および第三の波長が混じった光で露光
しカラー現像処理すると、乳剤層(1)にマゼンタ色が
乳剤層(3)にイエロー色が形成され、これらが混じっ
て赤色の画像が得られる。第二の波長で露光しカラー現
像処理すると、乳剤層(2)にシアン色が形成され、乳
剤層(1)の一般式(I)又は(II)の化合物自身のイ
エロー色と混じって緑色の画像が得られる。
【0079】第四の態様のハロゲン化銀感光材料に対す
る最も簡便なパターン露光方法は、図1に示したマスタ
ーカラーフィルターの青ピクセルパターン部分をシアン
色に、赤ピクセルパターン部分をマゼンタ色に変更した
マスターカラーフィルターを使ってワンショット露光す
ることである。また、図3に示した4種のマスクフィル
ターを用いる場合は、青色用マスクフィルターを用いて
青色露光と緑色露光を与え、赤色用マスクフィルターを
用いて青色露光と赤色露光を与える変更を加えればよ
い。
【0080】上記の各種態様において、更に第四の波長
(例えば赤外線)に最大分光感度を有する乳剤層(4)
を設け、この乳剤層(4)に支持体上の全カプラーを反
応させたときに透過濃度2.5以上の実質的な黒色(E
ND≧2.5)となる様に色補正するカプラーを含有さ
せてもよい。乳剤層(4)は2つ以上の単位層で構成し
てもよい。この場合、各単位層の層構成と含有カプラー
を適当に選択することにより、隣接する他のハロゲン化
銀乳剤層との間の中間層を除去することもできる。ま
た、色補正用のカプラーは乳剤層(1)〜(3)で用い
たカプラーと同一であっても異なっていてもよい。この
ハロゲン化銀感光材料に対しては、前述した露光に加え
て、第四の波長(例えば赤外線)の光をブラックストラ
イプに対応させて照射し、発色現像、脱銀処理、水洗処
理を施すことにより赤色、緑色、青色および高濃度の黒
色に発色したカラーフィルターが得られる。上記各種の
態様のハロゲン化銀感光材料に対しては、必要に応じて
下引き層、中間層、漂白可能な黄色フィルター層、保護
層あるいは紫外線吸収層等を設けてもよい。
【0081】本発明の感光材料に使用できるハロゲン化
銀粒子は、塩化銀、沃塩化銀、塩臭化銀、沃塩臭化銀で
ある。好ましくは、塩化銀含有率が50モル%以上であ
る。更に好ましくは、塩化銀含有率が80モル%以上で
ある。沃化銀含有率は、2モル%以下が好ましいが、よ
り好ましくは1モル%以下である。更に好ましくは、
0.5モル%以下である。本発明で使用されるハロゲン
化銀乳剤は、表面潜像型であっても、内部潜像型であっ
ても良い。内部潜像型乳剤は、造核剤や光カブラセ剤と
を組み合わせて直接反転乳剤として使用される。また、
結晶構造は一様なものでも、粒子内部と粒子表面でで異
なるハロゲン組成を持っている多重構造粒子であっても
よい。また、エピタキシャル接合によって組成の異なる
ハロゲン化銀が接合されていてもよく、更に例えばロダ
ン銀、酸化鉛等のハロゲン化銀以外の化合物と接合され
ていてもよい。特に、本発明で使用される高塩化銀乳剤
においては、臭化銀局在相を、層状もしくは非層状にハ
ロゲン化銀内部および/または表面に有する構造のもの
も使用できる。上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含
有率が少なくとも20モル%の物が好ましく、30モル
%を越えるものが好ましい。臭素銀局在相の臭素銀含有
率は、X線解析等で分析される。例えば、シー アール
ベリイ、エス ジェイマリノ(C.R.Berry, S.J.Marin
o)著フォトグラフィックサイエンス アンドテクノロ
ジー(Photogaphic Science and Technology)2巻14
9頁(1955)および同4巻22頁(1957)にX線
解析法のハロゲン化銀粒子位への適用法が記載されてい
る。臭素化銀局在相は、粒子内部、粒子表面のエッジ、
コーナー、あるいは面上にあることができる。好ましい
例としては、粒子コーナー部にエピタキシャル接合した
ものが挙げられる。
【0082】本発明に使用するハロゲン化銀粒子の平均
粒径は、できるだけ低銀量で比表面積が大きく、高い現
像活性を得るために、0.05〜0.9μmが好まし
く、平均粒径の場合は厚みが0.05〜0.9μmが好
ましく、特に0.1〜0.5μmが好ましい。狭い粒子
サイズ分布を有する単分散乳剤を用いてもよい。単分散
乳剤は、例えば、粒子数あるいは重量で平均粒子サイズ
の±30%以内に全粒子の80%以上が入るような粒子
サイズ分布を有するハロゲン化銀乳剤である。また、変
動係数で20%以下、特に15%以下の単分散ハロゲン
化銀乳剤であってもよい。広い粒子サイズを有する多分
散乳剤を用いてもよい。
【0083】本発明に使用できるハロゲン化銀乳剤は、
例えば、リサーチ・ディスクロージャー(RD)誌、1
76巻NO.17643(1978年12月)、22〜23頁、
“I.乳剤製造(Emulsion Preparation and types)”
及び同No.18716(1979年11月)、648
頁、グラフキデ著「写真と物理と化学」、ポールモンテ
ル社刊(P.Glafkides , Chemic et Phisique Phtograp
hique,(Paul Montel,1967))、ダフィン著「写真乳剤化
学」、フォーカルプレス社刊(G.F.Duffin, Photograph
ic Emulsion Chemistry,(Focal Press, 1966))、ゼリ
クマン著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス
社刊(V.L.Zelikman et al , Making andCoating Photo
graphic Emulsion, (Focal Press, 1964))等に記載さ
れている方法を用いて調整することができる。
【0084】米国特許第3,574,628号、同3,
655,394号及び英国特許第1,413,748号
等に記載された単分散乳剤も好ましい。また、アスペク
ト比が5以上であるような平板状粒子も本発明に使用で
きる。平板粒子はガフト著、フォトグラフィック・サイ
エンス。アンド・エンジニアリング(Gutoff, Photogra
phic Science and Engineering)、第14巻、248〜
257頁(1970年)、米国特許第4,434,22
6、同4,414,310号、同4,433,048
号、同4,439,520号及び英国特許第2,11
2,157号等に記載されている方法により簡単に調整
することができる。また、種々の結晶形の粒子の混合物
を用いてもよい。
【0085】感光性ハロゲンか銀乳剤は通常は化学増感
されたハロゲン化銀乳剤である。本発明の感光性ハロゲ
ン化銀乳剤の化学増感には、通常型感光材料用乳剤で公
知の硫黄増感、セレン増感、テルル増感などのカルコゲ
ン増感法、金、白金、パラヂウムなどを用いる貴金属増
感法および還元増感法などを単独または組み合わせても
ちいることもできる(例えば、特開平3−110,55
5号、特願平4−75,794号等)これらの化学増感
を含窒素複素環化合物の存在下で行うこともできる(特
開昭62−253,159号)。また、後述するカブリ
防止剤を化学増感終了後に添加することができる。具体
的には、特開平5−45,833号、特開昭62−4
0,446号記載の方法を用いることができる。化学増
感時のpHは好ましくは5.3〜10.5、より好まし
くは5.5〜8.5であり、pAgは好ましくは6.0
〜10.5、入り好ましくは6.8〜9.0である。本
発明において使用される感光性ハロゲン化銀乳剤の塗布
量は、銀換算1mgないし10mg/m2である。
【0086】本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀に
緑感性、赤感性、赤外感性の感色性を持たせるために
は、感光性ハロゲン化銀乳剤をメチン色素類、その他に
よって分光増感する。また、必要に応じて青感性乳剤に
分光増感してもよい。用いられる色素には、シアニン色
素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシ
アニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン
色素、スチリル色素、ヘミオキソノール色素等が用いら
れる。具体的には、米国特許第4,617,257号、
特開昭59−180,550号、同64−13,546
号、特開平5−45,828号、同5−45,834号
等に記載の増感色素が挙げられる。これらの増感色素は
単独に用いてもよいが、それらの組み合わせを用いても
よく、増感色素の組み合わせは特に、強色増感や分光感
度の波長調節の目的でしばしば用いられる。増感色素と
ともに、それ自身分光増感作用を持たない色素あるいは
可視光を実質的に吸収しない化合物であって、強色増感
を示す化合物を乳剤中に含んでも良い(例えば、米国特
許第3,615,641号、特開昭63−23,145
号等に記載のもの)。これらの増感色素を乳剤中に添加
する次期は化学熟成時もしくは其の前後でもよいし、米
国特許第4,183,756号、同4,225,665
号に従ってハロゲン化銀粒子の形成前後でもよい。ま
た、これらの増感色素や強色増感剤は、メタノール等の
有機溶媒の溶液、ゼラチンなどの分散物あるいは界面活
性剤の溶液で添加すればよい。添加量は、一般にハロゲ
ン化銀1モル当たり10-8ないし10-2モル程度であ
る。
【0087】この様な工程で使用される添加剤は、前記
のRDNo.17,643、同No.18,716およ
び同No.307,105に記載されており、其の該当
箇所を下記の表にまとめる。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2感度上昇剤 648頁右欄 3分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄 866〜868頁 強色増感剤 649右欄 4蛍光増白剤 24頁 648右欄 868頁 5カブリ防止剤、 24〜25頁 649頁右欄 868〜870頁 安定剤 6光吸収剤、フ 25〜26頁 649右欄〜 873頁 ィルター染料、 650頁左欄 紫外線吸収剤 7色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 8硬膜剤 26頁 651頁左欄 874〜875頁 9バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874頁 10可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 11塗布助剤、表面 26〜27 650頁右欄 875〜876頁 活性剤 12スタチック防止剤 27頁 650頁右欄 876〜877頁
【0088】本発明で使用しうるカラー現像薬は、ハロ
ゲン化銀を現像することにより生成した現像薬の酸化体
がカプラーとカップリング反応して色素を形成するもの
であればよく、写真業界で公知のものである。カラー現
像薬の具体例は T.H.James「The Theory of the Photo
graphic Process」第4版291〜334頁および35
3〜361頁に記載されている。特に好ましいカラー現
像薬はp−フェニレンジアミン誘導体である。
【0089】本発明には前記本発明のカプラーととも
に、公知の種々のカプラーを併用することができる。本
発明に併用できるイエローカプラーとしては、例えば、
ピバロイルアセトアニリド型、ベンゾイルアセトアニリ
ド型、マロンジエステル型、マロンジアミド型、ジベン
ゾイルメタン型、エンゾチアゾリルアセトアミド型、マ
ロンエステルモノアミド型、ベンゾオキサゾリルアセト
アミド型、ベンゾイミダゾリルアセトアミド型、ベンゾ
チアゾリルアセトアミド型、シクロアルカノイルアセト
アミド型、インドリン−2−イルアセトアミド型、米国
特許5,021,332号に記載されたベンゾ−1,
2,4−チアジアジン−1,1−ジオキシド−3−イル
アセトアミド型、欧州特許421221A号に記載され
たカプラー、米国特許5,455,149号に記載され
たカプラー、および欧州公開特許0622673号に記
載されたカプラー等が挙げられる。
【0090】本発明に併用できるマゼンタカプラーとし
ては、例えば、5−ピラゾロン型、1H−ピラゾロ
[1,5−a]ベンズイミダゾール型、1H−ピラゾロ
[5,1−c][1,2,4]トリアゾール型、1H−
ピラゾロ[,5−b][1,2,4]トリアゾール型、
1H−イミダゾ[1,2−b]ピラゾール型、シアノア
セトフェノン型、WO93/01523号に記載された
活性プロペン型、WO93/07534に記載されたエ
ナミン型、1H−イミダゾ[1,2−b][1,2,
4]トリアゾール型、および米国特許第4,871,6
52号に記載されたカプラー等が挙げられる。
【0091】本発明に併用できるシアンカプラーとして
は、例えば、フェノール型、ナフトール型、欧州特許公
開第249453号に記載された2,5−ジフェニルイ
ミダゾール型、1H−ピロロ[1,2,−b][1,
2,4]トリアゾール型、1H−ピロロ[2,1−c]
[1,2,4]トリアゾール型、特開平4−18813
7号、同4−1903347号に記載されたピロール
型、特開平1−315736号に記載された3−ヒドロ
キシピリジン型、米国特許第5,164,289号に記
載されたピロロピラゾール型、特開平4−174429
号に記載されたピロロイミダゾール型、米国特許第4,
950,585号に記載されたピラゾロピリミジン型、
特開平4−204730号に記載されたピロロトリアジ
ン型、米国特許第4,746,602号に記載されたカ
プラー、同5,104,783号に記載されたカプラ
ー、および欧州特許第0556700号に記載されたカ
プラー等が挙げられる。
【0092】更に実質的に色を残さないカプラーを併用
してもよく、例えば、インダノン型、アセトフェノン
型、欧州特許第4435530A号、同444501A
号、特開平6−138612号、同6−82995号、
同6−82996号、および同6−82998号に記載
されているカプラー等が挙げられる。
【0093】本発明には前述したカプラー意外にも下記
の様な種々のカプラーを併用することができる。例え
ば、ポリマー化された色素形成カプラーとしては、米国
特許第3,451,820号、同4,080,211
号、同4,367,282号、英国特許第2,102,
137号に記載されている。カプリングに伴って写真的
に有用な残基を放出するカプラーもまた本発明で好まし
く使用できる。現像抑制剤を放出するDIRカプラー
は、前述のRD17643、VII〜F項に記載された
特許、特開昭57−151944号、同57−1542
34号、同60−184248号、米国特許第4,24
8,962号に記載されたものが好ましい。現像時に画
像状に造核剤もしくは現像促進剤を放出するカプラーと
しては、英国特許第2,097,140号、同2,13
1,188号、特開昭59−157638号、同59−
170840号に記載されているカプラーが好ましい。
その他に、本発明に用いることのできるカプラーとして
は、米国特許第4,130,427号に記載の競争カプ
ラー、米国特許第4,283,472号、同4,33
8,393号、同4,310,618号に記載の多当量
カプラー、特開昭60−185950号等に記載のDI
Rレドックス化合物放出カプラー等が挙げられる。
【0094】また、黒補正用のカプラーはイエロー、マ
ゼンタ、シアンに発色するものでなくても、例えば、オ
レンジ、褐色、紫色、黒色等に発色するものでもよい。
本発明において各ハロゲン化銀乳剤層中のハロゲン化銀
対カプラーの当量比は0.5以上100以下であり、好
ましくは1以上10以下であり、更に好ましくは1以上
3以下が好ましい。特に平均粒子サイズ(平板粒子の場
合には厚みで規定)が0.9μm以下、特に0.5μm
以下のハロゲン化銀乳剤を用いる場合は1以上2以下が
依子の好ましい。ここで言う当量比とは、カプラーを全
て発色させるのに必要なハロゲン化銀の理論量を当量比
1とし、例えば、理論量の2倍量のハロゲン化銀を塗布
する場合には当量比は2である。すなわち2当量カプラ
ーを使用する場合、カプラー1モルに対して塗布銀量が
2モルであるとき、当量比は1であり、塗布銀量が4モ
ルのとき、当量比は2である。
【0095】本発明に併用する前記カプラーは、種々の
公知の分散法により感光材料に導入できる。水中油滴分
散法に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第2,32
2,027号等に記載されている。高沸点溶媒はの量は
カプラー1gに対して10g以下、好ましくは5g以
下、より好ましくは1g〜0.1gである。またh,バ
インダー1gに対して2g以下、好ましくは1g以下、
より好ましくはo.5g以下である。水中油滴分散法で
得られるカプラー分散物(カプラー乳化物)のサイズは
0.05μm〜0.9μm、好ましくは0.1μm〜
0.5μmである。
【0096】ラテックス分散法の工程、効果、および含
浸用等テックスの具体例は、米国特許第4,199,3
63号、***特許出願(OLS)第2,541,274
号および同2,541,230号等に記載されている。
本発明にかかわる感光材料には、カプラーを含有する層
に欧州公開特許EP0,277,589号に記載の様な
色像保存性改良化合物を使用するのが好ましい。特にピ
ラゾロアゾール系マゼンタカプラーとの併用が好まし
い。
【0097】すなわち、発色現像後に残存する芳香族系
現像主薬と反応して、化学的に不活性でかつ実質的に無
色の化合物を生成する化合物(F)および/または発色
現像処理後に残存する芳香族系現像主薬の酸化対と反応
して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生
成する化合物(G)を同時にまたは単独で用いること
が、ステインの発生、その他の副作用を防止する上で好
ましい。
【0098】本発明にかかわる感光材料のハロゲン化銀
乳剤層や中間層には、色カブリ防止剤または褪色防止剤
として、ヒドロキノン誘導体、アミノフェノール誘導
体、没食子酸誘導体、アスコルビン酸誘導体等を含有し
てもよい。これらの化合物の中で、160℃〜200℃
に加熱してもステインの発生し難いものが好ましい。
【0099】また、シアン色素像の熱および特に光によ
る劣化を防止するためには、シアン発色層およびそれに
隣接する両側の層に紫外線吸収剤を導入することが効果
的である。紫外線吸収剤としては、アリール基で置換さ
れたベンゾトリアゾール化合物(例えば、米国特許第
3,533,794号や同3,352,681号に記載
の化合物)、ベンゾフェノン系化合物(例えば、特開昭
46−2784号に記載の化合物)、ケイ皮酸エステル
化合物(例えば、米国特許第3,705,805号や同
3,707,395号に記載の化合物)、ブタジエン系
化合物(例えば、米国特許第4,045,229号に記
載の化合物)あるいはベンズオキサゾール系化合物(例
えば、米国特許第3,406,070号や、同4,27
1,307号に記載の化合物)を用いることができる。
紫外線吸収性のカプラー(例えば、α−ナフトール系の
シアン色像形成カプラー)や紫外線吸収性のポリマー等
を用いてもよい。これらの紫外線吸収剤は特定の層に媒
染されていてもよい。中でも前記のアリール基で置換さ
れたベンゾトリアゾール系の化合物が好ましい。
【0100】また、本発明にかかわる感光材料には、親
水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種のカ
ビや細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に
記載の様な防菌防カビ剤を添加するのが好ましい。
【0101】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層や
中間層、保護層に用いることができるバインダーまたは
保護コロイドとしては、ゼラチンを用いるのが有利であ
るが、それ以外の親水性ポリマーも用いることができ
る。親水性ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアル
コール、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリビ
ニルブチラール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリア
クリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾー
ル、ポリビニルピラゾール、カラギーナン、アラビアゴ
ム、さらにヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、セルロース硫酸エステル、セルロー
スアセテート水素フタレートおよびアルギン酸ナトリウ
ム等のセルロース誘導の単一あるいは共重合体が挙げら
れる。また、ゼラチンと他の高分子グラフトポリマーで
もよく、ゼラチン−グラフトポリマーとしては、ゼラチ
ンにアクリル酸、メタクリル酸、それらのエステル、ア
ミド等の誘導体、アクリロニトリル、スチレン等のビニ
ル系モノマーの単一または共重合体をグラフトさせた物
を用いることができる。ことに、ゼラチンとある程度相
溶性のあるポリマー、例えば、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、ヒドロキシア
ルキルメタクリレート等の重合体とのグラフトポリマー
が好ましい。これらの例は米国特許第2,763,62
5号、同2,831,767号、同2,956,884
号、特開昭56−65133号等に記載がある。代表的
な合成親水性高分子物質としては、例えば、***特許出
願(OLS)2,312,708号、米国特許第3,6
20,751号、同3,879,205号特公昭43−
7561号に記載のものも使用できる。前記の親水性ポ
リマーは単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。
【0102】ゼラチンとしては、アルカリ処理、酸処
理、酵素処理のいずれかを施したもの、あるいはこれら
の混合物を用いてもよい。また、ゼラチンに例えば、版
ハライド、酸無水物、イソシアネート類、ブロモ酢酸、
アルカンサルトン、ビニルスルホンアミド類、マレイン
イミド類、ポリアルキレンオキシド類、エポキシ化合
物、等種々の化合物を反応させて得られるゼラチン誘導
体も用いられる。ゼラチン誘導体の具体例は、米国特許
第2,614,928号、同3,132,945号、同
3,186,846号、同3,312,553号、英国
特許第861,414号、同1,033,189号、同
1,005,784号、特公昭42−26845号等に
記載されている。
【0103】本発明に用いる感光材料における全バイン
ダー量は3〜10g/m2が好ましく、各ハロゲン化銀
乳剤層や中間層等のバインダー含有量は1層当たり0.
1〜1.5g/m2が好ましく、特に、0.2〜1.0
gが好ましい。
【0104】本発明に用いる支持体は光透過性基板であ
ることが望ましいが、特開平7−244212号に記載
のように、別の支持体上に塗布したハロゲン化銀乳剤層
を光透過性基板上に転写密着させて、カラーフィルター
用感光材料を形成してもよい。この場合には支持体は必
ずしも光透過性である必要はなく、例えば、支持体のバ
ック面にカーボンブラック等を塗布したものでもよい。
尚、この場合に設けられる剥離層や、バック層のバイン
ダー量は、上記の「全バインダー量」には算入しない。
【0105】光透過性基板を構成する素材の例として
は、光学的に等方性で、耐熱性に優れているものが望ま
しく、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレ
ン、ポリカーボネエート、ポリエーテルスルホン、酢酸
セルロース、ポリアリレート、ソーダガラス、ホウ珪酸
ガラス、石英等が挙げられる。これら素材で構成される
基板の表面は必要に応じて下塗り処理されてもい。さら
にッグロー放電、コロナ放電、紫外線照射等の処理を施
してもよい。ほか理透過性基板は、板状、シート状ある
いはフィルム状等の形態で使用することができる。基板
の厚みは、用途および材質により適宜に設定できるが、
一般には0.01〜10mmである。例えば、ガラス基
板のときは厚みが0.3〜3mmの範囲である。
【0106】本発明に用いる感光材料は、前述のRD.
No.17643の28〜29頁、および同No.18
716の651左欄〜右欄等に記載された通常の方法に
より発色現像、脱銀処理および水洗処理することにより
マイクロカラーフィルターを得る。例えば、発色現像処
理工程、脱銀処理工程、水洗処理工程が行われる。脱銀
処理工程では、漂白液を用いた漂白工程と定着液を用い
た定着工程の代わりに、漂白定着液を用いた漂白定着処
理工程を行うこともできるし、漂白処理工程、定着処理
工程、漂白定着処理工程を任意の順に組み合わせてもよ
い。水洗処理工程の代わりに安定化工程を行ってもよい
し、水洗処理工程の後に安定化工程を行ってもよい。ま
た、発色現像、漂白、定着を1浴中で行う1浴現像漂白
定着処理液を用いたモノバス処理工程を行うこともでき
る。これらの処理工程に組み合わせて、前硬膜処理工
程、その中和工程、停止定着処理工程、後硬膜処理工
程、調整工程、補力工程等を行ってもよい。これらの処
理において、発色現像処理工程の代わりに、いわゆるア
クチベーター処理工程を行ってもよい。また、特開平5
−302804号等に記載のごとく、内部潜像型オート
ポジ乳剤を用いて、造核剤や光カブラセとを組み合わせ
て発色現像処理および脱銀処理を行ってもよい。
【0107】現像処理装置としては、通常の写真処理に
使用する現像処理機を用いることができる。また、ガラ
ス基板等のハードな支持体の場合には、ガラス乾板用の
現像処理機もしくは、特開平7−56015号記載のよ
うな現像処理装置を用いることができる。
【0108】本発明に適用される露光方法としては、マ
スクを通した面露光方式やスキャニング露光方式があ
る。スキャニング方式としては、ライン(スリット)ス
キャニングやレーザー露光等によるポイントスキャニン
グ方式が適用できる。光源としては、タングステン灯、
ハロゲン灯、蛍光灯、水銀灯、レーザー光、発光ダイオ
ード灯が用いられる。特に、ハロゲン灯、蛍光灯(3波
長蛍光灯)レーザー光が好ましい。本発明に適用できる
別の露光方法としては、特開平8−201616号に記
載のように本発明により作製したカラーフィルターを組
み込む予定の液晶表示パネルを用い、色フィルターと組
み合わせて順次3回露光する方法もある。
【0109】本発明の方法により製造されたカラーフィ
ルターは、最外層に耐熱性、耐水性、耐光性、ガスバリ
アー性、高比電気抵抗率を有する樹脂を保護層(オーバ
ーコート層)として塗設することができる。かかる樹脂
の例は米国特許第4,698,295号、同4,66
8,601号、欧州特許出願EP−179,636A
号、同556,810A号、特開平3−163416
号、同3−188153号、同5−78443号、同1
−276101号、特開昭60−216307、同63
−218771号等に記載されている。
【0110】本発明により製造されたカラーフィルター
は更に蒸着被覆、例えば、真空蒸着またはスパッタりン
グ法により透明電極を設けることができる。更にその上
にはポリイミド樹脂等の配向膜を設けることができる。
また、カラーフィルターの光透過性の基板の乳剤面とは
反対側の面には、偏光板や位相差フィルムを設置しても
よい。
【0111】本発明のカラーフィルターを用いたカラー
液晶表示装置(LCD)について述べる。図4に液晶表
示の断面略図の一例を示す。ガラス基板1上に本実施例
によって作製したカラーフィルター2の表面は図面に示
していないが前記の樹脂で被覆され、保護層が形成され
ている。その保護層上に透明電極(例えば、ITO電
極)3が真空成膜装置を用いて付着している。透明電極
3はTFTの様な三端子スイッチングアレイを用いるア
クティブマトリックス駆動LCDでは全面一体電極とし
て形成され、単純マトリックス駆動LCDやMIMのよ
うな二端子スイッチングアレイを用いるアクティブマト
リックス駆動LCDではストライプ電極として通常形成
される。この透明電極3の上には液晶分子を整列させる
ためにポリイミド等の配向膜4が配置される。一方、液
晶層5、スパーサー(図示していない)およびシール材
6を挟んで向側のガラス基板7上にも透明電極(例えば
ITO)8およびその上に配向膜4が配置される。透明
電極8はTFTの様な三端子スイッチングアレイを用い
るアクティブマトリックス駆動LCDではTFT素子で
接続された画素電極であり、STNの様な単純マトリッ
クス駆動LCDではストライプ電極であり、透明電極3
と直行して配置されている。R,G,B各画素間には通
常ブラックマトリックス9が形成され、コントラストや
色純度の向上が図られている。ブラックマトリックス9
は本発明の様にR,G,Bの各画素と同時に形成するこ
ともできるし、クロム膜やカーボン膜等を別途形成する
こともできる。また、ガラス基板1および7の背面には
偏光板10および11を設置する。各ガラス基板と偏光
板の間には位相補償フィルム(図示していない)を設置
することもできる。カラーフィルターを用いるLCDの
光透過率は小さいので、通常カラーフィルターと色再現
性に整合成のとれた光源としてバックライト12を設置
する。
【0112】光透過性基板としてガラス基板に代えて、
ガスバリヤー層やハードコート層を設置したプラスチッ
クフィルム基板を用いることができる。カラーLCDや
その製造方法についての詳細は、松本正一・角田市良共
著「液晶の基礎と応用」(1991年 工業調査会発
行)、日経マイクロデバイス編「フラットパネル・ディ
スプレイ 1994」(1993年 日経BP社発
行)、特開平1−114820号等に記載されている。
本発明の一般式(I)および一般式(II)で表される色
素放出カプラー、カラードカプラー、およびそれらのカ
プラーと現像主薬の酸化体とから得られる色素を従来か
ら知られているカラーフィルターの作製方法において使
用し、該カプラーおよび色素を含有するカラーフィルタ
ーを作製することもできる。例えば、(1)天然高分子
のゼラチン、カゼインや合成高分子のPVA、PVP、
アクリル等を感光化させたものを基板上に塗布し、フォ
トマスクを用いて紫外線で露光した後、現像し、次いで
本発明のカプラーおよび/または現像主薬の酸化体との
カップリングから得られる色素で染色する染色法、
(2)予め本発明のカプラーおよび/または現像主薬の
酸化体とのカップリングにより得られる色素を用いて調
色したフォトレジストを基板上に塗布し、染色法と同様
に露光現像する顔料分散法(フォトリソ法)、(3)I
TOをフォトリソ法で所定のパターンになるようにエィ
チングし、これを電極として電気泳動法で、本発明のカ
プラーおよび/または現像主薬の酸化体とのカップリン
グにより得られる色素を電極に膜形成する電着法、およ
び(4)印刷法等においてカラーフィルターを形成する
ことができる。
【0113】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本
発明はこれらに限定されない。 <比較例1>感光性ハロゲン化銀乳剤(I)の調整法に
ついて述べる。よく撹袢している表1に示す組成のゼラ
チン水溶液を、表2に示す(I)液を1分間添加した。
(I)液添加開始20秒後に(II)液を40秒間で添加
子、その後、(III)液と(IV)液を4分間かけて同時
に添加した。
【0114】
【表1】
【0115】
【表2】
【0116】
【化29】
【0117】定法により、水洗、脱塩(下記式の沈降材
(a)を用いてpH4.0で行った)後、脱灰処理ゼラ
チン22gを加えて分散した。pH6.0に調整した
後、塩化ナトリウム10%水溶液を4cc加え、さら
に、下記式の防腐剤を70mgを加え、粒子サイズ
0.15μmの塩化銀乳剤を得る。この乳剤の収量は6
30gであった。
【0118】
【化30】
【0119】ハロゲン化銀乳剤(II)の調整法について
述べる。ゼラチン水溶液および(III)液と(IV)液の
組成を表3、表4の様に変更した以外は、ハロゲン化銀
乳剤(I)と同様にして、塩化銀含有率70モル%の塩
臭化銀乳剤を調整した。粒子サイズは0.18μmであ
った。
【0120】
【表3】
【0121】
【表4】
【0122】バック層としてカーボンブラックをポリ塩
化ビニルに分散させて塗布した厚さ100μmのポリエ
チレンテレフタレート支持体にゼラチン下引きを施し、
その上に以下に示す構成の第1層から第10層を多層同
時塗布しカラー感光材料1Aを作製した。以下に成分と
塗布量(g/m2単位)を示す。尚ハロゲン化銀につい
ては銀換算の塗布量を示す。
【0123】 第1層(剥離層) ヒドロキシエチルセルロース(HEC−SP500;ダイセル化学工業(株 ) 製 ・・・0.35 末端アルキル変性ポリビニルアルコール(平均重合度300) ・・・0.08 帯電防止材(Cpd−1) ・・・0.03
【0124】 第2層(ゼラチン隣接層) ゼラチン ・・・0.50
【0125】 第3層(青感性層) 青色増感色素(ExS−1、2)で分光増感したハロゲン化銀乳剤(II) ・・・0.33 ゼラチン ・・・0.99 シアンカプラー(ExC−2) ・・・0.54 マゼンタカプラー(ExM−1) ・・・0.02 高沸点溶媒(Solv−1) ・・・0.28
【0126】 第4層(中間層) ゼラチン ・・・0.38 混色防止剤(Cpd−7) ・・・0.09 混色防止剤(Cpd−10) ・・・0.02 高沸点溶媒(Solv−1) ・・・0.03 高沸点溶媒(Solv−3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−5) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−4) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−6) ・・・0.02 ポリマー(Cpd−8) ・・・0.04
【0127】 第5層(赤外感性層) 赤外増感色素(ExS−6)で分光増感したハロゲン化銀乳剤(II) ・・・0.39 安定剤(Cpd−9) ・・・0.008 ゼラチン ・・・1.29 シアンカプラー(ExC−2) ・・・0.10 マゼンタカプラー(ExM−2) ・・・0.28 イエローカプラー(ExY−1) ・・・0.41 褪色防止剤(Cpd−2) ・・・0.05 高沸点溶媒(Solv−1) ・・・0.19 高沸点溶媒(Solv−2) ・・・0.04 高沸点溶媒(Solv−4) ・・・0.08 ポリマー(Cpd−11) ・・・0.03
【0128】 第6層(中間層) ゼラチン ・・・0.38 混色防止剤(Cpd−7) ・・・0.09 混色防止剤(Cpd−10) ・・・0.02 高沸点溶媒(Solv−1) ・・・0.03 高沸点溶媒(Solv−3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−5) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−4) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−6) ・・・0.02 ポリマー(Cpd−8) ・・・0.04 イエロー染料(YF−1) ・・・0.17
【0129】 第7層(緑感性層) 緑色増感色素(ExS−3)で分光増感したハロゲン化銀乳剤(I) ・・・0.43 ゼラチン ・・・1.09 シアンカプラー(ExC−1) ・・・0.20 イエローカプラー(ExY−2) ・・・0.54 高沸点溶媒(Solv−1) ・・・0.08 高沸点溶媒(Solv−2) ・・・0.11 ポリマー(Cpd−11) ・・・0.03
【0130】 第8層(中間層) ゼラチン ・・・0.38 混色防止剤(Cpd−7) ・・・0.09 混色防止剤(Cpd−10) ・・・0.02 高沸点溶媒(Solv−1) ・・・0.03 高沸点溶媒(Solv−3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−5) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−4) ・・・0.02 紫外線吸収剤(Cpd−3) ・・・0.01 紫外線吸収剤(Cpd−6) ・・・0.02 ポリマー(Cpd−8) ・・・0.04 イラジエーション防止染料(Dye−1) ・・・0.005 イラジエーション防止染料(Dye−2) ・・・0.02
【0131】 第9層(赤感層) 赤色増感色素(ExS−4、5)で分光増感したハロゲン化銀乳剤(I) ・・・0.35 ゼラチン ・・・1.14 イエローカプラー(ExY−1) ・・・0.60 マゼンタカプラー(ExM−2) ・・・0.25 褪色防止剤(Cpd−2) ・・・0.06 ポリマー(Cpd−11) ・・・0.03 高沸点溶媒(Solv−1) ・・・0.12 高沸点溶媒(Solv−2) ・・・0.03 高沸点溶媒(Solv−4) ・・・0.11
【0132】 第10層(保護層) ゼラチン ・・・0.70 ハレーション防止染料(微粒子分散) ・・・0.15 カルボキシメチルセルロース ・・・0.05 ポリマー(Cpd−12) ・・・0.14 界面活性剤(Cpd−13) ・・・0.03 硬膜剤(H−1) ・・・0.12
【0133】各層には乳化分散助剤としてドデシイルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、補助溶媒として酢酸エチ
ル、塗布助剤として界面活性剤(Cpd−14)を、さ
らに、増粘剤としてポリスチレンスルホン酸カリウムを
用いた。
【0134】
【化31】
【0135】
【化32】
【0136】
【化33】
【0137】
【化34】
【0138】
【化35】
【0139】
【化36】
【0140】<実施例1>カラー感光材料1Aの第3層
のExC−2のカプラーを、本発明のカプラーA−1、
A−2、A−3、A−4、A−5、A−6、A−8、A
−10、A−15、A−16、A−19およびA−20
の各カプラーに等モル置き換え、更に第7層のExY−
2および第9層のExY−1を除去し、更に第6層のイ
エロー染料(YF−1)を除去した他は1Aと同様にし
たカラー感光材料2A〜2Lを作成した。また、カラー
感光材料1Aの第3層のExC−2のカプラーを本発明
のカプラーA−28およびA−32の各カプラーに等モ
ル置き換え、第3層のExM−1を除去し、更に第7層
のExY−2および第9層のExY−1および第6層の
イエロー染料(YF−1)を除去し、他はカラー感光材
料1Aと同様にしたカラー感光材料2M、2Nを作成し
た。また、カラー感光材料1Aの第3層のExC−2の
カプラーを、本発明のカプラーA−1とExC−2の混
合(1/0.2モル比)、A−1とExM−1の混合
(1/O.2モル比)、A−3とExC−1の混合(1
/0.4モル比)、A−28とA−17の混合(1/1
モル比)、A−32とA−17の混合(1/1モル比)
にそれぞれ等モル置き換え、第3層のExM−1を除去
し、更に第7層のExY−2および第9層のExY−1
および第6層のイエロー染料(YF−1)を除去し、他
はカラー感光材料1Aと同様にしたカラー感光材料2O
〜2Sを作成した。
【0141】<比較例2、3>カラー感光材料1Aの第
3層のExC−2のカプラーを、比較カプラーAおよび
比較カプラーBにそれぞれ等モル置換え、更に第7層の
ExY−2及び第9層のExY−1を除去し、さらに第
6層のイエロー染料(YF−1)を除去した他は1Aと
同様にしたカラー感光材料3Aおよび3Bを作製した。
【0142】
【化37】
【0143】光透過性基板として厚さ1.1mmの透明
なアルカリガラス(20cm×30cm)を用いて、そ
の表面にゼラチンとコロイダルシリカ(平均粒子サイズ
7〜9μm)を重量比で1:3に混合し、界面活性剤と
してサポニンを加えて塗布した。乾膜の塗布膜厚は0.
2μmであった。
【0144】光透過基板の塗布面に前述のカラー感光材
料の保護層とを密着させた。その後、密着面の温度が1
30℃になるように温度設定をしたラミネーターを用い
て線速0.45m/分で通過させた。ほぼ室温に冷却し
た後、感光材料の支持体を剥離とともに乳剤面から引き
剥がした。基板上に第2層から上の乳剤面が一様に密着
しており白抜けは見られなかった。
【0145】以上のようにして作成した乳剤層を有する
基板に乳剤面側から図3に示すマスクフィルターと感光
材料の分光感度に合致した色フィルターを重ねてタング
ステン光を用いて順次4回露光した。感光材料2Nおよ
び2Rは青色光露光部にさらに緑色光を追加露光して第
7層の緑感性層を感光させた。また、感光材料2Mおよ
び2Sは青色光露光部にさらに赤色光を追加露光して第
9層の赤感性層を感光させた。このようにして作成した
露光済み基板を下記の工程に従い現像処理した。 (処理工程) (温度) (時間) 硬膜処理 38℃ 3分 水洗−1 35℃ 1分 発色現像 38℃ 80秒 漂白定着 38℃ 90秒 水洗−2 35℃ 40秒 水洗−3 35℃ 40秒 乾燥 60℃ 2分 各処理液の組成は、以下の通りである。 硬膜液 硫酸ナトリウム(無水) 160.0g 炭酸ナトリウム(無水) 4.6g グリオキザール・プロピレングリコール付加物(55%) 20.0ml 水を加えて1リットル pH(25℃)=9.5 発色現像液 水 800ml ジエチレングリコール 12.8ml ベンジルアルコール 13.5ml エチレンジアミン四酢酸 3.0g 5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸 二ナトリウム塩 0.5g トリエタノールアミン 12.0ml 塩化カリウム 6.5g 臭化カリウム 0.03g 亜硫酸 0.1g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 5.0g トリイソプロピルナフタレン(β)スルホン酸ナトリウ 0.1g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)− 3−メチル−4−アミノアニリン・3/2硫酸・1 5.0g 水を加えて 1リットル pH(25℃)=10.0
【0146】 漂白定着液 水 600ml チオ硫酸アンモニウム(750g/リ 93ml 亜硫酸アンモニウム 40.0g 臭化アンモニウム 25.0g エチレンジアミン4酢酸・第二鉄アンモニウム 55.0g エチレンジアミン4酢酸 5.0g 硝酸(67%) 30.0g 水を加えて 1リットル pH(25℃)=5.8
【0147】水洗水 導伝率5μS以下の脱イオン水
【0148】比較例1Aおよび本発明の2A〜2Sから
得られたカラーフィルターは色濁りが無く分光透過性に
優れたRGB及び高濃度の黒色のブラックストライプを
有していたが。比較例の3A、3B、および3Cはいず
れも青色、緑色の透過率が低かった。次に、各カラーフ
ィルターの湿熱堅牢性および光堅牢性を評価した。60
℃/95%の恒温、恒湿条件で湿熱堅牢性を評価した結
果を表5に示す。また、Xe退色試験機(85000ル
ックス 10日間)を用いて光堅牢性を評価した結果を
表6に示す。
【0149】
【表5】
【0150】
【表6】
【0151】表5の結果から判るように、本発明のカプ
ラーを用いた試料においては赤色部および緑色部のイエ
ロー成分の残存率が高く、湿熱堅牢性に優れることが判
る。また、表6の結果から、本発明のカプラーを用いた
試料では、緑色部のシアン成分の堅牢性に優れ、また、
赤色部のマゼンタ成分の光堅牢性に優れることが判る。
【0152】<実施例2>裏面にポリプロピレンの保護
膜(20μm)をラミネートした光学的に等方な厚さ8
0μmのポリアリレート基板にグロー放電処理を施し、
写真乳剤層との接着を良くするために、SBRラテック
ス層およびゼラチン層の2層を塗設した。この上に実施
例1の剥離層(第1層)と第2層(ゼラチン隣接層)を
除去し、その他の層の構成を逆にした層構成で、同時多
層塗布し、実施例1と同様な露光、現像、定着、漂白、
水洗、乾燥処理をしてフィルム基板のカラーフィルター
を作製した。この様にして得られたカラーフィルター層
の上に下記のオーバーコート組成物を乾燥膜状態で2.
5μmとなるように塗布、乾燥、紫外線硬化して保護層
を設けた。得られたカラーフィルターはカラーフィルタ
ー層と保護層との密着性、耐薬品性は良好であった。こ
の様にして作製した試料を実施例1と同様にして、湿熱
堅牢性および光堅牢性を評価した結果、実施例1と同じ
傾向の結果が得られ本発明のカプラーを用いたカラーフ
ィルターが湿熱堅牢性および光堅牢性に優れることが判
った。
【0153】 (オーバーコート組成物処方) モノマー(1) 77.4wt% モノマー(2) 7.7 ポリマーCAB531(Eastman Chemical社製) 11.7 光重合開始剤 2.4 増感剤 0.8 塗布用希釈溶媒(MEK) −
【0154】
【化38】
【0155】
【発明の効果】本発明によれば、膜厚が薄く、鮮明なパ
ターンを有するカラーフィルターを簡便に形成できるハ
ロゲン化銀感光材料;カラー液晶表示パネル製造工程に
おいて欠陥が生ぜず、光透過性、熱および光堅牢性に優
れたカラーフィルター;及び複雑な工程を必要とせずに
量産適性があるカラーフィルターの形成方法が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロカラーフィルターを形成するのに用い
ることができるマスターカラーフィルターの一態様を示
す模式図である。
【図2】本発明のマイクロカラーフィルターの一態様を
示す模式図である。
【図3】マイクロカラーフィルターを形成するのに用い
ることができるマスクフィルターの一態様を示す模式図
である。
【図4】本発明のカラーフィルターを用いたカラー液晶
表示装置(LCD)の断面図の一例である。
【符号の説明】
図4における符号を説明する。 1、7 ガラス基板 2 RGBカラーフィルター 3、8 透明電極 4 配向膜 5 液晶 6 シール剤 9 ブラックマトリックス 10、11 偏向板 12 バックライト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03C 7/407 G03C 7/407

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるイエロー色
    素放出カプラーおよび下記一般式(II)で示されるイエ
    ローカラードカプラーから選択される少なくとも1種を
    含有することを特徴とするカラーフィルター形成用ハロ
    ゲン化銀感光材料。 一般式(I) A1―(TIME)n−(L)m―DYE 〔式中、A1は下記一般式(III)、下記一般式(IV)ま
    たは下記一般式(V)で表されるカプラー残基を表し、
    TIMEは現像主薬の酸化体とのカップリング反応によ
    りA1より離脱した後に(TIME)n-1−(L)m−D
    YEを開裂するタイミング基、もしくはTIMEから離
    脱した後に(TIME)n-2−(L)m−DYEを開裂す
    るタイミング基を表わす。nは0、1、2、又は3を表
    わし、nが2以上であるとき、複数個のTIMEは同一
    または異なっていてもよい。Lは2価の連結基を表わ
    し、DYEは処理液中に流出可能なイエロー色素残基を
    表わし、mは0、1、2または3を表わす。〕 一般式(II) A2−N=N−R1 〔式中、A2は一般式(I)のA1と同じ意味の基であ
    り、R1はアリール基またはヘテロ環基を表す。〕 一般式(III) 【化1】 〔式中、R2は水素原子または置換基を表し、Mは縮合
    したベンゼン環と共に5員、6員または7員環を形成す
    るために必要な非金属原子群を表す。*は(TIME)
    n−(L)m―DYEまたはN=N−R1との結合位置
    を表す。〕 一般式(IV) 【化2】 〔式中、R3は水素原子または置換基を表し、Z1および
    2はそれぞれ独立に−N=または−C(R4)=を表
    す。R4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル
    基、アリール基又は複素環基を表す。*は(TIME)
    n−(L)m―DYEまたはN=N−R1との結合位置
    を表す。〕 一般式(V) 【化3】 〔式中、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子または
    置換基を表し、Z3及びZ4はそれぞれ独立に−N=また
    は−C(R4)=を表す。R4は、水素原子、アルキル
    基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環基を表
    す。*は(TIME)n−(L)m―DYEまたはN=
    N−R1との結合位置を表す。〕
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)で表されるイエロー色
    素放出カプラーまたは一般式(II)で表されるイエロー
    カラードカプラーをハロゲン化銀乳剤層に含有する請求
    項1記載のカラーフィルター形成用ハロゲン化銀感光材
    料。
  3. 【請求項3】 支持体上に、異なる感色性を2つ以上有
    するハロゲン化銀乳剤層を有し、そのうちの少なくとも
    1層は、透過濃度が2.5以上の実質的な黒色となるよ
    うに色補正するカプラーを含有する層であることを特徴
    とする請求項1ないし2に記載のカラーフィルター形成
    用ハロゲン化銀感光材料。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のハロゲン化銀感光材料をパターン露光し、発色現像
    処理および脱銀処理することを特徴とする青色、緑色、
    赤色のピクセルパターンを有するカラーフィルターの形
    成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の一般式(I)で示され
    るイエロー色素放出カプラーまたは一般式(II)で示さ
    れるイエローカラードカプラーの少なくとも1種を含有
    することを特徴とするカラーフィルター。
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