JPH11108969A - 過電流検知回路 - Google Patents

過電流検知回路

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JPH11108969A
JPH11108969A JP32160897A JP32160897A JPH11108969A JP H11108969 A JPH11108969 A JP H11108969A JP 32160897 A JP32160897 A JP 32160897A JP 32160897 A JP32160897 A JP 32160897A JP H11108969 A JPH11108969 A JP H11108969A
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circuit
power supply
transistor
current
voltage
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JP32160897A
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English (en)
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Fumiaki Mizuno
史章 水野
Takashi Hoshino
孝志 星野
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Harness System Technologies Research Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源電圧を加味した適正な過電流検知を行
う。 【解決手段】 シャント抵抗2等により、バッテリーB
からランプL等の負荷に供給される負荷電流を検出す
る。過電流検出回路5は、予め設定されたレベルの電流
基準値を出力する基準値出力回路を備え、この電流基準
値と検出負荷電流との比較に基づいて過電流を判定す
る。さらに、上記基準値出力回路52に抵抗R34を設
ける等して、バッテリー電圧に応じて上記電流基準値の
レベルを変動させるようにする。また、バッテリー電圧
を監視し、バッテリー電圧が所定の下限設定値よりも下
回った場合に外部に異常伝達信号を出力する電源電圧監
視回路9を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランプやモータ等
の負荷に電力を供給する回路において負荷に流れる過電
流を検知する過電流検知回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に装備される電装品などの
負荷へ電源から電力を供給する電力供給回路において、
過電流から負荷や電線を保護する保護手段として、2段
階の過電流検知ラインを設けることによってランプのよ
うな突入電流が生じる負荷の過電流保護を行うものが提
案されている(特公平8−14598号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、自動車の電源
には、出力電圧が定格DC12Vに定められた鉛蓄電池等
(以下「バッテリー」という。)が使用されている。し
かし、実際の使用環境においてはバッテリーの出力電圧
は6〜16V程度の範囲で変動しており、そのバッテリー
電圧に応じて負荷電流も変動している。従って、この負
荷電流に基づいて回路異常を的確に判定するためには、
当該負荷電流だけでなくバッテリー電圧も考慮する必要
がある。
【0004】例えば、図16に示すグラフにおいて、検
出された負荷電流が比較的低い電流IAであるとする
と、このときのバッテリー電圧VBが6Vと低い場合に
は、これに見合う電流も低いため、上記負荷電流IA
正常の範囲内にある(すなわち回路に異常は生じていな
い)と判断すべきであるが、バッテリー電圧VBが16V
の場合には、これに見合う電流も高くなるため、上記負
荷電流IAは正常電流の範囲よりも低い(すなわち回路
異常が発生している)と判断すべきである。逆に、負荷
電流が比較的高い電流IBであるとすると、バッテリー
電圧VBが6Vの場合には、これに見合う電流よりも負荷
電流IBが高いため、過電流であると判断すべきである
が、バッテリー電圧VBが16Vの場合には、これに見合
う電流も高いため、上記負荷電流IBは正常電流の範囲
内であると判断すべきである。すなわち、回路が正常な
状態にある場合に負荷電流がとり得る範囲は、バッテリ
ー電圧によって変化するのである。
【0005】ところが、上記特公平8−14598号公
報記載の過電流検知回路では、過電流検知ラインを設け
る際にバッテリー電圧の変動は考慮されていないので、
正常、異常の判断が必ずしも適切に行われない場合があ
る。特に、電線故障等に起因して回路短絡が発生し、大
電流が発生した場合、これに伴ってリレー等のスイッチ
手段とバッテリーとの間で大きな電圧降下が生じ、過電
流検知回路への電圧供給が不十分になるため、実際には
過電流が生じているにもかかわらずその検知ができなく
なるおそれがある。
【0006】一方、車載環境においては周囲温度が−40
℃〜125℃の範囲で大きく変動するので、周囲温度に依
存しない電流基準値を生成することが望ましい。
【0007】本発明は、上記問題を解決するものであ
り、電源電圧も加味した、より適切な過電流検知を行う
ことができる過電流検知回路を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、電源から負荷
に供給される負荷電流を検出する負荷電流検出回路と、
予め設定されたレベルの電流基準値を出力する基準値出
力回路と、検出された上記負荷電流と上記電流基準値と
を比較して上記負荷電流が上記電流基準値以上になると
過電流であると判定する過電流判定手段とを備え、上記
基準値出力回路は、上記電源の電圧に応じて上記電流基
準値のレベルを変動させるレベル変動回路を備えたもの
である(請求項1)。
【0009】この構成によれば、電源から負荷に供給さ
れる負荷電流が検出され、予め設定されたレベルの電流
基準値と、検出された負荷電流とが比較されて、負荷電
流が電流基準値以上になると過電流であると判定され
る。しかも、上記電流基準値のレベルは電源の電圧に応
じて変動するため、電源の電圧に応じて変動する負荷電
流のレベルに対応して電流基準値のレベルが変動するこ
ととなり、この電流基準値を用いて過電流の判定が精度
よく行われることとなる。
【0010】なお、上記「電流基準値」は、電流値その
ものでなくてもよい。例えば、当該電流値に相当する基
準電圧を生成し、この基準電圧と、検出負荷電流に相当
する電圧との比較によって過電流発生を判定するように
してもよい。
【0011】ここで、上記レベル変動回路は、変動伝達
用抵抗素子からなり、上記基準値出力回路は、第1NP
Nトランジスタ、第2NPNトランジスタ、第3NPN
トランジスタ、第1抵抗素子、第2抵抗素子及び第3抵
抗素子を備え、上記第1NPNトランジスタのベースは
当該トランジスタのコレクタに接続され、エミッタは接
地され、コレクタは上記第2NPNトランジスタのベー
スに接続されるとともに、上記第1抵抗素子を介して上
記第3NPNトランジスタのコレクタに接続されてな
り、上記第2NPNトランジスタのコレクタは上記第3
NPNトランジスタのベースに接続されるとともに、上
記第2抵抗素子を介して上記第3NPNトランジスタの
コレクタに接続され、エミッタは上記第3抵抗素子を介
して接地されてなり、上記第3NPNトランジスタのエ
ミッタは接地され、コレクタは上記変動伝達用抵抗素子
を介して上記電源に接続されてなり、上記電流基準値に
相当する値として基準電圧を生成するものである構成で
は(請求項2)、第1〜第3NPNトランジスタ及び第
1〜第3抵抗素子からなる回路により周囲温度の変動に
依存しない基準電圧(電流基準値に相当する電圧)が生
成される一方、この回路が変動伝達用抵抗素子からなる
レベル変動回路を介して電源に接続されることにより、
電源の出力電圧に応じて変動する負荷電流のレベルに対
応して上記基準電圧のレベルが変動する(具体的には電
源電圧が高いほど基準電圧レベルも高くなる)こととな
り、これによって、過電流の判定が精度よく行われ、負
荷の保護が好適に行われる。
【0012】請求項1又は2記載の過電流検知回路で
は、電源電圧を監視し、この電源電圧が所定の下限設定
値よりも下回った場合に外部に異常伝達信号を出力する
電源電圧監視回路を備えることが、より好ましい(請求
項3)。これにより、電源電圧が異常降下して適正な過
電流検知ができなくなった場合に、過電流発生が見逃さ
れて過電流が流れ続ける事態が未然に防がれる。
【0013】なお、この電源電圧監視回路は、上記レベ
ル変動回路をもたない過電流検知回路に備えるようにし
ても、有効である(請求項4)。
【0014】上記電源電圧監視回路は、上記異常伝達信
号の出力を開始した後、電源電圧が上記下限設定値より
も高い所定の復帰設定値以上に上昇した時に上記異常伝
達信号の出力を停止するように構成するのが、より好ま
しい(請求項5)。この構成によれば、電源電圧が復帰
設定値以上まで上昇した時点で自動的に異常伝達信号の
出力を停止させることができる。しかも、この復帰設定
値は前記下限設定値よりも高い値とされており、電源電
圧が充分に復帰してから異常伝達信号の出力が停止され
るので、信頼性が高い。
【0015】上記電源電圧監視回路の具体的な構成は問
わないが、例えばシュミット回路が好適である(請求項
6)。
【0016】この電源電圧監視回路を備えたものにおい
て、さらに、上記異常伝達信号が出力された時に上記電
源から負荷への電流供給を強制的に停止させる電源遮断
手段を備えれば(請求項7)、電源電圧異常降下時に自
動的に電流供給を強制停止させて過電流が流れ続けるの
を防ぐことができる。
【0017】本発明において、過電流を検知した時の安
全動作の具体的な内容は適宜決めればよいが、上記電源
と上記負荷との接続をオンオフするスイッチ手段と、上
記過電流であると判定されると上記スイッチ手段をオフ
にするスイッチ制御手段とを備えるようにすれば(請求
項9)、負荷電流が過電流であると判定した場合に直ち
に過電流状態を停止させることができる。
【0018】また、上記電源が自動車に搭載されたバッ
テリーとオルタネータとの並列回路又はバッテリーから
なり、上記負荷が自動車に装備された電装品である場合
には(請求項10)、負荷電流が電流基準値以上になる
と過電流であると判定される際に、電流基準値のレベル
がバッテリーの電圧に応じて変動することにより、電圧
レベルの変動幅が大きいバッテリーから電装品への負荷
電流の供給において、バッテリーの電圧に応じて変動す
る負荷電流のレベルに対応して電流基準値のレベルが変
動することとなり、これによって過電流の判定が精度よ
く行われ、自動車に装備される電装品の保護が好適に行
われる。なお、電源は、バッテリー単独であっても、バ
ッテリーとオルタネータとの並列回路であってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
〜図9に基づいて説明する。なお、この実施の形態で
は、自動車のランプ制御回路に本発明に係る過電流検知
回路が適用されたものを示すが、本発明が適用可能な回
路はこれに限られるものではない。
【0020】図1に示すランプ制御回路は、自動車のバ
ッテリーBからランプLへの電力供給を制御するもの
で、半導体スイッチング素子としてのNチャネルMOS
−FET(以下単に「FET」という。)1、シャント
抵抗2、スイッチ駆動回路3、電源回路4、過電流検知
回路5、異常電流検知回路6、短絡故障検知回路7及び
制御回路8を備えている。
【0021】バッテリーBは、DC12V程度の電圧VB
出力する鉛蓄電池で、各部の電源として機能するもので
ある。ランプLは、負荷を構成するもので、ヘッドラン
プ、テールランプやストップランプその他の自動車に装
備されるランプを適用することができる。FET1は、
バッテリーBからランプLへの負荷電流の供給をオンオ
フするスイッチ手段として機能するものである。シャン
ト抵抗2は、負荷電流ILを検出するための低抵抗であ
る。
【0022】バッテリーBの正極端子B1はFET1の
ドレインに接続され、FET1のソースはシャント抵抗
2の一端に接続され、シャント抵抗2の他端はランプL
を介して接地されている。
【0023】まず、図1の部分拡大図である図2〜図6
を用いて、各回路3〜8の回路構成について順に説明す
る。図2はスイッチ駆動回路3及び電源回路4の回路
図、図3は過電流検知回路5の回路図、図4は異常電流
検知回路6の回路図、図5は短絡故障検知回路7の回路
図、図6は制御回路8の回路図である。
【0024】(1)スイッチ駆動回路3(図2参照) バッテリーBの正極端子B1とFET1のドレインとを
接続する接続ラインには、図中、左から順に、ダイオー
ドD0のアノードと、後述する電源回路4内のダイオー
ドD00のアノードとが接続されている。
【0025】ダイオードD0のカソードは、PNPトラ
ンジスタQ1のエミッタに接続されるとともに、抵抗R
1を介してトランジスタQ1のベースに接続されてい
る。トランジスタQ1のベースは、更に、抵抗R2を介
してNPNトランジスタQ2のコレクタに接続されてい
る。トランジスタQ2のコレクタは、更に、抵抗R5を
介してNPNトランジスタQ3のベースに接続されると
ともに、後述する過電流検知回路5内のトランジスタQ
35のベースに接続されている。トランジスタQ3のベ
ースは、更に抵抗R6を介して接地され、エミッタは接
地されている。
【0026】トランジスタQ2のエミッタは接地され、
ベースは、抵抗R3,R90を介して制御回路8内の制
御部80の出力端子P1に接続されるとともに、抵抗R
4を介して接地されている。
【0027】トランジスタQ1のコレクタは、抵抗R7
を介してPNPトランジスタQ6のエミッタに接続され
ている。トランジスタQ6のエミッタは、更に、抵抗R
8を介してトランジスタQ3のコレクタに接続されると
ともに、コンデンサC1を介して接地され、更に、抵抗
R13,R14,R17,R18の直列回路を介して接
地されている。この抵抗R7及びコンデンサC1は、遅
延回路31を構成している。
【0028】トランジスタQ6のベースは、抵抗R1
3,R14の接続点に接続され、抵抗R14,R17の
接続点は、NPNトランジスタQ7のコレクタに接続さ
れている。
【0029】トランジスタQ7のベースは、抵抗R1
5,R92を介して制御部80の出力端子P2に接続さ
れるとともに、抵抗R16を介して接地され、更に、制
御回路8内のNPNトランジスタQ85のコレクタに接
続されている。トランジスタQ7のエミッタは接地され
ている。
【0030】トランジスタQ6のコレクタは、 抵抗R9を介してコンデンサC2の一方の電極及びN
PNトランジスタQ4のコレクタに接続され、 抵抗R10を介してコンデンサC2の他方の電極及び
NPNトランジスタQ5のベースに接続され、 抵抗R11を介してコンデンサC3の一方の電極及び
トランジスタQ4のベースに接続され、 抵抗R12を介してコンデンサC3の他方の電極及び
トランジスタQ5のコレクタに接続され、 ダイオードD1のアノードに接続されている。
【0031】トランジスタQ4,Q5のエミッタは、接
地され、トランジスタQ4のベースは、更に、コンデン
サC5を介して、抵抗R15,R92の接続点に接続さ
れている。抵抗R9,R10,R11,R12、コンデ
ンサC2,C3及びトランジスタQ4,Q5は、マルチ
バイブレータ発振回路を構成している。
【0032】ダイオードD1のカソードは、ダイオード
D2のアノードに接続されるとともに、コンデンサC4
を介してコンデンサC3の他方の電極に接続されてい
る。ダイオードD2のカソードは、抵抗R19Aを介し
て、FET1のゲートに接続されている。
【0033】NPNトランジスタQ8のベースは抵抗R
17,R18の接続点に接続され、エミッタは接地さ
れ、コレクタは抵抗R19Bを介してFET1のゲート
に接続されている。
【0034】(2)電源回路4(図2参照) ダイオードD00のカソードは、NPNトランジスタQ
10のコレクタに接続されるとともに、抵抗R20を介
してトランジスタQ10のベースに接続されている。ト
ランジスタQ10のベースは、順方向ダイオードD10
及び逆方向ツェナーダイオードZD10の直列回路を介
して接地されるとともに、コンデンサC10を介して接
地されている。
【0035】電源回路4は、トランジスタQ10のエミ
ッタからツェナーダイオードZD10のツェナー電圧に
応じた一定電圧(制御回路用電源電圧であって本実施形
態では5V。以下、「制御電源電圧」と称する。)VCC
を出力するもので、他の回路5〜8の各部がトランジス
タQ10のエミッタに接続されている。このエミッタ
は、制御回路用電源に相当するもので、以下、これを
「制御電源BCC」と称する。
【0036】(3)過電流検知回路5(図3参照) 過電流検知回路5は、電流電圧変換回路51と、基準電
圧生成回路52と、比較器U14とを備えている。
【0037】電流電圧変換回路51は、PNPトランジ
スタQ40,Q41及び抵抗R41,R42,R43を
備えている。
【0038】トランジスタQ40のエミッタは、シャン
ト抵抗2とランプLとを接続するラインに接続されてい
る。トランジスタQ40のベースは、コレクタに接続さ
れるとともに、トランジスタQ41のベースに接続され
ている。トランジスタQ40のコレクタは、更に、抵抗
R41を介して接地されている。
【0039】トランジスタQ41のエミッタは、抵抗R
42を介してシャント抵抗2とFET1のソースとを接
続するラインに接続されている。トランジスタQ41の
コレクタは、抵抗R43を介して接地されるとともに、
抵抗R45を介して比較器U14の反転入力端子に接続
されている。この電流電圧変換回路51は、カレントミ
ラー回路に類似する回路を構成している。
【0040】基準電圧生成回路52は、抵抗R31〜R
40、コンデンサC30、NPNトランジスタQ30〜
Q35及びダイオードD30,D31を備え、基準値出
力回路として機能するものである。
【0041】トランジスタQ30のエミッタは接地さ
れ、ベースはコレクタに接続されて、いわゆるダイオー
ド接続されており、コレクタは抵抗R31の一端に接続
されている。
【0042】トランジスタQ31のベースは、トランジ
スタQ30のベースに接続され、エミッタは、抵抗R3
3を介して接地され、コレクタは、トランジスタQ32
のベースに接続されるとともに、抵抗R32を介して抵
抗R34の一端に接続されている。トランジスタQ32
のエミッタは接地され、コレクタは抵抗R34の一端に
接続されている。抵抗R35,R36は、トランジスタ
Q32のコレクタとアースの間に直列接続されている。
そして、抵抗R34の他端は、FET1のドレインとダ
イオードD00のアノードとを接続するラインに接続さ
れている。
【0043】トランジスタQ30〜Q32及び抵抗R3
1〜R33は、いわゆるワイドラー型バンドギャップリ
ファレンス回路に類似する回路を構成しており、トラン
ジスタQ32のコレクタから出力される電圧が抵抗R3
5,R36で分割されて、抵抗R35,R36の接続点
(図中、Y)から所定の電圧が出力される。
【0044】上記Y点は、トランジスタQ34のコレク
タに接続され、トランジスタQ34のエミッタは、順方
向ダイオードD31,D30の直列回路を介して接地さ
れ、ベースは、トランジスタQ35のベースに接続され
ている。
【0045】トランジスタQ34のコレクタは、更に、
抵抗R40及びコンデンサC30からなる並列回路に接
続され、この並列回路は、抵抗R46を介して比較器U
14の非反転入力端子に接続されるとともに、抵抗R3
9を介してトランジスタQ33のコレクタに接続されて
いる。
【0046】トランジスタQ33のベースは、抵抗R3
8を介してエミッタに接続されるとともに、抵抗R37
を介してトランジスタQ35のコレクタに接続されてお
り、トランジスタQ33のエミッタは、FET1のドレ
インとダイオードD00のアノードとを接続するライン
に接続されている。
【0047】トランジスタQ35のエミッタは接地さ
れ、ベースは、上述したように、スイッチ駆動回路3内
のトランジスタQ2のコレクタと抵抗R2とを接続する
ラインに接続されている。
【0048】比較器U14の反転入力端子及び非反転入
力端子は、更にそれぞれコンデンサC41,C42を介
して接地されており、出力端子は、制御回路8内のトラ
ンジスタQ82のベースに接続されるとともに、抵抗R
44及びコンデンサC43からなる並列回路を介して制
御電源電圧VCCまでプルアップされている。
【0049】比較器U14は、過電流判定手段として機
能するもので、電流電圧変換回路51から反転入力端子
に入力される電圧V51と、基準電圧生成回路52から非
反転入力端子に入力される電圧V52とを比較して、V51
≦V52のときはハイレベル信号を、V51>V52のときは
ローレベル信号を出力端子から出力するものである。
【0050】(4)異常電流検知回路6(図4参照) 異常電流検知回路6は、電流電圧変換回路61と、比較
電圧生成回路62と、比較器U15とを備えている。
【0051】電流電圧変換回路61は、PNPトランジ
スタQ60,Q61、抵抗R60〜R62、ツェナーダ
イオードZD60及びダイオードD60を備えている。
【0052】トランジスタQ60のエミッタは、シャン
ト抵抗2とランプLとを接続するラインに接続されてい
る。トランジスタQ60のベースは、コレクタに接続さ
れるとともに、トランジスタQ61のベースに接続され
ている。トランジスタQ60のコレクタは、更に、抵抗
R60を介して接地されている。
【0053】トランジスタQ61のエミッタは、抵抗R
61を介して、シャント抵抗2とFET1のソースとを
接続するラインに接続されている。トランジスタQ61
のコレクタは、抵抗R62を介して接地されるととも
に、抵抗R64を介して比較器U15の反転入力端子に
接続され、更に、ツェナーダイオードZD60のカソー
ドに接続され、ツェナーダイオードZD60のアノード
は、ダイオードD60のアノードに接続され、ダイオー
ドD60のカソードは接地されている。
【0054】この電流電圧変換回路61は、電流電圧変
換回路51と同様にカレントミラー回路に類似する回路
を構成している。但し、電流レベルの小さい範囲を検知
するために、電流電圧変換回路51より大きい増幅率に
なるように各抵抗の値が設定されている。このため、ツ
ェナーダイオードZD60によって比較器U15への入
力電圧をツェナー電圧に制限することにより比較器U1
5を保護している。
【0055】なお、ダイオードD60はバッテリーBが
逆接続されたときにトランジスタQ61を保護するため
のものである。
【0056】比較電圧生成回路62は、PNPトランジ
スタQ51、NPNトランジスタQ52及び抵抗R51
〜R56を備えている。
【0057】トランジスタQ51のエミッタは、シャン
ト抵抗2とランプLとを接続するラインに接続されてい
る。トランジスタQ51のベースは、抵抗R51を介し
てエミッタに接続されるとともに、抵抗R52を介して
トランジスタQ52のコレクタに接続されている。トラ
ンジスタQ51のコレクタは、抵抗R54,R55を介
して接地されている。
【0058】トランジスタQ52のエミッタは抵抗R5
6を介して接地され、ベースは抵抗R53を介して、シ
ャント抵抗2とランプLとを接続するラインに接続され
ている。抵抗R54,R55の接続点は、抵抗R65を
介して比較器U15の非反転入力端子に接続されてい
る。
【0059】比較器U15の反転入力端子及び非反転入
力端子は、それぞれコンデンサC61,C60を介して
接地され、出力端子は、制御回路8内のトランジスタQ
84のベースに接続されるとともに、抵抗R63及びコ
ンデンサC62からなる並列回路を介して制御電源電圧
CCまでプルアップされている。
【0060】比較器U15は、異常電流判定手段として
機能するもので、電流電圧変換回路61から反転入力端
子に入力される電圧V61と、基準電圧生成回路62から
非反転入力端子に入力される電圧V62とを比較して、V
61≦V62のときはハイレベル信号を、V61>V62のとき
はローレベル信号を、出力端子から出力するものであ
る。
【0061】(5)短絡故障検知回路7(図5参照) 短絡故障検知回路7は、抵抗R70〜R79、コンデン
サC70〜C73、NPNトランジスタQ70,Q7
2,Q73、PNPトランジスタQ71及びツェナーダ
イオードZD70を備え、FET1のゲート電位がロー
レベルのときにFET1のソース電位の上昇を検知する
ことによって、FET1に短絡故障が発生したことを検
知するものである。
【0062】FET1のソースは、抵抗R70,R75
からなる直列回路を介して接地されている。抵抗R7
0,R75の接続点にツェナーダイオードZD70のカ
ソードが接続され、アノードは接地されている。抵抗R
70,R75の接続点は、更に抵抗R77を介してトラ
ンジスタQ70のベースに接続されている。
【0063】トランジスタQ70のベースは、更にコン
デンサC70を介して接地され、エミッタは接地され、
コレクタは、抵抗R71を介して制御電源BCCに接続さ
れるとともに、トランジスタQ71のベースに接続され
ている。
【0064】トランジスタQ71のエミッタは、制御電
源BCCに接続され、コレクタは、抵抗R72を介して接
地されるとともに、コンデンサC71を介して接地さ
れ、更に抵抗R79を介してトランジスタQ73のベー
スに接続されている。
【0065】一方、FET1のゲートは、抵抗R73及
びコンデンサC72からなる直列回路を介して接地され
ている。抵抗R73とコンデンサC72の接続点はトラ
ンジスタQ72のベースに接続され、トランジスタQ7
2のエミッタは接地され、コレクタは、抵抗R74を介
して制御電源BCCに接続されるとともに、トランジスタ
Q73のコレクタに接続されている。
【0066】そして、トランジスタQ73のエミッタは
抵抗R76を介して接地されるとともに抵抗R78を介
して制御回路8内のトランジスタQ91のベースに接続
されており、抵抗R78とトランジスタQ91のベース
の接続点はコンデンサC73を介して接地されている。
【0067】(6)制御回路8(図6参照) 制御回路8は、PNPトランジスタQ82,Q83と、
NPNトランジスタQ84,Q85,Q90,Q91
と、抵抗R81〜R83,R90〜R96と、コンデン
サC80,C90,C91と、ツェナーダイオードZD
90,ZD91と、フリップフロップU3Aと、ランプ
スイッチSWと、制御部80とを備えている。
【0068】トランジスタQ82のエミッタは制御電源
CCに接続され、コレクタは、トランジスタQ83のコ
レクタに接続されるとともに、抵抗R81を介して接地
され、更に抵抗R85を介してフリップフロップU3A
のクロック端子CLKに接続されている。
【0069】トランジスタQ83のエミッタは制御電源
CCに接続され、ベースは抵抗R83を介して制御電源
CCに接続されるとともに、トランジスタQ84のコレ
クタに接続されており、トランジスタQ84のエミッタ
は接地されている。
【0070】フリップフロップU3Aは、スイッチ制御
手段として機能するもので、そのクロック端子CLK
は、更にコンデンサC80を介して接地されている。フ
リップフロップU3Aの入力端子D及びプリセット入力
端子PREは制御電源BCCに接続され、クリア入力端子
CLRは、抵抗R90を介して制御部80の出力端子P
1に接続されている。
【0071】フリップフロップU3Aの出力端子Qは、
抵抗R84を介してトランジスタQ85のベースに接続
されるとともに、トランジスタQ90のベースに接続さ
れている。トランジスタQ85のベースは抵抗R82を
介して接地され、エミッタは接地されている。
【0072】トランジスタQ90のベースは、更に抵抗
R94を介して接地され、エミッタは接地され、コレク
タは制御部80の入力端子P3に接続されるとともに、
抵抗R95を介して制御電源BCCに接続されている。ト
ランジスタQ91のコレクタは制御部80の入力端子P
3に接続され、エミッタは接地されている。制御部80
の入力端子P4は、抵抗R96を介して制御電源電圧V
CCまでプルアップされるとともに、ランプスイッチSW
を介して接地されている。
【0073】ランプスイッチSWは、外部から操作され
てオンオフされることにより、ランプLの点灯消灯を指
示するためのもので、オンのときはローレベル信号が入
力端子P4に入力され、オフのときはハイレベル信号が
入力される。
【0074】制御部80の出力端子P1に接続された抵
抗R90とスイッチ駆動回路3内の抵抗R3との接続点
は、ツェナーダイオードZD90、抵抗R91及びコン
デンサC90からなる並列回路を介して接地されてい
る。また、制御部80の出力端子P2に接続された抵抗
R92とスイッチ駆動回路3内の抵抗R15との接続点
は、ツェナーダイオードZD91、抵抗R93及びコン
デンサC91からなる並列回路を介して接地されてい
る。
【0075】制御部80は、ROM81及びRAM82
を備え、CPU等からなり、このランプ制御回路の動作
を制御するものである。ROM81は制御プログラムや
予め設定されたデータを記憶するもので、RAM82は
データを一時的に保管するものである。制御部80は、
以下の〜に示す機能を有する。
【0076】入力端子P4の入力信号のレベルに基づ
いてランプスイッチSWのオンオフを判別し、ランプス
イッチSWがオンのときはハイレベル、オフのときはロ
ーレベルのスイッチ信号を出力端子P1から出力する。
【0077】ランプスイッチSWと同様の回路構成で
制御部80に接続された操作スイッチ(図略)のオンオ
フを判別し、ランプスイッチSWがオンであって操作ス
イッチがオンのときは、0.1〜1kHz程度の所定周波数で
所定のオンデューティ(本実施形態では例えば50%)の
PWM駆動信号を、ランプスイッチSWがオンであって
操作スイッチがオフのときは、100%のオンデューティ
のPWM駆動信号を出力端子P2から出力する。
【0078】入力端子P3の入力信号のレベルに基づ
いて、このランプ制御回路に異常が発生したことを判定
する。このとき、出力端子P1からローレベル信号を出
力しているときに入力端子P3がローレベルになると、
FET1に短絡故障が発生したと判定する。
【0079】なお、異常であると判定してFET1をオ
フにするようにしてもよい。このとき、その旨のステー
タス信号を出力するようにしてもよい。また、制御部8
0に接続された警告用のLEDを備え、このステータス
信号によって警告用LEDを点灯させるようにしてもよ
い。
【0080】次に、以上のような回路構成の各回路3,
5〜8の動作及び効果について順に説明する。 (1)スイッチ駆動回路3(図2、図7参照) 図7は遅延回路31による突入電流の低減効果を説明す
るためのタイミングチャートである。
【0081】図2において、ランプスイッチSW(図
6)がオフの定常状態では、制御部80の出力端子P1
がローレベルになっているので、トランジスタQ2がオ
フになっている。
【0082】ここで、抵抗R1,R2,R5,R6の抵
抗値R1,R2,R5,R6は、R1≪R5<R6,R2≪R5
となっており、トランジスタQ2がオフのとき、トラン
ジスタQ1のベース−エミッタ間電圧が0.6V以下にな
るように設計されている。
【0083】従って、トランジスタQ1がオフになって
おり、これによってコンデンサC1には電荷が蓄積され
ていない。
【0084】ランプスイッチSW及び図略の操作スイッ
チがオンにされると、制御部80の出力端子P1からハ
イレベルのスイッチ信号が出力されるとともに、出力端
子P2からオンデューティ50%のPWM駆動信号が出力
される。
【0085】このスイッチ信号により抵抗R3を介して
トランジスタQ2がオンになり、トランジスタQ2のオ
ンによって、トランジスタQ3がオフにされるとともに
トランジスタQ1がオンになる。
【0086】トランジスタQ1のオンによって、抵抗R
7及びコンデンサC1からなる遅延回路31が動作し、
この遅延回路31の作用によって、抵抗R13,R1
4,R17,R18を通りベース電流が徐々に流れるの
で、トランジスタQ6が緩やかにオンになる。
【0087】トランジスタQ6のオンによって、マルチ
バイブレータ発振回路が発振動作を開始して、コンデン
サC3の他方の電極(図2中、X点)にダイオードD1
のアノード電位に等しいレベルのパルス電圧が発生す
る。
【0088】そして、コンデンサC4の作用によって、
コンデンサC4のX点と反対側の電極の電位が、このパ
ルス電圧分だけ持ち上げられることにより、ダイオード
D1のカソード側の電圧レベルがアノード側のほぼ2倍
になり、この電圧が、ダイオードD2及び抵抗R19A
を介してFET1のゲートに印加されて、FET1がオ
ンになる。すなわち、マルチバイブレータ発振回路及び
コンデンサC4は、FET1を駆動するチャージポンプ
回路32を構成している。
【0089】このように、チャージポンプ回路32の出
力側に抵抗R19Aを接続することによって、抵抗R1
9AとFET1のゲートの容量成分とによってCR回路
が形成され、これによってFET1のゲートに印加され
る電圧信号の立上りが多少緩やかなものとされるので、
FET1のオン時に発生するノイズのレベルを低減する
ことができる。
【0090】なお、FET1のゲートに印加される電圧
による電流の逆流は、ダイオードD1,D2によって阻
止される。
【0091】一方、制御部80の出力端子P2から出力
されるPWM駆動信号がハイレベルのときは、抵抗R9
2,R15を介してベース電流が供給されてトランジス
タQ7がオンになり、このトランジスタQ7のオンによ
ってベース電流がバイパスされるので、トランジスタQ
8がオフになる。トランジスタQ8がオフのときは、チ
ャージポンプ回路32によって生成された電圧がFET
1のゲートに印加されて、FET1がオンになる。
【0092】これに対して、PWM駆動信号がローレベ
ルのときは、トランジスタQ7はオフになるので、抵抗
R13,R14,R17を通ってベース電流が供給され
てトランジスタQ8がオンになる。トランジスタQ8が
オンになると、FET1のゲートに印加されている電圧
が抵抗R19B及びトランジスタQ8を介してアースに
落されるので、FET1がオフにされる。
【0093】このように、制御部80の出力端子P2か
ら出力されるPWM駆動信号によりFET1のオンオフ
を制御することによって、ランプLの発光光量を制御す
ることができる。例えば50%デューティのPWM駆動信
号を出力すれば、ランプLを減光点灯することができ、
100%デューティのPWM駆動信号を出力すれば、ラン
プLをフル光量で点灯することができる。
【0094】例えば、テールランプを50%オンデューテ
ィ、ストップランプを100%オンデューティとすること
により、同一のフィラメントを共用することができる。
この場合には、上記図略の操作スイッチは、ブレーキペ
ダル(図略)に連動するように構成すればよい。
【0095】また、制御部80の出力端子P1から出力
されるスイッチ信号の立上り時は、遅延回路31の作用
によってFET1が緩やかにオンになる。従って、図7
に示すように、ランプLに流れる負荷電流ILの突入電
流のレベルを、遅延回路31がない場合に比べて低下さ
せることができる。
【0096】一方、PWM駆動信号の2回目以降のパル
ス信号においては、遅延回路31よりランプLに近接し
た位置に配設されたトランジスタQ7のオンオフによっ
てFET1のオンオフを制御しているので、遅延回路3
1は動作せず、FET1のオンオフは遅延することなく
通常通りに行われる。
【0097】従って、FET1のゲートへの印加電圧の
レベルが十分高くない場合には、FET1のオン抵抗が
上昇して発熱することによってFET1の寿命が短縮し
てしまう虞れがあるが、ゲート電圧の立上りが抑制され
るのは、スイッチ信号のオン時、すなわちPWM駆動信
号の1回目のパルスだけであり、2回目以降は通常の早
い立上りのゲート電圧が印加されるので、このような虞
れを防止することができる。
【0098】なお、PWM駆動信号の2回目以降のパル
ス信号においては、1回目の通電によってランプLのフ
ィラメント温度が十分に上昇しているので、遅延回路3
1による作用がなくても、突入電流のレベルが高くなる
ことはない。
【0099】このように、ランプLを点灯させるスイッ
チ信号を出力する回路と、FET1のオンオフを駆動す
るPWM駆動信号を出力する回路とを分離して個別に設
けることにより、FET1の寿命を低下させることな
く、ランプLに流入する突入電流のレベルを低下させる
ことができ、これによってランプLの長寿命化を図るこ
とができる。
【0100】(2)過電流検知回路5(図3、図8参
照) 図8は図3のY点の電圧の電源電圧依存性を示す特性図
である。
【0101】上述したように、基準電圧生成回路52の
トランジスタQ30〜Q32及び抵抗R31〜R33
は、いわゆるワイドラー型バンドギャップリファレンス
回路に類似する回路を構成している。しかし、ワイドラ
ー型バンドギャップリファレンス回路では定電流回路及
びNPNトランジスタを用いているのに対して、本実施
形態は、レベル変動回路としての抵抗R34を用いてい
る。
【0102】抵抗R34を用いることによって、図3の
Y点の電圧特性は、図8に示すように、周囲温度に依存
しない点ではワイドラー型バンドギャップリファレンス
回路と同様であるが、バッテリーBの出力電圧に依存す
る点でワイドラー型バンドギャップリファレンス回路と
異なっている。
【0103】このように、抵抗R34は基準電圧のレベ
ルをバッテリー電圧VBに応じて変動させるレベル変動
回路として機能するものである。
【0104】一方、図3において、ランプスイッチSW
がオフの定常状態では、トランジスタQ2がオフになっ
ているので、ダイオードD0、抵抗R1,R2を介して
ベース電流が供給されてトランジスタQ34,Q35が
オンになっている。トランジスタQ35のオンによりト
ランジスタQ33がオンしているので、バッテリーBの
正極端子B1から抵抗R39を介してコンデンサC30
が充電されている。
【0105】このとき、比較器U14の非反転入力端子
への入力電圧は、抵抗R39,R40の抵抗比と、ダイ
オードD31,D30の両端電圧と、Y点の電圧とによ
って決まる。
【0106】この状態で、ランプスイッチSWがオンに
されると、制御部80の出力端子P1から出力されるス
イッチ信号によってトランジスタQ2がオンにされ、こ
れによってトランジスタQ34,Q35がオフになり、
トランジスタQ35のオフによりトランジスタQ33が
オフになる。
【0107】従って、ランプスイッチSWがオンにされ
た瞬間は、Y点の電圧とコンデンサC30の充電電圧と
を加算した電圧が、比較器U14の非反転入力端子に入
力される。
【0108】その後、コンデンサC30に蓄積されてい
た電荷は抵抗R40を介して放電され、コンデンサC3
0の充電電圧は低下して、比較器U14の非反転入力端
子への入力電圧はY点の電圧に収束する。
【0109】一方、電流電圧変換回路51において、シ
ャント抵抗2に流れる負荷電流ILに比例する電流が、
トランジスタQ40を通って抵抗R41に流れる。
【0110】上述したように、電流電圧変換回路51は
カレントミラー回路に類似する回路を構成しており、抵
抗R41,R43の抵抗値を等しくしておくと、トラン
ジスタQ40に流れる電流と等しい電流がトランジスタ
Q41に流れる。
【0111】従って、シャント抵抗2に流れる負荷電流
Lに比例した電流がトランジスタQ41に流れるの
で、この電流による抵抗R42,R43での電圧降下分
が抵抗分割されてなる負荷電流ILに比例した電圧が比
較器U14の反転入力端子に入力される。
【0112】そして、比較器U14により、電流電圧変
換回路51から反転入力端子への入力電圧V51と、基準
電圧生成回路52から非反転入力端子への入力電圧V52
とが比較され、V51≦V52、すなわち正常であれば出力
端子からハイレベル信号が出力されてトランジスタQ8
2がオフになる。
【0113】一方、V51>V52、すなわち負荷電流IL
として過電流が流れれば出力端子からローレベル信号が
出力されてトランジスタQ82がオンになる。
【0114】なお、トランジスタQ82以降の動作につ
いては、後述の(5)制御回路8において説明する。
【0115】このように、比較器U14の非反転入力端
子には、ランプスイッチSWのオン時には高く、その後
徐々に低下するような基準電圧を入力することができ、
これによってランプLの突入電流を考慮した基準電圧と
することができる。
【0116】また、基準電圧生成回路52の電源として
抵抗R34を介してバッテリーBの正極端子B1に接続
するようにしたので、生成する基準電圧をバッテリー電
圧VBに依存させることができ、これによって過電流か
否かを判定する電流基準値をバッテリー電圧VBに応じ
たレベルにすることができる。従って、バッテリー電圧
Bの変動に関わりなく、精度よく過電流を判定するこ
とができる。
【0117】(3)異常電流検知回路6(図4、図9参
照) 図9は回路が断続的に開放状態になるような態様の異常
が生じたときの負荷電流を示す図である。
【0118】電流電圧変換回路61では、電流電圧変換
回路51と同様に、シャント抵抗2に流れる負荷電流I
Lに比例した電流がトランジスタQ61に流れるので、
この電流による抵抗R61,R62での電圧降下分が抵
抗分割されてなる負荷電流ILに比例した電圧が比較器
U15の反転入力端子に入力される。
【0119】一方、比較電圧生成回路62において、F
ET1がオンになって負荷電流ILが流れると、シャン
ト抵抗2及び抵抗R53を介してベース電流が供給され
てトランジスタQ52がオンになり、トランジスタQ5
2のオンによりトランジスタQ51がオンになる。
【0120】このトランジスタQ51のオンによって、
シャント抵抗2から分岐して抵抗R54,R55に流れ
る電流による抵抗R54,R55での電圧降下分が抵抗
分割されてなる電圧が比較器U15の非反転入力端子に
入力される。
【0121】なお、抵抗R54,R55の抵抗比は、抵
抗分割されてなる電圧のレベルが定常電流の範囲をある
程度下回る値に対応するように設定されている。
【0122】そして、比較器U15により、電流電圧変
換回路61から反転入力端子への入力電圧V61と、比較
電圧生成回路62から非反転入力端子への入力電圧V62
とが比較され、V61>V62であれば、正常とみなして出
力端子からローレベル信号が出力されてトランジスタQ
84がオフになる。
【0123】一方、負荷電流ILが異常に小さく、V61
≦V62であれば、出力端子からハイレベル信号が出力さ
れて、電源VCCから抵抗R63を介してベース電流が供
給されてトランジスタQ84がオンになる。トランジス
タQ84のオンにより、FET1がオフにされ、これに
よって、図9に示すように異常電流の通電が停止される
こととなる。
【0124】なお、トランジスタQ84以降の動作につ
いては、後述の(5)制御回路8において説明する。
【0125】このように、負荷電流ILが所定レベル以
下のときは異常が生じているとみなすようにしたので、
シャント抵抗2よりランプL側の範囲の電気配線W(図
4参照)が断続的に開放状態になるような態様の異常を
検知することができ、これによって、開放発生箇所にお
いてアーク放電が生じるのを未然に防止することがで
き、電気配線WやランプLを確実に保護することができ
る。
【0126】また、単に、シャント抵抗2から分岐して
抵抗R54,R55に流れる電流による抵抗R54,R
55での電圧降下分を抵抗分割して比較電圧を生成する
のに代えて、トランジスタQ51,Q52のオン時間だ
け比較電圧の生成を遅延させるようにしたので、FET
1のオン時に、トランジスタQ60,Q61のオン時間
だけ遅延する電流電圧変換回路61からの入力電圧V61
に先行して比較電圧生成回路62からの入力電圧V62
立ち上がることによって異常であると誤検知するのを未
然に防止することができる。
【0127】(4)短絡故障検知回路7(図5参照) ランプスイッチSWがオフの定常状態では、ゲート電圧
が印加されていないので抵抗R73を介してベース電流
が供給されず、トランジスタQ72がオフになってい
る。従って、このとき、トランジスタQ73のコレクタ
には抵抗R74を介して電源VCCが印加されている。
【0128】そして、ランプスイッチSWのオンにより
FET1のゲートに電圧が印加されると、このゲート電
圧によって抵抗R73を介してベース電流が供給されて
トランジスタQ72がオンになり、このトランジスタQ
72のオンによってトランジスタQ73のコレクタがロ
ーレベルになる。
【0129】一方、FET1がオン、すなわちFET1
のソース電位が上昇しているときには、抵抗R70,R
77を介してベース電流が供給されてトランジスタQ7
0がオンになり、トランジスタQ70のオンによって、
電源VCCから抵抗R71を介してベース電流が供給され
てトランジスタQ71がオンになり、トランジスタQ7
1のオンにより、電源VCCからベース電流が供給されて
トランジスタQ73がオンになる。
【0130】従って、FET1にゲート電圧が印加され
ていないにも拘らずFET1がオンになっているとき、
すなわちFET1に短絡故障が発生したときには、電源
CCから抵抗R74、トランジスタQ73及び抵抗R7
8を介してベース電流が供給されて、制御回路8内のト
ランジスタQ91がオンになる。
【0131】なお、トランジスタQ91以降の動作につ
いては、以下の(5)制御回路8において説明する。
【0132】(5)制御回路8(図6参照) フリップフロップU3Aの入力端子D及びプリセット入
力端子PREは、制御電源BCCに接続されており、ハイ
レベルになっている。
【0133】また、上記(2),(3)で説明したよう
に、本ランプ制御回路が正常状態のときはトランジスタ
Q82,Q84はオフになっている。従って、トランジ
スタQ84のオフによりトランジスタQ83はオフであ
り、トランジスタQ82,Q83のオフによって、フリ
ップフロップU3Aのクロック端子CLKはローレベル
になっている。
【0134】そして、ランプスイッチSWがオンにされ
ると、制御部80の出力端子P1からハイレベル信号が
出力され、これによってフリップフロップU3Aのクリ
ア入力端子CLRがハイレベルになる。
【0135】従って、回路が正常状態のときは、フリッ
プフロップU3Aのクロック端子CLKがローレベルに
保持されるのでフリップフロップU3Aの出力端子Qは
初期状態、すなわちローレベルに保持される。
【0136】そして、ランプスイッチSWがオフにされ
ると、制御部80の出力端子P1からローレベル信号が
出力され、これによってフリップフロップU3Aのクリ
ア入力端子CLRがローレベルになるので、フリップフ
ロップU3Aの出力端子Qはローレベルになる。
【0137】一方、ランプスイッチSWがオンのとき
に、過電流検知回路5において過電流が検知されたとき
に、トランジスタQ82がオフからオンに切り替わり、
トランジスタQ82がオンになると、電源VCCからの電
圧が抵抗R81の両端に印加されてフリップフロップU
3Aのクロック端子CLKがローレベルからハイレベル
に切り替わる。
【0138】また、異常電流検知回路6において異常電
流が検知されたときに、トランジスタQ84がオフから
オンに切り替わり、トランジスタQ84がオンになる
と、電源VCCから抵抗R83を介してベース電流が供給
されてトランジスタQ83がオンになる。トランジスタ
Q83のオンによって、電源VCCからの電圧が抵抗R8
1の両端に印加されてフリップフロップU3Aのクロッ
ク端子CLKがローレベルからハイレベルに切り替わ
る。
【0139】そして、フリップフロップU3Aのクロッ
ク端子CLKの信号レベルがローレベルからハイレベル
に切り替わると、その立ち上がりに同期して入力端子D
の入力信号、すなわちハイレベル信号が出力端子Qから
出力される。
【0140】フリップフロップU3Aの出力端子Qから
ハイレベル信号が出力されると、抵抗R84を介してベ
ース電流が供給されてトランジスタQ90がオンにな
り、これによって制御部80の入力端子P3がローレベ
ルになるとともに、抵抗R84を介してベース電流が供
給されてトランジスタQ85がオンになり、これによっ
てトランジスタQ7のベース電流がバイパスされてオフ
にされる。
【0141】また、上記(4)で説明したように、短絡
故障検知回路7においてFET1の短絡故障が検知され
ると、トランジスタQ91がオンになる。これによっ
て、制御部80により、出力端子P1がローレベルのと
きに入力端子P3がローレベルになると、FET1の短
絡故障発生が判定される。
【0142】このように、各検知回路5〜7において異
常が検知されたときに制御部80の入力端子P3の信号
レベルをローレベルにするようにしたので、回路におけ
る異常発生を判別することができる。
【0143】また、比較器U14(過電流判定手段)又
は比較器U15(異常電流判定手段)からローレベル信
号が出力されたときに、フリップフロップU3A(スイ
ッチ制御手段)によりトランジスタQ7をオフにするよ
うにしたので、制御部80から出力されるスイッチ信号
やPWM駆動信号に関わりなくFET1のゲートへの電
圧印加を停止してFET1をオフにすることができる。
【0144】次に、本発明の第2の実施の形態を図10
〜図12に基づいて説明する。
【0145】ここでは、前記図1に示した制御回路8
に、電源電圧監視回路9が組み込まれている。この電源
電圧監視回路9は、入力端子Pi、出力端子Po、及び
制御電源端子Pcを有し、入力端子Piが電源回路4に
おけるトランジスタQ10のコレクタに接続され、出力
端子Poが制御回路8におけるトランジスタQ90のベ
ースに接続され、制御電源端子Pcが制御電源BCCに接
続されている。そして、制御電源端子Pcに入力される
制御電源電圧VCCを利用し、入力端子Piに入力される
電圧Vin(=バッテリー電圧VB)と予め設定された基
準値とを比較して、その大小関係に応じて適宜、出力端
子PoからトランジスタQ90のベースに向けて信号
(後述の異常伝達信号)を出力するように構成されてい
る。
【0146】この電源電圧監視回路9の具体的な構成を
図11に示す。この実施の形態では、電源電圧監視回路
9は、図示のトランジスタQ111,Q112,Q11
3と、抵抗R110,R111,R112,R113,
R114,R115,R116,R117,R118,
R119,R120,R121,R122と、コンデン
サC110,C111とを備え、これらによってシュミ
ット回路が構成されている。
【0147】具体的には、入力端子Piが抵抗R11
0,R111を介してアースに接続され、その中間地点
が抵抗R112を介してトランジスタQ111のベース
に接続されている。トランジスタQ111のエミッタは
抵抗R113を介してアースに接続され、コレクタは、
抵抗R115を介して制御電源端子Pcに接続されると
ともに、並列に配されたコンデンサC110及び抵抗R
114を介してトランジスタQ112のベースに接続さ
れている。制御電源端子Pcとアースとの間に3つの抵
抗R117,R118,R119が直列に配され、抵抗
R117,R118の間にトランジスタQ112のコレ
クタが接続され、トランジスタQ112のエミッタは上
記トランジスタQ111のエミッタに接続されている。
トランジスタQ113のベースは抵抗R120を介して
抵抗R117,R118の間に接続され、エミッタはア
ースに接続されており、これらエミッタ−アース間にコ
ンデンサC111が配されている。トランジスタQ11
3のコレクタは、抵抗R121を介して制御電源端子P
cに接続されるとともに、抵抗R122を介して出力端
子Poに接続されている。
【0148】この電源電圧監視回路9の各抵抗値等は、
次の回路動作が得られるように設定されている。
【0149】まず、入力電圧Vin(=バッテリー電圧V
B)が所定の下限基準値V2以上の状態では、トランジス
タQ111のベース電圧が高いためにトランジスタQ1
11がオンとなり、そのコレクタ電圧が下がる。これに
伴い、トランジスタQ112のベース電圧が下がってト
ランジスタQ112がオフとなり、そのコレクタ電圧が
上がる。これに伴い、トランジスタQ113のベース電
圧も上がってトランジスタQ113がオンとなり、その
コレクタ電圧が下がる。この電圧は抵抗R122を通じ
てL(ロー)レベルの信号として出力端子Poから出力
される。
【0150】この状態から、入力電圧Vinすなわちバッ
テリー電圧VBが低下していくと、トランジスタQ11
1のベース電圧も下がり、上記入力電圧Vinが所定の下
限基準値V1を下回った時点でトランジスタQ111が
オフとなる。これによりトランジスタQ111のコレク
タ電圧及びトランジスタQ112のベース電圧が上がっ
てトランジスタQ112がオンとなり、このトランジス
タQ112のコレクタ電圧及びトランジスタQ113の
ベース電圧が下がってトランジスタQ113がオフとな
り、その結果、トランジスタQ113のコレクタ電圧が
上がって出力端子PoからはH(ハイ)レベルの信号す
なわち異常伝達信号が出力される。
【0151】その後、上記入力電圧Vinすなわちバッテ
リー電圧VBが再上昇し、所定の復帰基準値V2を上回る
と、トランジスタQ111が再びオンとなり、初期の状
態に復帰する。すなわち、最終的にトランジスタQ11
3がオンとなってそのコレクタ電圧が下がり、出力信号
はL(ロー)レベルに戻る。
【0152】ここで、上記抵抗R113,R114,R
115,R116,R117の抵抗値をそれぞれRe
b1,Rc1,Rb2,Rc2とすると、下限基準値V1及び
復帰基準値V2の値は次のようになる。
【0153】
【数1】
【0154】そして、この実施の形態では、上記下限基
準値V1よりも復帰基準値V2が所定値以上高くなるよう
に、各抵抗値が定められている。すなわち、図12に示
す入力電圧Vinと出力電圧Voutとの関係において、所
定のヒステリシス特性が得られるように、回路設計がな
されている。
【0155】次に、この実施の形態にかかる回路全体の
作用を説明する。
【0156】まず、バッテリー電圧VB(すなわち電源
電圧監視回路9への入力電圧Vin)が下限基準値V1
上の正常値である間は、回路全体の作用は前記第1の実
施の形態と全く同様である。すなわち、変動伝達用抵抗
素子としての抵抗R34の作用により、バッテリー電圧
Bに応じたレベルの電流基準値(実際には基準電圧)
が作成され、これと負荷電流との比較に基づいて過電流
検知回路5により過電流発生の有無が判定される。そし
て、過電流が発生したと判定されたとき、すなわち、過
電流検知回路5から制御回路8のトランジスタQ82の
ベースにハイレベルの信号が入力されたときに、最終的
にトランジスタQ90がオンに切換えられ、制御部80
の入力端子P3の信号レベルがそれまでのハイレベルか
らローレベルに切換えられる。これを受けて制御部80
がFET1をオフにしてランプLへの電源供給を強制的
に遮断する。
【0157】また、過電流が検知されない場合であって
も、バッテリー電圧VBすなわち電源電圧監視回路9の
入力電圧Vinが著しく降下して下限基準値V1を下回る
と、同回路9の出力信号がハイレベルに切換えられ(す
なわち異常伝達信号が出力され)、トランジスタQ90
がオンに切換えられて制御部80の入力端子P3はやは
りローレベルに切換えられる。従って、このバッテリー
電圧異常降下時にも制御部80はFET1をオフにし、
ランプLへの電源供給を強制遮断する。このため、過電
流検知を正常に行うことが困難なバッテリー電圧異常降
下時に、過電流発生を見逃して過電流状態が続けられて
しまう不都合を未然に回避することができる。
【0158】その後、バッテリー電圧VBすなわち電源
電圧監視回路9の入力電圧Vinが再上昇して復帰基準値
2を上回ると、同回路9の出力信号がローレベルに戻
り(すなわち異常伝達信号の出力が停止され)、制御部
80の入力端子P3がハイレベルに戻る。従って、制御
部80はFET1をオンに切換え、ランプLへの電源供
給を復帰させる。
【0159】ここで、上記下限基準値V1と復帰基準値
2とが同じ値であると、バッテリー電圧VBが充分に上
昇しきれていないうちに過電流状態で電源供給を復帰さ
せてしまう場合があり、これによりFET1の遮断と復
帰とが短い周期で交互に繰り返され、ランプL側に過電
流が間欠的に流れてしまうおそれがあるが、上述のよう
に両基準値V1,V2の間にはヒステリシスが与えられて
いるので、バッテリー電圧VBを充分に高めて正常な過
電流検知ができる状態にしてから電源供給を復帰させる
ことができ、上記の不都合を未然に回避することができ
る。
【0160】なお、このようなヒステリシス特性をもっ
た電源電圧監視回路9としては、図11の構成のものに
限られない。同じディスクリート構成によるシュミット
回路の例を図13に示す。この回路では、5つのトラン
ジスタTr1,Tr2,Tr3,Tr4,Tr5が組み合わされ
てなり、入力端子PiがトランジスタTr1のベース
に、出力端子PoがトランジスタTr5のコレクタにそ
れぞれ接続され、制御電源端子Pcは定電流ダイオード
CRDを介してトランジスタTr1,Tr2のコレクタに
接続されている。この回路を上記電源電圧監視回路9と
して用いる場合、下限基準値V1及び復帰基準値V2は次
式で与えられる。
【0161】
【数2】
【0162】また、図14に示すようなトランジスタT
ra,Trbとフリップフロップ回路FFとの組合せに
よっても、電源電圧監視回路9を構成することが可能で
ある。図示の回路において、電源電圧である入力電圧V
inが下限基準値V1を下回ったときにトランジスタTr
aがオフとなり、入力電圧Vinが復帰基準値V2を上回
ったときにトランジスタTrbがオンとなるように回路
設計すれば、フリップフロップ回路FFのQ出力すなわ
ち出力電圧Voutに上記と同様の良好なヒステリシス特
性を与えることができる。
【0163】また、図15に示すようなオペアンプOP
を用いても電源電圧監視回路9の構築が可能である。こ
の場合も、周知のように、下限基準値V1及び復帰基準
値V2にヒステリシス特性をもたせることができる。
【0164】なお、上記電源電圧監視回路9は、必ずし
も自動復帰機能をもつものでなくてもよい。例えば、上
記復帰基準値V2を設定する代わりに、バッテリー電圧
異常降下時に電源供給を切った後は、運転者の手動操作
等により電源供給が復帰されるようにしてもよい。
【0165】その他、本発明は次のような実施の形態を
とることも可能である。
【0166】(1) 図1や図10に示す回路は、ディスク
リート回路であってもよいし、その全体もしくは一部を
IC化したものであってもよい。また、各検知回路5,
6,7や、電源電圧監視回路9等は、制御部80と同様
にマイクロコンピュータ等で構成することも可能であ
る。
【0167】(2) 第2の実施の形態では、バッテリー電
圧VBの変動によって過電流検知のための電流基準値を
変化させる機能と、バッテリー電圧VBの異常降下時に
電源供給を強制遮断する機能とを併せもった回路を示し
たが、後者の機能のみを備えた回路であっても、バッテ
リー電圧VBの異常降下時(すなわち非常時)に過電流
発生が検知されなくなってしまう不都合を回避すること
が可能である。
【0168】(3) 第2の実施の形態では、バッテリー電
圧VBの異常降下時、すなわち、電源電圧監視回路9か
ら異常伝達信号が出力された時に、安全動作として電源
供給を強制遮断するものを示したが、当該安全動作はこ
れに限らない。例えば、図示のバッテリーBとは別に非
常用のサブバッテリーを用意しておき、上記異常伝達信
号が出力された非常時にのみ、上記バッテリーBに代え
て上記サブバッテリーを負荷につなぐといった安全制御
を行うようにしてもよい。
【0169】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、電源か
ら負荷に供給される負荷電流を検出し、予め設定された
レベルの基準値と検出された負荷電流とを比較して、負
荷電流が基準値以上になると過電流であると判定する際
に、基準値のレベルを電源の電圧に応じて変動させるよ
うにしたものであるので、電源の電圧に応じて変動する
負荷電流のレベルに対応して基準値のレベルが変動する
こととなり、過電流の判定を精度よく行うことができ
る。
【0170】ここで、第1〜第3NPNトランジスタ及
び第1〜第3抵抗素子からなる回路を変動伝達用抵抗素
子を介して電源に接続することにより、周囲温度の変動
に依存しない基準電圧を生成することができるととも
に、電源の出力電圧に応じて変動する負荷電流のレベル
に対応して基準電圧のレベルを変動させることができ、
これによって、過電流の判定を精度よく行い、負荷の保
護を好適に行うことができる。
【0171】また、電源電圧を監視し、この電源電圧が
所定の下限設定値よりも下回った場合に外部に異常伝達
信号を出力する電源電圧監視回路を備えれば、電源電圧
が異常降下して適正な過電流検知ができなくなった場合
に、過電流発生が見逃されて過電流が流れ続ける事態が
未然に防止できる効果が得られる。
【0172】さらに、上記電源電圧監視回路を、上記異
常伝達信号の出力を開始した後、電源電圧が上記下限設
定値よりも高い所定の復帰設定値以上に上昇した時に上
記異常伝達信号の出力を停止するように構成したもので
は、電源電圧が復帰設定値以上まで上昇した時点で自動
的に異常伝達信号の出力を停止させることができるとと
もに、電源電圧が充分に復帰してから異常伝達信号の出
力を停止させることにより、過電流検知の信頼性を高め
ることができる。
【0173】この電源電圧監視回路を備えたものにおい
て、さらに、上記異常伝達信号が出力された時に上記電
源から負荷への電流供給を強制的に停止させる電源遮断
手段を備えたものでは、電源電圧異常降下時に自動的に
電流供給を強制停止させ、過電流が流れ続けるのを速や
かに阻止できる効果が得られる。
【0174】負荷電流が過電流であると判定されたとき
に電源と負荷との接続をオンオフするスイッチ手段をオ
フにするようにしたものでは、直ぐに過電流状態を停止
することができる。
【0175】また、電源を自動車に搭載されたバッテリ
ーとオルタネータの並列回路又はバッテリーとし、負荷
を自動車に装備された電装品とすることより、電圧レベ
ルの変動幅が大きいバッテリーから電装品への負荷電流
の供給において、バッテリーの電圧に応じて変動する負
荷電流のレベルに対応して基準値のレベルを変動させる
ことができ、これによって過電流の判定を精度よく行
い、自動車に装備される電装品の保護を好適に行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるランプ制御
回路の全体回路図である。
【図2】上記ランプ制御回路におけるスイッチ駆動回路
及び電源回路の回路図である。
【図3】上記ランプ制御回路における過電流検知回路の
回路図である。
【図4】上記ランプ制御回路における異常電流検知回路
の回路図である。
【図5】上記ランプ制御回路における短絡故障検知回路
の回路図である。
【図6】上記ランプ制御回路における制御回路の回路図
である。
【図7】上記ランプ制御回路における遅延回路による突
入電流の低減効果を説明するためのタイミングチャート
である。
【図8】図3のY点から出力される電圧の電源電圧依存
性を示す特性図である。
【図9】上記ランプ制御回路において回路が断続的に開
放状態になるような態様の異常が生じたときの負荷電流
を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態にかかるランプ制
御回路の全体回路図である。
【図11】上記ランプ制御回路における電源電圧監視回
路の回路図である。
【図12】上記電源電圧監視回路の入出力特性を示すグ
ラフである。
【図13】上記電源電圧監視回路の変形例を示す回路図
である。
【図14】上記電源電圧監視回路の変形例を示す回路図
である。
【図15】上記電源電圧監視回路の変形例を示す回路図
である。
【図16】従来の課題を説明する図である。
【符号の説明】
1 FET 2 シャント抵抗 3 スイッチ駆動回路 31 遅延回路 32 チャージポンプ回路 4 電源回路 5 過電流検知回路 51 電流電圧変換回路 52 基準電圧生成回路 6 異常電流検知回路 61 電流電圧変換回路 62 比較電圧生成回路 7 短絡故障検知回路 8 制御回路 80 制御部 9 電源電圧監視回路 B バッテリー L ランプ R34 抵抗(変動伝達用抵抗素子) U14,U15 比較器 U3A フリップフロップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 孝志 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源から負荷に供給される負荷電流を検
    出する負荷電流検出回路と、予め設定されたレベルの電
    流基準値を出力する基準値出力回路と、検出された上記
    負荷電流と上記電流基準値とを比較して上記負荷電流が
    上記電流基準値以上になると過電流であると判定する過
    電流判定手段とを備え、上記基準値出力回路は、上記電
    源の電圧に応じて上記電流基準値のレベルを変動させる
    レベル変動回路を備えたものであることを特徴とする過
    電流検知回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の過電流検知回路におい
    て、上記レベル変動回路は、変動伝達用抵抗素子からな
    り、上記基準値出力回路は、第1NPNトランジスタ、
    第2NPNトランジスタ、第3NPNトランジスタ、第
    1抵抗素子、第2抵抗素子及び第3抵抗素子を備え、上
    記第1NPNトランジスタのベースは当該トランジスタ
    のコレクタに接続され、エミッタは接地され、コレクタ
    は上記第2NPNトランジスタのベースに接続されると
    ともに、上記第1抵抗素子を介して上記第3NPNトラ
    ンジスタのコレクタに接続されてなり、上記第2NPN
    トランジスタのコレクタは上記第3NPNトランジスタ
    のベースに接続されるとともに、上記第2抵抗素子を介
    して上記第3NPNトランジスタのコレクタに接続さ
    れ、エミッタは上記第3抵抗素子を介して接地されてな
    り、上記第3NPNトランジスタのエミッタは接地さ
    れ、コレクタは上記変動伝達用抵抗素子を介して上記電
    源に接続されてなり、上記電流基準値に相当する値とし
    て基準電圧を生成するものであることを特徴とする過電
    流検知回路。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の過電流検知回路に
    おいて、電源電圧を監視し、この電源電圧が所定の下限
    設定値よりも下回った場合に外部に異常伝達信号を出力
    する電源電圧監視回路を備えたことを特徴とする過電流
    検知回路。
  4. 【請求項4】 電源から負荷に供給される負荷電流を検
    出する負荷電流検出回路と、予め設定されたレベルの電
    流基準値を出力する基準値出力回路と、検出された上記
    負荷電流と上記電流基準値とを比較して上記負荷電流が
    上記電流基準値以上になると過電流であると判定する過
    電流判定手段と、電源電圧を監視し、この電源電圧が所
    定の下限設定値よりも下回った場合に外部に異常伝達信
    号を出力する電源電圧監視回路とを備えたことを特徴と
    する過電流検知回路。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の過電流検知回路
    において、上記異常伝達信号の出力を開始した後、電源
    電圧が上記下限設定値よりも高い所定の復帰設定値以上
    に上昇した時に上記異常伝達信号の出力を停止するよう
    に上記電源電圧監視回路を構成したことを特徴とする過
    電流検知回路。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の過電流検知回路におい
    て、上記電源電圧監視回路をシュミット回路で構成した
    ことを特徴とする過電流検知回路。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6のいずれかに記載の過電流
    検知回路において、上記異常伝達信号が出力された時に
    上記電源から負荷への電流供給を強制的に停止させる電
    源遮断手段を備えたことを特徴とする過電流検知回路。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の過電流
    検知回路において、上記電源と上記負荷との接続をオン
    オフするスイッチ手段と、上記過電流であると判定され
    ると上記スイッチ手段をオフにするスイッチ制御手段と
    を備えたことを特徴とする過電流検知回路。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の過電流
    検知回路において、上記電源は自動車に搭載されたバッ
    テリーとオルタネータとの並列回路又はバッテリーから
    なり、上記負荷は自動車に装備された電装品であること
    を特徴とする過電流検知回路。
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