JPH11108882A - ガスセンサおよびその製造方法 - Google Patents

ガスセンサおよびその製造方法

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JPH11108882A
JPH11108882A JP9275480A JP27548097A JPH11108882A JP H11108882 A JPH11108882 A JP H11108882A JP 9275480 A JP9275480 A JP 9275480A JP 27548097 A JP27548097 A JP 27548097A JP H11108882 A JPH11108882 A JP H11108882A
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gas
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正雄 牧
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極の劣化に係わる耐久信頼性を高める。 【解決手段】 固体電解質式COセンサの酸素イオン導
電体上1の一対の白金電極2を平均細孔径を1000Å
以下に制御してなるセラミック多孔体3で保護した構成
とし通気性多孔体層4と多孔体層5と加熱手段6を積層
配置してガスセンサとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス、石油を燃料
とする各種燃焼機器の排ガス中の可燃性ガス特に一酸化
炭く素を検出するためのガスセンサに関し、特に耐久性
の面で優れた特性を備えたガスセンサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素は無色、無味、無臭の気体
で、空気よりやや軽いが毒性が強く200ppmくらいの
低濃度でも2〜3時間呼吸すると頭痛などが生じ、30
00ppm以上の濃度になると10分位で、また6000p
pm以上の濃度になると数分間の呼吸で死亡する。
【0003】一般家庭でも一酸化炭素は、瞬間湯沸かし
器、風呂釜、石油暖房器具およびガス暖房器具や炭火な
どから発生するので、これらの機器に内蔵して用いた
り、または室内に設置して用いることのできる安価で小
型で信頼性の高い一酸化炭素ガス検知センサが強く要望
されている。
【0004】従来から提案されているガスセンサとくに
一酸化炭素を検知する化学センサとしては、電解液に一
酸化炭素を吸収して酸化する電極を設けて、一酸化炭素
濃度に比例する電流値から一酸化炭素濃度を検知する方
式(定電位電解式ガスセンサ)、貴金属などの微量の金
属元素を添加して増感したN型半導体酸化物例えば酸化
スズなどの焼結体タイプを用いて、これらの半導体が可
燃性ガスと接触した際に電気電導度が変化する特性を利
用してガスを検知する方式(半導体式ガスセンサ)、2
0μm程度の白金の細線にアルミナを添着し、貴金属を
担持したものと担持しないものとの一対の比較素子を用
いて一定温度に加熱し、可燃性ガスがこの素子に接触し
て触媒酸化反応を行った際の発熱差を検出する方式(接
触燃焼式ガスセンサ)などが知られている(例えば 大
森豊明監修:「センサ実用事典」:フジ・テクノシステ
ム[第14章 ガスセンサの基礎(春田正毅担当)、P
112ー130(1986)参照)。また、ジルコニア
電気化学セルを構成し、電極の一方側に白金/アルミナ
の触媒層を形成して一酸化炭素を検出する固体電解質式
一酸化炭素センサも提案されている(例えば、H.OKAMOT
O、H.OBAYASIANDT.KUDO,SolidStateIonics、1、319(198
0)参照)。
【0005】この固体電解質式一酸化炭素センサの原理
は、触媒層側と裸側の白金電極上で一種の酸素濃淡電池
ができることによるもので、触媒層側の電極では、酸素
がそのまま到達し、一酸化炭素が到達しない状態にある
のに対して、裸側の電極では、酸素も一酸化炭素も到達
し、この一酸化炭素が酸素を還元し、両者の電極の間に
酸素濃淡電池が形成され、起電力出力が現れることを利
用するものである。
【0006】またガス選択透過体については、セラミッ
クガス分離膜すなわち無機分離膜が提案されているが
(例えば、大久保達也、諸岡成冶、「無機分離膜の現状
と今後の展開」、ケミカルエンジニアリング、12、1(1
988、1989)参照)。
【0007】しかし、無機分離膜をガスセンサに応用す
ることの提案は、従来においてはなされていない。
【0008】従来からガスセンサとして広く用いられて
いる化学センサの最大の課題は、それが安全性にかかわ
る決定的なセンサであるにも拘わらず、フェールセーフ
のシステムを構築することができず、どうしてもフェー
ルアウトの検出システムになってしまうことである。す
なわち、センサの特性劣化は、センサ出力が低下する側
で、肝心なときにセンサが出力を出せない懸念を持つ。
これは、原理的には、センサとしての信号が一酸化炭素
を検出しないときにはゼロとなり、一酸化炭素の検出に
より信号を出力し、またセンサの劣化によりこの出力信
号が低下してしまうことに要因がある。
【0009】ガスセンサを燃焼機器に搭載して不完全燃
焼の検出の目的に用いる場合、不完全燃焼の危険性が増
加するのは、燃焼機器をかなり使い込んだ後の状態の場
合の方が多いが、そのときにはガスセンサの劣化が進行
している危険性があり、ガスセンサの劣化により出力信
号が低下すると不完全燃焼を検出できないという問題点
があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】化学センサの出力が低
下、すなわち劣化するのは、化学センサの中心的な機能
を担う電極や触媒が反応の進行とともに経時的に劣化す
ることによるものであり、この劣化は、燃焼の排気ガス
中に存在する水素、炭化水素などの還元性ガスで触媒が
還元されたり、電極表面に硫黄系化合物などが強く吸着
したりして、一酸化炭素の検出反応が阻害されることに
よる。これらの化学センサでは、センサ機能の中心を担
う電極または触媒などに貴金属を用いる場合が多いが、
これらの貴金属は、硫黄系化合物やシリコーン系化合物
に弱くて劣化し易く、耐久性の確保が非常に困難になる
という問題点があった。また燃焼機器の排気ガスに共存
する炭化水素は、分子量も大きく、分子のサイズも大き
いため、白金のような貴金属表面に吸着すると、一酸化
炭素の吸着が阻害され、妨害ガスとして悪影響を及ぼす
という問題点もあった。
【0011】とくに、固体電解質式一酸化炭素センサの
場合、その動作原理は、すでに記載した通り、触媒層側
の白金電極と裸の白金電極との間で一種の酸素濃淡電池
ができることによるもので、触媒層側の電極では、酸素
がそのまま到達し、一酸化炭素が到達しない状態にある
のに対して、裸側の電極では、酸素も一酸化炭素も到達
し、この一酸化炭素が酸素を還元し、両者の電極の間に
酸素濃淡電池が形成され、起電力出力が現れることを利
用するものである。しかし、白金電極に対し、一酸化炭
素よりも、さらに吸着性の強いガス、例えば、亜硫酸ガ
スを含有する空気と接触した場合、多孔性触媒層の拡散
抵抗により、両者の白金電極に到達する亜硫酸ガスのレ
ベルが異なるため、最初は、裸の電極側から吸着が始ま
ることにより、まずセンサ出力は増加するが、しばらく
すると多孔性触媒側の電極にも、亜硫酸ガスが到達する
ことにより、センサ出力は徐々に低下し、そのうちに出
力が失われる。亜硫酸ガスは、一般にガス、石油の燃焼
機器の排ガス中に含まれるので、燃焼機器排ガスに、こ
の種のセンサを設置すると上記現象に伴い、このゼロ点
のズレと出力低下の問題が避けられない。
【0012】さらに、本質的にセンサシステムがフェー
ルセーフでないため、これを高い信頼性で実用化できる
ようにするためには、極めて耐久性において信頼度が高
いセンサが求められるが、現在、思想的レベルにおいて
も耐久性の保証をきちんと確立できたセンサシステムは
実現されていないという問題点もあった。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明のガスセンサは、酸素イオン導電体の同
一面上に一対の白金電極を形成しその上に平均細孔径が
1000Å以下のセラミック多孔体さらに、上記一対の
電極の片方の電極を覆う領域には、酸化触媒を含有する
通気性多孔体層を積層し、さらに酸素イオン導電体の他
方の面に加熱手段を備えた構成としたものである。
【0014】本発明は以上の手段としたものであり、以
下にその作用について詳細に述べる。
【0015】平均細孔径が1000Å以下の一対のセラ
ミック多孔体を通して、電極を劣化させる亜硫酸ガス等
の悪影響ガスの流入を規制できることおよび電極に亜硫
酸ガスなどが一部流入したとしても、一対の電極でほぼ
同様の劣化の進行が生じることでゼロ点のバランスを変
化させることが極めて少なく、長時間安定したガスセン
サとしての動作が可能になる。平均細孔径が1000Å
以下のセラミック多孔体は、その平均細孔径のサイズに
より、異なるガスの透過特性を有する。平均細孔径が1
000Å以下から10Åまで範囲にある場合は、透過速
度がガスの分子量の平方根に逆比例する特性すなわちク
ヌッセン拡散の特性を示す。灯油蒸気や亜硫酸ガスさら
には、低分子のシリコーン化合物などの分子量の大きな
ガスの透過を抑制する。さらに平均細孔径を10Å以下
に制御した多孔体においては、ガス分子は、分子篩型ま
たは表面拡散型の透過性を示し、ガス分子のサイズによ
り流入が規制される特性または、ガス分子と細孔内壁と
の親和性により多孔体内部への拡散性が決定される特性
を持つ。とくに、シリカもしくはジルコニアの一種以上
を含む皮膜にて平均細孔径を10Å以下に制御した多孔
体では、細孔壁が強い疎水性を持つため、10Å以下の
親水性細孔壁の場合に細孔内で毛管凝縮を起こし細孔を
閉塞してしまう懸念をもつ水蒸気の細孔内での拡散を阻
害し水蒸気の凝縮を防止できる。また同様に親水的な二
酸化硫黄の表面拡散性も阻害し、亜硫酸ガスの流入をブ
ロックできる。上記により、センサの動作の基本の電極
への被毒影響を軽減および均等化することができる。
【0016】また、セラミック多孔体が電極と密着した
構成にあるため平均細孔径が1000Å以下から10Å
まで範囲にある場合で先の記載のように亜硫酸ガスの流
入が規制される効果で劣化に至る時間が延長されるのみ
ならず、平均細孔径が例えば100Åであった場合で
も、全体の細孔の中に10Å以下の細孔径の部分も含ん
でおり、その部分では、完全に亜硫酸ガスをブロックで
きる効果をもつため、一部の大きな細孔を持つ電極は、
亜硫酸ガスにより劣化したとしても、一部の小さな細孔
の電極は、完全に生き残り、センサの特性を継続的に発
揮することができる。一対のセラミックは、同一のプロ
セスで製作すれば、近似した細孔特性をもつため、上記
の効果が可能になる。
【0017】次に、セラミックの多孔体基材について以
下に詳述する。セラミックの多孔体基材は、焼結法によ
り作成される多孔性セラミックの細孔をコーティング処
理して、適切な細孔特性に制御処理して用いる。セラミ
ックの多孔体基材は、代表的な酸素イオン導電体である
イットリア安定化ジルコニア固体電解質と密着させた構
成をとりセンサ素子の耐熱衝撃性の観点から、ジルコニ
アと熱膨張係数が近いアルミナもしくはジルコニアを用
いるのが望ましい。
【0018】多孔性セラミックは、セラミックフィルタ
ーとして各種用途に利用されおり、例えば、ビールの酵
母の分離などに利用されていることはよく知られてい
る。その孔径は0.1μmから数μm程度であるが、このま
までは、ガスの選択透過性は得られないので、その細孔
を埋めて細孔径を制御する必要がある。
【0019】細孔径の制御方法としては、細孔表面上に
ゾル−ゲル皮膜を形成して行う方法。または、熱分解に
より細孔内に皮膜を形成して細孔を制御するCVD法な
どが知られており、本発明の多孔体の細孔制御方法とし
ては、これまで知られている各種皮膜形成法が適用可能
である。ゾル−ゲル皮膜を形成して行う方法または熱分
解により細孔内に皮膜を形成して細孔を制御するCVD
法のいずれの方法を選択しても、同じ方法で同じ管理条
件で細孔制御したセラミック多孔体は近似した細孔特性
をもつため、これを組み合わせて用いることににより、
近似した細孔特性の一対のセラミックを得ることができ
る。
【0020】センサ素子の駆動に必要な熱源としては、
ガスセンサが備える加熱手段により達成されるように
し、必要に応じて、サーミスタ、熱電対などの温度検知
手段を併用して温度制御を実施する。加熱手段として
は、電熱線、抵抗ヒータ膜など各種手段が適用でき、抵
抗ヒータ膜に用いる材料としては、白金など貴金属系の
ものが耐久性の点では望ましく、また電熱線を用いる場
合には、鉄−クロム系、ニッケル-クロム系のものが用
いることができる。また、このヒータの抵抗ー温度特性
を利用して、センサ素子の温度制御を実施しても良い。
【0021】一般大気中、もしくは燃焼機器の排ガス中
に含まれるガスは、片方の電極側では、一部の領域の酸
化触媒を含有する多孔体層で一酸化炭素は酸化されるの
で、セラミック多孔体を経由してその量は規制される
が、電極面へは、一酸化炭素を含有しない空気が到達す
る。他方の電極側では、同様にその量は規制されるが、
一酸化炭素を含有した空気が到達する。これにより一対
の電極間で、酸素濃度の差が生じ、酸素イオン導電体を
介して、電極間に一酸化炭素濃度に関係した起電力が発
生する。電極に吸着してガスセンサの動作に悪影響を及
ぼす灯油蒸気やシリコーンオリゴマーなどは、1000
Å以下に細孔制御されたセラミック多孔体により、電極
部にほとんど到達できない。亜硫酸ガスについても、著
しく流入を規制される。また亜硫酸ガスは、細孔径の大
きな細孔から優先的に進入して一部の電極を劣化させる
ことがあっても、大部分の細孔径の小さな電極は、動作
可能で、出力特性は、一対の電極の酸素濃度の比に関係
するので、酸素濃度比はほとんど変化せず、結果として
経時的にゼロ点が安定化できる。また民生用の目的で用
いるガスセンサは、高度な普及の観点からは、安価であ
ることが重要になる。
【0022】本発明のガスセンサの製造方法は、酸素イ
オン導電体のグリーンシートに白金電極を印刷し焼成す
る工程と、前記工程によって焼成された焼成品に平均細
孔径が1000Å以下のセラミック多孔体を接合する工
程と、多孔体セラミックス粉末をセラミック繊維ととも
に混抄してセラミックペーパーのシートとし、その一部
の領域に貴金属を担持する工程と、前記セラミックペー
パーのシートを前記セラミック多孔体上に積層して接合
する工程と、ヒータ膜を形成した絶縁性基板を前記酸素
イオン導電体の焼成品の他面に接合する工程とを有する
ものとしたものである。上記に記載するように、基本要
素は基本的にいずれもシート状をなすがこれらを並列で
作製し、所定の寸法に切断した後、積層して、無機接着
剤などにより接合することによりガスセンサの素子が形
成される。本製造工程は、大量生産に向いており安価に
ガスセンサを提供できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は各請求項に記載された形
態により実施できるものである。すなわち本発明の請求
項1記載によるガスセンサは、酸素イオン導電体の同一
面上に一対の白金電極を形成し、その上に平均細孔径が
1000Å以下のセラミック多孔体さらにその一対の電
極の片方の電極を覆う領域には、酸化触媒を含有する通
気性多孔質層を積層し、さらに酸素イオン導電体の他方
の面に加熱手段を備えたものである。そしてガスセンサ
の備えた加熱手段により、本ガスセンサは、固体電解質
素子の駆動に必要な400〜500℃程度の温度に保持
される。そこで、一酸化炭素を含有しない空気の場合、
空気が本ガスセンサと接触すると一対の白金電極の酸素
濃度レベルは、同じであるため起電力出力は生じない
が、一酸化炭素含有空気が接触すると、一対の白金電極
の片方の電極では酸化触媒を含有した通気性多孔体層で
一酸化炭素は酸化され、一酸化炭素を含まない空気が到
達するのに対し、他方の電極には、一酸化炭素を含有し
た空気が到達するためこの一酸化炭素により、電極に吸
着する酸素が還元され、電極間に起電力出力が発生し、
一酸化炭素の出力が現れる。また、亜硫酸ガスなどの電
極に吸着し酸素の吸着を妨害するガスは、平均細孔径が
1000Å以下のセラミック多孔体で流入が規制または
ブロックされる。これにより、長寿命化が達成される。
また一部流入することがあったとしても、一対の電極に
同時に流入するため、電極間の酸素濃度のバランスが崩
れることなく、ゼロ点の移動の不安定さも解除される。
本実施の形態において、電極が保護されているのに対し
て触媒層は、そのまま露出した状態にある。触媒層の劣
化が懸念される面があるが、その心配は少ない。第一の
理由は、触媒層は、一般の酸化触媒を用いても、動作温
度が400〜500℃と一酸化炭素酸化活性が得られる
200〜300℃に対して余裕がある。第二の理由は、
膜厚の面でも高々十数ミクロンの膜厚にしかできない電
極に対して、触媒層はミリのレベルに設定でき、極めて
余裕があるので触媒層の劣化の心配は極めて少ないため
である。
【0024】また、請求項2記載のガスセンサは、セラ
ミック多孔体はアルミナもしくは、ジルコニア化合物多
孔体を基材として用い、ジルコニアおよびシリカの群の
なかから選択した一種以上の化合物により細孔制御処理
をしたものを用いる構成としたものである。そして、酸
素イオン導電体として、実績のあるイットリア安定化ジ
ルコニアを用いると、セラミック多孔体は、イットリア
安定化ジルコニアと接合して用いるので、両者の熱膨張
係数が近い材料を組み合わせて用いることが必要にな
る。アルミナ化合物およびジルコニア化合物は、イット
リア安定化ジルコニアと熱膨張係数が近く、熱的に信頼
性の高いガスセンサ素子を構成できる。また多孔体の細
孔径が10Å以下になると、分子篩の領域になり、ガス
の透過の選択性が著しくなるが細孔壁の材料が親水性材
料の場合、水の細孔内での毛管凝縮が起こり、水で細孔
が閉塞する懸念がある。これに対して、ジルコニアおよ
びシリカの群のなかから選択した化合物は、疎水性で水
の毛管凝縮を生ずることはなく、同じく親水性のSO2
の細孔内への進入もブロックする有効な特性を持つもの
である。
【0025】また、請求項3記載のガスセンサは、白金
電極に乾燥膜厚が5〜20μmで、1000〜1500
℃にて焼成した厚膜印刷電極を用いたものである。そし
て、固体電解質方式のガスセンサの耐久性にかかわる特
性劣化には、主要因が二つある。その一つは、電極に用
いる白金が熱的に凝集することによる。二つ目は、亜硫
酸ガスなどの吸着である。亜硫酸ガスの吸着は、白金電
極の表面から内部に進行する。ガスセンサとしての40
0〜500℃の動作温度に対して、電極に予め熱履歴を
与え、ある程度の凝集を進行させておけば、使用時の凝
集は避けられ特性は安定化する。厚膜印刷電極の焼成を
1000〜1500℃で実施すれば、上記の熱履歴に相
当し、特性の安定化が図れる。とくに1300℃以上の
焼成温度を選択すると、酸素イオン導電体のセラミック
のグリーンシートを用いて、セラミックの焼結を兼ね
て、電極の形成が出来、焼成回数を減らすことができ、
工程的に有利になる。また亜硫酸ガスの吸着は、電極の
表面から内部に進行するが、厚膜印刷で5〜20μmの
乾燥膜厚で電極を形成すれば、SO2の吸着による劣化
の進行に対して、有利になる。また、本実施の形態のガ
スセンサが耐久性の面で優れている。
【0026】また請求項4記載のガスセンサは、白金電
極が、膜厚が0.1〜1μmでスパッタリング法により
形成してなる薄膜電極を用いるものである。従来から、
この種のガスセンサの電極として、電子ビーム蒸着法に
よる電極が良好な特性を示すとされている。電子ビーム
蒸着法により形成した電極は、初期の出力特性の面で
は、優れた特性を持つ。しかし耐久性の面では、スパッ
タリング法にて、膜厚を0.1〜1μmで作製した電極
は、電子ビーム蒸着法にて形成した電極より特性が安定
している。本実施の形態の場合の膜厚は、0.3〜0.
6程度の範囲が初期特性の面でも耐久性の面でも安定し
ている。
【0027】また請求項5記載のガスセンサの製造方法
は、加熱手段および酸素イオン導電体上に一対の白金電
極および前記電極上に電極保護体としての平均細孔径が
1000Å以下のセラミック多孔体および多孔性触媒層
を備えたガスセンサで、ガスセンサのケーシングとして
亜硫酸ガスにて一定時間暴露処理する工程を備えたもの
である。
【0028】平均細孔径が1000Å以下の多孔体は、
当然細孔径の分布をもつ。亜硫酸ガスは、透過できない
サイズの細孔もあるが、亜硫酸ガスが透過できるサイズ
の細孔も含む。これは、ガスセンサを高濃度の亜硫酸ガ
ス雰囲気下に暴露処理して亜硫酸ガスが透過できる細孔
の電極を最初に劣化させてしまうことで以降の特性の安
定化を図るものである。本処理により、大きなサイズの
細孔に接触した電極部は、最初から酸素の吸着に寄与し
ない。本処理工程を実施することで、亜硫酸ガスを透過
しない細孔の電極が安定で残り、以降の出力特性に関わ
るので、経時的なゼロ点のズレなどの不安定は完全に解
決される。
【0029】また請求項6記載のガスセンサの製造方法
は、酸素イオン導電体のグリーンシートに白金電極を印
刷し焼成する工程と、前記工程によって焼成された焼成
品に平均細孔径が1000Å以下のセラミック多孔体を
接合する工程と、多孔体セラミックス粉末をセラミック
繊維とともに混抄したセラミックペーパーのシートと
し、その一部の領域に貴金属を担持する工程および前記
セラミックペーパーのシートをセラミック多孔体上に積
層して接合する工程と、ヒータ膜を形成した絶縁性基板
を前記酸素イオン導電体の焼成品の他面に接合する工程
を備えた製造方法である。酸素イオン導電体は、イット
リア安定化ジルコニアなどの原料粉末に成型助剤などを
加えて、ドクターブレード法などによりシート状に成型
する。この焼成前のグリーンシートを用いて、酸素イオ
ン導電体の焼結を兼ねて、厚膜印刷により白金電極を形
成する。これにより、電極と酸素イオン導電体との良好
な密着を得ることができる。この電極を形成した酸素イ
オン導電体と平均細孔径が1000Å以下のセラミック
多孔体を接合することで、電極がセラミック多孔体によ
り保護された積層物が得られる。一方、アルミナ、ジル
コニアなどの多孔性セラミック粉末を含むセラミックペ
ーパーは、シリカ・アルミナ繊維などとアルミナ、ジル
コニアなどのセラミック粉末とを混抄することでセラミ
ックシートが得られる。これをセンサ素子の適切なサイ
ズに切断し、その一部例えば、半分の領域に、白金、パ
ラジウムなどの貴金属を担持し、乾燥、焼成必要により
還元することで一部の領域が酸化触媒作用を備えた通気
性のセラミックシートが得られる。先に作製した積層物
と本通気性のセラミックシートとを接合することでガス
センサの機能部が形成される。さらに、無電解メッキ法
や厚膜印刷法で、アルミナ化合物やジルコニア化合物な
どの絶縁性基材上にヒータ膜を形成した基板を別途作製
し、酸素イオン導電体の機能素子部の電極を形成しない
面と接合することで、ガスセンサの加熱手段が形成さ
れ、ガスセンサの構成が完成する。4種類のシートを積
層して接合する工程でガスセンサが製造できる。接合に
は、ガラスペーストや耐熱性無機接着剤を用いる。本工
程によりガスセンサを製造することで、信頼性の高いガ
スセンサが優れた生産性で得られる。実用的には、電極
およびヒータ膜よりリード線を取り出し、ピンにリード
線を接合するとともに、メッシュケースに収納するなど
してガスセンサとして実用に供する。
【0030】また、請求項7記載のガスセンサの製造法
は、酸素イオン導電体のグリーンシートに白金電極を印
刷し焼成する工程と、前記工程で焼成した焼成品に平均
細孔径が1000Å以下のセラミック多孔体を接合する
工程と、耐熱金属繊維の不織布の焼結体の金属面上にア
ルミナ、シリカ、ジルコニア、セリアの群のなかから選
択した一種以上の皮膜を形成した後、その一部の領域に
貴金属を担持する工程と、前記耐熱金属繊維の不織布の
焼結体を前記セラミック多孔体上に積層して接合する工
程と、ヒータ膜を形成した絶縁性基板を前記酸素イオン
導電体の焼成品の他面に接合する工程とを備えたの製造
方法である。そして請求項6記載の実施の形態との大き
な差は、セラミック繊維の中にセラミック粉末を混抄し
て作製したセラミックペーペーを用いたのに対して、本
実施の形態では通気性の多孔体に耐熱金属繊維の不織布
の焼結体を用いる点にある。酸化触媒は、本実施の形態
の場合には、耐熱金属繊維の不織布の焼結体の金属面上
にアルミナ、シリカ、ジルコニア、セリアの群のなかか
ら選択した一種以上の皮膜を形成した後、その一部の領
域に貴金属を担持して作製する。前記の皮膜を形成する
のは、耐熱金属繊維の不織布の性状では、触媒としての
比表面積が不足しているためである。アルミナ、シリ
カ、ジルコニアの場合のいずれも、触媒担体の処理とし
ては、同様の効果を持つが、セリアの場合には、触媒活
性に対して特に優れた効果を持つ。これは、セリアが白
金族触媒の助触媒として、酸素供給体として動作するた
めと考えられる。とくに、アルミナとセリアの併用が、
触媒活性には、有効な効果が認められた。これらの処理
により耐熱金属繊維表面を多孔質にすることができる。
本処理を実施した状態で白金、パラジウムなどの貴金属
を担持すると、貴金属を前記担体上に微粒子状で高分散
することができる。すなわち、少ない貴金属量で酸化触
媒として、高活性を発揮できる。貴金属の担持は、塩化
白金酸や塩化パラジウムの塩酸や硝酸水溶液を用いて、
セラミックコーティングの前処理を実施した耐熱金属繊
維の不織布の焼結体を浸漬して行う。従って、シート状
の前記担体を用いて半分だけ浸漬すれば、酸化触媒の担
持は担体の半分の領域だけ行うことができる。このよう
にして、一部領域のみ酸化触媒機能を付与した金属系の
通気性多孔体シートが得られる。その他の構成および工
程は、先の請求項6記載の実施の形態と同様である。本
実施の形態の場合には、触媒部分の基本構造が金属繊維
を用いるので、強度的に安定している特徴がある。
【0031】
【実施例】以下本発明の実施例について図1ないし図8
を用いて説明する。
【0032】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
けるガスセンサの断面概念を示すものである。図1にお
いて、1が酸素イオン導電体で、イットリア安定化ジル
コニアやセリア安定化ジルコニアなどが適用できる。酸
素イオン導電体1の片方の面上に一対の白金電極2を形
成し、さらにその上に平均細孔径が1000Å以下のセ
ラミック多孔体3さらにその上に通気性多孔体層4を積
層してある。通気性多孔体層4の前記一対の白金電極2
の片方の電極を覆う領域は、酸化触媒を含有する多孔体
層5を含む。さらに、6は加熱手段である。厚膜印刷や
無電解メッキ等により抵抗膜を形成して用いる。加熱手
段6は、耐熱性絶縁性基材7の表面上に形成されてい
る。耐熱性絶縁性基材7は、アルミナ、ジルコニア、フ
ォルステライトなどの熱膨張係数が酸素イオン導電体1
に近似した材料を用いるのが望ましい。加熱手段6を表
面上に形成した耐熱性絶縁性基材7と酸素イオン導電体
1の電極を形成していない側の面とが接合される。ガラ
スや無機接着剤を用いて両者を接合する。また酸素イオ
ン導電体1と平均細孔径が1000Å以下のセラミック
多孔体3とは、一対の白金電極2を除く面でガラスや無
機接着剤8により接合されている。
【0033】加熱手段6により、ガスセンサは、動作に
必要な300〜500℃の温度域に加熱される。
【0034】多孔体層5は、通気性をもつ酸化触媒を含
有する層で、酸素、一酸化炭素ガスを容易に通過させる
とともにその通過時間内に酸化触媒活性を発揮し、一酸
化炭素を完全酸化することができる。多孔体層5は、金
属またはセラミックなどの多孔体内に貴金属系または金
属酸化物系触媒を担持または保持させたものより構成さ
れる。このようにして構成した酸化触媒を含有する多孔
体層5は、200〜300℃の温度条件下で十分に一酸
化炭素を完全酸化する能力を持つ。動作温度が、加熱手
段6により300〜500℃に設定されているため、本
多孔体層5は一酸化炭素の酸化に余裕を持った状態にあ
る。通気性多孔体層4は、通気性はあるが、酸化能力は
ない。この結果、一酸化炭素含有ガスと本センサが接触
した場合、一対の電極間に酸素濃淡電池が形成され、起
電力出力が得られ、一酸化炭素が検出される。
【0035】一対の白金電極2は、酸素イオン導電体1
すなわち、酸素イオン導電体の原料組成物をプレス成型
法やドクターブレードなどで成型後、焼成し所定の寸法
に切断した酸素イオン導電体1を用いて、その表面に所
定のパターンにてマスキングをした状態で、スパッタリ
ング法または電子ビーム蒸着法などの薄膜法で形成して
も良いし、別の形成法としては、厚膜印刷法ですなわ
ち、白金系ペーストを用いて所定のパターンにスクリー
ン印刷後焼成して形成しても良い。また、酸素イオン導
電体の焼成前のグリーンシートを用いて、スクリーン印
刷した後、セラミックの焼結も含めて同時焼成しても良
い。白金電極2は、使用時の特性を安定させるため、す
なわち熱影響で白金が凝集することを避けるため、あら
かじめ、1000℃以上の温度で1時間程度、焼成して
おくのが望ましい。
【0036】通気性多孔体層4、多孔体層5は、ガスの
電極への流入を規制する目的で配置しているが、セラミ
ック多孔体を基材として、皮膜処理にて平均細孔径を1
000Å以下になるように制御して作製される。
【0037】通気性多孔体層4、多孔体層5は、アルミ
ナあるいはジルコニアなどの焼結法により作製された細
孔径が0.1〜1μmのセラミック製多孔体基材を用い
て、ゾルゲル法もしくは、CVD法により、細孔制御皮
膜を形成し、1000Å以下の平均細孔径に細孔制御し
て、用いる。セラミック製多孔性基材は、セラミック粉
末をそのままもしくは樹脂などの有機物と混合して所定
の形状に成型した後、完全焼結する温度よりも低温側で
焼結して作製する。焼結法で作製される多孔体の平均細
孔径は、0.1μmが限度である。したがって、本発明
の目的に用いるためには、焼結法で作製された多孔性基
材を用いて、その細孔をコーティング膜により処理する
必要がある。焼結法で作製されたセラミック多孔体3は
精密濾過膜として一般に市販されているので、本発明に
おいても、セラミック製多孔性基材は、この市販品を用
いることができる。
【0038】次に、ゾルゲル法による、細孔制御方法に
ついて、以下に説明する。ジルコニウムイソプロボキシ
ドやテトラエトキシシランなどの金属アルコキシドを加
水分解後、塩酸等の触媒条件下で縮重合させて目的のゾ
ル溶液を作成する。このゾル溶液を貫通する孔をもつ多
孔性セラミックと接触、例えば多孔性セラミックをゾル
中に浸漬すると、毛管力によりゾル溶液が吸引され、こ
のゾルを乾燥させると、多孔性セラミックの細孔内でゾ
ルの濃縮さらにはゲル化が起こる。さらに、加熱を進め
ると、ゲル化から焼結が進みコーティング膜が形成され
る。必要により、ゾル溶液を多孔性セラミックを用いて
濾過する方法も採用できる。この現象を利用して、細孔
径の制御が可能になる。多孔性セラミックの細孔表面の
濡れ性、ゾルの溶剤、ゾルの濃度、浸漬時間、セラミッ
クの引き上げ速度などを調整することで1000Å以下
の比較的均質な細孔径を持つセラミック多孔体3が得ら
れる。
【0039】このようにして作製した細孔は、多孔体の
細孔内でのガス流においてその平均細孔径のレベルによ
り特性が異なるが、1000Å〜10Åの平均細孔径の
場合には、クヌッセン拡散特性を示し、分子量の平方根
に逆比例するガス透過特性を示す。また平均細孔径10
Å以下の細孔径になると、高分子量のガスは通過させな
い有効な分子篩効果を示す。また孔の内部に生成してい
るゲル皮膜との相互作用により、ガス透過性に選択性が
でる。すなわち、ガス分子とゲル分子との分子間力は、
永久双曲子間の相互作用による配向力および永久双曲子
と誘起双曲子間の誘起力およびファンデルワールス相互
作用などに基づく分散力によるガス透過の選択性、すな
わち表面拡散性をもつ。これにより、一酸化炭素の検出
に必要な酸素、一酸化炭素とSO2などの妨害ガスの透
過性に差が生じ、妨害ガスは本ガスセンサの電極上に到
達できない状況になる。
【0040】本実施例の構成により、固体電解質型ガス
センサにおいて、その耐久特性上、最も課題となるSO
2などの被毒成分に対して電極が充分に保護され、ゼロ
点の経時的なドリフトが極めて少ない信頼性の高いガス
センサが得られる。本構成では、触媒層は保護されては
いないが、触媒層それ自体は、電極と比較して反応温度
の面および膜厚の面からも十分余裕があるため問題がな
い。
【0041】(実施例2)図2は、本発明の実施例2に
おけるガスセンサを構成するセラミック多孔体の断面概
念を示すものである。図2において、9は材質がアルミ
ナまたはジルコニア化合物の基材で、その表面をジルコ
ニアまたはシリカの群のなかから選択してなる一種以上
の化合物皮膜10を用いて、平均細孔径が1000Å以
下となるように細孔制御してある。セラミック多孔体の
表面をジルコニアまたはシリカの群のなかから選択して
なる一種以上の化合物皮膜を用いて、コーティングする
方法により細孔制御することで、細孔内を疎水性にし、
SO2などの親水性被毒ガスの透過を抑制できる。ま
た、細孔径が10Å以下でガス分子の細孔内の拡散透過
が、分子篩の領域になった時に問題となる水の毛管凝縮
による細孔の閉塞の課題を防止できる。このようにして
安定した妨害ガスのセンサ電極への進入を防止する効果
を示す。セラミック多孔体の基材9にアルミナまたは、
ジルコニア化合物を用いるのは、これらの材料の熱膨張
係数が酸素イオン導電体1と近似しているためである。
ジルコニアまたはシリカ系細孔制御皮膜である化合物被
膜10は、アルコキシドを用いてのゾル-ゲル法また
は、CVD法により形成する。本実施例の場合の基本的
な動作および効果は実施例1と同様である。
【0042】(実施例3)図3、図4は、本発明の実施
例3におけるガスセンサの特性に関するグラフを示すも
のである。いずれも白金電極に厚膜印刷電極を用いて構
成した場合のデータである。
【0043】酸素イオン導電性固体電解質に10mm×1
0mm×0.35mmの寸法の板を用いてその片面上に3mm
×8mmの電極を厚膜印刷法により形成し、さらにその上
にシリカゾルを用いてその平均細孔径を80Åに調整し
た10mm×10mm×0.5mmのジルコニア製多孔体層を
珪酸塩系無機接着剤で接着し、さらに10mm×10mm×
1mmのγアルミナ粉末を含有するシリカ・アルミナ繊維
シートでその半分の領域にγアルミナ粉末に各0.1重
量%の白金、パラジウムを担持してあるシリカ・アルミ
ナ繊維シートを珪酸塩系無機接着剤で接着した構成の素
子を電極から白金のリード線を取り出した状態で流通型
試験装置に配置し、電気炉を450℃に加熱した条件下
で、一酸化炭素含有空気を通気し、その濃度を32ppm
から1100ppmに変化させたときのセンサ出力の変化
を評価したものである。
【0044】図3は、電極の膜厚を10μm(乾燥膜
厚)として、電極形成持の焼成温度を変化させた場合の
データである。950℃および1550℃では著しくセ
ンサ出力が低下している。950℃付近では、焼成不足
のため電極の多孔度が充分でないことにより出力低下に
なっている。他方、1550℃の場合には、電極の焼結
が進み多孔度が低下した。焼成温度は、1000℃から
1500℃の範囲が適当である。
【0045】図4は、焼成温度を1300℃に設定し
て、電極の厚みを変化させたデータである。膜厚が25
μmとなると出力が劣り、2.5μmでは応答性が悪い。
膜厚ムラの影響もあると考えられる。以上により膜厚
は、5μmから20μmが適当である。とくに、膜厚は1
0μmから15μmの範囲が良好である。本構成のガスセ
ンサの耐久性に関するデータは後述するが、ゼロ点が安
定しており、SO2暴露試験においても安定した特性を
示した。
【0046】(実施例4)図5は、本発明の実施例4に
おけるのガスセンサの特性に関するグラフである。一対
の電極をスパッタリング法により形成し、その膜厚を変
化させた場合の応答性を評価したデータである。実施例
3における構成に対して電極のみスパッタリング法で形
成したもので、他の条件は、実施例3における構成と同
様である。ただし応答性評価持の実験条件が、この場合
には、一酸化炭素濃度を20ppmから1000ppmに変化
させている点が少し異なる。図5から、スパッタリング
でも優れた応答性と高いセンサ出力が得られる。膜厚は
0.1μmから20μmの範囲において良好な特性が得ら
れていることがわかる。1.2μmで低出力になるの
は、電極の多孔度が低下するためと推定される。0.0
8μmでは、多孔度は十分と考えられるが基本的に電極
面積が低下するためと推定される。膜厚的には、0.2
5μmから0.5μm程度の範囲が特に良好である。本構
成のガスセンサの耐久性に関するデータは後述するが、
実施例3における構成には劣ったが、やはりゼロ点が安
定しており、SO2暴露試験においても安定した特性を
示した。
【0047】(実施例5)図6は、本発明の実施例5に
おけるガスセンサの製造方法に関わる装置の断面の概念
を示すものである。図6において、11が本発明のガス
センサであり、本ガスセンサは、外部よりの加熱源12
を備えた流通型の装置中に配置されている。同装置にお
いて、ガスセンサは、亜硫酸ガスを含む空気に一定時間
暴露される。1000Å以下の平均細孔径を持つセラミ
ック多孔体の細孔は分布を持つので、あらかじめSO2
を透過する細孔に接触した電極を劣化させておき、SO
2を透過しまい細孔に接触した電極を用いてセンサを動
作させることを狙いとしている。細孔内拡散速度は、絶
対温度の1.5乗に比例することから、処理時間を短く
するために加熱条件下でガスセンサのエージング処理を
実施すると処理時間が短くできる。前記実施例4におけ
る電極膜厚をスパッタリングにて、0.5μmにしたガ
スセンサについて、100ppmのSO2ガス(残部は空
気)雰囲気で800℃で1時間処理することで、未処理
品の場合、SO2:100ppm通気条件下で500時間
後、ゼロ点が約30ミリボルトずれていたが、本処理を
実施した素子でのゼロ点のずれは、0.5ミリボルト以
内であった。
【0048】(実施例6)図7は、本発明のガスセンサ
の製造フローチャートを示すものである。本ガスセンサ
の製造方法は、図7のフローチャートのように酸素イオ
ン導電体の原料粉末を混合し、ドクターブレード法等で
成形した後のいわゆるグリーンシートの状態で電極をス
クリーン印刷して、酸素イオン導電体の焼成と電極の焼
成を兼ねた焼成を実施した後、別途細孔制御してその平
均細孔径を1000Å以下としたセラミック多孔体と接
合する。他方、ショットを除去したセラミック繊維のウ
ールとγアルミナなどのセラミクック担体をアルミナゾ
ルやコロイダルシリカなどの結合材とともに混抄したの
ち脱水、乾燥して内部にγアルミナ粉末を含有するセラ
ミックシートを作製する。このセラミックシートの一対
の電極を覆う一部の領域たとえば、電極が中央部で対称
に作製されている場合には、その半分を塩化パラジウム
とか塩化白金酸などの貴金属塩の水溶液中に浸漬し、乾
燥したのち、還元して一部の領域に酸化触媒としての貴
金属を担持した触媒担持シートを作製する。上記触媒担
持シートをセラミック多孔体上にガラスまたは無機接着
剤で接合する。
【0049】さらに本シートの電極を形成していない側
の酸素イオン導電体に耐熱絶縁性のヒータ基板上にヒー
タ膜を形成したヒータシートとガラスまたは無機接着剤
で接合して本ガスセンサ素子が形成される。本製造法で
は、厚膜印刷法による電極の形成と酸素イオン導電体の
焼成が一度で実施されていることで、コスト面で有利に
なる。これは、厚膜印刷による電極の形成条件とイット
リア安定化ジルコニアなどの酸素イオン導電体の焼成条
件が丁度合致する条件であったために可能になったもの
である。これにより、センサ製造工程における省エネル
ギーが達成される。
【0050】(実施例7)図8に、本発明の実施例7に
おけるガスセンサの製造法にかかわるフローチャートを
示す。本ガスセンサの製造方法は、図8のフローチャー
トのように酸素イオン導電体の原料粉末を混合し、ドク
ターブレード法等で成形した後のいわゆるグリーンシー
トの状態で電極をスクリーン印刷して、酸素イオン導電
体の焼成と電極の焼成を兼ねた焼成を実施した後、別途
細孔制御してその平均細孔径を1000Å以下としたセ
ラミック多孔体と接合するところまでは、図7の場合と
同じである。
【0051】通気性の触媒含有シートとして、図7の実
施例6の場合には、セラミック繊維中にセラミック担体
を含有するセラミックシートを用いるが、代わりに本製
造工程では、金属繊維不織布の焼結体を用いる。金属繊
維としては、自動車用触媒のメタリック担体として用い
られているステンレス系繊維を用いる。本金属繊維不織
布の焼結体層は、例えば、ジルコニア、セリア、アルミ
ナなどを含有するフェライト系の耐熱ステンレス鋼の繊
維を用いて不織布としてこれを焼結安定化させ、さらに
その繊維表面に酸化触媒を担持したものである。ステン
レス系耐熱金属焼結体を形成する金属繊維片を用いてそ
の繊維上にウオッシュコートすなわちセラミック膜形成
処理を介して、触媒を担持する。ウオッシュコートすな
わちセラミック膜形成処理としては、アルミナゾルやシ
リカゾルなどの多孔性皮膜が望ましい。触媒は、白金、
パラジウムなどの貴金属系触媒が望ましい。先のウオッ
シュコートにセリアなどの酸素供給体としての機能をも
つ補助処理を実施するとさらに高活性が得られる。金属
繊維不織布焼結体の一対の電極を覆う一部の領域たとえ
ば、電極が中央部で対称に作製されている場合には、そ
の半分を塩化パラジウムとか塩化白金酸などの貴金属塩
の水溶液中に浸漬し、乾燥したのち、還元して一部の領
域に酸化触媒としての貴金属を担持した触媒担持シート
を作製する。上記触媒担持シートをセラミック多孔体上
にガラスまたは無機接着剤で接合する。さらに本シート
の電極を形成していない側の酸素イオン導電体に耐熱絶
縁性のヒータ基板上にヒータ膜を形成したヒータシート
とガラスまたは無機接着剤で接合して本ガスセンサ素子
が形成される。焼結を兼ねて実施することによる省エネ
ルギー効果は、実施例6の場合と同様である。さらに本
実施例の触媒皮膜は通気性に優れ、高い酸化触媒活性を
持つ。触媒層の機械的強度も高く、高信頼の多孔性触媒
層が得られ、高信頼のガスセンサが実現できる。
【0052】以下に本発明の効果にかかわる実験結果を
記載する。酸素イオン導電体として、イットリア安定化
ジルコニア(イットリア8モル%品)の市販焼結品(寸
法:10mm×10mm×0.35mm)を用いた。この両面
の中央部に3×8mmの寸法で、2mm離して対称的な一対
の電極を形成した。電極の種類は、 (1)1300℃焼成にて、焼成膜厚で、厚膜印刷によ
り10μmの膜厚で白金電極を形成したもの (2)基板温度250℃でスパッタリングで0.5μm
の膜厚で白金電極を形成したもの の電極を形成した。
【0053】(3)基板温度300℃で電子ビーム蒸着
で0.5μmの膜厚で白金電極を形成したもの これらの電極の端部から市販の白金ペーストを用いて、
0.1mmの径の白金リード線を取り出した。
【0054】次に、酸化触媒含有セラミック繊維不織布
層は、以下の手順で作製した。先ず触媒については、粒
径が40/60メッシュのγアルミナをコロイダルシリ
カを結合材とし500g/m2の坪量にて混抄して30cm角
で厚み1mmのシートを得た。次にこのシートを10mm角
に切断し、その半分領域のγアルミナ上に0.1重量%
白金およびパラジウムを坦持して塩化白金酸、塩化パラ
ジウムの硝酸、塩酸水溶液を吸着させた後、水素化ホウ
素ナトリウム水溶液にて還元して酸化触媒を含有する通
気性シートを作製した。
【0055】また、ステンレス製不織布焼結体は、市販
の20Cr-5Alの目付量350g/m2のフェライト系0.8mm
の板厚の10mm×10mmのものを用いて、アルミナゾル
およびセリアゾル皮膜をコーティングした後、各0.1
重量%の白金、パラジウムを前記セラミック繊維の場合
と同様の方法で担持し、700℃で30分間、熱分解さ
せて触媒を担持した。
【0056】多孔性セラミック基材は、粒度分布および
焼成温度を調整して作製したジルコニア多孔体基板とし
て平均細孔径が0.2μmで寸法が10mm×10mm×
0.5mmに切断したものを用いて、ジルコニアイソプロ
ポキシドを主成分とするアルコキシド溶液に浸漬処理し
て細孔制御を行った。細孔制御は、アルコキシドの20
重量%溶液を用いて、塗り重ねることでより細かい細孔
を作製するようにした。なお、平均細孔径は、ポロシメ
ータを用いて水銀圧入法で評価した。平均細孔径は、塗
り重ね回数1回で0.1μm、3回で0.08μm、5回
で0.02μmを示した。ポロシメータの測定の限界が
あるが、上記の細孔制御処理操作により、1回でも最も
細かい細孔は20Å程度まで形成されていることが判明
した。以上で作製した各要素を積層して図1に示す構造
のガスセンサ素子を試作した。ガスセンサ素子を積層す
るための接合剤は、市販の無機接着剤「スミセラム」
(商品名)を用いておこなった。
【0057】上記の各ガスセンサ素子の450℃での1
000ppmの一酸化炭素ガスに対する出力および応答性
を評価した結果を(表1)に示す。
【0058】
【表1】
【0059】(表1)に見られるように、細孔制御によ
り、出力は低下するが、応答性は、ほとんど変化しない
ことが確認される。
【0060】さらに流通型の試験装置を用いて、100
ppmの亜硫酸ガスを通しての加速試験により、本試作セ
ンサの耐久性を評価した。未処理品すなわち、0.2μ
mの平均細孔径の素子は、電極の種類に関係なく、ゼロ
点が100ミリボルト以上もずれた上に、約50時間で
出力が出なくなった。これに対して、平均細孔径が0.
1μm以下のものでは、500時間の経過後もすべてセ
ンサ出力は、変化がなかった。
【0061】ゼロ点移動に対しては、厚膜印刷電極、ス
パッタリング電極、電子ビーム蒸着電極の順で安定性が
高く、厚膜印刷電極は5ミリボルト以内であり、スパッ
タリング電極が10ミリボルト以内に入り、また電子ビ
ーム蒸着は少し劣り、20ミリボルト以内であった。特
に、厚膜印刷の平均細孔径が0.02μmのものについ
ては、ゼロ点のズレは、0.5ミリボルト以内と極めて
高い安定性を示した。
【0062】ちなみに、本ガスセンサを、ガス石油燃焼
機器の排気ガス流路に設置する条件を想定すると本試験
は、50〜100倍程度の加速性が見込まれ、実燃焼機
において、25000から50000時間に匹敵する。
これは、ガス給湯機自体のライフの5000時間、石油
暖房機等の15000時間に対して、高い安全率を提供
できる。
【0063】以上のように耐久性に関して有効な効果を
確認した。
【0064】
【発明の効果】本発明のガスセンサは以上説明したよう
な形態で実施され、次の効果が得られる。
【0065】(1)一酸化炭素の検出に関し、高信頼性
および長寿命が見込める構成で、フェールアウトの弱点
をカバーすることが出来、使用環境が過酷な燃焼機器等
に設置するのに好適である。
【0066】(2)化学センサの実用面において、従来
から最大の課題とされていた耐久性に関して、妨害ガス
のセンサ素子への到達を規制する多孔体と耐久性に優れ
た電極構成等を用い、多孔体によりセンサの弱点になる
電極をガードする構成によりガスセンサへの被毒影響を
持つ酸性ガスを規制または、完全にブロックする効果に
より飛躍的な長寿命化が見込まれ、極めて高信頼性のガ
スセンサシステムが実現できる。
【0067】(3)構成がシンプルで、プロセス的な生
産性にも優れ、安価なセンサが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるガスセンサの断面概
念図
【図2】本発明の実施例2におけるガスセンサの断面概
念図
【図3】本発明の実施例3に係わるガスセンサの特性グ
ラフ
【図4】本発明の実施例3に係わるガスセンサの特性グ
ラフ
【図5】本発明の実施例4に係わるガスセンサの特性グ
ラフ
【図6】本発明の実施例5におけるガスセンサの製造法
に係わる装置の概要断面図
【図7】本発明の実施例6におけるガスセンサの製造工
程フローチャート
【図8】本発明の実施例7におけるガスセンサの製造工
程フローチャート
【符号の説明】
1 酸素イオン導電体 2 白金電極 3 平均細孔径が1000Å以下のセラミック多孔体 4 通気性多孔体 5 多孔体層 6 加熱手段 7 耐熱性絶縁性基材 8 無機接着剤

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素イオン導電体の同一面上に一対の白金
    電極を形成し、その上に平均細孔径が1000Å以下の
    セラミック多孔体さらに上記一対の電極の片方の電極を
    覆う領域には、酸化触媒を含有する通気性多孔体層を積
    層し、さらに酸素イオン導電体の他方の面に加熱手段を
    備えたガスセンサ。
  2. 【請求項2】セラミック多孔体はアルミナもしくは、ジ
    ルコニア化合物多孔体を基材として用い、ジルコニアお
    よびシリカの群のなかから選択した一種以上の化合物に
    より細孔制御処理をした請求項1記載のガスセンサ。
  3. 【請求項3】白金電極は、乾燥膜厚が5〜20μmで1
    000〜1500℃にて焼成した厚膜印刷電極である請
    求項1記載のガスセンサ。
  4. 【請求項4】白金電極は、膜厚が0.1〜1μmでスパ
    ッタリング法により形成した薄膜電極である請求項1記
    載のガスセンサ。
  5. 【請求項5】加熱手段および酸素イオン導電体上に一対
    の白金電極および前記電極上に電極保護体としての平均
    細孔径が1000Å以下のセラミック多孔体および多孔
    性触媒層を備えたガスセンサで、ガスセンサのエージン
    グとして、亜硫酸ガスにて一定時間暴露処理する工程を
    備えたガスセンサの製造方法。
  6. 【請求項6】酸素イオン導電体のグリーンシートに白金
    電極を印刷し焼成する工程と、前記工程によって焼成さ
    れた焼成品に平均細孔径が1000Å以下のセラミック
    多孔体を接合する工程と、多孔体セラミックス粉末をセ
    ラミック繊維とともに混抄してセラミックペーパーのシ
    ートとし、その一部の領域に貴金属を担持する工程と、
    前記セラミックペーパーのシートを前記セラミック多孔
    体上に積層して接合する工程と、ヒータ膜を形成した絶
    縁性基板を前記酸素イオン導電体の前記焼成品の他面に
    接合する工程とを有するガスセンサの製造方法。
  7. 【請求項7】酸素イオン導電体のグリーンシートに白金
    電極を印刷し焼成する工程と、前記工程により焼成した
    焼成品に平均細孔径が1000Å以下のセラミック多孔
    体を接合する工程と、耐熱金属繊維の不織布の焼結体の
    金属面上にアルミナ、シリカ、ジルコニア、セリアの群
    のなかから選択した一種以上の皮膜を形成した後、その
    一部の領域に貴金属を担持する工程と、前記耐熱金属繊
    維の不織布の焼結体を前記セラミック多孔体上に積層し
    て接合する工程と、ヒータ膜を形成して成る絶縁性基板
    を前記酸素イオン導電体の焼成品の他面に接合する工程
    とを有するガスセンサの製造方法。
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