JPH11108561A - 仕切り板を内装する流動層反応装置 - Google Patents

仕切り板を内装する流動層反応装置

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JPH11108561A
JPH11108561A JP28922797A JP28922797A JPH11108561A JP H11108561 A JPH11108561 A JP H11108561A JP 28922797 A JP28922797 A JP 28922797A JP 28922797 A JP28922797 A JP 28922797A JP H11108561 A JPH11108561 A JP H11108561A
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JP
Japan
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fluidized bed
partition plate
particles
gas
height
Prior art date
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Withdrawn
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JP28922797A
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English (en)
Inventor
Kazuya Kunitomo
和也 国友
Yasushi Takamoto
泰 高本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動反応装置内の粒子の滞留時間を制御す
る。 【解決手段】 上部に原料粒子の供給口2、下部に流動
化ガスの供給口、側部に粒子の排出口3を有し、流動反
応装置1内下部のガス分散板7上にほぼ垂直に設けた仕
切り板13で屈曲または螺旋状に湾曲した流路を形成
し、流動化した原料粒子の滞留時間を調整可能とした流
動層反応装置1において、流動層内濃厚層表面6直上の
スプラッシュゾーン高さより、仕切り板13を高くした
ことを特徴とする仕切り板を内装する流動層反応装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体とガスとの反
応に供される反応装置である流動層反応装置に関するも
のであり、特に、流動層内の粒子の滞留時間分布を制御
するための仕切り板を有する流動層反応装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】粉体とガスとの反応には、流動層反応装
置が広く用いられている。流動層反応装置はシャフト炉
と異なり、比較的粒径の小さい粒子を反応ガスによって
流動させながら反応させるものであり、通常、粒子を塊
成化する必要がないこと、ガス流速を粒子の流動化開始
速度以上にできるため面積当たり多量のガスが導入でき
生産性を上げられることなどの利点を有する。
【0003】一方、流動層反応装置に入った粒子はガス
により激しく攪拌され完全混合状態にあるため、連続し
て粒子を供給・排出する場合、未反応もしくは充分反応
していない粒子が成品にある確率で混入する。このた
め、成品の反応率をあるレベル以上に高めるためには、
粒子の供給速度および排出速度を大幅に落とす必要があ
り生産性が低下する。
【0004】これらの流動層反応装置の欠点を補うた
め、図3,図4に示すような仕切り板を有する流動層反
応装置の構成が考案され、例えば米国特許USP5,1
18,479や特開平8−261658号公報等で開示
されている。これらの先行技術は、粉体がガスにより流
動している流動層29内に炉体21の粒子供給口22か
ら連続的に粉体を供給し、粒子排出口23から排出する
流動層反応装置に関するものであるが、供給された粉体
がすぐに粒子排排出口23から排出されないようにガス
分散板25上に垂直に仕切り板26を設けており、粒子
はその仕切り板26で区切られた間を蛇行するように流
動・移動し粒子排出口23へと向かうように流路24を
形成したものである。つまり、粒子が完全混合状態にな
るのを仕切り板26で防止し、押し出し流れに近い粒子
の運動状態を作ろうとしたものである。これら先行技術
においては、特開平8−261658号公報にもあるよ
うに、流動層が形成される高さよりも仕切り板26の高
さを高くしておくことによって、屈曲した粒子の流路を
形成するとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】流動層においては、層
の表面近傍では流動層内を上昇してきた気泡がはじけ、
粒子が吹き上げられる現象が認められる。このため、仕
切り板を設けて粒子の流路を形成しようとしても、仕切
り板を飛び越して粒子排出口にショートカットする粒子
があり、粒子滞留時間の長い操業条件の場合は仕切り板
の効果が減少して完全混合状態に近い滞留時間分布とな
ってしまう問題が生じる。流動層反応装置内の粒子の滞
留時間分布を制御するためには、流動層部分の粒子の動
きを制御するだけでは不十分であり、流動層上部空間
の、フリーボードと呼ばれる粒子濃度が希薄な領域にお
ける粒子混合を防止する必要がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、原料粒子の供
給口、成品粒子の排出口、流動化ガスの供給機構を有す
る流動層反応装置内下部のガス分散板上にほぼ垂直に設
けた仕切り板で屈曲または螺旋状に湾曲した流路を成形
し、流動化した粒子の滞留時間分布の調整を可能とした
流動層反応装置において、流動層内濃厚層表面直上のス
プラッシュゾーン高さより、仕切り板を高くしたことを
特徴とする仕切り板を内装する流動層反応装置である。
【0007】また、本発明は、仕切り板の間隔、ガスの
空塔速度から(1)式の関係で求まる流動層内濃厚層表
面直上のスプラッシュゾーン高さより、仕切り板を高く
したことを特徴とする。
【0008】 H=Dw (0.4Dw -0.36−0.1)exp(0.75Uo Dw -0.23) ・・・(1) ここで、Hはスプラッシュゾーン高さ(m)、Dw は仕
切り板の間隔(m)、Uo はガスの空塔速度(m/s)
である。
【0009】また、流動層の分野におけるスプラッシュ
ゾーンとは、流動層内濃厚層表面近傍において反応ガス
よりなる気泡の破裂時に射出された粗大粒子の上昇と落
下の現象が存在する領域である(例えば、「流動層の反
応工学」(培風館1984年刊行、155ページ))。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に従えば、流動層反応装置
内の粒子は仕切板と装置壁、もしくは隣接する仕切り板
との間で形成された屈曲または螺旋状の流路を新たな装
置に供給または排出した粒子の量に応じて移動するとと
もに、フリーボードに吹き上げられた粒子も、スプラッ
シュゾーンより上方に上端のある仕切り板により区切ら
れているため再度同じ領域に落下するため仕切り板を飛
び越して粒子が排出口へショートカットすることを防止
できる。
【0011】スプラッシュゾーンは、特別に設計された
粒子サンプラーを用いて射出された粒子を採取すること
により実測することができるが、操業条件による推定が
できれば簡便である。発明者らによる実験の結果、スプ
ラッシュゾーンの高さは、粒子物性やガス物性などへの
依存性は少なく、仕切り板の間隔と空塔ガス流速に大き
く影響を受けることが分かった。即ち、仕切り板の間隔
を大きくすると、また、ガスの空塔速度を大きくすると
スプラシュゾーンの高さが高くなることが分かった。こ
のためさらに多くの実験を繰り返し他の研究者らの実
験、検討結果も参考にして仕切り板の間隔とガス空塔速
度を変化させた場合のスプラッシュゾーンの高さを実験
に求め、仕切り板の間隔とガス空塔速度の関数でスプラ
ッシュゾーンの高さを求める関係式を求めた。この結
果、本発明における仕切り板の高さは、流動層内濃厚層
表面からさらに上方に(1)式により求まる距離Hより
高くすればよいとの結論を得た。また、この高さ以上に
おいては、流動層内濃厚層表面近傍において反応ガスよ
りなる気泡の破裂時に射出された粒子の上昇はほとんど
認められず、仕切り板を飛び越えて隣の領域に混入する
ことはないため、粒子が排出口へショートカットするこ
とを防ぐことができる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の一実施例の流動層反応装置の
垂直断面の構成を示す。また、図2は、図1の切断面a
−a’の水平断面の構成を示す。矩形の流動層反応装置
1の左右に粒子供給口2および粒子排出口3が設けられ
ている。流動層内粒子4は排出口へオーバーフローする
ように流れてゆき成品ホッパー5に排出されるため、流
動層内濃厚層表面6のレベルは粒子排出口3の開口部位
置とほぼ一致する。また、粒子供給口2は流動層内濃厚
層上方のフリーボード空間9に開放されている。
【0013】以下、鉄鉱石の流動還元装置に本発明を適
用した例について説明する。粒子供給口2からは、原料
ホッパー10a、10b経由で例えば鉄鉱石(酸化鉄)
を供給する。それが粒子排出口3まで移動する際に、ガ
ス分散板7を経由して流動層に吹き込まれた流動化ガス
8である炭酸ガスと反応し還元され金属鉄となって粒子
排出口3から排出される。反応したガスは流動層反応装
置1の内部のフリーボード空間9を上昇し、排ガスダク
ト11、サイクロン12を経て系外に排出される。
【0014】この際、成品の金属鉄に原料に由来する未
反応の酸化鉄が混入すると次の溶解工程での所要電力が
増加したり鉄分歩留まりが低下するため好ましくない。
そこで、流動層反応装置内下部のガス分散板上にほぼ垂
直に設けた仕切り板で屈曲または螺旋状に湾曲した流路
を形成し、この流路内を流動化した粒子が移動するよう
にすれば、極端に滞留時間の短い粒子が無くなり滞留時
間分布幅を小さくすることができる。ガス分散板7とは
垂直に5枚の仕切り板13を流動層反応装置内に設置し
て屈曲流路を形成し、仕切板の上端を流動層内濃厚層表
面直上のスプラッシュゾーンよりも高い所に位置させた
(図2)。例えば、ガス空塔速度を0.8m/sとし、
200mm間隔に仕切り板13を設置した場合、(1)
式で求まるスプラッシュゾーンの高さは約290mmで
あったため、仕切り板の上端が流動層内濃厚層表面より
も上方400mmの位置となる仕切り板を設けた。本発
明の効果を明確にするため、仕切り板の上端を流動層内
濃厚層表面直上のスプラッシュゾーンよりも低いところ
に設定した比較例との操業結果の差違を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】ここで、実施例1と2、および、実施例3
と4は、それぞれ同じ装置において原料の供給速度すな
わち生産速度を変化させた場合の例である。比較例の場
合、成品還元率の基準である90%を得ようとすると生
産速度を0.5〜0.7(t/m2 /h)以上に上げら
れないが、スプラッシュゾーンより高いところまで仕切
り板を延ばした実施例においては、同じ生産速度では還
元率が上昇し、生産速度を増やしても90%の還元率の
成品が得られた。
【0017】
【発明の効果】本発明の適用により、本来完全混合状態
になる流動層内の粒子が、流動層内粒子濃厚層のみなら
ずフリーボードにおいても粒子が混合しにくくなるため
押し出し流れに近くなり、未反応の粒子が成品に混入す
ることを避けられるため、成品の反応率を上げることが
できること、一定の反応率においては供給速度を増加で
きるため生産性が向上するなどの効果が得られ、その工
業的効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の流動層反応装置の垂直断面
の構成を示す説明図である。
【図2】図1の切断面a−a’線の水平断面の構成を示
す説明図である。
【図3】従来の流動層反応装置の水平断面の構成を示す
説明図である。
【図4】図3のb−b’線の垂直断面の構成を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 流動層反応装置 2 粒子供給口 3 粒子排出口 4 流動層内粒子 5 成品ホッパー 6 流動層内濃厚層表面 7 ガス分散板 8 流動化ガス 9 フリーボード空間 10a,10b 原料ホッパー 11 排ガスダクト 12 サイクロン 13 仕切り板 21 炉体 22 粒子供給口 23 粒子排出口 24 流路 25 ガス分散板 26 仕切板 27 バブリングノズル 28 噴出ガス 29 流動層 32,42 ガス吹出口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料粒子の供給口、成品粒子の排出口、
    流動化ガスの供給機構を有する流動層反応装置内下部の
    ガス分散板上にほぼ垂直に設けた仕切り板で屈曲または
    螺旋状に湾曲した流路を成形し、流動化した粒子の滞留
    時間分布の調整を可能とした流動層反応装置において、
    流動層内濃厚層表面直上のスプラッシュゾーン高さよ
    り、仕切り板を高くしたことを特徴とする仕切り板を内
    装する流動層反応装置。
  2. 【請求項2】 仕切り板の間隔、ガスの空塔速度から
    (1)式の関係で求まる流動層内濃厚層表面直上のスプ
    ラッシュゾーン高さより、仕切り板を高くしたことを特
    徴とする請求項1記載の仕切り板を内装する流動層反応
    装置。 H=Dw (0.4Dw -0.36−0.1)exp(0.75Uo Dw -0.23) ・・・(1) ここで、Hはスプラッシュゾーン高さ(m)、Dw は仕
    切り板の間隔(m)、Uoはガスの空塔速度(m/s)
    である。
JP28922797A 1997-10-07 1997-10-07 仕切り板を内装する流動層反応装置 Withdrawn JPH11108561A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001053544A1 (de) * 2000-01-20 2001-07-26 Voest-Alpine Industrieanlagenbau Gmbh & Co Wirbelbettaggregat zur reduktion von oxidhältigem material
KR100360110B1 (ko) * 2000-12-20 2002-11-07 주식회사 포스코 고효율 및 역혼합방지용 유동층 반응로
US10557091B2 (en) 2016-07-28 2020-02-11 Uop Llc Process for increasing hydrocarbon yield from catalytic reformer
US10583412B1 (en) 2019-08-26 2020-03-10 Uop Llc Apparatus for catalytic reforming hydrocarbons having flow distributor and process for reforming hydrocarbons
US10933395B1 (en) 2019-08-26 2021-03-02 Uop Llc Apparatus for catalytic reforming hydrocarbons having flow distributor and process for reforming hydrocarbons

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001053544A1 (de) * 2000-01-20 2001-07-26 Voest-Alpine Industrieanlagenbau Gmbh & Co Wirbelbettaggregat zur reduktion von oxidhältigem material
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US10583412B1 (en) 2019-08-26 2020-03-10 Uop Llc Apparatus for catalytic reforming hydrocarbons having flow distributor and process for reforming hydrocarbons
US10933395B1 (en) 2019-08-26 2021-03-02 Uop Llc Apparatus for catalytic reforming hydrocarbons having flow distributor and process for reforming hydrocarbons

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041207