JPH111006A - 記録装置及び記録方法 - Google Patents

記録装置及び記録方法

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JPH111006A
JPH111006A JP9155515A JP15551597A JPH111006A JP H111006 A JPH111006 A JP H111006A JP 9155515 A JP9155515 A JP 9155515A JP 15551597 A JP15551597 A JP 15551597A JP H111006 A JPH111006 A JP H111006A
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ink
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JP9155515A
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Masataka Yashima
正孝 八島
Retsu Shibata
烈 柴田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃度勾配(階調変化)のある画像を高品位に
記録できる記録装置及び記録方法を提供する。 【解決手段】 例えば、4種類の濃度の異なるインクを
供給しつつ、インクジェット方式に従う記録ヘッドの往
復走査の往路走査と復路走査の両方で記録を行なう際、
多値画像データを入力し、その多値画像データにおいて
連続する画素の階調変化を分析し、その分析結果に従っ
て、階調が高い濃度から低い濃度に変化する方向が記録
ヘッドによる記録走査方向となるように、入力多値画像
データに基づいて記録データを生成する。そして、その
生成された記録データの表わす濃度値に従って、4種類
の濃度のインクの内の1つを選択して記録を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置及び記録方
法に関し、特に、インクジェット方式に従ってインク液
滴を吐出して階調画像を記録する記録装置及び記録方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機や、ワードプロセッサ、コンピュ
ータ等の情報処理機器、さらには通信機器の普及に伴な
い、それらの機器の画像形成(記録)装置の一つとし
て、インクジェット方式による記録ヘッドを用いてデジ
タル画像記録を行うものが急速に普及している。また、
このような情報処理機器や通信機器から出力される視覚
情報の高品位化、カラー化に伴ない、記録装置から出力
される画像にも高画質なカラー画像の出力が望まれてい
る。
【0003】このような記録装置では、高解像度での画
像記録のため、一般的に、複数の記録素子を集積配列す
るとともに、インク吐出口および液路を高密度で複数集
積した記録ヘッド(以下、マルチヘッドともいう)を用
いている。さらにカラー画像記録のため、例えば、シア
ン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック
(K)の各インクに対応して複数個のマルチヘッドを備
えたヘッドユニットを用いている。
【0004】しかしながら、インク吐出口及び液路の高
密度集積化には一定の限界があり、従って、記録画像の
各画素の微細化にも一定の限界があり、各画素を形成す
るドットサイズも一定の大きさ以上にならざるを得な
い。従って、記録画像の特に低濃度のハイライト部で
は、画像に粒状感が現れ、画像の品質が劣化してしまう
ことがある。
【0005】これに対し、インク吐出口及び液路の集積
密度を高くする代わりに、即ち、1画素のサイズを小さ
くする代わりに、吐出するインク液滴によって形成され
るドットサイズを小さくし、各画素を記録濃度に応じた
数のインク液滴により形成するという、いわゆるマルチ
ドロップ方式を用いて記録を行なうこともある。マルチ
ドロップ方式では記録紙上に記録されるインクドット径
を比較的小さくできるので、ハイライト部等の低濃度部
における粒状感を抑えることはできる。
【0006】しかしながら、マルチドロップ方式によっ
ても、粒径の小さいインク液滴を安定的に吐出するため
には、インク液滴の微細化にも一定の限界があり、従っ
て高画質化にも限界がある。また、この方式では高濃度
になればなる程、1画素に吐出するインク液滴の数が増
すため、記録速度の低下する。従って、高画質な画像を
得ようとすれば、記録速度が低下するという問題が発生
する。
【0007】また、記録ヘッドのインク吐出口の集積密
度を高くせずに高画質化を図る他の方法として、インク
濃度の異なる同系色の濃淡インクを用いる濃淡記録方式
が知られている。この方式によれば、ハイライト部等を
低濃度の淡インクで記録し、記録ドットによる粒状感を
目立たなくするとともに、高濃度部では濃インクで記録
するようにして記録速度の低下を抑制することができ
る。
【0008】図8は、3種類の濃淡インクを入力画像信
号の濃度レベルに応じてどのように用いるかを説明する
図である。この3種類のインクは各色のインク毎に準備
されるので、このようなインクを用いてカラー記録を行
なう場合には、夫々のインクに対応して12個の記録ヘ
ッドを用いることになる。図8によれば、入力画像信号
の濃度レベル(0〜255)に応じて、3種類のインク
(淡いインク(dill.)、中濃度のインク(mid.)、濃
いインク(conc.))の内いづれか1つを選択して、記
録を行なう。
【0009】入力された画像データに、多値化処理を施
すか、もしくは、濃淡振り分けを行なった後、2値化回
路で各々2値化処理が施され、12個の記録ヘッドに転
送する12種類の画像信号K conc.,K med.,K dil
l,C conc.,C med.,C dill.,M conc.,M me
d.,M dill.,Y conc.,Y med.,Y dill.が生成さ
れる。ここで、K、M、C、Yは夫々インクの色に対応
し、添字 conc.,med.,dill.はインク濃度に対応して
いる。
【0010】このようなインクと記録ヘッドを用いて記
録された画像は、その記録画像のハイライト部(低濃度
領域)はドットの粒状感を低減させるために淡いインク
で記録されるとともに、濃度の高い領域は中濃度イン
ク、或は、濃いインクで記録される。これにより、マル
チドロップ方式に比べて記録速度を高速に保ちながら、
画像品位を高くすることができる。
【0011】さて、上記の2値化処理による擬似中間調
処理方法としては、ディザ法、誤差拡散法、平均濃度保
存法等が知られている。
【0012】ディザ法では、ディザマトリクスによって
定められる各画素毎の閾値によってそれぞれの画素のデ
ータを2値化する。
【0013】誤差拡散法では、例えば、R.FLOYD
&L.STINBERG,“ANADAPTIVE A
LGORITHM FOR SPETIAL GRAY
SCALE”,SID 75 DIGEST,PP36
〜37に記載されているように、注目画素の多値画像デ
ータを2値化(最濃レベルかまたは最淡レベルに変換)
し、その2値化レベルと2値化前の多値データの値との
差を注目画素の近傍に分配拡散して加算する。
【0014】また、平均濃度保存法では、例えば、特開
平2−210962号公報に記載されているように、注
目画素近傍の既に2値化されたデータ、もしくは、注目
画素を黒または白に2値化したものを含めたものに基づ
いて閾値を求め、この閾値により注目画素の画素データ
を2値化するものである。
【0015】さらには、濃淡インクを使用して多階調を
表現する方法として、1画素に対し1種のインクだけで
なく2種以上の濃淡インクを用いて記録することによ
り、1画素でインクの種類の数以上の階調を表現すると
いう方法もある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、以下に示すような問題があった。
【0017】記録ヘッドによる往復記録が可能な記録装
置において、例えば、記録用紙の左端から右端に向かっ
て濃度(階調)が連続的に高くなっていく画像を描画す
る場合、これに対応して左から右に記録ヘッドを走査し
ながら(往方向)記録すると、所定の濃度値を越えた場
所で、異なる種類のインクに切り替えて記録を行なう
が、新たに使われ始めたインクにより記録されたドット
が、次のような理由によって目立つようになる。
【0018】即ち、記録ヘッドからしばらくの間、イン
ク吐出がないと、記録ヘッドの吐出面に付着しているイ
ンク、及び、インク吐出口のインクが乾燥し、その部分
のインクの濃度が高くなる。そのような状態でそのイン
クが吐出されると、予め想定されていた濃度より高い濃
度のインクによってドットが形成されることになる。こ
のようなドットは、上述したように濃度が低い方から高
い方へと連続的に変化する画像を記録する際に、濃度の
不連続性となって現れ、目に付きやすい。
【0019】例えば、図8に示すような使用インクが切
り替わる部分Aでは、淡いインクによって形成されたい
くつかのドットの中に中濃度インクによるドットが形成
される。しかしながら、中濃度インクは、ここで初めて
使用されるため、予め想定したインク濃度より高い濃度
のドットが形成される。その結果、淡いインクのみによ
って形成されたドット群と、淡いインクと中濃度インク
とによって形成されたドット群との濃度差が必要以上に
大きくなり、これが目に付きやすくなる。そして、この
濃度差が画像品質の低下となって現れていた。
【0020】この現象は、一般的に生じるものである
が、人間の眼の視覚感度により、特に、薄いベールに覆
われたような画像(透過画像)や、ハイライト部で淡い
インクを用い、その濃度がやや濃くなった中間濃度に移
り変わるような遷移領域でで目立つ。
【0021】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、濃度勾配(階調変化)のある画像を高品位に記録で
きる記録装置及び記録方法を提供することを目的として
いる。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の記録装置は、以下のような構成からなる。
【0023】即ち、複数の濃度のインクが供給可能であ
り、インクジェット方式に従う記録ヘッドの往復走査の
往路走査と復路走査の両方で記録が可能な記録装置であ
って、多値画像データを入力する入力手段と、前記入力
手段によって入力された多値画像データにおいて連続す
る画素の階調変化を分析する分析手段と、前記分析手段
による分析結果に従って、階調が高い濃度から低い濃度
に変化する方向が前記記録ヘッドによる記録走査方向と
なるように、前記入力手段によって入力された多値画像
データに基づいて記録データを生成するデータ生成手段
と、前記データ生成手段によって生成された記録データ
の表わす濃度値に従って、前記複数の濃度のインクの内
の1つを選択して記録を行なうよう制御する記録制御手
段とを有することを特徴とする記録装置を備える。
【0024】ここで、上記のデータ生成手段は、複数の
濃度のインクの数を“N”としたとき、入力多値画像デ
ータの濃度値に従って、前記多値画像データを“N+
1”のレベルのデータに量子化し、その量子化によって
生じた誤差を誤差拡散法によって、他の画素の多値画像
データに反映させるよう誤差拡散処理を行なう。
【0025】また、上記の記録制御手段は記録ヘッドが
記録媒体の同じ領域を往路走査と復路走査とによって記
録するよう制御し、生成された記録データが記録媒体の
同じ領域への記録において、その記録ヘッドの往路走査
或は復路走査のいづれかに用いられるようにする。
【0026】さらに、記録装置には複数の濃度のインク
の数に等しい数の記録ヘッドを備えるとともに、複数の
濃度のインクは、異なる染料濃度をもつようにする。
【0027】さらにまた、上記多値画像データはモノク
ロ画像データでも良いし、カラー画像データでも良い
が、カラー画像データである場合、そのデータは、シア
ン(C)成分データ、マゼンタ(M)成分データ、イエ
ロ(Y)成分データ、ブラック(K)成分データから構
成される。
【0028】なお、上記記録ヘッドは、熱エネルギーを
利用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インク
に与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変
換体を備えていると良い。
【0029】また他の発明によれば、複数の濃度のイン
クを供給しつつ、インクジェット方式に従う記録ヘッド
の往復走査の往路走査と復路走査の両方で記録を行なう
記録方法であって、多値画像データを入力する入力工程
と、前記入力多値画像データにおいて連続する画素の階
調変化を分析する分析工程と、前記分析工程における分
析結果に従って、階調が高い濃度から低い濃度に変化す
る方向が前記記録ヘッドによる記録走査方向となるよう
に、前記入力多値画像データに基づいて記録データを生
成するデータ生成工程と、前記生成された記録データの
表わす濃度値に従って、前記複数の濃度のインクの内の
1つを選択して記録を行なうよう制御する記録制御工程
とを有することを特徴とする記録方法を備える。
【0030】以上の構成により本発明は、複数の濃度の
インクを供給しつつ、インクジェット方式に従う記録ヘ
ッドの往復走査の往路走査と復路走査の両方で記録を行
なう際、多値画像データを入力し、その入力多値画像デ
ータにおいて連続する画素の階調変化を分析し、その分
析結果に従って、階調が高い濃度から低い濃度に変化す
る方向が記録ヘッドによる記録走査方向となるように、
入力多値画像データに基づいて記録データを生成し、そ
の生成された記録データの表わす濃度値に従って、複数
の濃度のインクの内の1つを選択して記録を行なうよう
制御する。
【0031】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0032】図1は本発明の代表的な実施形態であるイ
ンクジェット方式に従う記録ヘッドを用いた記録装置の
構成を示す斜視図である。
【0033】この記録装置に用いられているインクジェ
ット記録方法によれば、インクの液滴を種々の駆動原理
を利用して、記録ヘッドのノズルより吐出して記録を行
う。その方法の代表例として、例えば、特開昭54−5
9936号公報には、熱エネルギーの作用を受けたイン
クが急激な体積変化を生じ、この状態変化による作用力
によって、インクをノズルから吐出させる記録方式が開
示されている。
【0034】図1において、61はワイピング部材とし
てのブレードであり、その一端はブレード保持部材によ
って保持されて固定端となり、カンチレバーとなってい
る。ブレード61は記録ヘッドの記録領域に隣接した所
に配設されるが、図1に示す例の場合、記録ヘッドの移
動経路中に突出した形で保持される。62はキャップで
あり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設
され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して、
記録ヘッドのインク吐出口面と当接し、その面をキャッ
ピングするようになっている。
【0035】さらに、63はブレード61に隣接して設
けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記
録ヘッドの移動経路中に突出した形で保持される。ブレ
ード61、キャップ62、吸収体63は回復部64に含
まれ、ブレード61及び吸収体63によってインク吐出
口面から水分、塵埃等の除去が行われる。
【0036】65はインクを加熱するヒータをインク流
路に備え、インク吐出口面に対向する記録媒体にインク
を吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド6
5を搭載して往復移動を行うキャリッジである。キャリ
ッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッ
ジ66の一部はキャリアモータ68によって駆動される
ベルト69と接続(不図示)している。これによりキャ
リッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、
記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域内
での往復移動が可能となる。
【0037】51は記録媒体を挿入するための給紙部、
52は搬送モータ(不図示)により駆動される紙送りロ
ーラである。これらによって、記録媒体は記録ヘッド6
5のインク吐出口面と対向する位置へ給紙され、記録動
作の進行に従って、排紙ローラ53を配した排紙部へ排
紙される。
【0038】上記構成において、記録ヘッド65が記録
終了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64
のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避し
ているが、ブレード61は移動経路中に突出している。
この結果、記録ヘッド65のインク吐出口面がワイピン
グされる。尚、キャップ62が記録ヘッド65の突出面
に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記
録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。
【0039】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は上述したワイピング時の位置と同じ位置にある。
この結果、この移動においても記録ヘッド65のインク
吐出口面はワイピングされる。
【0040】記録ヘッド65のホームポジションへの移
動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッ
ドが記録のための記録領域を移動する間にも、所定の時
間間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動
し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0041】さて、記録ヘッド65による記録に用いる
インクは、記録ヘッド65と一体となったインクタンク
より供給されても良いし、或は、記録ヘッドとは別体或
は分離可能なインクタンクから供給されても良い。
【0042】従来例でも言及した濃度の異なる複数種の
インクを使用する場合には、夫々の種類のインクを収容
したインクタンクから、複数の記録ヘッド各々に、夫々
のインクが供給される。この場合には、それぞれインク
に対応した記録ヘッドをキャリッジ66上にキャリッジ
移動方向に沿って配列しても良い。或は、1つの記録ヘ
ッドの所定のノズル群に分割し、夫々の分割ノズル群
に、異なるインクが供給されるようにしても良い。
【0043】なお、図1に示す記録装置においてカラー
記録を行なう場合には、その構成を、ブラック(K)、
シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)のインク
がそれぞれ入っているインクタンクと一体となった記録
ヘッドをキャリッジ66上キャリッジ移動方向に沿って
配列するようにする。或は、複数の記録ヘッドを並べず
に、1個の記録ヘッドのノズルを4つに分割してカラー
記録を行なうようにしても良い。さらに、インクは4色
でなく、シアン、マゼンタ、イエロの3色でもよい。
【0044】次に、上述した装置の記録制御を実行する
ための制御構成について説明する。
【0045】図2は図1に示す記録装置の制御回路の構
成を示すブロック図である。制御回路を示す同図におい
て、1700は記録信号を入力するインタフェース、1
701はMPU、1702はMPU1701が実行する
制御プログラムを格納するROM、1703は各種デー
タ(上記記録信号や記録ヘッド65に供給される記録デ
ータ等)を保存しておくDRAMである。1704は記
録ヘッド65に対する記録データの供給制御を行うゲー
トアレイ(G.A.)であり、インタフェース170
0、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制
御も行う。68は記録ヘッド65を搬送するためのキャ
リアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータ
である。1705は記録ヘッド65を駆動するヘッドド
ライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ17
09、キャリアモータ68を駆動するためのモータドラ
イバである。
【0046】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
フェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ17
04とMPU1701との間で記録信号がプリント用の
記録データに変換される。そして、モータドライバ17
06、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1
705に送られた記録データに従って記録ヘッド65が
駆動され、記録が行われる。
【0047】図3〜図5は記録ヘッド65の構造を示す
図である。図3は記録ヘッド65のインク流路の1つを
示す断面拡大図であり、図4は図3に示す線A−Bに沿
ったインク流路の断面図であり、図5は図3に示したイ
ンク流路を多数並べてマルチヘッドを形成したインク吐
出面の様子を示す外観斜視図である。
【0048】図3〜図5に示すように、記録ヘッド65
は、インクが通過する溝14を有するガラス、セラミッ
クスまたはプラスチック板等で製造される基板13を、
発熱体15を形成したアルミナ等の放熱性の良い基板2
0と接着して得られる。発熱体15は、基板20上に酸
化シリコン等で形成される保護膜16、アルミニウム電
極17−1、17−2、ニクロム等で形成される発熱抵
抗体層18、蓄熱層19を積層して形成される。
【0049】さて、図3に示すように、インク21はオ
リフィス22まで達しており、圧力Pによりメニスカス
23を形成している。
【0050】ここで、電極17−1、17−2に電気信
号が加わると、図3に示される発熱体15のnで示され
る領域が急激に発熱し、ここに接しているインク21に
気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が突出する。
その結果、インク21がオリフィス22からインク液滴
24となって吐出し、記録用紙25に向かって飛翔す
る。
【0051】次に、以上の構成の記録装置において、4
種類の濃度の異なる黒インクを用いて、256階調の白
黒画像を記録する場合を例にとり説明する。ここでは、
以上の構成の記録装置が記録ヘッドの往復移動の往路走
査と復路走査の両方において記録が可能であるとし、そ
の記録ヘッドの記録幅に相当する領域の記録を往路走査
と復路走査の両方によって完成させるとする。
【0052】従って、記録ヘッドの記録幅に相当する領
域の記録に用いられる画像データは、往路走査に対する
画像データと復路走査に対する画像データとが必要とな
る。
【0053】図6は、白黒画像を記録する場合の画像処
理を示すフローチャートである。
【0054】まず、ステップS10ではインク濃度デー
タをROM1702から読み出して、用いるインクの種
類に従って、インクと画像データの濃度値との対応づけ
を行なう。このインク濃度データには、使用するインク
に関するデータが格納されている。この実施形態におい
て使用するインクは、以下の4種類であり、濃度の高い
方から順にk=0,1,2,3と番号が付られる。ま
た、画像処理の便宜上インク無しの状態をk=4とす
る。表1はk=0〜4夫々に対応したインクの顔料濃度
や透過濃度など表わす表である。尚、インクは、顔料及
び溶媒からなり、溶媒には界面活性剤や保湿材などの各
種添加剤が含まれている。これら添加剤によって、記録
ヘッドからの吐出特性や記録用紙上での吸収特性が制御
される。
【0055】
【表1】
【0056】 表1において、量子化レベルdl[k]=0が黒に対応
し、 dl[k]=255が白に対応しており、ここで
は、入力画像データは1画素が8ビットで表現された多
値データであるとしている。
【0057】表1に示された値を参照しながら、用いる
インクの種類によって適切な量子化濃度レベルを選択す
る。なお、インク濃度と画像データの濃度値とは、通常
Y特性曲線と呼ばれる関係式で関連づけられているが、
本発明は特にこれによって限定されるものではなく、画
像に応じて適宜選択することができる。ここでは、イン
ク濃度と画像データの濃度値とが比例関係(Y=1)に
あるとして対応付けを行っている。
【0058】表1に示すような4種類のインクを用いる
ことを前提として入力画像データを量子化すると、各画
素の画像データf(x,y)は5値化(“0”,“10
2”,“172”,“214”,“255”)されるこ
とになる。
【0059】次に、ステップS20では、用いるインク
を切り替えるための閾値の計算を行なう。表1に示す例
では、閾値dl[k]は、2つの量子化レベルの中点と
しているが、本発明は特にこれによって限定されるもの
ではなく、参照する2つの量子化レベルdl[k]とd
l[k−1]との間であればよい。
【0060】ステップS30では、記録用紙の左上に記
録する画像に対応する画像データからラスタスキャンを
行なうように順次、画像データf(x,y)を入力しな
がら、ステップS40では、記録ヘッドの記録走査方向
に従って、多値誤差拡散処理を実行する。即ち、記録用
紙の左上を起点とし、記録ヘッドによる記録走査の偶数
番目(0,2,4,…)の走査ライン(往路走査)につ
いては上述した量子化レベルを用いて、左側から右側方
向へと誤差拡散処理を行い、また、奇数番目(1,3,
5,…)の走査ライン(復路走査)については、右側か
ら左側へと多値誤差拡散処理を行う。これによって、量
子化誤差の影響が左右均等に拡散されるようになる。ま
た、この処理によって入力画像データf(x,y)が5
値化されたデータB(i,j)となる。
【0061】図7は誤差拡散処理を説明する図である。
【0062】図7(a)は入力画像データの一部(4
(横)×3(縦)画素)を示しており、各画素が8ビッ
ト(0〜255)で表現されている。図7(a)におい
て、(i,j)は多値化を行なう注目画素を示し、破線
より上の画素のデータ、即ち、f(i−2,j−1)〜
f(i,j−1)はすでに多値化処理が終了して、B
(i−2,j−1)〜B(i,j−1)に変換されてい
る様子を示している。即ち、図7(a)は偶数番目の走
査ラインにおける処理を示している。従って、注目画素
の画像データf(i,j)の多値化処理後は、その多値
化処理は画素(i+1,j)、(i+2,j)…、と順
次移動していく。
【0063】ここでいう多値化処理とは誤差拡散処理に
よって、入力画像データの各画素の濃度値を表1が示す
dl[0],dl[1],dl[2],dl[3],d
l[4]のいづれかに5値化する処理をいう。
【0064】また、多値化処理が奇数番目の走査ライン
に移った際には、その処理は例えば、注目画素(i,
j)から(i−1,j)、(i−2,j)… 、と順次
移動していく。
【0065】次に、処理はステップS50において、得
られた隣接する5値化データB(i,j)とB(i,j
−1)を比較して濃度(階調)勾配の変化率B'(i,
j)を求める。この計算は、処理を行なう画素が偶数番
目の走査ラインにあるならば、式(1)に従い、一方、
奇数番目の走査ラインになるならば、式(2)に従う。
【0066】 B'(i,j)= B(i,j)−B(i,j−1) …(1) B'(i,j)=−{B(i,j)−B(i,j+1)}…(2) ここで、B'(i,j)≧0であれば、処理はステップ
S60に進み、その5値化データB(i,j)を往路走
査記録用の画像データ(fwd(i,j))とし、B'
(i,j)<0であれば、処理はステップS70に進
み、その5値化データB(i,j)を復路走査記録用の
画像データ(rev(i,j))とする。また、ステッ
プS60では、往路走査記録用の画像データfwd
(i,j)を準備するとともに、その復路走査記録用の
画像データrev(i,j)については、rev(i,
j)=255(インク吐出が発生しない)とする。同様
に、ステップS70では復路走査記録用の画像データr
ev(i,j)を準備するとともに、その往路走査記録
用の画像データfwd(i,j)については、fwd
(i,j)=255(インク吐出が発生しない)とす
る。
【0067】処理はステップS60或はS70を実行
後、ステップS80に進み、誤差拡散処理を行なう。
【0068】図7(b)は多値化処理に用いられる誤差
拡散マトリックスを示す図である。このマトリクスによ
り、多値化処理の結果生じた誤差が、他の画素へ拡散さ
れる。図7(b)において、“*”は注目画素である。
【0069】まず、誤差拡散処理では、注目画素(i,
j)の濃度値f(i,j)は、閾値th[k]と比較
し、式(3)を満たす“k”の最大値(ない場合はk=
0)を選択する。
【0070】 th[k]≦f(i,j) …(3) 次に、式(4)に示すように、そのkに対応する量子化
レベルを5値化の濃度値とする。
【0071】 B(i,j)=dl[k] …(4) このようにして、注目画素(i,j)の多値化後の濃度
値が決定される。
【0072】このとき、式(5)に示す量子化誤差(e
rr)は、図7(b)に示す誤差拡散マトリックスの値
(配分値)に従って、式(6)に従って各画素へ拡散さ
れる。以後、この拡散された誤差を含めた値f'(i,
j)を用いて、同様に多値化処理を行う。
【0073】 err =f(i,j)−dl[k] …(5) f'(x,y)=f(x,y)+err×M(x−i,y−j)…(6) なお、式(6)の演算処理で誤差拡散マトリックスの値
は正規化して用いることにする。
【0074】このようにして往路走査方向、及び、復路
走査方向の記録用に生成された多値化データB(i,
j)は、各インク吐出制御データに変換され、記録ヘッ
ドの走査及び紙送りと連動して記録ヘッドに出力され、
その結果インクが吐出されて階調画像が形成される。
【0075】最後に処理はステップS90において、全
ての画像データに関する処理を終了したかどうかを調
べ、処理未終了であれば処理はステップS30に戻り、
終了であれば処理を終了する。
【0076】従って以上説明した実施形態に従えば、記
録ヘッドの記録幅に相当する領域の記録を記録ヘッドの
往路走査と復路走査の両方で記録するが、そのとき、連
続する画素の階調が低くなる方向に記録ヘッドが移動す
るときにインクを吐出して記録を行なうように制御する
ので、たとえ、記録に用いるインクがある種類から別の
種類に切り替わっても、新たに用いられるインクは濃度
の淡いインクとなる。
【0077】これによって、インクの切り替わり時に記
録されるドットの濃度の不連続性は、目に付きにくいも
のとなり、良好な品質の記録画像を得ることができる。
【0078】例えば、以上説明した制御を適用し、64
個のノズルを有し、そのノズル配列密度が360dpi
相当の記録ヘッドを4個使用して、主走査方向(記録ヘ
ッドの走査方向)720dpi×副走査方向(ノズル配
列方向或は記録用紙搬送方向)360dpiの記録解像
度で、256階調の多値画像データを用いて記録を行な
うと、その結果、濃い部分が目立たない良好な階調画像
を得ることができた。
【0079】なお、階調の変化率を算出には、上述のよ
うに、入力画像データを左側の隣接する画素データと直
接比較する方法が一般的であるが、本発明はこれによっ
て限定されるものではない。例えば、誤差拡散処理を行
う際に、その誤差を含めた値で比較したり、或は、多値
化処理を行った後に、その結果得られた多値化データを
比較してもよい。さらには、ここで使用する画像の階調
の変化率は、巨視的な情報で十分なので、平滑化処理を
行った後にその変化率を求めてもよい。
【0080】
【他の実施形態】上述の実施形態では、白黒の階調画像
の記録を例としたが、ここでは、C,M,Y,K各色成
分に対して256の階調をもつカラー画像の記録につい
て説明する。なお、以下の説明で、記録装置や記録ヘッ
ドの構成は上述の構成と共通とし、その説明は省略す
る。
【0081】表2はこの実施形態において用いるカラー
インクの濃度や光学特性を示す表である。
【0082】ここで、夫々の色のインクにおいて、染料
を用いており、kはインクの種類を表わし、その値が小
さいほど濃いインクを、大きいほど淡いインクを表わ
す。
【0083】
【表2】
【0084】 この実施形態でも、図6に示したような画像処理を各色
成分の画像データに対して実行するが、特に、ステップ
S50の階調の変化率の計算処理において、C成分とM
成分には連続する3つの画素のデータを用いるように、
式(7)を適用する。
【0085】 B'(i,j)=f(i,j)−{f(i−3,j)+f(i−2,j)+ f(i−1,j)}/3 …(7) そして、ステップS50において、式(7)で得られた
値に基づいて、B'(i,j)>0の時、B(i,j)
を往路走査方向の記録データとし、変化率B'(i,
j)<0の時、 B(i,j)を復路走査方向の記録デ
ータとする。さらに、B'(i,j)=0の際には、1
画素おきに往路走査方向と復路走査方向にデータを分配
する。
【0086】また、Y成分データ、K成分データは夫
々、ステップS40において通常の2値化処理を行い、
ステップS50〜S70の処理の代わりに、1画素おき
に往路走査方向と復路走査方向データを分配する。
【0087】従って以上説明した実施形態に従えば、人
間の眼につきやすいC成分とM成分の画像データに関し
ては、記録ヘッドの記録幅に相当する領域の記録を記録
ヘッドの往路走査と復路走査の両方で記録するとき、連
続する画素の階調が低くなる方向に記録ヘッドが移動す
るときにインクを吐出して記録を行なうように、また、
階調変化のない場合には1画素おきに往路走査方向と復
路走査方向でインクを吐出して記録がなされるように制
御されるので、たとえ、記録に用いるインクがある種類
から別の種類に切り替わっても、新たに用いられるイン
クは濃度の淡いインクとなる。
【0088】また、人間の眼につきにくいY成分の画像
データに関しては2値化して1画素おきに往路走査方向
と復路走査方向でインクを吐出して記録がなされるよう
に制御される。
【0089】このような制御によって、インクの切り替
わり時に記録されるドットの濃度の不連続性は、目に付
きにくいものとなり、良好な品質のカラー記録画像を得
ることができる。
【0090】例えば、以上説明した制御を適用し、表2
に示すようなインクに対応して、64個のノズルを有
し、そのノズル配列密度が360dpi相当の記録ヘッ
ドを12個使用して、主走査方向(記録ヘッドの走査方
向)360dpi×副走査方向(ノズル配列方向或は記
録用紙搬送方向)360dpiの記録解像度で、各色成
分256階調の多値画像データを用いて記録を行なう
と、その結果、濃い部分が目立たない良好な階調カラー
画像を得ることができた。
【0091】なお、以上のカラー画像記録の例ではブラ
ックインクは1種類のみとなっているが、低濃度値のK
成分データに対しては、Y、M、Cインクを混合して適
切な濃度表現を行なうようにも制御できる。
【0092】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0093】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0094】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0095】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0096】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0097】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0098】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0099】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0100】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0101】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0102】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0103】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の濃度のインクを供給しつつ、インクジェット方式に
従う記録ヘッドの往復走査の往路走査と復路走査の両方
で記録を行なう際、多値画像データを入力し、その入力
多値画像データにおいて連続する画素の階調変化を分析
し、その分析結果に従って、階調が高い濃度から低い濃
度に変化する方向が記録ヘッドによる記録走査方向とな
るように、入力多値画像データに基づいて記録データを
生成し、その生成された記録データの表わす濃度値に従
って、複数の濃度のインクの内の1つを選択して記録を
行なうよう制御するので、階調画像記録において、たと
え、記録に用いるインクがある種類から別の種類に切り
替わっても、新たに用いられるインクは濃度の淡いイン
クとなり、インクの切り替わり時に記録されるドットの
濃度の不連続性は、目に付きにくいものとなり、高品位
な画像を記録することができるという効果がある。
【0105】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるインクジェッ
ト方式に従う記録ヘッドを用いた記録装置の構成を示す
斜視図である。
【図2】図1に示す記録装置の制御回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】記録ヘッド65のインク流路の1つを示す断面
拡大図である。
【図4】図3に示す線A−Bに沿ったインク流路の断面
図である。
【図5】図3に示したインク流路を多数並べてマルチヘ
ッドを形成したインク吐出面の様子を示す外観斜視図で
ある。
【図6】画像処理を示すフローチャートである。
【図7】誤差拡散処理を説明する図である。
【図8】3種類の濃淡インクを入力画像信号の濃度レベ
ルに応じてどのように用いるかを説明する図である。
【符号の説明】
13、20 基板 14 溝 15 発熱体 16 保護膜 17−1、17−2 アルミニウム電極 18 発熱抵抗体層 19 蓄熱層 21 インク 22 オリフィス 23 メニスカス 24 インク液滴 25 記録用紙 51 給紙部 52 紙送りローラ 53 排紙ローラ 61 ブレード 62 キャップ 63 インク吸収体 64 回復部 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 67 ガイド軸 68 キャリアモータ 69 ベルト 1700 インタフェース 1701 MPU 1702 ROM 1703 DRAM 1704 ゲートアレイ 1705 ヘッドドライバ 1706、1707 モータドライバ 1709 搬送モータ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の濃度のインクが供給可能で、イン
    クジェット方式に従う記録ヘッドの往復走査の往路走査
    と復路走査の両方で記録が可能な記録装置であって、 多値画像データを入力する入力手段と、 前記入力手段によって入力された多値画像データにおい
    て連続する画素の階調変化を分析する分析手段と、 前記分析手段による分析結果に従って、階調が高い濃度
    から低い濃度に変化する方向が前記記録ヘッドによる記
    録走査方向となるように、前記入力手段によって入力さ
    れた多値画像データに基づいて記録データを生成するデ
    ータ生成手段と、 前記データ生成手段によって生成された記録データの表
    わす濃度値に従って、前記複数の濃度のインクの内の1
    つを選択して記録を行なうよう制御する記録制御手段と
    を有することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記データ生成手段は、 前記複数の濃度のインクの数を“N”としたとき、前記
    入力手段によって入力された多値画像データの濃度値に
    従って、前記多値画像データを“N+1”のレベルのデ
    ータに量子化する量子化手段と、 前記量子化手段による量子化によって生じた誤差を誤差
    拡散法によって、他の画素の多値画像データに反映させ
    るよう誤差拡散処理を行なう処理手段とを含むことを特
    徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録制御手段は、前記記録ヘッドが
    記録媒体の同じ領域を往路走査と復路走査とによって記
    録するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の
    記録装置。
  4. 【請求項4】 前記データ生成手段によって生成された
    記録データは、前記記録媒体の同じ領域への記録におい
    て、前記記録ヘッドの往路走査或は復路走査のいづれか
    に用いられることを特徴とする請求項3に記載の記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記複数の濃度のインクの数に等しい数
    の記録ヘッドを備えることを特徴とする請求項1に記載
    の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の濃度のインクは、異なる染料
    濃度をもつことを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  7. 【請求項7】 前記多値画像データはモノクロ画像デー
    タであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記多値画像データはカラー画像データ
    であり、 前記カラー画像データは、シアン(C)成分データ、マ
    ゼンタ(M)成分データ、イエロ(Y)成分データ、ブ
    ラック(K)成分データから構成されることを特徴とす
    る請求項1に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー発生体
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  10. 【請求項10】 複数の濃度のインクを供給しつつ、イ
    ンクジェット方式に従う記録ヘッドの往復走査の往路走
    査と復路走査の両方で記録を行なう記録方法であって、 多値画像データを入力する入力工程と、 前記入力多値画像データにおいて連続する画素の階調変
    化を分析する分析工程と、 前記分析工程における分析結果に従って、階調が高い濃
    度から低い濃度に変化する方向が前記記録ヘッドによる
    記録走査方向となるように、前記入力多値画像データに
    基づいて記録データを生成するデータ生成工程と、 前記生成された記録データの表わす濃度値に従って、前
    記複数の濃度のインクの内の1つを選択して記録を行な
    うよう制御する記録制御工程とを有することを特徴とす
    る記録方法。
JP9155515A 1997-06-12 1997-06-12 記録装置及び記録方法 Withdrawn JPH111006A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0718912A1 (de) * 1994-12-23 1996-06-26 Alcatel SEL Aktiengesellschaft Antenne
CN100451943C (zh) * 1999-06-30 2009-01-14 西尔弗布鲁克研究股份有限公司 文档支付***
US7480063B2 (en) 2002-12-16 2009-01-20 Seiko Epson Corporation Print system printing data while storing under compressed state, and printer for use therein

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100451943C (zh) * 1999-06-30 2009-01-14 西尔弗布鲁克研究股份有限公司 文档支付***
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